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特許7232897モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-22
(45)【発行日】2023-03-03
(54)【発明の名称】モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   B05D 1/02 20060101AFI20230224BHJP
   B05B 12/00 20180101ALI20230224BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20230224BHJP
   B01F 35/20 20220101ALI20230224BHJP
【FI】
B05D1/02 D
B05B12/00 Z
B05C11/10
B01F35/20
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021507644
(86)(22)【出願日】2019-08-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-09
(86)【国際出願番号】 US2019046224
(87)【国際公開番号】W WO2020036894
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2021-04-09
(31)【優先権主張番号】62/718,219
(32)【優先日】2018-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/534,867
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515198670
【氏名又は名称】カーライル フルイド テクノロジーズ,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン ジーン ガーンジー
【審査官】小久保 勝伊
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-531162(JP,A)
【文献】特表2017-518550(JP,A)
【文献】特表2007-507017(JP,A)
【文献】特表2003-500743(JP,A)
【文献】特表2004-510365(JP,A)
【文献】特開平11-247738(JP,A)
【文献】特開2004-97154(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 21/00-35/95
B05B 12/00
B05C 11/10
B05D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを介して、流体混合及び分注システム用のユニット構成を受け取るステップであって、前記ユニット構成は、複数の流体ハードウェアコンポーネントを有し、前記複数の流体ハードウェアコンポーネントは被覆を提供するように構成されている、ステップと、
記複数の流体ハードウェアコンポーネントに対応する複数のソフトウェアモジュールを判定するステップと、
記複数の流体ハードウェアコンポーネントに対応する前記複数のソフトウェアモジュールを読み込むことにより、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームを構成し、前記モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームは、前記複数の流体ハードウェアコンポーネントとの接続に基づいて自動的に再構成する複数のチャネルを備えている、ステップと、
を有する方法。
【請求項2】
前記モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームは、前記複数のソフトウェアモジュール及びハードウェア抽象化層(HAL)を有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記HALが、前記複数のソフトウェアモジュール又はこれらの組合せに提供されるべき1つ又は複数の計測値を判定する、前記複数のソフトウェアモジュールから受け取られた1つ又は複数の制御値を抽象的に表現するステップを有し、前記1つ又は複数の計測値は、前記複数の流体ハードウェアコンポーネントから受け取られた1つ又は複数の流体ハードウェア値に基づいている請求項2に記載の方法。
【請求項4】
記複数のソフトウェアモジュールは、コントローラモジュール、流量計モジュール、モーターモジュール、ユーザーインターフェースモジュール、又はこれらの組合せを有する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
記複数の流体ハードウェアコンポーネントは、流量計、モーター、ポンプ、又はこれらの組合せを有する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
記複数の流体ハードウェアコンポーネントに基づいて前記ユニット構成を自動的に判定するステップを有する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ユーザーインターフェースからの入力に基づいて前記ユニット構成を判定するステップを有する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザーインターフェースは、複数コンポーネントソフトウェアアプリケーションを介した前記ユニット構成用の1つ又は複数の選択肢を表示している請求項7に記載の方法。
【請求項9】
1つ又は複数の制御入力に基づいて前記1つ又は複数の流体の混合及び供給を制御するステップを有する請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数コンポーネント流体供給システムであって、
ユーザーインターフェースと、
数の流体ハードウェアコンポーネントであって、被覆を提供するように構成されている複数の流体ハードウェアコンポーネントと、
コントローラ及びハードウェア抽象化層を有するモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームと、
を有し、
前記コントローラは、プロセッサ及びメモリを有し、且つ、
前記コントローラは、
記複数の流体ハードウェアコンポーネントを有するユニット構成を受け取り、
記複数の流体ハードウェアコンポーネントに対応する複数のソフトウェアモジュールを判定し、且つ、
記複数の流体ハードウェアコンポーネントに対応する前記複数のソフトウェアモジュールを読み込むことにより、前記モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームを構成し、前記モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームは、前記複数の流体ハードウェアコンポーネントとの接続に基づいて自動的に再構成する複数のチャネルを備えている
ように構成されている、システム。
【請求項11】
記複数のソフトウェアモジュールは、コントローラモジュール、流量計モジュール、モーターモジュール、ユーザーインターフェースモジュール、又はこれらの組合せを有する請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
記複数の流体ハードウェアコンポーネントは、流量計、モーター、ポンプ、又はこれらの組合せを有する請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
記複数のソフトウェアモジュールのうちの1つのソフトウェアモジュールは、コントローラモジュールを有し、且つ、前記コントローラモジュールは、前記流量計、前記モーター、前記ポンプ、又はこれらの組合せに対して実施されるべき調節を反復的に判定するように構成されている請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
記複数のソフトウェアモジュールのそれぞれのソフトウェアモジュールは、前記複数のチャネルのうちの別個のチャネルを介して前記複数の流体ハードウェアコンポーネントのうちの1つの個別の流体ハードウェアコンポーネントとの通信状態にある請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記ユニット構成は、前記複数のソフトウェアモジュールに対して、且つ、前記複数の流体ハードウェアコンポーネントに対して、マッピングされた前記複数のチャネルを有する請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
命令を有する、1つ又は複数の有形の非一時的な機械可読媒体であって、
前記命令は、プロセッサが、
複数コンポーネント流体供給システム用のユニット構成を受け取り、前記ユニット構成は、複数の流体ハードウェアコンポーネントを有し、前記複数の流体ハードウェアコンポーネントは被覆を提供するよう構成され
前記ユニット構成に対応する複数のソフトウェアモジュールを判定し、且つ、
前記ユニット構成に対応する前記複数のソフトウェアモジュールを読み込むことにより、前記複数コンポーネント流体供給システムを構成し、前記複数コンポーネント流体供給システムは、前記複数の流体ハードウェアコンポーネントとの接続に基づいて自動的に再構成する複数のチャネルを備えている
ようにするべく構成されている、機械可読媒体。
【請求項17】
記複数のソフトウェアモジュールは、コントローラモジュール、流量計モジュール、モーターモジュール、ユーザーインターフェースモジュール、又はこれらの組合せを有する請求項16に記載の機械可読媒体。
【請求項18】
記複数の流体ハードウェアコンポーネントは、流量計、モーター、ポンプ、又はこれらの組合せを有する請求項16に記載の機械可読媒体。
【請求項19】
前記命令は、前記プロセッサが、前記ユニット構成に対応する前記複数のソフトウェアモジュールをインストールし、且つ、その他のソフトウェアモジュールをアンインストールする、ようにするべく構成されている請求項16に記載の機械可読媒体。
【請求項20】
前記複数コンポーネント流体供給システムは、2つの流体の混合及び分注を可能にするように構成されている請求項16に記載の機械可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月13日付けで出願された「MODULAR PLURAL COMPONENT PLATFORM」という名称の米国仮特許出願第62/718,219号の優先権及び利益を主張するものであり、この特許文献の内容は、すべての目的のために、引用により、本明細書に包含される。
【0002】
本開示は、一般に、流体混合及び分注システムに関し、且つ、更に詳しくは、流体混合及び流体分注用のモジュラー型プラットフォームに関する。
【背景技術】
【0003】
流体混合及び分注システムの分野においては、検知コンポーネント(例えば、センサ、流量計)により、混合及び分注動作を実行するコンポーネントハードウェアと関連する様々なパラメータを監視することができる。ユーザーインターフェースから入力を受け取り、且つ、入力に従ってコンポーネントハードウェアを制御することにより、制御システムが、様々なハードウェアコンポーネントの管理及び監視を促進している。又、コンポーネントハードウェアと関連するパラメータをユーザーインターフェース上において表示することもできる。通常は、新しい且つ/又は異なるコンポーネントハードウェアが流体管理システム内において設置されるのに伴って、新しい且つ/又は異なるコンポーネントハードウェアに対応するべく、システムが再設計又は置換されている。例えば、ソフトウェアと関連する制御システムは、コンポーネントハードウェアの特定の構成について動作するように、設計することができる。
【発明の概要】
【0004】
以下、当初特許請求された実施形態の範囲内の相応する特定の実施形態について要約する。これらの実施形態は、特許請求されている実施形態の範囲を限定することを意図したものではなく、むしろ、これらの実施形態は、特許請求された実施形態の可能な形態の簡潔な概要の提供を意図したものであるに過ぎない。実際に、本開示は、後述される実施形態に類似したものであってもよい、或いは、これらとは異なるものであってもよい、様々な形態を包含しうる。
【0005】
第1の実施形態において、方法は、プロセッサを介して、流体混合及び分注システム用のユニット構成を受け取るステップを含み、この場合に、ユニット構成は、1つ又は複数の流体ハードウェアコンポーネントを含む。又、方法は、1つ又は複数の流体ハードウェアコンポーネントに対応する1つ又は複数のソフトウェアモジュールを判定するステップと、1つ又は複数の流体ハードウェアコンポーネントに対応する1つ又は複数のソフトウェアモジュールを読み込むことにより、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームを構成するステップと、を含む。
【0006】
第2の実施形態において、複数コンポーネント流体供給システムは、ユーザーインターフェースと、1つ又は複数の流体ハードウェアコンポーネントと、コントローラ及びハードウェア抽象化層を有するモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームと、を含む。コントローラは、プロセッサ及びメモリを含み、且つ、1つ又は複数の流体ハードウェアコンポーネントを含むユニット構成を受け取り、1つ又は複数の流体ハードウェアコンポーネントに対応する1つ又は複数のソフトウェアモジュールを判定し、且つ、1つ又は複数の流体ハードウェアコンポーネントに対応する1つ又は複数のソフトウェアモジュールを読み込むことにより、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームを構成する、ように構成されている。
【0007】
第3の実施形態において、命令を有する、1つ又は複数の有形の非一時的な機械可読媒体は、プロセッサが、1つ又は複数の流体ハードウェアコンポーネントを有する複数コンポーネント流体供給システム用のユニット構成を受け取る、ユニット構成に対応する1つ又は複数のソフトウェアモジュールを判定する、且つ、ユニット構成に対応する1つ又は複数のソフトウェアモジュールを読み込むことにより、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームを構成する、ようにするべく構成されている。
【0008】
本開示のこれらの且つその他の特徴、態様、及び利点については、以下の詳細な説明が、以下の、同一の参照符号が図面の全体を通じて同一の部分を表している、添付図面との関連において参照された際に、更に十分に理解することができよう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の態様による、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームの一実施形態のブロック図である。
図2】本開示の態様による、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームのチャネルの一実施形態の概略図である。
図3】本開示の態様による、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームの一実施形態のブロック図である。
図4】本開示の態様による、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームの制御システムの一実施形態のフロー図である。
図5】本開示の態様による、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームの制御システムの一実施形態のフロー図である。
図6】本開示の態様による、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームの実施形態のブロック図である。
図7】本開示の態様による、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームの実施形態のブロック図である。
図8】本開示の態様による、複数コンポーネント混合及び分注用途における図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームの一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の1つ又は複数の特定の実施形態について説明することとする。これらの実施形態の簡潔な説明の提供を目的として、本明細書においては、実際の実装形態のすべての特徴について記述されてはいない場合がある。任意のエンジニアリング又は設計プロジェクトにおけると同様に、このような任意の実際の実装形態の開発においては、実装形態ごとに変化しうる、システムに関係する且つビジネスに関係する制約の順守などの、開発者の特定の目標を実現するべく、多数の実装固有の決定を下さなければならないことを理解されたい。更には、このような開発の努力は、複雑になりうると共に時間を所要しうるが、それにも拘らず、本開示の利益を有する当業者にとっては、設計、組立、及び製造の日常的な作業(routine undertaking)となるであろうことを理解されたい。
【0011】
本開示の様々な実施形態の要素について紹介する際に、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、及び「前記(said)」という冠詞は、それらの要素の1つ又は複数が存在していることを意味するべく、意図されている。「有する(comprising)」、「含む(including)」、及び「有する(having)」という用語は、包含的となることを意図しており、且つ、列挙された要素以外の更なる要素が存在しうることを意味している。
【0012】
本開示の実施形態は、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム用のシステム及び方法を対象としている。本明細書において記述されているモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームは、流体混合及び分注ハードウェア用の制御及び通信を提供している。背景を提供するべく、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームについては、塗料噴霧用途に対するその適用の観点において記述されているが、その他の用途は、産業的/化学的混合及び処理システム、燃料及び液圧供給システム、などを含みうる。
【0013】
本明細書において記述されている技法は、複数コンポーネントプラットフォームが、コンポーネントハードウェアの所与の構成に基づいて再構成されることを許容し、且つ、可能にしている。共通制御システムが、特定のコンポーネントハードウェアに対応する再構成可能なソフトウェアモジュールを有することができる。ソフトウェアモジュールは、モジュールが、特定の構成用のコンポーネントハードウェアにマッチングするべく、共通制御システムにインストール及び/又はアンインストールされうるように、相互交換可能である。従って、共通制御システムは、変化するソフトウェアモジュールを必要とする様々な流体混合及び分注動作において、使用することができる。
【0014】
以上の内容に留意した状態において、例えば、複数コンポーネントプラットフォームの効率的な動作を可能にするべく、本明細書において記述されている技法を内蔵しうるモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームについて説明することが有用でありうる。従って、図1は、流体(例えば、塗料)噴霧用途などの、様々な流体混合及び分注用途において適しうるモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の一実施形態のブロック図である。描かれている実施形態において、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、ユーザーインターフェース18と、1つ又は複数のソフトウェアモジュール20及びハードウェア抽象化層(HAL)22を有する共通制御システム12と、流体ハードウェア24と、を含む。共通制御システム12は、ユーザーインターフェース18から入力を受け取るように、且つ、流体ハードウェア24に出力を提供するように、構成されており、或いは、この逆も又真である。
【0015】
共通制御システム12は、産業用コントローラを含むことができると共に、従って、プロセッサ14及びメモリ16を含むことができる。プロセッサ14は、複数のマイクロプロセッサ、1つ又は複数の「汎用」マイクロプロセッサ、1つ又は複数の特殊目的マイクロプロセッサ、1つ又は複数の用途固有の集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、及び/又は1つ又は複数の縮小命令セット(RISC)プロセッサ、或いは、これらのなんらかの組合せを含みうる。メモリ16は、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)などの揮発性メモリ及び/又はROMなどの不揮発性メモリ、ハードライブ、メモリカード、メモリスティック(例えば、USBスティック)、などを含みうる。メモリ16は、プロセッサ14によって実行可能である、且つ、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10を制御するのに適した、コンピュータプログラム又は命令を含むことができる。メモリ16は、後述するように、プロセッサ14によって実行可能である、且つ、様々な値を検出する、且つ、制御アクションを提供する、のに適した、コンピュータプログラム又は命令を更に含みうる。特定の実施形態において、プロセッサ14、メモリ16、及び/又は共通制御システム12、並びに/或いは、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のその他の部分は、プログラミング可能なロジックコントローラ(PLC:Programmable Logic Controller)内において含まれうる。例えば、PLCは、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10に接続された装置を通知する信号(即ち、個別入出力(I/O)インターフェースを介して)及び/又は制御動作を通知する信号を受け取るように構成することができる。又、PLCは、接続された装置に対応する、且つ/又は、制御動作を通知する、信号を出力することもできる。
【0016】
ユーザーインターフェース18は、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の値、画像、及びその他の情報を表示するように構成されている。このような値は、流体ハードウェア24において計測されたパラメータ及び/又は計測されたパラメータに基づいてソフトウェアモジュール20によって判定された値を含みうる。又、いくつかの実施形態において、ユーザーインターフェース18は、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のユーザーに選択肢を提供することもできる。例えば、ユーザーインターフェース18は、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のパラメータ又は値を調節するべく、選択肢を表示することができる。又、ユーザーインターフェース18は、(例えば、混合サイクルを開始するべく、1つ又は複数の流体を分注するべく、などのように)特定の動作モードに入るべく、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10用の選択肢を表示するこもできる。ユーザーに提示される様々な選択肢に基づいて、ユーザーは、ユーザーインターフェース18を介して、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10にユーザー入力を提供することができる。例えば、ユーザーは、ユーザーインターフェース18を介して流量を調節するべく、入力を提供することができる。ユーザーインターフェース18は、ローカル及び/又はリモートインターフェースであってよい。例えば、ユーザーインターフェース18は、有線接続を介して共通制御システム12にローカル接続されていてもよく、或いは、無線接続を介して共通制御システム12にリモート接続されていてもよい。
【0017】
ユーザーインターフェース18は、ユーザー入力を通知する信号を共通制御システム12に送信することができる。共通制御システム12のソフトウェアモジュール20は、ユーザーインターフェース18から入力信号を受け取ることができる。いくつかの実施形態において、ソフトウェアモジュール20は、コントローラ、流量計モジュール、モーターパワーモジュール、ユーザーインターフェースモジュール、及びその他の類似のソフトウェアモジュールを含みうる。ユーザーインターフェース18から受け取られたユーザー入力に基づいて、ソフトウェアモジュール20は、HAL22に送信されるべき値を判定することができる。いくつかの実施形態において、ソフトウェアモジュール20によって判定される値は、流体ハードウェア24に対して実施されるべき、動作パラメータに対する調節などの、調節の実際の値であってよい。例えば、ユーザーが、ターゲット流量に対して流量を調節するべく、ユーザーインターフェース18に入力を提供した場合に、ソフトウェアモジュール20は、ターゲット流量を計測された流量と比較することができると共に、実際の流量調節の値について通知する出力をHAL22に提供することができる。又、いくつかの実施形態において、ソフトウェアモジュール20は、HAL22から受け取られた値に基づいて、ユーザーインターフェース10において表示されるべき値及びパラメータを提供することもできる。
【0018】
HAL22は、ソフトウェアモジュール20から実際の値を受け取ることができると共に、流体ハードウェア24に対する出力用の実際の値を表す抽象値を生成することができる。例えば、HAL22が、流量に対する調節を通知する実際の値を受け取った場合に、HAL22は、実際の流量調節を抽象値に変換することができると共に、抽象値を流体ハードウェア24に(例えば、ポンプ及び/又は弁に)提供することができる。実際に、HAL22は、ソフトウェアモジュール20から受け取られた値を変換する、且つ、抽象的に表す、ように構成されている。HAL22によって判定された抽象値に基づいて、抽象値を通知する信号を共通制御システム12によって生成することができると共に流体ハードウェア24に送信することができる。これに加えて、HAL22は、特定のソフトウェアモジュール20及び流体ハードウェア24の特定のコンポーネントに通信するように構成された独立的なハードウェアインターフェースモジュールを含むこともできる。
【0019】
流体ハードウェア24は、共通制御システム12から抽象値を通知する信号を受け取ることができると共に、抽象値に基づいて適切なアクションを判定することができる。例えば、共通制御システム12が、流量を調節するための命令を通知する出力信号を提供している場合には、流体ハードウェア24のポンプ及び/又は弁は、相応して流量を調節することができる。又、いくつかの実施形態において、共通制御システム12は、流体ハードウェア24から、様々な計測値を含みうるデータを受け取ることができる。流体ハードウェア24から受け取られたデータは、共通制御システム12による様々な流体混合及び分注パラメータの制御を促進する。
【0020】
図2は、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のチャネルの一実施形態の概略図である。モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、流体ハードウェア24と共通制御システム12の間の通信を提供するように構成されたチャネルを含むことができる。本明細書において記述されているように、共通制御システム12は、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10用の様々な監視及び制御機能を提供するように構成されている。一実施形態において、流体ハードウェア24のそれぞれの特定のコンポーネントには、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の独立的なチャネルが割り当てられている。独立的チャネルは、流体ハードウェア24の特定のコンポーネント、HAL22の対応するハードウェアインターフェースモジュール、及び対応するソフトウェアモジュール20の間の通信を提供するように、構成されている。描かれているように、共通制御システム12は、チャネル1ハードウェアインターフェースモジュール42、チャネル2ハードウェアインターフェースモジュール44、及びチャネル3ハードウェアインターフェースモジュール46を有するエンクロージャ40内において含まれている。又、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、3つ未満又は超の数のチャネルを有することもできる。
【0021】
それぞれのチャネルハードウェアインターフェースモジュール(即ち、チャネル1ハードウェアインターフェースモジュール42、チャネル2ハードウェアインターフェースモジュール44、及びチャネル3ハードウェアインターフェースモジュール46)は、チャネルハードウェアインターフェースモジュールが結合された1つ又は複数の流体ハードウェアコンポーネントを検出及び識別することを可能にする識別データ(「ID」)を含みうる。IDは、特定の流体ハードウェアコンポーネントに対応する特定の識別データ及び/又は共通制御システム12によって読み込まれうるソフトウェアモジュールに対応する特定の識別データを含むことができる。IDは、それぞれのチャネルハードウェアインターフェースモジュールに対応するメモリ内において保存することができる。それぞれのチャネルハードウェアインターフェースモジュールは、高周波識別(RFID:Radio-Frequency IDentification)タグ、バーコード、光学識別コード、又はIDに対応する任意のその他の適切な技法を介して、結合された流体ハードウェアコンポーネントの特定のアイデンティティを検出することができる。流体ハードウェアコンポーネントの検出されたアイデンティティに基づいて、チャネルハードウェアインターフェースモジュールは、共通制御システム12に結合及び/又は接続された流体ハードウェアコンポーネントを判定することができる。又、特定の実施形態において、チャネルハードウェアインターフェースモジュールは、共通制御システム12に読み込まれるべきソフトウェアモジュールを判定することもできる。従って、それぞれのチャネルは、様々なユニット構成に接続するべく、且つ、その通信を提供するべく、再構成可能であってよい。例えば、チャネル1ハードウェアインターフェースモジュール42は、第1構成において第1タイプの流体コンポーネントに接続することができると共に、第2構成において第2の且つ異なるタイプのコンポーネントに接続することができる。従って、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、様々なタイプの流体コンポーネントに接続するべく、且つ、その通信を提供するべく、手動的に且つ/又は自動的に再構成するチャネルを含むことができる。特定の実施形態において、IDは、個々の流体ハードウェアチャネル(例えば、チャネル1、チャネル2、など)の構成を自動的に識別するべく、共通制御システム12によって使用することができる。例えば、チャネルハードウェアインターフェースモジュールは、流体ハードウェアコンポーネントに対応する特定のコンポーネントであってよく、且つ、IDは、特定のコンポーネントを規定することができる。
【0022】
それぞれのチャネルハードウェアインターフェースモジュール(即ち、チャネル1ハードウェアインターフェースモジュール42、チャネル2ハードウェアインターフェースモジュール44、及びチャネル3ハードウェアインターフェースモジュール46)は、流体ハードウェアのコンポーネントと共通制御システム12の間のインターフェースを提供するように構成されている。図2の実施形態において、チャネル1ハードウェアインターフェースモジュール42は、チャネル1を介して、チャネル1流体ハードウェアコンポーネント52との通信状態にある。チャネル2ハードウェアインターフェースモジュール44は、チャネル2を介して、チャネル2流体ハードウェアコンポーネント54との通信状態にある。チャネル3ハードウェアインターフェースモジュール46は、チャネル3を介して、チャネル3流体ハードウェアコンポーネント56との通信状態にある。これに加えて、チャネル1流体ハードウェアコンポーネント52、チャネル2流体ハードウェアコンポーネント54、及びチャネル3流体ハードウェアコンポーネント56は、それぞれ、その個々のチャネルを介して、混合モジュール58との通信状態にもある。混合モジュール58は、様々な流体混合及び分注システムを含みうる。例えば、混合モジュール58は、塗料噴霧ミキサ及び/又はアプリケータであってよい。
【0023】
更には、共通制御システム12は、エンクロージャ40に物理的に且つ/又は通信自在に接続されたマン-マシンインターフェース(HMI:Human-Machine Interface)60(例えば、ユーザーインターフェース)を介して制御することができる。又、HMI60に加えて、或いは、これとは独立的に、共通制御システム12は、無線インターフェース62により、制御することもできる。無線インターフェース62は、ユーザーのやり取り及び共通制御システム12の制御を提供するタブレット、電話機、又は類似の装置を含みうる。いくつかの実施形態において、HMI60及び/又は無線インターフェース62は、本明細書において記述されているユーザーインターフェース18を含む。本明細書において記述されているように、1つ又は複数のユーザーは、タッチスクリーン、ディスプレイ、キーボード、マウス、拡張現実/仮想現実システムのみならず、タブレット、スマートフォン、ノートブック、などを含みうるユーザーインターフェース18を介して、共通制御システム12とインターフェースすることができる。特定の実施形態において、HMI60は、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10から省略することができる(例えば、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、エンクロージャ40に通信自在に接続された物理的ユーザーインターフェースを欠いていてもよい)。
【0024】
いくつかの実施形態において、共通制御システム12は、異なる/別個のコントローラ又はPLCなどの、別のソースから、通信プロトコルを介して制御することができる。通信プロトコルは、ethernet(登録商標)/IP、ProfitNet、Modbus、その他のタイプの通信プロトコル、又はこれらの組合せを含みうる。例えば、HMI60を有する又は有していないモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の実施形態において、共通制御システム12は、異なる/別個のコントローラ又はPLCから通信プロトコルを介して制御することができる(例えば、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、HMI60に加えて、又はこの代わりに、異なる/別個のコントローラ又はPLCを含むことができる)。
【0025】
図3は、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の一実施形態のブロック図である。図示のように、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、ユーザーインターフェース18と、共通制御システム12と、流体ハードウェア24と、を含む。共通制御システム12は、ユーザーインターフェース18からの入力に基づいて制御アクションを流体ハードウェア24に提供することができると共に、流体ハードウェア24から受け取られた値及びパラメータに基づいてユーザーインターフェース18において表示されるべき値を提供することができる。描かれているように、共通制御システム12は、ソフトウェア20と、HAL22と、プリント回路基板(PCB:Printed Circuit Board)26と、ユニット構成ファイル28と、I/Oマッピングファイル30と、複数コンポーネントソフトウェアアプリケーション31と、を有するサブグループを含む。
【0026】
ソフトウェアモジュール20は、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の様々な機能を実行しうるソフトウェアを含む。図3に示されているように、ソフトウェアモジュール20は、比例-積分-微分(PID:Proportional-Integral-Derivative)コントローラ80及び82と、流量計84及び86と、モーターコントローラ88及び90と、ユーザーインターフェースモジュール92及び94と、を含む。いくつかの実施形態において、ソフトウェアモジュール20は、その他のタイプのモジュールを含みうる。PIDコントローラ80及び82は、共通制御システム12が制御アクションを実行するべきかどうかを判定するように構成されている。例えば、PIDコントローラ80及び82は、流体ハードウェア24において規定されている流量を維持するべく、入力を受け取ることができる。規定された流量に基づいて、PIDコントローラ80及び82は、規定された流量を流体ハードウェア24からの流量計84及び86によって判定された且つ/又は受け取られた計測流量と比較することにより、制御アクションが共通制御システム12によって実行されるべきかどうかを判定することができる。PIDコントローラ80及び82による判定に基づいて、モーターコントローラ88及び90は、HAL22を介して流体ハードウェア24に流量値を通知する信号を生成し且つ/又は送信するように構成されている。流量値は、流体ハードウェア24における流量に対する調節であってもよい。特定の実施形態においては、ポンプが、モーターコントローラ88及び90に加えて、又はこの代わりに、流体ハードウェア24において流量を制御することができる。
【0027】
ユーザーインターフェース92及び94は、ユーザーインターフェース18からデータ及び入力を受け取るように、且つ、データ及び入力を共通制御システム12の関連する部分に提供するように、構成されている。例えば、ユーザーインターフェースモジュール92及び94は、本明細書において記述されている規定された流量を受け取ることができると共に、規定された流量を通知する信号をPIDコントローラ80及び82に出力することができる。又、ユーザーインターフェースモジュール92及び94は、データ及び出力を共通制御システム12からユーザーインターフェース18に提供するように構成されている。それぞれのソフトウェアモジュール20は、混合モジュールの特定の流体に対応しうる(例えば、PIDコントローラ、流量計、及びモーターコントローラは、特定の流体に対応しうる)。
【0028】
共通制御システム12は、PCB26を介して流体ハードウェア24に信号を提供するように構成することができる。描かれているように、PCB26は、プロセッサ14と、メモリ16と、シリアル通信110と、PCB入出力(I/O)114と、ethernet(登録商標)通信116と、相互集積回路(I2C)118と、を含む。又、PCB26は、処理、メモリ、及び/又は通信機能を提供するように構成されたその他のコンポーネントを有することもできる。プロセッサ14は、ソフトウェアモジュール20及び共通制御システム12のその他のモジュール内において含まれているコンピュータプログラム及び命令を実行するように構成されている。例えば、プロセッサ14は、PIDコントローラ80又は82のコンピュータプログラム又は命令を介して、流量が調節されるべきであると判定することができると共に、相応して、コマンド及び/又は信号を出力することができる。メモリ16は、プロセッサ14によって実行可能であるコンピュータプログラム又は命令を含むことができると共に、流体ハードウェア24において計測された様々な値を保存することができる。
【0029】
PCB-I/O114は、シリアル通信110及びethernet(登録商標)通信116のためにPCB26において入力及び出力接続を提供するように構成されている。特定の実施形態において、その他の通信の形態(例えば、Bluetooth(登録商標)、WIFI、など)を共通制御システム12内において使用することができる。PCB-I/O114は、本明細書において記述されているユニット構成28に従って、個々のソフトウェアモジュール20、流体ハードウェア24の個々のコンポーネント、及び/又はPCB26の個々のコンポーネントに固有のものであってよい。シリアル通信110及びethernet(登録商標)通信116は、PCB26から流体ハードウェア24への通信経路を提供することができる。例えば、シリアル通信110及び/又はethernet(登録商標)通信116は、流量を調節するための命令と共に、信号をPCB26から流体ハードウェア24まで搬送することができる。I2C118は、プロセッサ14がPCB26の周辺装置と通信するためのインターフェースを提供することができる。特定の実施形態において、その他の形態の通信により、プロセッサ14がPCB26の周辺装置と通信するためのインターフェースを提供することができる。
【0030】
ユニット構成28は、流体ハードウェア24及びソフトウェアモジュール20の特定の構成を含む。特定の実施形態において、ユニット構成28は、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のユーザーによって識別されてもよく、且つ、ユーザーインターフェース18に1つ又は複数の入力として提供されてもよい。ユーザーインターフェース18に対する1つ又は複数のユーザー入力に基づいて、共通制御システム12は、1つ又は複数のユーザー入力に対応するソフトウェアモジュール20を読み込むことができる。又、ユニット構成28は、それぞれのソフトウェアモジュール20、流体ハードウェア24のそれぞれのコンポーネント、及びモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のその他の態様に接続された特定のチャネルを含みうる。
【0031】
特定の実施形態において、ユニット構成28は、個別I/Oインターフェース又はネットワークI/Oインターフェースを介して、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10により、自動的に検出することができる。例えば、流体ハードウェア24がモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10に接続されるのに伴って、個別I/Oインターフェースは、接続される流体ハードウェア24の特定のコンポーネントを自動的に検出するように、且つ、対応するソフトウェアモジュール20を読み込むべく信号を共通制御システム12に出力するように、構成することができる。個別I/Oインターフェースは、個別デジタル信号及び/又は個別アナログ信号を介して動作することができる。これに加えて、個別I/Oインターフェースは、PLC内において含まれていてもよい。例えば、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、個別I/Oインターフェース及び/又は本明細書において記述されているモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のその他の部分を含むPLCを含むことができる。特定の実施形態において、ネットワークI/Oインターフェースは、接続されている流体ハードウェア24の特定のコンポーネントを検出するように、且つ、それぞれのコンポーネントのアイデンティティを共通制御システム12に伝達するように、構成することができる。モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10によって利用されうる様々なユニット構成28は、メモリ16に保存することができる。
【0032】
I/Oマッピングファイル30は、PCB26のPCB-I/O114及び流体ハードウェア24の流体ハードウェアI/O109に基づいた、接続されている流体ハードウェアI/O場所のリストを含む。I/Oマッピングファイル30は、I/O信号をユーザーインターフェース18からPCB26に、PCB26からユーザーインターフェース18に、PCB26から流体ハードウェア24に、且つ、流体ハードウェア24からPCB26に、マッピングしている。I/Oマッピングファイル30は、流体ハードウェア24のコンポーネントがインストール及び/又はアンインストールされるのに伴って、変化しうると共に、I/Oマッピングファイル30は、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のユニット構成28に基づいて、メモリ16から読み込むことができる。特定の実施形態において、I/Oマッピングファイル30は、個別I/Oインターフェースにおいて検出された流体ハードウェア24のコンポーネントに基づいて更新することができる。
【0033】
複数コンポーネントソフトウェアアプリケーション31は、共通制御システム12を構成及び制御するための一般的なソフトウェアを提供している。例えば、ソフトウェアは、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10に提供される入力を読み取るように、共通制御システム12によって実行されるべきアクションを判定するように、その制御アクションに基づいて出力を提供するように、且つ、必要に投じてプロセスを繰り返し反復するように、構成することができる。又、いくつかの実施形態において、複数コンポーネントソフトウェアアプリケーション31は、特定のユニット構成28に基づいて読み込まれたソフトウェアモジュール20を変更するべく、出力信号を出力することもできる。
【0034】
図3に示されているように、流体ハードウェア24は、流量計100と、弁102と、電気-圧力(EP:Electrical-to-Pressure)トランスデューサ104と、センサ106と、モーターアンプ108と、流体ハードウェアI/O109と、を含む。又、いくつかの実施形態において、流体ハードウェア24は、その他の流体コンポーネントを含むことができる。流体ハードウェア24のそれぞれのコンポーネントは、本明細書において記述されている独立的なチャネルを介して共通制御システム12と通信するように構成されている。更には、流体ハードウェア24のそれぞれのコンポーネントは、共通制御システム12のHAL22から信号を受け取るように、且つ、その受け取られた信号に応答して様々なアクションを実行するように、構成されている。例えば、モーターアンプ108は、共通制御システム12からの受け取られた信号に応答して流量を調節することができる。弁102は、流体ハードウェア24の間における流体の移動を制御することができる。流体ハードウェアI/O109は、流体ハードウェア24において信号を受け取る且つ出力するための物理的場所を識別することができると共に、PCB-I/O114にマッピングすることができる。流体ハードウェア24の様々なコンポーネントは、図2を参照して記述されているように、混合モジュール58と統合することができると共に/又は、これに接続することができる。
【0035】
図4は、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の共通制御システム12の一実施形態の動作を示すフロー図140である。本明細書において留意されているように、ユーザーは、様々な入力をモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10に提供するべく、ユーザーインターフェース18とやり取りすることができる。いくつかの実施形態において、入力は、流量、モーター速度、混合比率、及び/又はその他の混合モジュールパラメータを含むことができる。ブロック142において、共通制御システム12は、ユーザーインターフェース18から、入力を通知する信号を受け取っている。特定の実施形態において、入力を通知する信号は、PLCの個別I/Oインターフェース及び/又はPLCとやり取りする通信ネットワークを介して受け取ることができる。例えば、入力は、ユーザーインターフェース18に提供することができると共に、出力信号を介して個別I/Oインターフェースに出力することができる。個別I/Oインターフェースは、入力を通知する信号を受け取ることができると共に、入力を通知する信号を共通制御システム12のコントローラ(例えば、PLCのコントローラ)に出力することができる。
【0036】
ブロック144において、共通制御システム12は、ユーザーインターフェース18からの入力に基づいて混合モジュール調節を判定している。例えば、PIDコントローラ80及び82は、調節がそのコンポーネントに対して実施されるべきであるかどうかを判定するべく、ユーザーインターフェース18からの受け取られた入力を流体ハードウェア24のコンポーネントからの検知された計測値と比較することができる。又、いくつかの実施形態において、共通制御システム12は、入力を実現することになる混合モジュール調節を反復的に判定するように構成することもできる。例えば、共通制御システム12は、ユーザー入力に対応するターゲット流量が実現される時点まで、計測された流量を調節するべく、出力信号を反復的に判定及び生成することができる。特定の実施形態において、PIDコントローラ80及び82は、ユーザー入力とは独立的に、結合された流体ハードウェアの様々なパラメータを反復的に調節することができる(例えば、共通制御システム12は、結合された流体ハードウェアの閉ループ制御を実行することができる)。
【0037】
ブロック146において、共通制御システム12は、流体ハードウェア24に出力されることになるパラメータを判定している。HAL22は、個々のソフトウェアモジュール20によって判定された調節を受け取るように、且つ、流体ハードウェア24に出力されるべき抽象パラメータを判定するように、構成されている。抽象パラメータは、個々のソフトウェアモジュール20によって判定された調節に対応しうると共に、ブロック148に示されているように、混合モジュール出力信号を介して流体ハードウェア24に共通制御システム12によって出力することができる。特定の実施形態において、混合モジュール出力信号は、個別I/Oインターフェースを介して出力することができる。流体ハードウェア24は、共通制御システム12から受け取られた混合モジュール出力信号内において含まれている抽象パラメータに基づいて調節を実行するように構成することができる。従って、流体ハードウェア24の構成を変更するべく、共通制御システム12は、ユーザーインターフェース18において入力を受け取るように、入力に基づいて調節を判定するように、且つ、このような調節を通知する信号を流体ハードウェア24に出力するように、構成することができる。
【0038】
図5は、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の共通制御システム12の一実施形態の動作を示すフロー図150である。モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の制御動作の実行に加えて、共通制御システム12は、流体ハードウェア24の検知された計測値を通知する抽象パラメータを受け取るように、且つ、その計測値をユーザーに表示するように、構成することができる。ブロック152において、共通制御システム12は、抽象パラメータを通知する混合モジュール信号を受け取っている。信号は、シリアル通信110及び/又はethernet(登録商標)通信116を介してPCB26のプロセッサ14において受け取ることができる。いくつかの実施形態において、混合モジュールは、流体ハードウェア24を含みうる。
【0039】
共通制御システム12が、検知されたパラメータを通知する抽象値を受け取った後に、HAL22は、ブロック154に示されているように、抽象値と関連する実際の値を判定することができる。次いで、HAL22は、ユーザーインターフェース18に出力されるべく、実際の値をソフトウェアモジュール20に提供することができる。例えば、HAL22は、複数コンポーネントソフトウェアアプリケーション31を介して、実際の値をユーザーインターフェースモジュール92又は94に提供することができる。ブロック156において、共通制御システム12は、流体ハードウェア24の計測値に対応しうる、混合モジュール値を通知するユーザーインターフェース信号を出力することができる。いくつかの実施形態において、プロセッサ14は、ユーザーインターフェース信号をユーザーインターフェース18に出力することができる。信号を受け取ることに応答して、ユーザーインターフェース18は、混合モジュール値を表示することができる。
【0040】
ブロック158において、共通制御システム12は、混合モジュール値に基づいて混合モジュール調節を判定することができる。例えば、共通制御システム12のPIDコントローラ80及び/又は82は、混合モジュール値をターゲット値と比較してもよく、且つ、比較に基づいて、ターゲット値を実現しうる混合モジュール調節を判定してもよく、或いは、増分的に混合モジュール値をターゲット値に向かって調節することもできる。ターゲット値は、ユーザーインターフェース18から受け取られた値であってもよく、或いは、共通制御システム12によって独立的に判定されてもよい。これに加えて、PIDコントローラ80及び82は、混合モジュール値をユーザーインターフェース18に提供するステップ(例えば、ブロック156)に加えて、又はこれとは独立的に、混合モジュール調節を判定することもできる(例えば、ブロック158)。共通制御システム12は、周期的インターバルにおいて自動的に、トリガインベントに基づいて自動的に、且つ/又は、ユーザーインターフェース18に提供される入力に基づいて、フロー図150に含まれているブロックのうちの1つ又は複数を実行することができる。
【0041】
図6は、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の一実施形態のブロック図160である。ブロック図160に示されている実施形態は、単一コンポーネント用のユニット構成(即ち、単一の流体を分注する用途におけるユニット構成)を描いている。従って、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、単一コンポーネントを制御するべく、再構成可能である。図示のように、単一コンポーネント用のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、共通制御システム12と、ユーザーインターフェース18と、流体ハードウェア24と、を含む。ブロック図160は、単一コンポーネントについて構成されていることから、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、共通制御システム12及び流体ハードウェア24のコンポーネントが接続されている単一のチャネル(チャネル1)を含む。例えば、流体ハードウェア24は、単一流体用のメーター100及びディスペンサ164を含み、これらの両方が、チャネル1に接続されている。共通制御システム12は、PIDコントローラ80、フィードバックメーターモジュール84、及びディスペンサモジュール162を含むソフトウェアモジュールを有し、これらのそれぞれも、チャネル1に接続されている。又、共通制御システム12は、ユーザーインターフェース18と通信するように構成されたユーザーインターフェースモジュール92をも含む。又、いくつかの実施形態において、流体ハードウェア24及び単一流体を有するモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10用のソフトウェアモジュールは、複数のチャネルを介して接続することもできる。例えば、フィードバックメーターモジュール84は、第1チャネルを介してメーター100に接続することができると共に、ディスペンサ162は、第2チャネルを介してディスペンサ164に接続することができる。
【0042】
PIDコントローラ80を含むソフトウェアモジュール、フィードバックメーターモジュール84、及びディスペンサモジュール162を有することに加えて、図6の共通制御システム12は、図3を参照して図示及び記述されているものに類似した多くのコンポーネントをも含む。具体的には、図6の図示の実施形態の共通制御システム12は、HAL22、ユニット構成ファイル28、及びI/Oマッピングファイル30、複数コンポーネントソフトウェアアプリケーション31、並びに、PCB26を含む。PCB26は、プロセッサ14、メモリ16、PCB-I/O114、シリアル通信110、ethernet(登録商標)通信116、及びI2C118を含む。
【0043】
従って、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のコンポーネントのそれぞれは、単一流体用の一実施形態において動作するように構成されている。例えば、メーター100は、流体の流量を計測することができると共に、流量を通知するパラメータを共通制御システム12のHAL22に提供することができる。HAL22は、パラメータを実際の流量値に変換することができると共に、値をフィードバックメーターモジュール84に提供することができる。又、ユーザーは、流体用のターゲット流量の入力をユーザーインターフェース18に提供することができる。又、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、ユーザー入力が不要となるように、予め設定されたターゲット流量を有することもできる。ターゲット流量は、フィードバックメーターモジュール84から、且つ/又は、HAL22から、の計測された流量と共に、PIDコントローラ80に提供されている。PIDコントローラ80は、存在している場合に、ターゲット流量を実現するべく必要とされる調節を判定するように、構成されている。PIDコントローラ80は、ディスペンサモジュール162に対する調節を提供しており、ディスペンサモジュール162は、ディスペンサ164における流量を制御するように構成されている。ディスペンサモジュール162は、PIDコントローラ80によって判定された必要とされる調節を通知する制御値をHAL22に出力するように構成されている。HAL22は、制御値を抽象値に変換することができると共に、抽象値を通知する信号をディスペンサ164に出力することができる。従って、ディスペンサ164は、PIDコントローラ80によって判定される流量を調節するように構成されている。次いで、メーター100は、新しい、調節済みの流量を計測してもよく、調節済みの流量をHAL22に提供してもよく、且つ、プロセスは、ターゲット流量が実現される時点まで、繰り返し反復されている。
【0044】
これに加えて、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の図示の実施形態は、単一流体の流量を制御するように構成された様々なモジュール及びコンポーネントを含むが、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、その他のパラメータを計測及び制御するように構成されたモジュール及びコンポーネントを含むこともできる。例えば、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、限定を伴うことなしに、流体密度、流体温度、及び流体噴霧パターンを含むパラメータを制御するように構成することができる。
【0045】
図7は、図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の一実施形態のブロック図180である。ブロック図180に示されている実施形態は、2つのコンポーネントを有するユニット構成(即ち、2つの流体を分注する用途用のユニット構成)を描いている。従って、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、2つのコンポーネントを制御するように再構成可能である。図示のように、2つのコンポーネント用のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、共通制御システム12と、ユーザーインターフェース18と、流体ハードウェア24と、を含む。ブロック図180は、2つのコンポーネントのために構成されていることから、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、2つのチャネル(チャネル1及びチャネル2)を含む。但し、いくつかの実施形態において、2つのコンポーネント用のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォームは、2つ超又は未満の数のチャネルを含むことができる。
【0046】
又、図6のブロック図160のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の実施形態の分注動作と同様に、図7のブロック図180のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の実施形態も、流量を計測及び/又は制御するように構成されている。但し、図示の実施形態は、2つの異なる流体の流量を計測及び/又は制御するように構成されている。例えば、チャネル1は、第1流体の流量を計測及び制御するように構成された流体ハードウェア24(即ち、メーター100及びディスペンサ164)及びソフトウェアモジュール(即ち、PIDコントローラ80、フィードバックメーターモジュール84、及びディスペンサモジュール162)のコンポーネントに接続することができる。チャネル2は、第2流体の流量を計測及び制御するように構成された流体ハードウェア24(即ち、メーター101及びディスペンサ168)及びソフトウェアモジュール(即ち、PIDコントローラ82、フィードバックメーターモジュール86、及びディスペンサモジュール166)のコンポーネントに接続することができる。実際に、それぞれの流体は、別個のチャネルを介して計測及び制御することができる。
【0047】
これに加えて、図示の実施形態の2つの流体は、ユーザーインターフェース18に対する単一入力を介して、又は複数の入力を介して、計測及び制御することもできる。例えば、ユーザーは、第1流体及び第2流体の混合体のターゲット組成を通知する入力をユーザーインターフェース18に提供することができる。次いで、第1流体及び第2流体のそれぞれに対応するソフトウェアモジュール20及び流体ハードウェア24は、ターゲット組成を実現するべく、第1流体及び第2流体の様々なパラメータ(例えば、流量、密度、温度)を計測及び制御することができる。従って、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、1:1~1:100の範囲の2つのコンポーネントの混合比率を実現することができる。いくつかの実施形態において、第1流体及び第2流体は、別個の流体として分注されてもよい(例えば、第1流体は、噴霧ガンの第1チャネルによって分注することができると共に、第2流体は、噴霧ガンの第2チャネルによって分注することができる)。
【0048】
特定の実施形態において、図6及び/又は図7のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、個別I/Oインターフェース及び/又はネットワークI/Oインターフェースを有するPLCを含むことができる。例えば、図7のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の個別I/Oインターフェースは、チャネル1を介して接続された第1コンポーネントの第1IDを通知する第1信号を受け取ることができると共に、チャネル2を介して接続された第2コンポーネントの第2IDを通知する第2信号を受け取ることができる。第1ID及び第2IDを通知する受け取られた信号に基づいて、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、上述のように、対応するソフトウェアモジュール20を読み込むことができる。
【0049】
図8は、流体混合及び分注用途における図1のモジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10の一実施形態の概略図である。図示の実施形態において、流体混合及び分注用途は、1つ又は複数のポンプ214、216を含みうる噴霧アプリケーションシステム200である。ポンプ214及び216は、本明細書において記述されている流体ハードウェアのコンポーネントを含みうる。例えば、ポンプ214及び216は、図7のディスペンサ164及び168を含むことができる。噴霧アプリケーションシステム200は、噴霧泡絶縁を適用する際に使用される化学物質などの、様々な化学物質を混合及び分注するのに適している。描かれている実施形態において、化学物質の化合物A及びBは、それぞれ、タンク202及び204において保存することができる。タンク202及び204は、コンジット又はホース220及び222を介してポンプ214及び216に流体結合することができる。噴霧アプリケーションシステム200用の描かれている実施形態は、混合及び噴霧のために使用される2つの化合物を示している、その他の実施形態は、単一の化合物、或いは、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、又はこれ超の数の化合物を使用しうることを理解されたい。ポンプ214及び216は、独立的に制御することができる。
【0050】
噴霧アプリケーションシステム200の動作の際に、ポンプ214、216は、それぞれ、モーター210及び212によって機械的に動力供給することができる。好適な一実施形態において、モーターは、電気モーターであってよい。但し、モーターは、内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン)、空気圧モーター、又はこれらの組合せであってもよい。共通制御システム12のモーターコントローラは、例えば、プロセッサ14から、送信された信号に基づいて、モーターの起動/停止、負荷印加、及び制御を提供することができる。モーター210は、モーター212と同一タイプの又は異なるタイプのものであってよい。同様に、ポンプ214も、ポンプ216と同一タイプ又は異なるタイプであってよい。実際に、本明細書において記述されている技法は、複数のポンプ214、216及び複数のモーター210、212と共に使用されてもよく、これらは、異なるタイプであってよい。
【0051】
ポンプ214、216は、噴霧ガンシステム230内に化合物A、Bを移動させるのに適した流体力を提供している。更に詳しくは、化合物Aは、コンジット220を通じて、且つ、次いで、加熱されたコンジット224を通じて、噴霧ガンシステム230内に、ポンプ214を横断することができる。同様に、化合物Bも、コンジット222を通じて、且つ、次いで、加熱されたコンジット226を通じて、噴霧ガンシステム230内に、ポンプ216を横断することができる。加熱対象のコンジット224、226を加熱するべく、加熱システム218を提供することができる。加熱システム218は、混合及び噴霧の前に化合物A及びBを事前加熱する、且つ、混合及び噴霧の際に化合物A及びBを加熱する、のに適した、加熱された流体などの、熱エネルギーを提供することができる。いくつかの実施形態において、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10は、(例えば、ポンプ214、216、タンク202、204、及びモーター210、212に加えて)流体ハードウェアの更なる又はその他のコンポーネントを含みうる。例えば、流体ハードウェアは、図3の流体ハードウェア24を含むことができる。
【0052】
噴霧ガンシステム230は、化合物A及びBを混合するべく、混合チャンバを含みうる。噴霧泡絶縁用途の場合には、化合物Aは、イソシアネートを含んでもよい一方で、化合物Bは、ポリオール、難燃剤、発泡剤、アミン又は金属触媒、界面活性剤、及びその他の化学物質を含みうる。混合された際に、発熱化学反応が発生し、且つ、泡232がターゲット上に噴霧される。次いで、泡は、化合物A及びBにおいて見出される化学物質に基づいて、様々な熱抵抗値(即ち、R値)において、絶縁プロパティを提供する。
【0053】
噴霧アプリケーションシステム200用の制御は、共通制御システム12によって提供することができる。共通制御システム12は、産業用コントローラを含むことができると共に、従って、本明細書において記述されているプロセッサ14及びメモリ16を含むことができる。メモリ16は、プロセッサ14によって実行可能である、且つ、更に後述するように、スリップの存在下において化合物A及びB用のターゲット比率(例えば、1:1)としての提供を継続するべく、ポンプ214、216のスリップを検出するのに、且つ、比率制御アクションを提供するのに、適した、コンピュータプログラム又は命令を更に含むことができる。
【0054】
共通制御システム12は、1つ又は複数のセンサ206に通信自在に結合することができると共に、1つ又は複数のアクチュエータ208に動作自在に結合することができる。センサ206は、圧力センサ、フローセンサ、温度センサ、化学物質組成センサ、速度(例えば、回転速度、線形速度)センサ、電気計測センサ(例えば、電圧、アンペア、抵抗値、静電容量、インダクタンス)、レベル(例えば、流体レベル)センサ、リミットスイッチなどを含みうる。アクチュエータ208は、弁、作動可能なスイッチ(例えば、ソレノイド)、位置決め装置、加熱要素、などを含みうる。
【0055】
1人又は複数のユーザーは、タッチスクリーン、ディスプレイ、キーボード、マウス、拡張現実/仮想現実システムのみならず、タブレット、スマートフォン、ノートブック、などを含みうるユーザーインターフェース18を介して共通制御システム12とインターフェースすることができる。ユーザーは、ターゲット圧力、流量、温度、化合物Aと化合物Bの間の比率(例えば、1:1)、アラーム閾値(例えば、タンク202、204内の化合物A、Bの閾値流体レベル)などを入力することができる。次いで、ユーザーは、噴霧ガンシステム230を介して噴霧することができると共に、共通制御システム12は、センサ206を介して状態を検知するのに、且つ、ユーザー入力に基づいてアクチュエータ208を介してシステム200の様々なパラメータを調節するのに、適した、メモリ16内において保存されている1つ又は複数のプログラムを実行するべく、プロセッサ14を使用することができる。次いで、ユーザーインターフェース18は、検知された状態のみなず、調節済みのパラメータのいくつかを表示することができる。噴霧アプリケーションシステム200の特定のコンポーネントは、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10内において含まれていてもよく、或いは、これとインターフェースしていてもよい。モジュラー型複数コンポーネントプラットフォーム10のコンポーネントは、噴霧232を実現するべく、規定された比率(例えば、1:1)において化合物A、Bを「適合(proportion)」又は供給するように構成することができる。この結果、1つ又は複数のユーザーは、絶縁噴霧泡などの、特定の被覆を提供するべく、化合物A及びBなどの化学物質を混合及び噴霧することができる。
【0056】
理解されうるように、本システム及び技法は、流体混合及び分注システムに対する大きな改善を提供している。例えば、本明細書において記述されているシステム及び技法は、流体混合及び分注システムの複数コンポーネントプラットフォームが、コンポーネントハードウェアの所与の構成に基づいて再構成されることを可能にしている。複数コンポーネントプラットフォームのソフトウェアモジュールは、モジュールが、特定の構成用のコンポーネントハードウェアにマッチングするように、共通制御システムにインストール及び/又はアンインストールされうるように、相互交換可能であってよい。モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームは、特定のユニット構成を自動的に検出することができると共に、特定のユニット構成の流体ハードウェアに対応するソフトウェアモジュールを読み込むことができる。従って、モジュラー型複数コンポーネントプラットフォームの共通制御システムは、コンポーネントハードウェアの様々な構成を含む、様々な流体混合及び分注動作のために使用することができる。
【0057】
本明細書においては、本開示の特定の特徴のみが図示及び記述されているが、当業者には、多くの変更及び変形が想起されよう。従って、添付の請求項は、本開示の真の精神に含まれる、そのようなすべての変更及び変形をカバーするべく意図されていることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8