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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-28
(45)【発行日】2023-03-08
(54)【発明の名称】プリンタ
(51)【国際特許分類】
   B65H 7/14 20060101AFI20230301BHJP
   B41J 15/04 20060101ALI20230301BHJP
   B41J 2/325 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
B65H7/14
B41J15/04
B41J2/325 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022062775
(22)【出願日】2022-04-05
(62)【分割の表示】P 2017185377の分割
【原出願日】2017-09-26
(65)【公開番号】P2022089881
(43)【公開日】2022-06-16
【審査請求日】2022-04-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000130581
【氏名又は名称】サトーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 康秀
(72)【発明者】
【氏名】田野 好宏
【審査官】羽鳥 公一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-234120(JP,A)
【文献】特開2013-107340(JP,A)
【文献】特開平05-116407(JP,A)
【文献】特開平04-045061(JP,A)
【文献】特開2015-096336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/315-2/345
B41J 2/42-2/425
B41J 2/475-2/48
B41J 11/00-11/70
B41J 15/00-17/42
B41J 27/00-27/22
B41J 31/00-35/38
B65H 7/00-7/20
B65H 43/00-43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字媒体に印字を行う印字部と、
開閉自在に設けられ、前記印字部に供給される前記印字媒体とインクリボンとの間を仕切る仕切部材と、
搬送方向における前記印字媒体の位置を検出する反射センサと、
前記仕切部材に設けられ、前記インクリボンをロール状に保持するリボン供給軸と、
使用済の前記インクリボンを巻き取るリボン巻取軸と、
を備え、
前記仕切部材は、前記反射センサと対向して前記反射センサとの間に前記印字媒体の搬送路を形成する搬送ガイド部を有
前記仕切部材を開閉するのに伴って前記リボン供給軸が前記リボン巻取軸に対して相対的に移動する、
プリンタ。
【請求項2】
請求項1に記載のプリンタであって、
前記搬送ガイド部は、前記印字媒体の上面をガイドする、
プリンタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプリンタであって、
前記印字部を構成するサーマルヘッドを有し、前記サーマルヘッドがプラテンローラとの間に前記印字媒体を挟持する印字位置と、前記サーマルヘッドが前記プラテンローラから離間する非印字位置と、の間で揺動自在に設けられる印字ユニットを備え、
前記仕切部材は、前記印字ユニットに設けられる、
プリンタ。
【請求項4】
請求項3に記載のプリンタであって、
前記搬送ガイド部は、前記印字ユニットが前記印字位置にある場合に、前記反射センサと対向して前記搬送路を形成する、
プリンタ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載のプリンタであって、
発光部と受光部とを有し、前記搬送方向における前記印字媒体の位置を検出する透過センサを備え、
前記発光部と前記受光部との一方が前記仕切部材に設けられ、他方が前記搬送路を挟んで前記プリンタの筐体側に設けられる、
プリンタ。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1つに記載のプリンタであって、
発光部と受光部とを有し、前記印字媒体の有無を検出する透過センサを備え、
前記発光部と前記受光部との一方が前記プリンタの筐体側に設けられ、他方が前記筐体の開口部を覆うカバーに設けられる、
プリンタ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1つに記載のプリンタであって、
前記仕切部材は、揺動軸により揺動自在に支持される、
プリンタ。
【請求項8】
請求項1からのいずれか1つに記載のプリンタであって、
前記仕切部材が開状態になると、前記リボン供給軸が前記印字媒体の排出口側に露出する、
プリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、搬送方向における印字媒体の位置を検出する反射センサを備えたプリンタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-226313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のプリンタでは、搬送中の印字媒体に弛みやうねりが発生すると、反射センサと印字媒体との距離が大きくなって反射センサの検出精度が低下するおそれがある。
【0005】
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、反射センサの検出精度を安定させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によれば、印字媒体に印字を行う印字部と、開閉自在に設けられ、前記印字部に供給される前記印字媒体とインクリボンとの間を仕切る仕切部材と、搬送方向における前記印字媒体の位置を検出する反射センサと、前記仕切部材に設けられ、前記インクリボンをロール状に保持するリボン供給軸と、使用済の前記インクリボンを巻き取るリボン巻取軸と、を備え、前記仕切部材は、前記反射センサと対向して前記反射センサとの間に前記印字媒体の搬送路を形成する搬送ガイド部を有前記仕切部材を開閉するのに伴って前記リボン供給軸が前記リボン巻取軸に対して相対的に移動する、プリンタが提供される。
【発明の効果】
【0007】
これによれば、仕切部材の搬送ガイド部が反射センサとの間に搬送路を形成するので、搬送ガイド部によって印字媒体がガイドされ、反射センサから一定の距離内で印字媒体が搬送される。よって、印字媒体の弛みやうねりによって反射センサと印字媒体との距離が大きくなることを防止でき、反射センサの検出精度を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の実施形態に係るプリンタの斜視図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係るプリンタの概略構成図である。
図3図3は、仕切部材及びリボン供給軸の斜視図である。
図4図4は、カバーを開放した状態を示す図である。
図5図5は、リボン供給軸をリボン交換位置にした状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態に係るプリンタ100について説明する。
【0010】
プリンタ100は、インクリボンRを熱してインクリボンRのインクを印字媒体Mに転写することで印字を行う熱転写方式のプリンタである。印字媒体Mは、例えば、帯状の台紙に複数のラベルが所定の間隔で連続して仮着されたラベル連続体である。
【0011】
プリンタ100は、図1図2に示すように、筐体10と、筐体10の開口部を覆うカバー11と、を備える。
【0012】
印字媒体Mは、図2に示すように、ロール状に巻き回された状態で媒体供給軸12に保持される。なお、印字媒体Mとして、台紙なしラベルやファンフォールド型媒体を使用することもできる。
【0013】
カバー11は、筐体10に設けられた支持軸13により一端側の端部が揺動自在に支持される。カバー11は、支持軸13を支点として揺動させることで、筐体10の開口部を開放する開放状態(図4参照)と、閉止する閉止状態(図2参照)と、を切り替えることができる。
【0014】
筐体10には、カバー11を閉止状態に維持するロック機構(図示せず)が設けられる。ロック機構は、図1に示すレバー14を操作することで解除される。
【0015】
カバー11の他端側の端部と筐体10との間には、図2に示す印字部15で印字された印字媒体Mがプリンタ100から排出される排出口16が形成される。
【0016】
カバー11には、排出口16に臨むカッタ17が取り付けられる。これにより、排出口16から排出された印字済の印字媒体Mを切断することができる。なお、カバー11には、カッタ17に代えて他の様々なユニットを取り付けることができる。
【0017】
排出口16と印字部15との間には、印字媒体Mの有無を検出する透過センサ18が設けられる。
【0018】
透過センサ18は、所定の光を出射する発光ユニット18aと、発光ユニット18aから出射された光を受光し、受光した光の強度に対応する電気信号を出力する受光ユニット18bと、を有する光学センサである。
【0019】
印字媒体Mが発光ユニット18aと受光ユニット18bとの間に存在すると、発光ユニット18aから出射された光が遮られ、受光ユニット18bが受光する光の強度が低下する。
【0020】
これにより、透過センサ18は、印字媒体Mの有無を検出することができる。なお、発光ユニット18aと受光ユニット18bとの位置を入れ替えてもよい。
【0021】
また、カバー11には、プリンタ100を操作するための操作ユニット19が設けられる。操作ユニット19は、各種操作ボタン、ディスプレイ、近距離無線通信モジュール、LED等を有する。ディスプレイは、タッチパネルであってもよい。
【0022】
プリンタ100の内部には、図2に示すように、印字媒体Mに印字を行うための印字ユニット30、プリンタ100の動作を制御するコントローラ40等が収容される。
【0023】
印字ユニット30は、一端側が支持軸13に揺動自在に支持される本体部31と、本体部31に取り付けられるサーマルヘッド32と、を備える。
【0024】
サーマルヘッド32は、筐体10側に設けられたプラテンローラ20と共に、印字媒体Mに印字を行う印字部15を構成する。
【0025】
印字ユニット30は、サーマルヘッド32とプラテンローラ20との間に印字媒体Mが挟持される印字位置(図2参照)と、サーマルヘッド32がプラテンローラ20から離間する非印字位置(図4図5参照)と、の間で揺動自在とされる。
【0026】
また、印字ユニット30は、印字部15に供給されるインクリボンRをロール状に保持するリボン供給軸33と、使用済のインクリボンRを巻き取るリボン巻取軸34と、インクリボンRと印字媒体Mとの間を仕切る仕切部材35と、リボン供給軸33から印字部15へのインクリボンRの搬送路を規定するガイド軸36と、印字部15からリボン巻取軸34へのインクリボンRの搬送路を規定するガイド軸37と、を備える。リボン供給軸33は、仕切部材35に着脱可能に取り付けられている。
【0027】
印字媒体Mは、媒体供給軸12から印字部15に供給され、サーマルヘッド32とプラテンローラ20との間にインクリボンRと共に挟持される。
【0028】
印字媒体M及びインクリボンRがサーマルヘッド32とプラテンローラ20との間に挟持された状態、すなわち、印字ユニット30が印字位置にある状態でサーマルヘッド32の発熱素子への通電が行われると、発熱素子の熱によってインクリボンRのインクが印字媒体Mに転写され、印字媒体Mへの印字が行われる。
【0029】
また、プラテン駆動モータ(図示せず)によってプラテンローラ20を正回転させると、印字媒体M及びインクリボンRが搬送方向下流側へと搬送されて印字媒体Mが排出口16からプリンタ100の外部に排出される。
【0030】
また、リボン供給軸33及びリボン巻取軸34も、それぞれ駆動モータ(図示せず)によって回転駆動される。
【0031】
仕切部材35は、図3に示すように、ベース部35aと、ベース部35aの一端側に設けられた軸部35bと、リボン供給軸33を軸部35bと平行且つ回動自在に支持する支持部35c、35dと、軸部35bの中央部に形成された係合部35eと、を有する。
【0032】
仕切部材35は、軸部35bにより本体部31に揺動自在に支持される。
【0033】
係合部35eは、図2に示すように、カバー11に設けられた被係合部11aと係合するように構成される。仕切部材35を係合部35eが被係合部11aと係合する位置(閉止位置)にすると、リボン供給軸33が本体部31内に収容される。これにより、リボン供給軸33が、印字部15にインクリボンRを供給するリボン供給位置になる。
【0034】
このように、係合部35eと被係合部11aとが係合することで、リボン供給軸33がリボン供給位置になる閉止位置に仕切部材35が維持される。また、印字ユニット30とカバー11とが結合された状態となる。
【0035】
プリンタ100による印字を行う際は、カバー11は閉止状態とされ、且つ、仕切部材35の係合部35eとカバー11の被係合部11aとが係合した状態とされる。
【0036】
よって、カバー11を閉止状態から開放状態にすると、印字ユニット30がカバー11と一体となって揺動し、図4に示すように、筐体10の開口部が開放される。
【0037】
これにより、プリンタ100への印字媒体Mのセットや筐体10内の各部のメンテナンスを行うことができる。
【0038】
さらに、図4に示す状態から係合部35eと被係合部11aとの係合を解除して仕切部材35を筐体10側に向けて揺動させると、仕切部材35が図5に示す開放位置になる。
【0039】
仕切部材35が開放位置になるのに伴い、リボン供給軸33及びリボン供給軸33に保持されたロール状のインクリボンRがリボン巻取軸34に対して相対的に移動し、印字媒体Mの排出口16側に露出する。
【0040】
これにより、リボン供給軸33がプリンタ100から着脱可能なリボン交換位置となり、インクリボンRの交換作業を行うことができる。
【0041】
係合部35eと被係合部11aとの係合は、仕切部材35を所定トルク以上のトルクで筐体10側に揺動させると、係合部35e及び被係合部11aが弾性変形して解除される。
【0042】
なお、係合部35eと被係合部11aとの係合が解除されることで、印字ユニット30自体も、筐体10側に向けて所定の位置まで揺動する。所定の位置は、筐体10における支持軸13の近傍に設けられた揺動規制部(図示せず)と本体部31とが当接する位置である。
【0043】
揺動規制部による印字ユニット30の位置決めは、印字ユニット30を所定トルク以上のトルクで筐体10側に揺動させると、揺動規制部が弾性変形して本体部31が揺動規制部を乗り越えて解除される。
【0044】
また、図2図3に示すように、仕切部材35におけるベース部35aの他端側には、搬送ガイド部35fが設けられる。搬送ガイド部35fは、図2に示すように、印字ユニット30が印字位置にある場合に、反射センサ21と対向して反射センサ21との間に印字媒体Mの搬送路を形成する。
【0045】
反射センサ21は、所定の光を出射する発光部と、発光部から出射された光の印字媒体Mからの反射光を受光し、受光した光の強度に対応する電気信号を出力する受光部と、を有する光学センサである。
【0046】
反射センサ21は、印字媒体Mの印字が施される面とは反対側の面に所定の間隔で予め印刷されているアイマークを検出する。
【0047】
これにより、反射センサ21は、搬送方向における印字媒体Mの位置を検出することができる。
【0048】
ここで、搬送中の印字媒体Mに弛みやうねりが発生すると、反射センサ21と印字媒体Mとの距離が大きくなって反射センサ21の検出精度が低下するおそれがある。
【0049】
これに対して、本実施形態では、印字ユニット30が印字位置にある場合、つまり、図2に示す状態では、仕切部材35の搬送ガイド部35fが反射センサ21との間に搬送路を形成するので、搬送ガイド部35fによって印字媒体Mがガイドされ、反射センサ21から一定の距離内で印字媒体Mが搬送される。よって、印字媒体Mの弛みやうねりによって反射センサ21と印字媒体Mとの距離が大きくなることを防止でき、反射センサ21の検出精度を安定させることができる。
【0050】
また、仕切部材35に設けられた搬送ガイド部35fによって印字媒体Mの搬送路が形成されるので、反射センサ21から一定の距離内で印字媒体Mが搬送されるようにする部材を別途設ける必要がなく、当該部材に印字媒体Mを挿通する作業も不要となる。
【0051】
また、仕切部材35は印字ユニット30に設けられるので、印字ユニット30を非印字位置にすると、印字媒体Mの搬送路全体を露出させることができる。よって、仕切部材35に搬送ガイド部35fを設けることで反射センサ21から一定の距離内で印字媒体Mが搬送されるようにしても、印字媒体Mをプリンタ100にセットする作業を容易に行うことができる。
【0052】
また、図2に示すように、プリンタ100は、搬送方向における印字媒体Mの位置を検出する透過センサ22を備える。
【0053】
透過センサ22は、所定の光を出射する発光部としての発光ユニット22aと、発光ユニット22aから出射された光を受光し、受光した光の強度に対応する電気信号を出力する受光部としての受光ユニット22bと、を有する光学センサである。
【0054】
例えば、印字媒体Mが、帯状の台紙に複数のラベルが所定の間隔で連続して仮着されたラベル連続体である場合は、隣り合う2つのラベルの間には、台紙のみの部分が存在する。
【0055】
ラベルが存在する部分と台紙のみの部分とでは、発光ユニット22aから出射された光の透過量が異なるので、受光ユニット22bが受光する光の強度が変化する。これにより、反射センサ21は、搬送方向における印字媒体Mの位置を検出することができる。
【0056】
本実施形態では、図2図3に示すように、発光ユニット22aは、搬送ガイド部35fにおける印字媒体Mの搬送路とは反対側、つまり、搬送ガイド部35fの上面側に設けられる。また、搬送ガイド部35fには、発光ユニット22aから出射された光を通す貫通孔35gが形成されている。一方、受光ユニット22bは、図2に示すように、搬送路を挟んで筐体10側に設けられる。
【0057】
上述したように、印字媒体Mをプリンタ100にセットする作業は、印字ユニット30を非印字位置にして筐体10の開口部を開放した状態で行われる。
【0058】
つまり、本実施形態では、発光ユニット22aと受光ユニット22bとの間が大きく開放された状態で印字媒体Mをプリンタ100にセットできるので、印字媒体Mをプリンタ100にセットする作業を容易に行うことができる。なお、発光ユニット22aと受光ユニット22bとの位置を入れ替えてもよい。
【0059】
プリンタ100は、使用する印字媒体Mの態様に応じて、反射センサ21と透過センサ22とのいずれか作動させて搬送方向における印字媒体Mの位置を検出するようになっている。
【0060】
例えば、アイマークが設けられていない印字媒体Mを使用する場合は、プリンタ100は、透過センサ22によって印字媒体Mの位置を検出する。
【0061】
コントローラ40は、マイクロプロセッサ、ROMやRAM等の記憶装置、入出力インターフェース、これらを接続するバス等で構成される。コントローラ40には、入出力インターフェースを介して、外部コンピュータからの印字データ、透過センサ18、22からの信号、反射センサ21からの信号等が入力される。
【0062】
コントローラ40は、記憶装置に格納されている印字制御プログラムをマイクロプロセッサによって実行し、サーマルヘッド32の発熱素子への通電、各駆動モータへの通電等を制御する。
【0063】
以上述べたように、本実施形態によれば、プリンタ100は、印字媒体Mに印字を行う印字部15と、印字部15に供給される印字媒体MとインクリボンRとの間を仕切る仕切部材35と、搬送方向における印字媒体Mの位置を検出する反射センサ21と、を備え、仕切部材35は、反射センサ21と対向して反射センサ21との間に印字媒体Mの搬送路を形成する搬送ガイド部35fを有する。
【0064】
また、搬送ガイド部35fは、印字媒体Mの上面をガイドする。
【0065】
これによれば、仕切部材35の搬送ガイド部35fが反射センサ21との間に搬送路を形成するので、搬送ガイド部35fによって印字媒体Mがガイドされ、反射センサ21から一定の距離内で印字媒体Mが搬送される。よって、印字媒体Mの弛みやうねりによって反射センサ21と印字媒体Mとの距離が大きくなることを防止でき、反射センサ21の検出精度を安定させることができる。
【0066】
また、プリンタ100は、印字部15を構成するサーマルヘッド32を有し、サーマルヘッド32がプラテンローラ20との間に印字媒体Mを挟持する印字位置と、サーマルヘッド32がプラテンローラ20から離間する非印字位置と、の間で揺動自在に設けられる印字ユニット30を備え、仕切部材35は、印字ユニット30に設けられる。
【0067】
また、搬送ガイド部35fは、印字ユニット30が印字位置にある場合に、反射センサ21と対向して搬送路を形成する。
【0068】
これによれば、印字ユニット30を非印字位置にすると、印字媒体Mの搬送路全体を露出させることができる。よって、仕切部材35に搬送ガイド部35fを設けることで反射センサ21から一定の距離内で印字媒体Mが搬送されるようにしても、印字媒体Mをプリンタ100にセットする作業を容易に行うことができる。
【0069】
また、プリンタ100は、発光部としての発光ユニット22aと受光部としての受光ユニット22bとを有し、搬送方向における印字媒体Mの位置を検出する透過センサ22を備え、発光ユニット22aと受光ユニット22bとの一方が仕切部材35に設けられ、他方が搬送路を挟んでプリンタ100の筐体10側に設けられる。
【0070】
これによれば、発光ユニット22aと受光ユニット22bとの間が大きく開放された状態で印字媒体Mをプリンタ100にセットできるので、印字媒体Mをプリンタ100にセットする作業を容易に行うことができる。
【0071】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0072】
例えば、上記実施形態では、プリンタ100がカバー11を備えているが、カバー11を備えずに、印字ユニット30がカバーとして機能するように構成してもよい。この場合は、仕切部材35の係合部35eと係合する被係合部は、印字ユニット30の本体部31等に設けられる。
【符号の説明】
【0073】
100 プリンタ
10 筐体
11 カバー
11a 被係合部
12 媒体供給軸
13 支持軸
14 レバー
15 印字部
16 排出口
17 カッタ
18 透過センサ
18a 発光ユニット
18b 受光ユニット
19 操作ユニット
20 プラテンローラ
21 反射センサ
22 透過センサ
22a 発光ユニット(発光部)
22b 受光ユニット(受光部)
30 印字ユニット
31 本体部
32 サーマルヘッド
33 リボン供給軸
34 リボン巻取軸
35 仕切部材
35a ベース部
35b 軸部
35c 支持部
35d 支持部
35e 係合部
35f 搬送ガイド部
35g 貫通孔
36 ガイド軸
37 ガイド軸
40 コントローラ
50 印字ユニット
55 仕切部材
M 印字媒体
R インクリボン
図1
図2
図3
図4
図5