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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-20
(45)【発行日】2023-03-01
(54)【発明の名称】電気暖房機
(51)【国際特許分類】
   F24C 7/04 20210101AFI20230221BHJP
   F24C 7/06 20060101ALI20230221BHJP
【FI】
F24C7/04 301D
F24C7/06 C
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021540085
(86)(22)【出願日】2019-09-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-15
(86)【国際出願番号】 CN2019109198
(87)【国際公開番号】W WO2020151253
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2021-07-09
(31)【優先権主張番号】201910070030.2
(32)【優先日】2019-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516089359
【氏名又は名称】グリー エレクトリック アプライアンスィズ,インコーポレーテッド オブ ジュハイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,シアオビン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,チャオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,イー
(72)【発明者】
【氏名】リアオ,ホンビン
(72)【発明者】
【氏名】バイ,シアオシン
(72)【発明者】
【氏名】ユー,ボーチェン
(72)【発明者】
【氏名】タン,アイホン
(72)【発明者】
【氏名】シュー,ロンカン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジー
(72)【発明者】
【氏名】メン,ドーハオ
【審査官】高橋 武大
(56)【参考文献】
【文献】実開昭53-016357(JP,U)
【文献】実開昭58-002538(JP,U)
【文献】実公昭48-023160(JP,Y1)
【文献】実公昭48-023157(JP,Y1)
【文献】実開平03-072262(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2011/0220637(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 7/00-7/10
F24H 3/04、9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気暖房機であって、
筐体(1)とヒーターとを含み、前記ヒーターが前記筐体(1)の内部に設けられ、前記筐体(1)に第1の吹出口(111)と第2の吹出口(121)が開設され、前記第1の吹出口(111)の吹出方向と前記第2の吹出口(121)の吹出方向が夾角を有し、
導風板(2)をさらに含み、
前記導風板(2)は、前記筐体(1)の内部に回動可能に設けられ、前記導風板(2)は、前記第2の吹出口(121)に向かって吹く気流を前記第1の吹出口(111)に導くことができ、
前記筐体(1)の外部に回動可能に設けられた支持機構(3)をさらに含み、
前記支持機構(3)は、前記導風板(2)を動かして回動させることができ、
前記支持機構(3)と前記導風板(2)との間には伝動構造が設けられ、前記支持機構(3)は、前記伝動構造によって前記導風板(2)を動かして回動させることができ、
前記導風板(2)は、板本体(21)と、前記板本体(21)の両側に設けられた第1の耳部(22)及び第2の耳部(23)とを含み、
前記第1の耳部(22)及び前記第2の耳部(23)の両方は、前記筐体(1)に回動可能に接続され、
前記支持機構(3)は、支持ロッド(31)と、前記支持ロッド(31)の両側に設けられた第1の回動アーム(32)及び第2の回動アーム(33)とを含み、
前記第1の回動アーム(32)は、前記第1の耳部(22)の片側に配置され、前記第2の回動アーム(33)は、前記第2の耳部(23)の片側に配置され、
前記伝動構造は、前記第1の回動アーム(32)と前記第1の耳部(22)との間に設けられ、前記伝動構造は、第1のストッパブロック(24)と第2のストッパブロック(34)とを含み、前記第1のストッパブロック(24)は、第1の耳部(22)に設けられ、かつ前記第1のストッパブロック(24)は、前記筐体(1)の外部まで延在し、前記第2のストッパブロック(34)は、前記第1の回動アーム(32)に設けられ、前記第1の回動アーム(32)が回動すると、前記第2のストッパブロック(34)は、前記第1のストッパブロック(24)によって前記第1の耳部(22)を動かして回動させることができる
ことを特徴とする電気暖房機。
【請求項2】
前記筐体(1)は、第1の側板(11)及び頂板(12)を有し、
前記第1の吹出口(111)は、前記第1の側板(11)に開設され、前記第2の吹出口(121)は、前記頂板(12)に開設されることを特徴とする請求項1に記載の電気暖房機。
【請求項3】
前記第1の回動アーム(32)は、前記伝動構造によって前記第1の耳部(22)を動かして回動させることができることを特徴とする請求項1に記載の電気暖房機。
【請求項4】
前記第1のストッパブロック(24)は、対向している第1の側(241)及び第2の側(242)を有し、
前記第1の回動アーム(32)が第1の方向に沿って回動すると、前記第2のストッパブロック(34)は、前記第1のストッパブロック(24)の第1側(241)に当接することができ、前記第1の回動アーム(32)が第2の方向に沿って回動すると、前記第2のストッパブロック(34)は、前記第1のストッパブロック(24)の第2の側(242)に当接することができ、前記第1の方向は前記第2の方向とは逆であることを特徴とする請求項に記載の電気暖房機。
【請求項5】
前記筐体(1)は、前記第1の側板(11)の両側に対向して設けられた第2の側板(13)及び第3の側板(14)をさらに有し、
前記第1の耳部(22)は、前記第2の側板(13)に回動可能に設けられ、前記第2の耳部(23)は、前記第3の側板(14)に回動可能に設けられることを特徴とする請求項4に記載の電気暖房機。
【請求項6】
前記第2の側板(13)及び前記第3の側板(14)の両方に円形貫通穴(132)が設けられ、前記第1の耳部(22)及び前記第2の耳部(23)の両方に回動軸が設けられ、前記第1の耳部(22)及び前記第2の耳部(23)の回動軸は、前記円形貫通穴(132)に対応して挿入されることを特徴とする請求項5に記載の電気暖房機。
【請求項7】
前記第2の側板(13)にガイド溝(131)が設けられ、前記第1のストッパブロック(24)は、前記ガイド溝(131)を介して前記筐体(1)の外部まで延在し、前記第1のストッパブロック(24)は、前記ガイド溝(131)に沿って移動することができることを特徴とする請求項5に記載の電気暖房機。
【請求項8】
前記ガイド溝(131)は、第1の制限部(1311)と第2の制限部(1312)とを有し、
前記第1のストッパブロック(24)の第2の側(242)が前記第1の制限部(1311)に移動すると、前記第1の制限部(1311)は、前記第1のストッパブロック(24)が第1の方向に沿って移動することを阻止することができ、前記第1のストッパブロック(24)の第1の側(241)が前記第2の制限部(1312)に移動すると、前記第2の制限部(1312)は、前記第1のストッパブロック(24)が第2の方向に沿って移動することを阻止することができることを特徴とする請求項7に記載の電気暖房機。
【請求項9】
第1の保護ケース(4)と第2の保護ケース(5)とをさらに含み、
前記第1の保護ケース(4)は、前記第2の側板(13)の外側に設けられ、前記第2の保護ケース(5)は、前記第3の側板の外側に設けられることを特徴とする請求項5に記載の電気暖房機。
【請求項10】
前記第1の保護ケース(4)と前記第2の保護ケース(5)の両方に軸穴(41)が設けられ、前記第1の回動アーム(32)と前記第2の回動アーム(33)の両方に回動軸が設けられ、前記回動軸は、それらに対応する軸穴(41)に設けられ、前記第2のストッパブロック(34)は、前記第1の回動アーム(32)の回動軸に設けられることを特徴とする請求項9に記載の電気暖房機。
【請求項11】
前記第1の側板(11)と前記頂板(12)は、垂直に設けられ、前記第1の吹出口(111)は、前記第1の側板(11)に設けられ、かつ前記頂板(12)の位置する側に近く設けられることを特徴とする請求項2に記載の電気暖房機。
【請求項12】
前記第2の回動アーム(33)と前記第2の耳部(23)との間には前記伝動構造が設けられていることを特徴とする請求項1又は3に記載の電気暖房機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、暖房デバイス分野に関し、具体的には、電気暖房機に関する。
本出願は、2019年1月24日に中国国家知識産権局に出願され、出願番号が201910070030.2であり、発明の名称が「電気暖房機」である特許出願の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
電気暖房機は、人々の生活によく使用される暖房デバイスの一種である。従来の電気暖房機は、対流式とファン式などの動作モードがある。ここで、対流式電気暖房機は広く応用されている。その動作原理は、ヒーターが筐体内部の底部下の方の位置に設置されていることで、ヒーターが動作するときに周囲の空気を加熱し、加熱された空気が密度の低下により上昇し、最終的に筐体の吹出口から筐体の外部に排出されることである。従来の電気暖房機は、筐体に1つの吹出口のみが設けられるが、電気暖房機の応用シーンが異なり、それに対応する最適な吹出方向も異なるため、この電気暖房機の応用シーンは比較的単一である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願は、従来の電気暖房機の頂部が過熱するという隠れた危険性の問題を改善することを目的とする電気暖房機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願は、以下のように実現される。
電気暖房機は、筐体とヒーターとを含み、前記ヒーターが前記筐体の内部に設けられ、前記筐体に第1の吹出口と第2の吹出口が設けられ、前記第1の吹出口の吹出方向と前記第2の吹出口の吹出方向が夾角を成す。
【0005】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記筐体は、第1の側板及び頂板を有し、前記第1の吹出口は、前記第1の側板に設けられ、前記第2の吹出口は、前記頂板に設けられる。
【0006】
さらに、本出願の好ましい実施例では、導風板をさらに含み、前記導風板は、前記筐体の内部に回動可能に設けられ、前記導風板は、前記第2の吹出口に向かって吹く気流を前記第1の吹出口に導くことができる。
【0007】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記筐体の外部に回動可能に設けられた支持機構をさらに含み、前記支持機構は、前記導風板を動かして回動させることができる。
【0008】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記支持機構と前記導風板との間には伝動構造が設けられ、前記支持機構は、前記伝動構造によって前記導風板を動かして回動させることができる。
【0009】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記導風板は、板本体と、前記板本体の両側に設けられた第1の耳部及び第2の耳部とを含み、前記第1の耳部及び前記第2の耳部の両方は、前記筐体に回動可能に接続される。
【0010】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記支持機構は、支持ロッドと、前記支持ロッドの両側に設けられた第1の回動アーム及び第2の回動アームとを含み、前記第1の回動アームは、前記第1の耳部の片側に配置され、前記第2の回動アームは、前記第2の耳部の片側に配置される。
【0011】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記伝動構造は、前記第1の回動アームと前記第1の耳部との間に設けられ、前記第1の回動アームは、前記伝動構造によって前記第1の耳部を動かして回動させることができ、及び/又は前記第2の回動アームと前記第2の耳部との間には前記伝動構造が設けられている。
【0012】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記伝動構造は、前記第1の回動アームと前記第1の耳部との間に設けられ、前記伝動構造は、第1のストッパブロックと第2のストッパブロックとを含み、前記第1のストッパブロックは、第1の耳部に設けられ、かつ前記第1のストッパブロックは、前記筐体の外部まで延在し、前記第2のストッパブロックは、前記第1の回動アームに設けられ、前記第1の回動アームが回動すると、前記第2のストッパブロックは、前記第1のストッパブロックによって前記第1の耳部を動かして回動させることができる。
【0013】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記第1のストッパブロックは、対向している第1の側及び第2の側を有し、前記第1の回動アームが第1の方向に沿って回動すると、前記第2のストッパブロックは、前記第1のストッパブロックの第1側に当接することができ、前記第1の回動アームが第2の方向に沿って回動すると、前記第2のストッパブロックは、前記第1のストッパブロックの第2の側に当接することができ、前記第1の方向は前記第2の方向とは逆である。
【0014】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記筐体は、前記第1の側板の両側に対向して設けられた第2の側板及び第3の側板をさらに有し、前記第1の耳部は、前記第2の側板に回動可能に設けられ、前記第2の耳部は、前記第3の側板に回動可能に設けられる。
【0015】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記第2の側板及び前記第3の側板の両方に円形貫通穴が設けられ、前記第1の耳部及び前記第2の耳部の両方に回動軸が設けられ、前記第1の耳部及び前記第2の耳部の回動軸は、前記円形貫通穴に対応して挿入される。
【0016】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記第2の側板にガイド溝が設けられ、前記第1のストッパブロックは、前記ガイド溝を介して前記筐体の外部まで延在し、前記第1のストッパブロックは、ガイド溝に沿って移動することができる。
【0017】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記ガイド溝は、第1の制限部と第2の制限部とを有し、前記第1のストッパブロックの第2の側が前記第1の制限部に移動すると、前記第1の制限部は、前記第1のストッパブロックが第1の方向に沿って移動することを阻止することができ、前記第1のストッパブロックの第1の側が前記第2の制限部に移動すると、前記第2の制限部は、前記第1のストッパブロックが第2の方向に沿って移動することを阻止することができる。
【0018】
さらに、本出願の好ましい実施例では、第1の保護ケースと第2の保護ケースとをさらに含み、前記第1の保護ケースは、前記第2の側板の外側に設けられ、前記第2の保護ケースは、前記第3の側板の外側に設けられる。
【0019】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記第1の保護ケースと前記第2の保護ケースの両方に軸穴が設けられ、前記第1の回動アームと前記第2の回動アームの両方に回動軸が設けられ、前記回動軸は、それらに対応する軸穴に設けられ、前記第2のストッパブロックは、前記第1の回動アームの回動軸に設けられる。
【0020】
さらに、本出願の好ましい実施例では、前記第1の側板と前記頂板は、垂直に設けられ、かつ前記第1の吹出口は、前記第1の側板の前記頂板に近い側に設けられる。
【発明の効果】
【0021】
本出願の有益な効果は、本出願において上記の設計によって得られた電気暖房機では、筐体に第1の吹出口及び第2の吹出口が設けられ、かつ前記第1の吹出口の吹出方向と前記第2の吹出口の吹出方向が夾角を成し、つまり、第1の吹出口と第2の吹出口の向きが異なるため、第1の吹出口の吹出方向と第2の吹出口の吹出方向が異なり、これにより、電気暖房機が両方向の空気の吹出を実現することができることである。本出願によって提供される電気暖房機は、両方向に空気を吹出することができるため、適用可能なシーンがより多い。同時に、両方向に吹出された熱風により、熱風が室内で熱流サイクルをより良く形成することができ、室内での暖房効果がより高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本出願の実施形態における技術案をより明確に説明するために、以下に、実施形態で使用される必要がある図面を簡単に紹介し、以下の図面が本出願のいくつかの実施例のみを示すため、範囲を限定するためのものと見なされるべきではないことを理解すべきであり、当業者にとっては、創造的な労働をすることなく、これらの図面に基づいて他の関連する図面を取得することができる。
【0023】
図1】本出願の実施例による電気暖房機(支持機構が衣類乾燥状態にある)の構造概略図である。
図2】本出願の実施例による電気暖房機(支持機構が収納状態にある)の構造概略図である。
図3】本出願の実施例による電気暖房機の内部の構造概略図である。
図4】本出願の実施例による電気暖房機の筐体の一部の構造概略図である。
図5】本出願の実施例による電気暖房機の導風板の構造概略図である。
図6】本出願の実施例による電気暖房機の支持機構の構造概略図である。
図7】本出願の実施例による電気暖房機の支持機構と導風板との嵌合部の構造概略図である。
図8】本出願の実施例による電気暖房機の第1の保護ケースの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本出願の実施形態の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に、本出願の実施形態における技術案を本出願の実施形態における添付の図面と併せて明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本出願のすべての実施例ではなく、本出願の一部の実施例である。本出願における実施形態に基づき、当業者が創造的な労働なしで取得した他のすべての実施形態は、本出願の保護の範囲に属する。したがって、添付の図面に提供される本出願の実施形態の以下の詳細な説明は、保護が要求される本出願の範囲を制限することを意図するものではなく、本出願の選択された実施形態を示すものだけである。本出願における実施形態に基づき、当業者が創造的な労働なしで取得した他のすべての実施形態は、本出願の保護の範囲に属する。
【0025】
本出願の説明において、用語「中央」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内部」、「外部」、「時計回り」、「反時計回り」などで示された方向又は位置関係は、図面に示されている方位又は位置関係に基づいており、本開示の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものだけであり、言及されるデバイス又は素子が特定の方位を有しなければならなく、特定の方位で構成及び操作されなければならないことを示し、又は暗示するものではないと理解される必要があり、したがって、本出願を制限するものとして理解できない。
【0026】
また、用語「第1」、「第2」は、説明の目的だけで使用され、相対的な重要性を示したり、暗示したり、示された技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものとして理解できない。これにより、「第1」、「第2」で限定された特徴は、1つ以上の当該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本出願の説明において、「複数」は、特に明記しない限り、2つ以上を意味する。
【0027】
本出願では、特に明確に規定及び限定されていない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定的接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体型でもよいし、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体を介す間接的接続であってもよいし、2つの素子の内部の連通、又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて、本出願における上記の用語の具体的な意味を理解することができる。
【0028】
本出願では、特に明確に規定及び限定されていない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」に位置することは、第1の特徴及び第2の特徴が直接接触することを含むことができ、第1の特徴及び第2の特徴が直接接触せずにそれらの間の別の特徴によって接触していることを含むこともできる。さらに、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」に位置することは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上に位置することを含み、又は第1の特徴の水平高さが第2の特徴の水平高さよりも高いことを示すだけである。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」に位置することは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下に位置することを含み、又は第1の特徴の水平高さが第2の特徴の水平高さよりも低いことを示すだけである。
【0029】
実施例1では、図1図8に示すように、電気暖房機は、筐体1とヒーターとを含み、ヒーターが筐体1内の底部に設けられ、筐体1に第1の吹出口111と第2の吹出口121が設けられ、第1の吹出口111の吹出方向と第2の吹出口121の吹出方向が夾角を成し、つまり、第1の吹出口111と第2の吹出口121の吹出方向が異なり、第1の吹出口111と第2の吹出口121が筐体上の方に位置し、筐体下の方の位置には吸込口が設けられ、吸込口がヒーターの下方に位置する。
【0030】
本実施例によって提供される電気暖房機では、筐体1に第1の吹出口111及び第2の吹出口121が設けられ、かつ第1の吹出口111の吹出方向と第2の吹出口121の吹出方向が夾角を成し、つまり、第1の吹出口111と第2の吹出口121の向きが異なるため、第1の吹出口111の吹出方向と第2の吹出口121の吹出方向が異なり、これにより、電気暖房機は、両方向の空気の吹出を実現することができる。本実施例によって提供される電気暖房機は、両方向に空気を吹出することができるため、適用可能なシーンがより多い。同時に、両方向に吹出された熱風により、熱風が室内で熱流サイクルをよりよく形成することができ、室内での暖房効果がより高くなる。
【0031】
従来の電気暖房機では、ヒーターは、筐体内の底部に設けられ、吹出口が筐体の側板上の方の位置に設けられることが多い。熱風が下部から上部に吹くため、筐体の頂板も熱風に衝撃され、その結果、このような電気暖房機は、いずれも頂部が発熱するおそれがある。筐体の頂部が過熱する場合、ユーザ、特に乳幼児などの自己防衛意識の低いユーザは、火傷しやすくなる。
【0032】
さらに、本実施例では、ヒーターは、筐体1の内部に設けられ、かつ筐体1の内部下の方に位置し、筐体1は、第1の側板11と頂板12を有し、第1の側板11と頂板12は、垂直に設けられている。第1の吹出口111は、第1の側板11に設けられ、第2の吹出口121は、頂板12に設けられている。第1の吹出口111は、第1の側板11の頂板12に近い側に設けられている。さらに、筐体1は、第2の側板13、第3の側板14、第4の側板及び底板をさらに含む。ここで、第2の側板13と第3の側板14は、第1の側板11の両側に対向して設けられ、第4の側板と第1の側板11は、対向して設けられ、底板と頂板12は、対向して設けられている。第1の側板11、第2の側板13、第3の側板14、第4の側板、頂板12及び底板は、1つの矩形体構造を共同で構成する。
【0033】
第1の側板11に第1の吹出口111が設けられ、頂板12に第2の吹出口121が設けられ、頂板12に第2の吹出口121が設けられるため、頂板12に衝撃する熱風は、第2の吹出口121から排出されることができ、これにより、頂板12の温度が熱風の衝撃によって上昇し、筐体1の頂部が過熱することが回避される。
【0034】
さらに、図3を参照すると、本実施例では、導風板2をさらに含み、導風板2は、筐体1の内部に回動可能に設けられ、導風板2は、第2の吹出口121に向かって吹く気流を第1の吹出口111に導くことができる。導風板2は、第1の状態と第2の状態という2つの状態がある。導風板2が回動されると、導風板2は、第1の状態と第2の状態の間に切り替えることができる。
【0035】
具体的には、導風板2が第1の状態にある場合、導風板2は、第1の側板11に平行であり、かつ第4の側板に寄掛かり、導風板2は、下方から第1の吹出口111と第2の吹出口121に吹く気流を阻止しなく、このときに第1の吹出口111と第2の吹出口121の両方は、吹出可能状態になっている。導風板2を第2の状態に切り替える必要がある場合、導風板2を回動すると、導風板2の上縁部は、第1の側板11に向かって傾斜し、導風板2の上縁部が第1の側板11に当接する場合、導風板2の下縁部も第4の側板に当接する。この場合、導風板2は、第2の状態にある。この状態での導風板2は、ヒーターを第2の吹出口121から分離させ、かつ傾斜した導風板2は、第2の吹出口121に吹く元の気流を第1の吹出口111に導き、第1の吹出口111を吹出可能状態にし、第2の吹出口121を吹出不可能状態にする。これにより、両方向の吹出から一方向の吹出への電気ヒーターの変換を実現するとともに、第1の吹出口111の空気吹出量を増大させる。
【0036】
同時に、電気暖房機が一方向の吹出に変換したとしても、熱気は、頂板12ではなく、導風板2に衝撃する。導風板2が熱気の衝撃により熱くなる場合でも、導風板2が頂板12に接触していないため、筐体1の頂部が過熱するという問題は発生しない。
【0037】
さらに、図1図2を参照すると、本実施例では、筐体1の外部に回動可能に設けられた支持機構3をさらに含み、支持機構3は、導風板2を動かして回動させることができる。
【0038】
本実施例では、支持機構は、衣類を乾燥させる目的を達成するために、筐体1の隣に衣類を掛けて、加熱した後に乾燥するために使用される物干し枠である。
【0039】
支持機構3は、衣類乾燥状態と収納状態とを有する。支持機構3が回動されると、支持機構3は、衣類乾燥状態と収納状態の間に切り替えることができる。具体的には、支持機構3を第1の側板11の方向に回動させることにより、衣類乾燥状態に切り替えることができる。支持機構3を第4の方向に回動させることにより、収納状態に切り替えることができる。支持機構3が衣類乾燥状態にある場合、支持機構3は、第1の吹出口111の前方又は前方斜め上方に配置される。支持機構3に掛けている衣類は、第1の吹出口111から吹出される熱風に直接衝撃されてもよく、衣類の乾燥効率が高くなる。
【0040】
さらに、図3図7を参照すると、本実施例では、支持機構3と導風板2との間には伝動構造が設けられ、支持機構3は、伝動構造によって導風板2を動かして回動させることができる。支持機構3と導風板2の両方が回動により状態を切り替えるため、本実施例では、伝動構造を設けることにより、支持機構3と導風板2は、状態を同期して切り替えることができる。具体的には、支持機構3が収納状態に回動する場合、導風板2は、支持機構3と伝動構造によって動かされて第1の状態に切り替え、このときに電気暖房機は、両方向吹出状態になる。支持機構3が衣類乾燥状態に回動する場合、導風板2は、支持機構3と伝動構造によって動かされて第2の状態に切り替える。導風板2が第2の状態にある場合、電気暖房機は、一方向吹出状態にあり、このときに第1の吹出口111のみが空気を吹出し、空気の吹出量がより大きくなり、衣類の乾燥効果がより高くなる。
【0041】
さらに、図3図8を参照すると、本実施例では、導風板2は、板本体21と、板本体
21の両側に設けられた第1の耳部22及び第2の耳部23とを含み、第1の耳部22は
、第2の側板13に回動可能に接続され、第2の耳部23は、第3の側板14に回動可能
に接続される。板本体21は、第1の耳部22と第2の耳部23によって第2の側板13
と第3の側板14との間に設けられる。具体的には、第2の側板13と第3の側板14の
両方には円形貫通穴132が設けられ、第1の耳部22と第2の耳部23の両方には回動
軸が設けられ、第1の耳部22と第2の耳部23の回動軸は、それらに対応する円形貫通
穴132内に挿入され、導風板と筐体1との軸接続が実現され、導風板は、筐体1に
対して回動することができる。
【0042】
支持機構3は、支持ロッド31と、支持ロッド31の両側に設けられた第1の回動アーム32及び第2の回動アーム33とを含み、第1の回動アーム32は、第1の耳部22の片側に配置され、第2の回動アーム33は、第2の耳部23の片側に配置される。電気暖房機は、第1の保護ケース4及び第2の保護ケース5をさらに含み、第1の保護ケース4は、第2の側板13の外側に設けられ、第2の保護ケース5は、第3の側板14の外側に設けられ、第1の保護ケース4と第2の保護ケース5の両方に軸穴41が設けられ、第1の回動アーム32と第2の回動アーム33の両方に回動軸が設けられ、回動軸は、それらに対応する軸穴41内に設けられ、第1の保護ケース4及び第2の保護ケース5は、第2の側板13と第3の側板14に取り外し可能に接続されている。第1の回動アーム32と第2の回動アーム33の回動軸は、第1の保護ケース4及び第2の保護ケース5の軸穴41内に挿入されて、支持機構3の固定を完了する。さらに、支持機構3は、筐体1、第1の保護ケース4と第2の保護シェール5に対して回動することができる。
【0043】
伝動構造は、第1の回動アーム32と第1の耳部22との間に設けられ、第1の回動アーム32は、伝動構造によって第1の耳部22を動かして回動させることができる。さらに、第2の回動アーム32と第2の耳部22との間にも伝動構造を設けることにより、支持機構3が導風板2を動かして回動させる時の安定性を向上させることができる。
【0044】
さらに、図3図7を参照すると、本実施例では、伝動構造は、第1のストッパブロック24と第2のストッパブロック34とを含み、第1のストッパブロック24は、第1の耳部22に設けられ、かつ第1のストッパブロック24は、筐体1の外部まで延在している。具体的には、第2の側板13にガイド溝131が設けられ、第1のストッパブロック24は、ガイド溝131を介して筐体1の外部まで延在している。第1のストッパブロック24は、ガイド溝131内に移動することができ、かつ第1のストッパブロック24は、移動するとともに第1の耳部22を動かして回動させることができる。
【0045】
第2のストッパブロック34は、第1の回動アーム32に設けられ、具体的には、第2のストッパブロック34は、第1の回動アーム32の回動軸の外周面に設けられる。
【0046】
第1のストッパブロック24は、対向している第1の側241と第2の側242を有し、第1の回動アーム32が第1の方向に沿って回動する場合(つまり、支持機構3が第1の側板11の方向に向かって回動する場合)、第2のストッパブロック34は、第1のストッパブロック24の第1の側241に当接し、かつ第1のストッパブロック24を、第1の方向に沿って移動するように押して、導風板2を動かして回動させることができ、これにより、支持機構3が衣類乾燥状態に切り替える場合、支持機構3が伝動構造によって導風板2を動かして第2の状態に切り替えることができる。
【0047】
第1の回動アーム32が第2の方向に沿って回動する場合(つまり、支持機構3が第4の側板の方向に向かって回動する場合)、第2のストッパブロック34は、第1のストッパブロック24の第2の側242に当接し、かつ第1のストッパブロック24を、第1の方向に沿って移動するように押して、導風板2を動かして回動させることができ、これにより、支持機構3が収納状態に切り替える場合、支持機構3は、伝動構造によって導風板2を動かして第1の状態に切り替えることができる。
【0048】
本実施例では、ガイド溝131は円弧状であり、ガイド溝131の両端部は、それぞれ第1の制限部1311及び第2の制限部1312であり、第1の制限部1311は、第1のストッパブロック24の第2の側242に対向し、第2の制限部1312は、第1のストッパブロック24の第1の側241に対向している。
【0049】
第1のストッパブロック24の第2の側242が第1の制限部1311に移動する場合、第1の制限部1311は、第1のストッパブロック24が第1の方向に沿って移動し続けることを阻止することができ、これにより、導風板2と支持機構3の回動を停止させ、このとき、支持機構3は、衣類乾燥状態にあり、導風板2は、第2の状態にある。
【0050】
第1のストッパブロック24の第1の側241が第2の制限部1312に移動する場合、第2の制限部1312は、第1のストッパブロック24が第2の方向に沿って移動し続けることを阻止することができ、これにより、導風板2と支持機構3の回動を停止させ、このとき、支持機構3は、収納状態にあり、導風板2は、第1の状態にある。
【0051】
他の実施例では、回動機構が設けられなくてもよく、導風板2のために状態を切り替えるための装置又は機構を別個に一つ設け、例えばモータによって導風板2を直接動かして回動させる。衣類を乾燥するとともに、両方向の吹出を実現することができる。
【0052】
なお、本実施例における電気暖房機について対流式電気暖房機を例として紹介する。他の実施例では、電気暖房機についてファン式電気暖房機を使用することもできる。それと対流式電気暖房機との主な違いは、筐体1の内部にファンが設けられ、ファンがヒーターの下方に設けられ、かつファンの吹出方向が第2の吹出口121に向かうことである。
【0053】
上記のものは、本出願の好ましい実施形態に過ぎず、本出願を限定するためのものではなく、当業者であれば、本出願の様々な変更及び変形が可能である。本出願の精神及び原則内で行われる任意の修正、同等置換、改良等は、いずれも本出願の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0054】
1…筐体、11…第1の側板、111…第1の吹出口、12…頂板、121…第2の吹出口、13…第2の側板、131…ガイド溝、1311…第1の制限部、1312…第2の制限部、132…円形貫通穴、14…第3の側板、2…導風板、21…板本体、22…第1の耳部、23…第2の耳部、24…第1のストッパブロック、241…第1の側、242…第2の側、3…支持機構、31…支持ロッド、32…第1の回動アーム、33…第2の回動アーム、34…第2のストッパブロック、4…第1の保護シェール、41…軸穴、5…第2の保護シェール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8