(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-21
(45)【発行日】2023-03-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、表示装置及び視聴量分析システム
(51)【国際特許分類】
H04N 17/00 20060101AFI20230222BHJP
【FI】
H04N17/00 M
(21)【出願番号】P 2020192572
(22)【出願日】2020-11-19
【審査請求日】2022-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000214984
【氏名又は名称】TVS REGZA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田之上 伸吾
【審査官】益戸 宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第9148680(US,B1)
【文献】特開2013-21661(JP,A)
【文献】特開2019-176453(JP,A)
【文献】特開2017-216501(JP,A)
【文献】国際公開第2004/107748(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 17/00
H04N 21/232
H04N 21/234
G06Q 50/10
G06F 16/904
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定期間における分析対象となる各枠において、チャンネル毎の視聴量を取得する取得部と、
取得された所定期間における各枠のチャンネル毎の視聴量を、分析条件と当該枠における視聴量のチャンネル別シェアである占拠率とで表された二次元領域上に、大きさまたは形状の少なくとも一方により識別可能に示す視聴量表示で表した分析画面を生成する画像生成部と、
前記画像生成部が生成した分析画面を表示装置に表示する表示制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記画像生成部は、各枠のチャンネル毎の視聴量を表す前記視聴量表示について、複数のチャンネルを色で区別し、視聴量の値に応じて大きさまたは形状の少なくとも一方を変える、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像生成部は、所定のチャンネルの所定期間における平均占拠率を示す情報を付加する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記画像生成部は、前記二次元領域上に表示された複数のチャンネルのうち一のチャンネルが指定された場合、前記二次元領域上の他のチャンネルの視聴量を表す前記視聴量表示の表示態様を、一のチャンネルの視聴量を表す前記視聴量表示に比べて薄く表す、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記画像生成部は、前記二次元領域上に表示された前記視聴量表示が指定された場合、指定された前記視聴量表示に係るチャンネル毎の視聴量に係るパラメータを付加する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記画像生成部は、前記視聴量表示を表示する枠の絞り込みを可能とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記画像生成部は、前記分析条件を、時間帯とデモグラフィックと地域と視聴方法との少なくとも何れか一つとする、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
所定期間における分析対象となる各枠において、取得されたチャンネル毎の視聴量を、分析条件と当該枠における視聴量のチャンネル別シェアである占拠率とで表された二次元領域上に、大きさまたは形状の少なくとも一方により識別可能に示す視聴量表示で表した分析画面を表示する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置で生成された分析画面を表示する表示装置と、
を備えることを特徴とする視聴量分析システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、情報処理装置、表示装置及び視聴量分析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のテレビ視聴量を分析する方法は、特定の1週間の曜日及び時間帯等の所定の枠毎にチャンネル毎の視聴量を集計して曜日及び時間順に並べた視聴量表を作成して表示装置に表示する方法が一般的である。このような方法を用いた情報処理装置によれば、視聴量表に基づいて、例えば視聴量が多い枠、又は、視聴量が少ない枠等をチャンネル毎に容易に認識することができる。
【0003】
また、特許文献1には、利用者により選択された部分データをデータベースから抽出して表示するデータ分析のデータ抽出システムが開示されている。
【0004】
ここで、従来の情報処理装置によれば、例えば一のチャンネルの視聴量と他のチャンネルの視聴量とを比較して分析を行うには、別途、複数の視聴量表を一つの表示画面に並べて表示する。この場合、ユーザは、複数のチャンネルの視聴量表から注目している枠の視聴量の差を読取り、チャンネル毎の視聴量の比較分析を行う。
【0005】
しかしながら、従来の情報処理装置によれば、複数のチャンネルの視聴量表を表示する場合、各チャンネルの視聴量表を一つの表示画面に並べて表示するだけのため、他のチャンネルの結果と関連付けた効率の良い分析が困難となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、視聴量の効率の良い分析を可能とする情報処理装置、表示装置及び視聴量分析システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施の形態の情報処理装置は、所定期間における分析対象となる各枠において、チャンネル毎の視聴量を取得する取得部と、取得された所定期間における各枠のチャンネル毎の視聴量を、分析条件と当該枠における視聴量のチャンネル別シェアである占拠率とで表された二次元領域上に、大きさまたは形状の少なくとも一方により識別可能に示す視聴量表示で表した分析画面を生成する画像生成部と、前記画像生成部が生成した分析画面を表示装置に表示する表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態の視聴量分析システムのシステム構成図である。
【
図2】
図2は、実施の形態の視聴量分析システムに設けられているサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態の視聴量分析システムに設けられているサーバ装置の機能ブロック図である。
【
図4】
図4は、実施の形態の視聴量分析システムに設けられている表示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施の形態の視聴量分析システムにおける視聴量表の表示動作の流れを示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施の形態の視聴量分析システムで表示される視聴量表の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態の視聴量分析システムにおけるパラメータ選択画面のプルダウンメニューの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施の形態の視聴量分析システムで表示される分析画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態の視聴量分析システムで表示される分析画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施の形態の視聴量分析システムで表示される分析画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施の形態の視聴量分析システムで表示される分析画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施の形態の視聴量分析システムで表示される分析画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施の形態の視聴量分析システムで表示される分析画面の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施の形態の視聴量分析システムで表示される分析画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態の情報処理装置、表示装置及び視聴量分析システムを、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
(システムの構成)
図1は、実施の形態の視聴量分析システム100のシステム構成図である。
図1に示すように、実施の形態の視聴量分析システム100は、多数のテレビジョン受像機(TV受信機)1及び情報処理装置として機能するサーバ装置2を、ネットワーク4を介して相互に接続して構成されている。各テレビジョン受像機1は、視聴情報処理部5を備えている。視聴情報処理部5は、テレビジョン受像機1で視聴されたチャンネルのチャンネル番号及び秒単位でカウントした視聴時間等を含む視聴情報を生成し、ネットワーク4を介してサーバ装置2に送信する。
【0012】
サーバ装置2は、各テレビジョン受像機1からの視聴情報を集計し、ユーザにより指定された枠(地域、期間、時間帯等)に対応する視聴量の平均(以下単に「視聴量」という)を示す「視聴量表」60(
図6など参照)を生成する。
【0013】
サーバ装置2には、例えばケーブルラインを介して液晶モニタ装置等の表示装置3が接続されている。サーバ装置2は、視聴量表60等を表示装置3に送信して表示する。これにより、視聴量等の効率の良い分析を可能とすることができる。
【0014】
なお、
図1に点線で示すように、サーバ装置2及び表示装置3を、ネットワーク4を介して相互に接続してもよい。この場合、表示装置3としては、携帯端末装置、タブレット端末装置等の携帯機器を用いることができる。
【0015】
サーバ装置2及び表示装置3が、ネットワーク4を介して接続されている場合、サーバ装置2側で生成される、上述の視聴量表60を、表示装置3が例えばウェブブラウザ(Webブラウザ)を介して取得して表示してもよい。すなわち、サーバ装置2側で視聴量表60の生成処理を行い、これを表示装置3で表示してもよい。または、サーバ装置2から表示装置3に対して、視聴量表60の画像データをそれぞれ送信し、表示装置3側で、視聴量表60を生成して表示してもよい。
【0016】
(サーバ装置のハードウェア構成及び機能構成)
図2は、サーバ装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。この
図2に示すように、サーバ装置2は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disc Drive)14、通信部15及び入出力インターフェース(入出力I/F)16を備えている。入出力I/F16には、例えばキーボード装置及びマウス装置等の操作部17が接続されている。また、入出力I/F16には、上述の表示装置3が接続されている。
【0017】
HDD14には、各テレビジョン受像機1から収集された視聴情報が記憶される。また、HDD14には、視聴量の分析を行うための情報処理プログラムが記憶されている。
図3は、CPU11が情報処理プログラムに基づいて動作することで実現される各機能の機能ブロック図である。CPU11は、この情報処理プログラムに基づいて動作することで、
図3に示すように通信制御部21、記憶制御部22、入力処理部23、画像生成部24及び表示制御部25として機能する。そして、CPU11は、通信制御部21~表示制御部25として機能することで、後述するように視聴量表60を生成して表示装置3に表示制御する。
【0018】
通信制御部21は、視聴量の分析が指定されるまでの間、各テレビジョン受像機1から視聴情報を収集する。記憶制御部22は、各テレビジョン受像機1から収集した視聴情報をHDD14に記憶制御する。入力処理部23は、操作部17を介した視聴量の分析の指定操作を認識する。通信制御部21及び入力処理部23は、取得部の一例である。
【0019】
画像生成部24は、視聴量表60を生成する。より詳細には、画像生成部24は、取得された所定期間(週、クール、年)における、各枠のチャンネル毎の視聴量を、分析条件(時間帯、デモグラ(デモグラフィック)、地域、視聴方法)と当該枠における視聴量のチャンネル別シェアである占拠率とで表された二次元領域上に、大きさまたは形状の少なくとも一方により識別可能に示す視聴量表示で表した分析画面50(
図6など参照)を生成する。視聴量表示は、例えば、バブルサイズで表すことができる。バブルサイズの形状は、円形状に限らず、楕円形状や多角形状であってもよい。また、バブルサイズの形状は、視聴量に応じて大きさまたは形状を変更するようにしてもよく、さらに、視聴量に応じて大きさと形状を組み合わせて変更してもよい。以下においては、視聴量に応じて円形状のバブルサイズの大きさを変更する例を示す。
【0020】
表示制御部25は、画像生成部24が生成した視聴量表60を表示装置3に表示する。
【0021】
本実施形態のサーバ装置2で実行される情報処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0022】
また、本実施形態のサーバ装置2で実行される情報処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のサーバ装置2で実行される情報処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。また、本実施形態のサーバ装置2で実行される情報処理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0023】
(表示装置のハードウェア構成)
図4は、表示装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。この
図4に示すように、表示装置3は、CPU31、ROM32、RAM33、通信インターフェース(I/F)34、画像処理部35及び表示部36を備えている。表示装置3は、ケーブルラインを介してサーバ装置2と接続されている場合、このケーブルライン及びインターフェース34を介して供給される上述の視聴量表60を表示部36に表示する。または、表示装置3は、ネットワーク4を介してサーバ装置2と接続されている場合、インターフェース34を介してサーバ装置2と無線通信を行い、サーバ装置2から無線送信された視聴量表60を表示部36に表示する。
【0024】
(分析画面の生成動作)
図5は、サーバ装置2における視聴量表60の生成動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートのステップS1~ステップS4の各処理は、CPU11が情報処理プログラムに基づいて通信制御部21~表示制御部25として機能することで、順に実行される。
【0025】
まず、
図3に示すサーバ装置2の通信制御部21及び記憶制御部22は、視聴量の分析が指定されるまでの間、各テレビジョン受像機1から収集した視聴情報をHDD14に記憶制御する。これにより、HDD14には、各テレビジョン受像機1のユーザが視聴した番組、チャンネル、視聴時間等が集積されたデータベースが生成されることとなる。
【0026】
次に、
図2に示すサーバ装置2の操作部17を介して視聴量の分析が指定されると、入力処理部23は、この指定操作を認識する。そして、画像生成部14は、ステップS1において、視聴量表60を生成する。表示制御部25は、画像生成部14で生成された視聴量表60を、表示装置3に表示制御する(ステップS1)。
【0027】
図6は、実施の形態の視聴量分析システム100で表示される視聴量表60の一例を示す図である。
図6に示すように、視聴量表60は、パラメータ選択画面40および分析画面50を含む。なお、表示制御部25は、ステップS1においては、前回の分析時に最後に表示していた分析画面50を表示するようにしてもよい。
【0028】
図6に示すように、パラメータ選択画面40は、「地域」、「週」、「チャンネル(CH)」、「曜日」、「時間帯」、「枠」、「デモグラ(デモグラフィック)」、「視聴方法」の選択欄を含む。
【0029】
各選択欄は、いわゆるプルダウンメニューとなっており、ユーザがマウス装置等の操作部17を操作してカーソルで所望の選択欄をポイントすることで、選択可能な複数のメニューが表示される。
【0030】
図7は、パラメータ選択画面40のプルダウンメニューの一例を示す図である。
図7に示すように、例えば、「地域」のプルダウンメニューでは、関東、近畿、中京等の地理的範囲が表示される。ユーザは、「地域」のプルダウンメニューにより、視聴量の分析を行う所望の地理的範囲を選択操作する。
【0031】
視聴量の分析を行う所望の放送期間(所定期間)としては、週以外にも、クールなどが選択可能である。例えば、今日における放送期間は、1月から12月までの1年間が、3か月毎の4クールに分けられており、それぞれ「第1・第2・第3・第4クール」、又は「冬・春・夏・秋クール」、又は「1月・4月・7月・10月クール」等と呼ばれる。また、特に図示しないが、視聴量の分析を行う所望の放送期間(所定期間)としては、年単位、月単位、又は所望の指定期間等も、選択可能である。
【0032】
「チャンネル(CH)」のプルダウンメニューでは、分析を行う放送局を選択する。
図7の例では、例えば「Aテレビ」、「Bテレビ」、「Cテレビ」・・・等の、地上波、衛星波、ケーブル放送等の1または複数の放送局が選択可能となっている。
【0033】
「デモグラ(デモグラフィック)」のプルダウンメニューでは、視聴量の分析対象となるユーザ層を選択する。具体的には、地域全体のユーザを分析対象に指定する「地域全体」、20歳~34歳の男性のユーザを分析対象に指定する「M1」の選択が可能となっている。同様に、「デモグラ(デモグラフィック)」のプルダウンメニューでは、35歳~49歳の男性のユーザを分析対象に指定する「M2」、50歳~64歳の男性のユーザを分析対象に指定する「M3」の選択が可能となっている。さらに、「デモグラ(デモグラフィック)」のプルダウンメニューでは、65歳~74歳の男性のユーザを分析対象に指定する「M4」、20歳~34歳の女性のユーザを分析対象に指定する「F1」等の選択が可能となっている。
【0034】
「視聴方法」のプルダウンメニューでは、その放送番組をリアルタイムで視聴したユーザを分析対象に指定するための「ライブ」、その放送番組を録画機器で録画し、後から視聴したユーザを分析対象に指定するための「再生視聴」が選択可能となっている。また、「視聴方法」のプルダウンメニューでは、上述の「ライブ(リアルタイム視聴)」及び「再生(再生視聴)」の両方のユーザを分析対象に指定するための「合計」が選択可能となっている。
【0035】
上述のように、ステップS1では、画像生成部14が、視聴量表60を生成し、表示制御部25が表示装置3に表示制御する。ユーザは、視聴量表60のパラメータ選択画面40を操作して、分析を行うチャンネル等のパラメータを指定する。
【0036】
次に、ステップS2では、記憶制御部22が、パラメータ選択画面40に基づいて選択された分析を行うチャンネル、地域等のパラメータに対応する視聴情報を、HDD14から読み出す。
【0037】
次に、画像生成部24は、ステップS3において、視聴量表60の分析画面50を生成する。そして、表示制御部25は、パラメータ選択画面40及び分析画面50を含む視聴量表60を、表示装置3に表示する(ステップS4)。分析画面50は、分析条件と占拠率(当該枠における視聴量のチャンネル別シェア)に加えて、所定期間における各枠のチャンネル毎の視聴量を点のサイズ(バブルサイズ)で表現したバブルチャートである。このような視聴量表60を参照し、ユーザは、視聴量表60に基づいて視聴量の分析を行う。
【0038】
図6に示す分析画面50の例は、パラメータ選択画面40で、地域として「関東」が選択され、期間として2020年10月5日(月)~2020年10月11日(日)の1週間が指定された例である。なお、集計単位としては、週だけでなく、クール平均、年平均などが考えられる。また、
図6に示す例は、パラメータ選択画面40で、分析を行う視聴チャンネルとして「複数のチャンネル(ここでは、3CH)」が指定され、分析を行う曜日として「すべて」が指定され、分析を行う時間帯として「すべて」が指定され、分析を行う枠として「すべて」が指定され、分析対象とするユーザ層である「デモグラ(デモグラフィック)」として「地域全体」のユーザが分析対象として指定され、分析を行う視聴方法として「ライブ」が指定された例である。
【0039】
図6に示す例は、3つのチャンネルについての分析画面50である。
図6に示すように、画像生成部24は、2020年10月5日(月)~2020年10月11日(日)における、チャンネル毎の視聴量を、分析条件である時間帯と占拠率(当該枠における視聴量のチャンネル別シェア)とで表された二次元領域上に、バブルサイズを打って表示する。
図6に示す例では、縦軸は時間帯であり、横軸は占拠率である。
【0040】
画像生成部24は、各枠のチャンネル毎の視聴量について、複数のチャンネルを色で区別した点であって、視聴量の値に応じて大きさを変えた点でバブルサイズを表示する。すなわち、
図6に示す例では、バブルサイズの大きさは視聴量を表すものであり、バブルサイズの色はチャンネルを表すものである。このように各枠のチャンネル毎の視聴量を、色と大きさで可視化することにより、直感的に各枠のチャンネル毎の視聴量を推測することが可能となる。
【0041】
なお、パラメータ選択画面40の下部には、凡例として、バブルサイズの大きさと視聴量との関係、および、バブルサイズの色とチャンネルとの関係が示される。詳細は後述するが、操作部17を操作して、パラメータ選択画面40の下部の所望の凡例をカーソルでポイントすることで、画像生成部24は、分析画面50に表示されるバブルサイズを部分的にハイライト表示する。
【0042】
さらに、画像生成部24は、各チャンネルの所定期間(2020年10月5日(月)~2020年10月11日(日))における平均占拠率を示す情報を表示する。
図6に示す例では、平均占拠率(ここでは、18.66%)は、補助線で示されている。このように平均占拠率を示す情報を付加することにより、一のチャンネルにおいて視聴量の大きさが他のチャンネルと異なる枠を発見し、かつ、他のチャンネルの結果と関連付けて分析することが可能となる。
【0043】
加えて、画像生成部24は、操作部17の操作によって分析画面50に表示されるバブルサイズの何れかがカーソルでポイントされて指定された場合、指定されたバブルサイズに係るチャンネル毎の視聴量に係るパラメータを表示する。ここで、
図8は視聴量分析システム100で表示される分析画面50の一例を示す図である。画像生成部24は、
図8に示すように、指定されたバブルサイズに係るチャンネル毎の視聴量に係るパラメータ(チャンネル、月日、曜日、時間帯、デモグラ、視聴方法、視聴量、占拠率など)Pをポップアップ表示する。
【0044】
なお、画像生成部24は、バブルサイズを表示する枠を絞り込むことが可能である。例えば、
図6では2020年10月5日(月)~2020年10月11日(日)における全ての曜日について表示するようにしたが、単一の曜日のみを表示することが可能である。
【0045】
ここで、
図9は視聴量分析システム100で表示される分析画面50の一例を示す図である。
図9に示す例は、パラメータ選択画面40で分析を行う曜日として「月曜日」が指定されている点で、
図6に示した分析画面50とは異なるものとなっている。
図9に示す分析画面50では、2020年10月5日(月)における、チャンネル毎の視聴量を、時間帯と占拠率とで表された二次元領域上に、バブルサイズを打って表示する。
【0046】
なお、バブルサイズを表示する枠としては、曜日の他、時間帯、チャンネルなどによる絞り込みが可能である。
【0047】
また、画像生成部24は、パラメータ選択画面40の下部の凡例において所望のチャンネル(色)がカーソルでポイントされ、二次元領域上に表示された複数のチャンネルのうち一のチャンネルがパラメータ選択画面40の下部の凡例において指定されたと判定した場合、二次元領域上の他のチャンネルの視聴量を示すバブルサイズを薄く表示することで、指定されたチャンネルのみをハイライト表示とすることができる。
【0048】
図10は、視聴量分析システム100で表示される分析画面50の一例を示す図である。
図10に示す例は、Aテレビがパラメータ選択画面40の下部の凡例において指定された場合の表示例を示すものである。また、
図10に示すように、画像生成部24は、指定されたチャンネルの視聴量を示すバブルサイズに対し、当該視聴量にかかるチャンネル、曜日、時間帯などを付記するようにしてもよい。
【0049】
図11は、視聴量分析システム100で表示される分析画面50の一例を示す図である。
図11に示す例は、Bテレビがパラメータ選択画面40の下部の凡例において指定された場合の表示例を示すものである。
【0050】
図12は、視聴量分析システム100で表示される分析画面50の一例を示す図である。
図12に示す例は、Cテレビがパラメータ選択画面40の下部の凡例において指定された場合の表示例を示すものである。
【0051】
なお、
図10~
図12においては、パラメータ選択画面40の下部の凡例において所望のチャンネル(色)をポイントした場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、パラメータ選択画面40の下部の凡例において所望の大きさの視聴量をポイントした場合には、二次元領域上の他の大きさの視聴量を示すバブルサイズを薄く表示することで、指定された大きさの視聴量のみをハイライト表示とすることができる。
【0052】
さらに、画像生成部24は、分析条件を時間帯に限るものではなく、時間帯とデモグラフィックと地域と視聴方法との少なくとも何れか一つであってよい。
【0053】
ここで、
図13は視聴量分析システム100で表示される分析画面50の一例を示す図である。
図13に示す例は、デモグラフィックを分析条件とした場合を示すものである。また、
図13に示す例は、パラメータ選択画面40で分析を行う時間帯として「21時」が指定され、分析対象とするユーザ層である「デモグラ(デモグラフィック)」として「すべて」のユーザが分析対象として指定されている点で、
図9に示したパラメータ選択画面40とは異なるものとなっている。
図13に示す分析画面50では、2020年10月5日(月)の21時における、チャンネル毎の視聴量を、デモグラフィックと占拠率とで表された二次元領域上に、バブルサイズを打って表示する。
図13に示す例では、縦軸はデモグラフィックであり、横軸は占拠率である。
図13に示す分析画面50では、「家族全体」「個人全体」「地域全体」「M1」「M2」「M3」「M4」「F1」「F2」「F3」「F4」「T」などのデモグラフィック毎に、2020年10月5日(月)の21時におけるチャンネル毎の視聴量を占拠率に対応させて表示している。
【0054】
ここで、
図14は視聴量分析システム100で表示される分析画面50の一例を示す図である。
図14に示す例は、デモグラフィックと時間帯の組み合わせを分析条件とした場合を示すものである。また、
図14に示す例は、パラメータ選択画面40で分析を行う時間帯として「複数の値(ここでは、19時、20時、21時)」が指定されている点で、
図13に示したパラメータ選択画面40とは異なるものとなっている。
図14に示す分析画面50では、2020年10月5日(月)の21時における、チャンネル毎の視聴量を、デモグラフィックと時間帯の組み合わせと占拠率とで表された二次元領域上に、バブルサイズを打って表示する。
図14に示す例では、縦軸はデモグラフィックと時間帯の組み合わせであり、横軸は占拠率である。
図14に示す分析画面50では、「家族全体」「個人全体」「地域全体」「M1」「M2」「M3」「M4」「F1」「F2」「F3」「F4」「T」などのデモグラフィック毎に、2020年10月5日(月)の19時、20時、21時におけるチャンネル毎の視聴量を占拠率に対応させて表示している。
【0055】
このように本実施形態によれば、一のチャンネルにおいて視聴量の大きさが他のチャンネルと異なる枠を発見することが可能であって、かつ、他のチャンネルの結果と関連付けて分析することが可能となる。これにより、本実施形態によれば、視聴量の効率の良い分析を可能とすることができる。
【0056】
このような実施の形態は、一例であり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
1 テレビジョン受像機
2 サーバ装置
3 表示装置
4 ネットワーク
5 視聴情報処理部
11 サーバ装置のCPU
14 HDD
21 通信制御部
22 記憶制御部
23 入力処理部
24 画像生成部
25 表示制御部
100 視聴量分析システム