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特許7233073サーバ、コンピュータプログラム、及び、サポートサービスの提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-24
(45)【発行日】2023-03-06
(54)【発明の名称】サーバ、コンピュータプログラム、及び、サポートサービスの提供方法
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20230227BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20230227BHJP
   G06Q 50/22 20180101ALI20230227BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
G06Q50/22
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018130451
(22)【出願日】2018-07-10
(65)【公開番号】P2020010209
(43)【公開日】2020-01-16
【審査請求日】2021-04-09
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501163705
【氏名又は名称】株式会社ドクターミール
(74)【代理人】
【識別番号】100111567
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 寛
(72)【発明者】
【氏名】小野 裕美
(72)【発明者】
【氏名】小野 高尚
(72)【発明者】
【氏名】田所 奈美
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-018346(JP,A)
【文献】特開2005-018637(JP,A)
【文献】特開2001-338067(JP,A)
【文献】特開2002-304472(JP,A)
【文献】特開2006-072511(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q50/22
G08B19/00-31/00
G16H10/00-80/00
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス利用者に対する人的なサービスであるサポートサービスを提供するサーバであって、
前記サービス利用者と、前記サービス利用者に対する前記サポートサービスの提供を依頼する権限を前記サービス利用者と同様に有する見守り者と、前記サービス利用者に対して前記サポートサービスの提供が可能な提供可能者と、を含む複数のユーザそれぞれの端末装置と通信可能な通信部と、
前記複数のユーザについての情報である第1情報、及び、前記提供可能者についての情報である第2情報、を記憶する記憶部と、
前記見守り者である第1のユーザの第1の端末装置からの要求に応じて、前記第1情報において前記第1のユーザに関連付けられている前記サービス利用者である第2のユーザと、前記2情報に示される前記提供可能者のうちの前記第2のユーザに対して前記サポートサービスを提供する第3のユーザとをマッチングする制御部と、を備え
前記第1情報は、前記ユーザに対応付けられたポイント数を含み、
前記制御部は、前記第3のユーザによる前記第2のユーザに対するサポートサービスの提供に応じたポイント数を、前記第1のユーザに対応付けて記憶されたポイント数から前記第3のユーザに対応付けて記憶されたポイント数へ移動させる決済処理をさらに実行す
サーバ。
【請求項2】
前記マッチングすることは、前記第2情報に示される前記サポートサービスを提供可能な提供可能者のうち、端末装置の位置が前記第2のユーザの第2の端末装置の位置から予め規定された範囲内であるユーザを前記第3のユーザとして抽出する処理を含む
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
サービス利用者に対する人的なサービスであるサポートサービスを提供するサーバであって、
前記サービス利用者と、前記サービス利用者に対する前記サポートサービスの提供を依頼する権限を前記サービス利用者と同様に有する見守り者と、前記サービス利用者に対して前記サポートサービスの提供が可能な提供可能者と、を含む複数のユーザそれぞれの端末装置と通信可能な通信部と、
前記複数のユーザについての情報である第1情報、及び、前記提供可能者についての情報である第2情報、を記憶する記憶部と、
前記第1情報において前記見守り者である第1のユーザに関連付けられている前記サービス利用者である第2のユーザと、前記2情報に示される前記提供可能者のうちの前記第2のユーザに対して前記サポートサービスを提供する第3のユーザとをマッチングする制御部と、を備え、
前記マッチングすることは、
前記第3のユーザについて提供可能な前記サポートサービスが前記第2情報に示されている場合に、前記サービス利用者のうち、端末装置の位置が前記第3のユーザの第3の端末装置から予め規定された範囲内であるサービス利用者を抽出し、
抽出された前記サービス利用者に関連付けられた前記見守り者である前記第1のユーザの第1の端末装置から前記第3のユーザによる前記サポートサービスの提供を依頼する操作がなされたことを示す情報を受信すると、前記抽出された前記サービス利用者を、前記第3のユーザによる前記サポートサービスの提供を受ける者として選択する処理を含
ーバ。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2のユーザに対してマッチングされた前記第3のユーザの位置に基づいた報告情報を前記第1の端末装置に送信する
請求項1~3のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項5】
サービス利用者に対する人的なサービスであるサポートサービスを提供するサーバとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータは、
前記サービス利用者と、前記サービス利用者に対する前記サポートサービスの提供を依頼する権限を前記サービス利用者と同様に有する見守り者と、前記サービス利用者に対して前記サポートサービスの提供が可能な提供可能者と、を含む複数のユーザのそれぞれ端末装置と通信可能な通信部と、
前記複数のユーザについてのユーザ情報、及び、前記提供可能者を記憶する記憶部と、を有し、
前記コンピュータプログラムは前記コンピュータを、
前記見守り者である第1のユーザの第1の端末装置からの要求に応じて、前記ユーザ情報において前記第1のユーザに関連付けられている前記サービス利用者である第2のユーザと、前記提供可能者のうちの前記第2のユーザに対する前記サポートサービスを提供する第3のユーザとをマッチングする制御部として機能させ
前記ユーザ情報は、前記ユーザに対応付けられたポイント数を含み、
前記制御部は、前記第3のユーザによる前記第2のユーザに対するサポートサービスの提供に応じたポイント数を、前記第1のユーザに対応付けて記憶されたポイント数から前記第3のユーザに対応付けて記憶されたポイント数へ移動させる決済処理をさらに実行す
コンピュータプログラム。
【請求項6】
サーバにおいてサービス利用者に対する人的なサービスであるサポートサービスを提供する方法であって、
前記サービス利用者に対する前記サポートサービスの提供を依頼する権限を前記サービス利用者と同様に有する見守り者である第1のユーザの端末装置から、前記第1のユーザに関連付けられている前記サービス利用者である第2のユーザに対するサービス提供の依頼を受信するステップと、
前記第2のユーザと、前記サービス利用者に対して前記サポートサービスの提供が可能な提供可能者のうちの前記第2のユーザに対して前記サポートサービスを提供する第3のユーザと、をマッチングするステップと、
前記第3のユーザによる前記第2のユーザに対するサポートサービスの提供に応じたポイント数を、前記第1のユーザに対応付けて記憶されたポイント数から前記第3のユーザに対応付けて記憶されたポイント数へ移動させる決済処理を実行するステップと、を備える
サポートサービスの提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サーバ、端末装置、コンピュータプログラム、及び、サポートサービスの提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
介護などのサポートサービスを受ける人の位置に応じて提供可能な提供者を検索する仕組みが提案されている。例えば特開2004-128573号公報(特許文献1)は、要介護者(サービスを受ける人)の指示に基づいて、要介護者が所望している介護を提供可能な介護提供者の通信端末に対して、要介護者が存在する位置情報を送信することが可能な介護提供者検索装置を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-128573号公報
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、サービス利用者(サービスを受ける人)自身が高齢者である場合、適切なサービスが判断できない場合、などでは、特許文献1に提案されているシステムを利用してサポートサービスを受けることが困難である。
【0005】
ある実施の形態に従うと、サーバはサポートサービスを提供するサーバであって、それぞれサービス提供の依頼が可能な複数のユーザの端末装置と通信可能な通信部と、複数のユーザについてのユーザ情報、及び、複数のユーザのうちのサービス提供可能なユーザ、を記憶する記憶部と、ユーザ情報において第1のユーザに関連付けられている第2のユーザと、サービス提供可能なユーザのうちの第2のユーザに対するサービス提供を行う第3のユーザと、を第1のユーザの第1の端末装置からの要求の受信に応じてマッチングする制御部と、を備える。
【0006】
他の実施の形態に従うと端末装置は、サーバと通信可能な通信部と、ユーザ操作を受け付ける指示入力部と、記通信部に、サポートサービスの提供の依頼をサーバに対して送信させる制御を実行する制御部と、を備え、制御部は、ユーザ操作に従って、端末装置のユーザに対するサポートサービスの提供を依頼する第1のモードと、端末装置のユーザに対応付けられた他のユーザに対するサポートサービスの提供を依頼する第2のモードと、を切り替えて制御を行う。
【0007】
他の実施の形態に従うとコンピュータプログラムは、サポートサービスを提供するサーバとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータは、それぞれサービス提供の依頼が可能な複数のユーザの端末装置と通信可能な通信部と、複数のユーザについてのユーザ情報、及び、複数のユーザのうちのサービス提供可能なユーザ、を記憶する記憶部と、を有し、コンピュータプログラムはコンピュータを、ユーザ情報において第1のユーザに関連付けられている第2のユーザと、サービス提供可能なユーザのうちの第2のユーザに対するサービス提供を行う第3のユーザと、を第1のユーザの端末装置からの要求の受信に応じてマッチングする制御部として機能させる。
【0008】
他の実施の形態に従うとコンピュータプログラムは、サーバにサポートサービスの提供の依頼を行う端末装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータは、サーバと通信可能な通信部と、ユーザ操作を受け付ける指示入力部と、を有し、コンピュータプログラムはコンピュータを、通信部に、サポートサービスの提供の依頼をサーバに対して送信させる制御を実行する制御部として機能させ、制御部は、ユーザ操作に従って、端末装置のユーザに対するサポートサービスの提供を依頼する第1のモードと、端末装置のユーザに対応付けられた他のユーザに対するサポートサービスの提供を依頼する第2のモードと、を切り替えて制御を行う。
【0009】
他の実施の形態に従うとサポートサービスの提供方法は、第1のユーザから、第1のユーザに関連付けられている第2のユーザに対するサービス提供の依頼を受けるステップと、第2のユーザの位置情報を取得するステップと、第2のユーザの位置情報に基づいて、サービス提供の依頼が可能な複数のユーザのうちから第2のユーザに対するサービス提供を行う第3のユーザを検索するステップと、第3のユーザに、第2のユーザに対するサービス提供を指示するステップと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態にかかるサポートサービス提供システム(以下、システム)の構成の一例を表した図である。
図2図2は、システムに含まれる端末装置の装置構成の概略を示したブロック図である。
図3図3は、システムに含まれるサーバの装置構成の概略を示したブロック図である。
図4図4は、サーバに格納された会員情報データベース(DB)に記憶される会員情報の構成の一例を表した図である。
図5図5は、サーバに格納された提供情報DBに記憶される提供情報を概念的に表した図である。
図6図6は、端末装置のディスプレイに表示される初期画面の具体例を示す図である。
図7図7は、図6の初期画面でヘルパーモードを選択するためのボタンがタッチされると遷移する画面の具体例を示す図である。
図8図8は、図6の初期画面で見守りモードを選択するためのボタンがタッチされると遷移する画面の具体例を示す図である。
図9図9は、第1の実施の形態にかかるマッチング処理の一例を示したフローチャートである。
図10図10は、サービス提供者を選択する選択画面の具体例を示す図である。
図11図11は、報告処理の一例を示したフローチャートである。
図12図12は、決済処理の一例を示したフローチャートである。
図13図13は、評価処理の一例を示したフローチャートである。
図14図14は、第2の実施の形態にかかるマッチング処理の一例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[1.サーバ、端末装置、コンピュータプログラム、及び、サポートサービスの提供方法の概要]
【0012】
(1)本実施の形態に含まれるサーバは、サポートサービスを提供するサーバであって、それぞれサービス提供の依頼が可能な複数のユーザの端末装置と通信可能な通信部と、複数のユーザについてのユーザ情報、及び、複数のユーザのうちのサービス提供可能なユーザ、を記憶する記憶部と、ユーザ情報において第1のユーザに関連付けられている第2のユーザと、サービス提供可能なユーザのうちの第2のユーザに対するサービス提供を行う第3のユーザと、を第1のユーザの第1の端末装置からの要求の受信に応じてマッチングする制御部と、を備える。
【0013】
ここでのサポートサービスは、サービス利用者に対する人的なサービスであって、介護サービス、家事等の各種代行サービス、シッターサービス、などである。端末装置は、サーバと通信可能な通信機能を有する装置であればよく、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パソコン(パーソナルコンピュータ)、などである。
【0014】
第2のユーザは、サポートサービスの利用者に相当する。ユーザ情報において、第1のユーザと第2のユーザとは関連付けられている。第1のユーザは、第2のユーザに対するサービスの提供を依頼する権限を第2のユーザと同様に有するユーザを指す。第3のユーザは、サポートサービスの提供者に相当する。
【0015】
制御部が、第1のユーザに関連付けられている第2のユーザと、サービス提供可能なユーザのうちの第2のユーザに対するサービス提供を行う第3のユーザと、を第1のユーザの第1の端末装置からの要求の受信に応じてマッチングすることで、第2のユーザであるサービス利用者が高齢で端末装置の操作が不得意な場合や、サービス利用者自身で必要なサービスを判断できない場合など、自身の端末装置の操作でサポートサービスの提供を依頼することが困難であっても、第2のユーザと異なる第1のユーザが、異なる端末装置を用いて、第2のユーザに代わってサービス提供の依頼をすることができる。これは、特に、サービス利用者の家族が遠隔にいる場合などに有効である。
【0016】
(2)好ましくは、マッチング処理は、サービス提供可能なユーザのうち、端末装置の位置が第2のユーザの第2の端末装置の位置から予め規定された範囲内であるユーザを抽出する処理を含む。これにより、サービス提供可能なユーザのうちの、サービス利用者に近いユーザを、そのユーザにサポートサービスを提供するサービス提供者とすることができる。
【0017】
(3)好ましくは、マッチング処理は、第2のユーザのうち、端末装置の位置が第3のユーザの第3の端末装置から予め規定された範囲内であるユーザを抽出する処理を含む。これにより、複数のサービス利用者のうちのサービス提供可能なユーザに近いユーザをそのサービス提供可能なユーザの提供するサポートサービスの利用者とすることができる。
【0018】
(4)好ましくは、ユーザ情報は、ユーザに対応付けられたポイント数を含み、制御部は、第3のユーザによる第2のユーザに対するサポートサービスの提供に応じたポイント数を、第1のユーザに対応付けて記憶されたポイント数から第3のユーザに対応付けて記憶されたポイント数へ移動させる決済処理をさらに実行する。これにより、サポートサービスを利用したユーザに関連付けられたユーザがそのユーザに対するサポートサービスの提供を依頼した場合、サービスを利用したユーザではなく、そのユーザに対するサービスの提供を依頼したユーザのポイントを使って決済処理をすることができる。
【0019】
(5)好ましくは、制御部は、第2のユーザに対してマッチングされた前記第3のユーザの位置に基づいた報告情報を第1の端末装置に送信する。これにより、サポートサービスを利用したユーザに関連付けられたユーザがそのユーザに対するサポートサービスの提供を依頼した場合、サービスの提供を依頼したユーザに対して報告情報が送信される。そのため、依頼したユーザは、依頼したサービスの提供が行われていることを確認できる。
【0020】
(6)本実施の形態に含まれる端末装置は、サーバと通信可能な通信部と、ユーザ操作を受け付ける指示入力部と、通信部に、サポートサービスの提供の依頼をサーバに対して送信させる制御を実行する制御部と、を備え、制御部は、ユーザ操作に従って、端末装置のユーザに対するサポートサービスの提供を依頼する第1のモードと、端末装置のユーザに対応付けられた他のユーザに対するサポートサービスの提供を依頼する第2のモードと、を切り替えて前記制御を行う。これにより、この端末装置を用いて、サーバに対してこの端末装置のユーザに対するサポートサービスの提供を依頼することができるとともに、この端末装置のユーザに関連付けられたユーザに対するサポートサービスの提供を依頼することもできる。
【0021】
(7)好ましくは、制御部は、ユーザ操作に従って第3のモードに切り替え、通信部に、提供可能なサポートサービスの登録をサーバに対して送信させる第2の制御を実行する。これにより、この端末装置を用いて、サーバにたいして提供可能なサポートサービスを登録することもできる。つまり、この端末装置のユーザは、サポートサービスの利用者にも、提供者にも、利用者に対する提供の依頼を行うこともできる。
【0022】
(8)本実施の形態に含まれるコンピュータプログラムは、コンピュータを(1)~(5)のいずれか1つに記載のサーバとして機能させるためのコンピュータプログラムである。そのため、このコンピュータプログラムは、(1)~(5)に記載のサーバと同様の効果を奏する。
【0023】
(9)本実施の形態に含まれるコンピュータプログラムは、コンピュータを(6)又は(7)に記載の端末装置として機能させるためのコンピュータプログラムである。そのため、このコンピュータプログラムは、(6)又は(7)に記載の端末装置と同様の効果を奏する。
【0024】
(10)本実施の形態に含まれるサポートサービスの提供方法は、サーバにおいてサポートサービスを提供する方法であって、第1のユーザの端末装置から、第1のユーザに関連付けられている第2のユーザに対するサービス提供の依頼を受信するステップと、第2のユーザと、サービスの提供が可能なユーザのうちの第2のユーザに対してサービスを提供する第3のユーザと、をマッチングするステップと、を備える。この方法により、(1)~(5)に記載のサーバにおけるサポートサービスの提供方法を実現することができる。そのため、この方法は、(1)~(5)に記載のサーバと同様の効果を奏する。
【0025】
[2.サーバ、端末装置、コンピュータプログラム、及び、サポートサービスの提供方法の例]
【0026】
[第1の実施の形態]
<サポートサービス提供システムの構成>
図1は、本実施の形態にかかるサポートサービス提供システム(以下、システム)1の構成の一例を表した図である。図1を参照して、システム1は、サーバ10を含む。サーバ10は、サポートサービスの提供のための処理を行うサーバである。サポートサービスは、サービス利用者に対する人的なサービスであって、介護サービス、家事等の各種代行サービス、シッターサービス、などである。
【0027】
システム1は、さらに、複数のユーザA~Fそれぞれが携帯する複数の端末装置30A,30B,30C,30D,30E,30Fを含む。これら端末装置を代表させて端末装置30とも称する。端末装置30は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パソコン(パーソナルコンピュータ)、などであって、ユーザ入力を受け付ける入力機能を備えるとともに、インターネット等の通信網2を介してサーバ10と通信可能な通信機能を有している。
【0028】
<端末装置の構成>
図2は、端末装置30の装置構成の概略を示したブロック図である。図を参照して、端末装置30は、制御部31を備える。制御部31はCPU(Central Processing Unit)を含む。制御部31のCPUは、1又は複数の大規模集積回路(LSI)を含む。複数のLSIを含むCPUでは、複数のLSIが協働してCPUの機能を実現する。
【0029】
端末装置30は、指示入力部35を備える。指示入力部35は、たとえばボタンなどであって、ユーザ操作を受け付ける。指示入力部35は受け付けたユーザ操作を示す操作信号を制御部31に入力する。なお、指示入力部35は、ディスプレイ34と一体となったタッチパネルを含んでもよい。
【0030】
制御部31のCPUは、指示入力部35からの操作信号に応じて記憶部32に記憶された1又は複数のプログラムからなるアプリケーション321を読み出し、各種処理を実行する。アプリケーション321は、CD-ROMや(Compact Disc Read only memory)やDVD-ROM(Digital Versatile Disk ROM)などの記録媒体に記録した状態で譲渡することもできるし、サーバコンピュータなどのコンピュータ装置からのダウンロードによって譲渡することもできる。アプリケーション321は、ウェブブラウザ上で動作するいわゆるウェブアプリケーションであってもよいし、制御部31のCPUでのみ動作するいわゆる専用アプリケーションであってもよい。
【0031】
端末装置30は、記憶部32を備える。記憶部32は、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、又は、ROMなどの不揮発性のメモリ素子と、RAM(Random Access Memory)などの揮発性のメモリ素子とを含む。不揮発性のメモリ素子は、アプリケーション321又はアプリケーション321の実行に必要なデータなどを記憶する記憶領域を有する。揮発性のメモリ素子は、後述する更新用プログラムなどを記憶する記憶領域を有する。
【0032】
端末装置30は、通信部33を備える。通信部33は、アプリケーション321の実行に従う制御部31の制御によって通信網2を介してサーバ10等の他の装置と通信する。たとえば、通信部33は、サーバ10と通信し、サーバ10に対して情報を送信する。また、通信部33は、サーバ10から送信された情報を受信し、制御部31に入力する。
【0033】
端末装置30は、受信機36を備える。受信機36は、さらに、GNSS(Global Navigation Satellite System)3から自装置の位置を示す位置情報を取得する。受信機36は、GNSS3から取得した位置情報を制御部31に入力する。制御部31は、アプリケーション321の実行に従って通信部33に位置情報をサーバ10に対して送信させる。
【0034】
端末装置30は、ディスプレイ34を備える。制御部31は、アプリケーション321の実行に従って、予め記憶している画面情報を用いて入力用画面をディスプレイ34に表示させる処理を実行する。
【0035】
アプリケーション321は、制御部31に、後述する利用者モードの処理を実行させる利用者モードモジュール322、見守りモードの処理を実行させる見守りモードモジュール323、及び、ヘルパーモードの処理を実行させるヘルパーモードモジュール324を含む。制御部31は、アプリケーション321を実行する際、指示入力部35からの操作信号に応じて、必要なモードに応じたモジュールに切り替えて実行する。これら各モードについては後述する。
【0036】
<サーバの構成>
図3は、サーバ10の装置構成の概略を示したブロック図である。図を参照して、サーバ10は制御部11を備える。制御部11はCPUを含む。制御部11のCPUは、1又は複数のLSIを含む。複数のLSIを含むCPUでは、複数のLSIが協働してCPUの機能を実現する。
【0037】
サーバ10は、通信部13を備える。制御部11のCPUは、通信部13から入力された情報などに応じて記憶部12に記憶された1又は複数のプログラムからなるアプリケーション(コンピュータプログラム)121を読み出し、各種処理を実行する。プログラム121は、CD-ROMやDVD-ROMなどの記録媒体に記録した状態で譲渡することもできるし、サーバコンピュータなどのコンピュータ装置からのダウンロードによって譲渡することもできる。
【0038】
サーバ10は、記憶部12を備える。記憶部12は、フラッシュメモリ、EEPROM、又は、ROMなどの不揮発性のメモリ素子と、RAMなどの揮発性のメモリ素子とを含む。不揮発性のメモリ素子は、プログラム121又はプログラム121の実行に必要なデータなどを記憶する記憶領域を有する。揮発性のメモリ素子は、後述する更新用プログラムなどを記憶する記憶領域を有する。プログラム121の実行に必要なデータは、たとえば、会員情報を記憶するための会員情報データベース(DB)122、及び、提供情報を記憶するための提供情報DB123である。
【0039】
通信部13は、プログラム121の実行に従う制御部11の制御によって端末装置30等の他の装置と通信網2を介して通信する。
【0040】
<サポートサービス提供方法の概要>
図1は、さらに、本システム1におけるサポートサービスの提供方法の概要を示している。図1の例では、ユーザAがサービス利用者、ユーザBが、ユーザAに対するサービスの提供を依頼する権限をユーザAと同様に有するユーザ(以下、「見守り者」と称する)である。すなわち、サービス利用者であるユーザAに対するサービスの提供の依頼は、ユーザAが行うことができるとともに、ユーザAの見守り者であるユーザBも行うことができる。見守り者は、サービス利用者に対して1人または複数、予め設定されている。また、図1の例では、ユーザA,B以外のユーザC~FがユーザAに対してサービスの提供が可能なユーザ(以下、「提供可能者」とも称する)であるものとする。
【0041】
図を参照して、ユーザAの見守り者であるユーザBは、端末装置30Bを用いてユーザAに対するサービスの提供を依頼する(ステップS1)。依頼は端末装置30Bからサーバ10に送信される。
【0042】
サーバ10には、各ユーザについての情報が会員情報(第1情報)として登録されているとともに、提供可能者についての情報が提供情報(第2情報)として登録されている。第2情報は、提供可能者ごとに提供可能なサービスの内容を含む。
【0043】
サーバ10は、サービス利用時におけるユーザAの位置を示す位置情報を取得する(ステップS2)。また、サーバ10は、提供可能者それぞれの位置を示す位置情報を定期的に取得している。
【0044】
サーバ10は、ユーザAと提供可能者のうちのユーザAへのサービス提供者となるユーザとをマッチングする(ステップS3)。このとき、好ましくは、サーバ10は、ユーザAの位置情報と、提供可能者それぞれの位置情報とを用いてマッチングする。図1の例では、ユーザEがユーザAに対してマッチングされている。ステップS3の処理が、後述するマッチング処理に相当する。
【0045】
サーバ10は、ユーザEの端末装置30Eに情報を送信することで、ユーザEにユーザAに対するサービスの提供を指示する(ステップS4)。ユーザEは、この指示に従ってユーザAにサービスを提供する。
【0046】
サーバ10は、ユーザEによるユーザAに対するサービスの提供に関する報告を含む報告情報を、ユーザAの端末装置に送信する。好ましくは、ユーザAに対するサービス提供の依頼がユーザBからである場合、サーバ10は、報告を含む情報をユーザBの端末装置30Bにも送信する(ステップS5)。ステップS5の処理が、後述する報告処理に相当する。
【0047】
<サーバの機能構成>
図3は、さらに、サーバ10の制御部11がプログラム121を実行することによって実現される処理を表している。図3を参照して、サーバ10の制御部11が実行する処理は、マッチング処理111と、報告処理112と、決済処理113と、評価処理114と、登録処理115と、を含む。つまり、プログラム121は、サーバ10の制御部11に含まれるCPUに、マッチング処理111と、報告処理112と、決済処理113と、評価処理114と、登録処理115と、を実行させる。各処理については後述する。
【0048】
図4は、会員情報DB122に記憶される会員情報の構成の一例を表した図である。図を参照して、会員情報は、本システム1の会員であるユーザの識別情報を含む。識別情報は、例えば、ユーザの氏名である。また会員情報は、見守り者とするユーザの氏名(見守り者)を含む。例えば高齢であるなど、サービス利用に関して手助けが必要な場合などに、見守り者とする1以上のユーザを予め登録しておく。
【0049】
また会員情報は、サービス提供のための資格の有無(資格)を含む。資格は、介護士や看護師、保育士、調理師、などであって、提供するサービスによっては、資格の有無がサービスの提供の可否を示す。本実施の形態では、特定のサービス(例えば介護)を提供するサービスシステムであることを想定しているため会員情報に資格の有無が示されているが、複数の種類のサービスを提供するシステムである場合、資格の種類であってもよい。又は、資格は、サービス提供のための一定水準を満たすことを示す指標であってもよい。本実施の形態では、資格の有無が提供可能者であるか否かの条件に相当する、すなわち、資格を有しているユーザが提供可能者に該当し、資格を有していないユーザは提供可能者に該当しない。
【0050】
また会員情報は、ユーザに対応付けられたポイント(保有ポイント)を含む。また会員情報は、提供したサービスについての評価を示す指標値である指標値の累積値(サービス評価)を含む。また会員情報は、サービスを利用したときの利用者側の評価値の累積値(利用者評価)を含む。サービス評価と利用者評価との両方が記憶されているユーザは、サービスの提供も、サービスの利用(又は、サービス利用の依頼)も行ったことのあるユーザであることを表している。
【0051】
また会員情報は、ユーザに対応付けられた端末装置30から得られた位置情報に基づいた現在位置を含む。端末装置30からサーバ10に対して位置情報が所定のタイミングで自動的に送信される場合、会員情報の現在位置は位置情報が取得される度に更新される。位置情報が特定の期間のみ送信される場合には、現在位置は含まれていなくてもよい。
【0052】
図5は、提供情報DB123に記憶される提供情報を概念的に表した図である。提供情報は、後述する登録処理115によって提供情報DB123に登録される。図を参照して、提供情報は、所定期間(例えば1日)ごとの、提供可能者それぞれの、サービスを提供可能な時間を含む。提供するサービスが複数ある場合、時間ごとの提供可能なサービスの種類を含んでもよい。例えば、ユーザCについては、M月D日の7~10時は車両送迎のサービスが提供可能であり、10~18時は買い物のサービスが提供可能であることが登録されている。
【0053】
<端末装置の動作>
図6図8は、端末装置30の制御部31でのアプリケーション321の実行に従うディスプレイ34に表示される画面の具体例を示している。図6図8を用いて、端末装置30の動作について説明する。
【0054】
図6は、制御部31がアプリケーション321を起動したときの初期画面41である。図を参照して、初期画面41は、利用者モードを選択するためのボタン411、見守りモードを選択するためのボタン412、及び、ヘルパーモードを選択するためのボタン413、を含む。
【0055】
利用者モードは、サービス利用者として端末装置30を用いて本システム1を利用するモードである。利用者モードでは、サービス提供の依頼、報告の受信、評価の入力、などを行う。
【0056】
図6の初期画面41においてボタン411がタッチされると、端末装置30の制御部31は、アプリケーション321の利用者モードモジュール322を実行する。これにより、制御部31では利用者モードの処理が実行される。利用者モードの処理は、後述する見守りモードの処理と一部重複するため、見守りモードの処理と併せて後に説明する。利用者モードの処理が実行されている端末装置30を、以降の説明では利用者端末ともいう。
【0057】
ヘルパーモードは、提供可能者として端末装置30を用いて本システム1を利用するモードである。端末装置30の制御部31は、図6の初期画面41においてボタン413がタッチされると、アプリケーション321のヘルパーモードモジュール324を実行する。これにより、制御部31ではヘルパーモードの処理が実行される。ヘルパーモードの処理が実行されている端末装置30を、以降の説明ではサービス提供者端末ともいう。
【0058】
図6の初期画面41においてボタン413がタッチされると、端末装置30のディスプレイ34の表示は、図7の画面42に遷移する。ヘルパーモードでは、画面42を操作することで提供可能なサービスが登録できる。
【0059】
図7を参照して、画面42は、日を設定するためのボタン421を含む。ボタン421を操作することで、提供可能者であるサービス提供者端末のユーザは、サービスの提供可能な日を設定することができる。ボタン421は、例えば、日を1日進めるためのボタン、1日戻すためのボタン、及び/又は、日を選択可能なカレンダーを表示させるためのボタン、などである。
【0060】
また、画面42は、期間(1時間)ごとに設けられたその時間に提供可能なサービスの項目を選択するためのボタン422を含む。ボタン422は、例えばプルダウンボタンであって、予め記憶されているサービスの種類を選択可能に表示させ、その中からその時間に提供可能と設定する1つ選択を受け付ける。他の例として、ボタン422はラジオボタンであって、複数のサービスの種類の選択肢の中からその時間に提供可能と設定する1つのサービスの種類の選択を受け付けてもよい。
【0061】
また、画面42は、サービス提供者端末がGNSS3から取得した位置情報をサーバ10に送信することの許可を入力するためのボタン423、及び、不許可を入力するためのボタン424を含む。ボタン423及び424を操作することによって、提供可能なサービスを登録した時間帯以外のタイミングにおいて、サービス提供者端末の位置情報をサーバ10に送信することの可否を設定できる。ボタン424で不許可を設定しておくことで、サービス提供者端末がサービスを提供しないタイミングに位置情報をユーザの同意なくサーバ10に送信することを防止できる。
【0062】
また、画面42は、画面42で入力した情報の提供情報DB123への登録を指示するためのボタン425を含む。ボタン425を操作することによって、画面42に入力された情報がサービス提供者端末からサーバ10に送信されて、その情報に基づいた提供情報が提供情報DB123に登録される。すなわち、ボタン425が操作されると、端末装置30の制御部31は、ヘルパーモードであることを示す情報とともに、画面42で入力された情報をサーバ10に送信する。また、画面42においてボタン423が操作され、位置情報の送信が許可されている場合、制御部31は、ヘルパーモードモジュール324によって規定されているタイミングにGNSS3から取得した自装置の位置情報をサーバ10に送信する。規定されているタイミングは、例えば、所定の時間間隔(例えば10分)や、ユーザ操作が行われたタイミング、などである。
【0063】
なお、以上のボタンに加えて、又は、替えて、提供情報DB123にいったん登録された提供情報をサーバ10から取得してサービス提供者端末に表示し、変更を受け付けるためのボタンが画面42に含まれていてもよい。
【0064】
見守りモードは、見守り者として端末装置30を用いて本システム1を利用するモードである。見守りモードでは、見守り者として関連付けられているサービス利用者に対するサービス提供の依頼、報告の受信、評価の入力、などを行う。
【0065】
図6の初期画面41においてボタン412がタッチされると、端末装置30の制御部31は、アプリケーション321の見守りモードモジュール323を実行する。これにより、制御部31では見守りモードの処理が実行される。見守りモードの処理が実行されている端末装置30を、以降の説明では見守り者端末ともいう。
【0066】
図6の初期画面41においてボタン412がタッチされると、端末装置30のディスプレイ34の表示は、図8の画面43に遷移する。見守りモードでは、画面43を操作することで登録されたサービス利用者に対するサービス提供を依頼できる。
【0067】
図8を参照して、画面43は、提供を依頼するサービスの種類を選択するためのボタン431~434を含む。ボタン431~434は、例えば、提供するサービスの種類として、「病院付き添い」を選択するためのボタン431、「車両送迎」を選択するためのボタン432、「買い物」を選択するためのボタン433、及び、「食事介護」を選択するためのボタン434、を含む。見守り者である見守り者端末のユーザは、これらボタンをタッチすることで、提供を依頼するサービスの種類を選択できる。すなわち、ボタン431~434のいずれかが操作されると、端末装置30の制御部31は、見守りモードであることを示す情報とともに、操作されたボタン(選択されたサービスの種類)を示す信号をサーバ10に送信する。なお、1つの種類のみ選択可能であってもよいし、2つ以上の種類が選択可能であってもよい。
【0068】
また、画面43は、サービス利用時以外のタイミングに利用者端末がGNSS3から取得した位置情報をサーバ10に送信することの許可を入力するためのボタン435、及び、不許可を入力するためのボタン436を含む。すなわち、ボタン435が操作されると、端末装置30の制御部31は、利用者端末に対して、見守りモードモジュール323によって規定されているタイミングにGNSS3から取得した自装置の位置情報をサーバ10に送信することを指示する。規定されているタイミングは、例えば、所定の時間間隔(例えば10分)や、ユーザ操作が行われたタイミング、などである。これにより、規定されたタイミングに、利用者端末から位置情報がサーバ10に自動的に送信される。ボタン435及び436を操作することによって、サービス利用時以外のタイミングに、利用者端末の位置情報をサーバ10に送信することの可否を設定できる。ボタン436で不許可を設定しておくことで、利用者端末がサービス利用時以外のタイミングに位置情報をユーザの同意なくサーバ10に送信することを防止できる。
【0069】
利用者モードにおいてサービス提供を依頼する際にも、図8の画面43の同様の画面が利用者端末のディスプレイ34に表示される。これにより、サービス利用者であるユーザは、利用者端末を用いて上記と同様に画面43を操作することによって、自身に対するサービス提供を依頼できる。すなわち、利用者モード用の画面において提供を依頼するサービスの種類の選択を受け付けると、端末装置30の制御部31は、利用者モードであることを示す情報とともに、操作されたボタン(選択されたサービスの種類)を示す信号をサーバ10に送信する。また、サービス利用時以外のタイミングに位置情報を送信することが許可されている場合、端末装置30の制御部31は、利用者モードモジュール322によって規定されているタイミングにGNSS3から取得した自装置の位置情報をサーバ10に送信する。規定されているタイミングは、例えば、所定の時間間隔(例えば10分)や、ユーザ操作が行われたタイミング、などである。
【0070】
なお、画面43は一例であって、サービス提供を依頼するための画面はこの画面に限定されない。例えば、ボタン431~434に替えて、予め設定されているサービスの種類を表すテキストの入力を受け付ける入力欄が設けられてもよい。また、サービス提供の時点の入力を受け付けるボタン又は入力欄が設けられてもよい。これにより、事前にサービス提供を依頼することができる。
【0071】
<サーバでの処理フロー>
端末装置30の各モードにおける画面操作を示す信号は、モードを示す情報とともに端末装置30からサーバ10に送信される。サーバ10では、これら情報から端末装置30における操作内容を特定する。
【0072】
端末装置30からサーバ10に対して自動的に位置情報が送信される場合、サーバ10の制御部11は、会員情報DB122に記憶される、端末装置30に対応付けられたユーザの会員情報の現在位置を、受信した位置情報に基づく位置に更新する。つまり、会員情報DB122に登録されている会員の現在位置は、その会員の端末装置30の現在位置を示している。現在位置の更新は、後述する各処理とは独立し、並行されている。
【0073】
(登録処理)
サーバ10の制御部11は、ヘルパーモードであることを示す情報とともに端末装置30から送信された情報を受信すると、登録処理115を実行する。登録処理115は、提供可能なサービスを提供可能者ごとに提供情報として提供情報DB123に登録する処理である。
【0074】
サーバ10の制御部11は、ヘルパーモードであることを示す情報とともに端末装置30から送信された情報を受信すると、送信元の端末装置30の固有情報から提供可能者であるユーザを特定する。また、情報を解析することで、提供可能な期間ごとに設定された提供可能なサービスを特定する。そして、制御部11は、図5に示されるように、提供可能者ごとに提供可能な期間ごとの提供可能なサービスを提供情報として提供情報DB123に登録する。
【0075】
好ましくは、制御部11は、会員情報DB122から端末装置30のユーザについての会員情報を読み出し、当該ユーザがサービス提供のための資格を有するか否か、つまり、提供可能者に該当するか否かを判定する。判定が肯定的であった場合に、制御部11は提供情報を提供情報DB123に登録する。
【0076】
(マッチング処理)
第1の実施の形態にかかるシステム1では、サーバ10の制御部11は、端末装置30から送信された情報を解析し、サービス提供の依頼であった場合に、マッチング処理111を実行する。すなわち、第1の実施の形態にかかるシステム1では、サービス提供の依頼を受信したことをトリガとしてマッチング処理111(第1のマッチング処理)が開始される。マッチング処理111は、サービス利用者と提供可能者の中のサービス利用者の条件に適したユーザとをマッチングする処理である。
【0077】
図9は、第1の実施の形態にかかるマッチング処理111(第1のマッチング処理)の一例を示したフローチャートである。図を参照して、制御部11は、通信部13によって受信した端末装置30から受信した情報を解析し、その情報がサービス提供の依頼を示すものであった場合に(ステップS101でYES)、以降のマッチング処理111を続行する。そうでない場合には(ステップS101でNO)、以降の処理には移行せずに、サービス提供の依頼を受信するまで待機する。
【0078】
サービス提供の依頼を示す情報を受信すると、制御部11は、その依頼がサービス利用者からの依頼か見守り者からの依頼かを判定する(ステップS103)。ステップS103で制御部11は、サービス提供の依頼を示す情報が利用者モードを示す情報とともに送信されたか、見守りモードを示す情報とともに送信されたかを確認する。見守りモードである場合(ステップS103でNO)、つまり、見守り者からの依頼であった場合、制御部11は、会員情報DB122を参照して、送信元の端末装置30のユーザが見守り者として登録されているサービス利用者を特定する(ステップS105)。利用者モードであった場合(ステップS103でYES)、つまり、サービス利用者本人からの依頼であった場合には、制御部11はステップS105をスキップする。
【0079】
制御部11は、提供情報DB123を参照して、登録されている提供可能者の中から、依頼されたサービスが提供可能な提供可能者を抽出する(ステップS107)。そして、制御部11は、サービス利用者、及び、抽出された提供可能者それぞれの端末装置30の位置情報を会員情報DB122から読み出す(ステップS109)。つまり、各ユーザの現在位置を会員情報DB122から読み出す。
【0080】
制御部11は、抽出された提供可能者のサービス提供者端末の位置情報に基づいた情報を第1の選択肢情報として、見守り者端末に送信するための処理を行う(ステップS111)。一例として、ステップS111で制御部11は、予め記憶している地図上のサービス提供者端末の位置に、サービス提供者端末を示す画像を合成して第1の選択肢情報とする。制御部11は、通信部13に第1の選択肢情報を見守り者端末に対して送信させるとともに、第1の選択肢情報に基づいた表示を指示する制御信号を送信させる(ステップS113)。これにより、見守り者端末のディスプレイ34には、サービス提供者を選択するための選択画面が表示される。
【0081】
図10は、選択画面44の具体例を示す図である。図を参照して、選択画面44は、依頼したサービスの提供可能者の地図上の位置を示す画像441を含む。これにより、見守り者は、提供可能者の位置に基づいてサービス提供者を選択できる。
【0082】
好ましくは、選択画面44は、サービス利用者の地図上の位置を示す画像443を含む。これにより、見守り者は、サービス利用者の位置と提供可能者の位置とに基づいてサービス提供者を選択できる。
【0083】
好ましくは、選択画面44は、提供可能者の、評価値の累積値(評価結果)を示す画像442を含む。評価結果は、後述する評価処理によって会員情報DB122に登録されたユーザごとに記憶されている、サービス提供の評価の指標値である。より好ましくは、選択画面44は、サービス利用者の地図上の位置を示す画像443を含む。これにより、見守り者は、評価結果も考慮してサービス提供者を選択できる。
【0084】
好ましくは、第1のマッチング処理111は、各提供可能者のうち、端末装置30の位置が、利用者端末の位置から予め規定された範囲内である1又は複数の提供可能者を抽出する処理を含む。予め規定された範囲は、例えば、利用者端末の位置に基づいて設定される、見守り者端末のディスプレイ34に表示される選択画面における地図の表示範囲である。
【0085】
この場合、サーバ10の制御部11は、選択画面における地図の表示範囲を見守り者端末から取得する。そして、制御部11は、抽出された提供可能者のうち、端末装置30の位置が上記地図の表示範囲内にある1又は複数の提供可能者を抽出する。制御部11は、抽出された1又は複数の提供可能者を示す情報を第1の選択肢情報として、見守り者端末のディスプレイ34に送信する。
【0086】
見守り者端末のディスプレイ34における地図の表示範囲は、例えば見守り者がディスプレイ34に対してピンチアウト、ピンチインなどの拡大/縮小操作を行うたびに、利用者端末の位置を中心(又は、概ね中心)として変化する。そこで、好ましくは、制御部11は、見守り者端末において上記操作がなされる度に表示範囲を取得し、第1の選択肢情報を更新して見守り者端末に送信する。これにより、ディスプレイ34の表示範囲の変化に応じて提供可能者が表示される。
【0087】
なお、予め規定された範囲は、他の例として、利用者端末の位置を中心として所定の半径(例えば10Km等)の円内であってもよい。このようにすることで、処理を簡易にできる。
【0088】
制御部11は、見守り者端末から、選択画面に対して提供可能者のうちからサービス提供者を選択する操作がなされたことを示す情報を受信することで、提供可能者を一人、選択する(ステップS115)。制御部11は、選択された提供可能者と、サービス利用者とのマッチングの成功を確認する(ステップS117)。ステップS117では、一例として、制御部11が選択された提供可能者の端末装置30にサービス提供が可能であるか否かを確認する画面を表示させ、その画面において可能である旨のユーザ操作を受け付けることである。また、他の例として、制御部11が選択された提供可能者の端末装置30にサービス利用者に関する情報を示す画面を表示させ、その画面において可能である旨のユーザ操作を受け付けることである。
【0089】
マッチングが不成功であった場合(ステップS117でNO)、つまり、提供可能者の端末装置30からサービスを提供しないとのユーザ操作を示す情報を受信した場合、制御部11は、ステップS115からの処理を繰り返す。つまり、制御部11は、見守り者端末から次の提供者の選択を受け付け、同様にして、マッチングの成功を確認する。
【0090】
マッチングが成功であった場合(ステップS117でYES)、つまり、提供可能者の端末装置30からサービスを提供するとのユーザ操作を示す情報を受信した場合、制御部11は、選択された提供可能者をサービス提供者と決定し、そのユーザにサービスの提供を依頼する(ステップS119)。ステップS119で制御部11は、通信部13に、そのユーザのサービス提供者端末に対してサービス提供の指示を示す情報を送信させる。
【0091】
サービス提供者端末の制御部31は、受信した情報に基づいて提供するサービスに関する情報をディスプレイ34に表示できる。これにより、サービス提供者として決定されたユーザは、サービス利用者に対して依頼されたサービスを提供できる。
【0092】
好ましくは、サーバ10がサービス提供者端末に送信するサービス提供の指示を示す情報は、サービス提供の開始を入力するボタンと、終了を入力するボタンと、を含むサービス提供指示画面をサービス提供者端末のディスプレイ34に表示させる情報である。サービス提供指示画面には、さらに、提供したサービスの内容などのコメントをテキストで入力する欄が含まれていてもよい。サービス提供者端末は、サービス提供指示画面においてボタンがタッチされると、サービス提供の開始、又は、終了を示す情報をサーバ10に送信する。これにより、サーバ10は、サービス提供者によるサービス提供の開始/終了を検出できる。また、サービス提供者端末は、入力欄に入力されたテキストを示す情報をサーバ10に送信する。
【0093】
(報告処理)
サーバ10の制御部11は、マッチング処理111のステップS119においてサービス提供者端末にサービス提供の指示を示す情報を送信した後に報告処理112を実行する。報告処理112は、サービス提供者によるサービス利用者に対するサービスの提供に関する報告を含む情報である報告情報を利用者端末に送信する処理である。サービス提供の依頼者がサービス利用者でなく見守り者であった場合、サーバ10の制御部11は、報告処理112において、見守り者端末にも報告情報を送信する。報告情報は、一例として、サービス提供者端末の位置を含む。サービス提供者端末がサービス利用者付近に位置していたり、依頼する移動先に移動中であったりすることによって、サービス利用者に対してサービスが提供されていると考えられるためである。
【0094】
図11は、報告処理112の一例を示したフローチャートである。図10の報告処理112は、制御部11が図9のステップS117でサービス提供者端末に対してサービス提供の指示を示す情報を送信した後に開始される。
【0095】
図を参照して、制御部11はサービス提供者の現在位置を会員情報DB122から読み出す(ステップS203)。つまり、制御部11は、サービス提供者端末の位置情報を取得する。
【0096】
制御部11は、サービス提供者端末の位置情報に基づいた情報を報告情報として見守り者端末に送信するための処理を行う(ステップS205)。一例としてステップS205で制御部11は、予め記憶している地図上のサービス提供者端末の位置に、サービス提供者端末を示す画像を合成し、報告情報とする。制御部11は、通信部13に報告情報をサービス提供者端末に対して送信させるとともに、報告情報に基づいた表示を指示する制御信号を送信させる(ステップS207)。これにより、サービス提供者端末のディスプレイ34には、サービス提供者の地図上の位置が表示される。そのため、サービス利用者は、サービス提供者がサービス提供のために指定した位置(例えば自宅)に向かっていることを画面で確認できる。
【0097】
さらに、制御部11は、通信部13によって受信したサービス提供の依頼を示す情報が、利用者モードを示す情報とともに送信されたか、見守りモードを示す情報とともに送信されたかを確認する(ステップS209)。なお、ステップS209の判定はマッチング処理111のステップS103の判定と同じであるため、ステップS103の判定結果を用いてもよい。
【0098】
見守りモードである場合(ステップS209でNO)、制御部11は、通信部13に報告情報を見守り者端末に対しても送信させるとともに、報告情報に基づいた表示を指示する制御信号を送信させる(ステップS211)。これにより、見守り者端末のディスプレイ34にも、サービス提供者の地図上の位置が表示される。そのため、依頼に応じてサービス利用者の位置にサービス提供者が行ったか否かを見守り者は端末装置30で確認できる。利用者モードである場合には(ステップS209でYES)、ステップS211はスキップする。
【0099】
好ましくは、制御部11は、上記ステップS203~S211をサービスの提供の完了まで所定の間隔で繰り返す(ステップS213でNO)。これにより、提供を依頼したサービスが移動を伴うサービスである場合、ディスプレイ34に表示された報告情報に基づく表示をユーザは、そのサービスが適切に行われていることを確認できる。
【0100】
なお、図11の例では、サービス提供が終了すると(ステップS213でYES)、一連の報告処理が終了するものとしているが、サービス提供の完了が完了報告として、サービス利用者端末、及び、(見守りモードである場合には)見守り者端末に送信されてもよい。このとき、上記のサービス提供指示画面にテキストの入力欄が含まれる場合、その入力欄に入力されたテキストも、完了報告に含まれてもよい。
【0101】
好ましくは、完了報告は、サービス提供の完了の確認を入力するボタンを含む完了画面をディスプレイ34に表示させる情報である。サービス利用者端末又は見守り者端末は、完了画面において当該ボタンがタッチされると、サービス提供の完了が利用者側によって確認されたことを示す情報をサーバ10に送信する。
【0102】
(決済処理)
サーバ10は、サービス提供が終了すると、決済処理113を実行する。サービス提供の終了は、例えば、サービス提供者端末からサービス提供指示画面においてサービス提供の終了が入力されたことを示す情報、及び、サービス利用者端末又は見守り者端末から完了画面においてサービス提供の完了の確認が入力されたことを示す情報、の少なくとも一方を受信することである。好ましくは、両方を受信したことをサービス提供の終了とする。
【0103】
決済処理113は、サービス提供者に対してサービス提供の対価を支払うための処理である。ここでは、各ユーザの所有するポイントを対価として支払う電子決済を行うものとする。対価を支払うユーザは、サービス利用者であってもよいし、サービス提供の依頼者が見守り者であった場合には見守り者であってもよい。すなわち、サーバ10は、サービス利用者に対するサービスの提供があった場合、サービス利用者であるユーザに対応して記憶されているポイント、及び/又は、見守り者であるユーザに対応して記憶されているポイントを、決済処理113に従ってサービス提供者に対応して記憶されているポイントに移動させる。
【0104】
図12は、決済処理113の一例を示したフローチャートである。図を参照して、制御部11は、通信部13によって受信したサービス提供の依頼を示す情報が、利用者モードを示す情報とともに送信されたか、見守りモードを示す情報とともに送信されたかを確認する(ステップS301)。なお、ステップS301の判定もまたマッチング処理111のステップS103の判定と同じであるため、ステップS103の判定結果を用いてもよい。
【0105】
見守りモードである場合(ステップS301でNO)、制御部11は、依頼者である見守り者のポイントからなされるか、サービス利用者のポイントからなされるか、支払い元を判定する(ステップS303)。支払い元は、会員情報に予め登録されていてもよいし、サービス提供を依頼する情報に含まれてもよい。
【0106】
一例として、支払い元が見守り者である場合(ステップS303でYES)、制御部11は、見守り者のポイントを用いて決済処理を行う(ステップS305)。ステップS305では、制御部11は、見守り者であるユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶されているポイントから規定ポイント(例えば100ポイント)減じるとともに、サービス提供者であるユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶されているポイントを上記規定ポイント(例えば100ポイント)増加させる。これにより、見守り者からサービス提供者に、上記規定ポイント(例えば100ポイント)分の対価が支払われたことになる。なお、このとき、規定ポイントのうちの所定割合(例えば10%等)が、システム1の利用料として減じられてサービス提供者に移動されてもよい。
【0107】
支払い元がサービス利用者である場合(ステップS303でNO)、制御部11は、サービス利用者のポイントを用いて決済処理を行う(ステップS307)。ステップS3057では、制御部11は、サービス利用者であるユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶されているポイントから規定ポイント減じるとともに、サービス提供者であるユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶されているポイントを上記規定ポイント増加させる。
【0108】
なお、決済処理113に関連して、サーバ10は、サービス利用者であるユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶されているポイントと、見守り者であるユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶されているポイントを相互に移動させてもよい。例えば、見守り者がポイントを立て替え、そのあとにサービス利用者がポイントを補填する、などが想定される。
【0109】
また、サービス提供者が提供したサービスが、例えば買い物代行のような、サービス利用者の支払いの立て替えを含む場合、サーバ10は、決済処理113において、サービス提供の対価に加えて立て替えた代金に相当するポイントを移動させてもよい。又は、本システム1に登録された店舗など特定の店舗である場合、サービス提供者がサービス利用者に対応付けられたポイントを利用して買い物ができてもよい。
【0110】
(評価処理)
決済処理113と同様にしてサービス提供の完了を検出すると、サーバ10の制御部211は評価処理114を実行する。評価処理114は、サービス提供者によって提供されたサービスの評価の入力を受け付けて、その評価を示す指標値である評価値をサービス提供者であるユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶する処理である。評価の入力は、サービス利用者の端末装置から受け付けてもよいし、サービス提供の依頼が見守り者からであった場合、サービス利用者に替えて、又は、加えて、見守り者の端末装置から受け付けてもよい。評価処理114は、さらに、サービス提供者によるサービス利用者の評価の入力を受け付けて、評価値をサービス利用者であるユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶する処理を含んでもよい。評価の対象は、サービス提供の依頼が見守り者からであった場合、サービス利用者に替えて、又は、加えて、見守り者であってもよい。評価値は、例えば、よい評価で+の点数、悪い評価で-の点数、などである。
【0111】
図13は、評価処理114の一例を示したフローチャートである。図を参照して、制御部11は、通信部13に、サービス提供者であるユーザに関する評価を入力する入力用画面をディスプレイ34に表示させるための情報を利用者端末に対して送信させ、利用者端末のディスプレイ34に入力用の画面を表示させる(ステップS401)。
【0112】
ここで、サービス提供の依頼が見守り者からであった場合(ステップS403でNO)、制御部11は、さらに、通信部13に、入力用の画面をディスプレイ34に表示させるための情報を見守り者端末に対して送信させ、見守り者端末のディスプレイ34に入力用の画面を表示させる(ステップS405)。ステップS403での判定もまたマッチング処理111のステップS103の判定と同じであるため、ステップS103の判定結果を用いてもよい。
【0113】
入力用の画面は、例えば、「とてもよい」「よい」「普通」「悪い」「とても悪い」などの評価の選択肢を含み、その中から評価を選択するユーザ操作を受け付ける。端末装置30は、ユーザ操作を受け付けると選択された選択肢を示す情報をサーバ10に返す。
【0114】
入力用の画面は、さらに、テキストの入力欄を含み、テキストを入力するユーザ操作を受け付けてもよい。端末装置30は、ユーザ操作に従うテキスト入力を受け付けると、入力されたテキストを示す情報をサーバ10に送信する。
【0115】
制御部11は、例えば、入力用の画面を表示させてから所定期間、評価の受付を継続する。その期間に評価の入力を受け付けると(ステップS407でYES)、制御部11はサービス提供者であるユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶されている評価値に、選択された選択肢に応じて予め規定されている評価値を加算する(ステップS409)。上記所定期間、評価が入力されない場合には(ステップS407でNO)、制御部11は、ステップS409をスキップして評価の受付を終了する。
【0116】
一例として、「とてもよい」に「+3」、「よい」に「+2」、「普通」に「0」、「悪い」に「-1」、及び、「とても悪い」に「-3」が予め対応付けられている。制御部11は、端末装置30から受信した情報に含まれる選択された選択肢に対応する点を、会員情報DB122に記憶されているサービス提供者の評価値に加算する。「とてもよい」が選択された場合には、会員情報DB122に記憶されているサービス提供者の評価値に3点加算する。逆に、「とても悪い」が選択された場合には、会員情報DB122に記憶されているサービス提供者の評価値に-3点加算、つまり、3点減算する。
【0117】
また、端末装置30から受信した情報にテキストが含まれる場合には、会員情報DB122に評価情報としてテキストを登録してもよい。
【0118】
好ましくは、制御部11は、さらに、通信部13に、サービス提供を依頼した側のユーザに関する評価を入力する入力用の画面をディスプレイ34に表示させるための情報をサービス提供者端末に対して送信させ、サービス提供者端末のディスプレイ34に入力用の画面を表示させてもよい。このとき、サービス提供の依頼がサービス利用者本人からである場合には、サービス利用者であるユーザの評価を入力する入力用の画面をサービス提供者端末のディスプレイ34に表示させる(ステップS411)。サービス提供の依頼が見守り者からである場合には(ステップS417でNO)、サービス利用者であるユーザの評価を入力する入力用の画面に替えて、又は加えて、見守り者であるユーザの評価を入力する入力用の画面をサービス提供者端末のディスプレイ34に表示させる(ステップS419)。なお、ステップS417での判定もまたマッチング処理111のステップS103の判定と同じであるため、ステップS103の判定結果を用いてもよい。
【0119】
いずれの場合であっても、入力用の画面を表示させてから所定期間のうちに評価の入力を受け付けると(ステップS413でYES、又は、ステップS421でYES)、制御部11は評価値が入力されたユーザに対応付けて会員情報DB122に記憶されている評価値に加算する(ステップS415又はステップS423)。上記所定期間、評価が入力されない場合には(ステップS413でNO、又は、ステップS421でNO)、制御部11は、ステップS415,S423をスキップして評価の受付を終了する。
【0120】
<実施の形態の効果>
本システム1では、サービス利用者が高齢で端末装置30の操作が不得意な場合や、サービス利用者自身で必要なサービスを判断できない場合など、サービス利用者に対して予め登録されたサービス利用者とは異なるユーザが、異なる端末装置30(見守り者端末)を用いて、サービス利用者に代わってサービス提供を依頼できる。これは、特に、サービス利用者の家族が遠隔にいる場合などに有効である。
【0121】
サーバ10が上記のマッチング処理を実行することで、サービス利用者とは異なる見守り者がサービス利用者に代わってサービス提供の依頼を行った場合であっても、サービス利用者にサービス提供可能なユーザが抽出される。これにより、遠隔の家族など、サービス提供を依頼した端末装置30(見守り者端末)が利用者端末と離れた位置にあった場合でも、サービス提供者を選択できる。
【0122】
このとき、抽出された提供可能者の現在位置がサービス利用者の現在位置に基づいて表示されることで、たとえ遠隔であっても、サービス利用者の位置に応じて、例えば最も近いユーザなど、サービス利用者へのサービスの提供を実現できる。つまり、遠隔のユーザ(例えば離れて暮らす家族)であっても、サービス利用者(例えば高齢者)の近所のユーザによる助け合いの構築を支援できる。
【0123】
また、サーバ10が上記の評価処理を実行することで、提供可能者にはサービスの提供に関する評価結果(評価値の累積値)が対応付けて会員情報DB122に記憶される。この評価結果は、サービス提供者を決定するときに用いることができる。つまり、依頼するサービスを提供可能な提供可能者のうち、評価結果が一定水準以上であるユーザをサービス提供者と決定する、などの、評価結果を考慮して選択できる。これにより、単にサービス利用者の近所のユーザをサービス提供者とするだけでなく、一定の水準にあるユーザをサービス提供者とできる。つまり、提供されるサービスの品質を保ちつつ、サービス利用者の近所のユーザによる助け合いの構築を支援できる。
【0124】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態にかかるシステム1では、サーバ10はサービス提供の依頼を受信したことをトリガとしてマッチング処理111を実行している(図9)。第2の実施の形態として、提供可能者からサービス提供の依頼を受信したことをトリガとしてマッチング処理111(第2のマッチング処理)が実行されてもよい。
【0125】
図14は、第2の実施の形態にかかるマッチング処理111の一例を示したフローチャートである。図を参照して、第2の実施の形態において、制御部11は提供情報DB123を参照して、提供可能者によって提供可能なサービスが登録されているか否かを判定する(ステップS501)。提供可能なサービスが登録されていることは、例えば、登録された提供可能なサービスの提供可能なタイミングに達していること、などである。
【0126】
提供可能なサービスが登録されていることが検出された場合(ステップS501でYES)、制御部11は、サービスを提供可能なユーザの端末装置30(サービス提供者端末)の位置情報を会員情報DB122から読み出す(ステップS503)。つまり、提供可能者の現在位置を会員情報DB122から読み出す。
【0127】
制御部11は、サービス提供者端末の位置情報に基づいた情報を第2の選択肢情報として、サービスを利用可能な会員情報DB122に登録されている各ユーザの端末装置30に送信するための処理を行う(ステップS505)。一例として、ステップS505で制御部11は、予め記憶している地図上のサービス提供者端末の位置に、サービス提供者端末を示す画像を合成して第2の選択肢情報とする。制御部11は、通信部13に第2の選択肢情報を各端末装置30に対して送信させるとともに、第2の選択肢情報に基づいた表示を指示する制御信号を送信させる(ステップS507)。これにより、各端末装置30のディスプレイ34には、サービス提供の依頼が可能な依頼画面が表示される。依頼画面には、提供可能者の地図上の位置が表示される。好ましくは、依頼画面には、地図上の位置とともに、提供可能なサービスの内容、提供可能者であるユーザに関する情報が含まれる。
【0128】
好ましくは、第2のマッチング処理は、サービス利用者の候補となる各ユーザのうち、端末装置30の位置がサービス提供者端末から予め規定された範囲内であるユーザを抽出する処理を含む。予め規定された範囲は、例えば、サービス提供者端末の位置を中心として所定の半径(例えば10Km等)の円内、などである。
【0129】
この場合、サーバ10の制御部11は、サービス提供者端末の位置を中心として所定の半径の円内にある端末装置30にのみ第2の選択肢情報を送信する。このとき、送信する端末装置30のユーザに対して会員情報DB122において見守り者が設定されている場合(ステップS509でYES)、(上記円内に存在いない場合でも)見守り者端末にも第2の選択肢情報を送信して、第2の選択肢情報に基づいた表示を指示する(ステップS511)。これにより、見守り者端末のディスプレイ34にも依頼画面が表示され、見守り者もサービス利用者に対するサービス提供を依頼できる。
【0130】
制御部11は、いずれかの端末装置30から、依頼画面に対してサービス提供を依頼する操作がなされたことを示す情報を受信すると(ステップS513でYES)、サービス利用者を選択する。制御部11は、提供可能者と、選択されたサービス利用者とのマッチングの成功を確認する(ステップS515)。ステップS515では、一例として、制御部11がサービス提供者端末にサービス提供が可能であるか否かを確認する画面を表示させ、その画面において可能である旨のユーザ操作を受け付けることである。また、他の例として、制御部11がサービス提供者端末にサービス利用者に関する情報を示す画面を表示させ、その画面において可能である旨のユーザ操作を受け付けることである。
【0131】
マッチングが不成功であった場合(ステップS515でNO)、つまり、サービス提供者端末からサービスを提供しないとのユーザ操作を示す情報を受信した場合、制御部11は、ステップS513からの処理を繰り返す。つまり、制御部11は、次の端末装置30からサービス提供の依頼を受け付け、同様にして、マッチングの成功を確認する。
【0132】
マッチングが成功であった場合(ステップS515でYES)、つまり、サービス提供者端末からサービスを提供するとのユーザ操作を示す情報を受信した場合、制御部11は、サービス提供を依頼したユーザをサービス利用者と決定し、提供可能者にそのユーザに対するサービスの提供を依頼する(ステップS517)。ステップS517で制御部11は、通信部13に、サービス提供者端末に対してサービス利用者と決定したユーザに対するサービス提供の指示を示す情報を送信させる。ステップS517は第1のマッチング処理のステップS119と同じである。
【0133】
第2の実施の形態にかかるサーバ10もまた、マッチング処理111の後に、第1の実施の形態と同様に、報告処理112、決済処理113、及び、評価処理114、を行うことができる。また、マッチング処理111に先立って、登録処理115を実行する。これらは第1の実施の形態にかかるサーバ10での処理と同様であってよい。
【0134】
<実施の形態の効果>
本システム1では、さらに、サービスの提供が可能なユーザがいた場合に、登録された他のユーザの中からそのサービスの提供を希望するユーザとマッチングできる。このとき、提供可能者の現在位置が他の端末装置30に表示されることで、たとえ遠隔であっても、サービス提供者の位置に応じて、例えば最も近いユーザからなど、サービス提供者からのサービス提供を依頼できる。つまり、提供可能者からの提案に応じてもサービス利用者の近所のユーザによる助け合いの構築を支援できる。
【0135】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0136】
1 :システム
2 :通信網
3 :GNSS
10 :サーバ
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
30 :端末装置
30A :端末装置
30B :端末装置
30C :端末装置
30D :端末装置
30E :端末装置
30F :端末装置
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
34 :ディスプレイ
35 :指示入力部
36 :受信機
41 :初期画面
42 :画面
43 :画面
111 :マッチング処理
112 :報告処理
113 :決済処理
114 :評価処理
115 :登録処理
121 :プログラム
122 :会員情報データベース(DB)
123 :提供情報データベース(DB)
211 :制御部
321 :アプリケーション
322 :利用者モードモジュール
323 :モードモジュール
324 :ヘルパーモードモジュール
411 :ボタン
412 :ボタン
413 :ボタン
421 :ボタン
422 :ボタン
423 :ボタン
424 :ボタン
425 :ボタン
431 :ボタン
432 :ボタン
433 :ボタン
434 :ボタン
435 :ボタン
436 :ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14