(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-22
(45)【発行日】2023-03-03
(54)【発明の名称】保険管理装置、端末プログラム及び保険管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/08 20120101AFI20230224BHJP
【FI】
G06Q40/08
(21)【出願番号】P 2020094454
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2022-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】500578261
【氏名又は名称】株式会社アドバンスクリエイト
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100144440
【氏名又は名称】保坂 一之
(74)【代理人】
【識別番号】100180851
【氏名又は名称】▲高▼口 誠
(72)【発明者】
【氏名】濱田 佳治
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/188638(WO,A1)
【文献】特開2013-073290(JP,A)
【文献】特開2019-053567(JP,A)
【文献】特開2018-180856(JP,A)
【文献】国際公開第2018/163265(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが携帯する端末装置と通信可能に設けられた保険管理装置であって、
前記端末装置から前記ユーザの状態を特定する第一情報を取得すると共に、前記ユーザが加入する保険商品を特定する第二情報を取得する第一取得部と、
前記第一情報に基づいて前記ユーザの状態を特定すると共に、前記第二情報に基づいて前記ユーザが加入する保険商品を特定する特定部と、
前記ユーザの状態ごとに保険金が受け取れる可能性のある保険商品が関連付けて記憶されている保険商品情報を取得する第二取得部と、
前記特定部において特定された前記ユーザの状態及び前記保険商品と、前記第二取得部において取得された前記保険商品情報に基づいて、前記ユーザが、前記保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定する判定部と、
前記保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定したとき、前記端末装置にその旨を報知する情報を出力する出力部と、
前記特定部によって特定された前記ユーザが加入する保険商品に基づいて、前記ユーザが未加入の保険商品を特定すると共に、特定された前記未加入の保険商品の中から、前記特定部によって特定された前記ユーザの状態に対して前記保険金が受け取れる可能性のある保険商品の案内情報を前記端末装置に送信する保険案内部と、を備える、保険管理装置。
【請求項2】
前記第一取得部は、前記端末装置によって取得される位置情報を前記第一情報として取得する、請求項1記載の保険管理装置。
【請求項3】
前記特定部は、前記位置情報と、前記位置情報に基づいて特定される位置への滞在時間及び来訪回数の少なくとも一方と、に基づいて前記ユーザの状態を特定する、請求項2記載の保険管理装置。
【請求項4】
前記ユーザの状態を前記端末装置から入力させるための選択肢を前記端末装置に送信する選択肢送信部を更に備え、
前記第一取得部は、前記端末装置において前記ユーザによって選択された前記選択肢の一つを前記第一情報として取得する、請求項1記載の保険管理装置。
【請求項5】
前記第一取得部は、前記第二情報として前記保険商品の保険証券の画像情報を取得し、
前記特定部は、前記画像情報からテキスト情報を抽出し、抽出した前記テキスト情報に基づいて前記ユーザが加入する保険商品を特定する、請求項1~4の何れか一項記載の保険管理装置。
【請求項6】
前記保険商品を販売する引受保険会社によって管理されていると共に前記保険商品の契約状況を管理する管理サーバに、前記保険金を請求するための情報を送信する保険金請求部を更に備える、請求項1~
5の何れか一項記載の保険管理装置。
【請求項7】
前記保険金請求部は、前記管理サーバに前記保険金を請求するための情報を送信すると共に前記保険金を請求するため手続の進捗状況を取得して前記端末装置に送信する、請求項
6記載の保険管理装置。
【請求項8】
請求項1~
7の何れか一項記載の保険管理装置と通信可能に設けられた端末装置における端末プログラムであって、
前記端末装置に、
前記第一情報及び前記第二情報を取得する情報取得処理と、
前記第一情報及び前記第二情報を前記保険管理装置に送信する情報送信処理と、
を実現させる、端末プログラム。
【請求項9】
ユーザが携帯する端末装置と通信可能に設けられた保険管理装置における保険管理プログラムであって、
前記保険管理装置を構成するコンピュータに、
前記端末装置から前記ユーザの状態を特定する第一情報を取得すると共に、前記ユーザが加入する保険商品を特定する第二情報を取得する第一取得処理と、
前記第一情報に基づいて前記ユーザの状態を特定すると共に、前記第二情報に基づいて前記ユーザが加入する保険商品を特定する特定処理と、
前記ユーザの状態ごとに保険金が受け取れる可能性のある保険商品が関連付けて記憶されている保険商品情報を取得する第二取得処理と、
前記特定処理において特定された前記ユーザの状態及び前記保険商品と、前記第二取得処理において取得された保険商品情報に基づいて、前記ユーザが、前記保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定する判定処理と、
前記保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定したとき、前記端末装置にその旨を報知する情報を出力する出力処理と、
前記特定処理によって特定された前記ユーザが加入する保険商品に基づいて、前記ユーザが未加入の保険商品を特定すると共に、特定された前記未加入の保険商品の中から、前記特定処理によって特定された前記ユーザの状態に対して前記保険金が受け取れる可能性のある保険商品の案内情報を前記端末装置に送信する保険案内処理と、を実現させる、保険管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保険管理装置、端末プログラム及び保険管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
生命保険、損害保険、及び医療保険等、多くの保険商品が販売されている。このような事情において、複数の保険会社の保険商品を取り扱う保険代理店は、保険証券に基づいて顧客がすでに契約している保険の内容を把握し、顧客に適切な保険を提案する場合がある。しかしながら、顧客が契約している保険の内容を把握するためには、紙媒体の保険証券を一枚ずつ読んで分析する必要がある。このため、時間とノウハウとを要し、担当者によってばらつきが生じる。
【0003】
このような課題を解決する発明として、例えば特許文献1には、電子データではない保険証券の内容を素早く多面的に分析することができる保険証券画像解析システムが開示されている。特許文献1に記載された発明では、保険証券に基づいて加入保険の内容を分析し、その分析結果を保険代理店の担当者に提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
すでに契約している保険の内容を把握することは、保険代理店の担当者と同様に、保険加入者であっても難しい場合がある。すなわち、保険加入者は、加入時には目的に応じて保険を選択するが、複数の保険に加入したり、保険に加入してからの時間が長く経過したりした場合には、自分がどのような内容の保険に加入しているかを把握できなくなる場合も多い。また、上記特許文献1では、どのような保険に加入しているかは把握できるものの、実際に保険金(ここでいう保険金は、保険金だけでなく、例えば給付金等、保険に加入していることで加入者が受けることができる恩恵を意味する。以下、本明細書で使用される保険金は、これと同義である。)が請求できるタイミングについては、保険加入者自身が判断する必要があり、そのタイミングを逃してしまうことも多い。
【0006】
そこで、本発明の目的は、加入している保険商品の引受会社から保険金を受け取れる可能性のあるタイミングであることを保険加入者に通知することができる、保険管理装置、端末プログラム及び保険管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の保険管理装置は、ユーザが携帯する端末装置と通信可能に設けられた保険管理装置であって、端末装置からユーザの状態を特定する第一情報を取得すると共に、ユーザが加入する保険商品を特定する第二情報を取得する第一取得部と、第一情報に基づいてユーザの状態を特定すると共に、第二情報に基づいてユーザが加入する保険商品を特定する特定部と、ユーザの状態ごとに保険金が受け取れる可能性のある保険商品が関連付けて記憶されている保険商品情報を取得する第二取得部と、特定部において特定されたユーザの状態及び保険商品と、第二取得部において取得された保険商品情報に基づいて、ユーザが、保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定する判定部と、保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定したとき、端末装置にその旨を報知する情報を出力する出力部と、を備える。
【0008】
この構成の保険管理装置によれば、端末装置から取得することができる第一情報及び第二情報に基づいて特定される、ユーザの状態及びユーザが加入する保険商品と、第二取得部によって取得される保険商品情報とに基づいて、今の状態のユーザが、保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定している。そして、この構成の保険管理装置は、保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定したとき、端末装置にその旨を報知する情報を出力する。したがって、加入している保険商品の引受会社から保険金を受け取れる可能性のあるタイミングであることを保険加入者に通知することができる。
【0009】
本発明の保険管理装置では、第一取得部は、端末装置によって取得される位置情報を第一情報として取得してもよい。この構成では、端末装置によって容易に取得することができる位置情報を第一情報として利用している。例えば、端末装置が病院に位置することを示す場合、端末装置を携帯するユーザは、病気又はケガをしたという理由で病院を訪問又は滞在している可能性が高い。このように、位置情報は、ユーザの状態を特定するのに有効な情報である。この構成では、ユーザの状態を特定するのに有効な情報を端末装置から取得して、ユーザの状態を取得しているので、ユーザの状態の特定精度を高めることができる。
【0010】
本発明の保険管理装置では、特定部は、位置情報と、位置情報に基づいて特定される位置への滞在時間及び来訪回数の少なくとも一方と、に基づいてユーザの状態を特定してもよい。例えば、取得される位置情報が病院であっても、長時間にわたってその位置に滞在するのか又は短時間滞在するのかで、ユーザの状態は異なると考えられる。例えば上記前者の場合は病院に入院したと予想することができ、上記後者の場合は診察を受けに来たと予想することができる。この構成の保険管理サーバでは、ユーザの状態をより正確に特定することができる。
【0011】
本発明の保険管理装置では、ユーザの状態を端末装置から入力させるための選択肢を端末装置に送信する選択肢送信部を更に備え、第一取得部は、端末装置においてユーザによって選択された選択肢の一つを第一情報として取得してもよい。この構成の保険管理サーバでは、ユーザ自身にユーザの状態を選択させることができるので、ユーザの状態を正確に取得することができる。
【0012】
本発明の保険管理装置では、第一取得部は、第二情報として保険商品の保険証券の画像情報を取得し、特定部は、画像情報からテキスト情報を抽出し、抽出したテキスト情報に基づいてユーザが加入する保険商品を特定してもよい。この構成では、容易に取得することができる保険証券の画像情報を用いてユーザが加入する保険商品を特定することができる。しいては、ユーザの加入保険情報の登録に対する手間を軽減し、簡単な手続で保険管理サーバが提供するサービスを提供することができる。
【0013】
本発明の保険管理装置は、特定部によって特定されたユーザが加入する保険商品に基づいて、ユーザが未加入の保険商品を特定すると共に、特定された未加入の保険商品の中から、特定部によって特定されたユーザの状態に対して保険金が受け取れる可能性のある保険商品の案内情報を端末装置に送信する保険案内部を更に備えてもよい。この構成では、今のユーザの状態において、加入していたとしたら保険金が受け取れる可能性がある保険商品を案内することができる。また、ユーザが加入していない保険商品の中からユーザの状態に必要な保険商品を案内することができる。
【0014】
本発明の保険管理装置は、保険商品を販売する引受保険会社によって管理されていると共に保険商品の契約状況を管理する管理サーバに、保険金を請求するための情報を送信する保険金請求部を更に備えてもよい。この構成では、ユーザが携帯する端末装置から保険金の請求をすることができるので、端末装置からワンストップサービスを提供することができる。
【0015】
本発明の保険管理装置では、保険金請求部は、保険金を請求するため手続の進捗状況を取得して端末装置に送信してもよい。この構成では、ユーザが携帯する端末装置から保険金の請求の進捗状況も確認することができるので、端末装置からより充実したワンストップサービスを提供することができる。
【0016】
本発明の端末プログラムは、上記の保険管理装置と通信可能に設けられた端末装置における端末プログラムであって、端末装置に、第一情報及び第二情報を取得する情報取得処理と、第一情報及び第二情報を保険管理装置に送信する情報送信処理と、を実現させてもよい。この構成のプログラムでは、第一情報及び第二情報をより簡易に取得すると共に、第一情報及び第二情報をより簡易に保険管理装置に送付することができるアプリケーションを端末装置に提供することができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0017】
本発明の保険管理プログラムは、ユーザが携帯する端末装置と通信可能に設けられた保険管理装置における保険管理プログラムであって、前記保険管理装置を構成するコンピュータに、端末装置からユーザの状態を特定する第一情報を取得すると共に、ユーザが加入する保険商品を特定する第二情報を取得する第一取得処理と、第一情報に基づいてユーザの状態を特定すると共に、第二情報に基づいてユーザが加入する保険商品を特定する特定処理と、ユーザの状態ごとに保険金が受け取れる可能性のある保険商品が関連付けて記憶されている保険商品情報を取得する第二取得処理と、特定処理において特定されたユーザの状態及び保険商品と、第二取得処理において取得された保険商品情報に基づいて、ユーザが、保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定する判定処理と、保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定したとき、端末装置にその旨を報知する情報を出力する出力処理と、を実現させる。
【0018】
この構成の保険管理プログラムによれば、端末装置から取得することができる第一情報及び第二情報に基づいて特定される、ユーザの状態及びユーザが加入する保険商品と、第二取得処理に基づいて取得される保険商品情報とに基づいて、保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定している。そして、この構成の保険管理プログラムは、保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定したとき、端末装置にその旨を報知する情報を出力する。したがって、加入している保険商品の引受会社から保険金を受け取れる可能性のあるタイミングであることを保険加入者に通知することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、加入している保険商品の引受会社から保険金を受け取れる可能性のあるタイミングであることを保険加入者に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る保険管理システムの概要構成図である。
【
図2】
図2は、
図1の保険管理システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【
図3】
図3は、ユーザの状態を取得する方法の一例を説明する図である。
【
図4】
図4は、加入保険情報を取得する方法を示すフローチャートである。
【
図5】
図5(A)及び
図5(B)は、保険証券の撮像データを送信する方法の一例を示す図である。
【
図6】
図6(A)及び
図6(B)は、保険金を受け取れる可能性があるタイミングであることを通知する画面の一例である。
【
図7】
図7(A)及び
図7(B)は、保険金請求画面の一例である。
【
図8】
図8(A)及び
図8(B)は、保険金請求画面の一例である。
【
図9】
図9は、保険金請求手続に関する進捗状況画面の一例である。
【
図10】
図10(A)~(F)は、
図9の進捗状況画面に示されるインジケータの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0022】
保険管理システム1は、ユーザが携帯する端末装置30を用いて、ユーザが加入している保険商品を管理すると共に、加入している保険商品の引受会社から保険金を受け取れるタイミングの可能性があることを保険加入者に通知することができるシステムである。
図1に示されるように、保険管理システム1は、保険管理サーバ(保険管理装置)10と、ユーザが携帯する端末装置30と、含んで構成されており、保険管理サーバ10とユーザが携帯する端末装置30とは、ネットワークNを介して互いにアクセス可能に構成されている。また、保険管理システム1は、各保険会社が管理する保険会社サーバ50と、ネットワークNを介して互いにアクセス可能に構成されている。ネットワークの例には、インターネット回線、専用回線、VPN(Virtual Private Network)回線等が含まれる。また、ネットワークは、有線であってもよいし、無線であってもよい。
【0023】
まず、保険管理サーバ10について説明する。保険管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等の主記憶部、ハードディスク、フラッシュメモリ等に例示される補助記憶部、キーボード及びマウス等の入力部、表示画面等の出力部等を含むコンピュータシステムとして構成されている。
【0024】
後段にて詳述する第一取得部11、特定部12、第二取得部13、判定部14、出力部15、保険金請求部17、保険案内部18、ユーザ管理部21、及び保険管理部22における各機能は、上述したCPU及び主記憶部等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPUの制御のもと実行される。本実施形態の保険管理サーバ10における一部の機能は、保険管理サーバ10に記憶された保険管理プログラムによって実現される。
【0025】
保険管理プログラムは、ユーザが携帯する端末装置と通信可能に設けられた保険管理装置における保険管理プログラムであって、保険管理サーバ10を構成するコンピュータに、端末装置30からユーザの状態を特定する第一情報を取得すると共に、ユーザが加入する保険商品を特定する第二情報を取得する第一取得処理と、第一情報に基づいてユーザの状態を特定すると共に、第二情報に基づいてユーザが加入する保険商品を特定する特定処理と、ユーザの状態ごとに保険金が受け取れる可能性のある保険商品が関連付けて記憶されている保険商品情報を取得する第二取得処理と、特定処理において特定されたユーザの状態及び保険商品と、第二取得処理において取得された保険商品情報に基づいて、ユーザが、保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定する判定処理と、保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定したとき、端末装置30にその旨を報知する情報を出力する出力処理と、を実現させる。
【0026】
第一取得部11は、端末装置30からユーザの状態を特定する第一情報を取得すると共に、ユーザが加入する保険商品を特定する第二情報を取得する。本実施形態の第一取得部11は、端末装置30によって取得される位置情報を第一情報として取得する。端末装置30は、GPS(Global Positioning System)を利用して自身の位置情報を取得したり、基地局の情報に基づいて特定される位置情報を取得する。また、第一取得部11は、第二情報として保険商品の保険証券の撮像データ(画像情報)を取得する。画像情報の例には、JPEG、GIF、PNG、TIFF、BMP、SVG、及びEPS等の公知の形式が含まれる。
【0027】
特定部12は、第一情報に基づいてユーザの状態を特定する。本実施形態では、特定部12は、端末装置30によって取得される位置情報(第一情報)と、当該位置情報に基づいて特定される位置への滞在時間及び来訪回数の少なくとも一方と、に基づいてユーザの状態を特定する。ここで、
図3に示されるように、特定部12は、位置情報に基づいて病院(総合病院、内科医院、外科医院、特定専科医院、産婦人科医院、整骨院、及び鍼灸院等)を特定したとする。
【0028】
例えば、特定部12は、その病院への滞留時間が1日未満である場合には、ユーザの状態が罹患又はケガであると判定し、当該滞留時間が1日以上であれば、手術、事故、又は出産であると判定する。更に特定部12は、取得した滞留時間等に基づいて、当該病院に訪れた目的が診断であるか入院であるかを判定してもよい。なお、当該病院に訪れた目的が診断であるか入院であるかについては、特定部12は、端末装置30に目的を尋ねるメッセージを送信し、ユーザによって入力される情報に基づいて判定してもよい。
【0029】
また、特定部12は、第二情報に基づいてユーザが加入する保険商品を特定する。特定部12は、保険証券の撮像データ(第二データ)からテキスト情報を抽出し、抽出したテキスト情報に基づいてユーザが加入する保険商品を特定する。より詳細には、
図4に示されるように、特定部12は、端末装置30から送信されてくる保険証券の撮像データを受信し(ステップS1)、データベースへ保存する(ステップS2)。なお、端末装置30における保険証券の撮像データ送信機能については、後段にて詳述する。
【0030】
次に、特定部12は、受信した保険証券のフォームパターンを特定する(ステップS13)。フォームパターンは、保険会社ごと、保険種類ごとに異なっている。したがって、保険証券に記載のある保険会社名及び保険商品名を特定すれば、一の保険証券のフォームパターンを特定することができる。保険管理部22は、保険会社ごと、保険種類ごとの保険証券のフォームパターンを記憶している。保険証券のフォームパターンには、保険証券のどこに、保険名称、証券番号、契約者氏名、契約期間、保険料等の項目が記載されているかを特定する位置特定情報が含まれている。
【0031】
特定部12は、まず、撮像データから保険証券に記載のある保険会社名及び保険名称を特定し、特定した保険会社名及び保険名称に基づいて一のフォームパターンを保険管理部22から抽出する。なお、上記保険会社名又は保険名称の特定(抽出)は、AI(Artificial Intelligence)を用いてもよい。
【0032】
次に、特定部12は、特定した一のフォームパターンから、保険名称、証券番号、契約者氏名、契約期間、保険料等の項目ごとの位置特定情報を取得する。特定部12は、フォームパターンの位置特定情報に基づいて、保険証券の撮像データから、項目ごとの画像データを抽出し、当該画像データからテキストを抽出する。画像データからのテキストの抽出は、既存のOCR(Optical Character Recognition/Reader)技術等を用いることができる。特定部12は、取得した位置特定情報に基づいて取得したテキストデータをそれぞれ保険名称、証券番号、契約者氏名、契約期間、保険料に関する情報として取得する(ステップS14)。特定部12は、取得した保険名称、証券番号、契約者氏名、契約期間、保険料に関する情報を、ユーザ情報(契約者氏名)と関連付けてユーザ管理部21に記憶(管理)する(ステップS15)。特定部12は、端末装置30に、ユーザが加入する保険商品を特定できた旨の情報を送信する。
【0033】
なお、上記のOCR処理を実行する処理部や、上記保険会社名又は保険名称を特定するAIは、保険管理サーバ10に搭載されていなくてもよく、ネットワークを介して通信可能に設けられていてもよい。
【0034】
図2に戻り、第二取得部13は、ユーザの状態ごとに保険金が受け取れる可能性のある保険商品が関連付けて記憶されている保険商品情報を取得する。本実施形態の第二取得部13は、保険管理部22に記憶された保険商品情報を取得する。
【0035】
判定部14は、特定部12において特定されたユーザの状態及び加入している保険商品に関する情報と、第二取得部13において取得された保険商品情報に基づいて、ユーザが、保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定する。
【0036】
より詳細には、
図3に示されるように、特定部12によって特定されたユーザの状態が、罹患、手術、ケガ、事故及び出産の何れかであり、特定部12によって特定された加入保険が、医療保険(医療特約、先進医療特約)、がん保険(先進医療特約)、損害保険、自動車/バイク/自転車保険(搭乗者保険)、入院特約、手術特約、学資(こども)保険、収入保障保険、及び個人賠償保険の何れかである場合、判定部14は、そのユーザは、保険金が受け取れる可能性が有ると判定する。
【0037】
ここで、第二取得部13は、上記保険商品情報に加えて、各保険会社によって管理される保険商品ごとの保険詳細情報(約款)を取得してもよい。すなわち、第二取得部13は、特定部12によって特定された保険商品の保険会社サーバ50に対し、特定部12によって特定された保険商品の保険詳細情報(約款)を問い合わせてもよい。第二取得部13によって問い合わせを受けた保険会社サーバ50は、保険詳細情報(約款)を保険管理サーバ10に送信する。判定部14は、上述した判定基準に加えて、第二取得部13によって取得された保険詳細情報(約款)に基づいて、ユーザが、保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定してもよい。
【0038】
出力部15は、判定部14によって保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定されたとき、端末装置30にその旨を報知する情報を出力する。これにより、端末装置30の表示画面には、「保険金を受け取れる可能性があります。」とのメッセージが表示される。なお、出力部15は、端末装置30の表示画面にメッセージを表示する方法に代えて、メールを送信してもよいし、SNS(Social Networking Service)等のアプリケーションによる通知を行ってもよい。
【0039】
保険金請求部17は、保険商品を販売する引受保険会社によって管理されていると共に保険商品の契約状況を管理する保険会社サーバ50に、保険金を請求するための情報を送信すると共に保険金請求に関する手続の進捗状況を取得して端末装置30に送信する。なお、端末装置30における保険金請求画面及び進捗状況画面は、後段にて詳細に説明する。
【0040】
保険案内部18は、特定部12によって特定されたユーザが加入する保険商品に基づいて、ユーザが未加入の保険商品を特定すると共に、特定された未加入の保険商品の中から、特定部12によって特定されたユーザの状態に対して保険金が受け取れる可能性がある保険商品の案内情報を端末装置30に送信する。
【0041】
具体的には、
図3に示されるように、特定部12は、位置情報に基づいて、ユーザが、空港、海港、新幹線、海外、公海上、及び宿泊施設の何れかにいることを特定したとする。ここで、特定部12は、その場所への滞留時間が所定時間未満である場合には、ユーザの状態が近距離旅行であると判定し、当該滞留時間が所定時間以上であれば、遠距離旅行であると判定する。更に特定部12は、取得した滞留時間等に基づいて、当該旅行の詳細が国内旅行であるか海外旅行であるかを判定してもよい。なお、当該旅行の詳細が国内旅行であるか海外旅行であるかについては、特定部12は、端末装置30に旅行の詳細を尋ねるメッセージを送信し、ユーザによって入力される情報に基づいて判定してもよい。
【0042】
そして、特定部12によってユーザが加入する保険商品が特定されず、かつユーザ管理部21によって当該ユーザが加入する保険商品が管理されていない場合、保険案内部18は、特定部12によって特定された旅行の詳細が国内旅行であるときはお勧め保険商品として国内旅行保険を案内し、特定部12によって特定された旅行の詳細が海外旅行であるときはお勧め保険商品として海外旅行保険を案内するメッセージを端末装置30に送信する。
【0043】
別例として、特定部12は、位置情報に基づいて、ユーザが、山、スキー場、海の何れかにいることを特定したとする。ここで、特定部12は、その場所への来訪時期が夏である場合には、ユーザの状態が登山又はマリンレジャーであると判定し、来訪時期が冬であれば、ウインタースポーツであると判定してもよい。なお、当該場所への来訪の目的の詳細が登山、スキー、スノーボード、スキューバダイビング、又は他マリンスポーツの何れであるかについては、特定部12は、端末装置30に目的を尋ねるメッセージを送信し、ユーザによって入力される情報に基づいて判定してもよい。
【0044】
特定部12によってユーザが加入する保険商品が特定されず、かつユーザ管理部21によって当該ユーザが加入する保険商品が管理されていない場合、保険案内部18は、特定部12によって特定されたユーザの状態が登山であるときはお勧め保険商品として登山保険を案内し、特定部12によって特定されたユーザの状態がウインタースポーツであるときはお勧め保険商品としてスキー保険を案内し、特定部12によって特定されたユーザの状態がマリンスポーツであるときはお勧め保険商品としてマリンスポーツ保険を案内する。
【0045】
なお、詳細な説明は省略するが、特定部12によって、ユーザが自動車教習所、車両販売店、中古車販売店、自転車販売店の何れかにいることを特定することにより、ユーザの状態を特定し、保険案内部18は、ユーザの保険商品の加入状況に合わせて(すなわち、自動車保険、バイク保険、及び自転車保険の何れにも加入していないことが特定された場合)、自動車保険、バイク保険、及び自転車保険の何れかを案内してもよい。同様に、特定部12によって、ユーザが不動産販売・賃貸業店舗、住宅展示場の何れかにいることを特定することによりユーザの状態を特定し、保険案内部18は、ユーザの保険商品の加入状況に合わせて(すなわち、火災保険、地震保険、家財保険、及び借家人賠償保険の何れにも加入していないことが特定された場合)、火災保険、地震保険、家財保険、及び借家人賠償保険の何れかを案内してもよい。
【0046】
次に、ユーザが携帯する端末装置30について説明する。端末装置30は、第一情報及び第二情報を取得すると共に取得した第一情報及び第二情報を保険管理サーバ10に送信し、保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであることをユーザに通知し、保険会社に保険金の請求ができ、保険金請求に関する手続の進捗状況を確認することができる装置である。
【0047】
端末装置30の例には、据え置き型の端末、携帯端末、タブレット端末、スマートフォン、及びPDA(Personal Digital Assistant)等が含まれる。端末装置30は、CPU、RAM及びROM等の主記憶部、フラッシュメモリ等に例示される補助記憶部、タッチパネル式の表示画面等の入力部及び出力部等を含むコンピュータシステムとして構成されている。
【0048】
後段にて詳述する情報取得部31、情報送信部32、タイミング通知部33、及び保険金請求部34における各機能は、CPU、主記憶部等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPUの制御のもと実行される。上記のコンピュータソフトウェアは、保険管理サーバ10から送信される。すなわち、端末装置30における一部の機能は、保険管理サーバ10に記憶された端末プログラムによって実現される。
【0049】
より詳細には、端末プログラムは、端末装置30に、第一情報及び第二情報を取得する情報取得処理と、情報取得処理によって取得した第一情報及び第二情報を保険管理サーバ10に送信する情報送信処理と、保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであることをユーザに通知するユーザ通知処理と、端末装置30から保険会社に保険金の請求をする保険金請求書処理と、保険金請求に関する手続の進捗状況を確認する進捗状況確認処理と、を実現させる。本実施形態の端末プログラムは、端末装置30にインストールされたアプリケーションとして実行される。
【0050】
情報取得部31は、上述したように第一情報として位置情報を取得する。情報取得部31は、GPSを利用して自身の位置情報を取得したり、基地局の情報に基づいて特定される位置情報を取得したりする。また、情報取得部31は、保険商品の保険証券の撮像データを取得する。ユーザは、
図5(A)に示されるように、メニュー画面M1から「証券の登録をはじめる」ボタンB1をタッチして保険証券撮像機能を起動する。これにより、端末装置30に内蔵のカメラが起動し、
図5(B)に示されるように、保険証券が撮像できる状態となる。ユーザは、表示画面に表示される枠F内に保険証券Pが収まるように調整し、撮像ボタンB2をタッチする。これにより、保険証券Pが撮像され、保険証券の撮像データが取得できる。
【0051】
情報送信部32は、情報取得部31によって取得された保険証券の撮像データを保険管理サーバ10に送信する。ユーザは、図示しない送信ボタンをタッチすることにより、撮像データを保険管理サーバ10に送信する。
【0052】
タイミング通知部33は、保険管理サーバ10における判定部14によって保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定したときに出力部15から送信される、「保険金を受けとれる可能性があります。」とのメッセージを受信し、
図6(A)に示されるように、表示画面に当該メッセージM2を表示させる。ユーザは、当該メッセージM2を見ることにより、自己が加入する保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであることを知ることができる。なお、タイミング通知部33は、自己が加入する保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであることを、メッセージだけではなく、音、光、振動等によって報知してもよい。
【0053】
ユーザは、メッセージM2の下方に表示された詳細ボタンB3をタッチすることにより、
図6(B)に示されるような保険証券に記載された項目の一覧が表示された一覧画面M3が表示される。ユーザは、当該一覧画面M3を閲覧することにより、保険金を受け取れる可能性がある保険商品の詳細を確認することができる。
【0054】
保険金請求部34は、保険管理サーバ10が保険会社サーバ50に送信する保険金を請求するための情報を、保険管理サーバ10における保険金請求部17に送信する。言い換えれば、保険金請求部34は、保険管理サーバ10が保険会社サーバ50に保険金を請求する機能を支援する。保険金請求部34の機能は、保険管理サーバ10が送信するプログラムによってアプリケーションとして作動する。
【0055】
保険金請求部34は、
図7(A)に示されるように、端末装置30から保険金を請求するためのメニュー画面M4を起動する。具体的には、ユーザによって、一覧画面M3の下方に表示されるお問い合わせボタンB4がタッチされることによって、メニュー画面M4が起動される。メニュー画面M4には、架電することによって保険金を請求の手続をする架電ボタンB5と、WEBページから保険金を請求の手続をする遷移ボタンB6とが表示されている。ここでは、遷移ボタンB6がタッチされた後の流れについて説明する。遷移ボタンB6がタッチされると、保険会社が管理する保険会社サーバ50が発信するサイトに移動する。
【0056】
以下、保険会社サーバ50が提供する加入保険管理システム中の保険金請求メニューについて説明する。なお、保険会社サーバ50が提供するシステムは、会社ごとに異なっており、通信内容が暗号化されたWebページ等によって提供される。保険会社サーバ50は、例えば、
図7(B)に示されるようなメニュー画面M5を、端末装置30の表示画面に表示させる。ユーザは、複数のメニューの中から目的のメニューボタン(ここでは、保険金/給付金請求ボタンB7)をタッチして、保険金/給付金請求機能を起動する。
【0057】
保険金/給付金請求ボタンB7をタッチすると、
図8(A)に示されるような、保険金/給付金請求フォームM6が起動する。当該サイトでは、保険金/給付金請を請求するにあたり、書類の添付が求められている。ユーザは、添付書類へボタンB8をタッチする。添付書類へボタンB8をタッチすると、
図8(B)に示されるような、添付ファイル選択画面M7が起動する。ユーザは、ファイル参照ボタンB10をタッチして、送付すべきファイルを選択し、請求画面に戻るボタンB11をタッチする。これにより、
図8(A)に示される保険金/給付金請求フォームM6に戻るので、ユーザは、請求申請ボタンB9をタッチする。これにより、保険金の請求が完了する。
【0058】
また、保険金請求部34は、保険管理サーバ10が保険会社サーバ50から取得した保険金請求手続に関する進捗状況を、保険管理サーバ10から取得して表示画面に表示する。以下、保険金請求部34が表示画面に表示する進捗表示部M9(
図9参照)について説明する。進捗表示部M9は、タイミング通知部33によって、自己が加入する保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングである旨のメッセージを受け取った後に表示される一覧画面M3(
図6(B)参照)の下方に表示される。
【0059】
図9に示される進捗表示部M9は、保険金請求手続に関する進捗状況として、申請、受付、査定、査定完了、送金手続中、及び着金のどの状態にあるかがユーザに分かるようにインジケータとして表示される。より詳細には、保険金請求部34は、
図10(A)~
図10(F)に示されるように、進捗状況に応じてインジケータの色を変えて、進捗状況を表示する。すなわち、保険金請求部34は、各保険会社のサーバによって管理されている、保険金請求手続に関する進捗状況としての申請、受付、査定、査定完了、送金手続中、及び着金に対応する情報を取得し、取得した情報に応じてインジケータの色を変えて、進捗状況を表示する。これにより、ユーザは、視覚的に保険金請求手続に関する進捗状況を把握することができる。
【0060】
次に、上記保険管理サーバ10の作用効果について説明する。上記実施形態の保険管理サーバ10及び保険管理プログラムによれば、端末装置30から取得することができる第一情報及び第二情報に基づいて特定される、ユーザの状態及びユーザが加入する保険商品と、第二取得部13によって取得される保険商品情報とに基づいて、今の状態のユーザが、保険商品の引受保険会社から保険金を受け取れる可能性があるタイミングであるか否かを判定している。そして、上記実施形態の保険管理サーバ10は、保険金を受け取れる可能性があるタイミングであると判定したとき、端末装置30にその旨を報知する情報を出力する。したがって、加入している保険商品の引受会社から保険金を受け取れる可能性のあるタイミングであることを保険加入者に通知することができる。
【0061】
上記実施形態の保険管理サーバ10では、端末装置30によって容易に取得することができる位置情報を第一情報として利用している。この構成では、ユーザの状態を特定するのに有効な情報を端末装置30から取得して、ユーザの状態を取得しているので、ユーザの状態の特定精度を高めることができる。
【0062】
上記実施形態の保険管理サーバ10では、特定部12は、位置情報と、位置情報に基づいて特定される位置への滞在時間及び来訪回数の少なくとも一方と、に基づいてユーザの状態を特定している。この構成では、ユーザの状態をより正確に特定することができる。
【0063】
上記実施形態の保険管理サーバ10では、第一取得部11は、第二情報として保険商品の保険証券の画像情報を取得し、特定部12は、画像情報からテキスト情報を抽出し、抽出したテキスト情報に基づいてユーザが加入する保険商品を特定している。この構成では、容易に取得することができる保険証券の画像情報を用いてユーザが加入する保険商品を特定することができる。しいては、ユーザの加入保険情報の登録に対する手間を軽減し、簡単な手続で保険管理サーバが提供するサービスを提供することができる。
【0064】
上記実施形態の保険管理サーバ10では、特定部12によって特定されたユーザが加入する保険商品に基づいて、ユーザが未加入の保険商品を特定すると共に、特定された未加入の保険商品の中から、特定部12によって特定されたユーザの状態に対して保険金が受け取れる可能性ある保険商品の案内情報を端末装置30に送信している。この構成では、今のユーザの状態において、加入していたとしたら保険金が受け取れる可能性がある保険商品を案内することができる。また、ユーザが加入していない保険商品の中からユーザの状態に必要な保険商品を案内することができる。
【0065】
上記実施形態の保険管理サーバ10では、保険会社サーバ50に、保険金を請求するための情報を送信することができる。この構成では、ユーザが携帯する端末装置30から保険金の請求をすることができるので、端末装置30からワンストップサービスを提供することができる。
【0066】
上記実施形態の保険管理サーバ10では、保険金を請求するため手続の進捗状況を取得して端末装置に送信することができる。この構成では、ユーザが携帯する端末装置30から保険金の請求の進捗状況も確認することができるので、端末装置30からより充実したワンストップサービスを提供することができる。
【0067】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0068】
上記実施形態では、特定部12によって位置情報に基づいて自動的にユーザの状態が取得できる例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、上記実施形態の保険管理サーバ10の構成に加えて、ユーザの状態を端末装置30から入力させるための選択肢を端末装置30に送信する選択肢送信部16を備えてもよい。選択肢送信部16は、例えば、
図3に示されるユーザの状態を、端末装置30においてユーザに選択してもらうための選択肢を送信する機能である。選択肢送信部16は、例えば、罹患、手術、ケガ、事故及び出産という状態を選択できる選択肢を端末装置30に送信する。
【0069】
ユーザは、端末装置30のアプリケーションを起動し、ユーザ状態入力画面から、罹患、手術、ケガ、事故及び出産を選択入力する。これにより、第一取得部11は、端末装置30においてユーザによって選択された選択肢の一つを第一情報として取得することが可能となる。なお、第一情報を取得してからユーザに保険金が受け取れる可能性があるタイミング通知までの流れは、上記実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。この変形例に係る保険管理サーバ10では、ユーザ自身にユーザの状態を選択させることができるので、ユーザの状態を正確に取得することができる。なお、選択肢送信部16によってユーザの状態を送信させる機能は、特定部12によってユーザの状態を特定する機能と併用してもよい。
【符号の説明】
【0070】
1…保険管理システム、10…保険管理サーバ(保険管理装置)、11…第一取得部、12…特定部、13…第二取得部、14…判定部、15…出力部、16…選択肢送信部、17…保険金請求部、18…保険案内部、21…ユーザ管理部、22…保険管理部、30…端末装置、31…情報取得部、32…情報送信部、33…タイミング通知部、34…保険金請求部。