IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

7231800バランスをサポートするベルトを備えたリュックサック
<>
  • -バランスをサポートするベルトを備えたリュックサック 図1
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-21
(45)【発行日】2023-03-02
(54)【発明の名称】バランスをサポートするベルトを備えたリュックサック
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/04 20060101AFI20230222BHJP
【FI】
A45F3/04 300
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018248878
(22)【出願日】2018-12-14
(65)【公開番号】P2020093024
(43)【公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】518347819
【氏名又は名称】三沢 慶子
(72)【発明者】
【氏名】三沢 慶子
【審査官】須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3003783(JP,U)
【文献】特開2003-339418(JP,A)
【文献】特開2001-258625(JP,A)
【文献】実開平01-092827(JP,U)
【文献】実開昭50-009305(JP,U)
【文献】実開平02-086322(JP,U)
【文献】実開平01-089020(JP,U)
【文献】実開平07-027988(JP,U)
【文献】特開2012-148036(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0257517(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45F 3/02
A45F 3/04
A45C 3/00
A45C 13/26
日本意匠分類 B4-15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
肩ひもを備え背胴と前胴を有するリュックサックにおいて、背胴と前胴に両端を連結させたベルトと、肩ひもの上部一端が連結した構造を特徴とし、ベルトと肩ひもの上部一端の連結において、ベルト上をスライドする角カン等の器具を用いることで、使用者が肩ひもを肩にかけてリュックサックを背負った時に、ベルトと肩ひもの上部一端の連結部が支点、ベルトと背胴の連結部およびベルトと前胴の連結部が作用点となるが、支点がベルト上をスライドすることで、各作用点にかかる重さのバランスを調節できる構造を特徴とするリュックサック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リュックサックを背負った時に、収容物を底に繋がる前胴と背胴の両面でバランス良く支え持ち上げるためのベルトを備えた構造により、口は常に天を向き、収容物の大きさや量や重さによって口が適度に閉じるため、口にファスナー等の留め具を設置しなくとも収容物があらわにならず、片手でも収容物の出し入れが簡単にできるよう配慮したリュックサックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
リュックサックは収容物を肩と背中で支えるため、ショルダーバッグや手提げ鞄に比べて疲労感が軽減され、本や書類や水筒等の重量のある物を運ぶ時に便利である。またリュックサックは背負ってしまえば両手が空くことも利点である。
【0003】
しかしリュックサックは、背胴にのみ肩ひもが連結されている等の形状により、収容物の重さは主に背胴と肩ひもの連結部分にかかるため、収容物が入った状態で口を開けたまま背負うと、口は前胴側に開いてしまう。開いた口を閉めるには、ファスナーを設置したり口を絞る紐を設置する等、前胴の面全体を背胴と肩ひもの連結部分に引っ張り上げて繋げるための装置が必要である。
【0004】
問題は、リュックサックの口を開閉するために行うファスナーの開閉や、紐で絞る等の作業が、片手だけでは手間取り時間がかかるという点である。片手に麻痺や怪我があったり、幼児と繋いだ手を離せない、危険回避のため掴んでいるものを離せない等の状況下で、片手でリュックサックを開閉して収容物を出し入れしたい場合、手間取り時間がかかることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、口にファスナーや絞るための紐等を設置しなければ、収容物を入れて背負った時に収容物によっては口が前胴側に開いてしまうリュックサックの構造であり、収容物を入れて背負った時に口が前胴側に開かない構造のリュックサックを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、リュックサックの袋部分と肩ひもの間に、バランスをサポートするためのベルトを配置した構造が主要な特徴であるリュックサックとする。バランスをサポートするためのベルトとは、スライドすることで支点が変わる角カン等の器具を設置した、袋部分の前胴と背胴に両端を連結するベルトを指し、角カン等の器具には肩ひもの一端を連結させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明のリュックサックは、背負った時に、収容物の大きさや量や重さに関わらず、底に繋がる前胴と背胴で収容物をバランスよく支え持ち上げる構造により口が常に天を向き、かつ口は適度に閉じるため、口にファスナーや絞るためのひもを設置する必要がなく、ホックや磁石等の簡易な留め具のみで蓋機能のあるパーツを口に設置できるため、片手のみで口を開閉でき、片手のみで収容物を出し入れすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】 本発明の、収容物を底に繋がる前胴と背胴で支え持ち上げるためのベルトを取り付けたリュックサックの例の正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
続いて、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0010】
本発明のリュックサック(1)は、肩ひもが2本の場合(実施例1)と、1本の場合(実施例2)がある。
【0011】
本発明のリュックサック(1)は、前胴(2)と背胴(3)にベルト(5)の両端がそれぞれ連結し、ベルト(5)には持ち上げる際に支点がフレキシブルに変わる角カン等の器具(6)を設置、角カン等の器具(6)は肩ひも(4)の一端と連結する。
【0012】
本発明のリュックサック(1)を背負う時、収容物の大きさと量と重さによるベクトルに呼応して角カン等の器具(6)がフレキシブルに移動し支点を変えることにより、天に向いているリュックサック(1)の口の向きが保たれるのと同時に、ベルト(5)と前胴(2)および背胴(3)とのそれぞれの連結部分が近づこうとする力が働くため、口が適度に閉まる。
【符号の説明】
【0013】
1 リュックサック
2 前胴
3 背胴
4 肩ひも
5 ベルト
6 角カン等の器具
図1