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特許7235876グラフト移植器具に毛髪グラフトを装填するための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】グラフト移植器具に毛髪グラフトを装填するための装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20230301BHJP
   A61F 2/10 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
A61B17/00
A61F2/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021542278
(86)(22)【出願日】2019-09-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 FR2019000150
(87)【国際公開番号】W WO2020065144
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-05-26
(31)【優先権主張番号】1858891
(32)【優先日】2018-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】521129200
【氏名又は名称】ブジェマ パスカル
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブジェマ パスカル
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-229330(JP,A)
【文献】特開2009-279430(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0293703(US,A1)
【文献】特表2014-534008(JP,A)
【文献】特表2017-515640(JP,A)
【文献】特表2009-509671(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0103500(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0096600(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0143434(US,A1)
【文献】国際公開第2007/041267(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00
A61F 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪グラフトをChoi型インプランター型の移植器具に装填するための装置であって、
流体排出チャンバに通じる中央チャネルに接続された第1の穴
第2の穴であって、前記流体排出チャンバと連通でき、前記中央チャネルとの経路を規定して、前記第2の穴を通して移植器具の針を前記経路に挿入することができる前記第2の穴
前記流体排出チャンバ真空源と接続する接続手段と、
前記装置の長手方向側面から前記中央チャネルへ垂直に開口した付属チャネルと、
を含む要素を備え、
前記第1の穴は、毛髪グラフトを前記移植器具の前記針に挿入することができるように、前記毛髪グラフトを送達することを目的とする第1の管との前記中央チャネルの接続部分の開口であり、
前記付属チャネルは、前記中央チャネルに開口する付属穴と、前記付属穴に対向し、前記装置の前記長手方向側面に配置された付属開口部と、を備え、
前記付属チャネルは、前記付属開口部において、圧力センサと接続されるように構成された第3の管への密閉接続手段を外側に向けて突出させている、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記流体排出チャンバは、前記中央チャネルと、前記真空源への前記流体排出チャンバの前記接続手段との間で、空気または水などの流体の通過、及び前記第2の穴を介して前記中央チャネルに挿入される、Choi型インプランター型移植器具の前記針へ毛髪グラフトを前記装填することの両方を可能にすることができるように構成されている請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記中央チャネルの中心軸線は、直線である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
記接続手段、前記装置内に配置された真空導管であり、前記中央チャネルに実質的に平行であり、出口穴を介して真空源に接続される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記装置は、近位側面、遠位側面、及び前記近位側と前記遠位側を接続する長手方向側面を備えた実質的に円筒形の形態を有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記近位側面が前記第2の穴を含み、前記遠位側面が前記中央チャネルの前記第1の穴を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の穴及び前記第2の穴が前記中央チャネルの中心沿って整列している、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記中央チャネルを毛髪グラフトタンクに接続する前記第1の管への接続部と、
前記接続手段を前記真空源に接続する第2の管への接続部と、を備えた、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪グラフトを、該グラフトを皮膚に移植するための器具に装填するための装置に関する。
【0002】
本発明は、毛髪の移植片による禿頭症の外科的治療の分野において特に重要な、ただし排他的ではない適用を有する。
【背景技術】
【0003】
既知の毛髪移植技術は、頭皮の裏側から、一般に円筒形で、毛包ユニットと呼ばれる概ね1~3本の毛根を含む、グラフトまたはマイクログラフトと呼ばれる非常に小さい直径の皮膚の断片的なサンプルを採取し、それらを移植のための器具に装填し、禿頭ゾーンにそれらを再移植することからなる。
【0004】
ハンドルに取り付けられた、開放端の円形で鋭利な中空の針型パンチを含む皮膚を切断する手段を含むグラフト切断装置は、既知のグラフト捕捉装置である。このタイプのパンチはマイクロパンチと呼ばれる。手動の場合もあれば、操作者が電動ロータリーモーターを作動させる場合もある。
【0005】
このタイプの装置を使用するグラフト捕捉手順は、除去されるグラフトの前にマイクロパンチを配置すること、この場合、毛髪は先行して約1ミリメートルの長さに切断されている、次にマイクロパンチを回転運動により数ミリメートルの深さの頭皮に押し込むこと、グラフトの毛髪の出現軸に沿わせることからなる。次に、マイクロパンチを頭皮から取り除き、事前に切断されたグラフトを、保存液を含むタンクに入れる前に、非常に細いピンセットを使用して牽引することによって、頭皮から抽出する。次に、禿頭進行ゾーンまたは禿頭ゾーンに再移植するために、毛髪グラフトを移植器具に装填することがあり得る。
【0006】
図1A、1B、及び2で説明されているように、毛髪グラフトをChoi型インプランター型の移植器具に装填することは、通常、手で実行される。毛髪グラフトは、操作者が持っている一対の細いピンセットの顎部の間に手でつかみ、次に針の縦方向のスロットを介して該器具の中空の針の中に挿入される。
【0007】
毛髪グラフトをインプラント用の針に装填するこの手で行うステップが、操作時間を延長する非常に高い精度を必要とする長く繊細な操作であることは、容易に理解できる。実際、移植器具の針は一般にステンレス鋼でできており、寸法が非常に小さい。移植器具から突き出ている自由な部分の長さが10ミリメートル、外径が0.7~1ミリメートル、非常に薄い壁の厚さが0.1ミリメートルである。したがって、操作者は、毛髪グラフトを非常に繊細に手で挿入するために、スロットを正しく視覚化して配置する必要がある。
【0008】
さらに、毛髪グラフトのごく一部は、スロットを通って針の外側にある可能性があり、したがって、針の内側に配置されたときのその狭さのために、スロット内の狭窄によって損傷または切断される可能性がある。その結果、毛髪グラフトは移植片には不適切になる。その後、毛髪グラフトの交換が必要になる。
【0009】
場合によっては、毛髪グラフトの除去は、前述のように切断装置を含む真空抽出システムの補助のもとで実行することができる。この真空抽出システムは、密封された方法で切断装置に接続され、保存液を含むタンク及び管用の真空手段に接続された管を含む。
【0010】
禿頭ゾーンへの毛髪グラフトの移植は、通常、直接移植と間接移植の2つの異なる方法で行われる。
【0011】
間接移植では、毛髪グラフトは、先行して作られた禿げた皮膚の微小な切開に1つずつ挿入される。毛髪グラフトの挿入は通常、マイクロピンセットを使用して手で行われる。
【0012】
直接移植では、事前の微小な切開を必要とせずに、移植器具を使用することにより、毛髪グラフトを禿げた皮膚に直接注射する。「Choi型インプランター」と呼ばれる特許出願US6,461,369に記載されているように、最も一般的に使用される移植器具は、傾斜した鋭い開放端に延びる中空の格納式円筒針を備えた本体で構成され、頭皮に移植するグラフトをそれに配置する。針内のスライディングロッドは、針を移植器具に引き抜くときに頭皮内の毛髪グラフトを解放及び維持することを可能にする。針は、非常に細いピンセットを使用して、後付けによって毛髪グラフトを手動で装填するための縦方向の狭い開口部またはスロットを備えているという点で注目に値する。
【0013】
そのような移植器具は、禿頭ゾーンに皮膚への多数の微小な切開を先に実行しておくことをもはや必要としないという利点を有するが、残念ながら、いくつかの不便さを提示する。確かに、毛髪グラフトの手による装填は長時間かかり、繊細で、冗漫であり、毛髪グラフトを傷つける。先にピンセットでつかまれていた頭部が針の狭いスロットの端で絞めつけられているのである。このようにして、毛髪グラフトの頭部が切断され、したがって移植片には不適切になる可能性がある。さらに、多くの場合、少なくとも2人の手術の助手をする有資格者のスタッフが必要であり、その唯一の作業は、台においていくつかの移植器具に毛髪グラフトを配置することからなる。それは、手でなされ、継続的に、毛髪グラフト自体を頭皮に移植する担当のメインの操作者と交代される。したがって、移植手術の時間を最適化するために、多数の移植器具を装填する必要がある。これらの長くて繊細な操作は、器具の交換中に操作者が偶発的に怪我をするリスクも高める。
【0014】
既知の解決策は、毛髪グラフトを捕捉し、1つのステップで移植器具に装填することからなる。この解決策は、管によって移植器具に接続された毛髪グラフト切断装置を提示する特許FR2696,334に記載されている。
【0015】
特許US7,452,367に記載されている別の解決策は、例えば保存液を含むタンク内に配置された毛髪グラフトを、真空管に接続された穴を有する移植器具に装填することからなる。このようにして、移植器具への毛髪グラフトの装填は、移植器具の針の手での装填の必要性を排除する。
【0016】
ただし、これらの解決策は、既存の「Choi型インプランター」スタイルのインプラント器具とは適合性がない。実際、特許FR2,696,334及びUS7,452,367に記載されている移植器具は、Choi型インプランターとは対照的に、チャネルまたは管への接続を可能にする穴を有し、とりわけ、真空吸引による毛髪グラフトの吸引を可能にする。
【0017】
本発明は、Choi型インプランター型移植器具に毛髪グラフトを装填する装置を提供することにより、上記の不便さを解決することを目的とし、移植器具への毛髪グラフトの簡単かつ迅速な装填を安全かつ外傷なしに可能にし、人件費を削減しながらも、移植器具の構造の変更、及びそのような毛髪グラフト装填装置を使用するChoi型インプランター型の移植器具の装填手順を必要とはしない。
【0018】
本発明の目的は、Choi型インプランター型移植器具への毛髪グラフトの迅速かつ容易な装填を安全かつ外傷なしに可能にする、使用により適合した装置を提案することにより、上記の繊細な操作及び不便さを排除することである。
【0019】
この目的のために、本発明は、毛髪グラフトをChoi型インプランター型の移植器具に装填するための装置を提案し、装置は、
-流体排出チャンバに通じるチャネルに接続された第1の穴、
-第2の穴であって、流体排出チャンバと連通でき、チャネルとの経路を規定して、第2の穴を通して移植器具の針を経路に挿入することができるようにする第2の穴、
-流体排出チャンバから真空源への接続手段を含む要素を備え、
第1の穴は、毛髪グラフトを移植器具の針に挿入することができるように、毛髪グラフトを送達することを目的とする第1の管と連通することを意図していることを特徴とする。
【0020】
その点で、本発明による毛髪グラフトを装填するための装置は、先行技術に対して多くの利点を有する。取り扱う時間を大幅に節約し、もはや手で事前に充填された多数の移植器具を有する必要がなくなる。介入を実行するには、1つの移植器具で十分であり、これは大きな経済的利益を意味する。
【0021】
さらに、毛髪器具が本発明による毛髪グラフト装填装置に挿入されると、スロットの開口部分が、その軸の周りに360°で、横方向に、流体排出チャンバと自由に連通するという事実を考慮すると、該器具の針に毛髪グラフトを装填している間に移植器具の針のスロットの正しい位置について心配する必要はもはやない。流体排除チャンバの真空引き中は、装填が確保される。
【0022】
さらに、本発明による装置を使用する移植器具の装填は、同じ器具を使用する1人の操作者によって実施することができ、これは、異なる操作者間で器具を物理的に交換することがないため、偶発的な穿刺のいずれのリスクをも防ぐ効果がある。
【0023】
本発明の他の特徴によれば、本発明の装置は、単独でまたは任意の組み合わせで、以下の任意の特徴のうちの1つまたは複数を含む。
【0024】
1つの特徴によると、流体排出チャンバは、チャネルと、真空源への流体排除チャンバからの接続手段との間で、空気または水などの流体の通過、及び第2の穴を介してチャネルに挿入される、Choi型インプランタースタイル移植器具の針へ毛髪グラフトを装填することの両方を可能にすることができるような寸法を有する。
【0025】
1つの特徴によれば、チャネルは直線である。
【0026】
別の特徴によれば、流体排除チャンバの真空源への接続手段が、毛髪グラフト装填装置内に配置された真空導管であり、チャネルに実質的に平行であり、出口オリフィスを介して真空源に接続されることを意図している。
【0027】
変形例としては、流体排出チャンバの真空源への接続手段が、チャネルに対して横方向及び垂直に配置された真空導管である。
【0028】
実施形態によれば、毛髪グラフト装填装置は、近位側、遠位側、及び近位側と遠位側を接続する長手方向側を備えた実質的に円筒形の形態を有する。
【0029】
この実施形態によれば、近位側が第2の穴を含み、遠位側がチャネルの第1の穴を含む。
【0030】
さらにこの実施形態によれば、これによる変形例において、流体排除チャンバの真空源への接続手段が、毛髪グラフト装填装置内に配置された真空導管であり、チャネルに実質的に平行であり、出口オリフィスを介して真空源に接続されることを意図し、真空導管の出口オリフィスは、毛髪グラフト装填装置の遠位側に配置されている。
【0031】
変形例として、真空導管の出口オリフィスは、横方向に、毛髪グラフト装填装置の縦方向側に配置される。
【0032】
チャネルの第1の穴は、有利にも、毛髪グラフト装填装置の遠位側の中央に配置される。
【0033】
この特徴によれば、チャネルの第2の穴は、毛髪グラフト装填装置の近位側の中央に配置されている。
【0034】
したがって、第1及び第2の穴がチャネルの軸に整列している。
【0035】
毛髪グラフト装填装置は、優先的に、管からの接続手段を含み、それぞれ、チャネルを毛髪グラフトタンクに、導管を真空源に遠隔で接続することを可能にする。
【0036】
本発明はさらに、以下のステップ、すなわち
-接続手段を介して、第1の管を第1の穴に接続するステップ、
-移植器具の針を、チャネルの少なくとも一部に貫通するように、密封された方法で第2の穴に導入するステップ、
-第1の管の開口端を、タンクまたはコンテナ内の溶液にある毛髪グラフトと接触させるステップ、及び
-流体排出チャンバを真空密封するステップ
を含む、毛髪グラフトをChoi型インプランター型移植器具に装填するための上記のような装置を使用する方法に関する。
【0037】
本発明はまた、毛髪グラフトの上記のような毛髪グラフト装填装置への吸引を容易にするように構成された毛髪グラフト用の貯蔵トレイに関し、貯蔵トレイは、毛髪グラフトを含むように構成された少なくとも1つのウェルを含み、その寸法が、所与の位置での毛髪グラフトの維持を可能にし、上記のような毛髪グラフト装填装置への毛髪グラフトの吸引を可能にすべく適合される。
【0038】
このように、毛髪グラフトの表皮部分をウェルの開口部に近づけてウェルに挿入すると、毛髪グラフトはこの位置に維持され、毛髪グラフトを毛髪グラフト装填装置に容易に吸い込むことができる。
【0039】
1つの特徴によると、各ウェルの直径は1.5mm、深さは8mmである。
【0040】
1つの特徴によると、貯蔵トレイは、複数のウェルを含み、いくつかの列に整列し、互いに等距離であり、約5mmの間隔で配置されている。
【0041】
本発明は、毛髪グラフトを上記のような毛髪グラフト装填装置に吸引するよう構成される毛髪グラフト吸引装置に関する。
【0042】
毛髪グラフト吸引装置は、支持体、及び上記のような毛髪グラフト装填装置の第1の管に接続されるように構成された剛性管用のハウジングを含み、ハウジングは、支持体に対して可動であり、剛性管を毛髪グラフトと接触させるために位置付けるように動くよう構成されている、ロボットである。
【0043】
1つの特徴によれば、ハウジングは、毛髪グラフト貯蔵トレイに対して、3つの直交する軸に沿って可動である。
【0044】
1つの特徴によれば、吸引装置は、
-コンテナに配置された毛髪グラフトの画像を記録するように構成されたカメラ、及び
-毛髪グラフトの正確な位置を分析するように構成されたコントローラをさらに含む。
【0045】
本発明は、上記のように、毛髪グラフト装填装置、及び毛髪グラフト吸引装置を含むアセンブリに関する。
【0046】
本発明は、上記のように、毛髪グラフト装填装置、毛髪グラフト吸引装置、及び貯蔵トレイを含むアセンブリに関する。
【0047】
本発明は、非限定的な例として以下に与えられる実施形態を読むことによってよりよく理解される。
【0048】
説明は、それに付随する図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1図1Aは、従来技術で一般的に使用されている、患者の頭皮にある毛髪グラフト移植器具の正面図であり、その針は外部の位置にある。図1Bは、針が格納位置にある図1Aの毛髪グラフト移植器具の正面図である。
図2図1AのゾーンAの詳細を拡大した図である。
図3図3A図3Cは、図、移植器具に手で毛髪グラフトを装填する、従来技術における異なるステップの斜視図である。
図4図4A及び図4Bは、本発明による毛髪グラフト装填装置の斜視図である。
図5図4Aで指定されたフレームPによる、図4Aの装置の断面図である。
図6】本発明による装置を使用して、図1A、1B、及び2による移植器具に毛髪グラフトを装填する実施形態の方法を示す斜視図である。
図7図7A~7Eは、本発明による装置を使用して、図1Aによる移植器具の針に毛髪グラフトを装填する異なる連続するステップを示す断面図である。
図8】毛髪グラフト装填装置の別の実施形態を示す断面図である。
図9図8の装置の使用方法を示す斜視図である。
図10】本発明による毛髪グラフト貯蔵トレイの実施形態の斜視図である。
図11図11は、本発明による毛髪グラフト吸引装置の2つの実施形態の斜視図である。
図12図12は、本発明による毛髪グラフト吸引装置の2つの実施形態の斜視図である。
図13図11の装置の使用方法を示す斜視図である。
図14図12の装置の使用方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
説明及び以下の特許請求の範囲では、同一、類似、または類似の構成要素は同じ参照符号で参照され、「前面」、「背面」、「水平」、「垂直」、「上部」「下部」などの用語を、説明を容易にするために、非限定的に、図面を参照して使用する。
【0051】
図1A、1B、及び2において、毛髪グラフト移植器具1は、円筒形のスリーブ2を備えた細長い本体を含み、その中で、円錐形の先細部分4によってその一端で、及びスイッチアクチュエータ6によりその反対側の端部で、延長されたピストン3をスライドさせることが見て取れる。
【0052】
スリーブ2は、円錐形の先細部分4とアクチュエータスイッチ6との間に配置され、円錐形の先細部分4とアクチュエータスイッチ6との間の距離よりも短い長さを有し、ピストン3がスリーブ2に対してスライドするようにする。
【0053】
円錐形の先細部分4は、スリーブと実質的に同じ底部の幅と、丸みを帯びた先端9とを有する。
【0054】
毛髪グラフト12(図3Aから3C)を収容するのに適した円筒形の中空移植針5は、結合手段(図示せず)によってスリーブ2にしっかりと取り付けられている。ピストン3がアクチュエータスイッチ6によってスリーブ2に対して動くと、針5は、ピストン3の円錐形先細部分4の内側の格納位置(図1B)とピストン3の先細部分4から突出する展開位置(図1A)との間で移動可能である。突出している移植針5の長さLは、8から10mmの範囲である。
【0055】
円筒形のスライディングロッド7は、中空針5の内側に配置されている。
【0056】
針5の内径よりも実質的に小さい直径を有するスライディングロッド7は、その近位端によってピストン3に連帯して、アクチュエータスイッチ6の近くに、結合手段(図示せず)によって取り付けられ、円錐形の先細部分4の先端9の高さに配置された反対側の自由遠位端8を備え、それがエンドストップとして機能し、針5がピストン3の内側から引き抜かれるときに針5から毛髪グラフト(図示せず)を解放するようにする。
【0057】
中空針5は、図3Aから3Cに示されるように、皮膚を貫通するのに適した面取りされた鋭い自由端10、ならびにその長さの一部に沿って、一般に糸通しまたはピンセット13での牽引によって、毛髪グラフト12の挿入を可能にする浅い長手方向の開口部またはスロット11を有する。
【0058】
図3Aでは、毛髪グラフト12の上部が、操作者によって保持された一対の細いピンセット13の顎部の間にて手作業で捕まれていることが見て取れる。毛髪グラフト12は、移植器具1の中空移植針5の自由端10に関して近づけられる。次に、毛髪グラフト12は、図3B及び3Cに示すように、毛髪グラフトが完全に装填されて留まるまで、牽引またはねじ切りによって非常に繊細に、スロット11を通して中空針5の内部に挿入される。これで、今や移植器具1は、毛髪グラフト12を皮膚に移植するために使用する準備ができた。
【0059】
毛髪グラフトを手で移植針に装填するステップは、長くて、極度の精度が必要である繊細な操作であり、手術時間を長くすることは容易に理解できる。実際、針5は一般にステンレス鋼でできており、寸法が非常に小さく、自由な部分の長さが10ミリメートル、外径が0.7mmから1ミリメートルの範囲であり、非常に薄い壁の厚さが0.1mmである。針は、針5の面取りされた先端10の後縁から始まる約10mmの長さにわたって、幅が0.2mmであるスロット11によって、その自由な全長部に沿ってずっと開いている。したがって、操作者は、ピンセット13によって捕捉された毛髪グラフトを非常に繊細に手で挿入するために、スロット11を正しく視覚化して配置する必要がある。
【0060】
毛髪グラフト12のごく一部は、スロット11を通って針5の外側に行き着き、針5の内側に配置されたときのその狭さのためにスロット11の絞扼によって切断され、毛髪グラフトを移植に不適切にする可能性があることは容易に理解できる。
【0061】
図4A、4B及び5は、それぞれ、本発明の実施形態による毛髪グラフト装填装置14の斜視図及び断面図である。
【0062】
毛髪グラフト装填装置14は、円筒形であり、長さは約20mm、直径は約16mmである。それは、平坦な近位側15、平坦な遠位側16、及び近位15側と遠位16側を接続する長手方向側Fを有する。
【0063】
毛髪グラフト装填装置14は、近位側15の近くに配置された円形のチャンバ21を備える。それはさらに、遠位側16から延びる第1の穴18aと、第1の穴18aの反対にあり、チャンバ21に至る開口部18bとを有する、円筒形の直線状の長手方向中央チャネル17からなる。
【0064】
近位側15は、チャンバ21に通じる第2の穴22を備える。第2の穴22は、密封された方法で、上記のような移植器具の針5(図示せず)を受け入れることができ、該針は、中央チャネル17に到達するためのチャンバ21と交差し得る。
【0065】
このようにして、中央チャネル17は、その全長の部分にわたって、中央の穴22を通して挿入された図1A、1B、及び2に関して説明したような移植器具の針を、軸方向に受け入れることができる。
【0066】
中央チャネル17は、その第1の穴18aにおいて、可変長であり、毛髪グラフト12の収容及び送達に適した約1から1.2mmの内径を有する第1の可撓性管20(図5)への密封された接続手段19を有する、外向きの突起を有する(図7Cから7E)。
【0067】
チャンバ21は、遠位側16に通じ、接続手段25によって第2の管24(図5)に接続された出口オリフィス29を含む真空導管23を介して、遠隔に配置された真空源と連通する。
【0068】
チャンバ21は、約1.5mmの高さ「d」を有し、中央チャネル17と側方チャネル23との間の流体(空気または水)の容易な通過をもたらすのに十分であり、図7Aから7Eに関して詳細に説明されているものとしているように、第2の穴22を介した中央チャネル17への挿入中に、図1から2に関して上記されたように、移植器具の針5への毛髪グラフトの完全な装填可能にするのに十分狭い。
【0069】
毛髪グラフト装填装置14の第2の穴22は、移植器具の針5を容易に挿入するのに十分な大きさであり、上記のように移植器具の先端9とエンドストップ及び水密シールを形成するのに十分狭い直径を有する。
【0070】
図6は、本発明の毛髪グラフト装填装置14の使用方法を前向きに示している。
【0071】
例えば操作者の指のリング(図示せず)に取り付けることができる毛髪グラフト装填装置14は、第1の管20によって剛性管26に接続されている。剛性管26は、例えばステンレス鋼で、かつ、毛髪グラフト12が十分通過可能な約1~1.2mmの内径を有している。
【0072】
管26の自由端は、予め生理学的血清または別の保存液で満たされた毛髪グラフトコンテナまたはタンク28の底に、他の毛髪グラフトと共に浸されている毛髪グラフト12の表皮部分と、毛髪グラフト装填装置14へ吸引する際に接触するようになっている。
【0073】
毛髪グラフト装填装置14はまた、第2の管24によって、操作者によって作動させることができる真空源27に接続されている。図1に記載されている移植器具1は、以下に記載されるように毛髪グラフト12を受け入れる態勢で、毛髪グラフト装填装置14の前に軸方向に配置されている。
【0074】
この使用方法では、毛髪グラフト12の毛髪グラフト装填装置14への吸引は、毛髪グラフト12の表皮部分と接触させるために管26を操作する操作者によって、手で行われる。
【0075】
図7Aから7Eは、本発明による毛髪グラフト装填装置14を使用して、移植器具1の針5に毛髪グラフト12を装填する異なるステップを示す断面図である。
【0076】
図7A及び7Bでは、移植器具1の針5は、毛髪グラフト装填装置14の第2の穴22に対して中央チャネル17の軸に整列されている。次に、移植針5は、中央チャネル17に摩擦で挿入され、移植器具1の先端9が第2の穴22の円形の縁に接触するようにし、円形の液密シールを形成する。
【0077】
移植器具1と毛髪グラフト装填装置14との間の結合位置において、移植針5は、中央チャネル17の連続部においてその自由端10に円筒形の開いた空間を形成する。空間は、チャンバ21において、スロット11の自由端に横方向に開いている。
【0078】
図7C及び7Dを参照すると、操作者によって制御される真空源27によって、導管23及び第2の管24を介してチャンバ21が減圧されると、チャンバ21内、スロット11の自由な部分を介した針5内、中央チャネル17内、第1の管20内、及び毛髪グラフト12の表皮部分に対向する管26(図6)が継続して吸引され、毛髪グラフト12は中央チャンネル17へ瞬時に吸引されて移動し、針5の内部に挿入されて、チャンバ21に対するその通過が妨げられる。約0.2mmのスロット11の幅が、流体が通過するのを可能にするのに十分に広いが、直径が約0.9~1mm大きい毛髪グラフトを妨げて固定するのに十分な幅であるという事実を考慮に入れている。
【0079】
次いで、毛髪グラフト12が移植器具1の針5の内側に装填され配置されると、移植器具1は、図7Eに示されるように、毛髪グラフトの患者の皮膚または頭皮への移植という最終的な使用を目的として、牽引によって毛髪グラフト装置14から分離される。
【0080】
毛髪グラフト12を取り除いた移植器具1は、第2の毛髪グラフトを装填することなどのために、毛髪グラフト装填装置14に再び挿入される。
【0081】
毛髪グラフトの大きさに従い、中央チャネル17の直径が、装填される移植器具の針の外径、例えば、直径0.8または0.9、または1mmに適合するように変化するいくつかの装置14を有することも可能である。このような装置は、操作中に操作者がすばやく交換できる。
【0082】
本発明による毛髪グラフト装填装置14は、型への注入によって、または機械加工及び接着によって、ポリカーボネートまたはメタクリル酸メチルなどの透明で剛性のあるプラスチック材料で容易に製造することができる。
【0083】
図8は、別の実施形態による毛髪グラフト装填装置14’の断面図である。
【0084】
図4A、4B及び5の実施形態による毛髪グラフト装填装置14とは異なり、図8の毛髪グラフト装填装置14’は、装置の長手方向側Fから中央チャネル17に垂直につながる付属チャネル30を有する。
【0085】
付属チャネル30は、中央チャネル17につながる付属穴31aと、付属穴31aの反対側で、装置の長手方向側Fに配置された付属開口部31bとを備える。
【0086】
付属穴31aは、チャンバ21に通じる中央チャネル17の開口部18bから距離「l」のところに位置する。距離「l」は、図1A、1B、及び2に記載されるように、移植器具の移植針5の長さLに等しい。
【0087】
付属チャネル30は、中央チャネル17の直径と実質的に同一の直径を有する。
【0088】
さらに、付属チャネル30は、その付属開口部31b上に、圧力検出器33(図9)に接続されるように構成された第3の管32への密閉接続手段25を外向きに突出させている。
【0089】
図9に示されるように、圧力検出器33はまた、第2の管24に接続され、毛髪グラフト装填装置14’の真空源27への接続を可能にする。圧力検出器33と第2の管24との間の連結は、カニューレ24’を介してなされる。
【0090】
このようにして、圧力検出器33は、付属穴31aと真空源27との間の圧力の正確な変動を検出することができる。このような変動は、図7C及び7Dに関して説明された毛髪グラフトのための装填ステップによる、管20の剛性管26の中に吸い込まれた毛髪グラフト12による移植針5の閉塞によって、引き起こされ得る。
【0091】
圧力検出器33は、空気圧接触器に同化されている。それは、音または光の信号によって、移植針5に毛髪グラフトが存在していることを操作者に示す。
【0092】
この使用方法では、毛髪グラフト12の毛髪グラフト装填装置14への吸引は、タンク28に配置された毛髪グラフト28の表皮部分と接触させるために管26を操作する操作者によって、手で行われる。
【0093】
図10は、本発明による毛髪グラフト貯蔵トレイ34を示している。
【0094】
貯蔵トレイ34は長方形であり、長さ20cm、幅10cm、及び高さ1cmである。それは、それぞれ12個の毛髪ウェルを含むように構成された35個のウェル35の15列を含む(示されていない)。ウェル35は、円筒形で、整列し、互いに等距離であり、約5mmの間隔で配置されている。
【0095】
各ウェルの直径は1.5mm、深さは8mmである。これらの寸法は、上記のように毛髪グラフトを毛髪グラフト装填装置14、14’に吸引することを可能にするように適合された、所与の位置に毛髪グラフトを維持することを可能にする。
【0096】
貯蔵トレイ34は、生理学的血清を含むわずかに大きいタンク28(図13)に配置されるように構成される。
【0097】
図11は、毛髪グラフトタンク28内に配置された毛髪グラフト12を吸引し、それを上記のように毛髪グラフト装填装置14、14’に挿入するように構成された毛髪グラフト吸引装置100の実施形態を示す。
【0098】
毛髪グラフト吸引装置100は、上記のように毛髪グラフト装填装置14、14’の第1の管20に接続されるように構成された剛性管26のハウジング102の支持体101を備え、ハウジング102が支持体101に配置されたレール103を使用して、3つの直交軸、それぞれ長さの軸x、深さの軸y及び高さの軸zに沿って移動されるよう構成されているロボットである。
【0099】
支持体101は、長さの軸xに対応する長手方向軸の基部104をL形で含み、それぞれ水平104’及び垂直104’’の2つの分岐を含む。水平分岐104’は深さの軸yに従って延び、垂直分岐104’’は高さの軸zに従って延びる。
【0100】
支持体はさらに、それぞれ水平105及び垂直106の2つのアームを備える。
【0101】
水平アーム105は、基部の垂直分岐104’’から水平分岐104’に平行に延在し、それに垂直に整列されている。それは、基部の垂直分岐104’’の長さの軸xに沿って延びるレールを介して、長さの軸xに沿って移動するように構成される。
【0102】
垂直アーム106は、高さの軸zに沿って、水平アーム105に対して垂直に延びる。それは、水平アーム105上の深さの軸yに沿って延びるレール103を介して水平アーム105に接続され、深さの軸yに沿って移動可能である。
【0103】
ハウジング102は、高さの軸zに沿って移動できるように、垂直アーム106上の高さの軸zに沿って延びるレール103を介して垂直アーム106に接続されている。
【0104】
管26は、高さの軸zに沿って延びる。それは、図13に示されるように、上記のように、毛髪グラフト装填装置14、14’の第1の管20に接続されるように構成された自由な下端26’及び上端26’’を有する。
【0105】
支持体は、ハウジング102が、長さx、深さy、及び高さzの直交軸に沿って移動することを可能にし、管26の下端26’を、支持体101の基部104の水平分岐104’に配置されたタンク28に位置付けられた毛髪グラフト12の表皮部分と接触させるように配置する。
【0106】
図13に見られるように、毛髪グラフト12の毛髪グラフト装填装置14への吸引は、毛髪グラフト吸引装置100によって機械的に行われる。
【0107】
図12は、毛髪グラフト吸引装置100’の別の実施形態を示している。
【0108】
図11の実施形態とは異なり、毛髪グラフト吸引装置100’は、支持体101の基部104の水平分岐104’に配置されたタンク28に配置された毛髪グラフトの画像を記録するように構成されたカメラ107と、毛髪グラフト12の正確な位置を分析するように構成されたコントローラ108とを備える。
【0109】
この実施形態では、管26を毛髪グラフト12の表皮部分と接触させることを可能にするハウジング102の動きは、タンク28内の毛髪グラフト12の位置の検出を介して、自動的に実行される。
【0110】
図13は、図8の毛髪グラフト装填装置14’において、図11の毛髪グラフト吸引装置100を使用する方法を示している。
【0111】
図9に関して説明した方法とは異なり、毛髪グラフト12の毛髪グラフト装填装置14’への吸引は、毛髪グラフト吸引装置100によって機械的に行われる。
【0112】
さらに、毛髪グラフト12は、毛髪グラフトの自動的な吸引を可能にするために、図10に関して説明したように、貯蔵トレイ34に配置される。実際、毛髪グラフトは、貯蔵トレイ34のウェル35(図10)に、毛髪グラフト装填装置14へのそれらの吸引に適合された位置に配置されている。
【0113】
したがって、ハウジング102の動きは、ウェル間の距離に従って事前に定められる。
【0114】
ハウジング102の動きは、圧力検出器33によって制御される。したがって、圧力検出器は、事前にプログラムされた経路に従って、毛髪グラフトに関する管26の動きの自動的な制御を可能にする。
【0115】
毛髪グラフトが貯蔵トレイなしでタンク28に配置される変形例では、ハウジング102の動きは、管26をタンク28にある毛髪グラフト12の表皮部分と接触させるために、操作者によって手で実行される。
【0116】
示されていない変形例では、吸引装置100は、図4A、4B、及び5に従って、毛髪グラフト12を毛髪グラフト装填装置14に吸引するために使用される。
【0117】
この変形例では、毛髪グラフト吸引は、ペダル(図示せず)を使用して、操作者によって作動される。ハウジング102の動きは、操作者がペダルを離したときになされる。
【0118】
図14は、図8からの毛髪グラフト装填装置14’における、図12からの毛髪グラフト吸引装置100’の使用方法を表す。
【0119】
図9に関して説明した方法とは異なり、毛髪グラフト12の毛髪グラフト装填装置14’への吸引は、毛髪グラフト吸引装置100’によって機械的に行われる。
【0120】
さらに、吸引は、カメラ107及びコントローラ108による毛髪グラフトの位置の検出を介して自動的に実行される。
【0121】
示されていない変形例では、吸引装置100’は、図4A、4B、及び5に従って、毛髪グラフト12を毛髪グラフト装填装置14に吸引するために使用される。
【0122】
毛髪グラフト装填装置は円筒形であると説明されていたが、中央チャネル及び毛髪グラフトの移植針への挿入をより良好に視覚化するために、透明な凸状拡大型の側を有する平らな立方体または平行六面体形を有することが可能である。
【0123】
Cartesianタイプの支持体を使用して毛髪グラフト吸引装置を説明したが、SCARAタイプの支持体(選択的コンプライアンス・アセンブリ・ロボット・アーム)または5軸または6軸の関節式の支持体と同じ方法での使用は容易に想像できる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14