(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-20
(45)【発行日】2023-03-01
(54)【発明の名称】生体画像処理装置、生体画像処理方法、および生体画像処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06V 40/145 20220101AFI20230221BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20230221BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20230221BHJP
【FI】
G06V40/145
G06T7/00 510E
G06T1/00 400H
(21)【出願番号】P 2018071161
(22)【出願日】2018-04-02
【審査請求日】2021-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】▲浜▼ 壮一
(72)【発明者】
【氏名】安孫子 幸弘
(72)【発明者】
【氏名】前田 智司
(72)【発明者】
【氏名】仙波 聡史
(72)【発明者】
【氏名】名田 元
【審査官】宮島 潤
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0147151(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0003683(US,A1)
【文献】特開2012-234440(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
G06V 40/00 - 40/16
G06V 40/18 - 40/19
G06V 40/30 - 40/70
G06T 1/00
A61B 5/06 - 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体画像
である手のひらの画像から抽出した特徴量が登録されているデータベースと、
タッチパネルと、
認証対象者が指でなぞる2本の平行なラインを前記タッチパネル上に表示し、それぞれのラインに、前記認証対象者の
人差し指と親指とが接触した状態で、前記タッチパネル
上をスライドする前記
認証対象者の手のひらを
、前記タッチパネルと同一平面から撮影して
、前記認証対象者の生体画像を取得する撮影部と、
前記タッチパネルから検出される前記生体の移動量と前記取得した前記認証対象者の生体画像の局所特徴の移動量と
の比に基づいて、前記撮影部と前記生体との間の距離を算出する距離算出部と、
前記タッチパネルに平行な平面における前記生体の前記撮影部に対する回転角を、前記算出した前記距離、及び、予め求めておいた前記距離と前記回転角との対応関係に基づいて推定する回転角推定部と、
前記推定した回転角に基づいて、前記取得した前記認証対象者の生体画像の向きを補正し、前記補正した生体画像から抽出された特徴量と前記データベースに登録されている特徴量とを照合することによって前記認証対象者の認証を行う照合部と、
を備える生体画像処理装置。
【請求項2】
前記取得した前記認証対象者の生体画像から抽出された特徴量と前記推定した回転角とを対応付けて前記データベースに登録する登録部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の生体画像処理装置。
【請求項3】
生体画像
である手のひらの画像から抽出した特徴量が登録されているデータベースと、撮影部と、タッチパネルとを有するコンピュータが
認証対象者が指でなぞる2本の平行なラインを前記タッチパネル上に表示し、それぞれのラインに、前記認証対象者の
人差し指と親指とが接触した状態で、前記タッチパネル
上をスライドする前記
認証対象者の手のひらを
、前記タッチパネルと同一平面から撮影して
、前記認証対象者の生体画像を取得する前記撮影部により取得された前記認証対象者の生体画像を取得し、
前記タッチパネルから検出される前記生体の移動量と前記取得した前記認証対象者の生体画像の局所特徴の移動量と
の比に基づいて、前記撮影部と前記生体との間の距離を算出し、
前記タッチパネルに平行な平面における前記生体の前記撮影部に対する回転角を、前記算出した前記距離、及び、予め求めておいた前記距離と前記回転角との対応関係に基づいて推定し、
前記推定した回転角に基づいて、前記取得した前記認証対象者の生体画像の向きを補正し、
前記補正した生体画像から抽出された特徴量と前記データベースに登録されている特徴量とを照合することによって前記認証対象者の認証を行う、
ことを特徴とする生体画像処理方法。
【請求項4】
生体画像
である手のひらの画像から抽出した特徴量が登録されているデータベースと、撮影部と、タッチパネルとを有するコンピュータに
認証対象者が指でなぞる2本の平行なラインを前記タッチパネル上に表示し、それぞれのラインに、前記認証対象者の
人差し指と親指とが接触した状態で、前記タッチパネル
上をスライドする前記
認証対象者の手のひらを
、前記タッチパネルと同一平面から撮影して
、前記認証対象者の生体画像を取得する前記撮影部により取得された前記認証対象者の生体画像を取得し、
前記タッチパネルから検出される前記生体の移動量と前記取得した前記認証対象者の生体画像の局所特徴の移動量と
の比に基づいて、前記撮影部と前記生体との間の距離を算出し、
前記タッチパネルに平行な平面における前記生体の前記撮影部に対する回転角を、前記算出した前記距離、及び、予め求めておいた前記距離と前記回転角との対応関係に基づいて推定し、
前記推定した回転角に基づいて、前記取得した前記認証対象者の生体画像の向きを補正し、
前記補正した生体画像から抽出された特徴量と前記データベースに登録されている特徴量とを照合することによって前記認証対象者の認証を行う、
処理を実行させる生体画像処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体画像処理装置、生体画像処理方法、および生体画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
手のひら静脈等を用いた生体認証は、ビルや部屋等への入退室管理、パーソナルコンピュータ(PC)のアクセス管理、またはスマートフォン等の携帯端末のロック解除など幅広い分野で利用されている。
【0003】
携帯端末は携帯性が向上して屋外など様々な場面で利用する機会が増えており、セキュリティ機能にも利便性が強く求められている。移動しながら利用される場合、例えば、乗用車、バス、鉄道のように利用者の周囲が揺れているような不安定な利用場面で生体認証を行う場合は携帯端末を固定することが難しい。入力時の生体のぶれにともなって、入力される生体情報の品質が劣化することによって本人拒否が発生しやすくなり、操作時間および操作回数が増大し利便性が大きく損なわれる。
【0004】
例えば、手のひらの静脈パターンを読み取って本人確認をおこなう手のひら静脈認証は、高いセキュリティを確保でき静止した状態で利用しやすいことが特長である。しかし,手を端末にかざしてセンサと接触せずに利用するため、揺れがある不安定な環境では手とセンサがぶれやすく利用が難しい。
【0005】
一方、携帯端末の多くは、端末を手で保持して端末に備えられたタッチパネル等を操作する使い方である。そこで、タッチパネルを手で操作すると同時に手のひらの情報を読み取ることにより、端末と読み取る手の相対位置関係を固定し、揺れの影響を軽減する技術がある。
【0006】
また、携帯端末では大きさの制約上、撮影範囲の広い生体センサの搭載は難しく、また、使い勝手上、生体をセンサから離して広範囲を撮影するのも難しい。そこで、生体をセンサ上で移動させながら複数の画像を撮影する技術がある。
【0007】
図1に示すように、認証処理時において、携帯端末51はタッチパネル52に指のタッチ場所を示すガイド表示61-i(i=1,2)を表示する。
図1では、携帯端末51は、平行な2本のラインのガイド表示61-iをタッチパネル52に表示する。利用者は、親指と人差し指をガイド表示61-iに接触させたまま矢印方向にガイド表示61-iに沿って移動させて手71を移動する。
【0008】
カメラ等の生体センサ53は、ガイド表示61-iに対するタッチを検出すると、点線で示される撮影範囲54を撮影する。生体センサ53は、指がガイド表示61-iに沿って移動する間、定期的に撮影範囲54を撮影して、複数の撮影画像を撮影する。これにより、手のひらの異なる位置の複数の画像が得られる。携帯端末51は、撮影画像から抽出した特徴量と登録データとを照合して、認証の可否を判定する。
【0009】
このように利用者が指でなぞるラインをタッチパネル上に表示し、タッチパネル上をスライドする手のひらの画像を撮影することにより、効率よく生体情報が入力できる。
【0010】
部分認証を静脈認証に適用した場合に、高速で静脈認証を行うことができる技術がしられている(例えば、特許文献1参照)。操作部への入力の検出に応じて、操作部における創始値の指示を出力させ、前記入力の検出後に生体画像を撮像する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。簡易な構成で手のひら静脈認証を行うことが可能な情報処理装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。また、特許文献4~7記載の技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】特開2016-173669号公報
【文献】特開2016-212636号公報
【文献】特開2017-97574号公報
【文献】特開2007-233981号公報
【文献】特開2010-268989号公報
【文献】特開2004-102993号公報
【文献】特開2017-136136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ガイド表示61-iに指を置くようにタッチパネル52にタッチした場合、手71の置き方によって手のひらの角度が異なってしまう場合がある。例えば、
図2,3に示すように、携帯端末51のタッチパネル52に対して指先がタッチしている位置が同じでも、手71の置き方によって手のひらの角度が異なる。
図2の手の角度θ
1に比べて、
図3の手の角度θ
2は小さい。
【0013】
すなわち、同じガイド表示を用いて生体画像を取得しても、登録データの登録時の手のひらの角度と、認証時の手のひらの角度が異なる場合がある。登録データの登録時の手のひらの角度と、認証時の手のひらの角度が異なると、認証精度が低下する。
【0014】
1つの側面において、本発明は、認証精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
実施の形態に係る生体画像処理装置は、生体画像である手のひらの画像から抽出した特徴量が登録されているデータベースと、タッチパネルと、撮影部と、距離算出部と、回転角推定部と、照合部と、を備える。
【0016】
前記撮影部は、認証対象者が指でなぞる2本の平行なラインを前記タッチパネル上に表示し、それぞれのラインに、前記認証対象者の人差し指と親指とが接触した状態で、前記タッチパネル上をスライドする前記認証対象者の手のひらを、前記タッチパネルと同一平面から撮影して、前記認証対象者の生体画像を取得する。
前記距離算出部は、前記タッチパネルから検出される前記生体の移動量と前記取得した前記認証対象者の生体画像の局所特徴の移動量との比に基づいて、前記撮影部と前記生体との間の距離を算出する。
【0017】
前記回転角推定部は、前記タッチパネルに平行な平面における前記生体の前記撮影部に対する回転角を、前記算出した前記距離、及び、予め求めておいた前記距離と前記回転角との対応関係に基づいて推定する。
前記照合部は、前記推定した回転角に基づいて、前記取得した前記認証対象者の生体画像の向きを補正し、前記補正した生体画像から抽出された特徴量と前記データベースに登録されている特徴量とを照合することによって前記認証対象者の認証を行う。
【発明の効果】
【0018】
実施の形態によれば、認証精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】ガイド表示を用いた携帯端末の操作の例を示す図である。
【
図2】ガイド表示を用いた携帯端末の操作の例を示す図である。
【
図3】ガイド表示を用いた携帯端末の操作の例を示す図である。
【
図5】実施の形態に係るガイド表示を用いた端末装置の操作の例を示す図である。
【
図7】手のひらとセンサとの間の距離を示す図である。
【
図8】手のひらの回転角と手のひらの距離との関係を示す図である。
【
図9】手のひらの回転角と手のひらの距離との関係を示す図である。
【
図10】実施の形態に係る登録処理のフローチャートである。
【
図11】手のひらの回転角と手のひらの距離の関係を示す図である。
【
図13】実施の形態に係る認証処理のフローチャートである。
【
図16】情報処理装置(コンピュータ)の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら実施の形態を説明する。
照合を行う際には、ある程度の回転が発生することを考慮し、回転角を走査しながら照合処理を行うが、想定よりも角度変化が大きい場合には、本人拒否エラーが発生しやすくなる。大きな角度変化に対応するために、照合処理の際、十分な範囲の角度走査を行うことが望ましい。しかしながら、走査する角度範囲が広いほど処理時間が増大し、他人受入れのリスクも増大してしまう。このような問題に対し、従来技術(例えば、特許文献6参照)では手のひらの外形情報(輪郭)から回転角を求め、角度変化に対応している。しかし、タッチパネルにタッチしながら撮影するような非常に近距離で撮影する場合には、手のひらの一部分しか撮影されないため、輪郭情報による角度推定を行うことが困難であるという問題がある。
【0021】
図4は、実施の形態に係る端末装置の構成図である。
端末装置101は、生体センサ111、タッチパネル121、生体画像取得部131、タッチ位置取得部141、距離検出部151、回転角推定部161、表示制御部171、登録部181、照合部191、および記憶部201を有する。端末装置101は、例えば、タブレットやスマートフォン等の可搬型の情報処理装置(コンピュータ)である。端末装置101は、生体画像処理装置の一例である。
【0022】
生体センサ111は、利用者(登録者または認証対象者)の手のひら等の生体を撮影する。生体センサ111は、利用者がタッチパネル121を指で操作する際に、利用者の手のひらの少なくとも一部を撮影可能な位置に設けられている。生体センサ111は、撮影した生体の画像(生体画像)を生体画像取得部131に出力する。生体センサ111は、例えば、赤外線カメラである。生体センサ111は、撮影部の一例である。
【0023】
タッチパネル121は、情報を表示する機能およびタッチパネル121に対する指等の接触を検出する機能を有する。タッチパネル121は、携帯端末の操作に用いられる入力装置である。タッチパネル121は、表示デバイス122および入力デバイス123を有する。
【0024】
表示デバイス122は、文章、図、または指のタッチ場所を示すガイド表示などを表示する。
【0025】
入力デバイス123は、ユーザが触れているタッチパネル121(入力デバイス123)上の指の位置(座標)を検出し、検出した位置をタッチ位置取得部141に出力する。
【0026】
生体画像取得部131は、生体センサ111から生体画像を受信する。
タッチ位置取得部141は、入力デバイス123からユーザが触れているタッチパネル121(入力デバイス123)上の指の位置を受信する。
【0027】
距離検出部151は、手のひらの距離(詳細には、生体センサ111から手のひらまでの距離)を検出する。例えば、距離検出部151は、生体画像に基づいて、生体センサ111から手のひらまでの距離を算出する。距離検出部151は、距離算出部の一例である。
【0028】
回転角推定部161は、生体センサ111に対する手のひらの角度(回転角)を推定する。例えば、回転角推定部161は、生体センサ111から手のひらまでの距離に基づいて、生体センサ111に対する手のひらの角度(回転角)を算出する。回転角推定部161は、回転角算出部の一例である。
【0029】
表示制御部171は、文章、図、またはガイド表示などを表示デバイス122に表示する。
【0030】
登録部181は、生体画像から特徴量を抽出する。また、登録部181は、回転角推定部161により求めた回転角に基づいて生体画像を補正し、補正した生体画像から特徴量を抽出してもよい。特徴量は、例えば、手のひらの静脈の形状(模様)を示す静脈データ(静脈パターン)である。登録部181は、生体画像が撮影されたときのタッチパネル121上の指の位置、特徴量、および回転角推定部161により求めた回転角を対応付けて、記憶部201の登録データベース(DB)に登録する。登録部181は、補正部の一例である。
【0031】
照合部191は、回転角推定部161により求めた回転角に基づいて生体画像を補正(例えば、回転)し、補正した生体画像から特徴量を抽出する。照合部191は、認証対象者の生体画像から抽出した特徴量と登録DBの特徴量とを照合する。照合部191は、照合が成功した場合、認証対象者を認証し、端末装置101のロック解除等の所定の処理を行う。照合部191は、補正部の一例である。
【0032】
記憶部201は、端末装置101で使用されるプログラムやデータ等を記憶する。記憶部201は、登録者の特徴量が登録された登録DBを記憶する。
【0033】
図5は、実施の形態に係るガイド表示を用いた端末装置の操作の例を示す図である。また、
図5は、端末装置101の平面図である。
【0034】
端末装置101は、略長方形の形状であり、略長方形のタッチパネル121の周辺の一辺に生体センサ111が設けられている。生体センサ111は、点線で示される撮影範囲112を撮影する。
【0035】
表示制御部171は、タッチパネル121の表示デバイス122に2本の平行なラインをガイド表示125-iとして表示する。
図5において、薄いハッチングが施された部分
は、表示されたガイド表示125-iを示し、濃いハッチングが施された部分は、利用者が指先でタッチ済み、即ち、入力済みのタッチ場所を示す。また、白抜きの矢印は、利用者の指先の現在の入力位置と移動方向を示す。
【0036】
図5では、横方向に延びるガイド表示125-iが2本表示される。利用者は、親指および人差し指で2本のガイド表示125-iを左端から右方向に同時になぞり、生体センサ111はその間、撮影範囲112の手301のてのひらを定期的に撮影する。
【0037】
図5では、利用者は、親指および人差し指で2本のガイド表示125-iをガイド表示125-iの左端から中央付近までなぞっている。それにより、ガイド表示125-iの左端から中央付近までが濃いハッチングで示されている。
【0038】
尚、ガイド表示125-iは、一例であり、これに限られるものではない。
ここで、手のひらの角度(回転角)について説明する。
【0039】
図6は、手のひらの回転角を示す図である。
実施の形態において、手のひらの回転角θは、生体センサ111の基準線Aと、利用者の手301の中指と手首の横幅の中心を通る直線Bと、が成す角度とする。上述のように、端末装置101は、略長方形の外形を有する。実施の形態において、生体センサ111の基準線Aは、端末装置101の外形を示す4辺のうち、生体センサ111が設けられた一辺の輪郭を示す直線とする。
【0040】
ここで、手のひらの距離について説明する。
図7は、手のひらと生体センサとの間の距離を示す図である。
【0041】
図7は、端末装置101と利用者の手301が
図5に示す状態のときの端末装置101の側面図である。端末装置101は、例えば、机に置かれており、利用者の手301の指302はタッチパネル121にタッチしており、生体センサ111の上方に手のひら303が位置している。
【0042】
実施の形態において、手のひらの距離hは、生体センサ111と手のひら303との間の距離である。
【0043】
次に、手のひらの回転角と手のひらの距離との関係について説明する。
図8、9は、手のひらの回転角と手のひらの距離との関係を示す図である。
【0044】
図8、9の上側は、端末装置101の操作時の平面図、
図8、9の下側は、端末装置101の操作時の側面図である。
【0045】
図8,9は、手301の置き方によって手の回転角が異なる様子を示している。
図8は、手301を自然に開いて指302をガイド表示125-iに置いた場合である。利用者が人差し指と親指で縦に並んだガイド表示125-iにタッチしたとき、人差し指の方が親指より長いため、手の角度は斜めに傾く。
図8において、手のひらの回転角はθ
1、手のひらの距離はh
1である。
【0046】
これに対し、
図9は指302を立てるようにガイド表示125-iにタッチした場合を示す。指302をタッチパネル121に対して立ててタッチすると、指302の付け根が指先の真上に近くなるため、人差し指と親指の付け根が縦にそろう形になる。それにより生体センサ111の基準線Aと手301の中指と手首の横幅の中心を通る直線Bとが、平行に近く(回転角θ
2が0度に近く)なる。このとき、また、指を立てているため、手のひらの距離h
2は大きくなる。
図8,9において、θ
1>θ
2、h
1<h
2である。
【0047】
すなわち、手のひらの回転角が大きくなると手のひらの距離は小さくなるという関係がある。言い換えれば、手のひらの回転角が小さくなると手のひらの距離は大きくなる
図10は、実施の形態に係る登録処理のフローチャートである。
【0048】
ステップS501において、表示制御部171は、ガイド表示を開始する。詳細には、表示制御部171は、
図5に示すように表示デバイス122にガイド表示125-iを表示する。登録者は、ガイド表示125-iを親指と人差し指をタッチする。また、
図5に示すように生体センサ111の撮影範囲112に、手のひらの少なくとも一部が含まれている。
【0049】
ステップS502において、入力デバイス123がタッチパネル121上の指の位置(座標)を検出したら、制御はステップS503に進む。
【0050】
以下のステップS503~S505において、登録者は、
図5に示すように、親指と人差し指をガイド表示125-iに接触させたまま矢印方向にガイド表示125-iに沿ってのガイド表示125-iの左端から右端に移動させる。
【0051】
ステップS503において、入力デバイス123は、登録者が触れているタッチパネル121上の指の位置(座標)を検出し、検出した位置をタッチ位置取得部141に出力する。タッチ位置取得部141は、入力デバイス123から登録者が触れているタッチパネル121上の指の位置を受信する。
【0052】
ステップS504において、生体センサ111は、手のひらを撮影し、撮影した画像(生体画像)を生体画像取得部131に出力する。生体画像取得部131は、生体センサ111から生体画像を受信する。また、生体画像取得部131は、生体画像とステップS503で検出した指の位置とを対応付ける。
【0053】
ステップS505において、表示制御部171は、登録者の指のスライドが完了したか判定する。登録者の指のスライドが完了した場合、制御はステップS506に進み、登録者の指のスライドが完了していない場合、制御はステップS503に戻る。例えば、表示制御部171は、登録者の親指および人差し指のタッチパネル121上の位置がガイド表示125-iの右端にある場合、スライドが完了したと判定する。
【0054】
ステップS502~S505に処理により、タッチパネル121上の複数のそれぞれ異なる指の位置に対応する複数の生体画像が撮影される。
【0055】
ステップS506において、距離検出部151は、複数の生体画像それぞれの撮影時の生体センサ111と手のひらとの間の距離を検出する。距離検出部151は、例えば、生体画像に基づいて、複数の生体画像それぞれの撮影時の生体センサ111と手のひらとの間の距離を算出する。詳細には、距離検出部151は、例えば、タッチパネル121上の指の移動量と生体画像の局所特徴の移動量に基づいて、生体センサ111と手のひらとの間の距離を算出する。生体センサ111と手のひらとの間の距離の算出方法の詳細は、例えば、特許文献7(特開2017-136136号公報)に記載されている。
【0056】
生体画像を用いて、距離を算出することで、距離センサ等の追加部品が不要となり、コストを削減できる。
【0057】
尚、端末装置101は、距離センサをさらに備え、複数の生体画像それぞれの撮影時の距離センサと手のひらとの間の距離を検出してもよい。例えば、端末装置101は、距離センサを生体センサ111と同じ位置に設け、距離センサと手のひらとの間の距離を生体センサ111と手のひらとの間の距離として用いる。距離センサを用いることで、距離を正確に検出できる。
【0058】
ステップS507において、回転角推定部161は、距離検出部151により検出された複数の生体画像それぞれの撮影時の手のひらの距離hに基づいて、複数の生体画像それぞれの撮影時の手のひらの回転角θを推定する。例えば、回転角推定部161は、下式(1)~(3)を用いて、回転角θを算出する。
【0059】
θ=θmax (h<hminの場合)・・・(1)
θ=ah+b 但し、係数aは負の実数、定数bは正の実数(hmin≦h≦hmaxの場合)・・・(2)
θ=0 (h>hmaxの場合)・・・(3)
尚、θmax、hmin、hmax、係数a、定数bは、予め設定されている。
【0060】
図11は、手のひらの回転角と手のひらの距離との関係を示す図である。上式(1)~(3)をグラフで表すと、
図11に示すようになる。
図11に示すように、センサと手のひらとの間の距離が大きくなると、回転角θは小さくなる。
【0061】
図10に戻り説明を続ける。
ステップS508において、登録部181は、登録処理を行う。詳細には、登録部181は、複数の生体画像それぞれから特徴量を抽出する。特徴量は、例えば、手のひらの静脈の形状(模様)を示す静脈データ(静脈パターン)である。登録部181は、生体画像の撮影時のタッチパネル121上の指の位置、特徴量、および回転角推定部161により求めた生体画像の撮影時の回転角を対応付けて、記憶部201の登録DBに登録する。登録処理における生体画像の撮影時の手のひらの回転角を登録することで、後述の認証処理において、登録処理時と認証処理時それぞれで撮影した生体画像の撮影時の手のひらの回転角の差(相対角度)を求めることができる。それにより、生体画像の適切な補正(回転)が可能となる。
【0062】
図12は、登録DBの例である。
図12の登録DB202は、一人の登録者の登録DBを示す。
【0063】
登録DB202には、位置Pj(j=1~n)、特徴量fj、および回転角θjが対応付けられて記載されている。
【0064】
位置P
jは、生体画像の撮影時のタッチパネル121に接触している指の位置(座標)である。例えば、
図5に示すようなガイド表示125-iが表示された場合、生体画像の撮影時のタッチパネル121に接触している親指および人差し指の少なくとも一方の位置が記載される。
【0065】
特徴量fjは、生体画像から抽出された特徴量である。
回転角θjは、生体画像の撮影時の手のひらの回転角である。
【0066】
尚、端末装置101は、複数の登録者それぞれに対応する登録DBを記憶してもよい。端末装置101は、複数の登録DBを記憶し、1:N認証を行ってもよい。
【0067】
また、ステップS508において、登録部181は、回転角推定部161により算出された複数の生体画像それぞれの撮影時の回転角θに基づいて、複数の生体画像それぞれを補正(回転)し、補正した複数の生体画像それぞれから特徴量を抽出してもよい。例えば、ある生体画像の撮影時の回転角がθである場合、登録部181は、生体画像を-θ回転して、回転した生体画像から特徴量を抽出してもよい。このとき、登録部181は、位置Pjおよび回転した生体画像から抽出された特徴量fjを登録DB202に登録し、回転角θjは登録しなくてよい。すなわち、予め登録時に回転角を0度に補正した生体画像から特徴量を抽出してもよい。
【0068】
図13は、実施の形態に係る認証処理のフローチャートである。
ステップS601において、表示制御部171は、ガイド表示を開始する。詳細には、表示制御部171は、
図5に示すように表示デバイス122にガイド表示125-iを表示する。認証対象者は、ガイド表示125-iを親指と人差し指をタッチする。また、
図5に示すように生体センサ111の撮影範囲112に、手のひらの少なくとも一部が含まれている。
【0069】
ステップS602において、入力デバイス123がタッチパネル121上の指の位置(座標)を検出したら、制御はステップS603に進む。
【0070】
以下のステップS603~S605において、認証対象者は、
図5に示すように、親指と人差し指をガイド表示125-iに接触させたまま矢印方向にガイド表示125-iに沿ってのガイド表示125-iの左端から右端に移動させる。
【0071】
ステップS603において、入力デバイス123は、認証対象者が触れているタッチパネル121上の指の位置(座標)を検出し、検出した位置をタッチ位置取得部141に出力する。タッチ位置取得部141は、入力デバイス123から認証対象者が触れているタッチパネル121上の指の位置を受信する。
【0072】
ステップS604において、生体センサ111は、手のひらを撮影し、撮影した画像(生体画像)を生体画像取得部131に出力する。生体画像取得部131は、生体センサ111から生体画像を受信する。また、生体画像取得部131は、生体画像とステップS603で検出した指の位置とを対応付ける。
【0073】
ステップS605において、表示制御部171は、認証対象者の指のスライドが完了したか判定する。認証対象者の指のスライドが完了した場合、制御はステップS606に進み、認証対象者の指のスライドが完了していない場合、制御はステップS603に戻る。例えば、表示制御部171は、認証対象者の親指および人差し指のタッチパネル121上の位置がガイド表示125-iの右端にある場合、スライドが完了したと判定する。
【0074】
ステップS602~S605に処理により、タッチパネル121上の複数のそれぞれ異なる指の位置に対応する複数の生体画像が撮影される。
【0075】
ステップS606において、距離検出部151は、複数の生体画像それぞれの撮影時の生体センサ111と手のひらとの間の距離を検出する。距離検出部151は、例えば、生体画像に基づいて、複数の生体画像それぞれの撮影時の生体センサ111と手のひらとの間の距離を算出する。詳細には、距離検出部151は、例えば、タッチパネル121上の指の移動量と生体画像の局所特徴の移動量に基づいて、生体センサ111と手のひらとの間の距離を算出する。生体センサ111と手のひらとの間の距離の算出方法の詳細は、例えば、特許文献7(特開2017-136136号公報)に記載されている。
【0076】
生体画像を用いて、距離を算出することで、距離センサ等の追加部品が不要となり、コストを削減できる。
【0077】
尚、端末装置101は、距離センサをさらに備え、複数の生体画像それぞれの撮影時の距離センサと手のひらとの間の距離を検出してもよい。例えば、端末装置101は、距離センサを生体センサ111と同じ位置に設け、距離センサと手のひらとの間の距離を生体センサ111と手のひらとの間の距離として用いる。距離センサを用いることで、距離を正確に検出できる。
【0078】
ステップS607において、回転角推定部161は、距離検出部151により検出された複数の生体画像それぞれの撮影時の手のひらの距離hに基づいて、複数の生体画像それぞれの撮影時の手のひらの回転角θを推定する。例えば、回転角推定部161は、下式(1)~(3)を用いて、回転角θを算出する。
【0079】
θ=θmax (h<hminの場合)・・・(1)
θ=ah+b 但し、係数aは負の実数、定数bは正の実数(hmin≦h≦hmaxの場合)・・・(2)
θ=0 (h>hmaxの場合)・・・(3)
尚、θmax、hmin、hmax、係数a、定数bは、予め設定されている。
【0080】
ステップS608において、照合部191は、ステップS604で撮影した生体画像と登録DB202とを用いて照合処理を行う。
【0081】
ここで、照合部191が、複数の生体画像のうちの一枚の生体画像を照合対象として用いて照合処理を行う場合を説明する。
【0082】
照合対象の生体画像の撮影時のタッチパネル121上の指の位置がPA、生体画像の撮影時の回転角がθAであるとする。
【0083】
照合部191は、登録DB202から位置PAと同じまたは最も近い位置PBを検出する。登録DB202の位置PBに対応する特徴量がfB、回転角がθBとする。照合部191は、回転角θAと回転角θBの差(相対角度)θdを算出する。照合部191は、照合対象の生体画像を相対角度θd回転する。照合部191は、回転した生体画像から特徴量fAを抽出する。
【0084】
照合部191は、特徴量fAを特徴量fBとの類似度を算出し、算出した類似度に基づいて、認証の可否を判定する。照合部191は、照合が成功した場合、認証対象者を認証し、端末装置101のロック解除等の所定の処理を行う。
【0085】
尚、照合部191は、複数の生体画像すべてを用いて照合処理を行ってもよいし、複数の生体画像の一部を用いて照合処理を行ってもよい。すなわち、照合部191は、上記の一枚の生体画像を用いた照合処理を、複数の生体画像それぞれに対して行い、算出した複数の類似度に基づいて、認証の可否を判定してもよい。
【0086】
尚、登録処理時に回転角が0度に補正されており、回転角θBが登録DBに登録されていない場合、照合部191は、回転角θB=0として、相対角度θdを算出する。
【0087】
また、手の大きさの個人差に対応するために、表示制御部171は、2本のガイド表示の間隔が異なる複数種類のガイド表示のいずれかを表示することもできる。この場合、2本のガイド表示の間の間隔が異なると、高さと回転角の関係も異なるため、ガイド表示毎に手のひらの距離と回転角の対応関係を予め求めておき、回転角の推定に用いる。
【0088】
図14、15は、ガイド表示の例である。
図14において、ガイド表示125-1とガイド表示125-2の間隔はW1であり、
図15において、ガイド表示125-1とガイド表示125-2の間隔はW2である。間隔W1は、間隔W2より大きい。
【0089】
間隔がW1である第1のガイド表示に対応するθmax、hmin、hmax、係数a、定数b、間隔がW2である第2のガイド表示に対応するθmax、hmin、hmax、係数a、定数bがそれぞれ端末装置101に予め設定されている。すなわち、各ガイド表示それぞれに対応する、回転角の算出の際に用いられる閾値、係数、および定数を端末装置101は、予め記憶してもよい。
【0090】
どのガイド表示を使用するかは、端末装置101に予め利用者が設定できる。例えば、ステップS601において、表示制御部171は、2本のガイド表示の間の間隔が異なる複数のガイド表示のうち、設定されたガイド表示を表示する。
【0091】
表示制御部171は設定されたガイド表示を回転角推定部161に通知し、ステップS507またはステップS607において、回転角推定部161は、通知されたガイド表示に対応するθmax、hmin、hmax、係数a、定数bを用いて、回転角を推定する。複数種類のガイド表示を表示できることで、手の大きさの個人差に対応することができる。尚、上述の2つのガイド表示は一例であり、端末装置101は、3種類以上のガイド表示を表示してもよい。
【0092】
実施の形態の端末装置によれば、照合対象の生体画像を登録時と認証時の手の回転角の差(相対角度)で回転することで、登録時の手の回転角と同じ回転角で撮影した場合に相当する生体画像が得られる。これにより生体画像を用いた生体認証において、認証精度が向上する。
【0093】
実施の形態の端末装置によれば、角度変化による本人拒否エラーを低減でき、また他人受入れのリスクを低減できる。
【0094】
図16は、情報処理装置(コンピュータ)の構成図である。
実施の形態の端末装置101は、例えば、
図16に示すような情報処理装置(コンピュータ)1によって実現可能である。
【0095】
情報処理装置(コンピュータ)1は、CPU(Central Processing Unit)2、メモリ3、記憶装置4、タッチパネル5、生体センサ6、および記録媒体駆動部7を備え、それらはバス9により互いに接続されている。
【0096】
CPU2は、情報処理装置1全体を制御する中央処理装置(プロセッサ)である。CPU2は、生体画像取得部131、タッチ位置取得部141、距離検出部151、回転角推定部161、表示制御部171、登録部181、および照合部191として動作する。
【0097】
メモリ3は、プログラム実行の際に、記憶装置4(あるいは可搬記録媒体10)に記憶されているプログラムあるいはデータを一時的に格納するRAM(Random Access Memory)等のメモリである。CPU2は、メモリ3を利用してプログラムを実行することにより、上述した各種処理を実行する。
【0098】
記憶装置4は、例えば、磁気ディスク装置、不揮発性メモリ等である。情報処理装置1は、記憶装置4に、上述のプログラムとデータを保存しておき、必要に応じて、それらをメモリ3に読み出して使用する。記憶装置4は、記憶部201に対応する。
【0099】
タッチパネル5は、情報を表示する機能およびタッチパネル121に対する指等の接触を検出する機能を有する。タッチパネル5は表示デバイス11および入力デバイス12を有する。タッチパネル5はタッチパネル121に対応する。
【0100】
表示デバイス11は、文章、図、または指のタッチ場所を示すガイド表示などを表示する。表示デバイス11は、表示デバイス122に対応する。
【0101】
入力デバイス12は、ユーザが触れているタッチパネル5上の指の位置(座標)を検出し、検出した位置をCPU2に出力する。入力デバイス12は、入力デバイス123に対応する。
【0102】
生体センサ6は、利用者(登録者または認証対象者)の手のひら等の生体を撮影する。生体センサ6は、例えば、赤外線カメラである。生体センサ6は、生体センサ111に対応する。
【0103】
記録媒体駆動部7は、可搬記録媒体10を駆動し、その記録内容にアクセスする。可搬記録媒体としては、メモリカード、フレキシブルディスク、Compact Disk Read Only Memory(CD-ROM)、光ディスク、光磁気ディスク等、任意のコンピュータ読み取り可能な記録媒体が用いられる。ユーザは、この可搬記録媒体10に上述のプログラムとデータを格納しておき、必要に応じて、それらをメモリ3に読み出して使用する。
【0104】
なお、情報処理装置1が
図16のすべての構成要素を含む必要はなく、用途や条件に応じて一部の構成要素を省略することも可能である。例えば、情報処理装置1が可搬記録媒体10にアクセスしない場合は、記録媒体駆動部7を省略してもよい。また、情報処理装置1は、用途や条件に応じてさらに構成要素を含むことも可能である。例えば、情報処理装置1が通信機能を有する場合には、データの送受信を行う通信部をさらに含んでもよい。
【0105】
以上の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
タッチパネルと、
前記タッチパネルに接触する生体を撮影する撮影部と、
前記撮像部と前記生体との間の距離を算出する距離算出部と、
前記距離に基づいて、前記生体の前記撮影部に対する回転角を算出する回転角算出部と、
備える生体画像処理装置。
(付記2)
前記距離算出部は、前記生体画像を用いて前記距離を算出することを特徴とする付記1記載の生体画像処理装置。
(付記3)
前記回転角に基づいて、前記撮像部により撮影された生体画像を補正する補正部をさらに備える付記1または2記載の生体画像処理装置。
(付記4)
前記生体画像から抽出された特徴量と前記回転角とを対応付けてデータベースに登録する登録部をさらに備えることを特徴とする付記1または2記載の生体画像処理装置。
(付記5)
撮像部とタッチパネルとを有するコンピュータが
前記タッチパネルに接触する生体を撮影し、
前記撮像部と前記生体との間の距離を算出し、
前記距離に基づいて、前記生体の前記撮影部に対する回転角を算出する、
ことを特徴とする生体画像処理方法。
(付記6)
前記距離を算出する処理において、前記生体画像を用いて前記距離を算出することを特徴とする付記5記載の生体画像処理方法。
(付記7)
前記回転角に基づいて、前記撮像部により撮影された生体画像を補正する処理をさらに備える付記5または6記載の生体画像処理方法。
(付記8)
前記生体画像から抽出された特徴量と前記回転角とを対応付けてデータベースに登録する処理をさらに備えることを特徴とする付記5または6記載の生体画像処理方法。
(付記9)
撮像部とタッチパネルとを有するコンピュータに
前記タッチパネルに接触する生体を撮影し、
前記撮像部と前記生体との間の距離を算出し、
前記距離に基づいて、前記生体の前記撮影部に対する回転角を算出する、
処理を実行させる生体画像処理プログラム。
(付記10)
前記距離を算出する処理において、前記生体画像を用いて前記距離を算出することを特徴とする付記9記載の生体画像処理プログラム。
(付記11)
前記回転角に基づいて、前記撮像部により撮影された生体画像を補正する処理をさらに前記コンピュータに実行させる付記9または10記載の生体画像処理プログラム。
(付記12)
前記生体画像から抽出された特徴量と前記回転角とを対応付けてデータベースに登録する処理をさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記9または10記載の生体画像処理プログラム。
【符号の説明】
【0106】
101 端末装置
111 生体センサ
121 タッチパネル
122 表示デバイス
123 入力デバイス
131 生体画像取得部
141 タッチ位置取得部
151 距離検出部
161 回転角推定部
171 表示制御部
181 登録部
191 照合部
201 記憶部