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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-27
(45)【発行日】2023-03-07
(54)【発明の名称】施工情報出力装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   E04H 1/04 20060101AFI20230228BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20230228BHJP
【FI】
E04H1/04 Z ESW
G06Q50/08
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021018563
(22)【出願日】2021-02-08
(65)【公開番号】P2022121291
(43)【公開日】2022-08-19
【審査請求日】2022-05-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521564630
【氏名又は名称】Ring-ndx株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(72)【発明者】
【氏名】蔭山 貴弘
【審査官】沖原 有里奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-028024(JP,A)
【文献】特開2003-022299(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 1/00-1/14
G06Q 50/08
E04G 23/00-23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
居住者による集合住宅のメンテナンスに関する要望に対する、施工業者からの回答を含む当該集合住宅の施工に関する情報を施工情報として前記居住者に提供する施工情報出力装置であって、
前記居住者から前記メンテナンスの形態の概要を概要情報として取得する概要情報取得部と、
取得された前記概要情報に基づいて、前記回答を前記施工業者から得るための前記要望に含める1以上の項目についてのアドバイスを提供するアドバイス提供部と、
前記居住者から、前記1以上の項目を含む前記要望とメンテナンス対象設備の経時的な状態の変化とを要望情報として取得する要望情報取得部と、
取得した概要情報及び要望情報に基づいて、複数の施工業者に公開する公開情報を生成する公開情報生成部と、
生成された公開情報に基づいて、前記複数の施工業者のうちの少なくとも一部からの前記施工情報を収集する収集部と、
収集された前記施工情報を出力する施工情報出力部と、
を備える施工情報出力装置。
【請求項2】
前記要望情報取得部は、前記メンテナンス対象設備の状態を一度取得した後に、状態の変化に応じてさらなる要望情報を取得し、
前記公開情報生成部は、複数の要望情報を含む前記公開情報を生成する請求項1に記載の施工情報出力装置。
【請求項3】
前記収集部は、前記公開情報に対して施工業者から提案された施工情報を収集する請求項1又は2に記載の施工情報出力装置。
【請求項4】
前記収集部は、前記公開情報に類似する過去の施工実績に基づいて、前記施工情報を収集する請求項1又は2に記載の施工情報出力装置。
【請求項5】
居住者による集合住宅のメンテナンスに関する要望に対する、施工業者からの回答を含む当該集合住宅の施工に関する情報を施工情報として前記居住者に提供する施工情報出力装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
居住者による集合住宅のメンテナンスに関する要望に対する、施工業者からの回答を含む当該集合住宅の施工に関する情報を施工情報として前記居住者に提供する施工情報出力装置であって、
前記居住者から前記メンテナンスの形態の概要を概要情報として取得する概要情報取得部、
取得された前記概要情報に基づいて、前記回答を前記施工業者から得るための前記要望に含める1以上の項目についてのアドバイスを提供するアドバイス提供部、
前記居住者から、前記1以上の項目を含む前記要望とメンテナンス対象設備の経時的な状態の変化とを要望情報として取得する要望情報取得部、
取得した概要情報及び要望情報に基づいて、複数の施工業者に公開する公開情報を生成する公開情報生成部、
生成された公開情報に基づいて、前記複数の施工業者のうちの少なくとも一部からの前記施工情報を収集する収集部、
収集された前記施工情報を出力する施工情報出力部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施工情報出力装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、マンション等の集合住宅では、居住者(区分所有者)によって管理組合が結成されることが知られている。管理組合は、集合住宅の設備維持及び修繕等の管理を実施する。管理組合は、設備維持及び修繕等の施工について、依頼する施工業者を決定する必要がある。これに対し、居住者がサービスを提供するオペレータと対話可能なサービス提供システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-217444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のように、居住者のサービス向上という観点で好ましい。一方、集合住宅における施工という観点では、居住者は、集合住宅ごとの施工内容及び経時的な状況の変化に合わせて、より適切な助言及び提案を受けることができればより好適である。
【0005】
本発明は、集合住宅に対する施工内容及び経時的な状況の変化に合わせて、より適切な助言及び提案を出力することが可能な施工情報出力装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、居住者による集合住宅のメンテナンスに関する要望に応じて、施工に関する情報を施工情報として提供する施工情報出力装置であって、前記居住者から前記メンテナンスの概要を概要情報として取得する概要情報取得部と、前記居住者から前記メンテナンスに関する要望とメンテナンス対象設備の経時的な状態の変化とを要望情報として取得する要望情報取得部と、取得した概要情報及び要望情報に基づいて、外部に公開する公開情報を生成する公開情報生成部と、生成された公開情報に基づいて、前記施工情報を収集する収集部と、収集された前記施工情報を出力する施工情報出力部と、を備える施工情報出力装置に関する。
【0007】
また、前記要望情報取得部は、状態の変化に応じて複数の要望情報を取得し、前記公開情報生成部は、複数の要望情報を含む前記公開情報を生成するのが好ましい。
【0008】
また、施工情報出力装置は、取得された概要情報に基づいて、前記要望情報に関するアドバイスを提供するアドバイス提供部をさらに備えるのが好ましい。
【0009】
また、前記収集部は、前記公開情報に対して施工業者から提案された施工情報を収集するのが好ましい。
【0010】
また、前記収集部は、前記公開情報に類似する過去の施工実績に基づいて、前記施工情報を収集するのが好ましい。
【0011】
また、本発明は、居住者による集合住宅のメンテナンスに関する要望に応じて、施工に関する情報を施工情報として提供する施工情報出力装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、前記居住者から前記メンテナンスの概要を概要情報として取得する概要情報取得部、前記居住者から前記メンテナンスに関する要望とメンテナンス対象設備の経時的な状態の変化とを要望情報として取得する要望情報取得部、取得した概要情報及び要望情報に基づいて、外部に公開する公開情報を生成する公開情報生成部、生成された公開情報に基づいて、前記施工情報を収集する収集部、収集された前記施工情報を出力する施工情報出力部、として機能させるプログラムに関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、集合住宅に対する施工内容及び経時的な状況の変化に合わせて、より適切な助言及び提案を出力することが可能な施工情報出力装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態の施工情報出力装置によって提示される要望と、要望に対して提示される施工内容とを示すイメージ図である。
図2】一実施形態の施工情報出力装置を含む情報システムを示す概略図である。
図3】一実施形態の施工情報出力装置の構成を示すブロック図である。
図4】一実施形態の施工情報出力装置からユーザ端末に提供されるページを示す画面図である。
図5】一実施形態の施工情報出力装置によって公開されるページを示す画面図である。
図6】一実施形態の施工情報出力装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係る施工情報出力装置及びプログラムについて、図1から図6を参照して説明する。
まず、施工情報出力装置を含む情報システム100の概要について説明する。
【0015】
情報システム100は、例えば、管理組合などの居住者による集合住宅のメンテナンスに関する要望に対して、施工業者及び施工内容を提案可能なシステムである。情報システム100は、例えば、図1に示すように、居住者によって提示される集合住宅のメンテナンスに関する要望に対して、施工業者から提示される施工業者名及び施工内容を取得する。情報システム100は、提示された施工業者名および施工内容について、要望を提示した居住者に提示する。また、情報システム100は、要望の提示後、居住者によって選択された施工内容に基づいて、選択された施工業者に通知する。このような情報システム100は、図2に示すように、ユーザ端末101と、業者端末102と、施工情報出力装置1と、を備える。
【0016】
ユーザ端末101は、例えば、パーソナルコンピュータ又はスマートフォン等の情報通信端末である。ユーザ端末101は、例えば、居住者が所持する端末である。また、ユーザ端末101は、提案される施工業者及び施工内容を表示可能な装置である。
【0017】
業者端末102は、例えば、パーソナルコンピュータ又はスマートフォン等の情報通信端末である。業者端末102は、居住者からの要望を表示可能に構成される。また、業者端末102は、施工業者の詳細及び施工内容を入力可能に構成される。
【0018】
施工情報出力装置1は、例えば、サーバである。施工情報出力装置1は、ネットワークNを介して、ユーザ端末101及び業者端末102に通信可能に構成される。施工情報出力装置1は、居住者による集合住宅のメンテナンスに関する要望に応じて、施工に関する情報を施工情報として提供する。これにより、施工情報出力装置1は、居住者と施工業者との間の橋渡しを実施する。
【0019】
次に、本実施形態の施工情報出力装置1の構成について、図3を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、集合住宅の修繕工事に対して業者を選択する例で説明する。
施工情報出力装置1は、図2に示すように、概要情報取得部11と、要望情報取得部12と、アドバイス提供部13と、アドバイス格納部14と、公開情報生成部15と、公開情報格納部16と、公開情報出力部17と、収集部18と、施工情報格納部19と、施工情報出力部20と、決定対象取得部21と、通知部22と、を備える。
【0020】
概要情報取得部11は、例えば、CPUが動作することにより実現される。概要情報取得部11は、居住者からメンテナンスの概要を概要情報として取得する。概要情報取得部11は、例えば、概要情報として、ユーザ端末101から、集合住宅の修繕工事であることを概要情報として取得する。概要情報取得部11は、例えば、図4に示すような、ユーザ端末101に提供されるようなページを用いて、概要情報を取得する。概要情報取得部11は、例えば、メニュー又は検索結果から選択された概要情報を取得する。
【0021】
要望情報取得部12は、例えば、CPUが動作することにより実現される。要望情報取得部12は、居住者からメンテナンスに関する要望とメンテナンス対象設備の経時的な状態の変化とを要望情報として取得する。要望情報取得部12は、例えば、要望として、価格、工事内容、アフターサービス、及び前金を要望情報として取得する。また、要望情報取得部12は、例えば、メンテナンス対象設備の経時的な状態の変化について、階数、住居数、築年数、及び劣化部分の時間的な変化を要望情報として取得する。本実施形態において、要望情報取得部12は、状態の変化に応じて複数の要望情報を取得する。要望情報取得部12は、例えば、メンテナンス対象設備の状態を一度取得した後、状態の変化(例えば、設備の故障、変色、又は異常音の発生等)に応じて、さらなる要望情報を取得可能に構成される。
【0022】
アドバイス提供部13は、例えば、CPUが動作することにより実現される。アドバイス提供部13は、取得された概要情報に基づいて、要望情報に関するアドバイスを提供する。アドバイス提供部13は、例えば、概要情報に応じて、施工業者に対して提示する要望及び状態の変化について、より好ましい回答を期待できる項目をアドバイスする。具体的には、アドバイス提供部13は、修繕工事についてより適切な回答を期待できる、コスト、工事内容、品質、アフターフォロー、及び評価等を要望情報とすることをアドバイスする。
【0023】
アドバイス格納部14は、例えば、ハードディスク等の記録装置である。アドバイス格納部14は、概要情報ごとに、提供可能なアドバイスを格納する。
【0024】
公開情報生成部15は、例えば、CPUが動作することにより実現される。公開情報生成部15は、取得した概要情報及び要望情報に基づいて、外部に公開する公開情報を生成する。公開情報生成部15は、例えば、居住者ごとに、取得した概要情報及び要望情報を含むウェブページを生成する。公開情報生成部15は、例えば、図5に示すようなウェブページを生成する。本実施形態において、公開情報生成部15は、複数の要望情報を含む公開情報を生成する。公開情報生成部15は、例えば、複数回入力されたメンテナンス対象設備の状態の変化について、時系列的に並べて閲覧可能な公開情報を生成する。
【0025】
公開情報格納部16は、例えば、ハードディスク等の記録媒体である。公開情報格納部16は、生成された公開情報を格納する。
【0026】
公開情報出力部17は、例えば、CPUが動作することにより実現される。公開情報出力部17は、生成された公開情報を外部に出力する。公開情報出力部17は、例えば、業者端末102に対して、生成された公開情報のリストを出力する。また、公開情報出力部17は、業者端末102によって選択された公開情報について、詳細を業者端末102に出力する。
【0027】
収集部18は、例えば、CPUが動作することにより実現される。収集部18は、生成された公開情報に基づいて、施工情報を収集する。収集部18は、例えば、収集部18は、公開情報に対して施工業者から提案された施工情報を収集する。具体的には、収集部18は、施工業者名、価格、工事内容、及びアフターサービスの内容を含む施工情報を収集する。
【0028】
施工情報格納部19は、例えば、ハードディスクなどの記録装置である。施工情報格納部19は、収集した施工情報を格納する。
【0029】
施工情報出力部20は、例えば、CPUが動作することにより実現される。施工情報出力部20は、収集された施工情報を出力する。施工情報出力部20は、例えば、収集した施工情報をユーザ端末101に出力する。
【0030】
決定対象取得部21は、例えば、CPUが動作することにより実現される。決定対象取得部21は、居住者によって依頼対象として決定された施工情報を取得する。決定対象取得部21は、例えば、ユーザ端末101から、決定された施工情報を取得する。
【0031】
通知部22は、例えば、CPUが動作することにより実現される。通知部22は、決定された施工情報に対応する施工業者の業者端末102に対して、決定されたことを通知する。また、通知部22は、前金の入金があったことを業者端末102に通知する。
【0032】
次に、施工情報出力装置1の動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、概要情報取得部11は、概要情報を取得する(ステップS1)。次いで、アドバイス提供部13は、概要情報に基づいてアドバイスをユーザ端末101に送信する(ステップS2)。
【0033】
次いで、要求情報取得部は、要求情報を取得する(ステップS3)。次いで、公開情報生成部15は、概要情報及び要求情報に基づいて、公開情報を生成する(ステップS4)。公開情報出力部17は、生成した公開情報を出力する(ステップS5)。
【0034】
次いで、メンテナンス対象設備の状態変化があったか否かが判断される(ステップS6)。状態変化があった場合(ステップS6:YES)、処理は、ステップS3に戻る。一方、状態に変化が無い場合(ステップS6:NO)、処理は、ステップS7に進む。
【0035】
ステップS7において、収集部18は、施工情報を収集する。次いで、施工情報出力部20は、収集した施工情報を出力する(ステップS8)。次いで、決定対象取得部21は、決定対象となる施工情報を取得する(ステップS9)。次いで、通知部22は、決定された施工情報に対応する施工業者に対して、決定したことを通知する(ステップS10)。
【0036】
次に、プログラムについて説明する。
施工情報出力装置1に含まれる各構成は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせによりそれぞれ実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0037】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、表示プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0038】
以上、本実施形態に係る施工情報出力装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(1)居住者による集合住宅のメンテナンスに関する要望に応じて、施工に関する情報を施工情報として提供する施工情報出力装置1であって、居住者からメンテナンスの概要を概要情報として取得する概要情報取得部11と、居住者からメンテナンスに関する要望とメンテナンス対象設備の経時的な状態の変化とを要望情報として取得する要望情報取得部12と、取得した概要情報及び要望情報に基づいて、外部に公開する公開情報を生成する公開情報生成部15と、生成された公開情報に基づいて、施工情報を収集する収集部18と、収集された施工情報を出力する施工情報出力部20と、を備える。
また、居住者による集合住宅のメンテナンスに関する要望に応じて、施工に関する情報を施工情報として提供する施工情報出力装置1としてコンピュータを機能させるプログラムであって、コンピュータを、居住者からメンテナンスの概要を概要情報として取得する概要情報取得部11、居住者からメンテナンスに関する要望とメンテナンス対象設備の経時的な状態の変化とを要望情報として取得する要望情報取得部12、取得した概要情報及び要望情報に基づいて、外部に公開する公開情報を生成する公開情報生成部15、生成された公開情報に基づいて、施工情報を収集する収集部18、収集された施工情報を出力する施工情報出力部20、として機能させる。
これにより、集合住宅に対する施工内容及び経時的な状況の変化に合わせて、施工情報を収集及び通知することができる。したがって、施工に関して、より適切な助言及び提案を出力することができる。
【0039】
(2)要望情報取得部12は、状態の変化に応じて複数の要望情報を取得し、公開情報生成部15は、複数の要望情報を含む公開情報を生成する。これにより、状況の変化に応じた施工情報を得やすくなり、よりメンテナンス対象設備の状況に応じた施工内容の提案を受けることができる。したがって、現場の状況と提案内容との乖離を抑止することができる。
【0040】
(3)施工情報出力装置1は、取得された概要情報に基づいて、要望情報に関するアドバイスを提供するアドバイス提供部13をさらに備える。これにより、どのような要望情報を提供すべきかを居住者に対して示すことができるので、より適切な施工情報を得る可能性を向上することができる。
【0041】
(4)収集部18は、公開情報に対して施工業者から提案された施工情報を収集する。これにより、実際に施工業者による見立てを施工情報として容易に収集することができる。
【0042】
以上、本発明の施工情報出力装置及びプログラムの好ましい一実施形態につき説明したが、本開示は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態において、収集部18は、施工業者から提供される施工情報を収集するとしたが、これに制限されない、収集部18は、公開情報に類似する過去の施工実績に基づいて、施工情報を収集してもよい。収集部18は、例えば、過去の施工実績を格納する施工実績格納部(図示せず)から、公開情報に類似する過去の施工実績を収集してもよい。
【0043】
また、上記実施形態において、概要情報として修繕工事が例として説明されたが、これに制限されない。概要情報は、鳩の糞被害であってもよい。また、要望情報として、屋上、ベランダ3戸、RC10F、全50戸、至急の発注、価格、除去方法、除去後の確認方法、及び健康被害の立証を取得してもよい。また、要望情報に含まれる状態の変化について、鳩の巣の有無、雛の状況等を取得してもよい。これに対し、施工情報として、施工業者名、価格、忌避剤の設置、施工後の定期レポート、提携病院先の紹介等を収集してもよい。また、概要情報は、LEDの交換作業等であってもよい。また、要望情報に、保証期間等を含めてもよい。
【0044】
また、上記実施形態において、施工情報出力装置1は、施工情報の収集する装置として説明されたが、これに制限されない。施工情報出力装置1は、居住者への仕事の斡旋等のための情報を収集する装置として用いられてもよい。
【0045】
また、上記実施形態において、アドバイス提供部13は、アドバイス格納部14からアドバイスを読み出して提供するとしたが、これに制限されない。アドバイス提供部13は、例えば、管理会社から実際に提供されるアドバイスを居住者に提供するようにしてもよい。
【0046】
また、上記実施形態において、状態変化があった場合に、公開情報を改めて作成するとしたが、これに制限されない。たとえば、元の要望情報に基づいて施工業者が決定した後に状態変化があった場合には、決定された施工業者に対して、変化後の要望情報に基づく施工情報を再度求めてもよい。また、公開情報が改めて作成された場合に、通知部22は、既に施工情報を収集した施工業者に対して、公開情報を改めて作成されたことを通知してもよい。収集部18は、改めて作成された公開情報に基づいて、通知対象の施工業者から施工情報を再度収集してもよい。
【0047】
また、上記実施形態において、アドバイス提供部13は、アドバイス格納部14に格納されているアドバイスから居住者に提供するアドバイスを決定するとしたが、これに制限されない。アドバイス提供部13は、居住者からアドバイスを希望するアドバイザーの入力を受け付け、受け付けたアドバイザーから得られたアドバイスを当該居住者に提供してもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 施工情報出力装置
11 概要情報取得部
12 要望情報取得部
13 アドバイス提供部
15 公開情報生成部
18 収集部
20 施工情報出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6