(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】正規品認証コンテンツの生成装置およびこれを用いる統合認証システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230301BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021114899
(22)【出願日】2021-07-12
(62)【分割の表示】P 2020066578の分割
【原出願日】2020-04-02
【審査請求日】2021-08-04
(31)【優先権主張番号】10-2019-0147051
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520117271
【氏名又は名称】シーケーアンドビー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CK&B CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】#411, 5, Seongsuil-ro 8-gil, Seongdong-gu, Seoul 133-833, 04793, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】キ ヒョク ベ
(72)【発明者】
【氏名】イン ジェ チョ
(72)【発明者】
【氏名】ジェ スン ジョン
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0321677(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0017082(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0141358(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110097383(CN,A)
【文献】特開2012-014592(JP,A)
【文献】特開2005-115640(JP,A)
【文献】特開2008-293284(JP,A)
【文献】特開2007-299179(JP,A)
【文献】特開2004-334538(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0107915(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正規品認証ラベルが貼付された製品について統合認証を行うためのシステムであって、前記システムは、統合認証管理サーバーを含み、
前記統合認証管理サーバーは、
各流通社から各製品の流通固有番号および前記流通社の識別情報を獲得し、前記流通社に割り当てられた固有識別番号と前記流通固有番号をマッチングさせる流通管理モジュールと、
ユーザ端末から、前記正規品認証ラベルから抽出した固有識別番号およびユーザ関連情報を含む正規品認証要請を受信し、前記受信した正規品認証要請について正規品認証を行う正規品認証モジュールと、を含むことを特徴とする統合認証システム。
【請求項2】
前記流通管理モジュールは、
前記製品について登録された前記製品の数に応じて固有識別番号を生成し、前記生成された固有識別番号を1つ以上の前記流通社で流通させる前記製品の数に応じて各流通社に割り当て、前記流通社から入庫および出庫時に前記製品について前記流通固有番号および前記流通社の前記識別情報を獲得し、前記獲得された流通社の前記識別情報に対応する前記固有識別番号を抽出し、抽出した固有識別番号を前記流通固有番号と一対一でマッチングして格納する請求項1に記載の統合認証システム。
【請求項3】
前記統合認証管理サーバーは、
前記正規品認証要請に含まれた前記固有識別番号と対応する前記流通固有番号を抽出し、前記抽出した流通固有番号に対応する前記流通社の前記識別情報を抽出し、前記正規品認証の遂行結果を前記流通社の前記識別情報とマッチングして格納する流通現況管理部をさらに含む請求項1または2に記載の統合認証システム。
【請求項4】
前記ユーザ関連情報は、
前記ユーザ端末のユーザ識別情報、位置情報、および言語情報のうち、1つ以上を含む請求項1ないし3のいずれに記載の統合認証システム。
【請求項5】
前記統合認証管理サーバーは、
前記正規品認証要請に含まれた前記ユーザ端末の前記位置情報を抽出し、前記抽出した位置情報に基づいて、各地域の正規品認証現況を管理する地域現況管理部をさらに含む請求項4に記載の統合認証システム。
【請求項6】
前記地域現況管理部は、
既に設定された期間単位で、各地域で正規品が検出された位置および検出回数のうちの1つ以上が表示される正規品地域マップ、および、前記既に設定された期間単位で、各地域で偽造品が検出された位置および検出回数のうちの1つ以上が表示される偽造品地域マップを生成する請求項5に記載の統合認証システム。
【請求項7】
前記地域現況管理部は、
特定地域で既に設定された期間の間の偽造品検出回数が既に設定された回数を超過する場合、前記地域を偽造品注意地域に設定し、注意メッセージを送信する請求項5または6に記載の統合認証システム。
【請求項8】
前記正規品認証モジュールは、
特定の固有識別番号が前記位置情報が異なる場所で同時に検出されるか、または既に設定された地域内で前記特定の固有識別番号が既に設定された時間差を置いて複数検出される場合、前記固有識別番号について偽造品処理を行う請求項4ないし7のいずれかに記載の統合認証システム。
【請求項9】
前記統合認証管理サーバーは、
前記正規品認証要請に含まれた前記ユーザ識別情報を抽出し、前記抽出したユーザ識別情報に基づいて、ユーザ別の正規品認証現況を管理するユーザ現況管理部をさらに含む請求項4ないし8のいずれかに記載の統合認証システム。
【請求項10】
前記ユーザ現況管理部は、
同一製品群についての前記ユーザの前記正規品認証要請の回数に応じて前記製品の選好度または重複購買の可否を確認し、前記ユーザの前記正規品認証要請の時間情報に基づいて、前記ユーザの製品購買パターンおよび製品購買周期を確認する請求項9に記載の統合認証システム。
【請求項11】
前記統合認証システムは、
前記正規品認証要請に含まれた前記言語情報を抽出し、前記抽出した言語情報に基づいて、言語別の正規品認証現況を管理する言語現況管理部をさらに含む請求項4ないし10のいずれかに記載の統合認証システム。
【請求項12】
前記ユーザ関連情報は、
前記ユーザ端末のユーザ識別情報、位置情報、および言語情報のうち、1つ以上を含み、
前記統合認証システムは、
前記正規品認証要請に含まれた前記固有識別番号と対応する前記流通固有番号を抽出し、前記抽出した流通固有番号に対応する前記流通社の前記識別情報を抽出し、前記正規品認証の遂行結果を前記流通社の前記識別情報とマッチングして格納する流通現況管理部と、
前記正規品認証要請に含まれた前記ユーザ端末の前記位置情報を抽出し、前記抽出した位置情報に基づいて、各地域の正規品認証現況を管理する地域現況管理部と、
前記正規品認証要請に含まれた前記ユーザ識別情報を抽出し、前記抽出したユーザ識別情報に基づいて、ユーザ別の正規品認証現況を管理するユーザ現況管理部と、
前記正規品認証要請に含まれた前記言語情報を抽出し、前記抽出した言語情報に基づいて、言語別の正規品認証現況を管理する言語現況管理部と、をさらに含む請求項1に記載の統合認証システム。
【請求項13】
前記ユーザ端末は、
前記製品に貼付した前記正規品認証ラベルを撮影して正規品認証コンテンツ映像を獲得するコンテンツ映像獲得部と、
前記正規品認証コンテンツ映像からウォーターマーク信号を抽出するウォーターマーク抽出部と、
前記抽出されたウォーターマーク信号から前記製品に付与された固有識別番号を抽出する固有識別番号抽出部と、
前記ユーザ端末で正規品認証イベントが発生する場合、既に設定されたユーザ関連情報を獲得するユーザ関連情報獲得部と、
前記抽出した固有識別番号および前記獲得したユーザ関連情報を含む前記正規品認証要請を前記統合認証管理サーバーに送信する通信部と、を含む請求項1ないし12のいずれかに記載の統合認証システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、正規品認証技術に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、偽造製品の違法流通が盛行するによって製造業社に大きな損失をもたらしており、被害を受けるユーザが増加している。ここに偽造製品を防止し、正規品を認証する正規品認証技術が注目を集めている。従来は、製品にバーコードやQRコードまたはホログラムを貼付して当該の製品が正規品であることを表示した。しかし、バーコードおよびQRコードは、コード形が単調かつ簡単であり、標準的に公開されているため、誰でも簡単に偽造が可能であり、ホログラムは、ユーザーの立場で当該製品が正規品という根拠を確認できないという問題点がある。また、正規品認証のほか、製品の流通過程で何らかの経路で偽造品が流通するかをモニタリングする方案も要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】韓国公開特許公報第10-2006-0106152号(2006.10.12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
開示される一実施例は、流通業社別、地域別、言語別、ユーザ別で正規品および偽造品の流通現況をモニタリングできる正規品認証コンテンツの生成装置およびこれを用いる統合認証システムを提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
開示される一実施例による正規品認証コンテンツの生成装置は、正規品認証ラベルが貼付される製品についての製品の関連情報を登録する製品情報登録部と、前記製品について登録された製品の数に応じて固有識別番号を生成する固有識別番号生成部と、前記固有識別番号に基づいて、前記正規品認証ラベルのコンテンツに挿入するウォーターマーク信号を生成するウォーターマーク信号生成部と、既に決定された挿入強度に応じて前記ウォーターマーク信号を前記コンテンツに挿入して正規品認証コンテンツを生成するウォーターマーク信号挿入部と、を含む。
【0006】
前記製品情報登録部は、前記製品について前記固有識別番号の数と同じ数のシリアル番号を生成し、前記生成したシリアル番号をそれぞれ前記固有識別番号と一対一でマッピングして格納し得る。
【0007】
前記ウォーターマーク信号生成部は、前記固有識別番号を既に設定された長さのスプレディングシーケンスパターンに変換し、既に設定されたインデックスキーを用いて前記スプレディングシーケンスパターン内の係数値の順序をランダムに混合して、ウォーターマーク信号を生成し得る。
【0008】
前記ウォーターマーク信号挿入部は、前記コンテンツを複数のブロックに区分し、前記コンテンツの各ブロックについて局部領域についての複雑度であるローカルモーメントを算出し、前記コンテンツの各ブロックについてNVF(Noise Visibility Function)フィルターを適用して当該のブロックのNVF値を算出し、前記算出したローカルモーメントおよびNVF値に基づいて、前記挿入強度を決定できる。
【0009】
前記ウォーターマーク信号挿入部は、下記式を通じて前記ウォーターマーク信号を前記コンテンツの各ブロックに挿入できる。
【式】
【0010】
I’n、m=In、m+LocalMoment(n、m)*NVF(n、m)*SPSQ(N、m)*PW(I、J)
【0011】
ここで、I’n、mは、n×mサイズを有するブロックのウォーターマーク信号が挿入されたコンテンツ、In、mは、n×mサイズを有するブロックのオリジナルコンテンツ、LocalMoment(n,
m)は、当該のブロックのローカルモーメント値、NVF(n、m)は、当該のブロックのNVF値、SPSQ(n、m)は、当該のブロックに挿入されるウォーターマーク信号、PW(Pixel Weight)(I、J)は、当該のブロックの(I、J)番目のピクセルの加重値として、各ピクセルの明るさ別に許容される変化率である。
【0012】
前記正規品認証コンテンツは、前記コンテンツの各角に設けられるエッジパターンを含み、前記エッジパターンは、前記コンテンツの中心から前記角に向かう方向に、前記角の外側に離隔して設けられる中心パターンと、前記中心パターンから第1方向に前記コンテンツのエッジに沿って設けられる第1エッジラインパターンと、前記中心パターンから前記第1方向と垂直な第2方向に前記コンテンツのエッジに沿って設けられる第2エッジラインパターンを含み得る。
【0013】
前記第1エッジラインパターンは、前記中心パターンと既に設定された基準距離くらい離隔し、第1長さを有する第1長パターンと、前記第1長パターンと既に設定された基準距離くらい離隔し、前記第1長さよりも短い第2長さを有する第1短パターンを含み、前記第2エッジラインパターンは、前記中心パターンと既に設定された基準距離くらい離隔し、前記第1長さを有する第2長パターンと、前記第2長パターンと既に設定された基準距離くらい離隔し、前記第2長さを有する第2短パターンを含み得る。
【0014】
開示される一実施例による統合認証システムは、正規品認証ラベルが貼付された製品について統合認証を行うためのシステムであって、前記システムは、統合認証管理サーバーを含み、前記統合認証管理サーバーは、各流通社から各製品の流通固有番号および流通社の識別情報を獲得し、前記流通社に割り当てられた固有識別番号と前記流通固有番号をマッチングさせる流通管理モジュールと、ユーザの端末から、前記正規品認証ラベルから抽出した固有識別番号およびユーザ関連情報を含む正規品認証要請を受信し、前記受信した正規品認証要請について正規品認証を行う正規品認証モジュールとを含む。
【0015】
前記流通管理モジュールは、前記製品について登録された製品の数に応じて固有識別番号を生成し、前記生成された固有識別番号を1つ以上の流通社で流通させる製品の数に応じて各流通社に割り当て、前記流通社から入庫および出庫時に各製品について流通固有番号および流通社の識別情報を獲得し、前記獲得された流通社の識別情報に対応する固有識別番号を抽出し、抽出した固有識別番号を前記流通固有番号と一対一でマッチングして格納し得る。
【0016】
前記統合認証管理サーバーは、前記正規品認証要請に含まれた固有識別番号と対応する流通固有番号を抽出し、前記抽出した流通固有番号に対応する流通社の識別情報を抽出し、前記正規品認証の遂行結果を前記流通社の識別情報とマッチングして格納する流通現況管理部をさらに含み得る。
【0017】
前記ユーザ関連情報は、前記ユーザ端末のユーザ識別情報、位置情報、および言語情報のうち、1つ以上を含み得る。
【0018】
前記統合認証管理サーバーは、前記正規品認証要請に含まれた前記ユーザ端末の位置情報を抽出し、前記抽出した位置情報に基づいて、各地域の正規品認証現況を管理する地域現況管理部をさらに含み得る。
【0019】
前記地域現況管理部は、既に設定された期間単位で、各地域で正規品が検出された位置および検出回数のうちの1つ以上が表示される正規品地域マップ、および、既に設定された期間単位で、各地域で偽造品が検出された位置および検出回数のうちの1つ以上が表示される偽造品地域マップを生成し得る。
【0020】
前記地域現況管理部は、特定地域で既に設定された期間の間の偽造品の検出回数が既に設定された回数を超過する場合、前記地域を偽造品注意地域に設定し、注意メッセージを送信し得る。
【0021】
前記正規品認証モジュールは、特定の固有識別番号が前記位置情報が異なる場所で同時に検出されるか、または既に設定された地域内で特定の固有識別番号が既に設定された時間差を置いて複数検出される場合、前記固有識別番号について偽造品処理を行い得る。
【0022】
前記統合認証管理サーバーは、前記正規品認証要請に含まれた前記ユーザ識別情報を抽出し、前記抽出したユーザ識別情報に基づいて、ユーザ別の正規品認証現況を管理するユーザ現況管理部をさらに含み得る。
【0023】
前記ユーザ現況管理部は、同一製品群についてのユーザの正規品認証要請の回数に応じて前記製品の選好度または重複購買の可否を確認し、各ユーザの正規品認証要請の時間情報に基づいて、前記ユーザの製品購買パターンおよび製品購買周期を確認できる。
【0024】
前記統合認証システムは、前記正規品認証要請に含まれた前記言語情報を抽出し、前記抽出した言語情報に基づいて、言語別の正規品認証現況を管理する言語現況管理部をさらに含み得る。
【0025】
前記ユーザ関連情報は、前記ユーザ端末のユーザ識別情報、位置情報、および言語情報のうち、1つ以上を含み、前記統合認証システムは、前記正規品認証要請に含まれた固有識別番号と対応する流通固有番号を抽出し、前記抽出した流通固有番号に対応する流通社の識別情報を抽出し、前記正規品認証の遂行結果を前記流通社の識別情報とマッチングして格納する流通現況管理部と、前記正規品認証要請に含まれた前記ユーザ端末の位置情報を抽出し、前記抽出した位置情報に基づいて、各地域の正規品認証現況を管理する地域現況管理部と、前記正規品認証要請に含まれた前記ユーザ識別情報を抽出し、前記抽出したユーザ識別情報に基づいて、ユーザ別の正規品認証現況を管理するユーザ現況管理部と、前記正規品認証要請に含まれた前記言語情報を抽出し、前記抽出した言語情報に基づいて、言語別の正規品認証現況を管理する言語現況管理部をさらに含み得る。
【0026】
前記統合認証システムは、ユーザ端末をさらに含み、前記ユーザ端末は、前記製品に貼付した前記正規品認証ラベルを撮影して正規品認証コンテンツ映像を獲得するコンテンツ映像獲得部と、前記正規品認証コンテンツ映像からウォーターマーク信号を抽出するウォーターマーク抽出部と、前記抽出されたウォーターマーク信号から前記製品に付与された固有識別番号を抽出する固有識別番号抽出部と、前記ユーザ端末で正規品認証イベントが発生する場合、既に設定されたユーザ関連情報を獲得するユーザ関連情報獲得部と、前記抽出した固有識別番号および前記獲得したユーザ関連情報を含む正規品認証要請を前記統合認証管理サーバーに送信する通信部と、を含み得る。
【発明の効果】
【0027】
開示される一実施例によると、各ユーザは、製品に貼付した正規品認証ラベルをユーザ端末に設置されたアプリケーションを通じて認識し、簡単かつ迅速に当該製品が正規品であるかどうかを確認できる。また、各製造業社は、固有識別番号とマッチングする各流通社の流通固有番号を通じて、流通社別に流通業社に割り当てられた製品の流通現況(入庫および出庫、製品購買現況など)をリアルタイムでモニタリングできる。
【0028】
また、地域別、ユーザ別、言語別、製品別などで正規品認証現況を統計処理して提供することにより、消費者が正規品の検出が多い地域または偽造品の検出が多い地域などを自ら確認し、製品購買時に偽造品購買によるミスをあらかじめ防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】開示される一実施例による正規品認証コンテンツの生成装置の構成を示した図面。
【0030】
【
図2】開示される一実施例における、正規品認証コンテンツの様々なバージョンを示した図面。
【0031】
【
図3】開示される一実施例における、エッジパターンが適用された正規品認証コンテンツを示した図面。
【0032】
【
図4】開示される一実施例による統合認証システムの構成を示した図面。
【0033】
【
図5】本発明の一実施例によるユーザ端末の構成を示したブロック図。
【0034】
【
図6】開示される一実施例による統合認証管理サーバーの構成を示したブロック図。
【0035】
【
図7】開示される一実施例による現況管理モジュールの構成を示したブロック図。
【0036】
【
図8】開示される一実施例による国家別正規品および偽造品マップを示した図面。
【0037】
【
図9】開示される一実施例による国家内の地域別正規品および偽造品マップを示した図面。
【0038】
【
図10】開示される一実施例における、売場についてユーザ端末に注意メッセージを送信した状態を示した図面。
【0039】
【
図11】例示的な実施例における、使用するのに適したコンピューティング装置を含むコンピューティング環境を例示して説明するためのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を説明する。以下の詳細な説明は、本明細書で記述された方法、装置および/またはシステムについての包括的な理解を助けるために提供される。しかし、これは例示に過ぎず、本発明はこれに制限されない。
【0041】
本発明の実施例を説明するにおいて、本発明に係る公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして、後述される用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語として、これは使用者、運用者の意図または慣例などによって変わることができる。したがって、その定義は、本明細書の全般にわたる内容に基づいてなされるべきである。詳細な説明で使用される用語は、単に本発明の実施例を記述するためのものであり、決して制限的であってはならない。明確に別の方法で使用されていない限り、単数形の表現は、複数形の意味を含む。本説明において、「含み」または「備え」のような表現は、ある特性、数字、ステップ、動作、要素、これらの一部または組み合せを示すためのものであり、記述されたもの以外に、1つまたはそれ以上の他の特性、数字、ステップ、動作、要素、これらの一部または組み合せの存在または可能性を排除するように解釈されてはならない。
【0042】
以下の説明において、信号または情報の「転送」、「通信」、「送信」、「受信」その他、これと同様の意味の用語は、一構成要素から他の構成要素へ信号または情報が直接伝達されるだけではなく、他の構成要素を経て伝達されることも含む。特に、信号または情報を一構成要素に「転送」または「送信」するということは、その信号または情報の最終目的地を指示するものであり、直接的な目的地を意味するものではない。これは信号または情報の「受信」においても同じである。また、本明細書において、2以上のデータまたは情報が「関連」されるということは、1つのデータ(または情報)を獲得すると、それに基づいて、他のデータ(または情報)の少なくとも一部を獲得し得ることを意味する。
【0043】
また、第1、第2などの用語は、様々な構成要素を説明するのに使用できるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的として使用できる。例えば、本発明の権利の範囲を逸脱しないながら、第1構成要素は、第2構成要素と命名され得、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名され得る。
【0044】
図1は、開示される一実施例による正規品認証コンテンツの生成装置の構成を示した図面である。
【0045】
図1を参照すると、正規品認証コンテンツの生成装置102は、製品情報登録部111、固有識別番号生成部113、ウォーターマーク信号生成部115、およびウォーターマーク信号挿入部117を含み得る。
【0046】
正規品認証コンテンツの生成装置102は、正規品認証ラベルを生成するための正規品認証コンテンツを生成し得る。正規品認証コンテンツは、製品の固有識別番号がウォーターマーク形として挿入されたコンテンツであり得る。そして、正規品認証ラベルは、製品に脱着が可能なステッカー形として製作できる。例示的な実施例における、正規品認証ラベルは、ベース基材に正規品認証コンテンツが印刷されて製作できる。
【0047】
製品情報登録部111は、正規品認証ラベルが貼付する製品についての関連情報を登録できる。製品関連情報は、例えば、製品メーカー、発注番号、製品の数(すなわち、固有識別番号の数)、正規品認証ラベルのバージョン、製品別シリアル番号などを含み得る。
【0048】
製品情報登録部111は、固有識別番号の数と同じ製品別シリアル番号を生成し、生成した各シリアル番号を固有識別番号生成部113で生成した各固有識別番号と一対一でマッピングして格納し得る。ここで、製品別シリアル番号は、ユーザが正規品認証サービスを提供するウェブページ(例えば、ランディングページ)で当該の製品を識別するためのものであり得る。
【0049】
すなわち、固有識別番号は、人が目で識別できない形として正規品認証コンテンツに挿入されるため、ユーザが自分が購入した製品についての情報を確認する用途として製品別シリアル番号を生成し、これを各固有識別番号とマッピングして格納し得る。
【0050】
また、製品情報登録部111は、固有識別番号生成部113で生成した各固有識別番号について正規品認証のためのウェブページがリンクされるように登録できる。これによって、ユーザ端末で固有識別番号を検出する場合、ユーザ端末が正規品認証のためのウェブページに接続し得る。
【0051】
固有識別番号生成部113は、登録された製品の数(すなわち、固有識別番号の数)に応じて固有識別番号を生成し得る。すなわち、固有識別番号生成部113は、登録された製品の数くらいユニークな固有識別番号を生成し得る。
【0052】
ウォーターマーク信号生成部115は、各固有識別番号について当該固有識別番号に基づいて、製品に貼付するコンテンツに挿入するウォーターマーク信号を生成し得る。ここで、コンテンツは、テキストまたはイメージまたはテキストと映像が組み合わせられたものであり得る。例示的な一実施例における、コンテンツは、製品を製造する会社または流通する会社のロゴまたは商標などとなり得るが、ここに限定されるものではない。
【0053】
具体的に、ウォーターマーク信号生成部115は、各固有識別番号を既に設定された長さ(例えば、64bit)を有するスプレディングシーケンス(Spreading Sequence)パターンに変換できる。ここで、スプレディングシーケンスは、1または-1の係数値が既に設定された長さに配列されることを意味し得る。
【0054】
また、ウォーターマーク信号生成部115は、既に設定されたインデックスキーを用いてスプレディングシーケンス内の係数値の順序をランダムに混合し得る。ウォーターマーク信号生成部115は、各固有識別番号とそれに対応するスプレディングシーケンス、およびインデックスキーをマッチングしてルックアップテーブルの形として格納し得る。
【0055】
ウォーターマーク信号挿入部117は、ウォーターマーク信号生成部115で生成したウォーターマーク信号(すなわち、スプレディングシーケンス)をコンテンツに挿入する挿入強度を決定できる。ウォーターマーク信号挿入部117は、決定された挿入強度に応じてウォーターマーク信号をコンテンツに挿入できる。
【0056】
具体的に、ウォーターマーク信号挿入部117は、コンテンツを複数のブロックに区分し得る。ここでは説明の便宜上、コンテンツがイメージであることを一例として説明する。ウォーターマーク信号挿入部117は、当該ブロックのローカルモーメント(Local Moment)(すなわち、標準偏差)およびNVF(Noise Visibility Function)に基づいて、ウォーターマーク信号の挿入強度を決定できる。
【0057】
ウォーターマーク信号挿入部117は、コンテンツの各ブロックについて当該局部領域についての複雑度であるローカルモーメントを算出し得る。また、ウォーターマーク信号挿入部117は、コンテンツの各ブロックについてNVF(Noise Visibility Function)フィルターを適用して、当該ブロックのNVF値を算出し得る。ウォーターマーク信号挿入部117は、下記の式1を通じてウォーターマーク信号をコンテンツの各ブロックに挿入し得る。
【式1】
【0058】
I’n、m=In、m+LocalMoment(n、m)*NVF(n、m)*SPSQ(N、m)*PW(I、J)
【0059】
ここで、I’n、mは、n×mサイズを有するブロックのウォーターマーク信号が挿入されたコンテンツ、In、mは、n×mサイズを有するブロックのオリジナルコンテンツ、LocalMoment(n,
m)は、当該ブロックのローカルモーメント値、NVF(n、m)は、当該ブロックのNVF値、SPSQ(n、m)は、当該ブロックに挿入されるウォーターマーク信号、PW(Pixel Weight)(I、J)は、当該ブロックの(I、J)番目のピクセルの加重値として、各ピクセルの明るさ別に許容される変化率である。例えば、PW(I、J)は、1~10の間の値であり得る。
【0060】
正規品認証コンテンツの生成装置102は、正規品認証のためのウォーターマーク信号が挿入されたコンテンツをラベル製造装置(図示せず)に送信し得る。正規品認証コンテンツは、ラベル製造装置(図示せず)を介してラベル(ステッカー)の形として製造できる。この場合、正規品認証ラベルは、各製品に貼付して出庫することになる。
【0061】
一方、正規品認証コンテンツの生成装置102は、
図2に示すように、様々なバージョンの正規品認証コンテンツを生成し得る。
図2の(a)は、第1バージョンの正規品認証コンテンツとして、イメージからなるコンテンツ60にウォーターマーク信号が不可視的に挿入された形態である。
図2の(b)は、第2バージョンの正規品認証コンテンツとして、イメージからなるコンテンツ60にウォーターマーク信号が不可視的に挿入され、コンテンツ60の各角にシンクパターン62が設けられた形態である。
図2の(c)は、第3バージョンの正規品認証コンテンツとして、イメージからなるコンテンツ60にウォーターマーク信号が不可視的に挿入され、コンテンツ60の各角に沿ってエッジパターン64が設けられた形態である。
【0062】
ここで、シンクパターン62およびエッジパターン64は、ユーザ端末で正規品認証コンテンツをスキャンまたは撮影してウォーターマーク信号を抽出するとき、ウォーターマーク信号を元々の形態のどおり容易に抽出するようにするためのものである。正規品認証コンテンツの生成装置102は、正規品認証コンテンツの生成時にシンクパターン62またはエッジパターン64を生成してコンテンツ60に挿入し得る。
【0063】
図3は、開示される一実施例における、エッジパターンが適用された正規品認証コンテンツを示した図面である。
図3を参照すると、エッジパターン64は、コンテンツ60の各角に設け得る。エッジパターン64は、中心パターン64-1、第1エッジラインパターン64-2、および第2エッジラインパターン64-3を含み得る。
【0064】
中心パターン64-1は、コンテンツ60の各角の外側に離隔して設け得る。中心パターン64-1は、コンテンツ60の中心から当該角に向かう方向に、当該角の外側に離隔して設け得る。例示的な実施例における、中心パターン64-1は、正方形状からなり得るが、その形状がこれに限定されるものではない。中心パターン64-1は、黒のパターンからなり得る。
【0065】
第1エッジラインパターン64-2は、中心パターン64-1から第1方向(例えば、左右方向)に設け得る。第1エッジラインパターン64-2は、第1長パターン64-2aおよび第1短パターン64-2bを含み得る。第1長パターン64-2aおよび第1短パターン64-2bは、中心パターン64-1から第1方向に一列に配列され得る。
【0066】
第1長パターン64-2aは、中心パターン64-1と一定距離で離隔し得る。第1長パターン64-2aは、既に設定された基準距離(例えば、中心パターン64-1の幅(または直径))くらい、中心パターン64-1と離隔し得る。第1長パターン64-2aは、第1長さを有する黒のパターンで設け得る。中心パターン64-1と第1長パターン64-2aとの間は、白からなり得る。
【0067】
第1短パターン64-2bは、第1長パターン64-2aと一定距離で離隔し得る。第1短パターン64-2bは、既に設定された基準距離(例えば、中心パターン64-1の幅(または直径))くらい、第1長パターン64-2aと離隔し得る。第1短パターン64-2bは、第1長さよりも短い第2長さを有する黒のパターンで設け得る。第1短パターン64-2bは、中心パターン64-1と対応する大きさおよび形状からなり得る。第1長パターン64-2aと第1短パターン64-2bとの間は、白からなり得る。
【0068】
第2エッジラインパターン64-3は、中心パターン64-1から第1方向と垂直な第2方向(例えば、上下方向)に設け得る。第2エッジラインパターン64-3は、第2長パターン64-3aおよび第2短パターン64-3bを含み得る。第2長パターン64-3aおよび第2短パターン64-3bは、第1長パターン64-2aおよび第1短パターン64-2bと同じであるため、これについての具体的な説明は省略する。
【0069】
これらのエッジパターン64をコンテンツ60の各角に設けることにより、ユーザ端末(図示せず)でエッジパターン64を容易に検出し得、また、エッジパターン64内のコンテンツでウォーターマーク信号を容易に検出し得ることになる。
【0070】
図4は、開示される一実施例による統合認証システムの構成を示した図面である。
【0071】
図4を参照すると、統合認証システム100は、ユーザ端末104および統合認証管理サーバー106を含み得る。
【0072】
ユーザ端末104は、通信ネットワーク150を介して統合認証管理サーバー106と通信可能に接続される。いくつかの実施例における、通信ネットワーク150は、インターネット、1つ以上のローカル領域ネットワーク(Local Area Network)、広域ネットワーク(Wide Area Network)、セルラーネットワーク、モバイルネットワーク、その他の異なる種類のネットワーク、またはこれらのネットワークの組み合わせを含み得る。
【0073】
ユーザ端末104は、製品50を購買したユーザの端末であり得る。例えば、ユーザ端末104は、スマートフォンまたはタブレットPCのようなスマート機器であり得る。ユーザは、ユーザ端末104を用いて自分が購買(購入)した製品50の正規品認証可否を確認できる。製品50には、正規品認証コンテンツを用いて製作された正規品認証ラベル70を貼付できる。
【0074】
図5は、本発明の一実施例によるユーザ端末104の構成を示したブロック図である。
図5を参照すると、ユーザ端末104は、コンテンツ映像獲得部121、ウォーターマーク抽出部123、固有識別番号抽出部125、ユーザ関連情報獲得部127、および通信部129を含み得る。
【0075】
コンテンツ映像獲得部121は、製品50に貼付した正規品認証ラベル70を撮影して正規品認証コンテンツ映像を獲得し得る。コンテンツ映像獲得部121は、カメラまたはスキャナーなどを含み得る。
【0076】
ウォーターマーク抽出部123は、正規品認証コンテンツ映像からウォーターマーク信号を抽出し得る。具体的に、ウォーターマーク抽出部123は、正規品認証コンテンツのバージョンタイプによってシンクパターン62またはエッジパターン64を検出し、検出されたシンクパターン62またはエッジパターン64を定められた位置に補正するためのプロジェクションマトリックスを用いて獲得した正規品認証コンテンツ映像を補正し得る。
【0077】
固有識別番号抽出部125は、抽出されたウォーターマーク信号から固有識別番号を抽出し得る。具体的に、固有識別番号抽出部125は、抽出されたウォーターマーク信号(すなわち、スプレディングシーケンス)を逆インデックスできる。すなわち、正規品認証コンテンツ生成時にスプレディングシーケンスは、係数値の順序がランダムに混合されてインデックスされるため、これを逆インデックスして元々のスプレディングシーケンスを算出し得る。固有識別番号抽出部125は、逆インデックスされたスプレディングシーケンスから固有識別番号を抽出し得る。例えば、固有識別番号抽出部125は、既に格納された固有識別番号のうち、逆インデックスされたスプレディングシーケンスと対応する固有識別番号を抽出し得る。しかし、これに限定されるものではなく、固有識別番号をスプレディングシーケンスに変換するアルゴリズムを逆に用い得る。
【0078】
ユーザ関連情報獲得部127は、ユーザ端末104で正規品認証イベントが発生する場合、既に設定されたユーザ関連情報を獲得し得る。ここで、正規品認証イベントは、正規品認証コンテンツ映像の獲得に関連して発生し得る。具体的に、ユーザ関連情報獲得部127は、正規品認証イベント発生時にユーザ端末104の位置情報を獲得し得る。例示的な一実施例における、ユーザ関連情報獲得部127は、ユーザ端末104に設置されたGPS(Global Positioning System)モジュールからGPS情報を獲得し得る。
【0079】
また、ユーザ関連情報獲得部127は、ユーザ識別情報(例えば、ユーザのUUID(Universal Unique Identifier))を獲得し得る。例示的な一実施例における、ユーザ関連情報獲得部127は、ユーザ端末104に設置された正規品認証のためのアプリケーション(以下、正規品認証アプリケーションと指称し得る)のIDを抽出し、抽出した正規品認証アプリケーションIDをユーザのUUIDとして獲得し得る。
【0080】
すなわち、ユーザ端末104には、開示される一実施例による正規品認証サービスをユーザに提供するための正規品認証アプリケーションが設置され得る。正規品認証アプリケーションは、ユーザ端末104のコンピューター読み取り可能な格納媒体に格納され得る。正規品認証アプリケーションは、ユーザ端末104のプロセッサによって実行可能な命令語(命令)の所定の集合を含む。前記命令語は、ユーザ端末104のプロセッサをして例示的な一実施例による動作を実行させ得る。ユーザ端末104のコンピューター読み取り可能な格納媒体は、ユーザ端末104上で正規品認証アプリケーションのような命令語集合を実行するためのオペレーティングシステムのコンポーネントを含む。例えば、このようなオペレーティングシステムは、Apple社のIOSまたはGoogle社のAndroidであり得る。
【0081】
また、ユーザ関連情報獲得部127は、ユーザの言語情報を獲得し得る。例示的な一実施例における、正規品認証アプリケーションでユーザが設定した言語情報を抽出し、抽出した言語情報をユーザの言語情報として獲得し得る。
【0082】
通信部129は、統合認証管理サーバー106と通信を行い得る。通信部129は、固有識別番号およびユーザ関連情報を含む正規品認証要請を統合認証管理サーバー106に送信し得る。通信部129は、正規品認証要請についての正規品認証結果を統合認証管理サーバー106から受信し得る。
【0083】
一方、正規品認証ラベル70の表面のうち、一領域には、スクラッチ層が形成され得る。スクラッチ層は、認証キーをカバーして形成され得る。すなわち、ユーザが正規品認証ラベル70でスクラッチ層を剥がした後に認証キーを確認するように設け得る。ユーザは、ユーザ端末104を介して認証キーを統合認証管理サーバー106に送信してユーザの登録を行い得る。
【0084】
統合認証管理サーバー106は、各製品について流通社別に個別製品の流通内訳を管理できる。また、統合認証管理サーバー106は、ユーザ端末104の正規品認証要請について正規品認証を行い得る。また、統合認証管理サーバー106は、正規品認証の遂行結果を統計処理できる。
【0085】
図6は、開示される一実施例による統合認証管理サーバー106の構成を示したブロック図である。
図6を参照すると、統合認証管理サーバー106は、流通管理モジュール131、正規品認証モジュール133、および現況管理モジュール135を含み得る。
【0086】
流通管理モジュール131は、流通社別に各製品の流通内訳を管理するためのものである。具体的に、流通管理モジュール131は、各流通社のスキャナー装置(図示せず)から各製品の流通固有番号を獲得し得る。流通管理モジュール131は、流通固有番号と当該流通社に割り当てられた固有識別番号のうち、いずれか1つをマッチングして格納し得る。
【0087】
例えば、製品の製造社でAという製品を1万個製造する場合は、Aという製品の固有識別番号の数は、1万個(例えば、1~10、000)となる。ここで、固有識別番号1~1、000までは、aという流通社に割り当てられて流通させ、固有識別番号1、001~5、000までは、bという流通社に割り当てられて流通させ、固有識別番号5、001~10、000までは、cという流通社に割り当てられて流通させる場合を説明する。
【0088】
それでは、各流通社では、自分が流通させようとする製品のそれぞれについて流通固有番号を割り当てて入庫および出庫を行うことになる。すなわち、各流通社は、固有識別番号とは別に自分に割り当てられた各製品について流通固有番号を割り当てて入出庫を管理することになる。
【0089】
流通社で各製品を入庫するとき、管理者は、ハンドヘルドスキャナーのようなスキャナー装置を介して製品に貼付したQRコード、バーコード、およびデータマトリックスなどから、当該製品に割り当てられた流通固有番号をスキャンして入庫管理をすることになる。このとき、流通管理モジュール131は、各流通社のスキャナー装置から流通固有番号および流通社の識別情報を獲得し得る。
【0090】
流通管理モジュール131は、流通社の識別情報に基づいて、当該流通社に割り当てられた固有識別番号を抽出し得る。例えば、当該流通社がaという流通社の場合、流通管理モジュール131は、1000個の流通固有番号を獲得し得、当該流通社に割り当てられた1~1、000までの固有識別番号を抽出し得る。流通管理モジュール131は、1~1、000までの固有識別番号を1000個の流通固有番号と一対一でマッチングして格納し得る。
【0091】
一方、流通管理モジュール131は、各流通社のスキャナー装置から各製品の出庫時にも流通固有番号を獲得し得る。この場合、各流通社で各製品の入庫および出庫を固有識別番号と連係して管理することになる。すなわち、各製品の固有識別番号は、流通社の識別情報および当該流通社の流通固有番号とマッチングされて格納されるため、各流通社で入庫と出庫時に流通固有番号を獲得すると、製品の固有識別番号について入庫および出庫内訳を管理することになる。
【0092】
正規品認証モジュール133は、ユーザ端末104から正規品認証要請を受信する場合、正規品認証要請に含まれた固有識別番号およびユーザ関連情報に基づいて、正規品認証を行い得る。具体的に、正規品認証モジュール133は、既に格納された固有識別番号のうち、正規品認証要請に含まれた固有識別番号と同じ番号があるのかの可否を確認できる。
【0093】
正規品認証モジュール133は、既に格納された固有識別番号のうち、正規品認証要請に含まれた固有識別番号と同じ番号が存在し、当該の固有識別番号が最初に検出されたものである場合、正規品認証要請に対応する製品を正規品であるものと認証し得る。
【0094】
正規品認証モジュール133は、既に格納された固有識別番号のうち、正規品認証要請に含まれた固有識別番号と同じ番号が存在しないか、または存在しても当該の固有識別番号が最初に検出されたものではない場合、正規品認証要請に対応する製品を偽造品であるものと判断し得る。
【0095】
正規品認証モジュール133は、特定の固有識別番号が位置情報の異なる場所で同時に検出されるか、または既に設定された地域内で特定の固有識別番号が既に設定された時間差を置いて複数検出される場合、当該固有識別番号について偽造品処理を行い得る。
【0096】
正規品認証モジュール133は、正規品認証の遂行結果を格納し得る。正規品認証モジュール133は、正規品認証の遂行の結果、正規品と判断した場合、当該固有識別番号および当該ユーザ識別情報を正規品に登録できる。正規品認証モジュール133は、正規品認証の遂行の結果、偽造品と判断した場合、当該固有識別番号および当該ユーザ識別情報を偽造品に登録できる。正規品認証モジュール133は、正規品認証の遂行結果をユーザ端末104に送信し得る。
【0097】
現況管理モジュール135は、正規品認証要請およびそれによる正規品認証の遂行結果に基づいて、正規品認証関連モニタリングを行い得る。
図7は、開示される一実施例による現況管理モジュール135の構成を示したブロック図である。
図7を参照すると、現況管理モジュール135は、流通現況管理部141、地域現況管理部143、製品現況管理部145、ユーザ現況管理部147、言語現況管理部149、および売場現況管理部151を含み得る。
【0098】
また、一実施例における、流通現況管理部141、地域現況管理部143、製品現況管理部145、ユーザ現況管理部147、および言語現況管理部149は、物理的に区分された1つ以上の装置を用いて実装されるか、または1つ以上のプロセッサまたは1つ以上のプロセッサおよびソフトウェアの結合によって実装され得、図示された例とは異なり、具体的動作において明確に区分されないこともある。
【0099】
流通現況管理部141は、流通社別で正規品認証現況を管理できる。すなわち、流通現況管理部141は、正規品認証要請に含まれた固有識別番号と対応する流通固有番号を抽出し得る。流通現況管理部141は、正規品認証要請による正規品認証の遂行結果を流通固有番号に対応する流通社の識別情報とマッチングして格納し得る。この場合、各流通社別に正規品認証要請の件数対比の正規品回数および偽造品回数を確認できることになる。
【0100】
地域現況管理部143は、地域別で正規品認証現況を管理できる。地域現況管理部143は、正規品認証要請に含まれたユーザ関連情報で正規品認証要請時に、ユーザの位置情報を抽出し得る。地域現況管理部143は、抽出した位置情報に基づいて、各地域の正規品認証現況を管理できる。すなわち、地域現況管理部143は、各地域別の正規品回数および偽品回数を確認できる。
【0101】
また、地域現況管理部143は、時期別に正規品検出地域についてのマップ(正規品地域マップ)を生成し得る。すなわち、地域現況管理部143は、特定の期間単位で、各地域で正規品が検出された位置および検出回数のうち、1つ以上を地図で表示して正規品地域マップを生成し得る。地域現況管理部143は、時期別に偽造品検出地域についてのマップ(偽造品地域マップ)を生成し得る。すなわち、地域現況管理部143は、特定の期間単位で、各地域で偽造品が検出された位置および検出回数のうち、1つ以上を地図で表示して偽造品地域マップを生成し得る。
【0102】
地域現況管理部143は、
図8に示すように、国家別に正規品および偽造品が検出された回数を一定期間単位で表示し得る。また、地域現況管理部143は、
図9に示すように、1つ国家の地域別に正規品および偽造品が検出された回数を一定期間単位で表示し得る。
【0103】
地域現況管理部143は、特定地域で既に設定された期間の間の偽造品検出回数が既に設定された回数を超過する場合、当該地域を偽造品注意地域に設定し、当該製品のユーザに注意メッセージを送信し得る。
【0104】
製品現況管理部145は、製品別に正規品認証現況を管理できる。製品現況管理部145は、製品別に正規品回数および偽造品回数をモニタリングできる。製品現況管理部145は、一定期間単位で、製品別の正規品認証順位を生成し得る。例えば、製品現況管理部145は、一定期間の間の正規品回数または偽造品回数が多い順序で、製品別順位を付けられ得る。また、製品現況管理部145は、一定期間の間の正規品回数対比の偽造品回数が少ない順序で製品別順位を付けられ得る。
【0105】
製品現況管理部145は、製品別順位に基づいて、各製造社別で正規品認証順位を生成し得る。すなわち、製品現況管理部145は、一定期間の間の正規品回数対比の偽造品回数が少ない順序で、製造社別の正規品認証順位を付けられ得る。この場合、ユーザは、正規品認証順位が高い製造社(または製品)を安心して選択および購買することになる。すなわち、正規品認証順位をユーザに提供することにより、ユーザは偽造品が少ない製品または製造社を選択して購買し得るようにする。
【0106】
ユーザ現況管理部147は、ユーザ別で正規品認証現況を管理できる。ユーザ現況管理部147は、正規品認証要請に含まれたユーザ関連情報でユーザ識別情報(例えば、ユーザのUUIDなど)を抽出し得る。ユーザ現況管理部147は、抽出したユーザ識別情報に基づいて、ユーザ別で正規品認証現況を管理できる。すなわち、ユーザ現況管理部147は、ユーザ別で正規品回数および偽品回数を確認できる。ユーザ現況管理部147は、ユーザ別で正規品認証順位を生成し得る。例えば、ユーザ現況管理部147は、一定期間の間の正規品回数または偽造品回数が多い順序でユーザ別順位を付けられ得る。
【0107】
ユーザ現況管理部147は、ユーザの正規品認証要請に基づいて、ユーザの購買パターンをモニタリングできる。例えば、ユーザ現況管理部147は、同一製品群について、ユーザの正規品認証要請(遂行結果、正規品と判断された)の回数に応じて、当該製品の選好度または重複購買の可否を確認できることになる。また、ユーザ現況管理部147は、各ユーザの正規品認証要請の時間情報に基づいて、ユーザの製品購買パターンおよび製品購買周期などを確認できることになる。
【0108】
言語現況管理部149は、言語別で正規品認証現況を管理できる。言語現況管理部149は、正規品認証要請に含まれたユーザ関連情報で言語情報を抽出し得る。言語現況管理部149は、抽出した言語情報に基づいて、言語別で正規品認証現況を管理できる。言語現況管理部149は、言語別で正規品回数および偽造品回数を確認できる。言語現況管理部149は、言語別に各製品について正規品認証順位を生成し得る。
【0109】
売場現況管理部151は、売場(販売地)別で正規品認証現況を管理できる。売場現況管理部151は、正規品認証要請に含まれた固有識別番号を抽出し、抽出した固有識別番号と対応する流通固有番号を抽出して、当該製品が販売された売場情報を確認できる。売場現況管理部151は、売場別に正規品回数および偽造品回数を確認できる。売場現況管理部151は、売場別に各製品について正規品認証順位を生成し得る。
【0110】
また、売場現況管理部151は、正規品認証要請に含まれたユーザ関連情報でユーザの位置情報を抽出し得る。売場現況管理部151は、ユーザの位置情報と対応する売場を確認し、当該売場の正規品認証現況をユーザ端末104に送信し得る。売場現況管理部151は、当該売場で既に設定された期間の間の偽造品検出回数が既に設定された回数を超過する場合、
図10に示すように、ユーザ端末104に注意メッセージを送信し得る。
【0111】
一方、正規品認証コンテンツの生成装置102は、統合認証管理サーバー106とは別に実装され得るが、これに限定されるものではなく、統合認証管理サーバー106内に実装され得る。このとき、正規品認証コンテンツの生成装置102の一部構成(例えば、製品登録構成および固有識別番号の生成構成など)は、流通管理モジュール131または正規品認証モジュール133で行うように構成され得る。
【0112】
本明細書においてモジュールと言うことは、本発明の技術的思想を行うためのハードウェアおよび前記ハードウェアを駆動するためのソフトウェアの機能的、構造的結合を意味し得る。例えば、前記「モジュール」は、所定のコードと前記所定のコードが行われるためのハードウェアリソースの論理的な単位を意味し得、必ずしも物理的に接続されたコードを意味するか、または一種類のハードウェアを意味するものではない。
【0113】
図11は、例示的な実施例で使用するのに適したコンピューティング装置を含むコンピューティング環境10を例示して説明するためのブロック図である。図示された一実施例において各コンポーネントは、以下に記述されたものに加えて、異なる機能および能力を有し得、以下に記述されたものに加えて、追加的なコンポーネントを含み得る。
【0114】
図示されたコンピューティング環境10は、コンピューティング装置12を含む。一実施例における、コンピューティング装置12は、正規品認証コンテンツの生成装置102であり得る。また、コンピューティング装置12は、ユーザ端末104であり得る。また、コンピューティング装置12は、統合認証管理サーバー106であり得る。
【0115】
コンピューティング装置12は、少なくとも1つのプロセッサ14、コンピューター読み取り可能な格納媒体16および通信バス18を含む。プロセッサ14は、コンピューティング装置12をして前述した例示的な実施例によって動作させることができる。例えば、プロセッサ14は、コンピューター読み取り可能な格納媒体16に格納された1つ以上のプログラムを実行し得る。前記1つ以上のプログラムは、1つ以上のコンピューター実行可能な命令語を含み得、前記コンピューター実行可能な命令語は、プロセッサ14によって実行される場合、コンピューティング装置12をして例示的な実施例による動作を実行させるように構成できる。
【0116】
コンピューター読み取り可能な格納媒体16は、コンピューター実行可能な命令語ないしプログラムコード、プログラムデータおよび/または他の適した形態の情報を格納するように構成される。コンピューター読み取り可能な格納媒体16に格納されたプログラム20は、プロセッサ14によって実行可能な命令語の集合を含む。一実施例における、コンピューター読み取り可能な格納媒体16は、メモリ(ランダムアクセスメモリのような揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはこれらの適切な組み合わせ)、1つ以上の磁気ディスク格納デバイス、光学ディスク格納デバイス、フラッシュメモリデバイス、その他、コンピューティング装置12によってアクセスされ、欲しい情報を格納できる他の形態の格納媒体、またはこれらの適した組み合わせであり得る。
【0117】
通信バス18は、プロセッサ14、コンピューター読み取り可能な格納媒体16を含み、コンピューティング装置12の他の様々なコンポーネントを相互接続する。
【0118】
コンピューティング装置12は、また1つ以上の入出力装置24のためのインターフェースを提供する1つ以上の入出力インターフェース22および1つ以上のネットワーク通信インターフェース26を含み得る。入出力インターフェース22およびネットワーク通信インターフェース26は、通信バス18に接続される。入出力装置24は、入出力インターフェース22を介してコンピューティング装置12の他のコンポーネントに接続され得る。例示的な入出力装置24は、ポインティング装置(マウスまたはトラックパッドなど)、キーボード、タッチ入力装置(タッチパッドまたはタッチスクリーンなど)、音声または音入力装置、様々な種類のセンサー装置および/または撮影装置のような入力装置、および/またはディスプレー装置、プリンター、スピーカーおよび/またはネットワークカードのような出力装置を含み得る。例示的な入出力装置24は、コンピューティング装置12を構成する一コンポーネントとしてコンピューティング装置12の内部に含まれ得、コンピューティング装置12とは区別される別の装置としてコンピューティング装置102と接続され得る。
【0119】
以上で、本発明の代表的な実施例を具体的に説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、前述した実施例について本発明の範疇から逸脱しない範囲内で様々な変形が可能であることを理解するであろう。したがって、本発明の権利の範囲は、説明された実施例に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるべきである。
【符号の説明】
【0120】
50:製品
60:コンテンツ
62:シンクパターン
64:エッジパターン
64-1:中心パターン
64-2:第1エッジラインパターン
64-2a:第1長パターン
64-2b:第1短パターン
64-3:第2エッジラインパターン
64-3a:第2長パターン
64-3b:第2短パターン
70:正規品認証ラベル
100:統合認証システム
102:正規品認証コンテンツの生成装置
104:ユーザ端末
106:統合認証管理サーバー
111:製品情報登録部
113:固有識別番号生成部
115:ウォーターマーク信号生成部
117:ウォーターマーク信号挿入部
121:コンテンツ映像獲得部
123:ウォーターマーク抽出部
125:固有識別番号抽出部
127:ユーザ関連情報獲得部
129:通信部
131:流通管理モジュール
133:正規品認証モジュール
135:現況管理モジュール
141:流通現況管理部
143:地域現況管理部
145:製品現況管理部
147:ユーザ現況管理部
149:言語現況管理部
151:売場現況管理部