(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】車両用シート
(51)【国際特許分類】
A47C 27/15 20060101AFI20230301BHJP
A47C 7/14 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
A47C27/15 A
A47C7/14 Z
(21)【出願番号】P 2019066919
(22)【出願日】2019-03-29
【審査請求日】2021-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】弁理士法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長澤 勇
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第03608961(US,A)
【文献】特開平10-229930(JP,A)
【文献】実開昭58-026357(JP,U)
【文献】特開2003-009990(JP,A)
【文献】米国特許第5046205(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/15
A47C 7/14
B60N 2/00 - 2/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員の臀部を支持するシートクッションと、乗員の背中を支持するシートバックと、を備えた車両用シートにおいて、
前記シートクッションの内部に、可撓性を有する気体非透過性材料の袋状にて形成され、粉体を収容する収容部と、
前記収容部に気体を送気するとともに、前記収容部から気体を吸気する送吸気部と、を備え、
前記送吸気部は、
前記収容部に気体を送気することにより前記収容部に収容された粉体を流体化させて、前記収容部の形状を軟質化にし、
前記収容部に気体を吸気することにより前記収容部に収容された粉体を固体化させて、前記収容部の形状を硬質化にし、
前記収容部は、
前記車両用シートに着座した乗員が接触する接触部位に応じて、予め前記車両用シートの上下方向に対する
厚みが異なり、
前記シートクッションの略中央側に設けられ、上面視において円環状であって、側面視においては内周面と外周面との間に亘って車両用シートの上方に向けて隆起した隆起部が形成された円環体と、
前記円環体の内周面側に設けられ、前記円環体と連通し、粉体を収容する薄膜状の袋体とを含み、
前記円環体は、前記シートクッションの略中央側から前記隆起部に向かうにつれて上下方向の厚さを増すように形成されている、
ことを特徴とする車両用シート。
【請求項2】
前記収容部は、
前記乗員が前記シートクッションに適切に着座したときには、前記シートクッションに適切に着座した乗員の腰部下面との接触部位から、前記シートクッションの外周面側に向かうにつれて厚さを増す、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
【請求項3】
前記収容部が設けられている前記シートクッションの内部に、前記収容部よりも可撓性の低いクッション部材を更に備え、
前記収容部は、
前記車両用シートに着座した乗員と対向する対向面側に配置され、
前記クッション部材は、
前記収容部の下方に配置される、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載される車両用シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用シートは、乗員それぞれの着座姿勢を考慮することなく、メーカーの推奨する着座姿勢で製造されている。乗員がメーカーの推奨する着座姿勢で着座していない場合、乗員の体の各部に疲れを感じる。また、この種の車両用シートは、運転者の体型も考慮されていない。
【0003】
このような問題を解決するため、例えば、特許文献1は、可撓性を有する空気非透過性材料によって形成され内部に粉体を流動可能な状態で充填した袋体を座部及び背当部に配置した車両用シートを開示している。特許文献1に開示されている車両用シートは、着座者の体重により袋体内の粉体を流動させ座部及び背当部の表面を乗員の着座姿勢に合わせた凹凸面に形成し、袋体内から空気を吸引することによって袋体内の粉体の位置を固定させ座部及び背当部の表面の凹凸面を維持している。
【0004】
また、特許文献2には、表皮部材とクッション体との間に粉体として発泡プラスチック粒子を充填した複数の気密袋を配置した車両用シートを開示している。特許文献2に開示されている車両用シートは、複数の気密袋内を減圧して発泡プラスチック粒子同士を密着、固化させることによって表皮部材の全面を乗員の着座姿勢に合わせた凹凸面を維持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平10-229930公報
【文献】実開平4-115448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示されている車両用シートは、座面及び背当部の全体に渡って粉体を配置しているため、車両用シートからの乗員への反発力が均一となりやすく、座り心地をより向上させる点においてはより改善の余地があった。
【0007】
本発明の目的は、上記課題を解決するものであり、粉体を使用した車両用シートにおいて、乗員の臀部を固定することによって、乗員の座り心地をより向上させる車両用シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の車両用シートは、乗員の臀部を支持するシートクッションと、乗員の背中を支持するシートバックと、を備えた車両用シートにおいて、前記シートクッションの内部に、可撓性を有する気体非透過性材料の袋状にて形成され、粉体を収容する収容部と、前記収容部に気体を送気するとともに、前記収容部から気体を吸気する送吸気部と、を備え、前記送吸気部は、前記収容部に気体を送気することにより前記収容部に収容された粉体を流体化させて、前記収容部の形状を軟質化にし、前記収容部に気体を吸気することにより前記収容部に収容された粉体を固体化させて、前記収容部の形状を硬質化にし、前記収容部は、前記車両用シートに着座した乗員が接触する接触部位に応じて、予め前記車両用シートの上下方向に対する厚みを異ならせておく、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、粉体を使用した車両用シートにおいて、乗員の臀部を固定することによって、乗員の座り心地をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る車両用シートを備えた車両における車内の斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る車両用シートの斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る車両用シートのシートクッションにおいて、車両の前後方向を断面方向としたときの縦断面概念図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る車両用シートのシートクッションの外観図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る車両用シートの電気的構成を示すブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る車両用シートに乗員が着座している状態において、
図4(a)のA―A線に沿った断面要部拡大概念図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る車両用シートに乗員が着座している状態において、
図4(a)のB―B線に沿った断面概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態)
以下、本発明の実施形態に係る車両用シートについて、
図1~
図7を参照しながら説明する。ただし、以下に説明される実施形態は、本発明のいくつかの例を示すものであって、本発明の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本発明の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
【0012】
[車両用シートの概略構成]
本発明の実施形態に係る車両用シート10の概略構成について
図1及び
図2に基づいて説明する。
【0013】
図1は、車両用シート10を備えた車両1における車内の斜視図である。また、
図2は、車両用シート10の斜視図である。
【0014】
図1に示すように、車両1における車内には、インストルメントパネル2よりも後方に設置されているフロントシート3と、フロントシート3よりも後方に設置されているリアシート4とが配置されている。また、フロントシート3は、運転席用のフロントシート3aと、助手席用のフロントシート3bとを有している。本実施形態に係る車両用シート10は、フロントシート3またはリアシート4の少なくともいずれか一方に適用されるものである。
【0015】
図2に示すように、車両用シート10は、車両本体の構造体上に固定されているシートクッション20と、シートクッション20の後端側から上方に向かって延びるように設けられたシートバック30と、シートバック30の上端に設けられたヘッドレスト40と、を備えている。
【0016】
また、シートクッション20は乗員の臀部、脚部及び腰部下面を支持するものであり、シートバック30は乗員の腰部及び背中を支持するものである。ヘッドレスト40は、乗員の頭部を支持するものである。
【0017】
[シートクッションの構成]
次に、本発明の実施形態に係る車両用シートの構成について
図3及び
図4に基づいて説明する。
図3は、車両用シート10のシートクッション20において、車両の前後方向を断面方向としたときの縦断面概念図である。
図3(a)は、本実施形態におけるシートクッション20の縦断面概念図であり、
図3(b)は、本実施形態の変形例におけるシートクッション20の縦断面概念図である。また、
図4は、車両用シート10のシートクッション20の外観図である。
図4(a)はシートクッション20の上面図であり、
図4(b)はシートクッション20の斜視図である。尚、以下の説明においては、適宜
図2を参酌する。
【0018】
図3(a)に示すように、シートクッション20は、乗員の臀部が接する座面21と、粉体を収容する袋条の収容部22と、収容部22に気体を送吸気する送吸気部23と、収容部22を下方から支持するクッション部材24とを備えている。
【0019】
また、シートクッション20の下方であって、シートクッション20を支持する支持部(図示せず)には、シートクッション20にかかる圧力を検出するシート圧力センサ21bが設けられている。
【0020】
座面21は、布、本革又は合成皮革等の表皮部材21aで覆われている。また、
図3(a)及び
図4(b)に示すように、座面21の表面付近では、クッション部材24により下方から支持されている収容部22が、上方に向けてやや突出している。このため、座面21の形状は、収容部22の外形に沿うように変形している。
【0021】
収容部22は、
図3(a)に示すように、座面21の下方において車両用シート10に着座した乗員の臀部と対向する対向面側に設けられており、可撓性を有する気体非透過性材料の袋体にて形成されている。
【0022】
収容部22は、
図3(a)及び
図4に示すように、上面視において円環状であって、側面視においては、内周面と外周面との間に亘って車両用シート10の上方に向けて隆起した隆起部が形成された円環体22aにて構成されている。
【0023】
この円環体22aは、シートクッション20の略中央側に配置されており、円環体22aの内周面の内側には、開口された開口部22bが形成されている。また、開口部22bは、
図3(a)に示すように、表皮部材21aで覆われている。
【0024】
円環体22aの断面は、車両用シート10の前後方向及び左右方向のそれぞれを断面方向とした場合、内部に流動可能な状態で収容されている粉体の自重によって上側に高さの異なる隆起部を有する楕円形状に形成されている。
なお、本実施形態においては、上側に隆起部を有する楕円形状の断面を有する円環体22aから構成されているが、円環体22aの断面はこれに限定されないものとする。円環体22aの断面は、円形状、扁平形状又は四角形状でもよい。
【0025】
円環体22aの車両用シート10の上下方向に対する厚さは、頂部では厚さl、頂部以外の内周面側では厚さlよりも薄い厚さsとなるように形成されている。このため、円環体22aは、内周側から隆起部の頂部に向かうにつれて車両用シート10の上下方向に対する厚さを増すように形成されていることになる。
【0026】
また、収容部22は、送吸気部23から送吸気されてきた気体を内部に流通させるための接続部25を有している。
【0027】
本実施形態においては、収容部22に送吸気される気体は、空気(外気)に対応しているが、粉体の流体化及び固体化を高める媒体となるような媒体ガスであってよい。
【0028】
収容部22は、可撓性を有する気体非透過性材料の袋体であるため、内部の気密性が保たれている。また、収容部22に収容されている粉体は、送吸気部23を介して流体化及び固体化に切り替えられている。
【0029】
クッション部材24は、ウレタン等から構成されており、収容部22の開口部22bを下方から塞ぐとともに、収容部22の円環体22aを下方から支持可能となるように収容部22の下方に配置されている。
【0030】
本実施形態においては、クッション部材24の可撓性は、収容部22が粉体を流体化した状態で収容している場合には、収容部22の可撓性よりも低く、収容部22が粉体を固体化した状態で収容している場合には、収容部22の可撓性よりも高い。尚、クッション部材24の可撓性は、収容部22が粉体を固体化した状態で収容しているにおいて、収容部22の可撓性よりも低くてもよい。
これにより、クッション部材24は、確実に収容部22を支持可能となる。
【0031】
送吸気部23は、例えばコンプレッサ等から構成されており、流通管26を介して、収容部22の接続部25に接続されている。また、送吸気部23は、後述するコントローラ100からの制御信号に応じて、収容部22に気体を送吸気する。
【0032】
送吸気部23は、流通管26を介して収容部22に気体を送気することにより、収容部22の形状を膨らむように変形させ、収容されている粉体を流体化させる。収容されている粉体が流体化することにより、収容部22の形状は軟質化する。
【0033】
これに対し、送吸気部23は、流通管26を介して収容部22から気体を吸気することにより、収容部22の形状を収縮するように変形させ、収容されている粉体を固体化させる。収容されている粉体が固体化するため、収容部22の形状は硬質化する。
【0034】
なお、本実施形態においては、円環体22aの内周面側には、開口部22bが形成されているが、
図3(b)に示すように、円環体22aの内周面側にも、円環体22aと連通し、粉体を収容する薄膜状の袋体を設けてもよい。この薄膜状の袋体は、車両用シート10の上下方向に対しての厚さが、円環体22aの厚さよりも薄くなる(例えば、半分以下の厚さ)ように形成することが望ましい。
【0035】
[車両用シートの電気的構成]
次に、本発明の実施形態に係る車両用シート10の電気的構成について
図5に基づいて説明する。
図5は、車両用シート10の電気的構成を示すブロック図である。
【0036】
図5に示すように、車両用シート10には、コントローラ100が備えられている。
コントローラ100は、シート圧力センサ21bと、送吸気部23と、車両1の進行方向を撮影する車外撮影用カメラ101と、車両1内の乗員を撮影する車内撮影用カメラ102と、に通信可能に接続されている。
【0037】
車内撮影用カメラ102は、車両用シート10に着座している乗員の姿勢を検出する姿勢検出部を構成している。また、シート圧力センサ21bによっても、圧力分布によって、着座している乗員の姿勢を推定できる。
【0038】
コントローラ100は、不図示のプロセッサ、メモリ及びストレージ等から構成されており、車両用シート10に含まれる各種構成要素を統括的に制御し、車両用シート10の各種機能を実現するための制御処理を実行する。プロセッサは、本実施形態におけるプログラムをストレージから呼び出してメモリに展開し、これらを所定順序で実行することにより、乗員の着座姿勢に応じた車両用シート10の制御処理を実行する。
【0039】
具体的には、コントローラ100は、シート圧力センサ21bからシートクッション20にかかっている圧力、又は、車内撮影用カメラ102から乗員の映像を取得した場合、取得した圧力又は映像に基づいて乗員の着座姿勢を検出する。そして、コントローラ100は、検出した着座姿勢に基づいて、送吸気部23に気体の送吸気をさせる送吸制御を実行する。
【0040】
[車両用シートの動作の説明]
次に、本発明の実施形態に係る車両用シート10の動作について
図6及び
図7を用いて説明する。
図6は、車両用シート10に乗員50が着座している状態において、
図4(a)のA―A線に沿った断面要部拡大概念図である。
図7は、車両用シート10に乗員50が着座している状態において、
図4(a)のB―B線に沿った断面概念図である。尚、以下の説明においては、適宜
図3~
図5を参酌する。
【0041】
図6及び
図7において、乗員50がシートクッション20に着座していない場合には、コントローラ100は、送吸気部23を介して収容部22に気体を送気することにより粉体を流体化させ、収容部22の形状を軟質化にしている。
【0042】
乗員50が着座する場合、乗員50は、円環体22aの内周壁、開口部22b及びクッション部材24によって形成される凹部に対して推奨される着座姿勢で適切に着座する。
【0043】
乗員50が凹部に着座することによって、円環体22aの内周壁は、乗員50の臀部及び腰部下面によって押圧される。
【0044】
乗員50の臀部及び腰部下面によって円環体22aの内周壁が押圧されることによって、収容部22の内部に収容されている粉体は、内周側から外周側に向かって流動し、内周側から外周側に偏る。外周側に粉体が偏ることにより、外周側の厚さは厚さmとなり、内周側の厚さは厚さnとなる。
【0045】
図6に示すように、内部に収容されている粉体を内周側から外周側に偏らせることによって、外周側の厚さmと内周側の厚さnとの差は、乗員50が着座する前の頂部の厚さlと内周側の厚さsとの差を比較して、乗員50が着座した後の方が大きい。
これによって、外周面側から内周面側に向かうにつれて凹部の深さが増加するため、凹部に着座している乗員50の臀部及び腰部下面がより確実に固定されることになる。
【0046】
円環体22aは、収容部22が下方からクッション部材24によって支持されるとともに、上方から乗員50の臀部及び腰部下面によって押圧されることによって、乗員50の臀部及び腰部下面の形状に沿った形状に変形する。
【0047】
その後、コントローラ100が、車内撮影用カメラ102又はシート圧力センサ21bによって、検出された乗員50の着座姿勢の変化量が少ないと判定すると、送吸気部23に収容部22から気体を吸気させることにより粉体を固体化させ、収容部22の形状を硬質化にする。
これによって、収容部22の形状を乗員50の着座姿勢の形状に合わせることが可能となり、収容部22及びクッション部材24によって着座する乗員50の安定感を向上させることができる。
【0048】
また、乗員50の臀部及び腰部下面が凹部によって周囲から固定されるため、車両走行時における車両の前後方向及び左右方向への加速度による慣性力(所謂前後G及び左右G)が発生したとしても、乗員50の臀部及び腰部下面の位置は座面21の略中央側に固定された状態を維持する。
【0049】
さらに、シートクッション20の前面側の座面21が膨らむことによって、車両1の前面衝突時において、乗員50がシートクッション20の前方かつ下方に潜り込んでしまうような所謂サブマリン現象を防止することもできる。
【0050】
以上のように、本実施形態では、車両用シート10のシートクッション20の内部に、可撓性を有する気体非透過性材料の袋状にて形成され、粉体を収容する収容部22と、収容部22よりも可撓性が低いクッション部材24とが設けられている。また、収容部22は車両用シート10に着座した乗員50が接触する接触部位に応じて予め車両用シート10の上下方向に対する厚みを異ならせている。
これにより、粉体を使用した車両用シートにおいて、乗員の臀部を固定することによって、着座の安定感を向上することができる。
【0051】
また、本実施形態においては、シートクッション20の外周面側の座面21が膨らむことになり、車両走行時における車両の前後方向及び左右方向への加速度による慣性力(所謂前後G及び左右G)による乗員50の着座姿勢の揺れを抑制することができる。
【符号の説明】
【0052】
1:車両、3:フロントシート、4:リアシート、10:車両用シート、20:シートクッション、21:座面、21a:表皮部材、21b:シート圧力センサ(姿勢検出部)、22:収容部、22a:円環体、22b:開口部、23:送吸気部、24:クッション部材、25:接続部、26:流通管、30:シートバック、40:ヘッドレスト、50:乗員、100:コントローラ(制御部)、101:車外撮影用カメラ、102:車内撮影用カメラ(姿勢検出部)