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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-27
(45)【発行日】2023-03-07
(54)【発明の名称】CPAを備えた電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/64 20060101AFI20230228BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20230228BHJP
【FI】
H01R13/64
H01R13/639 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020543523
(86)(22)【出願日】2019-03-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-10
(86)【国際出願番号】 US2019021630
(87)【国際公開番号】W WO2019177977
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2020-08-21
(31)【優先権主張番号】62/641,601
(32)【優先日】2018-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507164434
【氏名又は名称】ジェイ.エス.ティー.コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100120628
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 慎一
(72)【発明者】
【氏名】アザド ヴィカス
(72)【発明者】
【氏名】チェン ピン
【審査官】濱田 莉菜子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-032625(JP,A)
【文献】特開2005-251540(JP,A)
【文献】特開2007-080621(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0207575(US,A1)
【文献】特表2014-502032(JP,A)
【文献】特開2001-185290(JP,A)
【文献】米国特許第06261116(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/56-13/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1上部壁(130a)と第1下部壁(130b)を有する第1の上部開口部と、前記第1上部壁(130a)、前記第1下部壁(130b)とはそれぞれ面を共有しない第2上部壁(132a)と第2下部壁(132b)を有する第1の下部開口部と、第3上部壁(134a)と第3下部壁(134b)を有する第2の上部開口部と、前記第3上部壁(134a)、前記第3下部壁(134b)とはそれぞれ面を共有しない第4上部壁(136a)と第4下部壁(136b)を有する第2の下部開口部、及びコネクタラッチを形成している、第1のハウジングと、
第1の上部アームと、第1の下部アームと、第2の上部アームと、第2の下部アームと、前縁と、中央開口部と、移動可能な中央ビーム上の前先端と、を有する、コネクタ位置保証部材と、を備え、
前記第1の上部アームは、前記第1の上部開口部によって受け入れられて、前記第1の上部アームの上面(206a)は、前記第1の上部開口部(130)の前記第1上部壁(130a)と係合して案内され、前記第1の上部アームの下面(206b)は、前記第1の上部開口部(130)の前記第1下部壁(130b)と係合して案内されるように構成されており、
前記第1の下部アームは、前記第1の下部開口部によって受け入れられるように構成されており、
前記第2の上部アームは、前記第2の上部開口部によって受け入れられて、前記第2の上部アームの上面(208a)は、前記第2の上部開口部(134)の前記第3上部壁(134a)と係合して案内され、前記第2の上部アームの下面(208b)は、前記第2の上部開口部(134)の前記第3下部壁(134b)と係合して案内されるように構成されており、
前記第2の下部アームは、前記第2の下部開口部によって受け入れられるように構成されており、
前記前先端は、前記コネクタラッチと係合するように、かつ前記中央開口部に向かって移動されるように構成されており、
前記第1のハウジングは「T」字型案内部材を有し、
前記コネクタ位置保証部材は「T」字型開口部を形成しており、
前記「T」字型案内部材は前記「T」字型開口部によって受け入れられるように構成されている、コネクタ。
【請求項2】
前記第1のハウジングは突起を形成しており、
前記前縁は、前記コネクタ位置保証部材がプリセット位置にあるとき、前記突起と係合しているように構成されている、請求項に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記コネクタラッチはラッチ面を有し、
前記前先端は、前記コネクタ位置保証部材が前記プリセット位置にあるとき、前記ラッチ面と係合しているように構成されている、請求項に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記前先端は、前記コネクタ位置保証部材が前記プリセット位置にあるとき、前記ラッチ面の第1の側面と係合しているように構成されており、
前記前先端は、前記コネクタ位置保証部材がセット位置にあるとき、前記ラッチ面の第2の側面と係合しているように構成されている、請求項に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記前縁は、前記コネクタ位置保証部材が前記セット位置にあるとき、前記突起から間隔を置かれている、請求項に記載のコネクタ。
【請求項6】
少なくとも前端及び上端を有する第2のハウジングをさらに備え、
第1の開口部が前記第2のハウジングの前記前端に形成されており、
第2の開口部が前記第2のハウジングの前記上端に形成されており、
前記第2のハウジングの前記第1の開口部は、前記第1のハウジングを受け入れるように構成されており、
前記前先端及び前記ラッチ面は、前記コネクタ位置保証部材が前記セット位置にあるとき、前記第2のハウジングの前記第2の開口部にあるように構成されている、請求項に記載のコネクタ。
【請求項7】
部材の第1の上部アームを、第1のハウジングの第1の上部開口部内に受け入れ、前記第1の上部アームの上面(206a)が前記第1の上部開口部内の第1上部壁(130a)と係合して案内され、前記第1の上部アームの下面(206b)が前記第1の上部開口部内の第1下部壁(130b)と係合して案内されることと、
前記部材の第2の上部アームを、前記第1のハウジングに形成された第2の上部開口部内に受け入れ、前記第2の上部アームの上面(208a)が前記第2の上部開口部内の第3上部壁(134a)と係合して案内され、前記第2の上部アームの下面(208b)が前記第2の上部開口部内の第3下部壁(134b)と係合して案内されることと、
前記部材の第1の下部アームを、前記第1のハウジングに形成された、前記第1の上部開口部の前記第1上部壁(130a)と前記第1下部壁(130b)とは面を共有しない第2上部壁(132a)と第2下部壁(132b)を有する第1の下部開口部内に受け入れることと、
前記部材の第2の下部アームを、前記第1のハウジングに形成された、前記第2の上部開口部の前記第3上部壁(134a)と前記第3下部壁(134b)とは面を共有しない第4上部壁(136a)と第4下部壁(136b)を有する第2の下部開口部内に受け入れることと、
前記部材の前縁を、前記第1のハウジングの突起と係合させることと、
前記部材の中央ビームの前先端を、前記第1のハウジングのコネクタラッチと係合させることと、前記前先端を、前記部材の中央開口部に向かって移動することと、を含む、第1のハウジングを部材と嵌合することと、
前記第1のハウジングの「T」字型案内部材を、前記部材によって形成された「T」字型開口部内に受け入れること、を含む方法。
【請求項8】
前記部材は、前記部材の前記前縁が前記第1のハウジングの前記突起と係合しているとき、プリセット位置にある、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のハウジングの端部を、第2のハウジングによって形成された第1の開口部内に受け入れることと、
前記前先端及び前記コネクタラッチを、前記第2のハウジングによって形成された第2の開口部にあるように配置することと、をさらに含む、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
この特許出願は、2018年3月12日に提出された米国特許仮出願第62/641601号明細書に対する優先権を主張し、ここに、その全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本発明は、全体として雌ハウジング、コネクタ位置保証(connector position assurance:CPA)部材、及び雄ハウジングを有する電気コネクタ装置に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、全体として雌コネクタ組立体及び雄コネクタ組立体を有する電気コネクタ装置に関する。雌コネクタ組立体は、少なくとも雌ハウジング及び高性能なコネクタ位置保証(CPA)部材を備える。雄コネクタ組立体は、少なくとも雄ハウジングを備える。雌コネクタ組立体及び雄コネクタ組立体は、一緒に嵌合されることができる。
【0004】
本発明のCPA部材は、雄ハウジングと雌ハウジングとの係合を保証することによって利点をもたらす。雌ハウジングは、電気コネクタ装置をまとめてしっかりと保持するために使用される、コネクタラッチをさらに備える。端子位置保証(A terminal position assurance:TPA)部材は、電気コネクタ装置用の端子が適切に位置づけられることを保証するために雌ハウジング内に挿入されることができる。
【0005】
電気コネクタ装置は、いくつかの望ましい特性を示す。ここで、この電気コネクタ装置は、本発明の雌ハウジング、雄ハウジング、本発明のCPA部材、及び本発明のコネクタラッチを有する。例えば、望ましい特徴の1つは、本発明のCPA部材及び雌ハウジングが雄のインライン及び/又はヘッダに対して変更を必要とすることなく、既存の雄ハウジングと共に使用可能であることである。
【0006】
またさらに、望ましい特徴の1つは、本発明のCPA部材及び雌ハウジングが雄ハウジングの全体的な形状に対して変更を必要とすることなく、既存の雄ハウジングと共に使用可能であることである。
【0007】
高性能のCPA部材の利点を未だ有していないいくつかの既存の雄ハウジングがある。すなわち、これらの既存の雄ハウジングは、高性能のCPA部材を収容できる構成を有しない。したがって、これらの既存の雄ハウジングは、高性能のCPA部材によって与えられる雄ハウジングと雌ハウジングとの係合の有利な保証を有しない。
【0008】
本明細書で開示されている本発明の原理によれば、高性能のCPA部材を収容するために雌ハウジングの少なくともいくつかの内部構造が改変されており、一方、雌ハウジングの少なくともいくつかの外部構造は改変されていない。改変されなかった雌ハウジングの外部構造が理由で、本発明の雌ハウジング、及び本発明の高性能のCPA部材は、既存の雄ハウジングと共に使用されることができる。したがって、既存の雄ハウジングは、たとえ改変がされる場合でも、広範囲に改変される必要はなく、既存の雄ハウジングは、本発明の雌ハウジング及び本発明のCPA部材と共に使用されることができる。このことは有利である。以前は高性能のCPA部材と共に使用されていなかった既存の雄ハウジングが今やこのようなCPA部材と共に使用されるという利点を有することができるからである。
【0009】
本発明の雌ハウジングは、既存の雄ハウジングとよく適合する形状を有するように特別に設計されて作られており、同時にまた高性能のCPA部材を収容できる開口部及び/又はスロットなどの特徴も有する。
【0010】
本発明のCPA部材は高性能であり、本発明の雌ハウジング及び上記の既存の雄ハウジングとよく適合する形状及び特徴を有するように特別に設計されて作られている。
【0011】
本発明の他の望ましい特徴は、雌コネクタ組立体と雄ハウジングが一緒に嵌合されるときに格別に大きな音である可聴「クリック」音があることと、小型のコネクタ位置保証(CPA)部材と、小型のコネクタラッチと、コネクタラッチが永久的にセットされることに対する抵抗を示すことと、CPA部材の最終ロック位置への移動に対する抵抗を示すことと、適度な量の補強と、相互の保持と、良好な機械的強度と、特徴部が容易に成形されることと、ユーザによる2次的な操作が必要とされないことと、故障防止手段と、ラッチ形状の良好な寸法管理と、である。
【0012】
CPA部材がその輸送中に雌ハウジングに接続するために利用可能にされていることを確実にするために、例えば、CPA部材はプリセット位置で雌ハウジングに係合されている。
【0013】
CPA部材が最終ロック位置に配置されると、雄ハウジングと雌コネクタ組立体が互いに係合して、それらの係合が保証される。
【0014】
電気コネクタが可聴「クリック」音を有することは望ましい特質である。例えば、自動車の電気コネクタの構成要素が完全に互いに嵌合されているとき、それらの構成要素が完全に嵌合されていることの簡便な保証のために、可聴「クリック」音を有することは望ましい特質である。自動車のコネクタの分野では、格別に大きな音が好ましい。「クリック」音は、例えば、ラッチ特徴部の相互作用によって実現できる。ラッチ特徴部をプレロードされた状態に置くことによって、第1のコネクタ組立体と第2のハウジングが一緒に嵌合されるとき、さらなる力があり、そのさらなる力は、ラッチ特徴部がプレロードされた状態になかった場合よりも「クリック」音がより大きくなるために役立つ。
【0015】
コネクタラッチが小型であることは、望ましい特質である。非偏向位置でコネクタラッチを製造することによって、コネクタラッチが誤った方向にこじられて損傷するのを防ぐための過大応力保護機能を作るために必要とされる間隙が不要になる。ラッチシステムの全体の高さからこの間隙を除くことができ、そのためコネクタラッチを小型化できる。
【0016】
セットされることに対する抵抗を有することは、望ましい特質である。例えば、自動車のワイヤハーネスが輸送のために束ねられているとき、コネクタラッチが非意図的に圧迫されて、偏向位置で保持される可能性がある。この状態によって、特に高温環境において、永久ひずみとも呼ばれるコネクタラッチが永続的に曲がることが引き起こされ、そのようにしてコネクタラッチが役に立たなくなるか効果を減じることになる。コネクタラッチをプレロードすることによって、コネクタラッチはこの故障の仕方に対してより耐性を有するようになる。
【0017】
ラッチ形状の良好な寸法管理を有することは、望ましい特質である。寸法的に安定した特徴部に対してコネクタラッチをプレロードすることによって、コネクタラッチ特徴部の高さを容易に管理することができる。
【0018】
コネクタラッチが製造された後、そのコネクタラッチは非偏向位置にある。次に、コネクタラッチは、嵌合前の偏向工程に置かれる。コネクタラッチを偏向し、そのコネクタラッチをプレロード位置でロックするためである。嵌合前の偏向工程が完了した後、コネクタラッチはプレロード位置でロックされるのであり、プレロードされたコネクタラッチと呼ばれることができる。
【0019】
第1のコネクタ組立体と第2のハウジングが互いに係合するとき、コネクタラッチが可聴「クリック」音を生じさせるから、それらの係合が保証される。第1のコネクタ組立体は、コネクタと呼ばれることができ、例えば、少なくとも、第1のハウジング及びコネクタ位置保証部材を備えることができる。第1のコネクタ組立体は、例えば、雌コネクタ組立体、又は他のタイプのコネクタ組立体に対応することができる。第1のハウジングは、例えば、雌ハウジング、又は他のタイプのハウジングに対応することができる。第2のハウジングは、例えば、雄ハウジング、又は他のタイプのハウジングに対応することができる。非偏向位置はまた、伸びて、かつ弛緩した非偏向位置、とも呼ばれることができる。
【0020】
CPA部材は、少なくとも、例えば、CPA部材がハウジング内に挿入されるときに、システムの完全な潜在的力、及び望ましい可聴「クリック」音を実現するのに役立つことと、輸送中及び/又は取扱い中に、CPA部材が最終ロック位置(又は「セット」位置)に移動されるのを避けるのに役立つことと、ユーザによる2次的な操作を必要としないことと、故障を防止するのに役立つことと、を含む、いくつかの望ましい特性をもたらす。
【0021】
本発明のさらなる特徴、利点、及び実施形態は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲に示されるか、それらを考慮することによって明らかになる。さらにその上、前述の発明の概要と、以下の詳細な説明は、両方とも例示であり、特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲を限定することなく、さらなる説明を提供するように意図されていることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の原理による、雌ハウジングの斜視図である。
図2図1の雌ハウジングの斜視図である。
図3図1の雌ハウジングの斜視図である。
図4図1の雌ハウジングの前端立面図である。
図5A図1の雌ハウジングの前端立面図である。
図5B図5Aの雌ハウジングの5B-5B線に沿った断面図である。
図5C図5Aの雌ハウジングの5B-5B線に沿った斜視図である。
図6A図1の雌ハウジングの前端立面図である。
図6B図6Aの雌ハウジングの6B-6B線に沿った断面図である。
図6C図6Aの雌ハウジングの6B-6B線に沿った斜視図である。
図7】TPA部材及びCPA部材を伴う、図1の雌ハウジングの斜視図である。
図8A】TPA部材及びCPA部材を伴う、図1の雌ハウジングの後端立面図である。
図8B図8Aの雌ハウジングの8B-8B線に沿った断面図である。
図9A】TPA部材及びCPA部材を伴う、図1の雌ハウジングの後端立面図である。
図9B図9Aの雌ハウジングの9B-9B線に沿った断面図である。
図10A】雄ハウジングを伴う、図1の雌ハウジングの後端立面図である。
図10B図10Aの雌ハウジング及び雄ハウジングの、10B-10B線に沿った断面図である。
図10C図10Aの雌ハウジング及び雄ハウジングの、斜視図である。
図11】本発明の原理による、CPA部材の斜視図である。
図12図11のCPA部材の斜視図である。
図13図11のCPA部材の上面図である。
図14図11のCPA部材の底面図である。
図15図11のCPA部材の前端立面図である。
図16図11のCPA部材の後端立面図である。
図17A図11のCPA部材の前端立面図である。
図17B図17AのCPA部材の17B-17B線に沿った断面図である。
図18A図11のCPA部材の前端立面図である。
図18B図18AのCPA部材の18B-18B線に沿った断面図である。
図19A図11のCPA部材の前端立面図である。
図19B図19AのCPA部材の19B-19B線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の原理による、雌ハウジングの斜視図である。図1は、雌ハウジング100が前端102、第2の側面108、上端110、及び前端102における少なくとも1つの端子開口部114を有することを示している。
【0024】
本発明は、全体として雌コネクタ組立体及び雄コネクタ組立体を有する電気コネクタ装置に関する。雌コネクタ組立体は、少なくとも、雌ハウジング及びコネクタ位置保証(CPA)部材を備える。雄コネクタ組立体は、少なくとも雄ハウジングを備える。雌コネクタ組立体及び雄コネクタ組立体は、一緒に嵌合されることができる。
【0025】
図2は、図1の雌ハウジングの斜視図である。図2は、雌ハウジング100が後端104、第1の側面106、後端における少なくとも1つの端子開口部126、コネクタラッチのボタン140、コネクタラッチの第1のラッチビーム146、コネクタラッチの第2のラッチビーム148、及びコネクタラッチのラッチ面150を有することを示している。
【0026】
図3は、図1の雌ハウジングの斜視図である。図3は、雌ハウジング100が「T」字型案内部材128、CPA部材200の一部を受け入れるための(第1の側面106近くの)上部開口部130、及びCPA部材200の一部を受け入れるための(第1の側面106近くの)下部開口部132を有することを示している。
【0027】
この高性能のCPA部材200は、雄ハウジング400と雌ハウジング100との係合を保証することによって、利点を与える。雌ハウジング100は、電気コネクタ装置をまとめてしっかりと保持するために使用される、コネクタラッチをさらに備える。端子位置保証(TPA)部材300は、電気コネクタ装置のための端子が適切に位置づけられることを保証するために、雌ハウジング内に挿入されることができるが、しかし、TPA部材300は必須ではない。
【0028】
電気コネクタ装置は、いくつかの望ましい特性を有する。ここで、この電気コネクタ装置は、本発明の雌ハウジング100、雄ハウジング400、本発明のCPA部材200、及び本発明のコネクタラッチを有する。例えば、望ましい特徴の1つは、本発明のCPA部材及び雌ハウジングが雄のインライン及び/又はヘッダに対して変更を必要とすることなく、既存の雄ハウジングと共に使用可能であることである。
【0029】
またさらに、望ましい特徴の1つは、本発明のCPA部材及び雌ハウジングが雄ハウジングの全体的な形状に対して変更を必要とすることなく、既存の雄ハウジングと共に使用可能であることである。
【0030】
高性能のCPA部材の利点を現在有しないいくつかの既存の雄ハウジングがある。すなわち、これらの既存の雄ハウジングは、高性能のCPA部材を収容できる構成を有しない。したがって、これらの既存の雄ハウジングは、高性能のCPA部材によって与えられる雄ハウジングと雌ハウジングとの係合の有利な保証を有しない。
【0031】
本明細書で開示されている本発明の原理によれば、高性能のCPA部材を収容するために雌ハウジングの少なくともいくつかの内部構造が改変されており、一方、雌ハウジングの少なくともいくつかの外部構造は改変されていない。改変されなかった雌ハウジングの外部構造が理由で、本発明の雌ハウジング、及び本発明の高性能のCPA部材は、既存の雄ハウジングと共に使用されることができる。したがって、既存の雄ハウジングは、たとえ改変がされる場合でも、広範囲に改変される必要はなく、既存の雄ハウジングは、本発明の雌ハウジング及び本発明のCPA部材と共に使用されることができる。このことは有利である。以前は高性能のCPA部材と共に使用されていなかった既存の雄ハウジングが今やこのようなCPA部材と共に使用されるという利点を有することができるからである。
【0032】
本発明の雌ハウジングは、既存の雄ハウジングとよく適合する形状を有するように特別に設計されて作られており、同時にまた高性能のCPA部材を収容できる開口部及び/又はスロットなどの特徴も有する。
【0033】
本発明のCPA部材は高性能であり、本発明の雌ハウジング及び上記の既存の雄ハウジングとよく適合する形状及び特徴を有するように特別に設計されて作られている。
【0034】
例えば、完全なコネクタ組立体は雄コネクタ組立体及び雌コネクタ組立体を備えることができる。雄コネクタ組立体は、雄ハウジングを備えることができ、また、1つ若しくは複数の端子位置保証(TPA)部材、及び/又は1つ若しくは複数のコネクタ位置保証(CPA)部材を備えてもよい。雌コネクタ組立体は、雌ハウジングを備えることができ、また、1つ若しくは複数の端子位置保証部材、及び/又は1つ若しくは複数のコネクタ位置保証部材を備えてもよい。
【0035】
例えば、雌コネクタ組立体は、雌ハウジングと、任意追加のTPA部材と、CPA部材と、からなってもよい。この例では、雌半組立体については、TPA部材及びCPA部材がプリセット位置で雌ハウジング内に挿入される。次に、雌半組立体が雄ハウジング内に挿入される。
【0036】
雄コネクタ組立体は、例えば、雄ハウジング及び任意追加のTPA部材からなってもよい。この例では、雄半組立体については、任意追加のTPA部材がプリセット位置で雄ハウジング内に挿入される。
【0037】
雌コネクタ組立体及び雄コネクタ組立体は概して別々に組み立てられる。雌コネクタ組立体と雄コネクタ組立体との両方に端子が挿入された後、TPA部材は端子への2次ロックを提供するために、最終ロック位置まで押されることができる。次に、両方の半組立体が嵌合されて完全なコネクタ組立体を作る。
【0038】
雌ハウジングは、雄ハウジングとラッチして相互ロックするコネクタラッチを有する。CPA部材は、雌コネクタ組立体と雄コネクタ組立体との両方がロックされていることの保証を与える。
【0039】
事前に、CPA部材は、雌ハウジング内にプリセット位置で配置される。次に、適切な場合、CPA部材は、最終ロック位置(完全ロック位置、「セット」位置)まで押される。
【0040】
本発明のCPAを備える電気コネクタはいくつかの利点及び改良を含む。本発明のCPAを備える電気コネクタは、輸送中及び取扱い中にロック・ラッチが損傷/変形することを防止するのに役立つことができ、そのようにして嵌合の問題を予防するのに役立つことができる。
【0041】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、輸送中及び取扱い中にCPA部材が損傷/変形することを防止するのに役立つことができ、そのようにして嵌合の問題を予防するのに役立つことができる。
【0042】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、ユーザが2次的な操作に従事することが必要になることを防ぐのに役立つことができる。
【0043】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、例えば、輸送中及び/又は取扱い中にCPA部材が最終ロック位置に不意に移動することに関連する問題を予防するのに役立つから、ユーザからの苦情を予防するのに役立つことができる。
【0044】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、雌ハウジングと雄ハウジングとが互いに係合しているときに、優れた可聴クリック音、適度な補強、相互の保持、良好な機械的強度をもたらすように設計された、改良されたコネクタ組立体を提供し、また、オーバービルドで雌ハウジングのコネクタラッチを製造して、次に、組立て中にコネクタラッチのボタンをプリセット位置まで押すことによる極めて容易な成形への熟慮をもたらす。
【0045】
本発明のCPAを備える電気コネクタが製造された後、コネクタラッチは、伸びて、かつ弛緩した非偏向位置にある。コネクタラッチがその位置にあるとき、コネクタラッチのボタン140は、雌ハウジング100の上端110の上方に上向きに伸びている。ボタン140は、ラッチビーム146及び148によって、伸びて、かつ弛緩した非偏向位置で支えられる。
【0046】
上記で示されているように、本発明のCPAを備える電気コネクタが製造された後、コネクタラッチは、伸びて、かつ弛緩した非偏向位置にある。次に、コネクタラッチは、嵌合前の偏向工程に置かれる。コネクタラッチを曲げて、そのコネクタラッチをプレロード位置でロックするためである。
【0047】
コネクタラッチの、嵌合前の偏向工程は、ボタン140を「T」字型案内部材128に向かって下向きに強く押すことを含むことができる。
【0048】
嵌合前の偏向工程が完了した後、コネクタラッチは、プレロード位置でロックされるのであり、プレロードされたコネクタラッチと呼ばれることができる。
【0049】
例えば、図1図4は、本発明の原理によるコネクタラッチを有する雌ハウジング100を示しており、伸びて、かつ弛緩した非偏向位置にあるコネクタラッチを示している。
【0050】
例えば、図7図8A、及び図8Bは、本発明の原理によるコネクタラッチを有する雌ハウジング100を示しており、プレロード位置でロックされたコネクタラッチを示している。例えば、図7図8A、及び図8Bは、プリセット位置にあるCPA部材200も示している。
【0051】
図4は、図1の雌ハウジングの前端立面図である。図4は、雌ハウジング100がCPA部材200の一部を受け入れるための(第2の側面108近くの)上部開口部134を有し、かつ、CPA部材200の一部を受け入れるための(第2の側面108近くの)下部開口部136も有することを示している。
【0052】
図4は、上部開口部130が上部壁130a及び下部壁130bを有し、下部開口部132が上部壁132a及び下部壁132bを有し、上部開口部134が上部壁134a及び下部壁134bを有し、下部開口部136が上部壁136a及び下部壁136bを有することを示している。
【0053】
図5Aは、図1の雌ハウジングの前端立面図である。図5は、雌ハウジング100の内部に突起122があることを示している。図5Bは、図5Aの雌ハウジングの5B-5B線に沿った断面図である。図5Cは、図5Aの雌ハウジングの5B-5B線に沿った斜視図である。
【0054】
図6Aは、図1の雌ハウジングの前端立面図である。図6Bは、図6Aの雌ハウジングの6B-6B線に沿った断面図である。図6Bは、雌ハウジング200が底部112を有することを示している。図6Cは、図6Aの雌ハウジングの6B-6B線に沿った斜視図である。
【0055】
図7は、端子位置保証(TPA)部材及びコネクタ位置保証(CPA)部材を伴う図1の雌ハウジングの斜視図である。図7は、雌ハウジング100の後端104内に挿入されたTPA部材300を示している。
【0056】
図7は、雌ハウジング100の前端102内に挿入されたCPA部材200を示している。CPA部材200は、プリセット位置で図示されている。図7は、CPA部材200の前縁202、CPA部材200の中央ビームの前先端205、及びCPA部材200の後部直立部分214を示している。
【0057】
プリセット位置にあるCPA部材200を描写している図7に示されているように、前先端205は、コネクタラッチのラッチ面150と、コネクタラッチのボタン140との間に配置されている。
【0058】
図8Aは、TPA部材及びCPA部材を伴う図1の雌ハウジングの後端立面図である。図8Bは、図8Aの雌ハウジングの8B-8B線に沿った断面図である。図8Bは、プリセット位置にあるCPA部材200を描写している。図8Bは、CPA部材200の前先端205がコネクタラッチのラッチ面150と、コネクタラッチのボタン140と、の間に配置されていることを示している。
【0059】
図8Bに示されているように、CPA部材200の前先端205は、ラッチ面150と係合している。図8Bは、CPA部材200がプリセット位置まで雌ハウジング100の前端102内に部分的に挿入された状態を描写している。図8Bは、CPA部材200が完全ロック位置(「セット」位置)まで、雌ハウジング100の前端102内に完全に挿入された状態を描写しているのではない。
【0060】
プリセット位置では、図8Bに示されているように、雌ハウジング100のラッチ面150は、CPA部材200の前先端205と係合して、それにより、CPA部材200がさらに雌ハウジング100の中へ容易に移動するのを防止している。またさらに、プリセット位置では、図8Bに示されているように、雌ハウジング100の突起122がCPA部材200の前縁202と係合して、それにより、CPA部材200が雌ハウジング100から外へ容易に移動するのを防止している。
【0061】
図9Aは、TPA部材及びCPA部材を伴う図1の雌ハウジングの後端立面図である。図9Bは、図9Aの雌ハウジングの9B-9B線に沿った断面図である。
【0062】
図9Bは、完全ロック位置(「セット」位置)にある、CPA部材200を描写している。図9Bは、コネクタラッチのラッチ面150がCPA部材200の前先端205と、コネクタラッチのボタン140との間に配置されていることを示している。
【0063】
図9Bに示されているように、CPA部材200の前先端205は、ラッチ面150と係合している。図9Bは、CPA部材200が完全ロック位置(「セット」位置)まで、雌ハウジング100の前端102内に完全に挿入された状態を描写している。
【0064】
完全ロック位置では、図9Bに示されているように、雌ハウジング100のラッチ面150は、CPA部材200の前先端205の側面と係合して、それにより、CPA部材200が雌ハウジング100から外へ容易に移動するのを防止している。
【0065】
またさらに、完全ロック位置では、図9Bに示されているように、雌ハウジング100の突起122がCPA部材200の前先端205の底部と係合して、それにより、前先端205が下向きに容易に移動するのを防止している。このことは、前先端205が容易にラッチ面150の下になることができないことを意味する。前先端205は、下向きに容易に移動することを防止されているからである。このようにして、CPA部材200は、雌ハウジング100から外へ容易に移動することを防止されている。
【0066】
図10Aは、雄ハウジングを伴う図1の雌ハウジングの後端立面図である。図10Bは、図10Aの雌ハウジング及び雄ハウジングの、10B-10B線に沿った断面図である。図10Cは、図10Aの雌ハウジング及び雄ハウジングの、斜視図である。
【0067】
図10A図10B、及び図10Cは、前端402、後端404、第1の側面406、上端410、底部412、上端410の開口部414、及び後端404の少なくとも1つの端子開口部426を有する雄ハウジング400を示している。
【0068】
図10B及び図10Cに示されているように、CPA部材200の前先端205、及び雌ハウジング100のラッチ面150は、両方とも開口部414内に示されており、ラッチ面150は、前先端205とボタン140との間に配置されている。開口部414は、ユーザが雌ハウジング100、CPA部材200、及び雄ハウジング400が完全ロック位置(「セット」位置)にあることを視覚的に確認することを可能にしている。
【0069】
図11は、本発明の原理によるCPA部材の斜視図である。図11は、コネクタ位置保証(CPA)部材200が前縁202、中央開口部203、中央ビーム204、中央ビーム204上の前先端205、CPA部材200の第1の側面上の上部アーム206、CPA部材200の第1の側面上の下部アーム216、及びCPA部材200の第2の側面上の上部アーム208を有することを示している。中央開口部203は、中央ビーム204の近くの空間を提供して、中央ビーム204が上下に動くことを許している。
【0070】
図11に示されているように、上部アーム206は上面206aを有する。同様に、上部アーム208は上面208aを有する。下部アーム216は上面216aを有する。前先端205の第1の側面はウイング236を有する。
【0071】
図12は、図11のCPA部材の斜視図である。図12は、CPA部材200の後部直立部分214、CPA部材200の第2の側面上の下部アーム218、下部アーム218の上面218a、及び前先端205の第2の側面上のウイング238を示している。
【0072】
図13は、図11のCPA部材の上面図である。図14は、図11のCPA部材の底面図である。
【0073】
図15は、図11のCPA部材の前端立面図である。図15は、図11のCPA部材200が「T」字型開口部228を形成していることを示している。図15はまた、上部アーム206の下面206b、上部アーム208の下面208b、CPA部材200の上端210、及びCPA部材200の底部212も示している。
【0074】
図16は、図11のCPA部材の後端立面図である。図17Aは、図11のCPA部材の前端立面図である。図17Bは、図17AのCPA部材の17B-17B線に沿った断面図である。図18Aは、図11のCPA部材の前端立面図である。図18Bは、図18AのCPA部材の18B-18B線に沿った断面図である。図19Aは、図11のCPA部材の前端立面図である。図19Bは、図19AのCPA部材の19B-19B線に沿った断面図である。
【0075】
雌ハウジング100は、雄ハウジング400とラッチして相互ロックするコネクタラッチを有する。CPA部材200は、雌ハウジングと雄ハウジングとの両方がロックされていることの保証を与える。次に、CPA部材200は、最終ロック位置(「セット」位置)まで押される。
【0076】
本発明のCPAを備える電気コネクタはいくつかの利点及び改良を含む。本発明のCPAを備える電気コネクタは、輸送中及び取扱い中にロック・ラッチが損傷/変形することを防止するのに役立つことができ、そのようにして嵌合の問題を予防するのに役立つことができる。
【0077】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、輸送中及び取扱い中にCPA部材が損傷/変形することを防止するのに役立つことができ、そのようにして嵌合の問題を予防するのに役立つことができる。
【0078】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、ユーザが2次的な操作を行うことが必要になることを防ぐのに役立つことができる。
【0079】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、例えば、輸送中及び/又は取扱い中にCPA部材が最終ロック位置に不意に移動することに関連する問題を予防するのに役立つから、ユーザからの苦情を予防するのに役立つことができる。
【0080】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、改良されたコネクタ組立体を提供する。この改良されたコネクタ組立体は、雌ハウジングと雄ハウジングとが互いに係合しているときに、優れた可聴クリック音、適度な補強、相互の保持、良好な機械的強度をもたらすように設計された、雌ハウジング及びCPA部材、並びにオーバービルドで雌ハウジングのコネクタラッチを製造して、次に、組立て中にコネクタラッチのボタンをプリセット位置まで押すことによる極めて容易な成形への熟慮を含む。
【0081】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、CPA部材200が輸送中及び取扱い中にプリセット位置にとどまるために役立つことができる。
【0082】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、例えば輸送中及び取扱い中にCPA部材が最終ロック位置内へ不意に移動された後に、CPA部材を最終ロック位置からプリセット位置へ移動させようとするなどの、2次的な操作をユーザが行う必要を予防することができる。
【0083】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、他のケーブルとのひっかかりを回避するのに役立つから、顧客の苦情を予防するのに役立つことができる。
【0084】
本発明のCPAを備える電気コネクタは、トレイ包装が必要になることを防ぐのに役立つことができる。
【0085】
図8Bに示されているように、CPA部材200がプリセット位置にあるとき、前縁202は突起122の左側にあり、前先端205はラッチ面150の右側にある。
【0086】
図9Bの下図に示されているように、CPA部材200が最終ロック位置にあるとき、前縁202は図示位置にあって突起122から間隔を置かれており、前先端205はラッチ面150の左側にある。
【0087】
CPA部材200は、典型的には、雌ハウジング200が雄ハウジング400と嵌合された後でなければ、雌ハウジング200の前端102内に挿入されない。例えば、図7図9Bは、雌ハウジング100がまだ雄ハウジング400と嵌合されていないときにCPA部材200が、雌ハウジング100の前端102内に挿入された状態を描写しているように見える潜在的な可能性があり、したがって、例示だけを目的としている。
【0088】
CPA部材200を雌ハウジング100と位置合わせし、かつ嵌合することについてここでさらに説明する。図3は、雌ハウジング100が雌ハウジング100の第1の側面106の近くに上部開口部130を形成していることを示している。図11は、CPA部材200がCPA部材200の第1の側面上に、上部アーム206を有することを示している。
【0089】
CPA部材200が雌ハウジング100の前端102内に挿入されるとき、図8Bに示されている配置に到達するように意図された方法で進むと同時に、上部アーム206が上部開口部130内に入り、上部アーム208が上部開口部134内に入り、下部アーム216が下部開口部132内に入り、かつ下部アーム218が下部開口部136に入る。これらの特徴は、安定性及び確実な嵌合性を提供するのに役立つ。
【0090】
このとき、上部アーム206の上面206aは、上部開口部130の上部壁130aと係合して、上部開口部130の上部壁130aによって案内される。上部アーム206の下面206bは、上部開口部130の下部壁130bと係合して、上部開口部130の下部壁130bによって案内される。上部アーム208の上面208aは、上部開口部134の上部壁134aと係合して、上部開口部134の上部壁134aによって案内される。上部アーム208の下面208bは、上部開口部134の下部壁134bと係合して、上部開口部134の下部壁134bによって案内される。これらの特徴は、安定性及び確実な嵌合性を提供するのに役立つ。
【0091】
またさらに、このとき、CPA部材200の「T」字型開口部228の少なくとも1つの面は、雌ハウジング100の「T」字型案内部材128の少なくとも1つの面と係合して、当該少なくとも1つの面によって案内される。CPA部材200の「T」字型開口部228は、例えば図17Aに示されている。雌ハウジング100の「T」字型案内部材128は、例えば図3及び図4に示されている。これらの機能は、安定性と確実な嵌合性を提供するのに役立つ。
【0092】
加えて、このとき、下部アーム216の上面216aは、雌ハウジング100の面と係合して、当該面によって案内され、また、下部アーム218の上面218aも、雌ハウジング100の面と係合して、この面によって案内される。これらの機能は、安定性と確実な嵌合性を提供するのに役立つ。
【0093】
ウイング236は、ラッチビーム146の下面と係合する。ウイング238は、ラッチビーム148の下面と係合する。ウイング236及び238は、前先端205がラッチ面150の上に上がることを防ぐ。
【0094】
前先端205は、CPA部材200が(図8Bに示されている)プリセット位置から、(図9Bに示されている)セット位置まで移動されるとき、ラッチ面150の下を行くように設計されている。
【0095】
前先端205は、CPA部材200がプリセット位置にあるとき、図8Bに示されているように、ラッチ面150の右側に係合するように設計されている。つまり、CPA部材200が雌ハウジング100内へと前向きに挿入された後において、前先端205は、図8Bに示されているように、CPA部材200がプリセット位置にあるとき、雌ハウジング100内へ容易にさらに前方に移動しないようにブロックされるように設計されている。
【0096】
前先端205は、CPA部材200がセット位置にあるとき、図9Bに示されているように、ラッチ面150の左側に係合するように設計されている。つまり、CPA部材200が雌ハウジング100内へと前向きに挿入された後において、前先端205は、図8Bに示されているように、CPA部材200がセット位置にあるとき、雌ハウジング100から外へ容易に後方に移動しないようにブロックされるように、設計されている。
【0097】
前述の説明は、本発明の好ましい実施形態に向けられているが、他の変形及び改変が当業者に明らかであり、本発明の精神又は範囲から逸脱することなくなされ得ることに留意されたい。さらにその上、本発明の一実施形態に関連して説明されている特徴は、たとえ上記で明示的に表明されていない場合でも、他の実施形態と組み合わせて使用され得る。
【符号の説明】
【0098】
100 雌ハウジング
102 雌ハウジング100の前端
104 雌ハウジング100の後端
106 雌ハウジング100の第1の側面
108 雌ハウジング100の第2の側面
110 雌ハウジング100の上端
112 雌ハウジング100の底部
114 前端102上の端子開口部
122 雌ハウジング100の内部の突起
126 後端104上の端子開口部
128 雌ハウジング100上の「T」字型案内部材
130 上部アーム206を受け入れるための、第1の側面106の近くの上部開口部
130a 上部開口部130の上部壁
130b 上部開口部130の下部壁
132 下部アーム216を受け入れるための、第1の側面106の近くの下部開口部
132a 下部開口部132の上部壁
132b 下部開口部132の下部壁
134 上部アーム208を受け入れるための、第2の側面108の近くの上部開口部
134a 上部開口部134の上部壁
134b 上部開口部134の下部壁
136 下部アーム218を受け入れるための、第2の側面108の近くの下部開口部
136a 下部開口部136の上部壁
136b 下部開口部136の下部壁
140 雌ハウジング100上の、コネクタラッチのボタン
146 雌ハウジング100上の、コネクタラッチの第1のラッチビーム
148 雌ハウジング100上の、コネクタラッチの第2のラッチビーム
150 雌ハウジング100上の、コネクタラッチのラッチ面
200 CPA部材
202 CPA部材200の前縁
203 CPA部材200によって形成された中央開口部
204 CPA部材200の中央ビーム
205 中央ビーム204の前先端
206 CPA部材200の第1の側面上の上部アーム
206a 上部アーム206の上面
206b 上部アーム206の下面
208 CPA部材200の第2の側面上の上部アーム
208a 上部アーム208の上面
208b 上部アーム208の下面
210 CPA部材200の上端
212 CPA部材200の底部
214 CPA部材200の後部直立部分
216 CPA部材200の第1の側面上の下部アーム
216a 下部アーム216の上面
218 CPA部材200の第2の側面上の下部アーム
218a 下部アーム218の上面
228 CPA部材200によって形成された「T」字型開口部
236 前先端205の第1の側面上のウイング
238 前先端205の第2の側面上のウイング
300 TPA部材
400 雄ハウジング
402 雄ハウジング400の前端
404 雄ハウジング400の後端
406 雄ハウジング400の第1の側面
410 雄ハウジング400の上端
412 雄ハウジング400の底部
414 雄ハウジング400の上端に形成された開口部
426 後端404上の端子開口部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B