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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-20
(45)【発行日】2023-03-01
(54)【発明の名称】バッチ式炭化装置
(51)【国際特許分類】
   C10B 47/02 20060101AFI20230221BHJP
【FI】
C10B47/02
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019208510
(22)【出願日】2019-11-19
(65)【公開番号】P2021080357
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】592141053
【氏名又は名称】明和工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000844
【氏名又は名称】弁理士法人クレイア特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木村 修二
(72)【発明者】
【氏名】松原 肇
(72)【発明者】
【氏名】池戸 紀孝
(72)【発明者】
【氏名】上田 圭佑
(72)【発明者】
【氏名】安達 康治
【審査官】森 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-008658(JP,A)
【文献】特開2013-189554(JP,A)
【文献】特開2013-237725(JP,A)
【文献】特開2006-045003(JP,A)
【文献】特開2006-016699(JP,A)
【文献】特開2005-179407(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10B 47/02
C10B 53/00
B09B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空間を有する金属製の炭化装置本体と、
前記炭化装置本体の内部空間を燃焼室および加熱室に区画する隔壁と、
前記加熱室内に配置され、被炭化物を収容する炭化炉と、
前記隔壁に設けられ、前記燃焼室および前記加熱室を連通させる連通口と、
前記隔壁を貫通して前記炭化炉および前記燃焼室を連通させるガス導入管と、を含み、
前記ガス導入管は、前記炭化炉の前記隔壁から離れた位置まで延在し、
前記ガス導入管の前記炭化炉内の長さは、前記炭化炉内の前記隔壁に対向する壁と前記隔壁との間の距離の40%以上であり、
前記ガス導入管は、前記炭化炉の垂直方向における中心よりも下に配置される、所定の長さで設けられた、バッチ式炭化装置。
【請求項2】
前記隔壁は、前記燃焼室と前記加熱室との間に垂直に設けられ、
前記連通口は、前記炭化炉よりも上部に配置される、請求項1に記載のバッチ式炭化装置。
【請求項3】
前記炭化炉は、金属製の筒体からなり、
前記炭化炉の近位端側の開口部が、前記隔壁によって閉塞され、
前記炭化炉の遠位端側の開口部が、前記加熱室の側壁によって閉塞されている、請求項1または2に記載のバッチ式炭化装置。
【請求項4】
前記炭化炉の周囲に、前記加熱室内の燃焼ガスの流れを迂回させる複数の邪魔板が配設されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のバッチ式炭化装置。
【請求項5】
前記炭化炉内に被炭化物を載置する床部材をさらに含み、
前記床部材と前記炭化炉の底面との間にガス流路が形成され、
前記ガス流路と前記燃焼室とが前記ガス導入管によって連通される、請求項1から4のいずれか1項に記載のバッチ式炭化装置。
【請求項6】
前記床部材の基端部は、前記隔壁に接続され、
前記床部材の先端部と前記加熱室の側壁との間に、前記ガス流路と前記炭化炉内とを連通させるガス通路が形成されている、請求項5に記載のバッチ式炭化装置。
【請求項7】
前記ガス導入管の長さが調節可能である、請求項1から6のいずれか1項に記載のバッチ式炭化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被炭化物を乾留して炭化するバッチ式炭化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2003-286489号公報)には、構造が簡単で小型化でき、耐久性に優れるとともに消費エネルギーの削減ができ、熱伝導率が小さい低級発熱被炭化物でも容易に炭化できる炭化炉(炭化装置)について開示されている。
【0003】
特許文献1(特開2003-286489号公報)記載の炭化炉は、側壁に燃焼バーナーを装備した燃焼室と、該燃焼室に連続し炭化用収納ボックスが内部に取付される加熱室と、該加熱室の開口の全面を封止して外気を遮断する開閉扉と、加熱室の下方に設けられ燃焼排ガスを煙突に誘導する煙道と、側壁に再燃バーナーが装備され、煙道と煙突の間に配設され脱臭室とを有する炭化炉であって、炭化用収納ボックスは、上面に開口を有する有底のボックス本体と、中央部に乾留ガス排出孔を有しボックス本体の開口に嵌合手段を介して取着される蓋体とを備えている。
【0004】
特許文献2(特開2003-213269号公報)には、炭化物の表面積を大きくして発熱量を高くし、また炭素固定安定度が高い炭化物を製造することができ、さらに、乾留炉による加熱時間を短くし、乾留炉を通過する時間を短くでき、装置を小型化することができ、揮発分ガスを導く配管系でタール分の付着のトラブルが発生しにくい高温炭化装置について開示されている。
【0005】
特許文献2(特開2003-213269号公報)記載の高温炭化装置は、被処理物から第1ガスを生成するガス生成炉より排出された排出ガスが通るガス流路、または被処理物を燃焼させ第2ガスを発生するガス燃焼炉より排出された排出ガスが通るガス流路と;被炭化物を内部に導入し、かつガス流路を通る排出ガスから熱が伝達されるように構成された乾留炉とを備え;伝達された熱により、被炭化物の周囲温度を700℃以上とし、被炭化物を乾留し炭化するように構成されたものである。
【0006】
特許文献3(特開2013-237725号公報)には、被炭化物を乾留して炭化する炭化装置及び炭化方法に関し、特に被炭化物を微細化することなく、また電力及び化石燃料をほとんど使用せずに乾留し炭化できる炭化装置及び炭化方法について開示されている。
【0007】
特許文献3(特開2013-237725号公報)記載の炭化装置は、内部に空間を有する箱体と、箱体内を第1空間と第2空間の少なくとも左右2つの空間に区画する隔壁と、第1空間内に配置されて有機性燃料を燃焼するための燃焼室と、第2空間内に配置されて被炭化物を格納するための乾留炉と、第1空間の上部に繋がる第1排気ダクトと、第2空間の上部に繋がる第2排気ダクトと、隔壁の上部に設けられる2つの空間を繋ぐ上部開口と、乾留炉内から燃焼室の燃焼箇所近傍にまで至るガス導入管とを備え、第1空間内の燃焼室で有機性燃料を燃焼することで燃焼ガスを発生させ、当該燃焼ガスを上部開口を介して第2空間に導入し、当該燃焼ガスによって乾留炉の周囲を外熱式で加熱し、加熱された乾留炉内の被炭化物から可燃性の分解ガスを発生させ、当該分解ガスをガス導入管を介して燃焼室の燃焼箇所近傍に導入することで有機性燃料の燃焼を促進させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2003-286489号公報
【文献】特開2003-213269号公報
【文献】特開2013-237725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上のように、木材またはごみ等の有機物を含む廃材(被炭化物)を乾留によりほぼ無酸素状況下で熱分解することで、被炭化物から一酸化炭素、水素、メタン等の炭化水素等をガスとして揮発させ、木炭(炭化物)を得る炭化装置が知られている。
【0010】
乾留による加熱方法としては、内熱式と外熱式とに大別される。内熱式は、被炭化物を収容した炉の中で被炭化物を直接的に加熱する方式である。外熱式は、炉の外から炉を加熱することで炉内の被炭化物を間接的に加熱する方式である。また、外熱式においては、被炭化物を炉内で移動させながら加熱する移動式と、被炭化物を炉内に静置した状態で加熱する固定式とに大別される。
【0011】
一般には、外熱式の方が内熱式に比較して無酸素状態を維持し易いため、ダイオキシン類を含めた有害物質が炭化物に含まれず、また、ガスとして発生することもないという利点がある。
【0012】
ところが、上記各特許文献に開示された技術では以下のような問題がある。
特許文献1の炭化装置の場合、加熱時に継続してバーナーを使用するため、燃料として液化石油ガス、天然ガスなどの化石燃料を大量に使用する必要がある。また、バーナー用の送風機を駆動するための電力が必要になる。
【0013】
特許文献2の移動式の炭化装置では、特許文献1のような固定式の炭化装置と比較して炭化温度の制御が容易であること、および加熱効率が良く炭化時間を短縮できるという点で優れている。
しかし、被炭化物を移動させるための装置及び広いスペースが必要になる点、移動装置を駆動するための電力が必要になる点、可搬性に劣る点、さらには微細化した被炭化物しか使用できないという点で固定式に劣る。
【0014】
特許文献3の炭化装置では、炭化炉内の炭材(木材)の温度上昇が不均一になりやすい。そのため、炭化炉の燃焼室に近い箇所、および炭化炉の上部では、炭材の一部が焼失する、または消し炭状態になる一方、炭化炉の下部では熱の循環不良のため炭材の生焼けが発生する。そのため、木炭の品質が不揃いになりやすい。
【0015】
本発明は、このような欠点を解消するためになされたものである。
本発明の主な目的は、構造が簡単で、炭化炉内の炭材の温度上昇が均一にできるバッチ式炭化装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、構造が簡単で、炭化炉内の炭材の温度上昇が均一にでき、炭品質が揃ったバイオ炭が得られるバッチ式炭化装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、被炭化物を微細化することなく、また電力および化石燃料の使用量を抑制しつつ乾留し炭化できるバッチ式炭化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
(1)
一局面に従うバッチ式炭化装置は、内部に空間を有する金属製の炭化装置本体と、炭化装置本体の内部空間を燃焼室および加熱室に区画する隔壁と、加熱室内に配置され、被炭化物を収容する炭化炉と、隔壁に設けられ、燃焼室および加熱室を連通させる連通口と、隔壁を貫通して炭化炉および燃焼室を連通させるガス導入管と、を含み、ガス導入管は、燃焼室側の隔壁から炭化炉の隔壁から離れた位置まで延在し、所定の長さで設けられている。
【0017】
この場合、燃焼室からの燃焼ガスによって炭化炉の周囲を外熱式で加熱することで、炭化炉内の被炭化物から可燃性の分解ガスが発生する。本発明のバッチ式炭化装置は、外熱式であるため、温度調整が容易であり用途に応じたバイオ炭を製造することができる。また、分解ガスの発生によって炭化炉内が正圧状態になる。その結果、分解ガスは炭化炉内から押し出されるため、ガス導入管を介して燃焼室内に噴出させることができる。ここで、炭化炉内から燃焼室に至るガス導入管が、燃焼室側の隔壁から炭化炉の隔壁から離れた位置まで延在して設けられているので、煙突効果により炭化炉の分解ガスが燃焼室へ送られる。
【0018】
したがって、分解ガスを炭化炉内で積極的に対流させることにより、炭化炉内の被炭化物(炭材)を均一に加熱することができる。その結果、炭化炉内を短時間でほぼ均一の温度とすることができ、均一に炭化することができる。さらに、炭化物の残留揮発分の量を少なく、かつ残留揮発分を均一に減少させることができる。
【0019】
また、特許文献3に記載の従来技術のように、ガス導入管の先端部が隔壁に近い箇所に配置されている場合は、炭化炉内での分解ガスの対流を積極的に発生させることができず、炭化炉内の炭材を均一に加熱することができず、上記効果を奏しない。
【0020】
また、ガス導入管を所定の長さ以上に設けることにより、炭化炉内の分解ガスを対流させることで、炉内の温度を均一に保つことができ、これにより分解ガスに含まれるタール成分の液化を防止しつつ、燃焼室においてタール成分を燃焼させることができる。
なお、ガス導入管の長さおよび/または管径を変えることにより、分解ガスがガス導入管を通って燃焼室へ導入される流速および/または流量を調整することができる。それによって、加熱室および炭化炉の温度調整が容易に行える。
炭材は用途に応じて、その最適な炭化工程(温度条件)が異なる。本発明のバッチ式炭化装置によれば、加熱室および炭化炉の温度調整が容易であるので、用途に応じた炭材を用いてバイオ炭を製造することができる。
また、分解ガスは可燃性であるので、有機性燃料の燃焼を促進させる効果がある。すなわち、炭化炉内から導入される可燃性の分解ガスおよび燃焼室に供給される空気により、燃焼室内の燃焼状態が促進、継続されるので、従来の炭化装置のように炭化作業中にバーナー等で加熱する場合と比較して化石燃料の使用量を大幅に抑制することができる。
【0021】
(2)
第2の発明にかかるバッチ式炭化装置は、一局面に従うバッチ式炭化装置において、ガス導入管の長さは、炭化炉内の隔壁に対向する壁と隔壁との距離の40%以上であってもよい。
【0022】
この場合、ガス導入管の先端部が、炭化炉の隔壁から離れた遠位端部側に配置されているので、炭化炉内の分解ガスは炭化炉内で対流、撹拌され、それによって炭化炉内の温度が均一化されるため、炭化炉内の被炭化物を均一に加熱処理することができる。
【0023】
一般に、炭化炉は、隔壁側の方から順次加熱されるので、炭化炉内の隔壁側に収容された被炭化物が長時間かつ高温で加熱され、それに比して、遠位端側の炭化炉内に収容された被炭化物は比較的短時間でかつ低温で加熱される。しかし、ガス導入管の長さが、炭化炉内の隔壁に対向する壁と隔壁との距離(以下、炭化炉内の距離ともいう。)の40%以上であるので、比較的低温の分解ガスがガス導入管を通して燃焼室へ送られる結果、炭化炉内の分解ガスは炭化炉内で対流、撹拌されることになり、炭化炉内の被炭化物は均一に加熱されることになる。
ガス導入管の長さは炭化炉のサイズなどにより種々変更することができるが、ガス導入管の長さは炭化炉内の距離の50%以上がさらに好ましい。炭化炉内の距離が長くなればなるほど、対流効果が大きく発生する。ガス導入管の長さの上限は限定するものではないが、炭化炉内の距離の90%以下、好ましくは80%以下である。従って、ガス導入管の長さは炭化炉内の距離の40以上90%以下が最も適切である。
また、ガス導入管の断面形状は円形、矩形など適宜変更することができる。例えば、丸型パイプであってもよく、角型パイプであってもよい。さらに、ガス導入管は水平に配置してもよく、あるいは隔壁側が下り傾斜するように傾斜して配置してもよい。ガス導入管の内径を小さくした場合、ガス導入管のタール閉塞が懸念される場合でも、ガス導入管に少し傾斜をもたせることでタール閉塞を回避することができる。
【0024】
(3)
第3の発明にかかるバッチ式炭化装置は、一局面に従う発明または第2の発明にかかるバッチ式炭化装置において、炭化炉は金属製の筒体からなり、炭化炉の基端側の開口部が隔壁によって閉塞され、炭化炉の先端側の開口部が加熱室の側壁によって閉塞されていてもよい。
【0025】
この場合、炭化炉は金属製筒体を加熱室内に配置して筒体の両端開口部を隔壁と、炭化装置の側壁とによって閉塞し、密閉空間を構成することができるので、製造コストを低減できると共に、炭化炉内の炭化物を取り出すときは、加熱室の側壁を蓋として開放することで容易に外部へ取り出すことができる。
【0026】
(4)
第4の発明にかかるバッチ式炭化装置は、一局面から第3の発明にかかるバッチ式炭化装置において、炭化炉の周囲に、加熱室内の燃焼ガスの流れを迂回させる複数の邪魔板が配設されていてもよい。
【0027】
この場合、邪魔板によって、燃焼室から加熱室の排気口へ送られる燃焼ガスの流れが迂回するので、効率よく炭化炉を加熱できると共に、燃焼ガスを撹拌できるため炭化炉を均一に加熱することができる。
【0028】
(5)
第5の発明にかかるバッチ式炭化装置は、一局面から第4の発明にかかるバッチ式炭化装置において、炭化炉内に被炭化物を載置する床部材をさらに含み、床部材と炭化炉の底面との間にガス流路が形成され、ガス流路と燃焼室とがガス導入管によって連通されてもよい。
【0029】
この場合、炭化炉内の床部材を利用して床部材と炭化炉の底面との間にガス流路が形成されるので、生産コストを低減することができる。また、床部材の長さ、面積を調整することにより、分解ガスの燃焼室へ導入される流量、流速を調整することができる。
【0030】
(6)
第6の発明にかかるバッチ式炭化装置は、第5の発明にかかるバッチ式炭化装置において、床部材の基端部は隔壁に接続し、床部材の先端部と加熱室の側壁との間にガス流路と炭化炉内とを連通させるガス通路が形成されていてもよい。
【0031】
この場合、炭化炉内の分解ガスは、ガス通路を通ってガス流路、およびガス導入菅を介して燃焼室へ送られる。よって、比較的構造が簡単となり製造コストを低減することができる。
【0032】
(7)
第7の発明にかかるバッチ式炭化装置は、一局面から第6の発明にかかるバッチ式炭化装置において、ガス導入管の長さが調節可能であってもよい。
【0033】
この場合、被炭化物の種類または分量に応じてガス導入管の長さを適宜調節することができるため、炭化炉内の温度環境を最適化することができる。これにより、被炭化物の種類または分量によらず高品質で均一な炭化物を得ることができる。
【0034】
(A)
第Aの発明にかかるバッチ式炭化装置は、一局面に従う発明または第2から第6の発明にかかるバッチ式炭化装置において、炭化炉内で発生した分解ガスがガス導入管を通して燃焼室へ送られる分解ガスの流量および/または流速を調整する機構を有し、調整機構は、ガス導入管の長さおよびガス導入管の管径のうち少なくとも1つであってもよい。
【0035】
この場合、ガス導入管の長さおよび/または管径を変えることにより、分解ガスがガス導入管を通って燃焼室へ導入されるガス流速、ガス流量を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の実施形態に係るバッチ式炭化装置の一例を示す模式的斜視図である。
図2】バッチ式炭化装置の一例を示す模式的縦断面図である。
図3】バッチ式炭化装置の一例を示す模式的側面図である。
図4】バッチ式炭化装置の模式的側断面図である。
図5】バッチ式炭化装置の隔壁部分の要部側面図である。
図6】本発明の他の実施形態に係るバッチ式炭化装置の要部の模式的斜視図である。
図7図6に示したバッチ式炭化装置の要部の模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付す。また、同符号の場合には、それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さないものとする。
【0038】
図1は、本発明の実施の形態のバッチ式炭化装置10の一例を示す模式的斜視図であり、図2は、バッチ式炭化装置10の一例を示す模式的断面図であり、図3は、バッチ式炭化装置10の一例を示す模式的側面図である。
【0039】
(バッチ式炭化装置10)
図1から図3に示すように、本発明の実施の形態のバッチ式炭化装置10は、主に炭化装置本体100、燃焼室110、加熱室120、煙突124、邪魔板140(図4参照)隔壁150、連通口152、炭化炉200およびガス導入管300を含む。
【0040】
(炭化装置本体100)
本実施の形態にかかる炭化装置本体100は、ステンレス、鉄等の耐熱性に優れる金属製の複数の板(天板112、底板114、加熱室120側の側板116、燃焼室110側の側板117、加熱室側120から見て右側の側板126、左側の側板127)を相互に接続することによって直方体形状に構成されている。炭化装置本体100の内部に空間が形成されている。炭化装置本体100の内面には、セラミックウール等の断熱材が設けられている。
【0041】
(隔壁150)
次に、隔壁150は、板状の断熱壁からなり、炭化装置本体100内に配設されて、隔壁150の下端部、上端部および両側部が、炭化装置本体100を構成する底板114、天板112および側板126、127の内面に接合されている。隔壁150によって、炭化装置本体100の内部空間は図1および図2に示す右側の空間である燃焼室110と左側の空間である加熱室120とに区画されている。
【0042】
(連通口152)
隔壁150の上部に、燃焼室110と加熱室120とを連通させる連通口152が設けられている。連通口152は、隔壁150の一部を貫通して形成してもよく、あるいは隔壁150の上端部の一部を切欠して隔壁150の上端部と炭化装置本体100の天板112の下面との間に形成してもよい。
なお、本実施の形態においては、連通口152を1か所に形成することとしているが、これに限定されず、連通口152を2か所以上の部分において形成してもよい。
連通口152の形状、開口面積および炭化装置本体100の縦断面積に対する連通口152の比率は適宜設定することができる。
【0043】
(燃焼室110)
燃焼室110は、有機性燃料を燃焼するための空間である。図4に示すように、炭化装置本体100の側板117に、燃焼室110に外部から燃料を投入するための燃料投入口が設けられ、燃料投入口には扉115aが開閉可能に設けられている。また、空気を燃焼室110へ導入するための風量調整口115bが設けられている。なお、本実施の形態にかかる燃焼室110は、摂氏850度前後の温度となる。
また、燃焼室110には、燃料を保持する多孔板、燃焼の程度を観察する観察窓などが設けられていてもよい。
【0044】
また、炭化装置本体100の側板126、127には、燃焼室110内への空気の導入量を調節するための風量調整ダンパーが取り付けられている。これらの燃料投入口の位置、および風量調整ダンパーの取付け位置、およびそれらの開口面積は、適宜設定することができる。また、側板126、127に設けた風量調整ダンパーは、炭化終了時、炉を冷却する際に開放される。
【0045】
また、図1に示すように、炭化装置本体100の燃焼室110には、排気ダクト125が2本設けられている。排気ダクト125は、天端の位置を煙突124よりも高くすることで、ドラフト効果によって、燃焼室110内の温度が急激に上昇した場合等に燃焼室110内の気体を効率的に外部に排出し、炭化装置本体100の温度を下げることができる。
そして、燃焼室110と加熱室120との間には隔壁150が存在しており、また、煙突124による煙突効果の排気力に比べて排気ダクト125による煙突効果の排気力の方が大きくなることによって、排気ダクト125による緊急排気を行った場合には、燃焼室110の熱が炭化炉200に伝わることを防止することができる。
【0046】
(加熱室120)
加熱室120は、炭化炉200の外側から熱を供給するための空間である。連通口152を介して燃焼室110からの熱量を炭化炉200へ供給する。なお、後述する邪魔板140を、加熱室120内の炭化炉200の周囲に設けることで、効率よく熱量を炭化炉200に与えることができる。また、加熱室120の排気口には、煙突124が設けられている。加熱室120の最も下流側、連通口152から最も離れた位置に排気口が設けられている。また、煙突124を設け煙突効果を利用することにより熱の対流を活発化させることができる。
【0047】
(有機性燃料)
燃焼室110内で燃焼ガスを発生させるために、燃焼室110内に有機性燃料が投入される。有機性燃料としては、有機物を含むものであれば特に限定されない。例えば、森林伐採木材、間伐材、街路樹・公園樹木の剪定廃材、建築廃木材などのチップ、鋸屑、とうもろこし、サトウキビ等の食品残渣、麦藁、稲藁などの農業廃材、繊維素を含む産業廃材等が挙げられる。有害物質を含まず、水分量を20%以下程度に乾燥させたものを使用するのが好ましい。また、炭化炉200に収容する被炭化物を使用することもできる。
【0048】
(炭化炉200)
本実施の形態にかかる炭化炉200は、金属製の筒体で構成されている。筒体の一方側の開口は隔壁150に接合または当接されることで開口が塞がれており、筒体の他方側の開口は炭化装置本体100の側板116の内面に接合または当接されている。本実施の形態にかかる炭化炉200は、摂氏500度前後の温度となる。
なお、炭化炉200の形状は特に限定されるものではなく、円筒以外に、直方体形状または球形状等であってもよい。
【0049】
また、炭化炉200は加熱室120に固定してもよく、加熱室120内に外部から出し入れできるようスライド移動可能に構成されてもよい。本実施の形態にかかる炭化炉200の内部に被炭化物を格納し、炭化炉200の周囲から外熱式で加熱することにより、炭化炉200内部の被炭化物が乾留、炭化される。
【0050】
被炭化物は、上部が開口した有底の金属製のコンテナ90(図3)に収納された状態で炭化炉200内へ挿入させることができる。コンテナ90は、金属製底板の周囲に金網で構成される側板を設けて構成されたものを使用することができる。コンテナ90の構成、サイズは従来から公知のものを使用することができ、何ら限定されない。
【0051】
コンテナ90の下部には複数のキャスターが取り付けられており、このキャスターによって炭化炉200内に敷設された床部材130上を移動可能となっている。なお、キャスターは無くてもよいし、また、コンテナ90を構成する材料はメッシュ加工を施したものでなくてもよい。
【0052】
(ガス導入管300)
ガス導入管300の基端部は、燃焼室110に配置される。ガス導入管300の先端部は、炭化炉200の隔壁150から離れた遠位端部に配置されている。ガス導入管300の先端部にガス導入口が形成されている。このガス導入口は、ガス導入管300の先端の開口によって形成してもよく、あるいはガス導入管300の先端部の側壁に孔、スリットなどを設けることで形成してもよい。
【0053】
ガス導入管300は固定具を用いて隔壁150に固定し、および/または炭化炉200に固定してもよい。ガス導入管300は隔壁150および/または炭化炉200から取り外すことができるように構成することもできる。この場合は、長さおよび/または管径の異なる複数のガス導入管300を用意しておき、炭材および目的とするバイオ炭に応じて交換し取り付けることができる。
ガス導入口の位置は、隔壁150から加熱室120側の側板116側にガス導入管300が延在すればよく(必ずしも側板116に近接しなくてもよい。)、上記したように、ガス導入管300の長さが炭化炉200内の隔壁150に対向する側壁119と隔壁150との距離(炭化炉内の距離)の40%以上、好ましくは1/2以上となるように、ガス導入管300の長さが設定される。
また、ガス導入管300の長さは、炭化炉内の距離の90%以下が好ましく、80%以下がさらに好ましい。また、ガス導入管300の先端部は、側板116からの距離が100mm以上が好ましく、400mm以上がさらに好ましい。
炭化炉200内で発生した分解ガスがガス導入管300を通って燃焼室110へ送られる。
【0054】
また、ガス導入管300の直径(内径)は40mm以上200mm以下であることが好ましい。さらに好ましくは50mm以上185mm以下である。
それにより、炭化炉200内で生じた分解ガスの流速が、円滑に燃焼室110側へ供給される。また、ガス導入管300内においては、分解ガスの流速があるために、分解ガスに含まれたタールが液化することを防止することができる。
【0055】
本発明のバッチ式炭化装置10は、煙突124の煙突効果による排気の力を有効利用するものである。そして、ガス導入管300のガス流速は、煙突124のガス流速よりも早くなるように設計されることが好ましく、以下の式(1)のように設計することが好ましい。
煙突124の内断面積×0.75≧ガス導入管300の内断面積≧煙突124内断面積×0.1 ・・・(式1)
また、ガス導入管300は、内部に流れるガスの流速が0m/sec以上5m/sec以下となる配管断面積とすることが好ましい。
【0056】
(側板116)
炭化装置本体100の側板116には、炭化炉200の内径とほぼ同一の径を有する開口が形成され、この開口を開閉するためのほぼ円形の扉119(側壁ともいう)が取り付けられている。
【0057】
上述の通り、炭化炉200の左側の開口は炭化装置本体100の側板116の内面に接合されており、この扉119を開くことで炭化装置本体100の開口及び炭化炉200の開口を介して炭化炉200内にコンテナ90を出し入れすることができる。例えば、コンテナ90の出し入れを行い易くするために、キャスターを支持するレールを設けてもよい。
【0058】
(邪魔板140)
図4に示すように、加熱室120内の炭化炉200の外側には、邪魔板140が配設されている。邪魔板140は、燃焼室110から連通口152を介して加熱室120内に送られる燃焼ガスを誘導し、当該燃焼ガスを加熱室120の上部および下部に流し、炭化炉200の外側から熱を与えるためのものである。
【0059】
図4に示すように、本実施の形態では、燃焼ガスの流れ方向に、3枚の邪魔板140が配設されている。炭化炉200の近位端側の邪魔板140、中央の邪魔板140および炭化炉200の遠位端側の邪魔板140は、炭化装置本体100の天板112及び側板126,127にそれぞれ接合され、邪魔板140の下端が加熱室120の下端付近にまで延在している。
よって、加熱室120の上部の大部分では燃焼ガスの流れは邪魔板140で遮られ、加熱室120の下部に燃焼ガスの流路が形成される。
なお、中央の邪魔板140は炭化装置本体100の底板114及び側板126,127に接合し、その上端が炭化炉200の上端付近にまで延在するよう構成してもよい。この場合は、加熱室120の下部の部分では燃焼ガスの流れは中央の邪魔板140で遮られ、加熱室120の上部にも燃焼ガスの流路が形成される。
【0060】
このように、炭化炉200の周囲空間において、上下方向に長い板状の邪魔板140が、燃焼ガスが上下に迂回して流れるように配置されている。従って、燃焼室110から炭化炉200の排気口に向かって流れる燃焼ガスは、これらの邪魔板140に遮られ加熱室120内を上下方向に迂回するため、炭化炉200は燃焼ガスによって均一に加熱される。
【0061】
すなわち、本発明では、燃焼ガスによって炭化炉200を間接加熱している。
バーナーを炭化炉200の下に設置し、直接的に炭化炉200を炎で加熱した場合には、かなりの高温で炭化炉200を熱することになるため炉が傷みやすい。つまりは、炉の耐熱性が非常に求められ、その結果、部材費が高騰し、バッチ式炭化装置の価格が高騰することになる。しかし、本発明のように燃焼ガスによって炭化炉200を間接加熱することにより、装置の価格を低く抑えることができる。
【0062】
燃焼ガス(高温ガス)自体は通常、気流の流れとして上方に向かうが、連通口152から供給された燃焼ガス(高温ガス)は、邪魔板140によって強制的に下方へ流れるようにしている。本発明では、図4に示すように、邪魔板140を加熱室120の天井から下方向に複数配置するとともに、煙突124の口を加熱室120の床付近かつ隔壁150から離れた位置に配置している。これによって高温の燃焼ガスは、複数の邪魔板140の間に留まることになる。一方で、時間が経過して比較的低温になった燃焼ガスは、加熱室120の床方向に下がってくるため、煙突効果によって煙突124に吸引され、高温の新たな燃焼ガスが燃焼室110から供給されることになる。このようにして、加熱室120全体を効率的に高温の状態に維持することができ、炭化炉200を効率的に均一かつ高温に加熱することができる。
【0063】
なお、上記実施の形態では3枚の邪魔板140を用いたが、1枚のみでもよく、あるいは邪魔板を用いない構成であってもよい。
【0064】
(炭化方法)
次に、本実施形態のバッチ式炭化装置10を用いた炭化方法について説明する。
まず、作業者は、側板116の燃料投入口を開き、有機性燃料を燃焼室110に配置し、周知の着火方法により有機性燃料に着火し、側板116の燃料投入口を閉じる。
有機性燃料を燃焼して生じる燃焼ガスは燃焼室110内を上昇し、連通口152を通して加熱室120内へ流れる。
【0065】
次に、燃焼ガスは加熱室120の上方を移動し、近位端側の邪魔板140に当たることでガスの流れ方向が下方に誘導され、加熱室120の下方へ移動する。
さらに、次の中央の邪魔板140に案内されて上昇し、さらに次の遠位端側の邪魔板140に当たることで、そのガスの流れ方向が下方に変更され、加熱室120の下方から煙突124を経由して排出される。煙突124の入り口は、燃焼室110側から最も遠い位置にある加熱室120内の下側に設けられている。
【0066】
このように高温の燃焼ガスが加熱室120内の上部空間のみに留まらないように、邪魔板140を用いて上下方向へ燃焼ガスを誘導しその流路を変更することで、加熱室120内の上下の温度差が小さくなり、炭化炉200内部も上下に温度差がなくほぼ均等に加熱することができ、バイオ炭(木炭などの炭化物を含む)の品質を均一化することができる。
【0067】
また、燃焼ガスによって炭化炉200の周囲を外熱式で加熱することで、炭化炉200内の被炭化物から可燃性の分解ガスが発生する。
分解ガスの発生によって炭化炉200内が正圧状態になり、その結果、分解ガスは炭化炉200内から押し出されるようにして、ガス導入管300を介して燃焼室110内へ噴き出す。
【0068】
ガス導入管300の基部は、燃焼室110の燃焼箇所近傍に配置されているので、分解ガスは燃焼室110の燃焼箇所近傍に向けて噴き出す。分解ガスは可燃性であるので、有機性燃料の燃焼は促進される。
この場合、分解ガス内に含まれたタール等が液化する前に、燃焼室110内で当該分解ガスを燃焼させることができる。
また、ガス導入管300のガス導入口が、側板116に近接した位置に設けられ、隔壁150の近傍で発生した高温の分解ガスが側板116の近傍を経由してガス導入管300に送られるため、炭化炉200内部の温度差を小さくすることができる。
【0069】
また、有機性燃料を燃焼させた後は、炭化炉200内から燃焼室110へ導入される可燃性の分解ガス、および風量調整ダンパーから供給される空気により燃焼室110内で燃焼状態が促進、継続される。よって、従来の炭化装置のように炭化作業中にバーナー等で常時加熱する場合と比較して化石燃料の使用量を大幅に抑制することができる。なお、分解ガスに含まれる一酸化炭素等の揮発成分は完全燃焼により清浄化される。
【0070】
そして、所定時間が経過して炭化炉200内から分解ガスが発生しなくなった後、自然冷却させ、扉119を開いて炭化炉200内からコンテナ90を取出し、バイオ炭(木炭などの炭化物を含む)を得ることができる。
【0071】
(他の実施形態)
次に、他の実施の形態について説明を行う。図6は、本実施の他の実施形態に係るバッチ式炭化装置10の要部の模式的斜視図であり、図7は、図6に示したバッチ式炭化装置10の要部の模式的断面図である。
【0072】
(床部材130)
図6および図7に示すように、他の実施の形態にかかるバッチ式炭化装置10は、床部材130を有する。
炭化炉200に被炭化物を載置する床部材130は、板状の耐熱部材からなる。炭化炉200のほぼ全長に亘って炭化炉200内に配置されている。この床部材130の下側にガス導入管300が床部材130に沿って配設されている。
【0073】
図6および図7に示すように、本実施の形態では、炭化炉200に配置された床部材130と、炭化炉200の底面との間にガス流路132が形成されている。床部材130は板状に形成され、この床部材130上に被炭化物が載置される。床部材130の基端部は隔壁150に当接し、床部材130の先端部と加熱室120の側板116との間にガス通路134が形成されている。
そして、ガス流路132と燃焼室110とはガス導入管300によって連通されている。
【0074】
本実施形態のバッチ式炭化装置10は、炭化炉200内で発生した分解ガスがガス導入管300を通して燃焼室110へ送られる分解ガスの流速および/または流量を調整する機構を有する。
調製機構は、ガス導入管300の長さおよびガス導入管300の管径のうち少なくとも1つの変更機構を含むことができる。ガス導入管300の長さおよびガス導入管300の管径のうち少なくとも1つを変えることにより、加熱室120および炭化炉200の温度を容易に調整することができる。よって、炭材の用途に応じた最適な炭化工程(温度条件)を実施することができる。
【0075】
ガス導入管300の長さおよびガス導入管300の管径のうち少なくとも1つを変更するには、ガス導入管300の長さおよび/または管径の異なる複数のガス導入管300を準備しておき、隔壁150、炭化炉200に着脱可能に取り付けるようにすればよい。また、ガス導入管300の長さを可変に構成し(例えば、複数の管素体を長さ調整可能に連結し)、バッチ式炭化装置10のサイズ、使用する炭材、目的とするバイオ炭、外部の環境(気温、湿度)などに応じてガス導入管300の長さを最適寸法に設定することができる。
【0076】
加熱室120の下面は直接敷設面と接してもよいが、保温の観点から、やや敷設面から上部に形成されることが好ましい。この加熱室120の下面のやや上には、多孔板支えが設けられ、ここに多孔板が敷設される。
【0077】
本発明においては、バッチ式炭化装置10が「バッチ式炭化装置」に相当し、炭化装置本体100が「炭化装置本体」に相当し、燃焼室110が「燃焼室」に相当し、加熱室120が「加熱室」に相当し、隔壁150が「隔壁」に相当し、連通口152が「連通口」に相当し、炭化炉200が「炭化炉」に相当し、側壁119が「側壁」に相当し、ガス流路132が「ガス流路」に相当し、ガス通路134が「ガス通路」に相当し、ガス導入管300が「ガス導入管」に相当する。
【0078】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神の範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0079】
10 バッチ式炭化装置
100 炭化装置本体
110 燃焼室
119 側壁
120 加熱室
130 床部材
132 ガス流路
134 ガス通路
140 邪魔板
150 隔壁
152 連通口
200 炭化炉
300 ガス導入管

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7