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▶ 野澤 春輝の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-20
(45)【発行日】2023-03-01
(54)【発明の名称】調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 43/28 20060101AFI20230221BHJP
【FI】
A47J43/28
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022035681
(22)【出願日】2022-02-18
【審査請求日】2022-02-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522090486
【氏名又は名称】野澤 春輝
(74)【代理人】
【識別番号】100122312
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 正優
(72)【発明者】
【氏名】野澤 春輝
【審査官】竹下 和志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第02436507(US,A)
【文献】米国特許第01330406(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0259474(US,A1)
【文献】登録実用新案第3144411(JP,U)
【文献】登録実用新案第3183374(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 43/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱調理中の食材を取り扱う調理器具であって、
前記食材に直接触れる食材取扱部と、
前記食材取扱部の根元に配置されて、使用者に摘み持たれる摘み部と、
前記食材取扱部と前記摘み部の間に配置されて、前記使用者の指を保護するハンドガードと、
を備え、
前記ハンドガードは、前記摘み部を収容するとともに、前記食材取扱部を上方にして立てた姿勢で置かれるときの架台をなす半球形の椀形状を有し、前記ハンドガードの端部に前記立てた姿勢のときに前記使用者が指を入れて前記ハンドガードを摘み持つための半円形の窪みからなる第二摘み部が設けられる、ことを特徴とする調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理中の食材を取り扱う調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
フライ返しは、加熱調理中の食材を裏返したり混ぜたりするへら状の調理器具である。加熱調理中の食材を取り扱う調理器具には、フライ返しの他に、ターナー、スパチュラ、玉じゃくし、レードル等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】登録実用新案第3224657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の調理具は、グリップとヘラが一体に並設されている。この調理具は、幼児が野菜等の切断や微塵切り、磨り潰し等の食材加工を行うものである。
しかし、この調理具はプラスチック製であり、グリップとヘラが近いため、加熱調理中の食材を裏返したり混ぜたりするには適していない。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、加熱調理中の食材を取り扱うことができるコンパクトな調理器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の調理器具は、加熱調理中の食材を取り扱う調理器具であって、前記食材に直接触れる食材取扱部と、前記食材取扱部の根元側に配置されて、使用者に摘み持たれる摘み部と、前記食材取扱部と前記摘み部の間に配置されて、前記使用者の指を保護するハンドガードと、を備えることを特徴とする。
【0007】
前記ハンドガードは、前記摘み部を収容する椀形状を有することを特徴とする。
前記ハンドガードは、半球形を有することを特徴とする。
前記ハンドガードは、前記食材取扱部を上方にして立てた姿勢で置かれるときの架台をなすことを特徴とする。
前記ハンドガードは、立てた姿勢のときに前記使用者に摘み持たれる第二摘み部を有することを特徴とする。
【0008】
前記摘み部は、平板部材であることを特徴とする。
前記摘み部と前記ハンドガードは、耐熱性樹脂からなることを特徴とする。
前記食材取扱部は、前記食材を裏返すヘラであることを特徴とする。
前記食材取扱部は、前記ハンドガードに対して着脱可能であることを特徴とする。
前記食材取扱部は、本体と差込片を有し、前記ハンドガードは、前記差込片が差し込まれる差込溝を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の調理器具は、コンパクトな構造であっても加熱調理中の食材を安全に取り扱うことができる。また、直観的な操作で食材を取り扱うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】 本発明の調理器具1を示す斜視図である。
図2】 本発明の調理器具1を示す斜視図である。
図3】 調理器具1を立てた姿勢にしたときの断面図である。
図4】 ヘラ2を取り外したときの調理器具1の断面図である。
図5】 (a)ヘラ2、(b)長ヘラ6、(c)短ヘラ7を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1図2に示す様に、本発明の調理器具1は、ヘラ2、摘み部3およびハンドガード4を備える。
ヘラ2は、加熱調理中の食材を取り扱う部位である。ヘラ2は、食材に直接触れて、例えば食材を裏返したり混ぜたりする。ヘラ2は、鉄鋼やステンレス、または耐熱性樹脂からなり、薄く扁平に形成される。
【0012】
摘み部3は、半円形の平板部材であり、ヘラ2の根元側に配置される。摘み部3は、調理器具1の使用者が指で摘み持つ部位である。
使用者は、親指、人差し指および中指で摘み部3を摘む。例えば、親指で摘み部3の上面を押え、人差し指と中指で下面を押える。
摘み部3は、食材等から熱が伝わりづらい素材で形成される。摘み部3は、鉄鋼やステンレスではなく、耐熱性樹脂で形成するのが好ましい。
【0013】
ハンドガード4は、半球形(椀形状)の部材であり、ヘラ2と摘み部3の間に配置される。具体的には、ハンドガード4の外面にヘラ2の根元側が接続し、ハンドガード4の内側に摘み部3が接続する。ハンドガード4は、摘み部3を収容する。
ハンドガード4は、半球形状であるため、使用者が摘み部3を摘み持ったときに、その指や手を覆う。これにより、フライパン等からの熱や油跳ねから、使用者の指等を保護する。
ハンドガード4は、食材等から熱が伝わりづらい素材で形成する。ハンドガード4は、鉄鋼やステンレスではなく、耐熱性樹脂で形成するのが好ましい。
【0014】
図3に示す様に、調理器具1は、ヘラ2を上方にして立てた姿勢で保管できる。調理器具1は、ハンドガード4を下(裏返して伏せた姿勢)にして、平らな面に置かれる。立てた姿勢にすると、椀形状のハンドガード4が調理器具1の架台として機能する。
【0015】
ハンドガード4の外面には、使用者に摘み持たれる第二摘み部5が設けられる。第二摘み部5は、ハンドガード4の端部に形成された半円形の窪みである。第二摘み部5は、調理器具1を立てた姿勢にして平らな面に置くときに、使用者に把持される。使用者が第二摘み部5に指を入れてハンドガード4を把持する。
同様に、第二摘み部5は、立てた姿勢にした調理器具1を平らな面から持ち上げるときに、使用者に把持される。
【0016】
図3図4に示す様に、ヘラ2は、摘み部3やハンドガード4に対して着脱可能である。
ヘラ2は、ヘラ本体2aと差込片2bと有する。ヘラ本体2aが先端側、と差込片2bが根元側になる。
ハンドガード4には、差込片2bが差し込まれる差込溝4cが設けられる。この差込溝4cは、摘み部3の内部に掘り込まれる。
ヘラ2をハンドガード4(摘み部3)に固定するときは、差込片2bを差込溝4cに差し込む。ヘラ2をハンドガード4(摘み部3)から取り外すときは、差込片2bを差込溝4cから引き抜く。
【0017】
図5bに示す様に、調理器具1は複数の食材取扱部を適宜選択できる。ヘラ2は、いわゆるフライ返しである。長ヘラ6は、例えば食材を混ぜるときに用いられる。短ヘラ7は、例えば食材を押し潰すときに用いられる。
【0018】
ハンドガード4は、半球形に限らず、ヘラ2や摘み部3に交差(直交)する平板であってもよい。また、ハンドガード4は、四角形や多角形等の椀形状であってもよい。
食材取扱部は、ヘラ2等に限らず、玉じゃくしであってもよい。
第二摘み部5は、ハンドガード4に設けた窪みに限らず、ハンドガード4の外面から突出する突起体であってもよい。
【符号の説明】
【0019】
1 調理器具
2 ヘラ(食材取扱部)
2a ヘラ本体
2b 差込片
3 摘み部
4 ハンドガード
5 第二摘み部
6 長ヘラ(食材取扱部)
7 短ヘラ(食材取扱部)
【要約】
【課題】加熱調理中の食材を取り扱うことができるコンパクトな調理器具を提供する。
【解決手段】加熱調理中の食材を取り扱う調理器具1であって、食材に直接触れる食材取扱部2と、食材取扱部2の根元側に配置されて、使用者に摘み持たれる摘み部3と、食材取扱部2と摘み部3の間に配置されて、使用者の指を保護するハンドガード4と、を備える。ハンドガード4は、摘み部3を収容する椀形状を有する。ハンドガード4は、半球形を有する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5