(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-22
(45)【発行日】2023-03-03
(54)【発明の名称】開墾用取付具及び開墾用取付具のロータ
(51)【国際特許分類】
A01B 29/06 20060101AFI20230224BHJP
A01B 27/00 20060101ALI20230224BHJP
B02C 18/18 20060101ALI20230224BHJP
【FI】
A01B29/06
A01B27/00
B02C18/18 Z
(21)【出願番号】P 2020514954
(86)(22)【出願日】2018-09-21
(86)【国際出願番号】 US2018052155
(87)【国際公開番号】W WO2019060674
(87)【国際公開日】2019-03-28
【審査請求日】2021-08-20
(32)【優先日】2017-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520081259
【氏名又は名称】ボウリング,マーク,ジー.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ボウリング,マーク,ジー.
【審査官】小島 洋志
(56)【参考文献】
【文献】実開平01-066805(JP,U)
【文献】特開2016-022430(JP,A)
【文献】特開2006-297940(JP,A)
【文献】特開2005-211714(JP,A)
【文献】特開2000-051726(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 29/06
A01B 27/00
B02C 18/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開墾用取付具であって、
第2の端部の反対側の第1の端部、及び前記第1の端部から前記第2の端部に延びる円筒形の側壁を有するロータであって、前記ロータの外面を画定し、軸の周りを回転するよう適応された、ロータと、
前記円筒形の側壁に接続され、前記軸に対して前記外面から径方向外向きに位置付けられた、独立したナイフの第1の列と
を備え、
前記独立したナイフの第1の列は、前記第1の端部から前記第2の端部まで、前記独立したナイフの第1の列が前記ロータの周りを半螺旋状に進むよう、ある角度でずらされ、
1つのナイフに接続され、かつ円筒形の側壁に接続されたホルダをさらに備え、前記ホルダは、前記1つのナイフの切断作業を補うよう面上に取り付けられる、開墾用取付具。
【請求項2】
各ナイフに少なくとも2つの縁部をさらに備え、前記ナイフは前記ホルダに解放可能に装着され、前記縁部のうちの1つが切れなくなると回転され、前記少なくとも2つの縁部のうちの他の縁部が先頭の切断縁部となるよう適応される、請求項
1に記載の開墾用取付具。
【請求項3】
第1の面積を有する前記1つのナイフの上面と、
前記第1の面積未満の第2の面積を有する、前記1つのナイフの底面と
をさらに備える、請求項
2に記載の開墾用取付具。
【請求項4】
前記1つのナイフの前記上面と前記底面との間に延びる、テーパーが付いた側壁をさらに備える、請求項
3に記載の開墾用取付具。
【請求項5】
独立したナイフの前記第1の列において、少なくとも2つのナイフをさらに備え、前記少なくとも2つのナイフは互いに離隔され、前記少なくとも2つのナイフの各々の先頭の縁部は、前記ロータが前記軸の周りを回転する際に異なる面を切断する、請求項1に記載の開墾用取付具。
【請求項6】
前記独立したナイフの各々の底面の上に位置付けられた、先頭の切断縁部をさらに備え、前記先頭の切断縁部は、対象物に打ち付けるのではなく、対象物を削り取るよう適応される、請求項1に記載の開墾用取付具。
【請求項7】
前記円筒形の側壁に接続され、前記軸に対して前記外面から径方向外側に位置付けられ、かつ前記第1の列から離隔された、独立したナイフの第2の列をさらに備える、請求項1に記載の開墾用取付具。
【請求項8】
前記第1及び第2の列は、前記外面の延長に沿って約90°渦巻き状に進む、請求項
7に記載の開墾用取付具。
【請求項9】
前記円筒形の側壁に接続され、前記軸に対して前記外面から径方向外側に位置付けられ、かつ前記第1の列及び前記第2の列から離隔された、独立したナイフの第3の列をさらに備える、請求項
7に記載の開墾用取付具。
【請求項10】
前記第1、前記第2、及び前記第3の列は、前記外面の延長に沿って約90°渦巻き状に進む、請求項
9に記載の開墾用取付具。
【請求項11】
前記円筒形の側壁に接続され、前記軸に対して前記外面から径方向外側に位置付けられ、かつ前記第1の列、前記第2の列、及び前記第3の列から離隔された、独立したナイフの第4の列をさらに備える、請求項
9に記載の開墾用取付具。
【請求項12】
前記第1、前記第2、前記第3、及び第4の列は、前記外面の延長に沿って約90°渦巻き状に進む、請求項
11に記載の開墾用取付具。
【請求項13】
前記円筒形の側壁に接続され、前記軸に対して前記外面から径方向外側に位置付けられ、かつ前記第1の列、前記第2の列、前記第3の列、及び前記第4の列から離隔された、独立したナイフの第5の列をさらに備える、請求項
11に記載の開墾用取付具。
【請求項14】
前記第1、前記第2、前記第3、及び第4の列は、前記外面の延長に沿って約72°渦巻き状に進む、請求項
13に記載の開墾用取付具。
【請求項15】
前記第1の列の少なくとも1つのナイフは、
底面から離隔された上面であって、前記少なくとも1つのナイフは概ね上下逆の四角錐台形として形付けられた、上面と、
前記上面と前記底面との間を、約30~約60°の範囲のテーパーが付いた角度で延びる、側壁と
を含む、請求項1に記載の開墾用取付具。
【請求項16】
少なくとも1つのナイフは、前記上面から前記底面に延び、前記ロータに形成された穴と整合するよう構成された、貫通アパーチャをさらに含む、請求項
15に記載の開墾用取付具。
【請求項17】
少なくとも1つのナイフは、
開墾中またはマルチング作業中に対象物を切断するための、4つの鋭利な縁部と、
前記ナイフの1つの切断縁部が切れなくなったときに、前記ナイフの先頭の切断縁部を交換するよう、前記ナイフがねじ軸の周りに90°回転され得るよう適応され、前記少なくとも1つのナイフを前記ロータに接続する、ねじと
をさらに備える、請求項
16に記載の開墾用取付具。
【請求項18】
開墾用取付具のロータであって、
第2の端部の反対側の第1の端部、及び前記第1の端部から前記第2の端部に延びて外面を画定し、軸の周りを回転するよう適応された、円筒形の側壁と、
前記外面と連結し、前記第1の端部から前記第2の端部の前記外面の周りを、少なくとも半螺旋で渦巻き状に進む列に配置された、複数のホルダと、
各ホルダによって担持され、1つの切断縁部が切れなくなった場合に回転され得る複数の切断縁部を有する、少なくとも1つのナイフと
を備え、
前記複数のホルダの各ホルダは、
少なくとも部分的に前記外面と相補的な曲率である、下方に窪んだ底面と、
ねじが貫通できるよう前記外面に形成された穴と整合する、各ホルダの平坦部分によって画定された、穴と、
各ホルダの前記平坦部分から上方に突出する、上方に延びる延長部であって、互いに反対側に角度が付けられて、平坦部分に対して平行にオフセットされた平坦上部分と接続し、それによって前記上部分は前記平坦部分の垂直方向の上に位置付けられた、第1の角度が付いた面及び第2の角度が付いた面を含む、上方に延びる延長部と、
各ナイフを保護するために前記上部分に装着可能な材料と、
前記第2の面が、約30~60°の範囲で平坦部分と交差する、角部と
を含み、
各ナイフは、
開墾中またはマルチング作業中に対象物を切断するための、4つの鋭利な縁部と、
底面から離隔された上面であって、前記少なくとも1つのナイフは概ね上下逆の四角錐台形として形付けられた、上面と、
前記上面と前記底面との間を、約30~約60°の範囲のテーパーが付いた角度で延びる1つの鋭利な縁部を画定する、側壁と
前記上面から前記底面に延び、前記ロータに形成された穴と整合するよう構成された、皿穴付き貫通アパーチャと
を含み、
前記少なくとも1つのナイフを前記ホルダに接続し、1つの切断縁部が切れなくなったときに前記ナイフの先頭の切断縁部を交換するよう、前記ナイフがねじ軸の周りに90°回転され得るよう適応された、ねじ
をさらに備えるロータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トラクタ装置に接続するための開墾用取付具に関する。より詳細には、この開墾用取付具はロータを有し、このロータは、外面の周りに間隔を空けて螺旋状に延びるよう方向付けられた、個々のナイフブレードまたは歯を有する。
【背景技術】
【0002】
開墾用取付具は、低木または切り株などの対象物の除去、マルチングのための有用なツールとして知られている。トラクタ装置のための開墾用取付具の1つの形態は、切り株グラインダである。トラクタ装置のための開墾用取付具の別の形態は、マルチング作業機である。これらの取付具のうちのいくつかは、対象物をすり潰すため、または切断/マルチングのため、のいずれかのために回転するロータを含む。しかし、ロータを構成する手段において、対象物を効果的に切断、マルチング、またはすり潰すために、トラクタは、大きな動力をロータに供給する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の開墾用取付具には、課題が残る。すなわち、対象物の効果的な切断またはマルチングのためには、供給するために必要な大きい動力が伴う、という課題が存在する。したがって、より効率的な手段で、効果的に対象物を切断またはマルチングできる開墾用取付具の必要性が存在する。本開示は、これら及び他の課題に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の1つの態様によると、より効率的に土壌/対象物を切断または取り除く、開墾用取付具が提供される。開墾用取付具は、歯/ナイフを有するロータを含み得る。これら歯/ナイフは、螺旋または半螺旋配置であり、各々の歯/ナイフは、ポイントチップ切断線を作り出すために、異なる面で切断する。追加として、歯/ナイフは、新しい鋭い縁部を作り出すために動かせるよう、4つの辺を有する。これは、開墾用取付具またはマルチング作業機ツールとしては独特である。ナイフホルダの形状も、非常に精確なチップ角度を提供するために三次元的な角度が付けられている点で、独特である。ナイフホルダも、装着に適し、繰返し使用できるユニットである。取付穴の角度も、全てのナイフが取り付けられる螺旋の角度に対して、角度が付けられており、ドラムの面に対して垂直ではない。その代わりに、取付穴の角度は、ドラムの面に対して角度が付けられる。これはドラムのバランスを保ち、馬力を実質的に減少させる。他のユニットでは、このようなツールでは100馬力を必要とする一方で、本開示のユニットは、50馬力しか必要としない。これはまた、対象物が巻き付くのを防止する。なぜなら対象物が小片に削られる際に対象物が非常に速く離れるため、ドラムまたはロータが対象物を二重にすり潰すのを防ぐからである。切り株及び立木を切断する以外に、それに沿って草も切断されることになる。この取付具は、3点またはスキッドステア形式の牽引装置に取り付けられ、同じツールならびに小型掘削機の両方に取り付けられ得る。ロータまたはドラムは、重量を加えるために、約1-3/4インチ厚の鋼鉄材料から形成される。したがって、ドラムの重量が補うので、機械は少ない重量しか必要とせず、その場合でも機械全体の重量は900ポンドのみである。一方で他のほとんどの機械は、概ね2500ポンドである。
【0005】
本開示の1つの態様によると、例示的な実施形態は:ロータまたはドラムであって、第2の端部の反対側の第1の端部、及び第1の端部から第2の端部へ延びてロータの外面を画定する円筒形の側壁を有し、軸の周りを回転するよう適応された、ロータまたはドラム;円筒形の側壁に接続され、軸に対して外面から径方向外側に位置付けられた、独立したナイフの第1の列、を備える開墾用取付具を提供し得る。独立したナイフの第1の列は、ロータの周りを半螺旋状に進むよう、第1の端部から第2の端部へ角度を付けてずらされる。この実施形態または別の例示的な実施形態は、1つのナイフに接続され、かつ円筒形の側壁に接続されるホルダをさらに提供し得る。このホルダは、1つのナイフの切断作業を補うよう面上で加工される。この実施形態または別の例示的な実施形態は、各ナイフに少なくとも2つの縁部を提供し得る。このナイフは、ホルダに解放可能に装着され、縁部のうちの1つが切れなくなると回転され、少なくとも2つの縁部のうちの他方が先頭の切断縁部となるよう、適応される。この実施形態または別の例示的な実施形態は、第1の面積を有する1つのナイフの上面;第1の面積よりも小さい第2の面積を有する1つのナイフの底面、をさらに提供し得る。この実施形態または別の例示的な実施形態は、1つのナイフの上面と底面との間に延びる、テーパーが付いた側壁を、さらに提供し得る。この実施形態または別の例示的な実施形態は、独立したナイフの第1の列において、少なくとも2つのナイフを、さらに提供し得る。これら少なくとも2つのナイフは、互いに離隔され、少なくとも2つのナイフの各々の先頭の縁部は、ロータが軸の周りを回転する際に異なる面を切断する。この実施形態または別の例示的な実施形態は、独立したナイフの各々の底面の上に位置付けられた先頭の切断縁部を、さらに提供し得る。この先頭の切断縁部は、対象物に打ち付けるのではなく、削り取るよう適応される。
【0006】
さらに別の実施形態において、円筒形の側壁に接続され、軸に対して外面から径方向外側に位置付けられ、かつ第1の列から離隔された、独立したナイフの第2の列が存在し得る。さらに、第1及び第2の列は、外面の延長に沿って約90°螺旋状に進む。さらに別の実施形態において、円筒形の側壁に接続され、軸に対して外面から径方向外側に位置付けられ、かつ第1の列及び第2の列から離隔された、独立したナイフの第3の列が存在し得る。第1、第2、及び第3の列は、外面の延長に沿って約90°螺旋状に進む。さらに別の実施形態において、円筒形の側壁に接続され、軸に対して外面から径方向外側に位置付けられ、かつ第1の列、第2の列、及び第3の列から離隔された、独立したナイフの第4の列が存在し得る。第1、第2、第3、及び第4の列は、外面の延長に沿って約90°螺旋状に進む。さらに別の実施形態において、円筒形の側壁に接続され、軸に対して外面から径方向外側に位置付けられ、かつ第1の列、第2の列、第3の列、及び第4の列から離隔された、独立したナイフの第5の列が存在し得る。この事例おいて、第1、第2、第3、及び第4の列は、外面の延長に沿って約72°螺旋状に進む。さらに別の実施形態において、第1の列には少なくとも1つのナイフが存在してよく、そのナイフは:底面から離隔された上面であって、少なくとも1つのナイフは概ね上下逆さの四角錐台形の形状である、上面;及び上面と底面との間を約30~約60°の範囲のテーパーが付いた角度で延びる側壁、を含む。さらに別の実施形態において、開墾またはマルチング中に対象物を切断するための、4つの鋭利な縁部;及び1つの切断縁部が切れなくなったときにナイフの先頭の切断縁部を交換するよう、少なくとも1つのナイフをロータに接続し、ナイフがねじ軸の周りに90°回転されるよう適応されたねじ、が存在し得る。
【0007】
さらに別の態様において、本開示の例示的な実施形態は、開墾用取付具のロータを提供し得る。このロータは、第2の端部の反対側の第1の端部、及び軸の周りを回転するよう適応された外面を画定する、第1の端部から第2の端部に延びる円筒形の側壁;外面と連結され、第1の端部から第2の端部まで外面の周りを少なくとも半螺旋で渦巻き状に進む列に配置される、複数のホルダ;各ホルダによって担持され、1つの切断縁部が切れなくなったときに回転され得る複数の切断縁部を有する、少なくとも1つのナイフ、を備える。この例示的な実施形態または別の例示的な実施形態は、複数のホルダからの各ホルダをさらに提供する。各ホルダは:外面に対して少なくとも部分的に相補的な曲率である、下方に窪んだ底面;ねじが貫通できるよう外面に形成された穴と整合する、各ホルダの平坦部によって画定される穴;各ホルダの平坦部分から上向きに突出した、上方に延びる延長部であって、互いに反対側に角度が付けられた、第1の角度が付いた面及び第2の角度が付いた面を含み、平坦部分に対して平行にオフセットした平坦上部分と接続して、それによって上部分が平坦部分の垂直方向上部に位置付けられる、延長部;各ナイフを保護するために、上部分に装着可能な対象物;第2の面が約30~60°の範囲で平坦部分と交差する角部、を含む。各ナイフは:開墾またはマルチング中に対象物を切断するための、4つの鋭利な縁部;底面から離隔された上面であって、少なくとも1つのナイフは概ね上下逆さの四角錐台形に形付けられる、上面;約30~約60°の範囲のテーパーが付いた角度で上面と底面との間に延びる1つの鋭利な縁部を画定する、側壁;ロータに形成された穴と整合するよう構成され、上面から底面に延びる、皿穴付き貫通アパーチャ;及び少なくとも1つのナイフをホルダに接続し、1つの切断縁部が切れなくなったとき、ナイフの先頭の切断縁部を交換するよう、ナイフがねじ軸に周りに90°回転できるよう適応された、ねじ、を含む。
【0008】
本開示の1つの態様によると、例示的な実施形態は、ロータの外面から径方向外側に半螺旋状に方向付けられた歯、ナイフ、またはブレードを含む、トラクタ装置のための開墾用取付具を提供し得る。各歯、ナイフ、またはブレードは、独立した歯、ナイフ、またはブレードの列の一部である。各列は、渦巻き状の向きが約90°以下の角度のずれを実施する、ずれた角度で方向付けられる。切断歯、ナイフ、またはブレードの渦巻き、または螺旋の向きは、類似のサイズのロータを効率的に回転させるために一般的に必要な動力を、低減させることができる。
【0009】
本開示の実施形態の例は、以下で説明し、図で示して、添付の特許請求の範囲において詳細かつ明確に指し示し説明する。本明細書に全体的に組み込まれ、本仕様の一部を構成する添付の図面は、様々な例、方法、及び本開示の様々な態様の他の例の実施形態を示す。図において示される要素の境界(例えば箱、箱のグループ、または他の形状)は、境界の1つの例を表わすことを理解されたい。当業者は、いくつかの例において、1つの要素は、複数の要素として設計され得ること、または複数の要素は、1つの要素として設計され得ることを理解されたい。いくつかの例において、別の要素の内部構成要素として示される要素は、外部構成要素として、及びその逆で、実装され得る。また、要素は縮尺に則って描かれていない場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示による、開墾用ツールの斜視図である。
【
図2】本開示による、開墾用ツールのロータの斜視図である。
【
図3A】本開示による、開墾用ツールのホルダの斜視図である。
【
図4A】本開示による、開墾用取付具のナイフの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
同様の番号は、図を通して同様の部分を指す。
【0012】
掘削機、スキッドステア、または他のトラクタ装置に接続するための、開墾用取付具(マルチング作業機またはマルチング取付具と呼ばれる場合がある)が、全体的に10で示される。マルチング作業機の取付具10は、ハウジング12、ロータ14、複数のホルダ16、及び複数のナイフ18を含む。
【0013】
ハウジング12は、左側及び右側を含み、それらの間で横断方向を画定する。ハウジング12は、前方端部及び後方端部を含み、それらの間で長手方向を画定する。加えて、ハウジング12は、上部及び反対側の底部を含み、それらの間で垂直方向を画定する。ハウジング12の後部すなわち後方端部は、スキッドステア、掘削機、または当業者が理解する他のトラクタ装置に付随するための、ブレケット及び他の接続機構を伴って構築される。1つの特定の実施形態において、ハウジング12は、ハウジング12の後端部がトラクタ装置の前方端部と接続するよう、実装される。したがって、開墾用取付具10は、トラクタ装置に対する前方取付具と呼ばれる場合がある。ハウジング12は複数の側壁を含み、ギア、及び回転から回転への運動をもたらす他の機構が保有される。より詳細には、ハウジング12は、複数のホイール、及びトラクタ装置の動力取出装置に付随する他の接続機構を保有し得る。これらのホイールは、横断軸の周りのロータ14の回転運動をもたらすよう、ロータ14に動作可能に接続される。横断軸の周りのロータ14の回転は、トラクタ装置との動作可能な接続によってもたらされ、それによってトラクタ装置の動力ユニットは、横断軸の周りのロータ14の回転運動をもたらす。
【0014】
図2は、左端部20及び右端部22を含むロータ14を示す。ロータ14は、左端部20から右端部22に延びる、実質的に剛体の円筒形の側壁24を含む。1つの実施形態において、円筒形の側壁24は、左端部20と右端部22との間の径が、実質的に連続的かつ均一である。円筒形の側壁は、横断軸26と同軸であり、その周りをロータ14が、トラクタ装置の動力取出コネクタの回転運動に対応して回転する。ロータ14の径は、約6インチから約12インチの範囲であってよい。1つの特定の実施形態において、ロータ14の径は約8インチである。ロータ14の円筒形の側壁24は、その中に複数の穴を画定する。1つの特定の実施形態において、これらの穴は円筒形の側壁24を完全に貫通して、径方向に延びる。
【0015】
ロータ14は円筒形の中央内腔21を画定する。中央内腔21は、横断軸26と同軸であるシャフトを介して、ハウジング12と動作可能に接続される。このシャフトは、ロータ14とシャフトとを共に溶接する必要なく、交換可能なようにロータ14と動作可能に接続される。さらに、ハウジング12の少なくとも1つの調節可能なカッターバーが、ロータ14の背後に位置される。調整可能なカッターバーは、摩耗したときに交換できるように、ハウジング12と取り外し可能に接続される。追加として、調整可能なカッターバーは、対象物がロータ14の周りに巻き付くのを防止する。
【0016】
1つの特定の実施形態において、ロータ14は、その延長に沿って延びる4列の穴を有する。特に、ロータ14の延長は、ハウジング12に対して横断方向に方向付けられる。より詳細には、これらの穴は90°ずらして反螺旋状に形成され得る。換言すると、一方の端部からロータ14を見た場合、12時の位置に方向付けられた第1の列の第1の穴、3時の位置に方向付けられた第2の列の第2の穴、6時の位置に方向付けられた第3列の第3の穴、及び9時の位置に方向付けられた第4列の第4の穴が存在する。これらの穴の各列は、左端部20から右端部22へ概ね90°螺旋状に進む。換言すると、左端部20近くの第1の列の穴は、右端部22近くの9時の位置に向かって反時計方向に螺旋状に進む。1つの特定の実施形態において、第1の列の穴は、左端部20の近くの12時の位置近くで始まり、右端部22の近くでは9時の位置の近くになる。第2の列の穴は、左端部20の近くの3時の位置の近くで始まり、右端部22で12時の位置の近くになるよう、90°螺旋状に進む。第3の列の穴は、左端部20の近くの6時の位置の近くで始まり、右端部22で3時の位置の近くになるよう、90°螺旋状に進む。第4の列の穴は、左端部20の近くの9時の位置の近くで始まり、右端部22で6時の位置の近くになるよう、90°螺旋状に進む。この事例において、4列の穴の列の各々は、約10個の径方向に延びるアパーチャまたは内腔によって画定され、目的物の取付具をロータ14に装着するために、ねじ山付きねじまたは取り外し可能な貫通する接続部材を受け入れるよう構成される。
【0017】
各列の各穴は、ナイフまたはブレード18によって連結され得る。したがって各ナイフ18は、列内の隣接するブレードから離隔されているので、独立している。各ナイフ18は穴と連結されるので、ロータ14は左端部20近くの第1の列のナイフをさらに含み、右端部22近くの9時の位置に向かって反時計方向に螺旋状に進む。1つの特定の実施形態において、第1の列のナイフ18は、左端部20の近くの12時の位置近くで始まり、第1の列のナイフが右端部22の近くで9時の位置の近くで終わるよう、渦巻き状に進む。第2の列のナイフは、左端部20の近くの3時の位置の近くで始まり、右端部22近くで12時の位置の近くになるよう、90°螺旋状に進む。第3の列のナイフは、左端部20の近くの6時の位置の近くで始まり、右端部22近くで3時の位置の近くになるよう、90°螺旋状に進む。第4の列のナイフは、左端部20の近くの9時の位置の近くで始まり、右端部22近くで6時の位置の近くになるよう、90°螺旋状に進む。
【0018】
1つの特定の実施形態において、ホルダ16は、穴の列を画定する、径方向に整合された内腔のうちの1つを貫通するねじを介して、ロータ14に装着される。この事例において、ロータ14の外面の周りを螺旋状に進む複数のホルダが存在し得る。1つのツールホルダが、1つの穴を介してロータ14に付随することが想定される。
【0019】
図3A、
図3B、及び
図3Cに示すように、各ホルダは、円筒形の側壁24の外面と、少なくとも部分的に相補的な曲率である、下方に窪んだ底面28を含む。各ホルダ16は、ねじが貫通するよう、円筒形の側壁24の径方向に整合された穴と整合するよう構成された、穴30を含む。しかし、穴30は、底面28と正確に直交しなくてもよく、それによってホルダは、ロータ14の外面24に対して僅かに角度が付けられた(非直交の)向きである。穴30は、ホルダ16の平坦部分32で画定される。上方に延びる延長部34は、平坦部分32から上方に突出する。延長部34は、第1の角度が付いた面36及び第2の角度が付いた面38を含む。角度が付いた面36、38は、互いに反対側に角度が付けられ、それによって第1の角度が付いた面36は、第1の方向に面し、第2の角度が付いた面38は、反対の第2の方向に面する。角度が付いた面は、平坦部分32から平行にオフセットされた、平坦な上部分40と接続する。1つの特定の実施形態において、上部分40は、平坦部分32の垂直方向上方に位置付けられる。ホルダ16は、各ナイフ18を保護するために、上部分40において装着可能な材料を含む。第2の面38が平坦部分32と交差する角度は、約30~約60°の範囲であるが、1つの特定の実施形態において、第2の面38と平坦部分32との角度は、約45°である。延長部34の高さは、平坦部分32の上方に約0.35インチである。各ホルダ16は、各ブレードまたはナイフ18の切断作業を補うために、面上で加工された逆側を含む。ツールホルダ16が、貫通する穴30を画定するので、摩耗して新しいツールホルダ16と交換することが必要となる場合に交換可能となるよう、ルーツホルダ16はロータ14との接続から取り外され得る。
【0020】
複数のナイフの各々、または個々のナイフ18は、下方に面する底面44から離隔された、上方に面する上面42を含む。ナイフ18は、概ね上下逆さの四角錐台形である。換言すると、ナイフ18は、先端を切り取られた上下逆さの正方角錐に形付けられる。上面42は、第1の表面積を有する概ね方形に形付けられる。底面44も方形に形付けられるが、より小さい表面積を有し、それによって歯/ナイフ18の側壁は、上面42から底面44へ内側に角度及びテーパーが付く。1つの特定の実施形態において、ナイフ18の側壁が内側にテーパーが付く角度は、約30~約60°の範囲である。しかし1つの特定の実施形態において、テーパー角度は約45°である。ナイフ18の垂直方向の厚さは、約1/4~約1/2インチであり、1つの特定の実施形態においては約0.35インチである。円錐形の皿穴を有する、垂直方向に整合された中央貫通アパーチャ46は、上面42から第2の面44まで完全に貫通して延びる。中央アパーチャ46は、ホルダ16の穴30と整合するよう構成される。より詳細には、ナイフ18及びホルダ16が、ナイフ18をロータ14に装着するように共に組み立てられるとき、穴46はホルダ16の穴30と整合される。ホルダ16の穴30は、ロータ14の円筒形の側壁24を径方向に貫通して画定された複数の穴に整合される。したがって、ねじもしくはボルト、または他の締結機構を利用して、ナイフ18及びホルダ16を、ロータ14の円筒面の中に接続し得る。中央に整合されたアパーチャ46は、ナイフ18の各々を完全に貫通させて延びるよう、ナイフ18及びホルダ16は、列として形成された複数の穴に相補的に、ロータ14の円筒形の側壁24の外面の周りで90°ずれた同様の螺旋パターンを追従する。
【0021】
各ナイフ18は、4つの縁部、すなわち第1の縁部48、第2の縁部50、第3の縁部52、及び第4の縁部を含む。4つの縁部の各々は鋭利であり、開墾またはマルチング作業中に対象物を切断するよう設計される。加えて、本開示の1つの態様によると、ナイフ18をホルダ16に固定するために利用されるねじなどの機械部材は、取り外されてよく、ナイフ18は、切断縁部が切れなくなったときに先頭の切断縁部を交換するために、ねじ軸の周りを90°回転され得る。
【0022】
本開示の別の態様によると、ロータ14に取り付けられた90°螺旋状にずらしたナイフ18は、ロータ14が横断軸26の周りを回転する際に、各ナイフが異なる面を切断するのを可能にする。これによって、ナイフ18が、回転マルチング作業機及び切り株グラインダで従来実行されたように、対象物に打ち付けるのではなく、開墾する対象物を切断かつ削り取れるようにする。ナイフ18によってもたらされる対象物の削り取りは、作業に必要な馬力を減少させる。例えば、ロータ14の円筒形の側壁24の外面の周りに、90°螺旋状にずらしたナイフ18の構成によって、マルチング作業機の取付具10が、トラクタ装置の50馬力エンジンによって動力を与えられ得る。これと対照的に、従来のマルチング作業機または切り株グラインダは、一般に回転マルチング作業機の取付具のために、最低約100馬力必要とする。したがって、アセンブリ、構成、及び構造的な本開示の実施形態は、十分なマルチング及び材料の切断を実現しながら、必要な動力を減少させる(すなわち効率を向上させる)。
【0023】
ナイフ18が接続された渦巻き状の列は、ロータ14が横断軸26の周りを回転するときに、振動を軽減させる。より詳細には、ナイフ18を担持して螺旋状に進むツールホルダ16の渦巻きの配置は、ロータ14が横断軸26の周りを回転する際にロータ14のバランスを取るのに役立ち、それによって、ホルダ16及びナイフ18が直線列で組まれた場合の配置における振動を軽減させる。
【0024】
本開示の1つの態様によると、ロータ14の外面に装着される列またはナイフの数は、ロータ14の径によって変化し得る。1つの例において、ロータ14は約8インチの径を有し、ロータ14の延長に沿って90°ずらして方向付けられた、螺旋状に進むナイフ18の4つの列が存在するが、ナイフ18の列の数は変化し得る。例えば、より大きい径のロータ14が、その上により多いナイフの列を有することが可能である。1つの実装形態において、12インチのロータが、その延長に沿って半螺旋状に進む5つのナイフの列を有し得る。この例において、5列ある場合のずれの角度は72°であり得る。換言すると、12インチのロータ14の第1の端部20近くの例における第1のナイフは、12インチのロータ14の第2の端部22近くの同じ列の最後のナイフから、72°ずれ得る。他の代替の実施形態において、ロータの径が増加してその上に4列のナイフ18を有する場合、ナイフのサイズも増加される。1つの例において、ロータの径が約8インチである場合、ナイフは約3インチ×3インチの方形である。別の例において、ロータ14の径が増加すると、ナイフ18は、4インチ×4インチ、または5インチ×5インチの方形と、サイズが増加され得る。
【0025】
本開示の1つの態様によると、ホルダ16上に支持され、反螺旋状に進むナイフの配置を有するロータ14によって、ロータ14が横断軸26の周りを回転して様々な対象物を削り、刻み、切断し、及びマルチングを可能にする。本開示の1つの態様によると、ナイフ18の螺旋状に進むずれによって、ナイフが互いから独立して、刻まれる対象物に対して異なる角度で切断できる。各ナイフは互いから独立して作用するため、各ナイフ18の先頭の縁部に接触する対象物の小さい片を刻むか、または切断するために必要な力は小さくてよい。これは、マルチングの作業中に横断軸の周りでロータ14を回転させるために必要な馬力量を、効果的に減少させる。
【0026】
作業中、ロータ14はハウジング12の中に収納される。ロータ14はハウジング12に対して横断方向に方向付けられ、取り外し可能な軸、及び横断軸26の周りにロータ14を回転させる様々な他の動作回転アセンブリによって支持される。横断軸26には、ハウジング12を支持するトラクタ装置によって動力が与えられる。
【0027】
各ナイフ18が各それぞれのホルダ16に組まれたとき、角度が付いた面38及び延長部34は、ナイフ18を支持するよう作用する。より詳細には、面38が曲がる角度は、ナイフ18の上面42と底面44との間のテーパー角度と類似する。したがって、面38は、ナイフ18の角度が付いた側壁24と、実質的に接触する。上部延長部34は、軸26の周りの回転運動中にナイフを支持するよう、安全装置の形態で支持をもたらす。
【0028】
各ナイフの先頭の縁部は、開墾またはマルチングする地面または地面近くの対象物と接触する。各ナイフの向きは、ロータ14の外面に沿って位置付けられた隣接するナイフから、独立かつ離隔される。ナイフのうちの1つの先頭の縁部が摩耗した場合、ナイフ18をホルダ16に固定しているねじは、ナイフ18が90°回転できるよう緩められ得る。ナイフ18を回転させた後、摩耗/切れなくなった縁部よりも鋭い、新しい先頭の縁部が固定される。例えば第1の縁部48は、先頭の縁部として始められ得る。第1の縁部は、ロータ14が軸26の周りに回転する際に対象物に接触することによって切断作業を実施する。第1の縁部が摩耗または切れなくなると、ナイフ18をホルダ16に接続するねじの軸の周りに90°だけ回転させることによって、ナイフ18は、第2の縁部50が新しい先頭の縁部となる。これにより、1つの縁部しか有さない従来のマルチング用の歯と比較して、ナイフ18の有効寿命は約4倍増加する。
【0029】
さらに、その例が提供された様々な発明のコンセプトが、1つまたは複数の方法として具現化される。方法の一部として実行された作業は、任意の好適な方法で順番を決められ得る。したがって、作業が例示とは異なる順番で実施される実施形態が構築されてもよく、例示の実施形態において連続した作業として示されても、それはいくつかの作業を同時に実施することを含み得る。追加として、本開示を実施する任意の方法は、本明細書で説明した順序と異なる順序で生じ得る。したがって、明記しない限り、方法の順序は限定であると読むべきではない。方法のステップのいくつかを異なる順番で実施することで、類似の結果を実現し得ることを理解されたい。
【0030】
様々な発明の実施形態が、本明細書で説明及び例示されたが、当業者は、様々な他の方法、及び/または機能を実施するための構造、及び/または結果の実現、及び/または本明細書で説明した1つまたは複数の利点を、容易に想定するであろう。このような変形及び/または変更は、本明細書で説明した発明の実施形態の範囲内であるものとする。より一般的に、当業者は、本明細書で説明した全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成は、例示を意味し、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/または構成は、本発明の教示が使用される特定の用途に依拠することを、容易に理解するであろう。当業者は、一般的な実験以上のものを使用せずに、本明細書で説明した特定の発明の実施形態の多くの同等物を理解、または確認できるであろう。したがって、前述の実施形態は、単に例として提示され、添付の特許請求の範囲及びその同等物の範囲内であることを理解されたい。発明の実施形態は、特定の説明及び定義とは別の方法で実施され得る。本開示の発明の実施形態は、各個々の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/または本明細書で説明した方法を対象としている。加えて、2つ以上のこのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/または方法の任意の組み合わせは、これらの特徴、システム、物品、材料、キット、及び/または方法が互いに相反しない場合、本開示の発明の範囲内に含まれる。
【0031】
本明細書で規定され、かつ使用された定義は、辞書における定義、参照として組み込まれた書類の定義、及び/または定義した用語の一般的な意味を総轄するものと理解すべきである。
【0032】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される冠詞「1つ(a)」及び「1つ(an)」は、明確にそうではないことを明記しない限り、「少なくとも1つ(at least one)」を意味するものと理解されたい。本明細書及び特許請求の範囲で使用される(場合の)句「及び/または(and/or)」は、要素の「いずれか、または両方(either or both)」が結合されるよう、すなわち、ある場合では要素が共同して存在し、別の場合では要素が分離して存在することを意味するものと理解されたい。「及び/または」を用いて列挙される複数の要素は、要素の「1つまたは複数(one or more)」が結合されるのと同様に解釈するべきである。他の要素は、節「及び/または」によって特に識別された要素以外で、特に識別されたそれらの要素に関係するか、または関係しないかのいずれかで、任意選択で存在し得る。したがって、非限定の例として、「備える(comprising)」などのオープンエンドの言葉と共に使用されるとき、「A及び/またはB」の言及は、1つの実施形態においては、Aのみ(B以外の要素を任意選択で含む)を指す;別の実施形態において、Bのみ(A以外の要素を任意選択で含む)を指す;さらに別の実施形態において、A及びBの両方(他の要素を任意選択で含む)を指す、ことができる。本明細書及び特許請求の範囲で使用される際に、「または(or)」は、上記で定義したように「及び/または」と同じ意味を有するものと理解すべきである。例えば、リストにおけるアイテムを分ける場合、「または」または「及び/または」は包括的として、すなわち要素の数もしくはリストの少なくとも1つを含むが、1つより多く、ならびに、任意選択で追加のリスト外のアイテムも含むものとする。「1つのみの(only one of)」もしくは「正確に1つの(exactly one of)」などの、そうではないことを明確に示す用語のみ、または特許請求の範囲で使用される「~から成る(consisting of)」は、要素の数もしくはリストのうちの正確に1つの要素を含むことを指す。一般的に、本明細書で使用される用語「または」は、「どちらか(either)」、「1つの(one of)」、「唯一の(only one of)」、または「正確に1つの(exactly one of)」などの排他的な用語が前に付く場合に、排他的な代替(すなわち「1つまたは他であるが両方ではない(one or the other but not both)」)を示すようにのみ、解釈されるものとする。特許請求の範囲で使用されるとき、「~から実質的に成る(consisting essentially of)」は、特許法の分野で使用される一般的な意味を有するものとする。
【0033】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される際、1つまたは複数の要素のリストを参照するときに、句「少なくとも1つ(at least one)」は、要素のリストにおける任意の1つまたは複数の要素から選択された、少なくとも1つの要素を意味するものと理解するべきであるが、要素のリスト内に具体的に列挙された各々全ての要素のうちの、少なくとも1つを含む必要は必ずしもなく、及び要素のリストにおける要素の任意の組み合わせを排除しないことを、理解されたい。この定義は、具体的に識別された要素に関係するか、関係しないかのいずれかで、要素が、句「少なくとも1つ」が指す要素のリスト内で具体的に識別された要素以外で、任意選択で存在し得ることも可能にする。したがって、非限定の例として、「A及びBのうちの少なくとも1つ(または同様の意味合いで「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、もしくは同様に「A及び/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、1つの実施形態においては、少なくとも1つ、任意選択で1つより多く、Aを含みBを含まないもの(任意選択でB以外の要素を含む)を指す;別の実施形態において、少なくとも1つ、任意選択で1つより多く、Bを含みAを含まないもの(任意選択でA以外の要素を含む)を指す;さらに別の実施形態において、少なくとも1つ、任意選択で1つより多く、A、及び少なくとも1つを含み、任意選択で1つより多く、Bを含むもの(任意選択で他の要素を含む)を指す。
【0034】
特徴部または要素が、他の特徴部または要素の「上(on)」にあることを指す場合、特徴部または要素は、他の特徴部もしくは要素の上に直接のるか、または介在する特徴部及び/または要素も存在し得る。対照的に、特徴部または要素が、他の特徴部または要素の「上に直接(directly on)」のることを指す場合、介在する特徴部または要素は存在しない。特徴部または要素が、別の特徴部または要素に「接続される(connected)」、「装着される(attached)」、または「連結される(coupled)」ことを指す場合、特徴部または要素は、他の特徴部もしくは要素に直接接続されるか、直接装着されるか、もしくは連結されるか、または介在する特徴部または要素が存在し得る。対照的に、特徴部または要素が、別の特徴部または要素に「直接接続される(directly connected)」、「直接装着される(directly attached)」、または「直接連結される(directly coupled)ことを指す場合、介在する特徴部または要素は存在しない。1つの実施形態に対して説明され、または示されたが、説明され、または示された特徴部及び要素を、他の実施形態に適用できる。別の特徴部に「隣接して(adjacent)」配設された構造または特徴部への言及は、隣接する特徴部に重複するか、または下に横たわる部分を有し得ることも、当業者は理解されたい。
【0035】
空間的に相関する用語、「下(under)」、「下方(below)」、「下部(lower)」、「上(over)」、「上部(upper)」、「左(left)」、「右(right)」などは、説明を容易にするために本明細書で使用され、図に示されるように、1つの要素または特徴部の、別の要素または特徴部に対する関係を説明し得る。空間的に相関する用語は、図において示された向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの異なる向きを含包するよう意図されることを理解されたい。例えば、図中のデバイスが逆さにされる場合、他の要素または特徴部の「下」または「真下(beneath)」にあると説明された要素は、他の要素または特徴部の「上」にある。したがって、例示的な用語「下」は、上及び下向きの両方を含包できる。デバイスは別様に方向付けられる場合があり(90°回転、または他の向き)、本明細書で使用される空間的に相関する記述は、それに従って解釈され得る。同様に、「上方に(upwardly)」、「下方に(downwardly)」、「垂直の(vertical)」、「水平の(horizontal)」、「横方向の(lateral)」などは、本明細書では別途明記しない限り、説明の目的のみのために使用される。
【0036】
用語「第1の(first)」、「第2の(second)」(または「第3の(third)など)は、本明細書では様々な特徴部/要素を説明するために使用されるが、これらの特徴部/要素は、文脈で別途示さない限り、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの特徴部/要素を別の特徴部/要素から区別するために使用され得る。したがって、本発明の教示から逸脱することなく、以下で説明される第1の特徴部/要素は、第2の特徴部/要素と称することができ、同様に以下で説明される第2の特徴部/要素は、第1の特徴部/要素と称することができる。
【0037】
実施形態は、本開示の実装形態または例である。本明細書における、「一実施形態」、「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「1つの特定の実施形態」、または「他の実施形態」などに対する言及は、実施形態と共に説明される詳細な特徴部、構造、または特徴が、本発明の少なくともいくつかの実施形態に含まれるが、必ずしも本発明の全ての実施形態には含まれない。様々な表現である「一実施形態」、「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「1つの特定の実施形態」、または「他の実施形態」などは、必ずしも同じ実施形態を全て指すものではない。
【0038】
本明細書が、構成要素、特徴部、構造、または特徴が、含まれ「得る(may、might、could)と記載する場合、特定の構成要素、特徴部、構造、または特徴は、含まれる必要はない。本明細書または特許請求の範囲が、「1つの」要素を言及する場合、1つのみの要素を意味するものではない。本明細書または特許請求の範囲が、「1つの追加の(an additional)」要素を言及する場合、1つより多い追加の要素を排除するものではない。
【0039】
本明細書及び特許請求の範囲で使用されるとき、例における使用を含み、別途明記しない限り、全ての数字は、用語が明確に表わさなくても、単語「約(aoubt)」または「概ね(approximately)」が前置きされるかのように読まれ得る。句「約」または「概ね」は、説明された値及び/または位置が、理にかなった想定範囲内にあることを示すときに使用され得る。例えば、数字の値は、記載された値(または値の範囲)の±0.1%、記載された値(または値の範囲)の±1.0%、記載された値(または値の範囲)の±2.0%、記載された値(または値の範囲)の±5.0%、記載された値(または値の範囲)の±10.0%などである。本明細書で挙げられた任意の数字の範囲は、その中に含まれる全ての部分範囲を含むよう意図される。
【0040】
特許請求の範囲、ならびに上記の明細書において、「備えている」、「含んでいる(including)」、「担持している(carrying)」、「有している(having)」、「含有している(containing)」、「含んでいる(involving)」、「保持している(holding)」、「から構成される(composed of)」などの移行句は、オープンエンドすなわち含むが限定しないことを意味すると理解されたい。米国特許庁の特許審査便覧に記載されたように、移行句「~から成る」及び「実質的に~から成る」のみが、クローズまたはセミクローズそれぞれの移行句であるものとする。
【0041】
前述の説明において、特定の用語が、簡潔、明白、及び理解のために使用された。それらからは、従来技術の要件を超えて不必要な制限を暗示するべきではない。なぜなら、これらの用語は説明目的に使用され、広義に解釈されることが意図されるためである。
【0042】
さらに、本開示の様々な実施形態の説明及び例示は例であり、本開示は、示され、または説明された正確な詳細に限定されない。