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特許7233120水溶性微細ニードル粉末とこれを含有する非水系化粧剤組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-24
(45)【発行日】2023-03-06
(54)【発明の名称】水溶性微細ニードル粉末とこれを含有する非水系化粧剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20230227BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20230227BHJP
   A61K 8/60 20060101ALI20230227BHJP
   A61K 8/64 20060101ALI20230227BHJP
   A61K 8/67 20060101ALI20230227BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20230227BHJP
   A61K 8/96 20060101ALI20230227BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20230227BHJP
【FI】
A61K8/73
A61K8/02
A61K8/60
A61K8/64
A61K8/67
A61K8/81
A61K8/96
A61Q19/00
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021110833
(22)【出願日】2021-07-02
(62)【分割の表示】P 2018527219の分割
【原出願日】2016-11-24
(65)【公開番号】P2021165293
(43)【公開日】2021-10-14
【審査請求日】2021-07-20
(31)【優先権主張番号】10-2015-0165847
(32)【優先日】2015-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0157312
(32)【優先日】2016-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518131388
【氏名又は名称】パイアン エステティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハン キュボム
(72)【発明者】
【氏名】ハ ジョンチョン
【審査官】相田 元
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/112854(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/122838(WO,A1)
【文献】特開2000-191510(JP,A)
【文献】特開2002-060349(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶性微細ニードル粉末であって、
前記水溶性微細ニードル粉末は、頂点と、四角底面と、前記四角底面と前記頂点との間に形成された三角形状の4つの側面とを有する、四角錐形状をなし、
前記4つの側面の少なくとも1つにおいて前記頂点で交わる2つの直線の間に形成された、前記頂点の内角は、40度以下であり、
前記四角底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下の鋭角であり、前記四角底面は菱形又は平行四辺形の形状をなし、前記四角底面から前記頂点への前記水溶性微細ニードル粉末の高さは前記四角底面の対角線の長さに対して1.375~10倍であり、前記水溶性微細ニードル粉末の高さは0.01mmないし2mmであり、
前記水溶性微細ニードル粉末の少なくとも1つの面に陥没部が形成されており、前記陥没部の深さは前記水溶性微細ニードル粉末の高さの1/2未満であり、
前記水溶性微細ニードル粉末はヒアルロン酸重合体を有し、前記ヒアルロン酸重合体は、0.1kDa~50kDaの分子量を有し、前記水溶性微細ニードル粉末の内部は空いていて小孔を有する、水溶性微細ニードル粉末。
【請求項2】
前記水溶性微細ニードル粉末が、さらに、多糖類、単糖類、オリゴ糖類、ポリビニルアルコール、カルボキシビニル重合体、セルロース重合体、及びキトサンからなる群より選ばれるいずれか1つ以上またはそれらの混合物を有する、請求項1に記載の水溶性微細ニードル粉末。
【請求項3】
前記水溶性微細ニードル粉末は、さらに、生理活性有効成分を有する、請求項1に記載の水溶性微細ニードル粉末。
【請求項4】
前記生理活性有効成分が、ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、抗酸化剤、インシュリン、及び成長ホルモンからなる群より選ばれるいずれか1つまたはそれらの混合物である、請求項に記載の水溶性微細ニードル粉末。
【請求項5】
前記生理活性有効成分が、ヒト上皮成長因子(EGF)、繊維芽細胞成長因子(FGF)、幹細胞培養濾液及びビタミンCの群から選ばれる1つ以上又はこれらの混合物である、請求項に記載の水溶性微細ニードル粉末。
【請求項6】
溶性微細ニードル粉末を有し、
前記水溶性微細ニードル粉末は、頂点と、四角底面と、前記四角底面と前記頂点との間に形成された三角形状の4つの側面とを有する、四角錐形状をなし、
前記4つの側面の少なくとも1つにおいて前記頂点で交わる2つの直線の間に形成された、前記頂点の内角は、40度以下であり、
前記四角底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下の鋭角であり、前記四角底面は菱形又は平行四辺形の形状をなし、前記四角底面から前記頂点への前記水溶性微細ニードル粉末の高さは前記四角底面の対角線の長さに対して1.375~10倍であり、前記水溶性微細ニードル粉末の高さは0.01mmないし2mmであり、
前記水溶性微細ニードル粉末の少なくとも1つの面に陥没部が形成されており、前記陥没部の深さは前記水溶性微細ニードル粉末の高さの1/2未満であり、
前記水溶性微細ニードル粉末はヒアルロン酸重合体を有し、前記ヒアルロン酸重合体は、0.1kDa~50kDaの分子量を有し、前記水溶性微細ニードル粉末の内部は空いていて小孔を有する、非水系化粧剤組成物。
【請求項7】
前記水溶性微細ニードル粉末が前記非水系化粧剤組成物の重量に対して0.01重量%ないし15重量%で存在している、請求項6に記載の非水系化粧剤組成物。
【請求項8】
前記水溶性微細ニードル粉末がさらに生理活性有効成分を有する、請求項に記載の非水系化粧剤組成物。
【請求項9】
第一の水溶性微細ニードル粉末と第二の水溶性微細ニードル粉末とを有する非水系化粧剤組成物であって、
前記第一の水溶性微細ニードル粉末は水溶性微細ニードル粉末であって、前記水溶性微細ニードル粉末は、頂点と、四角底面と、前記四角底面と前記頂点との間に形成された三角形状の4つの側面とを有する、四角錐形状をなし、前記4つの側面の少なくとも1つにおいて前記頂点で交わる2つの直線の間に形成された、前記頂点の内角は、40度以下であり、前記四角底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下の鋭角であり、前記四角底面は菱形又は平行四辺形の形状をなし、前記四角底面から前記頂点への前記水溶性微細ニードル粉末の高さは前記四角底面の対角線の長さに対して1.375~10倍であり、前記水溶性微細ニードル粉末の高さは0.01mmないし2mmであり、前記水溶性微細ニードル粉末の少なくとも1つの面に陥没部が形成されており、前記陥没部の深さは前記水溶性微細ニードル粉末の高さの1/2未満であり、前記水溶性微細ニードル粉末はヒアルロン酸重合体を有し、前記ヒアルロン酸重合体は、0.1kDa~50kDaの分子量を有し、前記水溶性微細ニードル粉末の内部は空いていて小孔を有し前記第一の水溶性微細ニードル粉末はさらに生理活性有効成分を有しており、
前記第二の水溶性微細ニードル粉末は水溶性微細ニードル粉末であって、前記水溶性微細ニードル粉末は、頂点と、四角底面と、前記四角底面と前記頂点との間に形成された三角形状の4つの側面とを有する、四角錐形状をなし、前記4つの側面の少なくとも1つにおいて前記頂点で交わる2つの直線の間に形成された、前記頂点の内角は、40度以下であり、前記四角底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下の鋭角であり、前記四角底面は菱形又は平行四辺形の形状をなし、前記四角底面から前記頂点への前記水溶性微細ニードル粉末の高さは前記四角底面の対角線の長さに対して1.375~10倍であり、前記水溶性微細ニードル粉末の高さは0.01mmないし2mmであり、前記水溶性微細ニードル粉末の少なくとも1つの面に陥没部が形成されており、前記陥没部の深さは前記水溶性微細ニードル粉末の高さの1/2未満であり、前記水溶性微細ニードル粉末はヒアルロン酸重合体を有し、前記ヒアルロン酸重合体は、0.1kDa~50kDaの分子量を有し、前記水溶性微細ニードル粉末の内部は空いていて小孔を有し、前記第二の水溶性微細ニードル粉末は生理活性有効成分を有していない
非水系化粧剤組成物。
【請求項10】
前記生理活性有効成分が、ヒト上皮成長因子(EGF)、繊維芽細胞成長因子(FGF)、幹細胞培養濾液及びビタミンCの群から選ばれる1つ以上又はこれらの混合物である、請求項に記載の非水系化粧剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクラブ用水溶性微細ニードル粉末とこれを含有する非水系化粧剤組成物に
関するものである。より詳細には、本発明は、三角錐(triangular pyra
mid)ないし六角錐形状(sexangular pyramid)のスクラブ用水溶
性微細ニードル粉末であって、前記スクラブ用粉末多角錐の底面の内角のうち、少なくと
もいずれか1つが90度以下であることを特徴とする、スクラブ用水溶性微細ニードル粉
末とこれを含有する非水系化粧剤組成物に関するものである。
【0002】
また、本発明は、ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA
切片、または水溶性抗酸化剤のように、水に不安定な生理活性物質を含有する水溶性微細
ニードル粉末であって、三角錐(triangular pyramid)ないし六角錐
形状(sexangular pyramid)の水溶性微細ニードル粉末でありながら
、前記水溶性微細ニードル粉末多角錐底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90
度以下であることを特徴とする、スクラブ用水溶性微細ニードル粉末を含有する非水系化
粧品組成物に関するものである。
【0003】
より詳細には、合成または生合成されるか、遺伝子再組合せ技術により得られたポリペ
プチド生理活性物質またはオリゴペプチド生理活性物質、幹細胞など、有用な細胞を培養
して得られた細胞培養濾液、動植物から抽出されたDNAやRNA切片、または遺伝子切
片混合物、ビタミンCのような水溶性抗酸化剤成分などのように、水がある状態では不安
定であり、生理活性が減少される成分を含有しており、かつ、三角錐(triangul
ar pyramid)ないし六角錐形状(sexangular pyramid)の
スクラブ用水溶性微細ニードル粉末であって、前記粉末多角錐底面の内角のうち、少なく
ともいずれか1つが90度以下であることを特徴とする、スクラブ用水溶性微細ニードル
粉末を0.01重量%ないし15重量%含有する非水系化粧剤組成物に関するものである
【背景技術】
【0004】
皮膚美容成分または薬物などのような有効物質を皮膚に伝達したり、有効物質が含まれ
ているパックやパッチなどを皮膚に付けて皮膚に伝達する方法は、持続的な有効物質の伝
達が可能であり、皮膚に対する痛みが小さく、簡単であるという長所がある。
【0005】
しかし、皮膚最外郭の10μmないし60μm厚さの角質層が外部物質の体内浸透を防
ぐので、有効成分の皮膚伝達率が非常に低い。特に、有効成分が親水性であるか、分子量
が大きければ、これの皮膚伝達率はさらに低くなる。
【0006】
したがって、有効物質を皮膚に効果的に伝達するために、注射針を用いた投与方法が伝
統的に利用されている。
しかし、従来の注射針の直径が数ミリメートル範囲であり、その長さは、数センチメー
トル範囲であるため、注射針が皮膚に存在する複数個の痛点を刺激して相当な痛みを発生
させる。
【0007】
また、注射針は、一般に病院や専門的な皮膚管理機関のみで施術が可能であるため、一
般人が自ら使用できないという短所がある。
このような注射針を使用する従来技術を介しての有効物質の皮膚伝達方法の短所を解決
するために、直径が数十μmないし数百μm、長さが数十ないし数千μmである微細針(
micro-needle)が開発された。
【0008】
このような微細針は、支持体に固定されたままで皮膚角質層に加えられて皮膚角質層に
微細な孔を形成させ、このように形成される微細孔を介して有効成分を皮膚に伝達するこ
とができた。
【0009】
また、微細針は、長さが短くて、神経が分布する真皮層まで浸透しないので、痛みを誘
発しない。
例え、微細針が真皮層まで浸透しても、従来の注射針に比べて直径が小さく、長さが短
いので、刺激する痛点の数が少なく、したがって、痛みが大きく減る。
【0010】
国際特許出願(PCT)公開第WO02/47555号では、膨らんだヘッド表面を形
成するヘッドと、前記ヘッドに設けられ、前記ヘッド表面から予め決められた距離の分だ
け突出し、所定距離の分だけ離れているピンを含む、対象者の皮膚を処理する装置、及び
前記装置を利用して皮膚角質層に微細孔を形成した後に皮膚美容物質を塗布する方法を開
示している。
【0011】
また、美合衆国登録特許第5,487,726号は、ワクチンを皮膚に塗布するステッ
プ及び前記ワクチンが塗布された皮膚にスパイクが装着された装置を利用して皮膚角質層
に微細孔を形成するステップを含むワクチン塗布システムを開示している。
【0012】
しかし、国際特許出願(PCT)公開第WO02/47555号と美合衆国登録特許第
5,487,726号によれば、薬物の皮膚塗布ステップと皮膚角質層に微細孔形成ステ
ップが別になされるので、ユーザに不便さを与える。
【0013】
皮膚美容有効物質が皮膚の角質層をより容易に通過できるようにするさらに他の方法は
、角質除去化粧品を使用した後、皮膚美容物質を皮膚に塗ることである。
角質除去化粧品は、主に角質を物理的に除去できる非水溶性スクラブ剤を使用して、ス
クラブ剤と皮膚角質層との間の機械的摩擦を介して角質を除去する。
【0014】
したがって、このような角質除去化粧品を使用して角質を除去した後、必ず非水溶性ス
クラブ剤を洗い落としてから、皮膚美容有効物質を皮膚に塗布するようになる。
また、スクラブ剤の使用途中に、スクラブ剤が目に入る場合、スクラブ剤の除去が容易
でなく、異物感を感じるようになり、目を擦ることで、角膜が損傷される恐れもあるとい
う問題点がある。
【0015】
大韓民国特許登録第10-1206985号は、砂糖からなる水溶性スクラブ粉末を化
粧剤に含有させることにより、皮膚保湿、血行促進、皮膚老廃物及び角質除去効果を達成
している。しかし、このような化粧品は、有効成分の皮膚伝達を目的とせず、単に砂糖粉
末を皮膚スクラブの目的で多量含有したマッサージ用化粧剤組成物である。
【0016】
また、上記大韓民国登録特許第10-1206985号の砂糖スクラブ粉末は、一般に
砂糖粒子の面が6個以上であって、各面がなす角が大きく、縁も鈍くてスクラブ効果が大
きくなり難いという短所がある。
【0017】
前述した従来技術の短所を克服するために、本発明者らは、四面体または五面体のピラ
ミッド(三角錐ないし四角錐)形状の微細ニードル粉末を特許出願した(韓国特許出願第
10-2014-0007338)。
【0018】
前記微細ニードル粉末は、多面体の各頂点が角質に微細孔を形成したり、角質の一部を
除去でき、皮膚美容有効成分の角質層通過を効果的に促進することができる。
図1は、韓国特許出願第10-2014-0007338号に記載された微細ニードル
粉末の製造方法を図示したものである。図1では、多角錐形状(pyramid sha
pe)微細ニードルの尖った頭部からピラミッドの底面までの高さとピラミッド底面の対
角線の長さとの間の比率(以下、縦横比と略称する)が1:1程度であるスクラブ粉末を
製造する方法を表している。
【0019】
しかし、図1の方法により製造された微細ニードル粉末を皮膚に適用すれば、90度以
下の鋭角を表す突出部の比率が低くなり、皮膚角質層に微細通路形成効率が低くなるとい
う問題点が見出された。
【0020】
図3は、縦横比が1:1を超過する場合を示す。図3のように、縦横比が大きくなると
、多角錐形状のスクラブ粉末の製造のために多角錐形状が陰刻されたモールドに微細ニー
ドル粉末を形成する水溶性物質を満たすとき、空気が逃げ出し難く、水溶性物質が完全に
充填されないという問題が生じる。
【0021】
また、縦横比が大きくなると、陰刻モールドと成形された微細ニードル粉末との接触面
積が相対的に広くなり、モールドから成形された微細ニードル粉末を分離し難い。
このような理由から、多角錐形状の底面対角線長さと底面から尖った頭部までの高さと
の間の比率である縦横比を増加させて、さらに尖った形態の多角錐形状の微細ニードル粉
末の成形を試みる場合には、充填不良による微細ニードルの形状が完全でない不良品が発
生したり、離型が難しくて、成形工程が遅れるという問題が生じた。
【0022】
一方、近年、人口の高齢化が急激に進まれることにより、抗老化化粧品等が脚光を浴び
ており、ポリペプチド成長因子やオリゴペプチド成長因子、細胞培養濾液、遺伝子切片、
抗酸化剤成分などを含有したバイオ化粧品が続々と開発されている。
【0023】
ポリペプチドやオリゴペプチド成長因子を含有するバイオ化粧品関連の先行技術として
大韓民国登録特許第10-0433373号、大韓民国登録特許第10-1289062
号、大韓民国登録特許第10-2013-0024316号などが公開されている。
【0024】
また、幹細胞培養濾液を含有したバイオ化粧品関連の先行技術として大韓民国登録特許
第10-1063299号、大韓民国登録特許第10-1047873号、大韓民国特許
出願公開第10-2010-0098298号などがある。
【0025】
また、遺伝子切片を含有したバイオ化粧品関連の先行技術として大韓民国登録特許第1
0-1662438号、第10-0986603号などがある。
また、ビタミンCのような抗酸化剤成分を含有したバイオ化粧品関連の先行技術として
大韓民国登録特許第10-1339369号、第10-0819173号などがある。
【0026】
しかし、ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、水
溶性抗酸化剤などは、周辺の物理的または化学的環境に応じて生理活性の安定性が影響を
受け、特に、水がある状態では、加水分解や変性されやすいので、化粧剤組成物に添加さ
れる場合、生理活性を安定的に維持することが容易でない。
【0027】
このような加水分解されるか、変成されやすい水溶性生理活性成分を保護して、長期間
、その活性を維持するためには、精製後凍結乾燥または乾燥を介して水を除去し、安定化
を図ったり、脂質で包んで水溶液状態で生理活性が水と接触されることを防ぐリポソーム
(Liposome)方法等が試みられてきた。
【0028】
しかし、凍結乾燥技術等は、原料には適用できるが、一般化粧品完成品の剤形には適用
し難い。前記リポソーム方法は、ある程度安定化効果を与えることができるが、安定性を
6ヶ月以上長期間維持し難いという問題点がある。
【0029】
例えば、バイオ化粧品に多く使用されるオリゴペプチドである上皮細胞成長因子(Ep
idermal Growth Factor、EGF)は、水溶液で長期保管の際、室
温だけでなく、さらには、冷蔵保管状態でも生理活性が減少するので、保管流通期間がか
かる商用化のための製剤化が難しい問題点がよく知られている物質である。
【0030】
ヨーロッパ特許公開第205,051号、第267,015号、第398,619号、
米国特許第4,717,717号、大韓民国特許公告第10-1996-0013439
号、大韓民国登録特許第10-0570358号、第10-0752990号などは、界
面活性制、脂質、セルロース重合体、金属カチオン、ナノベクトル、ナノリポソームなど
を用いて安定性を高める組成物を開示している。
【0031】
しかし、このような従来の技術を利用しても、室温流通条件、非滅菌的条件、水性条件
である化粧品でオリゴペプチド上皮細胞成長因子(EGF)の活性を維持するのが容易で
ない。
【0032】
特に、化粧品で許している水準である10ppmより低い濃度で上皮細胞成長因子(E
GF)を化粧品に添加して使用するので、保管、流通、使用にかかる期間の間、一般的な
技術では、上皮細胞成長因子(EGF)の生理活性維持がほとんど不可能である。
【0033】
一方、オリゴペプチドやポリペプチド、DNA切片、RNA切片などは、分子量が大き
いので、化粧品に添加しても皮膚浸透がうまくいかず、その効果を奏し難いので、このよ
うな成分が含まれたバイオ化粧品等の効果を高めるためには、特別な技術をつなぎ合わせ
なければならない。
【0034】
例えば、プロティン伝達ドメイン(Protein Transduction Do
main、PTD)のような特別な部位をオリゴペプチドやポリペプチドに接合させるペ
プチド融合技術を使用するか、脂質で包んで皮膚吸収を助けるリポソーム(Liposo
me)技術を適用するか、微細ニードルシステム(Miconeedle Therap
y System;MTS)を化粧品と結合した方法等が主に活用されている。
【0035】
上記のような問題を解決するために本発明者らは、ポリペプチド、オリゴペプチド、細
胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、または水溶性抗酸化剤のように、水に不安定な生
理活性物質を含有した多角錐形状の水溶性微細ニードル粉末で構成され、多角錐形状の微
細ニードル粉末の頂点のうち、少なくとも1つ以上が90度以下を表し、鋭角の比率が向
上した水溶性微細ニードル粉末を含む非水系化粧剤組成物を発明することにより、水溶性
有効成分の活性を長期間安定に維持しつつ、皮膚角質層を除去し、皮膚に効果的に伝達す
ることができた。
【0036】
また、本発明の鋭角比率が向上した水溶性微細ニードル粉末が含有された非水系化粧剤
組成物を皮膚に塗布し、擦った後、スキンエマルジョンのような水性系化粧剤を使用して
、水溶性微細ニードル粉末を溶解させることにより、水溶性粉末に含有されたポリペプチ
ド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、または抗酸化剤のような
生理活性物質とヒアルロン酸が使用前まで安定に維持されるだけでなく、肌深く浸透され
るという優れた効果があるという事実を確認し、本発明を完成した。
【0037】
本明細書のオリゴペプチド及びポリペプチドは、2つ以上のアミノ酸が縮合重合された
物質であり、ダイペプチド以上のペプチド高分子と定義される。この物質は、当業界に公
知された合成、生合成、再組合せ蛋白質製造技術として作ることができる。
【0038】
本明細書のDNA切片、RNA切片、または遺伝子切片混合物は、ブロッコリ花びら、
バラ花びら、松花粉などのような植物から抽出するか、酵母などのような微生物や動物の
精液、精巣などから抽出した物質である。
【0039】
本発明の水溶性微細ニードル粉末は、多糖類、単糖類、オリゴ糖類、塩類のように水が
接触されたとき、直ちに溶解される水溶性物質からなり、三角錐ないし六角錐形状であり
つつ、底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下であるスクラブ用水溶性
粉末である。
【0040】
本発明の非水系化粧剤組成物は、ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DN
A切片、RNA切片、または水溶性抗酸化剤のように、水に不安定な生理活性成分が含有
された水溶性微細ニードル粉末であって、三角錐ないし六角錐形状でありながら、錐底面
の内角のうち、いずれか1つが90度以下である、多角錐形態の水溶性微細ニードル粉末
を含有した非水系組成物であるか、前記ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、
DNA切片、RNA切片、または水溶性抗酸化剤のように、水に不安定な生理活性物質を
含有しない、微細ニードル粉末のみ含有する非水系組成物でありうるし、以上の2つの種
類の水溶性微細ニードル粉末が共に混用された非水系化粧剤組成物でありうる。
【0041】
また、本発明の非水系化粧剤組成物には、本発明の多角錐形状の水溶性微細ニードル粉
末に該当しない、様々な形状と水溶性材料とからなる粉末がさらに含まれることもできる
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0042】
したがって、本発明の一次的な目的は、前述した縦横比を増加させなくても、さらに尖
った鋭角の比率が高められた新しい形状のスクラブ用微細ニードル粉末とその製造方法、
そして、その製造方法に使用されるモールドを提供することである。
【0043】
また、本発明は、皮膚角質層との機械的摩擦を介して皮膚角質層の一部を除去するスク
ラブ用微細ニードル粉末を水溶性物質を使用して製造し、これを非水系分散媒に分散させ
ることにより、水溶性微細ニードル粉末が非水系分散媒によって溶解または膨潤されて、
スクラブ粉末として要求される機械的強度を喪失する現象を防止できる、非水系化粧剤組
成物を提供するものである。
【0044】
また、本発明は、水溶性スクラブ粉末により多くの鋭角を形成させて、皮膚角質層スク
ラブ効果を極大化させるために、三角錐ないし六角錐形状のスクラブ用水溶性微細ニード
ル粉末でありつつ、粉末錐底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下であ
ることを特徴とする、スクラブ用水溶性微細ニードル粉末を提供することを目的とする。
【0045】
本発明は、水溶性スクラブ粉末により多くの鋭角を形成させて、皮膚角質層スクラブ効
果を極大化させ、角質が除去された通路を介しての有効物質の皮膚伝達効果を最大化させ
るために、三角錐ないし六角錐形状のスクラブ用水溶性微細ニードル粉末であって、粉末
多角錐底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下であり、皮膚に美容効果
または薬理効果を発生させる有効物質を含有する、スクラブ用水溶性微細ニードル粉末を
提供することを目的とする。
【0046】
また、本発明は、水溶性スクラブ粉末により多くの鋭角を形成させて、皮膚角質層スク
ラブ効果を極大化させ、角質が除去された通路を介しての有効物質の皮膚伝達効果を最大
化させるために、三角錐ないし六角錐形状のスクラブ用水溶性微細ニードル粉末であって
、前記粉末多角錐底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下であることを
特徴とする、スクラブ用水溶性微細ニードル粉末を含有する非水系化粧剤組成物を提供す
ることを目的とする。
【0047】
また、本発明は、スクラブ用水溶性粒子により多くの鋭角を形成させて、皮膚角質層ス
クラブ効果を極大化させ、角質が除去された通路を介しての有効物質の皮膚伝達効果を最
大化させるために、三角錐ないし六角錐形状のスクラブ用水溶性微細ニードル粉末であっ
て、前記多角錐底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下であることを特
徴とするスクラブ用水溶性微細ニードル粉末と、このような特徴を有する水溶性微細ニー
ドル粉末に美容効果または薬理効果を発生させる有効物質が含有された水溶性微細ニード
ル粉末を同時に含有する非水系化粧剤組成物を提供することを目的とする。
【0048】
また、本発明は、前述した本発明のスクラブ用水溶性粉末を別々にまたは同時に含有し
ながら、本発明で除かれる水溶性粉末をさらに含有する化粧剤組成物を提供することを目
的とする。
【課題を解決するための手段】
【0049】
本発明の基本的な目的は、三角錐(triangular pyramid)ないし六
角錐形状(sexangular pyramid)のスクラブ用水溶性微細ニードル粉
末であって、粉末多角錐底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下であり
つつ、底面対角線長さより底面から頂点までの高さが1倍ないし2倍であることを特徴と
するスクラブ用水溶性微細ニードル粉末を提供することにより達成される。
【0050】
本発明のさらに他の目的は、三角錐ないし六角錐形状のスクラブ用水溶性微細ニードル
粉末であって、粉末多角錐底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下であ
りつつ、底面対角線長さより底面から頂点までの高さが1倍ないし2倍である多角錐であ
って、皮膚に美容効果または薬理効果を発生させる有効物質を含有する、スクラブ用水溶
性微細ニードル粉末を提供することにより達成される。
【0051】
本発明のさらに他の目的は、三角錐ないし六角錐形状のスクラブ用水溶性微細ニードル
粉末であって、前記粉末多角錐底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下
であり、底面対角線の長さより底面から頂点までの高さが1倍ないし2倍であることを特
徴とする、スクラブ用水溶性微細ニードル粉末を含有する非水系化粧剤組成物を提供する
ことにより達成される。
【0052】
本発明のさらに他の目的は、三角錐ないし六角錐形状のスクラブ用水溶性微細ニードル
粉末であって、前記粉末多角錐底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下
であり、底面対角線の長さより底面から頂点までの高さが1倍ないし2倍であることを特
徴とするスクラブ用水溶性微細ニードル粉末と、このような特徴を有する水溶性微細ニー
ドル粉末に美容効果または薬理効果を発生させる有効物質が含有された水溶性微細ニード
ル粉末を同時に含有する非水系化粧剤組成物を提供することにより達成される。
【0053】
本発明のさらに他の目的は、三角錐ないし六角錐からなる本発明の多角錐微細ニードル
形状が陰刻されたモールドであって、前記陰刻された多角錐底面の内角のうち、少なくと
もいずれか1つが90度以下であり、底面対角線の長さより底面から頂点までの高さが1
倍ないし2倍であることを特徴とする、微細ニードル形状成形用モールドを提供すること
により達成される。
【0054】
本発明の微細ニードル粉末の製造方法は、微細ニードル多角錐の頭部分(以下、チップ
と略称する)をモールドのベース部と水平方向に形成するので、陰刻部位の深さが深くな
らず、外部に露出する表面積が大きくなる。
【0055】
したがって、本発明の微細ニードル粉末は、従来の製造方法に比べて残留空気排出が容
易になり、ニードルのモールドからの分離も容易である。
また、チップ周囲に段差が形成される微細ニードル粉末も本発明の方法によって水平方
向に微細ニードルを形成すれば離型が可能であり、チップ周辺に段差が形成された微細ニ
ードル粉末を製造できる。
【0056】
本発明の微細ニードル粉末は、皮膚変形にもかかわらず、皮膚に効果的に微細チャネル
を形成して、有効成分の皮膚伝達効率を高める。
また、本発明は、上記の微細ニードルに対する容易な製造方法を提供することにより、
前記微細ニードルの大量生産及び商品化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図1】先行技術である韓国特許出願第10-2014-0007338号に記載された微細ニードルの製造方法を図示したものである。
図2図1で製造された微細ニードルを皮膚に適用したことを示す絵である。
図3図1の方法により縦横比(多角錐底面大角長さと底面からチップまでの長さとの比率)を1:1超過して製造する場合を見せる。
図4】チップ周囲に段差が形成された微細ニードルを、図1のように垂直方向充填成形方法で製造する従来技術の場合を示した図である。
図5】本発明に係る微細ニードル製造用モールドを示す。
図6】モールドに形成された陰刻形状の微細ニードル構造を拡大した斜視図、平面図、側面図である。
図7】四角錐形状の微細ニードル120が陰刻で形成されたモールドを示す。
図8】2つのニードルチップ(tip)A、A´を有する多角錐または変形多角錐の例示である。
図9】変形された多角錐の例示である。
図10図5の多角錐形状の微細ニードル用モールドの製造方法を図示したものである。
図11本発明の皮膚美容物質または薬物を皮膚に吸収させるための微細ニードル の多角錐形状を示す図である。
図12多角錐形態の水溶性微細ニードル粉末を含有した本発明の非水系化粧剤組 成物を皮膚に適用することを示す概念図である。
図13本発明により製造された多角錐形態の水溶性微細ニードル粉末を見せる3 0倍拡大写真である。
図14本発明により製造された多角錐形態の水溶性微細ニードル粉末に使用され た植物ブロッコリー由来DNA切片及びRNA切片が混合された生理活性成分の細胞増殖効果を見せるグラフである。
図15人間上皮細胞成長因子(EGF)が含有された本発明の多角錐形態の水溶 性微細ニードル粉末を含む非水系化粧剤組成物を人体に適用したとき、皮膚の密度変化に対する効果を水溶性微細ニードル粉末を適用した部位と水溶性微細ニードル粉末を溶解させて適用した対照部位とを統計処理して比較した結果である。
図16細胞培養濾液乾燥物が含有された本発明の多角錐形状の水溶性微細ニード ル粉末を含む非水系化粧剤組成物を人体に適用したとき、皮膚の密度変化に対する効果を水溶性微細ニードル粉末を適用した部位と水溶性微細ニードル粉末を溶解させて適用した対照部位とを統計処理して比較した結果である。
図17ビタミンCが含有された本発明の水溶性粒子を含む非水系化粧品組成物の HPLC安定性試験結果である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
以下では、添付した図面を参照して本発明の微細ニードル粉末についてさらに詳細に説
明する。
図4は、微細ニードル粉末製造用モールドを示し、図5は、モールドに形成された陰刻
形状のニードル構造を拡大した斜視図、平面図、側面図を示す。
【0059】
図4図5に示すように、本発明の微細ニードル粉末製造用モールドは、ベース部10
と陰刻のニードル形状20とを備える。
前記ベース部10に対しては特別な制限があるものではない。例えば、前記ベース部と
しては、金属、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート、またはポリカーボネ
ートが使用され得る。
【0060】
前記ニードル形状20は、前記ベース部に陰刻で形成される。前記ニードル形状20は
、チップ(tip)や頂点を有する多面体構造がベース部に陰刻で形成され得る。
図5に示すように、前記ニードル形状20の四面体構造が陰刻で形成される。前記四面
体陰刻ニードル形状20は、陰刻で露出したベース部表面を一面21とし、ベース部内側
の陰刻化された面22、23、24で形成される。
【0061】
図1図3の従来のニードル構造製造用モールドでは、ニードル用陰刻がベース部に垂
直に陰刻形成される。しかし、本発明では、前記陰刻形状のニードル20が前記ベース部
10に水平方向に形成される。好ましくは、本発明の陰刻形状のニードルチップAがベー
ス部表面に位置する。
【0062】
ここで、前記チップAは、陰刻で形成されたニードル構造の頂点のうち、最も長い高さ
を有する頂点を表す。頂点の高さは、各頂点と向かい合う面との垂直距離である。
前記頂点チップの高さが前記底面対角線長さに比べて1.375倍以上でありうるし、
好ましくは1.375~10倍、より好ましくは1.5~5倍の範囲でありうる。
【0063】
または、前記頂点チップを形成する面のうち、ベース部表面に位置する三角形21の底
辺と縁との比が1:1.375以上、好ましくは1:1.375~10、より好ましくは
1:1.5~5倍でありうる。
【0064】
前記ベース部表面に形成された頂点チップの角度が40度以下でありうる。前記チップ
の角度は、三角形21の頂点角度でありうる。
図3図5は、同じ四面体形状のニードル粉末を製造できるが、図3の場合、ニードル
形状が垂直に陰刻されており、図5は、ニードル粉末形状がベース平面に水平に陰刻され
ている。
【0065】
図5の場合、最も長い長さを有するニードルチップAを含む面21がベース部表面に陰
刻されて形成され、相対的に長さが短いチップBがベース部表面と垂直方向に陰刻される
【0066】
したがって、図3に比べて、本発明の微細ニードル粉末製造用モールドは、ベース部内
部にニードルチップ形状を深く形成しなくてもよく、また、ニードルチップAを含む面2
1がベース部表面に陰刻されるので、外部に露出する表面積が大きくなる。
【0067】
したがって、本発明の微細ニードル粉末は、従来の垂直構造製造方法に比べて残留空気
排出が容易になり、ニードルの分離も極めて容易である。また、段差が形成された微細ニ
ードルも、本発明のように水平方向に微細ニードルを形成すれば離型が可能であり、両方
向にニードルチップが形成された微細ニードルを製造できる。
【0068】
図7は、ニードル形状120が四角錐構造で陰刻形成されたことを示す。前記四角錐陰
刻ニードル形状120は、陰刻で露出したベース部表面121、ベース部平面内側に陰刻
化された3個の面122、123、124と、底面125で形成される。
【0069】
前記ニードル形状120のチップAは、四角錐の頂点である。
本発明のニードル形状120が、図5の四面体構造のように、陰刻でベース部110に
水平に形成される。好ましくは四角錐の頂点がベース部表面に位置するように形成すれば
、ベース部内部に深く陰刻の溝を形成する必要がない。
【0070】
前述したように、本発明では、ニードル形状がベース部に多面体構造で形成され、陰刻
で形成された多面体構造では、角錐、2つ以上の頂点またはチップ(tip)を有する多
角錐、多角錐と角柱とが結合された変形された多角錐でありうる。
【0071】
本発明の陰刻の多面体構造は、ベース部表面に位置する2つ以上の頂点を備える多面体
構造でありうる。前記2つ以上の頂点の長さが同一であるか、異なることができる。
図8は、2つのニードルチップ(tip)A、A´を有する多角錐または変形多角錐の
例示である。陰刻ニードル形状200は、陰刻で露出したベース部表面221、ベース部
内側の陰刻化された面(222等)で形成される。
【0072】
本発明は、図8のように、2つの多角錐を互いに接合させた構造の多面体をベース部に
陰刻で形成することができる。2つの角錐は、多角錐底面部分を接合させた構造で陰刻さ
れ、2つの頂点がベース部表面に位置するようにして、陰刻された多面体形状がベース平
面に水平に形成された構造を有するようにする。図8のニードル形状は、2つのニードル
チップ(tip)がベース表面に位置するように陰刻される。
【0073】
図8では、2つのニードルチップの長さが同一であるが、いずれか一方が長いように製
造することができる。ただし、前記チップ(tip)(A、A´)の高さは、ベース部内
側に垂直方向に形成された頂点Dの高さより大きい。
【0074】
図8のニードルチップは、ベース部の表面で互いに反対方向に形成されることができる
図8のような両方向チップを備える微細ニードル多面体陰刻構造から製造される微細ニ
ードルは、鋭い縁が多くて、皮膚に微細なチャネルを形成することが非常に容易である。
【0075】
図9は、変形された多角錐の1つの実施形態である。図9は、1つのニードルチップ(
tip)Aを有し、四角柱に四面体が接合されたニードル粉末の陰刻形状を見せる。陰刻
ニードル形状320は、陰刻で形成されたベース部310の表面321、ベース部内側の
陰刻化された面(322等)で形成される。
【0076】
図9に示すように、多角錐のニードルチップAがベース部表面321に位置する。図8
の変形された多角錐は、最も長い長さの頂点が垂直にベース部に陰刻されることではなく
、水平に陰刻されるので、多面体構造をベース部の垂直に深く陰刻しなくても可能である
ことを見せる。
【0077】
本発明は、段差がついたチップ構造、または、錨のような形態を水平に陰刻化する微細
ニードル用モールドを含む。錨のような形態を前述した方法で水平に(すなわち、ニード
ルチップがベース部表面に位置するように)陰刻化することができる。
【0078】
本発明のように、錨の形態(図3参考)を水平に陰刻すれば、図3と異なり、容易にモ
ールドから微細ニードル粉末を離型することができる。
図10は、図4の微細ニードル粉末モールドの製造方法を図示したものである。図10
に示すように、微細ニードル用モールドの製造方法は、陽刻の多面体構造を形成するステ
ップ、高分子や金属を所定厚さで形成するステップ、及び分離除去ステップを含む。
【0079】
まず、本発明は、所定の方法にてニードル頭部チップ(tip)aを有する前記陽刻多
面体構造420を基板上に形成する。本発明は、頭部チップ(tip)aがベース部表面
に位置するようにする。チップ(tip)は、多面体の頂点のうち、最も長い長さを有す
る頂点である。したがって、図10のbは、本発明のチップ(tip)になることができ
ない。
【0080】
前記基板(ベース)上に陽刻の多面体(図10では、四面体構造である)を形成する方
法は、まず、ガラス基板上にクロム等の金属層を蒸着するステップ、ニードル形状のマス
クを使用して金属層にニードルパターンを転写するステップ、前記金属層に所定厚さの感
光剤をコーティングするステップ、ニードルの立体形状によって紫外線を傾斜して露光し
たり、垂直露光するステップ、非露光した部分をエッチングして除去するステップを含む
【0081】
前記陽刻多面体構造は、公知された感光性物質で形成されることができる。
前記方法は、高分子層や金属層440を前記多面体構造420上に適切な厚さで形成す
る。
【0082】
前記金属層を所定厚さで形成する方法は、公知された金属層蒸着方法を使用できる。
また、前記金属層を所定厚さで形成する方法は、電気メッキによっても行われることが
できる。
【0083】
例えば、前記方法は、前記陽刻多面体構造420上に電気メッキのための導電性金属4
30層を薄膜で蒸着するステップを行う。
次いで、前記方法は、基板を電解質水溶液に入れて、前記導電性金属を一方の電極(+
極)と、基準電極を他方の電極(-)として、モールドを形成する金属を前記導電性金属
基板上に移動させて電気メッキを行うことができる。
【0084】
図10に示すように、電気メッキ後、モールド用金属から基板、陽刻多面体構造420
、及び導電性金属430を分離除去することができる。
図10に示すように、陽刻多面体構造420においてニードル頭部チップ(tip)a
は、陰刻多面体構造20でのニードルチップAと対応し、前記ニードルチップAは、前述
したように、ベース表面に位置する。
【0085】
本発明は、微細ニードル製造方法に関するものである。前述したように、本発明で製造
する微細ニードルは、1つ以上のチップ(tip)や頂点を有する多面体である多角錐構
造であって、チップの高さが前記チップに対応する底面対角線長さに比べて1ないし2倍
以上の高さを有するニードルである。
【0086】
本発明の微細ニードルは、皮膚角質層を除去して皮膚美容物質または薬物を伝達できる
ようにするスクラブ粉末機能を発揮する。
本発明の微細ニードル製造方法は、生体適合性物質、水または有用成分物質が溶解され
ている溶液の混合溶液を前記微細ニードル製造用陰刻モールドに充填するステップ、前記
混合溶液を乾燥して微細ニードルを得るステップ、及び前記微細ニードルを前記陰刻され
たモールドから分離するステップを含む。
【0087】
前記生体適合性物質が多糖類、ポリビニルアルコール、カルボキシビニル重合体、キト
サン、ヒアルロン酸、セルロースポリマー、及び塩からなる群より選ばれるものでありう
る。
【0088】
本発明の水溶性微細ニードル粉末構成成分は、化粧品成分として使用され得る水溶性物
質であればいずれも適するが、多糖類、単糖類、オリゴ糖類、塩類のうち、1つ以上の成
分を使用することが適し、水溶性でありつつ、皮膚構成成分であるヒアルロン酸で構成さ
れることが最も好ましい。
【0089】
本発明は、ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、
水溶性抗酸化剤のように、水で安定でない生理活性成分を安定化させるために、前記物質
のうち、少なくとも1つの生理活性成分を含有しつつ、三角錐ないし六角錐形状であり、
前記多角錐底面の内角のうち、いずれか1つが90度以下であるスクラブ用水溶性微細ニ
ードル粉末を提供する。
【0090】
より低い原価で本発明の非水系化粧剤を製造するために、前記物質のうち、少なくとも
1つの成分を含有する本発明に係る多角錐形状の水溶性微細ニードル粉末と増量や粘度調
節用の一般水溶性スクラブ粉末を合わせて0.01%重量%ないし15%重量%含有する
非水系化粧剤組成物を提供する。
【0091】
本発明の水溶性微細ニードル粉末に含有される皮膚美容有効物質は、抗酸化剤、成長因
子、しわ改善物質、または細胞培養物、若しくは培養培地でありうる。
前記抗酸化剤は、ビタミンCまたはビタミンEでありうるし、前記成長因子は、上皮細
胞成長因子(EGF)または繊維芽細胞成長因子(FGF)でありうるし、前記細胞培養
物または培養培地は、幹細胞の培養物または培養培地でありうる。
【0092】
また、本発明の水溶性微細針状体に含有される有効物質には、インシュリンまたは成長
ホルモンが含まれる。
本発明の皮膚美容物質または薬物を皮膚に吸収させるための微細ニードルの多角錐形状
図11に示した。
【0093】
図11に示すように、本発明において製造された前記微細ニードルは、1つ以上のチッ
プを備えた多面体である多角錐構造であり、チップ(tip)の高さが多角錐底面幅に比
べて1.375倍以上である微細ニードルである。ここで、前記チップ(tip)は、前
記多面体の頂点のうち、最も長い高さを有する頂点Tである。前記チップの高さhが底面
Sを形成する辺のうち、最も長さが長い辺aより1.375倍以上の長さを有することが
好ましい。
【0094】
すなわち、本発明では、縦横比(底面対角線長さ:底面から尖った端部までの高さ)が
1:1.375以上でありうるし、好ましくは1:1.375~10、より好ましくは1
:1.5~5倍でありうる。
【0095】
または、本発明の微細ニードルは、前記チップを形成する三角形の面のうち、最も長い
高さを有する三角形Mの底辺Sと縁bまたは高さh´の比が1:1.375以上であるこ
ともできる。
【0096】
また、本発明の微細ニードルは、前記三角形Mの頂点角度θが40以下、より好ましく
は30度以下でありうる。
本発明の微細ニードルは、多角錐、2つ以上のチップを有する多角錐、多角錐と角柱が
結合された変形角錐、または錨構造であることもできる。
【0097】
本発明の微細ニードルは、韓国特許出願公開番号第10-2014-0094471号
の微細ニードルと次のような差がある。
まず、公開された微細ニードルは、四面体またはピラミッド構造体であって、ほとんど
正四面体や四角錐構造を表す。
【0098】
しかし、本発明の微細ニードルは、底面とチップ(tip)との間の長さが長くなった
形状である。従来の微細ニードルの場合、ニードルチップの長さが小さくて、効果的に皮
膚に微細孔を形成し難い。
【0099】
しかし、本発明の微細ニードルは、前述したように、縦横比が1ないし2倍である長い
多角錐なので、皮膚角質層に効果的に挿入されることができる。
また、従来技術では、六面体以上の多面体はニードルで製造することができないが、図
11のように、本発明の多面体構造のニードルは、六面体、八面体などの構造である場合
でも、少なくとも1つ以上のニードルチップを備えて、皮膚に効果的に微細孔を形成させ
得ることを見せる。すなわち、本発明の微細ニードルは、六面体以上の多面体微細ニード
ルを製造できることを見せる。
【0100】
前述した本発明の目的等は、ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切
片、RNA切片、または水溶性抗酸化剤の少なくとも1つの成分を含有し、少なくとも1
つの多角錐底面内角が90度以下に形成される四面体以上の多角錐形態の水溶性微細ニー
ドル粉末が単独または混合された含量で0.01重量%ないし15重量%で混ざっている
非水系化粧剤組成物を提供することにより達成される。
【0101】
本発明の水溶性微細ニードル粉末は、その粒子重さを基準として0.00001重量%
ないし0.1重量%のポリペプチドまたはオリゴペプチドを含有するものでありうるし、
ポリペプチドまたはオリゴペプチドを含有する各々異なる構造的形態の差がある、少なく
とも1つの多角錐底面内角が90度以下に形成される四面体以上の多角錐形態の水溶性微
細ニードル粉末形態で製造される。
【0102】
本発明のポリペプチドまたはオリゴペプチドは、2個以上、数十万個のアミノ酸が縮合
重合された物質であり、アミノ酸の個数が通常2個以上、数十万個の範囲であり、より好
ましくは2個以上、1000個の範囲であり、より好ましくは2個以上、100個、最も
好ましくは2個以上、80個の範囲である。
【0103】
ポリペプチドまたはオリゴペプチドを含有する本発明の水溶性微細ニードル粉末は、種
々の種類のポリペプチドまたはオリゴペプチド物質を共に含むことができる。
また、ポリペプチドまたはオリゴペプチドが含有された本発明の水溶性微細ニードル粉
末が入っている化粧剤組成物は、さらに他のポリペプチドまたはオリゴペプチドが含有さ
れた水溶性微細ニードル粉末をさらに含むことができる。
【0104】
本発明に使用された物質は、オリゴペプチド成長因子でありうるし、その中でも上皮細
胞成長因子(EGF)でありうる。
本発明の水溶性微細ニードル粉末は、その粉末重さを基準として0.00001重量%
ないし10重量%の細胞培養濾液乾燥物を含有し、少なくとも1つの多角錐底面内角が9
0度以下である三角錐ないし六角錐形状の水溶性微細ニードル粉末形態で製造される。
【0105】
本発明の非水系化粧剤組成物では、形状の差がある水溶性微細ニードル粉末を1種以上
選択して併用することができる。また、前記細胞培養濾液乾燥物を含有する水溶性微細ニ
ードル粉末は、ポリペプチドまたはオリゴペプチドをさらに含むことができる。
【0106】
前記細胞培養濾液は、人間幹細胞培養濾液でありうるし、前記ポリペプチドまたはオリ
ゴペプチドは、成長因子でありうるし、その中でも人間上皮細胞成長因子(EGF)であ
りうる。
【0107】
また、本発明の水溶性微細ニードル粉末は、その重さを基準として0.00001重量
%ないし1重量%のDNA切片またはRNA切片を含有するものでありうるし、DNA切
片またはRNA切片を含有するスクラブ粒子であって、多角錐底面の内角のうち、少なく
ともいずれか1つが90度以下である三角錐ないし六角錐形状で製造される。
【0108】
本発明の微細ニードル粉末の形状は、底面大角長さと底面から頂点までの高さ比率が1
:1以上であることを特徴とする。
本発明の非水系化粧剤組成物では、本発明の微細ニードル粉末の形状とは構造的に差が
ある様々な形態の水溶性微細ニードル粉末を1種以上選択可能であり、これらと併用する
ことができる。
【0109】
また、本発明のDNA切片またはRNA切片を含有する水溶性微細ニードル粉末は、ポ
リペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液のうち、1つ以上をさらに含むことができる
。前記細胞培養濾液は、人間幹細胞培養濾液でありうるし、前記ポリペプチドまたはオリ
ゴペプチドは、成長因子でありうすし、その中でも人間上皮細胞成長因子(EGF)であ
りうる。
【0110】
本発明の微細ニードル粉末のサイズは、0.01mmないし2mmでありうる。微細ニ
ードル粉末のサイズが0.01mm未満である場合、スクラビング(scrubbing
)効果が弱化される恐れがあり、2mm以上の場合には、皮膚に異物感が激しくなり、好
ましくない。より好ましくは、本発明の粉末のサイズは、0.1mmないし1mmである
【0111】
本発明の水溶性微細ニードル粉末の形状は、三角錐ないし六角錐の形状であり、多角錐
底面の内角のうち、少なくともいずれか1つが90度以下であり、底面対角線長さより底
面から頂点(tip)までの長さがさらに長く、尖った針の役割を果たすことができるも
のである。
【0112】
または、本発明の微細ニードルにおいて1つ以上の面に陥没部が形成され得るし、前記
陥没部の深さは、前記微細針の高さの1/2以内でありうるし、微細ニードルの内部が空
いているものも含む。
【0113】
また、本発明の微細ニードル粉末は、縦横比が1より大きいか、一方向または両方向の
頂点(tip)を備えるか、あるいは段差がついた構造の頂点を有する多面体形態である
こともできる。
【0114】
または、本発明の微細ニードル粉末の底面からの高さが底辺対角線長さに比べて1倍以
上でありうるし、好ましくは1.375~10倍、より好ましくは1.5~5倍の範囲で
ありうる。
【0115】
ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、または水溶
性抗酸化剤を含有する本発明の水溶性微細ニードル粉末を含有する本発明の非水系化粧剤
組成物は、有効成分が含まれていない水溶性微細ニードル粒子または一般的な化粧品成分
として構成された水溶性粒子を、増量や粘度調節のためにさらに含むことができる。
【0116】
本発明の非水系化粧剤組成物は、エッセンス、クリーム、またはローションなど、様々
な形態の化粧品に製造されることができる。
ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、または水溶
性抗酸化剤を含有する本発明の水溶性微細ニードル粉末を含有した本発明の非水系化粧剤
組成物は、しわ改善、美白など、皮膚改善効果が大きい。
【0117】
本発明の非水系化粧剤組成物には、15重量%ないし25重量%の高級アルコール、4
0重量%ないし65重量%のオイル、2重量%ないし3重量%のワックス、及び5重量%
ないし20重量%のトコフェリルアセテートを含有する油相(non-aqueous)
成分が含まれ得る。前記高級アルコールは、セチルアルコール、セトステアリルアルコー
ル、イソステアリルアルコール、ステアリルアルコールのうち、1種以上選択が可能であ
り、併用することができる。
【0118】
前記オイルは、天然植物オイルであるホホバ油、硬化ヤシ油、アボカド油、オリーブ油
、アーモンド油、マカダミアナッツ油、メドウフォーム油、パーム油、ヤシ油、ひまし油
の中から選ばれた1種以上を混合使用することが可能である。
【0119】
また、前記ワックスは、合成ワックス、マイクロクリスタリンワックスのうち、1種以
上選択が可能であり、併用することができる。
本発明の非水系化粧剤組成物は、前記高級アルコール、オイル、ワックス、及びトコフ
ェリルアセテートを含む油相成分を85重量%ないし90重量%、好ましくは87重量%
ないし88重量%の分だけ含むことが化粧剤の硬度を調節して容器に充填しやすい。
【0120】
ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、または水溶
性抗酸化剤を含有する多角錐形態の水溶性微細ニードル粉末を含有する本発明の非水系化
粧剤組成物には、0.5重量%ないし1.9重量%のヒアルロン酸、1.5重量%ないし
10重量%のモノサッカライド、及び0.00001重量%ないし0.01重量%のトロ
メタミンを含むことができ、ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片
、RNA切片、または水溶性抗酸化剤が含有されていない水溶性微細ニードル粉末を皮膚
浸透効果向上または粘度や硬度調節のための目的で含めることができる。
【0121】
本発明の多角錐形状の水溶性微細ニードル粉末及び非水系化粧剤組成物に使用されるヒ
アルロン酸は、ソディウムヒアルロネイト(sodium hyaluronate)ま
たは加水分解されたヒアルロン酸(hydrolyzed hyaluronic ac
id)の中で選択するか、混合されたものを使用することもできる。
【0122】
本発明の非水系化粧剤組成物に使用された前記モノサッカライドは、ソルビトールまた
はアスコビク酸(ビタミンC)の中で1種以上の選択が可能であり、併用することができ
る。
【0123】
生理活性物質が含まれていない水溶性微細ニードル粉末は、本発明の非水系化粧剤組成
物が過度にぬらぬらするか、容器に充填後、水溶性微細針粒子がよく分散され得るように
するのに役に立つ。
【0124】
本発明の非水系化粧剤組成物の範囲には、ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾
液、DNA切片、RNA切片、または水溶性抗酸化剤を含有する水溶性微細ニードル粉末
と、有効成分が含有されていない水溶性微細ニードル粉末の混合物を、0.01重量%な
いし15重量%を含む非水系化粧剤組成物であることを含む。
【0125】
本発明の前記ポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片
、または水溶性抗酸化剤のような生理活性成分が含有された本発明の水溶性微細ニードル
粉末、そしてポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、
または水溶性抗酸化剤のような生理活性成分が含まれていない本発明の水溶性微細ニード
ル粉末の製造には、低分子量のヒアルロン酸を使用することが好ましい。
【0126】
本発明の水溶性微細ニードル粉末の製造に使用するヒアルロン酸の分子量は、0.1か
ら50kDaであることが好ましく、より好ましくは0.5から10.1kDaである。
また、本発明に係る非水系化粧剤組成物には、増量や粘度調節用水溶性粉末が含まれ得
るし、単糖類(monosaccharide)、オリゴ糖類、多糖類、塩類(salt
)の中で1種以上選ばれる物質が追加され得る。
【0127】
好ましくは、ヒアルロン酸や単糖類からなる粉末を含むものでありうる。本発明の非水
系化粧剤組成物の増量や粘度調節用水溶性粉末は、使用の際、異物感のため、2mm以上
のものは使用しないことが好ましい。
【0128】
本発明のポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、ま
たは水溶性抗酸化剤を含有する多角錐形状の水溶性微細ニードル粉末を含有した非水系化
粧剤組成物を皮膚上に塗り、手で擦るか、叩くと(図12参照)、前記水溶性微細ニード
ル粉末の頂点や縁の部分が皮膚に作用して角質層を除去し、生理活性物質の皮膚浸透効果
が大きく増大する。
【0129】
また、水やスキンエマルジョンのような水性系化粧剤を使用して、本発明の皮膚に加え
られた非水系組成物に含有された水溶性微細ニードル粉末を溶解させることにより、本発
明の多角錐粉末に含有されたポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片
、RNA切片、または水溶性抗酸化剤のような生理活性成分が高濃度で皮膚に吸収される
ようになり、皮膚改善効果を提供するようになる。
【0130】
以下、次の実施例または図面を挙げて本発明をより具体的に説明しようとする。しかし
、次の実施例または図面についての説明は、本発明の具体的な実施態様を特定して説明し
ようとするものであり、本発明の権利範囲をこれらに記載された具体的内容にのみ限定し
たり、制限解釈しようと意図するものではない。
【0131】
実施例1:本発明の水溶性微細ニードル粉末の製造
glass waferにフォトレジストコーティングした後、パターンを露光してか
らエッチングして陽刻モールドを製作した。陽刻モールドをニッケルメッキした後、ホッ
トプレス(hot-press)に220度の熱を加えてポリプロピレンを溶融させ、1
7kg/cmの圧力を加えて約600個の陽刻多面体が陰刻され、6cm*6cmサイ
ズの陰刻プラスチックを製作した。
【0132】
前記陰刻されたプラスチックモールドの陥没部分に2gのヒアルロン酸、4gの水を配
合した混合溶液を塗布した。その後、前記プラスチックモールドを常温で乾燥した後、成
形された陽刻多面体形態の微細ニードル粉末を脱着させた。
【0133】
本発明のポリペプチド、オリゴペプチド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、ま
たは水溶性抗酸化剤が含有された本発明の多角錐形状の水溶性微細ニードル粉末が油相成
分に分散(suspension)された本発明の非水系化粧剤組成物は、水が含有され
た一般化粧剤に添加の際、加水分解されるか、変成されやすいポリペプチド、オリゴペプ
チド、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片、または水溶性抗酸化剤のような生理活性
成分等の活性を常温で流通期間の間、安定的に維持させることができる(表3及び図17
参照)。
【0134】
また、本発明に係る水溶性微細ニードル粉末が含有された非水系化粧剤組成物を皮膚に
擦り、叩いた後、水や水が多く含有されたスキンエマルジョンのような水性系化粧剤を使
用して水溶性微細ニードル粉末を溶解させると、スクラブ粉末に含まれた生理活性成分が
皮膚によく浸透し伝達されて優れた皮膚改善効果を表すことができる(図15図16
照)。
【0135】
図12は、多角錐形態の水溶性微細ニードル粉末を含有した本発明の非水系化粧剤組成
物を皮膚に適用することを示す概念図である。
図13は、本発明により製造された多角錐形態の水溶性微細ニードル粉末を見せる30
倍拡大写真である。
【0136】
図14は、本発明により製造された多角錐形態の水溶性微細ニードル粉末に使用された
植物ブロッコリー由来DNA切片及びRNA切片が混合された生理活性成分の細胞増殖効
果を見せるグラフである。
【0137】
図15は、人間上皮細胞成長因子(EGF)が含有された本発明の多角錐形態の水溶性
微細ニードル粉末を含む非水系化粧剤組成物を人体に適用したとき、皮膚の密度変化に対
する効果を水溶性微細ニードル粉末を適用した部位と水溶性微細ニードル粉末を溶解させ
て適用した対照部位とを統計処理して比較した結果である。
【0138】
図16は、細胞培養濾液乾燥物が含有された本発明の多角錐形状の水溶性微細ニードル
粉末を含む非水系化粧剤組成物を人体に適用したとき、皮膚の密度変化に対する効果を水
溶性微細ニードル粉末を適用した部位と水溶性微細ニードル粉末を溶解させて適用した対
照部位とを統計処理して比較した結果である。
【0139】
図17は、ビタミンCが含有された本発明の水溶性粒子を含む非水系化粧品組成物のH
PLC安定性試験結果である。
実施例2.上皮細胞成長因子、細胞培養濾液、DNA切片、RNA切片を含有する水溶
性微細ニードル粉末の製造
2gのヒアルロン酸と4mlの水、そして200ugの人間上皮細胞成長因子(EGF
)を配合した混合溶液、または2gのヒアルロン酸と4mlの人間細胞培養濾液を配合し
た混合溶液、または2gのヒアルロン酸と4mlの水、そして2mgのDNA切片及びR
NA切片混合物を配合した混合溶液、または2gのヒアルロン酸と3mlの水、そして1
gのビタミンCを配合した混合溶液の4つのうち、1つを本発明の微細ニードル形状を陰
刻した陥没部が形成された板にローディングして乾燥させることにより、生理活性物質が
含有されたヒアルロン酸で構成された本発明の水溶性微細ニードル粉末を製造した(図1
3)。
【0140】
本実施形態において使用された人間細胞培養濾液は、大韓民国特許出願公開第10-2
010-0098298号に記載された細胞培養濾液であって、多数の成長因子を含有し
ており、皮膚再生効果に優れ、安全性が立証された化粧品原料として使用できる成分であ
る。
【0141】
また、本実施形態において使用されたDNA切片及びRNA切片混合物は、大韓民国特
許出願第10-2016-0112143号に記載された遺伝子混合物であって、細胞増
殖効果が確認された(図14参照)植物から分離した生理活性抽出成分であり、米国化粧
品原料規格集に登載された原料である。
【0142】
人間上皮細胞成長因子も、化粧剤原料を購入して特定の生物学的な活性(specif
ic biological activity)を確認し、使用した。ビタミンCは、
HPLCで活性を確認し、使用した。
【0143】
実施形態3.増量及び粘度調節用水溶性粉末の製造
ヒアルロン酸と水とを1:2で配合した混合溶液を平たい板やトレイに薄くローディン
グして乾燥した後、粉碎機を利用して本発明の水溶性微細ニードル粉末と類似したサイズ
に粉砕した。その後、メッシュまたは篩を用いてサイズが2mm以下である増量及び粘度
調節用水溶性賦形剤粉末を得た。
【0144】
単糖類粉を粉碎機を利用して本発明の水溶性微細ニードル粉末と類似したサイズに粉砕
した。メッシュを用いてサイズが2mm以下である増量及び粘度調節用水溶性賦形剤粉末
を分離して使用した。
【0145】
実施形態4~7
下記の表1に表した組成によって油相成分、生理活性有効成分を含有した水溶性微細ニ
ードル粒子、増量及び粘度調節用賦形剤粒子、その他の成分を各々計量した後、60℃で
加熱した状態で攪拌機でゆっくり5時間程度均一に混合した。その後、前記混合物を30
℃まで冷却させて、本発明の水溶性微細ニードル粉末が含有された非水系化粧剤組成物を
製造した。
【0146】
【表1】
【0147】
実験例1.人体貼布試験
実施例5の水溶性微細ニードル粉末が含有された非水系化粧品組成物に対して皮膚貼布
安全性人体適用試験を行った。試験に参加した被験者は、総30名であり、平均39.5
歳で、試験途中、異常反応で中途放棄した被験者はなかった。
【0148】
水溶性微細ニードル粉末を含有した剤形を25uLずつfinn chamberに滴
下させた後、被験者の背部位に載せて固定させ、24時間後、貼布を除去し、marki
ng penで試験部位を表示して30分、24時間、48時間経過後に試験部位を観察
し、皮膚反応を評価した。
【0149】
パッチ除去後、30分、24時間、48時間の全てで刺激が観察されず、平均皮膚反応
度は、0.00で、皮膚貼布試験判定基準にしたがって無刺激と判定された。
皮膚貼布試験判定基準は、次のとおりである。
【0150】
無刺激:0.00~0.75
微刺激:0.76~1.50
軽刺激:1.51~2.50
中刺激:2.51~4.00
強刺激:4.01~
【0151】
【表2】
【0152】
実験例2.有効成分安定性の評価
実施例5の組成によって製造された本発明の非水系化粧剤組成物を使用して、水溶性微
細ニードル粉末に含有された人間上皮細胞成長因子(EGF)活性安定性評価を行った。
安定性を評価するために、前記組成物を不透明なプラスチック注射器容器に入れて室温(
25℃)及び高温(55℃)で3ヶ月間放置後、内容物を下記のような方法でEGFの活
性を測定した。
【0153】
水性系化粧剤であるスキンエマルジョンに実施形態5の組成と同量濃度の水溶性微細ニ
ードル粉末を入れて活性測定試験対照群として使用した。
実験材料
人間上皮細胞成長因子(EGF)に対する細胞増殖活性測定は、Balb/c3T3繊
維芽細胞細胞株(ATCC#CCL-163)を使用し、細胞株継代用培養培地は、10
%ウシ血清が含まれたDMEM培地を使用し、分析用培地としてUltraMEM無血清
培地を使用した。
【0154】
EGF活性測定標準品は、英国のNIBSCでhEGF(Epidermal Gro
wth Factor Human、rDNA derived、91/530、400
0IU/4ug/mL)を購買して活性測定に使用した。EGFによる細胞増殖測定は、
MTS試薬を使用した。
【0155】
活性測定方法
製造時点以後、3ヶ月経過後、本発明の化粧剤組成物の重さを測定して、上皮細胞成長
因子活性測定用培地であるUltraMEM無血清培地に入れて(微細ニードル粉末含有
量から計算してEGFの最終濃度が1ug/mLになるように調節する)、非常に強く攪
拌した後、遠心分離により水溶液を取って活性分析に使用した。
【0156】
活性を測定する抽出物及びEGF活性標準品を96-ウェルプレートで2倍数連続希釈
して各ウェル当たり100uLずつ入るようにした後、Balb/c 3T3繊維芽細胞
をウェル当たり3×10匹ずつ入れた後、37℃、5% CO培養器で72時間の間
、培養した。
【0157】
その後、各ウェルに40uLのMTS試薬を入れて37℃、5% CO培養器で4時
間の間、インキュベーションした後、マイクロリーダ機で490nmで吸光度を測定し、
PLA2.0プログラムを利用して平行線分析法にてEGF標準品と抽出物との間の値を
比較することにより、抽出物のEGF活性を計算し、抽出回収率60%を考慮して水溶性
微細ニードル粉末が含有された化粧剤組成物1g当たりEGF活性を計算した。
【0158】
【表3】
【0159】
上記表3に表したように、上皮細胞成長因子EGFの活性は、実施例5の非水系化粧剤
組成物に添加された場合が水性系化粧剤に添加された場合(試験対照群)より数段とより
安定しており、室温では、実施例5の非水系化粧品組成物の初期EGFの活性平均値であ
る5.0×10IU/gに比べて約66%の活性を維持し、高温でも約43%の活性を
維持した。
【0160】
したがって、本発明の非水系化粧剤組成物において人間上皮細胞成長因子(EGF)の
活性安定性が極めて優秀に表れることが分かった。
実施例8.人間上皮細胞成長因子が含有された水溶性微細ニードル粉末を含む非水系化
粧剤組成物の効果確認臨床試験
皮膚疾患のない健康な成人男女20名を対象として人間上皮細胞成長因子EGFが含有
された水溶性微細ニードル粉末の皮膚しわ改善に対する効果確認臨床試験を行い、正確に
は、目じり周りのしわに対して試験を進んだ。
【0161】
被験者の左側目じりには対照群を塗布し、右側の目じりには試験群を塗布した。対照群
は、試験群に60%蒸留水を添加して水溶性微細ニードル粉末を溶かしたものを使用した
【0162】
それぞれの試料を毎日1回ずつ目の周りの皮膚に4週間塗布し、8週間観察測定して、
本臨床試験を進んだ。
対照群の場合、適用部位を清潔にし、対照物質0.16gを40秒程度塗布し、試験群
の場合、適用部位を清潔にし、試験物質0.1gを塗布し、20秒程度スクラブ後、60
uL程度の蒸溜水を加えて20秒程度再度スクラブした。
【0163】
測定は、試験物質塗布後、1週、2週、4週、8週間観察測定した。20名の志願者の
両方の目じりのしわ部位でultrascan UC22皮膚超音波装備を利用して真皮
緻密度を比較した結果、試験群は、対照群に比べて4周目と8週目で統計学的に有意な増
加を確認できた(図15参照)。
【0164】
実施例9.細胞培養濾液成分が含有された水溶性微細ニードル粉末を含む非水系化粧剤
組成物の効果確認臨床試験
皮膚疾患のない健康な成人男女20名を対象として皮膚しわ改善に対する臨床試験を行
い、正確には、目じり周りのしわに対して試験を進んだ。
【0165】
被験者の左側目じりには対照群を塗布し、右側の目じりには試験群を塗布した。対照群
は、試験群に60%蒸留水を添加して水溶性微細ニードル粉末を溶かしたものを使用した
【0166】
それぞれの試料を毎日1回ずつ目の周りの皮膚に4週間塗布し、8週間観察測定して、
本臨床試験を進んだ。対照群の場合、適用部位を清潔にし、対照物質0.16gを40秒
程度塗布し、試験群の場合、適用部位を清潔にし、試験物質0.1gを塗布し、20秒程
度スクラブ後、60uL程度の蒸溜水を加えて20秒程度再度スクラブした。
【0167】
測定は、試験物質塗布後、1週、2週、4週、8週間観察測定した。20名の志願者の
両方の目じりのしわ部位でultrascan UC22皮膚超音波装備を利用して真皮
緻密度を比較した結果、試験群は、対照群に比べて4周目と8週目で統計学的に有意な増
加を確認できた(図16参照)。
【0168】
実施例10.ビタミンCが含有された水溶性粉末を含む非水系化粧剤組成物のHPLC
安定性試験
非水系化粧剤に含有されているビタミンC(アスコビク酸<又はアスコルビン酸>;a
scorbic acid)の安定性を確認するために、アスコビク酸の還元型含量を2
4ヶ月の間、HPLCを用いて測定した。非水系化粧剤0.1gを取り、最終1mLにな
るように蒸溜水を添加して強く混合した後、水溶性アスコビク酸を溶出し、アスコビク酸
が含有された水溶液を100倍希釈して分析に用いた。
【0169】
コラムは、C18(4.6×150mm)を使用し、移動相は、0.025Mリン酸(
pH2.5)を用いた。100倍希釈した分析試料に10mM DTTを添加してアスコ
ビク酸を全て還元型に変換させた試料と、10mM DTTを添加していない試料との還
元型含量を比較して、化粧剤に含有されているアスコビク酸の還元型含量を確認した。
【0170】
0、3、6、9、12、18、24ヶ月間試料を準備してHPLCで分析を行い、図1
7に示すように、アスコビク酸の還元型含量は、96%以上の含量を24ヶ月間維持し続
けることが確認できた(図17参照)。アスコビク酸の還元型含量計算は、次のとおりで
ある。
【0171】
【表4】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17