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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】表示装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G09F 13/04 20060101AFI20230301BHJP
【FI】
G09F13/04 P
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019119758
(22)【出願日】2019-06-27
(65)【公開番号】P2021005038
(43)【公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 瞬
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-037986(JP,U)
【文献】実開平07-010782(JP,U)
【文献】特開2003-015562(JP,A)
【文献】特開2016-031404(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 13/00-13/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源が配置された基板と、
前記基板と向かい合って配置された表示板と、
前記基板の周りと前記表示板の周りとを囲んで保持する筒形状のパネルと、
前記基板と前記表示板との間に配置され、前記光源が発した光を導光するレンズと、
を備え、
前記パネルは、筒形状の本体と、前記本体の内周面から突出して配置されたリブと、を有し、
前記レンズは、前記レンズの前記パネルへの組み付け時に前記リブが進退可能な、スライド溝が形成されており、
前記リブは、前記光源が発した光を透過して前記表示板の方向へ導光する、
表示装置。
【請求項2】
前記リブは、前記本体の内周面と面状に接着される接着部を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記本体は、黒色または灰色を含む、光を透過しない濃色であり、
前記リブは、白色または半透明を含む、光を透過可能な淡色である、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記リブは、前記レンズと同じ材料で形成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
正面に表示面を有する表示パネルと、
前記表示パネルの周りを囲む正面パネルと、
前記正面パネルに隣接する請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の車載機器をタッチ操作で操作する車両用スイッチ装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の技術は、光源と、光源から出射される出射光が透過して表示される表示領域と、タッチスイッチ部と、タッチ検出部と、出射光の光量を変化させる光源制御部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-110775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示領域を有するスイッチ装置を含む表示装置では、表示領域が配置された表示板の裏面側に光源が配置され、表面の表示領域を表示させる。そこで、表面の明るさのムラを低減することが望まれる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、表面の明るさのムラを低減することができる表示装置及び電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る表示装置は、光源が配置された基板と、前記基板と向かい合って配置された表示板と、前記基板の周りと前記表示板の周りとを囲んで保持する筒形状のパネルと、前記基板と前記表示板との間に配置され、前記光源が発した光を導光するレンズと、を備え、前記パネルは、筒形状の本体と、前記本体の内周面から突出して配置されたリブと、を有し、前記レンズは、前記レンズの前記パネルへの組み付け時に前記リブが進退可能な、スライド溝が形成されており、前記リブは、前記光源が発した光を透過して前記表示板の方向へ導光する。
【0007】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電子機器は、正面表示面を有する表示パネルと、前記表示パネルの周りを囲む正面パネルと、前記正面パネルに隣接する上記の表示装置を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る表示装置及び電子機器は、表面の明るさのムラを低減することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る電子機器を示す正面図である。
図2図2は、実施形態に係る表示装置の分解斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る表示装置の断面図である。
図4図4は、図2に示すパネルの斜視図である。
図5図5は、図4に示すパネルの部分拡大図である。
図6図6は、図2に示すパネルの斜視図である。
図7図7は、パネル及びリブの部分拡大図である。
図8図8は、実施形態に係る表示装置の他の例の断面図である。
図9図9は、従来のパネルの斜視図である。
図10図10は、従来の表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る表示装置及び電子機器の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易に想到できるもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0011】
[実施形態]
<電子機器>
図1は、実施形態に係る電子機器1を示す正面図である。図1に示すように、本実施形態に係る電子機器1は、車両の内部に搭載される、例えば、AV(Audio Visual)一体型のカーナビゲーション装置である。電子機器1は、表示パネル2と、正面パネル3と、表示装置5とを有する。
【0012】
なお、以下の説明では、電子機器1の通常の使用時における上側を、電子機器1の上側とし、電子機器1の通常の使用時における下側を、電子機器1の下側として説明する。また、以下の説明では、電子機器1を正面パネル3側から見た際における左右方向を、電子機器1の左右方向として説明する。
【0013】
表示パネル2は、矩形状に形成され、正面に表示面2aを有している。正面とは、車両の乗員が視認する面である。正面は、カーナビゲーション装置の場合、車内の後方に向く面となる。表示面2aは、表示パネル2の矩形状よりも小さい矩形状に形成されている。表示面2aは、表示パネル2の外縁21より内側に配置されている。本実施形態では、表示パネル2は、表示面2aがタッチパネルである。
【0014】
正面パネル3は、表示パネル2の周りを囲むように、矩形状に形成されている。正面パネル3は、表示パネル2の周りを囲む矩形状の枠部31と、枠部31の内側において表示パネル2の表示面2aを開放する矩形状の窓部32と、を有している。
【0015】
<表示装置>
図2は、実施形態に係る表示装置5の分解斜視図である。図3は、実施形態に係る表示装置5の断面図である。図1に示すように、表示装置5は、正面パネル3の周縁に隣接して配置されている。本実施形態では、表示装置5は、正面パネル3の下側に配置されている。表示装置5は、基板6と、表示板7と、パネル8と、レンズ9とを有する。
【0016】
基板6は、表示パネル2の表示面2aに沿って配置されている。本実施形態では、基板6は、左右方向に長い矩形状である。基板6は、表面6aに光源61が配置されている。光源61は、前側に向かって光を発する。光源61は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。本実施形態では、光源61は、左右方向に5つ並んで配置されている。
【0017】
表示板7は、表示パネル2の表示面2aに沿って配置されている。表示板7は、基板6より前側に配置され、基板6と向かい合って配置されている。本実施形態では、表示板7は、前後方向視において長方形状である。表示板7は、板状に形成され、基板6と表示板7とレンズ9とが収容されているパネル8の正面側を塞ぐように配置されている。表示板7は、例えば、黒色または灰色のような濃色をしている。
【0018】
表示板7は、表面7aに、車両の乗員が視認可能なロゴまたはマークのような、文字、数字、図形、記号を表示する表示部71が配置されている。本実施形態では、表示板7には、5つの表示部71が左右方向に並んで配置されている。
【0019】
表示部71は、表示板7の表面7aに形成された透過部72を有する。透過部72は、光源61から発せられた光を透過する。透過部72は、例えば、白色、半透明などの光を透過可能な淡色をした、文字、数字、図形、記号などの形状が配置されている。本実施形態では、透過部72は、左側から順番に「AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」の文字の形状が配置されている。
【0020】
<パネル>
図4は、図2に示すパネル8の斜視図である。図5は、図4に示すパネル8の部分拡大図である。図6は、図2に示すパネル8の斜視図である。図7は、パネル8及びリブ84の部分拡大図である。図4に示すように、パネル8は、基板6の周りと表示板7の周りである外縁73とレンズ9の周りとを囲んで保持する。パネル8は、基板6の周りと表示板7の外縁73とレンズ9の周りとを囲う筒形状に形成されている。本実施形態では、パネル8は、角筒形状に形成されている。
【0021】
パネル8は、光を透過しない本体81と、光を透過して表示板7の方向へ導光するリブ84とを有する。本実施形態では、パネル8は、例えば、黒色または灰色を含む、光を透過しない濃色の材料で形成された本体81と、例えば、白色、半透明を含む、光を透過可能な淡色の材料で形成されたリブ84とを有する。
【0022】
光を透過しないとは、光を完全に透過しないものに限定されない。光をわずかに透過したとしても、電子機器1のユーザに違和感を与えたり、表示板7の視認性に影響を与えたりせず、表示装置5の機能を害しない範囲であれば、「光を透過しない」に含むものとする。
【0023】
本体81は、筒形状に形成されている。本体81は、少なくとも内周面において光を透過しない。本体81は、パネル8の外部と内部との間で光を遮蔽し、本体81の内周面において光を反射する。本体81は、レンズ9の基部91の外縁を保持する保持枠82が配置されている。本体81と保持枠82とは、一体に形成されている。
【0024】
本体81は、下壁811と、下壁811と向かい合って配置された上壁812と、下壁811と上壁812とを接続する側壁813と、側壁813と向かい合って配置され、下壁811と上壁812とを接続する側壁814とを有する。下壁811と上壁812と側壁813と側壁814とは、一体に形成されている。下壁811は、リブ84の下壁(接着部)841が係合する凹部811aが形成されている。上壁812は、リブ84の上壁(接着部)843が係合する凹部812aが形成されている。
【0025】
保持枠82は、枠形状に形成されている。保持枠82は、本体81の内周面から突設されている。保持枠82は、レンズ9の基部91の外縁を前側から保持する。保持枠82は、パネル8内において、レンズ9を前後方向に位置決めする。
【0026】
保持枠82は、保持部821と、保持部821と向かい合って配置された保持部822と、保持部821と保持部822とを接続する保持部823と、保持部823と向かい合って配置され、保持部821と保持部822とを接続する保持部824とを有する。保持部821と保持部822と保持部823と保持部824とは一体に形成されている。保持部821は、下壁811の内周面から突設される。保持部822は、上壁812の内周面から突設される。保持部823は、側壁813の内周面から突設される。保持部824は、側壁814の内周面から突設される。保持部821は、リブ84のリブ本体845が係合する切り欠き821aが形成されており、左右方向において不連続である。保持部821は、裏面側に、リブ84の壁部(接着部)842が係合する凹部821bが形成されている。保持部822は、リブ84のリブ本体845が係合する切り欠き822aが形成されており、左右方向において不連続である。保持部822は、裏面側に、リブ84の壁部(接着部)844が係合する凹部822bが形成されている。
【0027】
リブ84は、本体81と面状に、面同士で接着されている。パネル8は、左右方向に間隔を空けて配置されたリブ84を有する。リブ84は、表示パネル2の発熱または外部から加わる衝撃などによるパネル8の撓みを規制する。リブ84は、パネル8の内周面の向かい合う面同士を接続している。リブ84によって、保持枠82の開口が区画される。本実施形態では、4つのリブ84が配置されている。
【0028】
リブ84は、下壁841と、下壁841と向かい合って配置された上壁843と、下壁841と上壁843とを接続する、柱形状のリブ本体845とを有する。下壁841と上壁843とリブ本体845とは一体に形成されている。下壁841は、本体81の下壁811の凹部811aに係合し、下壁811と面状に接着される。下壁841の前側の端部から上方に延設された壁部842は、保持枠82の保持部821の凹部821bに係合し、保持部821と面状に接着される。上壁843は、本体81の上壁812の凹部812aに係合し、上壁812と面状に接着される。上壁843の前側の端部から下方に延設された壁部844は、保持枠82の保持部822の凹部822bに係合し、保持部822と面状に接着される。
【0029】
図5に示すように、本体81の下壁811のリブ本体845より前側の板厚d11は、下壁811のリブ本体845より後側の板厚d12と下壁841の板厚d13との和と等しい。本体81の上壁812のリブ本体845より前側の板厚d21は、上壁812のリブ本体845より後側の板厚d22と上壁843の板厚d23との和と等しい。
【0030】
このように構成されたパネル8は、例えば、二色成形によって形成される。より詳しくは、第一金型を使用して、濃色の樹脂材料によって本体81と保持枠82とを成形した後、第二金型を使用して、淡色の樹脂材料によってリブ84を成形する。または、第一金型を使用して、淡色の樹脂材料によってリブ84を成形した後、第二金型を使用して、濃色の樹脂材料によって本体81と保持枠82とを成形する。なお、リブ84は、レンズ9と同じ材料で形成されてもよい。
【0031】
<レンズ>
レンズ9は、表示パネル2の表示面2aに沿って配置されている。図3に示すように、レンズ9は、基板6より前側に配置され、表示板7より後側に配置されている。言い換えると、レンズ9は、基板6と表示板7との間に挟まれるように配置されている。レンズ9は、基板6及び表示板7と向かい合って配置されている。レンズ9は、光源61から発せられた光を導光する光学部材である。レンズ9は、例えば、導光レンズである。レンズ9は、乳白色の樹脂材料で形成されている。
【0032】
より詳しくは、レンズ9は、基部91と、基部91より前側に突設された複数の凸状部92とを有する。レンズ9は、隣接する凸状部92の間にスライド溝94が形成されている。基部91と凸状部92とは、一体に形成されている。
【0033】
複数の凸状部92は、基部91によって左右方向に連結されている。本実施形態では、5つの凸状部92が配置されている。図3に示すように、組み付け状態において、凸状部92の表面92aは、表示板7の裏面7bに当接する。組み付け状態において、凸状部92は、保持枠82とリブ本体845とで囲われた窓部83に位置する。
【0034】
スライド溝94は、レンズ9をパネル8へ組み付ける時に、リブ84のリブ本体845が進退可能である。スライド溝94は、前後方向に延びている。組み付け状態において、スライド溝94にリブ本体845が位置する。レンズ9の組み付け時は、スライド溝94にリブ本体845を位置付けた状態で、レンズ9を前側にスライドさせることによって、レンズ9が、パネル8に後側から組み付けられる。
【0035】
<電子機器の組み付け方法>
次に、電子機器1の組み付け方法と作用について説明する。
【0036】
レンズ9が、パネル8の後側から組み付けられる。レンズ9のスライド溝94にパネル8のリブ本体845が進入した状態で、リブ本体845の後面845bが基部91の表面91aに当接するまで、レンズ9を前方へスライドさせる。凸状部92は、保持枠82とリブ本体845とで囲われた窓部83に位置している。このようにして、レンズ9が、パネル8に組み付けられる。
【0037】
そして、表示板7が、レンズ9が組み付けられたパネル8に前側から組み付けられる。表示板7がパネル8に組み付けられた状態で、凸状部92の表面92aが表示板7の裏面7bに当接する。
【0038】
そして、基板6が、表示板7及びレンズ9が組み付けられたパネル8の後部に組み付けられる。このようにして、組み立てられた表示装置5が、電子機器1の下側に組み付けられる。
【0039】
<電子機器の作用>
電子機器1の下側に配置された表示装置5では、車両の起動中に、電子機器1が起動して、基板6に配置された光源61が前方へ向けて光を発する。光源61から発せられた光は、後側からレンズ9に入射する。レンズ9に入射した光は、レンズ9によって導光されて、レンズ9の周面から外部へ出射される。レンズ9の基部91の表面91a、凸状部92の表面92aから出射された光は、表示板7へ向かって出射される。表示板7の表面7aにおいて、凸状部92の表面92aと当接している部分は、凸状部92の表面92aから出射された光によって明るくなる。また、表示板7の表面7aにおいて、スライド溝94の入口に面し、リブ本体845の前側に位置する部分は、基部91の表面91aから出射され、リブ本体845を透過した光によって明るくなる。リブ本体845が光を透過するので、表示板7の明るさのムラが低減される。このようにして、表示板7の表面7aは、明るさのムラが低減される。表示板7の透過部72は、配置された文字、数字、図形、記号などの形状に光を透過させる。これにより、表示板7の透過部72には、文字、数字、図形、記号などの形状が明るく表示される。
【0040】
<効果>
上述したように、本実施形態では、電子機器1の下側に配置された表示装置5は、基板6と表示板7とレンズ9と、それらの周りを囲んで保持するパネル8とを備える。また、本実施形態では、レンズ9には、パネル8の内周面から突出するリブ84のリブ本体845が進退可能なスライド溝94が形成される。さらに、本実施形態では、リブ84が、光透過性を有する。これらにより、本実施形態によれば、表示板7の表面7aにおいて、凸状部92の表面92aと当接している部分は、レンズ9から出射された光によって明るくすることができる。また、本実施形態によれば、表示板7の表面7aにおいて、スライド溝94の入口に面し、リブ本体845の前側に位置する部分は、基部91の表面91aから出射され、リブ本体845を透過した光によって明るくすることができる。本実施形態は、リブ本体845は光を透過するので、表示板7の明るさのムラを低減することができる。本実施形態は、表示板7の表面7aにおいて、レンズ9から出射された光が、パネル8の内部の部材によって遮られる部分を低減することができる。このようにして、本実施形態によれば、表示板7の表面7aにおいて、明るさのムラを低減して明るさを均一にすることができる。本実施形態では、表示板7の透過部72は、配置された文字、数字、図形、記号などの形状に光を透過させて、文字、数字、図形、記号などの形状を、ムラなく明るく表示することができる。
【0041】
ここで、図9図10を用いて、比較のために従来の表示装置5Xについて説明する。図9は、従来のパネル8Xの斜視図である。図10は、従来の表示装置5Xの断面図である。従来の表示装置5Xは、リブ84Xが光透過性を有していない点で、表示装置5と異なる。表示装置5Xでは、リブ84Xが光を遮るので、リブ84Xの前側に位置する表示板7は明るさが周囲に比べて低減される。表示装置5Xでは、表示板7の表面7aにおいて、レンズ9から出射された光がリブ84Xによって遮られて、周囲に比べて暗くなる部分が存在する。
【0042】
本実施形態は、リブ本体845とレンズ9とを同じ材料で形成した場合、表示板7の明るさのムラをより低減することができる。
【0043】
本実施形態では、パネル8の本体81は光を透過しない濃色であり、リブ84のみが光を透過可能な淡色である。本実施形態よれば、表示装置5の内部における迷光の発生を抑制し、外部への不用意な光の漏出を抑制することができる。
【0044】
本実施形態では、本体81とリブ84とが異なる材料であるので、接着力が低下しないように面接着を用いている。より詳しくは、本実施形態では、リブ84は、接着部として、下壁841と壁部842と上壁843と壁部844とを有する。本実施形態によれば、本体81とリブ84とを面状に接着することができる。このように、本実施形態によれば、本体81とリブ84とをより確実に接着することができる。
【0045】
本実施形態では、本体81とリブ84とが面状に、面同士で接着されているので、リブ84のリブ本体845以外の部分は、本体81と対面して重なり合っている。本実施形態によれば、本体81によって、リブ84のリブ本体845以外の部分から導光された光が、レンズ9の方向とは異なる、意図しない方向へ漏れ出ることを規制することができる。本実施形態は、表示装置5の内部における迷光の発生を抑制することができる。
【0046】
上記した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
【0047】
上記では、表示装置として説明したが、これに限定されない。例えば、スイッチとしての機能を有する、文字、数字、図形、記号などを明るく表示する表示装置であってもよい。
【0048】
図8は、実施形態に係る表示装置5Aの他の例の断面図である。上記では、レンズ9が、パネル8の後側から組み付けられる場合について説明したが、図8に示すように、レンズ9Aは、パネル8の前側から組み付けられる場合にも適用可能である。この場合、レンズ9Aのスライド溝94Aは、後側に向かって開口している。
【0049】
上記では、パネル8を二色成形で形成するものとしたが、これに限定されない。パネル8の全体を淡色の樹脂材料によって成形した後、リブ84以外の本体81及び保持枠82を濃色で着色してもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 電子機器
2 表示パネル
3 正面パネル
5 表示装置
6 基板
61 光源
7 表示板
71 表示部
72 透過部
8 パネル
81 本体
82 保持枠
84 リブ
9 レンズ
91 基部
92 凸状部
94 スライド溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10