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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】電動工具
(51)【国際特許分類】
   B25F 5/00 20060101AFI20230301BHJP
   B23B 45/02 20060101ALI20230301BHJP
   B25F 5/02 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
B25F5/00 G
B23B45/02
B25F5/02
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020516149
(86)(22)【出願日】2019-03-29
(86)【国際出願番号】 JP2019014018
(87)【国際公開番号】W WO2019208106
(87)【国際公開日】2019-10-31
【審査請求日】2020-10-23
(31)【優先権主張番号】P 2018087161
(32)【優先日】2018-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 裕太
(72)【発明者】
【氏名】橋本 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 勇樹
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/061554(WO,A1)
【文献】特開2015-160290(JP,A)
【文献】特開2017-213661(JP,A)
【文献】特開2012-139747(JP,A)
【文献】特開2017-200343(JP,A)
【文献】特開2017-164896(JP,A)
【文献】特表2016-529122(JP,A)
【文献】特許第6315250(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25F 5/00
B25F 5/02
B23B 45/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端工具の駆動源であるモータと、
前記モータの駆動を制御する制御部と、
AC電源が入力される電源入力部と、
を有し、
前記制御部は、第1の回路素子と、前記第1の回路素子とは異なる第2の回路素子と、を含み、
前記第2の回路素子は、前記電源入力部に入力されたAC電源をDC電源に変換する変換回路と、前記変換回路が実装された基板と、を含み、
前記モータ、前記第1の回路素子および前記第2の回路素子は、それぞれが互いに前記先端工具を駆動する駆動軸の軸方向の正面視で重なるように配置され、
前記モータは、前記軸方向において前記第1の回路素子と前記第2の回路素子との間に、前記モータの少なくとも一部が挟みこまれるように配置される、電動工具。
【請求項2】
前記モータは、前記駆動軸の軸方向において前記第1の回路素子と前記第2の回路素子との間に挟みこまれるように配置されるステータを有する、請求項1に記載の電動工具。
【請求項3】
前記第1の回路素子は、少なくとも1つの制御基板を含み、
前記駆動軸は、前記制御基板を貫通するように設けられる、請求項2に記載の電動工具。
【請求項4】
前記第1の回路素子は、第1の制御基板と、第2の制御基板と、を含み、
前記駆動軸は、前記第1および第2の制御基板のそれぞれを貫通するように設けられる、請求項2に記載の電動工具。
【請求項5】
前記第2の回路素子は、電解コンデンサまたはダイオードブリッジである、請求項1乃至4の何れか一項に記載の電動工具。
【請求項6】
前記モータを収容するモータハウジングと、作業者に把持されるハンドル部を形成し、かつ前記駆動軸の径方向において前記モータハウジングの一部と重なるように設けられるハンドルハウジングと、を更に有し、
前記モータハウジングには、前記第1の回路素子が取り付けられ、
前記ハンドルハウジングには、前記第2の回路素子が取り付けられている、請求項5に記載の電動工具。
【請求項7】
前記ハンドルハウジングに取り付けられ、前記第2の回路素子と電気的に接続される第1の回路基板を更に有し、
前記第1の回路基板は、前記駆動軸と並行に延びる板状であり、かつ前記駆動軸の径方向において前記モータの外側に配置される、請求項6に記載の電動工具。
【請求項8】
前記モータハウジングと前記ハンドルハウジングとは、弾性体を有する防振部を介して接続され、前記駆動軸の軸方向において互いに相対移動可能な部材である、請求項6または7に記載の電動工具。
【請求項9】
前記電解コンデンサの前記駆動軸の軸方向に沿った方向の厚さは、前記第1の回路基板の厚さより厚い、請求項7に記載の電動工具。
【請求項10】
前記ハンドルハウジングの前記第1の回路基板の配置側と反対側の端部に前記電源入力部が設けられ、
前記ハンドルハウジングにおいて、前記電源入力部に対して、前記第1の回路素子および前記第1の回路基板の何れよりも近くに第2の回路基板が取り付けられている、請求項7に記載の電動工具。
【請求項11】
前記第2の回路基板には、ノイズフィルター素子が搭載されている、請求項10に記載の電動工具。
【請求項12】
前記第1の回路素子は、第1の制御基板と、第2の制御基板と、を含み、
前記第1の制御基板と前記第2の制御基板とは、平行に配置される、請求項1に記載の電動工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穿孔工具などの電動工具に関する。
【背景技術】
【0002】
穿孔工具などの電動工具は、動力源としての電動モータ(以降、単にモータと呼ぶ)と、モータによって駆動される工具(先端工具)と、を備えている。なお、電動工具の一例として、モータの回転軸の軸方向と、作業者が把持するハンドルの延伸方向とが交差するガンタイプの電動工具が知られている。
【0003】
このような電動工具としては、例えば、特許文献1にその構造が開示されている。
【0004】
上記特許文献1には、モータを制御する制御基板が、モータ周辺の、例えばステータおよび冷却ファンよりも前方側(モータの回転軸の軸方向における先端工具側)に設けられたレイアウトが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-68205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の構成では、冷却ファンの前方側に制御基板が配置されているため、大型の回路素子をハウジング内に収容する際に、回転軸の軸方向において、機構部とモータとの間隔を広く設けるとともに、径方向においてもハウジングを大きく設ける必要がある。その結果、電動工具の本体の大型化を招くという課題が発生する。
【0007】
本発明の目的は、制御基板などの回路素子を効率的に配置して電動工具の小型化を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電動工具は、先端工具の駆動源であるモータと、前記モータの駆動を制御する制御部と、AC電源が入力される電源入力部と、を有し、前記制御部は、第1の回路素子と、前記第1の回路素子とは異なる第2の回路素子と、を含み、前記第2の回路素子は、前記電源入力部に入力されたAC電源をDC電源に変換する変換回路と、前記変換回路が実装された基板と、を含み、前記モータ、前記第1の回路素子および前記第2の回路素子は、それぞれが互いに前記先端工具を駆動する駆動軸の軸方向の正面視で重なるように配置され、前記モータは、前記軸方向において前記第1の回路素子と前記第2の回路素子との間に、前記モータの少なくとも一部が挟みこまれるように配置される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電動工具の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る電動工具の一例であるハンマドリルの構造を示す断面図である。
図2図1に示すハンマドリルにおいて配線および先端工具を取り除いた構造を示す断面図である。
図3図1に示すハンマドリルのハウジングの外観構造を示す斜視図である。
図4図1に示すハンマドリルにおけるハウジングの分解斜視図である。
図5図1に示すハンマドリルにおけるハウジングの他の分解斜視図である。
図6図1に示すハンマドリルに搭載される第1の制御基板の構造を示す平面図である。
図7図1に示すハンマドリルに搭載される第2の制御基板の構造を示す平面図である。
図8図1に示すハンマドリルの回路の構成を示す回路ブロック図である。
図9図1に示すハンマドリルのハウジングの通風口を示す断面図である。
図10図1に示すハンマドリルにおける風路を示す断面図である。
図11図1に示すハンマドリルのモータハウジングに対する電解コンデンサの配置を示す部分断面図である。
図12図11に示す電解コンデンサの配置の変形例を示す部分断面図である。
図13図1に示すハンマドリルの第2の回路素子の配置の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態に係る電動工具は、図1および図2に示されるハンマドリル1Aである。ハンマドリル1Aは、駆動源であるブラシレスモータ(モータ)10から出力される駆動力によって先端工具20を回転させる機能と、先端工具20を打撃する機能と、を有する。先端工具20は、電動工具の前端に装着される。先端工具20の一例としては、ドリルビットが挙げられる。ドリルビットは、例えば、コンクリートや石材などに穴を開けるときに用いられる。なお、先端工具20は、対象物や対象物に対する作業の種類などに応じて適宜交換される。
【0012】
ハンマドリル1Aは、図3に示されるハウジング30を有する。図3図5に示されるように、ハウジング30は、第1ハウジング31と、第1ハウジング31の一端に連結された第2ハウジング32と、から構成される。さらに、第1ハウジング31は、ブラシレスモータ10を収容するモータハウジング33と、作業者に把持されるグリップ(ハンドル部)2を形成するハンドルハウジング34と、から構成される。加えて、ハンドルハウジング34は、モータハウジング33の一部(後部)を挟んで対向する2つのハウジング半体34a、34bから構成される。言い換えれば、モータハウジング33の一部(後部)はハンドルハウジング34の一部(上部)によって覆われている。また、ハンドルハウジング34の他の一部(下部)は、上述のように作業者によって握られるグリップ2(図1参照)を形成している。
【0013】
図1および図2に示されるように、第1ハウジング31には、主にブラシレスモータ10、ブラシレスモータ10を制御するための制御部および冷却ファン14が収容されている。ここで、上記制御部は、第1の回路素子と第2の回路素子とを含んでいる。上記第1の回路素子は、例えば、スイッチング基板(第1の制御基板)12やホール素子基板(第2の制御基板)13などであるが、基板に限らず、基板に実装された電子部品などであってもよい。また、上記第2の回路素子は、例えば、電解コンデンサ11aなどの電子部品である。ただし、上記第2の回路素子についても、ダイオードブリッジ120bやスイッチング素子12aなどの他の電子部品であってもよく、また、電子部品に限定されずに制御基板などの基板であってもよい。なお、上述のスイッチング基板12、ホール素子基板13および電解コンデンサ11aについては後で詳細に説明する。
【0014】
一方、第2ハウジング32には、主にブラシレスモータ10から出力される動力を先端工具20に伝達するための動力伝達機構40が収容されている。
【0015】
なお、ブラシレスモータ10、スイッチング基板12およびホール素子基板13は、第1ハウジング31のモータハウジング33に収容されている。そして、コンバータ基板(第1の回路基板)11が、第1ハウジング31のハンドルハウジング34に設けられている収容空間3に収容されている。この収容空間3は、モータハウジング33の外側であって、かつ、ハンドルハウジング34の内側に設けられている。つまり、第1ハウジング31は、コンバータ基板11とこのコンバータ基板11に実装される電解コンデンサ11aとを収容する収容空間3を有しており、この収容空間3は、モータハウジング33の外側であって、かつ、ハンドルハウジング34の内側に位置している。
【0016】
また、ブラシレスモータ10の回転軸でもある駆動軸16の軸方向Mにおける収容空間3の位置は、モータハウジング33を基準としたとき、第2ハウジング32と反対側の位置である。
【0017】
図1に示されるように、ブラシレスモータ10は、ステータ15と、駆動軸16が固定されたロータ17と、を有する。駆動軸16は、ロータ17を貫通してこのロータ17の軸方向Mの両側からそれぞれ突出している。ロータ17から突出している駆動軸16の一端側(後端側)は軸受16aによって、他端側(前端側)は軸受16bによって、それぞれ回転自在に支持されている。さらに、駆動軸16の前端側は冷却ファン14およびインナーカバー35を貫通して第2ハウジング32内に進入しており、この駆動軸16の前端に駆動ギヤ18が形成されている。
【0018】
一方、第2ハウジング32の内部には、駆動軸16と平行な中間軸41が設けられている。中間軸41は、ブラシレスモータ10から出力される動力(回転駆動力)を往復駆動力に変換する変換機構の構成要素の1つである。また、変換機構は、ブラシレスモータ10から出力される動力を先端工具20に伝達する動力伝達機構40の構成要素の1つである。中間軸41には2つのギヤ41a、41bが設けられており、一方のギヤ41aは駆動ギヤ18と噛み合っている。以下の説明では、駆動軸16の方向を「回転軸方向」と呼ぶ場合がある。
【0019】
第2ハウジング32の内部には、中間軸41と平行にシリンダ50が設けられている。シリンダ50の内部にはピストン51、打撃子52および中間子53が、この順で後方から前方に向かって一列に並んで配置されており、ピストン51と打撃子52との間には空気室54が形成されている。
【0020】
第2ハウジング32の内部であってシリンダ50の周囲(下方)には変換機構が収容されている。変換機構は、駆動軸16の回転運動をピストン51の往復運動に変換する。変換機構は、既述の中間軸41と、この中間軸41に取り付けられた内輪と、連結棒を有する外輪と、内輪と外輪との間に介在する転動体とを有し、内輪は中間軸41に設けられているギヤ41bとスプライン嵌合している。ブラシレスモータ10から出力され、駆動ギヤ18およびギヤ(従動ギヤ)41aを介して中間軸41に入力される回転駆動力によって中間軸41が回転すると、ギヤ41bが回転する。ギヤ41bが回転すると、ギヤ41bとスプライン嵌合している内輪が回転する。すると、外輪が内輪上を移動し、外輪に設けられている連結棒が揺動する。かかる連結棒の揺動に伴ってピストン51がシリンダ50内で前後に往復動する。さらに、中間軸41には、シリンダ50の外周に設けられている別のギヤと常に噛み合っている第3のギヤが設けられており、中間軸41の回転に伴ってシリンダ50が回転し、先端工具20が回転する。これらにより、先端工具20に打撃力および回転力が与えられる。なお、このようにして打撃力および回転力が与えられる先端工具20は、回転軸方向と平行に延びている。
【0021】
ブラシレスモータ10のON/OFFは、作業者によるトリガスイッチ4の操作によって切り替えられる。また、本実施の形態のハンマドリル1Aには、ブラシレスモータ10の回転方向を切り換える正逆転スイッチが設けられている。正逆転スイッチが操作されると、ブラシレスモータ10に供給される電流の向きが変化してブラシレスモータ10の回転方向が反転し、先端工具20が逆回転する。
【0022】
図1に示されるスイッチング基板12には、図6に示されるように、例えば6つのスイッチング素子12aが搭載されている。スイッチング素子12aは、一例として、IGBT(Insulated Gate BipolarTransistor) などである。また、図7に示されるように、ホール素子基板13には、マイコン13aと複数のホール素子13bとが搭載されている。なお、マイコン13aは、複数のホール素子13bから出力される信号に基づいて複数のスイッチング素子12aを順次ON/OFFさせてステータコイルに流れる電流の向きを変化させる。本実施の形態では、ブラシレスモータ10の駆動軸16と一体に回転する冷却ファン14に磁石が装着されており、ホール素子13bはこの磁石の通過を検出して信号を出力する。
【0023】
ここで、本実施の形態のハンマドリル1Aの回路構成について説明する。
【0024】
ハンマドリル1Aの回路は、図8に示されるように、制御回路100と、インバータ回路110と、AC/DC変換回路120と、フィルター回路130と、によって構成される。
【0025】
制御回路100には、例えば、マイコン13aと、ホールIC信号検出回路100aと、モータ電流検出回路100bと、降圧回路100cと、制御信号出力回路100dと、が含まれる。マイコン13aは、CPU(Central Processing Unit)13aaと、ROM(Read Only Memory) 13abと、タイマー13acと、RAM(Random Access Memory) 13adと、を有している。これにより、制御回路100では、ホールIC信号検出回路100aを介して各ホール素子13bからの信号を受け取り、そして、この各ホール素子13bからの信号に基づいて制御信号出力回路100dを介してインバータ回路110の各スイッチング素子12a(図8に示されるQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6)に制御信号を出力する。
【0026】
ハンマドリル1Aでは、ブラシレスモータ10の回転をホール素子基板13のマイコン13aによって制御している。具体的には、制御回路100では、ブラシレスモータ10の電流値をモータ電流検出回路100bによって検出し、検出した電流値に基づいて各スイッチング素子12aへの制御信号の調整および停止を行う。なお、制御回路100は、ホール素子基板13に形成される回路であり、冷却ファン14に装着された図示しないマグネットの磁極を各ホール素子13bが検出するため、冷却ファン14の近傍に配置することが好ましい。すなわち、スイッチング基板12とホール素子基板13において、ホール素子基板13を冷却ファン側に配置することが好ましい。なお、制御回路100は冷却ファン14の上記マグネットの位置を検出することで、ブラシレスモータ10のロータ17の位置を検出している。
【0027】
インバータ回路110は、スイッチング基板12に形成される回路であり、AC/DC変換回路120からの電圧をインバータ回路110を介してブラシレスモータ10に供給する。なお、スイッチング基板12は、ステータコイルに電力を供給するため、ステータ15の最も近くに配置されることが好ましい。すなわち、本実施の形態のハンマドリル1Aでは、図1に示されるように、モータハウジング33内での配置としては、ブラシレスモータ10と冷却ファン14との間にスイッチング基板12とホール素子基板13とが配置され、その際、スイッチング基板12がブラシレスモータ10側に配置され、ホール素子基板13が冷却ファン14側に配置されている。
【0028】
AC/DC変換回路120は、ダイオードブリッジ120b、電解コンデンサ11aおよび制御回路電圧供給回路120aを含んでおり、コンバータ基板11に形成される回路である。つまり、AC/DC変換回路120は、電源から供給されるAC電圧をダイオードブリッジ120bによりDC電圧に変換するものであり、制御回路電圧供給回路120aを介して制御回路100に所定の電圧を供給する。また、DC変換後は、電解コンデンサ11aによってDC電圧を平滑にする。
【0029】
フィルター回路130は、図2に示されるフィルター基板(第2の回路基板)19に形成される回路であり、AC/DC変換回路120やインバータ回路110のスイッチング素子12aが発する高周波ノイズがAC電源側に影響を及ぼさないようにフィルタリングするものである。したがって、フィルター基板19は、スイッチング基板12、ホール素子基板13およびコンバータ基板11の何れの基板よりもAC電源の入力部(後述する電源入力部25)に近い箇所に配置されることが好ましい。
【0030】
次に、ハウジング30の詳細について説明する。
【0031】
既述のように、ハウジング30は第1ハウジング31と第2ハウジング32とに大別され、第1ハウジング31はモータハウジング33とハンドルハウジング34とに大別される。なお、かかる区別は説明の便宜上の区別に過ぎず、各ハウジングは一体化されている。
【0032】
図3図5に示されるように、モータハウジング33は全体として筒形状を有し、図1の駆動軸16の方向の一端(前端)に前方開口部33aが設けられている(図4)。第2ハウジング32も全体として筒形状を有し、駆動軸16の方向の一端(後端)に後方開口部32aが設けられている(図5)。そして、図4に示されるように、モータハウジング33と第2ハウジング32とは、互いの端部同士がインナーカバー35のフランジ部36を挟んで対向した状態で固定されている。
【0033】
図4に示されるように、モータハウジング33の内側には貫通孔61が形成されている。具体的には、モータハウジング33の前方開口部33aの周縁には、この前方開口部33aを取り囲む嵌合部60が設けられており、この嵌合部60の四隅に貫通孔61がそれぞれ形成されている。一方、図5に示されるように、第2ハウジング32の内側には結合部としての螺子穴71が形成されている。具体的には、第2ハウジング32の後方開口部32aの内側には当接部70が設けられており、この当接部70の四隅に螺子穴71がそれぞれ形成されている。モータハウジング33に設けられている貫通孔61および第2ハウジング32に設けられている螺子穴71は、図1の駆動軸16の方向に対して平行に延びている(図5の紙面左右方向に延びている。)。
【0034】
なお、図5に示されるように、インナーカバー35が第2ハウジング32の後方開口部32aから第2ハウジング32の内側に挿入されると、インナーカバー35のフランジ部36の前面36a(図4参照)が第2ハウジング32の当接部70に突き当たる。すると、インナーカバー35のフランジ部36の四隅に設けられている連通孔81が対応する螺子穴71とそれぞれ連通する。さらに、インナーカバー35の後方からモータハウジング33の嵌合部60(図4参照)が第2ハウジング32の後方開口部32aの内側に挿入されると、嵌合部60の端面がインナーカバー35のフランジ部36の背面36bに突き当たる。すると、モータハウジング33の嵌合部60の四隅に設けられている貫通孔61が対応する連通孔81とそれぞれ連通する。つまり、第2ハウジング32、モータハウジング33およびインナーカバー35を所定の順序で組み合わせると、インナーカバー35のフランジ部36が第2ハウジング32の当接部70とモータハウジング33の嵌合部60との間に挟まれる。同時に、モータハウジング33の嵌合部60に設けられている貫通孔61と第2ハウジング32の当接部70に設けられている螺子穴71とが、インナーカバー35のフランジ部36に設けられている連通孔81を介して連通する。言い換えれば、ハウジング30の内側において、貫通孔61,連通孔81および螺子穴71の三者が一連に繋がる。
【0035】
上記のように組み合わされた第1ハウジング31(モータハウジング33)と第2ハウジング32とは、図1の駆動軸16の方向に対して平行であり、かつ、インナーカバー35を貫通してモータハウジング33と第2ハウジング32とに跨る固定部材によって固定される。
【0036】
次に本実施の形態のハンマドリル1Aの特徴について説明する。ハンマドリル1Aは、例えば、その本体の重量が2kg程度のものであり、内部に組み込まれる各基板の配置に工夫を施している。まず、図1および図2に示されるように、ハンマドリル1Aでは、上述のように第1の回路素子である制御基板を、スイッチング基板(第1の制御基板)12とホール素子基板(第2の制御基板)13との2枚に分けており、これらのスイッチング基板12とホール素子基板13とが重なった状態で配置されている。詳細には、スイッチング基板12とホール素子基板13とがそれぞれの基板の平面方向が、ブラシレスモータ10の軸方向Mと直角をなすように、かつ、それぞれの基板が平行となるように配置されている。
【0037】
さらに、ハンマドリル1Aは、第2の回路素子として、電解コンデンサ11aを有している。そして、ブラシレスモータ10は、先端工具20を駆動する駆動軸16の軸方向Mにおいて、制御基板(第1の回路素子)と電解コンデンサ(第2の回路素子)11aとの間に、ブラシレスモータ10の少なくとも一部が挟みこまれるように配置されている。
【0038】
具体的には、図2に示されるように、ブラシレスモータ10の軸方向Mにおいて、ブラシレスモータ10の冷却ファン14側(前方側)にスイッチング基板12とホール素子基板13とが重なって配置されている。一方、ブラシレスモータ10の軸方向Mにおける冷却ファン14と反対側(後方側)には、電解コンデンサ11aが配置されている。すなわち、ハンマドリル1Aでは、ブラシレスモータ10の軸方向Mにおけるブラシレスモータ10の前後に、制御基板(スイッチング基板12およびホール素子基板13)と電子部品(電解コンデンサ11a)とが配置されている。
【0039】
これにより、ブラシレスモータ10の前後のスペースを有効活用してハンマドリル1Aの小型化を図ることができる。
【0040】
ここで、ブラシレスモータ10の駆動軸16は、スイッチング基板12およびホール素子基板13のそれぞれを貫通するように設けられている。具体的には、図6図7のそれぞれに示されるようにスイッチング基板12の中央には円形の貫通孔12bが形成されており、ホール素子基板13の中央には円形の貫通孔13cが形成されている。そして、それぞれの基板の貫通孔12b、13cを駆動軸16が貫通するように配置されている。
【0041】
また、電解コンデンサ11aやダイオードブリッジ120bなどの第2の回路素子は、ブラシレスモータ10の駆動軸16の軸方向Mにおいて、ステータ15に対してスイッチング基板12およびホール素子基板13などの第1の回路素子の反対側に位置している。なお、上記第2の回路素子は、電解コンデンサ11aやダイオードブリッジ120bに限定されることなく、スイッチング素子などであってもよい。
【0042】
ここで、ハンマドリル1Aでは、図2に示されるように、ブラシレスモータ10の後方側に収容空間3が形成されており、この収容空間3に容積が大きな電解コンデンサ11aおよびダイオードブリッジ120bが配置されている。ハンマドリル1Aは、ブラシレスモータ10を収容するモータハウジング33と、作業者に把持されるグリップ(ハンドル部)2を形成し、かつ駆動軸16の径方向Nにおいてモータハウジング33の一部と重なるように設けられるハンドルハウジング34と、有している。そして、モータハウジング33には、上記第1の回路素子としてスイッチング基板12およびホール素子基板13が取り付けられ、一方、ハンドルハウジング34には、電解コンデンサ(第2の回路素子)11aやダイオードブリッジ120bが実装されたコンバータ基板(第1の回路基板)11が取り付けられている。
【0043】
詳細には、ハンマドリル1Aは、ハンドルハウジング34に取り付けられ、かつ、電解コンデンサ11aなどの第2の回路素子と電気的に接続される第1の回路基板を更に有している。上記第1の回路基板は、ブラシレスモータ10の駆動軸16と並行に延びる板状であり、かつ、駆動軸16の径方向Nにおいてブラシレスモータ10の外側に配置されている。本実施の形態のハンマドリル1Aでは、上記第1の回路基板は、電源からの入力信号をAC/DC変換する回路が形成されたコンバータ基板11である。
【0044】
すなわち、ハンドルハウジング34内において、ブラシレスモータ10の後部の上方の空間(駆動軸16の径方向Nにおいてブラシレスモータ10の後方上部の高さが低い空間であり、図2におけるP部)にコンバータ基板11を配置し、さらに、ブラシレスモータ10の後方の収容空間3に、容積が大きく、かつ厚さが厚い電解コンデンサ11aを配置している。一例として、図2に示されるように、電解コンデンサ11aの駆動軸16の軸方向Mに沿った方向の厚さT1は、コンバータ基板11の厚さT2より厚い(T1>T2)。
【0045】
また、図1に示されるように、モータハウジング33とハンドルハウジング34とは、弾性体を有する防振ゴム(防振部)22を介して接続され、ブラシレスモータ10の駆動軸16の軸方向Mにおいて互いに相対移動可能なハウジング構造となっている。詳細には、モータハウジング33とハンドルハウジング34とにおいては、お互いがブラシレスモータ10の軸方向Mに沿って相対移動可能(スライド可能)な構造となっている。具体的には、モータハウジング33に対してハンドルハウジング34がスライド式となっている。
【0046】
そこで、モータハウジング33に対してハンドルハウジング34が軸方向Mに沿って前方側に移動可能なように、ハンドルハウジング34内のモータハウジング33の後方側にスペースを設けておく必要がある。このスペースとしてハンドルハウジング34には収容空間3が設けられている。そして、ハンマドリル1Aでは、この収容空間3を有効活用するために、この収容空間3に容積の大きな電解コンデンサ11aを配置している。
【0047】
したがって、ブラシレスモータ10は、その駆動軸16の軸方向Mにおいてスイッチング基板12およびホール素子基板13と、電解コンデンサ11aとの間に挟みこまれるように配置されるステータ15を有している。
【0048】
このようにハンマドリル1Aでは、モータハウジング33とハンドルハウジング34とが相対的に移動できるようにするためのスペース(収容空間3)をブラシレスモータ10の後方側に確保するとともに、この収容空間3に容積が大きな電解コンデンサ11aが配置することで、ハンマドリル1Aの小型化を維持することができる。
【0049】
言い換えると、ハンマドリル1Aでは、図2に示されるように、ブラシレスモータ10の後方の収容空間3と、ブラシレスモータ10の後方上部の空間P部と、にそれぞれの空間の大きさに合わせた回路素子を配置することで、スペースを有効活用してハンマドリル1Aの小型化を維持している。
【0050】
なお、上述のようにモータハウジング33とハンドルハウジング34とにおいては、お互いがブラシレスモータ10の軸方向Mに沿って相対移動可能(スライド可能)な構造となっているが、図1に示されるように、モータハウジング33のハンドルハウジング34との係合部Qには、長孔23と、この長孔23の工具前端側の端部に設けられた防振ゴム(防振部)22と、が設けられている。
【0051】
そして、ハンドルハウジング34のモータハウジング33との係合部Qには、ネジ用ボス部24が設けられており、モータハウジング33の長孔23に、ネジ用ボス部24がスライド可能に嵌め込まれている。つまり、ネジ用ボス部24は、ハンドルハウジング34と一体に形成されており、モータハウジング33の長孔23内にスライド可能に配置されている。ネジ用ボス部24は、図4に示されるハウジング半体34aとハウジング半体34bとをネジ固定する際に用いられるボス部であり、ネジ用ボス部24を介してハウジング半体34aとハウジング半体34bとがネジ固定されることで、モータハウジング33に対してハンドルハウジング34が、図1に示される長孔23の空間部分の可動範囲でスライド可能となって取り付けられる。
【0052】
また、図1に示されるように、ハンドルハウジング34のモータハウジング33との係合部Qには、スプリング21が設けられている。このスプリング21は、モータハウジング33に対してハンドルハウジング34が後方側に向かうような弾性力が作用するようにハンドルハウジング34に設けられている。
【0053】
上述の係合部Qの構造により、作業者がハンマドリル1Aを把持して作業を行う際に、ハンドルハウジング34を前端側に押し付けるとハンドルハウジング34が前端側にスライドするとともに、ネジ用ボス部24がモータハウジング33の防振ゴム22に押し付けれらた状態でハンドルハウジング34のスライドは停止する。
【0054】
この状態で作業者がハンマドリル1Aを用いて作業を行うと、防振ゴム22の防振作用によってハンドルハウジング34の振動が吸収され、ハンドルハウジング34の振動を低減することができる。
【0055】
以上により、本実施の形態のハンマドリル1Aでは、その小型化を維持しながら、作業時のハンドルハウジング34の振動を低減することで、作業時の作業者への負担を少なくすることができる。
【0056】
また、図2に示されるように、ハンドルハウジング34の径方向Nにおけるコンバータ基板11の配置側と反対側の端部に電源入力部25が設けられており、ハンドルハウジング34において、電源入力部25に対して、スイッチング基板12、ホール素子基板13およびコンバータ基板11の何れの基板よりも近くに第2の回路基板が取り付けられている。そして、上記第2の回路基板は、ノイズフィルター素子が搭載されたフィルター基板19である。上記ノイズフィルター素子は、コイル19aやコンデンサ19bである。すなわち、ハンマドリル1Aのハンドルハウジング34には、その電源入力部25に対して、スイッチング基板12、ホール素子基板13およびコンバータ基板11の何れの基板よりも近くにフィルター基板19が設けられている。その結果、スイッチング基板12、ホール素子基板13およびコンバータ基板11などから発振されるノイズが、電源入力部25から送られる電源信号などに悪影響を及ぼすことを低減できる。また、フィルター基板19には、高電圧の保護素子としてバリスタ19cが搭載されている。
【0057】
次に、図9に示されるように、モータハウジング33には径方向Nに対して並んで配置された2つの開口部33bが形成されている。さらに、ハンドルハウジング34にも径方向Nに対して並んで配置された4つの開口部34cが形成されている。これらの開口部33b、34cは、図10に示される風路26を形成するための開口窓である。詳細には、ハンマドリル1Aにおいて、発熱量が多い部品(素子)は、例えば、スイッチング基板12に搭載された複数のスイッチング素子12a、およびコンバータ基板11に搭載された電解コンデンサ11aやダイオードブリッジ120bなどである。したがって、ブラシレスモータ10を含め、これらの発熱部品(素子)が搭載されている箇所が風路26となるようにモータハウジング33やハンドルハウジング34に開口部33b、34cが形成されている。
【0058】
すなわち、ハンマドリル1Aでは、図10の風路26に示されるようにハンドルハウジング34に形成されたモータ後方の複数の開口部34cから空気を導入し、電解コンデンサ11a、ダイオードブリッジ120b、ブラシレスモータ10およびスイッチング基板12やホール素子基板13に空気(風)を当て、その後、モータハウジング33の2つの開口部33bから外部に排気を行っている。なお、風路26において、スイッチング基板12をホール素子基板13より上流側に配置している。これにより、発熱部品が多く搭載されているスイッチング基板12により多くの空気(風)を当てることができる。
【0059】
以上により、モータ後方の収容空間3を有効活用するとともに、発熱部品であるダイオードブリッジ120b、電解コンデンサ11aおよび複数のスイッチング素子12aを効果的に冷却しつつ、ハンマドリル1Aの小型化を図ることができる。
【0060】
また、ハンマドリル1Aでは、図2に示されるように、ハンドルハウジング34にトリガスイッチ4が設けられているとともに、このトリガスイッチ4の下方(電源入力部25側)にノイズフィルター用のフィルター基板19が搭載されており、トリガスイッチ4とフィルター基板19とが一体構成となっている。
【0061】
これにより、ハンマドリル1Aの組立性を向上させることができる。
【0062】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0063】
ここで、本実施の形態の第1変形例と第2変形例について説明する。
【0064】
まず、ハンマドリル1Aにおいて、コンバータ基板11に搭載される電解コンデンサ11aの平面視における配置位置について説明する。図11に示されるように、電解コンデンサ11aの平面視における配置位置は、ブラシレスモータ10の駆動軸16上に配置されていることが好ましい。ただし、ハンドルハウジング34のモータハウジング33に対するスライド動作などを考慮した場合、電解コンデンサ11aの平面視における配置位置は、例えば、図12の第1変形例に示されるように、ブラシレスモータ10の駆動軸16から外れた位置であってもよい。
【0065】
また、コンバータ基板11およびこのコンバータ基板11に搭載される電解コンデンサ11aの配置位置について、本実施の形態のハンマドリル1Aでは、ハンドルハウジング34内において、ブラシレスモータ10の後部の上方の空間P部にコンバータ基板11を配置し、ブラシレスモータ10の後方の収容空間3に、厚さが厚い電解コンデンサ11aを配置する場合を一例として説明した。コンバータ基板11と電解コンデンサ11aの配置位置については、上記の場合がスペースのより有効活用となるが、図13の第2変形例に示されるように、ブラシレスモータ10の後部の上方の空間P部に電解コンデンサ11aを配置可能な場合には、ブラシレスモータ10の後方の収容空間3にコンバータ基板11を配置してもよい。この場合にもブラシレスモータ10の後部の上方の空間P部と後方の収容空間3に、コンバータ基板11と電解コンデンサ11aとを収めることができるという意味で、スペースを有効活用したハンマドリル1Aを実現することができる。
【0066】
また、上記実施の形態では、電動工具として、ハンマドリル1Aを取り上げて説明したが、本発明の電動工具には、先端工具に打撃力のみを与える電動工具(例えば、ハンマー)や、先端工具に回転力のみを与える電動工具(例えば、インパクトドライバー)も含まれる。
【符号の説明】
【0067】
1A…ハンマドリル(電動工具)、2…グリップ(ハンドル部)、3…収容空間、4…トリガスイッチ、10…ブラシレスモータ(モータ)、11…コンバータ基板(第1の回路基板)、11a…電解コンデンサ(第2の回路素子)、12…スイッチング基板(第1の制御基板第1の回路素子)、12a…スイッチング素子、13…ホール素子基板(第2の制御基板第1の回路素子)、13a…マイコン、13b…ホール素子、14…冷却ファン、15…ステータ、16…駆動軸、17…ロータ、19…フィルター基板(第2の回路基板)、20…先端工具、22…防振ゴム(防振部)、30…ハウジング、31…第1ハウジング、32…第2ハウジング、33…モータハウジング、34…ハンドルハウジング、34a,34b…ハウジング半体、35…インナーカバー、100…制御回路、110…インバータ回路、120…AC/DC変換回路、120b…ダイオードブリッジ(第2の回路素子)、130…フィルター回路
図1
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