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特許7230551炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-20
(45)【発行日】2023-03-01
(54)【発明の名称】炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法
(51)【国際特許分類】
   C30B 29/36 20060101AFI20230221BHJP
   C30B 25/20 20060101ALI20230221BHJP
   C23C 16/42 20060101ALI20230221BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20230221BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20230221BHJP
【FI】
C30B29/36 A
C30B25/20
C23C16/42
H01L21/205
H01L21/66 P
H01L21/66 N
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019020643
(22)【出願日】2019-02-07
(65)【公開番号】P2020128303
(43)【公開日】2020-08-27
【審査請求日】2021-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊東 洋典
【審査官】山本 一郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/185916(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/140051(WO,A1)
【文献】特表2007-525402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C30B 29/36
C30B 25/20
C23C 16/42
H01L 21/205
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化珪素基板と、前記炭化珪素基板上に設けられかつ{0001}面に対して第1方向に第1角度で傾斜した主面を有する炭化珪素エピタキシャル層と、前記炭化珪素エピタキシャル層に設けられかつ前記第1方向に延びる欠陥とを有する炭化珪素エピタキシャル基板を準備する工程を備え、
前記欠陥は、第1欠陥領域と、第2欠陥領域とを有し、
前記第1方向を前記主面に投影した第2方向において、前記第2欠陥領域は、前記第1欠陥領域よりも長く、
記第2方向における前記第2欠陥領域の長さと、前記第1角度の正接との積として、前記炭化珪素エピタキシャル層の厚みを算出する工程とを備え、
前記第2欠陥領域は、前記主面の中央を中心とする半径50mm以内の円領域において上位20%の長さを有する、炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法。
【請求項2】
前記第2方向における前記第2欠陥領域の長さを、前記主面に平行でありかつ前記第2方向に垂直な第3方向における前記第2欠陥領域の長さで除した値は、2よりも大きい、請求項1に記載の炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法。
【請求項3】
炭化珪素基板と、前記炭化珪素基板上に設けられかつ{0001}面に対して第1方向に第1角度で傾斜した主面を有する炭化珪素エピタキシャル層と、前記炭化珪素エピタキシャル層に設けられかつ前記第1方向に延びる欠陥とを有する炭化珪素エピタキシャル基板を準備する工程と、
前記第1方向を前記主面に投影した第2方向における前記欠陥の長さと、前記第1角度の正接との積として、前記炭化珪素エピタキシャル層の厚みを算出する工程とを備え、
前記主面に対して垂直な方向から見て、前記主面の中央を中心とする半径50mm以内の円領域において前記欠陥を検出する工程をさらに備え、
前記欠陥は、複数の欠陥領域を有し、
前記円領域において上位20%の長さを有する前記複数の欠陥領域を用いて、前記第2方向における前記欠陥の長さが決定される、炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法。
【請求項4】
前記欠陥の起点は前記炭化珪素基板と前記炭化珪素エピタキシャル層との境界に位置し、かつ前記欠陥の終点は前記主面に位置する、請求項3に記載の炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開2017/056691号(特許文献1)には、炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素層をエピタキシャル成長させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開2017/056691号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、欠陥の検査とともに、炭化珪素エピタキシャル層の厚みを測定可能な炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法は以下の工程を備えている。炭化珪素基板と、炭化珪素基板上に設けられかつ{0001}面に対して第1方向に第1角度で傾斜した主面を有する炭化珪素エピタキシャル層と、炭化珪素エピタキシャル層に設けられかつ第1方向に延びる欠陥とを有する炭化珪素エピタキシャル基板が準備される。第1方向を主面に投影した第2方向における欠陥の長さと、第1角度の正接との積として、炭化珪素エピタキシャル層の厚みが算出される。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、欠陥の検査とともに、炭化珪素エピタキシャル層の厚みを測定可能な炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法の炭化珪素エピタキシャル基板を準備する工程を示す平面模式図である。
図2図2は、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法を概略的に示すフローチャートである。
図3図3は、図1の領域IIIの拡大図である。
図4図4は、図3のIV-IV線に沿った断面模式図である。
図5図5は、円領域に存在する欠陥を示す模式図である。
図6図6は、図5のVI-VI線に沿った断面模式図である。
図7図7は、図5のVII-VII線に沿った断面模式図である。
図8図8は、第2方向における欠陥領域の長さと、欠陥領域との関係を示す図である。
図9図9は、炭化珪素エピタキシャル基板の製造装置の構成を示す一部断面模式図である。
図10図10は、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法の第1工程を示す断面模式図である。
図11図11は、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法の第2工程を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の概要]
まず本開示の実施形態の概要について説明する。本明細書の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示す。結晶学上の指数が負であることは、通常、数字の上に”-”(バー)を付すことによって表現されるが、本明細書では数字の前に負の符号を付すことによって結晶学上の負の指数を表現する。
【0009】
(1)本開示に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法は以下の工程を備えている。炭化珪素基板40と、炭化珪素基板40上に設けられかつ{0001}面に対して第1方向101に第1角度θで傾斜した主面1を有する炭化珪素エピタキシャル層30と、炭化珪素エピタキシャル層30に設けられかつ第1方向101に延びる欠陥10とを有する炭化珪素エピタキシャル基板100が準備される。第1方向101を主面1に投影した第2方向102における欠陥10の長さと、第1角度θの正接との積として、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みが算出される。
【0010】
(2)上記(1)に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法において、第2方向102における欠陥10の長さを、主面1に平行でありかつ第2方向102に垂直な第3方向103における欠陥10の長さで除した値は、2よりも大きくてもよい。
【0011】
(3)上記(1)または(2)に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法は、主面1に対して垂直な方向から見て、主面1の中央5を中心とする半径50mm以内の円領域6において欠陥10を検出する工程をさらに備えていてもよい。欠陥10は、複数の欠陥領域を有している。円領域6において上位20%の長さを有する複数の欠陥領域を用いて、第2方向102における欠陥10の長さが決定されてもよい。
【0012】
(4)上記(1)から(3)のいずれかに係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法において、欠陥10の起点61は炭化珪素基板40と炭化珪素エピタキシャル層30との境界に位置し、かつ欠陥10の終点62は主面1に位置していてもよい。
【0013】
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の一実施形態(以下「本実施形態」とも記す)について説明する。ただし本実施形態はこれらに限定されるものではない。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。
【0014】
本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層の厚みの測定方法について説明する。
まず、炭化珪素エピタキシャル基板を準備する工程(S10:図2)が実施される。図1に示されるように、炭化珪素エピタキシャル基板100は、第1主面1と、外縁部9とを有している。第1主面1は、第2方向102および第3方向103の各々の方向に沿って2次元的に広がっている。図1に示されるように、第1主面1に対して垂直な方向から見て、外縁部9は、第1主面1を取り囲んでいる。外縁部9は、たとえばオリエンテーションフラット71と、円弧状部72とを有している。オリエンテーションフラット71は、第2方向102に沿って延在している。円弧状部72は、オリエンテーションフラット71に連なっている。
【0015】
第3方向103は、たとえば<1-100>方向である。第3方向103は、たとえば[1-100]方向であってもよい。第2方向102は、第1主面1に対して平行であり、かつ第3方向103に対して垂直な方向である。第2方向102は、たとえば<11-20>方向を第1主面1に平行な平面に投影した方向である。別の観点から言えば、第2方向102は、たとえば<11-20>方向成分を含む方向である。第2方向102は、たとえば[11-20]方向成分を含む方向であってもよい。第1主面1の最大径(直径)は、たとえば150mm以上である。最大径は、200mm以上でもよいし、250mm以上でもよい。最大径の上限は特に限定されない。最大径は、たとえば300mm以下であってもよい。
【0016】
図1に示されるように、第1主面1は、中央5を有している。第1主面1が円の場合、第1主面1の中央5は、当該円の中心である。第1主面1が円ではない場合、第1主面1の中央5は、第1主面1に対して垂直な方向から見て、円弧状部72に内接する正三角形の中心である。第1主面1は、円領域6と、外周領域7とを有している。円領域6は、第1主面1の中央5を中心とする半径50mm以内の領域である。外周領域7は、円領域6を取り囲む領域である。外周領域7は、円領域6に連なっている。第1主面1に対して垂直な方向から見て、第1主面1の径方向における、円領域6と外周領域7との境界8と、中央5との距離(第1距離111)は50mmである。第1主面1に対して垂直な方向から見て、第1主面1の径方向における、円弧状部72と、中央5との距離(第2距離112)は、たとえば75mmである。
【0017】
図3は、図1の領域IIIの拡大図である。図3に示されるように、炭化珪素エピタキシャル基板100には、欠陥10がある。欠陥10は、たとえばキャロット欠陥である。欠陥10は、三角欠陥であってもよい。欠陥10は、第2方向102に延在している。具体的には、欠陥10は、横長である。第2方向102における欠陥10の長さ(第1長さX1)は、第3方向103における欠陥10の長さ(第2長さY)よりも大きい。第2長さYは、第2方向102に向かうにつれて小さくなっていてもよい。第1長さX1は、特に限定されないが、たとえば50μm以上500μm以下である。
【0018】
第2方向102における欠陥10の長さを、第3方向103における欠陥10の長さで除した値は、たとえば2よりも大きい。第2方向102における欠陥10の長さを、第3方向103における欠陥10の長さで除した値は、たとえば4よりも大きくてもよいし、8よりも大きくてもよい。第2方向102における欠陥10の長さを、第3方向103における欠陥10の長さで除した値の上限は、特に限定されないが、たとえば20以下であってもよい。
【0019】
欠陥10は、炭化珪素エピタキシャル層30を構成する炭化珪素のポリタイプとは異なるポリタイプの炭化珪素により構成されていてもよい。炭化珪素エピタキシャル層30を構成する炭化珪素のポリタイプは、たとえば4Hである。欠陥10を構成する炭化珪素のポリタイプは、たとえば3Cである。欠陥10を構成する炭化珪素のポリタイプは、3Cに限定されない。欠陥10を構成する炭化珪素のポリタイプは、たとえば6Hなどであってもよい。
【0020】
図4は、図3のIV-IV線に沿った断面模式図である。図4に示されるように、炭化珪素エピタキシャル基板100は、炭化珪素基板40と、炭化珪素エピタキシャル層30と、欠陥10とを有している。炭化珪素エピタキシャル層30は、炭化珪素基板40上にある。炭化珪素基板40は、第3主面3と、第3主面3と反対側の第4主面4とを有する。炭化珪素エピタキシャル層30は、第3主面3上に設けられている。炭化珪素エピタキシャル層30は、第3主面3と接する。炭化珪素エピタキシャル層30は、第3主面3と接する第2主面2と、第2主面2と反対側の第1主面1とを有する。炭化珪素基板40および炭化珪素エピタキシャル層30の各々を構成する炭化珪素のポリタイプは、たとえば4Hである。欠陥10は、炭化珪素エピタキシャル層30にある。欠陥10は、炭化珪素エピタキシャル層30に接している。欠陥10は、炭化珪素基板40上に位置している。
【0021】
炭化珪素基板40は、たとえば炭化珪素単結晶から構成される。炭化珪素基板40は、たとえば窒素(N)などのn型不純物を含んでいる。炭化珪素基板40の導電型は、たとえばn型である。第3主面3は、たとえば{0001}面に対して2°以上6°以下の第1角度θで傾斜した面である。第3主面3が{0001}面に対して傾斜している場合、第3主面3の傾斜方向は、たとえば<11-20>方向である。炭化珪素基板40の厚みは、たとえば350μm以上500μm以下である。
【0022】
炭化珪素エピタキシャル層30は、たとえば窒素などのn型不純物を含んでいる。炭化珪素エピタキシャル層30の導電型は、たとえばn型である。炭化珪素エピタキシャル層30が含むn型不純物の濃度は、炭化珪素基板40が含むn型不純物の濃度より低くてもよい。n型不純物の濃度は、たとえば水銀プローブ方式のC-V測定装置により測定される。プローブの面積は、たとえば0.005cm2である。
【0023】
第1主面1は、{0001}面に対して第1方向101に第1角度θで傾斜した面である。第1方向101は、オフ方向である。第1角度θは、オフ角である。第1主面1は、たとえば{0001}面に対して2°以上6°以下の第1角度θで傾斜した面である。具体的には、第1主面1は、(0001)面に対して2°以上6°以下の第1角度θで傾斜した面である。第1主面1は、(000-1)面に対して2°以上6°以下の第1角度θで傾斜した面であってもよい。第1方向101は、たとえば<11-20>方向である。なお、第1方向101は、<11-20>方向に限定されない。第1方向101は、たとえば<1-100>方向であってもよいし、<1-100>方向成分と<11-20>方向成分とを有する方向であってもよい。第1角度θは、第1主面1が{0001}面に対して傾斜している角度である。第1角度θは、3°以上であってもよい。第1角度θは、5°以下であってもよい。
【0024】
図4において破線で記載された面は、{0001}面である。別の観点から言えば、破線で記載された面は、基底面である。第4方向104は、{0001}面に対して垂直な方向である。第4方向104は、たとえば[0001]方向である。第1方向101は、第4方向104に対して垂直な方向である。第1方向101は、たとえば<11-20>方向である。第1方向101は、たとえば[11-20]方向であってもよい。第2方向102は、第1方向101を第1主面1に投影した方向である。第1主面1の法線方向は、第5方向105である。第5方向105は、たとえば[0001]方向に対して第1方向101に第1角度θで傾斜した方向である。第3主面3は、{0001}面に対して第1方向101に第1角度θで傾斜した面である。
【0025】
図4に示されるように、欠陥10は、炭化珪素エピタキシャル層30に設けられている。欠陥10は、第1方向101(オフ方向)に延びている。欠陥10は、起点61と、終点62と、第1傾斜部64と、第2傾斜部63と、第1側部65とを有している。炭化珪素基板40は、貫通らせん転位51を有している。貫通らせん転位51は、第3主面3と第4主面4との間を貫通している。起点61は、貫通らせん転位51に連なっていてもよい。起点61は、たとえば炭化珪素基板40と炭化珪素エピタキシャル層30との境界(第2主面2)に位置している。終点62は、第1主面1に位置していてもよい。
【0026】
第1傾斜部64は、起点61から終点62に向かって延在している。別の観点から言えば、第1傾斜部64は、起点61および終点62の各々に連なっている。第1傾斜部64は、{0001}面に沿って延在している。第2傾斜部63は、第1傾斜部64に対して傾斜していてもよい。第2傾斜部63は、第1傾斜部64に連なっていてもよい。第2傾斜部63は、終点62に連なっていてもよい。第1側部65は、第1傾斜部64および第2傾斜部63の各々に連なっている。第1側部65は、起点61に連なっていてもよい。第1側部65は、第1主面1から離間していてもよい。第1側部65は、貫通らせん転位51に連なっていてもよい。第1側部65は、貫通らせん転位51の伸長方向に沿って伸長していてもよい。
【0027】
次に、炭化珪素エピタキシャル層の厚みを算出する工程(S20:図2)が実施される。具体的には、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みTは、第2方向102における欠陥10の長さ(第1長さX1)と、第1角度θとに基づいて算出される。第1主面1に沿った平面と、第1傾斜部64とがなす角度は、第1角度θと等しい。炭化珪素エピタキシャル層30の厚みTは、欠陥10の第1長さX1と第1角度θの正接との積(つまり、T=X1×tanθ)として算出される。たとえば第1角度θが4.1°であり、かつ欠陥10の第1長さX1が85.1μmの場合、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みは、85.1μm×tan4.1°=約6.1μmとして求められる。
【0028】
図5は、円領域に存在する欠陥を示す模式図である。図5に示されるように、円領域6には、欠陥10が存在する。欠陥10は、複数の欠陥領域(第1欠陥領域11~第10欠陥領域20)を有している。欠陥領域の数は、特に限定されないが、たとえば5以上であってもよいし、10以上であってもよいし、100以上であってもよい。本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法は、第1主面1に対して垂直な方向から見て、円領域6において欠陥10を検出する工程をさらに有している。円領域6において、複数の欠陥領域が特定される。具体的には、欠陥10は、たとえば、第1欠陥領域11と、第2欠陥領域12と、第3欠陥領域13と、第4欠陥領域14と、第5欠陥領域15と、第6欠陥領域16と、第7欠陥領域17と、第8欠陥領域18と、第9欠陥領域19と、第10欠陥領域20とを有している。
【0029】
図6は、図5のVI-VI線に沿った断面模式図である。図6に示されるように、欠陥10の起点61は、炭化珪素エピタキシャル層30と炭化珪素基板40との境界に位置していなくてもよい。具体的には、欠陥10の起点61は、第1主面1と第3主面3との間に位置していてもよい。この場合、貫通らせん転位51の一部は、炭化珪素エピタキシャル層30内に伸長している。図6に示す欠陥10(第9欠陥領域19)の第2方向102における長さ(第9欠陥領域長さX2)は、図4に示す欠陥10の第2方向102における長さ(第1長さX1)よりも小さい。
【0030】
図7は、図5のVII-VII線に沿った断面模式図である。図7に示されるように、欠陥10は、さらに第2側部66を有していてもよい。第1傾斜部64は、第2側部66に連なっている。第1傾斜部64は、終点62に連なっていない。第2側部66は、終点62に連なっている。図7に示す欠陥10(第10欠陥領域20)の第2方向102における長さ(第10欠陥領域長さX3)は、図3に示す欠陥10の第2方向102における長さ(第1長さX1)よりも小さい。以上のように、複数の欠陥領域のいくつかにおいては、第2方向102における欠陥領域の長さは、第1長さX1よりも小さくてもよい。
【0031】
次に、欠陥10が複数の欠陥領域を有する場合における欠陥10の長さの決定方法について説明する。
【0032】
第2方向102における欠陥10の長さは、たとえば円領域6において上位20%の長さを有する複数の欠陥領域を用いて決定される。具体的には、まず、円領域6に存在する全ての欠陥領域(第1欠陥領域11から第10欠陥領域20)が特定される(図5参照)。次に、第1欠陥領域11から第10欠陥領域20の各々の第2方向102における長さが測定される。測定された欠陥領域の長さの長い順に数えて上位20%長さを有する複数の欠陥領域が特定される。
【0033】
図8は、第2方向102における欠陥領域の長さと、欠陥領域との関係を示す図である。図8に示されるように、横軸の左側から右側に向かって欠陥領域の長さが小さくなるように欠陥領域の長さを整理する。本実施形態の例においては、10個の欠陥領域の中で上位20%(つまり2個)の欠陥領域が特定される。具体的には、第1欠陥領域11および第2欠陥領域12が、上記20%の長さを有する欠陥領域として特定される。図5に示されるように、たとえば第1欠陥領域11の長さ(第1欠陥領域長さX4)と、第2欠陥領域12の長さ(第2欠陥領域長さX5)との平均値が、第2方向102における欠陥10の長さとされる。
【0034】
上記においては、円領域6において上位20%の長さを有する複数の欠陥領域を用いて欠陥10の長さを決定したが、欠陥10の長さの決定方法は、これに限定されない。たとえば、円領域6において上位10%の長さを有する複数の欠陥領域を用いて欠陥10の長さを決定してもよいし、円領域6において最大の長さを有する欠陥領域を用いて欠陥10の長さを決定してもよい。
【0035】
(欠陥の測定方法)
次に、欠陥の測定方法について説明する。欠陥10の観察には、たとえば共焦点微分干渉顕微鏡を備える欠陥検査装置を用いることができる。共焦点微分干渉顕微鏡を備える欠陥検査装置としては、たとえばレーザーテック株式会社製のWASAVIシリーズ「SICA 6X」を用いることができる。対物レンズの倍率は、10倍である。欠陥検査装置の検出感度の閾値は、標準試料を用いて取り決められる。欠陥検査装置を用いることにより、欠陥10の形状を定量的に評価することができる。
【0036】
具体的には、まず炭化珪素エピタキシャル層30の第1主面1が複数の観察領域に分割される。一つの観察領域は、たとえば1.3mm×1.3mmの正方形領域である。観察領域における画像が撮影される。各観察領域の画像が所定の方法で処理されることで、当該画像中において欠陥10が特定される。次に、欠陥10に外接する長方形に基づいて、第2方向102における欠陥10の長さ(第1長さX1)が求められる。欠陥10が複数の欠陥領域を有する場合には、複数の欠陥領域の各々の第2方向102における長さが求められる。上述のように、円領域6において上位20%の長さを有する複数の欠陥領域を用いて、第2方向102における欠陥10の長さが決定されてもよい。
【0037】
(炭化珪素エピタキシャル基板100の製造装置)
次に、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造装置200の構成について説明する。
【0038】
図9に示されるように、炭化珪素エピタキシャル基板100の製造装置200は、たとえばホットウォール方式の横型CVD(Chemical Vapor Deposition)装置である。製造装置200は、反応室301と、発熱体303、石英管304、断熱材205、誘導加熱コイル206とを主に有している。
【0039】
発熱体303は、たとえば筒状の形状を有しており、内部に反応室301を形成している。発熱体303は、たとえば黒鉛製である。断熱材205は、発熱体303の外周を取り囲んでいる。断熱材205は、石英管304の内周面に接するように石英管304の内部に設けられている。誘導加熱コイル206は、たとえば石英管304の外周面に沿って巻回されている。誘導加熱コイル206は、外部電源(図示せず)により、交流電流が供給可能に構成されている。これにより、発熱体303が誘導加熱される。結果として、反応室301が発熱体303により加熱される。
【0040】
反応室301は、発熱体303に取り囲まれて形成された空間である。反応室301内には、炭化珪素基板40が配置される。反応室301は、炭化珪素基板40を加熱可能に構成されている。反応室301には、炭化珪素基板40を保持するサセプタ210が設けられている。サセプタ210は、回転軸212の周りを自転可能に構成されている。
【0041】
製造装置200は、ガス導入口207およびガス排気口208を有している。ガス排気口208は、排気ポンプ(図示せず)に接続されている。図9中の矢印は、ガスの流れを示している。ガスは、ガス導入口207から反応室301に導入され、ガス排気口208から排気される。反応室301内の圧力は、ガスの供給量と、ガスの排気量とのバランスによって調整される。
【0042】
製造装置200は、たとえば、シラン(SiH)とプロパン(C)とアンモニア(NH)と水素(H)とを含む混合ガスを、反応室301に供給可能に構成されたガス供給部(図示せず)を有している。具体的には、ガス供給部は、プロパンガスを供給可能なガスボンベと、水素ガスを供給可能なガスボンベと、シランガスを供給可能なガスボンベと、アンモニアガスを供給可能なガスボンベとを有していてもよい。製造装置200は、キャリアガスである水素ガスのみを反応室301に供給前に加熱可能な予備加熱部(図示せず)を有していてもよい。
【0043】
(炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法)
次に、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法に用いられる炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法について説明する。
【0044】
まず、炭化珪素基板40を準備する工程が実施される。たとえば昇華法により、ポリタイプ4Hの炭化珪素単結晶が製造される。次に、たとえばワイヤーソーによって、炭化珪素単結晶をスライスすることにより、炭化珪素基板40が準備される。炭化珪素基板40は、たとえば窒素などのn型不純物を含んでいる。炭化珪素基板40の導電型は、たとえばn型である。
【0045】
図10に示されるように、炭化珪素基板40は、第3主面3と、第3主面3の反対側にある第4主面4とを有する。第3主面3は、たとえば{0001}面に対して第1角度θだけ第1方向101に傾斜した面である。第1角度θは、たとえば2°以上6°以下である。第1方向101は、たとえば<11-20>方向である。炭化珪素基板40の第3主面3の最大径は、たとえば150mmである。
【0046】
次に、炭化珪素基板40がサセプタ210に配置される(図9参照)。次に、反応室301が、たとえば1630℃程度に昇温される。次に、たとえばシランとプロパンとアンモニアと水素とを含む混合ガスが反応室301に導入される。具体的には、シランガスの流量は、たとえば115sccmとなるように調整される。プロパンガスの流量は、たとえば57.6sccmとなるように調整される。アンモニアガスの流量は、たとえば2.5×10-2sccmとなるように調整される。水素ガスの流量は、100slmとなるように調整される。混合ガスは、図9の矢印の方向に沿って流れる。反応室301に混合ガスを導入することにより、炭化珪素基板40上に炭化珪素エピタキシャル層30がエピタキシャル成長により形成される。
【0047】
図11に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層30のある領域(第1領域)においては、貫通らせん転位51が炭化珪素エピタキシャル層30を貫通するように伸長する。図4に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層30の第1領域とは異なる第2領域においては、貫通らせん転位51に連なる欠陥10が形成される。つまり、炭化珪素基板40が複数の貫通らせん転位51を含む場合、複数の貫通らせん転位51の中のいくつかの貫通らせん転位51は、炭化珪素エピタキシャル層30において貫通らせん転位51として伸長し、その他の貫通らせん転位51は、欠陥10に転換される。
【0048】
以上のように、炭化珪素基板40と、炭化珪素エピタキシャル層30、欠陥10とを有する炭化珪素エピタキシャル基板100が準備される(図4および図11参照)。炭化珪素エピタキシャル層30は、炭化珪素基板40上に設けられている。炭化珪素エピタキシャル層30の第1主面1は、{0001}面に対して第1方向101に第1角度θで傾斜した主面である。
【0049】
次に、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の厚みの測定方法の作用効果について説明する。
【0050】
炭化珪素エピタキシャル基板100の製造工程においては、一般的に、炭化珪素エピタキシャル層30の検査と、欠陥10の検査とが行われる。炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定は、一般的に、FTIR(Fourier Transform Infrared Spectroscopy)を用いて行われる。欠陥10の検査は、たとえばSICAなどの表面欠陥測定装置を用いて行われる。つまり、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定と、欠陥10の検査とは、別々に実施される。
【0051】
本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法によれば、第1方向101を主面に投影した第2方向102における欠陥10の長さと、第1角度θとに基づいて、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みが算出される。つまり、欠陥10の検査とともに、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みを測定することができる。
【0052】
またFTIRにおいては、炭化珪素基板40の不純物濃度と炭化珪素エピタキシャル層30の不純物濃度との差に起因した屈折率差によって生じる赤外光の干渉スペクトルに基づいて、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みが算出される。炭化珪素基板40の不純物濃度と炭化珪素エピタキシャル層30の不純物濃度との差が小さくなると、屈折率の差が小さくなるため、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みを正確に測定することが困難になる。
【0053】
一方、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法によれば、赤外光の干渉スペクトルではなく、欠陥10の長さと第1角度θとに基づいて、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みが算出される。そのため、炭化珪素基板40の不純物濃度と炭化珪素エピタキシャル層30の不純物濃度との差が小さい場合であっても、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みを正確に測定することができる。たとえば炭化珪素エピタキシャル層30の不純物濃度を炭化珪素基板40の不純物濃度で除した値が0.5よりも大きく1よりも小さい場合において、FTIRよりも本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法を用いることが望ましい。
【0054】
さらにまたFTIRにおいては、赤外光の干渉スペクトルのピーク間隔は、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みに反比例する。炭化珪素エピタキシャル層30の厚みが小さくなると、赤外光の干渉スペクトルのピーク間隔は広くなるため、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みを正確に測定することが困難になる。
【0055】
一方、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法によれば、赤外光の干渉スペクトルではなく、欠陥10の長さと第1角度θとに基づいて、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みが算出される。そのため、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みが小さい場合であっても、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みを正確に測定することができる。たとえば炭化珪素エピタキシャル層30の厚みが5μm以下程度の場合において、FTIRよりも本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法を用いることが望ましい。
【0056】
また本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法によれば、円領域6において上位20%の長さを有する複数の欠陥領域を用いて、第2方向102における欠陥10の長さが決定されてもよい。これにより、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定精度を向上することができる。
【0057】
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法によれば、欠陥10の起点61は炭化珪素基板40と炭化珪素エピタキシャル層30との境界に位置し、かつ欠陥10の終点62は主面に位置していてもよい。これにより、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定精度を向上することができる。
【実施例
【0058】
(サンプル準備)
まず、サンプル1~3に係る炭化珪素エピタキシャル基板100を準備した。サンプル1~3に係る炭化珪素エピタキシャル基板100は、上述の炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法によって準備された。
【0059】
(評価方法)
次に、サンプル1~3に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の炭化珪素エピタキシャル層30の厚みを測定した。炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定は、上述の方法により行われた。すなわち、円領域6において上位20%の長さを有する複数の欠陥領域を用いて、第2方向102における複数の欠陥領域の各々の長さを決定した。複数の欠陥領域の各々の長さの測定は、レーザーテック株式会社製のWASAVIシリーズ「SICA 6X」を用いて行った。
【0060】
サンプル1~3に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の炭化珪素エピタキシャル層30の円領域6に存在する上位20%の長さを有するキャロット欠陥10の個数は、それぞれ9個、25個および8個であった。第1主面1の第1角度θは、炭化珪素基板40のスペックシートに記載されている値とした。サンプル1~3に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の炭化珪素エピタキシャル層30の第1主面1の第1角度θは、それぞれ3.9°、4.0°および3.8°であった。上記測定とは別に、サンプル1~3に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の炭化珪素エピタキシャル層30の厚みをFTIRによって測定した。
【0061】
(評価結果)
サンプル1~3に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の炭化珪素エピタキシャル層30の円領域6に存在する上位20%の長さを有するキャロット欠陥10の長さの平均値は、122.3μm、155.3μmおよび181.3μmであった。キャロット欠陥10の第2方向102の長さ(第1長さX1)の平均値と、第1角度θとに基づいて、炭化珪素エピタキシャル層30の厚みを算出した。炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの計算値は、キャロット欠陥10の第1長さX1の平均値と、第1主面1の第1角度θのタンジェントとの積により求められた。
【0062】
【表1】
【0063】
表1に示されるように、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法により測定されたサンプル1~3に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の炭化珪素エピタキシャル層30の厚みは、それぞれ8.3μm、10.9μmおよび12.0μmであった。一方、FTIRによって測定されたサンプル1~3に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定値は、それぞれ8.3μm、10.9μmおよび12.0μmであった。
【0064】
本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法により測定された炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの計算値と、FTIRによって測定された炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定値とを比較した。その結果、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定方法により測定された炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの計算値は、FTIRによって測定された炭化珪素エピタキシャル層30の厚みの測定値とほぼ同じであることが確かめられた。
【0065】
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0066】
1 第1主面(主面)
2 第2主面
3 第3主面
4 第4主面
5 中央
6 円領域
7 外周領域
8 境界
9 外縁部
10 欠陥(キャロット欠陥)
11 第1欠陥領域
12 第2欠陥領域
13 第3欠陥領域
14 第4欠陥領域
15 第5欠陥領域
16 第6欠陥領域
17 第7欠陥領域
18 第8欠陥領域
19 第9欠陥領域
20 第10欠陥領域
30 炭化珪素エピタキシャル層
40 炭化珪素基板
51 貫通らせん転位
61 起点
62 終点
63 第2傾斜部
64 第1傾斜部
65 第1側部
66 第2側部
71 オリエンテーションフラット
72 円弧状部
100 炭化珪素エピタキシャル基板
101 第1方向
102 第2方向
103 第3方向
104 第4方向
105 第5方向
111 第1距離
112 第2距離
200 製造装置
205 断熱材
206 誘導加熱コイル
207 ガス導入口
208 ガス排気口
210 サセプタ
212 回転軸
301 反応室
303 発熱体
304 石英管
T 厚み
X1 第1長さ
X2 第9欠陥領域長さ
X3 第10欠陥領域長さ
X4 第1欠陥領域長さ
X5 第2欠陥領域長さ
Y 第2長さ
θ 第1角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11