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特許7235758デバイスカップリングを固定するための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】デバイスカップリングを固定するための装置
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/20 20060101AFI20230301BHJP
   F16L 21/08 20060101ALN20230301BHJP
   F16L 37/08 20060101ALN20230301BHJP
【FI】
A61J1/20 314B
F16L21/08 Z
F16L37/08
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020544029
(86)(22)【出願日】2018-11-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 IL2018051233
(87)【国際公開番号】W WO2019167035
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2021-08-06
(31)【優先権主張番号】257778
(32)【優先日】2018-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
(73)【特許権者】
【識別番号】515215911
【氏名又は名称】エクアシールド メディカル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147762
【弁理士】
【氏名又は名称】藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】クリヘリ,マリノ
(72)【発明者】
【氏名】タボール,ラーナン
【審査官】今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-512135(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0096529(US,A1)
【文献】特表2017-513613(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オスメス接続を固定するための装置であって、前記装置は、
(a) 固定用アクチュエーターセクションを含むメス型コネクター(201、701、803)と;
(b) 少なくとも1つのアンカー固定用レッジ部を備えるオス型コネクター(221、702、801)とを含み、
(c) 前記固定用アクチュエータセクション(401)は、1以上のギヤ及びボイド部分(405)を有する少なくとも1つの回転可能なギヤ(402、130、133、136)を含み、前記ボイド部分(405)は、前記少なくとも1つの回転可能なギア(402、130、133、136)に形成されたギャップ(406)を通して、前記流体移送システムの他のコネクターに関連づけられた少なくとも1つのアンカー固定用レッジ部(223)をその中に受け入れるように構成され、前記少なくとも1つの回転可能なギア(402、130、133、136)は、前記アンカー固定用レッジ部(223)が前記ボイド部分(405)内に受容されている少なくとも後に、回転して前記ギャップ(406)の方向を変え、それにより前記アンカー固定用レッジ(223)をその中にロックするように構成される、
装置。
【請求項2】
前記メス型コネクター(201、701、803)および前記オス型コネクター(221、702、801)のそれぞれは、流体移送システムのエレメントに連結されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記メス型コネクター(201、701、803)および前記オス型コネクター(221、702、801)のうちの一方または両方は、流体移送システムのエレメントの一体部である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの回転可能なギヤ(402、130、133、136)がその周りを回転する軸線は、前記メス型コネクターおよびオス型コネクターがそれに沿ってスライドする軸線がその中に存在する平面に対して本質的に垂直になっている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
流体移送システムにおいて、オスメス接続を固定するためのコネクターであって、
前記コネクターは、ボイド部分(405)を含む少なくとも1つの回転可能なギア(402、130、133、136)を含み、
前記ボイド部分(405)は、前記少なくとも1つの回転可能なギア(402、130、133、136)に形成されたギャップ(406)を通して、前記流体移送システムの他のコネクターに関連づけられた少なくとも1つのアンカー固定用レッジ部(223)をその中に受け入れるように構成され、
前記少なくとも1つの回転可能なギア(402、130、133、136)は、前記アンカー固定用レッジ部(223)が前記ボイド部分(405)内に受容されている少なくとも後に、回転して前記ギャップ(406)の方向を変え、それにより前記アンカー固定用レッジ部(223)をその中にロックするように構成される、
コネクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用機器に関する。より具体的には、本発明は、オス型コネクターとメス型コネクターとの間の物理的な接続を固定するための装置および方法に関する。さらにより具体的には、本発明は、液体移送システムのエレメントの接続に関する。
【背景技術】
【0002】
多種多様な分野の中の多くのデバイスが、相互接続されるコンポーネントを含む。異なるコンポーネントおよび相互接続されるコンポーネントの用途は、異なるタイプの接続を必要とする。いくつかの用途では、コンポーネントは、コンポーネントのうちの一方の突出セクションを他方のコンポーネントの受け入れセクションの中へ挿入することによって相互接続される。そのような接続は、本明細書でオスメス接続と称される。
【0003】
多くの用途において、オスメス接続は、望まれない分離を防止するためにコンポーネントを相互接続された状態に維持するための固定手段を必要とする。典型的な固定手段は、ラッチ、スクリュー、バヨネットキャッチ、弾性エレメント、ドウェル、サークリップ、およびその他を含む。とりわけ、危険液体移送システムの分野において、多くの接続構成体が存在している。オスメス接続を固定する例示的な方法が、これに関する同じ発明者による米国特許第8,196,614号明細書に開示されており、それは、有害な薬物の汚染のない移送を提供するように設計されたクローズドシステム液体移送デバイスを開示している。
【0004】
米国特許第8,196,614号明細書の流体移送デバイスを組み立てる手順は、全体的に、図1Aおよび図1Bに図示されており、メス型コネクターセクション14の弾性アーム35の端部におけるエレメント35aが、コネクターセクション14の幅の狭い近位セクションの中へ押し込まれており、それによって、長手方向のエクステンションの周りにおよびバイアルアダプター15の膜エンクロージャーの下で、膜32および17を互いに押圧されて係合された状態に保持し、それによって、針が膜を穿孔する間に、バイアルアダプター15からのダブル膜シールアクチュエーター34の解除を防止し、漏出を回避することを示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明のシステムのようなシステムが面する課題を認識するということが本発明を理解するために重要である。最初に、オス型コネクターとメス型コネクターとの間の連結の実施、および、その中の可動パーツの変位が特定の順序で起こらなければならないということを理解することが重要である。正しい順序からの逸脱は、カップリングを介して移送することが望まれる流体の漏出を結果として生じさせることとなり、それは、たとえば抗腫瘍薬物の場合にそうであるように、流体が有害なおよび/または強力な化学物質を含有するときには容認できない。第2に、連結の間の材料の安全なハンドリングを確実にするために、アッセンブリのさまざまな可動パーツの相対的な移動は、滑らかにおよび一貫して起こらなければならない。それらの課題を満たすことが、本発明の目的である。
【0006】
安全なオスメス接続を維持する際の大きな重要性に起因して、当技術分野で現在知られているデバイスによって与えられるものの他に、オスメス接続されるコンポーネントおよびデバイスの係合および解除の制御のレベルを改善することが重要である。
【0007】
したがって、本発明の目的は、また、オスメス接続の解除を制御するための装置を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、動作するのに都合の良いオスメス接続の係合および解除を制御するための装置を提供することである。
【0009】
本発明のさらに別の目的は、1つまたは複数の針を含むシステムの中でおよび針無しシステムの中で使用され得るオスメス接続の係合および解除を制御するための装置を提供することである。
【0010】
本発明の一層さらなる目的は、危険な液体、エーロゾル、または蒸気が周囲の雰囲気の中へ逃げることを回避しながら、システムの2つの別個のコンポーネントの間で流体を移送するために安全に使用され得る装置を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的および利点は、説明が進行するにつれて明らかになることとなる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
説明されているのは、オスメス接続を固定するための装置であって、装置は、
(a) 固定用アクチュエーターセクションを含むメス型コネクターと;
(b) オス型コネクターと;
(c) 1つまたは複数のアンカー固定用レッジ部(anchoring ledge)と;
(d) 少なくとも1つの回転可能なギヤと
を含む、装置である。
【0013】
本発明の実施形態によれば、前記回転可能なギヤは、ボイド部分を含み、または、ボイド部分を取り付けており、ボイド部分は、それの反対側に提供されるアンカー固定用レッジ部を収容するのに適切になっている。別の実施形態では、ギャップが、ボイド部分の中に形成されており、ボイドセクションが開口部を提供されるようになっており、開口部の配向は、ギヤの回転とともに変化する。本発明のさらなる実施形態では、装置は、ギヤの周りに周辺的に配置されている少なくとも1つまたは複数のスプロケットを含む。
【0014】
少なくとも1つまたは複数のラング(rung)が、メス型コネクターの上に形成され得り、または、オス型コネクターの上に形成され得り、また、オス型コネクターがメス型コネクターの内側をスライドするときに、ギヤに対して移動するのに適切になっている。
【0015】
1つの実施形態によれば、少なくとも1つのレールまたはガイドが、メス型コネクターの内部に形成されている。この実施形態では、トラック(track)が、レールまたはガイドと1つまたは複数のラングとの間に提供され得り、ギヤがトラックに沿って長手方向に進むことが可能である。本発明の1つの実施形態では、装置は、アンカー固定用レッジ部、ラダー(ladder)、および回転可能なギヤのそれぞれのうちの2つを含む。
【0016】
メス型コネクターセクションおよびオス型コネクターのそれぞれは、流体移送システムのエレメントに連結され得る。代替的に、メス型コネクターセクションおよびオス型コネクターのうちの一方または両方は、流体移送システムのエレメントの一体部として提供され得る。たとえば、メス型コネクターセクションは、シリンジに接続され得るか、メス型ルアー(female luer)もしくはオス型ルアー(male luer)またはルアーロックポート(luer lock port)
に接続され得るか、チュービング(tubing)に接続され得るか、バイアルアダプターに接続され得るか、スパイクに接続され得るか、または、任意の他の適切な流体移送エレメントに接続され得る。
【0017】
同様に、オス型コネクターは、メス型ルアーもしくはオス型ルアーまたはルアーロックポートに接続され得るか、チュービングに接続され得るか、または、任意の他の適切な流体移送エレメントに接続され得る。
【0018】
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの回転可能なギヤがその周りを回転する軸線は、メス型コネクターおよびオス型コネクターがそれに沿ってスライドする軸線がその中に存在する平面に対して本質的に垂直になっている。
【0019】
また、本発明は、本明細書で説明されているように、メス型コネクターセクションまたはオス型コネクターに連結されているかまたはその他の方法で接続されている流体移送システムのエレメントを包含する。
【0020】
本発明は、さらに、本明細書で説明されているような装置を含む薬物移送システムに関する。
【0021】
本発明によってさらに提供されるのは、本明細書で説明されているような、シリンジアダプター、チュービング、および、流体移送システムのすべてのエレメントである。
【0022】
当業者には明らかになることとなるように、多くの異なる機械的なセットアップが、本発明にしたがって本発明の範囲を超えることなく提供され得る。たとえば、回転可能なギヤメカニズムは、2つのラングおよび1つのスプロケットを含むことが可能であり、または、ラングによって係合されるのに適切な凹み部を含むことが可能であり、または、2つのスプロケットによって係合されるように適合されているラングを含むことが可能であり、または、凹み部に係合するように適合されているラングを含むことが可能であり、それらのすべてが、本発明の要件を満たしている。
【0023】
アンカー固定用レッジ部は、オス型コネクターの上に提供され得り、回転ギヤは、メス型コネクターの上に位置付けされ得り、または、アンカー固定用レッジ部は、メス型コネクターの上に提供され得り、回転ギヤは、オス型コネクターの上に位置付けされ得る。
【0024】
本発明の一層さらなる実施形態によれば、メス型コネクターは、回転可能なギヤを提供され、回転可能なギヤは、前記ギヤの中心軸線から半径方向の距離に位置決めされている軸線に回転可能に取り付けられている。
【0025】
本発明のすべての上記のおよび他の特質および利点は、添付の図面を参照して、いくつかの特定の例の詳細な説明から明らかになることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1A】先行技術の薬物移送デバイスを概略的に図示する図である。
図1B】先行技術の薬物移送デバイスを概略的に図示する図である。
図2A】本発明の実施形態によるメス型コネクターおよびその対応するオス型コネクターの正面図を概略的に図示する図である。
図2B】本発明の実施形態によるメス型コネクターおよびその対応するオス型コネクターの側面図を概略的に図示する図である。
図3A】本発明の実施形態によるメス型コネクター本体部の斜視図を概略的に図示している。
図3B】外側壁部が内部を示すために切り欠かれた状態の図3Aのメス型コネクター本体部である。
図4】本発明の実施形態による固定用アクチュエーターの斜視図である。
図5】本発明の実施形態による、図4の固定用アクチュエーターがその中に存在した状態の図3のメス型コネクター本体部の切り欠き斜視図である。
図6A】本発明の実施形態による、複数のシーケンシャル位置においてメス型コネクターの中へ挿入されているオス型セクションの切り欠き斜視図である。
図6B】本発明の実施形態による、複数のシーケンシャル位置においてメス型コネクターの中へ挿入されているオス型セクションの切り欠き斜視図である。
図6C】本発明の実施形態による、複数のシーケンシャル位置においてメス型コネクターの中へ挿入されているオス型セクションの切り欠き斜視図である。
図7】メス型コネクターを示す断面図であり、そこでは、オス型コネクターを挿入することなく、アクチュエーターが明確化の目的のために人為的に上向きに押されており、したがって、アクチュエーターの膜を通過した針を露出させている、図である。
図8A】第1の位置にある、バイアルに連結されているオス型コネクターと、シリンジに連結されているメス型コネクターとを示す正面から見た図であり、第1の位置において、それらは、まだ接触していない、図である。
図8B】第1の位置にある、バイアルに連結されているオス型コネクターと、シリンジに連結されているメス型コネクターとを示す、側部から見た図であり、第1の位置において、それらは、まだ接触していない、図である。
図8C図8Aの断面図である。
図8D図8Cの部分的な拡大図である。
図8E図8Bの断面図である。
図8F図8Eの部分的な拡大図である。
図9A】第2の位置にある図8のオス型コネクターおよびメス型コネクターの断面を示す正面から見た図であり、第2の位置において、それらは、極めて近接した位置に持って行かれているが、まだ触れていない、図である。
図9B図9Aの部分的な拡大図である。
図9C】第2の位置にある図9Aのオス型コネクターおよびメス型コネクターの断面を示す側部から見た図であり、第2の位置において、それらは、極めて近接した位置に持って行かれているが、まだ触れていない、図である。
図9D図9Cの部分的な拡大図である。
図10A】第3の位置にある図8のオス型コネクターおよびメス型コネクターの断面を示す正面から見た図であり、第3の位置において、それらは、極めて近接した位置に持って行かれており、それらの相対的な膜が互いに押圧するようになっており、したがって、液体漏出を防止するようになっており、針が、両方の膜を突き通しており、バイアルの内側に位置付けされている、図である。
図10B図10Aの部分的な拡大図である。
図10C】第3の位置にある図8のオス型コネクターおよびメス型コネクターの断面を示す側部から見た図であり、第3の位置において、それらは、極めて近接した位置に持って行かれており、それらの相対的な膜が互いに押圧するようになっており、したがって、液体漏出を防止するようになっており、針が、両方の膜を突き通しており、バイアルの内側に位置付けされている、図である。
図10D図10Cの部分的な拡大図である。
図11A】本発明の1つの実施形態によるオスメス型コネクターを概略的に示す側部から見た図であり、そこでは、オス型コネクターおよびメス型コネクターが接触させられる前に、オス型コネクターがスパイクに連結されており、メス型コネクターがシリンジに連結されている、図である。
図11B】本発明の1つの実施形態によるオスメス型コネクターを概略的に示す正面から見た図であり、そこでは、オス型コネクターおよびメス型コネクターが接触させられる前に、オス型コネクターがスパイクに連結されており、メス型コネクターがシリンジに連結されている、図である。
図12A】本発明の1つの実施形態によるデバイスの断面図であり、そこでは、オス型コネクターが、オス型ルアーロックに連結されており、メス型コネクターが、シリンジに連結されており、接触した状態に持って行かれる前の状態が示されている、図である。
図12B】本発明の1つの実施形態によるデバイスの断面図であり、そこでは、オス型コネクターが、オス型ルアーロックに連結されており、メス型コネクターが、シリンジに連結されており、初期接触の間の状態が示されている、図である。
図12C】本発明の1つの実施形態によるデバイスの断面図であり、そこでは、オス型コネクターが、オス型ルアーロックに連結されており、メス型コネクターが、シリンジに連結されており、ロックされた位置にある状態が示されている、図である。
図13A】いくつかの代替的なギヤ組み合わせを概略的に図示する図である。
図13B】いくつかの代替的なギヤ組み合わせを概略的に図示する図である。
図13C】いくつかの代替的なギヤ組み合わせを概略的に図示する図である。
図13D】いくつかの代替的なギヤ組み合わせを概略的に図示する図である。
図13E】いくつかの代替的なギヤ組み合わせを概略的に図示する図である。
図14】代替的なギヤ組み合わせを使用するアッセンブリを概略的に図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
ここで、本発明の実施形態が参照されることとなり、その例は、図示の目的のためだけに、添付の図の中に提供されている。当業者は、本明細書で例示されている構造および方法の代替的な実施形態が、本発明の原理から逸脱することなく、変更すべきところは変更して用いられ得るということを以下の説明から容易に認識することとなる。
【0028】
固定用アクチュエーターは、メス型コネクターの内側に収容されており、その中で変位可能であるということが理解されるべきである。メス型コネクターが参照されるときはいつでも追従するための説明の簡単さのために、それは、メス型エレメントを参照することを意味しており、固定用アクチュエーターがメス型エレメントの内側で変位可能であるということが理解される。
【0029】
図2Aおよび図2Bは、本発明の実施形態の原理にしたがって広く設計されているメス型コネクター201およびオス型コネクター221の正面図および側面図を概略的にそれぞれ図示しており、それらは、オス型セクションの突出セクション222をメス型コネクターの受け入れセクション202の中へ挿入することによって相互接続されるように構成されている。図2Aおよび図2Bに示されているように、アンカー固定用レッジ部223が、突出セクション222の遠位(上部)側に固定して取り付けられている。レッジ部223などのようなレッジ部の機能が、下記に説明されている。
【0030】
図3Aは、本発明の実施形態によるメス型コネクター201の本体部の斜視図であり、そこでは、受け入れセクション202の内部が、コネクター201の近位側にある開口部203を通して見ることができる。図3Bは、図3Aのメス型コネクター201の切り欠き斜視図である。複数のラング(たとえば、205)を含むラダー204が、受け入れセクション202の内部の左側および右側のそれぞれの前側または後側に形成されている。レール206が、受け入れセクション202の内部の左側および右側のそれぞれの反対側(すなわち、後側または前側)に形成されている。トラック(全体的に数表示207によって示されている)が、レール206とラダー204との間に画定されており、ギヤがスプロケットを含むことを所与として、ギヤが、トラックに沿って長手方向に進むことが可能であり、スプロケットのサイズは、ラング205同士の間のスペースに対応している。
【0031】
図4は、本発明の実施形態による固定用アクチュエーター401の斜視図であり、固定用アクチュエーター401は、回転可能なギヤ402を含み、回転可能なギヤ402は、ベース407のそれぞれの側において、ガイド403に回転可能に連結されている。それぞれのギヤ402は、ボイド部分405の周りに周辺的に配置されている複数のスプロケット(たとえば、404)を含み、一方、ギャップ406が、周辺の一部分の除去によって形成されており、それによって、ギヤの周辺を越えたところからボイド部分へのアクセスを可能にする。
【0032】
図5は、本発明の実施形態による、固定用アクチュエーター401がその中にある状態のメス型コネクター201の切り欠き斜視図である。ガイド403は、トラック207に位置付けされており、それぞれのギヤ402のスプロケットが、ラダー204のラング205同士の間に挿入されるようになっている。トラックに沿ったアクチュエーター401の長手方向の運動は、スプロケットがそれらの回転軸線の周りに回転させられることに起因して、ギヤ402が回転することを引き起こす。したがって、開口部203に対するギャップ406の配向は、アクチュエーター401の長手方向の運動とともに変化する。
【0033】
図6A図6Cは、本発明の実施形態による、メス型コネクター201の受け入れセクション202の中へ挿入されているオス型コネクターの突出セクション222の斜視図を示している(切断図で示されている)。レッジ部223の幅は、ギャップ406のサイズに対応しており、レッジ部223がギャップ406を通過することができ、ボイド部分405の中へ収容され得るようになっている。レッジ部223の高さおよび深さは、それぞれ、ボイド部分405の直径および深さに対応しており、レッジ部223がボイド部分405の内側に存在している間に、ギヤ402が自由に回転することができるようになっている。図6Aは、レッジ部223がギャップ406を通してボイド部分405の中へ挿入されていることを示している。この位置において、ギヤのギャップ406が横方向からレッジ部223にぶつかっているため、ギヤ402の回転は動作不能になっており、その後に、アクチュエーター401全体の任意の移動が動作不能になる。そのように移動を動作不能にすることは、図12A図12Cに関して詳細にさらに説明されることとなるように、弾性的な膜を押し潰すプロセス(それは、このプロセス段階において並列に起こる)を可能にするのに有用である。突出セクション222を受け入れセクション202の中へさらに挿入するとき、レッジ部223は、ギャップ406を完全に通過し、図6Bに示されているように、ボイド部分405の中に収容される。突出セクション222を受け入れセクション202の中へ一層さらに挿入するとき、ギヤ402は、ラダー204によって決定付けられる方向にしたがって(すなわち、円形矢印601によって示されているように、図6Cに示されている実施形態では時計回りに)回転する。ギヤ402の初期回転のときに、レッジ部223は、ボイド部分405の内側に捕捉およびロックされ、接続プロセスおよび切り離しプロセスの全体を通してロックされたままになっている。2つの弾性的な膜の圧縮の上述のプロセスに関して、ギヤ402の初期回転の瞬間は、特定の分離不可能な押し潰しにおける膜の精密なロック位置を意味している。受け入れセクション202の中への突出セクション222のさらなる挿入は、ロックされた膜がメス型コネクターの静止した針の上で穿孔されることを引き起こす。
【0034】
図6Cに示されているアクチュエーター401の位置において、レッジ部がボイド部分405を離れることは不可能であり、したがって、ギヤ402が回転させられてレッジ部223がギヤから解放されない限り、オス型コネクター221の突出セクション222の近位変位が防止される。明らかに、当業者に明らかになることとなるように、ギャップ406が開口部203の反対側にない、ラダー204の間のギヤ402の任意の位置において、レッジ部223は、ボイド部分405の内側に維持されている。
【0035】
オス型コネクター221からのメス型コネクター201の切り離しにおいて、プロセスは逆にされ、受け入れセクション202から突出セクション222を抜き出すことは、レッジ部223がギャップ406の反対側に来てボイド部分405を離れることができるようになるまで、ギヤ402がラダー204の間で反時計回りに回転することを引き起こす。上述の並列に起こるプロセスにおける切り離しの間に、最初に、針が膜から後退し、レッジ部223がギャップ406の反対側に来てボイド部分405を離れる瞬間に、膜は、安全に分離し、それらの表面が液体の任意の残留物を取り除かれた状態にする(図12A図12Cを参照した下記の説明を参照)。
【0036】
図5および図6は、ラング205がアッセンブリのメス型パーツの上に位置付けされている状況を示している。しかし、当業者には明らかになることとなるように、アッセンブリのオス型パーツ(オス型コネクター)の上にラングを位置決めすることも可能であり、メス型パーツ(メス型コネクター)がオス型パーツの上をスライドするときに、ラングがギヤに対して移動することとなり、ギヤの回転を結果として生じさせるようになっている。同様に、回転ギヤをオス型部分の上に設置し、レッジ部をアクチュエーターの上に設置することによって、レッジ部およびギヤの場所を入れ替えることが可能である。
【0037】
当業者には容易に明らかになることとなるように、明確化のために、図は、2つのギヤおよび複数のラングのセットを提供されているが、ラングの数は、必要とされる回転が小さいので、非常に少なく限定され得る。使用されるラングの実際の数は、必要とされる回転によって、および、さまざまなパーツのサイズによって決定付けられこととなり、また、当業者によって容易に決定されることとなる。
【0038】
本明細書で使用されているように、「ギヤ」という用語は、広い意味を有するものとしてとらえられるべきであり、その移動によってロッキング効果を達成するのに適切な任意のエレメントを表すようにとらえられるべきである。この概念を図示するために、図13(A~E)を参照する。図13Aは、図5および図6の中で使用されているセットアップである。図13Bは、2つだけのラング131および131’ならびに1つのスプロケット132を使用するギヤ130を示している。図13Cは、スプロケットが凹み部134によって交換されたギヤ133を示しており、凹み部134は、ラング135によって係合されている。図13Dにおいて、ギヤ136は、2つのスプロケット137および137’を有しており、2つのスプロケット137および137’は、1つのラング138と相互作用する。図13Eは、図13Bのものと同様に、ギヤ130を示しており、ギヤ130は、凹み部139と相互作用する。しかし、当業者によって認識されることとなるように、図13の中に持ち込まれたものは、非常に多くの可能な配置のうちのいくつかの例示目的の例である。
【0039】
コネクター同士の間の係合または分離が高度に制御されなければならない確実なオスメス接続を備えたデバイスにおいて、上記に説明されている装置は、有益な解決策を提示する。その理由は、オス型コネクターとメス型コネクターとの間の接続および切り離しは、ギヤ402をラダー204の近位側に(たとえば、開口部203に向けて)持ってくることを必要とし、それによって、コネクターの係合のためのおよびコネクターの分離のための制約および精密なポイントを定義するからである。
【0040】
そのようなオスメス接続装置が有用になる例は、薬物移送システムであり、薬物移送システムでは、有毒な物質が、第1の受容部(たとえば、バイアル)から別の受容部(たとえば、シリンジ)へ移送される。2つの受容部のコネクター同士の間のおよび/または針の未制御の分離は、露出されている有毒な物質による有害な結果を引き起こす可能性がある。
【0041】
この説明の全体を通して、「オス型コネクター」または「メス型コネクター」が参照されるときは、それらは、それらが接続される追加的なシステムエレメントにかかわらず、連結プロセスに参加するアッセンブリのパーツを参照するものとして理解されるべきである。たとえば、さらに下記に議論されることとなるように、オス型コネクターは、バイアルまたは注入チュービングまたはスパイクまたは流体ポート、たとえば、ルアーロックなど、または、所望の流体移送システムの任意の他のエレメントに連結され得り、または、それらの中に一体的に提供され得る。同様に、メス型コネクターは、シリンジまたは注入チュービングまたは流体ポート、たとえば、ルアーロックなど、または、任意の他の流体移送エレメントに連結され得り、または、それらの中に一体的に提供され得り、または、それらを一体的に提供され得る。
【0042】
追加的に、本発明の実施形態の例示目的の例において、メス型コネクターに連結されているシリンジは、2つの針とともに示されている。そのようなダブル針システムは、米国特許第8,196,614号明細書に説明されているものなどのように、クローズドシステム環境の中に存在している。しかし、当業者によって理解されることとなるように、本発明は、任意の特定の数の針とともに使用されることに限定されず、たとえば、1つだけの針を用いるクローズドシステムまたはオープンシステムが、本発明の利益を受けることも可能であり、それによって包含されることを意味している。
【0043】
図7は、断面で見た、本発明の好適な実施形態による薬物移送システムを概略的に図示している。メス型コネクター701は、アクチュエーター401を提供されており、アクチュエーター401は、どのように針703および705(それは、この特定の実施形態では、コネクター701の一部である)が膜706を突き通すかということを示すために、オス型コネクター702を挿入することなく、人為的に上向きに押されている。
【0044】
図8Aおよび図8Bは、バイアル802を備えたバイアルアダプターに連結されているオス型コネクター801と、シリンジ804に連結されているメス型コネクター803とを示している。アッセンブリは、第1の位置で示されており、第1の位置では、コネクター801および803はまだ接触していない。図8Aは、正面図であり、図8Bは、側面図である。図8Aの正面図は、図8Cの中に断面で見られる。図8Dは、図8Cの部分的な拡大図であり、図8Dでは、アクチュエーター805、針806および807、ならびに膜808の相対的な位置が明確に見られる。以下の図に関する参照のために、オス型コネクターの膜809は、アクチュエーターの膜808と密接に接触することとなり、アクチュエーターの膜808に押し付けられることとなるということが留意されるべきである。
【0045】
図8Eは、図8Bの断面であり、図8Fは、図8Eの部分的な拡大図であり、図8Fでは、図4のギヤ402が明確に見られる。
【0046】
図9Aは、第2の位置にある図8のオス型コネクターおよびメス型コネクターの正面断面を示しており、第2の位置において、それらは、極めて近接した位置に持って行かれているが、それらの膜808および809はまだ触れていない。図9Bは、図9Aの部分的な拡大図であり、図8Dの中で使用されている同じ数表示が、この図において使用されている。
【0047】
図9Cは、第2の位置にある図9Aのオス型コネクターおよびメス型コネクターの側断面を示しており、第2の位置において、それらは、極めて近接した位置に持って行かれているが、膜808および809はまだ触れていない。図9Dは、図9Cの部分的な拡大図であり、図9Dでは、レッジ部223がギヤ402に係合し始めていることを見ることが可能である。
【0048】
図10Aは、第3の位置にある図8のオス型コネクターおよびメス型コネクターの正面断面を示しており、第3の位置において、それらは、極めて近接した位置に持って行かれており、それらの相対的な膜808および809が互いに押圧するようになっており、したがって、液体と膜表面との接触を防止するようになっており、針が、両方の膜を突き通しており、バイアルの内側に位置付けされている。図10Bは、図10Aの部分的な拡大図である。今では、オス型コネクター801は、メス型コネクター803の中に、アクチュエーター805の内側に完全に収容されている。
【0049】
図10Cは、第3の位置にある図8のオス型コネクターおよびメス型コネクターの側断面を示しており、第3の位置において、それらは、極めて近接した位置に持って行かれており、それらの相対的な膜808および809が互いに押圧するようになっており、針が、両方の膜を突き通しており、バイアルの内側に位置付けされており、それは、側部から見られている。図10Dは、図10Cの部分的な拡大図であり、図10Dでは、レッジ部223が今ではギヤ402の内側にロックされているということが見られる。同じことが、アクチュエーターの他方の側でも起こっている(図示せず)。
【0050】
レッジ部223がギヤ402の内側に「ロックされている」と述べるときには、これは、移動が可能でないということを意味するものとして理解されるべきではないということが理解されるべきである。その理由は、メス型コネクターからオス型コネクターを解放するために、それらを引き離すことが十分であり、そのときに、ギヤ402がラダー204に沿ったスプロケット404の移動に起因して回転することとなり、したがって、開口部を下側位置に持って行き、さらに引っ張るときに、レッジ部402が下側位置から解除することができるからである。ロック位置を参照することによって意味されることは、アッセンブリがその位置にあり、膜808および809が互いに強力に押し付けられている間に、前記圧力の意図しない解放が起こる可能性がないということである。述べられているように、本発明によるアッセンブリのパーツを解除するために、積極的な決断がユーザーによって行われなければならず、アッセンブリを引き離すにように積極的な行動が行われなければならない。
【0051】
図11Aおよび図11Bは、本発明の1つの実施形態によるオスメス型コネクターを概略的に示しており、そこでは、オス型コネクター801およびメス型コネクター803が接触させられる前に、オス型コネクター801がスパイク110に連結されており、メス型コネクター803がシリンジ804に連結されている。アッセンブリは、それぞれ、側部からおよび正面から見られる。この図は、どのようにオスメス接続アッセンブリが液体送達システムの異なるエレメントに連結され得るかということを図示しており、この例では、オス型コネクター801が、スパイク110と一体的に形成されている。
【0052】
図12A図12Cは、本発明の1つの実施形態によるオスメス型コネクターの断面であり、図12A図12Cでは、オス型コネクター801が、オス型ルアーロック120に連結されており、メス型コネクター803が、メス型ルアーロック820に連結されており、それぞれ、前述のように、3つの位置(接触した状態に持って行かれる前、初期接触の間、および、ロックされた位置にあるとき)で示されている。
【0053】
上記に説明されている図を参照すると、オス型コネクターがメス型コネクターの中へ遠位に持って行かれるとき、図6A図6Cに関係して上記に詳細に説明されているように、シール膜808および809が互いに押し付けられている間に、レッジ部223は、ギヤのボイド部分405の内側へギャップ406をさらに通過する。アクチュエーター401が追加的に近位に変位させられるとき、メス型コネクターに固定して取り付けられている1つまたは複数の針が、それぞれ、第2および第1のシール膜808および809を突き抜く。
【0054】
メス型コネクターの中へのオス型コネクターのさらなる挿入は、1つまたは複数の針がシール膜を越えてさらに突き抜くこと、および、その遠位側を通してバイアル802への流体経路を確立することを引き起こす。その後に、メス型コネクターの中へのオス型コネクターの進行中の挿入は、アクチュエーター401およびガイドが、オス型コネクターによってそれに働かされる力によって遠位に変位させられることによって、ギヤ402が回転させられることを引き起こす。
【0055】
連結プロセスの始まりにおいて、膜は、最初に、特定のサイズまで互いに押し潰され、次いで、プロセス全体および接続の時間の全体を通して、すなわち、針によって刺されるという開始プロセスから、連結解除の間の最終的な針の後退まで、この圧縮状態にロックされる(すなわち、互いに押し潰された状態に維持される)必要がある。そのような二重膜接続は、2つの弾性的な膜の表面が互いに押し付けられ、ほとんど単一の弾性セプタムになり、次いで、針によって穿孔される方法に基づいている。押し付けられた膜表面は、針の液体と接触していない状態に維持されているので、針の後退および膜の分離の後に、膜の表面は、クリーンなままであり、そうでなければ害を及ぼす可能性のある任意の液体残留物が含まれない。上記に説明されているように、レッジ部223がギヤのボイド部分405の中へ完全に進むまで、アクチュエーター401がメス型コネクターの中へより深く押されないように動作不能になっているので、膜808および809を押し潰すことが可能になっている。レッジ部223がギャップ406を通過するときには、オス型コネクターの膜809がアクチュエーターの膜808を押し、アクチュエーター401がコネクターの中へより深く移動することを引き起こし、それによって、ギヤ402が回転することを促す。しかし、レッジ部223がギヤのボイド部分405の中へギャップ406を完全に通過するまで、ギヤ402の中のギャップ406が側部からレッジ部223にぶつかり、回転することができないので、この回転は動作不能になっており阻止されている。レッジ部223がギヤのボイド部分405の完全に内側になると、ギヤ402は、回転し始め、アクチュエーターは、メス型コネクターの中へより深く降下することが可能になる。2つの膜を互いに十分に押し潰すことは、なかでも、ギャップ406と膜808との間の距離、および、レッジ部223と膜809との間の距離を決定することによって取得され、レッジ部223がギャップ406を通って進んでいる間に、膜808および809が互いに十分に押し潰されるようになっている。
【0056】
レッジ部223がギヤのボイド部分405の内側にある限り、膜は、一定のサイズの圧縮で互いにロックされたままになっており、結果的に、1つまたは複数の針がバイアルの内側に固定されており、オス型コネクターおよびメス型コネクターの突然の解除のリスクなしに、物質が針を通して移送されることを可能にする。オス型コネクターへのメス型コネクターの接続は、ユーザーにとって単一の滑らかな軸線方向の運動であるので、説明されているメカニズムは、a)膜が押し潰されて固定されるポイント;b)針が膜を突き抜くことができるポイント;c)針が膜から完全に後退するポイント;d)膜が安全に分離することができるポイントの精密な制御を可能にする。
【0057】
メス型コネクターおよびアクチュエーターの異なる側において、ギヤおよびラダーの2つの構成体を有することが好都合であるが、単一のギヤ-ラダーカップリングだけを用いることも可能であり、当然のことながら、3つ以上そのようなカップリングを使用することも可能である。したがって、本発明は、そのようなエレメントの任意の特定の数に限定されない。
【0058】
本発明の代替的な実施形態は、図14に示されており、図14では、メス型コネクター803は、図5図6図8図10、および図12と同様に、固定用アクチュエーター(図示せず)の上に配置されている回転可能なギヤ402を設けられており、それは、その中心軸線の周りに自由に移動することができる。ギヤのスプロケットは、軸線1400に回転可能に取り付けられており、軸線1400は、ギヤ402の中心から半径方向の距離に位置決めされている。その軸線は、エレメント1500の上に作製されており、エレメント1500は、横へ曲がるように可撓性になっている。ギヤ402がアンカー固定用レッジ部223に係合しており、アンカー固定用レッジ部223がメス型コネクター803の中へ上向きにさらに押されているときには、回転可能なギヤ402は回転し、コネクター801のアンカー固定用レッジ部223と連結されたままになっており、コネクター801の上側パーツだけが図に示されている。エレメント1500の屈曲に対する可撓性は、軸線1400がギヤ402の回転によってわずかに横へ移動させられることを可能にする。当業者には明らかになることとなるように、多くの異なる機械的なセットアップが、本発明にしたがって提供され、わずかに横へ移動する自由を備えた軸線1400を提供することが可能であり、たとえば、エレメント1500は、リジッドであるが、スリット形状のウィンドウを有することが可能であり、軸線1400がスリット形状のウィンドウの中で移動することが可能である。
【0059】
本発明によるオスメス接続を固定するための装置が、さまざまな用途およびデバイスのために利用され得るということが留意される。本発明は、薬物移送システムのオスメス接続に限定されず、他のデバイスおよび装置のオスメス接続においても使用され得る。
【0060】
本発明の実施形態は図示として説明されてきたが、本発明は、特許請求の範囲を超えることなく、多くの変形例、修正例、および適合例によって実施され得るということが理解されることとなる。
【符号の説明】
【0061】
14 メス型コネクターセクション
15 バイアルアダプター
17 膜
32 膜
34 ダブル膜シールアクチュエーター
35 弾性アーム
35a エレメント
110 スパイク
120 オス型ルアーロック
130 ギヤ
131、131’ ラング
132 スプロケット
133 ギヤ
134 凹み部
135 ラング
136 ギヤ
137、137’ スプロケット
138 ラング
139 凹み部
201 メス型コネクター
202 受け入れセクション
203 開口部
204 ラダー
205 ラング
206 レール
207 トラック
221 オス型コネクター
222 突出セクション
223 アンカー固定用レッジ部
401 固定用アクチュエーター
402 回転可能なギヤ
403 ガイド
404 スプロケット
405 ボイド部分
406 ギャップ
407 ベース
601 円形矢印
701 メス型コネクター
702 オス型コネクター
703 針
705 針
706 膜
801 オス型コネクター
802 バイアル
803 メス型コネクター
804 シリンジ
805 アクチュエーター
806 針
807 針
808 膜
809 膜
820 メス型ルアーロック
1400 軸線
1500 エレメント
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図14