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特許7231974配送物仕分けシステム、配送物仕分けサーバ及び配送物仕分けプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-21
(45)【発行日】2023-03-02
(54)【発明の名称】配送物仕分けシステム、配送物仕分けサーバ及び配送物仕分けプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20230101AFI20230222BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20230222BHJP
【FI】
G06Q10/08
G06Q10/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022174220
(22)【出願日】2022-10-31
【審査請求日】2022-12-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520506626
【氏名又は名称】株式会社トドケール
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】野島 剛
(72)【発明者】
【氏名】山本 隼汰
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-116399(JP,A)
【文献】特開2021-174231(JP,A)
【文献】特開2002-279236(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111553197(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得端末と、管理サーバと、ユーザ端末と、を有する配送物仕分けシステムであって、
前記取得端末は、
配送物を撮像して得られる配送物情報を取得する取得部と、
当該配送物情報を前記管理サーバに送信する送信部とを備えており、
前記管理サーバは、
前記配送物に関する条件情報と、前記配送物に対して行うべき仕分け処理に関する仕分情報とを含む仕分けルールを記憶する記憶部と、
受信した前記配送物情報から前記条件情報を抽出する抽出部と、
前記仕分けルールを参照して、抽出した前記条件情報に基づいて対応する前記仕分情報を特定する仕分け部と、
特定された前記仕分情報と前記配送物とを関連付けて表示可能に生成した管理情報を前記ユーザ端末に提供する提供部と、を備えている
配送物仕分けシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の配送物仕分けシステムであって、
前記仕分け部により特定された前記仕分情報に対して修正を受け付ける修正受付部を更に備え、
前記提供部は、修正された前記仕分情報と前記配送物とを関連付けて前記管理情報を生成する、
配送物仕分けシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の配送物仕分けシステムであって、
受け付けた前記修正に基づいて、対応する前記仕分けルールを更新するルール更新部を更に備えている、
配送物仕分けシステム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の配送物仕分けシステムであって、
所定の前記ユーザ端末から前記配送物に対して行うべき指示依頼を受付ける指示受付部を更に備える、
配送物仕分けシステム。
【請求項5】
配送物に関する条件情報と、前記配送物に対して行うべき仕分け処理に関する仕分情報とを含む仕分けルールを記憶する記憶部と、
所定の端末より受信した配送物情報から前記条件情報を抽出する抽出部と、
前記仕分けルールを参照して、抽出した前記条件情報に基づいて対応する前記仕分情報を特定する仕分け部と、
特定された前記仕分情報と前記配送物とを関連付けて表示可能に生成した管理情報を提供する提供部と、を備えている
配送物仕分けサーバ。
【請求項6】
配送物に関する条件情報と、前記配送物に対して行うべき仕分け処理に関する仕分情報とを含む仕分けルールを記憶する記憶部と、
所定の端末より受信した配送物情報から前記条件情報を抽出する抽出部と、
前記仕分けルールを参照して、抽出した前記条件情報に基づいて対応する前記仕分情報を特定する仕分け部と、
特定された前記仕分情報と前記配送物とを関連付けて表示可能に生成した管理情報を提供する提供部として、コンピュータを機能させる、
配送物仕分けプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、郵便物等の配送物の仕分けシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、企業に配送される配送物は、配送物を受け取る部門(総務課、メール室等)に一括して集められることが多い。配送物は当該部門担当者によって仕分けされ、宛先に従って、最終的には名宛人である社員等に届けられることとなる。従来の企業内における配送物の処理プロセスは、人の手によって行われることが多く、処理や判断が属人的になる傾向があった。
【0003】
特許文献1には、リモートワーク環境下において上述した業務のアウトソースを実現すためのシステムが開示されている。当該システムにおいては、あらかじめ指定された住所に配送物が配送されると、当該配送物に付された識別情報に従って配送された旨の通知が転送先ユーザの端末に送信される。この際、通知とともに、配送物の配送物情報もともに送信されるため、転送先ユーザは、その配送物の内容も把握することが可能となり、自宅に転送することや会社に保管しておく等の指示が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6910588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した文献に開示されている技術は、各配送物に固有の識別情報(配送物ID)が付与されていることが前提となっており、(かかる識別情報を付与する業務に相当する)仕分け処理についての自動化はされていない。
【0006】
そこで、本発明は、属人的になりがちな配送物の仕分け業務を自動化することによって配送物業務の受け渡しに関する業務を円滑にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
取得端末と、管理サーバと、ユーザ端末と、を有する配送物仕分けシステムであって、
前記取得端末は、
配送物を撮像して得られる配送物情報を取得する取得部と、
当該配送物情報を前記管理サーバに送信する送信部とを備えており、
前記管理サーバは、
前記配送物に関する条件情報と、前記配送物に対して行うべき仕分け処理に関する仕分情報とを含む仕分けルールを記憶する記憶部と、
受信した前記配送物情報から前記条件情報を抽出する抽出部と、
前記仕分けルールを参照して、抽出した前記条件情報に基づいて対応する前記仕分情報を特定する仕分け部と、
特定された前記仕分情報と前記配送物とを関連付けて表示可能に生成した管理情報を前記ユーザ端末に提供する提供部と、を備えている
配送物仕分けシステムが得られる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、属人的になりがちな配送物の仕分け業務を自動化することによって配送物業務の受け渡しに関する業務を円滑にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一般的な企業の配送物に関する業務プロセスを示す図である。
図2】本発明の実施の形態による配送物仕分けシステムの構成図である。
図3図2に示される管理サーバの機能ブロック図を示す図である。
図4図2に示される取得端末の処理フローを示す図である。
図5図2に示される取得端末の画面表示例である。
図6図2に示される取得端末の他の画面表示例である。
図7図2に示される管理サーバの処理フローを示す図である。
図8図2に示される管理サーバの処理フローを示す他の図である。
図9図2に示される管理サーバがユーザ端末に提供する画面表示例である。
図10図2に示される管理サーバがユーザ端末に提供する他の画面表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
取得端末と、管理サーバと、ユーザ端末と、を有する配送物仕分けシステムであって、
前記取得端末は、
配送物を撮像して得られる配送物情報を取得する取得部と、
当該配送物情報を前記管理サーバに送信する送信部とを備えており、
前記管理サーバは、
前記配送物に関する条件情報と、前記配送物に対して行うべき仕分け処理に関する仕分情報とを含む仕分けルールを記憶する記憶部と、
受信した前記配送物情報から前記条件情報を抽出する抽出部と、
前記仕分けルールを参照して、抽出した前記条件情報に基づいて対応する前記仕分情報を特定する仕分け部と、
特定された前記仕分情報と前記配送物とを関連付けて表示可能に生成した管理情報を前記ユーザ端末に提供する提供部と、を備えている
配送物仕分けシステム。
[項目2]
請求項1に記載の配送物仕分けシステムであって、
前記仕分け部により特定された前記指示情報に対して修正を受け付ける修正受付部を更に備え、
前記提供部は、修正された前記指示情報と前記配送物とを関連付けて前記管理情報を生成する、
配送物仕分けシステム。
[項目3]
請求項2に記載の配送物仕分けシステムであって、
受け付けた前記修正に基づいて、対応する前記仕分けルールを更新するルール更新部を更に備えている、
配送物仕分けシステム。
[項目4]
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の配送物仕分けシステムであって、
前記仕分情報に基づいて、所定の前記ユーザ端末から前記配送物に対して行うべき指示依頼を受付ける指示受付部を更に備える、
[項目5]
前記配送物に関する条件情報と、前記配送物に対して行うべき仕分け処理に関する仕分情報とを含む仕分けルールを記憶する記憶部と、
所定の端末より受信した配送物情報から前記条件情報を抽出する抽出部と、
前記仕分けルールを参照して、抽出した前記条件情報に基づいて対応する前記仕分情報を特定する仕分け部と、
特定された前記仕分情報と前記配送物とを関連付けて表示可能に生成した管理情報を提供する提供部と、を備えている
配送物仕分けサーバ。
[項目6]
前記配送物に関する条件情報と、前記配送物に対して行うべき仕分け処理に関する仕分情報とを含む仕分けルールを記憶する記憶部と、
所定の端末より受信した配送物情報から前記条件情報を抽出する抽出部と、
前記仕分けルールを参照して、抽出した前記条件情報に基づいて対応する前記仕分情報を特定する仕分け部と、
特定された前記仕分情報と前記配送物とを関連付けて表示可能に生成した管理情報を提供する提供部として、コンピュータを機能させる、
配送物仕分けプログラム。
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
<背景業務>
本発明による実施の形態の配送物仕分けシステムの説明の前に、企業に届く配送物の処理に関して背景業務(以下、配送物業務という。)を説明する。
【0013】
図1に示されるように、配送物業務は、配送物の受け渡しを担当する社員(以下、配送物担当者という。)が、当該企業宛てに送付された配送物をポストから回収したりメール室等のような専門部署によって配送業者から受け取るところがプロセスの起点となる。配送物担当者は、その後、配送物の宛先、差出人、内容、配送の種別(速達、書留等)、特記事項(「親展」、「請求書在中」等の記載)に応じて、配送物を受け取った旨の受領通知を通知すべき相手社員を特定したり、通知せずに廃棄したり等の処理を行う(仕分け)。その後、受領通知を受け取った相手社員から当該配送物に対して希望する処理の指示を受領し(指示受領)、指示内容を確認した後に、配送物の内容をスキャンしてデータを相手社員に送付したり、配送物を社内又は社外の当該社員の自宅等へ転送したり、会社に保管したりする。指示された作業が完了すると配送物担当者は、当該配送物に対する処理を完了する(作業完了)。
【0014】
かかる仕分けの処理は、多種多様な配送物にして指示をもらうべき相手を特定することが肝要となる。しかしながら、企業に届く封筒には宛先がわからないもの(例えば、株式会社ABC宛、採用担当者様宛等)が存在していたり、宛名とは異なる仕分けルール(例えば、請求書は宛名に関係なく経理に渡す、役員宛ては秘書に渡す等)があったり、相手に応じたルール(例えば、役員にはダイレクトメールは渡してはいけないが、取引先からのダイレクトメールは渡さないといけない等)が決められていたりすることがある。
【0015】
このような背景から、配送物業務は、配送物業務を長く担当してきた社員や、社内の人間関係に詳しい人にしか判別できない対応も生じてしまい、結果、仕分け処理の属人化につながってしまうという課題がある。
【0016】
本発明は、このような属人的になりやすい仕分けの処理を配送物の画像の情報に基づいて仕分けする。即ち、配送物担当に蓄積されている暗黙知としての仕分けルールをアルゴリズムとして実現するものである。これにより、例えば、配送物担当者として経験が浅い者であっても教育コストなく宛先を判定して仕分けることができ、また、宛先を考えたり調べたりする無駄な時間を削減することができる。
【0017】
<本発明の構成>
図2に示されるように、本発明の実施の形態による配送物仕分けシステム1(以下、単にシステムという。)は、管理サーバ10と、取得端末20と、ユーザ端末30とを備えている。管理サーバ10と取得端末20及び取得端末20とユーザ端末30は互いにネットワークNWを介して通信可能に接続されている。
【0018】
<ハードウェア構成例>
以下に説明する各機能ブロック、機能単位、機能モジュールは、例えばコンピュータに備えられたハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROM等を備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。本明細書において説明するシステム及び端末による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施形態に係る各端末の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することが可能である。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
【0019】
<機能ブロック図>
図3に示されるように、取得端末20は、配送物を撮像して得られる配送物情報を取得する取得部と、当該配送物情報を管理サーバに送信する送信部とを備えている。取得部としては、例えば、端末のカメラ機能、スキャナ、複合機等配送物の画像情報を取得できる手段であればどのようなものであってもよい。また、情報の取得にあたっては、手入力による修正操作、補足情報追加操作等を受け付けることとしてもよい。
【0020】
管理サーバ10は、記憶部と、抽出部と、仕分け部と、修正受付部と、ルール更新部と、指示受付部と、提供部とを備えている。なお、これらの機能ブロックは単体又は複合的な機能モジュールとして構成されていてよいし外部システムと協調して論理的に構成されることとしてもよい。
【0021】
記憶部は、仕分けルールと配送物管理データを少なくとも有している。仕分けルールには、配送物に関する条件情報と、当該配送物に対して行うべき仕分け処理に関する仕分情報とを含んでいる。
【0022】
条件情報は、例えば、宛先の記載に関する宛先条件、差出人に関する差出人条件、郵便物の内容(手紙、はがき、刊行物等)に関する内容条件、配送の種別(速達、書留等)に関する種別条件、特記事項(「親展」、「請求書在中」等の記載)に関する特記事項条件等が例示できるがこれ以外の条件が存在していてもよい。また、各条件情報は、例えば、はがきの場合に、印刷されたものなのか手書きのものなのか、といった一又は複数の階層構造を有していてもよい。
【0023】
仕分情報は、通知を行うべき相手社員等の通知先情報、通知をせずに破棄等したり開封して電子化する等の何らかの定められた処理(人による作業指示を含む)を行う処理情報等が例示できるがこれ以外の仕分け処理を行うこととしてもよい。
【0024】
なお、条件情報に対応して、例えば緊急度と重要度といった配送物に関して予め定義された定量的なスコアを関連付けることとしてもよい。かかるスコアに基づいて、例えば、後述するサービスサイト上の一覧に表示させる/させない、通知すべき相手に個別に通知する、作業や通知の推奨度に関する順番付けや表示順序、不要な書類BOXに振り分ける等の作業を適切に行うことが可能となる。更には、例えば、「請求書在中」という表示の有無、ダイレクトメールかどうか、新聞雑誌等の刊行物であるかどうか、担当者が不明確なものかどうかによって、スコアリングを行うこととしてもよい。
【0025】
配送物管理データは、取得部によって取得した配送物情報や、仕分け後(後述)の配送物に関する指示情報等を記憶し管理する。
【0026】
抽出部は、取得部によって取得された画像を受信し、受信した画像を分析することによって、上述した条件情報を満たすものが含まれているかどうかを抽出する。例えば、封筒の宛名欄から宛先の氏名(相手社員の氏名)を判別してテキストとして抽出したり、差出人の住所や名称の表示を判別してテキストとして抽出することが例示できる。抽出部は、CNN(Convolutional Neural Network)等を用いた種々の画像認識の技術や、kNN((k-nearest neighbor)又はSVM(Support Vector Machine)等を用いた種々の文字認識の技術が採用できる。
【0027】
仕分け部は、上述した仕分けルールを参照して、抽出した条件情報に基づいて、対応する仕分情報を特定する。なお、対応する条件情報が存在していない場合には、配送物担当者に仕分け不可能である旨の通知を行うとともに、従来と同様に手動による仕分け処理を促す処理を行うこととしてもよい。本実施の形態による仕分け情報は、例えば、配送物の到着を通知すべき担当者、届けるべき(所有すべき)相手方、受け取りの場所等とすることができる。
【0028】
提供部は、特定された仕分情報と配送物とを関連付けて、所定のサービスサイトにおいてWEBブラウザ又はアプリケーションウインドウ等を経由して、少なくとも相手社員(ユーザ端末)に対して表示する。
【0029】
本実施の形態によるシステムは、仕分け部により特定された指示情報に対して修正を受け付ける修正受付部を更に備えていてもよい。例えば、一時的に修正が必要であったり、仕分けのルールが変わった場合等には手動による仕分けルールの修正を受け付けることができる。
【0030】
また、修正受付部が受け付けた仕分けの変更に関する処理(手動で行われた処理)を学習して、仕分けルールを更新するルール更新部を有することとしてもよい。
【0031】
指示受付部は、仕分情報に基づいて、配送物が到着した旨の通知を相手社員(ユーザ端末)に行った場合に、当該相手社員から配送物に対して行うべき指示依頼を受付ける。
【0032】
<処理の流れ>
続いて、本システムの処理の流れを説明する。取得端末20は、配送物担当者が管理する端末である。配送物担当者は、端末を操作して取得端末として機能する状態にするためのアプリケーションを起動する(S301)。アプリケーションはカメラ等の撮像機能を有するハードウェアを使用可能な状態にする。図5に示されるように、配送物担当者は、端末の画面を確認しながら配送物を撮像する(S302)。この際、撮像対象となる配送物の画像が不鮮明になっていたり、カメラの撮像範囲から外れていたりした場合にはその旨の通知を行うこととし再度の撮像を促すこととしてもよい(S303)。
【0033】
撮像が成功した場合には、図6に示されるように、取得端末上に取得した全ての撮像イメージがプレビューされる。宛先情報等が配送物の表面及び裏面の両方にまたがっていた場合等には続いて裏面の撮像を行うこととしてもよい。配送物担当者はその他に撮像するものがない場合には仮登録ボタンを操作する(S304)。かかる操作によって、配送物情報は、管理サーバ10に送信される(S305)。
【0034】
図7に示されるように、管理サーバ10は、取得端末20から送信された画像情報を受信すると(S401)、宛先等条件情報を判別するための要素を抽出する(S402)。条件情報に対応付けられる要素が抽出できた場合には仕分けのルールを読込み(S403)、仕分けの処理を行う(S404)。仕分けが完了すると、図9及び図10に示されるように、仕分けの結果情報がサービスサイト上に表示可能に登録される(S405)。その後、仕分けルールに従って特定された通知先のユーザ端末に対して、配送物が到着した旨の通知が送信される。
【0035】
なお、図8に示されるように、仕分け処理を行った後(S404)、仕分け結果の修正を受け付けることとしてもよい。例えば、サービスサイト上において仕分けの結果として設定された通知先を変更すること等の編集を行うことが可能である。
【0036】
本実施の形態によるシステムは、例えば、配送物の内容に応じた注意メッセージを生成して相手社員に通知することとしてもよい。即ち仕分けルールには、条件情報に対応した取り扱い情報を更に含めておき、例えば、クール便の場合には当日の引取り依頼等を通知する処理を仕分け処理と同時に行うこととしてもよい。
【0037】
以上説明したシステムによれば、属人的になりがちな配送物の仕分け業務を自動化することによって配送物業務の受け渡しに関する業務を円滑にすることができる。
【0038】
本明細書においてフローチャート図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0039】
以上説明した実施の形態を適宜組み合わせて実施することとしてもよい。また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0040】
10 管理サーバ
20 取得端末
30 ユーザ端末

【要約】
【課題】属人的になりがちな配送物の仕分け業務を自動化することによって配送物業務の受け渡しに関する業務を円滑にすること。
【解決手段】本開示のシステムは、取得端末と管理サーバとユーザ端末とを有している。管理サーバは、配送物に関する条件情報と、配送物に対して行うべき仕分け処理に関する仕分情報とを含む仕分けルールを記憶する記憶部と、受信した配送物情報から条件情報を抽出する抽出部と、仕分けルールを参照して、抽出した条件情報に基づいて対応する仕分情報を特定する仕分け部と、特定された仕分情報と配送物とを関連付けて表示可能に生成した管理情報をユーザ端末に提供する提供部と、を備えている。
【選択図】図2

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10