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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-20
(45)【発行日】2023-03-01
(54)【発明の名称】車載知能香り発生器
(51)【国際特許分類】
   B60H 3/00 20060101AFI20230221BHJP
【FI】
B60H3/00 J
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021185061
(22)【出願日】2021-11-12
【審査請求日】2021-11-12
(31)【優先権主張番号】202122264841.1
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521498140
【氏名又は名称】厦門美時美克空気浄化有限公司
【氏名又は名称原語表記】XIAMEN MAXMAC AIR TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 407, Northern Tower of Weiye Building, Chuangye Garden, Torch Hi-Tech Zone, Xiamen, Fujian, 361006, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】林 陽新
(72)【発明者】
【氏名】呉 ▲とく▼培
(72)【発明者】
【氏名】汪 建波
(72)【発明者】
【氏名】林 長平
(72)【発明者】
【氏名】彭 宏哲
【審査官】西山 真二
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第211157525(CN,U)
【文献】特開2003-237364(JP,A)
【文献】特開2001-253235(JP,A)
【文献】特開平06-343681(JP,A)
【文献】特表2018-527973(JP,A)
【文献】中国実用新案第216114581(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 3/00
F24F 1/0355
F24F 8/50
A45D 34/04
A61L 9/00 - 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース(11)を含むケース(1)と複数の芳香剤容器(2)を含む車載り発生器(100)であって、
それぞれの前記芳香剤容器(2)はアウタースリーブ(21)と、インナースリーブ(22)と、芳香剤(23)と、前蓋(24)とを含み、前記アウタースリーブ(21)がバンプ(213)を有し、前記バンプ(213)がアウタースリーブ(21)の内壁の前端部に設けられ、前記インナースリーブ(22)の後端が閉鎖端(222)であり、前端が開口端(223)であり、かつ前記インナースリーブ(22)の外壁の前端には回り止めバー(224)が設けられ、
前記アウタースリーブ(21)がベース(11)の内部に固定され、前記アウタースリーブ(21)、インナースリーブ(22)及び芳香剤(23)が順次に套接され、かつインナースリーブ(22)の前端がアウタースリーブ(21)から張り出してベース(11)を貫通し、前記回り止めバー(224)がアウタースリーブ(21)のバンプ(213)に係合され、前記前蓋(24)がベース(11)の外部に位置し、かつインナースリーブ(22)の前端部に締め付けられることを特徴とする車載り発生器(100)。
【請求項2】
前記アウタースリーブ(21)のバンプ(213)の前記回り止めバー(224)に対する作用力がF1であり、
前記ベース(11)の一側面には、複数の貫通穴(111)が設けられ、それぞれの前記貫通穴(111)には、いずれも凸環(112)が設けられ、前記凸環(112)が切断されて、少なくとも1つの切り欠き(1121)及び少なくとも1つの円弧状バー(1122)が形成され、
前記インナースリーブ(22)の外壁の前端には、少なくとも1つのL字形の突起バー(225)がさらに設けられ、前記L字形の突起バー(225)が回り止めバー(224)の前方に位置し、
前記インナースリーブ(22)の前端がベース(11)の前記貫通穴(111)を貫通し、前記L字形の突起バー(225)の縦辺が前記切り欠き(1121)に位置し、かつ前記L字形の突起バー(225)が前記円弧状バー(1122)に係止され、前記円弧状バー(1122)の前記L字形の突起バー(225)に対する周方向の作用力がF2であり、かつF2の方向がF1と反対することを特徴とする請求項1に記載の車載り発生器(100)。
【請求項3】
それぞれの前記アウタースリーブ(21)は、並列設置され、かつ一体成形され、相隣する2つの前記アウタースリーブ(21)の間に接続リブ板(3)が一体成形されることを特徴とする請求項1に記載の車載り発生器(100)。
【請求項4】
誘引ファン(6)と香り切替コンポーネント(7)をさらに含み、前記ケース(1)が第1吸気口(14)と第1排気口(12)をさらに含み、
前記アウタースリーブ(21)は、吸気管口(211)と排気管口(212)をさらに有し、前記インナースリーブ(22)の外壁には複数の香り放出穴(227)が設けられ、
前記吸気管口(211)と1つの前記香り放出穴(227)とが連通し、前記排気管口(212)と別の前記香り放出穴(227)とが連通し、前記アウタースリーブ(21)の前記吸気管口(211)、前記排気管口(212)が前記香り切替コンポーネント(7)により、誘引ファン(6)の送風口及び排風口(61)にそれぞれ対応して連通し、前記誘引ファン(6)の送風口と前記第1吸気口(14)とが連通し、前記誘引ファン(6)の前記排風口(61)と前記第1排気口(12)とが連通していることを特徴とする請求項1に記載の車載り発生器(100)。
【請求項5】
前記ケース(1)は、上ケース(13)をさらに含み、前記上ケース(13)が前記ベース(11)に結合して収容室(j)を形成し、前記誘引ファン(6)と前記香り切替コンポーネント(7)とが共に前記収容室(j)に位置し、かつ前記誘引ファン(6)、前記香り切替コンポーネント(7)及び前記アウタースリーブ(21)が上から下へ順次に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の車載り発生器(100)。
【請求項6】
香り切替コンポーネント(7)は、分流スリーブ(71)と、分流ロータ(72)と、モータ(73)とを含み、前記分流スリーブ(71)には、第1吸気管継手(711)、第2排気口(712)及び3組のガス管(713)が設けられ、前記第1吸気管継手(711)が前記誘引ファン(6)を介して第1吸気口(14)に連通し、前記第2排気口(712)が前記誘引ファン(6)を介して第1排気口(12)に連通し、各組の前記ガス管(713)は、いずれも、吸気管(7131)と排気管(7132)を含み、前記吸気管(7131)と前記アウタースリーブ(21)の吸気管口(211)とが連通し、前記排気管(7132)と該アウタースリーブ(21)の排気管口(212)とが連通し、
前記分流ロータ(72)が複数の第3吸気口(721)、吸入口(722)及び排出口(723)を含み、複数の前記第3吸気口(721)が前記分流ロータ(72)の円周方向に沿って分布され、前記吸入口(722)、前記排出口(723)及びそのうちの1つの前記第3吸気口(721)が前記分流ロータ(72)の軸方向に沿って分布され、前記分流ロータ(72)が前記分流スリーブ(71)の内部に回動可能に設けられ、
前記第1吸気管継手(711)がそのうちの1つの前記第3吸気口(721)に連通し、かつ該第3吸気口(721)に可動的にシールして配合し、前記吸気管(7131)が前記分流ロータ(72)内部の第1通路(a)を介して前記吸入口(722)に連通し、前記排出口(723)が前記分流ロータ(72)内部の第2通路(b)を介して前記第2排気口(712)に連通し、
前記モータ(73)が前記分流ロータ(72)を駆動して前記分流スリーブ(71)内で回動させることを特徴とする請求項に記載の車載り発生器(100)。
【請求項7】
主制御PCBA基板(4)と香り類型を識別するための識別回路基板(5)をさらに含み、前記主制御PCBA基板(4)と前記識別回路基板(5)とが通信接続され、前記識別回路基板(5)には複数のpinコネクタグループ(51)が設けられ、
それぞれの前記インナースリーブ(22)の後端部には、いずれもID識別チップ(226)が設けられ、それぞれの前記pinコネクタグループ(51)がいずれも対応する前記ID識別チップ(226)に接続されることを特徴とする請求項1に記載の車載り発生器(100)。
【請求項8】
リミットスイッチ(K)をさらに含み、前記リミットスイッチ(K)がモータ(73)と、制御つまみ(8)と、光電スイッチ(9)と、主制御PCBA基板(4)とをさらに含み、
前記モータ(73)が分流ロータ(72)を駆動して回動させ、前記制御つまみ(8)が前記分流ロータ(72)に取り付けられ、前記モータ(73)と前記光電スイッチ(9)とは、共に前記主制御PCBA基板(4)に電気接続され、前記制御つまみ(8)が前記光電スイッチ(9)内に隙間嵌めし、前記制御つまみ(8)には、複数組の信号モジュール(81)が設けられ、各組の前記信号モジュール(81)がいずれも位置決めモジュール(811)と判断モジュール(812)とを含み、前記位置決めモジュール(811)が前記判断モジュール(812)に近接して設置され、かつ各組の前記信号モジュール(81)における前記判断モジュール(812)が相互に異なることを特徴とする請求項に記載の車載り発生器(100)。
【請求項9】
前記判断モジュール(812)は、少なくとも1つの短穴(8121)を含み、各組の前記判断モジュール(812)における前記短穴(8121)の数量が異なり、前記位置決めモジュール(811)が長穴(8111)を含み、前記短穴(8121)の深さが前記長穴(8111)の深さよりも小さいことを特徴とする請求項8に記載の車載り発生器(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、香り装置の技術分野に属し、特に車載知能香り発生器に関する。
【背景技術】
【0002】
香り装置は、芳香剤を介して空気に異なる香りを放出し、外部空間環境を改善し、使用者に対して快適な雰囲気を作り出す。現在、香り装置は、通常、車内又は室内に置かれ、車内環境又は室内環境を改善する。香り装置は、一般的に誘引ファン、モータ、分流スリーブ、分流ロータ及び芳香剤容器などを含み、部品が多いので、現在の香り装置が一般的に、分流スリーブ、分流ロータ及び芳香剤容器などの部材を取り付けるための固定フレームを含み、従って、香り装置の体積が比較的大きく、香り装置が車内に取り付けられる時、車内の放置空間が小さいので制限され、放置し難く、大きな空間を占める欠陥を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記技術的問題を解決するために、本発明は、横方向のサイズを大幅に縮小できる車載香り発生器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下の技術案を採用する。ベースを含むケースと複数の芳香剤容器を含む車載知能香り発生器であって、それぞれの前記芳香剤容器がいずれもアウタースリーブと、インナースリーブと、芳香剤と、前蓋とを含み、前記アウタースリーブがバンプを有し、前記バンプがアウタースリーブの内壁の前端部に設けられ、前記インナースリーブの後端が閉鎖端であり、前端が開口端であり、かつ前記インナースリーブの外壁の前端には回り止めバーが設けられ、前記アウタースリーブがベースの内部に固定され、前記アウタースリーブ、インナースリーブ及び芳香剤が順次に套接され、かつインナースリーブの前端がアウタースリーブから張り出してベースを貫通し、前記回り止めバーがアウタースリーブのバンプに係合され、前記前蓋がベースの外部に位置し、かつインナースリーブの前端部に締め付けられる。
【0005】
芳香剤容器の構成は、新型であり、この構成を採用した芳香剤容器は、ケースのベース内部に直接的に置かれ、香り切替コンポーネントは、芳香剤容器の上方に直接的に置かれることができ、香り発生器の体積を有効的に縮小し、香り発生器の占め空間を減少する。
【0006】
好ましくは、前記アウタースリーブのバンプの前記回り止めバーに対する作用力がF1であり、前記ベースの一側面には、複数の貫通穴が設けられ、それぞれの前記貫通穴には、いずれも凸環が設けられ、前記凸環が切断されて、少なくとも1つの切り欠き及び少なくとも1つの円弧状バーが形成され、前記インナースリーブの外壁の前端には、少なくとも1つのL字形の突起バーがさらに設けられ、前記L字形の突起バーが回り止めバーの前方に位置し、前記インナースリーブの前端がベースの貫通穴を貫通し、前記L字形の突起バーの縦辺が前記切り欠きに位置し、かつ前記L字形の突起バーが前記円弧状バーに係止され、前記円弧状バーの前記L字形の突起バーに対する周方向の作用力がF2であり、かつF2の方向がF1と反対する。インナースリーブは、周方向からの2つの反対方向の作用力F2及びF1を受けて、アウタースリーブ及びベース内に良好的に固定されることができる。
【0007】
好ましくは、それぞれの前記アウタースリーブは、並列設置され、かつ一体成形され、相隣する2つのアウタースリーブの間に接続リブ板が一体成形される。
【0008】
好ましくは、主制御PCBA基板と香り類型を識別するための識別回路基板をさらに含み、前記主制御PCBA基板と識別回路基板とが通信接続され、前記識別回路基板には複数のpinコネクタグループが設けられ、それぞれの前記インナースリーブの後端部には、いずれもID識別チップが設けられ、それぞれの前記pinコネクタグループがいずれも対応するID識別チップに接続される。
【0009】
好ましくは、誘引ファンと香り切替コンポーネントをさらに含み、前記ケースが第1吸気口と第1排気口をさらに含み、前記アウタースリーブは、吸気管口と排気管口をさらに有し、前記インナースリーブの外壁には複数の香り放出穴が設けられ、前記吸気管口と1つの香り放出穴とが連通し、前記排気管口と別の香り放出穴とが連通し、アウタースリーブの吸気管口、排気管口が香り切替コンポーネントにより、誘引ファンの送風口及び排風口にそれぞれ対応して連通し、誘引ファンの送風口と第1吸気口とが連通し、誘引ファンの排風口と第1排気口とが連通している。
【0010】
好ましくは、前記ケースは、上ケースをさらに含み、前記上ケースがベースに結合して収容室を形成し、前記誘引ファンと香り切替コンポーネントとが共に前記収容室に位置し、かつ前記誘引ファン、香り切替コンポーネント及びアウタースリーブが上から下へ順次に設けられている。前記誘引ファン、香り切替コンポーネント及びアウタースリーブは、上から下へ順次に設けられ、横方向の空間を有効的に節約し、香り発生器の体積を大幅に縮小させる。
【0011】
好ましくは、前記香り切替コンポーネントは、分流スリーブと、分流ロータと、モータとを含み、前記分流スリーブには、第1吸気管継手、第2排気口及び3組のガス管が設けられ、前記第1吸気管継手が誘引ファンを介して前記第1吸気口に連通し、第2排気口が誘引ファンを介して前記第1排気口に連通し、各組の前記ガス管は、いずれも、吸気管と排気管を含み、前記吸気管とアウタースリーブの吸気管口とが連通し、前記排気管と該アウタースリーブの排気管口とが連通し、前記分流ロータが複数の第3吸気口、吸入口及び排出口を含み、複数の第3吸気口が分流ロータの円周方向に沿って分布され、前記吸入口、排出口及びそのうちの1つの第3吸気口が分流ロータの軸方向に沿って分布され、前記分流ロータが分流スリーブの内部に回動可能に設けられ、前記第1吸気管継手がそのうちの1つの第3吸気口に連通し、かつ該第3吸気口に可動的にシールして配合し、前記吸気管が分流ロータ内部の第1通路を介して前記吸入口に連通し、前記排出口が分流ロータ内部の第2通路を介して排気管継手に連通し、前記モータが分流ロータを駆動して分流スリーブ内で回動させる。
【0012】
好ましくは、リミットスイッチをさらに含み、前記リミットスイッチがモータと、制御つまみと、光電スイッチと、主制御PCBA基板とをさらに含み、前記モータが分流ロータを駆動して回動させ、前記制御つまみが分流ロータに取り付けられ、前記モータと光電スイッチとは、共に主制御PCBA基板に電気接続され、前記制御つまみが光電スイッチ内に隙間嵌めし、前記制御つまみには、複数組の信号モジュールが設けられ、各組の信号モジュールがいずれも位置決めモジュールと判断モジュールとを含み、位置決めモジュールが判断モジュールに近接して設置され、かつ各組の信号モジュールにおける判断モジュールが相互に異なる。
【0013】
好ましくは、前記判断モジュールは、少なくとも1つの短穴を含み、各組の判断モジュールにおける短穴の数量が異なり、前記位置決めモジュールが長穴を含み、前記短穴の深さが前記長穴の深さよりも小さい。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以下の有益な効果を有する。芳香剤容器は、ケースのベース内部に直接的に置かれ、香り切替コンポーネントは、芳香剤容器の上方に直接的に置かれることができ、別の固定フレームにより芳香剤容器と香り切替コンポーネントを固定する必要がなく、部品を節約し、構成を簡易化し、香り発生器の体積を有効的に縮小し、香り発生器の占め空間を減少する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る車載知能香り発生器の正面立体図である。
図2】本発明に係る車載知能香り発生器の側面図である。
図3】本発明に係る車載知能香り発生器の分解図である。
図4】本発明に係る車載知能香り発生器の横断面図である。
図5】本発明におけるアウタースリーブの構成模式図である。
図6】本発明における芳香剤容器の構成模式図である。
図7】本発明における香り切替コンポーネントの第1使用状態の模式図である。
図8】本発明における香り切替コンポーネントの第2使用状態の模式図である。
図9】本発明における香り切替コンポーネントの第3使用状態の模式図である。
図10】本発明における香り切替コンポーネントの第4使用状態の模式図である。
図11】本発明における制御つまみと光電スイッチとの第1配合模式図である。
図12】本発明における制御つまみと光電スイッチとの第2配合模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を詳しく説明する。上記実施例の例示は、図面に示され、同じ又は類似する符号は、同じ又は類似する素子、又は同じ又は類似する機能を有する素子を示す。以下、図面を参照しながら説明した実施例は、例示的なものであり、本発明を解釈するためのものであり、本発明を限定しない。
【0017】
本文では、インナースリーブ22の前端部とは、インナースリーブ22の開口端223の一端部であり、インナースリーブ22の後端部とは、インナースリーブ22の閉鎖端222の一端部であり、アウタースリーブ21の前後端の方向は、インナースリーブ22の前後端の方向と一致する。
【0018】
図1~4に示すように、車載知能香り発生器100であって、ケース1と、誘引ファン6と、香り切替コンポーネント7と、複数の芳香剤容器2と、主制御PCBA基板4と、香り類型を識別するための識別回路基板5と、リミットスイッチKとを含む。前記ケース1は、上ケース13と、ベース11と、第1吸気口14と、第1排気口12とを含む。前記上ケース13は、ベース11に結合して収容室jを形成する。前記第1吸気口14及び第1排気口12は、上ケース13に設けられる。
【0019】
図3に示すように、本実施例において、芳香剤容器2は、3つ設けられ、芳香剤容器2は、それぞれ異なる香りを有し、それぞれの前記芳香剤容器2は、いずれもアウタースリーブ21と、インナースリーブ22と、芳香剤23と、前蓋24とを含み、それぞれの前記アウタースリーブ21は、並列設置されかつ一体成形され、相隣する2つのアウタースリーブ21の間に接続リブ板3が一体成形される。各アウタースリーブ21は、接続リブ板3を介して一体構成に接続され、全体になるように接続され、組立に有利であり、ベース11に安定的に直接固定でき、散らかることがなく、香り切替コンポーネント7が各アウタースリーブ21の上方に直接的に置かれることができ、固定フレームを使用して芳香剤容器2と香り切替コンポーネント7とを固定する必要がなく、固定フレームという部材を節約し、香り発生器100の体積を大幅に減少し、香り発生器100は、比較的小さい空間で各部材を良好的に収容することができる。
【0020】
さらに、図1図3及び図5~6に示すように、前記アウタースリーブ21は、吸気管口211と、排気管口212と、バンプ213とを含み、前記バンプ213は、アウタースリーブ21の内壁の前端部に設けられている。前記インナースリーブ22の後端は、閉鎖端222であり、前端は、開口端223である、該インナースリーブ22の外壁には複数の香り放出穴227が設けられ、かつ前記インナースリーブ22の外壁の前端には回り止めバー224が設けられ、前記インナースリーブ22の外壁の前端には、少なくとも1つのL字形の突起バー225がさらに設けられ、前記L字形の突起バー225が回り止めバー224の前方に位置している。前記アウタースリーブ21は、ベース11内部に固定され、前記アウタースリーブ21、インナースリーブ22及び芳香剤23は、順次に套接され、かつインナースリーブ22の前端はアウタースリーブ21から張り出してベース11を貫通し、前記回り止めバー224はアウタースリーブ21のバンプ213に係止される。前記アウタースリーブ21のバンプ213の前記回り止めバー224に対する作用力はF1である。アウタースリーブ21とインナースリーブ22を設置することにより、異なる香りの芳香剤は相互に汚染されることを防止することができる。前記前蓋24は、ベース11の外部に位置し、かつインナースリーブ22の前端部に締め付けられ、前記前蓋24とインナースリーブ22は、取り外し可能に接続され、或いは取り外し不可に接続される。芳香剤23を交換する必要がある場合に、前蓋24とインナースリーブ22とが取り外し可能に接続され、前蓋24が把持部とされ、芳香剤23を交換する時に前蓋24を把持してインナースリーブ22を芳香剤23と共に取り出し、新しい芳香剤23に交換し、芳香剤を交換する時に、ケース1を分離させるのではなく、いずれかの芳香剤容器2を単独に交換することができる。前記吸気管口211と1つの香り放出穴227とが連通し、前記排気管口212と別の香り放出穴227とが連通している。アウタースリーブ21は、順に香り切替コンポーネント7、誘引ファン6により、吸気管口211、排気管口212がそれぞれ第1吸気口14及び第1排気口12に一対一に対応して連通する。即ち、アウタースリーブ21の吸気管口211、排気管口212は、香り切替コンポーネント7により、それぞれ対応して誘引ファン6の送風口及び排風口61に連通している。誘引ファン6の送風口と第1吸気口14とが連通し、誘引ファン6の排風口61と第1排気口12とが連通している。
【0021】
さらに、図1~2及び図5~6に示すように、前記ベース11の一側面には、複数の貫通穴111が設けられ、それぞれの前記貫通穴111には、いずれも凸環112が設けられ、前記凸環112が切断されて、少なくとも1つの切り欠き1121及び円弧状バー1122が形成される。前記インナースリーブ22の前端は、ベース11の貫通穴111を貫通し、前記L字形の突起バー225の縦辺は、前記切り欠き1121内に位置し、かつ前記L字形の突起バー225は、前記円弧状バー1122に係止され、前記円弧状バー1122の前記L字形の突起バー225に対する周方向の作用力はF2であり、かつF2の方向がF1と反対する。前記円弧状バー1122は、L字形の突起バー225の縦辺に係止し、インナースリーブ22が回転することを防止し、インナースリーブ22を円周方向に位置決めすることができ、L字形の突起バー225の横辺は、前記円弧状バー1122の内底面に係止し、インナースリーブ22が軸方向にベース11の貫通穴111を逸脱することを防止し、インナースリーブ22を軸方向に位置決めする。作用力F2の方向は、F1と反対し、インナースリーブ22は、周方向からの2つの反対方向の作用力F2及びF1を受けて、インナースリーブ22をアウタースリーブ21及びベース11内に良好的に固定することができる。前記切り欠き1121の幅が前記L字形の突起バー225の横辺の長さ以上であり、インナースリーブ22などの部材がベース11に挿入される時、前記切り欠き1121がインナースリーブ22のL字形の突起バー225を回避する。
【0022】
さらに、図3~4及び図6~7に示すように、前記香り切替コンポーネント7は、分流スリーブ71、分流ロータ72及びモータ73を含む。前記分流スリーブ71には、第1吸気管継手711、第2排気口712及び3組のガス管713が設けられ、前記第1吸気管継手711は、誘引ファン6を介して前記第1吸気口14に連通し、第2排気口712は、誘引ファン6(誘引ファン6の排風口61)を介して前記第1排気口12に連通する。各組の前記ガス管713は、いずれも吸気管7131と排気管7132を含み、前記吸気管7131は、アウタースリーブ21の吸気管口211に連通し、前記排気管7132は、該アウタースリーブ21の排気管口212に連通している。前記分流ロータ72は、複数の第3吸気口721、吸入口722及び排出口723を含む。複数の第3吸気口721は、分流ロータ72の円周方向に沿って分布され、前記吸入口722、排出口723及びそのうちの1つの第3吸気口721は、分流ロータ72の軸方向に沿って分布される。前記分流ロータ72は、分流スリーブ71の内部に回動可能に設けられている。前記モータ73は、分流ロータ72を駆動して分流スリーブ71内に回動させる。前記第1吸気管継手711は、そのうちの1つの第3吸気口721に連通し、かつ該第3吸気口721に可動的にシールして配合される。前記吸気管7131は、分流ロータ72内部の第1通路aを介して前記吸入口722に連通し、前記排出口723は、分流ロータ72内部の第2通路bを介して第2排気口712に連通する。前記誘引ファン6及び香り切替コンポーネント7は、共に前記収容室jに位置し、かつ前記誘引ファン6、香り切替コンポーネント7及びアウタースリーブ21は、上から下へ順次に設けられる。前記誘引ファン6、香り切替コンポーネント7及びアウタースリーブ21は、上から下へ順次に設けられることにより、横方向の空間を有効的に節約し、香り発生器100の体積を大幅に縮小させる。各芳香剤容器2は、異なる香りを有し、空気は、第1吸気口14、誘引ファン6の送風口、分流スリーブ71の第1吸気管継手711、分流ロータ72の1つの第3吸気口721、分流ロータ72内部の第1通路a、分流スリーブ71の吸気管7131、アウタースリーブ21の吸気管口211を通過し、かつ芳香剤容器2内の芳香剤と混合して香りガスを形成し、香りガスは、さらに、前記アウタースリーブ21の排気管口212、前記排気管7132、分流ロータ72の排出口723、分流ロータ72内部の第2通路b、第2排気口712、排気管口212及び第1排気口12を経って、最後に外部の空間環境に放出され、使用者の空間環境を改善する。使用者が香りを切り替える必要があるとき、分流ロータ7232を回動して、分流ロータ72の吸入口722及び排出口723がそれぞれ別組の吸気管7131及び排気管7132に接続すれば、相応する芳香剤容器2に連通でき、異なる香りを切り替え、異なる使用者の好みを満足する。
【0023】
さらに、図3及び図10に示すように、前記上ケース13には、第2吸気口15がさらに設けられ、前記分流スリーブ71には、第2吸気管継手714がさらに設けられ、前記第2吸気管継手714と第2吸気口15とが連通すると共に、前記第2吸気管継手714と前記分流ロータ72の排出口723とが可動的にシールして配合される。使用過程において、使用者は、分流ロータ72を回動することにより、分流ロータ72の排出口723を前記第2吸気管継手714に連通させることができる。この時、第1吸気口14が第1吸気管継手711を介して前記第3吸気口721に連通しても、前記吸入口722が密閉状態にあるので、分流ロータ72内の第1通路aには、気流が流動することがしない。誘引ファン6の作用で、空気は、順次に第2吸気口15(図示せず)、第2吸気管継手714、排出口723、ロータ内の第2通路b、第2排気口712、誘引ファン6及び第1排気口12を通過して外部空間環境に吹き出され、香りの自然風を形成し、それにより香り発生器の使用機能を増加する。
【0024】
さらに、図3及び図11~12に示すように、前記リミットスイッチKは、モータ73、制御つまみ8、光電スイッチ9及び主制御PCBA基板4を含む。前記モータ73は、分流ロータ72を駆動して回動させ、前記制御つまみ8は、分流ロータ72に取り付けられ、前記モータ73と光電スイッチ9とは、共に主制御PCBA基板4に電気接続される。前記制御つまみ8は、光電スイッチ9内に隙間嵌めし、前記制御つまみ8には、複数組の信号モジュール81が設けられ、各組の信号モジュール81は、いずれも位置決めモジュール811と判断モジュール812を含み、位置決めモジュール811は、判断モジュール812に近接して設置され、かつ各組の信号モジュール81における判断モジュール812は、相互に異なる。前記判断モジュール812は、少なくとも1つの短穴8121を含み、各組の判断モジュール812における短穴8121の数量は、異なる。前記位置決めモジュール811は、長穴8111を含む。前記短穴8121の深さは、前記長穴8111の深さよりも小さい。本実施例において、制御つまみ8には、異なる4組の信号モジュール81が設けられ、異なる4組の信号モジュール81は、香り切替コンポーネント7の4種の作動状態にそれぞれ対応し、そのうちの3種は、3つの芳香剤容器2にそれぞれ連通するときの作動状態であり、別の1種は、第2吸気口15に連通する時の作動状態である。
【0025】
さらに、図3及び図10~11に示すように、使用過程において、主制御PCBA基板4は、判断モジュール812により香り切替コンポーネント7の異なる作動状態を区分し、かつ位置決めモジュール811により香り切替コンポーネント7が相応する作動状態を実行するように制御することができる。例えば、香り切替コンポーネント7が第2吸気口15に連通する作動状態を実行する必要がある場合に、主制御PCBA基板4は、まず、モータ73が作動するように制御し、モータ73が分流ロータ72を駆動して分流スリーブに回動させ、分流ロータ72に取り付けられる制御つまみ8は、分流ロータ72と共に回動し、かつ光電スイッチ9内に回動し、制御つまみ8における各信号モジュール81は、回動しながら光電スイッチ9を順に経って、上記作動状態に相応する信号モジュール81における判断モジュール812が光電スイッチ9を経った後に、主制御PCBA基板4により識別して特定され、次に該信号モジュール81における位置決めモジュール811が光電スイッチ9を経って、主制御PCBA基板4により識別して特定され、かつモータ73が応答して実行するように制御し、即ち、回動が停止し、分流ロータ72が第2吸気口15に連通する時の作動状態に停止する。
【0026】
さらに、図3及び図11~12に示すように、上記判断モジュール812は、少なくとも1つの短穴8121を含み、各組の判断モジュール812における短穴8121の数量は、異なる。位置決めモジュール811は、長穴8111を含む。前記短穴8121の深さは、前記長穴8111の深さよりも小さい。本実施例において、上記制御つまみ8における4組の信号モジュール81は、それぞれ、1つの短穴8121と1つの長穴8111を含む第1信号モジュール81、2つの短穴8121と1つの長穴8111を含む第2信号モジュール81、3つの短穴8121と1つの長穴8111を含む第3信号モジュール81、4つの短穴8121と1つの長穴8111を含む第4信号モジュール81である。異なる4組の信号モジュール81は、それぞれ、香り切替コンポーネント7の4種の作動状態に対応する。制御つまみ8が回動する過程において、光電スイッチ9は、制御つまみ8の短穴8121及び長穴8111を走査することにより、時間の長さが異なる高・低電圧信号を発生し、短穴8121が光電スイッチ9を通過する時に、短い時間信号を発生し、長穴8111が光電スイッチ9を通過する時に、長い時間信号を発生し、主制御PCBA基板4は、光電スイッチ9が採集した短い時間信号と長い時間信号に基づいてモータ73をさらに制御し、異なる数量の短い時間信号が判断信号とされ、長い時間信号が実行信号とされる。本発明は、分流ロータ72が回動するように制御するリミットスイッチKを設置し、リミットスイッチKが光電スイッチ9と制御つまみ8の配合により、主制御PCBA基板4に対して香り切替コンポーネント7の作動状態を識別して制御する根拠を提供し、主制御PCBA基板4は、該モータ73を制御することにより、分流ロータ72を制御し、分流ロータ72に対する回動制御を知能操作することができる。
【0027】
さらに、図3~4及び図6に示すように、前記主制御PCBA基板4と識別回路基板5とは通信接続される。前記識別回路基板5には、複数のpinコネクタグループ51が設けられている。それぞれの前記インナースリーブ22の後端部には、いずれもID識別チップ226が嵌設され、それぞれの前記pinコネクタグループ51は、いずれも相応するID識別チップ226に接続される。ID識別チップ226は、芳香剤容器2の香り類型及びほかの香りのID情報を記録し、それにより該芳香剤容器2は識別可能性を有する。識別回路基板5は、ID識別チップ226を識別して読み取ることができ、読み取った香り類型などの情報を主制御PCBA基板4に送信し、さらに、主制御PCBA基板4により情報を端末に送信して表示し、それにより、ユーザが香り類型を選択でき、前記端末が、移動端末であってもよく、車載表示器であってもよい。
【0028】
本発明における芳香剤容器2の構成は、新型であり、芳香剤容器2は、ケース1のベース11内部に直接的に置かれ、香り切替コンポーネント7は、芳香剤容器2の上方に直接的に置かれることができ、別の固定フレームにより芳香剤容器2と香り切替コンポーネント7を固定する必要がなく、部品を節約し、構成を簡易化し、香り発生器100の体積を有効的に縮小し、香り発生器100の占め空間を減少する。
【0029】
本発明の説明において、「第1」、「第2」という用語は、説明のためのものであり、その相対的な重要性を示し又は暗示し、示された技術的特徴の数量を暗に表明しない。従って、「第1」、「第2」と限定された特徴は、1つ又はより多くの該特徴を含むことを明示し或いは暗示することができる。本発明の説明において、さらに具体的に限定しない限り、「複数」は、2つ又は2つ以上を示す。
【0030】
以上、本発明の実施例を説明したが、上記実施例は、例示的なものであり、本発明を限定しない。当業者は、本発明の範囲において上記実施例を改変、修正、置換又は変形することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 ケース
2 芳香剤容器
6 誘引ファン
7 香り切替コンポーネント
11 ベース
12 第1排気口
14 第1吸気口
21 アウタースリーブ
22 インナースリーブ
23 芳香剤
24 前蓋
100 車載知能香り発生器
211 吸気管口
212 排気管口
213 バンプ
222 閉鎖端
223 開口端
224 回り止めバー
227 香り放出穴
【要約】      (修正有)
【課題】横方向のサイズを大幅に縮小できる車載香り発生器を提供する。
【解決手段】車載香り発生器100は、ベース11を含むケース1と複数の芳香剤容器2を含み、それぞれの芳香剤容器がアウタースリーブ21と、インナースリーブ22と、芳香剤23と、前蓋24とを含み、アウタースリーブがバンプを有し、バンプがアウタースリーブの内壁の前端部に設けられる。インナースリーブの後端が閉鎖端222であり、前端が開口端223であり、かつインナースリーブの外壁の前端には回り止めバー224が設けられ、アウタースリーブがベースの内部に固定され、アウタースリーブ、インナースリーブ及び芳香剤が順次に套接され、かつインナースリーブの前端がアウタースリーブから張り出してベースを貫通し、回り止めバーがアウタースリーブのバンプに係止され、前蓋がベースの外部に位置し、かつインナースリーブの前端部に締め付けられる。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
図10
図11
図12