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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-24
(45)【発行日】2023-03-06
(54)【発明の名称】ドア・窓制御装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   E05B 5/00 20060101AFI20230227BHJP
   E05F 11/53 20060101ALI20230227BHJP
   E05F 7/00 20060101ALI20230227BHJP
   E05B 65/08 20060101ALI20230227BHJP
   E05C 1/04 20060101ALI20230227BHJP
【FI】
E05B5/00 A
E05F11/53 Z
E05F7/00 Z
E05B65/08 Y
E05C1/04 D
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021117414
(22)【出願日】2021-07-15
(65)【公開番号】P2022031146
(43)【公開日】2022-02-18
【審査請求日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】109126519
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】520343043
【氏名又は名称】上田▲りょ▼業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】呉律謙
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-125179(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110424835(CN,A)
【文献】特開2006-200255(JP,A)
【文献】実開平6-16657(JP,U)
【文献】実開昭57-123455(JP,U)
【文献】特開平5-98853(JP,A)
【文献】特開2013-167052(JP,A)
【文献】特開2004-36281(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 5/00
E05F 11/53
E05F 7/00
E05B 65/08
E05C 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
引き戸に設置されるドア・窓制御装置であって、
前記引き戸は、窓枠と、前記窓枠の上でスライド可能に設置され、垂直面及び前記垂直面から凹んで形成される取付溝を有するサッシとを含み、
前記ドア・窓制御装置は、前記取付溝に設置されるロック構造を含み、
前記ロック構造は、
第一位置と第二位置の間で制御可能に移動できる押ボタンと、
前記押ボタンと連結連動される連動部と、
前記押ボタンが前記第一位置から前記第二位置に移動することを制御するためのスイッチと、
を含み、
前記押ボタンは外面を有し、前記押ボタンが前記取付溝に位置し、且つ前記押ボタンの外面が前記サッシの前記垂直面と平行である場合、前記押ボタンは前記第一位置に位置すると定義し、前記押ボタンの一部が前記サッシの垂直面に突き出て、前記外面と前記垂直面に段差がある場合、前記押ボタンは前記第二位置に位置すると定義し、
押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記連動部は前記窓枠に係合し、前記サッシは前記窓枠にロックされ前記押ボタンが前記第二位置に位置する場合、前記押ボタンは前記連動部を連れて前記窓枠から離れ、前記サッシが前記窓枠内を移動できるようにするドア・窓制御装置であって、
前記連動部は、第一連動ユニットと第二連動ユニットを含み、前記第一連動ユニットは前記取付溝に設置されるとともに前記押ボタンと連結され、前記第二連動ユニットの一部は前記垂直面に対して垂直な前記取付溝の側壁を通過し、前記第二連動ユニットの他の部分は前記垂直面に対して垂直な前記取付溝の前記側壁から離れて前記窓枠に向かう方向に突出し、前記押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記第二連動ユニットが前記窓枠に係合されて、前記サッシが前記窓枠にロックされ、前記押ボタンが前記第二位置に位置する場合、前記第二連動ユニットが前記窓枠から係合解除されて、前記サッシが前記窓枠内を移動できるようにするドア・窓制御装置
【請求項2】
前記窓枠に設置される係止片を含む結合構造を有し、
前記押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記連動部は前記係止片に係合し、前記サッシは前記窓枠にロックされ前記押ボタンが前記第二位置に位置する場合、前記押ボタンは前記連動部を前記係止片から離れ、前記サッシが前記窓枠内を移動できるようにする請求項1に記載のドア・窓制御装置。
【請求項3】
前記サッシは横方向に前記窓枠内をスライドでき、前記押ボタンは第一軸方向に沿って前記第一位置と前記第二位置の間で移動し、前記押ボタンが前記第一軸方向に移動する時、前記連動部を縦方向に移動させることができ、前記横方向、前記縦方向、及び前記第一軸方向は互いに非平行に設置されている請求項2に記載のドア・窓制御装置。
【請求項4】
前記係止片はスロットを有し、前記連動部は前記スロットを通過でき、前記スロットは前記縦方向に設置された第一段と第二段を有し、前記連動部は前記横方向に延伸する頭部と連結部を有し、前記連結部は前記押ボタン及び前記頭部とそれぞれ連結し、前記頭部の外径は、前記第一段の孔径より大きく、前記第二段の孔径より小さく、
前記押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記連動部は前記スロットの前記第一段に位置し、且つ前記頭部は前記係止片の片側に当接し、前記押ボタンが前記第二位置に位置する場合、前記押ボタンは、前記連動部を前記スロットの前記第二段に移動させる請求項3に記載のドア・窓制御装置。
【請求項5】
前記ロック構造は、表面と前記表面から凹んで形成される凹みとを有する本体を含み、前記押ボタン及び前記連動部は前記凹みに設置され、前記押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記押ボタンは前記凹みに位置し、且つ前記押ボタンの前記外面は前記本体の前記表面と面一であり、前記押ボタンが前記第二位置に位置する場合、前記押ボタンは前記本体の前記表面に突き出て、前記スイッチは前記本体に設置されている請求項3に記載のドア・窓制御装置。
【請求項6】
前記ロック構造は弾性部品を含み、前記弾性部品の一端は前記押ボタンに当接し、他端は前記本体に当接し、前記スイッチは制御部品を含み、前記制御部品は前記本体に枢着して且つ制御下で回動することができ前記押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記押ボタンは前記制御部品と当接して且つ前記弾性部品を圧縮し、前記制御部品は制御下で回動し、前記押ボタンに当接する位置を離れ、前記弾性部品は前記押ボタンを押して前記第二位置に移動させる請求項5に記載のドア・窓制御装置。
【請求項7】
前記ロック構造は、前記本体に設置される、前記制御部品の回動を制限するためのロック部品を含む請求項6に記載のドア・窓制御装置。
【請求項8】
前記凹みの壁には少なくとも1つの定位孔を有し、前記少なくとも1つの定位孔は前記第一軸方向に延伸し、前記押ボタンは前記定位孔と配合する少なくとも1つの凸柱を有し、前記少なくとも1つの凸柱は前記少なくとも1つの定位孔を通過する請求項5に記載のドア・窓制御装置。
【請求項9】
前記サッシは横方向に前記窓枠内をスライドでき、前記押ボタンは前記横方向における対向する両側にそれぞれ使用者がつかむための凹円弧面を有する請求項1に記載のドア・窓制御装置。
【請求項10】
前記サッシは横方向に前記窓枠内で第三位置と第四位置の間でスライドでき、
前記スイッチを入れて、前記押ボタンが前記第一位置から前記第二位置に移動するように制御し、前記押ボタンを前記取付溝から離れる方向に移動させて、前記垂直面に突き出て、前記押ボタンが前記連動部を連れて前記窓枠から離れるようにすることと、
前記押ボタンをつかんで前記横方向に押し、前記サッシを前記第三位置と前記第四位置の間で移動させることと、
前記押ボタンをつかんで前記横方向に押し、前記サッシを前記第三位置に移動させることと、
前記押ボタンが前記第二位置から前記第一位置に移動して前記取付溝に戻るように前記押ボタンを制御し、前記連動部を前記窓枠に係合する位置に移動させて、前記サッシを前記窓枠にロックすることと、
を含む請求項1に記載のドア・窓制御装置を使用するドア・窓制御方法。
【請求項11】
前記サッシが前記第三位置に位置し且つ前記押ボタンが前記第二位置に位置する場合、前記押ボタンが前記第二位置から前記第一位置に移動して前記取付溝に戻るように前記押ボタンを押して、前記連動部を連れて前記窓枠に係合する位置に移動させて、前記サッシを前記窓枠にロックすることを含む請求項10に記載のドア・窓制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引き戸に関し、特に、サッシを窓枠の上で滑らせることができるドア・窓制御装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ドア・窓として、開き戸及び引き戸が一般的に知られており、開き戸は一般的に枠及び枠に枢着される開きサッシを含み、開きサッシを枠の枢に対して回転させることでドア・窓の開口部を開閉する。引き戸は一般的に枠及び引きサッシを含み、その操作方法は、引きサッシを引くことで、枠の上で左右に滑らせることでドア・窓の開口部を開閉する。
【0003】
一般的に、開きサッシには通常、使用者が手で持つためのハンドルが付いているため、使用者はハンドルをつかんで力を加えて、開き窓枠を枠の枢に対して回転させることができ、さらにドア・窓の開口部を開閉する目的を達成する。一方、引き戸のサッシには通常ハンドルが付いていないため、使用者は引き戸の枠を引く操作を行う場合、引き戸のサッシが枠の上で左右にスライドできるように、引き戸のサッシの窓枠をつかむか、窓ガラスを押す必要がある。しかし、このような引き戸の開閉方法は使用者にとって操作しにくいだけではなく、窓ガラスも使用者の接触のためにグリースや指紋等の汚れで汚染されやすく、外観に影響を与える。従って、従来の引き戸の設計にはまだ改善する余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これを鑑みて、本発明の目的は、使用者がつかむための部品を備え、且つ使用者は前記部品に力を加えることで、引き戸のサッシを枠の上で滑らせることができるドア・窓制御装置及び方法を提供することにある。
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、引き戸に設置されるドア・窓制御装置を提供する。前記引き戸は、窓枠と、前記窓枠の上でスライド可能に設置され、垂直面及び前記垂直面から凹んで形成される取付溝を有するサッシとを含み、前記ドア・窓制御装置は、前記取付溝に設置されるロック構造を含み、前記ロック構造は、第一位置と第二位置の間で制御可能に移動できる押ボタンと、前記押ボタンと連結連動される連動部と、前記押ボタンが前記第一位置から前記第二位置に移動することを制御するためのスイッチとを含む。前記押ボタンは外面を有し、前記押ボタンが前記取付溝に位置し且つ前記押ボタンの外面が前記サッシの前記垂直面と平行である場合、前記押ボタンは前記第一位置に位置すると定義し、前記押ボタンの一部が前記サッシの垂直面に突き出て、前記外面と前記垂直面に段差がある場合、前記押ボタンは前記第二位置に位置すると定義する。前記押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記連動部は前記窓枠に係合し、前記サッシは前記窓枠にロックされる。前記押ボタンが前記第二位置に位置する場合、前記押ボタンは前記連動部を連れて前記窓枠から離れ、前記サッシが前記窓枠内を移動できるようにする。よって、前記押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記サッシは前記連動部と前記窓枠の係合によって前記窓枠にロックでき、前記押ボタンが前記スイッチに制御されて前記第二位置に移動する場合、使用者は前記押ボタンをつかんで力を加えることで前記サッシを前記窓枠の上で滑らせることができる。
【0006】
本発明はまた、前記ドア・窓制御装置を使用するドア・窓制御方法を提供する。前記サッシは横方向に前記窓枠内で第三位置と第四位置の間でスライドでき、前記ドア・窓制御方法は、前記スイッチを入れて、前記押ボタンが前記第一位置から前記第二位置に移動するように制御し、前記押ボタンを前記取付溝から離れる方向に移動させて、前記垂直面に突き出て、前記押ボタンが前記連動部を連れて前記窓枠から離れるようにすることと、前記押ボタンをつかんで、前記横方向に押し、前記サッシを前記第三位置と前記第四位置の間で移動させることと、前記押ボタンをつかんで、前記横方向に押し、前記サッシを前記第三位置に移動させることと、前記押ボタンが前記第二位置から前記第一位置に移動して前記取付溝に戻るように前記押ボタンを制御し、前記連動部を前記窓枠に係合する位置に移動させて、前記サッシを前記窓枠にロックすることとを含む。
【0007】
本発明の効果は、前記押ボタンが前記第二位置に移動するように前記スイッチによって制御される場合、使用者は前記押ボタンをつかんで力を加えることで前記サッシを前記窓枠の上で滑らせることができ、従来の引き戸に取っ手が付いていないため、サッシを操作しにくく、窓ガラスが汚れやすいという問題を改善し、且つ前記押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記サッシは前記連動部と前記窓枠の係合により前記窓枠にロックでき、防犯の効果があり、また、前記押ボタンが前記第一位置に位置する場合、前記押ボタンの前記外面と前記サッシの前記垂直面が平行である設計は使用者のミスタッチを避ける効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の好ましい実施例のドア・窓制御装置が引き戸に取り付けられた斜視図である。
図2図2は、上記の好ましい実施例のドア・窓制御装置の押ボタンが第二位置に位置する斜視図である。
図3図3は、上記の好ましい実施例のドア・窓制御装置の一部の部品の分解概略図である。
図4図4は、上記の好ましい実施例のドア・窓制御装置のロック構造の側面図である。
図5図5は、上記の好ましい実施例のドア・窓制御装置のロック構造の側面図である。
図6図6は、上記の好ましい実施例のドア・窓制御装置のロック構造の別の視点からの側面図である。
図7図7は、上記の好ましい実施例のドア・窓制御装置のロック構造の側面図である。
図8図8は、本発明のドア・窓制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をより明確に説明するために、好ましい実施例を挙げて図面と併せて詳しく説明する。図1から図7に示されるように、本発明の好ましい実施例のドア・窓制御装置1である。前記ドア・窓制御装置1は引き戸2に設置され、前記引き戸2は2つのサッシ201、202、及び1つの窓枠203を含み、前記2つのサッシ201、202はスライド可能に前記窓枠203に設置され、図1から図2に示されるように、前記2つのサッシ201、202はそれぞれ横方向Xにおいて前記窓枠203でスライドでき、前記サッシのうちの201は垂直面201aと前記垂直面201aから凹んで形成される取付溝201bとを有し、前記ドア・窓制御装置1はロック構造10と結合構造を含み、前記ロック構造10は前記取付溝201bに設置され、前記結合構造は係止片30を含み、且つ前記結合構造は前記窓枠203に設置されている。本実施例では、前記ドア・窓制御装置1の前記ロック構造10は前記2つのサッシ201、202のうちの1つに設置されているが、他の実施例では、前記2つのサッシ201、202にそれぞれロック構造10が設置され、且つ前記窓枠203にそれぞれ前記2つのサッシ201、202に対応する結合構造が設置されているものを排除しない。
【0010】
図3から図5に示されるように、前記ロック構造10は、本体11、押ボタン12、連動部13、弾性部品14、及びスイッチ15を含み、前記本体11は表面11aと前記表面から凹んで形成される凹みとを有し、前記押ボタン12、前記連動部13、及び前記弾性部品14が前記凹みに設置され、前記スイッチ15は前記本体11に設置されている。ただし、前記スイッチ15は制御部品151を含み、前記制御部品151は前記本体11に枢着され且つ制御可能に回動し、前記弾性部品14の一端は前記押ボタン12に当接し、他端は前記本体11に当接し、前記押ボタン12が第一位置P1に位置する場合、前記押ボタン12は前記制御部品151に当接して前記弾性部品14を圧縮し、前記制御部品151が回動するように制御されて前記押ボタン12に当接する位置から離れる場合、前記弾性部品14は前記押ボタン12を押し当て、前記押ボタン12を前記第一位置から第一軸方向Aに沿って前記取付溝201bから離れる方向に第二位置P2まで移動させ、且つ前記連動部13は前記押ボタン12と連動して縦方向Yに移動する(図5参照)。ただし、前記横方向、前記縦方向、及び前記第一軸方向は互いに非平行に設置されている。
【0011】
なお、前記押ボタン12が前記第一位置P1に位置する場合、前記押ボタン12は前記凹み及び前記取付溝201bに位置し、前記押ボタン12の外面12aと前記サッシ201の前記垂直面201aは平行であり、前記押ボタン12の前記外面12aと前記本体11の前記表面11aは面一である。前記押ボタン12が前記第二位置P2に位置する場合、前記押ボタン12は前記サッシ201の前記垂直面201a及び前記本体11の前記表面に突き出て、且つ図6に示されるように、前記押ボタン12が前記横方向Xにおいて対向する両側にそれぞれ使用者がつかむための凹円弧面12bを有するため、前記押ボタン12が前記第二位置P2に位置する場合、使用者は前記押ボタン12をつかんで力を加えることで、前記サッシ201を前記窓枠203の上で滑らせることができ、使用者が前記サッシ201を制御するのに有利であり、従来の引き戸に取っ手が取り付けていないため、サッシを操作しにくく、窓ガラスが汚れやすいという問題を改善できる。前記押ボタン12が前記第一位置P1に位置する場合、前記押ボタン12の前記外面12aが前記サッシ201の前記垂直面201aと平行であり、前記押ボタン12の前記外面12aが前記本体11の前記表面11aと面一である設計は、使用者のミスタッチを避ける効果を有する。本実施例では、前記ロック構造10が前記サッシ201の前記取付溝201bに設置される場合、前記本体11の前記表面11aと前記サッシ201の前記垂直面201aは平行に設置されており、実際、前記本体11の前記表面11aと前記サッシ201の前記垂直面201aの間は平行且つ面一であるように設置されてもよく、同様に使用者のミスタッチを避ける効果を達成できる。
【0012】
図1から図2に示されるように、前記2つのサッシ201、202はそれぞれ前記横方向Xにおいて第三位置P3と第四位置P4の間でスライドでき、さらに図3を参照し、前記結合構造の前記係止片30はスロット301を有し、前記スロット301は前記縦方向Yに設置されている第一段301aと第二段301bを有し、前記連動部13は第一連動ユニット131と第二連動ユニット132を含み、前記第一連動ユニット131は前記凹み及び前記取付溝201bに設置されて前記押ボタン12と連結し、前記第一連動ユニット131の一端は前記取付溝201bの側壁の孔を介して前記第二連動ユニット132と連結し、前記連動部13の前記第二連動ユニット132は前記横方向Xに延伸する頭部132aと連結部132bを有し、前記連結部132bは頭部132aを連結して前記第一連動ユニット131を介して前記押ボタン12を連結し、前記頭部132aの外径は前記第一段301aの孔径よりも大きく、前記第二段301bの孔径よりも小さいため、前記サッシが前記第三位置P3に位置し、且つ前記押ボタン12が前記第一位置P1に位置する場合、前記連動部13の前記第二連動ユニット132は前記スロット301の前記第一段301aに位置し、且つ前記頭部132aは前記係止片30の片側に当接し、さらに前記サッシ201は前記連動部13と前記係止片30の係合により前記窓枠203にロックできる。前記押ボタン12が前記スイッチ15に制御されて前記第二位置P2に移動する場合、前記押ボタン12は前記連動部13の前記第二連動ユニット132を前記スロット301の前記第二段301bに移動させ、前記連動部13の前記第二連動ユニット132を前記係止片30に係合する位置から離せるため、使用者は前記押ボタン12をつかんで力を加えることで、前記サッシ201を前記窓枠203の上で滑らせることができる。
【0013】
つまり、使用者は前記スイッチ15を操作することで、前記押ボタン12を前記第一位置P1から前記取付溝201bから離れる方向に沿って前記第二位置P2に移動するように制御するとともに、前記連動部13の前記第二連動ユニット132を連動して前記スロット301の前記第一段301aから前記第二段301bに移動させることができる。逆に、本実施例では、前記サッシ201が前記第三位置P3に位置する場合、使用者は前記押ボタン12を押すことで、前記押ボタン12を前記第二位置P2から前記第一位置P1に移動させることができる。この際、前記押ボタン12は前記弾性部品14を圧縮して前記制御部品151に当接されて前記第一位置P1に維持し、同時に前記押ボタン12は前記連動部13の前記第二連動ユニット132を連動して前記スロット301の前記第二段301bから前記第一段301aに移動させて前記係止片30に係合する。これによって、前記サッシ201は前記連動部13と前記係止片30の係合により前記窓枠203にロックでき、さらに防犯の効果を達する。本実施例では、使用者が前記スイッチを操作するか前記押ボタン12を押すことで、前記押ボタン12の前記第一位置P1と前記第二位置P2の間での移動を制御するが、他の実施例では、他の方法で前記押ボタン12の前記第一位置P1と前記第二位置P2の間での移動を制御できることを排除せず、例として、前記押ボタン12は、使用者が前記スイッチを入れることで、電動的に前記押ボタンの前記第一位置と前記第二位置の間での移動を制御してもよい。本実施例では、前記連動部と前記窓枠203に設置される係止片30との係合により、前記サッシ201を前記窓枠203にロックできるが、他の実施例では、前記連動部13を他の方法で前記窓枠203に係合することを排除せず、例として、前記窓枠203は上記のスロット301を有する窓枠であってもよく、このように、係止片を設置しなくても、前記連動部13は窓枠上のスロットを介して窓枠に係合できる。
【0014】
なお、前記凹みの壁には2つの定位孔11bを有し、前記2つの定位孔11bは前記第一軸方向Aに延伸し、前記押ボタン12は前記定位孔11bと配合する2つの凸柱121を有し、前記2つの凸柱121はそれぞれ前記2つの定位孔11bを通し、このように、前記押ボタン12は、前記2つの定位孔11bの制限により、前記第一位置P1と前記第二位置P2の間で精確に移動し、実際、定位孔11bの数は1つ又は2つ以上であり、凸柱121の数も対応できる設置は1つ又は2つ以上である。
【0015】
さらに、前記ロック構造10は、前記本体11に設置される、前記制御部品151の回動を制限するためのロック部品16を含み、図7に示されるように、前記押ボタン12が前記第一位置P1に位置する場合、使用者は前記ロック部品16を回転させることで前記ロック部品16を前記制御部品151に係合でき、さらに使用者が前記スイッチ15を押しても、前記制御部品151は回動できず、前記押ボタン12と当接する状態を維持する。このように、前記スイッチ15のミスタッチによる前記サッシ201が開けられるリスク回避でき、さらに家の安全性を向上させる効果を達成する。
【0016】
図8を参照し、本発明の上記の好ましい実施例のドア・窓制御装置を使用するドア・窓制御方法は、以下のステップを含む。
【0017】
S01.前記スイッチ15を入れて、前記押ボタン12を前記第一位置P1から前記第二位置P2に移動するように制御し、前記押ボタン12を前記取付溝201bから離れる方向に移動させて前記垂直面201aに突き出て、前記押ボタン12が前記連動部13を連れて前記係止片を離れるようにし、これにより前記サッシ201が前記窓枠203で前記第三位置P3と前記第四位置P4の間でスライドできる。
【0018】
S02.前記押ボタン12をつかんで、前記押ボタン12を前記横方向Xに押し、前記サッシ201を連れて前記第三位置P3と前記第四位置P4の間で移動し、これにより、使用者は前記引き戸2の開閉を制御したり、開口の大きさを調整したりでき、そして、使用者が力を加えることを容易にするために、前記押ボタン12は前記横方向Xにおける対向する両側にそれぞれ使用者がつかむための凹円弧面12bを有する。
【0019】
S03.前記押ボタン12をつかんで、前記押ボタン12を前記横方向Xに押し、前記サッシ201を連れて前記第三位置P3に移動させる。
【0020】
S04.前記押ボタン12を前記第二位置P2から前記第一位置P1に移動させて前記取付溝201bに戻すように前記押ボタン12を制御し、前記押ボタン12の外面12aを前記サッシ201の前記垂直面201aと平行にし、前記連動部13を前記窓枠203の前記係止片30に係合する位置に移動させて前記サッシ201を前記窓枠203にロックし、ステップS04において、前記押ボタン12を前記第二位置P2から前記第一位置P1に移動させて前記取付溝201bに戻すように、前記押ボタン12を押すことを含む。他の実施例では、他の方法で前記押ボタン12の前記第二位置P2と前記第一位置P1の間での移動を制御することを排除せず、例として、前記スイッチ15を入れて電動的な方法で前記押ボタン12の前記第二位置P2と前記第一位置P1の間での移動を制御することもできる。ステップS04の後、使用者が前記引き戸2の開口を再び開きたい場合、ステップS01からS02を繰り返し、前記引き戸2を開いたり、開口の大きさを調整したりする目的を達成することができる。
【0021】
上述したように、本発明の効果は、前記押ボタン12が前記スイッチ15に制御されて前記第二位置P2に移動する場合、使用者は前記押ボタン12をつかんで力を加えることで、前記サッシ201を前記窓枠203の上で滑らせることができ、従来の引き戸に取っ手が付いていないため、サッシを操作しにくく、窓ガラスが汚れやすいという問題を改善し、且つ前記押ボタン12が前記第一位置P1に位置する場合、前記サッシ201は前記連動部13と前記係止片30の係合により前記窓枠203にロックでき、防犯の効果があり、また、前記押ボタン12が前記第一位置P1に位置する場合、前記押ボタン12の前記外面12aと前記サッシ201の前記垂直面201aが平行である及び前記押ボタン12の前記外面12aと前記本体11の前記表面11aが面一である設計は、使用者のミスタッチを避ける効果もある。
【0022】
上記は本発明の好ましい実行可能な実施例に過ぎず、本発明の明細書及び特許請求の範囲を適用することによって行われる均等変化は、本発明の特許の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0023】
1:ドア・窓制御装置
10:ロック構造
11:本体
11a:表面
11b:定位孔
12:押ボタン
121:凸柱
12a:外面
12b:凹円弧面
13:連動部
131:第一連動ユニット
132:第二連動ユニット
132a:頭部
132b:連結部
14:弾性部品
15:スイッチ
151:制御部品
16:ロック部品
2:引き戸
201、202:サッシ
201a垂直面
201b:取付溝
203:窓枠
30:係止片
301:スロット
301a:第一段
301b:第二段
A:第一軸向
P1:第一位置
P2:第二位置
P3:第三位置
P4:第四位置
X:横方向
Y:縦方向
S01、S02、S03、S04:ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8