(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-22
(45)【発行日】2023-03-03
(54)【発明の名称】取付具の構造及び身体情報取得装置の取付方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/11 20060101AFI20230224BHJP
A61B 5/113 20060101ALI20230224BHJP
A61B 5/05 20210101ALI20230224BHJP
A44B 99/00 20100101ALI20230224BHJP
【FI】
A61B5/11 110
A61B5/113
A61B5/05
A44B99/00 601Z
A44B99/00 611M
(21)【出願番号】P 2022171537
(22)【出願日】2022-10-26
(62)【分割の表示】P 2022119550の分割
【原出願日】2022-07-27
【審査請求日】2022-10-26
(31)【優先権主張番号】P 2022086045
(32)【優先日】2022-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515102828
【氏名又は名称】株式会社D.O.N
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】家崎 貴士
【審査官】▲高▼木 尚哉
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-503734(JP,A)
【文献】特開2019-58573(JP,A)
【文献】国際公開第2009/141942(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/017627(WO,A1)
【文献】特表2018-500643(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0164422(US,A1)
【文献】登録実用新案第3076482(JP,U)
【文献】特開平9-299492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/05-5/0538
A61B 5/06-5/22
A61B 5/24-5/398
A44B 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミリ波又はマイクロ波である測定波を出入面において放出することで使用者の身体情報を測定する身体情報取得装置を、帯状の部材に取付ける取付具の構造であって、
前記身体情報取得装置は、一対の被取付部を備え、
前記帯状の部材は、前記被取付部に差し込む差込部を、端部に備え、
前記被取付部は、前記差込部を差し込む差込口と、前記差込口に差し込んだ状態で保持する保持部を有し、
前記出入面と異なる2つの面において対向して設けられ、
前記差込口は、前記出入面に隣接する一の平面内で開口し、
前記出入面を、前記使用者の胴体を向くように取付ける取付具の構造。
【請求項2】
前記差込部は、弾性変形可能な脱着部を有し、
前記保持部は、前記脱着部と係止し、
前記身体情報取得装置は、外部からの力によって脱着する、
請求項1に記載の取付具の構造。
【請求項3】
前記被取付部の一方は、前記身体情報取得装置の
対向する二面を貫通して設けられ、前記帯状の部材を挿通する、
請求項1に記載の取付具の構造。
【請求項4】
前記被取付部の一方は、前記出入面に垂直な方向に貫通して設けられ、前記帯状の部材を挿通する、
請求項1に記載の取付具の構造。
【請求項5】
ミリ波又はマイクロ波である測定波を出入面において放出することで使用者の身体情報を測定し、帯状の部材に取付けられる取付具の構造を有する身体情報取得装置であって、
前記帯状の部材は、被取付部に差し込む差込部を、端部に備え、
前記被取付部は、前記差込部を差し込む差込口と、前記差込口に差し込んだ状態で保持する保持部を有し、
前記出入面と異なる2つの面において対向して設けられ、
前記差込口は、前記出入面に隣接する一の平面内で開口し、
前記被取付部を一対備え、前記出入面を、前記使用者の胴体を向くように取付ける身体情報取得装置。
【請求項6】
ミリ波又はマイクロ波である測定波を出入面において放出することで使用者の身体情報を測定する身体情報取得装置を、帯状の部材に取付ける取付方法であって、
前記身体情報取得装置は、一対の被取付部を備え、
前記帯状の部材は、前記被取付部に差し込む差込部を、端部に備え、
前記被取付部は、前記差込部を差し込む差込口と、前記差込口に差し込んだ状態で保持する保持部を有し、
前記出入面と異なる2つの面において対向して設けられ、
前記差込口は、前記出入面に隣接する一の平面内で開口し、
前記出入面を、前記使用者の胴体を向くように取付ける方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体情報、特に使用者の呼吸の情報について取得するための装置を取り付けるための器具に関する。
【背景技術】
【0002】
身体情報取得装置は、装着することによって使用者の脈拍や体表面温度、血中酸素濃度等を自動測定するとともに記録し、使用者の健康管理やビッグデータの形成を行う。
身体情報取得装置の例として、特許文献1に記載のような使用者の腕に巻かれる腕時計型のデバイスであって、背面にフォトプレチスモグラフィや光学センサを有することで使用者の血中酸素濃度等を計測する方式のものや、特許文献2に記載のように使用者の頭部に装着されて脳波や視線等を計測するものが多い。
【0003】
ところで、身体情報のうち、呼吸のデータは呼吸器系や循環器系の疾患の把握等に非常に役に立つ。
呼吸のデータを取得するための装置として、特許文献3にはシートベルトの2か所にセンサが取り付けられ、各センサから発出された電波によって両センサ間の距離を測り、ここから体動を測定することで使用者の呼吸等を検出するセンサが記載されている。さらに、特許文献4~7には、身体情報取得装置を取り付けるための種々の取付具が記載されており、また特許文献8~10には、ベルト等に物品を取り付けるための種々の取付具が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2016―533846号公報
【文献】実登3217017号公報
【文献】特開2018―201581号公報
【文献】国際公開第2020/017627号
【文献】特表2009-503734号公報
【文献】特表2018-500643号公報
【文献】米国特許出願公開第2015/0164422号明細書
【文献】国際公開第2009/141942号
【文献】登録実用新案第3076482号公報
【文献】特開平09-299492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、測定対象に定在波レーダ等の測定波を照射し、反射波を各種センサで計測することによれば、測定対象とセンサとの距離を直接観測することができる。
そして、当該測定波による測定対象を使用者の肺や腸管などの臓器や体表面とすることによれば、その体動を計測することで、呼吸や摂食等に関するデータを容易に取得することができる。
一方、引用文献に記載の発明では、測定対象となる臓器等の位置がセンサの位置との関係で大きく変動するため、精確なデータを取得することはできない。また、身体情報取得装置を単純に腰部分に取り付けただけであると、測定波が阻害されるため適切な身体情報の取得ができないという課題が表出する。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑み、使用者の胴体部分のセンシングを行う身体情報取得装置の適切な着脱を容易にするための取付具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本願発明は、身体情報取得装置と、帯状の部材と、に接続する取付具であって、前記身体情報取得装置は、ミリ波又はマイクロ波である測定波を出入面において放出することで使用者の身体情報を測定し、前記取付具によって前記帯状の部材に取付けられ、前記身体情報取得装置は、一対の被取付部を備え、前記被取付部は、前記身体情報取得装置と一体に設けられ、内側の長さは、前記帯状の部材の幅方向の長さ以上であり、前記出入面に隣接する面で開口し前記出入面と平行に深さを持つ差込口を有し、前記取付具は、前記被取付部に差し込む差込部を備え、前記被取付部は、分離して設けられ、前記差込部を差し込んだ状態で保持する保持部を有し、前記出入面を、前記使用者の胴体を向くように取付ける取付具である。
このような構成によって、測定波を用いた体内のセンシングにあたって適切な形態で、使用者の腰部分に身体情報取得装置を取り付けることができる。腰部分への取り付けによれば、使用者の動きによらず、使用者の胴体に対する身体情報装置の位置が固定され、測定波を用いた体動測定が適切にできるようになる。
【0008】
本発明の好ましい形態では、前記被取付部は、前記出入面と異なる2つの面において対向して設けられる。
このような構成によって、出入面が露出し、身体情報取得装置が放出する測定波を妨害せず、直接的に測定対象に放出することができるようになり、測定精度が向上する。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記差込部は、前記帯状の部材の端部に設けられる。
このような構成によって、使用者の簡便な操作によって身体情報取得装置の取り外しを容易にすることができる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記差込部は、弾性変形可能な脱着部を有し、前記被取付部は、前記爪部と係止する係止体を有し、前記身体情報取得装置は、外部からの力によって脱着する。
このような構成によって、使用者の簡便な操作によって身体情報取得装置の取り外しを容易にすることができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記被取付部の一方は、前記身体情報取得装置の一つの面と他の面を貫通して設けられ、前記帯状の部材を挿通する。
このような構成によって、使用者が帯状の部材の長さを容易に調整し、使用者の体形によらず身体情報取得装置を装着することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記被取付部の一方は、前記出入面に垂直な方向に貫通して設けられ、前記帯状の部材を挿通する。
このような構成によって、使用者が帯状の部材の長さを容易に調整し、使用者の体形によらず身体情報取得装置を装着することができる。
【0013】
上記課題を解決する本願発明は、ミリ波又はマイクロ波である測定波を出入面において放出することで使用者の身体情報を測定し、分離して設けられる一対の被取付部を備える身体情報取得装置であって、前記被取付部に差し込む差込部を備える取付具を介して帯状の部材に取付けられ、前記被取付部は、前記身体情報取得装置と一体に設けられ、内側の長さは、前記帯状の部材の幅方向の長さ以上であり、前記出入面に隣接する面で開口し前記出入面と平行に深さを持つ差込口と、前記差込部を差し込んだ状態で保持する保持部を有し、前記出入面は、前記使用者の胴体を向くように取付けられる身体情報取得装置である。
このような構成によって、測定波を用いた体内のセンシングにあたって適切な形態で、使用者の腰部分に身体情報取得装置を取り付けることができる。腰部分への取り付けによれば、使用者の動きによらず、使用者の胴体に対する身体情報装置の位置が固定され、測定波を用いた体動測定が適切にできるようになる。
【0014】
ミリ波又はマイクロ波である測定波を出入面において放出することで使用者の身体情報を測定し、分離して設けられる一対の被取付部を備える身体情報取得装置を、前記被取付部に差し込む差込部を備え、前記身体情報取得装置と帯状の部材とに接続する取付具を用いた取付方法であって、前記被取付部は、前記身体情報取得装置と一体に設けられ、内側の長さは、前記帯状の部材の幅方向の長さ以上であり、前記出入面に隣接する面で開口し前記出入面と平行に深さを持つ差込口を有し、前記被取付部に設けられる保持部によって、前記差込部を差し込んだ状態で保持し、前記出入面が、前記使用者の胴体を向くように取付けられる取付方法である。
このような構成によって、測定波を用いた体内のセンシングにあたって適切な形態で、使用者の腰部分に身体情報取得装置を取り付けることができる。
【発明の効果】
【0015】
上記課題を解決する本発明は、使用者の胴体部分のセンシングを行う身体情報取得装置の適切な着脱を容易にするための取付具を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る、取付具の構造を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る取付具について説明する。説明は、実施形態の構成、実施の方法、他の実施例の順に詳述する。
なお、以下に示す各実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の各実施形態に限定するものではない。
【0018】
本実施形態の取付具1は、その表面において身体情報取得装置2を取り付け、その裏面において使用者の腰部分において巻かれるベルト3を取り付ける。
【0019】
取付具1は、取付具の本体として機能する取付具本体Qとして、第一取付具11と、第二取付具12と、によって構成されている。それぞれの取付具1は、それぞれ身体情報取得装置2を取り付けるための取付部と、使用者の腰部分に装着するための装着部Pと、を有する。
取付具1は、ステンレスやスチールなどの金属部材や、ポリエチレン等のプラスチック部材によって構成されている。
また、取付具本体Qの幅は少なくともベルト3の幅よりも大きくなるように設けられており、使用者の腰部分に装着されることを考えて、裏面に向けて湾曲して設けられていてもよい。
【0020】
図1(a)は取り付けられる前の取付具1の状態を表し、
図1(b)は身体情報取得装置2に取り付けられている取付具1を表す。
本実施形態の取付具1は、第一取付具11と、第二取付具12と、によって構成されている。それぞれの取付具1は、それぞれ身体情報取得装置2を取り付けるための取付部と、使用者の腰部分に装着するための装着部Pと、を有する。
【0021】
第一取付具11は、輪状の第一取付部111と、ベルト3を挿通するとともに第一取付部111の形状を維持する第一挿通部112と、を有する。
【0022】
身体情報取得装置2は、身体情報を取得するための装置であって、略直方体形状の取得装置本体21と、所定の測定波を放出するとともに受信を行う出入面22と、各取付部が取り付けられる被取付部23と、によって構成されており、その内部には少なくとも測定波の放出及び受信の制御並びに処理を行う制御部と、データの記録を行う記録部と、記録したデータを外部とやり取りできる伝達部と、を含んでいる。
【0023】
取得装置本体21は、長さ4cm~9cm、幅3cm~6cm、幅0.5cm~3cm程度の手のひらに収まる程度のサイズの装置であって、取付具1の幅よりも少し大きくなるように設けられる。
また、電源を入れるためのボタンや、バッテリー残量等の身体情報取得装置2に係る情報を表示することができる表示部が、被取付部23が設けられていない面や、被取付部23が設けられる面に隣接する面に設けてある。
【0024】
出入面22は、測定波(音波や電波(特にミリ波、マイクロ波)の定在波)を所定の角度に向けて放出する機能と、使用者の身体において反射された測定波を受信する機能を有しており、実際に測定波のやりとりをする部分を入出位置とする。これによって、測定対象と出入面22との間の距離を把握する。
本発明においては、特に使用者の腰部に取り付けられた状態において胴体部分(特に肺、腸管等)の動きをセンシングするために、30°~70°程度上向きに向けて測定波を放出できるようにしてある。
測定波を受信する機能は、出入面22の少なくとも2か所において設けられていることが好ましく、これによって肺等の臓器の動きを立体的に把握することができる。
なお、測定波を出力する面と放出する面はそれぞれ異なってもよく、体温なども測定対象としてもよい。
さらに、出入面22が使用者の胴体を向くように身体情報取得装置2が取り付けられる。
【0025】
被取付部23は、それぞれの取付部に取付可能となるように、それぞれの取付部の形状に対応して略同一か当該形状よりも少し大きくなるように設けられる穴部分である。
【0026】
ベルト3は、使用者の腰部分に装着するための帯状部材であり、ベルトの本体部分であるベルト本体31によって構成されている。ベルト本体31は、革や合成樹脂によって設けられる帯状部材であって、使用者の腰に巻き付け可能な長さである。
【0027】
第一取付部111はベルト3の端部を、第一挿通部112に2度通すことによって輪状となるように形成される部分である。輪の径は5mm~20mmとすることが好ましい。なお、第一取付部111は第一挿通部112に取り付けて設けられる輪状の部材であってもよい。
【0028】
第一挿通部112は、ベルト3を挿通する略直方体形状のループ部材であって、内部に設けられている孔は少なくともベルトの幅よりも高く、その幅はベルトの厚みの2倍よりも大きくなるように設けられている。
【0029】
第二取付具12は、第二取付部121として機能する、後述する被取付部23に差し込むための差込部B1と、意図しない取り外しを阻止する脱着部B2を有し、ベルト3と装着する装着部Pとして、ベルト3の端部と接続する接続部B3と、を有する。
【0030】
差込部B1は、人の力で曲げられない程度の剛性を持つ略直方体の部材であって、後述する被取付部23と略同一の厚みを有し、高さが被取付部23よりも小さくなるように設けている。
【0031】
脱着部B2は、差込部B1の両端から伸びるように設けられる弾性部材であって、差込部B1との間に隙間を生じさせる切り込みが接続部B3の方向から設けられている。該切り込みの幅は少なくとも後述する係止体B5の高さよりも大きく設けられる。そして、脱着部B2同士の間隔は、後述する差込口B4の高さと略同一であるが、少なくとも後述する係止体B5同士の間隔よりも大きくなるように設けられ、脱着部B2を内側方向に向けて押し込むことによって、係止体B5の高さよりも大きく変形できるようにしてある。
また、接続部B3は、ベルト3の端部を内部に挿入した状態で、取り外し不能に固定する穴部分である。
【0032】
身体情報取得装置2には、身体情報取得装置2の制御ボタン211が出入面22に相対する面に押圧可能に設けられており、また、第一取付具11及び第二取付具12にそれぞれ対応した被取付部23が設けられている。
さらに2つの被取付部23は、出入面22と異なる2つの面において対向して設けられていることで、装着されていない状態で出入面22が露出し、出入面22が使用者の胴体を向くように取り付けられる。
【0033】
第一取付具11に対応する被取付部23は、身体情報取得装置2の端部付近に設けられ、出入面22を有する面を貫通する孔部であって、少なくともベルト3の厚みよりも幅を大きく、その高さをベルト3よりも高くなるように設けられる。
【0034】
第二取付具12に対応した被取付部23は、差込部B1を貫入して取り付けるための差込口B4と、差込口B4の内周面に設けられ、脱着部B2と協働して取付具の脱落を阻止する係止体B5と、取り付けられた状態にある脱着部B2を押圧して、第二取付具12を取り外す押圧部B6を有する。
【0035】
差込口B4は、身体情報取得装置2の側面に設けられている穴部分であって、その高さは差込部B1と2つの脱着部B2の高さの和よりも高くなるように設けられ、その幅を差込部B1と略同一にすることによって、差込部B1を挿入可能にする。
【0036】
係止体B5は、差込口B4の内周面の端面付近において差込口B4と一体に設けられる突起部分であり、その高さは脱着部B2の高さと略同一である。係止体B5の一面は第二取付具12が取り付けられた際に、脱着部B2の接続部側の端面と当接することによって、意図しない取り外しを抑止する。
【0037】
押圧部B6は、身体情報取得装置2の側面部に設けられる部材であって差込口B4に向けて貫通する。押圧部B6は、少なくとも係止体B5の高さよりも大きく差込口B4の中心方向に向けて上下運動できるようしてあり、また、押圧部B6の一部は、第二取付具12が取り付けられた状態において脱着部B2と当接する。
【0038】
なお、第二取付具12と差込口B4とは、互いに異なる磁性を持たせることによって、磁力によって取付け可能にしてもよい。また、第二取付具12の先端と、差込口B4の底面にそれぞれ面ファスナーを取り付けることで取着できるようにしてもよい。
【0039】
以下、
図1を用いて、本発明の実施の方法について詳述する。本発明は、自らの腰部分に身体情報取得装置2を取り付ける目的を有する使用者によって実施される。また、以下に示す実施の方法は一例であり、実施の方法はこれに限られず、順番は前後してもよい。
【0040】
まず使用者は、ベルト3の端部を第一挿通部112に挿入し、被取付部23に挿入してから再び第一挿通部112に挿入することによって輪状の第一取付部111を形成する。そして、使用者はベルト3を腰に巻き付け、第一挿通部112の位置を調整することで第一取付部111の大きさの調整を行う。
【0041】
次に使用者は、第二取付具12の差込部B1を差込口B4に取り付ける。この際に、押し込まれた脱着部B2が係止体B5に係止されることによって、意図しない第二取付具12の脱落を防ぐことができる。
これによって、身体情報取得装置2を使用者の腰部分に取り付けることができる。
【0042】
使用者がベルト3を取り外す際には、押圧部B6を押圧することにより行う。
すなわち、押圧部B6が押圧されると、脱着部B2が変形することによって脱着部同士の間隔が係止体B5の間の間隔よりも小さくなり、取り外しができるようにしている。
【符号の説明】
【0043】
1 取付具
11 第一取付具
111 第一取付部
112 第一挿通部
12 第二取付具
121 第二取付部
122 第二挿通部
B1 差込部
B2 脱着部
B3 接続部
B4 差込口
B5 係止体
B6 押圧部
2 身体情報取得装置
21 取得装置本体
211 制御ボタン
22 出入面
23 被取付部
3 ベルト
31 ベルト本体
P 装着部
【要約】
【課題】使用者の胴体部分のセンシングを行う身体情報取得装置の適切な着脱を容易にするための取付具を提供することを目的とする。
【解決手段】上記課題を解決する本願発明は、身体情報取得装置2と、帯状の部材3と、に接続する取付具1であって、身体情報取得装置2は、ミリ波又はマイクロ波である測定波を出入面22において放出することで使用者の身体情報を測定し、取付具1によって帯状の部材3に取付けられ、身体情報取得装置2は、一対の被取付部23を備え、被取付部23は、身体情報取得装置2と一体に設けられ、内側の長さは、帯状の部材3の幅方向の長さ以上であり、出入面22に隣接する面で開口し出入面22と平行に深さを持つ差込口B4を有し、取付具1は、被取付部23に差し込む差込部B1を備え、被取付部23は、分離して設けられ、差込部B1を差し込んだ状態で保持する保持部B5を有し、出入面22を、前記使用者の胴体を向くように取付ける取付具である。
【選択図】
図1