(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-22
(45)【発行日】2023-03-03
(54)【発明の名称】ペットハウス
(51)【国際特許分類】
A01K 1/02 20060101AFI20230224BHJP
A47C 11/00 20060101ALI20230224BHJP
A47C 3/04 20060101ALI20230224BHJP
【FI】
A01K1/02 C
A47C11/00
A47C3/04
(21)【出願番号】P 2018184511
(22)【出願日】2018-09-28
【審査請求日】2021-09-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 「当社初 分譲住宅に賃貸住宅を組み合わせた犬小屋付き賃貸併用分譲住宅商品「SEJOUR DD-1(セジュール ディーディー・ワン)」発売」,https://www.daiwahouse.com/about/release/house/20180308095332.html,平成30年 3月 8日掲載
(73)【特許権者】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】521418676
【氏名又は名称】株式会社プランテック
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】國香 比音
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 直子
(72)【発明者】
【氏名】大曲 智久
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第5474329(US,A)
【文献】登録実用新案第3196888(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0102377(US,A1)
【文献】the dog house sofa by seungji mun,2012年10月18日,インターネット<URL:http://web.archive.org/web/20121111041612/https://www.designboom.com/design/the-dog-house-sofa-by-seungji-mun/>
【文献】人間と猫が一緒にくつろぐことが出来るソファー「Cat Tunnel Sofa」 - 注文住宅、家づくりのことならONE PROJECT,2015年08月02日,インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20171023224354/https://one-project.biz/2014/08/27/cat-tunnel-sofa.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/00 - 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定方向に延在する底面と、
一定方向に延在し、前記底面と平行な頂面と、
一定方向に延在し、前記頂面を境にして一方側に設けられ、前記頂面と前記底面とを連結する第1立壁面と、
一定方向に延在し、前記頂面を境にして他方側に設けられ、前記底面と前記頂面との中間高さに位置し、前記底面と平行な座面と、
一定方向に延在し、前記頂面を境にして他方側に設けられ、前記頂面と前記座面の一方端とを連結する第2立壁面と、
一定方向に延在し、前記頂面を境にして他方側に設けられ、前記
底面と前記
座面の他方端とを連結する第3立壁面と、
前記底面、前記頂面、前記第1立壁面、および前記第2立壁面の一定方向に沿って設けられ、その内部に形成されるペットの居住空間とを備え、
前記ペットの居住空間は、前記底面、前記頂面、前記第1立壁面、および前記第2立壁面の一定方向の両端に設けられ、前記底面と前記頂面の間に設けられる出入り口を含み、
前記ペットの居住空間の高さは、前記座面の高さよりも高い、ペットハウス。
【請求項2】
前記第1立壁面、前記第2立壁面および前記第3立壁面は、前記頂面に向かって収束する、請求項1に記載のペットハウス。
【請求項3】
前記底面から前記座面までの高さは、前記座面から前記頂面までの高さと略同一である、請求項1または2に記載のペットハウス。
【請求項4】
前記底面と前記第1立壁面とのなす角度の第1角度と、前記底面と前記第3立壁面とのなす第2角度とは、略同一であり、
前記第1立壁面と前記頂面とのなす角度の第3角度と、前記頂面と前記第2立壁面とのなす角度の第4角度と、前記座面と前記第3立壁面とのなす角度の第5角度とは、略同一である、請求項1~3のいずれかに記載のペットハウス。
【請求項5】
前記居住空間は、前記座面の下方空間と区画壁によって分離される、請求項1~4のいずれかに記載のペットハウス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、愛玩動物を飼育するためのペットハウスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、犬や猫などの愛玩動物を飼育する際に用いるペットハウスを、家具として使用することが知られている。このようなペットハウスとして、実用新案登録第3005245号公報(特許文献1)および実開平1-167156号公報(特許文献2)が知られている。
【0003】
特許文献1には、チェアの座部の下方空間をペットハウスとして利用することができるペットハウス付きチェアが開示されている。特許文献2には、全体として円筒形であり、内部をペットの居住区とするとともに、上部に植木を置いたり、子供の遊び場として利用できるペット舎が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3005245号公報
【文献】実開平1-167156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1および特許文献2のペットハウスは、ペットの居住区の上方の全体が座部または子供の遊び場などとして利用することができるため、人にとっては使い勝手が良いが、ペットにとっては快適なものではなかった。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は人およびペットの両者にとって快適なペットハウスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るペットハウスは、底面と、頂部と、底面と頂部との中間高さに位置する座面と、底面と頂部の間に設けられる出入り口とを備え、出入り口の内部に位置する、ペットの居住空間の高さは、座面の高さよりも高い。
【0008】
好ましくは、頂部は、底面と平行な平面である。
【0009】
好ましくは、座面は、底面と平行な平面である。
【0010】
好ましくは、底面と頂部と座面とは、一定方向に延在しており、出入り口は、一定方向の両端に設けられる。
【0011】
好ましくは、頂部を境にして一方側には、頂部と底面とを連結する第1立壁面が形成され、頂部を境にして他方側には、頂部と座面とを連結する第2立壁面と、座面と底面とを連結する第3立壁面が形成される。
【0012】
好ましくは、第1立壁面、第2立壁面および第3立壁面は、頂部に向かって収束する。
【0013】
好ましくは、底面から座面までの高さは、座面から頂部までの高さと略同一である。
【0014】
好ましくは、底面と第1立壁面とのなす第1角度と、底面と第3立壁面とのなす第2角度とは、略同一であり、第1立壁面と頂部とのなす第3角度と、頂部と第2立壁面とのなす第4角度と、座面と第3立壁面とのなす第5角度とは、略同一である。
【0015】
好ましくは、居住空間は、座面の下方空間と区画壁によって分離される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、人およびペットの両者にとって快適なペットハウスを提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態に係るペットハウスの使用状態を示す模式図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係るペットハウスの斜視図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係るペットハウスの正面図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係るペットハウスの外形を説明するための模式図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係るペットハウスの平面図である。
【
図6】本発明の実施の形態に係るペットハウスの底面図である。
【
図7】本発明の実施の形態に係るペットハウスの右側面図である。
【
図8】本発明の実施の形態に係るペットハウスの左側面図である。
【
図9】本発明の実施の形態に係るペットハウスの内部を透視した斜視図である。
【
図10】
図7におけるX-X線に沿った断面図である。
【
図12】
図10におけるXII-XII線に沿った断面図である。
【
図13】第1立壁面と底面が交わる角部を拡大して示す図である。
【
図14】底面に設けられる脚部の構成例を示す図である。
【
図15】敷地内におけるペットハウスの設置例を示す図である。
【
図16】敷地内におけるペットハウスの設置例を示す図である。
【
図17】本発明の実施の形態に係るペットハウスの積み上げ方法の一例を示す斜視図である。
【
図18】2つのペットハウスを入れ子状に積み上げた状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0019】
<ペットハウスについて>
図1は、本発明の実施の形態に係るペットハウス1の使用状態を示す模式図である。
図1を参照して、ペットハウス1は、内部にペットの内部空間4を有するとともに、人が腰を掛ける椅子(ベンチ)として利用することができる。ペットとは、たとえば犬、ネコ、小動物など、屋内または屋外で飼育される愛玩動物である。
【0020】
図2~
図14をさらに参照しながら、本実施の形態に係るペットハウス1の構成例について説明する。
図2において、矢印A1で示す高さを上下方向、矢印A2で示す方向を左右方向、矢印A3で示す奥行き方向を前方、その反対方向を後方であるとする。なお、他の図において矢印A1、A2,A3で示す方向は、
図2で示す方向と同様である。説明の便宜上、一定方向を奥行き方向であるとして説明するが、この方向に配置することに限定されるものではない。
【0021】
本実施の形態に係るペットハウス1は、ハウス本体2と、出入り口3とを備える。ペットハウス1は、前方および後方が開放する筒形状であり、ハウス本体2の前方および後方に出入り口3が設けられる。つまり、ペットハウス1には、対向する2箇所の出入り口3が設けられる。このため、ペットハウス1は、背面視において
図3と対称に表れる。
【0022】
ハウス本体2は、たとえばポリエチレンなどのプラスチック(合成樹脂)で形成される。
図3に示すように、ハウス本体2は、底面21と、上面22と、座面23と、第1立壁面24と、第2立壁面25と、第3立壁面26とを含み、これらの面21~26は連続して設けられる。また、これらの面21~26が交わる角部は、円弧状に形成されていてもよい。ハウス本体2の内部には、ペットの内部空間4が形成される。
【0023】
図3,
図6,
図10に示すように、底面21は、奥行き方向に沿って延在する平面である。底面21は、ペットハウス1を設置する場合に、たとえば床面、地面などの載置面70に対して当接する部分である。底面21には、載置面70に向かって突出する複数の脚部50,51,52が間隔をあけて設けられる。脚部50,51,52については、後述する。
【0024】
図2に示すように、上面22は、奥行き方向に沿って延在し、底面21と平行な平面である。上面22は、ペットの内部空間4の天井および屋根として機能するとともに、置物などを載置するテーブルとしての機能も有する。なお、底面21と平行な状態とは、単に底面21の延びる方向に対して平行に延びている状態だけでなく、底面21に対して多少斜め方向に傾斜している状態や、湾曲している状態も含まれる。なお、上面22は、頂部の一例である。
【0025】
座面23は、奥行き方向に沿って延在し、底面21および上面22と平行な平面である。これにより、上面22と座面23とは、階段状に設けられる。また、座面23は、
図1に示すように、人が座ることができる座部として機能する。座面23は、人と犬などのペットが並んで座ることができる広さを有していることが好ましく、奥行き方向の寸法が500mm~1500mmである。また、座面23は、底面21と上面22との中間高さに位置する。具体的には、
図4に示すように、底面21から座面23までの高さH1は、座面23から上面22までの高さH2と略同一である。ここでの略同一とは、両者の寸法の差が100mm以下であればよく、50mm以下であることが望ましい。また、中間高さは、底面21と上面22の中間に限定されるものではなく、底面21と上面22との間の高さを指すものとする。なお、
図4は、本発明の実施の形態に係るペットハウス1の外形を説明するための模式図である。
【0026】
第1立壁面24は、上面22を境にして左方(一方側)に設けられ、上面22の端部と底面21の端部とを連結する面である。第1立壁面24は、底面21に向かうにつれ内部空間4を広げるように傾斜する傾斜面である。
【0027】
第2立壁面25は、第1立壁面24と対向して設けられる。第2立壁面25は、上面22を境にして右方(他方側)に設けられ、上面22の端部と座面23の端部とを連結する面である。第2立壁面25は、人が座面23に座った場合に背もたれとして機能する。第2立壁面25は、座面23に向かうにつれ内部空間4を広げるように傾斜する傾斜面である。これにより、第2立壁面25は、上面22に向かって収束して設けられるため、背もたれとして好ましい角度となる。
【0028】
第3立壁面26は、第1立壁面24と対向して設けられる。第3立壁面26は、上面22を境にして右方(他方側)に設けられ、座面23の端部と底面21の端部とを連結する。第3立壁面26は、底面21に向かうにつれ内部空間4を広げるように傾斜する傾斜面である。
【0029】
このように、第1~3立壁面24~26は、上面22に向かって収束する。つまり、第1立壁面24および第2,3立壁面25,26は、上面22から底面21に向かって末広がりに傾斜する傾斜面である。これにより、ペットハウス1全体の重心を下げることができるため、安定感を持たせることができる。また、ペットハウス1は、可愛らしい印象の外形となり、意匠性を向上することができるとともに、ペットの体格に合った形状とすることができる。
【0030】
図4を参照して、底面21と第1立壁面24とのなす角度の第1角度θ
1と、底面21と第3立壁面26とのなす角度の第2角度θ
2とは、略同一である。これにより、第1立壁面24と第3立壁面26とは、同一角度で傾斜する。ここでの略同一とは、両者の角度の差が10度以下であればよく、5度以下であることが望ましい。
【0031】
また、上述のように、底面21と上面22と座面23とは平行に設けられる。上面22と第2立壁面25とのなす角度の第4角度θ
4と、座面23と第3立壁面26とのなす角度の第5角度θ
5とは、略同一である。そのため、第2立壁面25と第3立壁面26とは、平行に設けられる。さらに、第1立壁面24と上面22とのなす角度の第3角度θ
3と、上述した第4角度θ
4および第5角度θ
5とは、略同一である。これにより、第3角度θ
3と、第4角度θ
4および第5角度θ
5とは、同一角度で傾斜する。これにより、
図17に示すように、2つのペットハウス1を入れ子状に組み合わせることができる。詳細については、下述する。ここでの略同一とは、両者の角度の差が10度以下であればよく、5度以下であることが望ましい。
【0032】
なお、
図13(a)に示すように、第1立壁面24と底面21とが交わる角部が円弧状に形成されている場合は、第1立壁面24と底面21との円弧部24aに支持部60が取り付けられていてもよい。
図13(b)に示すように、支持部60は、台座部61と、台座部61から突出する突出部62と、円弧部24aに固定する固定部63とを有する。突出部62にワイヤ64を通して、ワイヤ64を載置面70に固定することでペットハウス1を載置面70に固定することができる。
【0033】
ペットハウス1の外形を形成する面21~26の内部には、ペットの内部空間4が形成される。
図9,
図10に示すように、内部空間4には、座面23の下方空間を閉塞する区画壁44が設けられている。区画壁44は、平板状であり、ペットハウス1の前後方向に沿って延びている。具体的には、区画壁44は、第2立壁面25に沿って、第2,3立壁面25,26と平行に設けられる。区画壁44を設けることで、内部空間4は、上面22の下方に位置する第1空間41と、座面23の下方に位置する第2空間42とに分離される。第1空間41の高さH3は、座面23の高さH4よりも高い。これにより、座面23がペットの内部空間4の上方に設けられないため、人もペットも快適に過ごすことができる。
【0034】
第1空間41は、ペットが居住する居住空間である。第2空間42は、閉鎖空間であり、ペットが侵入することができない非居住空間である。そのため、第1空間41には、ペットが快適に過ごすことができる様々な工夫が施されている。
【0035】
図10,
図12に示すように、第1空間41の底面21上には、木製のスノコ45が設けられていてもよい。スノコ45は、平板状の板材と、板材の下方に取り付けられた、4本の細長い角材とを含む。スノコ45と底面21との間には、スノコ45の嵩を上げる嵩上げ部46が設けられていてもよい。嵩上げ部46は、木製であり、4本の細長い角材で形成される。嵩上げ部46の角材は、スノコ45の角材と直交するように設けられる。
【0036】
内部空間4の前方端および後方端には化粧板30が設けられてもよい。化粧板30は、第1空間41を取り囲むように設けられる枠部31と、第2空間42を閉鎖するように設けられる被覆部32とを含む。枠部31により囲まれる部分には、出入り口3が形成される。これにより、出入り口3は、第1空間41の前方および後方、つまり、ハウス本体2の奥行き方向両端に設けられる。なお、本実施の形態では、出入り口3は、化粧板30の枠部31により囲まれる部分であるとしたが、化粧板30が設けられていない場合であっても、底面21と上面22の間に設けられていればよい。また、化粧板30は、ハウス本体2の面21~26の奥行方向両端部から連続して設けられてもよいし、ハウス本体2とは別の部材で設けられていてもよい。
【0037】
枠部31は、ハウス本体2の上面22、底面21、第1立壁面24および第2立壁面25の端部において、第1空間41側に向かって突出するように設けられる。被覆部32は、枠部31、座面23、第3立壁面26および底面21に連続して設けられ、第2空間42を閉鎖するように設けられる。
【0038】
図10に示すように、底面21からの枠部31の上縁までの高さH5は、スノコ45の上面の高さH6と略同一である。これにより、ペットが第1空間41に入る際に、枠部31が邪魔になることがない。また、ペットが居住する第1空間41を載置面70よりも高くすることができるため、ペットハウス1を屋外に載置した場合に、内部空間4内に雨が浸水することを防止することができる。また、スノコ45を枠部31で隠すことができるため、ペットハウス1の意匠性を向上させることができる。
【0039】
次に、
図6,
図11,
図14を参照して、底面21に設けられる第1~3脚部50,51,52について説明する。
【0040】
底面21には、形状が異なる3種類の第1~3脚部50,51,52が整列して9つ設けられる。第1~3脚部50,51,52の概略構成は同一であるが、貫通孔55または水抜き穴54が形成される点で異なる。
【0041】
図11に示すように、第1脚部50は、出入り口3の横幅方向に沿ってそれぞれ2つずつ設けられる。具体的には、
図14に示すように、第1脚部50は、平面視略矩形形状の脚部本体53と、水抜き穴54と、ボルト56が貫通する貫通孔55とを含む。
【0042】
図14(b)に示すように、脚部本体53は、外方に向かって突出する4つの側部53aと、4つの側部53aを連結する底部53bとを有する。脚部本体53の底部53bは、ペットハウス1を設置した場合に載置面70に対して当接する部分である。脚部本体53の側部53aと底部53bとが交わる角部には、水抜き穴54が設けられる。水抜き穴54は、たとえば4つ設けられ、各辺に対して1つずつ設けられる。水抜き穴54を設けることで、たとえば、内部空間4内に雨が入ったり、ペットが内部空間4内で失禁した場合であっても、内部空間4内の水分を外方に排水することができる。
【0043】
脚部本体53の底部53bの略中央位置には、貫通孔55が設けられる。ボルト56を貫通孔55に貫通して載置面70に固定することで、ペットハウス1を載置面70に固定することができる。
【0044】
図11に示すように、第2脚部51は、第1空間41の奥行き方向の略中央部に2つ設けられる。第2脚部51は、第1脚部50と比較して、貫通孔55が設けられていない。
【0045】
第3脚部52は、第2空間42の奥行き方向に整列して3つ設けられる。第3脚部52は、第1脚部50と比較して、水抜き穴54および貫通孔55が設けられていない。
【0046】
なお、本実施の形態において、ペットハウス1の出入り口3は、前方および後方の2箇所に設けられるとしたが、いずれか1箇所であってもよい。その場合、出入り口3は、たとえば第1立壁面24に設けられていてもよい。
【0047】
<ペットハウスの配置について>
図15(a)は、出入り口3Aを1箇所有するペットハウス1Aを模式的に示す斜視図であり、
図15(b)は、そのペットハウス1Aを敷地100,200内に配置した場合の一例を示す模式図である。
図16(a)は、出入り口3a,3bを対向して2箇所有するペットハウス1を模式的に示す斜視図であり、
図16(b)は、そのペットハウス1を敷地100,200内に配置した場合の一例を示す模式図である。
図16の説明において、理解容易のため、前方に位置する出入り口を出入り口3aとし、後方に位置する出入り口を出入り口3bとして説明する。なお、
図15(b)において、ペットハウス1の出入り口3Aの方向を白抜きで示した三角印(△)を用いて示している。
図16(b)において、奥行き方向の前方に位置する出入り口3aを使用する場合を白抜きで示した三角印(△)で示し、奥行き方向の後方に位置する出入り口3bを使用する場合を塗りつぶして示した三角印(▲)を用いて示す。
【0048】
図15,
図16を参照して、敷地100,200内におけるペットハウス1の配置の一例について説明する。
図15(b)および
図16(b)の敷地100,200内の構成は同一であり、敷地100,200内には、住宅110,220と、庭111,221とが設けられている。
図15(b)に示すように、出入り口3Aが1箇所設けられるペットハウス1Aの場合、敷地100内の庭111においては、2通りのペットハウス1Aの配置パターンが考えられる。また、敷地200内の庭221においては、3通りのペットハウス1Aの配置パターンが考えられる。これにより、1箇所の出入り口3Aを有するペットハウス1Aは、様々な配置のバリエーションが考えられる。
【0049】
図16(b)に示すように、出入り口3a,3bが2箇所設けられるペットハウス1の場合、敷地100内の庭111においては、4通りのペットハウス1の配置パターンが考えられる。また、敷地200内の庭221においては、8通りのペットハウス1の配置パターンが考えられる。これにより、2箇所の出入り口3a,3bを有するペットハウス1は、出入り口3Aしか有さないペットハウス1Aと比較して、配置パターンのバリエーションを飛躍的に多くすることが可能である。
【0050】
<ペットハウスの積み上げ方法について>
図17,
図18を参照して、ペットハウス1を積み上げる場合の一例について説明する。
図17は、複数のペットハウス1を積み上た場合の一例を示す斜視図である。
図18は、2つのペットハウス1を組み合わせた場合の一例を示す正面図である。
【0051】
図18に示すように、2つのペットハウス1を組み合わせる場合には、ペットハウス1の上下を反転させて、座面23同士を上下に当接させ、第2立壁面25と第3立壁面26とを互いに当接させる。これにより、ペットハウス1は、
図4に示すように、底面21から座面23までの高さH1と、座面23から上面22までの高さH2とは同一であるため、
図18に示すように、2つのペットハウス1を組み合わせることで正面視略平行四辺形になる。このように、2つのペットハウス1を入れ子状にすることで、正面視略平行四辺形のハウス集合体8ができる。これにより、
図17に示すように、複数のハウス集合体8を積層して並べることができるため、省スペースでより多くのペットハウス1を運送することが可能である。
【0052】
なお、本実施の形態のペットハウス1,1Aは、上面22を有するとしたが、上面22は、必ずしも平面である必要はなく、たとえば角張っていたり、円弧状の頂部であってもよい。
【0053】
また、本実施の形態において、第1~3立壁面24~26は、上面22に向かって収束するように設けられたが、限定的ではない。第1立壁面24および第3立壁面26は、たとえば、底面21に対して垂直に設けられていてもよく、第2立壁面25は、たとえば、座面23に対して垂直に設けられていてもよい。
【0054】
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0055】
1,1A ペットハウス、2 ハウス本体、3,3A,3a,3b 出入り口、4 内部空間、8 ハウス集合体、21 底面、22 上面(頂部)、23 座面、24 第1立壁面、24a 円弧部、25 第2立壁面、26 第3立壁面、30 化粧板、31 枠部、32 被覆部、41 第1空間(居住空間)、42 第2空間(非居住空間)、44 区画壁、45 スノコ、46 嵩上げ部、50 第1脚部、51 第2脚部、52 第3脚部、53 脚部本体、53a 側部、53b 底部、54 水抜き穴、55 貫通孔、56 ボルト、60 支持部、61 台座部、62 突出部、63 固定部、64 ワイヤ、70 載置面、100,200 敷地、110,220 住宅、111,221 庭。