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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-24
(45)【発行日】2023-03-06
(54)【発明の名称】駐車支援システム及び駐車支援装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/14 20060101AFI20230227BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20230227BHJP
   B60W 30/06 20060101ALI20230227BHJP
   E04H 6/00 20060101ALI20230227BHJP
【FI】
G08G1/14
G08G1/09 F
B60W30/06
E04H6/00 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020525374
(86)(22)【出願日】2019-05-20
(86)【国際出願番号】 JP2019019906
(87)【国際公開番号】W WO2019244537
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2022-03-18
(31)【優先権主張番号】P 2018116620
(32)【優先日】2018-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保 敦
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-125196(JP,A)
【文献】特開2009-169527(JP,A)
【文献】特開2006-209429(JP,A)
【文献】特開2010-096890(JP,A)
【文献】特開2014-085192(JP,A)
【文献】特開2014-137743(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
B60W 10/00-10/30
30/00-60/00
E04H 6/00-6/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と、自車両に設置されて前記サーバ装置と通信可能な駐車支援装置とを有する駐車支援システムであって、
前記サーバ装置は、
駐車場の駐車区画に前記自車両とは異なる他の車両が駐車した際に取得された駐車場情報が格納されたサーバ記憶部
を有し、
前記駐車支援装置は、
前記サーバ装置から前記駐車場情報を取得する駐車場情報受信部と、
取得した前記駐車場情報に基づいて、前記駐車場の前記駐車区画に前記自車両を駐車するように前記自車両を制御する駐車支援制御部と
を有し、
前記駐車支援装置は、前記駐車支援装置を設置している車両の車両情報を前記サーバ装置ヘ送出し、前記サーバ記憶部に記憶された前記駐車場情報は、前記他の車両の車両情報を含み、
前記サーバ装置は、
前記駐車支援装置から受信した前記車両情報に対応する前記他の車両の車両情報を含む前記駐車場情報を前記駐車支援装置に送出する駐車場情報送受信部を有し、
前記駐車場情報は、
前記駐車場の出入口の位置情報である駐車場位置情報と、
前記駐車区画に駐車するまでの走路を撮像して得られる駐車場画像情報と、
前記駐車区画に駐車するまでの走路の周辺の障害物に関する駐車場周辺情報と、
前記駐車区画の位置情報である駐車位置情報と
を有し、
前記駐車支援制御部は、前記駐車場位置情報、前記駐車場画像情報、前記駐車場周辺情報及び前記駐車位置情報を参照して前記自車両を制御することを特徴とする駐車支援システム。
【請求項2】
前記駐車支援装置は、前記他の車両が前記駐車区画に駐車された後に前記他の車両のイグニッションスイッチがオンになったときに前記駐車区画の位置情報である駐車位置情報を前記サーバ装置に送出することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援システム。
【請求項3】
自車両に搭載された駐車支援装置であって、
前記自車両の車両情報が格納された駐車支援装置記憶部と、
前記自車両の車両情報をサーバ装置に送出する駐車場情報送信部と、
前記自車両の車両情報に対応する、駐車場の駐車区画に前記自車両とは異なる他の車両が駐車した際に取得された駐車場情報を前記サーバ装置から取得する駐車場情報受信部と、
取得された前記駐車場情報に基づいて、前記駐車場の前記駐車区画に前記自車両を駐車するように制御する駐車支援制御部と
を有し、
前記駐車支援装置は、前記駐車支援装置を設置している車両の車両情報を前記サーバ装置ヘ送出し、前記サーバ装置のサーバ記憶部に記憶された前記駐車場情報は、前記他の車両の車両情報を含み、
前記サーバ装置は、
前記駐車支援装置から受信した前記車両情報に対応する前記他の車両の車両情報を含む前記駐車場情報を前記駐車支援装置に送出する駐車場情報送受信部を有し、
前記駐車場情報は、
前記駐車場の出入口の位置情報である駐車場位置情報と、
前記駐車区画に駐車するまでの走路を撮像して得られる駐車場画像情報と、
前記駐車区画に駐車するまでの走路の周辺の障害物に関する駐車場周辺情報と、
前記駐車区画の位置情報である駐車位置情報と
を有し、
前記駐車支援制御部は、前記駐車場位置情報、前記駐車場画像情報、前記駐車場周辺情報及び前記駐車位置情報を参照して前記自車両を制御することを特徴とする駐車支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場の駐車区画に自車両を駐車させるための駐車場情報を用いて駐車支援動作を行う駐車支援システム及び駐車支援装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自車両が駐車場の駐車区画に駐車する際の駐車周辺環境と駐車パターンとを記憶し、駐車周辺環境等が記憶された駐車場に再度自車両を駐車させる際にこれら駐車周辺環境等を用いて駐車支援動作を行う技術が開示されている。
【0003】
また、サーバ装置から駐車場情報の提供を受けて自動駐車を行う技術も開示されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-102015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、この特許文献1では駐車場情報に基づいて自動駐車の可否をナビゲーション装置に表示するに止まっている。従って、既に駐車実績のある駐車場の情報を共有することはできなかった。
【0006】
そこで、本発明は、既に駐車実績のある駐車場の駐車場情報を共有することが可能な駐車支援システム及び駐車支援装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の駐車支援システムは、サーバ装置と、自車両に設置されてサーバ装置と通信可能な駐車支援装置とを有し、サーバ装置は、駐車場の駐車区画に自車両とは異なる他の車両が駐車した際に取得された駐車場情報が格納されたサーバ記憶部を有し、駐車支援装置は、サーバ装置から駐車場情報を取得する駐車場情報受信部と、取得した駐車場情報に基づいて、駐車場の駐車区画に自車両を駐車するように自車両を制御する駐車支援制御部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このように構成された本発明の駐車支援システムでは、駐車場の駐車区画に自車両とは異なる他の車両が駐車した際に取得された駐車場情報がサーバ装置のサーバ記憶部に格納され、駐車支援装置の駐車支援制御部が、サーバ装置から取得した駐車場情報に基づいて、駐車場の駐車区画に自車両を駐車するように自車両を制御する。
【0009】
このようにすることで、既に駐車実績のある駐車場の駐車場情報を共有することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態である駐車支援システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態である駐車支援装置の撮像部及び周辺情報検出部の配置位置の一例を示す図である。
図3】実施の形態である駐車支援装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
図4】実施の形態である情報通信端末の概略構成を示す機能ブロック図である。
図5】実施の形態であるサーバ装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
図6】実施の形態であるサーバ装置の駐車支援装置記憶部に格納されたデータベースのデータ構造を示す図である。
図7】実施の形態である駐車支援装置とサーバ装置との情報のやりとりを示す図である。
図8】実施の形態である駐車支援装置の撮像部により撮像された画像の一例を示す図である。
図9】実施の形態である駐車支援装置の撮像部により撮像された画像を用いた俯瞰画像の一例を示す図である。
図10】実施の形態である駐車支援システムの運用の一例を示す図である。
図11】実施の形態である駐車支援システムの運用の他の例を示す図である。
図12】実施の形態である駐車支援装置の撮像部により駐車場の駐車区画を撮像している状態の一例を示す図である。
図13】実施の形態である駐車支援装置による駐車支援動作の一例を示す図である。
図14】実施の形態である情報処理端末による駐車支援動作の一例を示す図である。
図15】実施の形態である駐車支援装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図16】実施の形態である駐車支援装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図17】実施の形態であるサーバ装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図18】実施の形態であるサーバ装置の動作の他の例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(駐車支援システムの概略構成)
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態である駐車支援システムの概略構成を示すブロック図、図2は実施の形態である駐車支援装置の撮像部及び周辺情報検出部の配置位置の一例を示す図である。
【0012】
図1に示すように、本実施の形態である駐車支援システムSは、駐車支援装置1、情報通信端末2及びサーバ装置3を有する。
【0013】
駐車支援装置1は、車両V(図2参照)に搭載され、この車両Vを駐車場の駐車区画に駐車するための駐車支援動作を行う。
【0014】
情報通信端末2は、例えばスマートフォン、タブレット端末等、通信機能を有する情報処理装置である。情報通信端末2は駐車支援装置1及びサーバ装置3にそれぞれ通信可能に構成され、サーバ装置3から送信される駐車場情報等を駐車支援装置1に送出する。また、情報通信端末2は、駐車支援装置1から送出される駐車場情報等をサーバ装置3に送出する。
【0015】
情報通信端末2の一般的な構成として、サーバ装置3とは移動体通信網を介して通信を行い、一方、駐車支援装置1とはBluetooth(登録商標)や無線LANといった近距離無線により通信を行う。
【0016】
一般的に、後述するナビゲーション装置を含めた駐車支援装置1はサーバ装置3と直接通信する手段を持たないことが多い。このため、情報通信端末2はこれら駐車支援装置1及びサーバ装置3の間の通信を仲介する。従って、駐車支援装置1が移動体通信モジュール等を有する場合、情報通信端末2が不要となることもある。あるいは、情報通信端末2に駐車支援装置1による駐車支援動作を制御する機能を持たせることも可能である。この場合、駐車支援システムSに情報通信端末2は必須となる。
【0017】
サーバ装置3は、例えばインターネット等のWAN(Wide Area Network:広域通信網)に接続され、このWAN及び移動体通信網を介して情報通信端末2と通信可能である。サーバ装置3は情報処理装置であることが好ましい。
【0018】
本実施の形態である駐車支援システムSでは、駐車場の駐車区画に車両Vを駐車させる駐車支援動作を行う際に用いられる駐車場情報がサーバ装置3に格納されている。この駐車場情報は、駐車しようとする車両V(自車両)と同一の車両情報を有する他の車両を同一の駐車区画に駐車する駐車支援動作を行う際に取得されたものである。
【0019】
本実施の形態である駐車支援装置1は、自車両が有すべき機能と他の車両が有すべき機能とを兼ね備えている。つまり、本実施の形態である駐車支援装置1は、自車両の駐車支援装置と他の車両の駐車支援装置の双方の機能を有する。
【0020】
従って、本実施の形態である駐車支援装置1は、同一の車両情報を有する駐車場情報がサーバ装置3に格納されていれば(この場合は自車両の駐車支援装置)、この駐車場情報を用いて駐車支援動作を行う。一方、駐車支援装置1は、同一の車両情報を有する駐車場情報がサーバ装置3に格納されていなければ(この場合は他の車両の駐車支援装置)、運転者が手動で(つまり駐車支援装置1による駐車支援動作がなされずに)駐車動作を行う際に駐車場情報を取得する。取得した駐車場情報はサーバ装置3に送信され、他の車両の駐車支援装置1(つまり自車両の駐車支援装置)に利用される。
【0021】
(駐車支援装置の構成)
本実施の形態であるの駐車支援装置1は、図2に示す車両Vに搭載されている。車両Vの前後左右には、図2に示すように複数の小型カメラが備えられている。
【0022】
具体的には、車両Vのフロントバンパまたはフロントグリルには、車両Vの前方に向けて前方カメラ20aが装着されている。車両Vのリアバンパまたはリアガーニッシュには、車両Vの後方に向けて後方カメラ20bが装着されている。車両Vの左ドアミラーには、車両Vの左側方に向けて左側方カメラ20cが装着されている。車両Vの右ドアミラーには、車両Vの右側方に向けて右側方カメラ20dが装着されている。
【0023】
前方カメラ20a、後方カメラ20b、左側方カメラ20c、右側方カメラ20dには、それぞれ、広範囲を観測可能な広角レンズや魚眼レンズが装着されており、4台のカメラ20a~20dで車両Vの周囲の路面を含む領域を漏れなく観測することができるようになっている。
【0024】
さらに、図1に示すように、車両Vの前後左右には、ソナー30a~30fが装着されている。
【0025】
具体的には、車両Vのフロントバンパやフロントグリルには、車両Vの前方に向けてソナー30aが装着されている。また、車両Vの左側方部には、車両Vの左側方に向けてソナー30b、30cが装着されている。そして、車両Vのリアバンパやリアガーニッシュには、車両Vの後方に向けてソナー30dが装着されており、車両Vの右側方部には、車両Vの右側方に向けてソナー30e、30fが装着されている。
【0026】
これらのソナー30a~30fは、それぞれ水平方向に広がった測距範囲を有しており、全てのソナー30a~30fを合わせて、車両Vの周囲を漏れなく測距できるようになっている。
【0027】
なお、ソナー30a~30fの代わりに、ミリ波レーダ等のレーダ装置を設置しても構わない。一般に、レーダはソナーに対して遠方の測距性能に優れるため、自動駐車を行う際に必要となる車両Vの周囲の距離範囲の大きさに基づいて、使用するセンサを適宜選択すればよい。
【0028】
本実施の形態である駐車支援装置1は、前方カメラ20a、後方カメラ20b、左側方カメラ20c、右側方カメラ20dと、これらのカメラを制御するとともに、俯瞰画像の生成、駐車区画の検出、目標駐車区画の設定、駐車区画の位置補正等の処理を行うカメラECU22と、ソナー30a~30fと、これらのソナー30a~30fを制御するとともに車両Vの周囲の障害物の検出を行うソナーECU32とを有する。
【0029】
また、駐車支援装置1はナビゲーション装置40及びGPS装置50を有し、ナビゲーション装置40は画像表示機能を有するモニター41を有する。GPS装置50は、図1において車両Vの現在位置を算出する。ナビゲーション装置40は、経路案内用の地図データ等が格納された記憶部を有する。ナビゲーション装置40は、この地図データ等及びGPS装置50により検出された車両Vの現在位置に基づいて、ナビゲーション装置40の操作者が設定した目標地点までの経路案内を行う。経路案内動作中の各種画像はモニター41に表示される。さらに、ナビゲーション装置40は近距離無線モジュールを有し、情報通信端末2との間で通信を行う。
【0030】
さらに、駐車支援装置1は、カメラECU22、ソナーECU32、ナビゲーション装置40及びGPS装置50から出力される情報に基づいて、自動駐車を行う際の目標駐車区画候補を決定して、さらに、車両Vが採るべき進入方向を決定する等の駐車支援動作制御を行う車両制御ECU60を有する。
【0031】
そして、駐車支援装置1は、車両制御ECU60で決定した駐車支援動作制御情報に基づいて、車両Vの各部位の制御を行うアクチュエータ70を有する。なお、ここにいうアクチュエータ70は、これらアクチュエータ70を制御する制御ユニットを含む。
【0032】
アクチュエータ70の一例としては、車両Vの操舵角を制御するステアリング制御ユニット及びこのステアリング制御ユニットにより駆動制御されるパワステアクチュエータ、車両Vのスロットルを制御するスロットル制御ユニット及びこのスロットル制御ユニットにより駆動制御されるスロットルアクチュエータ、車両Vのブレーキを制御するブレーキ制御ユニット及びこのブレーキ制御ユニットにより駆動制御されるブレーキアクチュエータを含む。
【0033】
また、駐車支援装置1は、駐車支援動作制御を行う際に必要な情報を取得するためのセンサ80を有する。センサ80の一例としては、車両Vの現在位置を特定するために必要な情報および自動駐車を行う際に車両Vの車速と操舵角を制御するために必要な情報を取得する車輪速センサ、舵角センサ、ヨーレートセンサ、シフト位置センサを含む。
【0034】
なお、カメラECU22及びソナーECU32と、車両制御ECU60との間は、車両Vの車内に敷設されたネットワークである、例えばCAN(登録商標)(Controller Area Network)で構成されたセンサ情報系ネットワーク90に接続されている。また、ナビゲーション装置40、GPS装置50、アクチュエータ70及びセンサ80と、車両制御ECU60との間は、車両Vの車内に敷設されたネットワークである、例えばCAN(登録商標)で構成された車両情報系ネットワーク91に接続されている。
【0035】
ここで、図2において、ソナー30a~30fの代わりに、図2に非図示のレーダを設置しても構わない。なお、レーダを設置したときは、レーダを制御するとともに、車両Vの周囲の障害物の検出を行う、図2に非図示のレーダECUが設置される。
【0036】
ソナー30a~30fとレーダは、それぞれ測距範囲が異なるため、もちろん、両者を混在させても構わない。また、測距機能を実現するために、前方カメラ20a、後方カメラ20b、左側方カメラ20c、右側方カメラ20dで、異なる時間に撮像された画像同士をそれぞれ比較することによって障害物を検出する、いわゆるモーションステレオ機能を実装しても構わない。以後、説明を簡単にするため、駐車支援装置1には、測距手段としてソナー30a~30fとソナーECU32のみが実装されているものとする。
【0037】
(駐車支援装置の機能構成)
図3は、本実施の形態である駐車支援システムSに適用される駐車支援装置1の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0038】
本実施の形態である駐車支援装置1は、制御部100、駐車支援装置記憶部120、撮像部130、周辺情報検出部140、位置情報取得部150、表示部160、アクチュエータ170、センサ180、入力部190及び通信部195を有する。
【0039】
主に車両制御ECU60から構成される制御部100は、駐車支援装置1全体の制御を行う。制御部100はCPU、FPGAなどのプログラマブルロジックデバイス、ASIC等の集積回路に代表される演算素子を有する。
【0040】
駐車支援装置1の駐車支援装置記憶部120には図略の制御用プログラムが格納されている。この制御用プログラムが駐車支援装置1の起動時に制御部100により実行されて、駐車支援装置1は図3に示すような機能構成を備えたものとなる。特に、本実施形態の駐車支援装置1は、後述するように高速の画像処理を行うので、高速演算可能な演算素子、例えばFPGAなどを有することが好ましい。
【0041】
制御部100は、駐車場画像情報取得部101、駐車場周辺情報取得部102、駐車場位置情報取得部103、駐車位置情報取得部104、駐車場情報取得部105、駐車場情報送信部106、駐車場情報受信部107、駐車支援制御部108、車両挙動情報取得部109、計時部110及び表示制御部111を有する。
【0042】
駐車場画像情報取得部101は、撮像部130が車両Vの周辺を撮像して得た画像情報に基づいて、駐車場の出入口から車両Vが駐車場の駐車区画に駐車するまでの走路を撮像して得られる駐車場画像情報を取得する。駐車場画像情報取得部101が取得した駐車場画像情報は駐車支援装置記憶部120に一時的に格納される。
【0043】
駐車場周辺情報取得部102は、周辺情報検出部140が得た周辺情報に基づいて、駐車場の出入口から車両Vが駐車場の駐車区画に駐車するまでの走路の周辺の障害物に関する駐車場周辺情報を取得する。駐車場周辺情報取得部102が取得した駐車場周辺情報も駐車支援装置記憶部120に一時的に格納される。
【0044】
駐車場位置情報取得部103は、位置情報取得部150が得た車両Vの現在位置情報に基づいて、駐車場の出入口の位置情報である駐車場位置情報を取得する。駐車場位置情報取得部103が取得した駐車場位置情報も駐車支援装置記憶部120に一時的に格納される。
【0045】
駐車位置情報取得部104は、位置情報取得部150が得た車両Vの現在位置情報に基づいて、駐車場の駐車区画の位置情報である駐車位置情報を取得する。
【0046】
駐車場情報取得部105は、これら駐車場画像情報取得部101、駐車場周辺情報取得部102、駐車場位置情報取得部103及び駐車位置情報取得部104がそれぞれ取得した駐車場画像情報、駐車場周辺情報、駐車場位置情報及び駐車位置情報をまとめて駐車場情報122として取得し、この駐車場情報122を駐車支援装置記憶部120に格納する。
【0047】
駐車場情報送信部106は、駐車場情報取得部105が取得した駐車場情報122を、通信部195及び情報通信端末2を介してサーバ装置3に送出する。駐車場情報送信部106がサーバ装置3に駐車場情報122を送出するタイミングは任意であるが、好ましくは、車両Vが駐車区画に駐車された後に車両Vが始動したときに、駐車場情報送信部106はサーバ装置3に駐車場情報122を送出する。より好ましくは、イグニッションスイッチが操作されてACC(アクセサリー)電源がオンされたら、駐車場情報送信部106はサーバ装置3に駐車場情報122を送出する。
【0048】
駐車場情報受信部107は、サーバ装置3から送出された駐車場情報122を取得し、取得した駐車場情報122を駐車支援装置記憶部120に格納する。
【0049】
駐車支援制御部108は、駐車場情報受信部107が取得した駐車場情報122に基づいて、駐車場の駐車区画に車両Vを駐車するように車両Vを制御する。より詳しくは、駐車支援制御部108は、駐車場情報122に基づいて、駐車場の駐車区画に車両Vを駐車するようにアクチュエータ170を制御する。好ましくは、駐車支援制御部108は、駐車場の出入口から車両Vが駐車場の駐車区画に駐車するまでの走路における、撮像部130、周辺情報検出部140、位置情報取得部150及びセンサ180の検出情報にも基づいて、車両Vを制御する。駐車支援制御部108による具体的制御手順については公知であるので、本明細書ではこれ以上の詳細な説明を省略する。
【0050】
車両挙動情報取得部109は、センサ180が検出した検出情報に基づいて、駐車場の出入口から車両Vが駐車場の駐車区画に駐車するまでの車両Vの挙動に関する車両挙動情報を取得する。そして、駐車場情報取得部105は、車両挙動情報取得部109が取得した車両挙動情報も駐車場情報122として取得し、この駐車場情報122を駐車支援装置記憶部120に格納する。
【0051】
計時部110は現在の時刻を計時する。表示制御部111は、制御部100による各種制御動作の結果得られる情報に基づいて、表示部160に所定の画面を表示するための表示制御信号を生成し、この表示制御信号を表示部160に送出する。
【0052】
主に車両制御ECU60から構成される駐車支援装置記憶部120は、ハードディスクドライブ等の大容量記憶媒体やROM、RAM等の半導体記憶媒体などの記憶媒体を有する。駐車支援装置記憶部120には、制御部100における各種動作の際に用いられる各種データが一時的または非一時的に格納される。
【0053】
また、駐車支援装置記憶部120には車両情報121及び駐車場情報122が格納されている。車両情報121は、車両Vを一意に特定できる情報である。この車両情報121は、駐車支援装置1が請求の範囲における自車両の駐車支援装置である場合は他の車両の車両情報であり、駐車支援装置が他の車両の駐車支援装置である場合は自車両の車両情報である。
【0054】
主にカメラ20a~20d及びカメラECU22から構成される撮像部130は、車両V周辺の画像を撮像して得られた画像信号を出力する。特に、本実施の形態における撮像部130は、車両Vの周辺の路面を車両Vの真上から俯瞰したような俯瞰画像を生成する機能を有する。
【0055】
図8は、車両Vに設置された前方カメラ20a、後方カメラ20b、左側方カメラ20c、右側方カメラ20d(図3の撮像部130)でそれぞれ撮像される画像の例を示す図である。図8に示すように、各カメラ20a~20dには、車両Vの周囲の路面を含む画像が透視変換された状態で観測される。
【0056】
図9は、図8に示した各画像(If(x,y),Il(x,y),Ir(x,y),Ib(x,y))を、それぞれ車両Vを真上から見下ろした俯瞰画像(Ife(x,y),Ile(x,y),Ire(x,y),Ibe(x,y))に変換して、さらに各俯瞰画像を合成して、1枚の俯瞰合成画像Ie(x,y)を生成した例を示す図である。
【0057】
撮像部130で撮像された画像は、上空の予め決められた位置に設けた視点位置から、所定距離だけ下にある平面状の路面を観測しているものと仮定して座標変換を行うことによって、俯瞰画像に変換される。そして、各カメラ(前方カメラ20a、後方カメラ20b、左側方カメラ20c、右側方カメラ20d)の設置位置の相対関係は予めわかっているため、各俯瞰画像は所定の位置関係になるように合成されて、1枚の俯瞰合成画像Ie(x,y)とすることができる。そして、俯瞰合成画像Ie(x,y)の中心部分は死角になるため、車両Vを真上から見下ろした状態を示すアイコンCが表示される。
【0058】
主にソナー30a~30f及びソナーECU32から構成される周辺情報検出部140は、車両Vの周囲に存在する障害物の存在を検知した結果を出力し、さらに、車両Vから障害物までの距離を測距した測距結果も出力する。
【0059】
主にGPS装置50及びナビゲーション装置40から構成される位置情報取得部150は、車両Vの現在位置を測定し、その測定結果を座標値として出力する。座標値は絶対座標値または相対座標値であり、一例として、緯度経度、Mapcode(登録商標)、地域メッシュコードと正規化座標との組み合わせ、Morton Codeなどが挙げられる。
【0060】
主にモニター41から構成される表示部160は、制御部100の表示制御部111から送出された表示制御信号に基づいて所定の画面を表示する。アクチュエータ170及びセンサ180は図1におけるアクチュエータ70及びセンサ80と略同一の構成であるため、ここでの説明は簡略化する。
【0061】
主にナビゲーション装置40が有する図略のタッチパネル等から構成される入力部190は、運転者などの操作者からの操作入力を受け入れる。入力部190は受け入れた操作入力に基づいて操作入力信号を生成し、この操作入力信号を制御部100に送出する。
【0062】
主にナビゲーション装置40が有する通信モジュールから構成される通信部195は、情報通信端末2との間で通信を行う。通信部195は、好ましくはBluetooth、無線LAN等の近距離無線通信が可能な構成を有する。
【0063】
(情報通信端末の機能構成)
図4は、本実施の形態である駐車支援システムSに適用される情報通信端末2の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0064】
本実施の形態である情報通信端末2は、制御部200、記憶部210及び通信部220を有する。
【0065】
制御部200は駐車場情報保管部201を有する。駐車場情報保管部201は、駐車支援装置1またはサーバ装置3から送信された駐車場情報122を一時的に記憶部210に格納し、駐車支援装置1またはサーバ装置3からの要求に応じて駐車場情報122を送出する。
【0066】
通信部220は、駐車支援装置1及びサーバ装置3との間で通信を行う。通信部220は、好ましくは移動体通信及びBluetooth、無線LAN等の近距離無線通信の双方が可能な構成を有する。
【0067】
(サーバ装置の機能構成)
図5は、本実施の形態である駐車支援システムSに適用されるサーバ装置3の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0068】
本実施の形態であるサーバ装置3は、制御部300、サーバ記憶部310及び通信部320を有する。
【0069】
制御部300は、サーバ装置3全体の制御を行う。サーバ記憶部310には図略の制御用プログラムが格納されている。この制御用プログラムがサーバ装置3の起動時に制御部300により実行されて、サーバ装置3は図5に示すような機能構成を備えたものとなる。
【0070】
制御部300は、駐車場情報送受信部301、駐車場情報集計部302及び課金処理部303を有する。
【0071】
駐車場情報送受信部301は、駐車支援装置1の駐車場情報送信部106から送出された駐車場情報122をサーバ記憶部310の受信情報DB(データベース)311に格納する。また、駐車場情報送受信部301は、駐車支援装置1の制御部100から車両情報121とともに、サーバ記憶部310に格納されている駐車場情報122の送信要求が来たとき、駐車場情報122に含まれる車両情報121が駐車支援装置1から送信されてきた車両情報121に一致するなど対応していると、駐車場情報122の送信要求があった駐車支援装置1に、駐車場情報DB315に格納されている駐車場情報122を送出する。
【0072】
ここで、駐車場情報送受信部301が、車両情報121が対応するときに駐車場情報122を送信しているのは、車両Vが備えるカメラ20a~20dなどの撮像部130やソナー30a~30fなどの周辺情報検出部140の設置位置や撮像、検出範囲が車両V毎に異なる可能性があるからである。つまり、駐車支援装置1の駐車支援制御部108が駐車支援動作を行うためには、その支援動作の判断基準となる駐車場情報122ができるだけそのままで利用できることが好ましい。このためには、ほぼ同一の設置位置等であると考えられる撮像部130、周辺情報検出部140を用いて取得された駐車場情報122を利用することが好ましい。そこで、撮像部130、周辺情報検出部140により取得された情報の利用可能性を、車両情報121の同一性により判断している。
【0073】
当然、車両情報121が異なっていても、撮像部130、周辺情報検出部140の設置位置や撮像、検出範囲がほぼ同一であると判断できる場合もあり得るので、駐車場情報送受信部301は、かかる点も考慮して駐車場情報122の送受信の判定を行うとよい。
【0074】
駐車場情報集計部302は、サーバ記憶部310の受信情報DB311に格納されている駐車場情報122を集計し、ソート等の整理を行った上で、この駐車場情報122を駐車場情報DB315に格納する。
【0075】
課金処理部303は、サーバ記憶部310に格納されている契約管理DB314を参照し、この契約管理DB314内の契約情報に基づいて、駐車場情報122が駐車支援装置1によって利用されたことに伴って駐車場の管理者に対して課金処理を行う。駐車支援装置1によって駐車場情報122が利用されたか否かの判定は、一例として、駐車支援装置1から送信要求のあった駐車場情報122を駐車場情報送受信部301が送信したことにより行えばよい。
【0076】
サーバ記憶部310には、制御部300における各種動作の際に用いられる各種データが一時的または非一時的に格納される。
【0077】
また、サーバ記憶部310には受信情報DB311、駐車場POI(Point Of Interest)DB312、駐車場位置情報DB313、契約管理DB314及び駐車場情報DB315が格納されている。
【0078】
図6は、サーバ装置3のサーバ記憶部310に格納されたデータベースのデータ構造を示す図である。図6に示す各DBは全体としてリレーショナルデータベースを構成しており、図6においては各DBのフィールドまたは属性のみを示している。
【0079】
受信情報DB311は、フィールドまたは属性として、駐車場情報ID311a、記録日311b、記録開始時刻311c、駐車場位置情報311d、駐車場画像情報311e、駐車場周辺情報311f、車両挙動情報311g、駐車位置情報311h、車種311j、年式311k、グレード311m、車体番号311n、駐車区画番号311p及び実績311qを有する。
【0080】
駐車場情報ID311aは、サーバ装置3の駐車場情報送受信部301が駐車支援装置1から駐車場情報122を受信してこれを受信情報DB311に格納する際に、駐車場情報送受信部301が各々の駐車場情報122を一意に特定するために設定するIDである。
【0081】
記録日311bは、駐車支援装置1の駐車場情報取得部105が駐車場情報122を取得した日である。記録開始時刻311cは、駐車支援装置1が駐車場情報122の記録を開始した時刻である。これら記録日311b及び記録開始時刻311cは、駐車支援装置1から送信されてきた駐車場情報122に含まれている。
【0082】
駐車場位置情報311dは、駐車支援装置1の駐車場位置情報取得部103により取得されたものである。駐車場画像情報311eは、駐車支援装置1の駐車場画像情報取得部101により取得されたものである。駐車場周辺情報311fは、駐車支援装置1の駐車場周辺情報取得部102により取得されたものである。車両挙動情報311gは、駐車支援装置1の車両挙動情報取得部109により取得されたものである。駐車位置情報311hは、駐車支援装置1の駐車位置情報取得部104により取得されたものである。
【0083】
車種311j、年式311k、グレード311m及び車体番号311nは、それぞれ駐車場情報122を取得した車両Vの車種、年式、グレード及び車体番号である。これら車種311j、年式311k、グレード311m及び車体番号311nにより自車両の車両情報121が構成されている。自車両の車両情報121も、駐車支援装置1から送信されてきた駐車場情報122に含まれている。
【0084】
駐車区画番号311pは、車両Vが駐車場の駐車区画に駐車した際の、この駐車区画の番号である。実績311qは、車両Vが駐車場の駐車区画への駐車に成功したか否かを示す情報である。これら駐車区画番号311p及び実績311qも、駐車支援装置1から送信されてきた駐車場情報122に含まれている。
【0085】
駐車場POI DB312は、POI ID312a、駐車場名称312b及び中心座標312cを有する。
【0086】
POI ID312aは駐車場を一意に特定するためのIDであり、サーバ記憶部310に格納されているリレーショナルデータベースのキーとなるデータである。駐車場名称312bは、POI ID312aにより特定される駐車場の名称である。中心座標312cは、POI ID312aにより特定される駐車場の中心部の位置座標であり、この駐車場を代表する位置座標として用いられる。
【0087】
駐車場位置情報DB313は、POI ID313a、出入口名称313b及び駐車場位置情報313cを有する。
【0088】
POI ID313aは、駐車場POI DB312のPOI ID312aと共通であり、駐車場を一意に特定するためのIDである。出入口名称313bは、POI ID313aにより特定される駐車場の出入口の名称である。ここに、駐車場に複数の出入口がある場合、この出入口名称313bによりいずれの出入口であるかが特定される。駐車場位置情報313cは、出入口名称313bにより特定される出入口の位置座標であり、受信情報DB311の駐車場位置情報311dと共通である。
【0089】
契約管理DB314は、POI ID314a及び契約情報314bを有する。
【0090】
POI ID314aは、駐車場POI DB312のPOI ID312aと共通であり、駐車場を一意に特定するためのIDである。
【0091】
契約情報314bは、POI ID314aにより特定される駐車場の契約情報である。契約情報314bは、上述したように制御部300の課金処理部303が駐車場の管理者に対して課金処理を行う際の基準となる情報である。契約情報314bの一例として、駐車場情報122が利用される度に課金処理部303が課金処理を行う場合は、その課金額が挙げられる。また、利用回数毎の課金額が異なる(例えば回数が多くなれば割引するなど)場合は回数と課金額との対応関係も契約情報314bである。さらに、駐車場情報122の利用を前提とした課金額が月単位などの一定期間に対応する額であれば、期間と課金額も契約情報314bである。加えて、駐車場情報122を用いて車両Vが駐車に成功した場合のみ課金処理を行う場合は、かかる条件も契約情報314bである。
【0092】
駐車場情報DB315は、POI ID315a、車種315b、年式315c、グレード315d、駐車区画番号315e、実績回数(成功)315f、実績回数(失敗)315g、最終駐車年月日315h、記録日315j、記録開始時刻315k、駐車場情報ID315m、駐車場位置情報315n、駐車場画像情報315p、駐車場周辺情報315q、車両挙動情報315r及び駐車位置情報315sを有する。
【0093】
POI ID315aは、駐車場POI DB312のPOI ID312aと共通であり、駐車場を一意に特定するためのIDである。
【0094】
車種315b、年式315c及びグレード315dは受信情報DB311の車種311j、年式311k及びグレード311mと共通である。これら車種315b、年式315c及びグレード315dによっても自車両の車両情報121が構成されている。
【0095】
駐車区画番号315eは受信情報DB311の駐車区画番号311pと共通である。実績回数(成功)315fは、受信情報DB311の実績311qにおいて駐車に成功したデータがいくつあるか(つまり何回駐車に成功したか)を表す回数である。同様に、実績回数(失敗)315gは、受信情報DB311の実績311qにおいて駐車に失敗したデータがいくつあるか(つまり何回駐車に失敗したか)を表す回数である。
【0096】
最終駐車年月日315hには、駐車支援装置1から駐車場情報122が送信されてくる度に、この駐車場情報122に含まれる記録日311bが上書きされることで、駐車支援装置1による駐車支援動作により車両Vが最後に(つまり最近)駐車した年月日が記録される。
【0097】
記録開始時刻315kは、受信情報DB311の記録開始時刻311cと共通である。駐車場情報ID315nは、受信情報DB311の駐車場情報ID311aと共通である。
【0098】
駐車場位置情報315n、駐車場画像情報315p、駐車場周辺情報315q、車両挙動情報315r及び駐車位置情報315sは、それぞれ受信情報DB311の駐車場位置情報311d、駐車場画像情報311e、駐車場周辺情報311f、車両挙動情報311g及び駐車位置情報311hと共通である。
【0099】
図5に戻って、通信部320は情報通信端末2との間で通信を行う。通信部320は、インターネットに代表されるWANと通信可能な構成を有する。
【0100】
(駐車支援装置とサーバ装置との間の情報のやりとり)
図7は、駐車支援装置1とサーバ装置3との情報のやりとりを示す図である。
駐車支援装置1(他の車両の駐車支援装置)から、この駐車支援装置1が設置された車両V(この場合は他の車両)が駐車場の駐車区画に駐車する毎に、駐車場情報122と実績とがサーバ装置3に送信される。これら駐車場情報122及び実績は受信情報DB311に一旦格納され、駐車場情報集計部302が所定のタイミングで集計処理を行い、その結果を駐車場情報DB315に格納する。
【0101】
駐車支援装置1(自車両の駐車支援装置)は、駐車場の駐車区画への駐車を希望する場合、サーバ装置3に駐車場情報122の送信を要求する。サーバ装置3の駐車場情報送受信部301は、駐車支援装置1からの駐車場情報122の送信要求があったら、車両情報121の一致を条件に、駐車場情報DB315に格納されている駐車場情報122を駐車支援装置1に送信する。
【0102】
(駐車支援システムの運用)
図10及び図11は、それぞれ実施の形態である駐車支援システムSの運用の例を示す図である。
【0103】
図10において、ある運転者が車両(他の車両)で駐車場の駐車区画に駐車した際に、この他の車両に搭載された駐車支援装置1で各種データを取得し、これを駐車場情報122としてサーバ装置3に送信する(1)。サーバ装置3は駐車支援装置1から送信された駐車場情報122を蓄積する(2)。
【0104】
サーバ装置3の運用者(運用会社)は、ある程度駐車場情報122が蓄積された段階で、各々の駐車場情報122に対応する駐車場のオーナー(管理者)に、駐車場情報122を駐車支援装置1の利用者(運転者)に提供するかわりにこの駐車場のオーナーに課金処理をする旨の募集を行う(3)。駐車場のオーナーはこれに応じて駐車場情報122の提供を依頼し、条件によっては前払い金をサーバ装置3の運用者に支払う(4)。
【0105】
駐車支援装置1から駐車場情報122の送信要求があると、サーバ装置3は駐車場情報122を駐車支援装置1に送信する(5)。そして、駐車支援装置1の利用者(運転者)は、この駐車場情報122を用いて駐車場の駐車区画に駐車する(6)。
【0106】
図10に示す運用は、駐車場が比較的小規模な場合に好適な運用である。
【0107】
また、図11において、サーバ装置3の運用者は、まず駐車場のオーナー(管理者)に、駐車場情報122を駐車支援装置1の利用者(運転者)に提供するかわりにこの駐車場のオーナーに課金処理をする旨の募集を行う(1)。駐車場のオーナーはこれに応じて駐車場情報122の提供を依頼し、条件によっては前払い金をサーバ装置3の運用者に支払う(2)。
【0108】
サーバ装置3の運用者は、駐車場情報122の提供の依頼があった駐車場オーナーの駐車場に車両(他の車両)を派遣して各種データを取得し(3)、他の車両は駐車場情報122としてサーバ装置3に送信する(4)。
【0109】
駐車支援装置1から駐車場情報122の送信要求があると、サーバ装置3は駐車場情報122を駐車支援装置1に送信する(5)。そして、駐車支援装置1の利用者(運転者)は、この駐車場情報122を用いて駐車場の駐車区画に駐車する(6)。
【0110】
図11に示す運用は、駐車場が比較的大規模な場合、一例として大規模ビルやショッピングセンター、モールの駐車場である場合に好適な運用である。
【0111】
(駐車支援動作の一例)
図12図14を参照して、本実施の形態である駐車支援動作について説明する。但し、本実施の形態である駐車支援システムSにおいて用いられる駐車支援動作は、これら図12図14に示すものに限定されない。
【0112】
図12に示すように、駐車場Lの駐車区画Aに車両V(自車両)を駐車する際の運転者による駐車動作を支援する際に、図13図14で示す駐車支援動作が用いられる。
【0113】
図13は、本実施の形態である駐車支援装置1のナビゲーション装置40のモニター41に表示される画面の一例を示す図である。
【0114】
図13に示す画面は、駐車場情報122が取得できた駐車場Lの出入口から車両Vが駐車場Lに入庫した時点から表示される。この画面には、カメラ20a~20dを用いて得られる俯瞰画像P1と、前方カメラ20aを用いて得られる車両V前方の画像P2とが表示されている。
【0115】
これら画像P1、P2には、いずれも車両Vを駐車区画Aに駐車させるために進行すべき方向を示す矢印ARが表示されており、画像P1にマークPとして表示されているボタンを操作者が押し続けることで、この矢印ARに沿って車両Vが誘導される。
【0116】
図14は、本実施の形態である情報通信端末2の図略の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【0117】
図14に示す画面も、図13と同様に、駐車場情報122が取得できた駐車場Lの出入口から車両Vが駐車場Lに入庫した時点から表示される。この画面にも、車両Vを駐車区画Aに駐車させるために進行すべき方向を示す矢印ARが表示されており、画像P1にマークPとして表示されているボタンを操作者が押し続けることで、この矢印ARに沿って車両Vが誘導される。
【0118】
(駐車支援システムの動作)
次に、本実施の形態である駐車支援システムSの動作の一例を図15図18のフローチャートを参照して説明する。なお、駐車支援システムSを構成する各部の動作のうち、既に詳細に説明している動作については適宜省略する。
【0119】
図15図16は駐車支援装置1の動作を説明するためのフローチャートである。図15のフローチャートに示す動作は、駐車支援装置1が搭載された車両Vが始動したときに、つまり、イグニッションスイッチがオンとなったときに開始する。まず、ステップS1では、運転者がイグニッションスイッチを操作する(押し込む、回す)ことによりACC電源がオンされる。
【0120】
ステップS2では、駐車支援装置記憶部120に、未送付の駐車場情報122が格納されているか否かが判定される。そして、未送付の駐車場情報122があると判定されたら(ステップS2においてYES)、ステップS3において、駐車場情報送信部106が通信部195及び情報通信端末2を介して駐車支援装置記憶部120に格納されている未送付の駐車場情報122を送信する。一方、全ての駐車場情報122を送付したと判定されたら(ステップS2においてNO)、プログラムはステップS4に進む。
【0121】
ステップS3で送付される駐車場情報122に含まれる情報の一例としては、駐車場情報122の記録開始時に計時部110から提供された記録開始日時、駐車場位置情報、駐車場周辺情報、車両挙動情報、車両情報及び駐車区画番号が挙げられる。
【0122】
ステップS4では、ナビゲーション装置40の操作者が、車両Vを駐車場Lの駐車区画Aに駐車することを目的として、駐車場情報122がサーバ装置3に既に格納されている駐車場Lを検索するか否かの指示を、ナビゲーション装置40のタッチパネル等を介して入力する。駐車支援装置1の制御部100はこの操作入力に基づき、操作者が駐車場Lを検索しているか否かを判定する。そして、駐車場Lの検索入力があったと判定されたら(ステップS4においてYES)、プログラムはステップS5に進む。一方、駐車場の検索入力がなかったと判定されたら(ステップS4においてNO)、プログラムはステップS21に進む。
【0123】
ステップS5では、例えばナビゲーション装置40のモニター41に表示された駐車場の一覧に基づいて、操作者がいずれかの駐車場を選択する。駐車場の一覧は、例えばナビゲーション装置40が有する地図データ等に基づいて作成される。
【0124】
ステップS6では、駐車支援装置1の制御部100が、ステップS5で選択された駐車場を特定する情報、一例として駐車場のPOI IDをサーバ装置3に送信するとともに、駐車支援装置記憶部120に格納されている車両情報121をサーバ装置3に送信する。
【0125】
駐車場を特定する情報及び車両情報121を受信したサーバ装置3は、送信されてきた駐車場を特定する情報及び車両情報121をキーとして駐車場情報DB315を検索する。そして、略同一の車両情報121を有し、かつ、POI IDが一致する駐車場情報122がある場合は、駐車場情報送受信部301が、ステップS6で情報送信のあった駐車支援装置1に駐車場情報122を送信する。
【0126】
なお、ステップS5において、車両情報121が一致する駐車場情報122の一覧を駐車場情報送受信部301が送信し、ナビゲーション装置40で選択してもよい。
【0127】
ステップS7では、ステップS6においてサーバ装置3から駐車場情報122が送信されたか否かが駐車場情報受信部107により判定される。そして、駐車場情報122が送信されたと判定されたら(ステップS7においてYES)、プログラムはステップS8に進む。一方、駐車場情報122が送信されてこない、言い換えれば、略同一の車両情報121を有し、かつ、POI IDが一致する駐車場情報122がサーバ記憶部310に格納されていないと判定されたら(ステップS7においてNO)、プログラムはステップS20に進む。
【0128】
ステップS8では、ステップS6で送信されてきた駐車場情報122に含まれる駐車区画Aの一覧を制御部100がモニター41に表示し、操作者の選択入力を待つ。
【0129】
ステップS9では、ステップS8において駐車区画Aの選択入力があったか否かが制御部100により判定される。そして、駐車区画Aの選択入力があったと判定されたら(ステップS9においてYES)、プログラムはステップS10に進む。一方、駐車区画Aの選択入力がなかったと判定されたら(ステップS9においてNO)、プログラムはステップS20に進む。
【0130】
ステップS10では、駐車支援装置1が搭載された車両Vを運転手が手動で運転し、入手した駐車場情報122に係る駐車場Lの入口へと向かう。この際、駐車場情報122に含まれる駐車場位置情報に基づいて、ナビゲーション装置40が経路案内を行ってもよい。
【0131】
図16に進み、ステップS11では、車両Vが駐車場出入口に到着したことを条件に、ナビゲーション装置40の操作者が、駐車支援装置1による駐車支援動作の指示を行う。駐車支援装置1の制御部100、特に駐車支援制御部108は、駐車支援動作の指示に基づき、駐車場情報122に基づいて、駐車場Lの駐車区画Aに車両Vを駐車させる動作を支援する。同時に、駐車支援装置1の制御部100は、駐車場周辺情報取得部102により車両V周辺の障害物に関する情報を記録させるとともに、車両挙動情報取得部109により車両Vの挙動情報を取得させる。
【0132】
ステップS12では、駐車支援装置1の制御部100が、駐車場周辺情報取得部102が取得した駐車場周辺情報及び車両挙動情報取得部109が取得した車両挙動情報等に基づき、車両Vが無事に駐車区画Aに駐車できたか否かを判定する。そして、無事に駐車区画Aに駐車できたと判定されたら(ステップS12においてYES)、プログラムはステップS13に進む。一方、駐車区画Aにうまく駐車できなかった(ステップS12においてNO)と判定されたら、プログラムはステップS15に進む。
【0133】
ステップS13では、運転者がACC電源をオフするのを待ち、ステップS14では、駐車場情報送信部106が、駐車場情報122に含まれる駐車場情報IDと駐車成功を示す実績(成功)とをサーバ装置3に送信する。
【0134】
一方、ステップS15では、運転者がACC電源をオフするのを待ち、ステップS16では、駐車場情報送信部106が、駐車場情報122に含まれる駐車場情報IDと駐車失敗を示す実績(失敗)とをサーバ装置3に送信する。
【0135】
図15に戻って、ステップS20では、駐車したい駐車場Lまたはその駐車場Lの駐車区画Aに対応する駐車場情報122がないと判定されたので、駐車支援装置1が搭載された車両Vを運転手が手動で運転し、駐車を希望する駐車場Lの入口へと向かう。
【0136】
図16に進み、ステップS21では、駐車支援装置1の制御部100が、GPS装置50及びナビゲーション装置40の地図データ等を参照して、車両Vが道路から逸脱するのを待つ。車両Vが道路から逸脱したのは、この車両Vが駐車場出入口に到着してこの出入口から駐車場Lに入庫したからであると判断できる。車両Vが道路から逸脱したと判定されたら(ステップS21においてYES)、プログラムはステップS22に進む。
【0137】
ステップS22では、駐車支援装置1の制御部100が、駐車場画像情報取得部101、駐車場周辺情報取得部102、車両挙動情報取得部109に駐車場画像情報、駐車場周辺情報及び車両挙動情報の取得を指示する。この際、駐車場画像情報取得部101、駐車場周辺情報取得部102、車両挙動情報取得部109は駐車場Lへの入庫から所定距離(例えば数メートル)遡った時点からの情報を保持し、遡った時点での情報も駐車場情報122に含めることが好ましい。
【0138】
ステップS23では、駐車支援装置1の制御部100が、計時部110から提供される計時情報を参照して、駐車場情報122の記録開始時刻を駐車支援装置記憶部120に格納(記録)するとともに、駐車場位置情報取得部103に駐車場位置情報の取得を指示する。
【0139】
ステップS24では、駐車支援装置1の制御部100が、GPS装置50及びナビゲーション装置40の地図データ等を参照して、車両Vが道路に復帰したか否かを判定する。そして、車両Vが道路に復帰したと判定されたら(ステップS24においてYES)、運転者が駐車場Lへの駐車を中止したと考え、プログラムはステップS31に進む。一方、車両Vが道路に復帰していないと判定されたら(ステップS24においてNO)、運転者が駐車動作を継続しているものと考え、プログラムはステップS25に進む。
【0140】
ステップS25では、駐車支援装置1の制御部100が、車両挙動情報取得部109が取得した車両挙動情報に基づいて、車両Vのミッション(ギア)がパーキング位置に入れられるのを待つ。パーキング位置に入れられたことにより、その時点で車両Vの駐車動作が終了したものと考えられる。パーキング位置に入れられたと判定されたら(ステップS25においてYES)、プログラムはステップS26に進む。
【0141】
ステップS26では、駐車支援装置1の制御部100が、車両挙動情報取得部109が取得した車両挙動情報に基づいて、車両Vが駐車動作を行っている間に他の車両に接触したなどの事故がなかったかどうかを判定する。そして、事故がなかったと判定されたら(ステップS26においてYES)、プログラムはステップS27に進む。一方、事故があったと判定されたら(ステップS26においてNO)、プログラムはステップS31に進む。
【0142】
ステップS27では、駐車支援装置1の制御部100が、ナビゲーション装置40のモニター41に、駐車した駐車区画Aの番号の入力を促す画面を表示させ、このナビゲーション装置40を介して操作者に駐車区画Aの番号入力を求める。
【0143】
ここで、操作者に駐車区画Aの番号入力を求めるのは、かかる番号は撮像部130、周辺情報検出部140等からは入手しづらいためである。
【0144】
ステップS28では、駐車支援装置1の制御部100が、ステップS27において駐車区画Aの番号入力があったか否かを判定する。そして、番号入力があったと判定されたら(ステップS28においてYES)、プログラムはステップS29に進む。一方、番号入力がなかった、あるいは操作者が駐車場情報122の共有を拒否したと判定されたら(ステップS28においてNO)、プログラムはステップS31に進む。
【0145】
ステップS29では、車両VのACC電源がオフされるのを待ち、ステップS30では、駐車支援装置1の駐車場情報取得部105が、今回の車両Vの駐車動作に伴う駐車場情報122を取得し、駐車支援装置記憶部120に格納(記録)する。
【0146】
一方、ステップS31では、駐車場情報122の記録を中断せざるを得ない状態になった(道路に復帰した)、記録した駐車場情報122が他の車両により利用できない状態になった(駐車動作中に事故があった、駐車区画Aの番号入力がなかった)、さらには、駐車場情報122の共有を拒否されたので、駐車支援装置1の制御部100は、それまで記録していた情報を破棄させる。その後、プログラムはステップS21に戻る。
【0147】
次に、図17は、サーバ装置3の駐車場情報送受信部301の動作を説明するためのフローチャートである。
【0148】
まず、ステップS40では、駐車場情報送受信部301が駐車支援装置1から情報を受信するのを待つ。情報を受信したと判定されたら(ステップS40においてYES)、プログラムはステップS41に進む。次いで、ステップS41では、ステップS40において駐車場情報送受信部301が受信した情報にPOI IDが含まれているか否かが判定される。そして、POI IDが含まれていると判定されたら(ステップS41においてYES)、プログラムはステップS42に進む。一方、POI IDが含まれていないと判定されたら(ステップS41においてNO)、プログラムはステップS44に進む。
【0149】
ステップS42では、駐車支援装置1から送信された情報は駐車場情報122の送信要求であると判断し、駐車場情報送受信部301はPOI ID及び車両情報121をキーとして駐車場情報DB315を検索する。そして、ステップS43では、ステップS42で検索した駐車場情報122を駐車場情報送受信部301が駐車支援装置1に送信する。
【0150】
一方、ステップS44では、駐車支援装置1から送信された情報は駐車場情報122であると判断し、駐車場情報送受信部301は受信した駐車場情報122を受信情報DB311に格納(保存)する。
【0151】
次に、図18は、サーバ装置3の駐車場情報集計部302の動作を説明するためのフローチャートである。図18に示すフローチャートは、予め定められた時刻(例えば毎日午前0時)に起動する。
【0152】
ステップS50では、駐車場情報集計部302が、受信情報DB311に格納されている駐車場情報122の集計処理を行い、集計処理を行った駐車場情報122を駐車場情報DB315に格納する。この集計処理は、一例として、POI ID、車両情報121、及び駐車場区画番号を集計し、昇順にソートすることで行われる。
【0153】
以上のように構成された本実施の形態であるの駐車支援システムSでは、駐車場Lの駐車区画Aに車両Vが駐車した際に取得された駐車場情報122がサーバ装置3のサーバ記憶部310に格納される。駐車支援装置1の駐車支援制御部108が、サーバ装置3から取得した駐車場情報122に基づいて、駐車場Lの駐車区画Aに車両Vを駐車するように制御する。
【0154】
このようにすることで、既に駐車実績のある駐車場の駐車場情報を共有することが可能となる。
また、本実施の形態である駐車支援システムSでは、サーバ装置3が課金処理部303を有しているので、この駐車支援システムSを円滑に運用することが可能となる。
【0155】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0156】
一例として、上述の実施の形態では、駐車支援装置1がナビゲーション装置40を有していたが、ナビゲーション装置40は必須ではない。ナビゲーション装置40を有しない構成の場合、ナビゲーション装置40が有する地図データに代えて、自動運転用の地図データを用いることができる。
【0157】
また、駐車場情報122が、同じ車両情報121、同じ駐車区画Aについて複数個、サーバ装置3のサーバ記憶部310に格納されることも可能である。この場合、現在時刻が駐車場情報122に含まれる記録開始時刻に近い駐車場情報122を選択することも可能である。駐車場情報122に含まれる駐車場画像情報等は、例えば昼夜が違えば異なる可能性がある。従って、時刻が近ければ、駐車支援装置1がより利用しやすい駐車場情報122を選択することが好ましい。同様に、季節という区分を用い、季節が同じまたは近い駐車場情報122を選択することも可能である。
【0158】
また、サーバ装置3のサーバ記憶部310に、同じ車両情報121、同じ駐車区画Aについて複数個の駐車場情報122を格納する場合、利用率の低い駐車場情報122を破棄することも可能である。一例として、記録開始時刻が直近5つの駐車場情報122のみサーバ記憶部310に残すことができる。また、実績(成功)の回数が多い(つまり人気が高い)順に5つの駐車場情報122のみサーバ記憶部310に残すこともできる。さらに、成功率(実績(成功)の割合)が高い順に5つの駐車場情報122のみサーバ記憶部310に残すこともできる。
【0159】
さらに、駐車場情報122に天候情報を含め、天候情報が一致または類似する駐車場情報122を選択することも可能である。同様に、駐車場情報122に、駐車場出入口の画像情報(サムネイル画像情報)を含め、駐車場情報122の選択の際にこのサムネイル画像情報をモニター41に表示してもよい。
【0160】
そして、駐車場情報122による駐車支援動作に失敗した場合、その際の駐車場周辺情報もサーバ装置3に送信してもよい。これにより、何故駐車支援動作に失敗したかを解析することができる。
【関連出願の相互参照】
【0161】
本出願は、2018年6月20日に日本国特許庁に出願された特願2018-116620に基づいて優先権を主張し、その全ての開示は完全に本明細書で参照により組み込まれる。
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