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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-24
(45)【発行日】2023-03-06
(54)【発明の名称】ユーザインターフェース装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20230227BHJP
   B25J 13/02 20060101ALI20230227BHJP
   G05G 1/00 20080401ALI20230227BHJP
   G05G 5/03 20080401ALI20230227BHJP
   G05G 25/00 20060101ALI20230227BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/01 560
B25J13/02
G05G1/00 D
G05G5/03 Z
G05G25/00 C
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019536337
(86)(22)【出願日】2017-09-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-11-14
(86)【国際出願番号】 GB2017052786
(87)【国際公開番号】W WO2018055352
(87)【国際公開日】2018-03-29
【審査請求日】2020-09-08
【審判番号】
【審判請求日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】1616086.3
(32)【優先日】2016-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】516210894
【氏名又は名称】シーエムアール・サージカル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CMR SURGICAL LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142608
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213470
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100220489
【弁理士】
【氏名又は名称】笹沼 崇
(74)【代理人】
【識別番号】100187469
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 由子
(74)【代理人】
【識別番号】100225026
【弁理士】
【氏名又は名称】古後 亜紀
(72)【発明者】
【氏名】カスバートソン・レベッカ・アン
【合議体】
【審判長】中野 裕二
【審判官】稲葉 和生
【審判官】富澤 哲生
(56)【参考文献】
【文献】特開平7-246578(JP,A)
【文献】米国特許第6184868(US,B1)
【文献】特開2013-34851(JP,A)
【文献】特開2006-286016(JP,A)
【文献】特開2002-91593(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0150349(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0101440(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
G06F3/033-3/038
B25J1/00-21/02
G05G1/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの可動要素を具備したエンドエフェクタを有するロボットマニピュレータを制御するためのユーザインターフェース装置であって、
ユーザの中指から小指までの少なくとも1本の指で握られるように構成された細長いグリップ部と、前記グリップ部に取り付けられたヘッド部とを有する、ユーザに把持される本体と、
前記グリップ部を通る回動軸心を中心として前記ヘッド部に対して回動することが可能であるように前記ヘッド部に支持された、前記グリップ部の細長く延びる方向を横切るように延びるトリガであって、前記ヘッド部の側面から遠ざかるように前記ヘッド部の外形から延出可能に構成されたトリガと、
前記トリガにトルクを付与するために前記トリガに接続されている、前記グリップ部内に少なくとも部分的に収納された駆動機構と、
を備え
前記駆動機構がモータを有し、当該モータの体積の大部分が前記グリップ部内に位置しており、
前記トリガの回動軸心が、前記モータの回転軸心と合致している、
ユーザインターフェース装置。
【請求項2】
請求項1に記載のユーザインターフェース装置において、前記本体が、通常の使用においてユーザの片手で握られるように構成されている、ユーザインターフェース装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のユーザインターフェース装置において、前記ヘッド部が、前記トリガと並ぶように配置されており、前記ヘッド部が、当該ヘッド部の前記トリガとは反対側の側部に、前記グリップ部を握っているユーザの親指を受けるために構成された凹部を形成している、ユーザインターフェース装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のユーザインターフェース装置において、前記トリガは、前記グリップ部を握っているユーザの人差し指を係合させるように前記グリップ部に対して位置している、ユーザインターフェース装置。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一項に記載のユーザインターフェース装置において、前記駆動機構がギヤボックスを有し、当該ギヤボックスの体積の大部分が前記グリップ部内に位置している、ユーザインターフェース装置。
【請求項6】
請求項1からのいずれか一項に記載のユーザインターフェース装置において、前記駆動機構が駆動軸で終端しており、当該駆動軸が前記トリガの回動軸心と合致しており、前記トリガが、前記駆動軸に保持されている、ユーザインターフェース装置。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項に記載のユーザインターフェース装置において、前記グリップ部が、細長く延びる方向の軸心を有しており、条件(i)当該軸心に直交する外周の下限が40mmであること;および条件(ii)当該軸心に直交する外周の上限が160mmであること;の一方又は両方を満足している、ユーザインターフェース装置。
【請求項8】
請求項に記載のユーザインターフェース装置において、前記グリップ部の細長く延びる方向の軸心に沿った長さが50mmを超える、ユーザインターフェース装置。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載のユーザインターフェース装置において、さらに、前記本体に対する前記トリガの位置を検出する位置センサおよび/または前記トリガと前記本体との間に作用する力を検出する力センサを備える、ユーザインターフェース装置。
【請求項10】
請求項1からのいずれか一項に記載のユーザインターフェース装置と、
少なくとも1つのセンサを有するロボットマニピュレータと、
前記センサから受け取った信号に応じて、前記トリガを介した力フィードバックを前記ユーザインターフェース装置のユーザに提供するように前記駆動部を制御するように構成された制御部と、
を備える、ロボットマニピュレータシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のロボットマニピュレータシステムにおいて、前記センサが、前記ロボットマニピュレータに保持されたエンドエフェクタの一部に作用する力を検出するように構成された力センサである、ロボットマニピュレータシステム。
【請求項12】
請求項11に記載のロボットマニピュレータシステムにおいて、前記エンドエフェクタが、前記ロボットマニピュレータに保持された手術器具のエンドエフェクタである、ロボットマニピュレータシステム
【請求項13】
請求項10から12のいずれか一項に記載のロボットマニピュレータシステムにおいて、前記ユーザインターフェース装置が請求項に記載のユーザインターフェース装置であり、前記制御部は、前記ユーザインターフェース装置の前記センサ又は前記センサの一つから受け取った入力に応じて、前記エンドエフェクタの前記一部の運動を制御するように構成されている、ロボットマニピュレータシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスタースレーブマニピュレータなどのロボットシステムを操作するユーザインターフェース装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザインターフェース装置の共通のタスクは、二次元又は三次元内で物体の運動を操作することである。当該物体は、現実物体、あるいは、ゲームや模擬車両のキャラクターなどの仮想物体であり得る。このような装置の簡便な一具現例は、ユーザの片手又は両手に自然とフィットするように形成された造形物である。このような装置は、ユーザが入力を行うことができる一連のボタンを保持するものであり得る。また、当該装置は、ユーザが当該装置を動かすことによって入力を行うのを可能にする加速度計を備える場合もある。この種の装置は、ゲーム機のコントローラとして一般的である。その例には、Microsoft Xboxコントローラ、Nintendo Wii RemoteおよびWii Nunchuck、ならびにSony DualShock PlayStationコントローラおよびSony Moveコントローラが含まれる。図1に、このようなコントローラの一例を概略的に示す。図1のコントローラは、造形されたケース1を備える。当該ケースの側縁2は、ユーザの両手の掌へと同時に自然とフィットするように湾曲している。当該ケースの側部3は、当該ケースの中央部4よりも後方に延びている。これにより、ユーザは尺骨側のより多くの指を後部に回り込ませて、装置をしっかりと把持することができる。当該ケースの中央部4は、コントローラを通常の態様で把持しているユーザが親指を届かせることが可能な、複数の入力ボタン5を保持している。
【0003】
この種のコントローラを設計するにあたっては、人間工学的な配慮が極めて重要となる。幾つかの望ましい特徴として:
-様々な手の大きさのユーザが快適に把持できる、コントローラの形状であること;
-意図されたとおりに装置を把持しているときに、ユーザが指を容易にボタンへと届かせられること;および
-装置をどのように把持すべきなのかを、ユーザが当該装置の形状から直感的に理解できること;
が挙げられる。
【0004】
この種の装置は長期にわたって継続的に使われ得ることから、上記の特徴が当該装置ではなおさら最適化されているのが望ましい。この種のコントローラの人間工学的設計において重要となる要素は、当該コントローラの重量がユーザの手によって支えられるという点である。これはユーザの前腕の筋肉負担に特に影響を及ぼし、ユーザが快適と感じる形状や、疲労を生じさせ得る動作に影響を与える。
【0005】
図2に、一対の可動なジョーを具備したエンドエフェクタを有するマスタースレーブマニピュレータ用の、既知のコントローラを示す。当該コントローラは、主要入力ステム部10を備える。当該主要入力ステム部は、当該主要入力ステム部が3の回転自由度で動かされることを可能にするジンバルシステム11の遠位端部を構成している。当該ジンバルシステムの近位端部は、ベースへと、上記主要入力ステム部が当該ベースに対して3の並進自由度で動かされることを可能にする平行四辺形システム(当該システムの一部に、符号12が付されている)によって取り付けられている。上記主要入力ステム部には、ループ15によって操作者の指が拘束されることが可能な、2つの回動可能エレメント13,14が設けられている。操作者は、6の自由度で主要入力ステム部10を動かすことによって上記エンドエフェクタの位置変更を指令することができ、かつ、エレメント13,14を動かすことによって上記エンドエフェクタの上記ジョーの開閉を指令することができる。この種の入力装置の難点の一つとして、ユーザの前腕が支持されていないと使用が疲れるものになり得るという点が挙げられる。ユーザの前腕のレスト(支持)部が設けられることも可能ではあるが、これはユーザが取ることのできる動作位置を制限してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
改良された設計の入力装置、例えば、従来の設計よりも使用が快適である設計が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、少なくとも1つの可動要素を具備したエンドエフェクタを有するロボットマニピュレータを操作するユーザインターフェース装置であって、
ユーザの中指から小指までの少なくとも1本の指で握られるように構成された細長いグリップ部を有する、ユーザに把持される本体と、
前記グリップ部を通る回転軸心を中心として前記本体に対して回動することが可能であるように前記本体に支持された、前記グリップ部の細長く延びる方向を横切るように延びるトリガと、
前記トリガにトルクを付与するために前記トリガに接続されている、前記グリップ部内に少なくとも部分的に収納された駆動機構と、
を備える、ユーザインターフェース装置が提供される。
【0008】
前記本体は、通常の使用においてユーザの片手で握られるように構成され得る。
【0009】
前記本体は、前記グリップ部に取り付けられたヘッド部を含み得る。当該ヘッド部は、前記トリガと並ぶように配置され得る。
【0010】
前記ヘッド部は、当該ヘッド部の前記トリガとは反対側の側部に、前記グリップ部を握っているユーザの親指を受けるために構成された凹部を形成し得る。
【0011】
前記トリガは、前記グリップ部を握っているユーザの人差し指を係合させるように前記グリップ部に対して位置し得る。
【0012】
前記駆動機構は、モータを含み得る。当該モータは、前記トリガに力を付与するために配置され得る。当該モータの体積の大部分は、前記グリップ部内に位置し得る。前記トリガは、回転軸心を中心として前記本体に対して回動するように配置され得る。当該回転軸心は、前記モータの回転軸心と平行であり得て且つ場合によっては同軸であり得る。
【0013】
前記駆動機構は、ギヤボックスを含み得る。当該ギヤボックスの体積の大部分は、前記グリップ部内に位置し得る。
【0014】
前記駆動機構は、駆動軸で終端し得る。当該駆動軸は、前記トリガの回動軸心と合致し得る。前記トリガは、前記駆動軸に保持され得る。前記駆動機構は、前記駆動軸を介して前記トリガに力を付与するように構成され得る。
【0015】
前記グリップ部は、細長く延びる方向の軸心を有し得る。前記グリップ部は:条件(i)当該軸心に直交する外周の下限が40mmであること;および条件(ii)当該軸心に直交する外周の上限が160mmであること;の一方又は両方を満足し得る。
【0016】
前記グリップ部の細長く延びる方向の軸心に沿った長さは、50mmを超え得る。
【0017】
前記ユーザインターフェース装置は、さらに、前記本体に対する前記トリガの位置を検出する位置センサを備え得る。
【0018】
前記ユーザインターフェース装置は、さらに、前記トリガと前記本体との間に作用する力を検出する力センサを備え得る。
【0019】
本発明の第2の態様では、ロボットマニピュレータシステムであって、
前述したユーザインターフェース装置と、
少なくとも1つのセンサを有するロボットマニピュレータと、
前記センサから受け取った信号に応じて、前記トリガを介した力フィードバックを前記ユーザインターフェース装置のユーザに提供するように前記駆動部を制御する構成である制御部と、
を備える、ロボットマニピュレータシステムが提供される。
【0020】
前記センサは、前記ロボットマニピュレータに保持されたエンドエフェクタの一部に作用する力を検出するように構成された力センサであり得る。
【0021】
前記エンドエフェクタは、前記ロボットマニピュレータに保持された手術器具のエンドエフェクタであり得る。
【0022】
前記制御部は、前記ユーザインターフェース装置の前記センサ又は前記センサの一つから受け取った入力に応じて、前記ロボットマニピュレータの一部の運動を制御するように構成され得る。
【0023】
前記制御部は、前記ユーザインターフェース装置の前記センサ又は前記センサの一つから受け取った入力に応じて、前記エンドエフェクタの前記一部の運動を制御するように構成され得る。
【0024】
以下では、本発明について、添付の図面を一例として参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】ゲームコントローラを示す図である。
図2】マスタースレーブマニピュレータのコントローラの一例(one form)を示す図である。
図3a】制御装置の正面図である。
図3b】制御装置の左側面図である。
図3c】制御装置の背面図である。
図3d】制御装置の右側面図である。
図3e】制御装置の平面図である。
図3f】制御装置の底面図である。
図4図3の制御装置を左上前からみた斜視図である。
図5】ロボットマニピュレータシステムを示す図である。
図6図3のコントローラの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図3及び図4の制御装置20は、ユーザの片手で把持されて、(i)当該制御装置の本体21の並進及び回転による三次元運動入力、ならびに(ii)当該制御装置の当該本体に対するトリガレバー22の位置に応じた機能的入力を行うように構成されている。
【0027】
説明し易くするために、図3a及び図3bに記された相互に直交するX軸、Y軸及びZ軸を基準として、前記コントローラについて説明する。X軸は、前記コントローラの前後軸である。Y軸は、前記コントローラの左右軸である。Z軸は、前記コントローラの上下軸である。
【0028】
この例における前記制御装置は、右手で掴まれるように意図されている。鏡像の制御装置が、左手用に意図され得る。前記制御装置の本体21は、ヘッド23およびグリップ24を含む。グリップ24は、ユーザの手の掌に収まる。ユーザの中指から小指までの指が、前記グリップ周りに巻かれる。ユーザの人差し指は、前記入力レバー(すなわち、トリガ22)に載置される。ユーザの親指は、前記ヘッドの、前記入力レバーとは反対側に載置される。この種の装置のユーザ受入れテストから、数多くのユーザがこのような装置を自然とそのような態様で持ち上げて把持し、手首が中立位置になり且つ親指が他の指と向かい合うことが実証されている。この結果として、ユーザの手首が三次元運動入力のために屈曲、伸展、内転及び外転で自由に動くことができ、かつ、ユーザが入力レバー22を前記制御装置の本体21に向かって押し下げる動作は当該ユーザの親指と人差し指との間のつまみ動作によってなされ、これにより、当該レバーの位置を定める際に、自身の手を前記コントローラの前記本体に対して安定させることができる。
【0029】
グリップ24は、例えば略円筒形状等のあらゆる好都合な形状とされてもよい。グリップ24の断面は、円形状、楕円形状、正方形状又は不規則な形状とされ得る。当該グリップは、1本、2本又は3本の指で握られるように構成され得るが、前記コントローラが強固に且つ快適に把持されるのに役立つことから、3本の指で握られるように構成されるのが好ましい。好ましくは、前記グリップは、ユーザの尺側の指で握られるように構成されている。異なる大きさの手に合わせて異なるコントローラが設けられてもよいが、多くのユーザにとっては、長さ60mm~150mmにわたって外周80mm~180mmのグリップが快適であり得る。前記グリップは当該グリップの前面にリブが設けられたものとされ得て、当該リブ間に、前記コントローラが把持されているときにユーザの手をコップ状にする溝が形成されているものであり得る。これにより、快適性を向上させると共に、ユーザの手首の回内又は回外運動を伴う回転時に前記コントローラを安定させることができる。前記グリップは、前記ヘッドよりも細い。前記グリップは、当該グリップの延びと直交する断面において略円形状であり得る。例えば、前記グリップの形状は、当該グリップの長さと直交するどの断面においても当該断面における当該グリップの最大幅が当該断面における当該グリップの奥行きよりも最大で30%大きくなる形状とされ得る。
【0030】
ヘッド23は、前記掌グリップに強固に取り付けられている。前記ヘッドおよび前記掌グリップは、共通のハウジングの一部であり得る。前記ヘッドは、前記グリップの前方に延出している。前記ヘッドのX方向の長さは、例えば50~150mmの範囲内であり得る。これにより、前記ヘッドのかさを過度に大きくすることなく、ユーザが人差し指を当該ヘッドの側部に沿って位置させるための十分なスペースを提供することができる。また、前記ヘッドがこのようにユーザの手と同様の規模に寸法決めされている場合、当該ヘッドがX方向に延びていることで、人差し指を当該ヘッドの側部沿いに位置させることの視覚的な手掛かりをユーザに与えることができる。
【0031】
トリガレバー22は、前記ヘッドの右側面沿いに存在する。当該トリガレバーは、当該トリガレバーが軸心、例えば、軸心25a及び軸心25b(図3d及び図3eを参照)のいずれか一方等を中心として前記ヘッドに対して回動することが可能であるように前記ヘッドに取り付けられている。軸心25aの場合には、当該軸心がグリップ部24内を略通って延びる。軸心25aは、前記グリップ部の延び方向に略沿って延びている。軸心25bの場合には、当該軸心25が前記コントローラのZ軸と揃う。前記トリガは、回転軸心25a/25bの前方に延びている。前記トリガの前端27は、前記回転軸心から離れている。意図されたとおりに前記コントローラが把持されているとき、前記トリガの当該前端には、前記コントローラのユーザが人差し指の屈曲によって当該トリガの当該前端を前記ヘッドへと押圧することができるように当該人差し指が係合させられ得る。好ましくは、前記トリガの長さは、当該トリガの回動軸心と当該トリガの最前側にある外向きの点との間の距離が40mm~120mmの範囲内になる長さである。前記トリガは、例えば前記ヘッドと当該トリガとの間で動作する板ばね、コイルばね26等で、前記ヘッドの中央X-Z平面から遠ざかるように弾性的に付勢されている。前記トリガは当該トリガの休止位置において、図3dに示すように前記ヘッドの外形から延出している。前記トリガが当該トリガの休止位置にあるとき、当該トリガの自由端部と前記コントローラの前記ヘッドとの間にはギャップが生じる。前記トリガをこのように配置することにより、前記コントローラを最初に持ち上げた際に人差し指を当該トリガに載置させるという視覚的な手掛かりをユーザに与えることができる。前記トリガの前記前端は、前記ヘッドの前端よりも前方に位置し得る。変形例として、前記ヘッドの前端が、前記トリガの前記前端よりも前方に位置するものとされてもよい。
【0032】
軸心25bには、ユーザが前記コントローラを意図されたとおりに把持しているときに当該軸心が、当該コントローラ上にあるユーザの手の人差し指の手根中手関節の運動軸心と略平行になり得るという利点があり得る。しかしながら、軸心25aには、後で詳述するような他の利点がある。
【0033】
前記トリガは、別の態様で連結されていてもよい。例えば、前記トリガは、直線状に動くものとされてもよい:前記トリガは、前記ヘッドの前端付近に配置された押しボタンであり得る。変形例として、前記トリガは、前記ヘッドの外部に取り付けられたタッチパネルとされてもよい。前記トリガは、前記ヘッドの外形から延出しているものとする代わりに、ユーザの指が係合させられるように前記ヘッドの外部に露出していると同時に、当該ヘッドの外形よりも内側に留められたものとされてもよい。前記トリガは、弾性的に付勢されているものとする代わりに、ユーザが人差し指を伸展させることによって当該トリガを動かせるようにする指ループが設けられたものとされてもよい。
【0034】
前記ヘッド内には、当該ヘッドに対する前記トリガの位置を検出する位置センサが設けられている。当該位置センサは、位置を二値ベースで検出するものであってもよい。つまり、当該位置センサは、単に、前記トリガの相対的外方位置と相対的内方位置とを区別するものであり得る。より好ましくは、当該センサは、前記トリガの広範な位置を区別することができ、当該トリガが押圧されている度合いをより正確に示すことが可能なものとされる。当該位置センサは、前記トリガの回動軸心周りに配置された回転エンコーダ又はポテンショメータであり得る。前記コントローラは、位置センサに加えて又は位置センサに代えて、前記トリガに作用した力及び/又は軸心25回りに前記トリガに作用したトルクを検出する力及び/又はトルクセンサを備えるものとされてもよい。
【0035】
意図されたとおりに前記コントローラが把持されている状態で、ユーザの親指は当該コントローラの前記トリガとは反対側に沿って延ばされる。これにより、ユーザの親指は、ユーザの人差し指の動作による前記トリガの運動に対抗することができる。実際には、ユーザが人差し指の屈曲に対抗する力を親指で働かせる必要性はあまりない。しかしながら、前記トリガジョイントに両側の部分から力を働かせられることで、ユーザは前記トリガをより正確に動かすことができることが判明している。これにより、さらに、ユーザの手の中の前記コントローラを安定させることができる。前記ヘッドの左上側に沿った凹所28が、ユーザの親指を収容する。
【0036】
前記ヘッドの外部に、追加のユーザインターフェース入力装置が設けられてもよい。例えば、少なくとも1つの押しボタン、回転ノブ、ジョイスティック、ロッカースイッチ等が存在していてもよい。好都合なことに、これらは、前記ヘッドの、ユーザの手が前記コントローラ上にあるときにユーザが親指を届かせることが可能な領域に配置され得る。それは、右利き用のコントローラの場合であれば一般的に当該コントローラの左上側になる。ユーザの人差し指による作動用の少なくとも1つの入力装置が、トリガ22上に又はトリガ22近傍に配置されてもよい。ユーザの他の指による作動用の少なくとも1つの入力装置が、トリガ22上に又はトリガ22近傍に配置されてもよい。グリップ24が2本以下の指で握られるように構成されている場合には、これらの指にとって都合の良い少なくとも1つの入力装置が前記ヘッドの下部に配置され得る。前記ヘッドの上面に、ボタン、ジョイスティック、ロッカースイッチなどの入力装置が配置されてもよい。
【0037】
まとめると、ユーザが右手で図3のコントローラを正確に把持しているとき:
i.小指から中指までの少なくとも1本の指が、グリップ24周りに巻かれる。これにより、前記コントローラがユーザの手に対して安定する;
ii.ユーザは、トリガ22に対して左方向の力を加えられるように、人差し指を前記コントローラの前記ヘッドの右側面に沿って延ばす;
iii.ユーザは、親指を前記コントローラの前記ヘッドの左側面に沿って延ばす。ユーザの親指がこの位置にあることで、当該ユーザは前記トリガをより正確に動かすことができる。また、ユーザの親指による作動用のさらなるユーザインターフェース入力装置が配置されている場合もある。
【0038】
前記コントローラの前記ヘッドの後部は、前記グリップの後部と連続している。前記コントローラの前記ヘッドの前部は、前記グリップの最前側の部分よりも前方に延在している。前記コントローラの前記ヘッドは、前記グリップの上部に取り付けられている。前記ヘッドは、前記グリップの上部よりも下側に延在していない。前記グリップは、前記ヘッドから下方に延出している。他の構成も可能である。
【0039】
図3のコントローラは、ロボットマニピュレータを操作する入力装置として使用されるように意図されている。当該ロボットマニピュレータは、図5に示されているものであり得る。図5のロボットマニピュレータは、基台31から延びるアーム30を備える。当該アームは当該アームの長さに沿って、一連の回転ジョイントにより回動される。当該アームの遠位端部には、器具32が存在する。器具32は、エンドエフェクタで終端する。本例では、当該エンドエフェクタが、一対の向かい合ったジョー33を具備している。これらは、当該ジョー間に位置した物体を把持又は切断するように互いに動かされることが可能である。当該ジョーは、前記アームの遠位端部にある駆動モータ34によって動くように駆動され得る。当該駆動モータは、前記ジョーへと、前記器具のシャフトの内部に沿って延びるケーブルで接続されている。前記ロボットは、制御部35によって制御される。当該制御部は、図3のコントローラ20からの入力、および運動リンク機構36、アーム位置/力センサ37などの他の入力源からの入力を受け取る。
【0040】
運動リンク機構36は、コントローラ20を支持して当該コントローラ20が6の自由度で動かされることを可能にする回動リンク機構である。当該運動リンク機構の形態は、当該リンク機構におけるセンサにより検出されて制御部35へと送信され得る。このようにしてコントローラ20の運動が、前記アームの運動を操作するのに用いられ得る。コントローラ20は、運動リンク機構36に代えて、当該コントローラ20の位置及び向きが推定されるのを可能にする加速度計が備え付けられたものとされてもよい。
【0041】
前記制御部は、メモリ39に非過渡的に記憶されたコードを実行するプロセッサ38を含む。当該プロセッサは、そのコードを実行することで、前記ロボットのジョイントの運動を指令したり前記器具のジョー33を前記コントローラ、前記運動リンク機構及び前記アーム位置/力センサからの入力に応じて動かしたりするための一式の信号を決定する。前記コードは、前記ロボットの運動が本質的に前記コントローラ及び前記運動リンク機構からの入力で決まるように構成されている。例えば、通常動作モードでは:(i)前記エンドエフェクタの姿勢が、前記コントローラの、当該コントローラの回転自由度に対する姿勢で設定され得る;(ii)前記エンドエフェクタの位置が、前記コントローラの、当該コントローラの並進自由度に対する位置で設定され得る;(iii)前記ジョーの形態が、本体21に対するトリガ22の位置で設定され得る。
【0042】
図6は、図3のコントローラの部分断面図である。図6では、前記コントローラの前記本体がX-Z平面で切断されていると共に、トリガ22の全体が示されている。
【0043】
図6での前記トリガの回動軸心は25aである。軸心25は、グリップ部24を貫通している。グリップ部24の内部に、ギヤボックス51を駆動する電気モータ50が存在している。当該ギヤボックスの出力軸52は、前記トリガの、軸心25aを中心とするピボットとして機能する。出力軸52の回転軸心は、回転軸心25aと合致している。前記トリガは、出力軸52に強固に取り付けられている。トルクセンサ53が、前記トリガと前記出力軸との間のトルクを検出する。位置センサ54が、前記出力軸の位置を検出する。センサ53,54の出力は、制御部35へと送信される。制御部35は、モータ50に駆動信号を供給する。前記ギヤボックスの変速比は10:1~25:1の範囲内とされ得るが、他の変速比も可能である。前記モータ自体が適切な定格を有するものであれば、前記ギヤボックスは省略されてもよい。前記トリガは、前記ギヤボックスの前記出力軸又は(前記ギヤボックスが省略された場合には)前記モータの出力軸に直接取り付けられて保持されている。前記モータは、ロータおよびステータを含み得る。前記モータは、回転軸心(すなわち、前記ロータが前記ステータに対して回転する軸心)を有し得る。前記トリガの回動軸心は、前記モータの回転軸心と平行であり得て、より好ましくは当該回転軸心と合致している。これにより、前記トリガに駆動を伝える複雑なリンク機構を用いる必要なく、前記モータを前記コントローラ内に効率良く収納することが可能となる。
【0044】
システムは、駆動モータ34に前記ジョーを駆動する指令信号を供給するのに様々な態様で動作し得る。位置権限モードにおいて、前記ジョーが、ヘッド21に対するトリガ22の、位置センサ54で検出される位置との関係でマッピングされた位置に向かって駆動される。力権限モードにおいて、前記ジョーが、ヘッド21に対してトリガ22に加えられた、力センサ53で検出される力との関係でマッピングされた力を加えるように駆動される。これらのモードの組合せも可能である。
【0045】
モータ50は、前記コントローラのユーザに力フィードバック(力フィードバックとは、トルクフィードバックを包含するものとする)を提供するように用いられる。提供される力フィードバックの大きさは、前記制御部によって所定のアルゴリズムを用いて決定され得る。例えば、提供される力の大きさは、前記エンドエフェクタの前記ジョー間に働く力を測定する力センサにより検出される力との関係でマッピングされたものであり得る。これにより、前記モータは、センサ53でそのレベルの力を達成することを目標として駆動され得る。
【0046】
正確かつ実用的なレベルの力フィードバックを提供するには、モータ50やギヤボックス51が十分なサイズである必要がある。これは、前記コントローラを過度に大きくすることなく前記モータおよび/または前記ギヤボックスを当該コントローラ内に収めるための収納上の難点となる。前記トリガの軸心25aが前記コントローラの前記グリップと揃うように当該コントローラを設計することにより、前記モータやギヤボックスは前記グリップ内に好都合に配置されることができる。前記モータは、全体又は大半又は一部が前記グリップ内にあるものとされ得る。前記ギヤボックスは、全体又は大半又は一部が前記グリップ内にあるものとされ得る。前記ギヤボックスの出力は、前記トリガの軸心と合致するものとされ得る。このアプローチには数多くの利点があることが判明した。第一に、前記モータからの駆動を並進又は回転させて前記トリガの軸心回りに働かせるための、追加のギヤ機構が必要にならない。これにより、前記コントローラの重量が減り且つ組立コストも抑えられる。第二に、上記のようなタスクに適した典型的なモータやギヤボックスの多くは、直径が10~40mmである。これらは、ユーザの指で完全に又は部分的に取り囲まれるように意図されたグリップ24内に容易に収まることができる。第三に、前記モータやギヤボックスは、前記コントローラの重量の多くを占め得る。これらを前記コントローラのユーザが握る部位内に配置することにより、前記コントローラを所与の姿勢で支えるのにユーザの手首や手にかかる負担を減らすことができる。
【0047】
前記モータおよび/または前記ギヤボックスは、軸心25aと直交する断面が円形状であり得る。軸心25aは、その断面の中心にあり得る。変形例として、軸心25a(相応に、前記ギヤボックスの前記出力軸)は、前記モータおよび/または前記ギヤボックスの断面中心からオフセットしていてもよい。
【0048】
前記トリガが当該トリガの回動軸心を中心としてモータ50又はギヤボックス51の出力によって直接駆動されるには、当該トリガの回動軸心が前記グリップ部内を通って延びるものである必要がある。例示すると、仮に前記トリガの回動軸心が図3eの25bで描かれている位置にあるとすれば、当該トリガを前記グリップ内のモータで直接駆動することが難しくなる。好ましくは、前記トリガの回動軸心は、前記グリップの主軸と略平行(例えば、当該主軸の30°以内、20°以内、10°以内、5°以内等)である。これにより、使用できるモータ/ギヤボックスの融通性が増す。前記グリップは、前記コントローラの、ユーザの手が前記コントローラ上にあるときに当該ユーザの中指又は薬指で部分的に又は完全に取り囲むことが可能な部分であり得る。前記グリップは、前記コントローラの、軸心に沿った長さが70mm以上の部分であり得て、かつ、当該軸心に直交する外周が、当該部分に沿ったどの点においても80mm~180mmであり得る。前記グリップ部は、ユーザの指を当該グリップの周方向に位置合わせするための溝部及び/又は稜部により特定され得る。前記グリップの主軸は、当該グリップ内の中心を当該グリップの最長寸法に沿って延びる軸心であり得る。
【0049】
前記制御部は、前記トリガの運動に応答してロボット30を任意の適切な様式で駆動するように構成され得る。しかしながら、前記制御部は、前記トリガの運動に応答して、前記ロボットに保持された器具の可動部品を当該器具の本体に対して動かすように構成されているのが好ましい。当該可動部品は、エンドエフェクタであり得るか又はエンドエフェクタの一部であり得る。当該可動部品は、ジョー又はカッターであり得る。向かい合った2つ以上の可動なジョー又はカッターが、前記エンドエフェクタに存在し得る。前記制御部は、前記トリガの作動に応答してこれらのジョー又はカッターの両方又は全てを互いに向かって動かすように構成され得る。前記器具は、手術器具であり得る。前記制御部は、前記トリガの動作に応答して可動部品を動かすものとされる代わりに、例えば照明やカメラを駆動する等の別の機能を実行するものとされてもよい。前記ロボットは、手術ロボットであり得る。変形例として、前記器具は、産業用の又は他の形態のツールであり得る。前記ロボットは、産業用ロボット又は別の機能のロボットであり得る。前記器具の前記本体は、ロボットへの着脱可能な取付用のカップリング部、および当該カップリング部と前記エンドエフェクタとの間に延びる細長いシャフトを有し得る。
【0050】
操作者の手について言及するとき、それは当該手の大きさや動作範囲に左右されることから、当該手は、英国の成人の平均的な大きさ及び動作範囲であると考慮されたい。
【0051】
本願の明細書には、本明細書で説明した個々の特徴及び2つ以上のそのような特徴の任意の組合せのそれぞれが、本願の明細書全体と当業者の一般常識とに基づいてこのような特徴又は組合せが実施可能である限り、このような特徴又は特徴の組合せが本明細書で開示した任意の課題を解決するか否かにかかわらず、特許請求の範囲に限定されることなく開示されているものとする。本発明の態様は、そのような個々の特徴又は特徴の組合せのいずれで構成されたものであってもよい。本発明の範疇で様々な変更が施されてもよいことは、前述の説明を参酌することにより当業者にとって明白である。
なお、本発明は、実施の態様として以下の内容を含む。
[態様1]
少なくとも1つの可動要素を具備したエンドエフェクタを有するロボットマニピュレータを制御するためのユーザインターフェース装置であって、
ユーザの中指から小指までの少なくとも1本の指で握られるように構成された細長いグリップ部を有する、ユーザに把持される本体と、
前記グリップ部を通る回動軸心を中心として前記本体に対して回動することが可能であるように前記本体に支持された、前記グリップ部の細長く延びる方向を横切るように延びるトリガと、
前記トリガにトルクを付与するために前記トリガに接続されている、前記グリップ部内に少なくとも部分的に収納された駆動機構と、
を備える、ユーザインターフェース装置。
[態様2]
態様1に記載のユーザインターフェース装置において、前記本体が、通常の使用においてユーザの片手で握られるように構成されている、ユーザインターフェース装置。
[態様3]
態様1または2に記載のユーザインターフェース装置において、前記本体が、前記グリップ部に取り付けられたヘッド部を有し、当該ヘッド部が、前記トリガと並ぶように配置されている、ユーザインターフェース装置。
[態様4]
態様3に記載のユーザインターフェース装置において、前記ヘッド部が、当該ヘッド部の前記トリガとは反対側の側部に、前記グリップ部を握っているユーザの親指を受けるために構成された凹部を形成している、ユーザインターフェース装置。
[態様5]
態様1から4のいずれかに記載のユーザインターフェース装置において、前記トリガは、前記グリップ部を握っているユーザの人差し指を係合させるように前記グリップ部に対して位置している、ユーザインターフェース装置。
[態様6]
態様1から5のいずれかに記載のユーザインターフェース装置において、前記駆動機構がモータを有し、当該モータの体積の大部分が前記グリップ部内に位置している、ユーザインターフェース装置。
[態様7]
態様6に記載のユーザインターフェース装置において、前記トリガの回動軸心が、前記モータの回転軸心と合致している、ユーザインターフェース装置。
[態様8]
態様1から7のいずれかに記載のユーザインターフェース装置において、前記駆動機構がギヤボックスを有し、当該ギヤボックスの体積の大部分が前記グリップ部内に位置している、ユーザインターフェース装置。
[態様9]
態様1から8のいずれかに記載のユーザインターフェース装置において、前記駆動機構が駆動軸で終端しており、当該駆動軸が前記トリガの回動軸心と合致している、ユーザインターフェース装置。
[態様10]
態様9に記載のユーザインターフェース装置において、前記トリガが、前記駆動軸に保持されている、ユーザインターフェース装置。
[態様11]
態様1から10のいずれかに記載のユーザインターフェース装置において、前記グリップ部が、細長く延びる方向の軸心を有しており、条件(i)当該軸心に直交する外周の下限が40mmであること;および条件(ii)当該軸心に直交する外周の上限が160mmであること;の一方又は両方を満足している、ユーザインターフェース装置。
[態様12]
態様9に記載のユーザインターフェース装置において、前記グリップ部の細長く延びる方向の軸心に沿った長さが50mmを超える、ユーザインターフェース装置。
[態様13]
態様1から12のいずれかに記載のユーザインターフェース装置において、さらに、前記本体に対する前記トリガの位置を検出する位置センサを備える、ユーザインターフェース装置。
[態様14]
態様1から13のいずれかに記載のユーザインターフェース装置において、さらに、前記トリガと前記本体との間に作用する力を検出する力センサを備える、ユーザインターフェース装置。
[態様15]
態様1から14のいずれかに記載のユーザインターフェース装置と、
少なくとも1つのセンサを有するロボットマニピュレータと、
前記センサから受け取った信号に応じて、前記トリガを介した力フィードバックを前記ユーザインターフェース装置のユーザに提供するように前記駆動部を制御するように構成された制御部と、
を備える、ロボットマニピュレータシステム。
[態様16]
態様15に記載のロボットマニピュレータシステムにおいて、前記センサが、前記ロボットマニピュレータに保持されたエンドエフェクタの一部に作用する力を検出するように構成された力センサである、ロボットマニピュレータシステム。
[態様17]
態様16に記載のロボットマニピュレータにおいて、前記エンドエフェクタが、前記ロボットマニピュレータに保持された手術器具のエンドエフェクタである、ロボットマニピュレータ。
[態様18]
態様15から17のいずれかに記載のロボットマニピュレータにおいて、前記ユーザインターフェース装置が態様13または14に記載のユーザインターフェース装置であり、前記制御部は、当該ユーザインターフェース装置の前記センサ又は前記センサの一つから受け取った入力に応じて、前記ロボットマニピュレータの一部の運動を制御するように構成されている、ロボットマニピュレータ。
[態様19]
態様16に従属する場合の態様18に記載のロボットマニピュレータにおいて、前記制御部は、前記ユーザインターフェース装置の前記センサ又は前記センサの一つから受け取った入力に応じて、前記エンドエフェクタの前記一部の運動を制御するように構成されている、ロボットマニピュレータ。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図3f
図4
図5
図6