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特許7236274心出し要素を伴うパッケージ、ブランク、ブランクのセット、この種のパッケージを形成するための装置及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-01
(45)【発行日】2023-03-09
(54)【発明の名称】心出し要素を伴うパッケージ、ブランク、ブランクのセット、この種のパッケージを形成するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/02 20060101AFI20230302BHJP
【FI】
B65D21/02 210
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2018546673
(86)(22)【出願日】2017-02-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-03-22
(86)【国際出願番号】 FR2017050308
(87)【国際公開番号】W WO2017153650
(87)【国際公開日】2017-09-14
【審査請求日】2019-11-29
(31)【優先権主張番号】1651875
(32)【優先日】2016-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591046799
【氏名又は名称】ディーエス・スミス・パッケージング・フランス
【氏名又は名称原語表記】DS SMITH PACKAGING FRANCE
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ドローズ,ベルナール
(72)【発明者】
【氏名】デゼルト,ディディエ
【審査官】小原 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-006623(JP,A)
【文献】特表2015-505527(JP,A)
【文献】特表2011-507774(JP,A)
【文献】特開2005-132407(JP,A)
【文献】特開平05-305686(JP,A)
【文献】特開2009-040026(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 21/00-21/08
B65D 5/00- 5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多角形断面を有する段ボールシートから形成される材料パッケージであって、側壁と、前記パッケージの底部を形成する下面と、反対側の上面とを含み、該上面に対して突出する少なくとも2つの表面部分(25、26;97a)を備える材料パッケージにおいて、
前記少なくとも2つの突出表面部分それぞれが折り曲げられた舌部によって形成され、
前記底部(30、90)が少なくとも2つの表面部分(15、16;95)を備え、
該表面部分は、前記段ボールシートの厚さの一部にわたって切断されて圧縮され、
表面部分それぞれが突出表面部分の1つに対して相補的な形状の非貫通窪みの形態を成すとともに、前記突出表面部分と対向して、下側のパッケージの前記突出表面部分と共に嵌合するようになっている、
ことを特徴とする材料パッケージ。
【請求項2】
ボックスの上面がボックスの上端を構成する上壁であり、前記少なくとも2つの突出表面部分が前記上壁の表面部分によって形成される、ボックスの形態を成す、
請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
トレイの上面が開放面であるトレイの形態を成す、
請求項1に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記突出表面部分(25、26;95)の折り曲げられた舌部(550、570;501a、502a;401b、402b;700、701、720、721;710a、730a;841b、851b;730c、731c)がボックスの上端に接着される、
ことを特徴とする請求項2に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記ボックスの上端は、横軸及び中心を有し、
前記突出表面部分は、前記横軸及び/又は前記中心に対して対称であるとともに、前記突出表面部分の折り曲げられた舌部(550、570;501a、502a;401b、402b;700、701、720、721;710a、730a;730c、731c)が前記ボックスの上端の外面上に接着される、
ことを特徴とする請求項2又は4に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記下面及び前記側壁(11~14)は、少なくとも一部がトレイ(1a)によって形成され、前記上面は、前記トレイの側壁を少なくとも部分的に覆う側方フラップ(21~24)を備える蓋(2)によって形成される、
ことを特徴とする請求項1、2、4、5のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記舌部(550、570)は、前記蓋の前記主フラップ(51、52)に接続される副フラップ(55、57)自体に対して折曲げ線(551、571)により接続されるフラップである、
ことを特徴とする請求項6に記載のパッケージ。
【請求項8】
側壁を形成するようになっている一連の少なくとも4つの主セクション(70~73;70a~73a;70c~73c)によって、及び、折り曲げられた時点で前記パッケージの前記底部及び前記上端を形成するように主セクションのそれぞれに対を成して接続される2つの対向する側方フラップの4つのセット(80、81;82、83;84、85;86、87;80a、81a;82a、83a;84a、85a;86a、87a;80c、81c;82c、83c;84c、85c;86c、87c)によって形成される、
ことを特徴とする請求項2、4、5のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項9】
各舌部(710a、730a)は、折曲げ線(711a、731a)により主セクション(70a、71a)に接続されるフラップによって形成される、
ことを特徴とする請求項8に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記舌部(501a、502a;401b、402b;700、701、720、721;730c、731c)は、それらが折曲げ線(503a、504a;403b、404b;800、840;732c、733c)により接続される前記ボックスの上壁の切り欠きによって形成される、
ことを特徴とする請求項4~6及び8のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記側壁(41~44;70~73)が接合線(410~440;810~840)によって前記底部に接続され、圧縮された表面部分(401、402;811、812;851、852)は接合線を跨ぐ及び/又は前記接合線の傍に辺を有する、
ことを特徴とする請求項1、2、4~8のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項12】
窪み部分(401a、402a;505b、506b;811a、851a;801b、811b;711c、712c)は、前記側壁を前記底部に接続する前記接合線(422a、412a;404a、405a;510b~530b;850a、810a;800b、810b;820c、830c)から離れている、
ことを特徴とする請求項4~10のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項13】
前記上面に対して突出する部分それぞれは、前記トレイの前記上面の1つの角部に位置される凸状舌部(330、331;340、341)によって形成される、
ことを特徴とする請求項3に記載のパッケージ。
【請求項14】
前記トレイの2つの側壁(31a、32a)が一対の対向する副フラップ(35a、36a;37a、38a)を含み、それらの副フラップのうちの少なくとも1つが前記上面に対して突出する部分を形成するべく折曲げ線(352a、353a;362a、363a;372a、373a;382a、383a)によりそれ自体に折り曲げられる、
ことを特徴とする請求項3に記載のパッケージ。
【請求項15】
多角形断面のパッケージを形成するようになっている段ボールシートから形成されるブランク又はブランクのセットであって、前記パッケージが、側壁と、前記パッケージの底部を形成する下面と、反対側の上面とを含み、前記パッケージが前記上面に対して突出する少なくとも2つの表面部分を備えた、ブランク又はブランクのセットにおいて、
前記少なくとも2つの突出表面部分それぞれが折り曲げられた舌部によって形成され、
前記底部が窪み部分と称される少なくとも2つの圧縮された非貫通窪み表面部分を備え、
該表面部分は、前記段ボールシートの厚さの一部にわたって切断され、
表面部分それぞれが突出表面部分の1つに対して相補的であるとともに、前記パッケージが形状を成した時点で前記突出表面部分と対向するときに下側のパッケージの前記突出表面部分と共に嵌合するようになっている、
ことを特徴とするブランク又はブランクのセット。
【請求項16】
トレイの前記側壁を形成するためにフラップ(41~44;50b~53b;400a、403a)又は副フラップ(41a、42a)をその辺のそれぞれに備える前記底部を形成する長方形の第1の主セクション(40、40a、50b)により形成される下面を備える第1のブランク(4、4a、5b)と、上壁である前記上面を備える第2のブランク(5、5a、4b)とを備える、
ことを特徴とする請求項15に記載のブランクのセット。
【請求項17】
前記上壁は、組み立てられた時点で前記パッケージの蓋の前記側壁を形成するために第2の主フラップ(51~54;51a~54a)をその辺のそれぞれに備えるパッケージの上端を形成する長方形の第2の主セクション(50、50a)によって形成される、
ことを特徴とする請求項16に記載のブランクのセット。
【請求項18】
前記第2のブランク(4b)は、蓋の前記側壁を形成するようになっている一連の少なくとも4つの主セクション(40b~43b)によって、及び、連続的に折り曲げられた時点で蓋の上端を形成するように前記主セクションのそれぞれに接続される4つの側方フラップ(44b~47b)によって形成される、
ことを特徴とする請求項16に記載のブランクのセット。
【請求項19】
底部及び上端も有するボックスの前記側壁を形成するようになっている一連の少なくとも4つの主セクション(70~73;70a~73a;70b~73b;70c~73c)によって、及び、連続的に折り曲げられた時点で前記ボックスの前記底部及び前記上端を形成するように前記主セクションのそれぞれに対を成して接続される2つの対向する側方フラップの4つのセット(80、81;82、83;84、85;86、87;80a、81a;82a、83a;84a、85a;86a、87a;80b、81b;82b、83b;84b、85b;86b、87b;80c、81c;82c、83c;84c、85c;86c、87c)によって形成される、
ことを特徴とする請求項15に記載のブランク。
【請求項20】
トレイの前記底部を形成する主セクション(30、30a)を備え、該主セクションは、組み立てられた時点で前記トレイの前記側壁を形成するために主フラップ(31~34;31a~34a)をその辺のそれぞれに備える、
ことを特徴とする請求項15に記載のブランク。
【請求項21】
切断されて圧縮された前記表面部分が台形形状を成す、
ことを特徴とする請求項15~20のいずれか一項に記載のブランク又はブランクのセット。
【請求項22】
前記側壁(41~44;70~73;31~34;31a~34a)が接合線(410~440;810~840;310~340;310a~340a)によって前記底部に接続され、切断されて圧縮された前記表面部分(401、402;811、812;851、852;301~304;301a~304a)が前記接合線を跨ぐ及び/又は前記接合線の傍に辺を有する、
ことを特徴とする請求項15~21のいずれか一項に記載のブランク又はブランクのセット。
【請求項23】
段ボールシートから形成されて多角形断面を有するパッケージ及び/又はそのようなパッケージの少なくとも2つの心出し部材を形成するための装置であって、
前記パッケージが、側壁と、前記パッケージの底部を形成する下面と、反対側の上面とを含み、
前記部材それぞれが、前記底部の前記下面に設けられる窪み部分と、前記パッケージの前記上面に対して突出する部分であって、この突出部分が折り曲げられた舌部によって形成され、前記窪み部分に対して相補的形状でありかつ対向する部分とを備える、装置において、
該装置は、前記パッケージの前記底部を形成する前記壁を特定の位置へ至らせるための手段(67)を含み、
前記底部の外面の少なくとも2つの表面部分(400)は、前記底部を形成する前記段ボールシートの厚さの一部にわたって予め切断されてしまっており、
前記装置は、
前記切断された表面を圧縮するための少なくとも2つの部分(62、63)と、
対抗圧力部材それぞれが少なくとも1つの前記圧縮部分に対向する少なくとも2つの対抗圧力部材(64、65)と、
前記圧縮部分と前記対抗圧力部材との間で前記切断された表面部分を圧縮して非貫通窪みの形態を成す前記少なくとも2つの部分を形成するようになっているプッシャー手段と、を更に含む、
ことを特徴とする装置。
【請求項24】
前記対抗圧力部材それぞれがフォーマーの形態を成す、
ことを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
多角形断面を有する段ボールシートから形成されるパッケージであって、側壁と、前記パッケージの底部を形成する下面と、反対側の上面とを含むパッケージを、前記底部を形成するようになっているパネルを特徴とする少なくとも1つのブランクから形成する方法において、
前記パッケージの前記上面が切断されて折り曲げられた2つの舌部を含み、前記パッケージの前記底部を形成するようになっている前記パネルが特定の位置に至らされ、
前記底部の外面の少なくとも2つの表面部分が前記底部を形成する段ボールシートの厚さの一部にわたって予め切断されてしまっており、前記切断された表面部分それぞれは、非貫通窪みの形態を成す表面部分を形成するために圧力及び前記圧力に対して反対の方向で対抗圧力を及ぼすことによって圧縮される、
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、側壁、パッケージの底部を形成する下面、及び、反対側の上面を含む多角形断面を有する段ボールシートから形成される材料パッケージに関し、前記パッケージは心出し部材を含む。
【0002】
心出し部材とは、保管中又は輸送中にパッケージを積み重ねる際にパッケージの中心付けられた位置決めを可能にするパッケージの下面及び上面に位置される要素を意味する。
【0003】
また、本発明は、そのようなパッケージを形成するため、特にパッケージの心出し要素を形成するためのブランク並びに装置及び方法に関する。
【0004】
本発明は、これに限らないが、パレット上に積み重ねられ得るボックスであって、輸送段階の間のボックスの操作中に互いに対して滑る傾向があるボックスの分野において特に重要な用途を見出す。
【背景技術】
【0005】
ボックスの心出しによって縁部上又は縁部付近に配置されるオリフィスと協働するようになる横方向ほぞを用いてボックスの滑りを防止できるようにするシステムが既知である。
【0006】
そのようなシステムは、脆弱であり、繰り返しの操作に耐えられない。
【0007】
また、蓋がフラップから形成されるパッケージも公知であり(フランス特許第2311717号)、フラップの一部は、同様にフラップから形成される底部に形成された切り欠きに対して相補的な形状を有し、それにより、互いに嵌合でき、したがって、側方で固定できる。
【0008】
この実施形態は、単位面積当たりの重量が低い場合には適しておらず、ケースの形成中に存在し得るオフセットに起因して、常に完全に垂直な積層を可能にするとは限らない。
【0009】
また、側壁と、パッケージの底部を形成する下面と、反対側の上面とを、上面に対して突出する少なくとも1つの部分と共に含む、段ボールシートから形成されて多角形断面を有する心出し部材を伴うボックスも公知である(フランス特許第2990416号又はフランス特許第2986513号)。これらのボックスには、切断及び押し出しによってパッケージの底部に開口が形成され、したがって、ボックスの底部に位置される突出部分を上端で受けるためのキャビティが構成される。しかしながら、この種の構成は、パッケージが段ボールの1枚の厚さのみを含む場合には、パッケージの底部に穴をもたらし、これは不都合である。
【0010】
同じタイプのボックスについて記載するドイツ連邦共和国特許出願公開第202014105771号明細書の文献を同様に挙げることもでき、この文献では、突出部分及び開口が円錐台形状を有する。
【発明の概要】
【0011】
本発明は、特に、それが使用される心出し手段を劣化させるリスクを伴うことなくパッケージの互いの心出しを提案するという点において、また、それが比較的低コストの簡単なパッケージの形成を可能にするという点において、及び、それがさもなければパッケージの内容物の外部に対する封入の破壊をもたらす段ボールの1枚の厚さだけを含む底部の穴の回避を可能にするという点において、実施要件に合わせて既知の応答よりも良好な応答を表すパッケージ、ブランク、ブランクのセット、装置、及び、パッケージを形成するための方法を提供することを目的とする。
【0012】
したがって、本発明によれば、パッケージをパレットに載せる最中に互いに積み重ねる際のパッケージの任意の滑りを防止しつつ、単位表面積当たり低い重量を使用することができる。同様に、1枚の厚さのみの段ボールから形成される底部を有するパッケージングはシールされたままであり、これにより、特に、付加的な取り扱いをもたらす高価なパレット載置アクセサリの使用を避けることも可能にする。
【0013】
この目的のために、本発明は、特に、多角形断面を有する段ボールシートから形成される材料パッケージであって、側壁と、パッケージの底部を形成する下面と、反対側の上面とを含み、上面が該上面に対して突出する少なくとも1つの部分を備える材料パッケージにおいて、底部が少なくとも1つの表面部分を備え、該表面部分は、段ボールシートの厚さの一部にわたって切断されて圧縮され、前記突出表面部分に対して相補的な形状の非貫通窪みの形態を成すとともに、突出表面部分と一直線を成して、下側のパッケージの突出表面部分と共に嵌合するようになっていることを特徴とする材料パッケージを提案する。
【0014】
相補的な形状の表面部分とは、その中に挿入される突出部分が開口の周囲の少なくとも一部に当接し、それにより、一方のパッケージの水平面の他方のパッケージに対する縦方向及び横方向の動きの防止を可能にするように寸法付けられる平面開口を意味する。
【0015】
このパッケージは、特に、その上面がボックスの上端を構成する上壁であって、少なくとも1つの突出部分が上壁の表面部分によって形成される、ボックスの形態を成してもよい。
【0016】
パッケージは、同様に、その上面が開放面であるトレイの形態を成してもよい。
【0017】
有利な実施形態は、更に及び/又は加えて、以下の特徴のうちの1つ及び/又は他のものに頼る。すなわち、
突出表面部分は、ボックスの上端へと折り曲げられて接着される舌部によって形成される;
突出表面部分は、横軸及び/又はボックスの中心に対して対称であるとともに、前記ボックスの上端の外面上へと折り曲げられて接着される舌部によって形成される;
下壁及び側壁は、少なくとも一部がトレイによって形成され、上壁は、トレイの側壁を少なくとも部分的に覆う側方フラップを備える蓋によって形成される;
舌部は、蓋の前記主フラップに接続される副フラップ自体に対して折曲げ線により接続されるフラップである;
パッケージは、側壁を形成するようになっている一連の少なくとも4つの主セクションによって、及び、折り曲げられた時点でパッケージの底部及び上端を形成するように主セクションのそれぞれに対を成して接続される2つの対向する側方フラップの4つのセットによって形成される;
各舌部は、折曲げ線により主セクションに接続されるフラップによって形成される;
舌部は、それらが折曲げ線により接続されるボックスの上壁の切り欠きによって形成される;
ボックスの底部及び上端は、横軸に対して及びボックスの中心に対して対称な突出部分及び窪み部分を含む;
側壁が接合線によって底部に接続され、圧縮された表面部分は接合線を跨ぐ及び/又は前記接合線の傍に辺を有する;
窪み部分は、側壁を底部に接続する接合線から離れている;
突出部分は、トレイの上面の1つの角部に位置される凸状舌部によって形成される;
トレイの2つの側壁が一対の対向する副フラップを含み、それらの副フラップのうちの少なくとも1つが突出部分を形成するべく折曲げ線によりそれ自体折り曲げられる。
【0018】
有利な実施形態において、圧縮された非貫通窪み表面部分又は開口は、段ボールの厚さの1/4~9/10の厚さe、例えば前記厚さの半分に等しい厚さ、例えば0.5~4mmの厚さeを有する。
【0019】
パッケージは、好適には、8つの側面、すなわち、4つの主側壁と、切り欠き角部を形成する4つの中間側壁とを有する。
【0020】
パッケージは、好適には、ボックスの横軸に対して対称な2つの圧縮された切り欠き部分の2つのセットも同様に備える。
【0021】
また、本発明は、そのようなパッケージを得ることができるようにするブランク又はブランクのセットを提案する。
【0022】
本発明は、同様に、とりわけ、多角形断面のパッケージを形成するようになっている段ボールシートから形成されるブランク又はブランクのセットであって、パッケージが、側壁と、パッケージの底部を形成する下面と、反対側の上面とを含む、ブランク又はブランクのセットにおいて、パッケージが上面に対して突出する少なくとも1つの部分を備え、底部が窪み部分と称される少なくとも1つの圧縮された非貫通窪み表面部分を備え、該表面部分は、段ボールシートの厚さの一部にわたって切断され、前記突出部分に対して相補的であるとともに、パッケージが形状を成した時点でそれが突出部分と一直線を成すときに下側のパッケージの突出部分と共に嵌合するようになっていることを特徴とするブランク又はブランクのセットを提案する。
【0023】
ブランクのセットは、好適には、トレイの側壁を形成するためにフラップ又は副フラップをその辺のそれぞれに備える底部を形成する長方形の第1の主セクションにより形成される下壁を備える第1のブランクと、上壁を備える第2のブランクとを備える。
【0024】
上壁は、組み立てられた時点でパッケージの蓋の側壁を形成するために第2の主フラップをその辺のそれぞれに備える上端を形成する長方形の第2の主セクションによって形成されてもよい。
【0025】
第2のブランクは、同様に、連続的に折り曲げられた時点で蓋の上端を形成するために、蓋の側壁を形成するようになっている一連の少なくとも4つの主セクションによって、及び、主セクションのそれぞれに接続される4つの側方フラップによって形成されてもよい。
【0026】
他の有利な実施形態において、ブランクは、ボックスの側壁を形成するようになっている一連の少なくとも4つの主セクションによって、及び、連続的に折り曲げられた時点でボックスの底部及び上端を形成するように主セクションのそれぞれに対を成して接続される2つの対向する側方フラップの4つのセットによって形成される。
【0027】
他の実施形態において、ブランクは、トレイの底部を形成する主セクションを備え、該主セクションは、組み立てられた時点でトレイの側壁を形成するために主フラップをその辺のそれぞれに備える。
【0028】
切断されて圧縮された表面部分は、好適には台形形状を成す。
【0029】
同様に好適には、側壁が接合線によって底部に接続され、切断されて圧縮された表面部分が接合線を跨ぐ及び/又は前記接合線の傍に辺を有する。
【0030】
本発明は、同様に、前述のようなパッケージを形成するため、特に、とりわけ、そのようなパッケージのための少なくとも1つの心出し部材を形成するための方法及び装置を提案する。
【0031】
また、本発明は、段ボールシートから形成されて多角形断面を有するパッケージ及び/又はそのようなパッケージの少なくとも1つの心出し部材を形成するための装置であって、パッケージが、側壁と、パッケージの底部を形成する下面と、反対側の上面とを含み、前記部材が、底部の下面に設けられる窪み部分と、相補的形状のパッケージの上面に対して突出するとともに前記窪み部分と一直線を成す部分とを備える、装置において、該装置は、パッケージの底部を形成する壁を特定の位置へ至らせるための手段を含み、前記底部の外面の少なくとも1つの表面部分は、底部を形成する段ボールシート厚さの一部にわたって予め切断されてしまっており、装置は、
前記切断された表面を圧縮するための少なくとも1つの部分と、
前記圧縮部分に対向する少なくとも1つの対抗圧力部材と、
圧縮部分と対抗圧力部材との間で前記切断された表面部分を圧縮して非貫通窪みの形態を成す前記部分を形成するようになっているプッシャー手段と、
を更に含むことを特徴とする装置も提案する。
【0032】
対抗圧力部材が好適にはフォーマーの形態を成す。
【0033】
本発明は、同様に、前述のようなパッケージ及び/又は心出し部材を形成する方法も提案する。
【0034】
また、本発明は、多角形断面を有する段ボールシートから形成されるパッケージであって、側壁と、パッケージの底部を形成する下面と、反対側の上面とを含むパッケージを、前記底部を形成するようになっているパネルを特徴とする少なくとも1つのブランクから形成する方法において、パッケージの底部を形成するようになっているパネルを形成する壁が特定の位置に至らされ、底部の外面の少なくとも1つの表面部分が前記底部を形成する段ボールシートの厚さの一部にわたって予め切断されてしまっており、前記切断された表面部分は、非貫通窪み表面部分を形成するために前記圧縮に対して反対の対抗圧力を及ぼすことによって圧縮されることを特徴とする方法も提案する。
【0035】
窪み部分を形成するためのこのステップが、任意のタイプのパッケージ及びこのパッケージングを形成するように設計される任意のタイプの装置に適用可能であることに留意すべきである。
【0036】
本発明は、非限定的な例として以下に与えられる実施形態の以下の説明を読むとより良く理解される。
この説明はそれに添付する図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】トレイ及び蓋を有するボックスの形態を成す本発明の1つの実施形態に係る2つのパッケージの入れ子を示す斜視図である。
図1A図1のより大きなスケールの非貫通窪みの図である。
図2図1のボックスのトレイを形成する第1のブランクを上から見た図である。
図3図1のボックスの蓋を形成する第2のブランクを上から見た図である。
図4】本発明の1つの実施形態に係る装置の一部の概略的な横方向斜視図である。
図5A図4の装置を用いて得られる非貫通窪みを形成するステップを示す下から見た部分斜視図である。
図5B図4の装置を用いて得られる非貫通窪みを形成するステップを示す下から見た部分斜視図である。
図5C図4の装置を用いて得られる非貫通窪みを形成するステップを示す下から見た部分斜視図である。
図6】本発明に係る装置の1つの実施形態の概略的な部分斜視図である。
図7A図1のボックスの変形例のトレイを形成する第1のブランクを上から見た図である。
図7B図1のボックスの変形例の蓋を形成する第2のブランクを上から見た図である。
図8A図1に係るボックスの他の変形例のトレイを形成する第1のブランクを上から見た図である。
図8B図1に係るボックスの他の変形例の蓋を形成する第2のブランクを上から見た図である。
図9】本発明の他の実施形態に係る2つのボックスの嵌め合わせを示す斜視図である。
図10図9に示されるボックスを形成する第3のブランクを上から見た図である。
図11図9に示されるタイプのボックスを形成するブランクの第1の変形例を上から見た図である。
図12図9に示されるタイプのボックスを形成するブランクの第2の変形例を上から見た図である。
図13図9に示されるタイプのボックスを形成するブランクの第3の変形例を上から見た図である。
図14】角部にフランジを有するトレイを形成するブランクを上から見た図である。
図14A図14の詳細を示す。
図15】完全に開放したトレイを形成するブランクを上から見た図である。
図15A図15の詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
説明の残りの部分では、可能な限り、同じ要素又は類似の要素を示すために同じ参照番号が使用される。
【0039】
図1図13は、ボックスの形態を成す本発明に係る第1のタイプのパッケージに関し、ボックスは、底部と、ボックスの上端を構成する上壁とを有する。
【0040】
最初に図1を参照すると、図1は、互いに嵌まり込むトレイ1a及び蓋2から形成される第1のボックスを、2つのボックスが積み重ねられる際に第1のボックスの蓋2上に配置されるようになっている第2のボックスのトレイ1と共に示す。
【0041】
これらのボックスを構成する材料は、例えば厚さが3mmの段ボールシートである。
【0042】
各トレイ1、1aは、ボックスの底部を形成する下壁10、10aを含む。下壁は、4つの側壁11~14、11a~14aによって取り囲まれる。
【0043】
ボックスの蓋2は、ボックスの上端を形成する上壁20を含み、この上壁20も同様に4つの側壁21~24によって取り囲まれる。
【0044】
蓋及びトレイの側壁は、それらの保持を容易にするために開口17、27、17aを含んでもよい。
【0045】
ボックスのトレイの底壁は、その外面に、圧縮された非貫通窪みを含む。
【0046】
この非貫通窪みの表面部分は、図1に参照符号15で示されるとともに、図1Aに更に詳しく示される。
【0047】
説明の残りの部分で更に詳しく説明されるように、この窪み表面部分15は、ボックスを形成するために使用される段ボールシートをその厚さの一部にわたって切断することによって得られ、このように切断されたシートの部分は圧縮される。
【0048】
図1Aの参照符号eは、ボックスの下壁10の外面と非貫通窪み表面部分15の底部との間の距離に対応する。その距離は窪み表面部分15の厚さと呼ばれる。この厚さは、ボックスを形成するために使用される段ボールシートの厚さの1/4~9/10である。
【0049】
また、ボックスの蓋の上壁は突出表面部分を含む。
【0050】
蓋2の上壁20上のこの突出表面部分は、参照符号25、26によって特定される。
【0051】
トレイ1の非貫通窪み表面部分15、16は、トレイ1の下方に配置されるようになっているボックスの蓋2の突出表面部分25、26に対して相補的な形状を有する。
【0052】
更に、この非貫通窪み表面部分15、16は、突出表面部分25、26と一直線を成して形成され、それにより、これらの部分25、15、26、16は一方を他方の内側に嵌合することができる。
【0053】
ボックスの非貫通窪み表面部分と下方に配置されるようになっている他のボックスの突出表面部分との間の協働は、2つのボックス間の効果的な心出しを可能にする。この心出しは、ボックスの底部に穴が形成されることなく得られる。
【0054】
したがって、ボックスのトレイに中間部分を設けてその下壁のキャビティを塞ぎ、それによって塵埃を排除してより良い衛生状態を確保する必要はもはやない。
【0055】
これは、ボックスを形成する段ボールシートの厚さが薄い場合に特に有用である。
【0056】
更に、穴がないと、ボックスの底部のより良い強度が確保され、裂け始めのリスクが排除される。
【0057】
勿論、本発明は、図1及び図1Aに示される実施形態に限定されない。したがって、他のボックス形状を想起できる。例えば、ボックスは多角形断面を有し、多角形断面は必ずしも図1に示されるボックスのように長方形とは限らない。更に、ボックスの上端を形成する上壁及びボックスの底部を形成する下壁は、1つ又は2つ以上の突出表面部分及び非貫通窪み表面部分のみを含むことができる。
【0058】
ここで、図1に示されるタイプのボックスを得ることができるようにするブランクを示す図2及び3を参照する。
【0059】
このように、図2は、図1に示されるトレイ1、1aを形成するようになっている第1のブランク4を示す。
【0060】
この第1のブランクは、ボックスのトレイの底部を形成する、ここでは長方形状の第1の主セクション40を含む。
【0061】
この第1の主セクション40には、その辺のそれぞれに第1の長方形の主フラップ41~44が設けられ、これらのフラップ41~44のそれぞれは、折曲げ線又は接合線410~440によって第1の主セクション40に接続される。
【0062】
図2に示されるブランク4は、同様に、第1の実質的に正方形の副フラップ45~48を含む。
【0063】
副フラップ45、46は、主フラップ41のそれぞれの両側の辺に配置されるとともに、折曲げ線431、441によって主フラップ41に接続される。これらの2つの折曲げ線は、折曲げ線430、440と実質的に一直線を成す。
【0064】
同様に、副フラップ47、48は、主フラップ42のそれぞれの両側の辺に配置されるとともに、折曲げ線432、442によって主フラップ42に接続される。これらの2つの折曲げ線432、442は、折曲げ線430、440と一直線を成す。
【0065】
図2は、それぞれが折曲げ線430、440付近に位置される2つの非貫通窪み圧縮表面部分401、402を更に示す。
【0066】
ここでは、それらの非貫通窪み圧縮表面部分は実質的に正方形状を有する。一般に、それらの非貫通窪み圧縮表面部分は台形である。
【0067】
図2は、表面部分401、402が折曲げ線又は接合線430、440を跨ぐことを示す。他の実施形態において、表面部分は、関連する折曲げ線430、440の傍に辺を有することができる。
【0068】
更に、これらの2つの窪み表面部分401、402は互いに対してオフセットされる。これらの表面部分は、第1の主セクション40の中心に対して実質的に略対称な態様で配置される。
【0069】
ボックスのトレイは、窪み表面部分がトレイの外側に位置されるように折曲げ線の周りで様々なフラップを折り曲げることによって得られる。
【0070】
その後、副フラップが折り曲げられて接着される。
【0071】
したがって、フラップ46、47は、折り曲げられて第1の主フラップ43に固定され、また、副フラップ45、48は、折り曲げられて第1の主フラップ44に接着される。
【0072】
したがって、第1のフラップ41~44はトレイの側壁を形成する。
【0073】
これらの折り曲げステップ及び成形ステップは、図1に参照符号1又は1aで示されるようなトレイの4つの側壁11~14、31~34を得ることができるようにする。
【0074】
図3は、ボックスの蓋を形成するようになっている第2のブランク5を示す。
【0075】
この第2のブランク5は、蓋の上端、したがってボックスの上端を形成するようになっている、ここでは長方形状の第2の主セクション50を備える。
【0076】
この第2の主セクション50には、その辺のそれぞれに、長方形の第2の主フラップ51~54が設けられる。それぞれの第2の主フラップは、折曲げ線510、520、530、540によって第2の主セクション50に接続される。
【0077】
第2のブランク5は同様に長方形の第2の副フラップ55~58を含む。したがって、2つの副フラップ55、56は、第2の主フラップ51のそれぞれの両側の辺に設けられるとともに、折曲げ線531、541によって第2の主フラップ51に接続される。
【0078】
同様に、2つの副フラップ57、58は、第2の主フラップ52のそれぞれの両側の辺に設けられるとともに、折曲げ線532、542によって第2の主フラップ52に接続される。
【0079】
折曲げ線530~532、540~542は互いに実質的に一直線を成す。
【0080】
図3は、第2の副フラップ55が折曲げ線551によって副フラップ55に接続される突出部分550を含むことを示している。折曲げ線551は折曲げ線510と実質的に一直線を成す。したがって、部分550は同様にフラップを形成する。同様に、第2の副フラップ57は、フラップを形成するように折曲げ線571によって接続される突出部分570を含む。折曲げ線571は折曲げ線520と実質的に一直線を成す。
【0081】
突出部分550、570は、対応するフラップ53、54の対応する開口531、542内へと延びる。
【0082】
蓋は、主フラップ及び副フラップを折曲げ線の周りで折り曲げて副フラップを対応する主フラップに固定することによって第2のブランクから形成され得る。
【0083】
したがって、副フラップ56、57は、蓋の側壁のうちの1つを形成するように折り曲げられて主フラップ53に固定される。同様に、副フラップ55、58は、他の側壁を形成するように折り曲げられて主フラップ54に固定される。
【0084】
蓋の他の2つの側壁は主フラップ51、52によって形成される。
【0085】
第2のフラップ57が折り曲げられて主フラップ53に固定される際に、折曲げ線571の周りで折り曲げられたフラップ570を第2の主セクション50の外面へと折り曲げて接着することができる。
【0086】
同様に、副セクション55を第2の主フラップ54上にわたって折り曲げた後、フラップ550を折曲げ線551の周りで折り曲げた後に第2の主セクション55の外面へと折り曲げて接着することができる。
【0087】
これにより、図1で参照符号25、26を有する突出表面部分を形成することができる。
【0088】
これらのフラップ550、570は、図2に示される第1のブランクに設けられる窪み表面部分401、402と協働することができるように設計される。
【0089】
したがって、実際には、窪み表面部分401、402は折曲げ線410、420付近に設けられる。
【0090】
ここで、図2に示される第1のブランクのようなブランク上で非貫通窪み表面部分を得ることができるプロセスを説明する。
【0091】
一般に、このブランクは、図2を参照して説明したような様々なフラップ及び折曲げ線を得るために切断されて局所的に脆弱化される段ボールシートから得られる。
【0092】
第1に、第1の主セクション40の外面の1つ以上の表面部分は、ブランクを形成する段ボールシートの厚さの一部にわたって切断される。この切断は、段ボールの製造業者により伝統的に使用される切断機のカウンターパンチによってもたらされる。
【0093】
ここでは、段ボールシートがその厚さの一部のみにわたって切断されることが重要である。実際に、これにより、段ボールシートの内面を損なわずに保つことができ、そのシートを穿孔しないで済む。
【0094】
第2に、切断された各表面部分が圧縮され、それにより、段ボールシートにもたらされた切断が形状を成す。
【0095】
図4は、この圧縮ステップを実行できるようにするシステムを示す。システムの動作は図5A図5Cを参照して説明される。
【0096】
図4は、この圧縮ステップを行うことができるようにする装置の一部の横方向の図である。言い換えると、この図は、ブランクの移動方向に対して垂直である。
【0097】
システムは2つの支持装置60、61を含み、これらの支持装置のそれぞれには、図5Aに示される低位置と図5Bに示される高位置との間を垂直並進で移動できるパンチ62、63が装着される。2つのパンチに関して空気圧作動がもたらされてもよい。
【0098】
システムは、同様に、ブランクの移動方向に延びてカウンターパンチとしての機能を果たすべく要素60、61と一直線を成して位置されるフォーマーの形態を成す2つの長尺部分64,65を含む。これらの2つの部分は、例えば空気圧作動により、ブランクが通過できるようにする高位置と部分64、65がブランクと接触する低位置との間でブランク4の平面に対して垂直な方向に並進移動できる。
【0099】
これらの様々な手段は以下のように使用される。
【0100】
図5Aは、図2に示されるような第1のブランク4の外面を示す。
【0101】
第1の主セクション40上で、折曲げ線430を主フラップ43と僅かに重なり合わせると、ブランクは、第1のブランクを形成する段ボールシートの厚さの一部にわたって切断される表面部分を含む。この部分は参照符号400によって特定される。
【0102】
この表面部分400がパンチ62に対向して位置されると、パンチ62は、図5Aに示される低位置から図5Bに示される高位置へと移動するように作動される。
【0103】
この位置で、パンチ62が第1の主セクション40に入り込む。カウンターパンチを形成する部分64の存在により、その後、低位置で、パンチ62が切断された表面部分400を圧縮することができる。
【0104】
パンチ62は、再び、図5Bに示される高位置から図5Cに示される低位置へと移動するように作動される。
【0105】
その結果、非貫通窪み表面部分401が形成される。
【0106】
パンチ63及びカウンターパンチ65は、第1の主セクション40の外面に設けられる他方の非貫通窪み表面部分402を形成するために使用される。
【0107】
パンチ63及びカウンターパンチ65の動作及び使用は、図5A図5Cを参照して前述したものと同じであるので、詳しく説明しない。
【0108】
ここで、図2に示されるようなボックスのトレイの製造のステップの全てを実行できるようにする装置を示す図6を参照する。
【0109】
この装置には、図2に示すような第1のブランク4が供給される。
【0110】
これらのブランク4は、それらの外面に、図5Aに示される部分400などの段ボールシートの厚さの一部にわたって切断される少なくとも1つの表面部分を含む。
【0111】
これらの第1のブランク4は、積層状態で配置されて、実質的に垂直に延びる。
【0112】
したがって、方法は、ブランク4の積層状態を解除してブランクをコンベア67上に預けることにある。コンベアは並進移動し、その移動方向が矢印F1によって示される。
【0113】
ブランク4がコンベア67上に平坦に配置され、切断された表面部分400を含むブランクの外面がコンベア67と接触していることに留意すべきである。
【0114】
その後、ブランク4は、コンベアによって、図4及び5A~図5Bに関連して今しがた説明したシステムに供給される。
【0115】
その後、長尺部分64、65は高位置にあり、ブランク4が長尺部分間を通過できる。
【0116】
パンチ62、63がブランク4の外面に設けられる切断された表面部分に対向して位置されると、パンチは、部品64、65が高位置から低位置へ移動するように作動される間、低位置から高位置へと通過するように作動される。
【0117】
したがって、図5A図5Cを参照して前述したように、各パンチは、ブランク4の第1の主セクション40に入り込むことができる。したがって、カウンターパンチを形成する部分64、65の存在により、各パンチ62、63は、切断された表面部分を圧縮して非貫通窪み部分401、402を形成することができる。
【0118】
その後、ブランク4が最終ステーションに供給され、この最終ステーションでは、ブランク4の主フラップ及び副フラップがトレイ1の側壁を形成するようにフォーマー68の周りで折り曲げられる。
【0119】
フォーマーは、図6に示される高位置と詳しく記載されない当業者に公知である手段によりフォーマーの周りでトレイが形状を成す低位置との間でコンベア67の平面に対して垂直な方向に移動できる。
【0120】
これと並行して、ボックスの蓋2は、図3に示される第2のブランク5から他の装置で従来の方法により形成される。
【0121】
勿論、本発明はこの装置に限定されない。本発明は、一般に、パッケージがトレイを含む又はトレイから構成される又はフォーマーの周りに巻き付けられる又は巻き付けられない単一のブランクから得られるボックスの形態を成すかどうかにかかわらず、パッケージの底部に少なくとも1つの非貫通窪み表面部分を形成できるようにする任意の装置と関連付けられるものである。
【0122】
ここで、図2及び図3に示されるブランクの変形実施形態を示す図7A図7B及び図8A図8Bを参照する。
【0123】
このように、図7Aは、図1に示されるタイプのボックスのトレイを形成するようになっている第1のブランク4aを示し、一方、図7Bは、図1に示されるタイプのボックスの蓋を形成するようになっている第2のブランク5bを示す。
【0124】
第1のブランク4aは、ボックスのトレイの底部を形成する主セクション40bを含む。
【0125】
ここでは長方形状であるこの第1の主セクションには、その長辺のそれぞれに、長方形の副セクション41a、42aが設けられ、これらの副セクションのそれぞれは折曲げ線又は接合線412a、422aによって主セクションに接続される。
【0126】
更に、主セクション又は副セクションのそれぞれには、それぞれの両側の辺に、接合線404a、405a;412a、413a;422a、423aによって接続されるフラップ400a、403a;410a、411a;420a、421aが設けられる。
【0127】
図7Aは、2つの圧縮された非貫通窪み表面部分401a、402aを更に示す。
【0128】
これらの中空表面部分については再び詳しく説明しない。
【0129】
図7Aは、2つの窪み表面部分401a、402bが先と同様に互いに対してオフセットされて主セクション40aの中心に対して実質的に対称な態様で配置されることを示す。
【0130】
図7Aは、図2に示される実施形態とは対照的に、窪み部分401a、402aが接合線又は折曲げ線412a、422aを跨がずにその折曲げ線の傍に辺も有さないことを示す。
【0131】
逆に、これらの窪み部分は、主セクション40aを副セクション41a、42bに又はフラップ400a、403aに接続する全ての折曲げ線から離れている。
【0132】
トレイは、窪み表面部分401a、402aがトレイの外側に位置されるように副セクション及びフラップを折曲げ線の周りで折り曲げてフラップを互いに固定することによって得られる。
【0133】
図7Bは、ボックスの蓋を形成するようになっている第2のブランク5aを示す。
【0134】
この第2のブランク5aは、蓋の上端、したがってボックスの上端を形成するようになっている、ここでは長方形状の第2の主フラップ50aを備える。
【0135】
この第2の主セクション50aには、その辺のそれぞれに、折曲げ線510a~540aを介して主フラップ51a~54aが設けられる。
【0136】
2つの主フラップ51a、52aは、それぞれの両側の辺に、それが折曲げ線513a、514a;523a、524aによって接続される副フラップ511a、512a;521a、522aを含む。
【0137】
図7Bは、主セクション50aが折曲げ線503a、504aによって第2の主セクション50aに接続される舌部501a、502aをそれぞれが画定する2つの切断部を含むことを示す。
【0138】
折曲げ線503a、504aは折曲げ線530a、540aと実質的に平行である。
【0139】
舌部501a、502aのそれぞれが折曲げ線503a、504aの周りで折り曲げられて第2の主セクション50aに対して折り曲げられると、これらの折り曲げられた舌部は、窪み表面部分401a、402aに対向して位置される。
【0140】
蓋は、主フラップ及び副フラップを折曲げ線の周りで折り曲げて各副フラップを標準的な態様で対応する主フラップに固定することによって第2のブランク5aから形成され得る。
【0141】
舌部501a、502aは、このようにして得られる蓋の外面に固定される。
【0142】
したがって、その窪み部分及び突出部分が一方を他方の内側に嵌合できるトレイ及び蓋が得られる。
【0143】
ここで、図1に示されるボックスの他の変形例を描く図8A及び図8Bを参照する。
【0144】
このように、図8Aは、蓋を形成するようになっているブランク4bを示す。
【0145】
このブランク4bは、折曲げ線410b、420b、421bによって相互接続される4つの主セクション40b~43bを含む。
【0146】
図8Aに示される例において、主セクション40b、42bは同一の長方形状を有するが、主セクション41b、43bは同一の実質的に正方形状を有する。
【0147】
ブランク4bは同様に4つの側方フラップ44b~47bを含み、側方フラップのそれぞれは折曲げ線440b~470bによって主セクション40b~43bに接続され、これらの折曲げ線の全ては実質的に位置合わせされる。
【0148】
更に、主セクション43bは、それが折曲げ線480bによって接続されるフラップ48bによりセクション42bとは反対の側で延在される。
【0149】
図8Aは、側方フラップ44b、46bが該フラップの外縁部481b、482bで終端して折曲げ線403b、404bによって側方フラップ44b、46bのそれぞれに接続される舌部401b、402bを画定する切り欠きを含むことを示す。
【0150】
ボックスの蓋は、折曲げ線410b~430bの周りで主セクション40b~43bを折り曲げて、折曲げ線480bの周りでフラップ48bを折り曲げるとともに、主セクション40bにフラップ48bを固定することによって得られる。
【0151】
それらに関する限り、側方フラップ44b~47bは、側方フラップ44b、46bが側方フラップ45b、47bを覆って側方フラップ45b、47bに固定されるようにそれらの折曲げ線440b~470bの周りで2つずつ連続的に折り曲げられる。これにより、ボックスの蓋を得ることができる。
【0152】
その後、舌部401b、402bが、折曲げ線403b、404bの周りで折り曲げられるとともに、関連する副セクション44b、46b上にわたって折り曲げられて、副セクション44b、46bに固定される。
【0153】
これにより、2つの突出表面部分をボックスの上端で得ることができる。
【0154】
したがって、これらの2つの突出部分は、ボックスの上端の横軸に対して対称的に配置される。
【0155】
ここで、図7Bに関連して示されたブランクと同様のブランクを示す図8Bを参照する。しかしながら、このブランク5bは、蓋を形成するのではなくトレイを形成するようになっている。
【0156】
図7Bと共有される図8Bの要素は、同じ参照符号によって示される。これらの要素には、図8Bの全ての参照符号と同様の接尾辞bが割り当てられる。それらの説明は繰り返されない。
【0157】
図示のブランク5bは、それが2つの圧縮された非貫通窪み表面部分505b、506bを含み、非貫通窪み表面部分のそれぞれが折曲げ線510b~540bから離れているという点において図7Bに示されるブランク5aとは異なっている。
【0158】
これらの2つの窪み部分は、互いに対してオフセットされるとともに、第1の主セクション50bの中心に対して実質的に対称的に配置される。
【0159】
ボックスのトレイは、窪み表面部分505b、506bがトレイの底部の外面上に位置されるように折曲げ線の周りで様々なフラップを折り曲げることによって得られる。
【0160】
主セクション50b上の窪み表面部分の位置は、フラップ401a、402aにより形成される蓋の突出部分と対向できるように選択される。
【0161】
ここで、図1に示されるボックスとは異なるボックスに対応する図9及び図10を参照する。
【0162】
実際には、図9に示されるボックスは、図10に示されるブランク7などの単一のブランクから得られる。
【0163】
ブランク7は、中間セクション74~76によって相互接続される4つの主セクション70~73を含む。これらの中間セクションのそれぞれは、2つの折曲げ線740、741;750、751及び760、761によって画定される。
【0164】
図10に示される例では、主セクション70、72が同一の長方形状を有し、一方、主セクション71、73は実質的に正方形状を有する。
【0165】
これらの4つの主セクションは、図9に示されるボックス9、9aの側壁91~94及び91a~94aを形成するようになっている。
【0166】
図10に示されるブランク7は、同様に、主セクションのそれぞれに対を成して接続される2つの対向する側方フラップの4つのセットを含む。
【0167】
同様に、側方フラップ80、81は、主セクション70のそれぞれの両側の辺に配置されるとともに、折曲げ線800、810によって主セクション70に接続される。折曲げ線800、810は、中間セクションを画定する折曲げ線に対して実質的に垂直に延びる。
【0168】
同様に、2つの側方フラップ82、83は、主セクション71のそれぞれの両側の辺に配置されるとともに、折曲げ線820、830によって主セクション71に接続される。
【0169】
主セクション72のそれぞれの両側の辺には、折曲げ線840、841によって主セクション72に接続される側部フラップ84、85が設けられる。
【0170】
最後に、側部フラップ86、87は、それらが折曲げ線860、870によって接続される主セクション73のそれぞれの両側の辺に設けられる。
【0171】
折曲げ線800、820、840及び860は互いに実質的に一直線を成す。同じことが折曲げ線810、830、850及び870にも当てはまる。
【0172】
側方フラップ80、82、84及び86は、図9に示されるボックス9aの上端96aを形成するようになっている。
【0173】
更に、側方フラップ81、83、85及び87は、ボックス9の底部90と同様に、図8に示されるボックスの底部を形成するようになっている。
【0174】
図10は、ブランク7の側方フラップ81、85がそれぞれ2つの圧縮された非貫通窪み表面部分811、812及び851、852を含むことを示す。
【0175】
これらの表面部分は、図1Aに示される表面部分15と同様であり、更に詳しく説明されない。
【0176】
表面部分811、812は折曲げ線810付近に位置され、一方、表面部分851、852は折曲げ線850付近に位置される。
【0177】
これらの表面部分は、関連する折曲げ線を跨ぐことができ、又は、その折曲げ線の傍に一方の辺を有することができる。
【0178】
更に、主セクション70は、折曲げ線800付近に2つの副フラップ700、701を含むとともに、折曲げ線800によって側方フラップ80に接続される。
【0179】
これらの2つの副フラップ700、701は、窪み表面部分811、812に対向して位置される。
【0180】
同様に、主セクション72は、折曲げ線840によって側方フラップ84に接続される2つのフラップ720、721を含む。これらの2つのフラップは、窪み表面部分851、852に対向して位置される。
【0181】
フラップ700、701、720及び721は、窪み表面部分811、812、851及び852と協働できるように設計される。
【0182】
ブランク7は同様に2つの副フラップ77、78を含む。
【0183】
副フラップ77は、中間セクション74とは反対の側で主セクション70を延在させて、折曲げ線770によって主セクション70に接続される。
【0184】
副フラップ78は、中間セクション76とは反対の側で主セクション73を延在させて、折曲げ線780によって主セクション73に接続される。
【0185】
図9に示されるボックス9、9aは、折曲げ線770、740、741、750、751、760、761及び780の周りで主セクション70~73を折り曲げることによって図10に示されるブランク7から得られ、したがって、これらの様々な主セクションは、ボックス9、9aの側壁91~94、91a~94aを形成する。
【0186】
この目的のために、副フラップ77、78が互いに固定される。
【0187】
図9は、これらの側壁がブランク7の中間セクション74~76により形成される中間側壁98、98aによって接続されることを示す。
【0188】
側方フラップ80、82、84及び86は、セクション80,84が側方フラップ82、86を覆って側方フラップ82、86に固定されるように2つずつ連続的に折り曲げられる。これにより、ボックス9aの上端96aなど、図9に示されるボックスの上端を得ることができる。
【0189】
フラップ700、701は、フラップ720、721と共に、折曲げ線800、840の周りで折り曲げられるとともに、関連する主セクション80又は84上にわたって折り曲げられて主セクション80、84に固定される。
【0190】
これにより、ボックス9aの上端96aに存在する4つの突出表面部分97aを得ることができる。
【0191】
これらの突出部分97aは、ボックスの横軸に対して対称的に配置される。
【0192】
更に、側方フラップ81、83、85及び87は、側方フラップ81,85が側方フラップ83,87を覆うことによって側方フラップ83,87に固定され得るように折曲げ線810、830、850及び870の周りで連続的に折り曲げられる。これにより、ボックス9の底部90などの図9に示されるボックスの底部を得ることができる。
【0193】
したがって、ボックスの底部は、ブランク7の窪み部分811、812、851及び852に対応する4つの窪み表面部分95を含む。
【0194】
これらの窪み表面部分95は、ボックス体9の横軸に対して対称的に配置される。
【0195】
図9は、ボックス9aの突出表面部分97aがボックス9aの上端に配置されるボックス9の底部90の窪み表面部分95と協働するようになっていることを示す。この協働は、ボックスの底部に穴を形成することなく2つのボックス間の効果的な心出しを可能にする。
【0196】
勿論、本発明は、図9及び図10に示される実施形態に限定されない。例えば、ボックスは必ずしも長方形断面に限らず、多角形の断面を有してもよい。
【0197】
ボックスの側壁の形状を変更することができる。更に、ボックスの上端を形成する上壁及びボックスの底部を形成する下壁は、異なる数の突出表面部分及び非貫通窪み表面部分を含むことができる。
【0198】
したがって、変形例では、圧縮された窪み表面部分811、812及び851、852を、依然として側方フラップ81、85に設けることができるが、折曲げ線810、850から離してブランク7の外側の長手方向の辺880付近に設けることができる。
【0199】
この場合、副フラップ700、701;720、721は、側方フラップ81、85に設けられる窪み表面部分に対向して側方フラップ80、84に設けられる。
【0200】
これらの副フラップのそれぞれは、例えば、ブランク7の他方の外側の長手方向の辺890とその辺890に平行な折曲げ線との間で延びてもよい。
【0201】
ボックスは、窪み部分がボックスの底部の外面に存在する一方で副フラップがボックスの上端の外面に存在するような形状に形成される。
【0202】
その後、ボックスの上端で4つの突出表面部分を得るために、副フラップを、折曲げ線の周りで折り曲げるとともに、側方フラップ80、84上にわたって折り曲げて、側方フラップ80、84に固定することができる。
【0203】
他の変形例は、例えば、それぞれの側方フラップ81、85にたった1つの圧縮された非貫通窪み表面部分、例えば部分812、852を設けることにあってもよく、部分812、852は折曲げ線810、850付近に位置される。
【0204】
この場合、突出部分を形成するようになっているたった1つの副フラップは、これらの窪み部分のそれぞれと対向して設けられる。
【0205】
これらの副フラップのそれぞれは、主セクション70、72に又は側方フラップ80、84に位置されてもよい。
【0206】
いかなる場合でも、副フラップ及びそれらの折曲げ線の位置決め、及び、窪み部分の位置決めは、ボックスが形状を成す際に副フラップから得られる窪み部分と突出部分とが向かい合うように選択される。
【0207】
ここで、図11を参照して他の変形実施形態について説明する。
【0208】
ブランク7aは、中間セクションを伴うことなく、折曲げ線740a、750a及び760aによって相互接続される4つの主セクション70a~73aを含む。
【0209】
更に、ブランク7aは、主セクションのそれぞれに対を成して接続される2つの対向する側方フラップの4つのセットを含む。
【0210】
これは、セクション70aのための側方フラップ80a、81a、セクション71aのための側方フラップ82a、83a、セクション72aのための側方フラップ84a、85a、及び、セクション73aのための側方フラップ86a、87aを指す。
【0211】
折曲げ線は、各主セクションと2つの側方フラップのそれぞれとの間に設けられる。これは、互いに実質的に一直線を成す折曲げ線800a、820a、840a及び860aと、同様に互いに実質的に一直線を成す折曲げ線810a、830a、850a及び870aとを指す。
【0212】
更に、ブランク7aは、同様に、主セクション72aとは反対の側で主セクション73aを延在させるとともに折曲げ線770aによって主セクション73aに接続される副フラップ77aを含む。
【0213】
図11は、窪み表面部分が側方フラップ81a、85aに依然として設けられることを示す。しかしながら、これらの側方フラップのそれぞれには1つの窪み部分811a、851aのみが設けられる。更に、これらの部分のそれぞれは、対応する側方フラップの横辺付近に位置される。
【0214】
したがって、窪み部分811aは側方フラップ81aの外側の横辺813a付近に位置され、一方、窪み部分851aは側方フラップ83aと対向する側方フラップ85aの横辺853a付近に位置される。
【0215】
図11は、同様に、主フラップ71a、73aがフラップを形成するように折曲げ線711a、731aによって主フラップ71a、73aに接続される突出部分710a、730aを含むことを示す。
【0216】
図11は、突出部分710a、730aが主セクション82a、86aの対応する開口821a、861a内に延びることを示す。
【0217】
更に、折曲げ線711a、731aは折曲げ線820a、860aと位置合わせされず、突出部分710a、730aの内側に位置される。
【0218】
ボックスは、折曲げ線740a~760aの周りで主セクションを折り曲げるとともに副フラップ77aを線770aの周りで折り曲げた後に主セクション70aに固定することによってブランク7aから得られる。
【0219】
側方フラップ81a~87aは、窪み部分811a、851aがボックスの底部の外面に位置されるように折曲げ線810a~870aの周りで折り曲げられて固定される。したがって、これらの2つの窪み部分は、ボックスの底部の中心に対して実質的に対称である。
【0220】
側方フラップ80a~86aは、同様に、副フラップ80a、84aを副フラップ82a、86aに固定する前に折曲げ線800a~860aの周りで折り曲げられ、フラップ710a、730aは折曲げ線711a、731aの周りで外側に折り曲げられる。
【0221】
この固定の後、フラップ710a、730aは側方フラップ80a、84aの外面に折り重ねられて貼り付けられる。
【0222】
これらのフラップ710a、730aは、その後、ボックスの上端の外面に存在する突出部分を形成する。
【0223】
ここで、図10に示されるブランクの他の変形例を示す図12を参照する。
【0224】
図12に示されるブランク7bは、折曲げ線740b~760bによって相互接続される4つの主セクション70b~73bを含む。
【0225】
主セクション73bは、それが折曲げ線770bにより接続される副フラップ77bによってセクション72bとは反対の側で延在される。
【0226】
ブランク7bは、同様に、主セクション70b~73bのそれぞれに対を成して接続される対向する2つの側方フラップの4つのセット80b、81b;82b、83b;84b、85b;86b、87bを含む。
【0227】
側方フラップとセクションとの間の折曲げ線は参照符号800b~870bを有する。
【0228】
図12は、2つの圧縮された非貫通窪み表面部分801b、811bが側方セクション80b、81bのそれぞれに設けられることを示す。
【0229】
これらの窪み部分801b、811bは、側方フラップの辺のように、折曲げ線800b、810bから離れて位置される。
【0230】
更に、側方フラップ84b、85bのそれぞれは、折曲げ線842b、852bにより主セクション84b、85bに接続されるフラップを形成する舌部841b、851bを画定する切り欠きを含む。
【0231】
折曲げ線842b、852bは、線840b、850bに対して実質的に垂直であるとともに、副フラップ82b、83bと同じ側に位置される。
【0232】
先と同様に、ボックスは、折曲げ線740b~760bの周りで主セクション70b~73bを折り曲げるとともに副フラップ77bを折曲げ線770bの周りで折り曲げた後に主セクション70bに固定することによってブランク7bから得られる。
【0233】
側方フラップ80b~86bは、フラップ80b、84bがフラップ82b、86bを覆ってフラップ82b、86bに固定されるように2つずつ連続的に折り曲げられる。
【0234】
その後、フラップ841bは、折曲げ線842bの周りで折り曲げられた後、側方フラップ84bの外面に貼り付けられる。
【0235】
したがって、このようにして得られたボックスの上端には、ボックスの上端の中心に対して実質的に対称な窪み部分801b及び突出部分841bが得られる。
【0236】
同じ手続きは、ボックスの底部の中心に対して対称な窪み部分811b及び突出部分851bをボックスの底部の外面上で得るために側方フラップ81b~87bに関してたどられる。
【0237】
図12に示される変形例を再び変更してもよく、側方フラップ84b、85bの切り欠きは、折曲げ線842b、852bが副フラップ86b、87bと同じ側に位置されるようになっている。したがって、ボックスの側壁が直立させられると、フラップ841b、851bは、セクション73bによって画定される側壁の側で折り曲げられる。
【0238】
窪み部分及び突出部分を形成するフラップを画定する切欠きの位置決めは、全ての場合において、2つの重ね合わされたボックスの窪み部分及び突出部分を互いに入れ子にできるように規定される。
【0239】
ここで、図10に示されるブランクの更なる変形を示す図13を参照する。
【0240】
このブランク7cは、図12に示されるブランク7bと同じ一般的構造を有する。これは、ブランク7bに共通するブランク7cの要素が同じ数値参照符号を有する理由である。これらの要素には、図13における全ての参照符号のように文字cが割り当てられる。
【0241】
ブランク7cの説明は詳しく繰り返されない。
【0242】
ブランク7cは、窪み部分及び突出部分が側方フラップに設けられず主セクションに設けられるという点においてブランク7bと異なっている。
【0243】
したがって、図13は、2つの窪み部分711c、712cが主セクション71cに設けられることを示す。この実施形態において、これらの2つの窪み部分は、主セクション71cの正中主軸上に位置されるとともに、主セクションの中心に対して対称である。
【0244】
更に、主セクション73cには、折曲げ線732c、733cの周りで折り曲げることができる舌部730c、731cを画定する2つの切断部が設けられる。切断部は、折曲げ線860c、870cと実質的に平行である。
【0245】
また、これらのフラップ730c、731cも、セクション73cの正中主軸上に位置されて、このセクションの中心に対して対称である。
【0246】
図12を参照して前述したように、このブランク7cからボックスが得られる。
【0247】
主セクションは、窪み部分711c、712cがボックスの底部を構成するボックスの壁の外面上に位置されるように折り曲げられる。
【0248】
更に、フラップ730c、731cは、折曲げ線732c、733cの周りで折り曲げられた後、ボックスの上端を形成する主セクション73cにより構成される壁の外面上にわたって折り曲げられてこの外面に固定される。
【0249】
窪み部分711c、712c及びフラップ730c、731cを形成する舌部は、セクション73c上にわたって折り曲げられるフラップ730c、731cにより形成される突出部分が窪み部分711c、712cと対向するように位置決めされて、2つの重なり合うボックスの窪み部分及び突出部分の互いの嵌合を可能にする。
【0250】
ここで、トレイの側壁の上側自由縁部により画定される上面及び底部を有するトレイの形態を成す本発明に係る第2のタイプのパッケージを示す図14及び図15を参照する。したがって、パッケージは、底部と反対側の開放面を構成する。
【0251】
このように、図14は、蓋を受けるようになっていないトレイを形成するようになっているブランク3を示す。
【0252】
このブランク3は、トレイの底部を形成する、ここでは正方形状の主セクション30を含む。
【0253】
この主セクション30には、その辺のそれぞれに、長方形の主フラップ31~34が設けられ、これらのフラップ31~34のそれぞれには、折曲げ線310~340によって主セクション30が接続される。
【0254】
図14に示されるブランク3は、同様に、主フラップ31、32のそれぞれの両側の辺に副フラップを含む。
【0255】
このように、副フラップ35、36は、主フラップ31のそれぞれの両側の辺に配置されるとともに、折曲げ線351、361によって主フラップ31に接続される。
【0256】
同様に、副フラップ37、38は、主フラップ32のそれぞれの両側の辺に配置されるとともに、折曲げ線372、382によって主フラップ32に接続される。
【0257】
図14は、ブランク3の正中横軸39に対して対称的に配置される副フラップ36、38が同じ形状を有することを示す。同じことが軸39に対して対称的に配置される副フラップ35、37にも当てはまる。
【0258】
図14は、先と同様に、4つの圧縮された非貫通窪み表面部分301~304を示し、それらの表面部分のそれぞれは、主セクション30の角部に配置される。したがって、それらの表面部分は、2つの接合線310~340の傍に2つの辺を有する。
【0259】
ここでは、それらの表面部分は、台形状を有するとともに、トレイが組み立てられるときにトレイの底部の外面に存在するようになっている。
【0260】
更に、主フラップ33、34のそれぞれは、その縁部332、342に2つの舌部330、331;340、341を含む。
【0261】
これらの舌部の対330、331;340、341は、フラップ33、34を通過するブランク3の正中横軸39に対して対称である。それらの舌部の対は、同様に、フラップ31、32を通過する正中横軸39Aに対しても対称である。
【0262】
これらの舌部330、331;340、341のそれぞれは、フラップ333、334;343、344によって副フラップ36、38;35、37の側で延在される。
【0263】
舌部330、331;340、341は、折曲げ線330、340と実質的に平行な折曲げ線335、336;345、346によって主フラップ33、34に接続される。
【0264】
更に、フラップ333、334;343、344は折曲げ線337、338;347、348によって舌部330、331;340、341に接続される。折曲げ線337、347;338、348は折曲げ線310、320と平行である。
【0265】
しかしながら、図14は、折曲げ線337、347が副フラップ36、35の方向で線310に対してオフセットされていることを示す。
【0266】
同様に、折曲げ線338、348は、副フラップ38、37の方向で折曲げ線320に対してオフセットされる。
【0267】
このオフセットは、副フラップ35と主フラップ34との間の領域をより大きなスケールで示す図14Aの距離dによって特定される。
【0268】
トレイは、様々な折曲げ線の周りで主フラップ及び副フラップを折り曲げることによって図14に示されるブランク3から得られる。
【0269】
したがって、主フラップ31、32が直立され、また、主フラップ33、34が直立されて副フラップ36、38;35、37に固定される。
【0270】
各舌部330、331、340、341は折曲げ線335、336、345、346の周りで折り曲げられる。
【0271】
同様に、各フラップ333、334、343、344は、折曲げ線337、338、347、348の周りで折り曲げられて主フラップ31又は32に対して固定される。
【0272】
一方では折曲げ線337、447と折曲げ線310との間のオフセットdに起因して、また、他方では折曲げ線338、348と折曲げ線320との間のオフセットdに起因して、それぞれの舌部は、そのフラップが対応する主フラップに固定される際に凸形状をとる。
【0273】
そのため、トレイの4つの角部には、圧縮された非貫通窪み表面部分301~304と対向する凸状の舌部330、331、340、341により構成される突出表面部分が形成される。
【0274】
これらの4つの舌部は、底部30と対向する上面を(側壁31~34の自由上縁部と共に)画定する。
【0275】
したがって、このタイプの2つのトレイを重ね合わせることができ、ボックスの下側の突出部分と上側のボックスの窪み部分とが互いに嵌まり込む。
【0276】
図15は、先と同様に蓋を伴わないトレイを形成するようになっているブランク3aを示す。
【0277】
このブランク3aは、トレイの底部を形成する、ここでは長方形状の主セクション30aを含む。
【0278】
この主セクション30aには、その辺のそれぞれに、それぞれが折曲げ線又は接合線310a~340aによって主セクション30aに接続される長方形状の主フラップ31a~34aが設けられる。
【0279】
各主フラップ31a、32aのそれぞれの両側の辺には、副フラップ35a、36a;37a、38aが設けられる。
【0280】
ブランク3aは、正中縦軸に対して及び正中横軸に対して対称である。
【0281】
また、図15は、それぞれが主セクション30aの角部に配置される4つの圧縮された非貫通窪み表面部分301a~304aをブランク3aが含むことを示す。したがって、それらの表面部分は、2つの接合線310a~340a上に2つの辺を有する。
【0282】
ここでは、それらの表面部分は、二等辺三角形の形態を成すとともに、トレイが組み立てられるときにトレイの底部の外面上に存在するようになっている。
【0283】
副フラップ35a、36a;37a、38aは接合線351a、361a;371a、380aによって主フラップ31a、32aに接続される。
【0284】
これらの副フラップ35a~38aの全ては、副フラップ35aに関連して説明される同じ構造を有する。
【0285】
副フラップ35aは、折曲げ線351aと実質的に平行な2つの折曲げ線352a、353aを含む。
【0286】
したがって、それらの副フラップは、副フラップ35aの領域をより大きなスケールで示す図15Aに関連して詳しく説明される3つのパネルを画定する。
【0287】
第1のパネル354aは、窪み部分301aの短辺の長さLよりも僅かに小さい幅lを有する。
【0288】
第2のパネル355aは、突出部分301aの長辺又は斜辺の長さLよりも僅かに小さい幅lを有する。
【0289】
最後に、第3のパネル356aはlよりも大きい幅lを有する。
【0290】
図15Aは、同様に、第3のパネル356aの外側の横方向縁部357aが主フラップ31aの外縁部311aと一直線に合わせされることを示す。
【0291】
一方、第1及び第2のパネル354a、355aの外側の横方向縁部358a、359aは、この外縁部311aに対して突出する。
【0292】
一方では縁部358a、359a間、他方では縁部311aと第3のパネルの外側の横方向縁部357aとの間のオフセットは、図15Aに距離dによって特定される。
【0293】
主フラップ31a~34aを接合線310a~340aの周りで折り曲げることによってブランク3aからトレイが得られる。
【0294】
副フラップ35a~38aも折曲げ線351a~381aの周りで折り曲げられ、それにより、第1のパネル354a、374aを主フラップ34aに固定できるとともに、第1のパネル364a、384aを主フラップ33aに固定できる。
【0295】
第2のパネル355a~385aは、同様に、第1のパネルと同じ方向に折曲げ線352a~382aの周りで折り曲げられる。
【0296】
一方、第3のパネル356a~386aは、第1及び第2のパネルとは反対の方向に折曲げ線353a~383aの周りで折り曲げられる。
【0297】
それぞれの第3のパネル356a、366a;376a、386aは、その後、折曲げ線351a~381aと折曲げ線353a~383aとの間の距離がLよりも僅かに小さくなるように主フラップ31a、32aに固定される。
【0298】
したがって、トレイの各角部には、主セクション30aにより構成される底部とは反対側のその上面の高さで、第1のパネル354a~384a及び第2のパネル355a~385aにより構成される突出部分が得られ、該突出部分は、それらの高さが主フラップ31a、32aの高さよりも低いため、主フラップ31a、32aの外縁部311a、320aを越えて主フラップ部33a、34aの外縁部331a、341aからも同様に距離dだけ突出する。
【0299】
更に、副フラップのパネルを折り曲げることにより得られるピラーは、窪み部分301a~304aに内接し得る形状を有し、長さL、Lは長さl、lよりも大きい。
【0300】
ここで、トレイの突出部分は、上端に位置されるトレイの窪み部分に嵌まり込むことができる。
【0301】
言うまでもなく、前述の説明からの結果と同様に、本発明は、特に記載された実施形態に限定されない。逆に、本発明は、全ての変形例、特に、窪み部分及び突出部分の形状が使用されるブランクのセクション及びフラップの形状のように異なっている変形例を包含する。
【0302】
特許請求の範囲に現れる技術的特徴の後に挿入される参照符号は、特許請求の範囲の理解を容易にするという目的を有するにすぎず、範囲を限定するものと見なされるべきでない。
図1
図1A
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図14A
図15
図15A