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特許7231063会話制御プログラム、会話制御方法および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-20
(45)【発行日】2023-03-01
(54)【発明の名称】会話制御プログラム、会話制御方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20230221BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20230221BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06F3/0482
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021566387
(86)(22)【出願日】2019-12-23
(86)【国際出願番号】 JP2019050277
(87)【国際公開番号】W WO2021130803
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-01-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】生川 慎二
(72)【発明者】
【氏名】中村 和宏
(72)【発明者】
【氏名】黒瀬 雄三
【審査官】早川 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-128747(JP,A)
【文献】特開2016-099968(JP,A)
【文献】特開2006-011956(JP,A)
【文献】特開2015-032056(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06F 3/0482
G06F 3/16
G06F 40/56
G10L 15/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが利用する情報処理端末からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、前記情報処理端末の種別情報および前記情報処理端末での操作時間帯を特定する情報を受信する処理と
前記チャットボットでの会話の開始指示に応じて、前記種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、複数の操作時間帯それぞれに対応する、チャットボットの会話に関する処理を定義したスクリプト情報を記憶する記憶部を参照して、受信した前記操作時間帯を特定する情報に基づいて決定されるスクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始し、前記種別情報が前記特定の情報処理端末に対応しない場合には、前記複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を前記情報処理端末に表示し、選択された前記スクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始する処理と
コンピュータに実行させることを特徴とする会話制御プログラム。
【請求項2】
前記操作時間帯は、日付、時刻のうちの少なくともいずれかを用いて区分される、ことを特徴とする請求項1に記載の会話制御プログラム。
【請求項3】
前記記憶部は、ユーザ属性と操作時間帯との複数通りの組み合わせそれぞれに対応するスクリプト情報を記憶しており、
前記受信する処理は、
さらに、前記情報処理端末が取得した前記ユーザの属性情報を受信し、
前記会話を開始する処理は、
前記種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、前記記憶部を参照して、受信した前記ユーザの属性情報と前記操作時間帯を特定する情報とに基づいてスクリプト情報を決定し、決定した前記スクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の会話制御プログラム。
【請求項4】
前記特定の情報処理端末は、公共性の高い施設または店舗に設置される据え置き型の情報処理端末である、ことを特徴とする請求項1に記載の会話制御プログラム。
【請求項5】
前記スクリプト情報は、チャットボットでの会話履歴に基づいて、特定の条件を満たす場合に、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンを表示する処理を記述したスクリプト情報である、ことを特徴とする請求項1に記載の会話制御プログラム。
【請求項6】
ユーザが利用する情報処理端末からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、前記情報処理端末の種別情報および前記情報処理端末での操作時間帯を特定する情報を受信し、
前記チャットボットでの会話の開始指示に応じて、前記種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、複数の操作時間帯それぞれに対応する、チャットボットの会話に関する処理を定義したスクリプト情報を記憶する記憶部を参照して、受信した前記操作時間帯を特定する情報に基づいて決定されるスクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始し、前記種別情報が前記特定の情報処理端末に対応しない場合には、前記複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を前記情報処理端末に表示し、選択された前記スクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする会話制御方法。
【請求項7】
ユーザが利用する情報処理端末からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、前記情報処理端末の種別情報および前記情報処理端末での操作時間帯を特定する情報を受信する通信部と、
前記チャットボットでの会話の開始指示に応じて、前記種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、複数の操作時間帯それぞれに対応する、チャットボットの会話に関する処理を定義したスクリプト情報を記憶する記憶部を参照して、受信した前記操作時間帯を特定する情報に基づいて決定されるスクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始し、前記種別情報が前記特定の情報処理端末に対応しない場合には、前記複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を前記情報処理端末に表示し、選択された前記スクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始する会話制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会話制御プログラム、会話制御方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、チャットボットと連携した双方向コミュニケーション可能なデジタルボードが利用され始めている。デジタルボードは、例えば、店舗やサービスの案内に利用される。また、デジタルボードは、空港、駅、役所、街中などの公共性の高い場に設置され、不特定多数の人が利用することが想定される。
【0003】
先行技術としては、例えば、ユーザの携帯端末によって取得されたユーザの活動履歴データを分析することによって特定した、ユーザの状態を示すユーザ状態データに基づいて、ユーザの状態を管理する状態管理データを更新し、状態管理データを参照して、ユーザに対するアクションを決定するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-128747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、チャットボットと連携した双方向コミュニケーション可能なデジタルボード等を利用するユーザが所望の回答を得るまでに手数がかかり、チャットからの離脱を招くという問題がある。
【0006】
一つの側面では、本発明は、チャットからの離脱を抑制しつつ、チャットボットを利用したサービスの円滑な提供を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの実施態様では、ユーザが利用する情報処理端末からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、前記情報処理端末の種別情報および前記情報処理端末での操作時間帯を特定する情報を受信し、前記チャットボットでの会話の開始指示に応じて、前記種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、複数の操作時間帯それぞれに対応する、チャットボットの会話に関する処理を定義したスクリプト情報を記憶する記憶部を参照して、受信した前記操作時間帯を特定する情報に基づいて決定されるスクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始し、前記種別情報が前記特定の情報処理端末に対応しない場合には、前記複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を前記情報処理端末に表示し、選択された前記スクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始する、会話制御プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、チャットからの離脱を抑制しつつ、チャットボットを利用したサービスの円滑な提供を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかる会話制御方法の一実施例を示す説明図である。
図2図2は、会話制御システム200のシステム構成例を示す説明図である。
図3図3は、情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4図4は、情報処理端末201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5図5は、スクリプトテーブル240の記憶内容の一例を示す説明図である。
図6図6は、スクリプト情報の具体例を示す説明図である。
図7図7は、情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。
図8図8は、会話画面の画面例を示す説明図(その1)である。
図9図9は、会話画面の画面例を示す説明図(その2)である。
図10図10は、会話画面の画面例を示す説明図(その3)である。
図11図11は、会話画面の画面例を示す説明図(その4)である。
図12図12は、会話画面の画面例を示す説明図(その5)である。
図13図13は、会話画面の画面例を示す説明図(その6)である。
図14図14は、会話画面の画面例を示す説明図(その7)である。
図15図15は、会話画面の画面例を示す説明図(その8)である。
図16図16は、スクリプト引き継ぎテーブル1600の記憶内容の一例を示す説明図である。
図17図17は、情報処理装置101の会話制御処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。
図18図18は、情報処理装置101の会話制御処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
図19図19は、情報処理装置101の会話引継処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる会話制御プログラム、会話制御方法および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる会話制御方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、チャットボットの会話を制御するコンピュータである。チャットボットは、人工知能を利用して、人間との対話やメッセージのやりとりを行うコンピュータシステムである。
【0012】
情報処理端末102は、ユーザがチャットボットでの会話を行う際に利用するコンピュータである。情報処理端末102は、例えば、駅、空港などの公共性の高い場所や、店舗、商業施設などの商品やサービスを提供する場所に設置される、据え置き型の情報処理端末である。また、情報処理端末102は、ユーザ個人が所有する、あるいは、店舗などでユーザに貸し出される可搬型の情報処理端末であってもよい。
【0013】
情報処理端末102において、ユーザは、例えば、メッセージを入力したり、選択肢を選択したりすることで、チャットボットと対話しながら、所望の回答を探したり、サービスを利用したりすることができる。回答は、例えば、FAQ(Frequently Asked Question)である。
【0014】
FAQは、「頻繁に尋ねられる質問」の意味であり、あらかじめ予想される質問に対して、質問と回答とをまとめたものである。質問は、何らかの問題の解決方法を問うものであってもよく、また、話し言葉による問いかけであってもよい。回答は、質問された問題の解決方法を示す回答や、話し言葉による問いかけに対する回答などである。
【0015】
ここで、ユーザからの様々な要求にチャットボットで自動応答できるようにするには、選択肢が複雑になり、階層が深くなる傾向がある。階層が深くなるとは、ユーザに選択肢を選択させる回数が増えることである。例えば、1000パターンぐらいの回答をチャットボットにより自動応答しようとすると、3階層構成となる。
【0016】
ところが、階層が深くなったり、一度に表示する選択肢の数が多くなったりすると、ユーザが所望の回答を得たり、所望のサービスを利用するまでに手数がかかり、チャットからの離脱(途中離脱)を招いてしまう。チャットからの離脱が増えると、例えば、店舗やサービスを案内する機会を失って、ビジネスチャンスを逃すおそれがある。一方、低階層にしたり、一度に表示する選択肢の数を減らしたりすると、チャットボットにより自動応答できる回答が少なくなり、ユーザの要求に応えることが難しくなる。
【0017】
ここで、時間帯の違いによって、よく選ばれるFAQやサービスが変化する傾向がある。例えば、1日の中で午前中よりも午後のほうが、特定のFAQやサービスが選択される頻度が高いといった傾向が現れることがある。このような傾向は1日の中だけでなく、例えば、曜日、週、月、年といった単位の中でも現れることがある。
【0018】
また、同じ店舗で提供されるサービスでも、利用可能時間が異なる場合がある。この場合、利用可能時間ぎりぎりでの駆け込み利用などを考慮して、複数のサービスのうち利用可能時間が少なくなっているサービスに関するメッセージや選択肢を優先して提示することがユーザにとって優しいと考えられる。また、利用可能時間ではないために利用できないサービスに関するメッセージや選択肢を優先して提示する必要性は低いといえる。
【0019】
すなわち、情報処理端末102での操作時間帯によって優先して提示すべきメッセージや選択肢が異なる場合がある。このため、情報処理端末102での操作時間帯に応じて、情報処理端末102におけるチャットボットの会話の流れを定義するスクリプトを動的に変えることで、短手番で所望の回答を得られるようにして、チャットからの離脱防止を図ることが考えられる。
【0020】
一方で、ユーザやサービスの内容によっては、情報処理端末102をユーザ独りで操作することが難しい場合がある。例えば、ユーザが操作に不慣れな人であったり、面倒な手続きが必要となるサービスを利用したりする場合には、店舗のスタッフなどがサポートしながら、ユーザに操作を行ってもらうことが好ましい。
【0021】
スタッフがサポートしながらユーザが操作を行う場合、たとえ選択肢が多くても、的確なアドバイスをしながら、できるだけ少ない手数で所望の回答に導くことができる。しかし、このような利用シーンでは、スタッフがユーザに操作内容を丁寧に説明したり、手続きに時間がかかったりすることが想定される。
【0022】
このため、スタッフなどがサポートしながらユーザが操作を行う場合、不特定多数の人が利用することを想定して設置される端末(例えば、大型ディスプレイを備えたデジタルボード)よりも、ユーザ個人の端末やスタッフが携帯する端末で操作を行うことが好ましい。
【0023】
そこで、本実施の形態では、どの種別の情報処理端末で、どの時間帯に操作が行われたのかを考慮して、チャットボットの会話を制御することで、チャットからの離脱を抑制しつつ、チャットボットを利用したサービスの円滑な提供を図る会話制御方法について説明する。以下、情報処理装置101の処理例について説明する。
【0024】
(1)情報処理装置101は、ユーザが利用する情報処理端末102からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、情報処理端末102の種別情報および情報処理端末102での操作時間帯を特定する情報を受信する。ここで、チャットボットでの会話の開始指示は、ユーザとチャットボットとの会話を開始するためのものである。
【0025】
情報処理端末102の種別情報は、特定の情報処理端末であるか否かを判別するための情報である。特定の情報処理端末は、例えば、駅や空港などの公共性の高い場所や、店舗や商業施設などに設置される情報処理端末である。特定の情報処理端末は、据え置き型の情報処理端末であっても、可搬型の情報処理端末であってもよい。
【0026】
特定の情報処理端末の具体例としては、不特定多数の人に利用される、大型タッチパネルディスプレイを備えたデジタルボードが挙げられる。また、特定の情報処理端末とは異なる情報処理端末の具体例としては、ユーザ個人が所有するスマートフォンや、店舗などでユーザに貸し出されるタブレット型PC(Personal Computer)などが挙げられる。
【0027】
操作時間帯を特定する情報は、情報処理端末102で操作が行われた時間帯を特定する情報であり、例えば、情報処理端末102でチャットボットでの会話を開始するためのユーザ操作が行われた日時を示す。操作時間帯は、例えば、時刻を用いて区分されてもよく、また、日付を用いて区分されてもよい。また、操作時間帯は、日時(日付および時刻)を用いて区分されてもよい。
【0028】
図1の例では、情報処理端末102から、チャットボットでの会話の開始指示とともに、情報処理端末102の種別情報120および操作時間帯情報130が受信された場合を想定する。操作時間帯情報130は、情報処理端末102での操作時間帯を特定する情報である。
【0029】
(2)情報処理装置101は、チャットボットでの会話の開始指示に応じて、受信した情報処理端末102の種別情報が、特定の情報処理端末に対応するか否かを判断する。図1の例では、情報処理装置101は、情報処理端末102の種別情報120が、特定の情報処理端末に対応するか否かを判断する。
【0030】
(3)情報処理装置101は、情報処理端末102の種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、記憶部110を参照して、受信した操作時間帯を特定する情報に基づいて決定されるスクリプト情報を用いて、情報処理端末102におけるチャットボットでの会話を開始する。
【0031】
ここで、記憶部110は、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報を記憶する。スクリプト情報は、チャットボットの会話に関する処理を定義した情報(シナリオ)である。具体的には、例えば、スクリプト情報は、チャットのトーク処理を定義した情報である。
【0032】
上述したように、時間帯の違いによって、よく選ばれるFAQやサービスが変化する傾向がある。このため、情報処理装置101は、複数の操作時間帯それぞれについて、よく選ばれるFAQやサービスを考慮して、各操作時間帯に対応するスクリプト情報をあらかじめ用意しておく。
【0033】
図1の例では、操作時間帯「9時00分00秒~11時59分59秒」に対応するスクリプト情報Xと、操作時間帯「12時00分00秒~12時59分59秒」に対応するスクリプト情報Yと、操作時間帯「13時00分00秒~16時59分59秒」に対応するスクリプト情報Zとが、記憶部110に記憶されているとする。
【0034】
情報処理装置101は、記憶部110を参照して、受信した操作時間帯情報130に基づいて、チャットボットの会話に適用するスクリプト情報を決定する。ここで、操作時間帯情報130を、情報処理端末102で操作が行われた時刻「12時15分30秒」を示す情報であるとする。この場合、上述した3つの操作時間帯のうち、操作時間帯情報130から特定される操作時間帯は、「12時00分00秒~12時59分59秒」となる。このため、チャットボットの会話に適用するスクリプト情報として、操作時間帯「12時00分00秒~12時59分59秒」に対応するスクリプト情報Yが決定される。そして、情報処理装置101は、決定したスクリプト情報Yを用いて、情報処理端末102におけるチャットボットでの会話を開始する。
【0035】
(4)情報処理装置101は、情報処理端末102の種別情報が特定の情報処理端末に対応しない場合には、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を情報処理端末102に表示する。そして、情報処理装置101は、選択されたスクリプト情報を用いて、情報処理端末102におけるチャットボットでの会話を開始する。
【0036】
図1の例では、情報処理装置101は、記憶部110を参照して、例えば、スクリプト情報X,Y,Zを選択可能な情報を情報処理端末102に表示する。ここで、情報処理端末102において、ユーザの操作入力により、スクリプト情報Xが選択されたとする。この場合、情報処理装置101は、選択されたスクリプト情報Xを用いて、情報処理端末102におけるチャットボットでの会話を開始する。
【0037】
このように、情報処理装置101によれば、情報処理端末102の種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、情報処理端末102での操作時間帯に応じて、情報処理端末102におけるチャットボットの会話の内容や流れを動的に変化させることができる。これにより、時間帯の違いによって利用頻度の高いFAQやサービスが変化することや、利用可能時間との関係で優先して提示すべきサービスが変化することなどを考慮して、一度に表示する選択肢を絞り込んだり、スクリプトの階層を減らしたりすることが可能となる。このため、公共性の高い場所や店舗に設置された情報処理端末102(例えば、デジタルボード)をユーザが利用する際に、短手番で所望の回答が得られるようにしてチャットからの離脱を抑制することができる。また、短手番で所望の回答が得られるようになることで、一人当たりの処理量を削減できるとともに、情報処理端末102の利用効率を向上させることができる。
【0038】
また、情報処理装置101によれば、情報処理端末102の種別情報が特定の情報処理端末に対応しない場合には、チャットボットの会話に適用するトークスクリプトをユーザに選択させることができる。また、ユーザが操作に不慣れな人であったり、面倒な手続きが必要となるサービスを利用したりする場合であっても、スタッフがサポートしながら、ユーザに操作を行わせることで、できるだけ少ない手数で所望の回答やサービスに導くことができる。
【0039】
(会話制御システム200のシステム構成例)
つぎに、図1に示した情報処理装置101を含む会話制御システム200のシステム構成例について説明する。会話制御システム200は、例えば、チャットボットを利用したFAQシステムに適用される。
【0040】
図2は、会話制御システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、会話制御システム200は、情報処理装置101と、複数の情報処理端末201(図2の例では、3台)と、オペレータ端末202と、を含む。会話制御システム200において、情報処理装置101、複数の情報処理端末201およびオペレータ端末202は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
【0041】
ここで、情報処理装置101は、FAQマスタ220、チャットログDB230およびスクリプトテーブル240を有し、情報処理端末201におけるチャットボットの会話を制御する。例えば、情報処理装置101は、サーバである。FAQマスタ220は、FAQを記憶する。
【0042】
チャットログDB230は、チャットログを記憶する。チャットログは、ユーザとチャットボットとの会話に関する会話履歴である。スクリプトテーブル240は、チャットボットの会話の流れを定義するスクリプト情報を記憶する。チャットボットでの会話は、例えば、スクリプト情報に従って行われる。なお、スクリプトテーブル240の記憶内容については、図5を用いて後述する。
【0043】
情報処理端末201は、会話制御システム200のユーザが使用するコンピュータである。情報処理端末201は、チャットボットとの会話を行う際に利用され、情報処理装置101の制御に従って、チャットボットによるユーザとの対話を行う。
【0044】
例えば、情報処理端末201は、駅、空港などの公共性の高い場所や、店舗、商業施設などに設置されるデジタルボードであってもよい。また、情報処理端末201は、ユーザ個人が所有する、あるいは、ユーザに貸し出されるスマートフォンやタブレット型PCなどであってもよい。図1に示した情報処理端末201は、例えば、情報処理端末201に対応する。
【0045】
オペレータ端末202は、オペレータが使用するコンピュータである。オペレータは、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替えた場合に、ユーザへの対応を行う者である。例えば、オペレータは、オペレータ端末202の電話機能や、テキストコミュニケーションなどを利用して、ユーザとやり取りすることができる。例えば、オペレータ端末202は、PCやタブレットPCである。
【0046】
なお、ここでは、情報処理装置101と情報処理端末201とを別体に設けることにしたが、これに限らない。例えば、情報処理装置101は、各情報処理端末201により実現されることにしてもよい。
【0047】
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
図3は、情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、通信I/F(Interface)305と、可搬型記録媒体I/F306と、可搬型記録媒体307と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
【0048】
ここで、CPU301は、情報処理装置101の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOS(Operating System)のプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0049】
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
【0050】
通信I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示した情報処理端末201、オペレータ端末202など)に接続される。そして、通信I/F305は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F305には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0051】
可搬型記録媒体I/F306は、CPU301の制御に従って可搬型記録媒体307に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体307は、可搬型記録媒体I/F306の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体307としては、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
【0052】
なお、情報処理装置101は、上述した構成部のほかに、例えば、SSD(Solid State Drive)、入力装置、ディスプレイ等を有することにしてもよい。また、情報処理装置101は、上述した構成部のうち、例えば、ディスクドライブ303、ディスク304、可搬型記録媒体I/F306、可搬型記録媒体307を有していなくてもよい。
【0053】
(情報処理端末201のハードウェア構成例)
図4は、情報処理端末201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、情報処理端末201は、CPU401と、メモリ402と、ディスプレイ403と、入力装置404と、通信I/F405と、カメラ406と、スピーカ407と、マイクロフォン408とを有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
【0054】
ここで、CPU401は、情報処理端末201の全体の制御を司る。CPU401は、複数のコアを有していてもよい。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する記憶部である。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
【0055】
ディスプレイ403は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する表示装置である。ディスプレイ403としては、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
【0056】
入力装置404は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置404は、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよく、また、キーボードやマウスなどであってもよい。
【0057】
通信I/F405は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、情報処理装置101、オペレータ端末202)に接続される。そして、通信I/F405は、ネットワーク210と自装置内部とのインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。
【0058】
カメラ406は、画像(静止画または動画)を撮影して画像データを出力する撮影装置である。スピーカ407は、電気信号を音声に変換して、音声を出力する。マイクロフォン408は、音声を受音して電気信号に変換する。
【0059】
なお、情報処理端末201は、上述した構成部のほかに、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD、近距離無線通信I/F、可搬型記録媒体I/F、可搬型記録媒体、GPS(Global Positioning System)ユニットなどを有することにしてもよい。また、図2に示したオペレータ端末202についても、情報処理端末201と同様のハードウェア構成により実現することができる。
【0060】
(スクリプトテーブル240の記憶内容)
つぎに、図5を用いて、情報処理装置101が有するスクリプトテーブル240の記憶内容について説明する。スクリプトテーブル240は、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0061】
図5は、スクリプトテーブル240の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、スクリプトテーブル240は、ユーザ属性、操作時間帯およびスクリプトのフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、スクリプト管理情報(例えば、スクリプト管理情報500-1,500-2)をレコードとして記憶する。
【0062】
ここで、ユーザ属性は、ユーザの特徴を表す。ただし、ここでは、ユーザ属性を識別する属性ID(例えば、UA1,UA2,…)を表記している。例えば、ユーザ属性は、年代、性別、言語、服装、位置情報、気象情報などの少なくともいずれか、または、それらの組み合わせによって分類される。ユーザ属性としては、例えば、「女性」、「20代×女性」、「30代×男性」、「20代×女性×子供連れ」、「20代×女性×言語(英語)」、「20代×女性×カップル」、「20代×女性×天気(雨)」、「20代×女性×温度(25℃以上)」、「20代×男性×場所(秋葉原)」、「20代×服装(メガネ)」などが挙げられる。なお、ユーザ属性として、例えば、「ALL」のように、全てのユーザを対象とするものを設けることにしてもよい。
【0063】
操作時間帯は、ユーザの操作が行われる時間帯を表す。ただし、ここでは、操作時間帯を識別する時間帯ID(例えば、TZ1,TZ2,…)を表記している。例えば、操作時間帯は、時刻を用いて区分されてもよく、また、日付を用いて区分されてもよい。また、操作時間帯は、日時(日付および時刻)を用いて区分されてもよい。操作時間帯としては、例えば、「12時00分00秒~13時59分59秒」、「7月22日~8月16日」、「25日09時00分00秒~16時59分59秒」などが挙げられる。
【0064】
スクリプトは、チャットボットの会話の流れを定義したスクリプト情報(シナリオ)であり、ユーザ属性と操作時間帯との組み合わせに対応付けて用意される。ただし、ここでは、スクリプトを識別するスクリプトID(例えば、SP1,SP2,…)を表記している。
【0065】
例えば、スクリプト管理情報500-1は、ユーザ属性UA1と操作時間帯TZ1との組み合わせに対応するスクリプトSP1を示す。
【0066】
なお、どのユーザ属性、どの操作時間帯に対して、どのようなスクリプト情報を対応付けるかは、例えば、図2に示したチャットログDB230に格納されたチャットログを分析して判断される。例えば、スクリプト情報は、時間帯の違いによって利用頻度の高いFAQやサービスが変化することを考慮して作成される。また、スクリプト情報は、利用可能時間との関係で、優先して提示すべきサービス、あるいは、優先して提示する必要性が低いサービスが変化することなどを考慮して作成される。
【0067】
また、スクリプトテーブル240に記憶されるスクリプト管理情報は、例えば、情報処理端末201において利用可能なサービスごとに用意される。サービスとしては、例えば、銀行で提供される各種サービス、駅、空港などで提供される各種サービスがある。より具体的には、例えば、スクリプトテーブル240は、サービスを提供する施設や店舗ごとに設けられることにしてもよい。
【0068】
(スクリプト情報の具体例)
ここで、図6を用いて、スクリプト情報の具体例について説明する。ここでは、ユーザ属性UA1と操作時間帯TZ1との組み合わせに対応するスクリプトSP1を例に挙げて説明する。
【0069】
図6は、スクリプト情報の具体例を示す説明図である。図6において、スクリプト情報SP1は、チャットボットの会話の流れを定義した情報(シナリオ)である。ただし、図6では、スクリプト情報SP1の一部を抜粋して表示している。具体的には、例えば、スクリプト情報SP1は、チャットのトーク処理を定義した情報である。
【0070】
トーク処理は、チャットボットの動作(挙動)を実現するための処理である。例えば、トーク処理は、発話する処理、選択肢を表示する処理、ユーザ操作に応じて選択肢を選択する処理、選択された選択肢や入力された情報に応じた手続を行う処理、トーク処理を終了する処理などを含む。
【0071】
スクリプト情報SP1において、例えば、STR-1は、トーク処理の開始を示す。TXT-1は、メッセージを発話する処理を示す。SLC-2は、OPT-3~OPT-8の選択肢を表示する処理を示す。FAQ-1は、選択肢に応じたFAQを検索して表示する処理である。なお、ERR-10は、エラー処理を示す。FAQの検索は、例えば、図2に示したFAQマスタ220を用いて行われる。
【0072】
(情報処理装置101の機能的構成例)
図7は、情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図7において、情報処理装置101は、通信部701と、決定部702と、会話制御部703と、記憶部710と、を含む。具体的には、例えば、通信部701~会話制御部703は、図3に示したメモリ302、ディスク304、可搬型記録媒体307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、通信I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。記憶部710は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。具体的には、例えば、記憶部710は、図5に示したスクリプトテーブル240を記憶する。
【0073】
通信部701は、ユーザが利用する情報処理端末201からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、情報処理端末201での操作時間帯を特定する情報を受信する。ここで、チャットボットでの会話の開始指示は、ユーザとチャットボットとの会話を開始するためのものである。
【0074】
操作時間帯を特定する情報は、ユーザの操作が行われた時間帯を特定する情報である。操作時間帯は、例えば、日付、時刻のうちの少なくともいずれかを用いて区分される。また、操作時間帯は、曜日や、平日、祝日などを用いて区分されてもよい。以下の説明では、情報処理端末201での操作時間帯を特定する情報を「情報処理端末201の操作時間帯情報」と表記する場合がある。
【0075】
また、通信部701は、ユーザが利用する情報処理端末201からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、さらに、情報処理端末201の種別情報を受信することにしてもよい。情報処理端末201の種別情報は、特定の情報処理端末であるか否かを判別するための情報である。
【0076】
情報処理端末201の種別情報は、例えば、あらかじめ設定されて情報処理端末201に記憶されている。一例として、情報処理端末201の種別情報が「1」の場合、情報処理端末201が、特定の情報処理端末であることを示す。情報処理端末201の種別情報が「0」の場合、情報処理端末201が、特定の情報処理端末ではないことを示す。
【0077】
特定の情報処理端末は、例えば、駅や空港などの公共性の高い場所や、店舗や商業施設などに設置される、大型タッチパネルディスプレイを備えたデジタルボードなどの情報処理端末である。ただし、ユーザ個人が所有する情報処理端末や、ユーザに貸し出される情報処理端末であっても、当該情報処理端末への設定により、特定の情報処理端末として扱うことが可能であってもよい。
【0078】
また、通信部701は、ユーザが利用する情報処理端末201からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、さらに、情報処理端末201が取得したユーザの属性情報を受信することにしてもよい。ユーザの属性情報は、ユーザの特徴を表す情報である。
【0079】
例えば、ユーザの属性情報は、ユーザの年代、性別、言語、服装、車椅子の有無、同伴者の有無などを特定する情報である。また、ユーザの属性情報は、ユーザの現在位置を示す位置情報(緯度、経度、高度など)や、ユーザの現在位置の気象情報(温度、湿度、天気など)であってもよい。
【0080】
具体的には、例えば、情報処理端末201は、カメラ406(図4参照)に写るユーザを検出した場合、または、入力装置404(図4参照)を用いたユーザの操作入力に応じて、ユーザの属性情報を抽出する。そして、情報処理端末201は、チャットボットでの会話の開始指示などとともに、抽出したユーザの属性情報を、情報処理装置101に送信する。
【0081】
より詳細に説明すると、例えば、情報処理端末201は、カメラ406により撮影された画像データ(例えば、動画)を解析して、ユーザの年代、性別、服装、車椅子の有無、同伴者の有無などの属性情報を抽出してもよい。また、情報処理端末201は、マイクロフォン408(図4参照)により受音された音声データを解析して、ユーザの性別、言語などの属性情報を抽出してもよい。
【0082】
また、情報処理端末201は、不図示の環境センサにより、または、外部サーバに問い合わせることにより、温度、湿度、天気などの気象情報を取得してもよい。また、情報処理端末201は、不図示のGPSユニットにより、現在位置を示す位置情報を取得してもよい。ただし、情報処理端末201がデジタルボード等の設置側のコンピュータの場合、情報処理端末201の設置位置を示す位置情報があらかじめ記憶されていてもよい。
【0083】
これにより、情報処理端末201において、ユーザの年代、性別、言語、服装、車椅子の有無、同伴者の有無、位置、気象などの属性情報を取得することができる。
【0084】
なお、画像データや音声データからユーザの属性情報を抽出する技術としては、既存のいかなる技術を用いることにしてもよい。例えば、情報処理端末201は、深層学習などの機械学習に基づく手法により、画像や音声の特徴量から、年代、性別、服装、言語、車椅子の有無、同伴者の有無などの属性情報を抽出することにしてもよい。
【0085】
ただし、情報処理端末201は、例えば、入力装置404(図4参照)を用いたユーザの操作入力により、ユーザの属性情報を入力させることにしてもよい。この場合、情報処理端末201は、チャットボットでの会話の開始指示などとともに、入力されたユーザの属性情報を、情報処理装置101に送信する。
【0086】
また、通信部701は、ユーザの属性情報として、カメラ406により撮影された画像データや、マイクロフォン408により受音された音声データを受信することにしてもよい。この場合、情報処理装置101において、受信した画像データや音声データから、年代、性別、服装、言語などの属性情報を抽出することにしてもよい。すなわち、画像データや音声データを解析する処理は、情報処理端末201側で行わないことにしてもよい。
【0087】
決定部702は、チャットボットでの会話の開始指示に応じて、チャットボットの会話に適用するスクリプト情報を決定する。具体的には、例えば、決定部702は、チャットボットでの会話の開始指示に応じて、受信された情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応するか否かを判断する。
【0088】
例えば、情報処理端末201の種別情報が「1」の場合、決定部702は、情報処理端末201が、特定の情報処理端末に対応すると判断する。一方、情報処理端末201の種別情報が「0」の場合には、決定部702は、情報処理端末201が、特定の情報処理端末に対応していないと判断する。
【0089】
まず、情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応する場合について説明する。
【0090】
情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応する場合、決定部702は、記憶部710を参照して、受信された操作時間帯情報に基づいて、チャットボットの会話に適用するスクリプト情報を決定する。記憶部710は、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報を記憶する。
【0091】
スクリプト情報は、チャットボットの会話に関する処理を定義した情報(シナリオ)である。スクリプト情報には、例えば、チャットボットでの会話履歴に基づいて、特定の条件を満たす場合に、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替える処理が記述されていてもよい。また、スクリプト情報には、チャットボットでの会話履歴に基づいて、情報処理端末201に表示させる選択肢を変更する処理が記述されていてもよい。
【0092】
ここで、情報処理端末201の操作時間帯情報が、情報処理端末201でチャットボットでの会話を開始するためのユーザ操作が行われた日時「2019年08月04日10時00分00秒」を示す情報であるとする。以下の説明では、情報処理端末201におけるチャットボットの会話に適用するスクリプト情報を、「トークスクリプト」と表記する場合がある。
【0093】
この場合、決定部702は、記憶部710を参照して、複数の操作時間帯のうち、時刻「10時00分00秒」を含む操作時間帯に対応するスクリプト情報を、トークスクリプトに決定することにしてもよい。また、決定部702は、記憶部710を参照して、複数の操作時間帯のうち、日付「08月04日」を含む操作時間帯に対応するスクリプト情報を、トークスクリプトに決定することにしてもよい。日付として年月日を用いることにしてもよい。また、決定部702は、記憶部710を参照して、複数の操作時間帯のうち、日時「08月04日10時00分00秒」を含む操作時間帯に対応するスクリプト情報を、トークスクリプトに決定することにしてもよい。
【0094】
なお、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報には、あらかじめ優先度が設定されていてもよい。例えば、情報処理端末201の操作時間帯情報から特定されるスクリプト情報が複数存在する場合がある。この場合、決定部702は、操作時間帯情報から特定した複数のスクリプト情報のうち、優先度が最も高いスクリプト情報を、トークスクリプトに決定することにしてもよい。
【0095】
また、記憶部710は、ユーザ属性と操作時間帯との複数通りの組み合わせそれぞれに対応するスクリプト情報を記憶することにしてもよい(例えば、図5に示したスクリプトテーブル240)。そして、決定部702は、情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応する場合、記憶部710を参照して、受信されたユーザの属性情報と操作時間帯情報とに基づいて、トークスクリプトを決定することにしてもよい。
【0096】
ここで、情報処理端末201の操作時間帯情報が、情報処理端末201で操作が行われた日時「2019年08月04日10時00分00秒」を示す情報であるとする。この場合、決定部702は、例えば、スクリプトテーブル240を参照して、複数の操作時間帯のうち、日時「2019年08月04日10時00分00秒」に対応する操作時間帯を特定する。ここでは、日付「08月04日」を含む操作時間帯「7月22日~8月16日」が特定されたとする。また、ユーザの属性情報を『年代「10歳未満」』とする。この場合、決定部702は、ユーザの属性情報に基づいて、ユーザ属性「10歳未満」を特定する。そして、決定部702は、例えば、スクリプトテーブル240を参照して、特定したユーザ属性「10歳未満」と操作時間帯「7月22日~8月16日」との組み合わせに対応するスクリプト情報を、トークスクリプトに決定する。
【0097】
また、情報処理端末201の操作時間帯情報が、情報処理端末201で操作が行われた日時「2019年12月31日07時00分00秒」を示す情報であるとする。この場合、決定部702は、例えば、スクリプトテーブル240を参照して、複数の操作時間帯のうち、日時「2019年12月31日07時00分00秒」に対応する操作時間帯を特定する。ここでは、日付「2019年12月31日」を含む操作時間帯「2019年12月31日~2020年01月7日」が特定されたとする。また、ユーザの属性情報を『年代「70代」、性別「女性」』とする。この場合、決定部702は、ユーザの属性情報に基づいて、ユーザ属性「70代×女性」を特定する。そして、決定部702は、スクリプトテーブル240を参照して、特定したユーザ属性「70代×女性」と操作時間帯「2019年12月31日~2020年01月7日」との組み合わせに対応するスクリプト情報を、トークスクリプトに決定する。
【0098】
なお、特定されたユーザ属性に対応するスクリプト情報が、スクリプトテーブル240にない場合がある。この場合、決定部702は、スクリプトテーブル240を参照して、ユーザ属性「ALL」と操作時間帯との組み合わせに対応するスクリプト情報を、トークスクリプトに決定してもよい。また、決定部702は、スクリプトテーブル240を参照して、ユーザ属性の少なくともいずれかの要素と操作時間帯との組み合わせに対応するスクリプト情報を、トークスクリプトに決定してもよい。
【0099】
例えば、ユーザ属性「20代×女性×雨」に対応するスクリプト情報がないとする。この場合、決定部702は、スクリプトテーブル240を参照して、「20代×女性」、「20代×雨」および「女性×雨」のいずれかのユーザ属性と操作時間帯との組み合わせに対応するスクリプト情報を、トークスクリプトに決定してもよい。
【0100】
つぎに、情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応しない場合について説明する。
【0101】
情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応しない場合、決定部702は、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を、情報処理端末201に表示する。そして、決定部702は、選択されたスクリプト情報を、トークスクリプトに決定する。スクリプト情報を選択可能な情報は、例えば、各スクリプト情報に対応するサービスを特定可能な情報である。
【0102】
スクリプト情報を選択可能な情報の具体例としては、スクリプト情報に対応するサービスの内容を表すアイコンや、サービスの内容を示すメッセージとともに表示されるボタンなどが挙げられる。どの操作時間帯に対応するスクリプト情報を選択可能に表示するかは、任意に設定可能である。
【0103】
具体的には、例えば、決定部702は、記憶部710を参照して、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報に対応するサービスの内容を表すアイコンを選択可能に配置した操作画面を、情報処理端末201に表示することにしてもよい。そして、決定部702は、選択されたアイコンに対応するスクリプト情報を、トークスクリプトに決定する。
【0104】
なお、スクリプト情報を選択可能な情報を表示した操作画面の画面例については、例えば、図9および図12を用いて後述する。
【0105】
会話制御部703は、決定されたトークスクリプトを用いて、情報処理端末201におけるチャットボットでの会話を開始する。具体的には、例えば、会話制御部703は、トークスクリプトに従って、チャットボットにより、発話したり、選択肢を表示したり、選択された選択肢に応じたFAQを検索して表示したりする。
【0106】
なお、情報処理端末201におけるチャットボットとユーザとの会話履歴(いわゆる、チャットログ)は、例えば、図2に示したチャットログDB230に記憶される。また、情報処理端末201のディスプレイ403に表示される会話画面の画面例については、例えば、図8図12を用いて後述する。
【0107】
ここで、トークスクリプトには、チャットボットでの会話履歴に基づいて、特定の条件を満たす場合に、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替える処理が記述されている場合がある。この場合、会話制御部703は、例えば、トークスクリプトに従って、チャットボットの会話を開始した後に、会話履歴に基づいて、特定の条件を満たすか否かを判断する。
【0108】
例えば、会話制御部703は、会話履歴に基づいて、特定のキーワードが入力された場合に、特定の条件を満たすと判断してもよい。特定のキーワードは、任意に設定可能である。例えば、特定のキーワードは、「責任者を出せ」、「上司を出せ」などのクレームキーワードであってもよく、「高級フレンチ」、「リゾート」などのビジネスキーワードであってもよい。
【0109】
また、会話制御部703は、例えば、会話履歴に基づいて、特定の選択肢が複数回選択された場合に、特定の条件を満たすと判断してもよい。特定の選択肢は、例えば、「この中にない」、「いいえ」などの所望の情報が得られない場合に選択されるものである。
【0110】
会話制御部703は、特定の条件を満たすと判断した場合に、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンを、情報処理端末201に表示することにしてもよい。そして、会話制御部703は、当該操作ボタンが選択されたことに応じて、情報処理端末201とオペレータ端末202とを接続して、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替えることにしてもよい。
【0111】
なお、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンの表示例については、図13を用いて後述する。
【0112】
また、トークスクリプトには、チャットボットでの会話履歴に基づいて、情報処理端末201に表示させる選択肢を変更する処理が記述されている場合がある。この場合、会話制御部703は、例えば、トークスクリプトに従って、チャットボットの会話を開始した後に、会話履歴に基づいて、表示させる選択肢を変更する。
【0113】
具体的には、例えば、会話制御部703は、特定の選択肢を表示する処理において、特定の選択肢を表示する前に、チャットボットに所定の質問文を表示させ、所定の質問文に対する回答に応じて、表示させる選択肢を変更する。特定の選択肢は、例えば、ユーザの年齢によっては不適切なものとなる選択肢である。
【0114】
また、会話制御部703は、情報処理端末201におけるチャットボットでの会話を開始後に、情報処理端末201から受信する会話内容が所定条件を満たす場合に、会話の引き継ぎ案内を、情報処理端末201に出力させることにしてもよい。ここで、会話内容は、例えば、情報処理端末201におけるチャットボットでの会話において、選択された選択肢や、入力されたメッセージを含む。
【0115】
引き継ぎ案内は、オープンチャットでの会話を中断して、クローズドチャットで会話の続きを行うよう促すものである。すなわち、引き継ぎ案内は、公共性の高い場所に設置されるデジタルボードや、店舗などでユーザに貸し出された情報処理端末201での会話を中断して、ユーザ個人が所有する別の情報処理端末201で会話の続きを行うよう促すものである。
【0116】
なお、別の情報処理端末201において、情報処理端末201におけるチャットボットとの会話を引き継ぐ場合の動作例については、図15および図16を用いて後述する。
【0117】
上述した情報処理装置101の各機能部は、会話制御システム200内の複数のコンピュータ(例えば、情報処理装置101と情報処理端末201)により実現されることにしてもよい。
【0118】
(会話画面の画面例)
つぎに、図8図15を用いて、情報処理端末201のディスプレイ403に表示される会話画面の画面例について説明する。まず、図8および図9を用いて、航空会社により提供されるサービスを例に挙げて、情報処理端末201のディスプレイ403に表示される会話画面の画面例について説明する。
【0119】
図8は、会話画面の画面例を示す説明図(その1)である。図8の例では、情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応する場合を想定する。すなわち、情報処理端末201が、空港に設置されるデジタルボードなどの情報処理端末である場合を想定する。また、情報処理端末201が取得したユーザの属性情報から特定されるユーザ属性を「10歳未満」とし、情報処理端末201の操作時間帯情報から特定される操作時間帯を「7月22日~8月16日」とする。
【0120】
図8において、会話画面800は、ユーザ属性「10歳未満」と操作時間帯「7月22日~8月16日」との組み合わせに対応するトークスクリプトを用いて、チャットボットでの会話を開始した際に、情報処理端末201のディスプレイ403に表示される会話画面の一例である。図8中、アバターav1は、空港の職員を表すキャラクターである。
【0121】
会話画面800は、キッズの一人旅が多くなる時期に、ユーザ(10歳未満の子供)が情報処理端末201を利用しようとした際に表示される操作画面である。会話画面800によれば、ユーザは、同時期に同年代のユーザからよく選ばれる、キッズの一人旅に関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットとの会話を行うことができる。
【0122】
例えば、会話画面800において、図4に示した入力装置404を用いたユーザの操作入力により、選択ボタン801を選択することで、次の会話に進んで、キッズの一人旅に関するサービス、例えば、おでかけサポートサービスなどを利用することができる。
【0123】
また、会話画面800において、選択ボタン802を選択すると、その他のサービスに関する会話を行うことができる。また、会話画面800において、選択ボタン803を選択すると、その他の質問に関する会話を行うことができる。選択ボタン802,803は、例えば、キッズの一人旅に関するサービスが所望のサービスでない場合に選択される。
【0124】
また、会話画面800において、言語ボタンb1,b2,b3,b4を選択すると、使用言語を切り替えることができる。例えば、言語ボタンb1を選択すると、使用言語を日本語から英語に切り替えることができる。
【0125】
また、会話画面800において、ボックスBxを選択することで、メッセージを入力することができ、送信ボタンb5を選択することで、ボックスBxに入力されたメッセージをチャットボット側(情報処理装置101)に送信することができる。
【0126】
このように、会話画面800によれば、キッズの一人旅に関するサービスに辿り着くまでの手数を減らすことができる。また、あらかじめ選択肢が絞り込まれているため、ユーザが小さい子供であっても、操作に迷うことなく会話を進めることができる。
【0127】
図9は、会話画面の画面例を示す説明図(その2)である。図9の例では、情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応しない場合を想定する。すなわち、情報処理端末201が、ユーザ個人が所有する、あるいは、ユーザに貸し出される情報処理端末である場合を想定する。
【0128】
図9において、会話画面900は、チャットボットの会話に適用するトークスクリプトを選択可能な操作画面の一例である。図9中、アバターav1は、空港の職員を表すキャラクターである。会話画面900には、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報に対応するサービスを特定する選択ボタン901~905が表示されている。
【0129】
会話画面900において、入力装置404を用いたユーザの操作入力により、選択ボタン901~905のいずれかを選択することで、トークスクリプトを選択することができる。
【0130】
例えば、選択ボタン901を選択すると、赤ちゃん連れのお客様に関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、ユーザ属性「20代×女性×子供連れ」と操作時間帯「06時00分00秒~18時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0131】
また、選択ボタン902を選択すると、妊娠中のお客様に関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、ユーザ属性「20代または30代×女性」と操作時間帯「10時00分00秒~18時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0132】
また、選択ボタン903を選択すると、お子様だけでのご旅行に関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、ユーザ属性「10歳未満」と操作時間帯「7月22日~8月16日」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0133】
また、選択ボタン904を選択すると、シニアのお客様に関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、ユーザ属性「70代」と操作時間帯「7月01日~09月30日」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0134】
また、選択ボタン905を選択すると、プライオリティ・ゲストサポートに関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、ユーザ属性「車椅子」と操作時間帯「ALL」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0135】
また、会話画面900において、選択ボタン906を選択すると、選択ボタンの内容を更新して、選択可能なトークスクリプトを変更することができる。
【0136】
また、会話画面900において、言語ボタンb1,b2,b3,b4を選択すると、使用言語を切り替えることができる。また、会話画面900において、ボックスBxを選択することで、メッセージを入力することができ、送信ボタンb5を選択することで、ボックスBxに入力されたメッセージをチャットボット側(情報処理装置101)に送信することができる。
【0137】
このように、会話画面900によれば、チャットボットの会話に適用するトークスクリプトをユーザに選択させることができる。また、ユーザが操作に不慣れな人であったり、面倒な手続きが必要となるサービスを利用したりする場合であっても、空港のスタッフがサポートしながら、ユーザに操作を行わせることで、できるだけ少ない手数で所望の回答やサービスに導くことができる。
【0138】
つぎに、図10図15を用いて、銀行により提供されるサービスを例に挙げて、情報処理端末201のディスプレイ403に表示される会話画面の画面例について説明する。
【0139】
図10は、会話画面の画面例を示す説明図(その3)である。図10の例では、情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応する場合を想定する。すなわち、情報処理端末201が、銀行に設置されるデジタルボードなどの情報処理端末である場合を想定する。また、情報処理端末201の操作時間帯情報から特定される操作時間帯を「平日の13時00分00秒~13時59分59秒」とする。また、ユーザ属性は考慮しない場合(例えば、ユーザ属性「ALL」に相当)を想定する。
【0140】
図10において、会話画面1000は、操作時間帯「平日の13時00分00秒~13時59分59秒」に対応するトークスクリプトを用いて、チャットボットでの会話を開始した際に、情報処理端末201のディスプレイ403に表示される会話画面の一例である。図10中、アバターav2は、銀行の職員を表すキャラクターである。
【0141】
会話画面1000は、振り込みの当日扱いの受け付けが終了する間際に、ユーザが情報処理端末201を利用しようとした際に表示される操作画面である。会話画面1000によれば、ユーザは、当日扱いの受け付けの終了時間が迫っている振り込みサービスに対応するトークスクリプトに従って、チャットボットとの会話を行うことができる。
【0142】
例えば、会話画面1000において、入力装置404を用いたユーザの操作入力により、選択ボタン1001を選択することで、次の会話に進んで、振り込み・お支払いの関するサービスを利用することができる。また、会話画面1000において、選択ボタン1002を選択すると、窓口・手続の案内に関する会話を行うことができる。
【0143】
また、会話画面1000において、選択ボタン1003を選択すると、お得なサービスの紹介に関する会話を行うことができる。また、会話画面1000において、選択ボタン1004を選択すると、近隣住民へのサービスに関する会話を行うことができる。また、会話画面1000において、選択ボタン1005を選択すると、地域に関する会話を行うことができる。
【0144】
また、会話画面1000において、言語ボタンb1,b2,b3,b4を選択すると、使用言語を切り替えることができる。例えば、言語ボタンb1を選択すると、使用言語を日本語から英語に切り替えることができる。
【0145】
また、会話画面1000において、ボックスBxを選択することで、メッセージを入力することができ、送信ボタンb5を選択することで、ボックスBxに入力されたメッセージをチャットボット側(情報処理装置101)に送信することができる。
【0146】
このように、会話画面1000によれば、振り込みサービスに辿り着くまでの手数を減らすことができる。また、あらかじめ選択肢が絞り込まれているため、振り込み手続きの当日扱いの受け付けの終了時間が迫っているためにユーザが焦っているときであっても、操作に迷うことなく会話を進めることができる。
【0147】
図11は、会話画面の画面例を示す説明図(その4)である。図11の例では、情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応する場合を想定する。すなわち、情報処理端末201が、銀行に設置されるデジタルボードなどの情報処理端末である場合を想定する。また、情報処理端末201の操作時間帯情報から特定される操作時間帯を「25日12時00分00秒~17時59分59秒」とする。また、ユーザ属性は考慮しない場合(例えば、ユーザ属性「ALL」に相当)を想定する。
【0148】
図11において、会話画面1100は、操作時間帯「25日12時00分00秒~17時59分59秒」に対応するトークスクリプトを用いて、チャットボットでの会話を開始した際に、情報処理端末201のディスプレイ403に表示される会話画面の一例である。図11中、アバターav2は、銀行の職員を表すキャラクターである。
【0149】
会話画面1100は、引き出しや預け入れが多くなる毎月25日の午後に、ユーザが情報処理端末201を利用しようとした際に表示される操作画面である。会話画面1100によれば、ユーザは、同日の同時間帯によく選ばれる、引き出しや預け入れサービスに対応するトークスクリプトに従って、チャットボットとの会話を行うことができる。
【0150】
例えば、会話画面1100において、入力装置404を用いたユーザの操作入力により、選択ボタン1101を選択することで、次の会話に進んで、引き出し・預け入れに関するサービスを利用することができる。また、会話画面1100において、選択ボタン1102を選択すると、窓口・手続の案内に関する会話を行うことができる。
【0151】
また、会話画面1100において、選択ボタン1103を選択すると、資産運用・住宅ローンに関する会話を行うことができる。また、会話画面1100において、選択ボタン1104を選択すると、地域に関する会話を行うことができる。
【0152】
また、会話画面1100において、言語ボタンb1,b2,b3,b4を選択すると、使用言語を切り替えることができる。例えば、言語ボタンb1を選択すると、使用言語を日本語から英語に切り替えることができる。
【0153】
また、会話画面1100において、ボックスBxを選択することで、メッセージを入力することができ、送信ボタンb5を選択することで、ボックスBxに入力されたメッセージをチャットボット側(情報処理装置101)に送信することができる。
【0154】
このように、会話画面1100によれば、毎月25日の午後によく利用される引き出し・預け入れサービスに辿り着くまでの手数を減らすことができる。
【0155】
図12は、会話画面の画面例を示す説明図(その5)である。図12の例では、情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応しない場合を想定する。すなわち、情報処理端末201が、ユーザ個人が所有する、あるいは、ユーザに貸し出される情報処理端末である場合を想定する。また、ユーザ属性は考慮しない場合(例えば、ユーザ属性「ALL」に相当)を想定する。
【0156】
図12において、会話画面1200は、チャットボットの会話に適用するトークスクリプトを選択可能な操作画面の一例である。図12中、アバターav2は、銀行の職員を表すキャラクターである。会話画面1200には、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報に対応するサービスを特定する選択ボタン1201~1208が表示されている。
【0157】
会話画面1200において、入力装置404を用いたユーザの操作入力により、選択ボタン1201~1208のいずれかを選択することで、トークスクリプトを選択することができる。
【0158】
例えば、選択ボタン1201を選択すると、引き出しに関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、操作時間帯「12時00分00秒~18時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0159】
例えば、選択ボタン1202を選択すると、預け入れに関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、操作時間帯「12時00分00秒~18時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0160】
例えば、選択ボタン1203を選択すると、振り込みに関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、操作時間帯「13時00分00秒~13時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0161】
例えば、選択ボタン1204を選択すると、公共料金の支払いに関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、操作時間帯「13時00分00秒~13時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0162】
例えば、選択ボタン1205を選択すると、新規口座開設に関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、操作時間帯「9時00分00秒~14時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0163】
例えば、選択ボタン1206を選択すると、円貨両替に関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、操作時間帯「9時00分00秒~14時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0164】
例えば、選択ボタン1207を選択すると、資産運用・住宅ローンに関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、操作時間帯「00時00分00秒~23時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0165】
例えば、選択ボタン1208を選択すると、盗難・紛失・発見に関するFAQやサービスに辿り着くトークスクリプトに従って、チャットボットでの会話を行うことができる。このトークスクリプトは、例えば、操作時間帯「00時00分00秒~23時59分59秒」に対応するスクリプト情報に相当する。
【0166】
また、会話画面1200において、選択ボタン1209を選択すると、選択ボタンの内容を更新して、選択可能なトークスクリプトを変更することができる。また、会話画面1200において、ボックスBxを選択することで、メッセージを入力することができ、送信ボタンb5を選択することで、ボックスBxに入力されたメッセージをチャットボット側(情報処理装置101)に送信することができる。
【0167】
このように、会話画面1200によれば、チャットボットの会話に適用するトークスクリプトをユーザに選択させることができる。また、ユーザが操作に不慣れな人であったり、面倒な手続きが必要となるサービスを利用したりする場合であっても、銀行のスタッフがサポートしながら、ユーザに操作を行わせることで、できるだけ少ない手数で所望の回答やサービスに導くことができる。例えば、資産運用・住宅ローンに関するサービスを利用するには、多くの入力作業や面倒な手続きが必要となるが、銀行のスタッフがサポートしながら、ユーザに操作を行わせることで、サービスの円滑な提供を図ることができる。
【0168】
つぎに、図13を用いて、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンの表示例について説明する。
【0169】
図13は、会話画面の画面例を示す説明図(その6)である。図13の例では、情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応する場合を想定する。すなわち、情報処理端末201が、銀行に設置されるデジタルボードなどの情報処理端末である場合を想定する。また、チャットボットとの会話において、ユーザが特定のキーワードを入力したり、特定の選択肢を複数回選択したりした結果、会話履歴から特定の条件を満たすと判断された場合を想定する。
【0170】
図13において、会話画面1300は、チャットボットの会話に適用するトークスクリプトを選択可能な操作画面の一例である。図13中、アバターav2は、銀行の職員を表すキャラクターである。会話画面1300には、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報に対応するサービスを特定する選択ボタン1301~1308、および、選択ボタン1309が表示されている。なお、各選択ボタン1301~1309を選択した際の動作は、図12で説明した場合と同様のため説明を省略する。
【0171】
また、会話画面1300には、行員呼び出しボタン1310が表示されている。行員呼び出しボタン1310は、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンの一例である。会話画面1300において、入力装置404を用いたユーザの操作入力により、行員呼び出しボタン1310を選択すると、図14に示すような会話画面1400が表示される。
【0172】
図14は、会話画面の画面例を示す説明図(その7)である。図14において、会話画面1400は、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替えるための操作画面の一例である。会話画面1400において、入力装置404を用いたユーザの操作入力により、選択ボタン1401を選択すると、店舗の行員を呼び出すことができる。
【0173】
これにより、ユーザは、実際の行員と話しながら、質問をしたり、サービスを利用したりすることができる。
【0174】
また、会話画面1400において、ユーザの操作入力により、選択ボタン1402を選択すると、ユーザ個人が所有するスマートフォンなどの別の情報処理端末201を用いて、有人対応の会話を行うことができる。具体的には、例えば、選択ボタン1402を選択すると、図15に示すような会話画面1500が表示される。
【0175】
図15は、会話画面の画面例を示す説明図(その8)である。図15において、会話画面1500は、情報処理端末201におけるチャットボットとの会話を、別の情報処理端末201に引き継ぐための操作画面の一例である。
【0176】
会話画面1500には、QRコード1501とともに、メッセージ1502が表示されている。QRコードは、登録商標である。QRコード1501は、情報処理端末201におけるチャットボットとの会話に関する引き継ぎ案内である。メッセージ1502は、QRコード1501の読み取りを促すものである。
【0177】
ユーザは、例えば、自身が所有するスマートフォンなどの別の情報処理端末201を用いて、QRコード1501を読み取ることにより、別の情報処理端末201において、情報処理端末201におけるチャットボットとの会話を引き継ぐことができる。
【0178】
なお、会話画面1500において、ユーザの操作入力により、完了ボタン1503を選択すると、チャットボットとの会話を終了することができる。
【0179】
(チャットボットとの会話の引き継ぎ)
ここで、別の情報処理端末201において、情報処理端末201におけるチャットボットとの会話を引き継ぐ場合の動作例について説明する。
【0180】
以下の説明では、情報処理端末201で中断した会話を引き継ぐ別の情報処理端末201を「引継先端末201」と表記する場合がある。また、情報処理端末201におけるチャットボットとの会話を「第1の会話」と表記し、引継先端末201におけるチャットボットでの第1の会話に続く会話を「第2の会話」と表記する場合がある。また、第1の会話のスクリプト情報を「第1のスクリプト情報」と表記し、第2の会話に適用するスクリプト情報を「第2のスクリプト情報」と表記する場合がある。
【0181】
ここで、情報処理端末201から出力される引き継ぎ案内(例えば、図15に示したQRコード1501)は、当該引き継ぎ案内を読み取ることにより、第1の会話からの引き継ぎを示す引き継ぎ情報を取得可能な情報である。引き継ぎ情報には、第1のスクリプト情報を識別する情報、例えば、スクリプトIDが含まれる。
【0182】
また、引き継ぎ情報には、第1の会話が中断した箇所(引き継ぎ箇所)を特定する情報や、第1の会話の会話履歴が含まれていてもよい。引き継ぎ箇所は、例えば、第1の会話を中断したトーク処理を識別する情報、例えば、TXT-#、SLC-#、OPT-#などの処理名によって表される。引き継ぎ箇所は、第1の会話の会話履歴から特定されてもよい。
【0183】
例えば、引き継ぎ案内は、QRコードとして、情報処理端末201のディスプレイ403に表示される。この際、会話制御部703は、QRコードとともに、「QRコードを読み込んでください」などのメッセージ(例えば、図15に示したメッセージ1502)を、情報処理端末201に出力させることにしてもよい。
【0184】
また、引き継ぎ案内は、情報処理端末201の不図示の非接触IC(Integrated Circuit)タグから出力されることにしてもよい。この際、会話制御部703は、例えば、「ここにタッチしてください」などのメッセージを、情報処理端末201の非接触ICタグ部分に出力させることにしてもよい。非接触ICタグとしては、例えば、NFC(Near Field Communication)タグを用いることができる。
【0185】
また、所定条件は、任意に設定可能である。例えば、所定条件は、「スマートフォンなどの個人所有の情報処理端末で質問する」という条件であってもよい。また、所定条件は、「次に問い合わせる内容が個人情報に関連する」という条件であってもよい。個人情報は、氏名、生年月日、電話番号、住所などである。
【0186】
また、所定条件は、「次に問い合わせる内容が店舗またはサービスに関連する」という条件であってもよい。店舗またはサービスは、特定の店舗またはサービスであってもよい。なお、問い合わせる内容が、どのようなこと(個人情報、店舗、サービスなど)に関連するかを特定する情報は、例えば、スクリプト情報に記述されている。
【0187】
具体的には、例えば、会話制御部703は、トークスクリプトに基づいて、情報処理端末201から受信する会話内容を解析して、会話内容が所定条件を満たすか否かを判断する。そして、会話制御部703は、所定条件を満たすと判断した場合に、第1の会話の引き継ぎ案内を、情報処理端末201に出力させる。
【0188】
ただし、どのトーク処理で、会話の引き継ぎ案内を出力させるかは、スクリプト情報にあらかじめ設定されていてもよい。すなわち、会話の流れの中で、所定条件を満たすタイミングで引き継ぎ案内が出力されるようあらかじめ設定しておく。
【0189】
引継先端末201は、不図示の読取部により、情報処理端末201から出力される会話からの引き継ぎ案内を読み取ることにより、第1の会話からの引き継ぎを示す引き継ぎ情報を取得する。図15に示した例では、引継先端末201は、不図示の読取部により、情報処理端末201のディスプレイ403に表示されたQRコード1501を読み取ることにより、引き継ぎ情報を取得する。また、引継先端末201は、不図示の読取部により、情報処理端末201の非接触ICタグから出力される引き継ぎ案内を受信することにより、引き継ぎ情報を取得することにしてもよい。
【0190】
また、引継先端末201は、引き継ぎ情報とともに、情報処理端末201が取得したユーザの属性情報と、情報処理端末201の操作時間帯情報を取得することにしてもよい。具体的には、例えば、引継先端末201は、情報処理端末201から出力される第1の会話からの引き継ぎ案内を読み取ることにより、引き継ぎ情報とともに、ユーザの属性情報と操作時間帯情報とを取得することにしてもよい。
【0191】
また、引継先端末201は、近距離無線通信により、情報処理端末201と通信して、ユーザの属性情報と操作時間帯情報とを取得することにしてもよい。また、引継先端末201は、例えば、自端末の入力装置404を用いたユーザの操作入力により、ユーザの属性情報を入力させることにしてもよい。
【0192】
なお、どのような属性情報を入力させるかは、例えば、あらかじめ決められている。また、ユーザの属性情報に含まれる位置情報や気象情報については、引継先端末201の現在位置を示す位置情報や、引継先端末201の現在位置での気象情報を取得し直してもよい。
【0193】
引継先端末201は、情報処理端末201におけるチャットボットとの第1の会話からの引き継ぎを示す引き継ぎ情報を取得したことに応じて、取得した引き継ぎ情報を、情報処理装置101に送信する。この際、引継先端末201は、引き継ぎ情報とともに、ユーザの属性情報と情報処理端末201の操作時間帯情報とを、情報処理装置101に送信することにしてもよい。
【0194】
ただし、引継先端末201は、引き継ぎ情報を送信するにあたり、引き継ぎ情報の送信許可をユーザに問い合わせることにしてもよい。この場合、引継先端末201は、送信許可が得られた場合に、引き継ぎ情報とともに、ユーザの属性情報と操作時間帯情報とを、情報処理装置101に送信する。
【0195】
情報処理装置101の通信部701は、引継先端末201から引き継ぎ情報を受信する。また、通信部701は、引き継ぎ情報とともに、情報処理端末201の操作時間帯情報を受信することにしてもよい。また、通信部701は、引き継ぎ情報とともに、情報処理端末201が取得したユーザの属性情報を受信することにしてもよい。
【0196】
決定部702は、受信された引き継ぎ情報に基づいて、引継先端末201におけるチャットボットの第2の会話に適用する第2のスクリプト情報を決定する。第2のスクリプト情報は、例えば、チャットボット対応の会話の流れを定義したものであってもよく、また、有人対応の会話の流れを定義したものであってもよい。
【0197】
具体的には、例えば、決定部702は、第1のスクリプト情報の引き継ぎ箇所と対応付けて、第1の会話に続くチャットボットの会話の流れを定義したスクリプト情報を記憶する記憶部710を参照して、引き継ぎ情報に基づいて、第2のスクリプト情報を決定してもよい。
【0198】
また、決定部702は、受信された引き継ぎ情報と操作時間帯情報とに基づいて、引継先端末201におけるチャットボットの第2の会話に適用する第2のスクリプト情報を決定することにしてもよい。具体的には、例えば、決定部702は、第1のスクリプト情報の引き継ぎ箇所と対応付けて、複数の操作時間帯それぞれに対応する、第1の会話に続くチャットボットの会話の流れを定義したスクリプト情報を記憶する記憶部710を参照して、引き継ぎ情報と操作時間帯情報とに基づいて、第2のスクリプト情報を決定してもよい。
【0199】
また、決定部702は、受信された引き継ぎ情報と操作時間帯情報とユーザの属性情報とに基づいて、引継先端末201におけるチャットボットの第2の会話に適用する第2のスクリプト情報を決定することにしてもよい。具体的には、例えば、決定部702は、図16に示すようなスクリプト引き継ぎテーブル1600を参照して、受信された引き継ぎ情報とユーザの属性情報と操作時間帯情報とに基づいて、第2のスクリプト情報を決定することにしてもよい。
【0200】
ここで、スクリプト引き継ぎテーブル1600の記憶内容について説明する。スクリプト引き継ぎテーブル1600は、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶されている。
【0201】
図16は、スクリプト引き継ぎテーブル1600の記憶内容の一例を示す説明図である。図16において、第1のスクリプト、引き継ぎ箇所、ユーザ属性/操作時間帯および第2のスクリプトのフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、スクリプト引き継ぎ情報(例えば、スクリプト引き継ぎ情報1600-1,1600-2)をレコードとして記憶する。
【0202】
ここで、第1のスクリプトは、引き継ぎ元のスクリプト情報である。引き継ぎ箇所は、第1の会話が中断した箇所を特定する情報である。ユーザ属性/操作時間帯は、ユーザ属性と操作時間帯との組み合わせである。第2のスクリプトは、引き継ぎ先のスクリプト情報である。
【0203】
例えば、ユーザの属性情報から特定されるユーザ属性を「20代×女性」とする。また、操作時間帯情報から特定される操作時間帯を「7月22日~8月16日」とする。また、引き継ぎ情報に、第1のスクリプト情報を識別するスクリプトID「SP1」と、引き継ぎ箇所「OPT-8」とが含まれるとする。この場合、決定部702は、スクリプト引き継ぎテーブル1600を参照して、第1のスクリプト「SP1」、引き継ぎ箇所「OPT-8」、ユーザ属性「20代×女性」および操作時間帯「7月22日~8月16日」に対応するスクリプトを、第2のスクリプト情報に決定する。
【0204】
そして、会話制御部703は、決定された第2のスクリプト情報を用いて、引継先端末201におけるチャットボットでの第1の会話に続く第2の会話を開始する。図15の例では、ユーザは、引継先端末201において、QRコード1501を読み取ることにより、チャットボットでの第1の会話に続く第2の会話として、テキストコミュニケーションなどを利用した有人対応の会話を行うことができる。
【0205】
(情報処理装置101の会話制御処理手順)
つぎに、図17および図18を用いて、情報処理装置101の会話制御処理手順について説明する。
【0206】
図17および図18は、情報処理装置101の会話制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、情報処理端末201から、チャットボットでの会話の開始指示とともに、情報処理端末201の種別情報、操作時間帯情報、および、情報処理端末201が取得したユーザの属性情報を受信したか否かを判断する(ステップS1701)。
【0207】
ここで、情報処理装置101は、チャットボットでの会話の開始指示とともに、情報処理端末201の種別情報、操作時間帯情報、および、ユーザの属性情報を受信するのを待つ(ステップS1701:No)。そして、情報処理装置101は、チャットボットでの会話の開始指示とともに、情報処理端末201の種別情報、操作時間帯情報、および、ユーザの属性情報を受信した場合(ステップS1701:Yes)、受信した情報処理端末201の種別情報が、特定の情報処理端末に対応するか否かを判断する(ステップS1702)。
【0208】
ここで、特定の情報処理端末に対応する場合(ステップS1702:Yes)、情報処理装置101は、受信したユーザの属性情報に基づいて、ユーザ属性を特定する(ステップS1703)。つぎに、情報処理装置101は、情報処理端末201の操作時間帯情報に基づいて、情報処理端末201での操作時間帯を特定する(ステップS1704)。
【0209】
つぎに、情報処理装置101は、スクリプトテーブル240を参照して、特定したユーザ属性と操作時間帯との組み合わせに対応するスクリプト情報を、情報処理端末201におけるチャットボットの会話に適用するトークスクリプトに決定する(ステップS1705)。
【0210】
そして、情報処理装置101は、決定したトークスクリプトを用いて、情報処理端末201におけるチャットボットでの会話を開始して(ステップS1706)、図18に示すステップS1801に移行する。
【0211】
また、ステップS1702において、特定の情報処理端末に対応しない場合には(ステップS1702:No)、情報処理装置101は、スクリプトテーブル240を参照して、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報を選択可能な情報を、情報処理端末201に表示する(ステップS1707)。
【0212】
つぎに、情報処理装置101は、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうちのいずれかのスクリプト情報が選択されたか否かを判断する(ステップS1708)。ここで、情報処理装置101は、スクリプト情報が選択されるのを待つ(ステップS1708:No)。
【0213】
そして、情報処理装置101は、スクリプト情報が選択された場合(ステップS1708:Yes)、選択されたスクリプト情報を、情報処理端末201におけるチャットボットの会話に適用するトークスクリプトに決定して(ステップS1709)、ステップS1706に移行する。
【0214】
図18のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、情報処理端末201におけるチャットボットとユーザとの会話履歴に基づいて、特定の条件を満たすか否かを判断する(ステップS1801)。例えば、情報処理装置101は、特定のキーワードが入力されたり、特定の選択肢が複数回選択されたりした場合に、特定の条件を満たすと判断する。
【0215】
ここで、特定の条件を満たさない場合(ステップS1801:No)、情報処理装置101は、情報処理端末201におけるチャットボットの会話を終了するか否かを判断する(ステップS1802)。チャットボットの会話は、例えば、トークスクリプトに従って、または、ユーザの強制終了操作に応じて終了する。
【0216】
ここで、チャットボットの会話を終了しない場合(ステップS1802:No)、情報処理装置101は、ステップS1801に戻る。一方、チャットボットの会話を終了する場合(ステップS1802:Yes)、情報処理装置101は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0217】
また、ステップS1801において、特定の条件を満たす場合(ステップS1801:Yes)、情報処理装置101は、チャットボット対応からオペレータによる有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンを、情報処理端末201に表示する(ステップS1803)。
【0218】
つぎに、情報処理装置101は、有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンが選択されたか否かを判断する(ステップS1804)。ここで、操作ボタンが選択されなかった場合(ステップS1804:No)、情報処理装置101は、ステップS1802に移行する。
【0219】
一方、操作ボタンが選択された場合(ステップS1804:Yes)、情報処理装置101は、情報処理端末201とオペレータ端末202とを接続して、チャットボット対応からオペレータによる有人対応の会話に切り替える(ステップS1805)。そして、情報処理装置101は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0220】
これにより、情報処理端末201の種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、情報処理端末201での操作時間帯と情報処理端末201を使用するユーザの特徴(例えば、年代、性別など)とに応じて、情報処理端末201におけるチャットボットの会話の流れを制御することができる。また、情報処理端末201の種別情報が特定の情報処理端末に対応しない場合には、チャットボットの会話に適用するトークスクリプトをユーザに選択させることができる。
【0221】
なお、上述した説明では、ステップS1701において、情報処理端末201の種別情報、操作時間帯情報、および、情報処理端末201が取得したユーザの属性情報を受信する場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置101は、情報処理端末201が取得したユーザの属性情報は受信しなくてもよい。この場合、情報処理装置101は、ステップS1703はスキップし、ステップS1705において、特定した操作時間帯に対応するスクリプト情報を、情報処理端末201におけるチャットボットの会話に適用するトークスクリプトに決定する。
【0222】
また、情報処理装置101は、情報処理端末201におけるチャットボットでの会話を開始後に、情報処理端末201から受信する会話内容が所定条件を満たす場合に、会話の引き継ぎ案内を、情報処理端末201に出力させることにしてもよい。例えば、ステップS1804において、ユーザ個人が所有するスマートフォンなどを用いて、有人対応の会話を行うための操作ボタンが選択された場合、情報処理端末201に会話の引き継ぎ案内を出力させることにしてもよい。
【0223】
ここで、図19を用いて、情報処理端末201におけるチャットボットとの会話を引継先端末201で引き継ぐ場合の情報処理装置101の会話引継制御処理手順について説明する。
【0224】
図19は、情報処理装置101の会話引継処理手順の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、引継先端末201から、第1の会話からの引き継ぎを示す引き継ぎ情報とともに、情報処理端末201の操作時間帯情報および情報処理端末201が取得したユーザの属性情報を受信したか否かを判断する(ステップS1901)。
【0225】
ここで、情報処理装置101は、引き継ぎ情報とともに、情報処理端末201の操作時間帯情報およびユーザの属性情報を受信するのを待つ(ステップS1901:No)。そして、情報処理装置101は、引き継ぎ情報とともに、情報処理端末201の操作時間帯情報およびユーザの属性情報を受信した場合(ステップS1901:Yes)、受信したユーザの属性情報に基づいて、ユーザ属性を特定する(ステップS1902)。
【0226】
つぎに、情報処理装置101は、受信した情報処理端末201の操作時間帯情報に基づいて、情報処理端末201での操作時間帯を特定する(ステップS1903)。つぎに、情報処理装置101は、スクリプト引き継ぎテーブル1600を参照して、受信した引き継ぎ情報と、特定したユーザ属性と操作時間帯とに基づいて、引継先端末201におけるチャットボットの会話に適用する第2のスクリプト情報を決定する(ステップS1904)。
【0227】
そして、情報処理装置101は、決定した第2のスクリプト情報を用いて、引継先端末201におけるチャットボットでの第1の会話に続く第2の会話を開始する(ステップS1905)。つぎに、情報処理装置101は、引継先端末201におけるチャットボットの第2の会話を終了するか否かを判断する(ステップS1906)。第2の会話は、例えば、第2のスクリプト情報に従って、または、ユーザの強制終了操作に応じて終了する。
【0228】
ここで、情報処理装置101は、第2の会話が終了するのを待つ(ステップS1906:No)。そして、情報処理装置101は、第2の会話を終了する場合(ステップS1906:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0229】
これにより、ユーザのスマートフォンなどを用いた有人対応の会話への切り替えや、個人情報に関連する問い合わせが発生するなどのタイミングで中断したオープンチャットでの会話を、クローズドチャットで引き継ぐことができる。
【0230】
以上説明したように、実施の形態にかかる情報処理装置101によれば、ユーザが利用する情報処理端末201からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、情報処理端末201の種別情報および情報処理端末201での操作時間帯を特定する情報を受信することができる。また、情報処理装置101によれば、チャットボットでの会話の開始指示に応じて、情報処理端末201の種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、複数の操作時間帯それぞれに対応する、チャットボットの会話に関する処理を定義したスクリプト情報を記憶する記憶部710を参照して、受信した操作時間帯を特定する情報に基づいて決定されるスクリプト情報を用いて、情報処理端末201におけるチャットボットでの会話を開始することができる。操作時間帯は、例えば、日付、時刻のうちの少なくともいずれかを用いて区分される。特定の情報処理端末は、例えば、駅や空港などの公共性の高い場所や、店舗や商業施設などに設置される据え置き型の情報処理端末である。
【0231】
これにより、情報処理端末201の種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、情報処理端末201での操作時間帯に応じて、情報処理端末201におけるチャットボットの会話の内容や流れを動的に変化させることができる。例えば、時間帯の違いによって利用頻度の高いFAQやサービスが変化することや、利用可能時間との関係で優先して提示すべきサービスが変化することなどを考慮して、一度に表示する選択肢を絞り込んだり、スクリプトの階層を減らしたりすることが可能となる。このため、空港や駅などの施設や、銀行などの店舗に設置された情報処理端末201(例えば、デジタルボード)をユーザが利用する際に、所望のFAQやサービスに辿り着くまでの手数を減らすことができる。
【0232】
また、情報処理装置101によれば、情報処理端末201の種別情報が特定の情報処理端末に対応しない場合には、複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を情報処理端末201に表示し、選択されたスクリプト情報を用いて、情報処理端末201におけるチャットボットでの会話を開始することができる。
【0233】
これにより、情報処理端末201の種別情報が特定の情報処理端末に対応しない場合には、チャットボットの会話に適用するトークスクリプトをユーザに選択させることができる。また、ユーザが操作に不慣れな人であったり、面倒な手続きが必要となるサービスを利用したりする場合であっても、空港の職員や銀行の行員などのスタッフがサポートしながら、ユーザに操作を行わせることで、できるだけ少ない手数で所望の回答やサービスに導くことができる。
【0234】
また、情報処理装置101によれば、さらに、情報処理端末201が取得したユーザの属性情報を受信し、情報処理端末201の種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、ユーザ属性と操作時間帯との複数通りの組み合わせそれぞれに対応するスクリプト情報を記憶する記憶部710を参照して、受信したユーザの属性情報と操作時間帯を特定する情報とに基づいて、スクリプト情報を決定することができる。そして、情報処理装置101によれば、決定したスクリプト情報を用いて、情報処理端末201におけるチャットボットでの会話を開始することができる。
【0235】
これにより、情報処理端末201の種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、情報処理端末201での操作時間帯と、情報処理端末201を使用するユーザの特徴とに応じて、情報処理端末201におけるチャットボットの会話の内容や流れを動的に変化させることができる。例えば、年代や性別の違いによって、よく選ばれるFAQやサービスが変化することを考慮して、一度に表示する選択肢を絞り込んだり、スクリプトの階層を減らしたりすることが可能となる。また、場所や気象の違い、車椅子の有無、同伴者の有無などによって、よく選ばれるFAQやサービスが変化することを考慮して、一度に表示する選択肢を絞り込んだり、スクリプトの階層を減らしたりすることが可能となる。
【0236】
また、情報処理装置101によれば、情報処理端末201におけるチャットボットでの会話履歴に基づいて、特定の条件を満たす場合に、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンを表示することができる。
【0237】
これにより、チャットボットとの会話では所望のFAQやサービスに辿り着けない場合などに、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替えて、適切な対応をとることが可能となる。また、有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンを最初から表示するのではなく、特定の条件を満たした場合に表示するようにすることで、安易に有人対応の会話が選ばれないようにすることができる。
【0238】
また、情報処理装置101によれば、情報処理端末201におけるチャットボットとの第1の会話を開始後に、引継先端末201から第1の会話からの引き継ぎを示す引き継ぎ情報とともに、情報処理端末201での操作時間帯を特定する情報を受信した場合、引き継ぎ情報と操作時間帯を特定する情報とに基づいて、引継先端末201におけるチャットボットでの第1の会話に続く第2の会話を開始することができる。
【0239】
これにより、オープンチャットからクローズドチャットへチャットボットとの会話を引き継ぐことができる。例えば、ユーザのスマートフォンなどを用いた有人対応の会話への切り替えや、個人情報に関連する問い合わせが発生するなどのタイミングで中断したオープンチャットでの会話を、クローズドチャットで引き継ぐことができる。
【0240】
これらのことから、実施の形態にかかる情報処理装置101および会話制御システム200によれば、情報処理端末201の種別情報に応じて、チャットボットの会話に適用するトークスクリプトを、情報処理端末201での操作時間帯から自動決定するか、ユーザに選択にさせるかを切り替えることができる。これにより、所望のFAQを得たり、所望のサービスを利用したりするまでの手数を減らして、チャットからの離脱を抑制するとともに、チャットボットを利用したサービスの円滑な提供を図ることができる。この結果、チャットボットを利用したFAQシステムのアクセシビリティを高めることができ、ひいては、店舗やサービスの利用につなげることができる。
【0241】
なお、本実施の形態で説明した会話制御方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本会話制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本会話制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0242】
また、本実施の形態で説明した情報処理装置101は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けICやFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
【0243】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0244】
(付記1)ユーザが利用する情報処理端末からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、前記情報処理端末の種別情報および前記情報処理端末での操作時間帯を特定する情報を受信し、
前記チャットボットでの会話の開始指示に応じて、前記種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、複数の操作時間帯それぞれに対応する、チャットボットの会話に関する処理を定義したスクリプト情報を記憶する記憶部を参照して、受信した前記操作時間帯を特定する情報に基づいて決定されるスクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始し、前記種別情報が前記特定の情報処理端末に対応しない場合には、前記複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を前記情報処理端末に表示し、選択された前記スクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする会話制御プログラム。
【0245】
(付記2)前記操作時間帯は、日付、時刻のうちの少なくともいずれかを用いて区分される、ことを特徴とする付記1に記載の会話制御プログラム。
【0246】
(付記3)前記記憶部は、ユーザ属性と操作時間帯との複数通りの組み合わせそれぞれに対応するスクリプト情報を記憶しており、
前記受信する処理は、
さらに、前記情報処理端末が取得した前記ユーザの属性情報を受信し、
前記会話を開始する処理は、
前記種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、前記記憶部を参照して、受信した前記ユーザの属性情報と前記操作時間帯を特定する情報とに基づいてスクリプト情報を決定し、決定した前記スクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始する、
ことを特徴とする付記1に記載の会話制御プログラム。
【0247】
(付記4)前記特定の情報処理端末は、公共性の高い施設または店舗に設置される据え置き型の情報処理端末である、ことを特徴とする付記1に記載の会話制御プログラム。
【0248】
(付記5)前記スクリプト情報は、チャットボットでの会話履歴に基づいて、特定の条件を満たす場合に、チャットボット対応から有人対応の会話に切り替え可能な操作ボタンを表示する処理を記述したスクリプト情報である、ことを特徴とする付記1に記載の会話制御プログラム。
【0249】
(付記6)前記ユーザ属性は、年代、性別のうちの少なくともいずれかに応じて分類される、ことを特徴とする付記3に記載の会話制御プログラム。
【0250】
(付記7)前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始後に、別の情報処理端末から前記会話からの引き継ぎを示す引き継ぎ情報とともに、前記操作時間帯を特定する情報を受信した場合、前記引き継ぎ情報と前記操作時間帯を特定する情報とに基づいて、前記別の情報処理端末におけるチャットボットでの前記会話に続く第2の会話を開始する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1に記載の会話制御プログラム。
【0251】
(付記8)ユーザが利用する情報処理端末からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、前記情報処理端末の種別情報および前記情報処理端末での操作時間帯を特定する情報を受信し、
前記チャットボットでの会話の開始指示に応じて、前記種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、複数の操作時間帯それぞれに対応する、チャットボットの会話に関する処理を定義したスクリプト情報を記憶する記憶部を参照して、受信した前記操作時間帯を特定する情報に基づいて決定されるスクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始し、前記種別情報が前記特定の情報処理端末に対応しない場合には、前記複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を前記情報処理端末に表示し、選択された前記スクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする会話制御方法。
【0252】
(付記9)ユーザが利用する情報処理端末からチャットボットでの会話の開始指示を受信するとともに、前記情報処理端末の種別情報および前記情報処理端末での操作時間帯を特定する情報を受信する通信部と、
前記チャットボットでの会話の開始指示に応じて、前記種別情報が特定の情報処理端末に対応する場合、複数の操作時間帯それぞれに対応する、チャットボットの会話に関する処理を定義したスクリプト情報を記憶する記憶部を参照して、受信した前記操作時間帯を特定する情報に基づいて決定されるスクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始し、前記種別情報が前記特定の情報処理端末に対応しない場合には、前記複数の操作時間帯それぞれに対応するスクリプト情報のうち少なくとも1つを選択可能な情報を前記情報処理端末に表示し、選択された前記スクリプト情報を用いて、前記情報処理端末におけるチャットボットでの会話を開始する会話制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0253】
101 情報処理装置
102,201 情報処理端末
110,710 記憶部
120 種別情報
130 操作時間帯情報
200 会話制御システム
202 オペレータ端末
210 ネットワーク
220 FAQマスタ
230 チャットログDB
240 スクリプトテーブル
300,400 バス
301,401 CPU
302,402 メモリ
303 ディスクドライブ
304 ディスク
305,405 通信I/F
306 可搬型記録媒体I/F
307 可搬型記録媒体
403 ディスプレイ
404 入力装置
406 カメラ
407 スピーカ
408 マイクロフォン
701 通信部
702 決定部
703 会話制御部
800,900,1000,1100,1200,1300,1400,1500 会話画面
1600 スクリプト引き継ぎテーブル
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
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