(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-22
(45)【発行日】2023-03-03
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、記録媒体、ゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/58 20140101AFI20230224BHJP
A63F 13/54 20140101ALI20230224BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230224BHJP
A63F 13/822 20140101ALI20230224BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/54
A63F13/55
A63F13/822
(21)【出願番号】P 2018207373
(22)【出願日】2018-11-02
【審査請求日】2021-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仲佐 和幸
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-056110(JP,A)
【文献】特開2004-033689(JP,A)
【文献】ラブプラス,電撃ゲームス Vol.3 デンゲキニンテンドーDS 1月号増刊,株式会社アスキー・メディアワークス,2009年11月24日,第10巻 第1号,P80-P90
【文献】沓澤 真二,俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル が続くわけがない ザ・コンプリートガイド 初版 ore no imouto ga konnani kawaii wake ga nai portable ga tsuzuku wake ga nai the complete guide,第1版,株式会社アスキー・メディアワークス ▲高▼野 潔,2012年05月25日,p.11, 18
【文献】[A3!(エースリー)攻略]劇団員ブログ・ボイスアルバムほか大型アップデート(ver2.0.0)詳細チェック![online],2018年01月29日,https://www.bs-log.com/20180129_1227580/,[2022年10月26日検索]
【文献】ゆゆゆい攻略wiki,[ゆゆゆい]親密度について[online],2018年06月21日,https://yuyuyu.gamerch.com/親密度
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を、
プレイヤが操作可能なゲームキャラクタを含む複数のゲームキャラクタの各ゲームキャラクタ間にそれぞれ設定された絆の度合いを表す第1パラメータを取得する第1パラメータ取得処理部、
各ゲームキャラクタにそれぞれ設定された所定の対象に対する興味の度合いを表す第2パラメータを取得する第2パラメータ取得処理部、
前記プレイヤの操作内容に基づいて前記第1パラメータを変化させる第1パラメータ制御処理部、
前記第1パラメータの変化に基づいて前記第2パラメータを変化させる第2パラメータ制御処理部、
前記プレイヤによる前記ゲームキャラクタの選択を受け付けて複数の前記ゲームキャラクタによるチームを編成するチーム編成処理部、
前記チームが編成された場合に、当該チームを構成する前記複数のゲームキャラクタの相互間の前記第1パラメータの上限値を前記チームが編成される前よりも上昇させる上限値制御処理部、
として機能させ
、
前記第1パラメータ制御処理部は、
前記プレイヤの操作内容に基づいて前記第1パラメータを前記上限値を超えない範囲で変化させる、
ゲームプログラム。
【請求項2】
前記第2パラメータ制御処理部は、
2人の前記ゲームキャラクタの間の前記第1パラメータが第1のしきい値より大きくなった場合に、一方の前記ゲームキャラクタが興味をもつ対象が他方の前記ゲームキャラクタが興味をもつ対象に一致するように、前記一方のゲームキャラクタの前記第2パラメータを変化させる、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記情報処理装置を、
前記第2パラメータに基づいて、各ゲームキャラクタにゲームの進行に関わる発言を行わせる発言制御処理部、
としてさらに機能させ、
前記発言制御処理部は、
前記第2パラメータの変化に基づいて前記発言の内容を変化させる、
請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記情報処理装置を、
前記発言を行った複数の前記ゲームキャラクタについて、前記ゲームキャラクタの画像と当該ゲームキャラクタの発言内容とを対応付けて一覧表示する一覧表示処理部、
としてさらに機能させる、
請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記情報処理装置を、
2人の前記ゲームキャラクタの間の前記第1パラメータが第2のしきい値より大きくなった場合に、当該2人のゲームキャラクタの絆を演出するイベントを発生させるイベント発生処理部、
としてさらに機能させる、
請求項1乃至
4のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
請求項1乃至
5のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記録した、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体。
【請求項7】
情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、
プレイヤが操作可能なゲームキャラクタを含む複数のゲームキャラクタの各ゲームキャラクタ間にそれぞれ設定された絆の度合いを表す第1パラメータを取得するステップと、
各ゲームキャラクタにそれぞれ設定された所定の対象に対する興味の度合いを表す第2パラメータを取得するステップと、
前記プレイヤの操作内容に基づいて前記第1パラメータを変化させるステップと、
前記第1パラメータの変化に基づいて前記第2パラメータを変化させるステップと、
前記プレイヤによる前記ゲームキャラクタの選択を受け付けて複数の前記ゲームキャラクタによるチームを編成するステップと、
前記チームが編成された場合に、当該チームを構成する前記複数のゲームキャラクタの相互間の前記第1パラメータの上限値を前記チームが編成される前よりも上昇させるステップと、
を有
し、
前記前記第1パラメータを変化させるステップでは、
前記プレイヤの操作内容に基づいて前記第1パラメータを前記上限値を超えない範囲で変化させる、
ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、当該ゲームプログラムが記録された記録媒体、及びゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤによって操作可能なキャラクタがゲームに登場するキャラクタと会話をしたり、行動を共にしたり、種々のイベントを擬似的に体験したりするゲームが知られている。
【0003】
このようなゲームの一例として、例えば特許文献1には、プレイヤによって選択された言葉にしたがってゲームのストーリーやシナリオを決定するゲームシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記ゲームシステムでは、プレイヤは選択した言葉に応じたストーリーやシナリオを楽しむことができる。しかしながら、ストーリーやシナリオが変化しても、キャラクタに変化がある訳ではないので面白みに欠け、興趣性の面で十分であるとは言えなかった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、興趣性を向上することが可能なゲームプログラム、記録媒体、及びゲーム処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のゲームプログラムは、情報処理装置を、プレイヤが操作可能なゲームキャラクタを含む複数のゲームキャラクタの各ゲームキャラクタ間にそれぞれ設定された絆の度合いを表す第1パラメータを取得する第1パラメータ取得処理部、各ゲームキャラクタにそれぞれ設定された所定の対象に対する興味の度合いを表す第2パラメータを取得する第2パラメータ取得処理部、前記プレイヤの操作内容に基づいて前記第1パラメータを変化させる第1パラメータ制御処理部、前記第1パラメータの変化に基づいて前記第2パラメータを変化させる第2パラメータ制御処理部、として機能させる。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の記録媒体は、上記ゲームプログラムを記録した、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体である。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のゲーム処理方法は、情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、プレイヤが操作可能なゲームキャラクタを含む複数のゲームキャラクタの各ゲームキャラクタ間にそれぞれ設定された絆の度合いを表す第1パラメータを取得するステップと、各ゲームキャラクタにそれぞれ設定された所定の対象に対する興味の度合いを表す第2パラメータを取得するステップと、前記プレイヤの操作内容に基づいて前記第1パラメータを変化させるステップと、前記第1パラメータの変化に基づいて前記第2パラメータを変化させるステップと、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のゲームプログラム等によれば、興趣性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を表すシステム構成図である。
【
図2】情報処理装置の機能的構成の一例を表すブロック図である。
【
図3】調査パートで表示されるマップ画面の一例を表す図である。
【
図4】ゲームキャラクタのパラメータの一例を表す図である。
【
図6】チームが編成された場合のマップ画面の一例を表す図である。
【
図7】相棒度の変化による興味度の変化の一例を表す図である。
【
図8】興味度の変化による発言内容の変化の一例を表す図である。
【
図9】ゲームキャラクタの発言内容の一覧表示の一例を表す図である。
【
図10】情報処理装置のCPUによって実行される処理手順の一例を表すフローチャートである。
【
図11】情報処理装置のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0013】
<1.ゲームシステムの全体構成>
まず、
図1を用いて、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例について説明する。
図1に示すように、ゲームシステム1は、情報処理装置3と、コントローラ5と、表示装置7を有する。コントローラ5及び表示装置7の各々は、情報処理装置3と有線又は無線により通信可能に接続されている。
【0014】
情報処理装置3は、例えば据え置き型のゲーム機である。但しこれに限定されるものではなく、例えば入力部や表示部等を一体に備えた携帯型のゲーム機でもよい。また、ゲーム機以外にも、例えば、サーバコンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のように、コンピュータとして製造、販売等されているものや、携帯電話、スマートフォン、ファブレット等のように、電話機として製造、販売等されているものでもよい。
【0015】
プレイヤは、コントローラ5を用いて各種の操作入力を行う。
図1に示す例では、コントローラ5は例えば十字キー9や複数のボタン11等を有する。なお、コントローラ5は上記十字キー9又はボタン11等に代えて又は加えて、例えばジョイスティックやタッチパッド等を有してもよい。
【0016】
表示装置7は、例えばブラウン管、液晶、プラズマ、有機EL、プロジェクター等によるディスプレイ装置である。表示装置7は、音声を出力するスピーカーを一体又は別体として備えている。
【0017】
<2.ゲームの概略内容>
次に、本実施形態に係るゲーム、すなわち、本発明のゲームプログラム及びゲーム処理方法が情報処理装置3によって実行されることにより提供されるゲームの概略内容の一例について説明する。
【0018】
本実施形態に係るゲームは、プレイヤが、自身が操作可能なゲームキャラクタ(以下適宜「プレイヤキャラクタ」という)を介してゲームに登場する複数のゲームキャラクタと会話をしたり、行動を共にしたり、種々のイベントを擬似的に体験したりする、いわゆるアドベンチャーゲームである。プレイヤキャラクタ以外のゲームキャラクタ(以下適宜「ノンプレイヤキャラクタ」という)は、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズム(いわゆるゲームAI)により自動制御される。
【0019】
ゲームに登場するゲームキャラクタは、例えば人間の男性キャラクタ、女性キャラクタ、人間以外の動物キャラクタ、人間や動物以外の仮想的な生物キャラクタ、ロボットやアンドロイドなどのキャラクタ、物品や物体のキャラクタ等、特に限定されるものではない。本実施形態では、人間のキャラクタである場合を一例として説明する。
【0020】
本実施形態のゲームでは、調査パート、潜入パート、及び絆パートからなる3つのパートが1つのチャプターを構成している。各チャプターでは所定のミッションが課され、プレイヤはそのミッションを達成することで複数のチャプターをクリアしながら、ゲームを進行させる。
【0021】
調査パートでは、プレイヤは、ゲームキャラクタにアドバイスを要求したり作戦会議を開くことにより、各ゲームキャラクタの意見を聞きながら、マップ上のどのポイントに移動して何を調査するか等について作戦を練る。そして、チームを構成するゲームキャラクタを選択して1又は複数のチームを編成し、チームごとにマップ上のポイントに移動して調査を行い、情報を収集する。
【0022】
調査パートにおいて所定の条件が満たされると、潜入パートに移行する。潜入パートでは、一部のゲームキャラクタ(例えばノンプレイヤキャラクタ)がショーを上演し、その間に他のゲームキャラクタ(例えばプレイヤキャラクタ)が潜入行動を実行する。潜入行動中は、敵キャラクタとの戦闘やミニゲーム等の多彩なイベントが発生し、収集した情報に基づいて与えられたミッションを制限時間(ショーの上演時間)内に達成すると、クリアとなる。
【0023】
なお、各ゲームキャラクタ間には、絆の度合いを表すパラメータである「相棒度」がそれぞれ設定されている。相棒度は、調査パート及び潜入パートにおいて、各ゲームキャラクタ間の会話やその他のコミュニケーションによって増減する。潜入パートが終了する際に、相棒度が所定値以上となったゲームキャラクタがいる場合には、絆パートに移行し、当該2人のゲームキャラクタの絆を描いた特別なイベントが発生する。なお、相棒度が所定値に満たない場合には絆パートには移行せず、次のチャプターに移行する。
【0024】
本発明は、ゲームキャラクタのパラメータに関わるものであり、主として調査パートに関係する。以下、この詳細について説明する。
【0025】
<3.情報処理装置の機能的構成>
次に、
図2及び
図3~
図9を用いて、情報処理装置3の機能的構成の一例について説明する。
【0026】
図2に示すように、情報処理装置3は、調査パート処理部13と、潜入パート処理部15と、絆パート処理部17と、第1パラメータ取得処理部19と、第2パラメータ取得処理部21と、チーム編成処理部23と、上限値制御処理部25と、第1パラメータ制御処理部27と、第2パラメータ制御処理部29と、発言制御処理部31と、一覧表示処理部33と、イベント発生処理部35とを有する。
【0027】
調査パート処理部13は、上述した調査パートを実行するために必要な処理(後述する各処理部による処理を除く)を実行する。例えば、マップ画面やその上に表示される各種画面の表示、各ゲームキャラクタの行動(移動や調査等)に関わる処理等を行う。
【0028】
潜入パート処理部15は、上述した潜入パートを実行するために必要な処理を実行する。同様に、絆パート処理部17は、上述した絆パートを実行するために必要な処理を実行する。
【0029】
第1パラメータ取得処理部19は、プレイヤが操作可能なゲームキャラクタを含む複数のゲームキャラクタの各ゲームキャラクタ間にそれぞれ設定された、絆の度合いを表すパラメータである「相棒度」(第1パラメータの一例)を取得する。相棒度には、初期値(0又は所定の値)が設定されている。なお、第1パラメータはキャラクタ間の絆(共感、親近感、友情、恋愛感情等を含む)の度合いを表すものであればよく、例えば「共感度」、「親近度」、「友情度」、「好感度」、「好意度」、「恋愛度」等も含むものである。第1パラメータ取得処理部19は、ゲームプログラムから読み出されて情報処理装置3のRAM105や記録装置117等(後述の
図11参照)に記録された上記相棒度を取得してもよいし、ゲームプログラムから読み出された相棒度を直接取得してもよい。
【0030】
第2パラメータ取得処理部21は、各ゲームキャラクタにそれぞれ設定された、所定の対象に対する興味の度合いを表すパラメータである「興味度」(第2パラメータの一例)を取得する。所定の対象は、本実施形態では調査の対象となるものであり、例えばマップ上の場所、物、事柄、人物等である。興味度は、キャラクタごとに、各対象に対する初期値(0又は所定の値)が設定されている。なお、第2パラメータは所定の対象に対する興味(関心、注目、好意、好奇心、探求心等を含む)の度合いを表すものであればよく、例えば「関心度」、「注目度」、「好意度」、「好奇心度」、「探求心度」等も含むものである。第2パラメータ取得処理部21は、ゲームプログラムから読み出されて情報処理装置3のRAM105や記録装置117等(後述の
図11参照)に記録された上記興味度を取得してもよいし、ゲームプログラムから読み出された興味度を直接取得してもよい。
【0031】
図3に、調査パートで表示されるマップ画面の一例を示す。
図3に示すように、マップ37上には、現在地39と、複数の移動可能ポイント41が設定されている。この例では、移動可能ポイント41に、例えば競馬場、ホテル、ビル、警察署、病院等が含まれている。また、マップ37には、各移動可能ポイント41間の移動に必要な行動力や、各移動可能ポイント41で調査、戦闘などの移動以外の行動をする場合に必要な行動力が設定されている。なお、「行動力」は、ゲームキャラクタが行動をする際に消費するコストとして設定されたパラメータであり、行動の種類ごとに消費する行動力が設定される他、各ゲームキャラクタに対して保有する行動力がそれぞれ設定されている。
【0032】
また、マップ37には、各移動可能ポイント41を調査するために必要なゲームキャラクタが設定されている。例えば、警察署を調査するには「刑事」のゲームキャラクタが必要であり、病院を調査するには「医師」のゲームキャラクタが必要であり、ビルを調査するには「泥棒」のゲームキャラクタが必要、等である。
【0033】
図4に、ゲームキャラクタのパラメータの一例を示す。本実施形態では、例えば6人のゲームキャラクタA~Fが登場し、ゲームキャラクタAがプレイヤキャラクタ、他のゲームキャラクタB~Fがノンプレイヤキャラクタである。なお、ゲームキャラクタD~Fのパラメータについては図示を省略する。
図4に示すように、各ゲームキャラクタには、職業、行動力、興味度、相棒度、性格等のパラメータがそれぞれ設定されている。なお、上記に加えて又は代えて、他のパラメータ(例えばレベル、体力値、スキル、アイテム等)が設定されてもよい。
【0034】
例えばプレイヤキャラクタであるゲームキャラクタAの職業は「刑事」、行動力は8である。興味度は、この例ではマップ上の移動可能ポイント41に対する興味の度合いを示しており、興味の強い方から順にビル、競馬場、警察署、ホテル、病院となっている。なお、この例では興味度が順位として設定されているが、例えば数値や割合で設定されてもよい。また、図示は省略するが、場所以外の対象、例えば物、事柄、人物等を対象とした興味度についても別途対象ごとに設定されてもよい。
【0035】
相棒度は、ゲームキャラクタB~Fの各々に対し、上限値と、上限値に対する割合(%)で設定されている。この例では、相棒度は、ゲームキャラクタA,B間は20%、ゲームキャラクタA,C間は10%、ゲームキャラクタA,D間、A,E間、及びA,F間は0%、相棒度の上限値は全て100に設定されている。なお、この例では相棒度が割合として設定されているが、例えば数値や順位で設定されてもよい。
【0036】
性格は、各ゲームキャラクタに対して個別に設定されており、例えば各ゲームキャラクタの発言内容に影響する。この例では、ゲームキャラクタAは興味度の1位が「ビル」であり、且つ、「できるだけ多くの場所で調査したい」性格であるため、アドバイスを求められたり作戦会議の際にゲームキャラクタAは例えば「ビルが一番気になるが他の場所も調査した方がよいだろう」等の発言をする。
【0037】
ゲームキャラクタBの職業は「泥棒」、行動力は5である。興味度は、興味の強い方から順にホテル、競馬場、ビル、病院、警察署となっている。相棒度は、ゲームキャラクタB,A間については上述のように20%であり、ゲームキャラクタB,C間は5%、ゲームキャラクタB,D間は0%、ゲームキャラクタB,E間は14%、ゲームキャラクタB,F間は10%、相棒度の上限値は全て100に設定されている。
【0038】
この例では、ゲームキャラクタBは興味度の1位が「ホテル」であり、且つ、「できるだけ遠距離の場所を調査したい」性格であるため、ゲームキャラクタBはアドバイスを求められたり作戦会議の際に例えば「ホテルが一番怪しいが、遠くのビルも気になるのでビルを経由してホテルに移動しよう」等の発言をする。
【0039】
ゲームキャラクタCの職業は「医師」、行動力は3である。興味度は、興味の強い方から順に病院、ホテル、警察署、ビル、競馬場となっている。相棒度は、ゲームキャラクタC,A間については上述のように10%、ゲームキャラクタC,B間については上述のように5%であり、ゲームキャラクタC,D間及びC,E間は0%、ゲームキャラクタC,F間は8%、相棒度の上限値は全て100に設定されている。
【0040】
この例では、ゲームキャラクタCは興味度の1位が「病院」であり、且つ、「行動力の消費をできるだけ抑えたい」性格であるため、ゲームキャラクタCはアドバイスを求められたり作戦会議の際に例えば「病院に最短距離で移動して調査しよう」等の発言をする。
【0041】
図2に戻り、チーム編成処理部23は、プレイヤによるゲームキャラクタの選択を受け付けて複数のゲームキャラクタによるチームを編成する。本実施形態では、2人のゲームキャラクタにより1つのチームを編成する場合を一例として説明するが、3人以上のゲームキャラクタで1つのチームを編成してもよい。また、編成されるチームの数は1つでもよいし複数でもよい。また、チームは、プレイヤキャラクタとノンプレイヤキャラクタだけでなく、ノンプレイヤキャラクタ同士でも組むことができる。
【0042】
上限値制御処理部25は、上記チーム編成処理部23によりチームが編成された場合に、当該チームを構成する複数のゲームキャラクタの相互間の相棒度の上限値をチームが編成される前よりも上昇させる。これにより、プレイヤはチームを組むことにより相棒度の上限値を上昇させることができる。但し、その上限値の範囲で相棒度(%)を増減させるのは、プレイヤによる操作(会話やコミュニケーションでの選択結果)に依存する。
【0043】
図5及び
図6に、チーム編成画面と、チームを編成した場合のマップ画面の一例を示す。
図5に示す例では、マップ37上にチームA及びチームBの2つのチームの編成画面43,45が表示されている。これらの編成画面43,45は、プレイヤによりチーム編成指示に関わる所定の操作がなされた場合にマップ37上に表示される。編成画面43では、チームAを構成するキャラクタとして2人のゲームキャラクタA,Bがプレイヤにより選択されている。つまり、チームAはプレイヤキャラクタとノンプレイヤキャラクタがペアを組んだチームである。ゲームキャラクタA,Bの相棒度の上限値は例えば100から120に上昇し、相棒度は20%に設定されている。また、チームAの行動力はゲームキャラクタA,Bの行動力の合計である13(8+5)となっている。
【0044】
編成画面45では、チームBを構成するキャラクタとして2人のゲームキャラクタC,Dがプレイヤにより選択されている。つまり、チームBはノンプレイヤキャラクタ同士がペアを組んだチームである。ゲームキャラクタC,Dの相棒度の上限値は例えば100から120に上昇し、相棒度は0%に設定されている。また、チームBの行動力はゲームキャラクタC,Dの行動力の合計である8(3+5)となっている。
【0045】
上記編成画面43,45によりチームA,Bが編成された後は、
図6に示すように、マップ37においてチームA,Bのそれぞれの現在位置47,49に構成メンバーを表すメンバー表示部51,53がそれぞれ表示される。これにより、プレイヤはどのチームがどのキャラクタで構成されており、どの場所に位置しているかをすぐに把握できる。
【0046】
図2に戻り、第1パラメータ制御処理部27は、プレイヤの操作内容に基づいて相棒度を変化させる。上述した上限値制御処理部25により相棒度の上限値が上昇された場合には、第1パラメータ制御処理部27は、当該上昇された上限値を超えない範囲で相棒度を変化させる。プレイヤの操作内容とは、例えばプレイヤキャラクタの行動の選択、会話の選択、入手する情報の選択等である。これにより、プレイヤはゲームキャラクタ間の相棒度が増加するようにプレイすることもできるし、相棒度が変化しないか、あるいは減少するようにプレイすることもできる。例えば、ゲームキャラクタ同士が意気投合して協力するようにプレイした場合には相棒度は増加し、ゲームキャラクタ同士が喧嘩や言い争いをして非協力的となるようにプレイした場合には相棒度は低下する。
【0047】
第2パラメータ制御処理部29は、上記第1パラメータ制御処理部27による相棒度の変化に基づいて各ゲームキャラクタの興味度を変化させる。例えば、第2パラメータ制御処理部29は、2人のゲームキャラクタの間の相棒度が第1のしきい値より大きくなった場合に、一方のゲームキャラクタが興味をもつ対象が他方のゲームキャラクタが興味をもつ対象に一致するように、一方のゲームキャラクタの興味度を変化させる。
【0048】
発言制御処理部31は、興味度に基づいて、各ゲームキャラクタにゲームの進行に関わる発言を行わせる。また、発言制御処理部31は、興味度の変化に基づいて発言の内容を変化させる。例えば、調査パートにおいてプレイヤにより各ゲームキャラクタに対するアドバイスの要求や作戦会議の開催等の所定の操作がなされた場合に、発言制御処理部31は各ゲームキャラクタ(プレイヤキャラクタ及びノンプレイヤキャラクタを含む)にゲーム進行に関する発言を行わせる。これにより、発言制御処理部31は、プレイヤに対する行動補助機能(ナビゲーション機能)として、各ゲームキャラクタのキャラクタ性に応じた形でその発言を通じてプレイヤにアドバイスや助言を行うことができる。
【0049】
具体的には、発言制御処理部31は、移動させるゲームキャラクタと使用可能な行動力が指定されると、各ゲームキャラクタに対して、当該ゲームキャラクタの興味度及び性格と、マップ37に設定された各種の情報(現在値から移動可能ポイント41までの移動に要する行動力、各移動可能ポイント41を調査するために必要なゲームキャラクタ等)とに基づいて、各ゲームキャラクタそれぞれが考える最適な移動先及び移動ルートを算出し、それに基づいた発言を行わせる。
【0050】
例えばゲームキャラクタAを移動させる際に、ゲームキャラクタBにアドバイスを要求した場合、キャラクタBはホテルに最も興味があるため、キャラクタAが使用可能な行動力がホテルへの移動及び調査に充分である場合にはホテルを推奨するが、キャラクタAが使用可能な行動力がホテルへ移動して調査するには不充分である場合には次に興味がある競馬場を推奨する、等である。また例えば、ゲームキャラクタAを移動させる際に、ゲームキャラクタCにアドバイスを要求した場合、キャラクタCは病院に最も興味があるが、キャラクタAでは病院の調査ができないため、次に興味があるホテルを推奨する、あるいは、自分を連れて行けば病院で調査できるとアドバイスする、等である。
【0051】
図7に、相棒度の変化による興味度の変化の一例を示す。また、
図8に、興味度の変化による発言内容の変化の一例を示す。
図7に示す例は、ゲームキャラクタA,B間の相棒度が20%である状態から、例えば相棒度が50%(第1のしきい値の一例)となった場合である。この場合、ゲームキャラクタBが最も興味をもつ対象(興味度1位)がゲームキャラクタAが最も興味をもつ対象(興味度1位)に一致するように、ゲームキャラクタBの興味度が変化する。
【0052】
このように興味度が変化した結果、
図8に示すように、ゲームキャラクタBの発言は例えば「ホテルが怪しいと思う」から例えば「ホテルも気になるが、今はビルを目指そう」に変化する。
【0053】
なお、
図7に示す例では、ゲームキャラクタBの興味度の全てをゲームキャラクタAに一致するように変化させるのではなく、興味度の最上位のみを変化させることで、ゲームキャラクタBの個性を残しつつゲームキャラクタAの影響を受けていることを表現できる。
【0054】
図2に戻り、一覧表示処理部33は、発言を行った複数のゲームキャラクタについて、ゲームキャラクタの画像と当該ゲームキャラクタの発言内容とを対応付けて一覧表示する。
【0055】
図9に、ゲームキャラクタの発言内容の一覧表示の一例を示す。
図9に示す例では、マップ37上に表示された一覧表示画面55に、そのチャプターでのミッション内容「競馬場での爆破計画を阻止せよ」と、各ゲームキャラクタによる発言内容が一覧表示されている。この例では、ゲームキャラクタEの顔画像とその発言内容「警察署にヒントがありそうだ」、ゲームキャラクタCの顔画像とその発言内容「病院には顔が利くよ」、ゲームキャラクタGの顔画像とその発言内容「競馬場を徹底的に調査してみたら?」、ゲームキャラクタBの顔画像とその発言内容「ホテルも気になるが、今はビルを目指そう」が、それぞれ対応付けられて表示されている。これにより、プレイヤは一覧表示された各ゲームキャラクタの発言内容を参照しながらプレイすることができる。
【0056】
図2に戻り、イベント発生処理部35は、2人のゲームキャラクタの間の相棒度が第2のしきい値より大きくなった場合に、当該2人のゲームキャラクタの絆を演出するイベントを発生させる。第2のしきい値は、上述した第1のしきい値(例えば50%)よりも大きな値として設定されている(例えば80%)。イベント発生処理部35は、前述の潜入パートが終了する際に、相棒度が第2のしきい値より大きくなったゲームキャラクタがいる場合に絆パートに移行し、当該2人のゲームキャラクタの絆を描いた特別なイベントを発生させる。当該イベントは、ゲームの進行には関係しておらず、プレイヤに対して戦略を練ってゲームを進行させる楽しみとは別に、所望のゲームキャラクタ間の絆イベントを見る楽しみを付加する、いわゆるご褒美イベントである。これにより、プレイヤに対し所望のゲームキャラクタ間の相棒度を高めようとする意欲を湧かせることができる。
【0057】
なお、当該イベントの発生により、例えばプレイヤが所定のアイテム(絆に関わる画像や動画、ゲームキャラクタが使用可能なアイテム、衣服、アクセサリ、コインやカードなどの景品等)を取得できるようにしてもよい。この場合、プレイヤに対し所望のアイテムを獲得しようとするコレクターとしての意欲を湧かせることができる。
【0058】
なお、以上説明した各処理部における処理等は、これらの処理の分担の例に限定されるものではなく、例えば、更に少ない数の処理部(例えば1つの処理部)で処理されてもよく、また、更に細分化された処理部により処理されてもよい。また、上述した各処理部の機能は、後述するCPU101(後述の
図11参照)が実行するゲームプログラムにより実装されるものであるが、例えばその一部がASICやFPGA等の専用集積回路、その他の電気回路等の実際の装置により実装されてもよい。
【0059】
<4.情報処理装置が実行する処理手順>
次に、
図10を用いて、情報処理装置3のCPU101によって実行される処理手順の一例について説明する。本フローチャートは、プレイヤにより調査パートの開始に関わる所定の操作がなされた場合に開始される。
【0060】
ステップS5では、情報処理装置3は、調査パート処理部13により、マップ37を表示する。
【0061】
ステップS10では、情報処理装置3は、第2パラメータ取得処理部21により、各ゲームキャラクタにそれぞれ設定されたパラメータ(職業、行動力、興味度、相棒度、性格等)を取得する。このパラメータには興味度が含まれる。
【0062】
ステップS15では、情報処理装置3は、第1パラメータ取得処理部19により、プレイヤキャラクタを含む複数のゲームキャラクタの各ゲームキャラクタ間にそれぞれ設定された相棒度を取得する。
【0063】
ステップS20では、情報処理装置3は、プレイヤにより、各ゲームキャラクタに対するアドバイスの要求や作戦会議の開催指示等がなされたか否かを判定する。指示がなされていない場合には(ステップS20:NO)、後述のステップS35に移る。一方、指示がなされた場合には(ステップS20:YES)、次のステップS25に移る。
【0064】
ステップS25では、情報処理装置3は、発言制御処理部31により、興味度等に基づいて、各ゲームキャラクタにゲームの進行に関わる発言を行わせる。
【0065】
ステップS30では、情報処理装置3は、一覧表示処理部33により、発言を行った複数のゲームキャラクタについて、ゲームキャラクタの画像と当該ゲームキャラクタの発言内容とを対応付けて一覧表示する。
【0066】
ステップS35では、情報処理装置3は、プレイヤにより、チームの編成指示がなされたか否かを判定する。編成指示がなされていない場合には(ステップS35:NO)、後述のステップS55に移る。一方、指示がなされた場合には(ステップS35:YES)、次のステップS40に移る。
【0067】
ステップS40では、情報処理装置3は、チーム編成処理部23により、プレイヤによるゲームキャラクタの選択を受け付けて複数(本実施形態では2人)のゲームキャラクタによるチームを編成する。
【0068】
ステップS45では、情報処理装置3は、上限値制御処理部25により、上記ステップS40で編成したチームを構成する複数のゲームキャラクタの相互間の相棒度の上限値をチームが編成される前よりも上昇させる。
【0069】
ステップS50では、情報処理装置3は、調査パート処理部13により、プレイヤの操作内容に応じて、マップ37における各チームや各ゲームキャラクタの移動や調査等に関わる処理を行う。
【0070】
ステップS55では、情報処理装置3は、第1パラメータ制御処理部27により、プレイヤの操作内容に基づいて相棒度を変化させる。
【0071】
ステップS60では、情報処理装置3は、第2パラメータ制御処理部29により、上記ステップS55での相棒度の変化に基づいて各ゲームキャラクタの興味度を変化させる。
【0072】
ステップS65では、情報処理装置3は、調査パートを終了するか否かを判定する。例えば、当該チャプターで課されたミッションをまだ達成していない場合には(ステップS65:NO)、先のステップS20に戻り、同様の手順を繰り返す。一方、当該チャプターで課されたミッションを達成した場合には(ステップS65:YES)、本フローを終了し、絆パート又は次のチャプターに移行する。
【0073】
なお、上述した処理手順は一例であって、上記手順の少なくとも一部を削除又は変更してもよいし、上記以外の手順を追加してもよい。また、上記手順の少なくとも一部の順番を変更してもよいし、複数の手順が単一の手順にまとめられてもよい。
【0074】
<5.実施形態の効果>
本実施形態のゲームプログラムは、情報処理装置3を、プレイヤが操作可能なゲームキャラクタを含む複数のゲームキャラクタの各ゲームキャラクタ間にそれぞれ設定された絆の度合いを表す相棒度を取得する第1パラメータ取得処理部19、各ゲームキャラクタにそれぞれ設定された所定の対象に対する興味の度合いを表す興味度を取得する第2パラメータ取得処理部21、プレイヤの操作内容に基づいて相棒度を変化させる第1パラメータ制御処理部27、相棒度の変化に基づいて興味度を変化させる第2パラメータ制御処理部29、として機能させる。
【0075】
本実施形態では、各ゲームキャラクタ間の相棒度の変化に応じて各ゲームキャラクタの興味度が変化する。すなわち、ゲームキャラクタが他のキャラクタの影響を受けて興味度を変化させる。これにより、プレイヤは、例えば特定の2人のゲームキャラクタの相棒度を上昇させるようにプレイして、その2人が相手キャラクタの影響を強く受けるように仕向けたり、反対に、あるゲームキャラクタに対して相手キャラクタの影響を受けさせたくない場合には、その2人の相棒度を上昇させないようにプレイする等が可能となる。このようにして、ゲームキャラクタ間の相棒度に応じてキャラクタの個性(パラメータ)に変化を生じさせることができるので、現実の人間関係のようなリアルさを表現できる。したがって、ゲームの面白みが増し、興趣性を向上できる。
【0076】
また、本実施形態では特に、第2パラメータ制御処理部29は、2人のゲームキャラクタの間の相棒度が第1のしきい値より大きくなった場合に、一方のゲームキャラクタが興味をもつ対象が他方のゲームキャラクタが興味をもつ対象に一致するように、一方のゲームキャラクタの興味度を変化させる。
【0077】
これにより、2人のゲームキャラクタ間の相棒度がある程度以上に大きくなると、互いの興味対象が一致することとなるので、現実の人間関係のようなリアルさを表現できる。したがって、ゲームの面白みが増し、興趣性を向上できる。
【0078】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、興味度に基づいて、各ゲームキャラクタにゲームの進行に関わる発言を行わせる発言制御処理部31、としてさらに機能させ、発言制御処理部31は、興味度の変化に基づいて発言の内容を変化させる。
【0079】
これにより、ゲームキャラクタ間の相棒度に応じて各ゲームキャラクタの発言内容を変化させることができる。例えば、プレイヤがゲームキャラクタにゲームの進行に関わる助言を求めた場合に、当該助言の内容が、誰と誰の相棒度を上げたか等に応じて変化することとなる。したがって、プレイヤが誰と誰の相棒度を上げるようにプレイしたかに応じて、異なったストーリーやシナリオでゲームを進行することが可能となる。その結果、例えば色々なチームを組んで異なるストーリーやシナリオを楽しんでみたり、異なるチームを組んでいる他のプレイヤと情報交換をして楽しむ等が可能となる。
【0080】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、発言を行った複数のゲームキャラクタについて、ゲームキャラクタの画像と当該ゲームキャラクタの発言内容とを対応付けて一覧表示する一覧表示処理部33、としてさらに機能させる。
【0081】
これにより、プレイヤは一覧表示された各ゲームキャラクタの発言内容を見ながら、どのキャラクタの発言にしたがってゲームを進行させるか、あるいは、いずれの発言にも従わずにプレイヤ自身の考えでゲームを進行させるか等を考えながらプレイすることができる。したがって、プレイヤがキャラクタの発言内容を忘れてしまい再度助言を求める手間を省くことができるので、操作性や利便性を向上できる。
【0082】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、プレイヤによるゲームキャラクタの選択を受け付けて複数のゲームキャラクタによるチームを編成するチーム編成処理部23、チームが編成された場合に、当該チームを構成する複数のゲームキャラクタの相互間の相棒度の上限値をチームが編成される前よりも上昇させる上限値制御処理部25、としてさらに機能させ、第1パラメータ制御処理部27は、プレイヤの操作内容に基づいて相棒度を上限値を超えない範囲で変化させる。
【0083】
本実施形態では、チームを組むことにより相棒度の上限値を上昇させることができる。但し、その上限値の範囲で相棒度を増減させるのはプレイヤの操作内容(行動や会話等での選択結果)に依存する。したがって、例えば所定の2人のキャラクタでチームを編成した場合に、プレイヤが当該2人のキャラクタの相棒度を増やしたい場合には、上昇した上限値を最大限に活用して可能な限り相棒度が増えるようにプレイすることが可能である。反対に、プレイヤが当該2人のキャラクタの相棒度を増やしたくない(他のゲームキャラクタとの間で相棒度を増やしたい)場合には、上昇した上限値を活用せずに、相棒度が増えないようにプレイすることも可能である。この場合、例えば次のチャプターで所望のゲームキャラクタとチームを編成する等が可能である。このように、ゲームの進め方の自由度が増えるので、ゲームの面白みが増し、興趣性を向上できる。
【0084】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、2人のゲームキャラクタの間の相棒度が第2のしきい値より大きくなった場合に、当該2人のゲームキャラクタの絆を演出するイベントを発生させるイベント発生処理部35、としてさらに機能させる。
【0085】
これにより、プレイヤに対し、戦略を練ってゲームを進行させる楽しみとは別に、所望のゲームキャラクタ間の絆イベントを見る楽しみを付加することができるので、ゲームの面白みが増し、興趣性を向上できる。また、プレイヤに対し所望のゲームキャラクタ間の相棒度を高めようとする意欲や、複数あるいは全部のイベントを閲覧しようとする意欲を湧かせることができる。
【0086】
<6.変形例等>
なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0087】
例えば、以上では、調査パート、潜入パート、絆パートの3つのパートが1つのチャプターを構成するゲームに本発明を適用した場合を一例として説明したが、潜入パートや絆パートは必ずしも必要ではなく、これらのパートがないゲームにも本発明は適用可能である。
【0088】
また、以上では、本発明をアドベンチャーゲームに適用した場合を一例として説明したが、その他のジャンルのゲーム、例えば、シミュレーションゲーム、ロールプレイングゲーム、アクションゲーム、ホラーゲーム等にも、本発明は適用可能である。特に、本発明はプレイヤがプレイヤキャラクタを介してゲームに登場するキャラクタとの間で友情や恋愛を擬似的に体験する恋愛シミュレーションゲーム等にも好適である。
【0089】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【0090】
<7.情報処理装置のハードウェア構成>
次に、
図11を用いて、上記で説明したCPU101等が実行するプログラムにより実装された各処理部を実現する情報処理装置3のハードウェア構成の一例について説明する。
【0091】
図11に示すように、情報処理装置3は、例えば、CPU101と、ROM103と、RAM105と、GPU106と、例えばASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築された専用集積回路107と、入力装置113と、出力装置115と、記録装置117と、ドライブ119と、接続ポート121と、通信装置123を有する。これらの構成は、バス109や入出力インターフェース111等を介し相互に信号を伝達可能に接続されている。
【0092】
ゲームプログラムは、例えば、ROM103やRAM105、記録装置117等に記録しておくことができる。
【0093】
また、ゲームプログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD、MOディスク、DVD等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体125に、一時的又は永続的(非一時的)に記録しておくこともできる。このような記録媒体125は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらの記録媒体125に記録されたゲームプログラムは、ドライブ119により読み出されて、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0094】
また、ゲームプログラムは、例えば、ダウンロードサイト、他のコンピュータ、他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、LANやインターネット等のネットワークNWを介し転送され、通信装置123がこのプログラムを受信する。そして、通信装置123が受信したプログラムは、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0095】
また、ゲームプログラムは、例えば、適宜の外部接続機器127に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、適宜の接続ポート121を介し転送され、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0096】
そして、CPU101が、上記記録装置117に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、前述の第1パラメータ取得処理部19や第2パラメータ取得処理部21等による処理が実現される。この際、CPU101は、例えば、上記記録装置117からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM105に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU101は、例えば、プログラムを通信装置123やドライブ119、接続ポート121を介し受信する場合、受信したプログラムを記録装置117に記録せずに直接実行してもよい。
【0097】
また、CPU101は、必要に応じて、前述のコントローラ5を含む、例えばマウス、キーボード、マイク等(図示せず)の入力装置113から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
【0098】
GPU106は、CPU101からの指示に応じて例えばレンダリング処理などの画像表示のための処理を行う。
【0099】
そして、CPU101及びGPU106は、上記の処理を実行した結果を、例えば前述の表示装置7やスピーカー(図示せず)等を含む、出力装置115から出力する。さらにCPU101及びGPU106は、必要に応じてこの処理結果を通信装置123や接続ポート121を介し送信してもよく、上記記録装置117や記録媒体125に記録させてもよい。
【符号の説明】
【0100】
3 情報処理装置
19 第1パラメータ取得処理部
21 第2パラメータ取得処理部
23 チーム編成処理部
25 上限値制御処理部
27 第1パラメータ制御処理部
29 第2パラメータ制御処理部
31 発言制御処理部
33 一覧表示処理部
35 イベント発生処理部
37 マップ
125 記録媒体