(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-21
(45)【発行日】2023-03-02
(54)【発明の名称】画質回路、映像処理装置および信号特徴検出方法
(51)【国際特許分類】
H04N 7/01 20060101AFI20230222BHJP
H04N 5/20 20060101ALI20230222BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20230222BHJP
H04N 5/66 20060101ALI20230222BHJP
【FI】
H04N7/01 170
H04N5/20
G09G5/00 555D
G09G5/00 520V
H04N5/66 Z
(21)【出願番号】P 2019170854
(22)【出願日】2019-09-19
【審査請求日】2021-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000214984
【氏名又は名称】TVS REGZA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阿部 裕俊
【審査官】佐野 潤一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-003756(JP,A)
【文献】国際公開第2014/115449(WO,A1)
【文献】特開2015-026879(JP,A)
【文献】国際公開第2009/157221(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/01
H04N 5/66
H04N 5/20
H04N 7/18
G09G 3/00-5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された
8K放送信号を当該
8K放送信号よりも低解像度である
4K信号にダウンコンバートするダウンコンバート部と、
前記
8K放送信号とは別系統で入力された当該
8K放送信号よりも低解像度である
4K放送信号の特徴検出
として、信号の画素の色の分布を表すヒストグラムの検出を行う特徴検出部と、
を備え、
前記特徴検出部は、前記ダウンコンバート部によりダウンコンバートされた前記
4K信号の特徴検出
として、信号の画素の色の分布を表すヒストグラムの検出を行う、
ことを特徴とする画質回路。
【請求項2】
請求項
1に記載の画質回路と、
前記画質回路を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記画質回路の特徴検出部による特徴検出結果を報知する、
ことを特徴とする映像処理装置。
【請求項3】
画質回路における信号特徴検出方法であって、
入力された
8K放送信号を当該
8K放送信号よりも低解像度である
4K信号にダウンコンバートするダウンコンバートステップと、
前記
8K放送信号とは別系統で入力された当該
8K放送信号よりも低解像度である
4K放送信号の特徴検出
として、信号の画素の色の分布を表すヒストグラムの検出を行う特徴検出ステップと、
を含み、
前記特徴検出ステップは、前記ダウンコンバートステップにおいてダウンコンバートされた前記
4K信号の特徴検出
として、信号の画素の色の分布を表すヒストグラムの検出を行う、
ことを特徴とする信号特徴検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画質回路、映像処理装置および信号特徴検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、映像信号の特徴検出を行い、当該特徴検出結果を用いて各種処理を実行する技術が開示されている。例えば、映像信号の画素の輝度レベルに基づくヒストグラムを検出し、当該ヒストグラムを表示することでコンテンツの実際のダイナミックレンジを確認させる技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、新帯域(左旋)での4K8K衛星放送が開始されている。しかしながら、このような4K8K衛星放送において、8K放送信号(7680×4320)の特徴検出(例えば、ヒストグラムの検出)を実行するためには、4K放送信号(3840×2160)に比べて、4倍のデータを格納するRAM(Random Access Memory)が必要となる、という課題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回路規模を維持しつつ、より高精細な画素数の多い信号の特徴検出を可能とする画質回路、映像処理装置および信号特徴検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の画質回路は、入力された8K放送信号を当該8K放送信号よりも低解像度である4K信号にダウンコンバートするダウンコンバート部と、前記8K放送信号とは別系統で入力された当該8K放送信号よりも低解像度である4K放送信号の特徴検出として、信号の画素の色の分布を表すヒストグラムの検出を行う特徴検出部と、を備え、前記特徴検出部は、前記ダウンコンバート部によりダウンコンバートされた前記4K信号の特徴検出として、信号の画素の色の分布を表すヒストグラムの検出を行う。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態にかかる映像処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、映像復号器および信号処理部の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、第2の実施形態にかかる映像復号器および信号処理部の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる映像処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態においては、映像処理装置の一例としてのデジタルテレビジョン受信機11を適用して説明する。なお、本実施形態においては、映像処理装置の一例としてデジタルテレビジョン受信機11を適用したが、これに限るものではなく、セットトップボックス、HDDレコーダなどであってもよい。
【0009】
図1に示すように、デジタルテレビジョン受信機11は、映像表示部14、スピーカ15、操作部16、受光部18、放送信号入力端子48,53、出力端子63,64、チューナ49,54、PSK復調器50、OFDM復調器55、映像復号器70、画質回路である信号処理部51、音声処理部59、グラフィック処理部58、映像処理部62、OSD信号生成部61、制御部65等を備える。
【0010】
また、放送信号入力端子48及び放送信号入力端子53には、それぞれBS/CSデジタル放送受信用アンテナ47及び地上波放送受信用アンテナ52が接続される。受光部18は、リモートコントローラ17から出力される信号を受信する。
【0011】
制御部65は、デジタルテレビジョン受信機11内の各部の動作を制御する。制御部65は、CPU(Central Processing Unit)69、ROM(Read Only Memory)66、RAM(Random Access Memory)67、及び不揮発性メモリ68を備える。ROM66は、CPU69によって実行される制御プログラムを格納する。不揮発性メモリ68は、各種の設定情報及び制御情報を格納する。CPU69は、処理に必要な命令群及びデータをRAM67にロードし、処理を実行する。
【0012】
制御部65には、操作部16による操作情報、もしくは受光部18で受信されるリモートコントローラ17による操作情報が入力される。制御部65は、この操作内容を反映した各部の制御を行う。
【0013】
BS/CSデジタル放送受信用アンテナ47は、衛星デジタルテレビジョン放送信号(4K8K衛星放送を含む)を受信する。BS/CSデジタル放送受信用アンテナ47は、受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号(4K8K衛星放送を含む)を、入力端子48を介して衛星デジタル放送用のチューナ49に出力する。チューナ49は、この放送信号からユーザが選択しているチャンネルの放送信号を選局する。チューナ49は、選局した放送信号をPSK復調器50に出力する。PSK(Phase Shift Keying)復調器50は、チューナ49により選局された放送信号をデジタルの映像信号及び音声信号に復調する。PSK復調器50は、復調したデジタルの映像信号及び音声信号を映像復号器70に出力する。
【0014】
地上波放送受信用アンテナ52は、地上デジタルテレビジョン放送信号を受信する。地上波放送受信用アンテナ52は、地上デジタルテレビジョン放送信号を、入力端子53を介してチューナ54に出力する。チューナ54は、この放送信号からユーザが選択しているチャンネルの放送信号を選局する。チューナ54は、選局した放送信号をOFDM復調器55に出力する。OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器55は、チューナ54により選局された放送信号をデジタルの映像信号及び音声信号に復調する。OFDM復調器55は復調したデジタルの映像信号及び音声信号を映像復号器70に出力する。
【0015】
映像復号器70は、MPEG2、H.264/MPEG-4 AVC、H.265(ISO/IEC 23008-2 HEVC)などといった動画圧縮規格によって映像符号化がされた映像信号を復号し、信号処理部51に出力する。
【0016】
信号処理部51は、映像復号器70で復号されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して所定のデジタル信号処理を施す。信号処理部51は、所定のデジタル信号処理を施した映像信号及び音声信号を、グラフィック処理部58及び音声処理部59に出力する。
【0017】
グラフィック処理部58は、信号処理部51から出力されるデジタル映像信号に、OSD(On Screen Display)信号生成部61で生成されるメニュー等のOSD信号を重畳する。グラフィック処理部58は、OSD信号が重畳された映像信号を映像処理部62に出力する。また、グラフィック処理部58は、信号処理部51の出力である映像信号と、OSD信号生成部61の出力であるOSD信号とを選択的に出力してもよい。
【0018】
映像処理部62は、入力されたデジタル映像信号を、映像表示部14で表示可能なアナログ映像信号に変換する。映像処理部62は、このアナログ映像信号を映像表示部14に出力する。映像表示部14は、入力されたアナログ映像信号に基づいて映像を表示する。映像処理部62はさらに、出力端子63を介してアナログ映像信号を外部に導出してもよい。
【0019】
音声処理部59は、入力されたデジタル音声信号を、スピーカ15で再生可能なアナログ音声信号に変換する。音声処理部59は、このアナログ音声信号をスピーカ15に出力する。スピーカ15は、入力されたアナログ音声信号に基づいて音声を再生する。音声処理部59はさらに、出力端子64を介してアナログ音声信号を外部に導出してもよい。
【0020】
信号処理部51は、信号の特徴検出を行う特徴検出部であるヒストグラム検出部60を備える。信号処理部51では、処理対象の映像信号のうち、例えば画素の輝度レベルに基づく輝度信号(Y)がヒストグラム検出部60に入力される。ヒストグラム検出部60は、輝度信号(Y)からヒストグラムを生成する。映像処理部62では、ヒストグラム検出部60により生成されたヒストグラムに基づいて、映像信号を表示する。
【0021】
ここで、映像復号器70および信号処理部51について詳述する。
【0022】
図2は、映像復号器70および信号処理部51の構成例を示す図である。
図2に示すように、映像復号器70は、8Kデコーダ56と、4Kデコーダ57と、を備える。
【0023】
また、信号処理部51は、8K画質回路71と、4K画質回路72と、8K→4Kダウンコンバータ73、4K→8Kアップコンバータ74、切替スイッチ(SW)75,76,77を備えている。
【0024】
8K画質回路71は、第1画質回路711と、画質制御回路712と、第2画質回路713と、を備え、8K信号に対する各種画質処理を実行する。
【0025】
4K画質回路72は、第1画質回路721と、画質制御回路722と、第2画質回路723と、ヒストグラム検出部60と、を備え、4K信号に対する各種画質処理を実行する。第1画質回路721は、信号の特徴検出には影響のない動作を行う。信号の特徴検出の1つとして、ヒストグラム検出部60における信号の画素の輝度レベルに基づく輝度分布を表すヒストグラム検出がある。
【0026】
なお、信号の特徴検出は、輝度分布を表すヒストグラム検出に限るものではなく、色の分布を表すヒストグラム検出などでもよい。
【0027】
第1の信号である8K放送信号(7680×4320)は、8Kデコーダ56によりコンポーネント信号(8K信号)に変換される。このコンポーネント信号は、外部入力端子(図示せず)からの8K信号と切替SW75で切り替えられて、切替SW77を経由して8K画質回路71に入力される。
【0028】
また、8K放送信号や外部入力端子からの8K信号は、切替SW75で切り替えられて8K→4Kダウンコンバータ73に入力される。
【0029】
8K→4Kダウンコンバータ73は、8K放送信号や外部入力端子からの8K信号を4K信号(第2の信号)にダウンコンバートして、ダウンコンバートした信号を切替SW76に出力する。ダウンコンバートした信号とは、原信号の画素数の多い信号を画素数の少ない信号に変換した後の信号を意味する。
【0030】
一方、第3の信号である4K放送信号(3840×2160)は、4Kデコーダ57によりコンポーネント信号(4K信号)に変換される。このコンポーネント信号は、外部入力端子(図示せず)からの4K信号および8K→4Kダウンコンバータ73からの4K信号と切替SW76で切り替えられて4K画質回路72に入力される。
【0031】
4K画質回路72に入力された4K放送信号は、4K画質回路72で各種画質処理を実行した後、4K→8Kアップコンバータ74で8K信号にアップコンバートされる。アップコンバートされた8K信号は、切替SW77を介して8K画質回路71で各種画質処理を実行されて映像表示部14に表示される。
【0032】
加えて、8K→4Kダウンコンバータ73でダウンコンバートした4K信号は、切替SW76で切り替えられて4K画質回路72に入力される。4K画質回路72に入力されたダウンコンバートした4K信号は、4K画質回路72の第1画質回路721を通り、ヒストグラム検出部60にてヒストグラム検出を実行される。
【0033】
8K信号のヒストグラムの特徴は、ダウンコンバートした4K信号のヒストグラムの特徴と変わらないため、本実施形態においては、ダウンコンバートした4K信号のヒストグラムの特徴を8K信号のヒストグラムの特徴の代用として用いるようにしたものである。
【0034】
ヒストグラム検出部60は、ヒストグラム検出結果を制御部65に渡す。制御部65は、OSD信号生成部61を制御してヒストグラム検出結果に基づくデータを生成し、生成したデータをグラフィック処理部58に渡す。グラフィック処理部58は、信号処理部51から出力されるデジタル映像信号に、OSD信号生成部61で生成されたヒストグラム検出結果に基づくデータであるOSD信号を重畳するなどした映像信号を映像処理部62に出力する。映像処理部62は、映像信号を映像表示部14に出力する。映像表示部14は、入力された映像信号に基づいて映像を表示する。ユーザは、映像表示部14にグラフィック表示されたコンテンツのヒストグラム表示を見ることで、コンテンツの実際のダイナミックレンジを確認することができる。
【0035】
また、制御部65は、ヒストグラム検出結果に応じた8K画質回路71の8K信号の画質制御に対するフィードバック信号を8K画質回路71の画質制御回路に出力する。このフィードバック信号は、ヒストグラム検出結果に応じた4K画質回路72の4K信号の画質制御に対するフィードバック信号と同じである。
【0036】
このように、第1の実施形態の画質回路および映像処理装置によれば、8K信号について8Kから4Kへのダウンコンバートを行い、4K信号として4K画質回路72に入力する。これにより、8K信号からの特徴検出(例えば、ヒストグラム検出)を不要とし、4K信号における特徴検出(例えば、ヒストグラム検出)の回路規模を維持しつつ、8K信号についての特徴検出(例えば、ヒストグラム検出)が可能になる。
【0037】
また、第1の実施形態の映像処理装置によれば、8K信号についての特徴検出(例えば、ヒストグラム検出)の結果を、8K信号についての特徴検出(例えば、ヒストグラム検出)の結果と同様に報知(表示)することができる。
【0038】
さらに、第1の実施形態の映像処理装置によれば、特徴検出結果(例えば、ヒストグラム検出結果)に応じた8K画質回路71の8K信号の画質制御に対するフィードバック信号は、4K画質回路72の4K信号の画質制御に対するフィードバック信号と同じである。
【0039】
なお、8K→4Kダウンコンバータ73でダウンコンバートした4K信号は、変換後、一般的なテレビのインターフェースで用いられるフォーマットに変換して、外部へ出力できる形にしたものも含まれる。また、8K→4Kダウンコンバータ73でダウンコンバートした4K信号は、HDD(Hard Disk Drive)に記録するなと他の用途にも用いるためのフォーマットに変換するものも含まれる。
【0040】
なお、第1の実施形態の構成において、8K画質回路71と4K画質回路72との位置、4K→8Kアップコンバータ74の位置は、
図2で示した位置に限るものではない。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0042】
第2の実施の形態は、コンテンツがメタ情報を記録したDynamicHDRに非対応である場合に、8K信号について8Kから4Kへのダウンコンバートを行い、4K信号として4K画質回路72に入力する点が、第1の実施の形態と異なる。以下、第2の実施の形態の説明では、第1の実施の形態と同一部分の説明については省略し、第1の実施の形態と異なる箇所について説明する。
【0043】
図3は、第2の実施形態にかかる映像復号器70および信号処理部51の構成例を示す図である。
【0044】
近年、シーン毎あるいはフレーム毎の輝度範囲などのメタ情報を記録したDynamicHDR対応のコンテンツが開発されている。このようなメタ情報は、HDMI(登録商標)の情報領域(AVInfo)、デコードのSEI信号などの形で付加される。また、このようなDynamicHDR対応のコンテンツを受信する映像処理装置も開発されている。
【0045】
図3に示すように、デジタルテレビジョン受信機11の信号処理部51は、メタ情報抽出部80を備える。メタ情報抽出部80は、受信したコンテンツ(4K放送信号)を4Kデコーダ57で変換したコンポーネント信号からメタ情報(シーン毎あるいはフレーム毎の輝度範囲など)を抽出する。また、メタ情報抽出部80は、外部入力端子(図示せず)からの4K信号および8K→4Kダウンコンバータ73からの4K信号からメタ情報(シーン毎あるいはフレーム毎の輝度範囲など)を抽出する。
【0046】
デジタルテレビジョン受信機11の制御部65は、メタ情報抽出部80で抽出したメタ情報に基づくデータを8K画質回路71の画質制御回路712および4K画質回路72の画質制御回路722にフィードバックして、画質制御を実施する。
【0047】
ところで、コンテンツ(8K放送信号)がDynamicHDRに非対応であり、上述のようなメタ情報(シーン毎あるいはフレーム毎の輝度範囲など)を取得することができない場合がある。
【0048】
そこで、本実施形態のデジタルテレビジョン受信機11は、コンテンツ(8K放送信号)がDynamicHDRに非対応である場合、8K→4Kダウンコンバータ73でダウンコンバートした4K信号について、4K画質回路72のヒストグラム検出部60にてヒストグラム検出を実行する。
【0049】
ヒストグラム検出部60は、ヒストグラム検出結果を制御部65に渡す。制御部65は、ヒストグラム検出結果をDynamicHDR対応で使用しているメタ情報の形に変換し、当該メタ情報に基づくデータを8K画質回路71の画質制御回路712および4K画質回路72の画質制御回路722にフィードバックして、画質制御を実施する。
【0050】
このように、第2の実施形態の画質回路および映像処理装置によれば、コンテンツがメタ情報を記録したDynamicHDRに非対応である場合に、8K信号について8Kから4Kへのダウンコンバートを行い、4K信号として4K画質回路72に入力する。これにより、コンテンツがメタ情報を記録したDynamicHDRに非対応である場合であっても、8K信号からの特徴検出(例えば、ヒストグラム検出)を不要とし、4K信号における特徴検出(例えば、ヒストグラム検出)の回路規模を維持しつつ、8K信号についての特徴検出(例えば、ヒストグラム検出)が可能になる。
【0051】
また、第2の実施形態の映像処理装置によれば、制御部65は、特徴検出(例えば、ヒストグラム検出)結果をDynamicHDR対応で使用しているメタ情報の形に変換することにより、より容易に、高画質が実現できる。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
11 映像処理装置
51 画質回路
60 特徴検出部
65 制御部
73 ダウンコンバート部