(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-20
(45)【発行日】2023-03-01
(54)【発明の名称】サービスプラグ
(51)【国際特許分類】
H01H 27/00 20060101AFI20230221BHJP
H01R 13/71 20060101ALI20230221BHJP
B60L 3/00 20190101ALN20230221BHJP
H01H 1/38 20060101ALN20230221BHJP
【FI】
H01H27/00 E
H01R13/71
B60L3/00 H
H01H1/38
(21)【出願番号】P 2019032757
(22)【出願日】2019-02-26
【審査請求日】2022-01-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100183689
【氏名又は名称】諏訪 華子
(74)【代理人】
【識別番号】110003649
【氏名又は名称】弁理士法人真田特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【氏名又は名称】真田 有
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 亨一
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-126493(JP,A)
【文献】特開2012-134090(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0047681(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 27/00
H01R 13/70 - 13/713
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と負荷とを繋ぐ電源回路上に介装され、前記電源側の電線と前記負荷側の電線とのそれぞれに接続される一対の端子を有する本体と、
前記本体に対して挿抜可能に設けられ、前記一対の端子の間を接続する導体と前記導体の周囲を被覆する不導体のケーシングと前記ケーシングを挿抜方向と交差する方向に突設させてなる操作部とを有するプラグと、
前記導体と接触または一体化した状態で前記プラグに内蔵され、前記導体から前記操作部に向かって延設された伝熱部材と
を備え、
前記操作部が、前記伝熱部材を外部に露出させる溝を有する
ことを特徴とする、サービスプラグ。
【請求項2】
前記溝が、前記操作部のうち、前記伝熱部材を挟んで前記本体に面する操作面とは反対側の非操作面に形成される
ことを特徴とする、請求項
1記載のサービスプラグ。
【請求項3】
電源と負荷とを繋ぐ電源回路上に介装され、前記電源側の電線と前記負荷側の電線とのそれぞれに接続される一対の端子を有する本体と、
前記本体に対して挿抜可能に設けられ、前記一対の端子の間を接続する導体と前記導体の周囲を被覆する不導体のケーシングと前記ケーシングを挿抜方向と交差する方向に突設させてなる操作部とを有するプラグと、
前記導体と接触または一体化した状態で前記プラグに内蔵され、前記導体から前記操作部に向かって延設された伝熱部材と
を備え、
前記伝熱部材が、前記挿抜方向と平行な断面の形状が櫛形である櫛形部を有する
ことを特徴とする、サービスプラグ。
【請求項4】
前記櫛形部が、前記挿抜方向と交差する方向に延設された基部と、前記基部から前記本体の方向に向かって延設された櫛部とを有する
ことを特徴とする、請求項
3記載のサービスプラグ。
【請求項5】
電源と負荷とを繋ぐ電源回路上に介装され、前記電源側の電線と前記負荷側の電線とのそれぞれに接続される一対の端子を有する本体と、
前記本体に対して挿抜可能に設けられ、前記一対の端子の間を接続する導体と前記導体の周囲を被覆する不導体のケーシングと前記ケーシングを挿抜方向と交差する方向に突設させてなる操作部とを有するプラグと、
前記導体と接触または一体化した状態で前記プラグに内蔵され、前記導体から前記操作部に向かって延設された伝熱部材と
を備え、
前記伝熱部材が、前記挿抜方向と平行な断面の形状が波形である波形部を有する
ことを特徴とする、サービスプラグ。
【請求項6】
電源と負荷とを繋ぐ電源回路上に介装され、前記電源側の電線と前記負荷側の電線とのそれぞれに接続される一対の端子を有する本体と、
前記本体に対して挿抜可能に設けられ、前記一対の端子の間を接続する導体と前記導体の周囲を被覆する不導体のケーシングと前記ケーシングを挿抜方向と交差する方向に突設させてなる操作部とを有するプラグと、
前記導体と接触または一体化した状態で前記プラグに内蔵され、前記導体から前記操作部に向かって延設された伝熱部材と
を備え、
前記伝熱部材が、前記導体と同一の材料で形成される
ことを特徴とする、サービスプラグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源回路を遮断するためのサービスプラグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気自動車やハイブリッド自動車の高圧電気系統には、電源回路を切断(開放)するためのサービスプラグ(電源回路遮断装置)が取り付けられている。サービスプラグには、電源回路に介装される本体に対して挿抜可能なプラグが設けられ、プラグを脱着させることで電源回路が断接される。サービスプラグの用途としては、メンテナンス時における手動での回路遮断が挙げられる。例えば、電源回路上の電装品や回路自体の点検整備を実施する際に、作業者によってプラグが取り外され、作業終了後に再び取り付けられる。このように、サービスプラグを用いることで、メンテナンス中の漏電や感電を容易に回避しうる(特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-186074号公報
【文献】特開2015-046277号公報
【文献】特開2017-126493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、サービスプラグの通電特性(プラグが本体に差し込まれている状態での電気的特性)を向上させるには、端子の接触圧力を上昇させることや端子数を増加させることが好ましい。しかし、これらの手法を採用するとプラグやサービスプラグ自体が大型化しやすく、車両搭載性が低下する。また、プラグの挿抜操作力も増大することから、メンテナンス時の操作性が低下しうる。なお、サービスプラグの端子形状を棒形(円筒形状)にすることで通電特性を改善することも考えられるものの、接続箇所の製品精度を向上させる必要が生じ、製造コストが上昇する。
【0005】
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、簡素な構成で通電特性を改善できるようにしたサービスプラグを提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)開示のサービスプラグは、本体,プラグ,伝熱部材を備える。前記本体は、電源と負荷とを繋ぐ電源回路上に介装され、前記電源側の電線と前記負荷側の電線とのそれぞれに接続される一対の端子を有する。前記プラグは、前記本体に対して挿抜可能に設けられ、前記一対の端子の間を接続する導体と前記導体の周囲を被覆する不導体のケーシングと前記ケーシングを挿抜方向と交差する方向に突設させてなる操作部とを有する。前記伝熱部材は、前記導体と接触または一体化した状態で前記プラグに内蔵され、前記導体から前記操作部に向かって延設される。前記操作部は、前記伝熱部材を外部に露出させる溝を有する。
【0007】
(2)前記溝が、前記操作部のうち、前記伝熱部材を挟んで前記本体に面する操作面とは反対側の非操作面に形成されることが好ましい。
(3)また、別の開示のサービスプラグは、本体,プラグ,伝熱部材を備える。前記本体は、電源と負荷とを繋ぐ電源回路上に介装され、前記電源側の電線と前記負荷側の電線とのそれぞれに接続される一対の端子を有する。前記プラグは、前記本体に対して挿抜可能に設けられ、前記一対の端子の間を接続する導体と前記導体の周囲を被覆する不導体のケーシングと前記ケーシングを挿抜方向と交差する方向に突設させてなる操作部とを有する。前記伝熱部材は、前記導体と接触または一体化した状態で前記プラグに内蔵され、前記導体から前記操作部に向かって延設される。前記伝熱部材は、前記挿抜方向と平行な断面の形状が櫛形である櫛形部を有する。
【0008】
(4)前記櫛形部が、前記挿抜方向と交差する方向に延設された基部と、前記基部から前記本体の方向に向かって延設された櫛部とを有することが好ましい。
(5)また、別の開示のサービスプラグは、本体,プラグ,伝熱部材を備える。前記本体は、電源と負荷とを繋ぐ電源回路上に介装され、前記電源側の電線と前記負荷側の電線とのそれぞれに接続される一対の端子を有する。前記プラグは、前記本体に対して挿抜可能に設けられ、前記一対の端子の間を接続する導体と前記導体の周囲を被覆する不導体のケーシングと前記ケーシングを挿抜方向と交差する方向に突設させてなる操作部とを有する。前記伝熱部材は、前記導体と接触または一体化した状態で前記プラグに内蔵され、前記導体から前記操作部に向かって延設される。前記伝熱部材は、前記挿抜方向と平行な断面の形状が波形である波形部を有する。
(6)また、別の開示のサービスプラグは、本体,プラグ,伝熱部材を備える。前記本体は、電源と負荷とを繋ぐ電源回路上に介装され、前記電源側の電線と前記負荷側の電線とのそれぞれに接続される一対の端子を有する。前記プラグは、前記本体に対して挿抜可能に設けられ、前記一対の端子の間を接続する導体と前記導体の周囲を被覆する不導体のケーシングと前記ケーシングを挿抜方向と交差する方向に突設させてなる操作部とを有する。前記伝熱部材は、前記導体と接触または一体化した状態で前記プラグに内蔵され、前記導体から前記操作部に向かって延設される。前記伝熱部材は、前記導体と同一の材料で形成される。
【発明の効果】
【0009】
プラグに伝熱部材を内蔵させることで、導体の放熱性を向上させることができる。また、伝熱部材を導体から操作部に向かって延設することで、伝熱部材の表面積を増大させることができるとともに、導体の熱を操作部から発散させることが容易となる。これにより、プラグの温度を低下させることができ、簡素な構造でサービスプラグの通電特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態のサービスプラグの斜視図である。
【
図3】サービスプラグの断面図(
図2のAーA断面図)である。
【
図4】サービスプラグの断面図(
図2のBーB断面図)である。
【
図5】(A)~(C)はサービスプラグの変形例を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して実施形態としてのサービスプラグ1について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
【0012】
[1.構成]
図1は、電動車両(電気自動車,ハイブリッド自動車)の電源回路に介装されるサービスプラグ1の構造を説明するための模式的な斜視図である。また、
図2はその上面図であり、
図3,
図4はその断面図である。サービスプラグ1は、本体2及びプラグ4を備える。本体2は、電源(例えば走行用のバッテリー)と負荷(例えばモーター)とを繋ぐ電源回路上に介装され、車両の所定位置(例えばバッテリーケースの内部)に固定される。本体2には、一対の端子3が設けられる。一方の端子3は電源側の電線11に接続され、他方の端子3は負荷側の電線12に接続される。
【0013】
プラグ4は、本体2に対して挿抜可能に設けられる部品であり、一対の端子3の間を接続または開放することによって電源回路を断接する機能を持つ。すなわちプラグ4には、本体2への取り付け状態において一対の端子3の間を接続する導体7が内蔵される。導体7の組成には、例えば銅,銅合金,銀など(導電性の高い金属)が含まれる。本実施形態の導体7は、例えば
図3に示すように、矩形の金属板をU字型に屈曲させた形状を有する。プラグ4を本体2に取り付けることで、導体7の両端部が一対の端子3のそれぞれに挟み込まれて接続される。一方、プラグ4を本体2から取り外すことで一対の端子3の間が開放され、電源回路が遮断される。なお、図示しない電力ヒューズを導体7に内蔵させてもよい。
【0014】
導体7の周囲は、不導体で形成されたケーシング5によって被覆される。ケーシング5の組成は絶縁性の高い樹脂(例えばエポキシ樹脂,フェノール樹脂など)である。本実施形態のケーシング5は、端子3と導体7との接続箇所を囲む直方体形状に形成される。また、ケーシング5の周面には、操作部6が設けられる。操作部6とは、プラグ4を取り外す際に指を掛けられるようにするために、ケーシング5の周面から外側に向かって突設された部位である。操作部6の突設方向は、少なくともプラグ4の挿抜方向と交差する方向に設定され、好ましくはプラグ4の挿抜方向に垂直な方向に設定される。本実施形態の操作部6は、
図1,
図2に示すように、ケーシング5の四方(四箇所)に設けられる。
【0015】
プラグ4の内部には、
図3,
図4に示すように、伝熱部材8が設けられる。伝熱部材8は、導体7の熱を伝達する部材であり、プラグ4の外部への放熱を促進するように機能する。伝熱部材8の組成は、例えばアルミニウム,銅,銅合金,グラファイトや、これらの複合材料など伝熱性能の高い材料を含み、導体7と接触した状態でプラグ4に内蔵される。なお、伝熱部材8を導体7と同一の材料で形成してもよい。この場合、伝熱部材8が導体7と一体化した状態でプラグ4に内蔵される。
【0016】
伝熱部材8は、四箇所の操作部6のうち、少なくともいずれかの操作部6の内部に進入した形状とされる。すなわち、伝熱部材8は、直方体形状のケーシング5よりも外側に突出した形状に形成される。これにより、導体7の熱がケーシング5から操作部6へと伝わりやすくなり、プラグ4の放熱性が向上する。しかし、操作部6の表面温度が過剰に上昇すると、プラグ4を取り外す際に指を操作部6に掛けにくくなってしまう。そこで、操作部6には、伝熱部材8を外部に露出させるための溝9を形成しておくことが好ましい。これにより、操作部6に熱がたまりにくくなる。ただし、操作部6の表面温度が過度に上昇しない場合には、溝9を省略してもよい。
【0017】
本実施形態のプラグ4では、
図1~
図3に示すように、すべての操作部6(四箇所の操作部6)の上面だけでなく、ケーシング5の上面にも溝9が形成される。それぞれの溝9の深さは、伝熱部材8の表面に達する深さとされる。溝9の幅は、プラグ4を取り外す際に作業者が誤って伝熱部材8に触れる心配がなく、かつ、所望の放熱性能が得られる程度の幅とすることが好ましく、例えば0.1~0.3 [mm]程度とする。
【0018】
ここで、操作部6の表面のうち、本体2に面する表面を「操作面13」と呼び、伝熱部材8を挟んで操作面13とは反対側の表面を「非操作面14」と呼ぶ。
図3中では、操作部6の表面のうち、下面側が操作面13であり、上面側が非操作面14である。操作部6の表面において溝9を形成する位置は、
図3に示すように、非操作面14とすることが好ましい。これにより、操作部6からの排熱が促進され、操作部6の温度が低温化しやすくなる。また、非操作面14と比較して、操作面13の温度が相対的に低温となる。これにより、プラグ4を取り外す際に指を操作面13に接触させやすくなり、プラグ4の取り外しの作業性が向上する。
【0019】
[2.作用・効果]
(1)上述の実施形態では、プラグ4に伝熱部材8が内蔵され、伝熱部材8が導体7に接触した状態とされる。このように、プラグ4に伝熱部材8を内蔵させることで、導体7の熱が放散されやすくなり、導体7を迅速に冷却することができる。また、伝熱部材8が導体7から操作部6に向かって延設されるため、伝熱部材8の表面積を増大させることができるとともに、熱を操作部6から発散させることが容易となる。これにより、プラグ4の温度を低下させることができ、簡素な構造でサービスプラグ1の通電特性を向上させることができる。
【0020】
(2)上述の実施形態では、伝熱部材8を外部に露出させる溝9が操作部6に形成される。このように、伝熱部材8を外気に直接的に接触させうる溝9を設けることで、伝熱部材8の放熱効率を向上させることができ、簡素な構造でサービスプラグ1の通電特性をさらに向上させることができる。また、
図1に示すように、操作部6だけでなくケーシング5にも溝9を設けることで、伝熱部材8の放熱効率をさらに向上させることも可能である。
【0021】
(3)上述の実施形態では、操作部6の表面のうち非操作面14に溝9が形成される。これにより、操作部6からの排熱を促進することができる。また、
図1,
図3に示すように、操作部6だけでなくケーシング5の表面にも多数の溝9を設けることで、排熱をさらに促進することができる。さらに、溝9が形成される面を操作面13とは反対側の非操作面14とすることで、操作面13の温度を相対的に低下させることができ、プラグ4を取り外す際の作業性を向上させることができる。
(4)なお、伝熱部材8を導体7と同一の材料で形成した場合には、製造が容易となり、低コストでサービスプラグ1の通電特性を向上させることができる。
【0022】
[3.変形例]
上記の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、本実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。例えば、上記のサービスプラグ1の適用対象は、電動車両(電気自動車,ハイブリッド自動車)の電源回路のみに限定されない。少なくとも電源と負荷とを繋ぐ電源回路であれば、あらゆる電源回路に介装させることが可能である。
【0023】
図5(A)に示す変形例は、伝熱部材8に櫛形部15を形成したものである。櫛形部15とは、プラグ4の挿抜方向と平行な断面の形状が櫛形となる部位である。櫛形部15には、挿抜方向と交差する方向に延設された基部16と、基部16から本体2の方向に向かって延設された櫛部17とが設けられる。櫛部17の立体形状は針状にしてもよいし、板状にしてもよい。前者の場合は剣山状の櫛形部15が形成され、後者の場合はルーバー状の櫛形部15が形成される。
【0024】
伝熱部材8に櫛形部15を設けることで、伝熱部材8の表面積を容易に増大させることができ、簡素な構造でサービスプラグ1の通電特性を向上させることができる。伝熱部材8の表面積は、櫛部17の数を増やすことで容易に増大させることができる。また、基部16及び櫛部17の形状が非対称形状であることから、熱分布に偏りを設けることが可能となる。さらに、櫛部17の向きを本体2に向かう方向にすることで、本体2側の面(操作面13)の温度を相対的に低下させることができ、プラグ4を取り外す際の作業性を向上させることができる。
【0025】
なお、
図5(B)に示すように、平板状の伝熱部材8の両端辺を下方に屈曲させ、その中央部を基部16として機能させるとともに、両端辺を櫛部17として機能させてもよい。この場合、より簡素な構成で放熱性を改善することができ、サービスプラグ1の通電特性を向上させることができる。
図5(C)に示す変形例は、伝熱部材8に波形部18を形成したものである。波形部18とは、挿抜方向と平行な断面の形状が波形となる部位であり、容易に製造することができる。波形部18を設けることで、伝熱部材8の表面積を容易に増大させることができ、簡素な構造でサービスプラグ1の通電特性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0026】
1 サービスプラグ
2 本体
3 端子
4 プラグ
5 ケーシング
6 操作部
7 導体
8 伝熱部材
9 溝
13 操作面
14 非操作面
15 櫛形部
16 基部
17 櫛部
18 波形部