(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-21
(45)【発行日】2023-03-02
(54)【発明の名称】横づけ用浮き桟橋
(51)【国際特許分類】
E01D 15/14 20060101AFI20230222BHJP
E02B 3/20 20060101ALI20230222BHJP
【FI】
E01D15/14
E02B3/20 A
(21)【出願番号】P 2022106645
(22)【出願日】2022-06-13
【審査請求日】2022-07-20
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507416001
【氏名又は名称】平岩 隆治
(72)【発明者】
【氏名】平岩 隆治
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-011882(JP,A)
【文献】特開2005-076372(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0061912(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01D 15/14
E02B 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
いづれか一方の端部から海上に向って直角に設けられた鋼材(B)と前記鋼材(B)先端に設けられた
はみ出し防止用ストッパー(G)と、前記鋼材(B)の先端から前記横づけ用浮き桟橋(A)にかけて設けられた
船舶のステムを当てたまま移動可能な、緩衝材で覆われた
船舶方向変換用ガイド材(C)を有することを特徴とする横づけ用浮き桟橋。
【請求項2】
前記ストッパー(G)にさらに緩衝材を設けることを特徴とした請求項1に記載の横づけ用浮き桟橋(A)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は横づけ用浮き桟橋に船舶が着離岸する際1人でも簡単に着離岸出来る船舶着離岸補助装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
横づけ用浮き桟橋で船舶の着離岸時他の停船している船舶等で自船の停泊する前後の間隔が狭い時又風が強い時等着離岸が1人では難しい。又船舶にはシャフト船、ドライブ船、船外機船とあるがいずれの船も舵、前後進の操作については同じであるが船体の前部又後部は真横には移動できない。
【0003】
自船の後側に他の船舶が停船している時等桟橋から離岸時自船船舶後部を押すなどして桟橋から離す補助をする人が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開平06-060611
【文献】特開2000-199206
【文献】特開2001-011841
【文献】特開2002-127978
【文献】特開2013-119936
【文献】特開2021-085138
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
横づけ用浮き桟橋では船舶の着離岸時横風が吹いている時又、自船の停泊するスペースが狭い時等他の船舶と接触防止の為桟橋もしくは自船にもう1人以上の補助が必要となる。又船舶はサイドスラスターが取り付けてない限り船の前部も後部も横には移動できない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための本願第1発明は横づけ用浮き桟橋(A)で
設けられた鋼材(B)と、前記鋼材(B)先端に設けられた
はみ出し防止用ストッパー(G)と、前記鋼材(B)の先端から、前記横づけ用浮き桟橋(A)にかけて設けられた
船舶のステムを当てたまま移動可能な緩衝材で覆われた
船舶方向変換用ガイド材(C)を有することを特徴とする横づけ用浮き桟橋である。本願第2発明は、前記ストッパー(G)にさらに緩衝材を設けることを特徴とする本願第1発明に記載の横
【発明の効果】
【0007】
本発明を横づけ用浮き桟橋Aに取り付ける事により自船の船舶を着岸する時横づけ用浮き桟橋Aに他船が自船の停泊する箇所の前後に停泊等又風が吹いている等1人では着岸が難しい又は離岸時自船の前後に船舶等自船との間隔が狭い又、風が吹いている等1人では離岸が難しい状態を本発明によりステムDを中心にガイド材Cを移動しつつ船尾側が半円をえがく状態で横に移動出来るので1人の操船で簡単に確実に横づけ用浮き桟橋Aに着離岸出来る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】 本発明左側横づけ用浮き桟橋の上部から見た図
【
図2】 本発明左側横づけ用浮き桟橋の横から見た図
【
図5】 本発明左側横づけ用浮き桟橋の離岸しようとしている図
【
図7】 本発明左側横づけ用浮き桟橋のストッパーGの上部(イ)と横(ロ)から見た図
【
図8】 本発明左側横づけ用浮き桟橋の芯材P緩衝材で覆われたガイド材Cをを取りつけた海側からの図(イ)及び横(ロ)からの図
【
図10】 本発明の浮き桟橋の左右横づけ用桟橋の上部から見た図
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は左側横づけ用浮き桟橋Aの上部から見た図で船首側桟橋から船首が着岸する側に向かって直角に設けられた鋼材Bは停泊船舶の左右の中心線より少し長めの強度な鋼材を2mくらい設け先端にはストッパーGを設ける。ストッパーGには鋼材を使用し緩衝材Qにはラバーを使用し40cm四方が望ましい。又前記鋼材Bの先端から前記横づけ用浮き桟橋Aにかけて設けられた緩衝材2Rで覆われたガイド材Cは芯材Pは鋼材を使用しそれを覆う緩衝材2Rはラバー縦、横20cm位を使用し又長さは5m程度でそれより長くても良い。又補強材Oは鋼材を使用する。そしてクリートEとクロスビットHをロープIによって船舶を桟橋に固定する。又、
鋼材B、芯材P、補強材Oと横づけ用浮き桟橋Aの取付けはボルト付け又は溶接どちらでも良い。
【0010】
図2は左側横づけ用浮き桟橋Aの船舶が停泊する側の横から見た図で前記桟橋には右側には鋼材Bをその鋼材BにストッパーGを設け前記鋼材Bの先端から前記桟橋に向かって緩衝材で覆われたガイド材Cを5m程度設ける又ガイド材Cは前記桟橋に5mより長く設ける事が出来る。
【0011】
図3及び
図4は着岸時の船の動作をあらわすものである。
図3で示すように横づけ用浮き桟橋Aの船舶左側横づけの着岸時、自船に衝撃を与えない様ガイド材Cに船首のステムを当て舵Fを右側F2にきりゆっくり前進するとステムがガイド材Cを移動して
図4の横づけ用浮き桟橋Aの所定の場所に接岸するのでクラッチを中立にしクリートEとクロスピットHにロープ(図示せず)をとり付け自船を固定する。
【0012】
図5及び
図6は離岸時の船の動作をあらわすものである。
図5で示すように横づけ用浮き桟橋Aの船舶左側横づけの離岸時、クリートEとクロスピットHのロープ(図示せず)を取り外し舵Fを左側F3にきりゆっくり前進すると船首のステムがガイド材Cを移動して
図6の様に船尾側が横づけ用浮き桟橋Aから離れたらクラッチを中立にし舵Fを舵中立F1に後進すると船体は離岸する。
【0013】
図7は横づけ用浮き桟橋Aで船首側桟橋から船舶が着岸する側に向かって直角に設けられた鋼材Bの先端に設けられたはみ出し防止用のストッパーGで船舶の船首側サイドも接触する可能性があるので緩衝材Qを固定してもよい。又固定にはボルト取付穴Nを使用して、ボルトJで取り付ける。
【0014】
図8は横づけ用浮き桟橋Aで船首側桟橋から船舶が着岸する側に向かって直角に設けられた鋼材Bの先端から前記横づけ用浮き桟橋Aにかけて設けられた船舶の船首部分のステムが衝撃も受けずスムーズにガイド材Cを移動する様、芯材Pに緩衝材2Rで覆われたガイド材Cである。又固定にはボルト取付穴Nを使用して、ボルトJで取り付ける。
【0015】
図9は船舶の各部の名称である。クリートEはロープを結ぶもので、舵FとスクリューMは操船する事で作動するもので船首部分はステムDである。
【0016】
図10は船舶を左右どちらでも着離岸出来る横づけ用浮き桟橋で右側着岸時舵の切り方が左側着離岸時の反対となる。右側着岸時が
図10の左側
横づけ用浮き桟橋を使用しステムをガイド材Cに衝撃を与えない様に当て舵Fを左側舵F3にきり
を中立にしクリートEとクロスピットHにロープ(図示せず)を取り付け自船を固定する。又右側離岸時はクリートEとクロスピットHのロープを外し舵Fを右側F2にきりゆっくり前進すると自船の後部が離岸するのでクラッチを中立にし舵を中立にし後進をかけると離岸する。
【符号の説明】
【0017】
A 横づけ用浮き桟橋
B 鋼材
C ガイド材
D ステム
E クリート
F 舵
F1舵中立
F2舵右側
F3舵左側
G ストッパー
H クロスビット
I ロープ
J ボルト
K ワッシャ
L ナット
M スクリュー
N ボルト取付穴
O 補強材
P 芯材
Q 緩衝材
R 緩衝材2
【要約】
【課題】横づけ用浮き桟橋では船舶を着離岸時風が吹いている時又、自船の停泊するスペースが狭い時等他の船舶と接触防止の為桟橋もしくは自船にもう1人以上の補助が必要となる。
【解決手段】横づけ用浮き桟橋Aで船首側桟橋から船舶が着岸する側に向かって直角に設けられた鋼材Bと前記鋼材Bの先端に設けられたストッパーGと、前記鋼材Bの先端から前記横づけ用浮き桟橋Aかけて設けられた緩衝材で覆われたガイド材Cを有することを特徴とする船舶着離岸補助装置を取り付ける事で風が吹いても狭い停泊場所でも1人で確実に着離岸出来る。
【選択図】
図1