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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-22
(45)【発行日】2023-03-03
(54)【発明の名称】電気炊飯器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20230224BHJP
【FI】
A47J27/00 109G
A47J27/00 109P
A47J27/00 103R
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2018165707
(22)【出願日】2018-09-05
(65)【公開番号】P2019048052
(43)【公開日】2019-03-28
【審査請求日】2021-08-31
(31)【優先権主張番号】10-2017-0115410
(32)【優先日】2017-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0115411
(32)【優先日】2017-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518096010
【氏名又は名称】クク エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】パン・ホサン
(72)【発明者】
【氏名】シン・ヨンベ
(72)【発明者】
【氏名】ペ・ホジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム・ダクチョン
【審査官】八木 敬太
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-194728(JP,U)
【文献】特表2012-515033(JP,A)
【文献】特開2016-036606(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内釜が収容される収容空間を有する本体と、
前記本体の上部に開閉自在に結合される蓋部と、
前記内釜の内部及び前記蓋部の外部間を貫通及び遮断する複数の排出経路を開閉して高圧モード及び非圧モードを選択する圧力変換部と、
前記圧力変換部により選択された前記非圧モード又は高圧モードを感知する第1感知センサーと、
既に格納されているメニューを表示する表示部と、
前記表示部に表示されたメニューのうちで、メニュー選択のためのメニュー 選択入力を獲得する入力部と、
前記非圧モード及び高圧モードを少なくとも含む圧力モードにおいて、前記第1感知センサーからの第1感知信号に基づいて前記圧力モードを判断する制御部とからなり、
前記制御部は、既に格納されているメニューのうち少なくとも一部分に対する調理圧力情報を格納し、
前記調理圧力情報は、高圧メニュー及び非圧メニューを含み、
前記制御部は、前記入力部により選択されたメニューが前記判断された圧力モードに対応するか否かを判断することを特徴とする、電気炊飯器。
【請求項2】
電気炊飯器は表示部を備え、前記制御部は前記判断された圧力モードを視覚的又は聴覚的に表示することを特徴とする、請求項1に記載の電気炊飯器。
【請求項3】
前記選択されたメニューが前記判断された圧力モードに対応する場合、前記制御部は、前記選択されたメニューを前記判断された圧力モードに従う調理アルゴリズムにより調理を遂行し、
前記選択されたメニューが前記判断された圧力モードに対応しない場合、前記制御部は、前記選択されたメニューが前記判断された圧力モードに対応しないことを示すエラー表示を前記表示部により視覚的又は聴覚的に遂行することを特徴とする、請求項に記載の電気炊飯器。
【請求項4】
前記制御部は、前記エラー表示と共に前記選択されたメニューに対する選択を削除して初期化し、メニューを再選択するようにすることを特徴とする、請求項に記載の電気炊飯器。
【請求項5】
前記選択されたメニューが前記判断された圧力モードに対応しない場合、前記制御部は、圧力モードを変更することを前記表示部により視覚的又は聴覚的に案内し、前記案内の以後に基準時間の間に前記判断された圧力モードが前記入力部からの選択されたメニューに対応するか否かを判断することを特徴とする、請求項に記載の電気炊飯器。
【請求項6】
前記制御部は、前記基準時間以内に前記判断された圧力モードが前記入力部からの選択されたメニューに対応しない場合、前記選択されたメニューに対する選択を削除して初期化し、メニューを再選択するようにし、
前記選択されたメニューが前記判断された圧力モードに対応する場合、前記選択されたメニューを前記判断された圧力モードに従う調理アルゴリズムにより調理を遂行することを特徴とする、請求項に記載の電気炊飯器。
【請求項7】
前記制御部が前記調理アルゴリズムによる調理の遂行中に、前記第1感知センサーからの第1感知信号によって前記圧力モードの変更を判断することを特徴とする、請求項またはに記載の電気炊飯器。
【請求項8】
前記圧力モードの変更が判断された場合、前記制御部は、前記調理を取り消し、前記圧力モードの変更を示すエラー表示を前記表示部により視覚的又は聴覚的に遂行し、前記調理の取り消しの以後にメニューを再選択するようにすることを特徴とする、請求項に記載の電気炊飯器。
【請求項9】
内釜が収容される収容空間を有する本体と、
前記本体の上部に開閉自在に結合される蓋部と、
記内釜の内部及び前記蓋部の外部間を貫通及び遮断する複数の排出経路を開閉して高圧モード及び非圧モードを選択する圧力変換部と、
前記圧力変換部により選択された前記非圧モード又は高圧モードを感知する第1感知センサーと、
記第1感知センサーが感知する圧力モードと異なる圧力モードを感知する第2感知センサーと、
高圧メニュー及び非圧メニューを含む既に格納されているメニューと、少なくとも前記非圧モード及び高圧モードを含む圧力モードを表示する表示部と
前記表示部に表示されたメニューのうちで、ユーザにより選択確認されたメニューが入力される入力部と、
前記非圧モード及び高圧モードを少なくとも含む圧力モードにおいて、前記第1及び第2感知センサーからの第1及び第2感知信号によって現在の圧力モードを判断し、前記表示部に前記現在の圧力モードを視覚的又は聴覚的に表示する制御部とを備え、
前記制御部は、前記既に格納されているメニューを前記表示部に表示し、前記入力部から前記選択確認されたメニューが入力され、
前記制御部は、前記入力部から調理開始入力を獲得し、前記現在の圧力モードと前記選択確認されたメニューとが対応するか否かを判断することを特徴とする、気炊飯器。
【請求項10】
前記制御部は、前記現在の圧力モードの変更があるか否かを判断し、前記現在の圧力モードの変更がある場合及びそうでない場合に、前記メニュー及び圧力モードを異にして表示することを特徴とする、請求項に記載の電気炊飯器。
【請求項11】
前記現在の圧力モードの変更がない場合、前記制御部は、前記現在の圧力モードに対応し、最近に遂行されたメニュー及び前記現在の圧力モードの表示を前記表示部に点灯させ、
前記現在の圧力モードの変更がある場合、前記制御部は、一定時間の間に前記変更された圧力モードに対応するメニューを点滅させ、点滅されるメニュー以外のメニューを点灯させて、前記圧力モードの変更を視覚的又は聴覚的に表示した後、前記変更された圧力モードに対応し、最近に遂行されたメニュー及び前記変更された圧力モードの表示を点灯させることを特徴とする、請求項10に記載の電気炊飯器。
【請求項12】
前記制御部は、前記入力部から調理開始入力を獲得する前まで前記現在の圧力モードの変更があるか否かを判断することを特徴とする、請求項に記載の電気炊飯器。
【請求項13】
前記現在の圧力モードの変更がある場合、
前記制御部は、一定時間の間に前記変更された圧力モードに対応するメニューを点滅させ、点滅されるメニュー以外のメニューを点灯させ、前記圧力モードの変更を視覚的又は聴覚的に表示した後、前記変更された圧力モードに対応し、最近に遂行されたメニュー及び前記変更された圧力モードの表示を点灯させ、前記入力部から選択確認されたメニューが入力されることを特徴とする、請求項12に記載の電気炊飯器。
【請求項14】
前記現在の圧力モードと前記選択確認されたメニューとが対応する場合、前記制御部は、前記現在の圧力モードに従う調理アルゴリズムにより調理を遂行し、
前記現在の圧力モードと前記選択確認されたメニューとが対応しない場合、前記制御部は、前記現在の圧力モードと前記選択確認されたメニューとが対応しないことを示す対応エラーを前記表示部に表示し、前記入力部から再選択確認されたメニューが入力されることを特徴とする、請求項に記載の電気炊飯器。
【請求項15】
内釜が収容される収容空間を有する本体と、
前記本体の上部に開閉自在に結合される蓋部と、
前記内釜の内部及び前記蓋部の外部間を貫通及び遮断する複数の排出経路を開閉して高圧モード及び非圧モードを選択する圧力変換部と、
前記圧力変換部により選択された前記非圧モード又は高圧モードを感知する第1感知センサーと、
前記第1感知センサーが感知する圧力モードと異なる圧力モードを感知する第2感知センサーと、
高圧メニュー及び非圧メニューを含む既に格納されているメニューと、少なくとも前記非圧モード及び高圧モードを含む圧力モードを表示する表示部と、
前記表示部に表示されたメニューのうちで、ユーザにより選択確認されたメニューが入力される入力部と、
前記非圧モード及び高圧モードを少なくとも含む圧力モードにおいて、前記第1及び第2感知センサーからの第1及び第2感知信号によって現在の圧力モードを判断し、前記表示部に前記現在の圧力モードを視覚的又は聴覚的に表示する制御部とを備え、
前記制御部は、前記既に格納されているメニューを前記表示部に表示し、前記入力部から前記選択確認されたメニューが入力され、
前記制御部は、前記入力部から高圧調理開始入力又は非圧調理開始入力の一つを獲得し、前記調理開始入力、前記現在の圧力モード及び選択されたメニューが対応するか否かを判断することを特徴とする、気炊飯器。
【請求項16】
前記調理開始入力、前記現在の圧力モード及び選択されたメニューが対応する場合、前記制御部は、前記現在の圧力モードに対応する調理アルゴリズムを遂行し、
前記調理開始入力、前記現在の圧力モード及び選択されたメニューの何れか一つでも対応しない場合、前記制御部は、前記調理開始入力のエラー表示を前記表示部に表示することを特徴とする、請求項15に記載の電気炊飯器。
【請求項17】
前記電気炊飯器は、前記表示部に表示されたメニューのうちで、ユーザにより選択確認されたメニューが入力される入力部を備え、前記制御部は、現在の圧力モードに対応するメニューのみを点灯させたり、前記既に格納されているメニューを点灯させ、前記入力部から前記現在の圧力モードに対応するメニューのうちで前記選択確認されたメニューが入力されることを特徴とする、請求項9又は15のいずれかに記載の電気炊飯器。
【請求項18】
前記制御部は、前記入力部から調理開始入力を獲得する前まで前記現在の圧力モードの変更があるか否かを判断し、
前記現在の圧力モードの変更がある場合、前記制御部は、一定時間の間に前記変更された圧力モードに対応するメニューを点滅させ、点滅されるメニュー以外のメニューを点灯させて前記圧力モードの変更を視覚的又は聴覚的に表示した後、前記変更された圧力モードに対応して最近に遂行されたメニュー及び前記変更された圧力モードの表示を点灯させ、前記入力部から選択確認されたメニューが入力されることを特徴とする、請求項17に記載の電気炊飯器。
【請求項19】
前記制御部は、前記入力部から調理開始入力を獲得し、前記現在の圧力モードに従う調理アルゴリズムにより調理を遂行することを特徴とする、請求項17に記載の電気炊飯器。
【請求項20】
内釜が収容される収容空間を有する本体と、
前記本体の上部に開閉自在に結合される蓋部と、
前記内釜の内部及び前記蓋部の外部間を貫通及び遮断する複数の排出経路を開閉して高圧モード及び非圧モードを選択する圧力変換部と、
前記圧力変換部により選択された前記非圧モード又は高圧モードを感知する第1感知センサーと、
前記第1感知センサーが感知する圧力モードと異なる圧力モードを感知する第2感知センサーと、
高圧メニュー及び非圧メニューを含む既に格納されているメニューと、少なくとも前記非圧モード及び高圧モードを含む圧力モードを表示する表示部と、
前記表示部に表示されたメニューのうちで、ユーザにより選択確認されたメニューが入力される入力部と、
前記非圧モード及び高圧モードを少なくとも含む圧力モードにおいて、前記第1及び第2感知センサーからの第1及び第2感知信号によって現在の圧力モードを判断し、前記表示部に前記現在の圧力モードを視覚的又は聴覚的に表示する制御部とを備え、
前記制御部は、前記既に格納されているメニューを前記表示部に表示し、前記入力部から前記選択確認されたメニューが入力され、
前記制御部は、前記入力部から高圧調理開始入力及び非圧調理開始入力の何れか一つを獲得し、前記調理開始入力が前記現在の圧力モードに対応するか否かを判断することを特徴とする、気炊飯器。
【請求項21】
前記調理開始入力が前記現在の圧力モードに対応する場合、前記制御部は、前記現在の圧力モードに対応する調理アルゴリズムを遂行し、
前記調理開始入力が前記現在の圧力モードに対応しない場合、前記制御部は、前記調理開始入力のエラー表示を前記表示部に表示することを特徴とする、請求項20に記載の電気炊飯器。
【請求項22】
前記制御部は、前記調理アルゴリズムを遂行しながら、前記現在の圧力モードの変更があるか否かを判断することを特徴とする、請求項141619又は21のいずれかに記載の電気炊飯器。
【請求項23】
前記現在の圧力モードの変更がある場合、前記制御部は、前記調理アルゴリズムを取り消し、
前記現在の圧力モードの変更がない場合、前記制御部は、前記調理アルゴリズムを遂行することを特徴とする、請求項22に記載の電気炊飯器。
【請求項24】
前記現在の圧力モードは、前記第1及び第2感知信号を受信しないエラーモードを含むことを特徴とする、請求項9、15又は20のいずれかに記載の電気炊飯器。
【請求項25】
前記制御部は、前記現在の圧力モードが前記エラーモードの場合、前記圧力変換部を前記高圧モード又は前記非圧モードで操作することを前記表示部により表示されることを特徴とする、請求項24に記載の電気炊飯器。
【請求項26】
前記電気炊飯器は、入力を獲得する入力部を備え、
前記制御部は、前記現在の圧力モードが前記エラーモードの場合、前記入力部による入力を無視又は廃棄することを特徴とする、請求項24に記載の電気炊飯器。
【請求項27】
前記制御部は、前記現在の圧力モードが前記高圧モード又は非圧モードとして判断された場合、前記入力の無視又は廃棄を終了することを特徴とする、請求項26に記載の電気炊飯器。
【請求項28】
前記現在の圧力モードは、前記第1及び第2感知信号を全部受信する故障モードを含むことを特徴とする、請求項9、15又は20のいずれかに記載の電気炊飯器。
【請求項29】
前記電気炊飯器は、入力を獲得する入力部備え、
前記制御部は、前記現在の圧力モードが前記故障モードの場合、前記電気炊飯器の故障を前記表示部に表示し、前記入力部からの入力を無視又は廃棄することを特徴とする、請求項28に記載の電気炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気炊飯器に関し、より詳しくは、 高圧モード及び非圧モード間の変更が可能であり、変更されたモードに対応するメニューが調理できるようにする電気炊飯器に関する。
【背景技術】
【0002】
電気炊飯器は、 内釜に調理したい食料を入れた状態において、内釜内を加熱して食べ物を調理する装置である。一般に、電気炊飯器の基本構造は、本体と、本体内に収容されて調理材料を入れる内釜と、本体の上部を覆う蓋部とからなる。本体は内釜が加熱できるように加熱手段を備え、蓋部は本体上に開閉自在に備えられる。また、蓋部には蒸気排出流路を開閉して内釜内の蒸気を調節する蒸気排出部(例えば、ソレノイドバルブ装置)と、内釜内の圧力を一定に維持するための圧力錘バルブとが備えられる。
【0003】
しかしながら、従来の電気炊飯器では、圧力錘の重量圧及び蒸気圧の相互作用により内釜内の圧力が所定値に維持されるので、ユーザの好みや調理の種類に合わせた調理方式の適用/選択が不可能になって、調理の品質が低下するという問題点がある。例えば、圧力が不要な材料を調理(例えば、野菜の煮など)する場合、高圧により食感が脆くなるなどの問題点があり、もちもちしっとりとした食感の圧力釜のご飯より柔らかい食感の非圧力釜のご飯の方が好きな場合、非圧力電気釜を別途に購入したり鍋炊きをしたりするなどの問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記問題点を解決するために、本発明の目的は、高圧モード(又は調理)及び非圧モード間の変更が可能であり、選択されたモード及び選択されたモードに対応するメニューをユーザに認知させることで、選択されたモードに対応するメニューが調理できるようにする電気炊飯器を提供することにある。
【0005】
また、本発明の目的は、磁気センサーからの感知信号に基づいて高圧モード及び非圧モードを判断し、ユーザに判断されたモードに対応する表示及び案内が行われる電気炊飯器を提供することにある。
【0006】
また、本発明の目的は、複数の磁気センサーからの感知信号に基づいて高圧モード、非圧モード、エラーモード及び故障モードなどのような多様なモードを判断し、ユーザに判断されたモードに対応する表示及び案内が行われる電気炊飯器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電気炊飯器は、内釜が収容される収容空間を有する本体と、前記本体の上部に開閉自在に結合される蓋部と、前記内釜の内部及び前記蓋部の外部間を貫通及び遮断する複数の排出経路を開閉して高圧モード及び非圧モードを選択する圧力変換部と、前記圧力変換部により、選択された前記非圧モード又は高圧モードを感知する感知センサーと、前記非圧モード及び高圧モードを少なくとも含む圧力モードにおいて、前記感知センサーからの感知信号に基づいて前記圧力モードを判断する制御部とからなる。
【0008】
また、前記電気炊飯器は表示部を備え、前記制御部は前記判断された圧力モードを視覚的又は聴覚的に表示することが好ましい。
【0009】
また、前記電気炊飯器は、既に格納されているメニューを表示する表示部と、前記表示部に表示されたメニューからメニュー選択のためのメニュー選択入力を獲得する入力部とを備える。前記制御部は、既に格納されているメニューのうち少なくとも一部分に対する調理圧力情報を格納することが好ましい。
【0010】
また、前記制御部は、前記入力部から選択されたメニューが前記判断された圧力モードに対応するか否かを判断することが好ましい。
【0011】
また、前記制御部が前記調理アルゴリズムによって調理を行う間に、前記感知センサーからの感知信号に基づいて前記圧力モードの変更を判断することが好ましい。
【0012】
また、前記圧力モードの変更が判断された場合、前記制御部は前記調理を取り消すことが好ましい。
【0013】
また、本発明に係る高圧モード及び非圧モードを含む圧力モードにより調理を行う電気炊飯器の制御方法は、前記電気炊飯器の圧力モードを感知するステップと、前記感知された圧力モードを表示するステップとを含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、高圧モード(又は調理)及び非圧モード間の変更が可能であり、選択されたモード及び選択されたモードに対応するメニューをユーザに認知させることで、選択されたモードに対応するメニューの調理が行われるようにして、圧力が不要な料理のための非圧モードと、圧力炊事などの高圧が要求される料理のための高圧モードとが容易に変更できるので、一つの装置で多様な調理法を自由に用いられる。また、高圧のご飯の特有のもちもちしっとりとした食感や非圧のご飯の特有の軟らかい食感等、ユーザの好みに合わせた調理が可能であるので、製品の互換性及び調理の品質を改善させることができる。
【0015】
また、本発明は、磁気センサーからの感知信号に基づいて高圧モード及び非圧モードを判断し、ユーザに判断されたモードに対応する表示及び案内を行うことで、ユーザーが所望する調理法(高圧/非圧)による調理を提供し、圧力モードやメニュー選択のエラーによる調理品質の低下を防止することができる。
【0016】
また、本発明は、複数の磁気センサーからの感知信号に基づいて高圧モード、非圧モード、エラーモード及び故障モードなどのような多様なモードを判断し、ユーザに判断されたモードに対応する表示及び案内を行うことで、ユーザーが所望する調理法(高圧/非圧)による調理を提供し、圧力モードやメニュー選択のエラーによる調理品質の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による電気炊飯器の構成図である。
図2】本発明による電気炊飯器の蓋部を示す分解斜視図である。
図3A】本発明による電気炊飯器において圧力転換手段の開放及び閉鎖の状態を示す斜視図である。
図3B】本発明による電気炊飯器において圧力転換手段の開放及び閉鎖の状態を示す斜視図である。
図4A】本発明による電気炊飯器において圧力転換手段の開放及び閉鎖の状態を示す断面図である。
図4B】本発明による電気炊飯器において圧力転換手段の開放及び閉鎖の状態を示す断面図である。
図5図1の電気炊飯器の制御方法を示すフローチャートである。
図6図5の調理過程において圧力モードの変更がある場合の制御を示すフローチャートである。
図7】本発明による電気炊飯器の蓋部の平面図である。
図8図1の電気炊飯器の他の制御方法を示すフローチャートである。
図9A】表示部114によりユーザに表示される実施例である。
図9B】表示部114によりユーザに表示される実施例である。
図10図8のメニュー選択過程において圧力モードの変更がある場合の制御を示すフローチャートである。
図11】入力部112の例を示す図である。
図12A図8の調理開始入力過程の他の実施例である。
図12B図8の調理開始入力過程の他の実施例である。
図13図8の調理過程において圧力モードの変更がある場合の制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面に基づき、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明による電気炊飯器の構成図である。
【0020】
本発明の電気炊飯器100は、常用電源により必要な電源が供給される電源部110と、ユーザによりメニュー選択、人分又は容量(調理物の量)、調理開始入力などが入力される入力部112と、調理可能なメニューや現在進行中である工程などを表示する表示部114と、外力により高圧モード及び非圧モード間の変更を行って高圧モード又は非圧モードを選択する圧力変換部(図2図4Bに記載する)と、高圧モードを感知して第1感知信号を印加する第1磁気センサー18aと、非圧モードを感知して第2感知信号を印加する第2磁気センサー18bと、制御部120からの制御信号によって動作する蒸気排出部90bと、本体や蓋部に設けられて内釜の上側、側面及び下側などで熱を加える加熱部19cと、内釜の上部、側面又は底面の温度を感知する温度感知部116と、前記構成要素を制御して圧力変換部による現在の圧力モードに対応する調理を、即ち、高圧モードに対応する高圧メニューの調理及び非圧モードに対応する非圧メニューの調理を行う制御部120とからなる。本実施例において、電源部110、蒸気排出部90b、加熱部19c及び温度感知部116は、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有した者に当然に認識される程度の技術に該当するので、その説明は省略する。
【0021】
詳しくは、入力部112は、ユーザからメニュー選択入力、人分又は容量(調理物の量)、調理開始入力を獲得して制御部120に印加する。また、入力部112は、高圧モード調理開始又は非圧モード調理開始のように、圧力モードの各々に対応する少なくとも一つ以上の下部入力部をさらに備える。
【0022】
表示部114は、調理可能なメニューや現在進行中である工程を表示する以外にも、圧力変換部による現在の圧力モード(高圧モード及び非圧モード)をユーザに視覚的又は聴覚的に表示する。また、表示部114は、現在の圧力モードを独立的に表示する下部表示部をハンドル(図2の11)やその近所の蓋部の上面に備える。また、表示部114は、高圧モード及び非圧モードの各々に対応するメニューを各々表示し、ユーザが高圧モード及び非圧モードに対応するメニューを入力部112により選択できるようにする。
【0023】
圧力変換部は、制御部120に対して独立的に動作し、ユーザの外力により一定角度の範囲内で回転するハンドル(図2の11)の動作により、少なくとも高圧モード及び非圧モード間の変更(又は高圧モード及び非圧モードのうちの選択)を行う装置に該当し、圧力変換部の構成及び動作は以下の図2図4Bで詳細に記載する。
【0024】
また、第1磁気センサー18a及び第2磁気センサー18bは、リードスイッチやMRセンサー(magnetoresistive sensor)などで具現でき、その詳細は後術する。また、第1磁気センサー18a及び第2磁気センサー18bの何れか一つが備えられる。
【0025】
また、制御部120は、データプロセッサー(例えば、CPUなど)で具現され、現在の圧力モード及び圧力変換部により変更された現在の圧力モードを第1及び第2磁気センサー18a、18bの少なくとも一つからの第1又は第2感知信号の少なくとも一つ以上に基づいて判断したり判断して格納する。また、制御部120は、既に格納されているメニューのうち少なくとも一部分に対する調理圧力情報を格納する。この調理圧力情報は、高圧モードで調理されなければならないメニュー(高圧メニュー)と、非圧モードで調理されなければならないメニュー(非圧メニュー)とを含む。以下では、制御部120の細部的な制御方法について記載する。
【0026】
図2は、本発明による電気炊飯器の蓋部を示す分解斜視図であり、図3A及び図3Bは本発明による電気炊飯器において圧力転換手段の開放及び閉鎖の状態を示す斜視図であり、図4A及び図4Bは本発明による電気炊飯器において圧力転換手段の開放及び閉鎖の状態を示す断面図である。
【0027】
本発明による電気炊飯器100は、内部に収容空間を有する本体(図示せず)と、本体の収容空間に収容される内釜と、本体の上部に開閉自在に結合される蓋部10と、圧力対応作動手段90と、圧力転換手段50とを含む。図2図3Aを参照すれば、蓋部10は、本体(図示せず)の上部に開閉自在に結合される内部蓋部10bと、該内部蓋部10bをカバーし、上面の一側にハンドル11が備えられた外部蓋部10aとからなる。以下において、一側は蓋部10の開放端部17を向く方向、他側は蓋部10のヒンジ連結部16を向く方向として理解することが好ましい。ハンドル11は、内釜のロックのための内釜ロック手段に連動するように備えられる。ここで、内釜ロック手段は、内部蓋部10bの下面に回転自在に結合されて回転角度によってフランジ部に選択的にロックされるロッキングリング20などで形成されるが、これに限定されるものではない。例えば、ロッキングリング20の内周には各々のフランジ部に対応して半径方向の内側に複数のロック突起21が突設される。
【0028】
ここで、ハンドル11の下端にはハンドルベース30が連結され、ハンドルベース30は支持部30c、支持部30cの一端及び他端に突設されたロッキングリング連動部30a及びレバー連動部30bを含む。このとき、支持部30cは上面にハンドル11の下端がキー結合され、下面に形成された回転支持溝部34に内部蓋部10bの支持突起14が挿入されて回転支持される。また、ロッキングリング連動部30aは、ロッキングリング20の回転軌跡と重畳するように延び、ロッキングリング20と重畳配置された一側に連結孔31が形成される。このとき、連結孔31にはロッキングリング20の上面に突設された連結突起23が内部蓋部10bの円弧形長孔15を貫通して嵌合される。
【0029】
なお、内部蓋部10bの下面にはリードプレート80が結合され、内釜(図示せず)の上端開口を密閉する密閉パッキング82がリードプレート80の下面に設けられる。リードプレート80の下面には内釜カバー(図示せず)がさらに設けられ、このような場合、内釜(図示せず)の上端開口を密閉する密閉パッキング82が内釜カバー(図示せず)の縁部に設けられる。このとき、内釜カバー(図示せず)の他側には内釜内の蒸気を排出するための複数の蒸気流動孔が形成され、リードプレート80には蒸気流動孔に対面する部分に復数の連通孔81a、81b、81cが形成される。
【0030】
また、リードプレート80及び内部蓋部10b間には、各々の連通孔81a、81b、81cを一体にカバーし、各々の連通孔81a、81b、81cに対応する装着孔71a、71b、71cが形成された制御板70が設けられる。一方、外部蓋部10aの他側には、各々の装着孔71a、71b、71cに対応するように複数の上部貫通部13a、13b、13cが形成され、内部蓋部10bには各々の上部貫通部13a、13b、13cの形成領域を包括するサイズの下部貫通部13dが形成される。このとき、圧力転換手段50は、上部貫通部13a、13b、13cの何れか一つ13aと、下部貫通部13dとを介して蓋部10を貫通するように配置され、内釜内の蒸気を排出するための選択的な開閉状態が維持されるように備えられる。
【0031】
圧力対応作動手段90は、圧力転換手段50が配置されていない上部貫通部13b、13c及び下部貫通部13dを介して蓋部10を貫通するように配置され、制御部120の制御信号によって開閉される蒸気排出部(例えば、ソレノイドバルブ)90bと、内釜内の蒸気圧力によって乗降する重量錘を備える圧力錘バルブ90aとからなる。
【0032】
外部蓋部10aの上面には、上部貫通部13a、13b、13cの縁部に沿って装着溝12が陥没形成され、圧力対応作動手段90及び圧力転換手段50の蒸気排出を案内するスチームキャップ60が着脱される。ここで、スチームキャップ60の他側には圧力錘貫通孔63が形成されて圧力錘バルブ90aの外周を囲み、内部に形成された案内空間61には圧力転換手段50及び蒸気排出部90bの上端が配置される。このとき、圧力転換手段50及び蒸気排出部90bの蒸気は、案内空間61に突設された流速制御リブ(図示せず)に衝突して減速された後に案内空間61の他端の蒸気案内孔62を介して外部に排出される。
【0033】
また、本体(図示せず)には、蓋部10の開放端部17に突設された係止突起17aをロックする補助ロック手段が備えられる。これにより、ロッキングリング20がロック解除されて圧力転換手段50が開放された非圧モードにおいても、蓋部10の閉じ状態を安定的に維持できる。
【0034】
なお、圧力転換手段50は、下部シリンダー53、昇降ピストン52、上部シリンダー51及び加圧手段からなることが好ましい。ここで、下部シリンダー53は、中空円筒型に形成されて内部に圧力転換流路53aを有し、下部貫通部13dを貫通するように配置される。下部シリンダー53の下端にはDカット結合部53cが形成され、下部シリンダー53と対向する連通孔81aはDカット結合部53cに対応するようにDカット端面に加工されたDカット孔を有することが好ましい。このとき、Dカット結合部53cは外周に密閉Oリング59が取付けられた状態でDカット孔に挿入され、Dカット孔に挿入されたDカット結合部53cの内周にはネジ山が形成されてシリンダーキャップ58の外周側のネジ山が締結される。そして、シリンダーキャップ58には内釜内の蒸気が流動するように複数の蒸気排出孔58bが形成され、外周に沿ってDカット孔の下縁端に係止する締結段差部58aが形成される。このとき、シリンダーキャップ58がDカット結合部53cに結合されると、締結段差部58a及び下部シリンダー53の下端間にDカット孔の縁部が係止して下部シリンダー53が固定され、密閉Oリング59により下部シリンダー53の下端とDカット孔の縁部との間が密閉される。
【0035】
また、昇降ピストン52は下部シリンダー53上に昇降可能に結合され、昇降ピストン52の昇降によって圧力転換流路53aが開閉される。ここで、昇降ピストン52は、圧力転換流路53aより大きく形成され、下部シリンダー53の上端に安着する安着板52a、安着板52aの外側から上下方向に延長する上部スライド管52c及び下部スライド管52bを含む。このとき、 安着板52aの下面には圧力転換流路53aを遮蔽する遮蔽突起52fが突設され、遮蔽突起52fの外郭に沿って複数に分割された円弧形の転換排出孔52eが形成される。
【0036】
また、上部シリンダー51は、中空円筒形に形成され、上部貫通部13aを貫通するように配置される。このとき、上部シリンダー51及び上部貫通部13a間は管型密閉部材57によって密閉され、上部シリンダー51の上端の外周にはリング型密閉溝部51cが陥没形成されて管型密閉部材57の内周側シーリング突起57aが係止されて支持される。また、上部シリンダー51の下端には複数に分割された円弧形のコラム締結部51bが形成され、コラム締結部51bの内周にはネジ山が形成される。このとき、コラム締結部51bが転換排出孔52eを貫通して下部シリンダー53の上端外周53d側のネジ山に締結されることにより、上部シリンダー51が下部シリンダー53に固定される。また、上部シリンダー51の内周には半径方向の内側に飛散防止板51fが突出形成されることが好ましい。
【0037】
なお、下部スライド管52bは下部シリンダー53の上側の外径より大きい内径を有し、上部スライド管52cは上部シリンダー51の下側の外径より大きい内径を有する。従って、昇降ピストン52が下部シリンダー53の外周及び上部シリンダー51の外周を囲むように取付けられることができる。
【0038】
また、上部シリンダー51の下部外周及び下部シリンダー53の上部外周にはリング型密閉溝部51d、53bが陥没形成されて密閉部材55、56が取り付けられる。このとき、密閉部材55、56の外周には複数の密閉リブ55a、56aが突設されることが好ましい。
【0039】
なお、下部スライド管52bの外周には半径方向の外側に昇降翼部52dが突設されることが好ましい。このとき、昇降翼部52dが加圧手段により下方に押圧されて圧力転換流路53aの閉鎖状態が維持される。ここで、加圧手段は、圧力転換流路53aが所定の理想圧力以上では強制に開放されるように、理想圧力に対応する弾性係数を有するバネなどの弾性部材54からなる。詳しくは、上部シリンダー51の外周にはバネ支持突起51aが突設され、バネ支持突起51aの下端には弾性部材54の直径より大きいワッシャー部材51eが取り付けられる。また、昇降翼部52d及びワッシャー部材51e間に弾性部材54が介在されることにより、遮蔽突起52f及び圧力転換流路53aの密着状態が維持できる。
【0040】
一方、圧力転換手段50及びハンドルベース30間には、レバー連動部30bの回転に対応して一側及び他側に直線移動するリフトレバー40が設けられる。詳しくは、リフトレバー40は、レバー連動部30bの回転軌跡をカバーする面積の板型で設けられた連結胴部40c、連結胴部40cの他端から圧力転換手段50の外周の両側に接するように延長した第1レバー胴部40a及び第2レバー胴部40bからなる。このとき、第1レバー胴部40a及び第2レバー胴部40bは、直線移動時に昇降翼部52dとの下面重畳状態を維持するようにリフトレバー40の直線移動間隔以上に延びて形成されることが好ましい。また、第1レバー胴部40aには連結胴部40cに隣接する一端にガイド長孔44aが形成される。このとき、ネジ部材18cがガイド長孔44aを通して内部蓋部10bに締結されると、ネジ部材18cのヘッド部に備えられたワッシャー部材がガイド長孔44aの上縁端を支持する。これにより、ガイド長孔44aの内面がネジ部材18cの外周に沿って案内されてリフトレバー40が一側及び他側に直線移動することができる。
【0041】
また、連結胴部40cには、レバー連動部30bの下端に突設された連動突起32が挿入されるように貫通し、連動突起32の回転軌跡の一端から接線方向に拡張形成されたクランク孔41が形成される。このとき、連動突起32の回転軌跡は、ロッキングリング20のロック回転時の連動突起32の位置からロック解除回転時の連動突起32の位置を連結した曲線を意味し、回転軌跡の一端はロッキングリング20のロック回転時の連動突起32の位置を意味する。これにより、ハンドルベース30が回転すると、連動突起32が 円弧を書きながらクランク孔41の内部に沿って横方向に移動し、クランク孔41の一側の縁部を引いてリフトレバー40が一側に直線移動する。また、ハンドルベース30が逆回転すると、連結突起32が反対方向に円弧移動し、クランク孔41の他側の縁部を押してリフトレバー40が他側に直線移動できる。
【0042】
また、第1レバー胴部40a及び第2レバー胴部40bの上面には、リフトレバー40の直線移動時に圧力転換手段50の外周に接する縁部に沿ってリフト突起43が突設される。このとき、リフト突起43はリフトレバー40の直線移動時に乗降翼部52dに対面する部分に沿って形成され、ハンドル11のロック回転時に直線移動方向に行くほど上方に傾斜して突出されることが好ましい。
【0043】
図3A及び図4Aに示すように、リフトレバー40が他側に移動した状態でハンドル11がロック解除回転されると、リフトレバー40が一側に引かれつつ乗降翼部52dがリフト突起43の傾斜面に沿ってスライドして上昇する。また、上昇した乗降翼部52dがリフト突起43の最高端43bにより支持されると、圧力転換流路53aが完全に開放され、開放された状態が維持される。このとき、内釜内の蒸気は、蒸気流動孔、蒸気排出孔58b、連通孔81a、圧力転換流路53a、転換排出孔52e、上部シリンダー51の中空及びスチームキャップ60を経て外部に排出される。これにより、内釜内の蒸気が持続的に排出され、内釜内の圧力が増加しない非圧モードで調理が行われる。
【0044】
また、図3B及び図4Bに示すように、リフトレバー40が一側に移動した状態で、ハンドル11がロック回転すると、リフトレバー40が他側に押し出され、乗降翼部52dがリフト突起43の傾斜面に沿ってスライドして下降する。そして、乗降翼部52dとリフト突起43の最低端43aが対向配置されると、乗降翼部52dに対する上方の加圧が解除されて昇降ピストン52が下降し、圧力転換流路53aが完全に閉鎖される。このとき、加圧手段54により昇降ピストン52の下降状態が維持されるので、内釜内の蒸気は蒸気流動孔を通して圧力対応作動手段90に流動して内釜内の圧力の高低によって選択的に排出され、内釜内の圧力が一定に維持される。即ち、圧力転換手段50が閉鎖された状態で内釜内の圧力が増加して高圧モードで調理が行われ、内釜内の圧力が一定水準以上に高くなったり、制御部120の制御により圧力対応作動手段90が開放されて内釜内の蒸気が蒸気流動孔、圧力対応作動手段90、スチームキャップ60を経て外部に排出される。
【0045】
なお、ロッキングリング20には、ロック回転方向及びロック解除回転方向に互いに離隔配置されて回転方向を表示する一対の標識者22a、22bが設けられる。このとき、標識者22a、22bは永久磁石などからなり、内部蓋部10bの上面には各々の標識者22a、22bの回転軌跡上に設けられ、各々の標識者22a、22bの磁力を感知するように少なくとも一つ以上の第1及び第2磁気センサー18a、18bが設けられる。第1磁気センサー18aはロッキングリング20のロック時のロック回転方向側の第1標識者22aの位置に対応して配置され、第2磁気センサー18bはロッキングリング20のロック解除時のロック解除回転方向側の第2標識者22bの位置に対応して配置される。ロッキングリング20がロックされると、第1磁気センサー18aが第1標識者22aの磁力を感知して第1感知信号を制御部120に印加し、ロッキングリング20がロック解除されると、第2磁気センサー18bが第2標識者22bの磁力を感知して第2感知信号を制御部120に印加する。
【0046】
前述したように、電気炊飯器は、蒸気流動孔、蒸気排出孔58b、連通孔81a、圧力転換流路53a、転換排出孔52e、上部シリンダー51の中空及びスチームキャップ60からなり、内釜の内部(又は収容空間)及び本体(又は蓋部)の外部間を貫通する第1排出経路と、蒸気流動孔及び圧力対応作動手段90からなり、圧力対応作動手段90の動作(又は開閉動作)により内釜の内部(又は収容空間)及び本体の外部間が貫通及び遮断される第2排出経路とからなり、第1排出経路及び第2排出経路を選択的に開閉して内釜内の蒸気が第1排出経路又は第2排出経路に選択的に排出させることが圧力変換部の作用である。この圧力変換部は、蓋部10に備えられるハンドル11、ロッキングリング20、ハンドルベース30、リフトレバー40及び圧力転換手段50からなり、これら間の連鎖的な動作により圧力転換流路53aの開閉が行われ、圧力転換流路53aの開放(完全開放)時が非圧モード(第1排出経路の選択)であり、圧力転換流路53aの閉鎖(完全閉鎖)時が高圧モード(第2排出経路の選択)である。
【0047】
この圧力変換部は、第1排出経路及び第2排出経路が独立的に分離された場合である。但し、圧力変換部は、非圧モードのための第1排出経路と、高圧モードのための第2排出経路とが一定空間を共有しながら直列に多段配置されることができる。このような直列多段配置の場合には、各々の第1及び第2排出経路の開放及び閉鎖動作により、非圧モード及び高圧モードの選択が可能である。例えば、非圧モードのための第1排出経路の開放時には非圧モードとして動作し、非圧モードのための第1排出経路の閉鎖時には高圧モードのための第2排出経路による高圧モードとして動作する。その反対に、高圧モードのための第2排出経路の閉鎖時には非圧モードとして動作し、高圧モードのための第2排出経路の開放時には高圧モードとして動作する。従って、圧力変換部は独立又は直列多段に配置され、内釜の内部(又は収容空間)及び本体の外部間を貫通及び遮断する複数の排出経路を開閉して高圧モード及び非圧モードを選択するようにする装置を含む。
【0048】
図5は、図1の電気炊飯器の制御方法を示すフローチャートである。本実施例では、第1磁気センサー18aのみを備えた場合であり、電源部110により電源が各構成要素に供給されながら開始し、制御部120は、第1磁気センサー18aからの第1感知信号により、圧力変換部による圧力モードを判断し、表示部114(又は下部表示部)に表示する。例えば、制御部120が、第1磁気センサー18aから第1感知信号を受信すると高圧モードを表示部114に表示し、第1磁気センサー18aから第1感知信号を受信しないと非圧モードを表示部114に表示する。
【0049】
ステップS1において、制御部120は、入力部112からメニュー選択入力が獲得されたか否かを判断する。このとき、メニュー選択入力が獲得された場合にはステップS3に進行し、そうでない場合にはステップS5に進行する。
【0050】
ステップS3において、制御部120は、既に格納されているメニューを表示部114に表示し、ユーザが入力部112により所望のメニューを選択するようにする。ユーザのメニュー選択が完了された場合にはステップS7に進行する。
【0051】
ステップS5において、制御部120は、ユーザのメニュー選択入力がないので、既に格納されているメニュー(以前に調理されて制御部120に格納されているメニュー)又は以前に選択されたメニューを今回の調理過程での選択されたメニューとして決定する。
【0052】
ステップS7において、制御部120は、ステップS3又はS5で選択されたメニューに対する調理開始入力が入力部112から獲得されたか否かを判断する。このとき、調理開始入力が獲得された場合にはステップS9に進行し、そうでない場合にはステップS1に進行してメニューを再選択するようにする。
【0053】
ステップS9において、制御部120は、ステップS3又はステップS5で選択されたメニューが高圧メニューであるか否かを判断する。高圧メニューは高圧モードで調理されなければならないメニューであり、非圧メニューは非圧モードで調理されなければならないメニューである。例えば、高圧メニューは白米、雑穀、おこげ、玄米/発芽、サムゲタン、高圧煮等であり、非圧メニューは非圧白米、離乳食、非圧煮、健康粥等である。このとき、ステップS3又はS5で選択されたメニューが、高圧メニューの場合にはステップS11に進行し、非圧メニューの場合にはステップS17に進行する。
【0054】
ステップS11において、制御部120は、圧力変換部による現在の圧力モードが高圧モードであるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードが、高圧モードの場合にはステップS13に進行し、そうでない場合にはステップS15に進行する。
【0055】
ステップS13において、制御部120は、選択されたメニューが高圧メニューであり、現在の圧力モードが高圧モードであるので、選択されたメニューに対応する高圧調理アルゴリズムにより、温度感知部116からの感知温度に基づいて加熱部19c及び蒸気排出部90bを制御して高圧調理を遂行する。このような高圧調理の遂行により、制御部120はユーザに高圧調理の特有のもちもちしっとりとした食感等を持つ調理物を提供する。
【0056】
ステップS15において、制御部120は、選択されたメニューが高圧メニューであり、現在の圧力モードが非圧モードであるので、表示部114により選択された高圧メニューが現在の非圧モードで調理できない(即ち、選択されたメニューと現在の圧力モードとが対応しない)ことを示すエラー表示を視覚的又は聴覚的に行い、ステップS1に進行して以前に選択されたメニューに対する選択を削除して初期化し、メニューを再選択するようにする。このようなエラー表示及びメニュー選択の再遂行により、制御部120は、ユーザーが所望するメニューに対応する圧力モードで正確に遂行されるようにする。但し、ステップS15において、制御部120が、直ぐにステップS1に進行することなく、エラー表示と共に圧力モードを高圧モードに変更することを案内し、現在の圧力モードが高圧モードに変更されるか否かを、即ち現在の圧力モードが高圧メニューに対応する圧力モードであるか否かを基準時間の間に判断することもできる。このとき、基準時間以内に高圧モードへの変更であると判断される場合、即ち判断された現在の圧力モードが選択されたメニューに対応する場合にはステップS13に進行し、そうでない場合にはステップS1に進行しながら、制御部120は、以前に選択されたメニューに対する選択を削除して初期化し、メニューを再選択するようにする。
【0057】
ステップS17において、制御部120は、圧力変換部による現在の圧力モードが高圧モードであるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードが、高圧モードの場合にはステップS19に進行し、そうでない場合にはステップS21に進行する。
【0058】
ステップS19において、制御部120は、ユーザの選択したメニューが非圧メニューであり、現在の圧力モードが高圧モードであるので、表示部114により選択された非圧メニューが現在の高圧モードで調理できない(即ち、選択されたメニューと現在の圧力モードとが対応しない)ことを示すエラー表示を視覚的又は聴覚的に行い、以前に選択されたメニューに対する選択を削除して初期化し、ステップS1に進行してメニューを再選択するようにする。このようなエラー表示及びメニュー選択の再遂行により、制御部120はユーザーの所望するメニューが対応する圧力モードで正確に遂行されるようにする。但し、ステップS19において、制御部120が、ステップS1に進行することなく、エラー表示と共に圧力モードを非圧モードに変更することを表示部114により視覚的又は聴覚的に案内して、現在の圧力モードが非圧モードに変更されるか否かを、即ち現在の圧力モードが非圧メニューに対応する圧力モードであるか否かを基準時間の間に判断することもできる。このとき、基準時間以内に非圧モードへの変更であると判断される場合、即ち判断された現在の圧力モードが選択されたメニューに対応する場合にはステップS21に進行し、そうでない場合にはステップS1に進行しながら、制御部120は、以前に選択されたメニューに対する選択を削除して初期化し、メニューを再選択するようにする。
【0059】
ステップS21において、制御部120は、選択されたメニューが非圧メニューであり、現在の圧力モードが非圧モードであるので、既に格納されている選択されたメニューに対応する非圧調理アルゴリズムにより、温度感知部116からの感知温度に基づいて加熱部19cを制御して非圧調理を遂行する。このような非圧調理の遂行により、制御部120はユーザに非圧調理の特有の軟らかい食感などを持つ調理物を提供する。
【0060】
前述したステップS9、S11及びS17において、制御部120は、まず、ユーザの選択したメニューが高圧メニューであるか否かを判断した後、現在の圧力モードが高圧モードであるか否かを判断する順序で遂行するが、他の実施例でも可能である。例えば、まず、現在の圧力モードが高圧モード(又は非圧モード)であるか否かを判断した後、選択したメニューが高圧メニュー(又は非圧メニュー)であるか否かを判断する順序も可能である。追加的に、まず、ユーザの選択したメニューが非圧メニューであるか否かを判断した後、現在の圧力モードが非圧モードであるか否かを判断する順序も可能である。
【0061】
また、前述した第1磁気センサー18aの代りに、第2磁気センサー18bのみを備える場合、図5のフローチャートの各ステップが同様に遂行され得る。但し、ステップS9において選択されたメニューが非圧メニューであるか否かを判断し、ステップS11及びS17において現在の圧力モードが非圧モードであるか否かを判断し、ステップS13において非圧調理を遂行し、ステップS21において高圧調理を遂行すればよい。
【0062】
図6は、図5の調理過程において圧力モードの変更がある場合の制御を示すフローチャートである。ユーザにより圧力変換部の圧力モードが変更され得るので、制御部120は、図5のステップS13及びS21の遂行中に図6の制御を行う。
【0063】
ステップS81において、制御部120は、ステップS13(又はステップS21)の遂行中に現在の圧力モードに変更があるか否かを判断する。このために、制御部120は、現在の圧力モードでの第1感知信号の受信及び未受信の状態の変更があるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードに変更がある場合にはステップS83に進行し、そうでない場合にはハンドル11の位置変更や回転がない場合であるから、ステップS13(又はステップS21)に進行する。
【0064】
ステップS83において、現在の圧力モードの変更により、変更された現在の圧力モードと選択されたメニューとが対応しないので、制御部120は、現在遂行する調理を取り消し、加熱部19cの加熱動作等も中断させる。制御部120は、ステップS83を遂行し、ステップS85に進行する。
【0065】
ステップS85において、制御部120は、調理過程において現在の圧力モードの変更があることを認知させ、現在遂行する調理の取り消しを表示部114に視覚的又は聴覚的に表示する。制御部120は、ステップS85の以後に、ユーザが現在の圧力モード及びメニューが対応するように、圧力モードの変更又はメニューの変更が遂行できるようにステップS1に進行する。
【0066】
ステップS83及びS85において、非圧モードアルゴリズム又は高圧モードアルゴリズムによる調理の進行中に、圧力モードが変更される場合、特に高圧モードから非圧モードに圧力モードが変更される場合、内釜内の蒸気が外部に突然に排出してユーザがやけどを負う恐れがあるため、制御部120は調理を取り消すことが好ましい。また、圧力モードの変更により、選択されたメニューが変更された現在の圧力モードに対応しないことで、変更時点まで変更以前の圧力モードに対応するアルゴリズムにより調理された調理物を他の圧力モードのアルゴリズムにより調理しなければならないので、調理物の調理品質を悪化させるという問題もあり、制御部120は調理を取り消すことが好ましい。
【0067】
図7は、本発明に係る電気炊飯器の蓋部の平面図である。前述した図5及び図6では第1磁気センサー18aのみを備えた場合であり、図7図13では第1及び第2磁気センサー18a、18bを備えた場合である。図7に示すように、ハンドル11が位置(L1)に位置すれば、高圧モードに第2排出経路が選択された場合であり、ハンドル11が位置(L2)に位置すれば、非圧モードに第1排出経路が選択された場合である。但し、ハンドル11の回転角度によってハンドル11が位置(L1)と位置(L2)との間(中間位置)に位置すれば、圧力転換流路53aが部分的に開放又は閉鎖の状態に維持され得る。このような中間位置では、制御部120が、第1磁気センサー18a及び第2磁気センサー18bの何れも感知信号が受信できなくなるので、このような感知信号の未受信によりハンドル11が中間位置に位置することを判断することができる。
【0068】
制御部120が、第1及び第2磁気センサー18a、18bからの第1及び第2感知信号の受信及び未受信により判断できる少なくとも4つのモードは表1と同様である。
【0069】
【表1】
【0070】
モード4は、制御部120が第1及び第2感知信号を全部受信した場合であって、第1及び第2磁気センサー18a、18bの何れか一つが短絡状態であり、残りのセンサーが正常状態の場合や、第1及び第2磁気センサー18a、18bが全部短絡状態の場合である。制御部120はモード4を故障モードとして判断する。
【0071】
モード3は、制御部120が第1及び第2感知信号を全部未受信した場合であって、ハンドル11が中間位置にある場合や、ハンドル11の位置と無関係に第1及び第2磁気センサー18a、18bが全部断線状態の場合である。制御部120はモード3をエラーモードとして判断する。
【0072】
モード2は、制御部120が第1感知信号を未受信して第2感知信号を受信した場合であって、第1及び第2磁気センサー18a、18bが全部正常状態の場合や、第1磁気センサー18aが断線状態で第2磁気センサー18bが正常状態の場合や、第1磁気センサー18aが正常状態で第2磁気センサー18bが短絡状態の場合である。制御部120はモード2を非圧モードとして判断する。
【0073】
モード1は、制御部120が第1感知信号を受信して第2感知信号を未受信した場合であって、第1及び第2磁気センサー18a、18bが全部正常状態の場合や、第1磁気センサー18aが正常状態で第2磁気センサー18bが断線状態の場合や、第1磁気センサー18aが短絡状態で第2磁気センサー18bが正常状態の場合である。制御部120はモード1を高圧モードとして判断する。
【0074】
本実施例における圧力モードは、制御部120が第1及び第2感知信号により判断される高圧モード及び非圧モードだけでなく、エラーモード及び故障モードを含むものとして分かるべきである。即ち、制御部120は、第1及び第2感知信号の受信及び未受信を用いて、高圧モード及び非圧モードだけでなく、第1及び第2磁気センサー18a、18bの少なくとも一つ以上の電気的状態(短絡状態及び/又は断線状態)を判断することもできる。
【0075】
図8は、図1の電気炊飯器の他の制御方法を示すフローチャートである。本発明の制御方法は、電源部110により電源が各構成要素に供給されながら開始される。
【0076】
ステップS101において、制御部120は、現在の圧力モードに変更があるか否かを判断する。このために、制御部120は、現在の圧力モードでの第1及び第2感知信号の受信及び未受信の状態の変更があるか否かを確認する。このとき、現在の圧力モードに変更がある場合にはステップS115に進行し、そうでない場合にはハンドル11の位置変更や回転がない場合であるから、ステップS103に進行する。
【0077】
ステップS103において、制御部120は、第1及び第2感知信号の受信及び未受信の状態を確認することで、現在の圧力モードを判断する。現在の圧力モードは表1の4つのモードの何れか一つに該当する。制御部120は、ステップS103を遂行し、ステップS105に進行する。
【0078】
ステップS105において、制御部120は、現在の圧力モードがエラーモードであるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードが、エラーモードの場合にはステップS107に進行し、そうでない場合にはステップS109に進行する。
【0079】
ステップS107において、制御部120は、ハンドル11が高圧又は非圧の位置でない位置(中間位置)に置かれたことを、或いは、ハンドル11を操作して高圧又は非圧の位置に変更することを含むエラー表示を視覚的又は聴覚的に遂行する。このとき、制御部120は、入力部112による入力を無視又は廃棄し、ユーザがハンドル11を操作するように誘導でき、このような入力の無視や廃棄過程は現在の圧力モードが高圧モードや非圧モードとして判断される場合に終了される。ステップS107により、制御部120は、電気炊飯器が高圧モード又は非圧モードで動作できるようにユーザを誘導することで、制御部120が機構的に高圧モード又は非圧モードが安定的に判断された状態で高圧調理又は非圧調理を遂行するようにする。制御部120はステップS107を遂行し、ステップS101に進行する。
【0080】
ステップS109において、制御部120は、現在の圧力モードが故障モードであるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードが、故障モードの場合にはステップS111に進行し、そうでない場合には現在の圧力モードが高圧モード又は非圧モードであるから、ステップS113に進行する。
【0081】
ステップS111において、制御部120は、電気炊飯器(第1及び第2磁気センサー18a、18b)の故障を視覚的又は聴覚的に表示する。また、制御部120は、入力部112からの入力を無視又は廃棄し、どのような入力にもそれに従う制御を遂行しないようにすることで、ユーザの安全を図る。
【0082】
ステップS113において、制御部120は、現在の圧力モードである高圧モード又は非圧モードの維持を視覚的又は聴覚的に表示して、現在の圧力モードをユーザに認知させることで、ユーザの注意を喚起させる。制御部120は、現在の圧力モードが高圧モードの場合と非圧モードの場合とを異にして表示する。例えば、現在の圧力モードが高圧モードで維持された場合、制御部120は、最近に遂行した高圧メニューと、[高圧]表示とを表示部114に例として赤色で点灯させ、下部表示部にも赤色の[高圧]表示の点灯を遂行する。また、現在の圧力モードが非圧モードで維持された場合、制御部120は、最近に遂行した非圧メニューと、[非圧]表示とを表示部114に例として青色で点灯させ、下部表示部にも青色の[非圧]表示の点灯を遂行する。制御部120は、ステップS113を遂行し、ステップS127に進行する。
【0083】
ステップS115において、制御部120は、第1及び第2感知信号の受信及び未受信の状態の確認により変更された圧力モードを判断し、判断された圧力モード(即ち、変更された圧力モード)が現在の圧力モードとして認識される。制御部120は、ステップS115を遂行し、ステップS117に進行する。
【0084】
ステップS117~ステップS123の各々は、ステップS105~ステップS111と同様に遂行される。
【0085】
ステップS125において、制御部120は、現在の圧力モードである高圧モード又は非圧モードの変更を視覚的又は聴覚的に表示して、現在の圧力モードをユーザに認知させることで、ユーザの注意を喚起させる。制御部120は、非圧モードから高圧モードに変更された場合と、高圧モードから非圧モードに変更された場合とを異にして表示する。例えば、非圧モードから高圧モードに変更された場合、制御部120は、一定時間の間に高圧メニューを点滅させ、非圧メニューを点灯させながら、高圧モードへの変更を視覚的又は聴覚的に表示部114に表示した後、最近に遂行した高圧メニューのみを点滅させ、点滅される高圧メニュー以外の他の高圧メニューを点灯させ、[高圧]表示を表示部114に例として赤色で点灯させ、下部表示部にも赤色の[高圧]表示の点灯を遂行する。また、高圧モードから非圧モードに変更された場合、制御部120は、一定時間の間に非圧メニューを点滅させ、高圧メニューを点灯させながら、非圧モードへの変更を視覚的又は聴覚的に表示部114に表示した後、最近に遂行した非圧メニューのみを点滅させ、点滅される非圧メニュー以外の他の非圧メニューを点灯させ、[非圧]表示を表示部114に例として青色で点灯させ、下部表示部にも青色の[非圧]表示の点灯を遂行する。制御部120は、ステップS125を遂行し、ステップS127に進行する。
【0086】
ステップS127において、制御部120は、入力部112によりユーザが選択したメニューに対するメニュー選択確認入力を獲得したか否かを判断して、ユーザがメニューの選択を完了したか否かを判断する。このとき、制御部120は、現在の圧力モードと無関係に全てのメニュー(即ち、高圧メニュー及び非圧メニュー)の何れか一つをユーザが選択できるようにする。このとき、メニュー選択確認入力が獲得されなくてメニューの選択が完了されない場合にはステップS129に進行し、そうでない場合にはステップS131に進行する。
【0087】
ステップS129において、制御部120は、現在の圧力モードの表示を維持し、入力部112からのメニュー選択入力によって高圧メニュー及び非圧メニューを順次点滅させる。例えば、現在の圧力モードが高圧モードの場合、制御部120は、最近に遂行された高圧メニューを点滅させ、その高圧メニュー以外の他の高圧メニュー及び非圧メニューを点灯させ、入力部112からメニュー選択入力を獲得する毎に最近に遂行された高圧メニューの点滅状態を他の高圧メニュー及び非圧メニューに順次移動させる。
【0088】
さらに、ステップS127において、制御部120がメニュー選択確認入力を獲得した場合には、メニュー選択確認入力の獲得時に点滅されるメニューをユーザが選択したメニューとして判断して格納する。
【0089】
ステップS131において、制御部120は、入力部112から調理開始入力を獲得したか否かを判断する。このとき、調理開始入力を獲得した場合にはステップS133に進行し、そうでない場合にはステップS127に進行する。或いは、制御部120は、ステップS131からステップS129に進行したり、調理開始入力が獲得されるまでステップS131を繰り返し遂行する。ステップS131からステップS127又はS129に進行された場合、制御部120は入力部112からメニュー選択入力及びメニュー選択確認入力をさらに獲得すれば、以前に選択されたメニューの代りに他のメニューをユーザが選択したメニューに変更して格納できる。例えば、以前に選択されたメニューがサムゲタンであったが、高圧煮にメニューが変更される場合、制御部120はサムゲタンの代りに高圧煮をユーザが選択したメニューとして格納する。
【0090】
ステップS133において、制御部120は、ユーザにより選択されたメニューと現在の圧力モードとが対応するか否かを判断する。即ち、制御部120は、選択されたメニューが高圧メニューであり、現在の圧力モードが高圧モードである場合、及び、選択されたメニューが非圧メニューであり、現在の圧力モードが非圧モードである場合、選択されたメニューと現在の圧力モードとが対応するものとして判断する。
【0091】
ステップS135において、制御部120は、温度感知部116の感知温度に基づいて加熱部19c及び/又は蒸気排出部90bを制御して、現在の圧力モードとして選択されたメニューの調理を遂行する。例えば、高圧モードの場合、制御部120は、選択されたメニューに対応する高圧調理アルゴリズムにより、温度感知部116からの感知温度に基づいて加熱部19c及び/又は蒸気排出部90bを制御して高圧調理を遂行する。これにより、制御部120はユーザに高圧調理の特有のもちもちしっとりとした食感を持つ調理物が提供できる。また、非圧モードの場合、制御部120は、選択されたメニューに対応する非圧調理アルゴリズムにより、温度感知部116からの感知温度に基づいて加熱部19cを制御して非圧調理を遂行する。これにより、制御部120はユーザに非圧調理の特有の軟らかい食感を持つ調理物が提供できる。制御部120は、ステップS135を遂行し、全体制御過程を終了する。
【0092】
ステップS137において、制御部120は、選択されたメニューと現在の圧力モードとが対応しないような対応エラーを表示部114に視覚的又は聴覚的に表示する。即ち、選択されたメニューが高圧メニューであり、現在の圧力モードが非圧モードの場合、及び、選択されたメニューが非圧メニューであり、現在の圧力モードが高圧モードの場合、このような状態で制御部120が調理を遂行すれば、ユーザーが所望する調理品質が得られない。従って、制御部120は、このような対応エラーをユーザに認知させてステップS101に進行して、ユーザが圧力モードを変更したりメニューを変更するように誘導する。
【0093】
前記のステップS101~S125はメニュー表示過程であり、前記のステップS127~S129はメニュー選択過程であり、前記のステップS131~S137は調理過程である。
【0094】
ステップS127及びS129において、制御部120は、現在の圧力モードと無関係に全てのメニューを表示し、その何れか一つをユーザが選択できるようにする実施例(以下において、‘第1メニュー表示及び選択方法’)を説明した。この第1メニュー表示及び選択方法が適用される場合、制御部120は、ステップS133及びS137を必ずしも遂行しなければならない。
【0095】
また、第2メニュー表示及び選択方法として、ステップS127において、制御部120は、複数のメニューのうちで現在の圧力モードに対応するメニューのみが選択できるようにする。即ち、制御部120が高圧モードとして現在の圧力モードを判断すれば、表示部114により高圧モードに対応するメニューのみを選択するようにする。第2メニュー表示及び選択方法の具現のために、制御部120は、ステップS127において、現在の圧力モードに対応するメニューのうちで最近に遂行されたメニューを点滅させ、点滅されるメニュー以外に現在の圧力モードに対応するメニューのみを点灯させ、他の圧力モードのメニューを消灯させる第1表示方法、或いは、現在の圧力モードに対応するメニューのうちで最近に遂行されたメニューを点滅させ、点滅されるメニュー以外の全てのメニュー(高圧及び非圧メニュー)を表示部114に点灯させる第2表示方法が可能である。但し、第2メニュー表示及び選択方法により、制御部120は、前述した第1又は第2表示方法による表示を遂行し、現在の圧力モードに対応するメニューのみが選択できるようにする。ステップS129において現在の圧力モードの表示を維持し、入力部112からのメニュー選択入力によって現在の圧力モードに対応するメニューのみを順次点滅させる。このとき、制御部120は、点滅されるメニュー以外の第1又は第2表示方法によるメニュー表示を同様に維持する。例えば、現在の圧力モードが高圧モードであり、第1表示方法が適用された場合、制御部120は最近に遂行された高圧メニューを点滅させ、点滅される高圧メニュー以外の他の高圧メニューのみを点灯させて非圧メニューを消灯させ、入力部112からメニュー選択入力を獲得する毎に最近に遂行された高圧メニューの点滅状態を他の高圧メニューのみに順次移動させる。他の例として、現在の圧力モードが非圧モードであり、第2表示方法が適用された場合、制御部120は最近に遂行された非圧メニューを点滅させ、点滅される非圧メニュー以外の他の全てのメニューを点灯させ、入力部112からのメニュー選択入力を獲得する毎に最近に遂行された非圧メニューの点滅状態を他の非圧メニューのみに順次移動させる。また、制御部120は、第2メニュー表示及び選択方法を遂行する場合、ステップS133及びS137の遂行が不要になり、ステップS131において調理開始入力が獲得される場合、ステップS135に進行して、現在の圧力モードに対応する選択されたメニューの調理を遂行する。
【0096】
図9A及び図9Bは、表示部114によりユーザに表示される実施例である。図9A及び図9Bは、第2メニュー表示及び選択方法のうちで第1表示方法が適用される場合である。
【0097】
図9Aの場合、制御部120が高圧モードでの高圧メニュー(例えば、スーパー穀物、玄米/発芽、サムゲタン、高圧煮、雑穀、高火力、おこげ)及び[高圧]表示を点灯し、最近に遂行した高圧メニューである白米を点滅で表示部114に表示したものである。また、制御部120が非圧メニューを消灯させる。
【0098】
図9Bの場合、制御部120が非圧モードでの非圧メニュー(例えば、ラーメン、離乳食、非圧煮、健康粥)及び[非圧]表示を点灯し、最近に遂行した非圧メニューである非圧白米を点滅で表示部114に表示したものである。また、制御部120が高圧メニューを消灯させる。
【0099】
図10は、図8のメニュー選択過程において圧力モードの変更がある場合の制御を示すフローチャートである。制御部120は、図8のメニュー選択過程を遂行しながら、図10の制御を共に遂行する。
【0100】
ステップS141において、制御部120は、現在の圧力モードに変更があるか否かを判断する。このために、制御部120は、現在の圧力モードでの第1及び第2感知信号の受信及び未受信の状態の変更があるか否かを確認する。このとき、現在の圧力モードに変更がある場合にはステップS143に進行し、そうでない場合にはハンドル11の位置変更や回転がないものであるから、ステップS127(又はステップS129)に進行する。
【0101】
ステップS143において、制御部120は、変更された圧力モードを判断し、判断された圧力モード(即ち、変更された圧力モード)が現在の圧力モードとして認識される。制御部120は、ステップS143を遂行し、ステップS145に進行する。
【0102】
ステップS145において、制御部120はステップS105と同様に遂行する、このとき、現在の圧力モードが、エラーモードの場合にはステップS147に進行し、そうでない場合にはステップS151に進行する。
【0103】
ステップS147において、制御部120は、ハンドル11の位置が高圧又は非圧でない位置(中間位置)に置かれたことを、或いは、ハンドル11を操作して高圧又は非圧の位置に変更することを含むエラー表示を遂行し、ステップS149に進行する。このとき、制御部120は、ステップS127及びS129において、現在の圧力モードが高圧モード又は非圧モードに再変更されるまで入力部112からの入力を無視又は廃棄できる。
【0104】
ステップS149において、制御部120は、ステップS141と同様に、現在の圧力モードに変更があるか否かを判断する。ステップS149は、ステップS147のエラー表示を遂行しながら、ユーザが圧力モードを高圧モード又は非圧モードに変更するように誘導する過程である。このとき、現在の圧力モードの変更がある場合にはステップS143に進行し、そうでない場合にはステップS149を遂行する。
【0105】
また、制御部120は、ステップS147及び/又はステップS149の遂行中に、入力部112からメニュー選択入力や調理開始入力を獲得した場合、現在の圧力モードを選択されたメニューに対応する圧力モードに変更するように案内する音声やメッセージを表示部114により視覚的及び/又は聴覚的に表示できる。
【0106】
ステップS151において、制御部120は、ステップS109と同様に、現在の圧力モードが故障モードであるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードが、故障モードの場合にはステップS153に進行し、そうでない場合にはステップS155に進行する。
【0107】
ステップS153において、制御部120は、ステップS111と同様に、故障の表示を遂行し、どのような追加動作も遂行しないように制御過程を終了させることで、ユーザの安全を図る。
【0108】
ステップS155において、制御部120は、ステップS125と同様に、現在の圧力モードである高圧モード又は非圧モードの変更を視覚的又は聴覚的に表示して、現在の圧力モードをユーザに認知させることで、ユーザの注意を喚起させる。制御部120は、ステップS155の以後にステップS127(又はステップS129)に進行して、変更された現在の圧力モードに対応するメニュー選択を進行させる。
【0109】
図10のステップS141は、前述した第1及び第2メニュー表示及び選択方法の各々において、調理開始入力が獲得される前まで遂行され、圧力モードの変更が発生した場合、ステップS143~S155が順次遂行される。
【0110】
図11は、入力部112の例を示す図である。図11の入力部112はタッチパネル方式により具現され、第1入力部112aはメニュー選択入力であり、第2入力部112bはメニュー選択確認入力であり、高圧炊事入力部112cは高圧モードの調理開始入力(即ち、高圧調理開始入力)であり、非圧炊事入力部112dは非圧モードの調理開始入力(即ち、非圧調理開始入力)である。
【0111】
図12A及び12Bは、図8の調理開始入力過程の他の実施例である。図12Aの実施例は、図11の入力部112が適用された電気炊飯器での制御方法に該当し、第2メニュー表示及び選択方法が適用された図8のステップS127の以後に遂行される。
【0112】
ステップS161において、制御部120は、ステップS127に連続して、入力部112(又は高圧炊事入力部112c)から高圧調理開始入力が獲得されたか否かを判断する。このとき、高圧調理開始入力が獲得された場合にはステップS163に進行し、そうでない場合にはステップS169に進行する。
【0113】
ステップS163において、制御部120は、現在の圧力モードが高圧モードであるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードが、高圧モードの場合にはステップS165に進行し、そうでない場合には現在の圧力モードが非圧モードであるから、ステップS167に進行する。或いは、第2メニュー表示及び選択方法において、ユーザは現在の圧力モードに対応するメニューだけでメニューの選択が可能なので、制御部120はステップS163の以前に現在の圧力モードに対応する選択されたメニューを既に格納しているため、選択されたメニューが高圧メニューであるか否かを判断して、ステップS163と同様な結果が確認できる。
【0114】
ステップS165において、制御部120は、温度感知部116での感知温度に基づいて加熱部19c及び蒸気排出部90bを制御して、選択されたメニュー(高圧メニュー)に対して高圧調理を遂行する。
【0115】
ステップS167において、制御部120は、非圧モード開始入力の代りに、高圧モード開始入力が獲得されたことを示すエラー表示を表示部114に視覚的又は聴覚的に表示して、ユーザの注意を喚起させてステップS101に進行する。或いは、制御部120は、ステップS167からステップS127に進行して新規のメニューを選択するようにしたり、ステップS161に進行して現在の圧力モードに対応する調理開始入力を入力部112により入力されるように誘導する。
【0116】
ステップS169において、制御部120は、入力部112(又は非圧炊事入力部112d)から非圧調理開始入力が獲得されたか否かを判断する。このとき、非圧調理開始入力が獲得された場合にはステップS171に進行し、そうでない場合にはステップS127に進行して、新規のメニューを選択するようにしたり、ステップS161に進行して、制御部120は入力部112から高圧調理開始入力又は非圧調理開始入力を待つ。
【0117】
ステップS171において、制御部120は、現在の圧力モードが非圧モードであるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードが、非圧モードの場合にはステップS173に進行し、そうでない場合には現在の圧力モードが高圧モードであるから、ステップS175に進行する。或いは、第2メニュー表示及び選択方法において、ユーザは現在の圧力モードに対応するメニューだけでメニューの選択が可能なので、制御部120はステップS169の以前に現在の圧力モードに対応する選択されたメニューを既に格納しているため、選択されたメニューが非圧メニューであるか否かを判断して、ステップS171と同様な結果が確認できる。
【0118】
ステップS173において、制御部120は、温度感知部116での感知温度に基づいて加熱部19cを制御して、選択されたメニュー(非圧メニュー)に対して非圧調理を遂行する。
【0119】
ステップS175において、制御部120は、高圧モード開始入力の代りに、非圧モード開始入力が獲得されたことを示すエラー表示を表示部114に視覚的又は聴覚的に表示して、ユーザの注意を喚起させてステップS101に進行する。或いは、制御部120は、ステップS175からステップS127に進行して、新規のメニューを選択するようにしたり、ステップS161に進行して、現在の圧力モードに対応する調理開始入力を入力部112により入力されるように誘導する。
【0120】
図12Aの実施例により、制御部120は、ステップS165及びS173の調理過程の以前に現在の圧力モード及び調理開始入力(高圧調理開始入力又は非圧調理開始入力)が対応するようにすることで、調理される圧力モードをユーザに持続的に認知させる。
【0121】
図12Bは、図11の入力部112が適用された電気炊飯器での制御方法に該当し、第1メニュー表示及び選択方法が適用された図8のステップS127の以後に遂行される。
【0122】
図12BのステップS161は、図12AのステップS161と同様である。
【0123】
ステップS163-1において、制御部120は、現在の圧力モードが高圧モードであり、選択されたメニューが高圧メニューであるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードが高圧モードであり、選択されたメニューが高圧メニューの場合にはステップS165に進行し、そうでない場合にはステップS167-1に進行する。
【0124】
ステップS165は、高圧調理開始入力、高圧モード及び選択されたメニューが全部高圧に対応するので、図12AのステップS165と同様である。
【0125】
ステップS167-1において、制御部120は、高圧調理開始入力、現在の圧力モード及び選択されたメニューの何れか一つ以上が高圧に対応しないので、高圧調理開始入力に対応しない圧力モード(非圧モード)及び/又は選択されたメニュー(非圧メニュー)であることを示すエラー表示を表示部114に視覚的又は聴覚的に表示して、ユーザの注意を喚起させてステップS101に進行する。或いは、制御部120は、ステップS167-1からステップS127に進行して、新規のメニューを選択するようにしたり、ステップS161に進行して現在の圧力モード及びメニューに対応する調理開始入力を入力部112により入力されるように誘導する。
【0126】
ステップS169は、図12AのステップS169と同様である。
【0127】
ステップS171-1において、制御部120は、現在の圧力モードが非圧モードであり、選択されたメニューが非圧メニューであるか否かを判断する。このとき、現在の圧力モードが非圧モードであり、選択されたメニューが非圧メニューの場合にはステップS173に進行し、そうでない場合にはステップS175-1に進行する。
【0128】
ステップS173は、非圧調理開始入力、非圧モード及び選択されたメニューが全部非圧に対応するので、図12AのステップS173と同様である。
【0129】
ステップS175-1において、制御部120は、非圧調理開始入力、現在の圧力モード及び選択されたメニューのいずれか一つ以上が非圧に対応しないので、非圧調理開始入力に対応しない圧力モード(高圧モード)及び/又は選択されたメニュー(高圧メニュー)であることを示すエラー表示を表示部114に視覚的又は聴覚的に表示して、ユーザの注意を喚起させてステップS101に進行する。或いは、制御部120は、ステップS175-1からステップS127に進行して、新規のメニューを選択するようにしたり、ステップS161に進行して、現在の圧力モード及びメニューに対応する調理開始入力を入力部112により入力されるように誘導する。
【0130】
図13は、図8の調理過程において圧力モードの変更がある場合の制御を示すフローチャートである。ユーザにより圧力変換部の圧力モードが変更され得るので、制御部120は、図8のステップS135、図12A及び図12BのステップS165及びS173の遂行中に、図13の制御を遂行する。
【0131】
ステップS181において、制御部120は、ステップS135(又はステップS165やS173)の遂行中に、現在の圧力モードに変更があるか否かを判断する。このために、制御部120は、現在の圧力モードでの第1及び第2感知信号の受信及び未受信の状態の変更があるか否かを確認する。このとき、現在の圧力モードに変更がある場合にはステップS183に進行し、そうでない場合にはハンドル11の位置変更や回転がない場合であるから、ステップS135(又はステップS165やS173)に進行する。
【0132】
ステップS183において、現在の圧力モードが変更され、変更された現在の圧力モードと選択されたメニューとが対応しないので、制御部120は、現在遂行する調理を取り消し、加熱部19cの加熱動作等も中断させる。制御部120は、ステップS183を遂行し、ステップS185に進行する。
【0133】
ステップS185において、制御部120は、調理過程において現在の圧力モードの変更があることを認知させ、現在遂行される調理の取り消しを表示部114に視覚的又は聴覚的に表示する。制御部120は、ステップS185の以後にユーザが現在の圧力モード及びメニューが対応するように、圧力モードの変更又はメニューの変更のためにステップS101に進行する。
【0134】
ステップS183及びS185において、非圧モードアルゴリズム又は高圧モードアルゴリズムによる調理の進行中に、圧力モードが変更される場合、特に高圧モードから非圧モードに圧力モードが変更される場合、内釜内の蒸気が外部に突然に排出してユーザがやけどを負う恐れがあるため、制御部120は調理を取り消すことが好ましい。また、圧力モードの変更により、選択されたメニューが変更された現在の圧力モードに対応しなくて、変更時点まで変更以前の圧力モードに対応するアルゴリズムにより調理された調理物を他の圧力モードのアルゴリズムにより調理しなければならないことで、調理物の調理品質を悪化させるという問題もあり、制御部120は調理を取り消すことが好ましい。
【0135】
前述したように、本発明は、特定の好適な実施例に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨から逸脱しない範囲内において、当該発明が属する技術分野における通常の知識を有した者であれば、誰でも多様な変形の実施が可能である。さらに、そのような変更は請求範囲の記載の範囲内にあるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12A
図12B
図13