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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-24
(45)【発行日】2023-03-06
(54)【発明の名称】ローラー型リニアガイドウェイ
(51)【国際特許分類】
   F16C 29/06 20060101AFI20230227BHJP
【FI】
F16C29/06
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021205647
(22)【出願日】2021-12-20
【審査請求日】2021-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】596016557
【氏名又は名称】上銀科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】林冠廷
(72)【発明者】
【氏名】蔡朝軒
(72)【発明者】
【氏名】楊文豪
(72)【発明者】
【氏名】黄柏翰
【審査官】稲村 正義
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-17253(JP,A)
【文献】特開2019-105364(JP,A)
【文献】特開2019-105365(JP,A)
【文献】特開2022-150832(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レールと、
前記レールにスライド可能に覆設され、複数の非負荷チャネルを有し、前記レールと共同で複数の負荷チャネルを形成しているスライダーと、
前記スライダーの両端に装設されている2つのエンドカバーユニットであって、これらエンドカバーユニットとこれら前記負荷チャネル及びこれら前記非負荷チャネルと共同で複数の転動部材が逆流するための循環経路を構成している2つのエンドカバーユニットと、を備え、
このうちの1つの前記エンドカバーユニットは、
前記スライダーに装設され、これら前記非負荷チャネルに連通されている複数の孔部を有している第一ふた板と、
前記第一ふた板の前記スライダーに対向している他側に装設されている第二ふた板であって、前記第二ふた板と前記第一ふた板との間には第一逆転チャネルが形成され、前記第一逆転チャネルは前記負荷チャネル及び前記非負荷チャネルに連通され、前記第二ふた板は前記第一ふた板のこれら前記孔部にそれぞれ連通されている複数の貫通穴を有している第二ふた板と、
前記スライダーのうちの一端に装設されていると共に前記第二ふた板の前記第一ふた板に対向している他側に位置している可動式エンドカバーであって、前記可動式エンドカバーと前記第二ふた板との間には第二逆転チャネルが形成され、前記第二逆転チャネルの延伸方向と前記第一逆転チャネルの延伸方向との間には挟角を有し、前記可動式エンドカバーはこれら前記貫通穴にそれぞれ連通されている複数のスルーホールを有している可動式エンドカバーと、
前記可動式エンドカバーに装設されていると共にこれら前記スルーホールを閉鎖している外部エンドカバーと、を含むことを特徴とする、
ローラー型リニアガイドウェイ。
【請求項2】
他の1つの前記エンドカバーユニットは前記第一ふた板と、前記第二ふた板と、閉鎖式エンドカバーと、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のローラー型リニアガイドウェイ。
【請求項3】
前記スライダーにはスライド方向に沿って4つの転動面が設けられ、且つ前記スライド方向に沿って第一端部及び第二端部が定義され、これら前記非負荷チャネルは前記スライダーの前記第一端部及び前記第二端部を貫通し、前記レールの外周面には複数の転動溝を有し、これら前記転動溝がこれら前記転動面と共同でこれら前記負荷チャネルを形成し、これら前記負荷チャネル及びこれら前記非負荷チャネルの数量は4つであり、何れか1つの前記第一ふた板は前記スライダーの第一端部に配置され、他の1つの前記第一ふた板は前記スライダーの第二端部に配置され、これら前記第一ふた板は本体部及び前記本体部に連接されていると共にこれら前記孔部に連通されている4つの逆流管を有し、これら前記本体部は前記スライド方向に沿って背向する内側及び外側を有し、これら前記逆流管は前記内側に連接されていると共にこれら前記非負荷チャネルにそれぞれ挿設され、前記本体部の外側には2つの第一逆転部を有し、これら前記第二ふた板はこれら前記第一ふた板の外側にそれぞれ配置され、これら前記第二ふた板は前記スライド方向に沿って背向する内部対応側及び外部対応側を有し、前記内部対応側は2つの第一逆転面を有し、これら前記第一逆転面はこれら前記第一逆転部に対向していると共に共同でこれら前記第一逆転チャネルを形成し、前記外部対応側は2つの第二逆転部を有し、これら前記第二ふた板の貫通穴の数量は4つであり、前記可動式エンドカバーは前記第一端部に位置し、且つ前記第二ふた板に対向する第一側部を有し、前記第一側部は2つの第二逆転面を有し、これら前記第二逆転面はこれら前記第二逆転部に対向していると共に共同で前記第二逆転チャネルを形成し、前記スルーホールの数量は4つであることを特徴とする請求項2に記載のローラー型リニアガイドウェイ。
【請求項4】
これら前記非負荷チャネルは第一非負荷チャネル、第二非負荷チャネル、第三非負荷チャネル、及び第四非負荷チャネルと定義され、これら前記負荷チャネルは第一負荷チャネル、第二負荷チャネル、第三負荷チャネル、及び第四負荷チャネルと定義され、これら前記逆流管は第一逆流管、第二逆流管、第三逆流管、及び第四逆流管と定義され、前記第一端部に位置している第一ふた板の前記第一逆流管は前記第一非負荷チャネルに挿設され、前記第二逆流管は前記第二非負荷チャネルに挿設され、前記第三逆流管は前記第三非負荷チャネルに挿設され、前記第四逆流管は前記第四非負荷チャネルに挿設され、前記第二端部に位置している第一ふた板の前記第一逆流管は前記第三非負荷チャネルに挿設され、前記第二逆流管は前記第四非負荷チャネルに挿設され、前記第三逆流管は前記第一非負荷チャネルに挿設され、前記第四逆流管は前記第二非負荷チャネルに挿設され、前記第一端部に位置している第一逆転チャネルの数量は2つであり、このうちの1つの前記第一逆転チャネルは前記第一非負荷チャネル及び第二負荷チャネルに連通され、他の1つの前記第一逆転チャネルは前記第四非負荷チャネル及び第三負荷チャネルに連通され、前記第二端部に位置している第一逆転チャネルの数量は2つであり、このうちの1つの前記第一逆転チャネルは前記第二非負荷チャネル及び第一負荷チャネルに連通され、他の1つの前記第一逆転チャネルは前記第三非負荷チャネル及び第四負荷チャネルに連通され、前記第二逆転チャネルの数量は2つであり、このうちの1つの前記第二逆転チャネルは前記第二非負荷チャネル及び第一負荷チャネルに連通され、他の1つの前記第二逆転チャネルは前記第三非負荷チャネル及び第四負荷チャネルに連通されていることを特徴とする請求項3に記載のローラー型リニアガイドウェイ。
【請求項5】
前記外部エンドカバーは4つのシールド部を有し、これら前記シールド部は前記スルーホールをそれぞれ閉鎖し、これら前記シールド部は前記スライド方向に沿って延伸され、これら前記シールド部は2つの第一シールド部及び2つの第二シールド部に区分され、前記第一シールド部は前記スライド方向に沿った長さが前記第二シールド部のスライド方向に沿った長さより長く、これら前記シールド部はガイド面を有し、これら前記ガイド面は弧形面であると共にこれら前記転動部材を逆転するようにガイドし、これら前記第一シールド部のガイド面は第一ガイド面であり、これら前記第二シールド部のガイド面は第二ガイド面であり、前記第一ガイド面は前記第一逆転チャネルの側壁であり、前記第二ガイド面は前記第二逆転チャネルの側壁であることを特徴とする請求項3に記載のローラー型リニアガイドウェイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リニアガイドウェイに関し、更に詳しくは、逆流システムを有するリニアガイドウェイに関する。
【背景技術】
【0002】
リニアガイドウェイの逆流システムは一般的に転動部材、逆流チャネル、逆流モジュール等を備え、且つ独立した部材を組み合わせる方式及び一体成形する方式に大別されている。
【0003】
逆流システムは独立した部材を組み合わせる方式(例えば、下記特許文献1の図1A図1B参照)の設計では、第一逆転チャネルR1が第一逆流管91、第一逆流部92、及び第一チャネル93により形成され、第一逆転チャネルR1に装設されているローラーWは前記第一逆流管91を貫通している第一コラムホール911により挿入される。
また、図2A図2Bに示すように、第一逆流管91はふた板Jにより被覆され、ふた板Jのターン部J1は前記第一コラムホール911を完全に閉鎖し、前記ふた板Jが被覆した後(図3A図3B参照)、第二逆流管97、第二逆流部98、及びふた板Jの逆転部J2が第二逆転チャネルR2を形成する。逆転部J2には第二コラムホールJ21が開設され、前記第二逆転チャネルR2に装設されているローラーWは第二コラムホールJ21により挿入される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】台湾特許出願公開第422762号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した従来の技術では、この設計は組み立て時に先ず第一逆転チャネルR1内に収容されている2列のローラーWを挿入し、ふた板Jをかけて前記第一コラムホール911を閉鎖した後に第二コラムホールJ21により他の2列のローラーWを挿入し、最後にエンドカバーを取り付ける。このため、4列のローラーを同時に挿入できないという問題が発生し、組み立て工程が増加し、組み立てにかかる時間が延びた。
【0006】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、その目的は、ローラー型リニアガイドウェイを提供することにある。
本発明によれば、スライダーの同側に4列のローラーを一度に挿入できず、組み立て効率が低いという問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の一態様のローラー型リニアガイドウェイは、レールと、前記レールにスライド可能に覆設され、複数の非負荷チャネルを有し、前記レールと共同で複数の負荷チャネルを形成しているスライダーと、前記スライダーの両端に装設されている2つのエンドカバーユニットであって、これらエンドカバーユニットとこれら前記負荷チャネル及びこれら前記非負荷チャネルと共同で複数の転動部材が逆流するための循環経路を構成している2つのエンドカバーユニットと、を備え、このうちの1つの前記エンドカバーユニットは、前記スライダーに装設され、これら前記非負荷チャネルに連通されている複数の孔部を有している第一ふた板と、前記第一ふた板の前記スライダーに対向している他側に装設されている第二ふた板であって、前記第二ふた板と前記第一ふた板との間には第一逆転チャネルが形成され、前記第一逆転チャネルは前記負荷チャネル及び前記非負荷チャネルに連通され、前記第二ふた板は前記第一ふた板のこれら前記孔部にそれぞれ連通されている複数の貫通穴を有している第二ふた板と、前記スライダーのうちの一端に装設されていると共に前記第二ふた板の前記第一ふた板に対向している他側に位置している可動式エンドカバーであって、前記可動式エンドカバーと前記第二ふた板との間には第二逆転チャネルが形成され、前記第二逆転チャネルの延伸方向と前記第一逆転チャネルの延伸方向との間には挟角を有し、前記可動式エンドカバーはこれら前記貫通穴にそれぞれ連通されている複数のスルーホールを有している可動式エンドカバーと、前記可動式エンドカバーに装設されていると共にこれら前記スルーホールを閉鎖している外部エンドカバーと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
上述のように、本発明は可動式エンドカバーのスルーホール、第二ふた板の貫通穴、第一ふた板の孔部、及び非負荷チャネルが連通されることにより、転動部材が前記スルーホール、貫通穴、孔部を経て非負荷チャネル内に直接挿入されるため、4列の転動部材を同時に挿入可能になり、裏返したり転動部材を分けて挿入する必要がなく、組み立てにかかる時間を大幅に短縮し、自動化の可能性を高める。
【0010】
本発明の他の特徴について、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】従来のローラー型リニアガイドウェイのローラを第一逆転チャネルに装設されている概略構成図である。
図1B図1Aの断面図である。
図2A】従来のローラー型リニアガイドウェイのふた板が覆われた概略図である。
図2B図2Aの断面図である。
図3A】従来のローラー型リニアガイドウェイのローラを第二逆転チャネルに装設されている概略構成図である。
図3B図3Aの断面図である。
図4】本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイを示す傾斜図である。
図5】本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイを示す分解図である。
図6】本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイのふた板とスライダーを示す傾斜図である。
図7】本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイの他の視角の第一ふた板と第二ふた板を示す傾斜図である。
図8】本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイの他の視角の第二ふた板と第2つの可動式エンドカバーを示す傾斜図である。
図9】本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイの他の視角の可動式エンドカバーと外部エンドカバーを示す傾斜図である。
図10】本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイの第一ふた板をスライダーに装設されている概略構成図である。
図11】本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイの第二ふた板を第一ふた板の外部に装設されている概略構成図である。
図12】本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイの可動式エンドカバーを第一ふた板と第一ふた板の外部に覆設されている概略構成図である。
図13図11の13-13に示す断面図である。
図14図11の14-14に示す断面図である。
図15図4の15-15に示す断面図である。
図16】本発明のスライダーの第二端に装設されている第二ふた板、閉鎖式エンドカバーを示す傾斜図である。
図17】本発明の他の実施例に係るローラー型リニアガイドウェイを示す分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0013】
まず、図4~16を参照しながら、本発明の一実施例に係るローラー型リニアガイドウェイをさらに詳しく説明する。
本実施例では、レール10と、スライダー20と、2つのエンドカバーユニットQと、を備えている。各前記エンドカバーユニットQは前記スライダー20の両端にそれぞれ装設され、このうちの1つの前記エンドカバーユニットQは第一ふた板40と、第二ふた板50と、可動式エンドカバー60と、外部エンドカバー70と、を含み、他の1つの前記エンドカバーユニットQは前記第一ふた板40と、前記第二ふた板50と、閉鎖式エンドカバー80と、を含む。前記レール10は細長い形状を呈し、前記レール10の外周面には第一転動溝11と、第二転動溝12と、第三転動溝13と、第四転動溝14と、を有している。
【0014】
前記スライダー20は前記レール10にスライド可能に覆設され、前記スライダー20にはスライド方向Xに沿って4つの非負荷チャネル21が設けられ、これら前記非負荷チャネル21は第一非負荷チャネル211、第二非負荷チャネル212、第三非負荷チャネル213、及び第四非負荷チャネル214と定義されている。
前記第一非負荷チャネル211は前記第二非負荷チャネル212に隣接していると共に前記スライダー20の一側に位置し、前記第三非負荷チャネル213は前記第四非負荷チャネル214に隣接していると共に前記スライダー20の他側に位置している。前記スライダー20は前記スライド方向Xに沿って第一転動面221と、第二転動面222と、第三転動面223と、第四転動面224と、を有し、前記スライダー20には前記スライド方向Xに沿って第一端部20A及び第二端部20Bが定義されている。
【0015】
前記スライダー20及び前記レール10が共同で4つの負荷チャネルTを形成し、これら前記負荷チャネルTが第一負荷チャネルT1、第二負荷チャネルT2、第三負荷チャネルT3、及び第四負荷チャネルT4と定義されている。前記第一転動溝11及び前記第一転動面221が共同で前記第一負荷チャネルT1を形成し、前記第二転動溝12及び前記第二転動面222が共同で前記第二負荷チャネルT2を形成し、前記第三転動溝13及び前記第三転動面223が共同で前記第三負荷チャネルT3を形成し、前記第四転動溝14及び前記第四転動面224が共同で前記第四負荷チャネルT4を形成している。
【0016】
好ましくは、2つの保持具30をさらに備え、前記2つの保持具30は前記スライダー20に装設され、複数の転動部材Rを保持するために用い、このうちの1つの前記保持具30は前記第一転動面221及び第二転動面222に対向し、他の1つの前記保持具30は前記第三転動面223及び第四転動面224に対向している。
【0017】
図5乃至図7を参照する。これら前記第一ふた板40は本体部41及び前記本体部41に連接されている4つの逆流管42を有し、これら前記逆流管42は孔部Hをそれぞれ貫通し、これら前記孔部Hは前記本体部41を貫通している。このうちの1つの前記第一ふた板40は前記スライダー20の第一端部20Aに設置され、他の1つの前記第一ふた板40は前記スライダー20の第二端部20Bに設置されている。これら前記本体部41は前記スライド方向Xに沿って背向する内側41A及び外側41Bを有し、これら前記逆流管42は前記内側41Aに連接されている。これら前記逆流管42が第一逆流管421、第二逆流管422、第三逆流管423、及び第四逆流管424と定義されている。
前記第一端部20Aに位置している第一ふた板40の前記第一逆流管421は前記第一非負荷チャネル211に挿設され、前記第二逆流管422は前記第二非負荷チャネル212に挿設され、前記第三逆流管423は前記第三非負荷チャネル213に挿設され、前記第四逆流管424は前記第四非負荷チャネル214に挿設されている。
前記第二端部20Bに位置している第一ふた板40の前記第一逆流管421は前記第三非負荷チャネル213に挿設されていると共に他の1つの前記第一ふた板40の第三逆流管423に突き合わせ接合されている。
前記第二端部20Bに位置している第一ふた板40の前記第二逆流管422は前記第四非負荷チャネル214に挿設されていると共に他の1つの前記第一ふた板40の第四逆流管424に突き合わせ接合されている。前記第二端部20Bに位置している第一ふた板40の前記第三逆流管423は前記第一非負荷チャネル211に挿設されていると共に他の1つの前記第一ふた板40の第一逆流管421に突き合わせ接合されている。前記第二端部20Bに位置している第一ふた板40の前記第四逆流管424は前記第二非負荷チャネル212に挿設されていると共に他の1つの前記第一ふた板40の第二逆流管422に突き合わせ接合され、これら前記逆流管42の孔部Hが突き合わせ接合されることにより連通され、これら前記孔部Hはこれら前記転動部材Rを収容するために用いている。
【0018】
各前記本体部41の外側41Bには2つの第一逆転部411をそれぞれ有している。前記2つの第一逆転部411は第一逆転方向Y1に沿って延伸され、このうちの1つの前記第一逆転部411は前記第一逆流管421に連接され、他の1つの前記第一逆転部411は前記第四逆流管424に連接されている。
【0019】
また、図5図7に示すように、これら前記第二ふた板50は前記第一ふた板40の外側41Bに設置され、これら前記第二ふた板50は前記スライド方向Xに沿って背向する内部対応側51及び外部対応側52を有し、前記内部対応側51は2つの第一逆転面511を有している。これら前記第一逆転面511は弧形面であり、且つ前記第一逆転方向Y1に沿って延伸され、これら前記第一逆転部411に対向していると共に共同で第一逆転チャネルK1を形成している。
【0020】
図10図15を参照する。前記第一端部20Aに位置している1つの前記第一逆転チャネルK1が前記第一非負荷チャネル211及び第二負荷チャネルT2に連通され、他の1つの前記第一逆転チャネルK1が前記第四非負荷チャネル214及び第三負荷チャネルT3に連通されている。前記第二端部20Bに位置している1つの前記第一逆転チャネルK1が前記第二非負荷チャネル212及び第一負荷チャネルT1に連通され、他の1つの前記第一逆転チャネルK1が前記第三非負荷チャネル213及び第四負荷チャネルT4に連通されている。
【0021】
図7を参照する。前記第二ふた板50は4つの貫通の貫通穴53を有し、これら前記貫通穴53はそれぞれ第一貫通穴531、第二貫通穴532、第三貫通穴533、及び第四貫通穴534である。前記第一貫通穴531の位置は前記第一非負荷チャネル211に対応し、前記第二貫通穴532の位置は前記第二非負荷チャネル212に対応し、前記第三貫通穴533の位置は前記第三非負荷チャネル213に対応し、前記第四貫通穴534の位置は前記第四非負荷チャネル214に対応している(図8参照)。
前記外部対応側52は2つの第二逆転部521を有し、前記2つの第二逆転部521は第二逆転方向Y2に沿って延伸され、前記第二逆転方向Y2と前記第一逆転方向Y1との間には挟角を有している。好ましくは、前記第二逆転方向Y2及び前記第一逆転方向Y1は垂直になっている。
【0022】
図5図8図9に示すように、前記可動式エンドカバー60は前記第一ふた板40及び第二ふた板50の外側に被装し、且つ前記スライダー20の第一端部20Aに位置し、前記スライド方向Xに沿って背向する第一側部61及び第二側部62を有している。前記第一側部61は前記第二ふた板50に対向し、前記第二側部62は前記第二ふた板50に背向している。前記第一側部61は2つの第二逆転面611を有し、前記2つの第二逆転面611は前記第二逆転方向Y2に沿って延伸されている。これら前記第二逆転面611は弧形面であり、且つこれら前記第二逆転部521に対向していると共に共同で第二逆転チャネルK2を形成している(図15参照)。
前記スライド方向Xにおける前記第二逆転チャネルK2の位置はスライド方向Xにおける前記第一逆転チャネルK1の位置とは異なり、前記第一逆転チャネルK1は前記第二逆転チャネルK2よりも前記スライダー20に接近している。このうちの1つの前記第二逆転チャネルK2は前記第二非負荷チャネル212及び第一負荷チャネルT1に連通され、他の1つの前記第二逆転チャネルK2は前記第三非負荷チャネル213及び第四負荷チャネルT4に連通され、好ましくは、前記第二逆転チャネルK2の延伸方向と前記第一逆転チャネルK1の延伸方向は垂直になっている。
【0023】
図8図9を参照する。前記可動式エンドカバー60は貫通する4つのスルーホール63を有し、これら前記スルーホール63はそれぞれ第一スルーホール631、第二スルーホール632、第三スルーホール633、及び第四スルーホール634である。前記第一スルーホール631の位置は前記第一貫通穴531に対応し、前記第二スルーホール632の位置は前記第二貫通穴532に対応し、前記第三スルーホール633の位置は前記第三貫通穴533に対応し、前記第四スルーホール634の位置は前記第四貫通穴534に対応し、前記第二側部62は収容溝621を有している。
【0024】
図9に示すように、前記外部エンドカバー70は4つのシールド部71を有し、これら前記シールド部71は前記第一スルーホール631、前記第二スルーホール632、前記第三スルーホール633、及び前記第四スルーホール634をそれぞれ閉鎖している。このうちの2つの前記シールド部71と他の2つの前記シールド部71との間に接続部72が連接され、前記接続部72は前記収容溝621内に収容されている。本実施例では、これら前記シールド部71はバンプであり、且つ前記スライド方向Xに沿って延伸され、ガイド面711をそれぞれ有している。これら前記ガイド面711は弧形面であり、前記第一逆転チャネルK1または第二逆転チャネルK2の側壁として形成され、これら前記転動部材Rが逆転するようにガイドするために用いている。
【0025】
本発明の好ましい実施形態では、図9図15に示すように、これら前記シールド部71は2つの第一シールド部71A及び2つの第二シールド部71Bにさらに区分され、前記2つの第一シールド部71Aは前記第一スルーホール631及び前記第四スルーホール634を閉鎖し、前記2つの第二シールド部71Bは前記第二スルーホール632及び前記第三スルーホール633を閉鎖している。
前記第一シールド部71Aはスライド方向Xに沿った長さが前記第二シールド部71Bのスライド方向Xに沿った長さより長い。前記2つの第一シールド部71Aのガイド面711は第一ガイド面711Aであり、前記第一ガイド面711Aは前記第一逆転チャネルK1の側壁である。前記2つの第二シールド部71Bのガイド面711は第二ガイド面711Bであり、前記第二ガイド面711Bは前記第二逆転チャネルK2の側壁である。
【0026】
図5図16に示すように、前記閉鎖式エンドカバー80は前記第一ふた板40及び第二ふた板50の外側に被装し、前記閉鎖式エンドカバー80は前記スライダー20の第二端部20Bに位置し、前記閉鎖式エンドカバー80は閉鎖型内側81を有し、前記閉鎖型内側81は前記第二ふた板50に対向していると共に2つの湾曲部82を有している。
前記湾曲部82は前記第二逆転方向Y2に沿って延伸され、且つこれら前記第二逆転部521に対向していると共に前記第二逆転部521と共同で第三逆転チャネルK3を形成している(図15参照)。前記スライド方向Xにおける前記第三逆転チャネルK3の位置はスライド方向Xにおける前記第一逆転チャネルK1の位置とは異なり、前記第一逆転チャネルK1は前記第三逆転チャネルK3よりも前記スライダー20に接近している。このうちの1つの前記第三逆転チャネルK3は前記第一非負荷チャネル211及び第二負荷チャネルT2に連通され、他の1つの前記第三逆転チャネルK3は前記第四非負荷チャネル214及び第三負荷チャネルT3に連通されている。
前記閉鎖型内側81には2つの閉鎖型凸部83をさらに有し、このうちの1つの閉鎖型凸部83は前記第一貫通穴531を閉鎖し、他の1つの前記閉鎖型凸部83は前記第四貫通穴534を閉鎖する。
【0027】
好ましくは、図5に示すように、2つの固定具Cをさらに有し、このうちの1つの前記固定具Cは前記可動式エンドカバー60にロックされ、前記外部エンドカバー70を前記固定具Cと可動式エンドカバー60との間に位置させ、前記外部エンドカバー70を固定する。他の1つの前記固定具Cは前記閉鎖式エンドカバー80にロックされ、前記閉鎖式エンドカバー80を固定する。
【0028】
次に、図17を参照しながら、本発明の他の実施例に係るローラー型リニアガイドウェイをさらに詳しく説明する。本実施例では、レール10と、スライダー20と、2つのエンドカバーユニットQと、を備えている。各前記エンドカバーユニットQは前記スライダー20の両端にそれぞれ装設され、前記2つのエンドカバーユニットQは第一ふた板40と、第二ふた板50と、可動式エンドカバー60と、外部エンドカバー70と、をそれぞれ含む。
【0029】
前記スライダー20は前記レール10にスライド可能に覆設されていると共に複数の非負荷チャネル21を有し、且つ前記レール10と共同で複数の負荷チャネルTを形成している。前記スライダー20には前記スライド方向Xに沿って前記第一端部20A及び前記第二端部20Bが定義されている。
【0030】
これら前記第一ふた板40は前記スライダー20の第一端部20A及び第二端部20Bにそれぞれ装設され、前記第一ふた板40はこれら前記非負荷チャネル21に連通されている複数の孔部Hを有している。
【0031】
これら前記第二ふた板50は前記スライダー20の第一端部20A及び第二端部20Bにそれぞれ装設され、これら前記第二ふた板50は前記第一ふた板40の前記スライダー20に対向している他側にそれぞれ装設され、前記第二ふた板50と前記第一ふた板40との間には前記第一逆転チャネルK1が形成されている。前記第一逆転チャネルK1は前記負荷チャネルT及び前記非負荷チャネル21に連通され、前記第二ふた板50は前記第一ふた板40のこれら前記孔部Hにそれぞれ連通されている複数の貫通穴53を有している。
【0032】
2つの可動式エンドカバー60は前記スライダー20の前記第一端部20A及び前記第二端部20Bにそれぞれ装設され、各前記可動式エンドカバー60は何れか1つの前記第二ふた板50の前記第一ふた板40に対向している他側に位置している。
前記可動式エンドカバー60と前記第二ふた板50との間には前記第二逆転チャネルK2が形成され、前記第二逆転チャネルK2の延伸方向と前記第一逆転チャネルK1の延伸方向との間には挟角を有している。前記可動式エンドカバー60はこれら前記貫通穴53にそれぞれ連通されている複数のスルーホール63を有している。
【0033】
2つの外部エンドカバー70はこれら前記可動式エンドカバー60にそれぞれ装設されていると共にこれら前記スルーホール63を閉鎖している。
【0034】
以上は本発明の各実施例の主な構成の形態の説明であり、本発明の作動方式及び効果については以下に説明する。
【0035】
図10図15を参照する。これら前記転動部材Rは転動時に、第一非負荷チャネル211から前記第一端部20Aに移動し、前記第一逆転チャネルK1を通過して前記第二負荷チャネルT2に移動し、前記第二端部20Bに移動した後に前記第三逆転チャネルK3を通過して前記第一非負荷チャネル211に再度進入する。
また、図11図15に示すように、第二非負荷チャネル212に位置している転動部材Rは前記第一端部20Aに移動し、前記第二逆転チャネルK2を通過して前記第一負荷チャネルT1に移動し、前記第二端部20Bに移動した後に前記第一逆転チャネルK1を通過して前記第二非負荷チャネル212に再度進入する。転動部材Rが前記第三負荷チャネルT3、第四負荷チャネルT4、第三非負荷チャネル213、及び第四非負荷チャネル214を循環する方式は、第一負荷チャネルT1、第二負荷チャネルT2、第一非負荷チャネル211、及び第二非負荷チャネル212を循環する方式と同じであるため、その説明を省略する。
【0036】
図12を参照する。本発明は可動式エンドカバー60のスルーホール63、第二ふた板50の貫通穴53、第一ふた板40の孔部H、及び非負荷チャネル21が連通されることにより、これら前記転動部材Rが前記スルーホール63、貫通穴53、及び孔部Hを経て前記非負荷チャネル21内に直接挿入される。これにより、4列の転動部材Rを同時に挿入可能になり、裏返したり転動部材Rを分けて挿入する必要がなく、組み立てにかかる時間を大幅に短縮し、自動化の可能性を高めている。
【0037】
このほか、本発明はスライダー20の第一端部20A及び第二端部20Bには全く同じ第一ふた板40及び第二ふた板50が対称に装設されている。従来技術の開放端と比較すると、閉鎖端の部材の設計が異なり、成形費用が節約され、自動化された組み立ての効率が向上する。
【0038】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
91 第一逆流管
911 第一コラムホール
92 第一逆流部
93 第一チャネル
R1 第一逆転チャネル
97 第二逆流管
98 第二逆流部
R2 第二逆転チャネル
J ふた板
J1 ターン部
J2 逆転部
J21 第二コラムホール
W ローラー
10 レール
11 第一転動溝
12 第二転動溝
13 第三転動溝
14 第四転動溝
20 スライダー
20A 第一端部
20B 第二端部
21 非負荷チャネル
211 第一非負荷チャネル
212 第二非負荷チャネル
213 第三非負荷チャネル
214 第四非負荷チャネル
221 第一転動面
222 第二転動面
223 第三転動面
224 第四転動面
30 保持具
40 第一ふた板
41 本体部
411 第一逆転部
41A 内側
41B 外側
42 逆流管
421 第一逆流管
422 第二逆流管
423 第三逆流管
424 第四逆流管
50 第二ふた板
51 内部対応側
511 第一逆転面
52 外部対応側
521 第二逆転部
53 貫通穴
531 第一貫通穴
532 第二貫通穴
533 第三貫通穴
534 第四貫通穴
60 可動式エンドカバー
61 第一側部
611 第二逆転面
62 第二側部
621 収容溝
63 スルーホール
631 第一スルーホール
632 第二スルーホール
633 第三スルーホール
634 第四スルーホール
70 外部エンドカバー
71 シールド部
71A 第一シールド部
71B 第二シールド部
711 ガイド面
711A 第一ガイド面
711B 第二ガイド面
72 接続部
80 閉鎖式エンドカバー
81 閉鎖型内側
82 湾曲部
83 閉鎖型凸部
C 固定具
X スライド方向
Y1 第一逆転方向
Y2 第二逆転方向
T 負荷チャネル
T1 第一負荷チャネル
T2 第二負荷チャネル
T3 第三負荷チャネル
T4 第四負荷チャネル
R 転動部材
K1 第一逆転チャネル
K2 第二逆転チャネル
K3 第三逆転チャネル
H 孔部
Q エンドカバーユニット

【要約】
【課題】ローラー型リニアガイドウェイを提供する。
【解決手段】レールと、レールに覆設されているスライダーと、スライダーの両端に装設されているエンドカバーユニットと、を備え、このうちの1つのエンドカバーユニットは、第一ふた板と、第二ふた板と、可動式エンドカバーと、外部エンドカバーと、を含む。第一ふた板は非負荷チャネルに連通されている複数の孔部を有し、第二ふた板は第一ふた板に装設されていると共に孔部に連通されている貫通穴を有し、可動式エンドカバーは前記スライダーのうちの一端に装設されていると共に貫通穴に連通されているスルーホールを有している。外部エンドカバーはスルーホールを閉鎖し、複数の転動部材を逆流させる。本発明は可動式エンドカバーのスルーホール、第二ふた板の貫通穴、第一ふた板の孔部、及び非負荷チャネルが連通されることにより、4列の転動部材が同時に挿入可能になる。
【選択図】図5
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17