(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-24
(45)【発行日】2023-03-06
(54)【発明の名称】ウェザーカバー
(51)【国際特許分類】
F24F 7/013 20060101AFI20230227BHJP
F24F 7/00 20210101ALI20230227BHJP
F24F 7/04 20060101ALI20230227BHJP
F24F 13/24 20060101ALI20230227BHJP
【FI】
F24F7/013 101M
F24F7/00 Z
F24F7/04 B
F24F13/24
(21)【出願番号】P 2019145794
(22)【出願日】2019-08-07
【審査請求日】2022-04-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【氏名又は名称】江口 基
(74)【代理人】
【識別番号】100147854
【氏名又は名称】多賀 久直
(72)【発明者】
【氏名】丹下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】杉本 寛樹
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-082582(JP,A)
【文献】特開2007-178054(JP,A)
【文献】特開2006-130989(JP,A)
【文献】特開2011-237078(JP,A)
【文献】特開2004-116927(JP,A)
【文献】特開平06-011165(JP,A)
【文献】特開2016-170194(JP,A)
【文献】特開昭61-084496(JP,A)
【文献】特開平06-167982(JP,A)
【文献】実開平03-010131(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/013
F24F 7/00
F24F 7/04
F24F 13/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
後向きに開口して換気扇側に繋がる第1開口部と、下向きに開口する第2開口部との間で空気が流通する空気流通路を有するウェザーカバーであって、
前記第1開口部に相対して設けられた第1反射壁を有し、前壁部よりも前側へ張り出すように形成された第1減衰部と、
前記第2開口部に相対して設けられた第2反射壁を有し、上壁部よりも上側へ張り出すように形成された第2減衰部と、
前記第1減衰部および前記第2減衰部の前記空気流通路側を覆うように前記上壁部から前記前壁部にかけてウェザーカバーの内部に設置され、音が透過可能な流通部材と、を備え、
前記第2反射壁の前記上壁部からの上側への張り出し寸法が、前記第1反射壁の前記前壁部からの前側への張り出し寸法よりも大きく設定されている
ことを特徴とするウェザーカバー。
【請求項2】
前記第1反射壁は、前記第1開口部における空気流通方向に対して直交または略直交するように設けられ、
前記第2反射壁は、前記第2開口部における空気流通方向に対して直交または略直交するように設けられている請求項1記載のウェザーカバー。
【請求項3】
前記流通部材は、その通気量が150cm
3/cm
2・S~350cm
3/cm
2・Sの範囲にある請求項1または2記載のウェザーカバー。
【請求項4】
前記第1開口部が設けられ、建物の外壁に取り付けられる設置部材と、
前記第1減衰部および前記第2減衰部が設けられ、前記設置部材に取り付けられる本体部材と、を備え、
前記設置部材は、前記第1開口部の左右の開口縁のそれぞれから、前記空気流通路の曲がりに合わせて前側へ張り出すように設けられた支持部を有し、
前記流通部材は、左右の前記支持部の間に架け渡して取り付けられている請求項1~3の何れか一項に記載のウェザーカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建物の外壁に取り付けられ、雨水などの浸入を防ぐウェザーカバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
住宅や工場などの建物には、換気扇の開口に対応してウェザーカバーが取り付けられ、ウェザーカバーによって開口から風や雨などが侵入しないようにしている(例えば、特許文献1参照)。このような、ウェザーカバーは、多孔質材料で形成された吸音材を通風路の内壁面に貼り付けることで、通風路を介して騒音が出入りすることを抑えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、吸音材を通風路の内壁面に設けると、吸音材によって通風路の通風抵抗が高くなってしまい、風切り音の発生や換気扇への負荷が増大するなどの問題を招くおそれがある。
【0005】
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、空気を円滑に流通させ得ると共に、騒音の出入りを防止できるウェザーカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係るウェザーカバーは、
後向きに開口して換気扇側に繋がる第1開口部と、下向きに開口する第2開口部との間で空気が流通する空気流通路を有するウェザーカバーであって、
前記第1開口部に相対して設けられた第1反射壁を有し、前壁部よりも前側へ張り出すように形成された第1減衰部と、
前記第2開口部に相対して設けられた第2反射壁を有し、上壁部よりも上側へ張り出すように形成された第2減衰部と、
前記第1減衰部および前記第2減衰部の前記空気流通路側を覆うように前記上壁部から前記前壁部にかけてウェザーカバーの内部に設置され、音が透過可能な流通部材と、を備え、
前記第2反射壁の前記上壁部からの上側への張り出し寸法が、前記第1反射壁の前記前壁部からの前側への張り出し寸法よりも大きく設定されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るウェザーカバーによれば、空気を円滑に流通させることができると共に、騒音の出入りを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例に係るウェザーカバーを示す概略斜視図である。
【
図2】実施例のウェザーカバーを示す縦断面図である。
【
図3】実施例のウェザーカバーを分解して示す概略斜視図である。
【
図4】実施例のウェザーカバーの組み立て過程を示す説明図である。
【
図5】騒音低減効果を確認した試験結果を示すグラフ図である。
【
図6】変更例のウェザーカバーを示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明に係るウェザーカバーにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。ウェザーカバーは、建物の外壁に設けられた換気扇の開口を覆うように、外壁に取り付けられる。以下の説明において、ウェザーカバーは、取り付ける建物の外壁側を後と指称し、外壁と反対側を前と指称とする。
【実施例】
【0010】
図2に示すように、実施例に係るウェザーカバー10は、後向きに開口して換気扇側に繋がる第1開口部14から前側へ向けて流入する空気を下側へ案内して、下向きに開口する第2開口部16から外部へ排出する空気流通路12を有している。ウェザーカバー10は、第1開口部14の上縁に連なって、空気流通路12における上流側の上面を構成する上壁部18と、第1開口部14の下縁に連なって、空気流通路12における上流側の下面を構成する下壁部20とを備えている。また、ウェザーカバー10は、第2開口部16の前縁に連なって、空気流通路12における下流側の前面を構成する前壁部22と、第2開口部16の後縁に連なって、空気流通路12における下流側の後面を構成する後壁部24とを備えている。更に、ウェザーカバー10は、第1開口部14および第2開口部16の左右の側縁のそれぞれに連ねて、空気流通路12における上流側から下流側の側面を構成する横壁部26を備えている。なお、ウェザーカバー10は、ステンレスやアルミニウム等の金属や、ポリプロピレン等の合成樹脂などを、単体または組み合わせて構成される。
【0011】
図2に示すように、ウェザーカバー10には、第1開口部14に相対する位置に、前壁部22よりも前側へ張り出すように形成された第1減衰部28が設けられている。第1減衰部28は、第1開口部14に相対して設けられた第1反射壁28aを有している。第1反射壁28aは、第1開口部14における空気流通方向に対して直交または略直交するように設けられている。ウェザーカバー10では、上壁部18、下壁部20および左右の横壁部26,26によって規定される空気流通路12の上流側に沿う向き(=第1開口部14を通る時点の空気の向き)の音が、主として第1減衰部28に至ることになる。このため、第1反射壁28aを、第1開口部14における空気流通方向に対して直交または略直交させることで、空気流通路12の上流側に沿って通る音が、第1反射壁28aに直交または直交に近い角度で当たることになる。実施例の第1反射壁28aは、第1開口部14の開口面と平行に延在するように設けられている。また、第1反射壁28aは、第1開口部14の開口面積と同等かそれ以上の大きさで形成されている。
【0012】
図2に示すように、ウェザーカバー10には、第2開口部16に相対する位置に、上壁部18よりも上側へ張り出すように形成された第2減衰部30が設けられている。第2減衰部30は、第2開口部16に相対して設けられた第2反射壁30aを有している。第2反射壁30aは、第2開口部16における空気流通方向に対して直交または略直交するように設けられている。ウェザーカバー10では、前壁部22、後壁部24および左右の横壁部26,26によって規定される空気流通路12の下流側に沿う向き(=第2開口部16を通る時点の空気の向きと反対向き)の音が、主として第2減衰部30に至ることになる。このため、第2反射壁30aを、第2開口部16における空気流通方向に対して直交または略直交させることで、空気流通路12の下流側に沿って通る音が、第2反射壁30aに直交または直交に近い角度で当たることになる。実施例の第2反射壁30aは、第2開口部16の開口面と平行に延在するように設けられている。また、第2反射壁30aは、第2開口部16の開口面積と同等かそれ以上の大きさで形成されている。
【0013】
図2に示すように、ウェザーカバー10は、第2減衰部30における第2反射壁30aの上壁部18からの上側への張り出し寸法L2が、第1減衰部28における第1反射壁28aの前壁部22からの前側への張り出し寸法L1よりも大きく設定されている。例えば、第1反射壁28aの張り出し寸法L1を、20mm~25mmに設定することに対して、第2反射壁30aの張り出し寸法L2を、40mm~60mmに設定している。
【0014】
図2に示すように、ウェザーカバー10は、第1減衰部28および第2減衰部30の空気流通路12に繋がる開口を覆うように、上壁部18から前壁部22にかけて空気流通路12に設置された流通部材32を備えている。このように、ウェザーカバー10は、第1減衰部28および第2減衰部30と空気流通路12との間が、左右方向を軸として円弧状に湾曲した流通部材32で区切られている。流通部材32は、上縁が第2減衰部30の後縁に当たると共に、下縁が第1減衰部28の下縁に当たるように設置されている。また、流通部材32は、左右の側縁が、横壁部26の内面にそれぞれ当たるようになっている。
【0015】
図1および
図2に示すように、ウェザーカバー10には、流通部材32の前側に設けられた第1減衰部28の第1反射壁28aと流通部材32との間に、第1空間部34が形成されている。また、ウェザーカバー10には、流通部材32の上側に設けられた第2減衰部30の第2反射壁30aと流通部材32との間に、第2空間部36が形成されている。第1空間部34(第1減衰部28の内側)および第2空間部36(第2減衰部30の内側)には、例えば、吸音材などが配置されず、空気だけが存在している。ウェザーカバー10は、第1反射壁28aと流通部材32との前後間隔が比較的狭く設定されて、第1空間部34の前後寸法が比較的狭くなっている。また、ウェザーカバー10は、第2反射壁30aと流通部材32との上下間隔が、第1反射壁28aと流通部材32との前後間隔よりも広く設定されて、第2空間部36の上下寸法が比較的広くなっている。
【0016】
流通部材32は、音を透過可能に構成されている。流通部材32は、音を透過可能であるが、通気性が比較的低いものを用いている。流通部材32としては、不織布や、ポリウレタンフォームなどの発泡体や、金属等のメッシュ材などを用いることができる。流通部材32は、その通気量が150cm3/cm2・S~350cm3/cm2・Sの範囲にあることが好ましい。流通部材32の通気性が前述の範囲であると、第1開口部14から入った換気扇側からの内部騒音および第2開口部16から入った外部騒音を、流通部材32を介して空気流通路12から空間部34,36へ適当に通過させることができる。一方で、流通部材32の通気性が前述の範囲であると、空気流通路12において、第1開口部14から流入した空気を第2開口部16へ向かうように、流通部材32によって適当に案内することができる。
【0017】
流通部材32は、例えば不織布で構成する場合、不織布の目付量によって通気量を調節することができる。具体的には、不織布を0.2mmの厚さに設定する場合、不織布の目付量を25g/m2~30g/m2の範囲に設定することが好ましい。不織布の目付量を前述の範囲に設定することで、騒音の通過と空気の案内とを両立し得るので好ましい。
【0018】
図3および
図4に示すように、ウェザーカバー10は、建物の外壁に取り付けられる設置部材38と、設置部材38に取り付けられる本体部材40と、流通部材32とを組みあせて構成されている。設置部材38は、第1開口部14が形成された板状体である。設置部材38は、第1開口部14の左右の開口縁のそれぞれから、空気流通路12の曲がりに合わせて前側へ張り出すように設けられた支持部42を有している。流通部材32は、左右の支持部42,42の間に架け渡して取り付けられている。本体部材40は、箱状に形成されている。また、本体部材40には、第1減衰部28および第2減衰部30が設けられている。そして、本体部材40は、流通部材32を取り付けた支持部42,42を、第1開口部14に合わせて形成された開口から内部に差し込むようにして、設置部材38と着脱可能に組み付けられる。これにより、支持部42に支持された流通部材32の上縁が第2減衰部30の開口後縁付近に当たると共に、流通部材32の下縁が第1減衰部28の開口下縁付近に当たるように配置される。そして、ウェザーカバー10は、流通部材32の側縁が横壁部26に当たって、空気流通路12が画成される。
【0019】
図2に示すように、ウェザーカバー10は、第1開口部14から入射する換気扇等による内部騒音が、流通部材32を通過して、第1開口部14に相対する第1反射壁28aで反射する。これにより、位相差がある反射騒音と内部騒音とが打ち消し合うことで、内部騒音を低減することができる。同様に、ウェザーカバー10は、第2開口部16から入射する外部騒音が、流通部材32を通過して、第2開口部16に相対する第2反射壁30aで反射する。これにより、位相差がある反射騒音と外部騒音とが打ち消し合うことで、外部騒音を低減することができる。従って、ウェザーカバー10は、内部騒音が、第2開口部16から外部に漏れることを防止できると共に、外部騒音が、第1開口部14から建物内に入ることを防止できる。流通部材32は、吸音性が求められていないので、湿気や油などを取り込み難く、流通部材32の劣化を抑えることができる。しかも、反射壁28a,30aは、吸音材のように劣化し難いので、長期間に亘って騒音低減効果を保つことができる。
【0020】
ウェザーカバー10は、第2反射壁30aの上壁部18からの上側への張り出し寸法L2が、第1反射壁28aの前壁部22からの前側への張り出し寸法L1よりも大きく設定されている。換気扇の風切り音が主たる要因である内部騒音は、2kHz~4kHzの音が支配的であるので、第1空間部34の前後寸法を比較的狭く設定することで、適度な位相差のある反射騒音を形成することができる。また、外部騒音は、内部騒音よりも低い1kHz付近の周波数の音が支配的であるので、第2空間部36の上下寸法を第1空間部34の前後寸法と比較して広く設定することで、適度な位相差のある反射騒音を形成することができる。このように、ウェザーカバー10は、第1開口部14から入射する内部騒音および第2開口部16から入射する外部騒音のそれぞれの特性に合わせて、反射壁28a,30aの位置を設定しているので、内部騒音および外部騒音の何れも好適に低減することができる。
【0021】
特に、第1反射壁28aを、第1開口部14における空気流通方向に対して直交または略直交するように設けることで、内部騒音と第1反射壁28aで反射した反射騒音とを効果的に打ち消し合わせることができる。同様に、第2反射壁30aを、第2開口部16における空気流通方向に対して直交または略直交するように設けることで、外部騒音と第2反射壁30aで反射した反射騒音とを効果的に打ち消し合わせることができる。
【0022】
ウェザーカバー10は、第1減衰部28および第2減衰部30の空気流通路12側を覆うように上壁部18から前壁部22にかけて内部に設置された流通部材32によって、空気流通路12と第1減衰部28および第2減衰部30側とを区切っている。このように、外部に張り出す第1減衰部28および第2減衰部30を流通部材32で覆っているので、空気流通路12を流れる空気の圧力損失を抑えることができる。また、流通部材32は、騒音を通すことが求められているものの、吸音性が求められていないので、通気性を比較的低く設定することができる。従って、流通部材32によって空気流通路12を流れる空気をスムーズに案内することができる。
【0023】
ウェザーカバー10によれば、空気の粘性気体としての性質と、音の疎密波としての性質との双方を好適に利用して、内部騒音および外部騒音の両方の低減と、空気の円滑な流通とを両立することができる。
【0024】
ウェザーカバー10は、設置部材38から張り出した支持部42に流通部材32を取り付ける構成であるので、設置部材38と本体部材40とを組み合わせると、本体部材40の内部に流通部材32を設置することができる。すなわち、箱状の本体部材40の内側に流通部材32を取り付ける作業を避けることができ、ウェザーカバー10の製造を簡単にすることができる。また、ウェザーカバー10は、本体部材40を取り外すことで、流通部材32を露出させることができ、流通部材32を洗浄したり、交換したりするメンテナンスを行い易い。
【0025】
第1開口部、第2開口部および空気流通路の大きさや形状を同一にした試験例のウェザーカバーと参考例のウェザーカバーを用意し、騒音の低減効果を測定した。試験例のウェザーカバーは、実施例で説明した構成に対応するものであり、第1反射壁の前壁部からの張り出し寸法L1を25mmに設定し、第2反射壁の上壁部からの張り出し寸法L2を40mmに設定している。なお、参考例のウェザーカバーは、減衰部を備えていない一般的な形状である。
【0026】
試験例および参考例について、第1開口部からホワイトノイズを入射し、第2開口部で音圧レベルを測定することで、内部から外部に漏れ出る騒音である室外音(内部騒音)がどれだけ低減できるのかを確認した。同様に、試験例および参考例について、第2開口部からホワイトノイズを入射し、第1開口部で音圧レベルを測定することで、外部から室内に侵入する騒音である室内音(外部騒音)がどれだけ低減できるのかを確認した。その結果を
図5に示す。
【0027】
図5に示すように、試験例のウェザーカバーは、参考例と比べて、3kHz付近において大きく音圧レベルが下がっていることが判る。換気扇の風切り音が主たる要因である内部騒音は、2kHz~4kHzの音が支配的であるので、試験例のウェザーカバーによれば、内部騒音(室外音)を大きく低減できることが確認できる。試験例のウェザーカバーは、参考例と比べて、1kHz付近において大きく音圧レベルが下がっていることが判る。外部騒音は、1kHz付近の音が支配的であるので、試験例のウェザーカバーによれば、外部騒音(室内音)を大きく低減できることが確認できる。
【0028】
(変更例)
前述した構成に限らず、例えば、以下のようにしてもよい。
【0029】
(1)
図6に示すように、第1減衰部28を第2開口部16の前側まで形成してもよい。この場合、第2開口部16の前側の開口縁が前壁部22となる。また、第2減衰部30を第1開口部14の上側まで形成してもよい。この場合、第1開口部14の上側の開口縁が上壁部18となる。
【0030】
(2)実施例では、第1開口部から第2開口部に空気が流れる構成を説明したが、第2開口部から取り込んだ空気を第1開口部に向けて流通させるウェザーカバーであってもよい。
【符号の説明】
【0031】
10 ウェザーカバー,12 空気流通路,
14 第1開口部,16 第2開口部,18 上壁部,22 前壁部,28 第1減衰部,
28a 第1反射壁,30 第2減衰部,30a 第2反射壁,32 流通部材,
38 設置部材,40 本体部材,42 支持部,
L1 第1反射壁の前壁部からの張り出し寸法,
L2 第2反射壁の上壁部からの張り出し寸法