(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-24
(45)【発行日】2023-03-06
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
H04L 67/02 20220101AFI20230227BHJP
G16Y 20/40 20200101ALI20230227BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20230227BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20230227BHJP
【FI】
H04L67/02
G16Y20/40
G16Y40/20
G16Y40/30
(21)【出願番号】P 2021104007
(22)【出願日】2021-06-23
【審査請求日】2021-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(73)【特許権者】
【識別番号】521260097
【氏名又は名称】三井 宏一
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 隆之
(72)【発明者】
【氏名】水野 好則
(72)【発明者】
【氏名】三井 宏一
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-071482(JP,A)
【文献】国際公開第2018/056353(WO,A1)
【文献】特表2016-528610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
G06Q 30/00
G16Y 20/40
G16Y 40/20
G16Y 40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々のユーザに生じたイベントに関するイベント情報を取得するイベント情報取得部と、
各々のユーザの現在に関する現在情報及び当該ユーザの未来に関する未来情報を少なくとも含むユーザ属性情報を取得するユーザ属性情報取得部と、
取得された前記ユーザ属性情報に含まれる前記現在情報及び前記未来情報の差分を少なくとも用いて、各々の前記ユーザのプロファイルを生成するプロファイル生成部であって、予め用意された前記現在情報及び前記未来情報の差分を説明変数とし前記プロファイルを目的変数とした組を教師データとして機械学習を行って生成した学習モデルに対し、或るユーザについて取得されたユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報の差分を入力して、当該或るユーザのプロファイルを得るプロファイル生成部と、
前記或るユーザについて生成されたプロファイル及び当該或るユーザについて取得された前記イベント情報に応じた提供情報を生成する情報生成部と、
生成された提供情報を前記或るユーザのユーザ端末に出力する出力部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供情報が提供された前記或るユーザの反応に関する反応情報を当該或るユーザのユーザ端末から取得する反応情報取得部を備え、
前記情報生成部は、取得された前記反応情報を用いて、当該或るユーザに対する前記提供情報を生成する
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記反応情報取得部は、共通のイベントが生じた複数のユーザに対して前記提供情報が提供された場合に、当該複数のユーザのユーザ端末から、各々の当該ユーザの反応に関する反応情報を取得し、
前記情報生成部は、取得された複数のユーザの前記反応情報を用いて、前記共通のイベントが生じたユーザ群に対して最初に提供する提供情報を生成する
ことを特徴とする請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報生成部は、取得された前記イベント情報が示すイベントにおける複数のステージの各々に応じた提供情報を生成する
ことを特徴とする請求項1~
3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザ属性情報取得部は、前記或るユーザについて前記イベント情報取得部により新たなイベント情報が取得されたときに、当該或るユーザのユーザ属性情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ユーザ属性情報取得部は、前記或るユーザのユーザ属性情報と、当該或るユーザに対応付けられた他のユーザのユーザ属性情報とを取得し、
前記情報生成部は、前記或るユーザ及び前記他のユーザについて取得された前記ユーザ属性情報を用いて、当該或るユーザに対する前記提供情報を生成する
ことを特徴とする請求項1~
5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各々のユーザの潜在的欲求を刺激するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、対象者に関する情報(投稿、コメント、買い物履歴等)から対象者の興味対象を推測し、対象者のライフスタイルを時系列に可視化する仕組みが開示されている。この仕組みにおいては、現状についての質問および将来について対象者に質問がなされるようになっており、現状についての質問には、対象者の現時点における欲求や消費につながる質問が含まれ、将来についての質問には、対象者の将来における欲求や消費につながる質問が含まれている。このようにして対象者のライフスタイルを推定することにより、確度の高いマーケティング解析を行うことができ、対象者が求めている商品やサービスを確度高く提案することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ユーザが望む未来を考慮してそのユーザの潜在的欲求を刺激することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するために、本発明は、各々のユーザに生じたイベントに関するイベント情報を取得するイベント情報取得部と、各々のユーザの現在に関する現在情報及び当該ユーザの未来に関する未来情報を少なくとも含むユーザ属性情報を取得するユーザ属性情報取得部と、取得された前記ユーザ属性情報に含まれる前記現在情報及び前記未来情報の差分を少なくとも用いて、各々の前記ユーザのプロファイルを生成するプロファイル生成部であって、予め用意された前記現在情報及び前記未来情報の差分を説明変数とし前記プロファイルを目的変数とした多数の組を教師データとして機械学習を行って生成した学習モデルに対し、或るユーザについて取得されたユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報の差分を入力して、当該或るユーザのプロファイルを得るプロファイル生成部と、前記或るユーザについて生成されたプロファイル及び当該或るユーザについて取得された前記イベント情報に応じた提供情報を生成する情報生成部と、生成された提供情報を前記或るユーザのユーザ端末に出力する出力部とを備えることを特徴とする情報処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザが望む未来を考慮してそのユーザの潜在的欲求を刺激することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係るサーバ装置30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係るサーバ装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】実施形態に係るサーバ装置30の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図5】実施形態におけるイベントと提供情報の関係を例示する図である。
【
図6】実施形態におけるユーザ属性情報を例示する図である。
【
図7】実施形態において生成されるプロファイルを例示する図である。
【
図8】実施形態においてユーザに提供される提供情報の種類が遷移する様子を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[構成]
図1は、本発明の実施形態の情報処理システム1の一例を示す図である。情報処理システム1は、それぞれ異なるユーザによって利用される複数のユーザ端末(
図1では2つのユーザ端末10)と、本発明に係る情報処理装置として機能するサーバ装置30と、無線通信網又は有線通信網を含む通信網2とを備えている。ユーザ端末10は、例えばスマートフォン、ウェアラブル端末又はタブレット端末などのユーザが携帯可能なコンピュータであってもよいし、例えばパーソナルコンピュータ等の固定型のコンピュータであってもよい。ユーザ端末10は、通信網2に対して有線通信を行ってもよいし、通信網2に対して無線通信を行ってもよい。ユーザ端末10の数は、
図1に例示した2つに限定されず、実際には多数ある。
【0009】
本実施形態において、情報処理システム1は、各々のユーザの現在及び未来に関するユーザ属性情報を用いて、そのユーザに生じたイベントに応じた情報を生成してユーザに提供する。さらに、情報処理システム1は、情報が提供されたユーザの反応に応じて、そのユーザに提供する情報を生成する。このようにユーザが考える自身の未来を考慮してそのユーザに情報を提供することで、その情報により刺激を受けたユーザの潜在的欲求(ユーザ自身が明確に意識していない欲求)が喚起されることになる。
【0010】
図2は、サーバ装置30のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置30は、物理的には、プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、入力装置3005、出力装置3006及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。これらの各装置は図示せぬ電池から供給される電力によって動作する。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。サーバ装置30のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、サーバ装置30を構成してもよい。
【0011】
サーバ装置30における各機能は、プロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信を制御したり、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0012】
プロセッサ3001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ3001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。また、例えばベースバンド信号処理部や呼処理部などがプロセッサ3001によって実現されてもよい。
【0013】
プロセッサ3001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ3003及び通信装置3004の少なくとも一方からメモリ3002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、後述する動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。サーバ装置30の機能ブロックは、メモリ3002に格納され、プロセッサ3001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。各種の処理は、1つのプロセッサ3001によって実行されてもよいが、2以上のプロセッサ3001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ3001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してサーバ装置30に送信されてもよい。
【0014】
メモリ3002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ3002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ3002は、本実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0015】
ストレージ3003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ3003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0016】
通信装置3004は、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどであり、通信網2を介した通信を行う。
【0017】
入力装置3005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キー、マイクロフォン、スイッチ、ボタンなど)である。出力装置3006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置3005及び出力装置3006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0018】
プロセッサ3001、メモリ3002などの各装置は、情報を通信するためのバスによって接続される。バスは、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0019】
サーバ装置30は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、そのハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ3001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0020】
ユーザ端末10は、物理的には、プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信装置、入力装置、出力装置、及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。ユーザ端末10における各機能は、プロセッサ、メモリなどのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサが演算を行い、通信装置による通信を制御したり、メモリ及びストレージにおけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信装置、入力装置、出力装置、及びこれらを接続するバスは、サーバ装置30について説明したプロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、入力装置3005、出力装置3006及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様である。
【0021】
なお、ユーザ端末10が無線通信を行う場合には、その通信装置は、例えばLTE(Long Time Evolution)や5G(第5世代移動通信システム)等の通信規格に従って通信網2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。具体的には、ユーザ端末10の通信装置は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェースなどは、通信装置によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0022】
図3は、サーバ装置30の機能構成の一例を示す図である。サーバ装置30によって実現される各機能は、プロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004を制御したり、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。具体的には、サーバ装置30において、イベント情報取得部31、ユーザ属性情報取得部32、プロファイル生成部33、情報生成部34、出力部35及び反応情報取得部36という機能が実現される。
【0023】
イベント情報取得部31は、各々のユーザに生じたイベントに関するイベント情報を取得する。ここでいうイベントとは、ユーザの生活や人生において典型的に起こり得る比較的重要な出来事であり、例えば入学、留学、卒業、試験、転居、高額な買い物、就職、退職、結婚、出産、創業、企業の上場等である。ユーザにおいて所定のイベントが発生した場合に、そのユーザが自身のユーザ端末10にイベントに関するイベント情報(例えばイベントの種類、イベントを識別する識別子、イベントが生じた時期等)を入力すると、そのイベント情報が通信網2経由でサーバ装置30に送信され、イベント情報取得部31がこれを取得する。また、このイベント情報は、通信網2に接続された図示せぬユーザデータベースにユーザの承諾の下に登録され、そのユーザデータベースから通信網2経由でサーバ装置30に送信されたものであってもよい。このイベント情報は、ユーザのプライバシーに関する情報であるため、例えば暗号化、匿名化又は非個人情報化などの処理が施された状態でサーバ装置30に提供されることが望ましい。
【0024】
ユーザ属性情報取得部32は、ユーザが利用するユーザ端末10等から通信網2経由で、各々のユーザの現在に関する現在情報及びそのユーザの未来に関する未来情報を少なくとも含むユーザ属性情報を取得する。現在情報は、ユーザの現在における定量的又は定性的な属性であり、例えばユーザの身体の特徴(身長や体重)、ユーザの現在の職業、通学している学校、所属している組織、現在行っている活動又は行動、保有している資格、現在の趣味、現在の住所、現在の家族構成、現在の資産等に関する情報である。なお、ユーザの過去に関する上記情報は、現在のユーザという人間を形成しているという観点から、現在情報に含めてもよい。つまり、ユーザの現在とは、現時点の瞬間という意味ではなく、現時点から過去にわたって或る時間幅を持った概念である。ユーザの現在情報とは、そのユーザが現時点において経験している又は有している属性情報である。従って、現在情報は、ユーザの位置や行動に関する履歴(例えば、ユーザが訪問したことがある地域や店舗等に関する情報、コンテンツの閲覧履歴、又は、商品若しくはサービスの購買履歴、利用履歴等を含む。)を含んでいてもよい。一方、未来情報は、ユーザが未来において希望、願望又は理想としている情報であり、例えばユーザが希望する行動、活動、ライフスタイル、環境、生活設計、職種等に関する情報である。
【0025】
これらの現在情報及び未来情報は、ユーザによりユーザ端末10に入力されてサーバ装置30に送信されたものであってもよいし、通信網2に接続された図示せぬユーザデータベースにユーザの承諾の下に登録され、そのユーザデータベースから通信網2経由でサーバ装置30に送信されたものであってもよい。また、現在情報及び未来情報は、人間の操作により作成されて入力されたものであってもよいし、ユーザの行動等を自動的に記録する記録装置によって生成されたものであってもよいし、これらの入力乃至記録された情報から人工知能などの技術を用いて推測されたものであってもよい。これらの現在情報及び未来情報は、ユーザのプライバシーに関する情報であるため、例えば暗号化、匿名化又は非個人情報化などの処理が施された状態でサーバ装置30に提供されることが望ましい。
【0026】
プロファイル生成部33は、ユーザ属性情報取得部32により取得されたユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報の差分を少なくとも用いて、各々のユーザのプロファイルを生成する。現在情報及び未来情報の差分とは、例えばユーザが現在、○○に通学しているとか、○○の部長としているとか、○○という活動をしているという現在情報と、未来は△△になりたいとか、△△をしたいとか、△△という仕事に携わりたいという未来情報とがどの程度乖離しているかという、現在情報と未来情報との間の乖離幅又は距離を意味する概念である。このような現在情報及び未来情報の差分は、プロファイル生成部33が例えばこれらの現在情報及び未来情報に対してそれぞれ自然言語の意味解析を行い、さらにその解析した意味を所定のベクトル空間モデルに展開したときに、両者のベクトルの差として特定することができる。そして、例えばその差分が或る閾値よりも小さい場合には、ユーザは未来の希望に近い、といったプロファイルが生成されることになるし、その差分が閾値よりも大きい場合には、ユーザは未来の希望までまだ遠い、といったプロファイルが生成されることになる。
【0027】
また、プロファイル生成部33は、予め用意された現在情報及び未来情報の差分(説明変数)とプロファイル(目的変数)との多数の組を教師データとして、いわゆる教師あり機械学習を行って学習モデルを生成しておき、或るユーザについてユーザ属性情報取得部32により取得されたユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報の差分をこの学習モデルに説明変数として入力し、目的変数に相当するプロファイルを得るようにしてもよい。
【0028】
さらに、プロファイル生成部33は、現在情報及び未来情報の差分に加えて、その現在情報及び未来情報そのものを用いて、ユーザのプロファイルを生成するようにしてもよい。これについても、プロファイル生成部33は、予め用意された現在情報及び未来情報とプロファイルとの多数の組を教師データとして機械学習して生成された学習モデルに対し、ユーザ属性情報取得部32により取得されたユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報を入力して、プロファイルを得るようにしてもよい。
【0029】
情報生成部34は、或るユーザについてユーザ属性情報取得部32により取得されたユーザ属性情報を用いて、当該或るユーザについてイベント情報取得部31により取得されたイベント情報に応じた情報(提供情報という)を生成する。より具体的には、情報生成部34は、或るユーザについて取得されたユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報の差分を用いてプロファイル生成部33により生成されたプロファイルを用いて、当該或るユーザについてイベント情報取得部31により取得されたイベント情報に応じた提供情報を生成する。提供情報の具体例については後で詳述する。
【0030】
出力部35は、或るユーザについて情報生成部34により生成された提供情報をそのユーザのユーザ端末10に出力する。これにより、情報生成部34により生成された提供情報が、対応するユーザに提供される。ユーザはこの提供情報を見ることによって、自身の属性から特定されたプロファイルと、自身に生じているイベントとに応じた、有益な内容を知ることができる。この提供情報の中には、ユーザが既に知っている情報や予想可能な情報もあるが、提供情報はユーザがまだ経験していない未来に関する情報に基づいて生成された情報でもあるから、ユーザが全く知らなかった情報や予想もしなかった情報が含まれることも十分にある。このような様々な情報がユーザに提供されることにより、ユーザの潜在的欲求が刺激されることになる。
【0031】
反応情報取得部36は、各々のユーザのユーザ端末10から、提供情報が提供された各ユーザの、その提供情報に対する反応に関する反応情報を取得する。ここでいう反応とは、例えばユーザが提供情報を閲覧したか否かとか、その閲覧に要した時間の長さであるとか、その提供情報に対してさらに関連する関連情報を検索したか否かといった、提供情報閲覧後のユーザの行為であって、提供情報に対するユーザの興味の程度を推測する指標となる行為である。反応情報取得部36によって取得された反応情報は情報生成部34にフィードバックされる。情報生成部34は、この反応情報を用いて、さらに、ユーザに対する提供情報を生成乃至更新する。
【0032】
さらに、反応情報取得部36は、共通のイベントが生じた複数のユーザに対して提供情報が提供された場合に、当該複数のユーザのユーザ端末10から、各々のユーザの反応に関する反応情報を取得する。そして、情報生成部34は、取得された複数のユーザの反応情報を用いて、共通のイベントが生じたユーザ群に対して最初に提供する提供情報を生成する。具体的には、情報生成部34は、取得された複数のユーザの反応情報群において、興味の程度が高いと推測されるような提供情報をイベントごとにデータベース化し、これらを各イベントが生じたユーザ群に対して最初に提供する。つまり、このイベント単位でデータベース化された提供情報は、そのイベントが生じたユーザ群に対して高い確率で有益となる提供情報であるということができる。
【0033】
[動作]
次に、実施形態の動作について説明する。なお、以下の説明において、例えばサーバ装置30を処理の主体として記載する場合には、具体的にはプロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信や、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することにより、処理が実行されることを意味する。ユーザ端末10についても同様である。
【0034】
図4において、まず、サーバ装置30のイベント情報取得部31は、ユーザが利用するユーザ端末10等から通信網2経由で、ユーザのイベント情報を取得する(ステップS11)。また、サーバ装置30のユーザ属性情報取得部32は、ユーザが利用するユーザ端末10等から通信網2経由で、ユーザのユーザ属性情報を取得する(ステップS11)。このイベント情報の取得とユーザ属性情報の取得は、どちらが先に行われてもよい。
【0035】
ここで、
図5は、イベントと提供情報の関係を例示する図であり、ここでは出産というイベントの例を図示している。1つのイベントは複数のステージ、段階、工程乃至ステップ(以下、単にステージという)からなることが多い。例えば出産というイベントであれば、妊娠、妊娠初期、安定期、入院、出産予定日、退院といった、時間の経過に伴って遷移する6つのステージによって出産というイベントが構成されている。なお、これはあくまで例示であって、或るイベントがどのようなステージによって構成されるかについては任意に決められる。
【0036】
1つのイベントが生じている期間にわたって、複数の提供情報がそれぞれ異なるタイミングでユーザ端末10に送信される。このとき、1つのイベントを構成する複数のステージの各々に応じた提供情報が、そのステージに応じたタイミングで、ユーザ端末10に送信されることになる。例えば出産というイベントの場合、ユーザが安定期というステージに居る場合又はそのステージに入る前の時点で、安定期というステージにおいて有益な提供情報がユーザ端末10に送信されることになる。
【0037】
また、
図6は、出産というイベントが生じたユーザのユーザ属性情報を例示する図である。
図6の例では、現在情報が定量情報及び定性情報に大別されているが、これに限らず、未来情報も定量情報及び定性情報に大別されていてもよいし、両者ともに定量情報及び定性情報に大別されていなくてもよい。どのようなユーザ属性情報を入力するかはユーザ(ここでは出産というイベントが生じたユーザ)によって任意に決められる。
【0038】
次に、
図4において、サーバ装置30のプロファイル生成部33は、ユーザ属性情報取得部32により取得されたユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報の差分を少なくとも用いて、各々のユーザのプロファイルを生成する(ステップS12)。プロファイルの生成方法は前述したとおりである。
【0039】
ここで、
図7は、
図6に例示したユーザ属性情報に基づいて生成されたプロファイルを例示する図である。このプロファイルにおいて、例えば「10月出産予定」という内容は、ユーザ属性情報の現在情報から生成されたものであり、「里帰り出産可能」という内容は、ユーザ属性情報の現在情報「現住所:東京都新宿区」「実家住所:千葉県船橋市」と未来情報「1人で出産、子育てするのは不安」との差分から生成されたものであり、「体調管理が必要」という内容は、ユーザ属性情報の現在情報「貧血気味」から生成されたものであり、「今は専業主婦だが将来は仕事復帰を希望」という内容は、ユーザ属性情報の現在情報「専業主婦」と未来情報「いつかは仕事に復帰したい」との差分から生成されたものであり、「仕事は翻訳業を希望している可能性あり」という内容は、ユーザ属性情報の現在情報「3年前まで8年間の翻訳業務経験あり」から生成されたものであり、「ベビーカーを持っていない可能性あり」という内容は、ユーザ属性情報の現在情報から生成されたものであり、「マタニティウェアを持っていない可能性あり」という内容は、ユーザ属性情報の現在情報から生成されたものであり、「食材の買い出しが負担になっている可能性あり」という内容は、ユーザ属性情報の未来情報「今年10月の出産予定」「自動車免許を取りたい」から生成されたものであり、「引っ越しの可能性あり」という内容は、ユーザ属性情報の現在情報「現住所:東京都新宿区」と未来情報「自然豊かな土地で子育てしたい」との差分から生成されたものである。
【0040】
次に、
図4において、サーバ装置30の情報生成部34は、ステップS12にて生成されたプロファイルを用いて、ステップS11にて取得されたイベント情報に応じた提供情報を生成する(ステップS13)。このとき、情報生成部34は、イベント情報が示すイベントにおける複数のステージの各々に応じた提供情報を生成する。このため、情報生成部34は、各イベントがどのようなステージから構成されているかという、各イベントに対応するステージに関する情報を記憶しているほか、1つのイベントの時間経過に伴って現時点でどのステージに遷移しているかを判定するアルゴリズムを記憶している。まずシステム稼働の初期段階においては、情報生成部34は、各イベントに属するステージごとにユーザのプロファイルの傾向別に用意された提供情報群をデータベース化して記憶しており、これら提供情報群から、ユーザのイベント及びステージとプロファイルとに対応する提供情報を読み出すことで、そのユーザに提供する提供情報を生成する。
【0041】
そして、
図4において、サーバ装置30の出力部35は、情報生成部34により生成された提供情報を通信網2経由でユーザ端末10に出力する(ステップS14)。
【0042】
ユーザ端末10に出力された提供情報は、表示等の方法でユーザに提供される。この提供情報の提供を付けたユーザは何らかの反応を行う。この反応に関する反応情報は、ユーザ端末10から通信網2経由でサーバ装置30に送信される。
図4において、サーバ装置30の反応情報取得部36は、反応情報を通信網2経由でユーザ端末10から取得する(ステップS15)。この反応情報は、前述したとおり、提供情報閲覧後のユーザの行為であって、提供情報に対するユーザの興味の程度を推測する指標となる行為に関する情報である。
【0043】
この反応情報は反応情報取得部36から情報生成部34に提供される。そして、情報生成部34は、この反応情報を用いて、ユーザに対する提供情報を生成する(ステップS13)。このとき、時間の経過に伴い、ユーザに生じたイベントのステージが進行していると判断された場合、情報生成部34は、上記反応情報及び現時点のステージに応じた提供情報を生成する。例えば或る提供情報に対するユーザの反応情報が、そのユーザの興味の程度が高いことを意味するものであれば、情報生成部34は、そのような提供情報及びこれに類似する提供情報に対する重みを大きくして、次にそのユーザに提供する提供情報を生成する。例えば情報生成部34は、移住や再就職に関する提供情報に対するユーザの反応情報が、そのユーザの興味の程度が高いことを意味するものであれば、そのような移住や再就職に関する提供情報及びこれらに類似する提供情報の量を多くする。一方、或る提供情報に対するユーザの反応情報が、そのユーザの興味の程度が低いことを意味するものであれば、情報生成部34は、そのような提供情報及びこれに類似する提供情報に対する重みを小さくして、次にそのユーザに提供する提供情報を生成する。例えば情報生成部34は、移住や再就職に関する提供情報に対するユーザの反応情報が、そのユーザの興味の程度が低いことを意味するものであれば、そのような移住や再就職に関する提供情報及びこれらに類似する提供情報の量を少なくする。このようにして反応情報に応じて生成された提供情報がステップS14,S15を経てユーザに提供される。
【0044】
ここで、
図8は、ユーザに提供される提供情報の種類が遷移する様子を例示する図である。ここでは、出産というステージの進行に従い、ユーザの反応情報に応じて提供情報が時系列に遷移していく様子を例示している。
【0045】
以上のようなステップS13~S15の処理が多数のユーザに対して繰り返し行われることになる。この結果、反応情報取得部36は、共通のイベントが生じた複数のユーザに対して提供情報が提供された場合に、当該複数のユーザのユーザ端末10から、各々の当該ユーザの反応に関する反応情報を取得することになる。そこで、情報生成部34は、取得された複数のユーザの反応情報を用いて、共通のイベントが生じたユーザ群に対して最初に提供する提供情報を生成する。つまり、情報生成部34は、取得された複数のユーザの反応情報群において、興味の程度が高いと推測されるような提供情報をイベントごとにデータベース化し、これらを各イベントが生じたユーザ群に対して最初に提供する。このときどのイベント及びステージにおいて興味の程度が高い提供場を推測する技術は例えば機械学習等により実現可能である。このイベント単位でデータベース化された提供情報は、そのイベントが生じたユーザ群に対して高い確率で有益となる、典型的な情報となる。
【0046】
以上説明した実施形態によれば、ユーザは提供情報を見ることによって、自身の属性から特定されたプロファイルと、自身に生じているイベントとに応じた、有益な内容を知ることができる。この提供情報の中には、ユーザが既に知っている情報や予想可能な情報もあるが、提供情報はユーザがまだ経験していない未来に関する情報に基づいて生成された情報でもあるから、ユーザが全く知らなかった情報や予想もしなかった情報が含まれることも十分にある。このような様々な情報がユーザに提供されることにより、ユーザの潜在的欲求が刺激されることになる。
【0047】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下の2つ以上の変形例を組み合わせて実施してもよい。
[変形例1]
プロファイル生成部33が或るユーザのプロファイルを生成する場合に、その或るユーザの家族等の複数のユーザのユーザ属性情報に基づいて、プロファイルを生成するようにしてもよい。つまり、ユーザ属性情報取得部32は、或るユーザのユーザ属性情報と、当該或るユーザに対応付けられた他のユーザのユーザ属性情報とを取得し、プロファイル生成部33は、或るユーザ及び他のユーザについて取得されたユーザ属性情報を用いて、当該或るユーザのプロファイルを生成する。よって、情報生成部34は、或るユーザ及び他のユーザについて取得されたユーザ属性情報を用いて、当該或るユーザに対する提供情報を生成することになる。一例としては、或るユーザのユーザ属性情報に自動車免許を保持しているという現在情報が無くても、その或るユーザに対応付けられた同居家族のユーザのユーザ属性情報に自動車免許を保持しているという現在情報があれば、日常的に自動車が利用可能な環境にあるというプロファイルが生成され、提供情報として、自動車で行くことが可能な店舗や地域に関する提供情報が生成されるといった例が考えられる。
【0048】
[変形例2]
ユーザの属性情報はイベントが起こったときに大きく変わり得る。そこで、ユーザにおいて所定のイベントが発生した場合に、ユーザ属性情報取得部32は、ユーザのユーザ属性情報を取得し、ユーザ属性情報取得部32は、或るユーザについてイベント情報取得部31により新たなイベント情報が取得されたときに、当該或るユーザのユーザ属性情報を取得するようにしてもよい。これにより、ユーザの現在情報又は未来情報が大きく変わり得るタイミングで、そのユーザのプロファイルが更新されることになる。
【0049】
[変形例3]
上記実施形態及び上記変形例において、プロファイル生成部33は、ユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報の差分を少なくとも用いて、各々のユーザのプロファイルを生成していた。ただし、ユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報の差分を用いることや、これらからプロファイルを生成することは必ずしも必須ではなく、情報生成部34は、或るユーザについて取得されたユーザ属性情報を用いて、当該或るユーザについて取得されたイベント情報に応じた提供情報を生成するようにしてもよい。具体的には、情報生成部34が例えば予め用意された現在情報及び未来情報の差分(説明変数)と提供情報(目的変数)との多数の組を教師データとして教師あり機械学習を行って学習モデルを生成しておき、対象となるユーザのユーザ属性情報に含まれる現在情報及び未来情報の差分を説明変数としてその学習モデルに入力し、目的変数としての提供情報を得るという方法が考えられる。
【0050】
[その他の変形例]
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0051】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信制御部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0052】
例えば、本開示の一実施の形態におけるサーバ装置30は、本開示の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
【0053】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0054】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0055】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0056】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0057】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0058】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0059】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0060】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0061】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0062】
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0063】
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0064】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0065】
本開示において、例えば、英語でのa,an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【符号の説明】
【0066】
1…情報処理システム、2…通信網、10…ユーザ端末、30…サーバ装置、31…イベント情報取得部、32…ユーザ属性情報取得部、33…プロファイル生成部、34…情報生成部、35…出力部、36…反応情報取得部、3001…プロセッサ、3002…メモリ、3003…ストレージ、3004…通信装置、3005…入力装置、3006…出力装置。