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特許7235338ATR阻害剤としての置換ピロロピリジン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】ATR阻害剤としての置換ピロロピリジン
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20230301BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20230301BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230301BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20230301BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230301BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
C07D471/04 104Z
C07D471/04 CSP
A61K31/5377
A61P35/00
A61P37/06
A61P29/00
A61P43/00 111
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020536490
(86)(22)【出願日】2018-09-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-19
(86)【国際出願番号】 US2018049460
(87)【国際公開番号】W WO2019050889
(87)【国際公開日】2019-03-14
【審査請求日】2021-09-03
(31)【優先権主張番号】62/555,645
(32)【優先日】2017-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/616,642
(32)【優先日】2018-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520314722
【氏名又は名称】ニューウェーブ・ファーマスーティカル・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100187540
【弁理士】
【氏名又は名称】國枝 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】リー,シアーン
【審査官】松澤 優子
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-528204(JP,A)
【文献】国際公開第2012/101654(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、または式(I)の前記化合物もしくはそのN-オキシドの薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、互変異性体、立体異性体、または同位体形態:
【化1】
(式中、
Aは
【化2】
であり;
およびRの各々は独立に、H、D、ハロ、アルキルまたはハロアルキルである;あるいはRおよびRは、これらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニルを形成し;
ZはH、D、OH、ハロ、アミン、シアノ、C(O)OH、C(O)NH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリールまたはヘテロアリールであり、Zの前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは場合により1つまたは複数のRで置換されており;
WはC(R であり;
、R、RおよびRの各々は独立に、H、D、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ニトロ、オキソ、シアノ、OR、SR、アルキル-R、NH(CH、C(O)R、S(O)R、SO、C(O)OR、OC(O)R、NR、P(O)R、アルキル-P(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、S(O)(=N(R))R、-N=S(O)R、SON(R)R、またはN(R)SOであり、前記シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは場合により1つまたは複数のRで置換されており;
、R、RおよびRは独立に、H、D、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、シアノ、アミン、ニトロ、ヒドロキシ、=O、C(O)NHOH、C(O)OH、C(O)NH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、オキソ、ハロ-アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、またはヘテロアリールであり、前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは場合により1つまたは複数のRで置換されており;および
はH、D、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、シアノ、アミン、ニトロ、ヒドロキシ、=O、C(O)NHOH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、オキソ、ハロ-アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、またはヘテロアリールであり;
mおよびnは独立に、0、1、2または3である)。
【請求項2】
式(II)
【化3】
によって表される、請求項1に記載の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、互変異性体、立体異性体、もしくは同位体形態。
【請求項3】
(R)-2-メチル-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパンニトリル、
(R)-4-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
1,1,1-トリフルオロ-2-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパン-2-オール、
(R)-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパン-2-オール、または
(R)-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパン-2-アミン
である、請求項1に記載の化合物もしくはそのN-オキシド、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、互変異性体、立体異性体、もしくは同位体形態。
【請求項4】
化合物またはその薬学的に許容される塩であって、化合物が(R)-2-メチル-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパンニトリルである、前記化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
化合物またはその薬学的に許容される塩であって、化合物が(R)-4-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンである、前記化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
化合物またはその薬学的に許容される塩であって、化合物が1,1,1-トリフルオロ-2-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパン-2-オールである、前記化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、または式(I)の前記化合物もしくはそのN-オキシドの薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、互変異性体、立体異性体、もしくは同位体形態と、薬学的に許容される希釈剤または担体とを含む医薬組成物。
【請求項8】
新生物疾患、自己免疫疾患および炎症性障害を処置するための医薬組成物であって、有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、または式(I)の前記化合物もしくはそのN-オキシドの薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、互変異性体、立体異性体、もしくは同位体形態を含む、前記医薬組成物
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年9月8日出願の米国仮特許出願第62/555645号および2018年1月12日出願の米国仮特許出願第62/616642号の出願日の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
ATR(FRAP関連タンパク質1;FRP1;MEC1;SCKL;SECKL1としても知られている)プロテインキナーゼは、ゲノムの修復および維持およびその安定性に関与するタンパク質のPI3-キナーゼ様キナーゼ(PIKK)ファミリーのメンバーである(Cimprich K.A.およびCortez D.2008、Nature Rev.Mol.Cell Biol.9:616~627に概説)。これらのタンパク質は、DNA損傷、ストレスおよび細胞周期攪乱に対する応答を調和させる。実際、タンパク質のファミリーの2つのメンバーであるATMおよびATRは、それ自体細胞周期およびDNA修復機構の成分と認められるいくつかの下流基質、例えばChk1、BRCA1、p53を共有する(Lakin NDら、1999、Oncogene;Tibbets RSら、2000、Genes&Dev.)。ATMおよびATRの基質はある程度共有されているが、シグナル伝達カスケードを活性化する誘因は共有されておらず、ATRは、停止した複製フォーク(Nyberg K.A.ら、2002、Ann.Rev.Genet.36:617~656;Shechter D.ら 2004、DNA Repair 3:901~908)ならびにかさ高いDNA損傷病変、例えば紫外線(UV)照射(Wright J.A.ら、1998、Proc.Natl.Acad.Sci. USA、23:7445~7450)またはUV模倣剤、4-ニトロキノリン-1-オキシド、4NQO(Ikenaga M.ら 1975、Basic Life Sci.5b、763~771)によって形成されるものに主に応答する。しかしながら、ATMによって検出される二本鎖切断(DSB)は、プロセシングされて一本鎖切断(SSB)になり、ATRを動員し得る;同様に、ATRによって検出されるSSBは、DSBを生成し、ATMを活性化することができる。そのため、ATMとATRとの間には著しい相互作用がある。
【0003】
ATRタンパク質の発現の完全な喪失をもたらすATR遺伝子の突然変異はまれであり、一般に、生存可能でない。生存性は、ヘテロ接合条件またはハイポモルフ条件下でのみ生じ得る。ATR遺伝子突然変異と疾患との間の唯一の明確な関連は、発達遅滞および小頭症を特徴とするゼッケル症候群の少数の患者に存在する(O’Driscoll Mら、2003 Nature Genet.第3巻、497~501)。ATRのハイポモルフ生殖系列突然変異(ゼッケル症候群)を有する患者の細胞は、野生型細胞と比較して、複製ストレスの存在下で脆弱部位での染色体切断に対する高い感受性を呈する(Casper 2004)。ATR経路の破壊は、ゲノム不安定性につながる。ゼッケル症候群の患者はまた、がんの発生率増加を示し、ゲノム安定性の維持でのこの疾患におけるATRの役割を示唆している。
【0004】
さらに、ATR遺伝子の複製は、横紋筋肉腫の危険因子として記載されている(Smith Lら、1998、Nature Genetics 19、39~46)。癌遺伝子駆動腫瘍形成は、ATM機能喪失、よってATRシグナル伝達への依存度増加に関連し得る(Gilad 2010)。複製ストレスの証拠は、結腸がんおよび卵巣がん、さらに最近では神経膠芽腫、膀胱、前立腺および乳房などのいくつかの腫瘍型でも報告されている(Gorgoulisら、2005;Bartkovaら 2005a;Fanら、2006;Tortら、2006;Nuciforoら、2007;Bartkovaら、2007a)。G1チェックポイントの喪失も腫瘍形成で頻繁に観察される。G1チェックポイント制御が欠損した、特にp53欠損の腫瘍細胞は、ATR活性の阻害に感受性で、未成熟染色体凝縮(PCC)および細胞死を呈する(Ngheimら、PNAS、98、9092~9097)。
【0005】
ATRは、複製細胞の生存性に必須であり、S期中に活性化されて、複製起点の発火を調節し、損傷を受けた複製フォークを修復する(Shechter Dら、2004、Nature cell Biology 第6(7)巻 648~655)。複製フォークへの損傷は、細胞がヒドロキシウレア(HU)および白金などの臨床的に関連する細胞傷害剤に曝露することにより生じ得る(O’ConnellおよびCimprich 2005;118、1~6)。ATRは、ほとんどのがん化学療法によって活性化される(Wilsker Dら、2007、Mol.Cancer Ther.6(4)1406~1413)。ATR阻害剤が広範囲の化学療法に対する感作をもたらす能力の生物学的アセスメントが評価されている。細胞増殖アッセイにおける化学療法剤に対する腫瘍細胞の感作が言及されており、どのくらいよく、弱いATR阻害剤(カフェインなど)が腫瘍細胞株を細胞傷害剤に対して感作するかアセスメントするために使用されている(Wilsker D .ら、2007、Mol Cancer Ther.6(4)1406~1413;Sarkaria J.N.ら、1999、Cancer Res.59、4375~4382)。さらに、がん細胞における、siRNA、またはATRのドミナントネガティブ型を使用したATRノックインによるATR活性の低下は、代謝拮抗薬(5-FU、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、メトトレキサート、Tomudex)、アルキル化剤(シスプラチン、マイトマイシンC、シクロホスファミド、MMS)または二本鎖切断誘導剤(ドキソルビシン、電離放射線)などのいくつかの治療または実験剤の効果への腫瘍細胞の感作をもたらし(Cortez D.ら 2001、Science、294:1713~1716;Collis S.J.ら、2003、Cancer Res.63:1550~1554;Cliby W.A.ら、1998、EMBO J.2:1 9~169)、ATR阻害剤といくつかの細胞傷害剤の組み合わせが、治療上有益となり得ることを示唆した。追加の表現型アッセイが、細胞周期プロファイルにおいて特異的ATR阻害化合物の活性を定義することが記載されている(PJ Hurley、D WilskerおよびF Bunz、Oncogene、2007、26、2535~2542)。ATRが欠損した細胞は、特に細胞傷害性細胞損傷後、欠陥のある細胞周期調節および異なる特徴プロファイルを有することが示されている。さらに、ATR軸の調節に応じた腫瘍組織と正常組織との間で差次的応答が存在することが提案されており、このことが、ATR阻害剤分子による治療的介入のさらなる可能性を提供する(Rodnguez-Bravo Vら、Cancer Res.、2007、67、11648~11656)。
【0006】
ATR特異的表現型の別の説得力のある有用性は、合成致死性の概念、およびG1チェックポイント制御が欠損した、特にp53欠損の腫瘍細胞が、未成熟染色体凝縮(PCC)および細胞死をもたらすATR活性の阻害に感受性であるという所見と整合する(Ngheimら、PNAS、98、9092~9097)。この状況では、DNAのS期複製が起こるが、介在するチェックポイントの失敗により、M期開始前に完了せず、ATRシグナル伝達の欠如からの細胞死につながる。G2/Mチェックポイントは、ATRを伴う重要な調節性制御であり(Brown E.J.およびBaltimore D.、2003、Genes Dev.17、615~628)、このチェックポイントが損なわれ、下流パートナーへのATRシグナル伝達が妨げられることにより、PCCがもたらされるのである。
【0007】
結果として、娘細胞のゲノムが損なわれ、細胞の生存性が失われる(Ngheimら、PNAS、98、9092~9097)。よって、ATRの阻害が、ATM機能または他のS期チェックポイントの欠損を有する腫瘍などの適切な遺伝学的文脈で、将来のがん療法にとって有効なアプローチであることが分かる可能性が提案されている(Collins I.およびGarret M.D.、2005、Curr.Opin.Pharmacol.、5:366~373;Kaelin W.G.2005、Nature Rev.Cancer、5:689~698)。
【0008】
要約すると、ATR阻害剤は、腫瘍細胞を電離放射線またはDNA損傷誘導化学療法剤に対して感作する可能性を有し、選択的腫瘍細胞死滅を誘導する、ならびにDNA損傷応答の欠損を有する腫瘍細胞のサブセットで合成致死性を誘導する可能性を有する。AZD-6738、VX-970などのATK阻害剤は当技術分野に大きく貢献しているが、薬剤学の改善のためにこの技術分野で探索を継続することが大いに必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ピリミジニル化合物、その調製方法、これらを含有する医薬組成物および療法、例えばがんなどの増殖性疾患の治療、特に一般的にATRと呼ばれる毛細血管拡張性運動失調症突然変異およびRAD-3関連タンパク質キナーゼ阻害剤によって媒介される疾患におけるその使用に関する。
【0010】
第1の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物もしくはそのN-オキシド、または式(I)の前記化合物もしくはそのN-オキシドの薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、互変異性体、立体異性体、同位体形態もしくはプロドラッグ:
【0011】
【化1】
【0012】
(式中、
Aは水素、
【0013】
【化2】
【0014】
、シアノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリールまたはヘテロアリールであり;
はアルキルまたは-CDであり;
はアルキルまたはハロアルキルであり;
およびRの各々は独立に、H、D、ハロ、アルキルまたはハロアルキルである;あるいはRおよびRは、これらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニルを形成(froms)し;
ZはH、D、OH、ハロ、アミン、シアノ、C(O)OH、C(O)NH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリールまたはヘテロアリールであり;Zの前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは場合により1つまたは複数のRで置換されており;
WはNまたはC(R)であり;
、R、RおよびRの各々は独立に、H、D、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ニトロ、オキソ、シアノ、OR、SR、アルキル-R、NH(CH、C(O)R、S(O)R、SO、C(O)OR、OC(O)R、NR、P(O)R、アルキル-P(O)R、C(O)N(R)R、N(R)C(O)R、S(O)(=N(R))R、-N=S(O)R、SON(R)R、またはN(R)SOであり、前記シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは場合により1つまたは複数のRで置換されており;
、R、RおよびRは独立に、H、D、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、シアノ、アミン、ニトロ、ヒドロキシ、=O、C(O)NHOH、C(O)OH、C(O)NH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、オキソ、ハロ-アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、またはヘテロアリールであり、前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは場合により1つまたは複数のRで置換されており;
はH、D、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、シアノ、アミン、ニトロ、ヒドロキシ、=O、C(O)NHOH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、オキソ、ハロ-アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、またはヘテロアリールであり;
mおよびnは独立に、0、1、2または3である)
を提供する。
【0015】
第2の実施形態では、本発明は、式(II):
【0016】
【化3】
【0017】
によって表される化合物を提供する。
本発明の化合物は、1つまたは複数の不斉炭素原子を含有し得る。したがって、化合物は、ジアステレオマー、エナンチオマーまたはこれらの混合物として存在し得る。不斉炭素原子の各々は、R配置またはS配置であり得、これらの配置の両方が本発明の範囲内にある。
【0018】
非修飾化合物と比較して改善された(例えば、増強された、より大きな)医薬溶解度、安定性、生物学的利用能および/または治療指数を有する修飾を含むこのような化合物のいずれか1つの修飾化合物も熟慮される。例示的な修飾は、(それだけに限らないが)適用可能なプロドラッグ誘導体および重水素濃縮化合物を含む。
【0019】
本発明の化合物は、塩または溶媒和物の形態で存在し、場合により投与され得ることが認識されるべきである。本発明は、上記化合物およびその修飾のいずれか1つの任意の薬学的に許容される塩および溶媒和物を包含する。
【0020】
新生物疾患の処置に使用するための上記の化合物、修飾および/またはその塩の1つまたは複数を含有する医薬組成物、その治療的使用、ならびに疾患/障害を処置するための医薬品を製造するための化合物の使用も本発明の範囲内にある。
【0021】
本発明はまた、有効量の上記の化合物、修飾および/または塩、ならびにその組成物の1つまたは複数を、それを必要とする対象に投与することによって、新生物疾患を処置する方法に関する。
【0022】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細を以下の説明に示す。本発明の他の特徴、目的および利点は、説明および特許請求の範囲から明らかになる。実施例および元の特許請求の範囲に記載される任意の特定の特徴を含む、本明細書に記載される本発明の全ての実施形態/特徴(化合物、医薬組成物、調製/使用方法等)が、適用不能でない限りまたは明示的に否認されていない限り、互いに組み合わせることができることが理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書に記載される例示的な化合物は、それだけに限らないが、以下:
イミノ(メチル)(1-(2-(5-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
(1-(2-(5-(tert-ブチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン、
イミノ(1-(2-(5-イソプロポキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)-l6-スルファノン、
イミノ(1-(2-(5-メトキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)-l6-スルファノン、
イミノ(メチル)(1-(2-(5-(メチルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
イミノ(1-(2-(5-(イソプロピルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)-l6-スルファノン、
(1-(2-(6-(tert-ブチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン、
イミノ(1-(2-(6-メトキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)-l6-スルファノン、
イミノ(1-(2-(6-イソプロポキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)-l6-スルファノン、
イミノ(メチル)(1-(2-(6-(メチルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
イミノ(1-(2-(6-(イソプロピルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)-l6-スルファノン、
(1-(5-クロロ-6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン、
イミノ(メチル)(1-(4-((R)-3-メチルモルホリノ)-6-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
イミノ(メチル)(1-(5-メチル-6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
イミノ(メチル)(1-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
(S)-メチル(メチルイミノ)(1-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
(S)-(イソプロピルイミノ)(メチル)(1-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
(S)-メチル(メチルイミノ)(1-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロブチル)-l6-スルファノン、
(S)-(イソプロピルイミノ)(メチル)(1-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロブチル)-l6-スルファノン、
(1-(6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)(メチルイミノ)-l6-スルファノン、
(1-(6-((R)-4,4-ジフルオロ-2-メチルピペリジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)(メチルイミノ)-l6-スルファノン、
(1-(6-((R)-4,4-ジフルオロ-2-メチルピペリジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン、
(1-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-(2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)(メチルイミノ)-l6-スルファノン、
(1-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタン-6-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)(メチルイミノ)-l6-スルファノン、
(1-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-((S)-3-(トリフルオロメチル)モルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(メチル)(メチルイミノ)-l6-スルファノン、
4-(6-(1-(N,S-ジメチルスルホンイミドイル)シクロプロピル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)モルホリン-3-カルボン酸、
メチル(メチルイミノ)(1-(6-(2-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
4-(6-(1-(N,S-ジメチルスルホンイミドイル)シクロプロピル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)モルホリン-2-カルボン酸、
イミノ(1-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(トリフルオロメチル)-l6-スルファノン、
(メチルイミノ)(1-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(トリフルオロメチル)-l6-スルファノン、
(1-(2-(2,3-ジヒドロ-6H-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピロロ[3,2-e]ピリジン-9-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン、
(1-(2-(5H-[1,3]ジオキソロ[4,5-b]ピロロ[3,2-e]ピリジン-8-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン、
(1-(2-(3,4-ジヒドロ-2H,7H-[1,4]ジオキセピノ[2,3-b]ピロロ[3,2-e]ピリジン-10-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(イミノ)(メチル)-l6-スルファノン、
(S)-メチル((メチル-d3)イミノ)(1-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)-l6-スルファノン、
(R)-2-メチル-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパンニトリル、
(R)-4-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
1,1,1-トリフルオロ-2-(6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパン-2-オール、
(R)-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパン-2-オール、
(R)-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパン-2-アミン、
(R)-N-((3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン;
6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(((S)-テトラヒドロフラン-3-イル)メチル)ピリミジン-4-アミン、
6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(((R)-テトラヒドロフラン-3-イル)メチル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-6-(3-メチルモルホリノ)-N-(オキセタン-3-イルメチル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-N-((4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)メチル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-N-エチル-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-N-(2-フルオロ-2-メチルプロピル)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-N-(3,3-ジフルオロシクロブチル)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-N-(シクロプロピルメチル)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-3-メチル-4-(6-モルホリノ-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)モルホリン、
(R)-4-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-3-メチル-4-(6-メチル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)モルホリン、
(R)-4-(6-イソプロピル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(6-メトキシ-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル、
(R)-3-メチル-4-(6-(ピリジン-3-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)モルホリン、
(R)-4-(6-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-4-(6-(tert-ブチル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-3-メチル-4-(6-フェニル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)モルホリン、
(R)-4-(6-(2-フルオロプロパン-2-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(6-シクロプロピル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(6-シクロブチル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(6-シクロペンチル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(6-シクロヘキシル-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-2-メチル-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロペンアミド、
(R)-2-メチル-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロパン酸、
(R)-4-(6-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-N-シクロプロピル-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-3-メチル-4-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)モルホリン、
(R)-4-(6-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
N-((3,3-ジフルオロシクロペンチル)メチル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-6-(3-メチルモルホリノ)-N-(2-モルホリノエチル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-アミン、
(R)-4-(6-(1-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(6-(1-(2-メトキシエトキシ)-2-メチルプロパン-2-イル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-(6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-5-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)ピリジン-2-アミン、
(R)-N,N-ジメチル-2-(2-メチル-2-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)プロポキシ)エタン-1-アミン、
(R)-1-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-オール、
(R)-1-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル、
(R)-1-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロパン-1-アミン、
(3R)-4-(6-(2,2-ジフルオロシクロプロピル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(6-(1-フルオロシクロプロピル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-4-(6-(3,3-ジフルオロシクロブチル)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン、
(R)-1-メチル-3-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロブタン-1-オール、
(R)-1-メチル-3-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロブタン-1-カルボニトリル、
(R)-1-(6-(3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロブタン-1-アミン
を含む。
【0024】
本発明の化合物は、1つまたは複数の不斉炭素原子を含有し得る。したがって、化合物は、ジアステレオマー、エナンチオマーまたはこれらの混合物として存在し得る。化合物の合成は、出発材料としてまたは中間体としてラセミ体、ジアステレオマーまたはエナンチオマーを使用し得る。ジアステレオマー化合物は、クロマトグラフィー法または結晶化法によって分離され得る。同様に、エナンチオマー混合物は、同技術または当技術分野で知られているその他の技術を使用して分離され得る。不斉炭素原子の各々は、R配置またはS配置であり得、これらの配置の両方が本発明の範囲内にある。
【0025】
非修飾化合物と比較して改善された(例えば、増強された、より大きな)医薬溶解度、安定性、生物学的利用能および/または治療指数を有する修飾を含むこのような化合物のいずれか1つの修飾化合物も熟慮される。修飾の例は、それだけに限らないが、プロドラッグ誘導体および重水素濃縮化合物を含む。例えば:
・プロドラッグ誘導体:プロドラッグは、対象に投与すると、本発明の活性化合物にインビボで変換される[Nature Reviews of Drug Discovery、2008、第7巻、255頁]。多くの例では、プロドラッグ自体も本発明による化合物の範囲の範囲内に入ることが留意される。本発明の化合物のプロドラッグは、標準的な有機反応によって、例えば、カルバミル化剤(carbamylating agent)(例えば、1,1-アシルオキシアルキルカルボノクロリダート、パラニトロフェニルカルボネートなど)またはアシル化剤と反応させることによって調製され得る。プロドラッグを調製する方法および戦略のさらなる例は、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、1994、第4巻、1985頁に記載されている。
・重水素濃縮化合物:重水素(DまたはH)は、水素の安定な非放射性同位元素であり、2.0144の原子量を有する。水素は、同位元素H(水素またはプロチウム)、D(Hまたは重水素)およびT(Hまたはトリチウム)の混合物として天然に存在する。重水素の天然存在比は0.015%である。当業者であれば、H原子を含む全ての化学化合物で、H原子が実際にはHとDの混合物を表し、約0.015%がDであることを認識する。よって、0.015%の天然存在比よりも高く濃縮された重水素のレベルを有する化合物は非天然で、結果として、その非濃縮対応物に対して新規であるとみなされるべきである。
【0026】
本発明の化合物は、塩および溶媒和物の形態で存在し、場合により投与され得ることが認識されるべきである。例えば、本発明の化合物を、当技術分野で周知の手順より、種々の有機および無機酸ならびに塩基から誘導される薬学的に許容される塩の形態に変換し、この形態で使用することは本発明の範囲内である。
【0027】
本発明の化合物が遊離塩基形態を有する場合、化合物は、化合物の遊離塩基形態を薬学的に許容される無機または有機酸と反応させることによって、薬学的に許容される酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩などのハロゲン化水素酸塩;硫酸塩、硝酸塩、リン酸等などの他の鉱酸;ならびにエタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩などのアルキルおよびモノアリールスルホン酸塩;ならびに酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩およびアスコルビン酸塩などの他の有機酸およびその対応する塩として調製され得る。本発明のさらなる酸付加塩は、それだけに限らないが、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギニン酸塩、アスパラギン酸塩、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、フマル酸塩、ガラクタル酸塩(galacterate)(ムチン酸から)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプトン酸塩(glucoheptaoate)、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ホスホン酸塩およびフタル酸塩を含む。遊離塩基形態は、典型的には極性溶媒への溶解度などの物理特性においてそれぞれの塩形態と多少異なるが、その他の点では、塩は本発明の目的についてそれぞれの遊離塩基形態と等価であることが認識されるべきである。
【0028】
本発明の化合物が遊離酸形態を有する場合、化合物の遊離酸形態を薬学的に許容される無機または有機塩基と反応させることによって、薬学的に許容される塩基付加塩が調製され得る。このような塩基の例は、水酸化カリウム、ナトリウムおよびリチウムを含むアルカリ金属水酸化物;水酸化バリウムおよびカルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;アルカリ金属アルコキシド、例えばカリウムエタノレートおよびナトリウムプロパノレート;ならびに水酸化アンモニウム、ピペリジン、ジエタノールアミンおよびN-メチルグルタミンなどの種々の有機塩基である。本発明の化合物のアルミニウム塩も含まれる。本発明のさらなる塩基塩は、それだけに限らないが、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛塩を含む。有機塩基塩は、それだけに限らないが、一級、二級および三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミンならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リドカイン、リジン、メグルミン、N-メチル-D-グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(トロメタミン)の塩を含む。遊離酸形態は、典型的には極性溶媒への溶解度などの物理特性においてそれぞれの塩形態と多少異なるが、その他の点では、塩は本発明の目的についてそれぞれの遊離酸形態と等価であることが認識されるべきである。
【0029】
一態様では、薬学的に許容される塩が、塩酸塩、臭化水素酸塩、メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、リン酸塩、マレイン酸塩、硝酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩(biocarbonate)、炭酸塩、水酸化ナトリウム塩、水酸化カルシウム塩、水酸化カリウム塩、トロメタミン塩またはこれらの混合物である。
【0030】
三級窒素含有基を含む本発明の化合物は、ハロゲン化(C1~4)アルキル、例えば塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、イソプロピルならびにtert-ブチル;硫酸ジ(C1~4)アルキル、例えば硫酸ジメチル、ジエチルおよびジアミル;ハロゲン化アルキル、例えば塩化、臭化およびヨウ化デシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチルならびにステアリル;ならびにハロゲン化アリール(C1~4)アルキル、例えば塩化ベンジルおよび臭化フェネチルのような薬剤で四級化され得る。このような塩が、本発明の水溶性化合物と油溶性化合物の両方の調製を可能にする。
【0031】
三級窒素原子を有する抗がん剤の、アミン-N-オキシドおよびN-オキシドとしても知られる、アミンオキシドが、プロドラッグとして開発されている[Mol Cancer Therapy.2004年3月;3(3)233-44]。三級窒素原子を含む本発明の化合物は、過酸化水素(H)、カロ酸または過酸、例えばメタクロロ過安息香酸(mCPBA)のような薬剤によって酸化されて、アミンオキシドを形成(from)し得る。
【0032】
本発明は、本発明の化合物および医薬賦形剤、ならびに他の従来の薬学的に不活性の薬剤を含む医薬組成物を包含する。糖、ポリアルコール、可溶性ポリマー、塩および脂質などの担体または希釈剤として一般的に使用される任意の不活性賦形剤が、本発明の組成物に使用され得る。使用され得る糖およびポリアルコールは、限定されないが、ラクトース、スクロース、マンニトールおよびソルビトールを含む。使用され得る可溶性ポリマーの例は、ポリオキシエチレン、ポロキサマー、ポリビニルピロリドンおよびデキストランである。有用な塩は、限定されないが、塩化ナトリウム、塩化マグネシウムおよび塩化カルシウムを含む。使用され得る脂質は、限定されないが、脂肪酸、グリセロール脂肪酸エステル、糖脂質およびリン脂質を含む。
【0033】
さらに、医薬組成物は、結合剤(例えば、アカシア、コーンスターチ、ゼラチン、カルボマー、エチルセルロース、グアーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン)、崩壊剤(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸、二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、グアーガム、デンプングリコール酸ナトリウム、Primogel)、種々のpHおよびイオン強度の緩衝剤(例えば、トリスHCL、酢酸塩、リン酸塩)、表面への吸収を防止するためのアルブミンまたはゼラチンなどの添加剤、洗剤(例えば、Tween 20、Tween 80、Pluronic F68、胆汁酸塩)、プロテアーゼ阻害剤、界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、透過促進剤、可溶化剤(例えば、グリセロール、ポリエチレングリセロール、シクロデキストリン)、滑剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール)、安定剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、増粘剤(例えば、カルボマー、コロイド状二酸化ケイ素、エチルセルロース、グアーガム)、甘味剤(例えば、スクロース、アスパルテーム、クエン酸)、香味剤(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチルまたはオレンジ香味剤)、保存剤(例えば、チメロサール、ベンジルアルコール、パラベン)、潤滑剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)、流動助剤(flow-aid)(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、可塑剤(例えば、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル)、乳化剤(例えば、カルボマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリマーコーティング(例えば、ポロキサマーまたはポロキサミン)、コーティングおよびフィルム形成剤(例えば、エチルセルロース、アクリレート、ポリメタクリレート)および/またはアジュバントをさらに含み得る。
【0034】
一実施形態では、インプラントおよびマイクロカプセル化送達システムを含む制御放出製剤などの医薬組成物が、体からの急速な排出から化合物を保護する担体を使用して調製される。エチレンビニルアセテート、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステルおよびポリ乳酸などの生分解性生体適合性ポリマーを使用することができる。このような製剤を調製する方法は、当業者に明らかである。材料はまたAlza CorporationおよびNova Pharmaceuticals,Incからも商業的に得られる。(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体により感染細胞に標的化されるリポソームを含む)リポソーム懸濁液も薬学的に許容される担体として使用され得る。これらは、例えば米国特許第4522811号に記載される、当業者に知られている方法により調製され得る。
【0035】
さらに、本発明は、本発明の化合物の任意の固体または液体物理的形態を含む医薬組成物を包含する。例えば、化合物は、結晶形態、非晶質形態であり得、任意の粒径を有し得る。粒子が微粒子化されてもよいし、または固体もしくは液体物理的形態の凝集化された粒子性顆粒、粉末、油、油性懸濁液もしくは任意の他の形態であってもよい。
【0036】
本発明による化合物が不十分な溶解度を示す場合、化合物を可溶化する方法が使用され得る。このような方法は当業者に知られており、それだけに限らないが、pH調整および塩形成、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)300、PEG 400、DMA(10~30%)、DMSO(10~20%)、NMP(10~20%)などの共溶媒の使用、ポリソルベート80、ポリソルベート20(1~10%)、cremophor EL、Cremophor RH40、Cremophor RH60(5~10%)、Pluronic F68/ポロキサマー 188(20~50%)、Solutol HS15(20~50%)、ビタミンE TPGSおよびd-α-トコフェリルPEG 1000スクシネート(20~50%)などの界面活性剤の使用、HPβCDおよびSBEβCD(10~40%)などの錯体化の使用、ならびにミセル、ポリマーの付加、ナノ粒子懸濁液およびリポソーム形成などの先進的アプローチを含む。
【0037】
多種多様な投与方法が、本発明の化合物と合わせて使用され得る。本発明の化合物は、経口的に、非経口に、腹腔内に、静脈内に、動脈内に、経皮的に、舌下に、筋肉内に、直腸に、経頬的に(transbuccally)、鼻腔内に、リポソームにより、吸入を介して、経膣的に、眼内に、局所送達を介して(例えば、カテーテルもしくはステントにより)、皮下に、脂肪内に(intraadiposally)、関節内にまたは髄腔内に投与または同時投与され得る。本発明による化合物はまた、徐放性剤形で投与または同時投与され得る。化合物は、使用される投与経路に適した様式に製剤化されたガス状、液体、半液体または固体形態であり得る。経口投与については、適切な固体経口製剤は、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、ペレット、サシェおよび発泡性散剤などを含む。適切な液体経口製剤は、液剤、懸濁剤、分散剤、乳剤、油などを含む。非経口投与については、凍結乾燥粉末の復元が典型的に使用される。
【0038】
本明細書で使用される場合、「アシル」は、式-C(O)-R(式中、RはH、アルキル、炭素環、複素環、炭素環置換アルキルまたは複素環置換アルキルであり、アルキル、アルコキシ、炭素環および複素環は本明細書に定義される通りである)によって表される置換基を含有するカルボニルを意味する。アシル基は、アルカノイル(例えば、アセチル)、アロイル(例えば、ベンゾイル)およびヘテロアロイルを含む。
【0039】
「脂肪族」は、構成炭素原子の直鎖または分岐鎖配列を特徴とする部分を意味し、飽和であっても、1つまたは複数の二重結合または三重結合により部分的に不飽和であってもよい。
【0040】
「アルキル」という用語は、1~20個の炭素原子(例えば、C~C10)を含有する直鎖または分岐炭化水素を指す。アルキルの例は、それだけに限らないが、メチル、メチレン、エチル、エチレン、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチルおよびt-ブチルを含む。好ましくは、アルキル基が1~10個の炭素原子を有する。より好ましくは、アルキル基が1~4個の炭素原子を有する。
【0041】
「アルケニル」という用語は、2~20個の炭素原子(例えば、C~C10)および1つまたは複数の二重結合を含有する直鎖または分岐炭化水素を指す。アルケニルの例は、それだけに限らないが、エテニル、プロペニルおよびアリルを含む。好ましくは、アルキレン基が2~10個の炭素原子を有する。より好ましくは、アルキレン基が2~4個の炭素原子を有する。
【0042】
「アルキニル」という用語は、2~20個の炭素原子(例えば、C~C10)および1つまたは複数の三重結合を含有する直鎖または分岐炭化水素を指す。アルキニルの例は、それだけに限らないが、エチニル、1-プロピニル、1-および2-ブチニルならびに1-メチル-2-ブチニルを含む。好ましくは、アルキニル基が2~10個の炭素原子を有する。より好ましくは、アルキニル基が2~4個の炭素原子を有する。
【0043】
「アルキルアミノ」という用語は、-N(R)-アルキル(式中、RはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリールまたはヘテロアリールであり得る)を指す。
【0044】
「アルコキシ」は、さらなるアルキル置換基を有する酸素部分を意味する。
「アルコキシカルボニル」は、カルボニル基に結合したアルコキシ基を意味する。
「オキソアルキル」は、カルボニル基でさらに置換されたアルキルを意味する。カルボニル基はアルデヒド、ケトン、エステル、アミド、酸または酸塩化物であり得る。
【0045】
「シクロアルキル」という用語は、3~30個の炭素原子(例えば、C~C12、C~C、C~C)を有する飽和炭化水素環系を指す。シクロアルキルの例は、それだけに限らないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルを含む。「シクロアルケニル」という用語は、3~30個の炭素(例えば、C~C12)および1つまたは複数の二重結合を有する非芳香族炭化水素環を指す。例は、シクロペンテニル、シクロヘキセニルおよびシクロヘプテニルを含む。
【0046】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、1つまたは複数のヘテロ原子(O、N、S、PまたはSeなど)を有する非芳香族5~8員単環式、8~12員二環式または11~14員三環式環系を指す。ヘテロシクロアルキル基の例は、それだけに限らないが、ピペラジニル、ピロリジニル、ジオキサニル、モルホリニルおよびテトラヒドロフラニルを含む。
【0047】
「ヘテロシクロアルケニル」という用語は、1つまたは複数のヘテロ原子(O、N、S、PまたはSeなど)および1つまたは複数の二重結合を有する非芳香族5~8員単環式、8~12員二環式または11~14員三環式環系を指す。
【0048】
「アリール」という用語は、6炭素単環式、10炭素二環式、14炭素三環式芳香環系を指す。アリール基の例は、それだけに限らないが、フェニル、ナフチルおよびアントラセニルを含む。「ヘテロアリール」という用語は、1つまたは複数のヘテロ原子(O、N、S、PまたはSeなど)を有する芳香族5~8員単環式、8~12員二環式または11~14員三環式環系を指す。ヘテロアリール基の例は、ピリジル、フリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、ピリミジニル、チエニル、キノリニル、インドリルおよびチアゾリルを含む。
【0049】
上記のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルキルアミノ、アリールおよびヘテロアリールは、置換部分と非置換部分の両方を含む。アルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリール上の可能な置換基は、それだけに限らないが、C~C10アルキル、C~C10アルケニル、C~C10アルキニル、C~C20シクロアルキル、C~C20シクロアルケニル、C~C20ヘテロシクロアルキル、C~C20ヘテロシクロアルケニル、C~C10アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アミノ、C~C10アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシ、ハロ、オキソ(O=)、チオキソ(S=)、チオ、シリル、C~C10アルキルチオ、アリールチオ、C~C10アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アシルアミノ、アミノアシル、アミノチオアシル、アミジノ、メルカプト、アミド、チオウレイド、チオシアナト、スルホンアミド、グアニジン、ウレイド、シアノ、ニトロ、アシル、チオアシル、アシルオキシ、カルバミド、カルバミル、カルボキシルおよびカルボン酸エステルを含む。他方、アルキル、アルケニルまたはアルキニル上の可能な置換基は、C~C10アルキルを除く上に列挙される置換基の全てを含む。シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリールおよびヘテロアリールは互いに縮合することもできる。
【0050】
「アミノ」は、各置換基が窒素にα結合した水素または炭素原子を有する2つのさらなる置換基を有する窒素部分を意味する。特に指示しない限り、アミノ部分を含有する本発明の化合物は、その保護誘導体を含み得る。アミノ部分に適した保護基は、アセチル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどを含む。
【0051】
「芳香族」は、構成原子が不飽和環系を構成し、環系の全ての原子がsp2混成であり、π電子の総数が4n+2に等しい部分を意味する。芳香環は、環原子が炭素原子のみであるようなものであってもよいし、または炭素原子と非炭素原子を含んでもよい(ヘテロアリール参照)。
【0052】
「カルバモイル」は、基-OC(O)NR(式中、RおよびRはそれぞれ独立に、2つのさらなる置換基であり、水素または炭素原子は窒素に対してαである)を意味する。カルバモイル部分がその保護誘導体を含み得ることが留意される。カルバモイル部分に適した保護基の例は、アセチル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどを含む。非保護誘導体と保護誘導体の両方が本発明の範囲に入ることが留意される。
【0053】
「カルボニル」は基-C(O)-を意味する。カルボニル基は、種々の置換基でさらに置換されて、酸、酸ハロゲン化物、アミド、エステルおよびケトンを含む異なるカルボニル基を形成してもよいことが留意される。
【0054】
「カルボキシ」は基-C(O)O-を意味する。カルボキシ部分を含有する本発明の化合物が、その保護誘導体、すなわち、酸素が保護基で置換されている保護誘導体を含んでもよいことが留意される。カルボキシ部分に適した保護基は、ベンジル、tert-ブチルなどを含む。
【0055】
「シアノ」は基-CNを意味する。
「ホルミル」は基-CH=Oを意味する。
「ホルムイミノ」は基-HC=NHを意味する。
【0056】
「ハロ」はフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。
孤立した基またはより大きな基の一部としての「ハロ置換アルキル」は、1つまたは複数の「ハロ」原子によって置換された「アルキル」(前記用語は本出願で定義される)を意味する。ハロ置換アルキルは、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、ペルハロアルキルなどを含む。
【0057】
「ヒドロキシ」は基-OHを意味する。
「イミン誘導体」は、部分-C(=NR)-(式中、Rは、窒素に対してαの水素または炭素原子を含む)を含む誘導体を意味する。
【0058】
「異性体」は、同一の分子式を有するが、性質またはその原子の結合の配列または空間中の原子の配列が異なる任意の化合物を意味する。空間中の原子の配列が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。互いの鏡像ではない立体異性体は、「ジアステレオマー」と呼ばれ、重ねることができない鏡像である立体異性体は、「エナンチオマー」または時々「光学異性体」と呼ばれる。4つの同一でない置換基に結合した炭素原子は、「キラル中心」と呼ばれる。1つのキラル中心を有する化合物は、反対のキラリティーの2つのエナンチオマー形態を有する。2つのエナンチオマー形態の混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
【0059】
「ニトロ」は基-NOを意味する。
「保護誘導体」は、反応性部位が保護基でブロックされている化合物の誘導体を意味する。保護誘導体は、医薬品の調製に有用である、またはそれ自体が阻害剤として活性であり得る。適切な保護基の包括的リストは、T.W.Greene、Protecting Groups in Organic Synthesis、第3版、Wiley&Sons、1999に見出すことができる。
【0060】
「置換された」という用語は、原子または原子群が、別の基に結合した置換基として水素に取って代わることを意味する。アリールおよびヘテロアリール基については、「置換された」という用語は、任意のレベルの置換、すなわち一置換、二置換、三置換、四置換または五置換(このような置換が許される場合)を指す。置換基は独立に選択され、置換は、任意の化学的にアクセス可能な位置であり得る。「非置換」という用語は、所与の部分が、利用可能な結合価(非置換)を通して水素置換基のみからなり得ることを意味する。
【0061】
官能基が、「場合により置換された」として記載されている場合、官能基は(1)置換されていなくても、(2)置換されていてもよい。官能基の炭素が置換基のリストの1つまたは複数で場合により置換されていると記載されている場合、炭素上の水素原子の1つまたは複数(ある程度まで)が、独立に選択される任意の置換基で別個におよび/または合わせて置き換えられていてもよい。
【0062】
「スルフィド」は、-S-R(式中、RはH、アルキル、炭素環、複素環、カルボシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルである)を意味する。特定のスルフィド基は、メルカプト、アルキルスルフィド、例えばメチルスルフィド(-S-Me);アリールスルフィド、例えばフェニルスルフィド;アラルキルスルフィド、例えばベンジルスルフィドである。
【0063】
「スルフィニル」は基-S(O)-を意味する。スルフィニル基が、種々の置換基でさらに置換されて、スルフィン酸、スルフィンアミド、スルフィニルエステルおよびスルホキシドを含む異なるスルフィニル基を形成してもよいことが留意される。
【0064】
「スルホニル」は基-S(O)(O)-を意味する。スルホニル基が、種々の置換基でさらに置換されて、スルホン酸、スルホンアミド、スルホン酸エステルおよびスルホンを含む異なるスルホニル基を形成してもよいことが留意される。
【0065】
「チオカルボニル」は基-C(S)-を意味する。チオカルボニル基が、種々の置換基でさらに置換されて、チオ酸、チオアミド、チオエステルおよびチオケトンを含む異なるチオカルボニル基を形成してもよいことが留意される。
【0066】
「動物」は、ヒト、非ヒト哺乳動物(例えば、非ヒト霊長類、げっ歯類、マウス、ラット、ハムスター、イヌ、ネコ、ウサギ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、シカなど)および非哺乳動物(例えば、鳥など)を含む。
【0067】
本明細書で使用される「生物学的利用能」は、インタクトで全身循環に到達する、薬物または医薬組成物の投与された用量のうちの割合または百分率である。一般に、医薬品が静脈内投与される場合、その生物学的利用能は100%である。しかしながら、医薬品が他の経路を介して(例えば、経口的に)投与される場合、その生物学的利用能は低下する(例えば、不完全な吸収および初回通過代謝による)。生物学的利用能を改善する方法は、プロドラッグアプローチ、塩合成、粒径減少、錯体化、物理的形態の変更、固体分散、噴霧乾燥およびホットメルト押出を含む。
【0068】
「疾患」は、具体的には動物またはその部分の任意の不健康な状態を含み、その動物に施用された医学または獣医学療法によって引き起こされ得るまたはこれに付随し得る不健康な状態、すなわちこのような療法の「副作用」を含む。
【0069】
「薬学的に許容される」は、一般に安全で、非毒性で、生物学的にもその他の点でも望ましくないことがない医薬組成物の調製に有用であるものを意味し、獣医学的使用ならびにヒト医薬使用に許容されるものを含む。
【0070】
「薬学的に許容される塩」は、上に定義されるように薬学的に許容され、所望の薬理学的活性を有する本発明の化合物の有機または無機塩を意味する。このような塩は、無機酸または有機酸によって形成される酸付加塩を含む。薬学的に許容される塩はまた、存在する酸性プロトンが無機または有機塩基と反応することができる場合に形成され得る塩基付加塩を含む。例示的な塩は、それだけに限らないが、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩「メシル酸塩」、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(すなわち、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート))塩、アルカリ金属(例えば、ナトリウムおよびカリウム)塩、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)塩、およびアンモニウム塩を含む。薬学的に許容される塩は、酢酸イオン、コハク酸イオンまたは他の対イオンなどの別の分子の包含を伴ってもよい。対イオンは、親化合物の電荷を安定化する任意の有機または無機部分であり得る。さらに、薬学的に許容される塩は、その構造中に2つ以上の荷電原子を有し得る。複数の荷電原子が薬学的に許容される塩の一部である例は、複数の対イオンを有することができる。よって、薬学的に許容される塩は、1つもしくは複数の荷電原子および/または1つもしくは複数の対イオンを有することができる。
【0071】
「薬学的に許容される担体」は、医薬組成物、すなわち患者に投与することができる投与形態を形成するために、本発明の化合物と混合される非毒性の溶媒、分散剤、賦形剤、アジュバントまたは他の材料を意味する。薬学的に許容される担体の例は、適切なポリエチレングリコール(例えば、PEG400)、界面活性剤(例えば、カルボマー)または環状多糖(例えば、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンまたはスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリン)、ポリマー、リポソーム、ミセル、ナノスフェア等を含む。
【0072】
国際純正・応用化学連合によって定義される「ファーマコフォア」は、特異的生物学的標的との最適な超分子相互作用を確保し、その生物学的反応を誘因する(または遮断する)ために必要な立体的特徴および電子的特徴のアンサンブルである。例えば、カンプトテシンは、周知の薬物であるトポテカンおよびイリノテカンのファーマコフォアである。メクロレタミンは、広く使用されているナイトロジェンマスタード薬物、例えばメルファラン、シクロホスファミド、ベンダムスチンなどのリストのファーマコフォアである。
【0073】
「プロドラッグ」は、本発明による活性医薬にインビボで代謝的に変換可能な化合物を意味する。例えば、ヒドロキシル基を含む阻害剤は、インビボで加水分解によってヒドロキシル化合物に変換されるエステルとして投与され得る。
【0074】
「安定性」は、一般に、薬物が効力を喪失することなく、その特性を保持する時間の長さを指す。これは時々、貯蔵寿命と呼ばれる。薬物安定性に影響を及ぼす因子は、数ある中でも、薬物の化学構造、製剤中の不純物、pH、含水量、ならびに温度、酸化、光および相対湿度などの環境因子を含む。安定性は、適切な化学および/または結晶修飾(例えば、水和速度論を変化させることができる表面修飾;異なる特性を有することができる異なる結晶)、賦形剤(例えば、剤形中の活性物質以外の何でも)、包装条件、貯蔵条件等を提供することによって改善され得る。
【0075】
本明細書に記載される組成物の「治療上有効量」は、任意の医学処置に適用可能な合意的なベネフィット/リスク比で、処置対象に対する治療効果を与える組成物の量を意味する。治療効果は、客観的(すなわち、ある試験またはマーカーによって測定可能)であっても、主観的(すなわち、対象が効果の指標を与えるまたは効果を感じる)であってもよい。上記の組成物の有効量は、約0.1mg/kg~約500mg/kg、好ましくは約0.2~約50mg/kgに及び得る。有効用量はまた、投与経路、ならびに他の薬剤との同時使用の可能性に応じて、変化するだろう。しかしながら、本発明の組成物の総1日使用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることが理解されるだろう。特定の患者のための具体的な治療上有効用量レベルは、処置している障害および障害の重症度;使用される具体的な化合物の活性;使用される具体的な組成物;患者の年齢、体重、健康全般、性別および食事;投与時間、投与経路、および使用される具体的な化合物の排出率;処置の持続時間;使用される具体的な化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;ならびに医学分野で周知の同様の因子を含む種々の因子に依存するだろう。
【0076】
本明細書で使用される場合、「処置すること」という用語は、障害、障害の症状または障害の傾向を治癒させる、治す、緩和する、軽減する、変化させる、救済する、改善する、向上させるまたは影響を及ぼす目的で、新生物もしくは免疫障害を有する、またはその症状もしくは傾向を有する対象に化合物を投与することを指す。「有効量」という用語は、対象に意図した治療効果を与えるために必要とされる活性剤の量を指す。有効量は、当業者によって認識されるように、投与経路、賦形剤の使用、および他の薬剤との同時使用の可能性に応じて変化し得る。
【0077】
「対象」は、ヒトおよび非ヒト動物を指す。非ヒト動物の例は、全ての脊椎動物、例えば哺乳動物、例えば非ヒト霊長類(特に、高等霊長類)、イヌ、げっ歯類(例えば、マウスまたはラット)、モルモット、ネコ、および非哺乳動物、例えば鳥、両生類、爬虫類等を含む。好ましい実施形態では、対象がヒトである。別の実施形態では、対象が実験動物または疾患モデルとして適した動物である。
【0078】
「併用療法」は、他の生物学的有効成分(それだけに限らないが、第2の異なる抗新生物剤など)および非薬物療法(それだけに限らないが、外科手術または放射線処置など)とさらに組み合わせた本発明の本化合物の投与を含む。例えば、本発明の化合物は、他の薬学的に活性な化合物または非薬物療法、好ましくは本発明の化合物の効果を増強することができる化合物と組み合わせて使用され得る。本発明の化合物は、他の療法と同時に(単一調製物としてもしくは別個の調製物として)または順次に投与され得る。一般に、併用療法は、単一サイクルまたはコースの療法中の2つ以上の薬物/処置の投与を想起している。
【0079】
一実施形態では、本発明の化合物が、伝統的な化学療法剤の1つまたは複数と組み合わせて投与される。伝統的な化学療法剤は、腫瘍学の分野の広範囲の治療的処置を包含する。これらの薬剤は、腫瘍を縮小させる、外科手術後に残された残りのがん細胞を破壊する、寛解を誘導する、寛解を維持する、および/またはがんもしくはその処置に関連する症状を緩和することを目的として、疾患の種々の段階で投与される。このような薬剤の例は、それだけに限らないが、アルキル化剤、例えばナイトロジェンマスタード(例えば、ベンダムスチン、シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、イソホスファミド)、ニトロソウレア(Nitrosurea)(例えば、カルムスチン、ロムスチンおよびストレプトゾシン)、エチレンイミン(例えば、チオテパ、ヘキサメチルメラミン(hexamethylmelanine))、アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン)、ヒドラジンおよびトリアジン(例えば、アルトレタミン、プロカルバジン、ダカルバジンおよびテモゾロミド)、ならびに白金系薬剤(例えば、カルボプラチン、シスプラチンおよびオキサリプラチン);植物アルカロイド、例えばポドフィロトキシン(例えば、エトポシドおよびテニポシド(Tenisopide))、タキサン(例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル)、ビンカアルカロイド(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチンおよびビノレルビン);抗腫瘍抗生物質、例えばクロモマイシン(例えば、ダクチノマイシンおよびプリカマイシン)、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、ミトキサントロンおよびイダルビシン)、ならびに種々の抗生物質、例えばマイトマイシンおよびブレオマイシン;代謝拮抗薬、例えば葉酸アンタゴニスト(例えば、メトトレキサート)、ピリミジンアンタゴニスト(例えば、5-フルオロウラシル、フロクスウリジン(Foxuridine)、シタラビン、カペシタビンおよびゲムシタビン)、プリンアンタゴニスト(例えば、6-メルカプトプリンおよび6-チオグアニン)ならびにアデノシンデアミナーゼ阻害剤(例えば、クラドリビン、フルダラビン、ネララビンおよびペントスタチン);トポイソメラーゼ阻害剤、例えばトポイソメラーゼI阻害剤(トポテカン、イリノテカン)、トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、アムサクリン、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド)、ならびに種々の抗新生物剤、例えばリボヌクレオチド還元酵素阻害剤(ヒドロキシウレア)、副腎皮質ステロイド阻害剤(ミトタン)、微小管阻害薬(エストラムスチン)、ならびにレチノイド(ベキサロテン、イソトレチノイン、トレチノイン(ATRA)を含む。
【0080】
本発明の一態様では、化合物が、種々の疾患状態に関与するプロテインキナーゼを調節する1つまたは複数の標的化抗がん剤と組み合わせて投与され得る。このようなキナーゼの例は、それだけに限らないが、ABL1、ABL2/ARG、ACK1、AKT1、AKT2、AKT3、ALK、ALK1/ACVRL1、ALK2/ACVR1、ALK4/ACVR1B、ALK5/TGFBR1、ALK6/BMPR1B、AMPK(A1/B1/G1)、AMPK(A1/B1/G2)、AMPK(A1/B1/G3)、AMPK(A1/B2/G1)、AMPK(A2/B1/G1)、AMPK(A2/B2/G1)、AMPK(A2/B2/G2)、ARAF、ARK5/NUAK1、ASK1/MAP3K5、ATM、オーロラA、オーロラB、オーロラC、AXL、BLK、BMPR2、BMX/ETK、BRAF、BRK、BRSK1、BRSK2、BTK、CAMK1a、CAMK1b、CAMK1d、CAMK1g、CAMKIIa、CAMKIIb、CAMKIId、CAMKIIg、CAMK4、CAMKK1、CAMKK2、CDC7-DBF4、CDK1-サイクリンA、CDK1-サイクリンB、CDK1-サイクリンE、CDK2-サイクリンA、CDK2-サイクリンA1、CDK2-サイクリンE、CDK3-サイクリンE、CDK4-サイクリンD1、CDK4-サイクリンD3、CDK5-p25、CDK5-p35、CDK6-サイクリンD1、CDK6-サイクリンD3、CDK7-サイクリンH、CDK9-サイクリンK、CDK9-サイクリンT1、CHK1、CHK2、CK1a1、CK1d、CK1ε、CK1g1、CK1g2、CK1g3、CK2a、CK2a2、c-KIT、CLK1、CLK2、CLK3、CLK4、c-MER、c-MET、COT1/MAP3K8、CSK、c-SRC、CTK/MATK、DAPK1、DAPK2、DCAMKL1、DCAMKL2、DDR1、DDR2、DLK/MAP3K12、DMPK、DMPK2/CDC42BPG、DNA-PK、DRAK1/STK17A、DYRK1/DYRK1A、DYRK1B、DYRK2、DYRK3、DYRK4、EEF2K、EGFR、EIF2AK1、EIF2AK2、EIF2AK3、EIF2AK4/GCN2、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHA7、EPHA8、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、ERBB2/HER2、ERBB4/HER4、ERK1/MAPK3、ERK2/MAPK1、ERK5/MAPK7、FAK/PTK2、FER、FES/FPS、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGR、FLT1/VEGFR1、FLT3、FLT4/VEGFR3、FMS、FRK/PTK5、FYN、GCK/MAP4K2、GRK1、GRK2、GRK3、GRK4、GRK5、GRK6、GRK7、GSK3a、GSK3b、ハスピン、HCK、HGK/MAP4K4、HIPK1、HIPK2、HIPK3、HIPK4、HPK1/MAP4K1、IGF1R、IKKa/CHUK、IKKb/IKBKB、IKKe/IKBKE、IR、IRAK1、IRAK4、IRR/INSRR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、JNK1、JNK2、JNK3、KDR/VEGFR2、KHS/MAP4K5、LATS1、LATS2、LCK、LCK2/ICK、LKB1、LIMK1、LOK/STK10、LRRK2、LYN、LYNB、MAPKAPK2、MAPKAPK3、MAPKAPK5/PRAK、MARK1、MARK2/PAR-1Ba、MARK3、MARK4、MEK1、MEK2、MEKK1、MEKK2、MEKK3、MELK、MINK/MINK1、MKK4、MKK6、MLCK/MYLK、MLCK2/MYLK2、MLK1/MAP3K9、MLK2/MAP3K10、MLK3/MAP3K11、MNK1、MNK2、MRCKa/、CDC42BPA、MRCKb/、CDC42BPB、MSK1/RPS6KA5、MSK2/RPS6KA4、MSSK1/STK23、MST1/STK4、MST2/STK3、MST3/STK24、MST4、mTOR/FRAP1、MUSK、MYLK3、MYO3b、NEK1、NEK2、NEK3、NEK4、NEK6、NEK7、NEK9、NEK11、NIK/MAP3K14、NLK、OSR1/OXSR1、P38a/MAPK14、P38b/MAPK11、P38d/MAPK13、P38g/MAPK12、P70S6K/RPS6KB1、p70S6Kb/、RPS6KB2、PAK1、PAK2、PAK3、PAK4、PAK5、PAK6、PASK、PBK/TOPK、PDGFRa、PDGFRb、PDK1/PDPK1、PDK1/PDHK1、PDK2/PDHK2、PDK3/PDHK3、PDK4/PDHK4、PHKg1、PHKg2、PI3Ka、(p110a/p85a)、PI3Kb、(p110b/p85a)、PI3Kd、(p110d/p85a)、PI3Kg(p120g)、PIM1、PIM2、PIM3、PKA、PKAcb、PKAcg、PKCa、PKCb1、PKCb2、PKCd、PKCε、PKCη、PKCg、PKCι、PKCμ/PRKD1、PKCν/PRKD3、PKCθ、PKCζ、PKD2/PRKD2、PKG1a、PKG1b、PKG2/PRKG2、PKN1/PRK1、PKN2/PRK2、PKN3/PRK3、PLK1、PLK2、PLK3、PLK4/SAK、PRKX、PYK2、RAF1、RET、RIPK2、RIPK3、RIPK5、ROCK1、ROCK2、RON/MST1R、ROS/ROS1、RSK1、RSK2、RSK3、RSK4、SGK1、SGK2、SGK3/SGKL、SIK1、SIK2、SLK/STK2、SNARK/NUAK2、SRMS、SSTK/TSSK6、STK16、STK22D/TSSK1、STK25/YSK1、STK32b/YANK2、STK32c/YANK3、STK33、STK38/NDR1、STK38L/NDR2、STK39/STLK3、SRPK1、SRPK2、SYK、TAK1、TAOK1、TAOK2/TAO1、TAOK3/JIK、TBK1、TEC、TESK1、TGFBR2、TIE2/TEK、TLK1、TLK2、TNIK、TNK1、TRKA、TRKB、TRKC、TRPM7/CHAK1、TSSK2、TSSK3/STK22C、TTBK1、TTBK2、TTK、TXK、TYK1/LTK、TYK2、TYRO3/SKY、ULK1、ULK2、ULK3、VRK1、VRK2、WEE1、WNK1、WNK2、WNK3、YES/YES1、ZAK/MLTK、ZAP70、ZIPK/DAPK3、KINASE、MUTANTS、ABL1(E255K)、ABL1(F317I)、ABL1(G250E)、ABL1(H396P)、ABL1(M351T)、ABL1(Q252H)、ABL1(T315I)、ABL1(Y253F)、ALK(C1156Y)、ALK(L1196M)、ALK(F1174L)、ALK(R1275Q)、BRAF(V599E)、BTK(E41K)、CHK2(I157T)、c-Kit(A829P)、c-KIT(D816H)、c-KIT(D816V)、c-Kit(D820E)、c-Kit(N822K)、C-Kit(T670I)、c-Kit(V559D)、c-Kit(V559D/V654A)、c-Kit(V559D/T670I)、C-Kit(V560G)、c-KIT(V654A)、C-MET(D1228H)、C-MET(D1228N)、C-MET(F1200I)、c-MET(M1250T)、C-MET(Y1230A)、C-MET(Y1230C)、C-MET(Y1230D)、C-MET(Y1230H)、c-Src(T341M)、EGFR(G719C)、EGFR(G719S)、EGFR(L858R)、EGFR(L861Q)、EGFR(T790M)、EGFR、(L858R,T790M)、EGFR(d746-750/T790M)、EGFR(d746-750)、EGFR(d747-749/A750P)、EGFR(d747-752/P753S)、EGFR(d752-759)、FGFR1(V561M)、FGFR2(N549H)、FGFR3(G697C)、FGFR3(K650E)、FGFR3(K650M)、FGFR4(N535K)、FGFR4(V550E)、FGFR4(V550L)、FLT3(D835Y)、FLT3(ITD)、JAK2(V617F)、LRRK2(G2019S)、LRRK2(I2020T)、LRRK2(R1441C)、p38a(T106M)、PDGFRa(D842V)、PDGFRa(T674I)、PDGFRa(V561D)、RET(E762Q)、RET(G691S)、RET(M918T)、RET(R749T)、RET(R813Q)、RET(V804L)、RET(V804M)、RET(Y791F)、TIF2(R849W)、TIF2(Y897S)、およびTIF2(Y1108F)を含み得る。
【0081】
本発明の別の態様では、本化合物が、非キナーゼ生物学的標的、経路またはプロセスを調節する1つまたは複数の標的化抗がん剤と組み合わせて投与され得る。このような標的経路またはプロセスは、それだけに限らないが、熱ショックタンパク質(例えば、HSP90)、ポリADP(アデノシン二リン酸)-リボースポリメラーゼ(PARP)、低酸素誘導因子(HIF)、プロテアソーム、Wnt/ヘッジホッグ/Notchシグナル伝達タンパク質、TNF-α、マトリックスメタロプロテイナーゼ、ファルネシルトランスフェラーゼ、アポトーシス経路(例えば、Bcl-xL、Bcl-2、Bcl-w)、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)およびメチルトランスフェラーゼ(例えば、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンアルギニンメチルトランスフェラーゼ、DNAメチルトランスフェラーゼ等)を含む。
【0082】
本発明の別の態様では、本発明の化合物が、それだけに限らないが、遺伝子療法、RNAiがん療法、化学保護剤(例えば、アミフォスチン(amfostine)、メスナおよびデクスラゾキサン)、薬物-抗体コンジュゲート(例えば、ブレンツキシマブ・ベドチン、イブリツモマブ・チウキセタン(ibritumomab tioxetan))、がん免疫療法、例えばインターロイキン-2、がんワクチン(例えば、シプロイセルT)またはモノクローナル抗体(例えば、ベバシズマブ、アレムツズマブ、リツキシマブ、トラスツズマブ等)を含む他の抗がん剤の1つまたは複数と組み合わせて投与される。
【0083】
本発明の別の態様では、本化合物が、放射線療法または外科手術と組み合わせて投与される。放射線は一般的に、光子(x線もしくはγ線)または粒子放射線を使用する機械から、内部に(がん部位の近くへの放射性物質の埋め込み)または外部に送達される。併用療法が放射線処置をさらに含む場合、放射線処置は、治療剤と放射線処置の組み合わせの相互作用からの有益な効果が達成される限り、任意の適切な時間に行われ得る。例えば、適切な場合、放射線処置が治療剤の投与から一時的に取り除かれても、おそらく数日または数週間さえ、有益な効果がまだ達成される。
【0084】
一定の実施形態では、本発明の化合物が、放射線療法、外科手術、またはそれだけに限らないが、DNA損傷剤、代謝拮抗薬、トポイソメラーゼ阻害剤、微小管阻害薬、キナーゼ阻害剤、エピジェネティック剤(epigenetic agent)、HSP90阻害剤、PARP阻害剤、BCL-2阻害剤、薬物-抗体コンジュゲート、およびVEGF、HER2、EGFR、CD50、CD20、CD30、CD33等を標的化する抗体を含む抗がん剤の1つまたは複数と組み合わせて投与される。
【0085】
一定の実施形態では、本発明の化合物が、アバレリクス、酢酸アビラテロン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アルトレタミン、アナストロゾール、アスパラギナーゼ、ベンダムスチン、ベバシズマブ、ベキサロテン、ビカルタミド、ブレオマイシン、ボルテゾミブ(bortezombi)、ブレンツキジマブベドチン、ブスルファン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、クロミフェン、クリゾチニブ、シクロホスファミド、ダサチニブ、ダウノルビシンリポソーム、デシタビン、デガレリクス、デニロイキンジフチトクス、デニロイキンジフチトクス、デノスマブ、ドセタキセル、ドキソルビシン、ドキソルビシンリポソーム、エピルビシン、エリブリンメシル酸塩、エルロチニブ、エストラムスチン、リン酸エトポシド、エベロリムス、エキセメスタン、フルダラビン、フルオロウラシル、フォテムスチン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、ゴセレリン酢酸塩、ヒストレリン酢酸塩、ヒドロキシウレア、イブリツモマブ・チウキセタン、イダルビシン、イフォスファミド、メシル酸イマチニブ、インターフェロンα2a、イピリムマブ、イキサベピロン、トシル酸ラパチニブ、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、酢酸リュープロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ネララビン、ニロチニブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセルタンパク質結合粒子、パミドロネート、パニツムマブ、ペグアスパルガーゼ、ペグインターフェロンα-2b、ペメトレキセド二ナトリウム、ペントスタチン、ラロキシフェン、リツキシマブ、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブマレエート、タモキシフェン、テムシロリムス、テニポシド、サリドマイド、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレチノイン、ウラムスチン、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ビノレルビン、ゾレドロネート、放射線療法または外科手術の1つまたは複数と組み合わせて投与される。
【0086】
一定の実施形態では、本発明の化合物が、1つまたは複数の抗炎症剤と組み合わせて投与される。抗炎症剤は、それだけに限らないが、NSAID、非特異的およびCOX-2特異的シクロオキシゲナーゼ酵素阻害剤、金化合物、副腎皮質ステロイド、メトトレキサート、腫瘍壊死因子受容体(TNF)受容体アンタゴニスト、免疫抑制剤およびメトトレキサートを含む。NSAIDの例は、それだけに限らないが、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセンおよびナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストールの組み合わせ、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナトリウムナブメトン、スルファサラジン、トルメチンナトリウムおよびヒドロキシクロロキンを含む。NSAIDの例はまた、COX-2特異的阻害剤、例えばセレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブおよび/またはエトリコキシブを含む。
【0087】
いくつかの実施形態では、抗炎症剤がサリチレートである。サリチレートは、それだけに限らないが、アセチルサリチル酸またはアスピリン、サリチル酸ナトリウム、ならびにサリチル酸コリンおよびマグネシウムを含む。抗炎症剤は副腎皮質ステロイドであってもよい。例えば、副腎皮質ステロイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウムまたはプレドニソンであり得る。
【0088】
追加の実施形態では、抗炎症剤が金化合物、例えば金チオリンゴ酸ナトリウムまたはオーラノフィンである。
本発明はまた、抗炎症剤が代謝阻害剤、例えばジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤、例えばメトトレキサートまたはジヒドロオロト酸脱水素酵素阻害剤、例えばレフルノミドである実施形態も含む。
【0089】
本発明の他の実施形態は、少なくとも1つの抗炎症化合物が抗C5モノクローナル抗体(エクリズマブまたはパキセリズマブなど)、TNFアンタゴニスト、例えばエタネルセプト(entanercept)、または抗TNFαモノクローナル抗体であるインフリキシマブである組み合わせに関する。
【0090】
一定の実施形態では、本発明の化合物が、1つまたは複数の免疫抑制剤と組み合わせて投与される。
いくつかの実施形態では、免疫抑制剤が、グルココルチコイド、メトトレキサート、シクロホスファミド、アザチオプリン、メルカプトプリン、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、およびミコフェノール酸モフェチル、ダクチノマイシン、アントラサイクリン、マイトマイシンC、ブレオマイシン、またはミトラマイシン、またはフィンゴリモドである。
【0091】
本発明はさらに、新生物疾患、自己免疫疾患および/または炎症性疾患を予防または処置する方法を提供する。一実施形態では、本発明は、処置を必要とする対象の新生物疾患、自己免疫疾患および/または炎症性疾患を処置する方法であって、治療上有効量の本発明の化合物を前記対象に投与するステップを含む方法に関する。一実施形態では、本発明はさらに、新生物疾患、自己免疫疾患および/または炎症性疾患を停止するまたは減少させるための医薬品の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
【0092】
一実施形態では、新生物疾患がB細胞悪性腫瘍であり、それだけに限らないが、B細胞リンパ腫、リンパ腫(ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を含む)、有毛細胞リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ならびにびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、多発性骨髄腫、慢性および急性骨髄性白血病、ならびに慢性および急性リンパ性白血病を含む。
【0093】
本発明による化合物および組成物を使用して影響を及され得る自己免疫疾患および/または炎症性疾患は、それだけに限らないが、アレルギー、アルツハイマー病、急性播種性脳脊髄炎、アジソン病、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、喘息、粥状動脈硬化、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性溶血性血小板減少性状態、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患、水疱性類天疱瘡、セリアック病、シャーガス病、慢性閉塞性肺疾患、慢性特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、チャーグ・ストラウス症候群、クローン病、皮膚筋炎、1型糖尿病、子宮内膜症、グッドパスチャー症候群(および関連する糸球体腎炎および肺出血)、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本病、化膿性汗腺炎、特発性血小板減少性紫斑病、間質性膀胱炎、過敏性腸症候群、紅斑性狼瘡、限局性強皮症、多発性硬化症、重症筋無力症、ナルコレプシー、アイザックス症候群、パーキンソン病、尋常性天疱瘡、悪性貧血、多発性筋炎、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、統合失調症、敗血症性ショック、強皮症、シェーグレン病、全身性エリテマトーデス(および関連する糸球体腎炎)、側頭動脈炎、組織移植片拒絶および移植した臓器の超急性拒絶反応、血管炎(ANCA関連および他の血管炎)、白斑およびウェゲナー肉芽腫症を含む。
【0094】
本発明が、本明細書に示され、記載される特定の実施形態に限定されず、特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更および修正が行われ得ることが理解されるべきである。
【0095】
本発明による化合物は、種々の反応スキームにより合成され得る。必要な出発材料は、標準的な有機化学の手順によって得られ得る。本発明の化合物および方法は、例示のみを意図しており、発明の範囲を限定することを意図していない以下の代表的な合成スキームおよび実施例に関連してより良く理解されるだろう。開示される実施形態に対する種々の変更および修正は、当業者に明らかであり、本発明の精神および添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、限定されないが、本発明の化学構造、置換基、誘導体および/または方法に関連するものを含むこのような変更および修正が行われ得る。
【0096】
Aが
【0097】
【化4】
【0098】
である式(I)の化合物を合成する典型的なアプローチがスキームAに記載される。一般スキームAのR、R、R、R、R、R、R、RおよびWは、上記の要約の節に記載されるものと同じである。
【0099】
【化5】
【0100】
式(I)は、マイクロ波反応器中での加熱などの適切な条件下、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、水およびエタノールの混合物などの適切な溶媒中、適切なPd触媒およびホスフィン配位子の存在下で、中間体Bと反応させることによって、中間体Aから調製され得る。あるいは、中間体Cが、N,N-ジメチルホルムアミドもしくはN,N-ジメチルアセトアミドなどの適切な溶媒中、NaH、NaCO、CsCOもしくはKCOなどの適切な塩基を用いて、またはジオキサンなどの適切な溶媒中、適切なPd触媒およびホスフィン配位子の存在下で、中間体Bと反応させることによって、中間体Aから調製され得る。
【0101】
中間体Bは以下のスキームBによって調製され得る:
【0102】
【化6】
【0103】
スキームBでは、商業的出発材料B-1が保護プロセスを経て、中間体B-2を得ることができ、これが酸化されてN-オキシドを形成することができる。その後、B-3がハロゲン化反応(例えば、臭素化または塩素化)、引き続いてN-オキシドの還元、引き続いて脱保護プロセス(de-proteting progess)を経て、ハロ中間体B-4を形成することができる。最後に、B-4が、当技術分野で周知の条件を使用して、ボロン酸またはエステル中間体Bに変換され得る。
【0104】
がHであり;RおよびRが一緒になってシクロアルキルである中間体Aは、以下のスキームCによって調製され得る。一般スキームAのR、R、m、QおよびWは、上記の要約の節に記載されるものと同じであり;nは0、1、2または3である。
【0105】
【化7】
【0106】
スキームCでは、中間体2が、DCMなどの適切な溶媒中、トリエチルアミンなどの適切な塩基の存在下での、適切な出発材料1と適切な環状アミンの反応によって調製され得る。その後、中間体2が、当技術分野で周知の条件を使用して、3、次いで4、次いで5に変換され得る。中間体6は、トリエチルアミンなどの適切な塩基およびN,N-ジメチルホルムアミドなどの溶媒の存在下での、中間体5とCHSHの反応によって調製され得る。その後、中間体6が酸化されて中間体7を形成(from)し、これが2,2,2-トリフルオロアセトアミドと反応して中間体8を形成することができる。最後に、8が1,2-ジブロモエタンと反応し、引き続いて脱保護プロセスを経て、中間体Aを形成することができる。
【0107】
がアルキルであり;RおよびRが一緒になってシクロアルキルである中間体Aは、以下のスキームDによって調製され得る。一般スキームAのR、R、m、QおよびWは、上記の要約の節に記載されるものと同じであり;nは0、1、2または3である。
【0108】
【化8】
【0109】
スキームDでは、中間体D-1が、ジブロミドと反応して中間体D-2を形成することができ、これが適切なヨウ化アルキルとさらに反応して標的中間体を得ることができる。
異なる置換された基を有する他の中間体Aは、異なる出発材料および試薬を使用することによって、スキームCと同様の方法によって調製され得る。
【0110】
Aが
【0111】
【化9】
【0112】
である式(I)の化合物を合成する典型的なアプローチは、スキームEに記載される。一般スキームEのR、R、R、Rおよびmは、上記の要約の節に記載されるものと同じである。
【0113】
【化10】
【0114】
スキームEでは、出発材料4,6-ジクロロ-2-(メチルチオ)ピリミジンが、置換されたモルホリンと反応して中間体E-2を形成することができ、これが適切なアミンと反応してE-3を得ることができる。最後に、E-3と中間体Bのカップリングが、標的化合物をもたらすことができる。
【0115】
Aが
【0116】
【化11】
【0117】
である式(I)の化合物を合成する典型的なアプローチは、スキームFに記載される。一般スキームEのR、R、R、Rおよびmは、上記の要約の節に記載されるものと同じである。
【0118】
【化12】
【0119】
スキームFでは、出発材料4,6-ジクロロ-2-(メチルチオ)ピリミジンが、置換されたモルホリンと反応して中間体F-2を形成することができ、これが適切なアルコールと反応してF-3を得ることができる。最後に、F-3と中間体Bのカップリングが標的化合物をもたらすことができる。
【0120】
本発明の化合物および方法は、例示のみを意図しており、発明の範囲を限定することを意図していない以下の実施例に関連してより良く理解されるだろう。開示される実施形態に対する種々の変更および修正は、当業者に明らかであり、本発明の精神および添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、限定されないが、本発明の化学構造、置換基、誘導体、製剤および/または方法に関連するものを含むこのような変更および修正が行われ得る。
【0121】
NMRデータが提示される場合、Hスペクトルは、XL400(400MHz)で得られ、挿入的に示されるプロトン数、多重度およびカップリング定数(ヘルツ)と共に、MeSiからの低磁場ppmとして報告される。HPLCデータが提示される場合、分析はAgilent 1100システムを使用して実施された。LC/MSデータが提示される場合、分析はApplied Biosystems API-100質量分析計およびShimadzu SCL-10A LCカラムを使用して実施された:
実施例CY-202:(1-(5-クロロ-6-((R)-3-メチルモルホリノ)-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)ピリミジン-4-イル)シクロプロピル)(イミノ)(メチル)-16-スルファノン
5-クロロ-6-(クロロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオンの合成:1L丸底フラスコに、6-(クロロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン(15g、93.42mmol、1当量)、酢酸(225mL)、酢酸アセチル(15mL)を入れた。得られた溶液を油浴中80℃で30分間攪拌した。次いで、NCS(16.2g、121.32mmol、1.30当量)を60℃で添加した。得られた溶液を油浴中60℃で3時間攪拌した。次いで、反応物を水/氷500mLを添加することによってクエンチした。固体を濾過によって回収した。固体を減圧下、オーブンで乾燥させた。これにより、5-クロロ-6-(クロロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン10.1gが灰白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-202-1:(ES,m/z):195[M+H]。H-NMR- BLV-CY-202-1: (300 MHz, DMSO, ppm): δ 11.71 (s, 1H), 11.56 (s, 1H), 4.47 (s, 2H).
5-クロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオンの合成:250mL丸底フラスコに、5-クロロ-6-(クロロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン(7.75g、39.74mmol、1当量)、DMF(40mL、0.55mmol、0.01当量)、NaSCH(7.34g、104.86mmol、2.64当量)を入れた。得られた溶液を室温で18時間攪拌した。得られた混合物をEA100mLで希釈し、固体を濾過によって回収した。これにより、5-クロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン8.65g(粗)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-202-2:(ES,m/z):207[M+H]。H-NMR- BLV-CY-202-2: (300 MHz, DMSO, ppm): δ 11.55 (s, 1H), 11.27 (s, 1H), 3.55 (s, 2H), 2.15 (s,3H).
2,4,5-トリクロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジンの合成:500mL丸底フラスコに、5-クロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン(8.65g、41.86mmol、1当量)、ホスホロイルトリクロリド(100mL、1.07mol、25当量)を入れた。得られた溶液を油浴中100℃で3時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣をEA500mLで希釈し、次いで、水/氷1Lを添加することによってクエンチした。溶液のpH値をNaHCO水溶液で8~9に調整した。得られた溶液を酢酸エチル3×500mlで抽出した。得られたEA層を濃縮し、残渣を酢酸エチル/石油エーテル(PE)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2,4,5-トリクロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン4.4g(43.16%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-202-3:(ES,m/z):243[M+H]。H-NMR- BLV-CY-202-3: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 3.82 (s, 2H), 2.19 (s, 3H).
2,4,5-トリクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジンの合成:500mL丸底フラスコに、2,4,5-トリクロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン(4g、16.43mmol、1当量)、EA(100mL)、HO(50mL)、MeOH(50mL)、過ヨウ素酸ナトリウム(4.28g、20.01mmol、1.22当量)を入れた。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。固体を濾別した。得られた混合物を濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1/3~1/1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2,4,5-トリクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン4.1g(96.18%)が灰白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-202-4:(ES,m/z):259[M+H]
(3R)-4-[2,5-ジクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:250mL丸底フラスコに、2,4,5-トリクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン(3.1g、11.94mmol、1当量)、DCM(150mL)、TEA(1.58g、15.61mmol、1.31当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(1.21g、11.96mmol、1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1/3~1/1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2,5-ジクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン2.1g(54.23%)が黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-202-41:(ES,m/z):324[M+H]。H-NMR- BLV-CY-202-41: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 4.57 (s, 1H), 4.33 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 4.17 (t, J = 11.4 Hz, 2H), 3.94 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.72 (s, 2H), 3.47-3.67 (m, 2H), 2.76 (s, 3H), 1.44 (d, J = 6.9 Hz, 3H ).
N-[([2,5-ジクロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミドの合成 不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した50mL丸底フラスコに、(3R)-4-[2,5-ジクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(500mg、1.54mmol、1当量)、DCM(20mL)、トリフルオロアセトアミド(350mg、3.10mmol、2.01当量)、オキソマグネシウム(249mg、6.18mmol、4.01当量)、1,1,1-トリス(アセチルオキシ)ジロジウム-1-イルアセテート(17mg、0.04mmol、0.02当量)、PhI(AcO)(496mg、1.55mmol、1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。次いで、トリフルオロアセトアミド(87mg)、PhI(AcO)(125mg)、オキソマグネシウム(62mg)、1,1,1-トリス(アセチルオキシ)ジロジウム-1-イルアセテート(4.1mg)を添加した。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。固体を濾別した。得られた混合物を濃縮し、酢酸エチル/石油エーテル(1/10)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、N-[([2,5-ジクロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド490mg(73.0%)が黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-202-42:(ES,m/z):435[M+H]。H-NMR- BLV-CY-202-42: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 4.58 (s, 1H), 4.34 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 4.10-4.30 (m, 2H), 3.94 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.72 (s, 2H), 3.46-3.69 (m, 2H), 2.78 (s, 3H), 1.45 (d, J = 6.0 Hz, 3H ).
(1-[2,5-ジクロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノンの合成。50mL丸底フラスコに、N-[([2,5-ジクロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(300mg、0.69mmol、1当量)、2-MeTHF(25mL)、1,2-ジブロモエタン(518.7mg、2.76mmol、4.01当量)、水酸化ナトリウム(1.66g、41.50mmol、60.21当量)、(C17NBr(38mg、0.07mmol、0.10当量)を入れた。得られた溶液を油浴中60℃で3時間攪拌した。得られた溶液を酢酸エチル2×10mlで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、0.05%NH.HO=25%から0.05%NH.HO=30%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、(1-[2,5-ジクロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノン30mg(11.92%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-202-43:(ES,m/z):365[M+H]。H-NMR- BLV-CY-202-43: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 4.54 (s, 1H), 4.07-4.15 (m, 1H), 3.92-4.07 (m, 1H), 3.72 (s, 2H), 3.51-3.67 (m, 2H), 3.10 (s, 3H), 2.59 (s, 1H), 1.94-2.02 (m, 1H), 1.73-1.80 (m, 1H), 1.42 (m, 5H ).
(1-[5-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノンの合成 不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した50mL丸底フラスコに、(1-[2,5-ジクロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノン(25mg、0.07mmol、1当量)、DME(4mL)、水(1mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(16.7mg、0.07mmol、1.00当量)、ジクロロパラジウム;ビス(トリフェニルホスファン)(4.8mg、0.01mmol、0.10当量)、NaCO(14.5mg、0.14mmol、1.98当量)を入れた。得られた溶液を油浴中90℃で2時間攪拌した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、0.05%NH.HO/CHCN=35%から40%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、(1-[5-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノン5.0mg(16.35%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-202-0:(ES,m/z):447[M+H]。H-NMR- BLV-CY-202-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.34 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 4.61 (s, 1H), 3.99-4.11 (m, 2H), 3.64-3.86 (m, 4H), 3.32 (s, 3H), 1.81-2.08 (m, 2H), 1.63 (m, 2H), 1.48 (m, 3H).
実施例CY-200-1:メチル[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)オキソ-λ-スルファニリデン]アミンの調製
メチル(R)-2-クロロ-6-(3-メチルモルホリノ)ピリミジン-4-カルボキシレートの合成:500mL丸底フラスコに、メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート(10g、0.05mmol、1当量)、DCM(200mL、2.35mmol、48.75当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(4.9g、0.05mmol、1.00当量)、TEA(6.37g、0.06mmol、1.30当量)を入れた。得られた溶液を室温で18時間攪拌した。得られた溶液をHO 800mLで希釈し、ジクロロメタン4×400mlで抽出し、得られた混合物をブライン2×300mlで洗浄した。有機層を濃縮し、酢酸エチル/石油エーテル(10%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレート10g(76.19%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1-1:(ES,m/z):272[M+H]。H-NMR- BLV-CY-200-1-1: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 7.15 (s, 1H), 4.38 (br s, 1H), 4.11-4.13 (m, 1H), 4.01-4.09 (m, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.81 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.55 (t, J = 12.3 Hz, 1H), 3.34 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 1.35 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メタノールの合成。不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した500mL三つ口丸底フラスコに、メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレート(10g、0.04mmol、1当量)、オキソラン(200mL)を入れた。これに続いて、THF中LiBH(11mL、0.6当量)を攪拌しながら滴加した。得られた溶液を室温で18時間攪拌した。次いで、反応物を、水150mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル2×100mlで抽出し、EA層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。これにより、[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メタノール8.97g(粗)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1-2:(ES,m/z):244[M+H]。H-NMR- BLV-CY-200-1-2: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.44 (s, 1H), 4.60 (s, 2H), 4.32 (br s , 1H), 4.01 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.69 (d, J =11.7 Hz, 1H), 3.54 (t, J = 12.3 Hz, 1H), 3.30 (t, J = 13.2 Hz, 1H), 2.38 (br s, 2H), 1.33 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチルメタンスルホネートの合成。不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した500mL三つ口丸底フラスコに、[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メタノール(8.97g、0.04mmol、1当量)、DCM(200mL)、TEA(4.85g、0.05mmol、1.30当量)を入れた。これに続いてメタンスルホニルクロリド(9.13g、0.08mmol、2.17当量)を攪拌しながら滴加した。得られた溶液を氷/塩浴中0℃で1時間攪拌した。次いで、反応物を、水300mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液をジクロロメタン3×300mlで抽出した。DCM層をブライン2×400mlで洗浄し、NaSOによって乾燥させ、濃縮した。これにより、[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチルメタンスルホネート11g(92.87%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1-3:(ES,m/z):322[M+H]。H-NMR- BLV-CY-200-1-3: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.85 (s, 1H), 5.10 (s, 2H), 4.38 (br, 1H), 3.94 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.58 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.45 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 3.18-3.26 (m, 1H), 2.78-2.86 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 1.21 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(3R)-4-[2-クロロ-6-(ヨードメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成。500mL丸底フラスコに、[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチルメタンスルホネート(14.8g、0.05mmol、1当量)、1,4-ジオキサン(300mL)、LiI(11.97g、0.09mmol、1.94当量)を入れた。得られた溶液を油浴中100℃で1時間攪拌した。得られた混合物を冷却し、20%Na溶液400mlを添加した。得られた混合物を酢酸エチル3×400mlで抽出した。有機混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(9%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(ヨードメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン7.45g(45.81%)が黄色固体として得られた。H-NMR- BLV-CY-200-1-4: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.95 (s, 1H), 4.58 (s, 2H), 4.35 (br, 1H), 3.91-4.10 (m, 2H), 3.72 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.59 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.44 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 3.22 (t, J = 13.2 Hz, 1H), 1.21 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(3R)-4-[2-クロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:250mL丸底フラスコに、(3R)-4-[2-クロロ-6-(ヨードメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(7.45g、21.07mmol、1当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(50mL、0.68mmol)、(メチルスルファニル)ナトリウム(2.83g、20.2mmol、1当量)を入れた。得られた溶液を25℃で1時間攪拌した。次いで、反応物を、水/氷150mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル3×50mlで抽出した。有機混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(10%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン4.48g(77.66%)が黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1-5:(ES,m/z):274[M+H]。H-NMR- BLV-CY-200-1-5: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.77 (s, 1H), 4.32 (br, 1H), 3.95-4.01 (m, 2H), 3.72 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.61 (s, 1H), 3.54 (s, 2H), 3.39-3.49 (m, 1H), 3.13-3.22 (m, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.20 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
(3R)-4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:250mL丸底フラスコに、(3R)-4-[2-クロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(4.4g、16.07mmol、1当量)、水(15mL)、EA(30mL)、メタノール(15mL)、過ヨウ素酸ナトリウム(3.45g、16.13mmol、1.00当量)を入れた。得られた溶液を25℃で18時間攪拌した。得られた溶液をDCM80mLで希釈した。固体を濾別した。得られた溶液をジクロロメタン3×50mlで抽出した。有機混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を濃縮した。残渣を、メタノール/ジクロロメタン(0~7%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン3.0g(64.42%)が灰白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1-6:(ES,m/z):290[M+H]。H-NMR- BLV-CY-200-1-6: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.81 (s, 1H), 4.32 (br, 1H), 4.08 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 3.89-4.00 (m, 3H), 3.72 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.59 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.44 (t, J = 12.0 Hz, 1H ). 3.20 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 2.64 (s, 3H), 1.21 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
N-[([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミドの合成:250mL丸底フラスコに、(3R)-4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(2.9g、10.01mmol、1当量)、DCM(95mL)、トリフルオロアセトアミド(2.27g、20.08mmol、2.01当量)、PhI(AcO)(3.23g、10.03mmol、1.00当量)、オキソマグネシウム(1.6g、39.70mmol、3.97当量)、1,1,1-トリス(アセチルオキシ)ジロジウム-1-イルアセテート(0.11g、0.25mmol、0.02当量)を入れた。得られた溶液を室温で18時間攪拌した。次いで、さらなるトリフルオロアセトアミド(0.57g)、PhI(AcO)(0.81g)、オキソマグネシウム(0.4g)、1,1,1-トリス(アセチルオキシ)ジロジウム-1-イルアセテート(27mg)を添加した。得られた溶液を室温でさらに18時間攪拌した。固体を濾別した。得られた混合物を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(20%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、N-[([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド2.6g(64.82%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1-7:(ES,m/z):401[M+H]。H-NMR- BLV-CY-200-1-7: (300 MHz, CD3Cl, ppm): δ 6.48 (s, 1H), 4.84 (dd, J = 5.4 Hz, 13.5 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 4.20-4.40 (br, 1H), 4.01 (d, J = 11.4 Hz, 2H), 3.75 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.62-3.70 (m, 1H), 3.47-3.57 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.25-3.37 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した50mL丸底フラスコに、N-[([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(400mg、1.00mmol、1当量)、2-MeTHF(15mL)、1,2-ジブロモエタン(939mg、5.00mmol、5.01当量)、(C17NBr(54.7mg、0.1当量)、10%NaOH(10.0mmol、10.0当量)を入れた。得られた溶液を油浴中60℃で2時間攪拌した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、0.5%NH.HO=52%から0.5%NH.HO=56%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノン130mg(39.37%)は黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1-8:(ES,m/z):331[M+H]。H-NMR- BLV-CY-200-1-8: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.95 (s, 1H), 4.37 (br, 1H), 4.04-4.31 (m, 1H), 3.90-3.99 (m, 1H), 3.54-3.83 (m, 4H), 3.01 (s, 3H), 1.63-1.66 (m, 1H), 1.24-1.43 (m, 4H), 1.19 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(メチル)オキソ-λ-スルファニリデン](メチル)アミンの合成:50mL三つ口丸底フラスコに、(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ-スルファノン(150mg、0.45mmol、1当量)のDMF(6mL)中溶液を0℃で攪拌しながら入れた。この溶液にNaH(16.3mg、0.68mmol、1.50当量)を添加し、0℃で5分間攪拌した。混合物にヨードメタン(160.9mg、1.13mmol、2.5当量)を添加し、室温で20分間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(メチル)オキソ-λ-スルファニリデン](メチル)アミン100mgが黄色油(64%)として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1-9:(ES,m/z):345[M+H]1H-NMR-PH-BLV-CY-200-1-9:(300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ7.06 (s, 0.5H), 7.03 (s, 0.5H), 4.37 (br, 1H) , 4.02-4.07 (m, 1H) , 3.94 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.71-3.74(m, 1H), 3.59(d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.46 (td, J = 12.0, 0.9 Hz, 1H), 3.19 (t, J = 12 Hz, 1H), 3.09 (s, 3H) , 2.61 (s, 3H), 1.68-1.75 (m, 1H), 1.52-1.62 (m, 1H), 1.37-1.45 (m, 1H), 1.25-1.34 (m, 1H), 1.21(d, J = 6.9 Hz, 3H),
メチル[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)オキソ-λ-スルファニリデン]アミンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した25mL丸底フラスコに、[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(メチル)オキソ-λ-スルファニリデン](メチル)アミン(100mg、0.29mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(106.2mg、0.44mmol、1.50当量)、Pd(PPhCl(20.4mg、0.03mmol、0.1当量)、NaCO(76.8mg、0.72mmol、2.50当量)、DME(8mL)、HO(2mL)を入れた。得られた溶液を90℃で30分間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、メチル[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)オキソ-λ-スルファニリデン]アミン41mg(33%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1-0;(ES,m/z):427[M+H]1H-NMR-PH-BLV-CY-200-1-0:(300MHz, d6-DMSO, ppm): δ11.80 (s, 1H), 8.34 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.60 (m, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.10 (s, 0.5H), 7.06 (s, 0.5H), 4.57 (br, 1H), 4.17-4.30 (m, 1H), 4.02 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.79-3.83 (m, 1H), 3.68 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.53 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 3.24-3.29 (m, 1H), 3.18 (s, 3H), 2.66 (s, 3H), 1.78-1.88 (m, 1H), 1.65-1.75 (m, 1H), 1.39-1.54 (m, 2H),
1.25-1.30 (m, 3H).
実施例CY-205:メチル[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロブチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]アミンの調製
6-[(メチルスルファニル)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオンの合成:500mL丸底フラスコに、6-(クロロメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン(20g、124.56mmol、1当量)、DMF(200mL)、NaSCH(23.0g、328.57mmol、2.64当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩攪拌した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈し、濾過によって回収した。固体をHOで洗浄し、濾過によって回収し、乾燥させた。これにより、6-[(メチルスルファニル)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン11g(51.28%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-205-1;(ES,m/z):173[M+H]1H-NMR-BLV-CY-205-1: (300 MHz, D2O, ppm): δ 5.69 (s, 1H), 3.42 (s, 2H) , 2.02 (s, 3H).
2,4-ジクロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジンの合成:500mL丸底フラスコに、6-[(メチルスルファニル)メチル]-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-2,4-ジオン(9.5g)、ホスホロイルトリクロリド(60mL)を入れた。得られた溶液を90℃で一晩攪拌した。得られた混合物を濃縮した。次いで、合わせた有機層を、NaHCOを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(100mL)で抽出し、ブライン(100mL)で洗浄した。残渣を、PE(100%)を使用するシリカゲルカラムにて適用した。これにより、2,4-ジクロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン7.2gが無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-205-2;(ES,m/z):209[M+H]1H-NMR-BLV-CY-205-2: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 7.80 (s, 1H), 3.78 (s, 2H), 2.07 (s, 3H).
2,4-ジクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン(2g、9.57mmol、1当量)、HO(4mL)、EA(8mL)、MeOH(4mL)を室温で攪拌しながら入れた。これに過ヨウ素酸ナトリウム(2.0g、9.57mmol、1.0当量)を室温で、小分けで添加した。得られた溶液を室温で一晩攪拌した。次いで、反応物を、EAを添加することによって希釈した。固体を濾別し、合わせた有機層を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(3:1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2,4-ジクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン1.5g(69.67%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-205-4;(ES,m/z):225[M+H]1H-NMR-BLV-CY-205-4: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 7.76 (s, 1H), 4.39 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 4.19 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 2.65 (s, 3H).
(3R)-4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:100mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン(1.5g、6.66mmol、1当量)、DCM(10mL)を入れた。これに続いて(3R)-3-メチルモルホリン(0.7g、6.66mmol、1.0当量)、TEA(0.9g、8.66mmol、1.3当量)を添加した。得られた溶液を室温で4時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。粗生成物を、フラッシュ分取HPLC 11分以内で0.1%NH.HO:MeCN15%から41%によって精製した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン1.2g(62.14%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-205-4;(ES,m/z):290[M+H]1H-NMR-BLV-CY-205-4:(300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.81 (s, 1H), 4.33 (br s, 1H), 4.10 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.00-3.89 (m, 3H), 3.72 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.59 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.44 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H ). 3.20 (td, J = 13.2, 3.6 Hz, 1H), 2.64 (s, 3H), 1.21 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
N-[([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミドの合成:100mL丸底フラスコに、(3R)-4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(1.2g、4.14mmol、1当量)、トリフルオロアセトアミド(0.9g、8.28mmol、2.0当量)、PhI(AcO)(1.3g、4.14mmol、1.0当量)、MgO(0.7g、16.56mmol、4.0当量)、Ph(AcO)(0.05g、0.11mmol、0.03当量)、DCM(15mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩攪拌した。得られた混合物を濃縮し、酢酸エチル/石油エーテル(40:60)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、N-[([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド1.2g(72.30%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-205-5;(ES,m/z):401[M+H]1H-NMR-BLV-CY-205-5: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.48 (s, 1H), 4.84 (dd, J = 13.5, 5.4 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 4.20-4.40 (br s, 1H), 4.01 (dd, J = 11.7, 3.6 Hz, 2H), 3.79 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.71-3.62 (m, 1H), 3.57-3.47 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.37-3.25 (m, 1H) , 1.33 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノンの合成:50mL丸底フラスコに、N-[([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(300mg、0.75mmol、1当量)、MeOH(20mL)、KCO(258.6mg、1.87mmol、2.5当量)を入れた。得られた溶液を室温で30分間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。得られた溶液をHOで希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。合わせた混合物を濃縮した。これにより、([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノン181mg(79.34%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-205-6;(ES,m/z):305[M+H]1H-NMR-BLV-CY-205-6:(300 MHz, CD3OD, ppm): δ 6.79 (s,1H), 4.48-4.34 (m, 2H) , 4.12-4.08 (m, 1H) , 4.00 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.70 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.56 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.37-3.27 (m, 2H), 3.09 (s, 3H), 1.33 (d, J = 6 Hz, 3H).
([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)(メチルイミノ)-λ6-スルファノンの合成:50mL丸底フラスコに、([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノン(260mg、0.85mmol、1当量)、MeOBF(138.9mg、0.94mmol、1.1当量)、DCM(10mL)を入れた。得られた溶液を室温で20分間攪拌した。次いで、反応物を、MeOHを添加することによってクエンチした。得られた混合物を濃縮した。粗生成物を、フラッシュ分取HPLC 9分以内で0.1%NHHCO:MeCN=22%から0.1%NHHCO:MeCN=40%まで増加によって精製した。これにより、([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)(メチルイミノ)-λ6-スルファノン100mg(36.77%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-205-7;(ES,m/z):319[M+H]
【0122】
[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロブチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン](メチル)アミンの合成:50mL丸底フラスコに、([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)(メチルイミノ)-λ6-スルファノン(100mg、0.31mmol、1当量)、1,3-ジブロモプロパン(253.3mg、1.25mmol、4.0当量)、(C17NBr(17.2mg、0.03mmol、0.1当量)、2-MeTHF(8mL)、NaOH(50%)(752.7mg、18.82mmol、60当量)を入れた。得られた溶液を60℃で一晩攪拌した。次いで、水(20mL)を添加し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(150mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣を、酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロブチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン](メチル)アミン38mg(33.75%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-205-8;(ES,m/z):359[M+H]1H-NMR-BLV-CY-205-8: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.95 (s, 1H), 5.68-5.59 (m, 1H), 5.10-4.98 (m, 2H), 4.48 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 4.34-4.23 (m, 1H), 4.03-3.92 (m, 2H), 3.73 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.61 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.46 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 3.20 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 2.98-2.82 (m, 4H), 2.76-2.74 (m, 1H), 2.64 (d, J = 5.7 Hz, 3H), 1.21 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
メチル[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロブチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]アミンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波中に、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(32.6mg、0.13mmol、1.2当量)、[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロブチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン](メチル)アミン(40mg、0.11mmol、1当量)、PdCl(PPh(15.6mg、0.02mmol、0.2当量)、NaCO(23.5mg、0.22mmol、1.99当量)、DME(2.5mL)、HO(0.8mL)を入れた。得られた溶液を90℃で40分間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、メチル[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロブチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]アミン23.8mg(48.47%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-205-0;(ES,m/z):441[M+H]1H-NMR-BLV-CY-205-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.81 (s, 1H), 8.34 (dd, J = 5.1, 1.5 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.26-7.25 (m, 1H), 6.97-6.95 (m, 1H), 5.72-5.68 (m, 1H), 5.11 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 4.97 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 4.62-4.56 (m, 2H), 4.26-4.18 (m, 1H), 4.03 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.82 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.69 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.55 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 3.33-3.24 (m, 2H), 3.02-2.99 (t, J = 5.4 Hz, 3H), 2.80-2.73 (m, 1H), 2.69 (s, 2H), 2.65 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 1.30-1.26 (m, 3H).
実施例CY-206:イミノ(メチル)[1-[6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル]-λ6-スルファノンの調製
4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-1,4-オキサゼパンの合成:100mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン(2.0g、8.89mmol、1当量)、1,4-オキサゼパン塩酸塩(1.2g、8.89mmol、1.0当量)、TEA(2.2g、22.21mmol、2.5当量)、DCM(20mL)を入れた。得られた溶液を室温で4時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。粗生成物を、9分以内で0.1%NH.HO:MeCN=12%から0.1%NH.HO:MeCN=28%まで増加によって精製した。これにより、4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-1,4-オキサゼパン1.6g(62.14%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-206-1:(ES,m/z):290[M+H]
【0123】
tert-ブチルN-([[2-クロロ-6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ピリミジン-4-イル]メチル](メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン)カルバメートの合成:250mL丸底フラスコに、4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-1,4-オキサゼパン(1.6g、5.52mmol、1当量)、tert-ブチルカルバメート(1.3g、11.10mmol、2.01当量)、MgO(0.89g、22.08mmol、4.00当量)、PhI(AcO)(1.77g、5.52mmol、1.00当量)、Rh(AcO)(61.0mg、0.14mmol、0.02当量)、DCM(50mL)を入れた。得られた溶液を60℃で一晩攪拌した。得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。固体を濾別した。合わせた有機層を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(60:40)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、tert-ブチルN-([[2-クロロ-6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ピリミジン-4-イル]メチル](メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン)カルバメート2.1g(93.93%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-206-2:(ES,m/z):405[M+H]
【0124】
tert-ブチルN-([1-[2-クロロ-6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ピリミジン-4-イル]シクロプロピル](メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン)カルバメートの合成:50mL丸底フラスコに、1,2-ジブロモエタン(980.81g、5.221mmol、5.01当量)、tert-ブチルN-([[2-クロロ-6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ピリミジン-4-イル]メチル](メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン)カルバメート(700mg、1.23mmol、1当量)、(C17NBr(94.53mg、0.173mmol、0.10当量)、KCO(2867.12mg、20.745mmol、12.00当量)、DMSO(25mL)を入れた。得られた溶液を60℃で3時間攪拌した。次いで、水(50mL)を添加し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、tert-ブチルN-([1-[2-クロロ-6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ピリミジン-4-イル]シクロプロピル](メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン)カルバメート130mg(17.45%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-206-3:(ES,m/z):431[M+H]1H-NMR-BLV-CY-206-3: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.83 (s, 1H), 3.86-3.62 (m, 8H), 3.40 (s, 3H), 1.88-1.83 (m, 4H), 1.68-1.64 (m, 1H), 1.45-1.40 (m, 1H), 1.33 (s, 9H).
tert-ブチルN-[メチル([1-[6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル])オキソ-λ6-スルファニリデン]カルバメートの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波中に、tert-ブチルN-([1-[2-クロロ-6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ピリミジン-4-イル]シクロプロピル](メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン)カルバメート(130mg、0.302mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1、3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(110.45mg、0.452mmol、1.50当量)、PdCl(PPh(42.35mg、0.06mmol、0.2当量)、NaCO(63.94mg、0.603mmol、2.0当量)、DME(3mL)、HO(0.5mL)を入れた。得られた溶液を90℃で40分間攪拌した。固体を濾別し、合わせた有機層を分取HPLCによって精製した。これにより、tert-ブチルN-[メチル([1-[6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル])オキソ-λ6-スルファニリデン]カルバメート58mg(37.51%)が黄色固体として得られた。LC-MS-LC-MS-BLV-CY-206-4:(ES,m/z):513[M+H]1H-NMR-BLV-CY-206-4: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.82 (s, 1H), 8.34 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.60 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 7.21 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 3.98-3.71 (m, 6H), 3.67 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.52 (s, 3H), 1.99-1.92 (m, 4H), 1.80-1.75 (m, 1H), 1.55-1.50 (m, 1H), 1.33 (s, 9H).
イミノ(メチル)[1-[6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル]-λ6-スルファノンの合成:25mL丸底フラスコに、tert-ブチルN-[メチル([1-[6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル])オキソ-λ6-スルファニリデン]カルバメート(50mg)、HCl(EtO)(2mL)を入れた。得られた溶液を室温で1時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製した。これにより、イミノ(メチル)[1-[6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル]-λ6-スルファノン29.7mgが白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-206-0:(ES,m/z):413[M+H]1H-NMR-BLV-CY-206-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.31 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.00 (s, 1H), 4.22-3.87 (m, 6H), 3.79 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 3.22 (s, 3H), 2.12-2.05 (m, 2H), 1.88-1.77 (m, 2H), 1.62 (s, 2H).
実施例CY-207:[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)オキソ-λ6-スルファニリデン](プロパン-2-イル)アミンの調製
メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレートの合成:500mL丸底フラスコに、メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート(10g、0.05mmol、1当量)、DCM(200mL、2.35mmol、48.75当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(4.9g、0.05mmol、1.00当量)、TEA(6.37g、0.06mmol、1.30当量)を入れた。得られた溶液を室温で18時間攪拌した。得られた溶液をHO 800mLで希釈し、ジクロロメタン4×400mlで抽出し、得られた混合物をブライン2×300mLで洗浄した。有機層を濃縮し、酢酸エチル/石油エーテル(10%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレート10g(76.19%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-1:(ES,m/z):272[M+H]。H-NMR-BLV-CY-200-1: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 7.15 (s, 1H), 4.38 (br s, 1H), 4.11-4.13 (m, 1H), 4.01-4.09 (m, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.81 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.55 (t, J = 12.3 Hz, 1H), 3.34 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 1.35 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メタノールの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した500mL三つ口丸底フラスコに、メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレート(10g、0.04mmol、1当量)、THF(200mL)を入れた。これに続いて、THF中LiBH(11mL、0.6当量)を攪拌しながら滴加した。得られた溶液を室温で18時間攪拌した。次いで、反応物を、水150mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル2×100mlで抽出し、EA層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。これにより、[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メタノール8.97g(粗)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-2:(ES,m/z):244[M+H]。H-NMR-BLV-CY-200-2: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.44 (s, 1H), 4.60 (s, 2H), 4.32 (br s , 1H), 4.03 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.69 (d, J =11.7 Hz, 1H), 3.54 (t, J = 12.3 Hz, 1H), 3.30 (t, J = 13.2 Hz, 1H), 2.38 (br s, 2H), 1.33 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチルメタンスルホネートの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した500mL三つ口丸底フラスコに、[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メタノール(8.97g、0.04mmol、1当量)、DCM(200mL)、TEA(4.85g、0.05mmol、1.30当量)を入れた。これに続いてメタンスルホニルクロリド(9.13g、0.08mmol、2.17当量)を攪拌しながら滴加した。得られた溶液を氷/塩浴中0℃で1時間攪拌した。次いで、反応物を、水300mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液をジクロロメタン3×300mlで抽出した。DCM層をブライン2×400mLで洗浄し、NaSOによって乾燥させ、濃縮した。これにより、[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチルメタンスルホネート11g(92.87%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-3:(ES,m/z):322[M+H]。H-NMR-BLV-CY-200-4: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.85 (s, 1H), 5.10 (s, 2H), 4.38 (br, 1H), 3.94 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.58 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.45 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 3.18-3.26 (m, 1H), 2.78-2.86 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 1.21 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(3R)-4-[2-クロロ-6-(ヨードメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:500mL丸底フラスコに、[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチルメタンスルホネート(14.8g、0.05mmol、1当量)、1,4-ジオキサン(300mL)、LiI(11.97g、0.09mmol、1.94当量)を入れた。得られた溶液を油浴中100℃で1時間攪拌した。得られた混合物を冷却し、20%Na溶液400mlを添加した。得られた混合物を酢酸エチル3×400mLで抽出した。有機混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(9%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(ヨードメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン7.45g(45.81%)が黄色固体として得られた。H-NMR-BLV-CY-200-4: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.95 (s, 1H), 4.58 (s, 2H), 4.35 (br, 1H), 4.10-3.91 (m, 2H), 3.72 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.59 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.44 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 3.22 (t, J = 13.2 Hz, 1H), 1.21 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(3R)-4-[2-クロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:250mL丸底フラスコに、(3R)-4-[2-クロロ-6-(ヨードメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(7.45g、21.07mmol、1当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(50mL、0.68mmol)、(メチルスルファニル)ナトリウム(2.83g、20.2mmol、1当量)を入れた。得られた溶液を25℃で1時間攪拌した。次いで、反応物を、水/氷150mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル3×50mlで抽出した。有機混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(10%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン4.48g(77.66%)が黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-5:(ES,m/z):274[M+H]。H-NMR-BLV-CY-200-5: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.77 (s, 1H), 4.32 (br, 1H), 3.95-4.01 (m, 2H), 3.72 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.61 (s, 1H), 3.54 (s, 2H), 3.39-3.49 (m, 1H), 3.13-3.22 (m, 1H), 2.07 (s, 3H), 1.20 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
(3R)-4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:250mL丸底フラスコに、(3R)-4-[2-クロロ-6-[(メチルスルファニル)メチル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(4.4g、16.07mmol、1当量)、水(15mL)、EA(30mL)、メタノール(15mL)、過ヨウ素酸ナトリウム(3.45g、16.13mmol、1.00当量)を入れた。得られた溶液を25℃で18時間攪拌した。得られた溶液をDCM 80mLで希釈した。固体を濾別した。得られた溶液をジクロロメタン3×50mLで抽出した。有機混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。固体を濾別した。濾液を濃縮した。残渣を、メタノール/ジクロロメタン(0~7%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン3.0g(64.42%)が灰白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-6:(ES,m/z):290[M+H]。H-NMR-BLV-CY-200-6: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.81 (s, 1H), 4.32 (br, 1H), 4.08 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 3.89-4.00 (m, 3H), 3.72 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.59 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.44 (t, J = 12.0 Hz, 1H ). 3.20 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 2.64 (s, 3H), 1.21 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
N-[([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミドの合成:250mL丸底フラスコに、(3R)-4-[2-クロロ-6-(メタンスルフィニルメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(2.9g、10.01mmol、1当量)、DCM(95mL)、トリフルオロアセトアミド(2.27g、20.08mmol、2.01当量)、PhI(AcO)(3.23g、10.03mmol、1.00当量)、オキソマグネシウム(1.6g、39.70mmol、3.97当量)、1,1,1-トリス(アセチルオキシ)ジロジウム-1-イルアセテート(0.11g、0.25mmol、0.02当量)を入れた。得られた溶液を室温で18時間攪拌した。次いで、さらなるトリフルオロアセトアミド(0.57g)、PhI(AcO)(0.81g)、オキソマグネシウム(0.4g)、1,1,1-トリス(アセチルオキシ)ジロジウム-1-イルアセテート(27mg)を添加した。得られた溶液を室温でさらに18時間攪拌した。固体を濾別した。濾液を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(20%)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、N-[([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド2.6g(64.82%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-7:(ES,m/z):401[M+H]。H-NMR-BLV-CY-200-7: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.48 (s, 1H), 4.84 (dd, J = 5.4 Hz, 13.5 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 3.84-4.40 (m, 3H), 3.75 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.62-3.70 (m, 1H), 3.47-3.57 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.25-3.37 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した50mL丸底フラスコに、N-[([2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]メチル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(400mg、1.00mmol、1当量)、2-MeTHF(15mL)、1,2-ジブロモエタン(939mg、5.00mmol、5.01当量)、(C17NBr(54.7mg、0.1当量)、10%NaOH(10.0mmol、10.0当量)を入れた。得られた溶液を油浴中60℃で2時間攪拌した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、0.5%NH.HO=52%から0.5%NH.HO=56%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノン130mg(39.37%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-200-8:(ES,m/z):331[M+H]
【0125】
[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン](プロパン-2-イル)アミンの合成:50mL三つ口丸底フラスコに、(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ-スルファノン(180mg、0.54mmol、1当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)を入れた。これに続いてNaH(55mg、1.38mmol、2.50当量)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で0.5時間攪拌した。これに2-ヨードプロパン(464mg、2.73mmol、5.02当量)を0℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を室温で16時間攪拌した。次いで、反応物を、水1mLを添加することによってクエンチした。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、6分以内で0.05%NH.HO/CHCN=30%から0.05%NH.HO/CHCN=40%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン](プロパン-2-イル)アミン22mg(10.84%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-207-1:(ES,m/z):373[M+H]。H-NMR-BLV-CY-207-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 7.11 (br s, 1H), 4.37 (br s, 1H), 4.00 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 2H), 3.81 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.65 (dd, J = 11.7, 3.6 Hz, 2H), 3.55 (td, J = 12.3, 3.0 Hz, 1H), 3.31 (td, J = 13.5, 4.8 Hz, 1H), 3.14-3.05 (m, 2H), 2.07-1.92 (m, 1H), 1.71-1.55 (m, 4H), 1.35 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.21-1.18 (m, 6H).
の合成。不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した20mLマイクロ波チューブに、[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン](プロパン-2-イル)アミン(20mg、0.05mmol、1当量)、DME(2mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(20mg、0.08mmol、1.53当量)、ジクロロパラジウム;ビス(トリフェニルホスファン)(8mg、0.01mmol、0.21当量)、メタンペルオキソ酸ナトリウム(sodium methaneperoxoate sodium)(11mg、0.10mmol、1.92当量)、水(0.5mL)を入れた。最終反応混合物に90℃で30分間マイクロ波放射を照射した。混合物を室温に冷却した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、5分以内で0.05%HCOOH/CHCN=35%から0.05%HCOOH/CHCN=40%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)オキソ-λ6-スルファニリデン)(プロパン-2-イル)アミン15.2mg(62.34%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-207-0:(ES,m/z):455[M+H]。H-NMR-BLV-CY-207-0: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 9.38 (s, 1H), 8.43 (d, J = 4.8 Hz ,1H), 8.10 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.25 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 4.56 (br s, 1H), 4.21 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 11.4 Hz, 3.0 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.81-3.72 (m, 2H), 3.65 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 3.43 (td, J = 12.4 Hz, 3.0 Hz, 1H), 3.16 (d, J = 3.0 Hz, 3H), 2.13-2.10 (m, 1H), 1.81-1.65 (m, 3H), 1.42 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.24 (dd, J = 6.3, 1.5 Hz, 3H), 1.17 (d, J = 6.3 Hz, 3H).
実施例CY-209:(2H3)メチル[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)オキソ-λ6-スルファニリデン]アミンの調製
[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]((2H3)メチル)アミンの合成:8mLバイアルに、(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(イミノ)メチル-λ6-スルファノン(100mg、0.302mmol、1当量)を入れた。これに続いてDMF(2mL)を0℃で5分間攪拌しながら添加した。これにNaH(14.51mg、0.605mmol、2.0当量)を0℃で5分間攪拌しながら添加した。混合物にヨードメタン-d(87.63mg、0.605mmol、2.0当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で30分間攪拌した。次いで、反応物を、水を添加することによってクエンチした。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]((2H3)メチル)アミン43mg(40.89%)が淡黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-209-1:(ES,m/z):348[M+H]。H-NMR-BLV-CY-209-1: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 7.04 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 4.38 (brs, 1H), 4.04 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.93 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.58 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.44 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 3.19 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 3.08 (s, 3H), 1.75-1.67 (m, 1H), 1.59-1.52 (m, 1H), 1.44-1.28 (m, 1H), 1.33-1.28 (m, 1H), 1.21 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
(2H3)メチル[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)オキソ-λ6-スルファニリデン]アミンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、[(1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)(メチル)オキソ-λ6-スルファニリデン]((2H3)メチル)アミン(40mg、0.115mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(40.21mg、0.172mmol、1.5当量)、NaCO(24.37mg、0.23mmol、2.0当量)、PdCl(PPh(16.14mg、0.023当量)、DME(3mL)、HO(0.5mL)を入れた。得られた溶液を90℃で30分間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(2H3)メチル[メチル(1-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]シクロプロピル)オキソ-λ6-スルファニリデン]アミン13mg(24.31%)が白色固体として得られた。
LC-MS-BLV-CY-209-0:(ES,m/z):430[M+H]。H-NMR-BLV-CY-209-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.31 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.66 (brs, 1H), 4.28 (dd, J = 12.3 Hz, 2.4 Hz, 1H), 4.08 (dd, J = 12.0 Hz, 3.6 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.79 (dd, J = 11.7 Hz, 3.0 Hz, 1H), 3.65 (td, J = 11.4 Hz, 2.7 Hz, 1H), 3.42 (dd, J = 13.8 Hz, 4.2 Hz, 1H), 3.28 (s, 3H), 2.07-2.00 (m, 1H), 1.81-1.74 (m, 1H), 1.70-1.63 (m, 1H), 1.59-1.49 (m, 1H), 1.40 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例CY-212:2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オールの調製
メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレートの合成:25mL丸底フラスコに、メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート(1g、4.831mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(0.54g、5.314mmol、1.1当量)、TEA(0.64g、6.280mmol、1.3当量)、DCM(10mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩攪拌した。得られた混合物を濃縮し、EA/PE(5:95)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレート1.1g(83.62%)が灰白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-212-1:(ES,m/z):272[M+H]。H-NMR-BLV-CY-212-1: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 7.30 (s, 1H), 4.45 (br, 1H), 4.09 (br, 1H), 3.94 (dd, J = 11.4, 3.3 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.72 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.60 (dd, J = 11.7, 3.3 Hz, 1H), 3.48 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.24 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 1.23 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オールの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した25mL三つ口丸底フラスコに、メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレート(100mg、0.368mmol、1当量)を入れた。これに続いてTHF(3mL)を-60℃で5分間攪拌しながら添加した。これにクロロ(メチル)マグネシウム(68.81mg、0.92mmol、2.5当量)を-60℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を-60℃で30分間攪拌した。次いで、反応物を、NHCl溶液20mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル2×20mLで抽出し、合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣を、EA:PE(20:80)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オール60mg(60%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-212-2:(ES,m/z):272[M+H]。H-NMR-BLV-CY-212-2: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.87 (s, 1 H), 5.32 (s, 1 H), 4.33 (br.s, 1 H), 3.94 (td, J = 11.1, 3.6 Hz, 2H), 3.71 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.58 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.43 (td, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H), 3.18 (td, J = 12.9, 4.2 Hz, 1H), 1.35 (s, 6H), 1.20 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オールの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オール(60mg、0.221mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(91.62mg、0.375mmol、1.7当量)、PdCl(PPh(30.99mg、0.044mmol、0.2当量)、NaCO(46.80mg、0.442mmol、2.0当量)、DME(2.0mL)、HO(1.0mL)を入れた。得られた溶液を90℃で40分間攪拌した。固体を濾別した。合わせた有機層を分取HPLCによって精製した。これにより、2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オール33mg(42.22%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-212-0:(ES,m/z):354[M+H]。H-NMR-BLV-CY-212-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.75 (s, 1 H), 8.33 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 6.96 (s, 1 H), 5.31 (s, 1H), 4.56 (br.s, 1 H), 4.16 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.02 (dd, J = 11.4, 3.3 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.68 (dd, J = 11.1, 2.7 Hz, 1H), 3.52 (td, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H), 3.27 (td, J = 12.9, 4.2 Hz, 1H), 1.52 (s, 6H), 1.27 (d, J = 8.1 Hz, 3H).
実施例CY-223:(3R)-3-メチル-4-(2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)モルホリンの調製
(3R)-4-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロピリミジン(500mg、3.356mmol、1当量)、DCM(10mL)、DMF(15mL)、(3R)-3-メチルモルホリン(340mg、3.361mmol、1.00当量)、TEA(440mg、4.348mmol、1.30当量)を入れた。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。得られた溶液をHO 100mLで希釈した。得られた溶液を酢酸エチル3×100mLで抽出した。有機層を濃縮し、酢酸エチル/石油エーテル(1/2~1/1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン350mg(48.80%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-223-1:(ES,m/z):214[M+H]。H-NMR-BLV-CY-223-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 8.09 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 6.37 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 4.30 (br s, 1H), 4.03 (dd, J = 11.4, 3.9 Hz, 2H), 3.81 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.71 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.56 (td, J = 12.3, 3.3 Hz, 1H), 3.29 (td, J = 12.9, 3.6 Hz, 1H), 1.34 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(3R)-3-メチル-4-(2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)モルホリンの合成 不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した30mLマイクロ波チューブに、(3R)-4-(2-クロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(150mg、0.702mmol、1当量)、DME(10mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(257mg、1.053mmol、1.50当量)、Pd(dppf)Cl.CHCl(57mg、0.070mmol、0.10当量)、NaCO(150mg、1.415mmol、2.02当量)、HO(2.5mL)を入れた。最終反応混合物に90℃で30分間マイクロ波放射を照射した。得られた混合物を濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、0.05%HCOOH/CHCN=55%から0.05%HCOOH/CHCN=65%まで増加;検出器、220nm。これにより、(3R)-3-メチル-4-(2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)モルホリン40mg(19.32%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-223-0:(ES,m/z):296[M+H]。H-NMR-BLV-CY-223-0: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 9.91 (s, 1H), 8.46 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 4.49 (br s, 1H), 4.18 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.09 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.78 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.64 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.38 (td, J = 12.9, 3.9 Hz, 1H), 1.39 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例CY-224:(3R)-3-メチル-4-(6-メチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-モルホリンの調製
(3R)-4-(2-クロロ-6-メチルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-メチルピリミジン(500mg、3.067mmol、1当量)、DMF(15mL)、DCM(25mL)、(3R)-3-メチルモルホリン(310mg、3.067mmol、1.00当量)、TEA(405mg、4.002mmol、1.30当量)を入れた。得られた溶液を油浴中80℃で5時間攪拌した。得られた溶液をHO 150mLで希釈した。得られた溶液を酢酸エチル3×100mLで抽出した。有機層を濃縮し、酢酸エチル/石油エーテル(1/2~1/1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-(2-クロロ-6-メチルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン240mg(34.36%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-224-1:(ES,m/z):228[M+H]。H-NMR-BLV-CY-224-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.22 (s, 1H), 4.30 (s, 1H), 4.01 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 2H), 3.79 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.55 (td, J = 12.3, 3.0 Hz, 1H), 3.27 (td, J = 12.9, 3.6 Hz, 1H), 2.37 (s, 3H), 1.32 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(3R)-3-メチル-4-(6-メチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)モルホリンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した30mLマイクロ波チューブに、(3R)-4-(2-クロロ-6-メチルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(150mg、0.659mmol、1当量)、DME(10mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(241mg、0.987mmol、1.50当量)、Pd(dppf)Cl(43mg、0.05mmol、0.08当量)、NaCO(141mg、1.330mmol、2.02当量)、HO(2.5mL)を入れた。最終反応混合物に90℃で30分間マイクロ波放射を照射した。得られた混合物を濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、0.05%HCOOH/CHCN=45%から0.05%HCOOH/CHCN=55%まで増加;検出器、220nm。これにより、(3R)-3-メチル-4-(6-メチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)モルホリン42mg(20.69%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-224-0:(ES,m/z):310[M+H]。H-NMR-BLV-CY-224-0: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 9.89 (s, 1H), 8.38 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 6.35 (s, 1H), 4.49 (s, 1H), 4.16 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.08 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.86 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.63 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.36 (td, J = 12.6, 3.9 Hz, 1H), 2.52 (s, 3H), 1.38 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例CY-225:(3R)-3-メチル-4-[6-(プロパン-2-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリンの調製
2,4-ジクロロ-6-(プロパン-2-イル)ピリミジンの合成:500mL三つ口丸底フラスコに、2,4,6-トリクロロピリミジン(1g、5.452mmol、1当量)を入れた。これに続いてTHF(20mL)を-20℃で攪拌しながら添加した。これにクロロ(プロパン-2-イル)マグネシウム(5.46mL、2.0当量)、CuI(52.92mg、0.273mmol、0.05当量)を-20℃で添加した。得られた溶液を0℃で1時間攪拌した。次いで、反応物を、NHCl 75mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル100mLで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、エチルEA:PE(2:98)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2,4-ジクロロ-6-(プロパン-2-イル)ピリミジン0.4g(38.31%)が淡黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-225-1:(ES,m/z):191[M+H]
【0126】
(3R)-4-[2-クロロ-6-(プロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-(プロパン-2-イル)ピリミジン(300mg、1.579mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(0.174g、1.723mmol、1.09当量)、TEA(0.24g、2.369mmol、1.50当量)、EtOH(6mL)を入れた。得られた溶液を70℃で一晩攪拌した。反応混合物を冷却した。得られた混合物を濃縮し、EA:PE=(1:10)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(プロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン161mg(40%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-225-2:(ES,m/z):256[M+H]。H-NMR-BLV-CY-225-2: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.63 (s, 1H), 4.38 (br, 1H), 4.05-3.97 (m, 1H), 3.94 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.57 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.40 (td, J = 12.3, 3.0 Hz, 1H), 3.18 (td, J = 13.2, 3.9 Hz, 1H), 2.83-2.74 (m, 1H), 1.19-1.16 (m, 9H).
(3R)-3-メチル-4-[6-(プロパン-2-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、(3R)-4-[2-クロロ-6-(プロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(140mg、0.574mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(213.8mg、0.876mmol、1.6当量)、Pd(dppf)Cl(44.5mg、0.055mmol、0.1当量)、NaCO(116.04mg、1.095mmol、2.0当量)、DME(6mL)、HO(1.5mL)を入れた。得られた溶液を90℃で1時間攪拌した。反応混合物を冷却した。固体を濾別し、濾液を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-3-メチル-4-[6-(プロパン-2-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリン100mg(24.36%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-225-0:(ES,m/z):338[M+H]。H-NMR-BLV-CY-225-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.72(s, 1H), 8.32(d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.99(d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.57(t, J = 5.4 Hz, 1H), 7.29(t, J = 5.4 Hz, 1H), 6.66(s, 1H), 4.59(br.s, 1H), 4.18(d, J = 13.5 Hz, 1H), 4.00(dd, J = 11.7, 3.6 Hz, 1H), 3.79(d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.66(dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.52(td, J = 12.3, 2.7 Hz, 1H), 3.24(td, J = 13.2, 4.2 Hz, 1H), 3.00-2.91(m, 1H), 1.31(d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.26(d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例CY-226:(3R)-3-メチル-4-(2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)モルホリンの調製
(3R)-4-[2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン(500mg、2.304mmol、1当量)、DCM(15mL)、DMF(15mL)、(3R)-3-メチルモルホリン(235mg、2.323mmol、1.01当量)、TEA(305mg、3.014mmol、1.31当量)を入れた。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。得られた溶液をHO 150mLで希釈した。得られた溶液を酢酸エチル3×100mLで抽出した。有機層を濃縮し、酢酸エチル/石油エーテル(1/2~1/1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン400mg(61.63%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-226-1:(ES,m/z):282[M+H]。H-NMR-BLV-CY-226-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.67 (s, 1H), 4.35 (br s, 1H), 4.04 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 2H), 3.82 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.70 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.56 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.36 (td, J = 12.6, 3.3 Hz, 1H), 1.37 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(3R)-3-メチル-4-(2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)モルホリンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した20mLマイクロ波チューブに、(3R)-4-[2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(150mg、0.533mmol、1当量)、DME(2mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(195mg、0.799mmol、1.50当量)、Pd(dppf)Cl.CHCl(37mg、0.045mmol、0.09当量)、NaCO(114mg、1.076mmol、2.02当量)、HO(0.5mL)を入れた。最終反応混合物に90℃で0.5時間マイクロ波放射を照射した。得られた混合物を濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、0.05%HCOOH/CHCN=40%から0.05%HCOOH/CHCN=50%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、(3R)-3-メチル-4-(2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)モルホリン35mg(18.13%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-226-0:(ES,m/z):364[M+H]。H-NMR-BLV-CY-226-0: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 9.95 (s, 1H), 8.45 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.52 (br s, 1H), 4.23 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 11.4, 3.9 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.79 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.65 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.45 (td, J = 12.9, 3.6 Hz, 1H), 1.43 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例CY-227:4-[4-メトキシ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-2-イル]-1H-インドールの調製
(3R)-4-(2-クロロ-6-メトキシピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-メトキシピリミジン(500mg、2.809mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(312.54mg、3.090mmol、1.10当量)、TEA(567.42mg、5.618mmol、2.00当量)、EtOH(10mL)を入れた。得られた溶液を70℃で一晩攪拌した。得られた混合物を濃縮し、EA:PE(5:95)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-(2-クロロ-6-メトキシピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン240mg(35.06%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-227-1:(ES,m/z):244[M+H]。H-NMR-BLV-CY-227-1: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.17(s, 1H), 4.54(br.s, 1H), 4.18(d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.92-3.85(m, 4H), 3.69(d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.54(dd, J = 11.4, 2.7 Hz, 1H), 3.40(td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.16(td, J = 13.2, 3.6 Hz, 1H), 1.20(d, J = 6.3 Hz, 3H).
4-[4-メトキシ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-2-イル]-1H-インドールの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した8mLマイクロ波に、(3R)-4-(2-クロロ-6-メトキシピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(100mg、0.410mmol、1当量)、Pd(dppf)Cl(33.36mg、0.041mmol、0.1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(160.27mg、0.657mmol、1.6当量)、NaCO(86.99mg、0.821mmol、2.0当量)、DMF(3mL)、HO(0.5mL)を入れた。得られた溶液を90℃で40分間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、4-[4-メトキシ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-2-イル]-1H-インドール30mg(22.53%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-227-0:(ES,m/z):326[M+H]。H-NMR-BLV-CY-227-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.97(s, 1H), 8.34(d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.63(d, J = 5.1 Hz, 2H), 6.99(dd, J = 5.1 Hz, 1.8 Hz, 1H), 6.73(s, 1H), 4.74(dd, J = 6.9 Hz, 2.4 Hz, 1H), 4.38(d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.00-3.93(m, 4H), 3.77(d, J = 11.1 Hz, 1H), 3.64(dd, J = 11.4, 3.3 Hz, 1H), 3.49(td, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H), 3.27(td, J = 13.2, 3.6 Hz, 1H), 1.28(d, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例CY-228:6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリルの調製
2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの合成:25mL丸底フラスコに、2,6-ジクロロピリミジン-4-アミン(0.3g、1.840mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(0.20g、1.977mmol、1.1当量)、CsCO(1.20g、3.681mmol、2.0当量)、DMF(4ml)を入れた。得られた溶液を80℃で一晩攪拌した。反応混合物を冷却した。次いで、反応物を、水10mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル2×10mLで抽出した。合わせた有機層をブライン(15ml×2)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣を、エチルEA:PE(1:10)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-アミン40mg(9.53%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-228-1:(ES,m/z):229[M+H]。H-NMR-BLV-CY-225-2: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 6.66 (s, 2H), 5.46 (s, 1H), 4.11 (brs, 1H), 3.89 (dd, J = 11.7, 3.9 Hz, 1H), 3.72-3.66 (m, 2H), 3.55 (d, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.41 (td, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.04 (td, J = 12.0, 3.6 Hz, 1H), 1.13 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリルの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリル(40mg、0.175mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(65.64mg、0.263mmol、1.6当量)、Pd(dppf)Cl(13.62mg、0.018mmol、0.1当量)、NaCO(37.2mg、0.351mmol、2.0当量)、DME(3ml)、HO(0.5mL)を入れた。得られた溶液を90℃で1時間攪拌した。固体を濾別し、濾液を分取HPLCによって精製した。これにより、6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリル30mg(55.1%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-228-0:(ES,m/z):311[M+H]。H-NMR-BLV-CY-228-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.99 (s, 1H), 8.41 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.68-7.67 (m, 1H), 7.08 (s, 1H), 5.77 (s, 1H), 4.43 (brs, 1H), 4.02 (dd, J = 11.4, 3.3 Hz, 2H), 3.79 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 11.1, 2.7 Hz, 1H), 3.52 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.32-3.25 (m, 1H), 1.27 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例CY-229:6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリルの調製
2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリルの合成:100mL丸底フラスコに、2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボニトリル(500mg、2.874mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(319.76mg、3.161mmol、1.1当量)、TEA(581.62mg、5.748mmol、2.0当量)、DCM(10mL)を入れた。得られた溶液を室温で1.5時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、EA:PE(1:9)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリル600mg(87.47%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-229-1:(ES,m/z):239[M+H]。H-NMR-BLV-CY-229-1: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 7.61 (s, 1H), 4.30 (br, 2H), 3.94 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.58 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.44 (td, J = 12.3, 3.0 Hz, 1H), 3.31-3.26 (m, 1H), 1.25 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリルの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリル(150mg、0.630mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(246.1mg、1.008mmol、1.6当量)、Pd(dppf)Cl(51.09mg、0.063mmol、0.1当量)、NaCO(133.6mg、1.262mmol、2.0当量)、DME(6ml)、HO(1.5mL)を入れた。得られた溶液を90℃で1時間攪拌した。固体を濾別し、濾液を分取HPLCによって精製した。これにより、6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-カルボニトリル50mg(24.9%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-229-0:(ES,m/z):321[M+H]。H-NMR-BLV-CY-229-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.86 (s, 1H), 8.36 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.63 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.18-7.16 (m, 1H), 4.62 (br, 1H), 4.27 (br, 1H), 4.01 (dd, J = 11.1, 3.0 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.68 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.53 (td, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H), 3.36 (dd, J = 12.9, 3.6 Hz, 1H), 1.31 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例CY-230-0:(R)-4-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの調製
1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-カルボニトリルの合成。不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した100mL丸底フラスコに、4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(3g、19.662mmol、1当量)、Pd(dba)(0.90g、0.983mmol、0.05当量)、dppf(1086.05mg、1.966mmol、0.1当量)、Zn(128.61mg、1.966mmol、0.1当量)、CsCO(12.81g、39.324mmol、2当量)、Zn(CN)(1270.04mg、10.814mmol、0.55当量)、DMF(20mL)を入れた。得られた溶液を油浴中120℃で10時間攪拌した。得られた溶液を水200mLで希釈した。固体を濾過によって回収した。粗生成物をEA(20ml)から再結晶することによって精製した。これにより、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-カルボニトリル1.5g(52.5%)が灰色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-230-1:(ES,m/z):144[M+H]。H-NMR-BLV-CY-200-1-2: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 12.37 (s, 1H), 8.41 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 3.4 Hz, 1H).
N-ヒドロキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-カルボキシイミドアミドの合成。不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した50mL丸底フラスコに、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-カルボニトリル(700mg、4.890mmol、1当量)、EtOH(20mL)、ヒドロキシルアミン水溶液(5mL)を入れた。得られた溶液を油浴中60℃で5時間攪拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。これにより、N-ヒドロキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-カルボキシイミドアミド800mg(92.86%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-230-2:(ES,m/z):177[M+H]。H-NMR-BLV-CY-230-2: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 12.96 (s, 1H), 11.95 (s, 1H), 8.38 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.67 (t, J = 2.9 Hz, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.67 (s, 1H), 1.60 (s, 6H).
1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-カルボキシイミドアミド(AcOH塩)の合成。不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した250mL丸底フラスコに、N-ヒドロキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-カルボキシイミドアミド(500mg、2.838mmol、1当量)、AcO(318.70mg、3.122mmol、1.1当量)、Pd/C(70mg)、MeOH(100mL)を入れた。フラスコを排気し、窒素を3回流し、引き続いて水素を流した。混合物を水素雰囲気(バルーン)下、室温で4時間攪拌した。固体を濾別した。得られた混合物を真空下で濃縮した。これにより、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-カルボキシイミドアミド;カルボン酸600mg(95.14%)が灰色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-230-3:(ES,m/z):161[M+H]。H-NMR-BLV-CY-230-3: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.99 (s, 1H), 8.42 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.71 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 7.28 (dd, J = 3.4, 1.9 Hz, 1H), 1.73 (s, 3H).
エチル5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチル-3-オキソペンタノエートの合成:3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロパン酸(5g、32mmol)のTHF20mL中溶液に、CDI(5.7g、35mmol)および触媒量のDMAPを添加し、4時間攪拌した。室温で、ACN20ml中カリウムエチルマロネート(5.5g、32mmol)をTMS-Cl(3.8g、35mmol)で処理し、8時間攪拌することによって、(TMS)エチルマロネート溶液を調製した(prepped)。溶液を0℃に冷却し、DBU(9.7g、64mmol)を添加し、0℃で0.5時間攪拌した。3,3,3-トリフルオロ-1-(1H-イミダゾール-1-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン溶液を、0℃で(TMS)エチルマロネート溶液に滴加した。反応混合物を室温で10時間攪拌し、10%HCl水溶液を添加することによってクエンチし、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出物を水で洗浄した。粗生成物を濃縮し、順相カラムによって精製した。これにより、エチル5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチル-3-オキソペンタノエート1.5g(21%)が黄色油として得られた。H-NMR-BLV-CY-230-4: (300 MHz, CCl3D, ppm): δ 12.53 (s, 0.5H), 5.26 (s, 0.5H), 4.27-4.18 (m, 3H), 3.66 (s, 2H), 1.45-1.35 (m, 9H), 1.35-1.25 (m, 4.5H).
2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-オールの合成。10mL密封チューブに、エチル5,5,5-トリフルオロ-4,4-ジメチル-3-オキソペンタノエート(300mg、1.326mmol、1当量)、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-カルボキシイミドアミド(AcOH塩);(292.09mg、1.326mmol、1当量)、CsCO(1080.33mg、3.316mmol、2.5当量)、NMP(8mL)を入れた。最終反応混合物に145℃で2時間マイクロ波放射を照射した。得られた溶液を水100mLで希釈した。溶液のpH値をHCl(6M)で3に調整した。固体を濾過によって回収した。固体を減圧下オーブンで乾燥させた。これにより、2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-オール200mg(46.79%)が灰色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-230-5:(ES,m/z):323[M+H]。H-NMR-BLV-CY-230-5: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 13.0 (brs, 1H), 11.94 (s, 1H), 8.38 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.67 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.67 (s, 1H), 1.60 (s, 6H).
4-(4-クロロ-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの合成。100mL丸底フラスコに、2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-オール(180mg、0.559mmol、1当量)、DCE(30mL)、DIEA(108.27mg、0.838mmol、1.5当量)を入れた。これに続いてPOCl(1712.72mg、11.170mmol、20.00当量)を室温で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を油浴中75℃で15時間攪拌した。溶液のpH値をNaHCO水溶液で9に調整した。得られた溶液をジクロロメタン3×30mLで抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。これにより、4-クロロ-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン160mg(84.08%)が灰色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-230-6:(ES,m/z):341[M+H]。H-NMR-BLV-CY-230-6: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.98 (s, 1H), 8.42 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.71 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 7.28 (dd, J = 3.4, 1.9 Hz, 1H), 1.72 (s, 6H).
(R)-4-(2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成。25mL丸底フラスコに、4-クロロ-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン(100mg、0.293mmol、1当量)、(2R)-2-メチル-1-アザ-4-ノベラシクロヘキサン(nobelacyclohexane)(202.01mg、0.587mmol、2当量)、DIEA(113.79mg、0.880mmol、3当量)、NMP(4mL)を入れた。得られた溶液を油浴中100℃で3時間攪拌した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、10分以内でMeOH/水=20%からMeOH/水=75%まで増加;検出器、254nm。これにより、(3R)-3-メチル-4-(2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-6-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル)モルホリン22.7mg(19.08%)が淡褐色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-230-0:(ES,m/z):406[M+H]。H-NMR-BLV-CY-230-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.78 (s, 1H), 8.34 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.66 - 7.55 (m, 1H), 7.33-7.20 (m, 1H), 6.89 (s, 1H), 4.66 (s, 1H), 4.25 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 4.11-3.95 (m, 1H), 3.81 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.68 (dd, J = 11.5, 3.1 Hz, 1H), 3.63-3.47 (m, 1H), 3.30-3.21 (m, 1H), 1.66 (s, 6H), 1.27 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例CY-231:(3R)-3-メチル-4-[6-(ピリジン-3-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリンの調製
(3R)-3-メチル-4-[2-(メチルスルファニル)-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル]モルホリンの合成:40mLマイクロ波チューブに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(500mg、1.925mmol、1当量)、ジオキサン(5mL)、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(592mg、2.887mmol、1.50当量)、Pd(dppf)Cl(141mg、0.193mmol、0.10当量)、KCO(532mg、3.849mmol、2.00当量)、HO(0.5mL)を入れた。最終反応混合物に100℃で40分間マイクロ波放射を照射した。得られた溶液をHO 50mLで希釈した。得られた溶液を酢酸エチル4×30mLで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/3~1/1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-3-メチル-4-[2-(メチルスルファニル)-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル]モルホリン500mg(85.90%)が黄色固体として得られた。H-NMR-BLV-CY-231-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 9.19 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.36 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.43 (s, 1H), 6.58 (s, 1H), 4.45 (brs, 1H), 4.18-4.06 (m, 2H), 3.85 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.76 (dd, J = 11.4, 2.4 Hz, 1H), 3.62 (td, J = 12.0, 2.4 Hz, 1H), 3.34 (td, J = 12.6, 3.6 Hz, 1H), 2.60 (s, 3H), 1.36 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
(3R)-4-[2-メタンスルホニル-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、(3R)-3-メチル-4-[2-(メチルスルファニル)-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル]モルホリン(400mg、1.323mmol、1当量)、DCM(5mL)、mCPBA(571mg、3.309mmol、2.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。次いで、反応物を、飽和NaHCO水溶液50mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液をジクロロメタン4×50mLで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。これにより、(3R)-4-[2-メタンスルホニル-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン300mg(67.82%)が黄色油として得られた。
【0127】
4-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-オールの合成:50mL丸底フラスコに、(3R)-4-[2-メタンスルホニル-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(270mg、0.807mmol、1当量)、NaOH(3.7M)(4.8mL、17.764mmol、22.00当量)を入れた。得られた溶液を油浴中100℃で2時間攪拌した。溶液のpH値をHClで4に調整した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.1%HCOOH=32%;検出器、254nm&220nm。これにより、4-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-オール100mg(45.48%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-236-6:(ES,m/z):273[M+H]。H-NMR-BLV-CY-236-6: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 9.13-8.60 (m, 2H), 8.21 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 6.45 (s, 1H), 4.80-4.55 (m, 1H), 4.40-4.10 (m, 1H), 4.00 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.70 (dd, J = 11.7, 2.4 Hz, 1H) , 3.56 (td, J = 12.0, 2.4 Hz, 1H), 3.40-3.33 (m, 1H), 1.37 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
の合成。50mL丸底フラスコに、4-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-2-オール(85mg、0.312mmol、1当量)、POCl(3mL、32.185mmol)を入れた。得られた溶液を油浴中100℃で3時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、飽和NaHCO水溶液100mLに注ぎ入れた。得られた溶液を酢酸エチル3×60mLで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.05%HCOOH=45%からCHCN/0.05%HCOOH=55%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン20mg(22.04%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-231-5:(ES,m/z):291[M+H]。H-NMR-BLV-CY-231-5: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 9.35-8.62 (m, 2H), 8.36 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 6.75 (s, 1H), 4.41 (s, 1H), 4.13-4.02 (m, 2H), 3.83 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.73 (dd, J = 12.9, 2.7 Hz, 1H), 3.59 (td, J = 12.0, 2.7 Hz, 1H) , 3.36 (td, J = 12.9, 3.3 Hz, 1H), 1.37 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
(3R)-3-メチル-4-[6-(ピリジン-3-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した20mLマイクロ波チューブに、(3R)-4-[2-クロロ-6-(ピリジン-3-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(20mg、0.069mmol、1当量)、DME(4mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(25mg、0.102mmol、1.49当量)、Pd(dppf)Cl(5mg、0.007mmol、0.10当量)、KCO(19mg、0.137mmol、2.00当量)、HO(1mL)を入れた。最終反応混合物に100℃で1時間マイクロ波放射を照射した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、15分以内でCHCN/0.05%NHO=55%からCHCN/0.05%NHO=65%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、(3R)-3-メチル-4-[6-(ピリジン-3-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリン3.5mg(39.03%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-231-0:(ES,m/z):373[M+H]。H-NMR-BLV-CY-231-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 9.40 (s, 1H), 8.67 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 8.50 (brs, 1H), 8.32 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.64-7.60 (m, 1H), 7.52 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.25 (s, 1H), 4.79-7.77 (m, 1H), 4.35 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 4.09 (dd, J = 11.4, 3.3 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.81 (dd, J = 11.7, 2.4 Hz, 1H), 3.65 (td, J = 11.7, 3.0, 1H), 3.44 (td, J = 13.2, 3.9 Hz, 1H), 1.42 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例CY-232:(3R)-4-[6-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの調製
メチル(3R)-4-[3-クロロ-5-(メチルスルファニル)フェニル]-3-メチルモルホリンの合成:250mL丸底フラスコに、4,6-ジクロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン(10g、51.266mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(6.74g、66.646mmol、1.3当量)、DIEA(19.88g、153.799mmol、3.0当量)、DCM(100ml)を入れた。得られた溶液を40℃で一晩攪拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[3-クロロ-5-(メチルスルファニル)フェニル]-3-メチルモルホリン9g(68.10%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-232-1:(ES,m/z):260[M+H]。H-NMR-BLV-CY-232-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.15 (s, 1H), 4.26 (brs, 1H), 4.06-3.92 (m, 2H), 3.80 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.70 (dd, J = 11.6, 2.9 Hz, 2H), 3.56 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.27 (td, J = 12.8, 4.0 Hz, 1H), 2.51 (s, 3H), 1.32 (dd, J = 6.9, 0.7 Hz, 3H).
メチル(3R)-4-[6-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(1g、3.85mmol、1当量)、4,4-ジフルオロピペリジン(932.7mg、7.70mmol、2.0当量)、Pd(dba)(352.5mg、0.38mmol、0.10当量)、キサントホス(445.5mg、0.77mmol、0.20当量)、CsCO(2.5g、7.70mmol、2.00当量)、ジオキサン(10ml)を入れた。得られた溶液を90℃で1時間攪拌した。固体を濾別した。合わせた有機層を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[6-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン180mg(13.57%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-232-2:(ES,m/z):345[M+H]。H-NMR-BLV-CY-232-2: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 5.73 (s, 1H), 4.42-4.31 (m, 1H), 3.97-3.87 (m, 2H), 3.71-3.68 (m, 5H), 3.56 (dd, J = 11.4, 2.9 Hz, 1H), 3.41 (td, J = 11.8, 2.8 Hz, 1H), 3.04 (td, J = 12.8, 3.6 Hz, 1H), 2.38 (s, 3H), 2.02-1.89 (m, 4H), 1.13 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
メチル(3R)-4-[6-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、(3R)-4-[6-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(200mg、0.581mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(425.24mg、1.742mmol、3.0当量)、Pd(PPh(335.51mg、0.290mmol、0.5当量)、CuMeSal(623.37mg、2.903mmol、5.0当量)、ジオキサン(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で1.5時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-4-[6-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン12mg(4.99%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-232-0:(ES,m/z):415[M+H]。H-NMR-BLV-CY-232-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.72 (s, 1H), 8.30 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.57-7.53 (m, 1H), 7.15 (dd, J = 3.3, 1.9 Hz, 1H), 6.06 (s, 1H), 4.65-4.53 (m, 1H), 4.12 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.98 (dd, J = 11.3, 3.3 Hz, 1H), 3.91-3.83 (m, 4H), 3.78 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 11.5, 2.7 Hz, 1H), 3.51 (td, J = 11.7, 2.7 Hz, 1H), 3.18 (td, J = 12.9, 3.7 Hz, 1H), 2.13-1.96 (m, 4H), 1.23 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例CY-233:6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリミジン-4-アミンの調製
メチル6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリミジン-4-アミンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した100mL丸底フラスコに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(1g、3.850mmol、1当量)、2,2,2-トリフルオロエタン-1-アミン(1.91g、19.249mmol、5.0当量)、Pd(dba)(0.09g、0.385mmol、0.1当量)、キサントホス(0.45g、0.770mmol、0.2当量)、CsCO(3.14g、9.625mmol、2.5当量)、ジオキサン(20mL)を入れた。得られた溶液を85℃で一晩攪拌した。固体を濾別した。合わせた有機層を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(20:80)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリミジン-4-アミン300mg(24.17%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-233-1:(ES,m/z):323[M+H]。H-NMR-BLV-CY-233-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 5.23 (s, 1H), 4.75 (brs, 1H), 4.27 (brs, 1H), 4.13-3.87 (m, 4H), 3.78 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.71 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.56 (td, J = 11.9, 3.1 Hz, 1H), 3.21 (td, J = 12.7, 3.9 Hz, 1H), 2.49 (s, 3H), 1.27 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
メチル6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリミジン-4-アミンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリミジン-4-アミン(200mg、0.620mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(454.35mg、1.861mmol、3.0当量)、Pd(PPh(358.48mg、0.310mmol、0.5当量)、CuMeSal(666.05mg、3.102mmol、5.0当量)、ジオキサン(10ml)を入れた。得られた溶液を110℃で1.5時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピリミジン-4-アミン25mg(10.2%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-233-0:(ES,m/z):393[M+H]。H-NMR-BLV-CY-233-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.27 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.79(s, 1H), 4.52 (brs, 1H), 4.30 (q, J = 9.4 Hz, 2H), 4.09-4.00 (m, 2H), 3.88-3.74 (m, 2H), 3.72-3.57 (m, 1H), 3.31-3.24 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例CY-234:(3R)-4-(6-tert-ブチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの調製
4-tert-ブチル-2,6-ジクロロピリミジンの合成:250mL三つ口丸底フラスコに、2,4,6-トリクロロピリミジン(10g、54.520mmol、1当量)、CuI(519.16mg、2.726mmol、0.05当量)を入れた。これに続いてTHF(100mL)を-10℃で5分間攪拌しながら添加した。これにtert-ブチル(クロロ)マグネシウム(27.2mL)を-10℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を0℃で1時間攪拌した。次いで、反応物をNHCl 150mLを添加することによってクエンチした。次いで、水(150ml)を添加し、EtOAc(2×150ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン(150ml)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。これにより、4-tert-ブチル-2,6-ジクロロピリミジン8g(71.55%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-234-1:(ES,m/z):205[M+H]
【0128】
(3R)-4-(6-tert-ブチル-2-クロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:100mL丸底フラスコに、4-tert-ブチル-2,6-ジクロロピリミジン(1g、4.876mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(0.49g、4.876mmol、1.0当量)、TEA(0.99g、9.752mmol、2.0当量)、EtOH(15mL)を入れた。得られた溶液を50℃で一晩攪拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(15:85)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-(6-tert-ブチル-2-クロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン600mg(45.61%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-234-2:(ES,m/z):270[M+H]
【0129】
(3R)-4-(6-tert-ブチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、(3R)-4-(6-tert-ブチル-2-クロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(200mg、0.741mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(289.55mg、1.186mmol、1.6当量)、Pd(dppf)Cl(120.70mg、0.148mmol、0.2当量)、NaCO(157.15mg、1.483mmol、2.0当量)、DME(8mL)、HO(2mL)を入れた。得られた溶液を90℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-4-(6-tert-ブチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン41mg(15.74%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-234-0:(ES,m/z):352[M+H]。H-NMR-BLV-CY-234-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.73 (s, 1H), 8.32 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.64-7.53 (m, 1H), 7.30 (dd, J = 3.4, 2.0 Hz, 1H), 6.68 (s, 1H), 4.64 (brs, 1H), 4.20 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.67 (dd, J = 11.5, 3.0 Hz, 1H), 3.52 (td, J = 11.9, 2.9 Hz, 1H), 3.24 (td, J = 12.9, 3.9 Hz, 1H), 1.38 (s, 9H), 1.26 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例CY-235:(3R)-3-メチル-4-(6-フェニル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)モルホリンの調製
メチル(3R)-4-(2-クロロ-6-フェニルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:250mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-フェニルピリミジン(2g、8.886mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(1.08g、10.663mmol、1.2当量)、TEA(1.80g、17.772mmol、2.0当量)、EtOH(20mL)を入れた。得られた溶液を70℃で4時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(15:85)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-(2-クロロ-6-フェニルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン0.8g(31.07%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-235-1:(ES,m/z):290[M+H]。H-NMR-BLV-CY-235-1:(300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 8.19-8.04 (m, 2H), 7.61-7.43 (m, 3H), 7.28 (s, 1H), 4.53 (brs, 1H), 4.17 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 11.4, 3.7 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.62 (dd, J = 11.6, 3.0 Hz, 1H), 3.47 (td, J = 11.9, 2.9 Hz, 1H), 3.25 (td, J = 13.1, 3.7 Hz, 1H), 1.24 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
メチル(3R)-4-(2-クロロ-6-フェニルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、(3R)-4-(2-クロロ-6-フェニルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(200mg、0.690mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(269.57mg、1.104mmol、1.6当量)、Pd(dppf)Cl(112.23mg、0.138mmol、0.2当量)、NaCO(146.31mg、1.380mmol、2.0当量)、DME(8mL)、HO(2mL)を入れた。得られた溶液を90℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-3-メチル-4-(6-フェニル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)モルホリン45mg(17.55%)が褐色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-235-0:(ES,m/z):372[M+H]。H-NMR-BLV-CY-235-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.79 (s, 1H), 8.40-8.31 (m, 3H), 8.14-8.11 (m, 1H), 7.63-7.52 (m, 4H), 7.36-7.32 (m, 2H), 4.76 (brs, 1H), 4.36 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 4.04 (dd, J = 11.6, 3.6 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.72 (dd, J = 11.7, 3.1 Hz, 1H), 3.57 (td, J = 12.6, 2.9 Hz, 1H), 3.37 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 1.31 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例CY-236:(3R)-4-[6-(2-フルオロプロパン-2-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの調製
メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレートの合成:500mL丸底フラスコに、メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート(5g、24.153mmol、1当量)、DCM(100mL)、TEA(2.7g、26.682mmol、1.10当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(2.49g、24.617mmol、1.02当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/15~1/3)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレート3.8g(57.90%)が黄色固体として得られた。
【0130】
2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オールの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した50mL丸底フラスコに、メチル2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-カルボキシレート(700mg、2.576mmol、1当量)、THF(15mL)を入れた。これに続いてCHMgCl(2.15mL、6.441mmol、2.50当量)を-60℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を-60℃で0.5時間攪拌した。次いで、反応物を、飽和NHCl水溶液50mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル4×30mLで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/4)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オール500mg(71.42%)が黄色油として得られた。
【0131】
(3R)-4-[2-クロロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した50mL三つ口丸底フラスコに、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オール(200mg、0.736mmol、1当量)、DCM(2mL)を入れた。これに続いてDAST(178mg、1.104mmol、1.50当量)のDCM(0.5mL)中溶液を0℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を室温で1時間攪拌した。次いで、反応物を、飽和NaHCO水溶液50mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液をジクロロメタン3×30mLで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/4)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン95mg(47.15%)が黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-236-1:(ES,m/z):274[M+H]。H-NMR-BLV-CY-236-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.61 (s, 1H), 4.38 (brs, 1H), 4.11-4.01 (m, 2H), 3.81 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.71 (dd, J = 11.4, 2.7 Hz, 1H) , 3.57 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.32 (td, J = 12.9, 3.6 Hz, 1H), 1.71 (s, 3H), 1.67 (s, 3H), 1.36 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
(3R)-4-[6-(2-フルオロプロパン-2-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した20mLマイクロ波チューブに、(3R)-4-[2-クロロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(90mg、0.329mmol、1当量)、DME(4mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(161mg、0.660mmol、2.01当量)、Pd(dppf)Cl(54mg、0.074mmol、0.22当量)、NaCO(71mg、0.670mmol、2.04当量)、HO(1mL)を入れた。最終反応混合物に100℃で0.5時間マイクロ波放射を照射した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.05%HCOOH=70%からCHCN/0.05%HCOOH=80%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、(3R)-4-[6-(2-フルオロプロパン-2-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン25mg(21.39%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-236-0:(ES,m/z):356[M+H]。H-NMR-BLV-CY-236-0: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 9.71 (s, 1H), 8.42 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 4.58 (brs, 1H), 4.23 (d, J = 12.6, 1H), 4.09 (dd, J = 11.1, 3.3 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.78 (dd, J = 11.4, 2.7 Hz, 1H), 3.64 (td, J = 12.3, 3.0, 1H), 3.39 (td, J = 12.6, 3.6 Hz, 1H), 1.82 (s, 3H), 1.75 (s, 3H), 1.40 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例CY-237:2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパンニトリルの調製
(3R)-4-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:1L三つ口丸底フラスコに、2,4,6-トリクロロピリミジン(36.5g、198.997mmol、1当量)、DCM(550mL)、DIEA(51.34g、397.236mmol、2.00当量)を入れた。これに続いて(3R)-3-メチルモルホリン(22.11g、218.588mmol、1.10当量)を5℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/25~1/1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン30g(60.76%)が灰白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-233-1:(ES,m/z):248[M+H]。H-NMR-BLV-CY-233-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.37 (s, 1H), 4.25 (brs, 1H), 4.03-3.98 (m, 2H), 3.79 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.68 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.54 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.30 (td, J = 13.2, 3.9 Hz, 1H), 1.33 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパンニトリルの合成:不活性アルゴン雰囲気でパージおよび維持した500mL三つ口丸底フラスコに、(3R)-4-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(30g、120.914mmol、1当量)、トルエン(200mL)を入れた。これに続いてNaHMDS(84.6mL、2M、169.280mmol、1.4当量)を5℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を5℃で0.5時間攪拌した。これに2-メチルプロパンニトリル(8.34g、120.682mmol、1.00当量)のトルエン(10mL)中溶液を5℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。得られた溶液をHO 650mLで希釈した。有機相を分離した。水層を酢酸エチル4×500mLで抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、42分以内でCHCN/0.1%NHHCO=48%からCHCN/0.1%NHHCO=48%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパンニトリル16g(47.13%)が淡黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-237-1:(ES,m/z):281[M+H]。H-NMR-BLV-CY-237-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.67 (s, 1H), 4.37 (brs, 1H), 4.04-3.99 (m, 2H), 3.80 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.54 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.31 (td, J = 13.2, 3.9 Hz, 1H), 1.70 (s, 6H), 1.34 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパンニトリルの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した1L丸底フラスコに、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパンニトリル(16g、56.988mmol、1当量)、DME(320mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(18.13g、74.273mmol、1.30当量)、Pd(dppf)Cl(4.65g、6.355mmol、0.11当量)、KCO(15.78g、114.178mmol、2.00当量)、HO(32mL)を入れた。得られた溶液を油浴中100℃で15時間攪拌した。固体を濾別した。得られた溶液をHO 500mLで希釈した。得られた溶液を酢酸エチル4×700mLで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/3~1/1)を使用するシリカゲルカラムに適用した。生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.1%NH3.O=100%;検出器、254nm&220nm。これにより、2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパンニトリル12g(58.10%)が灰白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-237-0:(ES,m/z):363[M+H]。H-NMR-BLV-CY-237-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.31 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 6.84 (s, 1H), 4.71 (brs, 1H), 4.26 (d, J = 12.6, 1H), 4.09 (dd, J = 11.1, 3.9 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.80 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.66 (td, J = 12.3, 3.0, 1H), 3.42 (td, J = 12.9, 3.9 Hz, 1H), 1.85 (s, 6H) , 1.40 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例CY-238:(3R)-4-(6-シクロプロピル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの調製
メチル2,4-ジクロロ-6-シクロプロピルピリミジンの合成:25mL丸底フラスコに、2,4,6-トリクロロピリミジン(500mg、2.726mmol、1当量)を入れた。これに続いてブロモ(シクロプロピル)亜鉛(5mL)を0℃で攪拌しながら添加した。これにPd(PPh(78mg、0.067mmol、0.02当量)を0℃で添加した。得られた溶液を70℃で3時間攪拌した。次いで、反応物を、NHCl水溶液を添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル2×50mLで抽出し、有機層を合わせた。得られたEA混合物をブライン2×30mLで洗浄した。EA混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 10分以内で0.1%NH.HO:MeCN=40%から0.1%NH.HO:MeCN=70%まで増加によって精製した。これにより、2,4-ジクロロ-6-シクロプロピルピリミジン300mg(58.22%)が無色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-238-1:(ES,m/z):189[M+H]。H-NMR-BLV-CY-238-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 7.16 (s, 1H), 2.03-1.94 (m, 1H), 1.29-1.17 (m, 4H).
メチル(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロプロピルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-シクロプロピルピリミジン(350mg、1.851mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(206.00mg、2.037mmol、1.1当量)、TEA(374.70mg、3.703mmol、2.0当量)、EtOH(5ml)を入れた。得られた溶液を70℃で一晩攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 15分以内で0.1%NH.HO:MeCN=50%から0.1%NH.HO:MeCN=70%まで増加によって精製した。これにより、(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロプロピルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン230mg(48.96%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-238-2:(ES,m/z):254[M+H]。H-NMR-BLV-CY-238-2: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ6.22 (s, 1H), 4.30 (brs, 1H), 4.04-3.97 (m, 2H), 3.79 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.70 (dd, J = 11.6, 2.9 Hz, 1H), 3.55 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.26 (td, J = 12.7, 12.2, 3.9 Hz, 1H), 1.88-1.79 (m, 1H), 1.32 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.17-1.08 (m, 2H), 1.02-0.95 (m, 2H).
(3R)-4-(6-シクロプロピル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロプロピルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(140mg、0.552mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(215.50mg、0.883mmol、1.6当量)、Pd(dppf)Cl(40.37mg、0.055mmol、0.10当量)、NaCO(116.96mg、1.104mmol、2.00当量)、DME(3mL)およびHO(0.8mL)を入れた。得られた溶液を90℃で40分間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-4-(6-シクロプロピル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン40mg(21.6%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-238-0:(ES,m/z):336[M+H]。H-NMR-BLV-CY-238-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): 11.75 (s, 1H), 8.32 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.57 (t, J = 2.9 Hz, 1H), 7.17-7.15 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.56 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.17 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 11.3, 3.6 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 11.5, 3.1 Hz, 1H), 3.51 (td, J = 11.8, 2.9 Hz, 1H), 3.24 (td, J = 12.7, 3.8 Hz, 1H), 2.11-2.03 (m, 1H), 1.26 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.17-1.13 (m, 2H), 1.05-1.00 (m, 2H).
実施例CY-239:(3R)-4-(6-シクロブチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの調製
2,4-ジクロロ-6-シクロブチルピリミジンの合成:100mL丸底フラスコに、2,4,6-トリクロロピリミジン(2g、10.904mmol、1当量)およびTHF(30mL)を入れた。これに続いてブロモ(シクロブチル)亜鉛(20mL)を0℃で攪拌しながら添加した。これに、Pd(PPh(315.00mg、0.273mmol、0.02当量)を0℃で添加した。得られた溶液を70℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 9分以内で0.1%NH.HO:MeCN=45%から0.1%NH.HO:MeCN=75%まで増加によって精製した。これにより、2,4-ジクロロ-6-シクロブチルピリミジン0.7g(31.61%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-239-1:(ES,m/z):203[M+H]。H-NMR-BLV-CY-239-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ7.15 (s, 1H), 3.68-3.56 (m, 1H), 2.44-2.29 (m, 4H), 2.19-2.07 (m, 1H), 2.04-1.91 (m, 1H).
(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロブチルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-シクロブチルピリミジン(1.4g、6.894mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(0.77g、7.584mmol、1.1当量)、TEA(1.40g、13.788mmol、2.0当量)、EtOH(14mL)を入れた。得られた溶液を70℃で2時間攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 9分以内で0.1%NH.HO:MeCN=50%から0.1%NH.HO:MeCN=70%まで増加によって精製した。これにより、(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロブチルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン1.1g(59.59%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-239-2:(ES,m/z):268[M+H]。H-NMR-BLV-CY-239-2: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.18 (s, 1H), 4.32 (brs, 1H), 4.08-3.94 (m, 2H), 3.78 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 11.6, 2.9 Hz, 1H), 3.60-3.38 (m, 2H), 3.27 (td, J = 13.4, 4.1 Hz, 1H), 2.36-2.22 (m, 4H), 2.12-1.97 (m, 1H), 1.96-1.82 (m, 1H), 1.31 (dd, J = 6.8, 0.7 Hz, 3H).
(3R)-4-(6-シクロブチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、Pd(dppf)Cl(32.79mg、0.045mmol、0.1当量)、NaCO(95.00mg、0.896mmol、2.00当量)、DME(3mL)、HO(1mL)、(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロブチルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(120mg、0.448mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(175.03mg、0.717mmol、1.6当量)を入れた。得られた溶液を90℃で40分間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-4-(6-シクロブチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン40mg(25.6%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-239-0:(ES,m/z):349[M+H]。H-NMR-BLV-CY-239-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.74 (s, 1H), 8.33 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 2.9 Hz, 1H), 7.31 (dd, J = 3.3, 1.9 Hz, 1H), 6.62 (s, 1H), 4.60 (brs, 1H), 4.18 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.99 (dd, J = 11.3, 3.6 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.71-3.44 (m, 3H), 3.24 (td, J = 12.7, 3.9 Hz, 1H), 2.46-2.27 (m, 4H), 2.12-1.90 (m, 2H), 1.25 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例CY-240:(3R)-4-(6-シクロペンチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの調製
2,4-ジクロロ-6-シクロペンチルピリミジンの合成:100mL丸底フラスコに、2,4,6-トリクロロピリミジン(3g、16.356mmol、1当量)、Fe(acac)(1.16g、3.271mmol、0.20当量)、THF(30mL)を入れた。これに続いてNMP(5mL)を0℃で攪拌しながら添加した。この溶液にブロモ(シクロペンチル)マグネシウム(1M THF、16.5mL、1当量)を0℃で、小分けで添加した。得られた溶液を室温で1時間攪拌した。次いで、反応物を、NHCl水溶液50mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン2×50mLで洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(10:90)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2,4-ジクロロ-6-シクロペンチルピリミジン500mg(14.08%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-240-1:(ES,m/z):217[M+H]。H-NMR-BLV-CY-240-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 7.16 (s, 1H), 3.17-3.06 (m, 1H), 2.10-2.04 (m, 2H), 1.94-1.69 (m, 6H).
(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロペンチルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-シクロペンチルピリミジン(400mg、1.843mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(205.01mg、2.027mmol、1.1当量)、TEA(372.90mg、3.685mmol、2.0当量)、EtOH(10.00mL)を入れた。得られた溶液を70℃で一晩攪拌した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロペンチルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン240mg(46.23%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-240-1:(ES,m/z):282[M+H]
【0132】
(3R)-4-(6-シクロペンチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロペンチルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(100mg、0.355mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(129.94mg、0.532mmol、1.5当量)、Pd(dppf)Cl(25.97mg、0.035mmol、0.1当量)、NaCO(75.23mg、0.710mmol、2.0当量)、DME(3mL)、HO(1mL)を入れた。得られた溶液を90℃で40分間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-4-(6-シクロペンチル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン40mg(31.01%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-240-0:(ES,m/z):364[M+H]。H-NMR-BLV-CY-240-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.28 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.58 (s, 1H), 4.64 (brs, 1H), 4.20 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 4.05 (dd, J = 12.2, 3.9 Hz, 1H), 3.86 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.78 (dd, J = 11.7, 3.3 Hz, 1H), 3.63 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.40-3.35 (m, 1H), 3.22-3.10 (m, 1H), 2.11-1.78 (m, 8H), 1.36 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例CY-241:(3R)-4-(6-シクロヘキシル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの調製
2,4-ジクロロ-6-シクロヘキシルピリミジンの合成:25mL丸底フラスコに、2,4,6-トリクロロピリミジン(1当量)、ブロモ(シクロヘキシル)亜鉛(1MのTHF、11mL)、Pd(dppf)Cl(110.95mg、0.136mmol、0.03当量)を入れた。得られた溶液を70℃で1時間攪拌した。次いで、反応物を、NHCl水溶液50mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル2×100mLで抽出し、有機層を合わせた。得られたEA混合物をブライン2×50mLで洗浄した。EA混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、2,4-ジクロロ-6-シクロヘキシルピリミジン300mgが無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-241-1:(ES,m/z):231[M+H]。H-NMR-BLV-CY-241-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 7.16 (s, 1H), 2.68 (m, 1H), 2.03-1.83 (m, 4H), 1.83-1.73 (m, 1H), 1.58-1.24 (m, 5H).
(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロヘキシルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、2,4-ジクロロ-6-シクロヘキシルピリミジン(500mg、2.163mmol、1当量)、(3R)-3-メチルモルホリン(262.59mg、2.596mmol、1.2当量)、TEA(437.82mg、4.327mmol、2.00当量)、EtOH(10mL)を入れた。得られた溶液を70℃で4時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:8)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロヘキシルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン320mg(50.00%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-241-2:(ES,m/z):296[M+H]
【0133】
(3R)-4-(6-シクロヘキシル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、(3R)-4-(2-クロロ-6-シクロヘキシルピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(100mg、0.338mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(123.78mg、0.507mmol、1.5当量)、Pd(dppf)Cl(27.52mg、0.034mmol、0.1当量)、NaCO(71.66mg、0.676mmol、2.0当量)、DME(4mL)、HO(1mL)を入れた。得られた溶液を90℃で30分間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-4-(6-シクロヘキシル-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン39mg(30.7%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-241-0:(ES,m/z):378[M+H]。H-NMR-BLV-CY-241-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.72 (s, 1H), 8.32 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 6.64 (s, 1H), 4.57 (brs, 1H), 4.18 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.99 (dd, J = 11.8, 3.2 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 3.66 (dd, J = 11.5, 3.1 Hz, 1H), 3.51 (td, J = 11.7, 2.8 Hz, 1H), 3.23 (td, J = 12.8, 3.9 Hz, 1H), 2.68-2.59 (m, 1H), 1.98-1.79 (m, 4H), 1.79-1.56 (m, 3H), 1.50-1.31 (m, 3H), 1.25 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例CY-242:2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-アミンの調製
2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパンアミドの合成:50mL三つ口丸底フラスコに、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパンニトリル(1.45g、5.165mmol、1当量)、MeOH(10mL)、DCM(10mL)を入れた。これに続いてKOH(87mg、1.551mmol、0.30当量)を0℃で添加した。これにH(30%)(8.78g、77.47mmol、15.0当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.05%NH3.O=45%からCHCN/0.05%NH3.O=60%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパンアミド600mg(38.88%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-242-2:(ES,m/z):299[M+H]。H-NMR-BLV-CY-242-2: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.87 (brs, 1H), 6.42 (s, 1H), 5.37 (brs, 1H), 4.36 (brs, 1H), 4.05 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 4.01 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.70 (dd, J = 11.7, 3.3 Hz, 1H), 3.56 (td, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.31 (td, J = 13.2, 3.9 Hz, 1H), 1.60 (s, 6H), 1.34 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-アミンの合成:50mL三つ口丸底フラスコに、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパンアミド(800mg、2.678mmol、1当量)、HO(10mL)を入れた。これに続いてNaOH(428mg、10.701mmol、4.00当量)を0℃で添加した。これにNaClO(8%)(14.95g、16.066mmol、6.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.05%NH3.O=35%からCHCN/0.05%NH3.O=45%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-アミン85mg(11.72%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-242-3:(ES,m/z):271[M+H]。H-NMR-BLV-CY-242-3: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.54 (s, 1H), 4.36 (brs, 1H), 4.02 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 3.98 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 3.78 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.68 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.54 (td, J = 12.3, 3.0 Hz, 1H), 3.28 (td, J = 13.2, 3.9 Hz, 1H), 1.46 (s, 6H), 1.31 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
tert-ブチルN-(2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-イル)カルバメートの合成:50mL三つ口丸底フラスコに、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-アミン(85mg、0.314mmol、1当量)、DCM(3mL)、TEA(48mg、0.474mmol、1.51当量)を入れた。これに続いてジ-tert-ブチルジカルボネート(82mg、0.376mmol、1.20当量)のDCM(0.5mL)中溶液を0℃で添加した。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。次いで、反応物を、飽和NaHCO水溶液50mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液をジクロロメタン2×30mLで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/3)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、tert-ブチルN-(2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-イル)カルバメート65mg(55.83%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-242-5:(ES,m/z):371[M+H]。H-NMR-BLV-CY-242-5: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.40 (s, 1H), 5.31 (brs, 1H), 4.30 (s, 1H), 4.01-3.96 (m, 2H), 3.77 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.68 (dd, J = 11.4, 2.7 Hz, 1H), 3.54 (td, J = 12.0, 3.0 Hz, 1H), 3.27 (td, J = 12.9, 3.9 Hz, 1H), 1.60 (d, J = 7.8 Hz, 6H), 1.41 (s, 9H), 1.31 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
tert-ブチルN-(2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-イル)カルバメートの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した20mLマイクロ波チューブに、tert-ブチルN-(2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-イル)カルバメート(65mg、0.175mmol、1当量)、ジオキサン(3mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(86mg、0.352mmol、2.01当量)、Pd(dppf)Cl(13mg、0.018mmol、0.10当量)、KCO(48mg、0.347mmol、1.98当量)、HO(0.3mL)を入れた。最終反応混合物に100℃で1時間マイクロ波放射を照射した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.05%HCOOH=40%からCHCN/0.05%HCOOH=50%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、tert-ブチルN-(2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-イル)カルバメート50mg(63.04%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-242-4:(ES,m/z):371[M+H]
【0134】
2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-アミンの合成:50mL丸底フラスコに、tert-ブチルN-(2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-イル)カルバメート(50mg、0.110mmol、1当量)、MeOH(1mL)を入れた。上記にMeOH中HCl(g)(1mL)を室温で導入した。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。これにより、2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-アミン7.1mg(18.23%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-242-0:(ES,m/z):353[M+H]。H-NMR-BLV-CY-242-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.70 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.02 (s, 1H), 4.74 (brs, 1H), 4.29 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 4.11 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 3.91 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.81 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.67 (t, J = 10.5 Hz, 1H), 3.48 (t, J = 12.3 Hz, 1H), 1.83 (s, 6H), 1.43 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例CY-243:2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパンアミドの調製
2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパンアミドの合成:50mL三つ口丸底フラスコに、2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパンニトリル(40mg、0.110mmol、1当量)、MeOH(1mL)、DCM(1mL)、KOH(25%)(0.15mL)を入れた。これに続いてH(30%)(50mg、0.441mmol、4.0当量)を0℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を油浴中50℃で2時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.05%HCOOH=35%からCHCN/0.05%HCOOH=50%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパンアミド20mg(47.63%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-243-0:(ES,m/z):381[M+H]。H-NMR-BLV-CY-243-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.26 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 6.68 (s, 1H), 4.66 (brs, 1H), 4.21 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.05 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.86 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.63 (td, J = 12.3, 3.3 Hz, 1H), 3.39 (dd, J = 13.2, 4.2 Hz, 1H), 1.66 (s, 6H) , 1.39 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
実施例CY-244:2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン酸の調製
2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン酸の合成:8mLフラスコに、2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパンニトリル(150mg、0.414mmol、1当量)、HCl(4mL)、CHCOOH(1mL)を入れた。得られた溶液を油浴中80℃で15時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.05%NHHCO=50%からCHCN/0.05%NHHCO=60%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、2-メチル-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン酸4.4mg(2.79%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-244-0:(ES,m/z):382[M+H]。H-NMR-BLV-CY-244-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.40-8.15 (m, 2H), 8.08 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.69 (s, 1H), 4.67 (brs, 1H), 4.22 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.06 (dd, J = 11.1, 3.0 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.78 (dd, J = 14.1, 2.7 Hz, 1H), 3.64 (td, J = 12.0, 2.4 Hz, 1H), 3.39 (td, J = 12.9, 3.6 Hz, 1H), 1.67 (s, 6H) , 1.37 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例CY-245:(3R)-4-[6-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの調製
メチル2-メチル-2-[2-メチル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパノエートの合成:50mL丸底フラスコに、(3R)-4-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)-3-メチルモルホリン(1g、4.030mmol、1当量)、メチル2-メチルプロパノエート(0.41g、4.030mmol、1.00当量)を入れた。これに続いてTol(10mL)を0℃で攪拌しながら添加した。これにNaHMDS(2.8mL、1.4当量)を0℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を室温で1時間攪拌した。次いで、反応物を、NHCl水溶液50mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル2×100mLで抽出した。合わせた有機層をブライン2×100mlで洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:100)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、メチル2-メチル-2-[2-メチル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパノエート500mg(42.29%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-245-1:(ES,m/z):314[M+H]。H-NMR-BLV-CY-245-1: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 6.56 (s, 1H), 4.47 (brs, 1H), 4.11-3.95 (m, 2H), 3.83-3.66 (m, 5H), 3.56 (td, J = 11.9, 3.0 Hz, 1H), 3.31-3.23 (m, 1H), 1.53 (s, 6H), 1.34-1.27 (m, 3H).
2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパン-1-オールの合成:50mL三つ口丸底フラスコに、メチル2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパノエート(400mg、1.275mmol、1当量)を入れた。これに続いてTHF(10mL)を-60℃で攪拌しながら添加した。これに水素化アルミニウムリチウム(THF中1.0M)(10mL、0.319mmol、5当量)を-60℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を-60℃で1時間攪拌した。次いで、反応物を、NHCl水溶液60mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル2×100mLで抽出した。有機層をブライン2×150mLで洗浄した。EA混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。これにより、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパン-1-オール270mg(74.12%)が無色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-245-2:(ES,m/z):286[M+H]
【0135】
(3R)-4-[2-クロロ-6-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:25mL丸底フラスコに、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-2-メチルプロパン-1-オール(400mg、1.400mmol、1当量)を入れた。これに続いてDMF(5mL)を0℃で攪拌しながら添加した。これにNaH(100.77mg、4.199mmol、3.00当量)を0℃で10分間攪拌しながら添加した。混合物にMeI(298.01mg、2.100mmol、1.5当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で4時間攪拌した。次いで、反応物を、NaHCO 100mLを添加することによってクエンチし、酢酸エチル2×50mLで抽出した。有機層をブライン2×50mLで洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。これにより、(3R)-4-[2-クロロ-6-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン270mg(64.34%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-245-3:(ES,m/z):300[M+H]
【0136】
(3R)-4-[6-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、(3R)-4-[2-クロロ-6-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(200mg、0.667mmol、1当量)、Pd(dppf)Cl(97.63mg、0.133mmol、0.2当量)、NaCO(141.41mg、1.334mmol、2.0当量)、DME(5mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(260.55mg、1.067mmol、1.6当量)、HO(0.5mL)を入れた。得られた溶液を90℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-4-[6-(1-メトキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(FA塩)40mg(15.72%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-245-0:(ES,m/z):382[M+H]。H-NMR-BLV-CY-245-0: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 9.68 (s, 1H), 8.47 (brs, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.51-7.45 (m, 2H), 6.50 (s, 1H), 4.59 (brs, 1H), 4.22-4.06 (m, 2H), 3.93-3.77 (m, 2H), 3.75-3.59 (m, 3H), 3.46-3.37 (m, 1H), 3.35 (s, 3H), 1.49-1.35 (m, 9H).
実施例CY-246:N-[(3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル]-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの調製
(R)-N-(2-フルオロ-2-メチルプロピル)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-アミンの合成:40mL丸底フラスコに、(3R)-4-[3-クロロ-5-(メチルスルファニル)フェニル]-3-メチルモルホリン(300mg、1当量)、2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-アミン塩酸塩(205.94mg、1.4当量)、TEA(350.96mg、3.0当量)、EtOH(4mL)を入れた。得られた溶液を70℃で一晩攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 9分以内で0.1%NH.HO:MeCN=55%から0.1%NH.HO:MeCN=65%まで増加によって精製した。これにより、(R)-N-(2-フルオロ-2-メチルプロピル)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-アミン200mgが白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-246-1:(ES,m/z):315[M+H]
【0137】
N-[(3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル]-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、(R)-N-(2-フルオロ-2-メチルプロピル)-6-(3-メチルモルホリノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-アミン(150mg、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(174.84mg、1.5当量)、Pd(PPh(110.40mg、0.2当量)、CuMeSal(307.69mg、3.0当量)、ジオキサン(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、N-[(3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル]-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミン41mgが白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-246-0:(ES,m/z):385[M+H]。H-NMR-BLV-CY-246-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.29 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.51-7.47 (m, 2H), 6.89 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.52 (s, 1H), 4.56-4.45 (m, 1H), 4.12 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 4.01 (dd, J = 11.5, 3.8 Hz, 1H), 3.82 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.78-3.70 (m, 2H), 3.70-3.53 (m, 2H), 3.27 (dd, J = 12.8, 3.9 Hz, 1H), 1.45 (s, 3H), 1.38 (s, 3H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例CY-247:N-エチル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの調製
N-エチル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミンの合成:40mLバイアルに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(1g、3.850mmol、1当量)、エチルアミン塩酸塩(0.94g、3.0当量)、DIEA(1g、2.0当量)、i-PrOH(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で2日間攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 10分以内で0.1%HCOOH:MeCN=40%から0.1%HCOOH:MeCN=55%まで増加によって精製した。これにより、N-エチル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン380mgが黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-247-1:(ES,m/z):269[M+H]。H-NMR-BLV-CY-247-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 5.07 (s, 1H), 4.61 (brs, 1H), 4.33-4.23 (m, 1H), 4.03-3.88 (m, 2H), 3.80-3.68 (m, 2H), 3.57 (td, J = 12.3, 3.0 Hz, 1H), 3.30-3.15 (m, 3H), 2.48 (s, 3H), 1.31-1.20 (m, 6H).
N-エチル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、N-エチル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン(200mg、0.745mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(272.86mg、1.118mmol、1.5当量)、Pd(PPh(172.23mg、0.149mmol、0.2当量)、CuMeSal(479.99mg、2.236mmol、3.0当量)、ジオキサン(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、N-エチル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミン30mg(12.0%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-247-0:(ES,m/z):339[M+H]。H-NMR-BLV-CY-247-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.25 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.60 (s, 1H), 4.53 (brs, 1H), 4.07-3.98 (m, 2H), 3.87-3.73 (m, 2H), 3.67-3.55 (m, 1H), 3.50-3.42 (m, 2H), 3.29-3.23 (m, 1H), 1.37-1.23 (m, 6H).
実施例CY-248:N-(シクロプロピルメチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの調製
N-(シクロプロピルメチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミンの合成:40mLバイアルに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(1g、3.850mmol、1当量)、アミノメチルシクロプロパン(0.82g、3.0当量)、DIEA(1g、2.0当量)、i-PrOH(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で2日間攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 10分以内で0.1%HCOOH:MeCN=40%から0.1%HCOOH:MeCN=55%まで増加によって精製した。これにより、N-(シクロプロピルメチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン240mgが黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-248-1:(ES,m/z):295[M+H]
【0138】
N-(シクロプロピルメチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、N-(シクロプロピルメチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン(200mg、0.679mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(248.73mg、1.019mmol、1.5当量)、Pd(PPh(156.99mg、0.136mmol、0.2当量)、CuMeSal(437.54mg、2.038mmol、3.00当量)、ジオキサン(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、N-(シクロプロピルメチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミン24mg(10%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-248-0:(ES,m/z):365[M+H]。H-NMR-BLV-CY-248-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.26 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 5.63 (s, 1H), 4.95-4.91 (m, 1H), 4.53 (brs, 1H), 4.02 (d, J = 12.5 Hz, 2H), 3.89-3.73 (m, 2H), 3.67-3.54 (m, 1H), 3.29-3.22 (m, 2H), 1.32 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.17 (s, 1H), 0.62-0.52 (m, 2H), 0.35-0.29 (m, 2H).
実施例CY-249:N-[(3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル]-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの調製
N-[(3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル]-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミンの合成:40mLバイアルに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(1g、3.850mmol、1当量)、1-(3,3-ジフルオロシクロブチル)メタンアミン(0.51g、4.235mmol、1.1当量)、CsCO(2.51g、7.700mmol、2.0当量)、i-PrOH(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で一晩攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 9分以内で0.1%NH.HO:MeCN=50%から0.1%NH.HO:MeCN=68%まで増加によって精製した。これにより、N-[(3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル]-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン180mg(13.57%)が褐色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-249-1:(ES,m/z):345[M+H]
【0139】
N-[(3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル]-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、N-[(3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル]-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン(150mg、0.436mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(159.46mg、0.653mmol、1.5当量)、Pd(PPh(100.65mg、0.087mmol、0.2当量)、CuMeSal(280.52mg、1.307mmol、3.0当量)、ジオキサン(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、N-[(3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル]-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミン16mg(8.91%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-249-0:(ES,m/z):415[M+H]。H-NMR-BLV-CY-249-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.26 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.64 (s, 1H), 4.52 (brs, 1H), 4.08-3.97 (m, 2H), 3.89-3.74 (m, 2H), 3.69-3.55 (m, 3H), 3.27 (dd, J = 12.5, 3.9 Hz, 1H), 2.78-2.30 (m, 5H), 1.33 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例CY-250:N-シクロプロピル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの調製
N-シクロプロピル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミンの合成:40mLバイアルに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(1g、3.850mmol、1当量)、シクロプロパンアミン(0.66g、11.550mmol、3.0当量)、DIEA(1g、2.0当量)、i-PrOH(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で2日間攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 10分以内で0.1%HCOOH:MeCN=40%から0.1%HCOOH:MeCN=55%まで増加によって精製した。これにより、N-シクロプロピル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン130mgが黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-250-1:(ES,m/z):281[M+H]。H-NMR-BLV-CY-250-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ5.49 (s, 1H), 5.13 (s, 1H), 4.42-4.28 (m, 1H), 3.98 (td, J = 12.9, 3.5 Hz, 2H), 3.84-3.69 (m, 2H), 3.60 (td, J = 11.8, 3.2 Hz, 1H), 3.24 (td, J = 12.9, 4.0 Hz, 1H), 2.51-2.43 (m, 4H), 1.30 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.84-0.75 (m, 2H), 0.62-0.53 (m, 2H).
N-シクロプロピル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した8mLマイクロ波に、N-シクロプロピル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン(100mg、0.357mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(130.59mg、0.535mmol、1.5当量)、Pd(PPh(82.43mg、0.071mmol、0.2当量)、CuMeSal(229.72mg、1.070mmol、3.0当量)、ジオキサン(4mL)を入れた。得られた溶液を110℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、N-シクロプロピル-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミン6mg(4.8%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-250-0:(ES,m/z):351[M+H]。H-NMR-BLV-CY-250-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.25 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.87 (s, 1H), 4.58 (brs, 1H), 4.07 (t, J = 12.5 Hz, 2H), 3.88-3.80 (m, 2H), 3.65 (td, J = 11.8, 3.2 Hz, 1H), 3.38-3.35 (m, 1H), 2.67-2.60 (m, 1H), 1.36 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.89-0.83 (m, 2H), 0.64-0.59 (m, 2H).
実施例CY-251:N-(3,3-ジフルオロシクロブチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの調製
N-(3,3-ジフルオロシクロブチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した100mL丸底フラスコに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(1g、3.850mmol、1当量)、3,3-ジフルオロシクロブタン-1-アミン(0.62g、5.775mmol、1.5当量)、Pd(OAc)(86.43mg、0.385mmol、0.10当量)、キサントホス(0.45g、0.770mmol、0.2当量)、CsCO(2.51g、7.700mmol、2.0当量)、ジオキサン(20mL)を入れた。得られた溶液を90℃で4時間攪拌した。固体を濾別した。合わせた有機層を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(20:80)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、N-(3,3-ジフルオロシクロブチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン240mg(18.87%)が褐色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-251-1:(ES,m/z):331[M+H]
【0140】
N-(3,3-ジフルオロシクロブチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、N-(3,3-ジフルオロシクロブチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-アミン(150mg、0.454mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(166.23mg、0.681mmol、1.50当量)、Pd(PPh(104.92mg、0.091mmol、0.2当量)、CuMeSal(292.42mg、1.362mmol、3.0当量)、ジオキサン(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で1時間攪拌した。これにより、N-(3,3-ジフルオロシクロブチル)-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-アミン7mg(3.85%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-251-0:(ES,m/z):401[M+H]。H-NMR-BLV-CY-251-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.27 (s, 1H), 8.00 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 5.63 (s, 1H), 4.54 (brs, 1H), 4.39 (brs, 1H), 4.04 (dd, J = 10.9, 3.4 Hz, 2H), 3.92-3.72 (m, 2H), 3.70-3.57 (m, 1H), 3.27 (dd, J = 12.4, 3.7 Hz, 1H), 3.17-3.01 (m, 2H), 2.71-2.50 (m, 2H), 1.33 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例CY-252:(3R)-4-[6-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの調製
(3R)-4-[6-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:50mL丸底フラスコに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(800mg、3.080mmol、1当量)、3,3-ジフルオロピロリジン塩酸塩(884.30mg、6.160mmol、2.0当量)、DIEA(1194.16mg、9.240mmol、3.0当量)、i-PrOH(15mL)を入れた。得られた溶液を100℃で2日間攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 8分以内で0.1%HCOOH:MeCN=40%から0.1%HCOOH:MeCN=55%まで増加によって精製した。これにより、(3R)-4-[6-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン300mg(29.48%)が黄色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-252-1:(ES,m/z):331[M+H]。H-NMR-BLV-CY-252-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 5.00 (s, 1H), 4.35-4.25 (m, 1H), 3.99-3.67 (m, 8H), 3.57 (td, J = 11.8, 3.1 Hz, 1H), 3.21 (td, J = 12.7, 3.9 Hz, 1H), 2.53-2.39 (m, 5H), 1.27 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
(3R)-4-[6-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、(3R)-4-[6-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(200mg、0.605mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(221.64mg、0.908mmol、1.50当量)、Pd(PPh(139.90mg、0.121mmol、0.2当量)、CuMeSal(389.89mg、1.816mmol、3.0当量)、ジオキサン(10mL)を入れた。得られた溶液を110℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-4-[6-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン38mg(15.7%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-252-0:(ES,m/z):401[M+H]。H-NMR-BLV-CY-252-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm): δ 11.70 (s, 1H), 8.29 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 5.68 (s, 1H), 4.55 (brs, 1H), 4.13-3.91 (m, 4H), 3.85-3.73 (m, 3H), 3.65 (dd, J = 11.8, 3.0 Hz, 1H), 3.51 (td, J = 13.2, 2.4 Hz, 1H), 3.18 (td, J = 12.9, 3.9 Hz, 1H), 2.63-2.55 (m, 2H), 1.22 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例CY-253:(3R)-3-メチル-4-[6-(モルホリン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリンの調製
(3R)-3-メチル-4-[2-(メチルスルファニル)-6-(モルホリン-4-イル)ピリミジン-4-イル]モルホリンの合成:40mLバイアルに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(500mg、1.925mmol、1当量)、モルホリン(184.47mg、2.117mmol、1.1当量)、DIEA(746.35mg、5.775mmol、3.0当量)、i-PrOH(10mL)を入れた。得られた溶液を90℃で2日間攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 8分以内で0.1%HCOOH:MeCN=40%から0.1%HCOOH:MeCN=55%まで増加によって精製した。これにより、(3R)-3-メチル-4-[2-(メチルスルファニル)-6-(モルホリン-4-イル)ピリミジン-4-イル]モルホリン200mg(33.4%)が褐色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-232-1:(ES,m/z):311[M+H]
【0141】
(3R)-3-メチル-4-[6-(モルホリン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、(3R)-3-メチル-4-[2-(メチルスルファニル)-6-(モルホリン-4-イル)ピリミジン-4-イル]モルホリン(200mg、0.644mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(235.91mg、0.966mmol、1.5当量)、Pd(PPh(74.45mg、0.064mmol、0.1当量)、CuMeSal(276.66mg、1.289mmol、2.0当量)、ジオキサン(10mL)を入れた。得られた溶液を100℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-3-メチル-4-[6-(モルホリン-4-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリン20mg(8.2%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-253-0:(ES,m/z):381[M+H]。H-NMR-BLV-CY-253-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.59 (brs, 1H),8.27 (s, 1H), 8.02 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 5.85 (s, 1H), 4.69-4.57 (m, 1H), 4.16-4.00 (m, 2H), 3.90-3.75 (m, 6H), 3.75-3.58 (m, 5H), 3.31-3.24 (m, 1H), 1.34 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例CY-254:(3R)-3-メチル-4-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリンの調製
(3R)-3-メチル-4-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]モルホリンの合成:40mLバイアルに、(3R)-4-[6-クロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]-3-メチルモルホリン(500mg、1.925mmol、1当量)、1-メチルピペラジン(212.09mg、2.117mmol、1.1当量)、DIEA(746.35mg、5.775mmol、3.0当量)、i-PrOH(10mL)を入れた。得られた溶液を90℃で2日間攪拌した。粗生成物をフラッシュ分取HPLC 8分以内で0.1%HCOOH:MeCN=40%から0.1%HCOOH:MeCN=55%まで増加によって精製した。これにより、(3R)-3-メチル-4-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]モルホリン370mg(59.42%)が褐色油として得られた。LC-MS-BLV-CY-254-1:(ES,m/z):324[M+H]。H-NMR-BLV-CY-254-1: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 5.25 (s, 1H), 4.38-4.26 (m, 1H), 3.98 (dd, J = 11.1, 3.6 Hz, 1H), 3.89(dd, J = 13.2, 3.0 Hz, 1H), 3.79-3.69 (m, 2H), 3.62-3.52 (m, 5H), 3.20 (td, J = 12.7, 3.9 Hz, 1H), 2.49-2.46 (m, 7H), 2.35 (s, 3H), 1.26 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
(3R)-3-メチル-4-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリンの合成:不活性窒素雰囲気で維持した40mLマイクロ波に、(3R)-3-メチル-4-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4-イル]モルホリン(200mg、0.618mmol、1当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(226.40mg、0.927mmol、1.5当量)、Pd(PPh(71.45mg、0.062mmol、0.1当量)、CuMeSal(265.50mg、1.237mmol、2.0当量)、ジオキサン(10mL)を入れた。得られた溶液を100℃で1時間攪拌した。粗生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、(3R)-3-メチル-4-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]モルホリン6mg(2.48%)が白色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-254-0:(ES,m/z):394[M+H]。H-NMR-BLV-CY-254-0: (300 MHz, d6-DMSO, ppm) δ 11.70 (s, 1H), 8.28 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.15 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 5.92 (s, 1H), 4.59 (brs, 1H), 4.07 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.96 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.78-3.75 (m, 1H), 3.69-3.63 (m, 5H), 3.54-3.45 (m, 1H), 3.16 (td, J = 12.4, 3.6 Hz, 1H), 2.43-3.40 (m, 4H), 2.23 (s, 3H), 1.21(d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例CY-257-0:2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オールの調製
1-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)エタン-1-オンの合成:不活性窒素雰囲気でパージおよび維持した250mL三つ口丸底フラスコに、メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート(5g、24.153mmol、1当量)、THF(120mL)を入れた。これに続いてCHMgBr(3M)(13mL、39.0mmol、1.61当量)を-78℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を液体窒素浴中-78℃で1.5時間攪拌した。次いで、反応物を、0℃未満で、ブライン40mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液をHO 140mLで希釈した。得られた溶液を酢酸エチル2×150mLで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/30)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、1-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)エタン-1-オン3.9g(84.53%)が黄色油として得られた。H-NMR-BLV-CY-230-4: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 7.85 (s, 1H), 2.70 (s, 3H).
1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]エタン-1-オンの合成:250mL三つ口丸底フラスコに、1-(2,6-ジクロロピリミジン-4-イル)エタン-1-オン(2.9g、15.182mmol、1当量)、DCM(60mL)、TEA(2.0g、19.765mmol、1.30当量)を入れた。これに続いて(3R)-3-メチルモルホリン(1.7g、16.807mmol、1.11当量)を0℃で攪拌しながら滴加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。得られた混合物を濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/15~1/9)を使用するシリカゲルカラムに適用した。これにより、1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]エタン-1-オン1.58g(40.70%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-230-6:(ES,m/z):256[M+H]。H-NMR-BLV-CY-230-6: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 7.00 (s, 1H), 4.33 (brs, 1H), 4.13-4.09 (m, 1H), 4.05-4.00 (m, 1H), 3.80 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1H), 3.54 (td, J = 12.3, 3.0 Hz, 1H), 3.32 (td, J = 12.9, 3.0 Hz, 1H), 2.63 (s, 3H), 1.35 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オールの合成:100mL三つ口丸底フラスコに、1-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]エタン-1-オン(1.58g、6.179mmol、1当量)、THF(20mL、246.860mmol、39.95当量)を入れた。これに続いてTMSCF(4.4g、30.943mmol、5.01当量)を0℃で攪拌しながら滴加した。これにTBAF(16mg、0.061mmol、0.01当量)およびCsF(188mg、1.238mmol、0.20当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で6時間攪拌した。これにTBAF(0.81g、3.098mmol、0.50当量)を添加した。得られた溶液を室温で15時間攪拌した。次いで、反応物を、水/氷100mLを添加することによってクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル2×100mLで抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.05%HCOOH=60%からCHCN/0.05%HCOOH=70%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール1.7g(84.47%)が黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-230-7:(ES,m/z):326[M+H]。H-NMR-BLV-CY-230-7: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 6.46 (s, 1H), 5.38 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 4.36 (brs, 1H), 4.05 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 2H), 3.83 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 3.73 (dd, J = 11.7, 3.3 Hz, 1H), 3.59 (td, J = 11.7, 3.0 Hz, 1H), 3.35 (td, J = 13.2, 3.9 Hz, 1H), 1.68 (s, 3H), 1.37 (dd, J = 6.9, 4.5 Hz, 3H).
1,1,1-トリフルオロ-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オールの合成:20mLマイクロ波チューブに、2-[2-クロロ-6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]ピリミジン-4-イル]-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール(100mg、0.307mmol、1当量)、DME(4mL)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(113mg、0.463mmol、1.51当量)、Pd(dppf)Cl(23mg、0.031mmol、0.10当量)、KCO(85mg、0.615mmol、2.00当量)、HO(0.4mL)を入れた。最終反応混合物に100℃で40分間マイクロ波放射を照射した。粗生成物を以下の条件(IntelFlash-1)でフラッシュ分取HPLCによって精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、CHCN/0.05%NH.HO=45%からCHCN/0.05%NH.HO=55%まで増加;検出器、254nm&220nm。これにより、1,1,1-トリフルオロ-2-[6-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-2-[1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル]ピリミジン-4-イル]プロパン-2-オール40mg(31.98%)が淡黄色固体として得られた。LC-MS-BLV-CY-257-0:(ES,m/z):408[M+H]。H-NMR-BLV-CY-257-0: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.31 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 4.66 (brs, 1H), 4.26 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 4.09 (dd, J = 11.4, 3.9 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.80 (dd, J = 11.4, 2.7 Hz, 1H), 3.66 (t, J = 11.1 Hz, 1H), 3.44 (td, J = 12.0, 2.1 Hz, 1H), 1.84 (s, 3H) , 1.40 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
実施例A:以下の化合物を、一般的スキームおよび上記の実施例に開示されるものと実質的に同一、同様または類似の方法によって調製する。
【0142】
【表1】
【0143】
生物学的実施例1:酵素ATR
インビトロ酵素アッセイに使用するためのATRを、以下の緩衝液(25mM HEPES(pH7.4)、2mM MgCl、250mM NaCl、0.5mM EDTA、0.1mM NaVO、10%v/vグリセロールおよび0.01%v/v Tween20)に含有されるATR(Tibbetts RSら、1999、Genes Dev.13:152~157)のアミノ酸400~480に対するウサギポリクローナル抗血清による免疫沈降によって、HeLa核抽出物(CIL Biotech、Mons、ベルギー)から得た。プロテインA-セファロースビーズ(Sigma、番号P3476)と1時間インキュベートし、次いで、遠心分離を通してビーズを回収することによって、核抽出物からATR-抗体複合体を単離した。96ウェルプレートのウェルで、10個のATR含有セファロースビーズを、阻害剤の存在下または非存在下、ATRアッセイ緩衝液(50mM HEPES(pH7.4)、150mM NaCl、6mM MgCl、4mM MnCl、0.1mM NaVO、0.1mM DTTおよび10%(v/v)グリセロール)中37℃で、1μgの基質グルタチオンSトランスフェラーゼ-p53N66(グルタチオントランスフェラーゼに融合したp53のNH末端66アミノ酸を大腸菌(E.coli)で発現させた)とインキュベートした。穏やかに振盪しながら10分後、ATPを最終濃度3μMまで添加し、反応を37℃でさらに1時間続けた。IOOμι PBSを添加することによって反応を停止し、反応物を白色不透明グルタチオンコーティング96ウェルプレート(NUNC番号436033)に移し、4℃で一晩インキュベートした。次いで、このプレートをPBS/0.05%>(v/v)Tween20で洗浄し、ドライブロッティングし、ホスホ-セリン15 p53(16G78)抗体(Cell Signaling Technology、番号9286)を使用して標準的なELISA(酵素結合免疫吸着測定法)技術によって分析した。ヤギ抗マウス西洋ワサビペルオキシダーゼコンジュゲート二次抗体(Pierce、番号31430)と組み合わせて、リン酸化グルタチオンS-トランスフェラーゼ-pSSNee基質の検出を実施した。増強化学発光溶液(NEN、Boston、MA)を使用してシグナルを生成し、TopCount(Packard、Meriden CT)プレートリーダーを介して化学発光検出を行った。次いで、得られた計算値%>酵素活性(Activity Base、IDBS)を使用して、化合物のIC50値を決定した(IC50は酵素活性の50%が阻害される濃度とみなされる)。
【0144】
以下の表は、本発明の一定の化合物のIC50値を列挙している。
【0145】
【表2】
【0146】
生物学的実施例2:細胞アッセイ-ATR
ATMおよびATRは、DNA損傷に対する別個のおよび重複した応答を有する。これらは一緒に参与し、応答が協調されるに違いない。両経路とも電離放射線によって活性化され得るが、ATRのみUVによって活性化される。UV処置はハイスループット細胞アッセイに使用するには実用的ではないので、UV模倣4NQ0(Sigma)を選択してATR DNA損傷応答経路を活性化した。ATRの下流プロテインキナーゼであるChk1は、DNA損傷チェックポイント制御において重要な役割を果たす。Chk1の活性化は、Ser317およびSer345(ATRによるリン酸化/活性化の優先的標的とみなされる)のリン酸化を伴う。このアッセイは、化合物およびUV模倣4NQ0による処置後のHT29結腸腺癌細胞におけるChk1(Ser345)のリン酸化の減少を測定する。Labcyte Echo Acoustic分注機器を使用して、100%DMSOに希釈し、次いで、アッセイ培地(EMEM、10%FCS、1%グルタミン)にさらに希釈することによって、化合物用量範囲を作成した。細胞を384ウェルCostarプレート中、40μlのEMEM、10%FCS、1%グルタミン中1ml当たり9×10個細胞で蒔き、24時間増殖させた。化合物を添加した後、細胞を60分間インキュベートした。次いで、Labcyte Echoを使用して、最終濃度3μM 4NQ0(100%DMSOに調製)を添加し、細胞を60分間インキュベートした。次いで、40μlの3.7%v/vホルムアルデヒド溶液を20分間添加することによって、細胞を固定した。固定を取り除いた後、細胞をPBSで洗浄し、0.1%Triton(商標)X-100を含有する40μEのPBSで透過処理した。次いで、細胞を洗浄し、15μl一次抗体溶液(pChk1 Ser345)を添加し、プレートを4℃で一晩インキュベートした。次いで、一次抗体を洗い落とし、20μl二次抗体溶液(ヤギ抗ウサギAlexa Fluor 488、Invitrogen)および1μM Hoechst 33258(Invitrogen)を室温で90分間添加する。プレートを洗浄し、40μlのPBSを入れたままにする。次いで、プレートを、ArrayScan Vti機器で読み取って、染色強度を決定し、用量反応を得て、これを使用して化合物のIC50値を決定した。
【0147】
生物学的実施例3:ATM欠損結腸直腸がんLoVo細胞株におけるインビトロ抗増殖アッセイ
PerkinElmer ATPlite(商標)Luminescence Assay Systemによって、細胞抗増殖をアッセイした。手短に述べれば、種々の試験がん細胞株を、Costar 96ウェルプレート中1ウェル当たり約1×10個細胞の密度で蒔き、5%FBSを補充した培地中で約72時間、様々な濃度の化合物とインキュベートした。次いで、5mLの基質緩衝溶液を添加することによって、1つの凍結乾燥基質溶液バイアルにおいて復元を行い、溶液が均質になるまで穏やかに攪拌した。約50μLの哺乳動物細胞溶解溶液を、マイクロプレートの1ウェル当たり100μLの細胞懸濁液に添加し。プレートを約700rpmのオービタルシェーカー中で約5分間振盪した。この手順を使用して細胞を溶解し、ATPを安定化した。次に、50μLの基質溶液をウェルに添加し、マイクロプレートを約700rpmのオービタルシェーカー中で5分間振盪した。最後に、PerkinElmer TopCount(登録商標)Microplate Scintillation Counterによって発光を測定した。このようなアッセイを、一定範囲の用量の試験化合物で行って、本発明の化合物の細胞抗-抗増殖IC50の決定が可能になった。以下の表は、本発明の一定の化合物についていくつかのがん細胞株(5%FBS)のIC50値を列挙している。
【0148】
【表3】
【0149】
生物学的実施例4:マウスPK試験
化合物の薬物動態を、静脈内投与および経口投与を介してCD-1マウスで評価した。IV用量を頸静脈に緩徐ボーラスとして投与し、経口用量を経管栄養によって投与した。IV投与用の製剤は水中20%HPBCD中5%DMSOであり、PO製剤は2.5%DMSO、10%EtOH、20%Cremophor EL、67.5%D5Wであった。IVアームについてのPK時点は投与5分後、15分後、30分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、12時間後、24時間後であり、POアームについてのPK時点は投与15分後、30分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、12時間後、24時間後であった。各時点でおよそ0.03mLの血液を採取した。各試料の血液をEDTA-K2を含有するプラスチックマイクロ遠心管に移し、4℃の遠心分離機中4000gで5分間の遠心分離によって15分以内に血漿を回収した。血漿試料をポリプロピレンチューブに保管した。試料を分析前に-75±15℃の冷凍庫で保管した。LC-MS/MS法を使用して、血漿試料中の化合物の濃度を分析した。WinNonlin(Phoenix(商標)、バージョン6.1)または他の同様のソフトウェアを、薬物動態計算に使用した。血漿濃度対時間データから可能なら、以下の薬物動態パラメータを計算した:IV投与:C、CL、V、T1/2、AUCinf、AUClast、MRT、回帰ポイント数;PO投与:Cmax、Tmax、T1/2、AUCinf、AUClast、F%、回帰ポイント数。平均、標準偏差などの記述統計を使用して、薬物動態データを記載した。寄与している科学者の自由裁量で、追加の薬物動態または統計分析を実施し、データ要約に記録した。po、10mg/kgの経口投与のAUClastを以下の表に示す。
【0150】
【表4】