(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-20
(45)【発行日】2023-03-01
(54)【発明の名称】サンルーフ装置
(51)【国際特許分類】
B60J 7/02 20060101AFI20230221BHJP
B60J 7/05 20060101ALI20230221BHJP
【FI】
B60J7/02 B
B60J7/05 A
B60J7/02 A
(21)【出願番号】P 2019036044
(22)【出願日】2019-02-28
【審査請求日】2022-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】平松 新一
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-153336(JP,A)
【文献】特開2015-163495(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0326822(US,A1)
【文献】特開2006-062395(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 7/02
B60J 7/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のルーフに形成される開口部を開閉する可動パネルと、
前記可動パネルを支持するパネルブラケットと、
車両前後方向に延びるガイドレールと、
前記ガイドレールに沿って移動する駆動シューと、
前記パネルブラケットを支持するフロント支持機構及びリア支持機構と、を備え、
前記フロント支持機構は、
前記パネルブラケットの前端部を支持し、第1ガイド溝が形成されるフロントリンクと、
前記パネルブラケットと前記フロントリンクとを車両幅方向に延びる軸線回りに相対回動可能に連結するフロント連結軸と、
前記フロントリンクを車両幅方向に延びる軸線回りに回動可能に支持するフロント支持軸と、
前記第1ガイド溝に対して車両幅方向に挿通される第1ガイド軸を含んで構成され、前記ガイドレールに沿って移動するフロントシューと、
前記フロントシューとともに前記ガイドレールに沿って移動し、前記駆動シューと前記フロントシューとの係合状態を前記駆動シューの位置に応じて切り替えるフロントシューチェックと、を有し、
前記リア支持機構は、前記フロントリンクよりも車両後方で前記パネルブラケットを支持するリアリンクを有し、
前記可動パネルは、前記開口部を全閉する全閉位置及び前記全閉位置よりも後端部が上昇したリアアップ位置の間で第1チルト作動し、前記リアアップ位置及び前記リアアップ位置よりも前端部が上昇したフロントアップ位置の間で第2チルト作動し、前記フロントアップ位置及び前記フロントアップ位置よりも車両後方に移動した全開位置の間でスライド作動し、
前記フロントリンクは、前記フロントシューの前記第1ガイド軸から伝達される動力に基づき、前記可動パネルを前記全閉位置に配置可能な全閉対応位置、前記可動パネルを前記フロントアップ位置に配置可能なフロントアップ対応位置及び前記可動パネルを前記全開位置に配置可能な全開対応位置の間で変位し、
前記リアリンクは、前記駆動シューから伝達される動力に基づき、前記可動パネルを前記全閉位置に配置可能な倒伏位置及び前記可動パネルを前記リアアップ位置に配置可能な起立位置の間で変位し、
前記フロントシューチェックは、前記リアリンクが前記倒伏位置及び前記起立位置の間に位置する場合に、前記駆動シューの動力が前記フロントシューに伝達することを制限する
サンルーフ装置。
【請求項2】
前記フロントアップ位置を第1フロントアップ位置とし、前記フロントアップ対応位置を第1フロントアップ対応位置とし、前記第2チルト作動を第1フロントチルト作動としたとき、
前記第1チルト作動は、前記可動パネルが前記全閉位置及び前記全閉位置よりも前端部が上昇した第2フロントアップ位置の間で変位する第2フロントチルト作動と、前記可動パネルが前記第2フロントアップ位置及び前記第2フロントアップ位置よりも後端部が上昇した前記リアアップ位置の間で変位するリアチルト作動と、を含み、
前記フロントリンクは、前記全閉対応位置、前記可動パネルを前記第2フロントアップ位置に配置可能な第2フロントアップ対応位置、前記第1フロントアップ対応位置及び前記全開対応位置の間で変位し、
前記駆動シューの移動範囲は、前記ガイドレールの前端から後端に向かって、前記フロントリンクを前記全閉対応位置及び前記第2フロントアップ位置の間で変位させる第1移動範囲と、前記リアリンクを前記倒伏位置及び前記起立位置の間で変位させる第2移動範囲と、前記フロントリンクを前記第1フロントアップ対応位置及び前記第2フロントアップ位置の間で変位させる第3移動範囲と、前記フロントリンクを前記第1フロントアップ対応位置及び前記全開対応位置の間で変位させる第4移動範囲と、を含み、
前記フロントシューチェックは、前記駆動シューが前記第1移動範囲、前記第3移動範囲及び前記第4移動範囲に位置する場合に、前記駆動シューの動力を前記フロントシューに伝達することを許容し、前記駆動シューが前記第2移動範囲に位置する場合に、前記駆動シューの動力を前記フロントシューに伝達することを制限する
請求項1に記載のサンルーフ装置。
【請求項3】
前記フロント支持機構は、車両幅方向に延びる軸線回りに前記フロントシューチェックと前記フロントシューとを相対回動可能に連結するチェック支持軸を有し、
前記フロントシューチェックには、第2ガイド溝が形成され、
前記駆動シューは、前記第2ガイド溝に対して車両幅方向に挿通される第2ガイド軸を含んで構成され、
前記フロントシューチェックは、前記駆動シューが前記第2移動範囲に位置する場合には、前記第2ガイド溝が前記駆動シューの移動方向に延びる姿勢を取り、前記駆動シューが前記第1移動範囲、前記第3移動範囲及び前記第4移動範囲に位置する場合には、前記第2ガイド溝が前記駆動シューの移動方向と交差する方向に延びる姿勢を取る
請求項2に記載のサンルーフ装置。
【請求項4】
前記ガイドレールは、第2凹部が形成される壁部を有し、
前記フロントシューチェックは、
前記ガイドレールの長手方向と交差する方向に延びて、前記第2凹部に係止可能な第2凸部を含んで構成され、
前記駆動シューが前記第2移動範囲に位置する場合には、前記第2凸部が前記第2凹部に係止することで、前記第2ガイド溝が前記駆動シューの移動方向に延びる姿勢を取り、
前記駆動シューが前記第1移動範囲、前記第3移動範囲及び前記第4移動範囲に位置する場合には、前記第2凸部が前記第2凹部に係止しなくなることで、前記第2ガイド溝が前記駆動シューの移動方向と交差する方向に延びる姿勢を取る
請求項3に記載のサンルーフ装置。
【請求項5】
前記フロントシューチェックにおいて、前記第2凸部は、前記チェック支持軸よりも車両後方に設けられ、
前記フロントシューチェックの回動方向のうち、前記第2凸部が前記壁部に接近する回動方向を第1回動方向とし、前記第2凸部が前記壁部から離れる回動方向を第2回動方向としたとき、
前記第2ガイド溝の前端部には、前記第1移動範囲を車両後方に移動する前記駆動シューの前記第2ガイド軸に押圧されることで、前記フロントシューチェックを前記第1回動方向に回動させるモーメントを発生させる第1作動面が設けられ、
前記第2ガイド溝の後端部には、前記第3移動範囲を車両後方に移動する前記駆動シューの前記第2ガイド軸に押圧されることで、前記フロントシューチェックを前記第2回動方向に回動させるモーメントを発生させる第1解除面が設けられる
請求項4に記載のサンルーフ装置。
【請求項6】
前記パネルブラケットには、車両後方に移動する前記駆動シューが前記第1移動範囲の後端部に位置する場合に、前記フロントシューチェックに当接することで、前記フロントシューチェックの車両後方への移動を制限する第1当接部を有する
請求項5に記載のサンルーフ装置。
【請求項7】
前記フロントシューチェックにおいて、前記第2凸部は、前記チェック支持軸よりも車両後方に設けられ、
前記フロントシューチェックの回動方向のうち、前記第2凸部が前記壁部に接近する回動方向を第1回動方向とし、前記第2凸部が前記壁部から離れる回動方向を第2回動方向としたとき、
前記第2ガイド溝の後端部には、前記第3移動範囲を車両前方に移動する前記駆動シューの前記第2ガイド軸に押圧されることで、前記フロントシューチェックを前記第1回動方向に回動させるモーメントを発生させる第2作動面が設けられ、
前記第2ガイド溝の前端部には、前記第1移動範囲を車両前方に移動する前記駆動シューの前記第2ガイド軸に押圧されることで、前記フロントシューチェックを前記第2回動方向に回動させるモーメントを発生させる第2解除面が設けられる
請求項4~請求項6の何れか一項に記載のサンルーフ装置。
【請求項8】
前記パネルブラケットには、車両前方に移動する前記駆動シューが前記第3移動範囲の前端部に位置する場合に、前記フロントシューチェックに当接することで、前記フロントシューチェックの車両前方への移動を制限する第2当接部を有する
請求項7に記載のサンルーフ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンルーフ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両のルーフパネルの開口部を開閉する可動パネルを備えるサンルーフ装置が記載されている。このサンルーフ装置は、可動パネルを支持する機能ブラケット(パネルブラケット)と、車両の前後方向に延びるガイドレールと、ガイドレールに沿って移動する駆動シューと、機能ブラケットの前端部を支持するフロントリンクと、フロントリンクよりも車両後方で機能ブラケットを支持するリアリンクと、を備える。
【0003】
フロントリンクは、駆動シューの車両前後方向への移動に伴って、機能ブラケットの前端部が昇降するように回動したり、機能ブラケットの前端部とともに車両前後方向に移動したりする。リアリンクは、駆動シューの車両前後方向への移動に伴って、機能ブラケットの後部が昇降するように車両上下方向に移動する。こうして、可動パネルは、フロントリンク及びリアリンクの動作に伴い、前端部に対して後端部が車両上下方向に変位するチルト作動(リアチルト作動)したり、前端部に対して後端部が車両上方に変位した状態で車両前後方向に移動するスライド作動したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなサンルーフ装置は、可動パネルのチルト作動中でも、駆動シューがフロントリンクと摺動する。このため、チルトアップ作動中に、可動パネルに車両上下方向に荷重が作用すると、駆動シューとフロントリンクとの摺動による摩擦力が大きくなる。つまり、チルト作動時にリアリンクを動作させるために必要な力がフロントリンクで消費される。本発明の目的は、可動パネルの後端部の昇降時に駆動シューに作用する負荷を低減できるサンルーフ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するサンルーフ装置は、車両のルーフに形成される開口部を開閉する可動パネルと、前記可動パネルを支持するパネルブラケットと、車両前後方向に延びるガイドレールと、前記ガイドレールに沿って移動する駆動シューと、前記パネルブラケットを支持するフロント支持機構及びリア支持機構と、を備え、前記フロント支持機構は、前記パネルブラケットの前端部を支持し、第1ガイド溝が形成されるフロントリンクと、前記パネルブラケットと前記フロントリンクとを車両幅方向に延びる軸線回りに相対回動可能に連結するフロント連結軸と、前記フロントリンクを車両幅方向に延びる軸線回りに回動可能に支持するフロント支持軸と、前記第1ガイド溝に対して車両幅方向に挿通される第1ガイド軸を含んで構成され、前記ガイドレールに沿って移動するフロントシューと、前記フロントシューとともに前記ガイドレールに沿って移動し、前記駆動シューと前記フロントシューとの係合状態を前記駆動シューの位置に応じて切り替えるフロントシューチェックと、を有し、前記リア支持機構は、前記フロントリンクよりも車両後方で前記パネルブラケットを支持するリアリンクを有し、前記可動パネルは、前記開口部を全閉する全閉位置及び前記全閉位置よりも後端部が上昇したリアアップ位置の間で第1チルト作動し、前記リアアップ位置及び前記リアアップ位置よりも前端部が上昇したフロントアップ位置の間で第2チルト作動し、前記フロントアップ位置及び前記フロントアップ位置よりも車両後方に移動した全開位置の間でスライド作動し、前記フロントリンクは、前記フロントシューの前記第1ガイド軸から伝達される動力に基づき、前記可動パネルを前記全閉位置に配置可能な全閉対応位置、前記可動パネルを前記フロントアップ位置に配置可能なフロントアップ対応位置及び前記可動パネルを前記全開位置に配置可能な全開対応位置の間で変位し、前記リアリンクは、前記駆動シューから伝達される動力に基づき、前記可動パネルを前記全閉位置に配置可能な倒伏位置及び前記可動パネルを前記リアアップ位置に配置可能な起立位置の間で変位し、前記フロントシューチェックは、前記リアリンクが前記倒伏位置及び前記起立位置の間に位置する場合に、前記駆動シューの動力が前記フロントシューに伝達することを制限する。
【0007】
上記構成のサンルーフ装置は、フロントシューとフロントシューチェックとを介して、駆動シューの動力をフロントリンクに間接的に伝達する。このため、可動パネルの後端部を昇降させるためにリアリンクが倒伏位置及び起立位置の間で変位する際に、可動パネルに荷重が作用しても、当該荷重がフロントリンクを介して駆動シューまで伝達しにくい。したがって、サンルーフ装置は、可動パネルの後端部を昇降させる際に、駆動シューに作用する負荷を低減できる。
【0008】
上記サンルーフ装置において、前記フロントアップ位置を第1フロントアップ位置とし、前記フロントアップ対応位置を第1フロントアップ対応位置とし、前記第2チルト作動を第1フロントチルト作動としたとき、前記第1チルト作動は、前記可動パネルが前記全閉位置及び前記全閉位置よりも前端部が上昇した第2フロントアップ位置の間で変位する第2フロントチルト作動と、前記可動パネルが前記第2フロントアップ位置及び前記第2フロントアップ位置よりも後端部が上昇した前記リアアップ位置の間で変位するリアチルト作動と、を含み、前記フロントリンクは、前記全閉対応位置、前記可動パネルを前記第2フロントアップ位置に配置可能な第2フロントアップ対応位置、前記第1フロントアップ対応位置及び前記全開対応位置の間で変位し、前記駆動シューの移動範囲は、前記ガイドレールの前端から後端に向かって、前記フロントリンクを前記全閉対応位置及び前記第2フロントアップ位置の間で変位させる第1移動範囲と、前記リアリンクを前記倒伏位置及び前記起立位置の間で変位させる第2移動範囲と、前記フロントリンクを前記第1フロントアップ対応位置及び前記第2フロントアップ位置の間で変位させる第3移動範囲と、前記フロントリンクを前記第1フロントアップ対応位置及び前記全開対応位置の間で変位させる第4移動範囲と、を含み、前記フロントシューチェックは、前記駆動シューが前記第1移動範囲、前記第3移動範囲及び前記第4移動範囲に位置する場合に、前記駆動シューの動力を前記フロントシューに伝達することを許容し、前記駆動シューが前記第2移動範囲に位置する場合に、前記駆動シューの動力を前記フロントシューに伝達することを制限することが好ましい。
【0009】
可動パネルがリアアップ作動するとき、可動パネルの前端部が僅かに車両下方に変位する場合がある。この場合、ルーフの開口部に沿って、ウェザーストリップが配置されていると、可動パネルの前端部の車両下方への変位により、ウェザーストリップが過度に圧縮されるおそれがある。この点、上記構成のサンルーフ装置は、可動パネルが開作動する場合、可動パネルがリアアップ作動する前に、可動パネルが第2フロントアップ作動する。このため、サンルーフ装置は、可動パネルのリアアップ作動時に、ウェザーストリップが過度に圧縮されることを抑制できる。また、サンルーフ装置は、駆動シューの動力を、可動パネルの第2フロントアップ作動のためにフロントリンクに伝達する状況と、可動パネルのリアアップ作動のためにリアリンクに伝達する状況と、可動パネルの第1フロントアップ作動のためにフロントリンクに伝達する状況と、をフロントシューチェクで切り替えることができる。つまり、サンルーフ装置は、可動パネルを第2フロントアップ作動させるために、新たな部材構成を追加する必要がない。
【0010】
上記サンルーフ装置において、前記フロント支持機構は、車両幅方向に延びる軸線回りに前記フロントシューチェックと前記フロントシューとを相対回動可能に連結するチェック支持軸を有し、前記フロントシューチェックには、第2ガイド溝が形成され、前記駆動シューは、前記第2ガイド溝に対して車両幅方向に挿通される第2ガイド軸を含んで構成され、前記フロントシューチェックは、前記駆動シューが前記第2移動範囲に位置する場合には、前記第2ガイド溝が前記駆動シューの移動方向に延びる姿勢を取り、前記駆動シューが前記第1移動範囲、前記第3移動範囲及び前記第4移動範囲に位置する場合には、前記第2ガイド溝が前記駆動シューの移動方向と交差する方向に延びる姿勢を取ることが好ましい。
【0011】
上記構成によれば、駆動シューが第2移動範囲を移動する場合、フロントシューチェックの第2ガイド溝が駆動シューの移動方向に延びる。このため、駆動シューが第2移動範囲内で移動しても、駆動シューの動力がフロントシューチェックに伝達しない。一方、駆動シューが第1移動範囲、第3移動範囲及び第4移動範囲に位置する場合には、フロントシューチェックの第2ガイド溝が駆動シューの移動方向と交差する方向に延びる。このため、駆動シューが第1移動範囲、第3移動範囲及び第4移動範囲の範囲内で移動すると、駆動シューの動力がフロントシューチェックを介してフロントシューに伝達する。こうして、サンルーフ装置は、フロントシューチェックに形成される第2ガイド溝の傾きを可変することにより、フロントシューに対する駆動シューの動力の伝達状況を切り替えることができる。
【0012】
上記サンルーフ装置において、前記ガイドレールは、第2凹部が形成される壁部を有し、前記フロントシューチェックは、前記ガイドレールの長手方向と交差する方向に延びて、前記第2凹部に係止可能な第2凸部を含んで構成され、前記駆動シューが前記第2移動範囲に位置する場合には、前記第2凸部が前記第2凹部に係止することで、前記第2ガイド溝が前記駆動シューの移動方向に延びる姿勢を取り、前記駆動シューが前記第1移動範囲、前記第3移動範囲及び前記第4移動範囲に位置する場合には、前記第2凸部が前記第2凹部に係止しなくなることで、前記第2ガイド溝が前記駆動シューの移動方向と交差する方向に延びる姿勢を取ることが好ましい。
【0013】
上記構成のサンルーフ装置は、フロントシューチェックの第2凸部とガイドレールの第2凹部との係止状態の変化により、フロントシューチェックに形成される第2ガイド溝の傾きを可変できる。
【0014】
上記サンルーフ装置の前記フロントシューチェックにおいて、前記フロントシューチェックにおいて、前記第2凸部は、前記チェック支持軸よりも車両後方に設けられ、前記フロントシューチェックの回動方向のうち、前記第2凸部が前記壁部に接近する回動方向を第1回動方向とし、前記第2凸部が前記壁部から離れる回動方向を第2回動方向としたとき、前記第2ガイド溝の前端部には、前記第1移動範囲を車両後方に移動する前記駆動シューの前記第2ガイド軸に押圧されることで、前記フロントシューチェックを前記第1回動方向に回動させるモーメントを発生させる第1作動面が設けられ、前記第2ガイド溝の後端部には、前記第3移動範囲を車両後方に移動する前記駆動シューの前記第2ガイド軸に押圧されることで、前記フロントシューチェックを前記第2回動方向に回動させるモーメントを発生させる第1解除面が設けられることが好ましい。
【0015】
上記構成のサンルーフ装置は、可動パネルの開作動時に次の作用効果を得ることができる。サンルーフ装置は、駆動シューが第1移動範囲を車両後方に移動するときに、フロントシューチェックに第1回動方向のモーメントが作用する。このため、駆動シューが第1移動範囲を車両後方に移動し終えたタイミング、すなわち、可動パネルのリアアップ作動を開始するタイミングで、フロントシューチェックの第2凸部をガイドレールの第2凹部に係止させることができる。また、サンルーフ装置は、駆動シューが第3移動範囲を車両後方に移動するときに、フロントシューチェックに第2回動方向のモーメントが作用する。このため、駆動シューが第3移動範囲を車両後方に移動し始めるタイミング、すなわち、可動パネルのリアアップ作動が終了したタイミングで、フロントシューチェックの第2凸部がガイドレールの第2凹部と係止しなくなる。こうして、サンルーフ装置は、可動パネルの開作動時に、車両後方に移動する駆動シューに連動して、フロントシューチェックを適切なタイミングで機能させることができる。
【0016】
上記サンルーフ装置において、前記パネルブラケットには、車両後方に移動する前記駆動シューが前記第1移動範囲の後端部に位置する場合に、前記フロントシューチェックに当接することで、前記フロントシューチェックの車両後方への移動を制限する第1当接部を有することが好ましい。
【0017】
上記構成のサンルーフ装置は、可動パネルの開作動時において、駆動シューが第1移動範囲を移動し終わるタイミングで、フロントシューチェックがパネルブラケットの第1当接部に当接し、フロントシューチェックの車両後方への移動が制限される。このため、フロントシューチェックは、フロントシューチェックに作用するモーメントにより、第2凸部がガイドレールの第2凹部に係止するように回動しやすくなる。つまり、フロントシューチェックの第2凸部がガイドレールの第2凹部に係止することなく、フロントシューチェックが車両後方に移動することが抑制される。こうして、サンルーフ装置は、可動パネルの開作動時にフロントシューチェックをより正確に機能させることができる。
【0018】
上記サンルーフ装置の前記フロントシューチェックにおいて、前記フロントシューチェックにおいて、前記第2凸部は、前記チェック支持軸よりも車両後方に設けられ、前記フロントシューチェックの回動方向のうち、前記第2凸部が前記壁部に接近する回動方向を第1回動方向とし、前記第2凸部が前記壁部から離れる回動方向を第2回動方向としたとき、前記第2ガイド溝の後端部には、前記第3移動範囲を車両前方に移動する前記駆動シューの前記第2ガイド軸に押圧されることで、前記フロントシューチェックを前記第1回動方向に回動させるモーメントを発生させる第2作動面が設けられ、前記第2ガイド溝の前端部には、前記第1移動範囲を車両前方に移動する前記駆動シューの前記第2ガイド軸に押圧されることで、前記フロントシューチェックを前記第2回動方向に回動させるモーメントを発生させる第2解除面が設けられることが好ましい。
【0019】
上記構成のサンルーフ装置は、可動パネルの閉作動時に次の作用効果を得ることができる。サンルーフ装置は、駆動シューが第3移動範囲を車両前方に移動するときに、フロントシューチェックに第1回動方向のモーメントが作用する。このため、駆動シューが第3移動範囲を車両前方に移動し終えたタイミング、すなわち、可動パネルのリアダウン作動を開始するタイミングで、フロントシューチェックの第2凸部をガイドレールの第2凹部に係止させることができる。また、サンルーフ装置は、駆動シューが第1移動範囲を車両前方に移動するときに、フロントシューチェックに第2回動方向のモーメントが作用する。このため、駆動シューが第1移動範囲を移動し始めるタイミング、すなわち、可動パネルのリアダウン作動が終了したタイミングで、フロントシューチェックの第2凸部がガイドレールの第2凹部と係止しなくなる。こうして、サンルーフ装置は、可動パネルの閉作動時において、車両前方に移動する駆動シューに連動して、フロントシューチェックを適切なタイミングで機能させることができる。
【0020】
上記サンルーフ装置において、前記パネルブラケットには、車両前方に移動する前記駆動シューが前記第3移動範囲の前端部に位置する場合に、前記フロントシューチェックに当接することで、前記フロントシューチェックの車両前方への移動を制限する第2当接部を有することが好ましい。
【0021】
上記構成のサンルーフ装置は、可動パネルの閉作動時において、駆動シューが第3移動範囲を車両前方に移動し終わるタイミングで、フロントシューチェックがパネルブラケットの第2当接部に当接し、フロントシューチェックの車両前方への移動が制限される。このため、フロントシューチェックは、フロントシューチェックに作用するモーメントにより、第2凸部がガイドレールの第2凹部に係止するように回動しやすくなる。つまり、フロントシューチェックの第2凸部がガイドレールの第2凹部に係止することなく、フロントシューチェックが車両前方に移動することが抑制される。こうして、サンルーフ装置は、可動パネルの閉作動時にフロントシューチェックをより正確に機能させることができる。
【発明の効果】
【0022】
サンルーフ装置は、可動パネルの後端部の昇降時に駆動シューに作用する負荷を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図2】ルーフパネルに設置したサンルーフ装置の概略構成を示す平面図。
【
図15】可動パネルが全閉位置に配置されるときのサンルーフ装置の側面図。
【
図16】可動パネルが第2フロントアップ位置に配置されるときのサンルーフ装置の側面図。
【
図17】可動パネルがリアアップ位置に配置されるときのサンルーフ装置の側面図。
【
図18】可動パネルが第1フロントアップ位置に配置されるときのサンルーフ装置の側面図。
【
図19】可動パネルが全開位置に配置されるときのサンルーフ装置の側面図。
【
図20】
図15の部分拡大図であって、駆動シューが第1移動範囲の前端に位置するときのフロント支持機構の側面図。
【
図21】駆動シューが第1移動範囲の後端付近に位置するときのフロント支持機構の側面図。
【
図22】駆動シューが第2移動範囲の前端付近に位置するときのフロント支持機構の側面図。
【
図23】駆動シューが第2移動範囲の後端付近に位置するときのフロント支持機構の側面図。
【
図24】駆動シューが第3移動範囲の前端付近に位置するときのフロント支持機構の側面図。
【
図25】
図16の部分拡大図であって、駆動シューが第2移動範囲の前端に位置するときのリア支持機構の側面図。
【
図26】
図17の部分拡大図であって、駆動シューが第2移動範囲の後端に位置するときのリア支持機構の側面図。
【
図27】駆動シューが第3移動範囲の後端よりも手前に位置するときのフロント支持機構の側面図。
【
図28】
図18の部分拡大図であって、駆動シューが第3移動範囲の後端に位置するときのフロント支持機構の側面図。
【
図29】駆動シューが第4移動範囲に位置するときのフロント支持機構の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、サンルーフ装置を備える車両の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、サンルーフ装置を車両に搭載した状態での車両幅方向、車両前後方向及び車両上下方向を用いて、サンルーフ装置の説明を行う。また、車両幅方向を単に「幅方向」とも言い、車両前後方向を単に「前後方向」とも言い、車両上下方向を単に「上下方向」とも言う。幅方向は、図中のX軸の延びる方向であり、前後方向は、図中のY軸の延びる方向であり、上下方向は、図中のZ軸の延びる方向である。
【0025】
図1に示すように、車両10は、開口部21が形成されるルーフパネル20を有する車体11と、開口部21を開閉するサンルーフ装置30と、を備える。
図2に示すように、ルーフパネル20は、幅方向における両側で前後方向に延びるサイドフレーム22と、サイドフレーム22の前端同士を幅方向に連結するフロントフレーム23と、サイドフレーム22の後端同士を幅方向に連結するリアフレーム24と、を備える。また、ルーフパネル20は、開口部21を囲うように配置されるウェザーストリップ25を備える。開口部21は、サイドフレーム22とフロントフレーム23とリアフレーム24とに区画される。上方からの平面視において、開口部21は、幅方向を長手方向とし、前後方向を短手方向とする略矩形形状をなす。
【0026】
図2に示すように、サンルーフ装置30は、開口部21を開閉する可動パネル40と、可動パネル40を作動させるための動力源となるルーフアクチュエータ50と、を備える。また、
図3に示すように、サンルーフ装置30は、開口部21の幅方向における両側で前後方向に延びるガイドレール60と、可動パネル40を支持するパネルブラケット70と、ガイドレール60に沿って移動する駆動シュー80と、パネルブラケット70を支持するフロント支持機構100及びリア支持機構200と、を備える。
【0027】
本実施形態のサンルーフ装置30の構成部品のうち、ガイドレール60とパネルブラケット70と駆動シュー80とフロント支持機構100とリア支持機構200とは、開口部21の幅方向における両側に対をなすように配置される。以降の説明では、車両10の右側に配置されるこれらの構成部品について説明する。
【0028】
図2に示すように、可動パネル40は、ガラス又は透明樹脂などから構成されるパネル本体41と、パネル本体41に接合される接続ブラケット42と、を備える。接続ブラケット42は、可動パネル40の幅方向における両端部に対をなすように配置される。接続ブラケット42は、前後方向に延びるように、可動パネル40の下面に接合される。
【0029】
図2に示すように、ルーフアクチュエータ50は、電動モータ51と、電動モータ51の出力軸の回転運動を変換する伝達機構52と、伝達機構52により進退動作するケーブル53と、を備える。電動モータ51及び伝達機構52は、フロントフレーム23の幅方向における中央部に配置される。ケーブル53は、幅方向における両側に配置される駆動シュー80に向かって延びる。
【0030】
図3に示すように、ガイドレール60は、後端から前端に進むに連れて、下方に僅かに湾曲する。本実施形態では、直線的に前後方向に延びるガイドレール60だけでなく、
図3に示すように湾曲した態様で前後方向に延びるガイドレール60についても、「前後方向に延びる」と言う。つまり、ガイドレール60の長手方向を前後方向とも言う。
【0031】
図4及び
図5に示すように、ガイドレール60は、長手方向に対して、略一様の断面形状を有する。ガイドレール60は、「壁部」の一例としての底壁61と、底壁61から上方に延びる外壁62、内壁63及び側壁64と、外壁62及び内壁63の上端から幅方向に延びる摺動壁65と、を有する。外壁62は底壁61の幅方向における外端から延び、側壁64は底壁61の幅方向における内端から延び、内壁63は底壁61における外壁62及び側壁64の中間位置から延びる。摺動壁65は、外壁62及び内壁63の上端から互いに接近するように延びる。
【0032】
図4に示すように、ガイドレール60の前端部において、底壁61には、第1凹部611及び第2凹部612が形成される。また、ガイドレール60の前端部において、摺動壁65には、上方からの平面視において、底壁61の第1凹部611と重なる位置に第1の切り欠き651が形成される。さらに、側壁64には、ガイドレール60の長手方向において、第1凹部611及び第2凹部612の間となる位置に第3凹部641が形成される。
【0033】
図3に示すように、パネルブラケット70は、ガイドレール60に沿うように延びる。つまり、パネルブラケット70は、後端から前端に進むに連れて、下方に僅かに湾曲する。
【0034】
図6及び
図7に示すように、パネルブラケット70は、長手方向に対して、略一様の断面形状を有する。パネルブラケット70は、上壁71と、上壁71から下方に延びる外壁72及び内壁73と、外壁72及び内壁73の下端から幅方向に延びる摺動壁74と、を有する。外壁72は、上壁71の幅方向における外端から延び、内壁73は、上壁71の幅方向における内端から延びる。摺動壁74は、外壁72及び内壁73の下端から互いに接近するように延びる。
【0035】
図6に示すように、パネルブラケット70の前端部において、外壁72及び内壁73には、幅方向を軸方向とする連結孔721,731が形成される。パネルブラケット70の前端部において、摺動壁74には、第2の切り欠き741、第3の切り欠き742、第4の切り欠き743及び第5の切り欠き744が、パネルブラケット70の長手方向に並ぶように形成される。第5の切り欠き744を設けることで、第1当接部745が形成され、第4の切り欠き743を設けることで、第2当接部746が形成される。第1当接部745は前方を向く面であり、第2当接部746は後方を向く面である。
【0036】
そして、パネルブラケット70には、可動パネル40の接続ブラケット42が固定される。このため、パネルブラケット70が変位すると、可動パネル40がパネルブラケット70と同様に変位する。例えば、パネルブラケット70の前端部が後端部に対して昇降するように変位する場合には、可動パネル40の前端部が後端部に対して昇降するように変位する。
【0037】
図8に示すように、駆動シュー80は、上下方向に延びる立設壁81と、立設壁81の上端から幅方向における外方に延びる屈曲壁82と、屈曲壁82から幅方向に延びる第2ガイド軸83と、立設壁81の下部から前方に延びるケーブル接続部84と、を備える。
【0038】
立設壁81には、後方に向かうに連れて上方に進むように延びる第3ガイド溝85が形成される。第2ガイド軸83は、平板状をなす。詳しくは、第2ガイド軸83の長手方向と直交する断面形状は、前後方向を長手方向とし、上下方向を短手方向とする矩形形状をなす。ケーブル接続部84には、ルーフアクチュエータ50のケーブル53の先端が接続される。
【0039】
そして、駆動シュー80は、ガイドレール60と摺動可能に、ガイドレール60の内壁63及び側壁64の間に配置される。駆動シュー80は、ガイドレール60の内部に配置されると、ガイドレール60の長手方向と直交する方向への移動が制限される。このため、ルーフアクチュエータ50がケーブル53を送る場合には、駆動シュー80はガイドレール60に沿って後方に移動し、ルーフアクチュエータ50がケーブル53を引く場合には、駆動シュー80はガイドレール60に沿って前方に移動する。
【0040】
次に、フロント支持機構100について説明する。
図8に示すように、フロント支持機構100は、パネルブラケット70の前端部を支持するフロントリンク110と、フロントリンク110の姿勢を保持するフロントリンクチェック130と、駆動シュー80から伝達される動力によりガイドレール60に沿って移動するフロントシュー150と、駆動シュー80からフロントシュー150に対する動力の伝達状況を切り替えるフロントシューチェック170と、を備える。また、フロント支持機構100は、パネルブラケット70とフロントリンク110とを連結するフロント連結軸101と、フロントリンク110とフロントリンクチェック130とを連結するフロント支持軸102と、フロントシュー150とフロントシューチェック170とを連結するチェック支持軸103と、を備える。フロント連結軸101、フロント支持軸102及びチェック支持軸103は、幅方向を軸方向とする。
【0041】
図9及び
図10に示すように、フロントリンク110は、平板状をなす。フロントリンク110は、幅方向を軸方向とする第1保持軸111及び第2保持軸112と、フロントリンクチェック130を押圧する押圧面113と、を有する。フロントリンク110には、幅方向を軸方向とする連結孔114及び支持孔115と、連結孔114及び支持孔115を結ぶ線分と交差する方向に延びる第1ガイド溝116と、が形成される。フロントリンク110を幅方向から見たとき、第1保持軸111及び第2保持軸112はフロントリンク110の対角に配置され、連結孔114及び支持孔115はフロントリンク110の対角に配置される。
【0042】
図8に示すように、フロントリンク110は、フロントリンク110の連結孔114及びパネルブラケット70の連結孔721,731にフロント連結軸101が幅方向に挿通されることで、パネルブラケット70と連結される。フロントリンク110がパネルブラケット70に対してフロント連結軸101の軸線回りの両方向に回動する場合、フロントリンク110の第2保持軸112は、パネルブラケット70の摺動壁74の第2の切り欠き741(
図6参照)を介して、パネルブラケット70の内部に出入りする。
【0043】
図9及び
図11に示すように、フロントリンクチェック130は、フロントリンク110と連結される連結部131と、連結部131から前方に延びるフロントレバー132と、連結部131から後方に延びるリアレバー133と、を有する。フロントリンクチェック130には、連結部131とフロントレバー132とに亘って、フロントレバー132の延設方向と交差する方向に収容溝134が貫通形成される。
【0044】
連結部131には、幅方向を軸方向とする支持孔135が形成される。フロントレバー132は、ガイドレール60の第1凹部611(
図4参照)に係止可能な第1凸部136と、フロントシュー150と摺動する摺動面137と、を有する。第1凸部136は、フロントレバー132の延設方向における中間部から下方に突出する。第1凸部136は、下方からの平面視において、略矩形板状をなす。摺動面137は、フロントレバー132において、第1凸部136よりも基端寄りの位置に形成される。また、フロントレバー132には、フロントレバー132の延設方向と交差する方向に収容凹部138が形成される。
図10及び
図11に示すように、フロントリンクチェック130の側面視において、支持孔135の中心から収容凹部138の中心までの距離は、フロントリンク110の側面視において、支持孔135の中心から第1保持軸111の中心までの距離と等しい。
【0045】
図8及び
図9に示すように、フロントリンクチェック130は、フロントリンクチェック130の支持孔135及びフロントリンク110の支持孔115にフロント支持軸102が連通されることで、フロントリンク110と連結される。また、フロントリンク110がフロントリンクチェック130に対してフロント支持軸102の軸線回りの両方向に回動する場合、フロントリンク110は、フロントリンクチェック130の収容溝134に出入りし、フロントリンク110の第1保持軸111は収容凹部138に出入りする。
【0046】
図9及び
図12に示すように、フロントシュー150は、幅方向に間隔をあけて配置される一対のフロントプレート151と、ガイドレール60の摺動壁65と摺動する複数のフロント摺動部152と、一対のフロントプレート151を幅方向に連結する第1ガイド軸153と、を有する。
【0047】
フロントプレート151は、第1プレート154と、第1プレート154の下端から幅方向に屈曲する第2プレート155及び第3プレート156と、を有する。第1プレート154は、前後方向を長手方向とし、上下方向を短手方向とする板状をなす。第1プレート154には、幅方向を軸方向とするガイド孔161及び支持孔162が形成される。また、第1プレート154には、幅方向からの側面視において、屈曲するように延びる屈曲溝163と、前後方向に直線状に延びる直線溝164と、が形成される。ガイド孔161は、第1プレート154の前端部に形成され、支持孔162は、第1プレート154の後端寄りの位置に形成される。また屈曲溝163は、第1プレート154において、ガイド孔161の後方に形成される。屈曲溝163は、上下方向に延びる部分及び前後方向に延びる部分を有する鉤状をなす。直線溝164は、第1プレート154において、屈曲溝163の後方且つ支持孔162の上方に形成される。第2プレート155及び第3プレート156は、前後方向を長手方向とし、幅方向を短手方向とする矩形板状をなす。第2プレート155は、第3プレート156よりも前方に位置する。第2プレート155の下面は、フロントシューチェック170のフロントシュー150の摺動面137と摺動する部位である。一対のフロントプレート151は、幅方向に間隔をあけた状態で連結される。一対のフロントプレート151の間隔は、フロントリンク110及びフロントシューチェック170の厚さよりも広い。
【0048】
フロント摺動部152は、第2プレート155及び第3プレート156の上面に設置される。第2プレート155に配置されるフロント摺動部152は、幅方向からの側面視において、第1プレート154の屈曲溝163と重なる部分が切り欠かれる。
【0049】
図8及び
図9に示すように、フロントシュー150は、フロントシュー150のガイド孔161及びフロントリンク110の第1ガイド溝116に第1ガイド軸153が幅方向に挿通されることで、フロントリンク110と連結される。フロントシュー150とフロントリンク110とを連結した状態では、フロントリンク110が一対のフロントプレート151の間に配置され、フロントリンク110の第2保持軸112がフロントシュー150の屈曲溝163に挿通する。また、同状態では、フロントリンクチェック130が、フロントシュー150の第2プレート155の下方に配置される。
【0050】
図8に示すように、フロントシュー150は、ガイドレール60の底壁61との間に空間を設けた状態で、ガイドレール60の外壁62及び内壁63の間に配置される。このとき、フロント摺動部152は、ガイドレール60の摺動壁65を上下方向に挟み込んだ状態で摺動壁65に係合する。こうして、フロントシュー150は、ガイドレール60と摺動することにより、ガイドレール60の長手方向に移動可能となる。
【0051】
そして、フロントシュー150がガイドレール60の長手方向に移動すると、第1ガイド軸153がフロントリンク110の第1ガイド溝116と摺動したり、フロントリンク110の第1ガイド溝116の端部を押したりする。こうして、フロントシュー150は、第1ガイド軸153を介してフロントリンク110に動力を伝達し、フロントリンク110を動作させる。
【0052】
図9及び
図13に示すように、フロントシューチェック170は、平板状をなすメインプレート171と、メインプレート171から下方に突出する第2凸部172と、メインプレート171から後方に突出する第1係合部173と、メインプレート171から上方に突出する第2係合部174と、を備える。
【0053】
メインプレート171には、メインプレート171の長手方向に延びる第2ガイド溝175と、幅方向を軸方向とする支持孔176と、が形成される。第2凸部172は、ガイドレール60の第2凹部612(
図4参照)に係止可能な部位である。第1係合部173は、パネルブラケット70の第1当接部745(
図6参照)に当接可能な部位であり、第2係合部174は、パネルブラケット70の第2当接部746(
図6参照)に当接可能な部位である。フロントシューチェック170において、第2凸部172、第1係合部173及び第2係合部174は、ガイドレール60又はパネルブラケット70に係合することで、フロントシューチェック170の動きを制限する。
【0054】
図13に示すように、第2ガイド溝175の長手方向における中間部181の幅は、駆動シュー80の第2ガイド軸83の厚さと略等しい。一方、第2ガイド溝175の前端部及び後端部の幅は、第2ガイド溝175の中間部181の幅の2倍程度である。以降の説明では、第2ガイド溝175の前端部を第1拡幅部182とも言い、第2ガイド溝175の後端部を第2拡幅部183とも言う。
【0055】
第1拡幅部182には、第2ガイド溝175と交差する第1作動面184及び第2解除面187が形成され、第2拡幅部183には、第2ガイド溝175と交差する第1解除面185及び第2作動面186が形成される。第2ガイド溝175において、第1作動面184は、第1拡幅部182の後端面であり、第2作動面186は、第2拡幅部183の前端面である。一方、第1解除面185は、第2ガイド溝175の後端面であり、第2解除面187は、第2ガイド溝175の前端面である。例えば、フロントシューチェック170が
図12に示す姿勢を取る場合、第1作動面184、第1解除面185、第2作動面186及び第2解除面187は、後方に向かうに連れて下方に進むように傾斜する。本実施形態では、第1作動面184及び第2作動面186が平面状をなし、第1解除面185及び第2解除面187が曲面状をなすが、第1作動面184及び第2作動面186は曲面状をなしてもよいし、第1解除面185及び第2解除面187は平面状をなしてもよい。
【0056】
支持孔176は、フロントシューチェック170の第2ガイド溝175の長手方向における中央部から下方にずれた位置に形成される。幅方向からの側面視において、支持孔176は、第2凸部172、第1係合部173及び第2係合部174よりも前方に形成される。
【0057】
そして、
図8及び
図9に示すように、フロントシューチェック170は、フロントシューチェック170の支持孔176及びフロントシュー150の支持孔162にチェック支持軸103が幅方向に挿通されることで、フロントシュー150と連結される。このとき、フロントシューチェック170は、一対のフロントプレート151の間に配置される。こうして、フロントシューチェック170は、フロントシュー150に対して、チェック支持軸103の軸線回りに回動可能となり、フロントシュー150とともにガイドレール60に沿って移動可能となる。
【0058】
フロントシューチェック170がチェック支持軸103の軸線回りに回動する場合、フロントシュー150は、第2ガイド溝175の中間部181がフロントシュー150の直線溝164と重なる姿勢と、第2ガイド溝175の中間部181がフロントシュー150の直線溝164に対して傾く姿勢と、を取る。また、
図8に示すように、フロントシュー150の直線溝164及びフロントシューチェック170の第2ガイド溝175には、駆動シュー80の第2ガイド軸83が幅方向に挿通される。
【0059】
次に、リア支持機構200について説明する。
図14に示すように、リア支持機構200は、パネルブラケット70と摺動するスライダ210と、スライダ210を支持するリアリンク220と、リアリンク220を支持するリア支持部230と、リアリンク220を駆動するリアシュー240と、を備える。また、リア支持機構200は、スライダ210とリアリンク220とを連結するリア連結軸201と、リアリンク220とリア支持部230とを連結するリア支持軸202と、を備える。さらに、リア支持機構200は、駆動シュー80の動力をリアシュー240に伝達するリンクケーブル203と、駆動シュー80からリアシュー240に対する動力の伝達状況を切り替えるリアシューチェック250(
図8参照)と、を備える。
【0060】
スライダ210は、パネルブラケット70の摺動壁74に係合した状態で、パネルブラケット70に挿入される。スライダ210は、パネルブラケット70が前後方向に移動する場合、パネルブラケット70と摺動する。
【0061】
リアリンク220は、平板状をなす。リアリンク220は、基端から先端に向かって延びる第1部分221と、第1部分221から分岐して延びる第2部分222と、を有する。また、リアリンク220には、リアシュー240に押圧される第1ガイド面223、第2ガイド面224及び第3ガイド面225が形成される。第1ガイド面223は、リアリンク220が
図14に示す倒伏位置に位置する場合の第1部分221の下面である。第2ガイド面224は、リアリンク220が倒伏位置するときの第2部分222の下面であり、第3ガイド面225は、リアリンク220が倒伏位置に位置する場合の第1部分221の上面である。第1ガイド面223、第2ガイド面224及び第3ガイド面225は、リアリンク220が倒伏位置に位置する場合に、後方に向かうに連れて下方に傾斜する。リアリンク220の先端部は、リア連結軸201によって、スライダ210の後端部と連結される。こうして、本実施形態のリアリンク220は、スライダ210を介して、パネルブラケット70を支持する。リアリンク220がスライダ210を介して支持するパネルブラケット70の部位は、フロントリンク110が支持するパネルブラケット70の部位よりも後方の部位となる。
【0062】
リア支持部230は、ガイドレール60の後端において、底壁61に固定される。リア支持部230は、リア支持軸202によって、リアリンク220の基端部と連結される。
リアシュー240は、幅方向に間隔をあけて配置される一対のリアプレート241と、リアプレート241に設置される複数のリア摺動部242と、一対のリアプレート241を幅方向に連結する第3ガイド軸243及び第4ガイド軸244と、を有する。第3ガイド軸243は、一対のリアプレート241の下部を幅方向に連結し、第4ガイド軸244は、一対のリアプレート241の上部を幅方向に連結する。そして、リアシュー240は、リア摺動部242をガイドレール60の摺動壁65に係合させた状態で、ガイドレール60に挿入される。リアシュー240がガイドレール60に挿入される状態では、幅方向からの側面視において、第3ガイド軸243はガイドレール60に隠れ、第4ガイド軸244はガイドレール60から露出する。また、リアシュー240は、第3ガイド軸243及び第4ガイド軸244で、リアリンク220の第1部分221を挟み込む。
【0063】
リンクケーブル203は、押し引き両方向の力を駆動シュー80からリアシュー240に伝達する動力伝達部材である。リンクケーブル203は、駆動シュー80とリアシュー240とを前後方向に接続される。このため、駆動シュー80とリアシュー240とがリンクケーブル203を介して接続される状況下では、駆動シュー80が後方に移動するとリアシュー240が後方に移動し、駆動シュー80が前方に移動するとリアシュー240が前方に移動する。
【0064】
図8に示すように、リアシューチェック250は、リンクケーブル203の先端が接続される接続部251と、幅方向を軸方向とする第5ガイド軸252と、を有する。第5ガイド軸252は、駆動シュー80の第3ガイド溝85及びガイドレール60の第3凹部641に係合する部位である。リアシューチェック250が駆動シュー80と係合する場合、駆動シュー80の動力がリアシュー240に伝達される。一方、リアシューチェック250が駆動シュー80と係合しない場合、駆動シュー80の動力がリアシュー240に伝達されない。
【0065】
本実施形態の作用について説明する。
初めに、
図15~
図19を参照し、可動パネル40の動作について簡単に説明する。
図15~
図19は、サンルーフ装置30を前後方向における中央部で分割して図示している。
【0066】
図15に示すように、可動パネル40が開口部21を全閉する「全閉位置」に配置される状況下で、駆動シュー80が後方に移動すると、駆動シュー80の動力がフロント支持機構100及びリア支持機構200に伝達される。すると、
図15及び
図16に示すように、フロントリンク110が第1回動方向R11に回動し、可動パネル40が全閉位置から全閉位置よりも前端部が僅かに上昇した「第2フロントアップ位置」に移動する。つまり、可動パネル40が第2フロントアップ作動する。可動パネル40が第2フロントアップ作動する場合、駆動シュー80の動力は、リア支持機構200のリアシュー240に伝達されるが、リア支持機構200のリアリンク220には伝達されない。このため、可動パネル40が第2フロントアップ作動する場合、駆動シュー80の動力の多くは、フロント支持機構100に伝達される。
【0067】
図16に示すように、可動パネル40が第2フロントアップ位置に配置される状況下で、駆動シュー80が後方に移動すると、駆動シュー80の動力がリア支持機構200だけに伝達される。すると、
図16及び
図17に示すように、リアリンク220が第1回動方向R31に回動し、可動パネル40が第2フロントアップ位置から第2フロントアップ位置よりも後端部が上昇した「リアアップ位置」に移動する。つまり、可動パネル40がリアチルトアップ作動する。
【0068】
図17に示すように、可動パネル40がリアアップ位置に配置される状況下で、駆動シュー80が後方に移動すると、駆動シュー80の動力がフロント支持機構100だけに伝達される。すると、
図17及び
図18に示すように、フロントリンク110が第1回動方向R11に回動し、可動パネル40がリアアップ位置からリアアップ位置よりも前端部が上昇した「第2フロントアップ位置」に移動する。つまり、可動パネル40が第2フロントアップ作動する。
【0069】
図18に示すように、可動パネル40が第2フロントアップ位置に配置される状況下で、駆動シュー80が後方に移動すると、駆動シュー80の動力がフロント支持機構100だけに伝達される。すると、
図18及び
図19に示すように、フロントリンク110が後方に移動し、可動パネル40が第2フロントアップ位置から開口部21を全開する「全開位置」に移動する。つまり、可動パネル40が後方にスライド作動する。本実施形態では、
図19に示すように、全閉位置に配置される可動パネル40は、車両10のルーフの上方に位置する。この点で、本実施形態のサンルーフ装置30は、アウタースライド式のサンルーフ装置であると言える。
【0070】
その一方で、
図19に示すように、可動パネル40が全開位置に配置される状況下で、駆動シュー80が前方に移動すると、駆動シュー80の動力がフロント支持機構100だけに伝達される。すると、
図19及び
図18に示すように、フロントリンク110が前方に移動し、可動パネル40が全開位置から第2フロントアップ位置に移動する。つまり、可動パネル40が前方にスライド作動する。
【0071】
図18に示すように、可動パネル40が第2フロントアップ位置に配置される状況下で、駆動シュー80が前方に移動すると、駆動シュー80の動力がフロント支持機構100だけに伝達される。すると、
図18及び
図17に示すように、フロントリンク110が第2回動方向R12に回動し、可動パネル40が第2フロントアップ位置からリアアップ位置に移動する。つまり、可動パネル40が第1フロントダウン作動する。
【0072】
図17に示すように、可動パネル40がリアアップ位置に配置される状況下で、駆動シュー80が前方に移動すると、駆動シュー80の動力がリア支持機構200だけに伝達される。すると、
図17及び
図16に示すように、リアリンク220が第2回動方向R32に回動し、可動パネル40がリアアップ位置から「第1フロントアップ位置(フロントアップ位置)」に移動する。つまり、可動パネル40がリアダウン作動する。
【0073】
図16に示すように、可動パネル40が第2フロントアップ位置に配置される状況下で、駆動シュー80が前方に移動すると、駆動シュー80の動力がフロント支持機構100及びリア支持機構200に伝達される。すると、
図16及び
図15に示すように、フロントリンク110が第2回動方向R12に回動し、可動パネル40が第2フロントアップ位置から全閉位置に移動する。つまり、可動パネル40が第2フロントダウン作動する。可動パネル40が第2フロントダウン作動する場合、駆動シュー80の動力は、リア支持機構200のリアシュー240に伝達するが、リア支持機構200のリアリンク220に伝達しない。このため、可動パネル40が第2フロントダウン作動する場合、駆動シュー80の動力の多くは、フロント支持機構100に伝達される。
【0074】
以降の説明では、可動パネル40の第2フロントアップ作動及び第2フロントダウン作動を合わせて「第2フロントチルト作動」とし、可動パネル40のリアアップ作動及びリアダウン作動を合わせて「リアチルト作動」とし、可動パネル40の第1フロントアップ作動及び第1フロントダウン作動を合わせて「第1フロントチルト作動」とする。また、第2フロントチルト作動及びリアチルト作動は、「第1チルト作動」の一例に相当し、第1フロントチルト作動は、「第2チルト作動」の一例に相当する。
【0075】
さらに、可動パネル40が第2フロントチルト作動するときの駆動シュー80の移動範囲を「第1移動範囲A1」とし、可動パネル40がリアチルト作動するときの駆動シュー80の移動範囲を「第2移動範囲A2」とし、可動パネル40が第1フロントチルト作動するときの駆動シュー80の移動範囲を「第3移動範囲A3」とし、可動パネル40がスライド作動するときの駆動シュー80の移動範囲を「第4移動範囲A4」とする。駆動シュー80の移動範囲は、ガイドレール60の後端に向かって、第1移動範囲A1、第2移動範囲A2、第3移動範囲A3及び第4移動範囲A4が順番に並ぶ。
【0076】
図20~
図29を参照し、フロント支持機構100及びリア支持機構200の作用について説明する。
図20~
図24,
図27~
図29は、一部構成の図示及びハッチングを省略したフロント支持機構100の断面図であり、
図25,26は、一部構成の図示を省略したリア支持機構200の側面図である。また、
図20~
図24には、ウェザーストリップ25と可動パネル40の前端部との位置関係を明確にするために、ウェザーストリップ25を圧縮変形させないで図示している。
【0077】
まず、可動パネル40を開作動させるために、駆動シュー80が第1移動範囲A1及び第2移動範囲A2を後方に移動する場合のフロント支持機構100の作用について説明する。
【0078】
図20は、可動パネル40が全閉位置に位置するときのフロント支持機構100を示す。可動パネル40が全閉位置に配置される場合、駆動シュー80は、第1移動範囲A1の前端に位置する。
【0079】
駆動シュー80は、第2ガイド軸83を介して、フロントシューチェック170と連結され、フロントシューチェック170は、チェック支持軸103を介して、フロントシュー150に連結される。また、フロントシュー150は、第1ガイド軸153を介して、フロントリンク110と連結される。
【0080】
このため、駆動シュー80が第1移動範囲A1の前端に位置する場合、フロントシュー150は、ガイドレール60に沿う移動範囲の中で最も前端寄りの位置である「第1の位置」に配置される。また、フロントシュー150が第1の位置に配置される場合、フロントリンク110は、ガイドレール60に沿う移動範囲の中で最も前端寄りの位置に配置される。さらに、フロントリンク110は、フロント支持軸102の軸線回りに最も第2回動方向R12に回動した「全閉対応位置」に配置される。フロントリンク110において、全閉対応位置は、フロント連結軸101を最もガイドレール60の前端且つガイドレール60の底壁61の近くに配置する位置である。
【0081】
フロントリンク110は、フロント連結軸101を介して、パネルブラケット70と連結され、パネルブラケット70には、可動パネル40が固定される。こうして、リアリンク220が倒伏位置に配置される状況下で、フロントリンク110が全閉対応位置に配置されると、可動パネル40は、全閉位置に配置される。
【0082】
図20に示すように、フロントシュー150が第1の位置に配置される場合、フロントシュー150及びフロントシューチェック170は、ガイドレール60に沿って移動可能である。一方、
図20に示すように、フロントリンク110が全閉対応位置に配置される場合、フロントリンクチェック130の第1凸部136がガイドレール60の第1凹部611に係止する。この点で、フロントリンク110及びフロントリンクチェック130は、ガイドレール60に沿って移動不能である。
【0083】
図20及び
図21に示すように、駆動シュー80が第1移動範囲A1を後方に移動する場合、駆動シュー80の第2ガイド軸83がフロントシューチェック170の第2ガイド溝175の第1作動面184を後方に押す。すると、駆動シュー80の第2ガイド軸83がフロントシューチェック170を後方に押す力がチェック支持軸103を介してフロントシュー150に伝達する。その結果、フロントシュー150がフロントシューチェック170とともに後方に移動する。
【0084】
フロントシュー150が第1の位置から後方に移動すると、駆動シュー80の第1ガイド軸153がフロントリンク110の第1ガイド溝116と摺動する。ところが、フロントシュー150が第1の位置から後方に移動する場合、フロントリンク110は、フロントリンクチェック130により、後方への移動が制限される状態にある。このため、フロントリンク110は、フロントシュー150が後方に移動するのに伴い、後方に移動することなく、第1回動方向R11に回動する。フロントリンク110において、第1回動方向R11は、フロントリンク110が起き上がる方向である。
【0085】
また、駆動シュー80の第2ガイド軸83に押される第1作動面184は、駆動シュー80の移動方向に進むに連れてガイドレール60の底壁61に向かうように傾斜する。このため、駆動シュー80が第1移動範囲A1を後方に移動する場合、フロントシューチェック170に、フロントシューチェック170を第1回動方向R21に回転させようとする力のモーメント(以下、「モーメント」と言う。)が作用する。第1回動方向R21は、フロントシューチェック170の第2凸部172をガイドレール60の底壁61に接近させる回動方向である。こうして、駆動シュー80が第1移動範囲A1を後方に移動する場合には、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の底壁61と摺動する。
【0086】
また、駆動シュー80が第1移動範囲A1を後方に移動する場合、フロントシュー150の第2プレート155は、フロントリンクチェック130のフロントレバー132の摺動面137と摺動する。このため、フロントリンクチェック130は、フロントレバー132の上方への移動が制限される。つまり、フロントリンクチェック130は、第1回動方向R11への回動が制限される。こうして、駆動シュー80が第1移動範囲A1を後方に移動する場合、フロントリンクチェック130の第1凸部136がガイドレール60の第1凹部611に係止する状態が維持される。
【0087】
図21に示すように、駆動シュー80が第1移動範囲A1の後端間近まで移動すると、フロントシュー150が「第2の位置」に配置され、フロントリンク110が「第2フロントアップ対応位置」に配置される。また、リアリンク220が倒伏位置に配置される状況下で、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置に配置されることで、可動パネル40が第2フロントアップ位置に配置される。
【0088】
図21に示すように、フロントシュー150が第2の位置に配置されると、フロントシューチェック170の第1係合部173がパネルブラケット70の第1当接部745に当接し、フロントシューチェック170が後方に移動不能となる。一方、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612と対向する。このため、駆動シュー80が第1移動範囲A1の後端間近から後方に移動する場合、第1回動方向R21のモーメントが作用するフロントシューチェック170は、第1回動方向R21に回動する。
【0089】
フロントリンク110において、第2フロントアップ位置は、全閉対応位置から第1回動方向R11に僅かに回動した位置であり、全閉対応位置よりもフロント連結軸101が後方且つ上方に移動した位置である。こうして、駆動シュー80が第1移動範囲A1を後方に移動することで、可動パネル40は、第2フロントアップ作動する。なお、
図21に示すように、可動パネル40が第2フロントアップ作動すると、可動パネル40の前端部に接するウェザーストリップ25の圧縮量が少なくなる。
【0090】
図22に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の前端から後方に移動すると、フロントシューチェック170が第1回動方向R21に回動し終わり、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に係止する。すると、幅方向からの側面視において、フロントシューチェック170の第2ガイド溝175がフロントシュー150の直線溝164と重なる。
【0091】
このため、
図22及び
図23に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2を後方に移動する場合、駆動シュー80の第2ガイド軸83がフロントシュー150の直線溝164及びフロントリンクチェック130の第2ガイド溝175に沿って移動する。つまり、駆動シュー80の動力がフロントシューチェック170とフロントシュー150とに伝達不能となる。したがって、駆動シュー80が第2移動範囲A2を後方に移動する場合には、駆動シュー80が第2の位置に配置され続け、フロントシュー150が第2の位置に配置され続け、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置に配置され続ける。
【0092】
図23に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の後端間近まで移動すると、駆動シュー80の第2ガイド軸83がフロントシューチェック170の第2ガイド溝175の第1解除面185に接触する。第1解除面185は、駆動シュー80の移動方向に進むに連れてガイドレール60の底壁61に向かうように傾斜するため、フロントシューチェック170に、フロントシューチェック170を第2回動方向R22に回転させるモーメントが作用する。第2回動方向R22は、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の底壁61から離れる回動方向である。こうして、駆動シュー80が第2移動範囲A2の後端間近から後方に移動する場合、フロントシューチェック170が第2回動方向R22に回動する。
【0093】
図24に示すように、駆動シュー80が第3移動範囲A3の前端から前方に移動すると、フロントシューチェック170が第2回動方向R22に回動し終わり、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に係止しなくなる。つまり、駆動シュー80の動力がフロントシューチェック170に伝達可能となり、フロントシュー150とフロントシューチェック170とが後方に移動可能となる。
【0094】
続いて、可動パネル40を開作動させるために、駆動シュー80が第2移動範囲A2を後方に移動するときのリア支持機構200の作用について説明する。
図25は、可動パネル40が第2フロントアップ位置に配置されるときのリア支持機構200を示す。
図25は、
図16の部分拡大図であり、図示しないが、駆動シュー80が第2移動範囲A2の前端に位置する場合を示す。
図25に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の前端に位置する場合、リアリンク220は、スライダ210を最も下方且つ前方に配置する「倒伏位置」に配置される。倒伏位置は、リア支持軸202の軸線回りにおいて、リアリンク220が最も第2回動方向R32に回動した位置でもある。
【0095】
駆動シュー80が第2移動範囲A2を後方に移動する場合、駆動シュー80がリンクケーブル203を介してリアシュー240を後方に押す。すると、リアシュー240の第3ガイド軸243がリアリンク220の第1ガイド面223と摺動し、リアシュー240の第4ガイド軸244がリアリンク220の第2ガイド面224と摺動する。このため、リアシュー240が後方に移動するに連れて、リアリンク220が第1回動方向R31に回動する。
【0096】
駆動シュー80が第2移動範囲A2の後端まで移動すると、
図26に示すように、リアリンク220が起立位置に配置される。リアリンク220において、起立位置は、スライダ210を最も上方且つ後方に配置する位置である。こうして、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置に配置される状況下で、リアリンク220が起立位置に配置されることで、可動パネル40がリアアップ位置に配置される。
【0097】
図17に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の後端まで移動すると、リアシューチェック250の第5ガイド軸252が、駆動シュー80の第3ガイド溝85からガイドレール60の第3凹部641に移動する。つまり、駆動シュー80とリアシューチェック250との係合状態が解消され、駆動シュー80の動力がリアシューチェック250に伝達不能となる。こうして、駆動シュー80が第3移動範囲A3及び第4移動範囲A4を後方に移動する場合、リアシュー240は第5ガイド軸252がガイドレール60の第3凹部641に係合し続け、リアリンク220は起立位置に配置され続ける。
【0098】
最後に、可動パネル40を開作動させるために、駆動シュー80が第3移動範囲A3及び第4移動範囲A4を後方に移動するときのフロント支持機構100の作用について説明する。
【0099】
図24に示すように、駆動シュー80が第3移動範囲A3を後方に移動する場合、駆動シュー80の第3ガイド軸243がフロントシューチェック170の第2ガイド溝175の第1解除面185を後方に押す。すると、駆動シュー80の第2ガイド軸83がフロントシューチェック170を後方に押す力がチェック支持軸103を介してフロントシュー150に伝達し、フロントシュー150が後方に移動する。つまり、駆動シュー80が第3移動範囲A3を後方に移動する場合には、フロントシュー150の後方への移動が再開され、フロントリンク110の第1回動方向R11への回動が再開される。
【0100】
図27に示すように、駆動シュー80が第3移動範囲A3の後端よりも手前の位置まで移動すると、フロントシュー150が「第3の位置」に配置され、フロントリンク110が「チェック切替位置」に配置される。フロントシュー150が第3の位置に配置されると、フロントシュー150の第2プレート155がフロントリンクチェック130のフロントレバー132の摺動面137と摺動しなくなる。つまり、フロントリンクチェック130が第1回動方向R11に回動可能となる。また、フロントリンク110がチェック切替位置に配置されると、フロントリンク110の押圧面113がフロントリンクチェック130のリアレバー133に接触する。
【0101】
こうして、本実施形態では、フロントリンク110の押圧面113がフロントリンクチェック130のリアレバー133に接触するタイミングで、フロントシュー150の第2プレート155がフロントリンクチェック130のフロントレバー132の摺動面137と摺動しなくなる。そして、フロントシュー150が第3の位置から後方に移動すると、フロントリンク110の押圧面113がフロントリンクチェック130のリアレバー133を押圧し、フロントリンクチェック130が第1回動方向R11に回動し始める。
【0102】
また、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置からチェック切替位置に回動する場合、フロントリンク110の第1保持軸111がガイドレール60の第1の切り欠き651を通ってガイドレール60の外部に移動する。
【0103】
図28に示すように、駆動シュー80が第3移動範囲A3の後端まで移動すると、フロントシュー150が「第4の位置」に配置され、フロントリンク110が「第1フロントアップ対応位置(フロントアップ対応位置)」に配置される。また、リアリンク220が起立位置に配置される状況下で、フロントリンク110が第1フロントアップ対応位置に配置されることで、可動パネル40が第1フロントアップ位置に配置される。
【0104】
フロントリンク110が第1フロントアップ対応位置に配置されると、フロントリンクチェック130の第1凸部136がガイドレール60の第1凹部611に係止しなくなる。つまり、フロントリンク110は、フロントリンクチェック130とともに、後方に移動することが可能となる。
【0105】
図29に示すように、駆動シュー80が第4移動範囲A4を後方に移動する場合、駆動シュー80の第2ガイド軸83がフロントシューチェック170の第2ガイド溝175の第1解除面185を後方に押す。また、フロントシュー150の第1ガイド軸153がフロントリンク110の第1ガイド溝116の基端部を後方に押す。
【0106】
こうして、フロントシューチェック170と、フロントシュー150と、フロントリンク110と、フロントリンクチェック130と、が駆動シュー80とともに後方に移動する。その結果、可動パネル40は、後方にスライド作動する。
図19に示すように、駆動シュー80が第4移動範囲A4の後端に位置すると、フロントシュー150が「第5の位置」に配置され、フロントリンク110が「全開対応位置」に配置される。また、リアリンク220が起立位置に配置される状況下で、フロントリンク110が全開対応位置に配置されることで、可動パネル40が全開位置に配置される。
【0107】
次に、可動パネル40を閉作動させるために、駆動シュー80が第4移動範囲A4及び第3移動範囲A3を前方に移動する場合のフロント支持機構100の作用について説明する。
【0108】
図29に示すように、駆動シュー80が第4移動範囲A4を前方に移動する場合、駆動シュー80の第2ガイド軸83がフロントシューチェック170の第2ガイド溝175の第2作動面186を前方に押す。また、フロントシュー150の第1ガイド軸153がフロントリンク110の第1ガイド溝116の基端部を前方に押す。
【0109】
こうして、フロントシュー150とフロントシューチェック170とフロントリンク110とフロントリンクチェック130と、が駆動シュー80とともに前方に移動する。詳しくは、フロントシュー150は、第5の位置から前方に移動し、フロントリンク110は、全閉対応位置から前方に移動し、可動パネル40は、全閉対応位置から前方にスライド作動する。
【0110】
また、駆動シュー80の第2ガイド軸83に押される第2作動面186は、駆動シュー80の移動方向に進むに連れてガイドレール60の底壁61から離れる方向に傾斜する。このため、駆動シュー80が第4移動範囲A4及び第3移動範囲A3を前方に移動する場合、第1回動方向R21のモーメントがフロントシューチェック170に作用する。
【0111】
図28に示すように、駆動シュー80が第4移動範囲A4の前端まで移動すると、フロントシュー150が第4の位置に配置され、フロントリンク110が第1フロントアップ対応位置に配置される。またリアリンク220が起立位置に配置される状況下で、フロントリンク110が第1フロントアップ対応位置に配置されることで、可動パネル40が第1フロントアップ位置に配置される。
【0112】
フロントリンク110が第1フロントアップ対応位置に配置される場合、フロントリンクチェック130のフロントレバー132の前端がストッパブロック67に接触し、フロントリンク110とフロントリンクチェック130との前方への移動が制限される。また、フロントリンクチェック130の第1凸部136がガイドレール60の第1凹部611に対向する。
【0113】
図27に示すように、駆動シュー80が第3移動範囲A3の後端から僅かに前方に移動すると、フロントシュー150が第3の位置に配置され、フロントリンク110がチェック切替位置に配置される。フロントシュー150が第3の位置に配置されると、フロントシュー150の第2プレート155がフロントシュー150のフロントレバー132と摺動し始める。つまり、フロントリンクチェック130が第2回動方向R12に回動し、フロントリンクチェック130の第1凸部136がガイドレール60の第1凹部611に係止する。その結果、フロントリンク110とフロントリンクチェック130とがガイドレール60に沿って前後方向に移動不能となる。したがって、フロントシュー150が第3の位置から前方に移動する場合、フロントリンク110は、前方に移動することなく、第2回動方向R12に回動する。第2回動方向R12は、フロントリンク110が前方に倒れる方向である。
【0114】
図24に示すように、駆動シュー80が第3移動範囲A3の前端間近まで移動すると、フロントシュー150が第2の位置に配置され、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置に配置される。
図24に示す状態では、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置に配置されるものの、リアリンク220が起立位置に配置されるために、可動パネル40がリアアップ位置に配置される。
【0115】
図24に示すように、フロントシュー150が第2の位置に配置されると、フロントシューチェック170の第2係合部174がガイドレール60の第2当接部746に当接し、フロントシューチェック170が前方に移動不能となる。一方、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に対向するため、第1回動方向R21のモーメントが作用するフロントシューチェック170は、第1回動方向R21に回動する。
【0116】
また、
図27及び
図24に示すように、フロントリンク110がチェック切替位置から第2フロントアップ対応位置に回動する場合、フロントリンク110の第1保持軸111がガイドレール60の第1の切り欠き651を通ってガイドレール60の内部に移動する。
【0117】
図23に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の後端から前方に移動すると、フロントシューチェック170が第1回動方向R21に回動し終わり、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に係止する。すると、幅方向からの側面視において、フロントシューチェック170の第2ガイド溝175がフロントシュー150の直線溝164と重なる。
【0118】
このため、
図23及び
図22に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2を前方に移動する場合、駆動シュー80の動力がフロントシューチェック170とフロントシュー150とに伝達不能となる。したがって、駆動シュー80が第2移動範囲A2を前方に移動する場合には、フロントシュー150が第2の位置に配置され続け、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置に配置され続ける。
【0119】
図22に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の前端間近まで移動すると、駆動シュー80の第2ガイド軸83がフロントシューチェック170の第2ガイド溝175の第2解除面187に接触する。第2解除面187は、駆動シュー80の移動方向に進むに連れてガイドレール60の底壁61から離れる方向に傾斜する。このため、駆動シュー80が第2移動範囲A2の前端付近を前方に移動する場合、フロントシューチェック170に第2回動方向R22のモーメントが作用し、フロントシューチェック170が第2回動方向R22に回動する。
【0120】
図21に示すように、駆動シュー80が第1移動範囲A1の後端から前方に移動すると、フロントシューチェック170が第2回動方向R22に回動し終わり、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に係止しなくなる。つまり、駆動シュー80の動力がフロントシュー150に伝達可能となり、フロントシュー150とフロントシューチェック170とが前方に移動可能となる。
【0121】
続いて、可動パネル40を閉作動させるために、駆動シュー80が第2移動範囲A2を前方に移動するときのリア支持機構200の作用について説明する。
図26に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の後端に位置する場合、リアリンク220は起立位置に配置され、可動パネル40はリアチルトアップ位置に配置される。
【0122】
図17及び
図16に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の後端から前方に移動すると、リアシューチェック250の第5ガイド軸252が、ガイドレール60の第3凹部641から駆動シュー80の第3ガイド溝85に移動する。つまり、駆動シュー80とリアシューチェック250とが係合し、駆動シュー80の動力がリアシューチェック250に伝達可能となる。こうして、駆動シュー80が第2移動範囲A2及び第1移動範囲A1を前方に移動する場合、リアシュー240は第5ガイド軸252が駆動シュー80の第3ガイド溝85に係合した状態が維持される。
【0123】
図26に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の後端から前方に移動する場合、駆動シュー80がリンクケーブル203を介してリアシュー240を前方に引く。すると、リアシュー240の第3ガイド軸243がリアリンク220の第3ガイド面225と摺動する。このため、リアシュー240が前方に移動するに連れて、リアリンク220が第2回動方向R32に回動する。
【0124】
図25に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2の前端まで移動すると、リアリンク220が倒伏位置に配置される。すなわち、フロントリンク110が第2フロントアップ位置に配置される状況下で、リアリンク220が倒伏位置に配置されることで、可動パネル40が第2フロントアップ位置に配置される。
【0125】
最後に、可動パネル40を閉作動させるために、駆動シュー80が第1移動範囲A1を前方に移動するときのフロント支持機構100の作用について説明する。
図21に示すように、駆動シュー80が第1移動範囲A1を前方に移動する場合、駆動シュー80の第3ガイド軸243がフロントシューチェック170の第2ガイド溝175の第2解除面187を前方に押す。すると、駆動シュー80の第2ガイド軸83がフロントシューチェック170を前方に押す力がチェック支持軸103を介してフロントシュー150に伝達し、フロントシュー150が前方に移動する。つまり、駆動シュー80が第1移動範囲A1を前方に移動する場合には、フロントシュー150の前方への移動が再開され、フロントリンク110の第2回動方向R12への回動が再開される。
【0126】
図20に示すように、駆動シュー80が第1移動範囲A1の前端に位置すると、フロントシュー150が第1の位置に配置される。また、リアリンク220が倒伏位置に配置される状況下で、フロントリンク110が全閉対応位置に配置されることで、可動パネル40が全閉位置に配置される。
【0127】
本実施形態の効果について説明する。
(1)フロントリンク110は、幅方向からの側面視において、第1ガイド溝116がフロント連結軸101とフロント支持軸102とを結んだ線分と交差する。このため、フロントシュー150の第1ガイド軸153がフロントリンク110の第1ガイド溝116と摺動する際、第1ガイド軸153がフロント連結軸101とフロント支持軸102との間に位置しやすい。詳しくは、
図20~
図24,
図26~
図28に示すように、前後方向及び上下方向の少なくとも一方の方向において、第1ガイド軸153がフロント連結軸101とフロント支持軸102との間に位置する。
【0128】
このため、サンルーフ装置30は、前後方向及び上下方向の両方向において、フロント連結軸101及び第1ガイド軸153の間にフロント支持軸102が位置するような配置関係を取らない。したがって、サンルーフ装置30は、例えば、可動パネル40に上下方向の荷重が作用する場合であっても、フロントリンク110に大きな曲げモーメントが作用することを抑制できる。その結果、サンルーフ装置30は、フロントリンク110の大型化を抑制できる。
【0129】
(2)
図20~
図24,
図27,
図28に示すように、サンルーフ装置30は、フロントリンク110が全閉対応位置及び第1フロントアップ対応位置の間に配置される場合に、フロントリンク110が前後方向に移動することを制限するフロントリンクチェック130を備える。このため、サンルーフ装置30は、可動パネル40が第1チルト作動及び第2チルト作動する場合にフロントリンク110が前後方向に移動しない分、可動パネル40がスライド作動する場合にフロントリンク110を前後方向に多く移動できる。つまり、サンルーフ装置30は、可動パネル40のスライド作動時に、可動パネル40の前後方向における移動量を多くできる。その結果、サンルーフ装置30は、可動パネル40が全開位置に配置されるときの開口部21の開放率を大きくできる。
【0130】
(3)
図20~
図24,
図27に示すように、フロントリンクチェック130は、フロントリンク110が全閉位置及び第1フロントアップ対応位置の間に配置される場合に、第1凸部136をガイドレール60の第1凹部611に係止させることで、フロントリンク110が前後方向に移動することを制限する。一方、
図28及び
図29に示すように、フロントリンクチェック130は、フロントリンク110が第1フロントアップ対応位置及び全開対応位置の間に配置される場合に、第1凸部136をガイドレール60の第1凹部611に係止させなくすることで、フロントリンク110が前後方向に移動することを許容する。こうして、サンルーフ装置30は、フロントリンクチェック130とガイドレール60との係止状態の切り替えにより、フロントリンク110の前後方向における移動を制限したり許容したりできる。
【0131】
(4)サンルーフ装置30は、可動パネル40が開作動する状況下において、
図27に示すように、フロントリンク110がチェック切替位置まで回動すると、フロントリンク110の押圧面113がフロントリンクチェック130のリアレバー133を押圧し始める。このため、フロントリンクチェック130において、リアレバー133がガイドレール60の壁部に接近する一方、フロントレバー132がガイドレール60の底壁61から離れる。そして、サンルーフ装置30は、
図28に示すように、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置まで回動したときに、フロントリンクチェック130の第1凸部136をガイドレール60の第1凹部611に係止させなくする。こうして、サンルーフ装置30は、回動するフロントリンク110により、適切なタイミングで、フロントリンクチェック130の作動状況を切り替えることができる。
【0132】
また、
図28に示すように、フロントリンク110は、可動パネル40が開作動する状況下において、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置まで回動した後も、押圧面113でフロントリンクチェック130のリアレバー133を押圧する。このため、フロントリンク110が第2フロントアップ対応位置及び全閉対応位置の間で移動する場合に、フロントリンクチェック130の第1凸部136がガイドレール60の底壁61と摺動することを抑制できる。
【0133】
(5)
図21~
図24及び
図27に示すように、サンルーフ装置30は、フロントリンク110が全閉位置及びチェック切替位置の間で回動する場合、ガイドレール60に沿って移動するフロントシュー150が、フロントリンクチェック130のフロントレバー132の摺動面137と摺動する。つまり、フロントリンク110が全閉位置及びチェック切替位置の間で回動する場合に、フロントレバー132がガイドレール60の底壁61から離れるように、フロントリンクチェック130が回動することが抑制される。このため、フロントリンク110が全閉位置及びチェック切替位置の間で回動する場合に、フロントリンクチェック130の第1凸部136がガイドレール60の第1凹部611に係止する状態が維持される。したがって、サンルーフ装置30は、新たな構成部材を追加することなく、不適当なタイミングで、フロントリンクチェック130の作動状況が切り替わることを抑制できる。
【0134】
(6)
図18及び
図19に示すように、フロントリンク110の第1保持軸111は、可動パネル40がスライド作動する場合に、フロント支持軸102よりも前方の位置でガイドレール60に上方から係合する。ここで、可動パネル40がスライド作動し得る状況下で、車両10が前突などすると、可動パネル40を前方に移動させる衝撃がサンルーフ装置30に作用する。この点、本実施形態のようなサンルーフ装置30において、可動パネル40に上記衝撃が作用すると、可動パネル40を支持するフロントリンク110がフロント支持軸102の軸線回りに回動しようとする。すると、フロントリンク110は、第1保持軸111をガイドレール60に押し付けながら、前方に移動しようとする。つまり、フロントリンク110の第1保持軸111とガイドレール60との間で摩擦力が発生するため、フロントリンク110が前方に移動しにくくなる。その結果、サンルーフ装置30は、前突時などに、可動パネル40が前方に勢いよく移動することを抑制できる。
【0135】
(7)
図18及び
図19に示すように、フロントリンク110の第2保持軸112は、可動パネル40がスライド作動する場合に、フロント支持軸102よりも後方の位置でフロントシュー150のフロント摺動部152に上方から係合する。このため、可動パネル40のスライド作動時にフロントリンク110がフロント支持軸102回りに回動しにくくなる。こうして、サンルーフ装置30は、スライド作動する可動パネル40の前端部の姿勢を安定化できる。
【0136】
(8)サンルーフ装置30は、フロントシュー150とフロントシューチェック170とを介して、駆動シュー80の動力をフロントリンク110に間接的に伝達する。このため、
図22及び
図23に示すように、可動パネル40の後端部を昇降させるためにリアリンク220が倒伏位置及び起立位置の間で変位する際に、可動パネル40に荷重が作用しても、当該荷重がフロントリンク110を介して駆動シュー80まで伝達しにくい。特に、駆動シュー80は、フロント摺動部152を介してガイドレール60に係合するため、可動パネル40に荷重が作用することで、フロントシュー150の第1ガイド軸153に上下方向の力が作用しても、駆動シュー80の第2ガイド軸83とフロントシューチェック170の第2ガイド溝175との摺動抵抗が増大しない。したがって、サンルーフ装置30は、可動パネル40のリアチルト作動時に、駆動シュー80に作用する負荷を低減できる。
【0137】
(9)サンルーフ装置30は、可動パネル40が開作動するとき、駆動シュー80が第1移動範囲A1、第2移動範囲A2、第3移動範囲A3及び第4移動範囲A4を順に後方に移動する。
図20及び
図21に示すように、駆動シュー80が第1移動範囲A1を移動するとき、可動パネル40は、前端部が後端部に対して上方に移動する第2フロントアップ作動する。続いて、駆動シュー80が第2移動範囲A2を移動するとき、可動パネル40は、後端部が前端部に対して上方に移動するリアアップ作動する。このため、サンルーフ装置30は、可動パネル40が第1フロントアップ作動しない場合と比較して、可動パネル40のリアアップ作動時に可動パネル40の前端部が過度に下方に変位しない。その結果、
図22及び
図23に示すように、サンルーフ装置30は、可動パネル40のリアアップ作動時に、可動パネル40の前端部でウェザーストリップ25を過度に圧縮することを抑制できる。
【0138】
そして、サンルーフ装置30は、上記可動パネル40の作動を、駆動シュー80が第1移動範囲A1、第3移動範囲A3及び第4移動範囲A4に位置する場合に、駆動シュー80の動力をフロントシュー150に伝達することを許容し、駆動シュー80が第2移動範囲A2に位置する場合に、駆動シュー80の動力をフロントシュー150に伝達することを制限するフロントシューチェック170により実現できる。
【0139】
(10)
図22及び
図23に示すように、フロントシューチェック170は、駆動シュー80が第2移動範囲A2に位置する場合には、第2ガイド溝175が駆動シュー80の移動方向に延びる姿勢を取るため、駆動シュー80が第2移動範囲A2内で移動しても、駆動シュー80の動力がフロントシューチェック170に伝達しない。こうして、サンルーフ装置30は、フロントシューチェック170に形成される第2ガイド溝175の傾きを可変することにより、フロントシュー150に対する駆動シュー80の動力の伝達状況を切り替えることができる。
【0140】
(11)
図22及び
図23に示すように、駆動シュー80が第2移動範囲A2に位置する場合には、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に係止することで、フロントシューチェック170は、第2ガイド溝175が駆動シュー80の移動方向に延びる姿勢を取る。こうして、サンルーフ装置30は、フロントシューチェック170の第2凸部172とガイドレール60の第2凹部612との係止状態により、フロントシューチェック170に形成される第2ガイド溝175の傾きを可変できる。
【0141】
(12)フロントシューチェック170の第2ガイド溝175の前端部には、第1移動範囲A1を後方に移動する駆動シュー80の第2ガイド軸83に押圧されることで、フロントシューチェック170を第1回動方向R21に回動させるモーメントを発生させる第1作動面184が形成される。また、フロントシューチェック170の第2ガイド溝175の後端部には、第3移動範囲A3を後方に移動する駆動シュー80の第2ガイド軸83に押圧されることで、フロントシューチェック170を第2回動方向R22に回動させるモーメントを発生させる第1解除面185が形成される。
【0142】
このため、
図21及び
図22に示すように、駆動シュー80が第1移動範囲A1を後方に移動し終えたタイミング、すなわち、可動パネル40のリアアップ作動を開始するタイミングで、フロントシューチェック170の第2凸部172をガイドレール60の第2凹部612に係止させることができる。また、
図23及び
図24に示すように、駆動シュー80が第3移動範囲A3を後方に移動し始めるタイミング、すなわち、可動パネル40のリアアップ作動が終了したタイミングで、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612と係止しなくなる。こうして、サンルーフ装置30は、可動パネル40の開作動時において、後方に移動する駆動シュー80に連動して、フロントシューチェック170を適切なタイミングで機能させることができる。
【0143】
(13)
図21に示すように、サンルーフ装置30は、可動パネル40の開作動時において、駆動シュー80が第1移動範囲A1の後端間近に位置するタイミングで、フロントシューチェック170の第1係合部173がパネルブラケット70の第1当接部745に当接し、フロントシューチェック170の後方への移動が制限される。このため、フロントシューチェック170は、フロントシューチェック170に作用するモーメントにより、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に係止するように回動する。つまり、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に係止することなく、フロントシューチェック170が後方に移動することが抑制される。こうして、サンルーフ装置30は、可動パネル40の開作動時にフロントシューチェック170をより正確に機能させることができる。
【0144】
(14)フロントシューチェック170の第2ガイド溝175の後端部には、第3移動範囲A3を前方に移動する駆動シュー80の第2ガイド軸83に押圧されることで、フロントシューチェック170を第1回動方向R21に回動させるモーメントを発生させる第2作動面186が形成される。一方、フロントシューチェック170の第2ガイド溝175の前端部には、第1移動範囲A1を前方に移動する駆動シュー80の第2ガイド軸83に押圧されることで、フロントシューチェック170を第2回動方向R22に回動させるモーメントを発生させる第2解除面187が形成される。
【0145】
このため、
図24及び
図23に示すように、駆動シュー80が第3移動範囲A3を前方に移動し終えたタイミング、すなわち、可動パネル40のリアダウン作動を開始するタイミングで、フロントシューチェック170の第2凸部172をガイドレール60の第2凹部612に係止させることができる。また、
図22及び
図21に示すように、駆動シュー80が第1移動範囲A1を移動し始めるタイミング、すなわち、可動パネル40のリアダウン作動が終了したタイミングで、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612と係止しなくなる。こうして、サンルーフ装置30は、可動パネル40の閉作動時において、前方に移動する駆動シュー80に連動して、フロントシューチェック170を適切なタイミングで機能させることができる。
【0146】
(15)
図24に示すように、サンルーフ装置30は、可動パネル40の閉作動時において、駆動シュー80が第3移動範囲A3の前端間近に位置するタイミングで、フロントシューチェック170の第2係合部174がパネルブラケット70の第2当接部746に当接し、フロントシューチェック170の前方への移動が制限される。このため、フロントシューチェック170は、フロントシューチェック170に作用するモーメントにより、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に係止するように回動する。つまり、フロントシューチェック170の第2凸部172がガイドレール60の第2凹部612に係止することなく、フロントシューチェック170が前方に移動することが抑制される。こうして、サンルーフ装置30は、可動パネル40の閉作動時にフロントシューチェック170をより正確に機能させることができる。
【0147】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・サンルーフ装置30は、駆動シュー80がガイドレール60に沿って移動する際に、フロントリンク110及びリアリンク220の一方のリンクが必ず動作するように構成する必要はない。例えば、サンルーフ装置30は、フロントリンク110及びリアリンク220の双方のリンクが動作するような駆動シュー80の移動範囲を設けてもよいし、フロントリンク110及びリアリンク220の双方のリンクが動作しないような駆動シュー80の移動範囲を設けてもよい。
【0148】
・パネルブラケット70は、第1当接部745及び第2当接部746を有しなくてもよい。この場合であっても、可動パネル40のリアアップ作動及びリアダウン作動の開始時にフロントリンクチェック130に作用するモーメントが大きければ、フロントリンクチェック130を正常に機能させることができる。
【0149】
・フロントリンク110は、第1保持軸111及び第2保持軸112を有しなくてもよい。この場合、フロントリンク110は、第1フロントアップ対応位置及び全開対応位置の間で変位するときに、ガイドレール60と摺動する部位を有することが好ましい。
【0150】
・フロントリンクチェック130は、第2ガイド溝175に、第1拡幅部182及び第2拡幅部183を設けなくてもよい。言い換えれば、フロントリンクチェック130は、第2ガイド溝175に第1作動面184、第1解除面185、第2作動面186及び第2解除面187を設けなくてもよい。この場合であっても、駆動シュー80が第2移動範囲A2を移動する場合、フロントシューチェック170の第2ガイド溝175が駆動シュー80の移動方向に延びるため、駆動シュー80の動力がフロントシューチェック170に伝達しない。一方、駆動シュー80が第1移動範囲A1、第3移動範囲A3及び第4移動範囲A4に位置する場合には、フロントシューチェック170の第2ガイド溝175が駆動シュー80の移動方向と交差する方向に延びため、駆動シュー80の動力がフロントシューチェック170を介してフロントシュー150に伝達する。こうして、この構成でも、フロントシュー150に対する駆動シュー80の動力の伝達状況を切り替えることができる。
【0151】
・フロントリンクチェック130は、リアレバー133を有しなくてもよい。この場合、フロント支持機構100は、フロントリンクチェック130に第1回動方向R11のモーメントを付与する付勢部材を設けることが好ましい。これによれば、可動パネル40の開作動時において、フロントシュー150と摺動しなくなるタイミングで、フロントリンクチェック130を第1回動方向R11に回動させることができる。付勢部材は、例えば、ねじりコイルばね又は渦巻きばねなどで構成すればよい。
【0152】
・フロントリンクチェック130は、摺動面137を有しなくてもよい。この場合、フロント支持機構100は、フロントリンクチェック130に第2回動方向R12のモーメントを付与する付勢部材を設けることが好ましい。これによれば、可動パネル40の開作動時において、フロントリンクチェック130のリアレバー133がフロントリンク110に押圧されるまで、フロントリンクチェック130が第1回動方向R11に回動することを抑制できる。付勢部材は、例えば、ねじりコイルばね又は渦巻きばねなどで構成すればよい。
【0153】
・フロントリンクチェック130の第1凸部136が係止する第1凹部611は、ガイドレール60の底壁61とは異なる壁部に設けてもよい。同様に、フロントシューチェック170の第2凸部172が係止する第2凹部612は、ガイドレール60の底壁61とは異なる壁部に設けてもよい。
【符号の説明】
【0154】
10…車両、11…車体、20…ルーフパネル、21…開口部、22…サイドフレーム、23…フロントフレーム、24…リアフレーム、25…ウェザーストリップ、30…サンルーフ装置。
40…可動パネル、41…パネル本体、42…接続ブラケット。
50…ルーフアクチュエータ、51…電動モータ、52…伝達機構、53…ケーブル。
60…ガイドレール、61…底壁、611…第1凹部、612…第2凹部、62…外壁、63…内壁、64…側壁、641…第3凹部、65…摺動壁、651…第1の切り欠き、67…ストッパブロック。
70…パネルブラケット、71…上壁、72…外壁、721…連結孔、73…内壁、731…連結孔、74…摺動壁、741…第2の切り欠き、742…第3の切り欠き、743…第4の切り欠き、744…第5の切り欠き、745…第1当接部、746…第2当接部。
80…駆動シュー、81…立設壁、82…屈曲壁、83…第2ガイド軸、84…ケーブル接続部、85…第3ガイド溝。
100…フロント支持機構、101…フロント連結軸、102…フロント支持軸、103…チェック支持軸、110…フロントリンク、111…第1保持軸、112…第2保持軸、113…押圧面、114…連結孔、115…支持孔、116…第1ガイド溝、130…フロントリンクチェック、131…連結部、132…フロントレバー、133…リアレバー、134…収容溝、135…支持孔、136…第1凸部、137…摺動面、138…収容凹部、150…フロントシュー、151…フロントプレート、152…フロント摺動部、153…第1ガイド軸、154…第1プレート、155…第2プレート、156…第3プレート、161…ガイド孔、162…支持孔、163…屈曲溝、164…直線溝、170…フロントシューチェック、171…メインプレート、172…第2凸部、173…第1係合部、174…第2係合部、175…第2ガイド溝、176…支持孔、181…中間部、182…第1拡幅部、183…第2拡幅部、184…第1作動面、185…第1解除面、186…第2作動面、187…第2解除面。
200…リア支持機構、201…リア連結軸、202…リア支持軸、203…リンクケーブル、210…スライダ、220…リアリンク、221…第1部分、222…第2部分、223…第1ガイド面、224…第2ガイド面、225…第3ガイド面、230…リア支持部、240…リアシュー、241…リアプレート、242…リア摺動部、243…第3ガイド軸、244…第4ガイド軸、250…リアシューチェック、251…接続部、252…第5ガイド軸。
A1…第1移動範囲、A2…第2移動範囲、A3…第3移動範囲、A4…第4移動範囲、R11,R21,R31…第1回動方向、R12,R22,R32…第2回動方向。