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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】来訪者対応システム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20230301BHJP
   H04M 9/00 20060101ALI20230301BHJP
   H04M 3/42 20060101ALI20230301BHJP
   H04M 1/72 20210101ALI20230301BHJP
【FI】
H04M11/00 302
H04M9/00 H
H04M3/42 Z
H04M1/72
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019066753
(22)【出願日】2019-03-29
(65)【公開番号】P2020167538
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136630
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 祐啓
(74)【代理人】
【識別番号】100201514
【弁理士】
【氏名又は名称】玉井 悦
(72)【発明者】
【氏名】白井 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】水城 元宏
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-063400(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0198287(US,A1)
【文献】特開2017-038359(JP,A)
【文献】特開2016-082419(JP,A)
【文献】特開2010-278984(JP,A)
【文献】特開2008-147768(JP,A)
【文献】特開2009-263892(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B23/00-31/00
H04B7/24-7/26
H04M1/00
1/24-3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-11/10
99/00
H04N7/18
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住戸の玄関付近に設けられた情報コードと、インターホンの玄関子機と、来訪者が居住者を呼び出す来訪者端末と、来訪者からの呼び出しに住戸の居住者が応答する居住者端末と、外部ネットワークに配置されたクラウドサーバと、を備え、
前記情報コードが、住戸の識別情報を含み、
前記来訪者端末が前記情報コードを読み取る読取手段と、前記クラウドサーバを介して前記居住者端末を呼び出す呼出手段を含み、
前記クラウドサーバが、前記住戸の識別情報に基づいて前記居住者端末を呼び出す呼出制御手段を含み、
前記玄関子機が、インターホンの居室親機を呼び出す呼出ボタンと、前記情報コードを表示する表示手段を含み、
前記表示手段は、前記呼出ボタンの操作に応じて前記情報コードを表示することを特徴とする来訪者対応システム。
【請求項2】
前記情報コードが、前記情報コードが生成された時刻を示すタイムスタンプを含み、
前記呼出制御手段は、前記タイムスタンプから所定の時間が経過した後に前記呼出手段による呼出が実施された場合に、呼出を無効化する請求項1に記載の来訪者対応システム。
【請求項3】
前記情報コードが住戸の位置情報を含み、
前記来訪者端末が、自身の位置情報を取得する位置情報取得手段を含み、
前記呼出制御手段は、前記住戸を中心とする所定の範囲外から前記呼出手段による呼出が実施された場合に、呼出を無効化する請求項1または2に記載の来訪者対応システム。
【請求項4】
前記居住者端末が、遠隔から住戸を開錠する開錠手段を含み、
前記開錠手段は、前記来訪者端末と前記居住者端末との間に通話路が形成されている間に、前記来訪者端末にワンタイムの開錠許可情報を送信する請求項1~3のいずれか一項に記載の来訪者対応システム。
【請求項5】
前記来訪者端末が、来訪者を含む来訪者映像を撮影する撮影手段を含み、
前記呼出手段は、呼出時に前記撮影手段を起動させ、撮影された前記来訪者映像を前記居住者端末に送信する請求項1~4のいずれか一項に記載の来訪者対応システム。
【請求項6】
前記クラウドサーバが、来訪者の顔認証に用いる画像を記憶する記憶手段と、前記画像に基づいて顔認証を実施する顔認証手段を含み、
前記呼出手段は、前記情報コード読取時または呼出時に前記撮影手段を起動させ、撮影された前記来訪者映像を前記クラウドサーバに送信し、
前記呼出制御手段は、顔認証が失敗した場合に呼出を無効化する請求項5に記載の来訪者対応システム。
【請求項7】
前記クラウドサーバが、来訪者が撮影された来訪者映像を記憶する記憶手段を含み、
前記呼出手段が、呼出時から通話終了まで前記撮影手段を稼働させるとともに撮影された前記来訪者映像を前記クラウドサーバに送信し、
前記記憶手段が、前記来訪者映像を記憶し、
前記記憶手段は、前記居住者端末からのアクセスのみを受け付ける請求項に記載の来訪者対応システム。
【請求項8】
前記開錠手段は、呼出から前記通話路が形成される前に、前記来訪者端末にワンタイムの開錠許可情報を送信する請求項4に記載の来訪者対応システム。
【請求項9】
前記クラウドサーバが、記憶手段を含み、
前記記憶手段が、前記来訪者端末を識別する識別情報と、前記来訪者端末による前記住戸の呼出可否と、を紐づけて記憶し、
前記呼出制御手段は、前記来訪者端末の識別情報に基づいてあらかじめ呼び出しが許可された前記住戸に紐づく前記居住者端末を呼び出す請求項1~4のいずれか一項に記載の来訪者対応システム。
【請求項10】
前記クラウドサーバが、記憶手段を含み、
前記記憶手段が、前記来訪者端末を識別する識別情報と、前記来訪者端末による前記居住者端末の呼出可否と、を紐づけて記憶し、
前記呼出制御手段は、前記来訪者端末の識別情報に基づいてあらかじめ呼び出しが許可された前記居住者端末を呼び出す請求項1~4のいずれか一項に記載の来訪者対応システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターホンの玄関子機を利用して外出中の居住者を呼び出す来訪者対応システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターホンの玄関子機からの呼出に、居住者が携行する携帯端末から応答できるインターホンシステムの技術が知られている。例えば、特許文献1には、来訪者が玄関子機の呼出ボタンを操作すると、居室親機および居住者の携帯電話を呼び出すことのできる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-81216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術によれば、居室親機と携帯端末が外部ネットワークを介して接続されていない場合、携帯端末を呼び出すことができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、玄関子機や居室親機が外部ネットワークに接続されていない場合であっても、インターホンの玄関子機を利用しつつ簡易な構成で居住者の携帯端末を呼び出すことのできる来訪者対応システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の来訪者対応システムは、住戸の玄関付近に設けられた情報コードと、来訪者が居住者を呼び出す来訪者端末と、来訪者からの呼び出しに住戸の居住者が応答する居住者端末と、外部ネットワークに配置されたクラウドサーバと、を備え、情報コードが、住戸の識別情報を含み、来訪者端末が情報コードを読み取る読取手段と、クラウドサーバを介して居住者端末を呼び出す呼出手段を含み、クラウドサーバが、住戸の識別情報に基づいて居住者端末を呼び出す呼出管理手段を含むことを特徴とする。
【0007】
玄関子機を設け、玄関子機がインターホンの居室親機を呼び出す呼出ボタンと情報コードを表示する表示手段を含み、該表示手段は、呼出ボタンの操作に応じて所定の情報コードを表示することとしても良い。
【0008】
また、情報コードは、玄関子機、居室親機のいずれかにおいて生成可能であり、居住者を呼び出す毎に変更されることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の来訪者対応システムによれば、玄関子機に表示された情報コードを利用し、来訪者端末から居住者端末を外部ネットワークに配置されたクラウドサーバを介して呼び出すことが可能であるため、外部ネットワークに接続されていないインターホンシステムであっても簡易に導入できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の来訪者対応システムの一実施形態を示す概略図である。
図2】来訪者対応システムの構成を示すブロック図である。
図3】(a)呼出情報テーブル、(b)呼出管理テーブルの例を示す模式図である。
図4】(a)情報コード表示画面、(b)呼出画面を示す模式図である。
図5】(a)来訪者端末側の呼出中画面、(b)居住者端末側の呼出中画面を示す模式図である。
図6】(a)来訪者端末側の通話中画面、(b)居住者端末側の通話中画面を示す模式図である。
図7】呼出が無効化された場合のエラー画面を示す模式図である。
図8】本発明の来訪者対応システムの動作を示すフローチャートである。
図9】(a)呼出情報テーブル、(b)呼出管理テーブルのその他の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を住戸の来訪者対応システムに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。図1,2に示すように、この実施形態の来訪者対応システム1は、住戸7の玄関付近に設けられた情報コード71と、来訪者P1が居住者P2を呼び出す来訪者端末6と、来訪者P1からの呼出に居住者P2が応答する居住者端末5と、外部ネットワークNに配置されたクラウドサーバ4から構成される。このとき、情報コード71は、玄関付近に紙などのシート状部材に印刷して貼付することができる。あるいは、住戸7の玄関に設置された玄関子機2の表示部25に出力することとしても良い。なお、来訪者端末6および居住者端末5は、来訪者P1や居住者P2が携行するスマートフォンやタブレット等の携帯情報端末を選択でき、居住者端末5および来訪者端末6は、基地局Aを介して外部ネットワークNに接続されている。
【0012】
玄関子機2は、通話手段としてのマイク23およびスピーカ24と、インターホンの居室親機3を呼び出す呼出ボタン26と、バーコードやQRコード(登録商標)等の情報コード71を表示する表示部25と、玄関子機2が他の外部機器と通信するためのインターフェース22と、玄関子機2を制御する制御手段としてのCPU21から構成される。
【0013】
来訪者端末6は、通話手段としてのマイク63およびスピーカ64と、操作画面や映像等を表示するモニタ65と、所望の映像を撮影可能なカメラ66と、来訪者端末6の位置情報を取得する位置情報取得部67と、居住者端末5を呼び出す呼出部68と、来訪者端末6が他の外部機器と通信するためのインターフェース62と、来訪者端末6を制御する制御部としてのCPU61から構成される。また、カメラ66は、情報コード71を読み取る読取手段および来訪者P1を撮影する撮影手段として機能する。
【0014】
居住者端末5は、通話手段としてのマイク53およびスピーカ54と、操作画面や映像等を表示するモニタ55と、所望の映像を撮影可能なカメラ56と、居住者端末5の位置情報を取得する位置情報取得部57と、来訪者端末6に応答する応答部58と、住戸を遠隔から開錠する開錠部59と、居住者端末5が他の外部機器と通信するためのインターフェース52と、居住者端末5を制御する制御部としてのCPU51から構成される。
【0015】
クラウドサーバ4は、来訪者端末6から受信した情報コード71に基づいて居住者端末5を呼び出す呼出制御部44と、来訪者P1の顔認証を実施する顔認証部45と、来訪者映像72を記憶する映像記憶手段としての記憶部43と、クラウドサーバ4が他の外部機器と通信するためのインターフェース42と、クラウドサーバ4を制御する制御部としてのCPU41から構成される。
【0016】
図3に示すように、記憶部43は、住戸7の識別情報と居住者端末5の呼出情報を紐づけて記憶する呼出情報テーブル73と、来訪者端末6による居住者端末5の呼出可否を記憶する呼出管理テーブル74の他、顔認証に用いる画像情報と、来訪者P1が撮影された来訪者映像を記憶している。なお、来訪者映像は、居住者端末5からのみアクセス可能であることが好ましい。また、この例では、住戸7の識別情報として玄関子機2の識別を採用しているが、居室親機3の識別情報も選択可能である。
【0017】
呼出情報テーブル73および呼出管理テーブル74に記憶する情報は、事前に登録しておくことが望ましい。ここで、例えば、来訪者端末6の呼出部68から玄関子機2の識別情報が「A001」である呼出がされた場合、呼出制御部44の呼出対象は、呼出情報「090-111-1111」の居住者端末5となる。ここで、呼出元の来訪者端末6の識別情報が「B001」である場合、呼出制御部44は、玄関子機2の識別情報「A001」である呼出の呼出可否が「許可」であるため、居住者端末5を呼び出す。一方、呼出元の来訪者端末6の識別情報が「B003」である場合、呼出制御部44は、玄関子機2の識別情報「A001」である呼出の呼出可否が「拒否」であるため、居住者端末5の呼出を実施しない。このように、呼出管理テーブル74を用いた場合には、例えば、事前に宅配業者等からの呼出を許可しておいたり、所定の来訪者P1からの呼出を拒否することが可能となる。
【0018】
図4(a)に示すように、玄関子機2の表示部25は、情報コード71を含む情報コード表示画面11を表示する。情報コード表示画面11は、玄関子機2または居室親機3等で生成し、表示部25に出力することが可能である。また、情報コード71としては、生成時のタイムスタンプと、住戸7の位置情報と、玄関子機2の識別情報の他、複数回の使用を禁止するワンタイム情報を含むことが好ましい。
【0019】
図4(b)に示すように、情報コード71を読み取った来訪者端末6のモニタ65は呼出画面12を表示する。そして、来訪者P1が「呼出」をタップすると、呼出部68は居住者端末5をクラウドサーバ4を介して呼び出す。
【0020】
図5(a)に示すように、呼出部68が居住者端末5を呼び出す間、来訪者端末6のモニタ65は呼出中画面13を表示する。また、呼出部68は、呼出中画面13が表示されている間、カメラ66を起動させ、撮影された来訪者映像72をクラウドサーバ4を介して居住者端末5に送信する。
【0021】
図5(b)に示すように、来訪者映像72を受信した居住者端末5は、呼出中画面14とともに来訪者映像72をモニタ55に表示する。このため、居住者P2は呼出元の来訪者P1を確認しつつ、応答するか否かを選択することができる。居住者P2が「応答」をタップすると、来訪者端末6および居住者端末5の間に通話路が開成される。
【0022】
通話路が開成されると、図6に示すように、来訪者端末6および居住者端末5の各々のモニタ65,55には、通話中画面15,16が表示される。通話中画面65,55の「終話」をタップすると通話路が閉じられ、終話となる。
【0023】
住戸7がスマートロック機能を搭載している場合、通話中画面16を、スマートロックの開錠部59として機能させることも可能である。居住者P2は、来訪者端末6との通話中に、通話中画面16の「開錠」をタップすることにより、クラウドサーバ4を介して来訪者端末6に一度だけ住戸7を開錠可能なワンタイムの開錠許可情報を送信することができる。あるいは、呼出中画面14に「開錠」アイコンを設け、来訪者端末6からの呼出を受信中に、開錠許可情報を送信する構成としても良い。この構成によれば、来訪者P1は、呼出中または通話中に、居住者P2の許可を得て住戸7を一度だけ開錠できるため、例えば、留守中であっても宅配業者に荷物を運び入れてもらうことができる。
【0024】
また、来訪者端末6の呼出部68は、「呼出」がタップされてから終話までの間にカメラ66を稼働させ、撮影された来訪者映像72をクラウドサーバ4に送信する。クラウドサーバ4では、受信した来訪者映像72を記憶部43に保存する。来訪者映像72には、居住者端末5のみがアクセスすることができる。例えば、図6(b)に示すように、居住者P2が来訪者P1の姿を確認しつつ通話できるよう、通話中画面16に来訪者映像72を表示することとしても良い。
【0025】
図7(a)は、タイムスタンプまたは位置情報に基づいて呼出が無効化された場合のエラー画面17を示す。呼出制御部44は、情報コード71からタイムスタンプを取得し、タイムスタンプから所定の時間が経過した後に呼出が実施された場合に、呼出を無効化し、居住者端末5の呼出を中止する。また、呼出の無効化を来訪者端末6に通知し、該通知を受信した来訪者端末6は、モニタ65にエラー画面17を表示する。このように構成することにより、居住者P2がいたずらに呼び出されることを防止できる。
【0026】
同様に、呼出制御部44は、情報コード71から住戸7の位置情報を取得し、住戸7の位置情報から所定のエリアの外部から呼出が行われた場合、呼出を無効化し、居住者端末5の呼出を中止する。また、呼出の無効化を来訪者端末6に通知し、該通知を受信した来訪者端末6は、モニタ65にエラー画面17を表示する。このように構成することにより、居住者宅の近くにいない来訪者P1からの呼出を阻止できる。
【0027】
図7(b)は、顔認証が失敗した場合のエラー画面18を示す。呼出部68は、情報コード71の読取時または呼出時にカメラ66を起動させ、呼出とともに撮影された来訪者映像72をクラウドサーバ4に送信する。クラウドサーバ4の呼出制御部44は、記憶部43から顔認証用の画像を読み出し、該画像に基づいて来訪者の顔認証を実施する。そして、認証が失敗した場合に、居住者端末5の呼出を無効化し、居住者端末5の呼出を中止する。また、呼出の無効化を来訪者端末6に通知し、該通知を受信した来訪者端末6は、モニタ65にエラー画面18を表示する。このように構成することにより、所定の来訪者P1からの呼出を制限することが可能となる。
【0028】
次に、上記構成の来訪者対応システム1の動作について図9に基づいて説明する。まず、来訪者P1が玄関子機2の呼出ボタン26を押下すると、タイムスタンプを含む情報コード71が表示部25に表示される(S1)。来訪者P1が来訪者端末6のカメラ66により情報コード71を読み取ると、来訪者端末6のモニタ65に呼出画面12が表示される。
【0029】
来訪者P1が「呼出」をタップすると、呼出部68がクラウドサーバ4を介して居住者端末5を呼び出す(S2)。このとき、呼出部68は、クラウドサーバ4に来訪者端末6の位置情報も送信する。来訪者端末6の呼出部68は、カメラ66を起動させて来訪者映像72の撮影を開始するとともに撮影した映像をクラウドサーバ4に送信し、クラウドサーバ4は、来訪者映像72の記憶を開始する(S3)。
【0030】
呼出制御部44は、呼出時の来訪者端末6の位置情報が、情報コード71から取得した住戸7の位置情報から所定のエリア内に無かった場合は(S4:No)、呼出を無効化し(S6)、来訪者P1の撮影および来訪者映像72の記憶を終了し(S12)、処理を終了する。呼出時の来訪者端末6の位置情報が、情報コード71から取得した住戸7の位置情報から所定のエリア内にあった場合は(S4:Yes)、次の処理に移行する。
【0031】
呼出制御部44は、タイムスタンプと呼出時刻を比較し、呼出時刻がタイムスタンプから所定の時間内で無かった場合は(S5:No)、呼出を無効化し(S6)、来訪者P1の撮影および来訪者映像72の記憶を終了し(S12)、処理を終了する。所定の時間内であった場合は(S5:Yes)、次の処理に移行する。
【0032】
呼出制御部44は、記憶部43から顔認証用の画像を読み出し、該画像に基づいて来訪者P1を認証する。認証が失敗した場合は(S5:No)、エラー画面18を表示するとともに呼出を無効化し(S6)、来訪者P1の撮影および来訪者映像72の記憶を終了し(S12)、処理を終了する。認証が成功した場合は(S5:Yes)、居住者端末5を呼び出す(S7)。
【0033】
居住者P2が居住者端末5により呼出に応答すると(S9)、来訪者端末6と居住者端末5の間に通話路が開成される(S10)。そして、通話が終了すると(S11)、来訪者P1の撮影および来訪者映像72の記憶を終了し(S12)、処理を終了する。
【0034】
以上の構成の来訪者対応システムによれば、玄関子機2に表示された情報コード71を利用して、来訪者端末6から居住者端末5を外部ネットワークNを介して呼び出すことが可能であるため、玄関子機2や居室親機3が外部ネットワークNに接続されていない場合であっても、容易に導入できるという効果がある。
【0035】
なお、呼出情報テーブル73および呼出管理テーブル74に登録する項目を追加し、来訪者端末6毎に呼び出すことのできる居住者端末5を限定することも可能である。例えば、図9(a)に示すように、呼出情報テーブル73に項目「管理者」を増設し、管理者としての居住者P2がまず呼出情報を登録した後に、一般ユーザとしての居住者P2を呼出情報に登録して、同じ玄関子機2に複数の呼出情報を紐付けて記憶させる。管理者は、図9(b)に示すように、呼出管理テーブル74に呼出可否を登録することにより、来訪者端末6が呼び出せる居住者端末5を限定できる。この例では、例えば、来訪者端末6の呼出部68から玄関子機2の識別情報が「A001」である呼出がされた場合、呼出制御部44の呼出対象は、呼出情報「090-111-1111~4」の居住者端末5となる。ここで、呼出元の来訪者端末6の識別情報が「B001」である場合、呼出制御部44は、呼出情報「090-111-1111~2」の呼出可否が「許可」であり、呼出情報「090-111-1113~4」の呼出可否が「拒否」であるため、呼出情報「090-111-1111~2」の居住者端末5のみを呼び出す。このように構成した場合には、例えば、事前に宅配業者等からの呼出について両親に「許可」、子供に「拒否」を登録することで、呼び出される居住者を細やかに設定することが可能となる。
【0036】
その他、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の構成を任意に変更して実施することも可能である。例えば、位置情報およびタイムスタンプに基づく呼出の無効化を、クラウドサーバ4ではなく来訪者端末6にて実施することとしても良い。
【符号の説明】
【0037】
1 来訪者対応システム
2 玄関子機
3 居室親機
4 クラウドサーバ
5 居住者端末
6 来訪者端末
7 住戸
11 情報コード表示画面
12 呼出画面
13,14 呼出中画面
15,16 通話中画面
17,18 エラー画面
21,41,51,61 CPU
22,42,51,61 インターフェース
22,51,61 マイク
22,51,61 スピーカ
25 表示部
26 呼出ボタン
43 記憶部
44 呼出制御部
45 顔認証部
55,65 モニタ
56,66 カメラ
57,67 位置情報取得部
58 応答部
59 開錠部
68 呼出部
71 情報コード
72 来訪者映像
73 呼出情報テーブル
74 呼出管理テーブル
P1 来訪者
P2 居住者
N 外部ネットワーク
A 基地局
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9