(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-22
(45)【発行日】2023-03-03
(54)【発明の名称】ごみ貯蔵装置およびごみ貯蔵カセット
(51)【国際特許分類】
B65F 1/06 20060101AFI20230224BHJP
【FI】
B65F1/06 Z
(21)【出願番号】P 2021080566
(22)【出願日】2021-05-11
(62)【分割の表示】P 2018512849の分割
【原出願日】2016-09-12
【審査請求日】2021-05-24
(32)【優先日】2015-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2016-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500372315
【氏名又は名称】サンジェニック・インターナショナル・リミテッド
【住所又は居所原語表記】Mayborn House,Balliol Business Park,Newcastle upon Tyne,NE12 8EW,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】キュドワース、ニコラス
【審査官】村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2002/0162304(US,A1)
【文献】特表2007-510600(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0028491(US,A1)
【文献】特表2014-511320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみ貯蔵装置であって、前記ごみ貯蔵装置の上部に設けられるごみ貯蔵カセット受入チャンバと、前記ごみ貯蔵カセット受入チャンバに回転可能に装着されるごみ貯蔵カセット回転体とを備え、
前記ごみ貯蔵カセット回転体は、上環と、前記上環から下方に延びる円筒壁と、を備え、
前記ごみ貯蔵カセット回転体は、前記ごみ貯蔵カセット回転体から径方向内側に延びる少なくとも一つの突起を備え、前記少なくとも一つの突起は、ごみ貯蔵カセットに設けられる少なくとも一つの対応する凹部の位置に配置され、前記ごみ貯蔵カセットを前記ごみ貯蔵カセット受入チャンバ内で支持し、かつ、前記ごみ貯蔵カセット回転体と前記ごみ貯蔵カセットの回転係合を確実にすることを特徴とするごみ貯蔵装置。
【請求項2】
前記ごみ貯蔵カセット回転体は、前記円筒壁の下側部分から内側に突起するフランジを備え、前記少なくとも一つの突起は、前記フランジから延びることを特徴とする請求項1に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つの突起は、前記フランジの径方向に最も内側の縁から延びることを特徴とする請求項2に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つの突起は、前記フランジの径方向に最も内側の縁から径方向内側に延びることを特徴とする請求項3に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つの突起は、前記円筒壁から径方向に離間していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項6】
前記少なくとも一つの突起は、前記ごみ貯蔵カセット回転体の円筒壁の内面に設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項7】
前記少なくとも一つの突起は、複数の突起を備え、前記少なくとも一つの凹部は、複数の凹部を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項8】
前記複数の突起の各突起は、前記ごみ貯蔵カセットの各凹部の位置に配置されることを特徴とする請求項7に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項9】
前記複数の突起は、前記円筒壁の周りで等距離に離間して等距離配置を規定することを特徴する請求項7または8に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項10】
前記等距離配置から一以上の突起が除外されることを特徴とする請求項9に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項11】
前記ごみ貯蔵カセット回転体の前記複数の突起の少なくとも二つは、前記ごみ貯蔵カセットの共通の凹部の位置に配置されることを特徴とする請求項7に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項12】
前記複数の突起の前記少なくとも二つは、複数の突起対のうちの一対を構成し、前記複数の突起対の各対は、前記ごみ貯蔵カセット回転体の前記円筒壁の内面の周りに間隔を空けて配置され、前記複数の突起対の各対は、対応する複数の凹部の位置に配置されることを特徴とする請求項11に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項13】
前記少なくとも一つの突起は、前記円筒壁と実質的に同じ高さであることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項14】
前記ごみ貯蔵カセットは、前記ごみ貯蔵装置から分離可能であり、前記ごみ貯蔵カセット回転体に前記ごみ貯蔵カセットを係合させる際、前記少なくとも一つの突起は、前記少なくとも一つの凹部内のガイドとして機能し、前記ごみ貯蔵カセットを支持位置にガイドすることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項15】
前記ごみ貯蔵カセット回転体に前記ごみ貯蔵カセットを係合させることは、前記ごみ貯蔵カセット受入チャンバの内側で前記ごみ貯蔵カセットを縦方向に移動させることを備え、使用時に、前記少なくとも一つの突起は、前記ごみ貯蔵カセットが前記支持位置に移動するように前記縦方向に移動させる際のガイドとして機能することを特徴とする請求項14に記載のごみ貯蔵装置。
【請求項16】
ごみ貯蔵装置の上部に設けられるごみ貯蔵カセット受入チャンバに回転可能に装着されるごみ貯蔵カセットであって、前記ごみ貯蔵カセットは、
実質的に管状のコアを規定する内壁と、
外壁と、
前記内壁と前記外壁の間に設けられ、ごみパッケージを生成するためのごみ貯蔵チューブを収容するための貯蔵部と、
前記ごみ貯蔵カセットの前記外壁の外面に設けられる複数の凹部と、を備え、
前記複数の凹部は、ごみ貯蔵カセット回転体から延びる少なくとも一つの突起の位置に配置され、前記ごみ貯蔵カセットを前記ごみ貯蔵カセット受入チャンバ内で支持し、前記ごみ貯蔵カセットと前記ごみ貯蔵カセット回転体の回転係合を確実にし、
前記複数の凹部は、前記ごみ貯蔵カセットの前記外壁の外面から径方向内側に延び、前記ごみ貯蔵カセットの頂部から底部まで延び、前記ごみ貯蔵カセットが減少した直径を有する細長い領域を規定することを特徴とするごみ貯蔵カセット。
【請求項17】
前記ごみ貯蔵カセットは、前記ごみ貯蔵装置から分離可能であり、前記ごみ貯蔵カセット回転体に前記ごみ貯蔵カセットを係合させる際、前記少なくとも一つの突起は、前記複数の凹部の少なくとも一つの凹部内のガイドとして機能し、前記ごみ貯蔵カセットを支持位置にガイドすることを特徴とする請求項16に記載のごみ貯蔵カセット。
【請求項18】
前記ごみ貯蔵カセット回転体に前記ごみ貯蔵カセットを係合させることは、前記ごみ貯蔵カセット受入チャンバの内側で前記ごみ貯蔵カセットを縦方向に移動させることを備え、前記少なくとも一つの突起は、前記ごみ貯蔵カセットが前記支持位置に移動するように前記縦方向に移動させる際のガイドとして機能することを特徴とする請求項17に記載のごみ貯蔵カセット。
【請求項19】
前記少なくとも一つの突起は、複数の突起を備えることを特徴とする請求項16から18のいずれか一項に記載のごみ貯蔵カセット。
【請求項20】
前記複数の凹部の各凹部は、ごみ貯蔵装置のごみ貯蔵カセット回転体の各突起の位置に配置されることを特徴とする請求項19に記載のごみ貯蔵カセット。
【請求項21】
前記ごみ貯蔵カセットの凹部は、前記ごみ貯蔵カセット回転体の複数の突起の位置に配置されることを特徴とする請求項19または20に記載のごみ貯蔵カセット。
【請求項22】
前記ごみ貯蔵カセットの凹部は、前記ごみ貯蔵カセット回転体の複数の突起対のうちの一対の位置に配置されることを特徴とする請求項16から19のいずれか一項に記載のごみ貯蔵カセット。
【請求項23】
前記複数の凹部は、前記ごみ貯蔵カセットの前記外面の周りで等距離に離間して等距離配置となるよう間隔が空けて配置されることを特徴とする請求項16から21のいずれか一項に記載のごみ貯蔵カセット。
【請求項24】
少なくとも一つの凹部が前記等距離配置から除外されることを特徴とする請求項23に記載のごみ貯蔵カセット。
【請求項25】
前記ごみ貯蔵カセットは円筒であり、前記複数の凹部は、前記円筒ごみ貯蔵カセットの軸方向の全長に実質的にわたって延在することを特徴とする請求項16から24のいずれか一項に記載のごみ貯蔵カセット。
【請求項26】
ごみ貯蔵装置の上部に設けられるごみ貯蔵カセット受入チャンバに回転式で装着および懸架されるごみ貯蔵カセットであって、前記ごみ貯蔵カセットは、
実質的に管状のコアを規定する内壁と、
外壁と、
前記内壁と前記外壁をつなぐ環状底部と、
前記内壁と前記外壁の間に設けられ、ごみパッケージを生成するためのごみ貯蔵チューブを収容するための貯蔵部と、
前記ごみ貯蔵カセットの前記外壁の外面上の少なくとも一つの凹部と、を備え、
前記少なくとも一つの凹部は、前記ごみ貯蔵カセット受入チャンバ内で前記ごみ貯蔵カセットを支持するごみ貯蔵カセット回転体から延在する少なくとも一つの突起の位置に配置され、前記ごみ貯蔵カセットと前記ごみ貯蔵カセット回転体の回転係合を確実にするよう構成され、
前記ごみ貯蔵カセットは、前記ごみ貯蔵装置から分離可能であり、前記ごみ貯蔵カセット回転体に前記ごみ貯蔵カセットを係合させる際、前記少なくとも一つの凹部は、前記ごみ貯蔵カセット回転体の前記少なくとも一つの突起によってガイドされ、前記ごみ貯蔵カセットを支持位置にガイドし、
前記ごみ貯蔵カセット回転体に前記ごみ貯蔵カセットを係合させることは、前記ごみ貯蔵カセット受入チャンバの内側で前記ごみ貯蔵カセットを縦方向に移動させることを備え、前記少なくとも一つの凹部は、前記ごみ貯蔵カセットが前記支持位置に移動するように前記縦方向に移動する際、前記ごみ貯蔵カセット回転体の少なくとも一つの突起によってガイドされることを特徴とするごみ貯蔵カセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おむつなどの廃棄物を貯蔵するためのごみ貯蔵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
おむつ廃棄物をいかに効果的に密閉して貯蔵するかの問題は十分に認識されている。おむつ廃棄物を通常の家庭用ごみ箱に貯蔵することも可能である。しかしながら、これらは、極めて一時的な場合を除いて、おむつ廃棄物の衛生的な貯蔵を可能とするのに十分な臭い耐性を有しない。臭い漏れを阻止するため、汚れたおむつや他の廃棄物を包むためにビニール袋が用いられるかもしれないが、これらの袋は限られた効果しか有さず、一つのおむつを包むのに必要なものよりも多くのビニールをしばしば含み、したがって不必要なごみを生成する。
【0003】
いくつかの既知の装置が存在し、おむつ廃棄物を封止および貯蔵する手段を提供する。既知の装置の一つは、おむつ廃棄物を貯蔵するよう設計され、WO2008/059282(サンジェニック・インターナショナル・リミテッド)に記載される。WO2008/059282によれば、ごみ貯蔵カセットを収容するためのごみコンテナが設けられる。このコンテナは、ごみパッケージに対してカセットを回転させる間、ごみパッケージをある場所に保持する把持手段を含む。これは、ごみパッケージの頂部にねじれた封止を形成し、このねじれた封止は、処分される次の廃棄物をパッケージするためのある長さのチューブの基部としても機能する。ごみ貯蔵カセットを回転させるため、ごみ貯蔵装置は、ごみカセット回転体を備える。回転体は、ごみ貯蔵カセットを懸架できる内棚を有し、回転体が回転する際、回転体とカセットの間の摩擦によってごみ貯蔵カセットも回転されるよう構成される。
【0004】
回転体の内側でのカセットの滑り(スリップ)を最小限にすることが望ましい。これは、例えば、ユーザによりチューブが比較的きつくねじられるために、回転方向と反対に作用する力をチューブがカセットに及ぼすことで生じうる。したがって、ユーザからごみ貯蔵カセットへの回転の伝達は非効率となりうる。カセットと回転体の間での滑りは、廃棄物の上方で形成させるねじれも相対的にゆるくさせ、その結果、封止された各ごみパッケージ間で形成される封止を相対的にゆるくさせうる。
【発明の概要】
【0005】
ある発明は、独立請求項に記載される。選択的な特徴は従属請求項に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の実施の形態は、以下の図面を参照しながら、例示を目的として説明される。
【
図1】本発明のある実施の形態に係るごみ貯蔵装置の斜視図である。
【
図2】ごみ貯蔵カセットを含む
図1のごみ貯蔵装置の斜視図である。
【
図3】本発明のある実施の形態に係るプランジャを含むごみ貯蔵装置の蓋の側面図である。
【
図4】本発明のある実施の形態に係るごみ貯蔵装置カバーの底部斜視図である。
【
図5a】本発明のある実施の形態に係る回転体の斜視図である。
【
図6a】本発明のある実施の形態に係るごみ貯蔵カセットの斜視図である。
【
図6b】
図6aのごみ貯蔵カセットの異なる斜視図である。
【
図6c】取り付けられるフランジとともに示される
図6aおよび
図6bのごみ貯蔵カセットの斜視図である。
【
図7】
図5aおよび
図5bの回転体から懸架される
図6cのカセットの斜視図である。
【
図8a】ある代替的な実施の形態に係る回転体の斜視図である。
【
図9a】ある代替的な実施の形態に係るカセットを下から見た斜視図である。
【
図9b】
図9aのごみ貯蔵カセットを上から見た図である。
【
図10a】別の代替的な実施の形態に係る回転体の斜視図である。
【
図11a】別の代替的な実施の形態に係るカセットの斜視図である。
【
図13a】別の代替的な実施の形態に係る回転体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[概要]
概要として、ごみ貯蔵カセット受入チャンバ、チャンバに回転可能に装着される回転体、および、ごみ貯蔵カセットを含む、ごみ貯蔵装置が開示される。
【0008】
ある実施の形態において、回転体は、円筒壁の下側部分から内側に突起するフランジを備え、回転体は、内側に突起するフランジからごみ貯蔵カセットを懸架させるように構成される。少なくとも一つのリブが回転体の内面に設けられ、ごみ貯蔵カセットの少なくとも一つのスロットと係合するように構成され、鍵と錠のように係合する。回転体とごみ貯蔵装置の間のこの結合は、ごみ貯蔵カセットと回転体との間の滑り(スリップ)を実質的に除去する。
【0009】
別の実施の形態において、回転体は、上環と、上環の内周から下方に延びる円筒壁とを備える。少なくとも一つのリブが回転体円筒壁の内面に設けられ、ごみ貯蔵カセットの少なくとも一つの対応するスロットの位置に配置される。したがって、ごみ貯蔵カセットは、回転体リブとカセットスロットの相互作用によりチャンバ内に支持され、回転体とカセットの間の回転係合を確実にする。
【0010】
[詳細な説明]
図1および
図2を参照すると、ごみ貯蔵装置が示される。ごみ貯蔵装置100は、着脱可能カバー104を有するごみ貯蔵チャンバ102を含む。より詳細は後述されるが、着脱可能カバー104は、廃棄物を包むための可撓性チューブを有するごみ貯蔵カセットを受け入れるためのごみカセット受入チャンバ132を含むとともに、ごみ貯蔵カセット回転体136をさらに含む。回転体は、可撓性チューブ内に封止されたごみパッケージを生成するために、ごみ貯蔵カセットをごみカセット受入チャンバに対して回転させる手段を提供する。ごみカセット回転体136は、ごみカセット受入チャンバ132の中心軸まわりにごみ貯蔵カセット回転体136を回転させるために、ユーザにより駆動されることができるハンドル156をさらに含む。ごみ貯蔵チャンバ102および着脱可能カバー104は、協働するタブおよび凹部といった任意の適切な手段により組み合わされてもよい。
【0011】
着脱可能カバー104は、蓋106を含む。蓋106は、カバー104の内側へのユーザアクセスを提供するために駆動可能となるようにヒンジによりカバー104に取り付けられることが好ましい。
【0012】
図1は、ごみ貯蔵装置100のある実施の形態を開位置の蓋106とともに示す。
図2は、ごみ貯蔵装置100のある実施の形態を、開位置の蓋106と、ごみ貯蔵カセット受入チャンバ132に挿入されるごみ貯蔵カセットとともに示す。
図3は、ごみ貯蔵装置から取り外された蓋の側面を示す。
【0013】
ごみ貯蔵コンテナの蓋104は、ごみ貯蔵カセットを受け入れるよう構成されるごみカセット受入チャンバ132を備える。プランジャ108が蓋106の下面から下方に延びる。プランジャは、蓋に対して固定され、蓋の動きがプランジャの動きをもたらす。プランジャ108および蓋106は、プランジャ108が延びる方向に沿った共通の中心軸を共有することが好ましい。プランジャ108は、蓋106により覆われる開いた上端と、閉じた下端とを有する中空形状であってよい。本発明のある実施の形態によれば、プランジャ108は、断面において実質的に円形であり、その下端に向けて径方向内側に徐々に細くなる(テーパしている)。このテーパリングは、より詳細は後述されるが、蓋106を閉じたときに、着脱可能カバー104内に規定される狭い通路(のど)または他のごみ開口にプランジャ108を挿入するためのゆとり(クリアランス)をもたらす。プランジャ108は、蓋106と一体的に形成されてもよいし、または、ネジ止めやスナップ止めといった任意の適切な相互係合手段により蓋106に取り付けられてもよい。
【0014】
プランジャ108を支持し、蓋106の自重による変形を避けるため、複数の支持リブ107が蓋106の下面に設けられる。支持リブ107は、プランジャ108の上端の周の周りで互いに間隔を空けて配置されることが好ましく、各リブ107は径方向外側に延びることが好ましい。選択的に、蓋106は、蓋106の下面から下方に延びる環状フランジ109を含んでもよく、環状フランジ109は、追加のサポートを提供するために支持リブ107の遠位端に向けて支持リブ107と交差してもよい。
【0015】
クリップ111が蓋106の前部に設けられ、その下面から延びる。クリップ111は、蓋106を閉じた構成においてカバー104にしっかりと固定するために、着脱可能カバー104の外面に設けられる協働するスロットまたは凹部と互いに係合する。代替的な実施の形態において、蓋106は、任意の適切な手段を介して、カバー104の本体にロックされることができる。
【0016】
後部において、蓋106は、その下面に設けられ、好ましくは環状フランジ109の外面から外側に互いに平行に延びる別の複数のリブを有する。ある実施の形態によれば、その別の複数のリブは、二つの係合リブ115の側面に位置する二つのヒンジリブ113を含む。ヒンジリブ113のそれぞれは、穴、凹部、または、蓋106の外縁117の近くの遠位端に向かう突起を含み、カバー104の対応する突起、穴または凹部と協働して、蓋106とカバー104の間でヒンジ接続を形成する。
【0017】
図4に示されるように、着脱可能カバー104の下面はフック144およびカッター146を含む。着脱可能カバー104は、環状フランジ160を備える。フック144は、実質的にC形状であることが好ましく、環状フランジ160の下面から下方に延び、フランジ160に向けて戻るように上方に曲がり、フランジ160とフック144の遠位端の間に小さなギャップ145を伴う。ごみカセットがごみカセット受入チャンバ132に配置されるとき、ユーザはカセットの頂部から実質的に円筒状のある長さのチューブを引き出し、チューブを結んでその上縁付近に結び目を作る。この結ばれたチューブは、ごみパッケージの基部を形成し、その中におむつや他の廃棄物を配置できる。廃棄物がチューブ内に配置された後、後述されるようにチューブにねじりを作ることにより、ごみパッケージの頂部が形成される。このねじりは、後続のごみパッケージの基部を形成するであろう。
【0018】
選択的に、廃棄物をごみパッケージ内に配置する前に、ユーザは、開いた把持アセンブリを通じて、結ばれた基部を下方に押し、少なくとも部分的にごみ通路に押し込む。これは、廃棄物を被覆し、かつ、廃棄物の上方のチューブにより効果的な封止が可能となるのに十分なチューブが利用可能となることを確実にする。
【0019】
一以上の個別に包まれたごみパッケージを含むある長さのチューブの場所を確保するため、また、個別のごみパッケージのいずれか(具体的には、ある長さのチューブの範囲内で形成される最初のごみパッケージ)の上方で形成されるねじれが解かれるのを防止するため、その長さのチューブの上縁の結び目がごみカセット受入チャンバ132の下面のフック144に挿入される。フック144は結び目を所定の場所で保持し、ごみ貯蔵装置100内のごみ貯蔵カセットを数回使用した後、個別に包まれたごみパッケージの連なり(チェーン)がフック144からごみ貯蔵チャンバ102に向けて下方に延びてからそのチューブが延びるごみ貯蔵カセットに向けて戻るようにする。
【0020】
後述されるように、カッター146は可撓性チューブをごみ貯蔵カセットから切り離すために用いることができる。カッターは、フランジ160の下面から延びるテーパした傾斜部149と、フランジ160と実質的に同一平面に設けられ、傾斜部149により下方から保護される刃または他の切断手段と、を含むことが好ましい。傾斜部149のテーパ部分は、可撓性チューブまたは他の材料を保護された切断手段に材料の切断のために向かわせるガイドとして機能する。
【0021】
使用中、ユーザがごみ貯蔵装置100のごみ貯蔵チャンバ102から貯蔵されたごみパッケージを除去することを望むとき、ごみパッケージを包むチューブは、カセットから延びる未使用のチューブから切断されなければならない。これをするため、カバー104はごみ貯蔵チャンバ102から取り外される。好ましい実施の形態によれば、カバー104は、その側方に回転させることができ、かつ、ごみ貯蔵チャンバ102の開口の安定した位置に残ることができ、ユーザは、そのときにカバー104を保持する必要がなく、可撓性チューブをより簡単に切断できる。カセットの頂部と最後に形成されたごみパッケージを包むチューブとの間のチューブは、カッター146を用いてスライスまたは切断される。ユーザは、それから、ごみパッケージの連なりの結ばれた端部をフック144から外した後、ごみパッケージを処分できる。
【0022】
図5aおよび
図5bを参照すると、ごみカセット回転体136が示される。ごみカセット回転体136は、カセット受入チャンバの壁と実質的に同心に延びる円筒壁150と、壁150に対して実質的に垂直に径方向内側に延びるフランジまたは環状基部152と、カバー104の上面に載置できるように、壁150の頂部から径方向外側に延びる上環154と、を備える。
【0023】
好ましい実施の形態によれば、ごみカセット回転体136は、上環154に設けられるハンドル156をさらに含み、ハンドルは、ごみカセット回転体136をごみカセット受入チャンバ132内でその中心軸まわりに回転させるためにユーザに駆動されることができる。ごみカセット回転体136は、
図6aおよび
図6bに示されるごみ貯蔵カセット172を支持および収容するよう構成され、詳細は後述されるように、ごみカセット受入チャンバ132に対してカセット172を回転させるよう構成される。
【0024】
ごみカセット回転体136は、内壁から径方向内側に突起し、ほぼ垂直に延在する複数のリブ151をさらに含む。リブ151は、フランジ152と同一平面上となり、フランジ152と接触するよう内側に突起し、したがって、フランジ152によりその基部を横切るように支持される。リブ151は、円筒壁150の内面の周りで実質的に等間隔に配置されてもよいし、または、同一平面上で異なる間隔であってもよく、または、等角度間隔で配置されるが一以上のリブを除去してもよい。リブ151は、上環154とフランジ152の間で、回転体の中心軸と実質的に平行な方向に延びる。リブは、後述されるように、ごみ貯蔵カセットの対応するスロット171と係合するのに適切な態様で大きさ、位置および形状が決められる。
【0025】
図5aから
図6cに参照される代替的な実施の形態において、回転体は、リブ151の間に配置される複数の隆起状突起153も含む。隆起状突起153は、円筒壁150の周の周りで等間隔で配置されてもよいし、または、回転体の環状フランジ152の周りで任意の適切な配列で配置されてもよい。隆起状突起153は、フランジ152から上方向に延びて円筒壁150に接触し、かつ、フランジ150と上環154の間の距離の少なくとも一部にて延在する。隆起状突起は、フランジ152と実質的に等しい径方向寸法を有し、フランジ152の周りで接線方向に延びる。
【0026】
隆起状突起153は、回転体リング136が異なるサイズのカセットを受入可能となるようにする。例えば、カセットの環状構造体173を構成する径方向に延びる突出部175は、より詳細は後述されるように、回転体リングの隆起状突起または環状基部152のいずれかの上に載るように構成されることができる。浅いカセット、つまり小さい円筒高さを有するカセットにおいて、カセット構造体173は、隆起状突起153の上に載るように設計されることができる。深いカセット、つまり大きい円筒高さを有するカセットにおいて、カセット構造体173は、フランジ152の上に直接載るように設計されることができる。この実施の形態に係るカセットにおいて、ギャップ(不図示)がその構造体173に設けられる。このギャップは、隆起状突起153がギャップを通過でき、それにより構造体173の底面が回転体リングの環状フランジの上に直接載ることが可能となるのに適切となるよう大きさ、位置および形状が決められる。その結果、隆起状突起は、異なるサイズのカセットがごみ貯蔵装置のごみ貯蔵チャンバにはまることを可能にし、異なるサイズのカセット、および/または、異なる量のフィルム貯蔵スペースを有するカセットが同じ回転体リングに対して互換性を持つことを可能にする。
【0027】
図6aから
図6cは、ごみ貯蔵装置内で用いるごみ貯蔵カセット172を示す。ごみ貯蔵カセット172は、円筒の内壁174および外壁176を備え、それらの下端で基部190により接続され、全体を通して実質的にU形状の断面を形成する筐体を有する。カセット172の内壁174および外壁176の間のカセット筐体には、可撓性チューブを収容できる。可撓性チューブは、カセット筐体内のスペースを最大限に利用するためにカセット筐体内で層状または襞状に設けられ、できる限り多くのチューブをカセット172に提供できることが好ましい。
図6cに示されるように、外壁176の上端から径方向内側に延在するのがフランジ178である。フランジ178は、カセット筐体の少なくとも部分的なカバーを提供し、好ましくは、可撓性チューブに下方の圧力を加え、チューブができる限りきつく筐体内に詰め込まれた状態が維持されるようにする。フランジ178の外側リムと内壁174の間に形成される少なくとも一つの周辺ギャップ177があり、そのギャップを通じて、ユーザは、内壁174を越えてチューブを引き出すために可撓性チューブにアクセスできる。内壁174は、最小限の摩擦を提供するためにその上端が丸まった形状を有することが好ましく、その結果、内壁を越える可撓性チューブの滑らかな流れを可能にする。
【0028】
図6cおよび
図7に最も良く示されるように、好ましい実施の形態によれば、フランジ178は、カセット172の外壁176から内壁174に向かって延びる複数の内向きの突起またはペタル(弁体)179を備え、可撓性チューブをカセット筐体から下方に分配可能となるようにそれらの間に複数のギャップ177が設けられる。フランジ178は、任意の適切な手段を用いて、外壁176にクリップ止め、スナップ止めまたは係合されることができる。フランジ178の外縁は、チューブが通るときにチューブの引っかかりを防ぐために丸みを帯びることが好ましい。
【0029】
フランジ178は、ごみ貯蔵カセット172の外壁176にクリップ止めまたはスナップ止めされることが好ましい。好ましい実施の形態によれば、外壁176は、その内面上に一以上の内側に延びる突出部180を含み、それにフランジ178が係合する。ペタル179の先端、したがってフランジ178の内側端部は、フランジの外周に対して持ち上がっていることがより好ましい。
【0030】
以下の記載から、ごみ貯蔵装置100内のごみ貯蔵カセット172の使用中にフランジ178のペタル179がカセット筐体からの可撓性チューブの分配量を改善することが理解されよう。特にペタルは、可撓性チューブに張力を加え、カセット172から既に分配されている可撓性チューブで形成される中空部に比較的重い廃棄物が配置されるときに、廃棄物がその場所に保持され、かつ、その重みでカセット筐体から追加のチューブが不必要に分配されないようにするためのサポートを提供する。これは、カセット筐体内に少ない量の可撓性チューブしか残っておらず、フランジ178の存在により提供されるカバーリングおよび下方圧力に単に起因して、チューブが筐体内に留まり続ける程度に十分にきつく詰め込まれていないであろうときに特に重要である。
【0031】
ペタル179のそれぞれは、内壁174に達するように延びてもよい。ペタル179が内壁174に達するように延びることにより、カセット筐体からチューブが分配されるときにフランジ178が可撓性チューブに加える負荷が増大する。さらに、より長いペタル179は、カセット172内の可撓性チューブの大部分を被覆し、分配が必要となる前にチューブが漏れ出すのを防止するのに役立つ。
【0032】
代替的な実施の形態によれば、全てではないペタル179が内壁174に達する。例えば、全体で6個のペタル179を有するカセットにおいて、カセット内に収容されるチューブへの適切なユーザアクセスを可能にするためには、短い弧長のペタル179がたった3個あれば十分である。
【0033】
ごみ貯蔵カセット172は、構造体173を含む。この構造体は、環状の棚またはフランジの形態をとり、カセット外壁176の外面から径方向外側に突起する。この構造体/棚173は、外壁176の上端に向けて配置されるが、外壁176の内面から径方向内側に延びるフランジ178の下方に配置されることが好ましい。
【0034】
構造体173は、多数の突出部175を備える。突出部175は、カセット外壁176の外面から径方向外側に延び、対応する多数の隙間またはスロット171により分離される。スロット171は、円筒壁150の内周の周りで実質的に等間隔に配置されてもよいし、または、同一平面上で異なる間隔であってもよく、または、等角度間隔で配置されるが一以上のスロットが構造体173の外周の周りで除去されてもよく、回転体136のリブ151と係合するために適切となるように位置、大きさおよび形状が決められてもよい。
【0035】
図7は、回転体136に接続されるカセット172を示す。カセット172を回転体136に接続させる際、スロット172がリブ151を受け入れており、回転体とカセットが同期して回転するための準備ができあがる。
【0036】
図1および
図2に示されるごみ貯蔵装置にも把持アセンブリまたは把持部300が設けられる。把持アセンブリは、把持ダイアフラムを備える。把持ダイアフラムは、中央開口を有する本体を備える。中央開口は、円形であることができ、または、任意の他の適切な形状であることができる。把持部は、開口に向けて突出する複数の突出フィンガ306を有し、実質的に連続的な係合面を形成するが、追加の可撓性を提供する。突出フィンガは、ごみ貯蔵装置100の使用時に包まれたごみパッケージと接触するよう構成される。その結果、パッケージが挿入されてその場所に保持されるときに把持部が明確な係合感を提供するため、ユーザは、触覚のフィードバックによって、把持されたパッケージの上方でチューブをねじるための構成が準備できたことを検知できる。さらに、フィンガ306などの開口周縁部により提供される実質的に連続的な係合面は、チューブがその周のまわりでしっかりと把持されることを確実にする。
【0037】
把持アセンブリは、着脱可能カバー104のフランジ160に接続し、ごみカセット受入チャンバ132の基部を形成する。把持部300は、相互係合手段によりフランジ160の上面に着脱可能に固定されることが好ましい。複数の突出フィンガは、ごみ貯蔵チャンバ102の「のど(狭い通路)」に向けて下方かつ内側に延びる。
【0038】
図2を参照すると、ごみ貯蔵装置100のごみカセット受入チャンバ132内の本来の位置にあるごみ貯蔵カセット172が示される。カセット172は、ごみカセット受入チャンバ132内に配置され、好ましくは、カセット172がその外面上の棚173を介して、ごみカセット回転体136のリムまたは環状基部152から吊り下げられる。カセット172をチャンバ132内に配置する前に、ユーザはまた、回転体136のリブ151をカセット172のスロット171内に位置させるためにカセット172を回転方向の向きを揃える。
【0039】
代替的に、カセット172は、その基部にてごみカセット回転体136のリムまたは環状基部152により支持されることができる。
【0040】
ごみ貯蔵装置100においてカセット172の使用を開始するため、ユーザは、カセット172内に収容される可撓性チューブにアクセスし、そこからある長さのチューブを引き出し、上述のようにチューブの端部に結び目を作る。それからユーザは、上述の装置100のカバー104の下面にあるフック144に結び目を挿入する。その結果、カセット172の内壁174の径方向内側であって、ごみ貯蔵装置100の「のど」にチューブの封止された中空部が形成される。この時点で、ごみ貯蔵装置100およびカセット172は、チューブの中空部に廃棄物を挿入する準備ができあがる。
【0041】
いったんユーザがチューブの中空部に廃棄物を配置すると、ユーザはごみカセット回転体136のハンドルを駆動する。
【0042】
ごみカセット回転体136を回転させると、その上に位置するカセット172の回転が生じる。回転体136のリブ151およびカセット172のスロット171は、突部と凹部の構成と同様に、協働する相互係合手段として機能し、ごみ貯蔵カセット172がごみカセット回転体136と同期して回転することを確実にする。
【0043】
回転体136およびごみ貯蔵カセット136は、ごみ貯蔵装置100に対して回転する。静止する把持部300により加わる接触力は、カセット172が回転する間、廃棄物を静止したままにする。その結果、カセット172の回転は、廃棄物の上方でのチューブのねじりを生じさせ、シール(封止)を形成する。
【0044】
好ましい実施の形態によれば、ごみカセットおよびごみ貯蔵装置100は、ごみ貯蔵カセット172の開始位置からのごみカセット回転体136による1回転が、封止されたごみパッケージを完成させるための廃棄物の上方でのチューブの把持およびチューブのねじりの形成の双方に十分となるように構成される。
【0045】
いったん封止されたごみパッケージが上述のように形成されると、ユーザは、次に装置100を使用するまでの間、ごみ貯蔵装置100の蓋106を元の位置に戻すことができる。蓋106を閉める動作は、把持アセンブリにより規定されるのど領域の開口を通るプランジャ108の押し込みを生じさせ、以前に形成されたごみパッケージをのどを通過して下のごみ貯蔵チャンバ102に向かって下がるように押す。同時に、これは追加の可撓性チューブをごみカセット172から決まった量で分配させる。その結果、プランジャ108は、以前に形成されたごみパッケージの上方に可撓性チューブの中空部を形成し、その中空部の基部は、以前に封止された廃棄物の上方でねじられたチューブにより形成される。ユーザが次にごみ貯蔵装置100の蓋106を開けるとき、プランジャ108が形成した中空部に廃棄物を直接配置できる。したがって、ユーザは、いったん蓋106を再び開ければ、後続の廃棄物を貯蔵するためにカセット172を準備するいかなる追加の工程も必要とせず、また、ユーザは以前に形成されたパッケージをごみ貯蔵チャンバ102に手動で押し下げる必要はない。
【0046】
プランジャ108は、ごみおむつを含む廃棄物を受け入れるのに十分な程度にちょうどの大きさのチューブの新しい領域を提供し、かつ、不必要ないかなる追加の可撓性チューブを使うことなく、おむつの上方にねじれ封止が形成されるのを可能にするよう構成される。これは、一つのごみカセット172内に貯蔵される可撓性チューブから最大可能数のごみパッケージが形成できることを確実にし、コスト効率がより高く、より環境に優しいカセットにする。
【0047】
ごみ貯蔵カセット172は、ごみ貯蔵装置100において、カバー104の下に接続されるごみ貯蔵チャンバ102内に貯蔵される複数の連続的なごみパッケージを形成するために用いることができる。ごみパッケージをごみ貯蔵チャンバ102から空にするため、カバー104とごみ貯蔵チャンバ102の間の相互係合手段が解除され、カバー104がごみ貯蔵チャンバ102の上から持ち上げられる。もしカバー104内のカセット172が可撓性チューブの一部をまだ収容していれば、カセット172から延びる未使用の可撓性チューブは、ごみパッケージを形成している可撓性チューブとつながっているであろう。上述のように、以前に形成されたごみパケージとの接続から未使用の可撓性チューブを切り離すため、ユーザは、最後に形成されたごみパッケージの上方で、カバー104の下面に設けられるフック144およびカッター146を用いて可撓性チューブを切り裂く。カバーの構成部品は、ユーザが容易にカバーを持ち上げられ、かつ、必要に応じて、一方の手で蓋を保持している間、他方の手でごみパッケージの上方のチューブを保持して切断できるように、軽量な材料でできていることが好ましい。
【0048】
ごみ貯蔵装置100の様々な構成部品は、軽量プラスチックまたは任意の他の適切な材料で形成されることが好ましく、型成形で、または、その他の任意の方法で形成できる。装置表面は拭いて清潔にできることが好ましい。把持アセンブリの把持バンドは、弾性材料または適切な変形特性を示す任意の他の適切な材料で形成されることが好ましい。
【0049】
記載されるごみ貯蔵装置の実施の形態は、使用済みおむつおよび他の廃棄物を処分するための衛生的で、使いやすく、費用対効果の高い手段を提供する。
【0050】
プランジャは、廃棄物が配置されるべき可撓性チューブの中空部を形成することにより、繰り返し使用のためにごみ貯蔵装置およびカセットを準備する手段を提供する。これは、ユーザの時間および労力を節約し、また、ユーザが不必要に追加の可撓性チューブを使用しないようにすることを確実にする。
【0051】
回転体リング上のリブおよびカセット上のスロットで構成される相互係合手段を設けることにより、カセットと回転体の間の滑りを実質的に除去できる。滑りは、ごみの上方で形成されるねじりのゆるみを生じさせる可能性があり、したがって、不十分な封止を提供しうる。回転体とカセットの間の滑りを減らすことは、各廃棄物の上方のそれぞれで形成されるねじりが一貫してきつく締まることを意味し、連続して包まれるごみパッケージ間で形成される封止を向上させる。
【0052】
代替的な回転体の実施の形態が
図8aおよび8bに示される。この代替的な実施の形態によれば、回転体836は、構造および動作が上述の回転体と同様である。ごみカセット回転体836は、カセット受入チャンバの壁と実質的に同心となるように延びる円筒壁850と、壁850に対して実質的に垂直に延びるフランジまたは環状基部852と、壁150の頂部から径方向外側に延び、カバー104の上面に載置される上環854とを備える。
【0053】
ごみカセット回転体836は、内壁から径方向内側に延びる複数のリブ851をさらに含む。リブ851は、フランジ852の長さだけ内側に延び、その基部がフランジ852に接触し、したがって、リブは、フランジ852によりその基部を横切るように支持される。リブ851は、壁850に対(ペア)として形成され、
図8aに851a,851bとして示される。リブの対は、ごみ貯蔵カセットの対応するスロット971との係合に適切な態様となるように大きさおよび形状が決められる。
【0054】
リブ対の各リブは、単一のリブの幅と少なくとも同じ大きさだけ離間している。内壁850の周の周りにはn対のリブがあり、nは、1<n<10の範囲であることが好ましいが、これは必須ではない。回転体は、フィン855をさらに備えてもよい。フィン855は、フランジ852の上面から上方向に、円筒壁850と実質的に平行に延びる。フィン855は、径方向の寸法が相対的に薄く、フランジ852の内周の周りで接線方向に延びる。フィンは円筒壁に接触しておらず、フィン855と円筒壁の間に周辺ギャップが形成される。リブ対851a-nおよびフィン855は、円筒壁850の内周の周りで実質的に等間隔に配置される。代替的に、リブ対851a-nおよびフィン855は、同一平面上で異なる間隔であってもよく、または、等角度間隔で配置されるが一以上のリブ対が除去されてもよい。好ましい実施の形態において、10個のリブがあり、それらは一緒に5個のリブ対を形成し、1個のフィンがあり、これらの全てがフランジ852の周りで等間隔に配置される。
【0055】
別の実施の形態において、フィンは設けられず、代わりに回転体のフランジの周りで繰り返し設けられる隆起状突起のパターンにおいて一以上の突起が省略(スキップ)される。
【0056】
回転体は、リブ対851a-nおよびフィン855の間に間隔を空けて配置される複数の隆起状突起853を含んでもよい。隆起状突起853は、円筒壁850の周の周りで等間隔に配置されてもよい。隆起状突起853は、フランジ852から下方向に延びて円筒壁850に接触し、フランジ850と上環854の間の距離の少なくとも一部にて延在する。隆起状突起は、フランジ852と実質的に等しい径方向寸法を有し、フランジ852の周りで接線方向に延びる。
【0057】
対応する代替的なカセットの実施の形態が
図9a-cに示される。代替的なカセットの実施の形態872は、構造および動作の双方において、上述のごみ貯蔵カセットと同様である。
【0058】
カセット外壁976は、複数の陥没部または凹部978を備え、それらはカセットの全高に実質的にわたって軸方向に延びる。ごみ貯蔵カセット972の直径は、凹部978の領域において減少している。凹部978は、カセット外壁978の外面から径方向内側に延び、カセットの頂部から底部まで延びてもよく、したがって、細長い陥没部および/またはカセットが減少した直径を有することとなる領域を規定する。凹部978は、カセット972の外周の周りで間隔を空けて配置される。
【0059】
ごみ貯蔵カセット972は、構造体973を含む。この構造体は、環状の棚またはフランジの形態をとり、カセット外壁976の外面から径方向外側に突出する。
図9cに最も良く示されるように、いくつかの実施の形態において、この構造体は、傾斜した環状フランジ979を備える。傾斜した角度フランジ979は、カセット外壁976から径方向外側に延び、かつ、ごみ貯蔵カセットの外壁976に対して下方および外側に傾斜している。下方に垂れ下がる円筒壁970は、傾斜した環状フランジ979の最外部から下方に延びる。垂れ下がる円筒壁970は、カセット外壁976と実質的に平行な方向に垂れ下がるが、カセット971の中心軸からの径方向距離が増大する。下方に垂れ下がる円筒外壁970とカセット外壁976の間のギャップは、環状チャネル980を規定する。
【0060】
構造体973は、多数の突出部975を備える。突出部975は、カセット外壁976の外面から径方向外側に延び、対応する多数の隙間またはスロット971により分離される。スロット971は、回転体836のリブ対851a-nに係合するために適切となるよう大きさ、位置および形状が決められる。スロット971は、構造体973の外周の周りに間隔を空けて配置される。突出部の一つは、他の突出部の約2倍の長さであり、後述されるように、それは、単一のリブまたはリブ対851ではなく、回転体836のフィン855と相互作用および係合する突出部である。
図9aおよび
図9bに示される好ましい実施の形態において、5個のスロット971がある。
【0061】
カセット972が回転体836と係合するとき、各リブ対851a-nのそれぞれは、ごみ貯蔵カセット972の対応するスロット971に係合し、つまり、その内側にはまる。フィン855は、カセットのチャネル980と係合し、つまり、その内側にはまる。これれより、フィン855は、カセットが特定の回転方向の向きの回転体836にのみ係合することができることを確実にする。
【0062】
別の代替的な回転体の実施の形態が
図10aおよび
図10bに示される。この代替的な実施の形態によれば、回転体1036は、構造および動作において上述の回転体と同様であり、当業者であれば、本書に開示される各回転体/回転体リングの特徴の様々な組み合わせが可能であることが理解されるであろう。
【0063】
ごみカセット回転体1036は、カセット受入チャンバの壁と実質的に同心に延びる円筒壁1050と、壁1050の頂部から径方向外側に延び、カバーの上面に載置されうる上環1054とを備える。いくつかの実施の形態において、フランジまたは環状基部1052は、円筒壁1050の底部領域から径方向内側に延びてもよく、壁1050に対して実質的に垂直な方向に延びてもよい。
【0064】
ごみカセット回転体1036は、内壁1050から径方向内側に延び、円筒壁1050の高さ全体に実質的にわたって延びる複数のリブ1050をさらに含む。リブ1051は、フランジ1052の長さにわたって内側に延び、リブの基部がフランジ1052と接触してもよい。したがって、リブは、その基部を横切ってフランジ1052により支持されてもよい。代替的に、フランジ1052がない実施の形態において、リブ1051は円筒壁1050から単に延びてもよい。リブ1051は、ごみ貯蔵カセットの対応する凹部1171と係合するのに適切な態様となるよう大きさ、位置および形状が決められる。
【0065】
内壁1050の周の周りにはn個のリブがあり、nは、1<n<10の範囲であることが好ましく、例えば、2<n<8であってもよいが、これは必須ではない。リブ1051は、円筒壁1050の内周の周りで実質的に等間隔に配置されてもよい。代替的に、リブ1051a-nは、異なる角度で分離されるように配置されてもよいし、等角度間隔で配置されるが一以上のリブが除外されてもよい。好ましい実施の形態において、外壁1050の周りで等間隔に配置される6個のリブ1051がある。
【0066】
回転体は、他の実施の形態に関連して上述したように、フィンおよび/または複数の隆起状突起をさらに備えてもよく、例えば、
図8aおよび
図8bに示されるフィン855と、
図5aおよび
図5bに示される隆起状突起153をさらに備えてもよい。
【0067】
対応する別の代替的なカセットの実施の形態1172が
図11aおよび
図11bに示される。以下に示す相違点を除いて、この別の代替的なカセットの実施の形態1172は、構造および動作の双方において上述のごみ貯蔵カセットと同様であり、当業者であれば、本書に開示される各ごみ貯蔵カセットの特徴の様々な組み合わせが可能であることが理解されるであろう。
【0068】
上述のカセットとは異なり、この実施の形態のカセット1172は、外側に延びる環状フランジ/構造体(
図6aに示される構造体173など)を備えず、または、外側に延びるいかなる径方向の突起(例えば
図6aおよび
図6bに示される突起175)を備えない。カセット1172の外壁1176は、少なくとも一つの凹部1171を備え、好ましい実施の形態では、複数の凹部1171を備える。凹部1171は、カセット外壁1176の外面から径方向内側に延び、カセットの頂部から底部まで延び、したがって、細長い陥没部、および/または、カセットが減少した直径を有する領域を規定する。凹部1171は、カセット1172の外周の周りで間隔を空けて配置され、回転体1036のリブ対1051と係合するために適切となるよう大きさ、位置および形状が決められる。いくつかの実施の形態において、凹部は、リブ対1051と係合するために適切となるよう大きさ、位置および形状が決められるスロットまたは開口であってよい。
【0069】
いくつかの実施の形態において、カセット1172は円筒状である。
図11aに破線1101で示されるように、カセットの底部を貫通する円筒軸を定義することが可能である。各凹部1171は、円筒壁1176の底部から開始して、カセットの全長に実質的にわたって壁に沿って上方に円筒軸と平行な方向に延びる。
【0070】
図12a-bは、
図11a-bのごみ貯蔵カセットに環状フランジ1279が取り付けられ、
図10aおよび
図10bの回転体リング103に接続/支持されるカセットを示す。
図6cおよび
図7の環状フランジに関連して上述したように、環状フランジ1278は、環状フランジ1278の外側リムから径方向内側に延びる数個の内側突起またはペタル1279を備えてもよい。フランジ1278がカセット1172に取り付けされるとき、ペタル1279はカセット1172の内壁1174に向かって延び、それらの間には、カセット筐体から下方に可撓性チューブが分配されることを可能にする複数のギャップ1177が設けられる。フランジ1278の外端は、それを越えて通過するチューブの引っかかりを防止するために丸みを帯びていることが好ましい。
【0071】
フランジ1278は、任意の適切な手段を用いて、カセット外壁1176にクリップ止め、スナップ止め、または係合されることができる。好ましい実施の形態において、突出部1180がカセット外壁の頂部リムから延びる。したがって、カセット1172の外壁1176は、その内面に設けられる一以上の内側に延びる突出部1180を含み、それに環状フランジ1278の外側リムが相互に係合する。組み立てる間、フランジ1278は、内側に延びる突出部1180の下部の位置にフランジ1278を単にクリップ止めすることによりカセット1172と係合できる。このようにして、内側に延びる突出部1180は、戻り止め機構として機能する。複数の延長突出部1180の各延長突出部1180は、カセット外壁1176の上側領域から凹部1171の近傍で径方向内側に延びる。
図11bに最も良く示されるように、各凹部1171は、対応する延長突出部1180と関連付けられる。カセットは、カセット外壁1176において延長突出部1180に近接する複数の開口1191も備える。各凹部1171は、カセット外壁1176上で突出部1180および開口1191と縦方向に一列に並んでいる。
【0072】
カセット1172が回転体1036に係合するとき、回転体1036の各リブ1051は、ごみ貯蔵カセット1172の対応する凹部に係合し、つまり、その内側にはまる。ユーザがカセット1172を回転体1036に係合させるとき、リブ1051は凹部1171内のガイドとして機能し、カセット1172と回転体1036の適切な係合を確実にする。
【0073】
図12aおよび
図12bは、カセット1172に係合する環状フランジ1278と、回転体1036により支持されるカセット1172を示す。
図12aおよび
図12bは、したがって、支持位置にあるカセットを示す。カセット1172を回転体1036にはめるため、ユーザは、カセット外壁1176にある凹部1171を回転体/回転体リング1036にあるリブ/突起1051に位置合わせし、カセット1172をごみ貯蔵チャンバに押し込む。ユーザがカセットをごみ貯蔵チャンバに押し込むとき、リブ1051はカセットの縦方向の動きをガイドし、カセット1172と回転体1036の適切な係合を確実にする。延長突出部1180、開口1191、環状フランジ1278およびリブ1051の構成であるため、ユーザがカセットをチャンバの内側で下方に押し続けるとき、リブ1051の頂部領域は環状フランジの外側リムの下面に接触することになる。したがって、環状フランジ1278の外側リムの下面は、ストッパとして機能する。このようにして、回転体円筒壁1050の内面に設けられる突起/リブ1051は、ごみ貯蔵カセット1172をチャンバ内で支持するためのごみ貯蔵カセット1172の凹部1171の位置に配置され、回転体1036とカセット1172の間の回転係合を確実にする。
【0074】
いくつかの実施の形態において、ユーザがカセット1172をごみ貯蔵カセットチャンバの内側に下方に押すとき、リブ1051の頂部領域は内側に延びる突出部1180と接触する。いくつかの実施の形態において、カセット1172は、カセットがチャンバ内でリブにより支持できるようにするために、カセットがチャンバの内側で下方に押されるときにリブに接触する、凹部の近傍の外側リップまたはフランジを備えてもよい。この外側リップまたはフランジは、カセットの周のまわりで連続的であってもよいし、非連続であってもよい。代替的に、カセットの外壁上に設けられる数個のリップまたはフランジがあってもよく、これらは、回転体の対応するリブに接触ないし接触するのに適切な態様となるよう大きさ、位置および形状が決められてもよい。代替的に、凹部1171は、カセットの外壁の全体に沿って延在しなくてもよいが、代わりに、カセットの底部から延在し、カセット壁の上方へ向けて所定の距離にある端部まで達してもよい。このような実施の形態において、凹部1171の終点はストッパとして機能し、したがって、ユーザがカセット1172をごみ貯蔵カセットチャンバの内側で下方に押すときの動きの終点を規定する。
【0075】
いくつかの実施の形態において、カセットは、回転体のリブの頂部領域によって回転体内に支持されない。代わりに、カセット外壁の凹部は、リブと凹部の間の摩擦嵌めによりカセットが支持されるように大きさおよび形状が決められる。このような実施の形態において、凹部は、カセットの頂部に向けて狭くなるような形状を有してもよく、楔作用によってリブがある所定の位置までしか凹部にはまらないようにすることを可能にしてもよい。
【0076】
ごみ貯蔵チャンバ内で、回転体の円筒壁から延びるリブとカセット外壁に形成される凹部との間の相互作用を介してカセットを支持することは、いくつかの理由から有利である。他の開示される実施の形態に関して上述した利点、例えば、回転体とごみ貯蔵カセットの間での増加した回転係合および減少した滑りとは別に、
図8-12に示される構成は、回転体が内側に延在する環状フランジを有することをもはや必要とせず、カセットが外側に延在する環状フランジをもはや必要としないという利点を有する。カセットおよび回転体のこれらの特徴がもはや必要ではないため、材料のムダを低減でき、よりコスト効率の優れた製造プロセスおよび製品が提供される。また、カセットが延長環状フランジまたは任意の径方向に延びる突出部をもはや必要としないため、所定の大きさのごみ貯蔵チャンバおよび回転体に対してカセットをより大きく作ることができる。これは、カセットに貯蔵されるチューブの量を増やせることを意味し、ユーザによりカセットを交換しなければならなくなる前に必要となる時間量を減少させ、さらに、例えばごみ貯蔵カセットを輸送および貯蔵するときに、製造者により高いコスト効率を提供する。
【0077】
上述の実施の形態ではリブが回転体に配置され、対応するスロット/凹部がカセットの外側フランジまたは構造体に設けられるが、これらの特徴は交換可能であり、つまり、リブをカセットの外面に設け、対応するスロット/凹部を回転体に設けることができることが理解されるであろう。
【0078】
図1から
図7はそれぞれ6個のリブおよび6個のスロットを有する回転体およびカセットを示し、
図8から
図9はそれぞれ5個のリブおよび5個のスロットを有する回転体およびカセットを示しているが、任意の数のリブおよびスロットを設けることができることが理解されるであろう。いくつかの実施の形態において、例えば、カセットが回転体に係合できるようにする回転構成の利用可能な数を最大化するために、リブよりも多くの数のスロットが設けられてもよい。この実施の形態に係る回転体およびカセットは、ユーザがより素早くかつ単純にカセットの向きを回転体に合わせることを可能にする。ほぼ任意の数のリブ、スロットおよびフィンを有することが可能であることが理解されるであろう。
【0079】
リブおよびスロットは、本書に記載されるそのままの形態を必ずしも取らなくてもよいことがさらに理解されるであろう。例えば、リブは、回転体の上環面から回転体のフランジまたは環状基部までの間の全長にわたって延びるよう説明されたが、リブはこの全長にわたって必ずしも延びる必要はない。例えば、リブは、環状基部から回転体の円筒壁の半分だけ上方の位置まで延びてもよい。リブは、環状基部または上環面のいずれかに接触する必要もないが、代わりに環状基部と上環面の間の任意の点から径方向内側に延在する突起フィンガの形態を取ってもよい。カセットのスロットは、相互作用するこれらのリブに応じて調整されることができる。
【0080】
別の実施の形態の回転体の実施の形態が
図13a,
図13bおよび
図13cに示される。
図13cは、
図13aのA-A線に沿った回転体1336の断面視を示す。この代替的な実施の形態によれば、回転体1336は、構造および動作において上述の回転体と同様であるが、当業者であれば、本書に開示される各回転体/回転体リングの特徴の様々な組み合わせが可能であることが理解されるであろう。回転体1336は、当業者により理解されるであろうように、本書に開示されるごみ貯蔵装置およびカセットと互換性がある。
【0081】
上述の回転体と同様、ごみカセット回転体1336は、カセット受入チャンバの壁と実質的に同心に延在する円筒壁1350と、壁1350の上部から径方向外側に延び、カバーの上面に載置しうる上環1354とを備える。フランジまたは環状基部1352は、円筒壁135の底部領域から径方向内側に延び、壁1350に対して実質的に垂直な方向に延びる。
【0082】
この実施の形態において、ごみカセット回転体1336は、複数の突起1351を含むが、突起1351は円筒壁1350から延びておらず、代わりにフランジ1352から軸方向上側に延びている。突起1351は、円筒壁1350の高さの全体に実質的にわたって延びてもよい。
【0083】
図13cに最も良く示されるように、突起1351は、回転体の円筒壁1350より径方向内側の位置で回転体フランジ1352から上方に延びており、円筒壁1350から径方向に離間している。
図13cに示されるように、突起1351は、回転体フランジ1352の径方向に最も内側の縁またはその近傍にて回転体フランジ1352から上方に延びる。突起1352は、フランジ1352の径方向に最も内側の縁から突き出てもよい。
【0084】
回転体1336は、既に開示されたごみ貯蔵カセットと交換可能である。例えば、ユーザが
図9a-cに示されるカセットなどのカセットを回転体1336に係合させようとするとき、ユーザは、環状チャネル980が下方に垂れ下がる円筒壁970とカセット外壁976の間の隙間により規定される場合、突起1351がカセットの環状チャネル980にフィットするようにカセットを巧みに扱う。突起1351が環状チャネル980にフィットするため、垂れ下がる円筒壁も回転体フランジ1352の上に載り、したがって回転体フランジ1352により支持される。したがって、カセットは、回転体フランジ1352から垂れ下がる円筒外壁970により懸架される。いくつかの実施の形態において、カセットは、突起1351に位置するように大きさ、位置および形状が決められる凹部978/1171を有するように設計されてもよい。これらの実施の形態において、突起1351は、環状チャネル980および凹部978/1171の双方にフィットする。
【0085】
ユーザが回転体1336を
図11a-bに示されるカセットなどのカセットと係合させようとするとき、ユーザは、上述のカセット1172と回転体1036の間の係合と同様に、突起1351が対応する凹部1171にフィットするようにカセットを巧みに扱う。カセット1172が回転体1336と係合するとき、回転体1336の各突起1351は、ごみ貯蔵カセット1772の対応する凹部1172に係合し、つまり、その内側にはまる。ユーザがカセット1172を回転体1336に係合させると、突起1351は凹部1171内でガイドとして機能し、カセット1172と回転体1036の適切な係合を確実にする。
【0086】
カセット972の環状チャネルにフィットする突起1351を回転体1336に設けることは、回転体とカセットの強固な結合を可能にする。突起1351は、回転体の円筒壁1350から径方向に分離されており、したがって、カセット972の垂れ下がる円筒外壁970が回転体フランジ1352の上に載るためのスペースが提供される。この構成により提供されるカセット972と回転体1336の間の接触表面積の増加は、回転体1336とごみ貯蔵カセット972の間の回転係合を増大させ、滑りを減少させる。回転体円筒壁1350から延びるのではなく、回転体フランジ1352の径方向内側の縁またはその近傍で回転体フランジ1352から上方に延びる突起1351を設けることは、回転体1336の製造に必要な材料も減少させ、したがって製造コストを節約させる。
【0087】
当業者であれば、本書においてリブおよび突起の用語は交換可能に使用されていることが理解されるであろう。
【0088】
以下の項目が本書に開示される。
(項目1)ごみ貯蔵装置であって、前記装置の上部に設けられる受入チャンバと、前記チャンバに回転可能に装着される回転体とを備え、前記回転体は、
上環と;
前記上環から下方に延びる円筒壁と;
前記円筒壁の下側部分から内側に突起するフランジであって、前記回転体がごみ貯蔵カセットをその回転のために前記内側に突起するフランジから懸架するよう構成されるフランジと;
前記回転体の円筒壁の内面に設けられる少なくとも一つのリブまたは少なくとも一つのスロットであって、回転係合のためにごみ貯蔵カセットの少なくとも一つの対応するスロットまたは少なくとも一つの対応するリブの位置に配置される少なくとも一つのリブまたは少なくとも一つのスロットと;を備えることを特徴とするごみ貯蔵装置。
(項目2)前記少なくとも一つのリブは、複数のリブを備え、前記少なくとも一つのスロットは、複数のスロットを備えることを特徴とする項目1に記載のごみ貯蔵装置。
(項目3)前記複数のリブの各リブは、前記ごみ貯蔵カセットのそれぞれのスロットの位置に配置されることを特徴とする項目2に記載のごみ貯蔵装置。
(項目4)前記リブは、前記円筒壁の周りで等間隔に配置され、等間隔配置を規定することを特徴とする項目2または項目3に記載のごみ貯蔵装置。
(項目5)前記等間隔配置から一以上のリブが除外されることを特徴とする項目4に記載のごみ貯蔵装置。
(項目6)前記回転体の前記複数のリブのうちの少なくとも二つは、前記ごみ貯蔵カセットの共通のスロットの位置に配置されることを特徴とする項目2に記載のごみ貯蔵装置。
(項目7)前記複数のリブのうちの前記少なくとも二つは、複数のリブ対のうちの一対を構成し、前記複数のリブ対の各対は、前記回転体円筒壁の内面の周りに間隔を空けて配置され、前記複数のリブ対の各対は、対応する複数のスロットの位置に配置されることを特徴とする項目6に記載のごみ貯蔵装置。
(項目8)前記少なくとも一つのリブは、前記円筒壁の内面に設けられることを特徴とする上記項目のいずれかに記載のごみ貯蔵装置。
(項目9)前記リブは、前記上環と前記フランジの間で延びるよう構成されることを特徴とする上記項目のいずれかに記載のごみ貯蔵装置。
(項目10)前記回転体から懸架されるごみ貯蔵カセットをさらに備えることを特徴とする上記項目のいずれかに記載のごみ貯蔵装置。
(項目11)前記カセットは、項目12から22のいずれかに記載のカセットであることを特徴とする項目10に記載のごみ貯蔵装置。
(項目12)ごみ貯蔵装置の上部に設けられるチャンバ内に回転式で装着および懸架されるごみ貯蔵カセットであって、前記ごみ貯蔵カセットは、
実質的に管状のコアを規定する内壁と;
外壁と;
前記内壁と前記外壁の間に設けられ、ごみパッケージを生成するためのごみ貯蔵チューブを収容するための貯蔵部と;
前記カセットの外面に設けられる少なくとも一つのスロットまたは少なくともリブであって、回転係合のためにごみ貯蔵カセット回転体の内面に設けられる少なくとも一つのリブまたは少なくとも一つのスロットの位置に配置される少なくとも一つのスロットまたは少なくとも一つのリブと;を備えることを特徴とするごみ貯蔵カセット。
(項目13)前記少なくとも一つのリブは、複数のリブを備え、前記少なくとも一つのスロットは、複数のスロットを備えることを特徴とする項目12に記載のごみ貯蔵カセット。
(項目14)前記複数のスロットの各スロットは、ごみ貯蔵装置の回転体に設けられるリブのそれぞれの位置に配置されることを特徴とする項目13に記載のごみ貯蔵カセット。
(項目15)前記ごみ貯蔵カセットに設けられる一つのスロットは、前記回転体に設けられる複数のリブの位置に配置されることを特徴とする項目13または項目14に記載のごみ貯蔵カセット。
(項目16)前記ごみ貯蔵カセットに設けられる一つのスロットは、前記回転体に設けられる複数のリブ対のうちの一対の位置に配置されることを特徴とする項目15に記載のごみ貯蔵カセット。
(項目17)前記スロットは、前記ごみ貯蔵カセットの前記外面の周りで等間隔に離れた等間隔配置となるよう間隔を空けて配置されることを特徴とする項目13から16のいずれかに記載のごみ貯蔵カセット。
(項目18)少なくとも一つのスロットが前記等間隔配置から除外されることを特徴とする項目17のいずれかに記載のごみ貯蔵カセット。
(項目19)前記スロットは、前記カセットの前記外壁から径方向に突出する構造の阻止部を備え、前記構造は、前記カセットの支持および回転のために、ごみ貯蔵装置の前記チャンバ内に設けられる回転体を位置決めするよう構成されることを特徴とする項目13から18のいずれかに記載のごみ貯蔵カセット。
(項目20)前記構造は、前記ごみ貯蔵カセットを前記回転体から懸架可能にすることを特徴とする項目19に記載のごみ貯蔵カセット。
(項目21)前記構造は、各スロットにより分離され、外側フランジを形成する複数の突出部を備えることを特徴とする項目19から20のいずれかに記載のごみ貯蔵カセット。
(項目22)ごみ貯蔵装置の上部に設けられるチャンバ内に回転式で装着および懸架されるごみ貯蔵カセットであって、前記ごみ貯蔵カセットは、
実質的に管状のコアを規定する内壁と;
外壁と;
前記内壁および前記外壁をつなぐ環状底部と;
前記内壁と前記外壁の間に設けられ、ごみパッケージを生成するためのごみ貯蔵チューブを収容するための貯蔵部と;
前記外壁に設けられる構造体であって、前記構造体は前記外壁から周方向に延び、前記構造体の外周の周りで間隔を空けて配置される複数のスロットまたは複数のリブを備え、各スロットまたは各リブがごみ貯蔵チャンバに対する前記カセットの回転のためのごみ貯蔵カセット回転体の内面に設けられるリブまたはスロットのそれぞれの位置に配置される構造体と;を備えることを特徴とするごみ貯蔵カセット。
(項目23)ごみ貯蔵装置に用いられるごみ貯蔵カセット回転体であって、前記ごみ貯蔵装置は、前記装置の上部に設けられる受入チャンバを含み、前記ごみ貯蔵カセット回転体は、
前記チャンバに回転可能に装着されるよう構成され、
上環と;
前記上環から下方に延びる円筒壁と;
前記円筒壁の下側部分から内側に突起するフランジであって、前記ごみ貯蔵カセット回転体がその回転のために前記内側に突起するフランジから前記ごみ貯蔵カセットを懸架するよう構成されるフランジと;
前記ごみ貯蔵カセット回転体の内面に設けられる少なくとも一つのリブまたは少なくとも一つのスロットであって、回転係合のためにごみ貯蔵カセットに設けられる少なくとも一つの対応するスロットまたは少なくとも一つの対応するリブの位置に配置される少なくとも一つのリブまたは少なくとも一つのスロットと;を備えることを特徴とするごみ貯蔵カセット回転体。
(項目24)ごみ貯蔵装置であって、項目23の回転体と、前記装置の上部に設けられるごみ貯蔵カセット受入チャンバと、ごみ貯蔵カセットとを備え、前記ごみ貯蔵カセットは、
実質的に管状のコアを規定する内壁と;
外壁と;
前記内壁と前記外壁の間に設けられ、ごみパッケージを生成するためのごみ貯蔵チューブを収容するための貯蔵部と;
前記外壁に設けられ、前記外壁から突起し、前記チャンバ内に設けられる前記ごみ貯蔵カセット回転体を前記カセットの支持および回転のために位置させるよう構成される構造体であって、前記ごみ貯蔵カセットを前記ごみ貯蔵カセット回転体から懸架可能にする構造体と;
前記外壁の外面に設けられる少なくとも一つのスロットまたは少なくとも一つのリブであって、前記回転体の内面に設けられる少なくとも一つのリブまたは少なくとも一つのスロットの位置に配置される少なくとも一つのスロットまたは少なくとも一つのリブと;を備えることを特徴とするごみ貯蔵装置。
(項目25)ごみ貯蔵装置であって、前記装置の上部に設けられる受入チャンバと、前記チャンバに回転可能に装着される回転体とを備え、前記回転体は、
上環と;
前記上環から下方に延びる円筒壁と;
前記回転体円筒壁の内面に設けられる少なくとも一つのリブであって、前記チャンバ内で前記ごみ貯蔵カセットを支持し、前記回転体と前記カセットの間の回転係合を確実にするために、ごみ貯蔵カセットに設けられる少なくとも一つの対応する凹部の位置に配置される少なくとも一つのリブと、を備えることを特徴とするごみ貯蔵装置。