(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-01
(45)【発行日】2023-03-09
(54)【発明の名称】水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器
(51)【国際特許分類】
C25B 9/00 20210101AFI20230302BHJP
F24F 6/00 20060101ALI20230302BHJP
C25B 1/04 20210101ALI20230302BHJP
【FI】
C25B9/00 A
F24F6/00 Z
C25B1/04
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020081480
(22)【出願日】2020-05-01
【審査請求日】2020-12-11
(32)【優先日】2019-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519382695
【氏名又は名称】シャンハイ アスクレーピオス メディテック カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI ASCLEPIUS MEDITEC CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.758, Jiaxin Highway, Jiading District, Shanghai 201822 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】リン、シン-ユン
【審査官】松村 駿一
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-525525(JP,A)
【文献】特開2016-108657(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108950588(CN,A)
【文献】特表平09-504053(JP,A)
【文献】特開2018-165396(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25B 9/00
F24F 6/00
C25B 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体型水素ガス発生器であって、
電気分解される水を収容するよう構成された、水タンクと、
水を電気分解して水素含有ガスを発生させるよう前記水タンク内に構成された、電気分解モジュールと、
前記水タンクの上に垂直に積み重ねられ、互いに組み合わせた上部カバー及び下部カバーにより形成される、一体型通路モジュールと、
前記一体型通路モジュールの上に垂直に積み重ねられ、
前記一体型通路モジュール内に構成されて前記水素含有ガス内の不純物を凝縮する、凝縮器と、
前記水タンクの上に垂直に積み重ねられ、前記一体型通路モジュールに連結され、前記水素含有ガスを加湿するよう構成された、加湿モジュールと、
前記一体型通路モジュールに連結され、霧状ガスを発生させて前記水素含有ガスと混合されるよう構成された、噴霧器と
を備え、
前記水素含有ガスは、前記一体型通路モジュールを介して、前記凝縮器、前記加湿モジュール、及び前記噴霧器の中に移され
、
前記上部カバー及び前記下部カバーは互いに組み合わせて、凝縮通路入口及び凝縮通路出口を備えた前記凝縮器の凝縮通路と、加湿通路入口及び加湿通路出口を備えた加湿通路と、アウトプット通路入口及びアウトプット通路出口を備えたアウトプット通路とを形成し、前記凝縮通路入口は前記水素含有ガスを受け入れるよう構成され、
前記上部カバーは、前記加湿通路出口の上で、前記加湿通路出口に対応する前記上部カバーの位置に固定された、第1のキャップをさらに有し、前記第1のキャップは、前記加湿通路出口を可動で覆って、前記水素含有ガスが前記加湿通路出口を流出するか、または水及び水蒸気が前記加湿通路出口から流出するのを遮断するか、を選択的に可能にする、一体型水素ガス発生器。
【請求項2】
前記加湿モジュールは、前記凝縮通路出口及び前記加湿通路入口に連結され、前記加湿モジュールは前記一体型通路モジュールと前記水タンクとの間に配設され、前記加湿モジュールは、前記一体型通路モジュールの前記凝縮通路入口及び前記水タンクに連結された、連通チャンバをさらに有し、前記電気分解モジュールは、前記水素含有ガスを前記水タンクの中にアウトプットし、前記水素含有ガスは、前記連通チャンバを介して前記一体型通路モジュールに流れ、前記連通チャンバは前記加湿モジュールの加湿チャンバから分離される、請求項
1に記載の一体型水素ガス発生器。
【請求項3】
前記連通チャンバに配設されたガスバッフル板アセンブリをさらに備え、前記ガスバッフル板アセンブリは、水蒸気及び前記水素含有ガスの電解液が、前記一体型通路モジュールの前記凝縮通路の中に流入するのを軽減させるか、または防止するよう構成される、請求項
2に記載の一体型水素ガス発生器。
【請求項4】
前記一体型通路モジュールに連結され、前記水素含有ガスを濾過するよう構成された濾過器をさらに備え、前記水素含有ガスは、前記一体型通路モジュールを介して、前記水タンクから、前記凝縮器、前記加湿モジュール、前記濾過器、及び前記噴霧器の中に移され、前記下部カバーは一体で形成された構造であり
、前記加湿モジュール、前記濾過器、及び前記噴霧器は、前記下部カバーに直接連結される、請求項
1に記載の一体型水素ガス発生器。
【請求項5】
前記下部カバーは、前記濾過器に連結された濾過入口及び濾過出口をさらに備え、前記アウトプット通路は、第1の通路セクション及び第2の通路セクションに分割され、前記第1の通路セクションは、前記アウトプット通路入口及び前記濾過入口に連結されて、前記濾過器に前記水素含有ガスをインプットし、前記第2の通路セクションは、前記濾過出口及び前記アウトプット通路出口に連結されて、前記濾過器から濾過されたガスをアウトプットし、前記一体型通路モジュールは、前記下部カバーと組み合わせた上部カバーを備えて、凝縮通路と、加湿通路と、アウトプット通路とを形成し、前記上部カバーは、前記濾過入口の上で、前記濾過入口の位置に対応する位置の前記上部カバーの位置に固定された、第2のキャップをさらに備え、前記第2のキャップは、前記水素含有ガスが前記濾過入口の中に流入するか、または水及び水蒸気が前記濾過入口の中に流入するのを遮断するか、を選択的に可能にするよう、前記濾過入口を可動で覆う、請求項
4に記載の一体型水素ガス発生器。
【請求項6】
前記一体型通路モジュールに連結された水素水モジュールをさらに備え、前記水素水モジュールは、前記水素含有ガスを、前記水素水モジュールに収容された液体と共に受け入れて混合し、水素液を発生させるよう構成され、前記水素含有ガスは、前記一体型通路モジュールを介して、前記凝縮器、前記加湿モジュール、前記濾過器、前記水素水モジュール、及び前記噴霧器の中に移される、請求項
4に記載の一体型水素ガス発生器。
【請求項7】
前記水素水モジュールは、前記下部カバー及び前記加湿通路出口に連結されたインプット構造をさらに備え、前記水素含有ガスを液体の中にインプットして前記水素液を発生させ、前記水素水モジュールは、前記アウトプット通路入口に連結され、前記水素含有ガスをアウトプットするアウトプット構造をさらに備え、前記水素水モジュールは、
水が前記水素水モジュールにインプットされるか、または前記水素液がアウトプットされるかを可能にするよう、水インプット/アウトプットチャネルを選択的に提供するために構成された、水インプット/アウトプット構造と、
前記加湿モジュールから離された、前記水素水モジュールの一方の側に配設され、連動ボタンがその上に配設された、把持部と、
前記連動ボタンによって駆動され、前記水素水モジュールを前記加湿通路に選択的に連結するよう構成された、伸縮バックルと
をさらに備える、請求項
6に記載の一体型水素ガス発生器。
【請求項8】
前記加湿通路と前記アウトプット通路との間に配設された、切替弁をさらに備え、前記連動ボタンが前記伸縮バックルを駆動するとき、前記水素水モジュールは、前記加湿通路及び前記アウトプット通路から分離され、前記加湿通路及び前記アウトプット通路は、前記切替弁を介して互いに連結される、請求項
7に記載の一体型水素ガス発生器。
【請求項9】
前記噴霧器は、噴霧器入口及び噴霧器出口を有し、前記噴霧器入口は前記アウトプット通路と連結されて水路含有ガスを受け入れ、前記噴霧器出口は外部環境と連結され、前記噴霧器は、前記霧状ガスをさらに発生させて前記水素含有ガスと混合してヘルスケアガスを形成し、前記ヘルスケアガスは、前記噴霧器出口を介して外部環境にアウトプットされる、請求項
1に記載の一体型水素ガス発生器。
【請求項10】
前記加湿モジュールの表面は内側に凹み、噴霧器収容チャンバを形成して前記噴霧器を収容する、請求項
9に記載の一体型水素ガス発生器。
【請求項11】
前記加湿モジュールは、前記一体型通路モジュールと前記濾過器との間に配設され、前記加湿モジュールはインプット柱及びアウトプット柱を有し、前記インプット柱は、前記下部カバーの前記濾過入口及び前記濾過器に連結され、前記アウトプット柱は、前記下部カバーの前記濾過出口及び前記濾過器に連結され、前記インプット柱及び前記アウトプット柱は、前記加湿モジュールの加湿チャンバから分離され、前記一体型水素ガス発生器は、前記加湿モジュールの前記加湿チャンバに配設されたバブルスティックをさらに備え、前記バブルスティックは、前記加湿チャンバ及び前記凝縮通路に連結されて、前記凝縮通路からの前記水素含有ガスを純化し、それによって前記水素含有ガスを、前記加湿モジュールの加湿チャンバ内に均等に分配する、請求項
5に記載の一体型水素ガス発生器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素含有ガス及び水素液を発生させるための発生器に関し、より詳細には、水素水モジュール、及びユニットの接続を一体化するための一体型通路モジュールを有する、一体型水素ガス発生器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在まで、人は寿命を延ばすための多くの研究に専念し、医療技術における多くの健康改善は、病気に対処することを目標にしてきた。現在、医療技術の発展は、病気が発症したときに受動的に病気の治療をするのではなく、予防医学に焦点を当てている。予防医学は、健康食品の研究、遺伝病の検診、及び危険要因を回避するための予防治療を含み得る。人の寿命を延ばす他に、スキンケア剤の塗布、ならびに抗酸化食品及び抗酸化薬剤を含む、様々な老化防止及び抗酸化技術が徐々に開発されており、広く適用されている。
【0003】
研究調査により、病気、飲食物、環境、またはライフスタイルなどの様々な理由のため、人体は、フリーラジカル(有害フリーラジカル)としても知られている不安定酸素(O+)を生成することが判っている。フリーラジカルは、不対価電子を有する単一の原子、分子、またはイオンである。フリーラジカルは、人の細胞膜、細胞、及び組織を攻撃し、他の原子から電子を獲得して、生体内で過酸化連鎖反応を生じさせる。過酸化反応は、血管の脆弱化、脳細胞の老化、免疫システムの退化、白内障、変形性関節炎、皮膚委縮、一般的な老化など、人体に退化症候群を発生させる。多くの研究は、リッチ水素水の小さい分子が、容易に細胞に入って吸収され、人の代謝に関与して細胞の解毒作用を加速させることを提示している。リッチ水素水を飲むことで、人体のフリーラジカル量を減少させることができ、人の酸性体質をアルカリ性体質に変え、慢性疾病の排除及び美容健康も実現することができる。
【0004】
最近の技術では、水素含有ガス及び水素液は、それぞれ水素ガス発生器及び水素液発生器によって発生され、使用者は、水素含有ガス及び水素液を得るためには、少なくとも2種類のデバイスを購入する必要がある。さらに、現存の水素液発生器は、水素含有の他の種類の液体ではなく、水素含有水しか生成できない。現存の水素液発生器は、電解水を電気分解して水素イオンを発生させ、水素イオンを集積して水素ガスを形成し、水素ガスを電解水の中にインプットして、上記の水素含有水を発生させる。これは、水素含有水を連続的に飲みたくない使用者には面倒となり、使用する気さえ喪失させることになる。
【0005】
加えて、最近の技術では、発生器の各ユニットをパイプラインで接続する必要があり、それは、発生器の面倒な組立プロセス、複雑な配線、発生器のかさばる体積、ならびにパイプラインの落下、ガス漏れ、及び漏水の問題を生じさせる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この観点において、本発明は、従来技術の課題を解決するために、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器を提供する。本発明の実施形態によると、本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器は、水タンク、電気分解モジュール、一体型通路モジュール、加湿モジュール、及び水素水モジュールを備える。水タンクは、電解水を収容するよう構成される。電気分解モジュールは、水を電気分解して水素含有ガスを発生させるよう構成される。一体型通路デバイスは、上部カバー及び下部カバーを含む。上部カバー及び下部カバーは組み合わされて、凝縮通路、加湿通路、及びアウトプット通路をそれぞれ形成する。下部カバーは一体構造で、凝縮通路によって互いに連結された、凝縮通路入口及び出口と、加湿通路によって互いに連結された、加湿通路入口及び加湿通路出口と、アウトプット通路によって互いに連結された、アウトプット通路入口及びアウトプット通路出口と、を有する。アウトプット通路出口は外部環境に連結され、凝縮通路入口は水タンクに連結されて水素含有ガスを受け入れる。加湿モジュールは、凝縮通路出口及び凝縮通路入口にそれぞれ連結された下部カバーに、連結される。加湿モジュールは、水素含有ガスを加湿してそれを加湿通路に移すよう構成された、加湿チャンバを有する。水素水モジュールは、液体を収容するよう構成される。水素水モジュールは、水素含有ガスを、水素液を発生させるよう構成された液体に移すために、下部カバー及び加湿通路出口と連結されたインプット構造を有する。水素水モジュールは、水素含有ガスをアウトプットするよう構成されたアウトプット通路入口に連結された、アウトプット構造をさらに備える。
【課題を解決するための手段】
【0007】
加湿モジュールは、一体型通路デバイス及び水タンクに配設される。加湿モジュールは、一体型通路デバイスの凝縮通路入口及び冷却装置を連結する、連通チャンバをさらに有する。電気分解モジュールは、水タンク内に収容され、電気分解されることになる水を電気分解し、水素含有ガスを水タンクの中に生成する。水素含有ガスは、連通チャンバを介して一体型通路デバイスに流れる。連通チャンバは、加湿チャンバとは連通しない。
【0008】
水素水モジュールの一体型水素ガス発生器は、連通チャンバに、ガスバッフル板アセンブリをさらに備える。ガスバッフル板アセンブリは、凝縮通路から入りガスバッフル板アセンブリに流れる、水素含有ガス中の水または電解液を、減少または避けることができる。
【0009】
上部カバーは、加湿通路出口の位置の上で、加湿通路出口の位置に対応する上部カバーの位置に固定された、第1のキャップをさらに有する。第1のキャップは、加湿通路出口を可動で覆う。上部カバーは、水素含有ガスが加湿通路出口から流出するか、または水及び水蒸気が加湿通路出口から流出するのを遮断するか、を選択的に可能にする。
【0010】
水素水モジュールの一体型水素ガス発生器は、下部カバーに連結された濾過器をさらに備える。濾過器を使用して、水素含有ガスから不純物を濾過することができる。下部カバーは、濾過器に連結された濾過入口及び濾過出口も有する。アウトプット通路は、第1の通路セクション及び第2の通路セクションに分割される。第1の通路セクションは、アウトプット通路入口及び濾過入口に連結され、水素含有ガスを濾過器の中にインプットする。第2の通路セクションは、濾過出口及びアウトプット通路出口に連結され、濾過された水素含有ガスを濾過器からアウトプットする。
【0011】
上部カバーは、濾過入口の位置の上で、濾過入口の位置に対応する上部カバーの位置に固定された、第2のキャップをさらに有する。第2のキャップは、濾過入口を可動で覆い、水素含有ガスが濾過入口の中に流入するか、または水及び水蒸気が濾過入口に流入するのを遮断するか、を選択的に可能にする。
【0012】
加湿モジュールは、一体型通路と濾過器との間に配設される。加湿モジュールは、インプット柱及びアウトプット柱を有する。インプット柱は、一体型通路モジュールの下部カバーの濾過入口及び濾過器に連結させることができる。アウトプット柱は、一体型通路モジュールの下部カバーの濾過出口及びフルタに連結させることができる。インプット柱及びアウトプット柱は、加湿チャンバとは連通しない。
【0013】
水素水モジュールの一体型水素ガス発生器は、下部カバーに連結された噴霧器をさらに備える。噴霧器は、噴霧入口及び噴霧出口を有し、噴霧入口はアウトプット通路と連結されて水素含有ガスを受け入れ、噴霧出口は外部環境と連結される。噴霧器は、霧状ガスも発生させて水素含有ガスと混合させ、ヘルシーガスを発生させることもでき、次にこのヘルシーガスを、噴霧出口によって外部環境にアウトプットする。
【0014】
加湿モジュールの表面は内側に凹み、噴霧器収容チャンバを形成して噴霧器を収容する。
【0015】
水素水モジュールは、水インプット/アウトプット構造、把持部、及び伸縮バックルをさらに備える。水インプット/アウトプット構造は、水が水素水モジュールにインプットされるか、または水素液がアウトプットされるかを可能にする水インプットチャネルと、水素水モジュール内の水を注入するか、または水素液をアウトプットするよう構成されたアウトプット通路と、を選択的に提供できる。把持部は、加湿モジュールから離された、水素水モジュールの一方の側に配設され得る。把持部は連動ボタンを備える。伸縮バックルは、連動ボタンと連結され、水素水モジュール及び加湿通路を選択的に連結するよう構成される。
【0016】
水素水モジュールの一体型水素ガス発生器は、加湿通路とアウトプット通路との間に配設された、切換弁をさらに備える。連動ボタンが伸縮バックルを駆動するとき、水素水モジュールは加湿通路及びアウトプット通路から分離され、加湿通路及びアウトプット通路は、切替弁を介して互いに連結される。
【0017】
一体型水素ガス発生器は、加湿チャンバの加湿モジュールに配設された、バブルスティックをさらに備える。バブルスティックは、加湿チャンバ及び凝縮通路に連結させることができ、凝縮通路からの水素含有ガスを純化して、水素含有ガスを加湿チャンバ内に均等に分配する。
【0018】
別の実施形態によると、本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器は、水タンク、電気分解モジュール、一体型通路モジュール、凝縮本体、加湿モジュール、及び水素水モジュールを備える。水タンクは、電解水を収容するよう構成される。電気分解モジュールは、電解水を電気分解して水素含有ガスを発生させるよう構成される。一体型通路デバイスは、上部カバー及び下部カバーを含む。上部カバー及び下部カバーは、互いに組み合わされて、凝縮空間、加湿通路、及びアウトプット通路を形成する。下部カバーは一体化構造である。下部カバーは、凝縮空間に連結された、凝縮通路入口及び凝縮通路出口と、加湿通路に連結された、加湿入口及び加湿出口と、アウトプット通路に連結された、アウトプット通路入口及びアウトプット通路出口と、を有する。アウトプット通路出口は、外部環境に連結され、凝縮通路入口は水タンクに連結されて水素含有ガスを受け入れる。凝縮本体は、上部カバーに連結され、凝縮空間に収容される。凝縮本体及び上部カバーは、互いに組み合わされて、凝縮空間を伴う凝縮器を形成し、凝縮通路入口は、凝縮通路内の水素含有ガスを凝縮するよう構成された、凝縮通路出口に連結される。加湿モジュールは、下部カバーに連結され、凝縮通路出口及び加湿通路入口のそれぞれと連結されて、水素含有ガスを加湿し、加湿された水素含有ガスを加湿通路に移す。水素水モジュールは、液体を収容するよう構成することができる。水素水モジュールは、下部カバー及び加湿通路出口と連結されたインプット構造を備え、水素含有ガスを液体の中にインプットして、水素含有液体を発生させる。水素水モジュールは、アウトプット通路出口に連結されたアウトプット構造をさらに備え、水素含有ガスをアウトプットする。
【発明の効果】
【0019】
従来技術と比較すると、本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器は、以下の利点を有する:
1.本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生機器は、凝縮デバイス、加湿デバイス、及び電気分解デバイスが互いに垂直に積み重ねられ、これらデバイスの各々を一体型通路モジュールによって接続し、一体型水素ガス発生器は、これらデバイスの各々への追加の配管なしで動作する。したがって、発生器の面倒な組立プロセス、複雑な配線、発生器のかさばる体積の問題、ならびにパイプラインの落下、ガス漏洩、及び漏水の問題を、回避できる。
2.水を電気分解する機能に加えて、本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器は、水素液を生成するための液体を含む水素水モジュールをさらに備え、1つの機械で2つの機能を実現する。
3.電気分解モジュールによって電気分解された水は、水素水モジュール内の液体ではないため、かつ水素水モジュール内の水素液は、水素水モジュールの中に水素含有ガスをインプットすることによって形成されるため、水素水モジュールに含まれる液体は、使用者が水素液を飲む動機を促進するような任意の液体とすることができる。
【0020】
実施形態のうちのいくつかが、図面を参照して詳細に説明される。同様の表示は同様の部材を示す。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の1つの実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型ガス発生器を示す、機能ブロック図である。
【
図3a】本発明の1つの実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器を示す、構造図である。
【
図3c】
図3aにおける水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器を示す、分解組立図である。
【
図3d】
図3cにおける板に固定された電気分解モジュールを示す、底面図である。
【
図4】本発明の1つの実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器の一体型通路デバイスを示す、分解組立図である。
【
図5】本発明の別の実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器の一体型通路デバイスを示す、分解組立図である。
【
図6】本発明の別の実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器を示す、機能ブロック図である。
【
図8】
図3の加湿モジュールの内部構成を示す構成図である。
【
図9】本発明の1つの実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器の一体型通路デバイスを示す、上面図である。
【
図10】
図9に示すA-A’断面ラインに沿った部分の動作の断面図である。
【
図11】本発明の1つの実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器の水経路を示す、機能ブロック図である。
【
図12】本発明の1つの実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器のガス経路を示す、機能ブロック図である。
【
図13】本発明の1つの実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型ガス発生器の、水タンク、第1の上部カバー、下部カバー、噴霧器、水素水モジュールを示す、上面図である。
【
図14】
図13のB-B’断面ラインに沿った、一体型水素ガス発生器を示す断面図である。
【
図15】
図13のC-C’断面ラインに沿った、一体型水素ガス発生器を示す断面図である。
【
図16】本発明の1つの実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器の、バブルスティックの断面図である。
【
図17】本発明の1つの実施形態による、一体型水素ガス発生器の水素水モジュールを示す斜視図である。
【
図19】本発明の別の実施形態による、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器を示す、機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の利点、趣旨、及び特徴をより容易にするために、実施形態を伴う添付の図を参照にして、詳細に説明かつ検討する。これらの実施形態のみが、本発明に取って代わるのではない。しかし多くの異なる形態で実施することができ、本明細書で説明する実施形態に限定するものではない。反対に、これらの実施形態は、本発明の公開内容を、より完全かつ包括的にするために提供される。
【0023】
本発明の説明に使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明の公開実施形態を限定するものではない。したがって、明確に示さない限り、単数形は複数形も含む。別途定義しない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、当業者が理解できる各公開実施形態と、同じ意味を有する。上記の用語は、同じ技術分野の用語と同一の意味として説明するが、それは、理想的な意味または公的な意味として説明されず、さらに上記の用語は、本公開発明の各実施形態に明確に限定される。
【0024】
本明細書の説明において、用語「1つの実施形態において」、「別の実施形態において」は、本実施形態の特定の特徴、構造、材料、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の説明において、記述した用語の概要の表現は、必ずしも同じ実施形態を指さない。さらに、説明した特定の特徴、構造、材料、または特性は、適切な方法で任意の1つまたは複数の実施形態に含まれる場合がある。
【0025】
本発明の説明において、別途明記または限定しない限り、用語「当初の接続」、「接続」、及び「設定」は、広義の意味で解釈されたい。機械的接続または電気的接続とすることができるように、2つの要素の内部接続とすることもでき、直接的な接続とすることができ、中間媒体を介した間接的な接続とすることもできる。当業者は、上記の用語の特定の意味は、特定の状況に従って理解することができる。
【0026】
図1~
図4を参照されたい。
図1は、本発明の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eを示す、機能ブロック図である。
図2は、
図1の別の機能ブロック図である。
図3aは、本発明の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eを示す、構造図である。
図3bは
図3aの分解組立図である。
図4は、本発明の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eの、一体型通路デバイス3を示す分解組立図である。
図1、
図3、及び
図4に示されるように、本発明は、水タンク1、電気分解モジュール2、一体型通路デバイス3、加湿モジュール4、及び水素水モジュール5を備えた、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eを提供する。水タンク1は、電解水を収容するよう構成される。電気分解モジュール2は水タンク1に配設することができ、水タンク1内の電解水を電気分解して、水素含有ガスを発生させる。
図3及び
図4に示すように、一体型通路デバイス3は、上部カバー30及び下部カバー31を含む。上部カバー30及び下部カバー31は組み合わされて、凝縮通路32、加湿通路33、及びアウトプット通路34をそれぞれ形成する。下部カバー31は一体で形成される。下部カバー31は、凝縮通路32と連結された、凝縮通路入口320及び凝縮通路出口321と、加湿通路33に連結された、加湿通路入口330及び加湿通路出口331と、アウトプット通路34に連結された、アウトプット通路入口340及びアウトプット通路出口341と、を有する。アウトプット通路出口341は、外部環境に連結され、凝縮通路入口340は、水タンク1に連結され、水タンク1内の電気分解モジュール2によって発生した水素含有ガスを受け入れる。加湿モジュール4は下部カバー31に連結され、凝縮通路出口321及び加湿通路入口330とそれぞれ連通する。加湿モジュール4は、水素含有ガスを加湿して、それを加湿通路33に移すよう構成される。水素水モジュール5は、液体を収容するよう構成される。水素水モジュール5は、下部カバー31に連結されたインプット構造50を含み、かつ加湿通路出口331に接続されて、水素含有ガスを液体の中にインプットして、水素液を発生させる。水素水モジュール5は、アウトプット通路入口340に接続されたアウトプット構造51をさらに含み、水素含有ガスをアウトプットする。この実施形態において、
図2に示されるように、本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、アウトプット通路出口341に連結された噴霧器8をさらに含み、霧状ガスを提供することができる。
【0027】
図3a、
図3b、
図3c、及び
図3dを参照されたい。
図3cは、
図3aの水素水モジュールを伴う一体型ガス発生器の一部を示す分解組立であり、
図3dは、
図3cの板に固定された電気分解モジュールを示す底面図である。1つの実施形態において、
図3cに示されるように、水タンク1はカバー本体10及びタンク本体11を含むことができ、タンク本体11は電解水を収容するよう構成され、カバー本体10は水タンク本体11を覆うことができる。電気分解モジュール2は、水タンク1内に配設することができる。電気分解モジュール2は、電極板アセンブリ20及び電気分解モジュール固定板21を含む。電極板アセンブリ20は、電気分解モジュール固定板21の電気分解モジュール本体210に配設することができる。電極板アセンブリ20は、複数の電極板200、及びそれぞれ電極板200に接続された複数のパッド201を含む。パッド201の各々は、各電極板200の上面に配設され、それによって電極板200は互いに離隔される。電極板アセンブリ20は、電気分解モジュール本体210に配設して、複数の電極チャネルを形成することができる。
図3c及び
図3dに示されるように、別の実施形態において、電気分解モジュール固定板21は、電気分解モジュール本体210及び仕切り板211を含む。仕切り板211を使用して、電気分解モジュール2を水タンク1内に固定することができ、水タンク1は、上部及び下部に分割することができる。電気分解された水は、主に下部に位置され、電気分解によって発生した水素含有ガスは、主に上部に位置される。上部及び下部の循環を維持するために、仕切り板211は複数の循環穴2110を有し、上部を下部に連通させる。
図3dに示されるように、電気分解モジュール本体210は、その底部に複数の水フロー穴2100を有し、それによって電解水は、水フロー穴2100から各電極フローチャネルに流入でき、各電極板200は、水を電気分解して水素含有ガスを発生させることができる。加えて、パッド201は複数のガスフロー穴2010を有することができ、それによって電気分解によって発生した水素含有ガスは、ガスフロー穴2010を介して水タンク1の中に流入できる。電気分解モジュール固定板21を、一体で形成することができる。加えて、当業者は、要件に従って仕切り板211の形状を設計して、他の構成要素を配設するための空間を提供することができることが、理解され得る。
【0028】
実際の適用において、凝縮通路32を2つ方法で形成することができる。
図4及び
図5を参照されたい。
図5は、本発明の別の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eの、一体型通路デバイス3を示す、分解組立図である。凝縮通路32を形成する方法のうちの1つは、上部カバー30が第1の上部カバー300及び第2の上部カバー301を含み得ることである。第1の上部カバー300及び下部カバー31は、加湿通路33及びアウトプット通路34を形成できる。下部カバー31は、特定の配置のスペーサ板310を有する。第2の上部カバー301は下部カバー31と組み合わされて、凝縮通路32を形成する。本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、複数の濾過材料37をさらに有する。濾過の綿材料37は凝縮通路32に配設して、水素含有ガス内の不純物を初めに濾過するよう構成できる。前述のスペーサ板310を使用して、複数の濾過材料37を分離し、濾過材料37が互いに重複するのを防止するか、または互いに接触して互いの水分を吸収し、凝縮効果及び水分吸収が軽減されるのを防止することができる。
【0029】
図5に示されるように、本発明の凝縮通路32を形成する別の方法は、下部カバー31が第2の上部カバー301と組み合わされて、まず凝縮空間311を形成することである。水素水カップモジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、第2の上部カバー301の上に連結され、凝縮空間311に収容かつ配設された凝縮本体35をさらに含む。凝縮本体35は第2の上部カバー301と組み合わされ、凝縮通路32を伴う凝縮器を形成する。凝縮通路32は、下部カバー31の凝縮通路入口320及び凝縮通路出口321に連結され、凝縮通路入口320から凝縮通路32の中に流入する水素含有ガスを凝縮する。本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、凝縮板36及び濾過材料37をさらに含む。凝縮板36は、凝縮本体35と下部カバー31との間に配設され、凝縮器の凝縮効果を促進するよう構成される。濾過材料37は凝縮通路32に配設して、水素含有ガス内の不純物を初めに濾過することができる。凝縮効果を促進するために、下部側カバー31は複数の換気構造312を有する。これら複数の換気構造312は、下部側カバーの側部の通気孔とすることができ、凝縮空間311に詰め物構造313を有する。凝縮本体35を伴う第2の上部カバー301は、下部カバー31と組み合わされ、凝縮板36と下部カバー31との間の空隙が、詰め物構造313によって生成される。本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eが動作するとき、ファンを、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eに構成することができ、一体型水素ガス発生器E内に凝縮フローを発生させる。凝縮フローは、換気構造312及び下部カバー31の隆起した詰め物構造313を通過して、凝縮器の凝縮効果を促進する。
【0030】
図6を併せて参照されたい。
図6は、本発明の別の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eを示す、機能ブロック図である。実際の適用において、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、下部カバー31に連結された濾過器6をさらに含み、水素含有ガスの不純物を濾過する。下部カバー31は、濾過器6に連結された濾過入口344及び濾過出口345をさらに有する。アウトプット通路34は、第1の通路セクション342と第2の通路セクション343とに分割される。第1の通路セクション342は、アウトプット通路入口340及び濾過入口344と連通し、水素含有ガスを濾過器6の中にインプットする。第2の通路セクション343は、濾過出口345及びアウトプット通路出口341と連通し、水素含有ガスを濾過器6からアウトプットする。
【0031】
加湿モジュール4についてのさらなる説明の前に、本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、バブルスティック7及び噴霧器8をさらに含むことができることに留意されたい。凝縮通路32は、凝縮通路出口321及びバブルスティック7を介して加湿モジュール4に連結させることができ、凝縮した水素含有ガスを、凝縮通路32から加湿モジュール4の中に流入させる。噴霧器8は下部カバー31に連結される。噴霧器8は、その中で霧状にすることになる液体を霧状にするよう構成され、霧状ガスを形成し、霧状ガスを水素含有ガスと混合してヘルシーガスを形成する。
【0032】
図4、
図7、及び
図8を共に参照されたい。
図7は、
図3の加湿モジュール4の構造を示す図であり、
図8は、
図3の加湿モジュール4の構成を示す図である。加湿モジュール4は、一体型通路デバイス3と水タンク1との間に接続するよう構成される。加湿モジュール4は、一体型通路デバイス3を濾過器6に接続するための、インプット柱40及びアウトプット柱41と、一体型通路デバイス3及び水タンク1を接続するための、連通チャンバ42と、噴霧器8を収容するための噴霧器収容チャンバ43と、バブルスティック7及び電気分解する水を収容するための、加湿チャンバ44と、循環装置を収容する循環空間45と、を有する。1つの実施形態において、インプット柱40、アウトプット柱41、及び連通チャンバ42は、加湿チャンバ44とは接続されない。噴霧器収容チャンバ43は、内側に押し下げる加湿モジュール4の表面によって、さらに形成される。濾過器6は、加湿モジュール4のインプット柱40及びアウトプット柱41を介して、下部カバー31に連結される。加えて、下部カバー31は、加湿モジュール4の加湿チャンバ44及び外部環境に接続するための、水注入通路346をさらに備える。水は、加湿のために、水注入通路346を介して加湿モジュール4にインプットすることができる。さらに、加湿モジュール4における前述のユニットを、一体で形成することができる。
【0033】
一体型通路デバイス3の動作をさらに説明するために、
図9及び
図10を参照されたい。
図9は、本発明の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eの一体型通路デバイス3を示す、上面図である。
図10は、
図9に示めされたA-A’断面ラインに沿った動作図の部分的断面図である。一体型通路デバイス3の上部カバー30と下部カバー31との間の動作モードを、より明確に説明するために、第2の上部カバーセクション301を図から省略し、内部構造を明確に示す。例として加湿通路33を捉えると、
図9において丸で囲んだ加湿通路33が、A-A’断面ラインに沿った断面で示される。
図10に示されるように、一体型通路デバイス3の上部カバー30は、第1のキャップ302をさらに有する。第1のキャップ302は、加湿通路出口331の上の上部カバー30の位置に配設され、加湿通路出口331を可動で覆う。上部カバー30は、水素含有ガスが加湿通路出口331から流出するか、または水及び水蒸気が加湿通路出口331から流出するのを遮断するか、を選択的に可能にするよう構成される。詳細には、水素含有ガスがまだ一体型通路デバイス3に入っていないとき、上部カバー30は下部カバー31の上に当接して、水及び水蒸気が、加湿通路33から加湿通路出口331を流出するのを遮断する。第1のキャップ302は、第1のキャップ302と加湿通路出口331との間の空隙における、毛細管現象を伴う水によって発生する水封止効果によって、または、重力によって上部カバー30を加湿通路出口331に押圧することによって、水及び水蒸気を遮断する。水素含有ガスが一体型通路デバイス3に入ると、上部カバー30は、水素含有ガスによって押し上げられる。このとき、第1のキャップ302と加湿通路入口330との間の空隙は、上部カバー30を上方に押し上げることによって形成され、それによって加湿通路33の水素含有ガスは、加湿通路出口331から流出できる。第1のキャップ302に加えて、上部カバー30は第2のキャップ303をさらに有する。第2のキャプ303は、濾過入口344の上の上部カバー30の位置に固定され、濾過入口344を可動で覆い、水素含有ガスが、濾過入口344に流入するか、水及び水蒸気が濾過入口344に流入するのを遮断するかを、第1のキャップ302の動作として選択的に可能にする。水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器E内の水は、第1のキャップ302及び第2のキャップ303によって揺られるか、または傾けられたときに、加湿通路出口331及び濾過入口344から流出して、水素水モジュール5及び濾過器6に流入するのを防止する。それによって、水素水モジュール5内の汚染、または水の浸入による一体型水素ガス発生器E内の他の機械構成要素の損傷、の可能性を軽減させる。
【0034】
図10を参照されたい。加湿通路33は傾けて設計され、加湿通路出口331近くの加湿通路33の部分は高く、加湿通路出口331から離れた加湿通路33の部分は低い。傾けた設計は、加湿通路33内の水及び水蒸気が、加湿通路入口330に戻り、さらに加湿モジュール4の中に入り、水及び水蒸気が加湿通路出口331に流入するのを防止するよう構成され、加湿通路33の水素含有ガスのみを、加湿通路出口331に流入させる。加えて、アウトプット通路34は、同じ傾けた設計である。濾過入口344に近いアウトプット通路34の部分は、濾過入口344から離れたアウトプット通路34の部分よりも高く、それによって水及び水分が濾過入口344に流入するのを防止する。
【0035】
本発明の実施形態による、水経路及びガス経路に関する、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eの動作は、以下で説明する。
図11を参照されたい。
図11は、本発明の別の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eを示す、機能ブロック図である。水経路において、水は外部環境からインプット通路346を介して加湿モジュール4にインプットされ、次に真空ポンプを利用して、ガスを水タンク1及び連通チャンバ42から引き出し、負圧を形成する。凝縮通路32及び加湿モジュール4は、連通チャンバ42に接続され、それによって圧力差が、加湿モジュール4の水を、凝縮通路32を介して水タンク1内の連通チャンバ42の中に流入させる。実際には、加湿モジュール4は、その中に配設されたバブルスティック7を有し、加湿モジュール4を凝縮通路32と接続する。したがって、真空ポンプがガスを引き出したとき、加湿モジュール4の水は、凝縮通路出口321からバブルスティック7を介して一体型通路デバイス3に流入し、次に凝縮チャンバ42及び凝縮通路入口320を介して水タンク1に流入する。別の実施形態において、一体型水素ガス発生器Eは、加湿モジュール4の加湿チャンバ44内に配設された水ポンプをさらに含み、それによって水ポンプは、加湿チャンバ44内に収容された水を直接押圧して、バブルスティック7と、凝縮通路出口32と、一体型通路デバイス3と、凝縮通路入口320と、連通チャンバ42とを介して、水を水タンク1に入れる。この水は、電気分解モジュール2によって電気分解され、水素含有ガスを発生することになる。換言すると、加湿モジュール4内の水は、水素含有ガスを加湿するだけではなく、電気分解される水としても使用され得る。
【0036】
図12~
図15を参照されたい。
図12は、本発明の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eのガス経路を示す、機能ブロック図である。
図13は、本発明の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eの、水タンク、第1の上部カバー、下部カバー、噴霧器、及び水素水モジュールを示す、上面図である。
図14は、
図13のB-B’断面ラインに沿った、一体型水素ガス発生器Eの断面図である。
図15は、
図13のC-C’断面ラインに沿った、一体型水素ガス発生器Eの断面図である。ガス経路は、凝縮、加湿、ならびに濾過及び噴霧段階を備える。
図12~
図15に示されるように、矢印は、水素含有ガスのフロー方向を示す。電気分解モジュール2は、水タンク1内に配設され、電解水を電気分解し、水素含有ガスを水タンク1内で形成する。水素含有ガスは、連通チャンバ42を流れ抜けて、一体型通路デバイス3の凝縮通路入口320から凝縮通路32に流入して、凝縮される(
図14に示す)。凝縮された水素含有ガスは、バブルスティック7を介して凝縮通路出口321から加湿モジュール4内の加湿チャンバ44に流入して、加湿される。加湿された水素含有ガスは、加湿通路入口330を流れ抜けて、一体型通路デバイス3の加湿通路33の中に流入し、次に加湿通路出口331から水素水モジュール5の中に流入して、水素水モジュール5内の液体と混合され、水素含有液体を形成する。次に、
図12に示されるように、水素水モジュール5内の余分な水素含有ガスは、アウトプット通路入口340からアウトプット通路34の第1の通路セクション342に入り、次に濾過入口344からインプット柱40を介して濾過器6に入り、濾過される。濾過された水素含有ガスは、濾過出口345から流れ、インプット柱41を介して、アウトプット通路34の第2の通路の中に流入し、次にアウトプット通路出口341を流れ抜けて噴霧器8の中に流入して、霧状ガスと混合された後に外部環境にアウトプットされる。
【0037】
連通チャンバ42の詳細な説明のため、
図11、
図12、及び
図14を参照されたい。水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、水遮断デバイス90及びガスバッフル板アセンブリ91をさらに含み、それら両方は、連通チャンバ42に配設することができる。
図14に示されるように、水遮断デバイス90は水タンク1の上に配設され、水タンク1の電気分解された水が、水タンク1がある傾斜角度に傾いたときに流出するのを遮断する。実際には、水遮断デバイス90は、底部900(点線で示される)、及び防水構成要素901を含む。底部900は、空気入口9000及び弾性プラグ9001を有する。空気入口9000は、水素含有ガスを受け入れるよう構成される。防水構成要素901はプラグ穴9010を有し、弾性プラグ9001は、回復可能な方法でプラグ穴9010に提供され、空気入口9000は、防水構成要素901にもたれかかることによって開放されたままにされる。水タンク1または水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eが、ある傾斜角度に傾いたとき、弾性プラグ9001は圧縮され、次にプラグ穴9010の中に摺動して、防水部材901を底部900と連結し、それによって空気入口9000を閉鎖して、水タンク1からの電気分解された水のフローを遮断する。
【0038】
空気バッフル板アセンブリ91は、水遮断デバイス90の上に配設される。空気バッフル板アセンブリ91は、水蒸気及び水素含有ガスの電解液が、凝縮通路32に流入するのを軽減、または防止するよう構成される。空気バッフル板アセンブリ91は、互いにジグザグに配置された複数のボードを含む。さらに、水素含有ガス内の水蒸気及び電解液は、水素含有ガスが連通チャンバ42を流れ抜けるときに、空気バッフル板アセンブリ91の妨害により、空気バッフル板アセンブリ91において凝縮されることになる。空気バッフル板アセンブリ91において凝縮された、水蒸気及び電解液は、ポンプによって駆動された一体型通路デバイス3からの水によって、水タンク1に流し戻され、それによって電気分解された水の電解液の濃度を維持し、さらに電気分解を効率的に維持することができる。
【0039】
図12及び
図15を参照されたい。濾過器6は、濾過コア60、濾過入口柱61、及び濾過出口柱62を含む。濾過コア60は、水素含有ガスの不純物を濾過するよう構成され、濾過入口柱61及び濾過出口柱62は、濾過コア60の2つの側部にそれぞれ接続される。濾過入口柱61は、加湿モジュール4のインプット柱40を介して、濾過入口344に接続させることができる。濾過出口柱62は、加湿モジュール4のアウトプット柱41を介して、濾過入口345に接続させることができる。水素含有ガスは、濾過入口344を介して濾過入口柱61の中に流入し、次に濾過入口柱61を介して濾過コア60に入り、濾過される。濾過された水素含有ガスは、濾過コア60から濾過出口柱62の中に流入し、次に濾過出口柱62は、濾過出口345を介して水素含有ガスをアウトプットする。
図15に示されるように、本発明の濾過器6の構成は、濾過入口柱61及び濾過出口柱62が濾過器6の同じ側に位置されるものである。一体型水素ガス発生器Eの濾過コア60を、この構成においては底部から容易に取り替えることができ、濾過コアの取り換えの複雑なプロセスを簡略化する。
【0040】
噴霧器8は、霧状化入口80及び霧状化出口81を有する。噴霧入口80は、アウトプット通路出口341及びアウトプット通路34に接続され、水素含有ガスを受け入れる。噴霧出口81は、外部環境に接続される。噴霧器8は、混合チャンバ82及び振動器83をさらに含む。混合チャンバ82は、その中で前駆体を霧状にするよう、及び霧状ガスを水素含有ガスと混合するよう構成され、ヘルスケアガスを形成する。振動器83は混合チャンバ82の下に配設され、前駆体を振動かつ霧状化して、必要な霧状ガスにする。霧状ガスは、水蒸気、霧状化部、及び揮発性の芳香油のうちの少なくとも1つを含む。
【0041】
以下は、バブルスティック7の詳細な説明である。
図11、
図12、及び
図16を参照されたい。
図16は、本発明の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器の、バブルスティック7の断面図である。バブルスティック7は、加湿モジュール4及び一体型通路デバイス3の凝縮通路32に連結され、凝縮通路32から流れる水素含有ガスを純化することができ、それによって水素含有ガスを加湿通路4の中に均等に分配することができる。
図16に示されるように、バブルスティック7は、シリンダ70及びロッド71を含む。シリンダ70は中空構造であり、ロッド71は少なくとも1つの支柱710、及び支柱710を覆う多孔性コーティング層711を有する。実際には、バブルスティック7のロッド71は、加湿モジュール4の水の中に浸される。水素含有ガスは、ロッド71からバブルスティック7に入り、加湿モジュール4に流れて、加湿モジュール4内の水によって加湿され得る。加えて、加湿モジュール4内の水は、多孔性コーティング層711を介してロッド71に入り、ロッド71からロッドシリンダ70の中に流入でき、それによって加湿モジュール4内の水は、加湿モジュール4から流出できる。
【0042】
以下で水素水モジュール5の詳細を説明する。
図12、
図13、
図14、
図17、及び
図18を参照されたい。
図17は、本発明の実施形態による一体型水素ガス発生器Eの水素水モジュール5を示す斜視図である。
図18は、
図17の水素水モジュールを示す断面図である。
図17及び
図18に示されるように、水素水モジュール5は、水インプット/アウトプット構造52、把持部53、伸縮バックル54、及びガスインプットロッド55をさらに含む。水インプット/アウトプット構造52は、水を水素水モジュール5にインプットするか、または水素液をアウトプットするかのために、水インプット/アウトプット通路を選択的に提供するよう構成される。把持部53は、加湿モジュール4から離れた、水素水モジュール5の一方の側に配設され、連動ボタン530は、把持部53に構成される。伸縮バックル54は連動ボタン530と連動され、水素水モジュール5を一体型通路デバイス3に選択的に連結する。
【0043】
さらに実際には、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、加湿通路33とアウトプット通路34との間に配設された、切換弁92を備える。連動ボタン530が伸縮バックル54を駆動するとき、伸縮バックル54は、水素水モジュール5の、加湿通路33及びアウトプット通路34との接続を遮断して、加湿通路33は、切換弁92によってアウトプット通路34に接続される。水素水モジュール5は、伸縮バックル54または水インプット/アウトプット構造52によって、加湿通路33及びアウトプット通路34から分離することができる。水素水モジュール5が一体型通路デバイス3に連結されたとき、伸縮バックル54または水インプット/アウトプット構造52は切替弁92にもたれかかり、それによって切換え弁92は、加湿通路33とアウトプット通路34との間の経路を遮断することになる。加湿通路33内の水素含有ガスは、水素水モジュール5のインプット構造55を介して、水素水モジュール5の中に流入し、次に水素水モジュール5のアウトプット構造51から、アウトプット通路34の中に流入する必要がある。水素水モジュール5が外されたとき、水素水モジュール5の伸縮バックル54及び水インプット/アウトプット構造52は、切替弁92にもたれかからず、そのため切換弁92は、水素水モジュール5を介さずに、加湿通路33をアウトプット通路34に直接接続する。
【0044】
ガスインプットロッド55は、中空柱550及び多孔性ロッド551を含む。中空柱550は、水素水モジュール5のインプット構造50に接続される。水素含有ガスは、加湿通路出口331からガスインプットロッド55の中にインプットされ、次に水素含有ガスは、中空柱550を介して、水素水モジュール5の底部に配設された多孔性ロッド551の中に流入する。水素含有ガスは、多孔性ロッド551から水素水モジュール5の中に流入し、水素水モジュール5内の液体に効果的に混合され、水素液を形成する。さらに、多孔性ロッド551は、バブルスティック7のロッド71と同じ構造を有することができる。液体と混合した後の残りの水素含有ガスは、アウトプット構造51及びアウトプット通路入口340から、アウトプット通路34にアウトプットされることになる。別の実施形態において、水素水モジュール5は非水性液体を収容する場合があり、その結果水素含有ガスは、水素水モジュール5を流れ抜けた後に、特有の香りを有し得る。この特有の香りの問題を解決するため、水素水モジュール5からアウトプットされた水素含有ガスは、濾過器6によって不純物及び香りが濾過され、次に外部環境にアウトプットされ得る。
【0045】
水素含有ガスに対する、凝縮、加湿、混合、濾過、霧状化プロセスのシーケンスは、前述の実施形態に限定されず、水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eの機能に影響を与えることなく調整することができる。
図19を参照されたい。
図19は、本発明の別の実施形態による水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eを示す、機能ブロック図である。
図19の実施形態における技術的特徴は、香りを除き、上述のものと同じである。したがって、技術的特徴は、前述の技術的特徴と類比することによって推定することができるので、ここでは繰り返さない。
図19に示されるように、加湿通路出口331は濾過入口344に接続され、加湿された水素含有ガスを濾過器6の中にインプットして濾過する。次に濾過された水素含有ガスは、アウトプット通路34の第1の通路セクション342を介して、水素水モジュール5の中に流入する。このように、水素水モジュール5の中に流入する水素含有ガスは、不純物を含まず、したがって水素液が不純物を含まないことを保証する。
【0046】
従来技術と比較すると、本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、凝縮、加湿、及び電気分解機能を伴うデバイスを垂直方向に積み重ね、一体化で形成された加湿モジュール4、ならびに一体化で形成された一体型通路デバイス3を使用して、上記のデバイスを接続する。本発明の水素水モジュールを伴う一体型水素ガス発生器Eは、加湿モジュール4を一体型通路デバイス3と係合することによって、デバイスを接続するための追加のパイプなしで動作できる。それによって、発生器の面倒な組立プロセス、複雑な配線、発生器のかさばる体積の問題、ならびにパイプによって生じる落下、ガス漏洩、及び漏水の問題を回避する。
【0047】
水素含有ガスに加えて、一体型水素ガス発生器Eは、水素水モジュール5をさらに有し、水素含有液体を発生させ、それによって1つの機械で2つの異なる機能を実現する。さらに、水素水モジュール5内の液体は、水に加えて任意の液体であってよく、水素含有液体を形成し、使用者が水素液を飲む動機を増進させる。
【0048】
上述の例及び説明、本発明の特徴及び趣旨を、できるだけ判りやすく説明した。より重要なことに、本発明は本明細書で説明した実施形態に限定されない。当業者は、デバイスの多くの変更及び代替が、本発明の教示を保持しつつ成され得ることを、容易に認識するであろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるよう解釈されたい。