(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-27
(45)【発行日】2023-03-07
(54)【発明の名称】電子回路用ブロック及び電子回路用ブロック群
(51)【国際特許分類】
G09B 19/00 20060101AFI20230228BHJP
H05K 7/06 20060101ALI20230228BHJP
H05K 7/16 20060101ALI20230228BHJP
G09B 23/18 20060101ALI20230228BHJP
A63H 33/00 20060101ALI20230228BHJP
A63H 33/08 20060101ALI20230228BHJP
A63H 33/04 20060101ALI20230228BHJP
【FI】
G09B19/00 Z
H05K7/06 B
H05K7/16 F
G09B23/18 B
A63H33/00 302Z
A63H33/08 Z
A63H33/04 B
(21)【出願番号】P 2022040765
(22)【出願日】2022-02-25
【審査請求日】2022-02-25
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522102837
【氏名又は名称】馬野 滉大
(72)【発明者】
【氏名】馬野 滉大
【審査官】早川 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-067386(JP,A)
【文献】特開平11-128547(JP,A)
【文献】特開2020-005707(JP,A)
【文献】特開昭59-156365(JP,A)
【文献】実開昭62-048397(JP,U)
【文献】特開平02-161973(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
G09B 1/00-9/56
17/00-19/26
23/00-29/14
H05K 7/02-7/10
7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性のブロックであ
る本体と、
前記ブロックのA面に設けられた通電性を有する第1係合部Aと、
前記A面と垂直な位置のa面に設けられた通電性を有する第1係合部aと、
前記本体の内部に存在し、前記ブロックのA面と反対側のB面に設けられ、前記第1係合部A及び前記第1係合部aと導通しており、通電性を有する第2係合部Bと、
前記本体の内部に存在し、前記ブロックのa面と反対側のb面に設けられ、前記第1係合部A及び前記第1係合部aと導通しており、通電性を有する第2係合部b
と、
前記第2係合部B
の底部及び
側面、並びに、前記第2係合部bの底部及び側面には、
全ての前記第1係合部A
、全ての前記第1係合部a
、全ての前記第2係合部B及び全ての前記第2係合部bと電気的に導通する
よう前記本体内部に配置される一体形状の導電部材
と、を備え、
前記第1係合部A及び前記第1係合部aは、前記第2係合部B及び前記第2係合部bに係合する形状である電子回路用ブロック。
【請求項2】
請求項1に記載の電子回路用ブロックであって、
前記第1係合部A及び前記第1係合部aは、電子部品を挿す用の挿入穴が設けられ、前記第1係合部A及び前記第1係合部aと前記挿入穴は導通していることを特徴とする電子回路用ブロック。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電子回路用ブロックであって、
複数の前記ブロックは、一方のブロックの前記第1係合部A及び前記第1係合部aと他方のブロックの前記第2係合部B及び前記第2係合部bとを係合させることにより、前記一方のブロックと前記他方のブロックとが導通となることを特徴とする電子回路用ブロック。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の電子回路用ブロックであって、
複数の前記ブロックは、一方のブロックの前記第1係合部A及び前記第1係合部aと他方のブロックの前記第1係合部A及び前記第1係合部aとを介して、磁力又は面ファスナーの接着力によって構造的に連結させることにより、前記一方のブロックと前記他方のブロックとが導通となることを特徴とする電子回路用ブロック。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか一に記載の電子回路用ブロックを複数有するブロック群と、
本体が絶縁性のブロックであって、
前記ブロックのA面及びa面に設けられた絶縁性の第1係合部A及び第1係合部aと、
前記ブロックのB面及びb面に設けられた絶縁性の第2係合部B及び第2係合部bとを備え、
前記第1係合部A及び第1係合部aは、前記第2係合部B及び第2係合部bに係合する形状である絶縁性ブロックを複数有するブロック群と
を備える電子回路用ブロック群。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子回路の電子工作実験や学習などに使用する電子部品配線方式の電子回路用ブロック及び電子回路用ブロック群に関する。
【背景技術】
【0002】
電子工作実験や学習、最終的な電子回路を作製する前段階においては、市販されている別個の電子部品を用いて、電子回路を組み立てて試験を行っている。このような用途に用いられる従来の電子部品配線方式として、汎用性のあるプリント回路基板を使用して電子回路を組み立てる方式や、実験用回路板(ブレッドボード)を使用して電子回路を組み立てる方式、基板に磁気的に又は機械的に取り付けられる電子回路用ブロックを使用して、電子回路を組み立てる方式が挙げられる。
【0003】
プリント回路基板を使用する方式は、電子部品やリード線のハンダ付けを行うことにより電子回路を構成する。また、実験用回路板(ブレッドボード)を使用する方式は、所定の位置に電子部品やリード線を挿入して電子回路を構成する。また、基板に磁気的に又は機械的に取り付けられる電子回路用ブロックを使用する方式は、基板の自由な位置に電子回路用ブロックを配置して電子回路を構成する(特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のプリント回路基板を使用する方式は、電子部品やリード線をハンダ付けすることが必要なのでプリント基板や電子部品を再利用することが難しかった。
【0006】
また、従来の実験用回路板(ブレッドボード)を使用する方式は、半田付けが不要であるが、所定の位置に電子部品やリード線を挿入して電子回路を構成するために、電子回路の面積が大きくなり、かつリード線の数が増えることから、電子回路の構成が煩雑になるという問題があった。
【0007】
さらに、従来の基板に磁気的に又は機械的に取り付けられる電子回路用ブロックを使用する方式は、当該電子回路用ブロックは基板の自由な位置に配置できるが、電子回路用ブロックを接続するリード線の数を減らすことができないため、電子回路の構成が煩雑になる。加えて、電子回路用ブロックを基板にしか配置できないため、電子回路でありながら、おもちゃブロックのような三次元造形物を作製することはできなかった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、電子回路でありながら、おもちゃブロックのような三次元造形物を作製することができ、ハンダ付けが不要でリード線を使用することなく、電子回路を小さく立体的に構成でき、再利用できる電子回路用ブロック及び電子回路用ブロック群を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面に係る電子回路用ブロックは、本体が絶縁性のブロックであって、前記ブロックのA面に設けられた通電性を有する第1係合部と、前記ブロックのA面以外のB面に設けられ、前記第1係合部と導通しており、通電性を有する第2係合部とを備え、前記第1係合部は、前記第2係合部に係合する形状であることを特徴としている。前記構成により、第1係合部と導通しており、通電性を有する第2係合部とを備え、第1係合部は、第2係合部に係合する形状であるため、電子ブロック同志の第1係合部と第2係合部を係合させることによってリード線の代わりに電子回路を構成することができる。
【0010】
また、本発明の第2の側面に係る電子回路用ブロックは、前記第1係合部は、電子部品を挿す用の挿入穴が設けられ、前記第1係合部と前記挿入穴は導通していることを特徴としている。前記構成により、第1係合部は、電子部品を挿す用の挿入穴が設けられ、第1係合部と挿入穴は導通しているため、挿入穴に電子部品の足を挿すことにより電子部品が電気的に接続されることにより電子回路を構成することができる。
【0011】
また、本発明の第3の側面に係る電子回路用ブロックは、複数の前記ブロックは、一方のブロックの前記第1係合部と他方のブロックの前記第2係合部とを係合させることにより、前記一方のブロックと前記他方のブロックとが導通となることを特徴としている。前記構成により、一方のブロックの第1係合部と他方のブロックの第2係合部とを係合させることにより、一方のブロックと他方のブロックとが導通となるため、おもちゃブロックのような嵌めこみによる組合せで、通電性のある部分のブロック同志が電気的に接合し、リード線の代わりに電気を流せるようになり配線が行えるので立体的な電子回路を構成することができる。
【0012】
さらにまた、本発明の第4の側面に係る電子回路用ブロックは、複数の前記ブロックは、一方のブロックの前記第1係合部と他方のブロックの前記第1係合部とを介して、磁力又は面ファスナーの接着力によって構造的に連結させることにより、前記一方のブロックと前記他方のブロックとが導通となることを特徴としている。前記構成により、一方のブロックの第1係合部と他方のブロックの第1係合部とを介して、磁力又は面ファスナーの接着力によって構造的に連結させることにより、一方のブロックと他方のブロックとが導通となるため、おもちゃブロックのような嵌めこみ以外の組合せでも、通電性のある部分のブロック同志が電気的に接合し、リード線の代わりに電気を流せるようになり配線が行えるのでさらに立体的に電子回路を構成することができる。
【0013】
さらにまた、本発明の第5の側面に係る電子回路用ブロック群は、電子回路用ブロックを複数有するブロック群と、本体が絶縁性のブロックであって、前記ブロックのA面に設けられた絶縁性の第1係合部と、前記ブロックのA面以外のB面に設けた絶縁性の第2係合部とを備え、前記第1係合部は、前記第2係合部に係合する形状である絶縁性ブロックを複数有するブロック群とを備える電子回路用ブロック群からなることを特徴としたものである。前記構成により、絶縁性の電子回路用ブロックも組み込むことによりさらに立体的な電子回路を構成することができる。前記構成により、絶縁性ブロックを複数有するブロック群に組み込むことができるため、立体的な電子回路をさらに造形的に鑑賞できるような電子回路を構成することができる。
【0014】
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る電子回路用ブロック及び電子回路用ブロック群によれば、電子回路でありながら、おもちゃブロックのような三次元造形物を作製することができ、ハンダ付けが不要でリード線を使用することなく、電子回路を小さく立体的に構成でき、再利用できる電子回路用ブロック及び電子回路用ブロック群を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る電子回路用ブロックの模式図である。
【
図3】本発明の第一実施形態に係る2つの電子回路用ブロックの模式図である。
【
図5】本発明の第一実施形態に係る別の2つの電子回路用ブロックの模式図である。
【
図6】本発明の第一実施形態に係るさらに別の2つの電子回路用ブロックの模式図である。
【
図7】本発明の第二実施形態に係る2つの電子回路用ブロックの模式図である。
【
図9】本発明の第三実施形態に係る複数の電子回路用ブロックの模式図である
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための電子回路用ブロック及び電子回路用ブロック群を例示するものであって、本発明は電子回路用ブロック及び電子回路用ブロック群を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(第一実施形態の電子回路用ブロック)
【0018】
本発明の第一実施形態に係る電子回路用ブロックについて、
図1及び
図2に基づいて説明する。電子回路用ブロック1は、
図1に示すように、本体11、第1係合部12a、12b、第2係合部13a、13b、導電部材14及び挿入穴15を備えている。以下で各部材について説明する。
〈本体11〉
【0019】
本体11は、第1係合部12a、12b、第2係合部13a、13b、導電部材14を支持する部分とからなっている。本体11は絶縁性の材料から構成されている。
〈第1係合部12a、12b〉
【0020】
第1係合部12a、12bは、本体11の正面から突出する複数の第1係合部12aと本体11の側面から突出する第1係合部12bから構成されている。
図1では本体11の側面から突出するように例示されているが、本体11の他の側面からも突出するように構成されたものでもよい。第1係合部12a、12bは、金属などの導電性材料から構成され、突出面側には電子部品の足を挿入するための挿入穴15が形成されている。また、第1係合部12a、12bは、突出面側の反対側において、導電部材14と電気的に導通するように接触している。
〈第2係合部13a、13b〉
【0021】
第2係合部13a、13bは、第1係合部12a、12bが突出する本体11の面以外の裏面と側面において、第1係合部12a、12bの突出部が挿入可能な形状の窪みを有する。この実施形態においては、第2係合部13a、13bは、例えば、本体11の底面に溝状に設けられ、本体11の側面に穴状に設けられている。
図1では、本体11の一つの側面に穴状に設けられているように例示されているが、別の側面に第1係合部12a、12bの突出部が挿入可能な形状の窪みを構成してもよい。第2係合部13a、13bの底部や側面には導電部材14が形成され、他の電子回路用ブロック1の第1係合部12a、12bが第2係合部13a、13bに挿入された場合に導電部材4が接触し電気的に導通する構成となっている。
〈導電部材14〉
【0022】
金属製からなる導電部材14は一体形状で本体11に取り付けられている。第1係合部12a、12bの突出面側の反対側では導電部材14と電気的に導通するように接触されている。また、第2係合部13a、13bの底部や側面には導電部材14が形成され、他の電子回路用ブロック1の第1係合部12a、12bが第2係合部13a、13bに挿入された場合に導電部材4が接触し電気的に導通し電気回路が構成される。
〈挿入穴15〉
【0023】
第1係合部12a、12bは金属などの導電性材料から構成され、突出面側には電子部品の足を挿入するための挿入穴15が構成されている。電子部品の足が第1係合部12a、12bと電気的に導通した状態で抜き差し可能な構成となっている。図においては挿入穴15を例示しているが、電子部品の足が第1係合部12a、12bと電気的に導通した状態で抜き差し可能な構成であれば挿入穴15ではなくクリップや板バネのようなものでもよい。
〈電子回路用ブロックの連結方法1〉
【0024】
図3及び
図4は、2つの電子回路用ブロックを組み合わせた状態を示している。
図3及び
図4において、電子回路用ブロック16の第2係合部13aに電子回路用ブロック17の第1係合部12aが挿入されている。
図4において、電子回路用ブロック16の導電部材14と電子回路用ブロック17の第1係合部12aとが接触し、電子回路用ブロック16と電子回路用ブロック17が電気的に導通した状態になっている。また、電子回路用ブロック16は電子回路用ブロック17の第1係合部12aの中心を支点にして回動可能に取り付けられるため様々な立体形状で電子回路用ブロックの複数個を組み合わせ、さらに第1係合部12a、12bの挿入穴15に電子部品を挿入することにより立体的な電子回路を構成することが可能となる。
【0025】
また、本体や第1係合部や第2係合部が導通しない絶縁性の電子回路用ブロックも組み合わせることによりさらに立体的な電子回路を構成することができる。
〈電子回路用ブロックの連結方法2〉
【0026】
図5は、別の2つの電子回路用ブロックを組み合わせた状態を示している。
図5において、電子回路用ブロック16の第2係合部13bに電子回路用ブロック17の第1係合部12bが挿入されている。図に記載はないが、電子回路用ブロック16の導電部材14と電子回路用ブロック17の第1係合部12bとが接触し、電子回路用ブロック16と電子回路用ブロック17が電気的に導通した状態になっている。また、電子回路用ブロック16は電子回路用ブロック17の第1係合部12bの中心を支点にして回動可能に取り付けられるため様々な立体形状で電子回路用ブロックが複数個を組み合わせ可能となるため、第1係合部12a、12bの挿入穴15に電子部品を挿入することにより立体的な電子回路を構成することが可能となる。
〈電子回路用ブロックの連結方法3〉
【0027】
図6は、さらに別の2つの電子回路用ブロックを組み合わせた状態を示している。
図6において、電子回路用ブロック16の第2係合部13b(記載なし)に電子回路用ブロック17の第1係合部12aが挿入されている。図に記載はないが、電子回路用ブロック16の導電部材14と電子回路用ブロック17の第1係合部12aとが接触し、電子回路用ブロック16と電子回路用ブロック17が電気的に導通した状態になっている。また、電子回路用ブロック16は電子回路用ブロック17の第1係合部12aの中心を支点にして回動可能に取り付けられるため様々な立体形状で電子回路用ブロックが複数個を組み合わせ可能となるため、第1係合部12a、12bの挿入穴15に電子部品を挿入することにより立体的な電子回路を構成することが可能となる。
(第二実施形態の電子回路用ブロックの連結方法)
【0028】
図7及び
図8は、第二実施形態の2つの電子回路用ブロックを組み合わせた状態を示している。
図7及び
図8において、電子回路用ブロック26の第1係合部262aに電子回路用ブロック27の第1係合部272aが接合され、電子回路用ブロック26の第1係合部262aと電子回路用ブロック27の第1係合部272aとが接触し電気的に導通した状態になっている。
図7において、電子回路用ブロック26の第1係合部262aは、導電部200と挿入穴201と接着部202から構成されている。また、電子回路用ブロック27の第1係合部272aは導電部203と挿入穴204と接着部205から構成されている。接着部202と接着部205は磁石や
面ファスナーで構成されているため、電子回路用ブロック26の第1係合部262aと電子回路用ブロック27の第1係合部272aが接合される。また、接着部202と接着部205は磁石や
面ファスナーで構成されているため、容易に引き剥がすことができる。この時、導電部200と導電部203が接触し電気的に導通した状態になり、電子回路用ブロック26と電子回路用ブロック27が電気的に導通した状態になっている。また、電子回路用ブロック26は電子回路用ブロック27の第1係合部272aの中心を支点にして回動可能に取り付けられるため様々な立体形状で電子回路用ブロックが複数個を組み合わせ可能となるため、第1係合部の挿入穴202、204以外の挿入穴に電子部品を挿入することにより立体的な電子回路を構成することが可能となる。
(第三実施形態の電子回路用ブロックの連結方法)
【0029】
図9は、第三実施形態の複数の電子回路用ブロックを組み合わせた状態を示している。
図9において、電子回路用ブロック31が接続され回路を構成しているが、構造的に弱いため、接続部の補強を行う必要がある。そのため、本体や第1係合部や第2係合部が導通しない絶縁性の電子回路用ブロック32も組み合わせることにより補強が可能となる。さらに、絶縁性の電子回路用ブロック32を積み上げることにより立体的な回路構成を実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明にかかる電子回路用ブロックは、ハンダ付けが不要でリード線を使用することなく、電子回路を小さく立体的に構成できるので、再利用のできる電子工作実験や学習などにおいて好適な電気回路構成を実現することができ、電子回路の電子工作実験や学習などに使用する電子部品配線方式において有用である。
【符号の説明】
【0031】
1…第一実施形態の電子回路用ブロック
11…本体
12a、12b…第1係合部
13a、13b…第2係合部
14…導電部材
15…挿入穴
16…電子回路用ブロック
17…電子回路用ブロック
2…第二実施形態の電子回路用ブロック
26…電子回路用ブロック;262a、272a…第1係合部
27…電子回路用ブロック
200…導電部
201…挿入穴
202…接着部
203…導電部
204…挿入穴
205…接着部
3…第三実施形態の電子回路用ブロック
31…電子回路用ブロック
32…絶縁性の電子回路用ブロック
【要約】
【課題】電子回路でありながら、おもちゃブロックのような三次元造形物を作製することができ、ハンダ付けが不要でリード線を使用することなく、電子回路を小さく立体的に構成でき、再利用できる電子回路用ブロック及び電子回路用ブロック群を提供する。
【解決手段】本体11が絶縁性のブロックであって、前記ブロックのA面に設けられた通電性を有する第1係合部12a、12bと、前記ブロックのA面以外のB面に設けられ、第1係合部12a、12bと導通しており、通電性を有する第2係合部13a、13bとを備え、第1係合部12a、12bは、第2係合部13a、13bに係合する形状であるように構成する。電子回路用ブロック16の第2係合部13aに電子回路用ブロック17の第1係合部12aを挿入すると、電子回路用ブロック16の導電部材14と電子回路用ブロック17の第1係合部12aとが接触し、電子回路用ブロック16と電子回路用ブロック17が電気的に導通した状態になる。
【選択図】
図4