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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-01
(45)【発行日】2023-03-09
(54)【発明の名称】基板処理方法及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/306 20060101AFI20230302BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20230302BHJP
【FI】
H01L21/306 R
H01L21/66 J
【請求項の数】 22
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021065502
(22)【出願日】2021-04-07
(65)【公開番号】P2021166290
(43)【公開日】2021-10-14
【審査請求日】2021-12-27
(31)【優先権主張番号】10-2020-0042396
(32)【優先日】2020-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】高 定▲ソク▼
(72)【発明者】
【氏名】鄭 暎大
(72)【発明者】
【氏名】鄭 智訓
【審査官】高柳 匡克
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-157934(JP,A)
【文献】特表2007-517413(JP,A)
【文献】特開平07-326599(JP,A)
【文献】特開平11-340192(JP,A)
【文献】国際公開第2018/142888(WO,A1)
【文献】特開2010-238782(JP,A)
【文献】特開2017-152686(JP,A)
【文献】国際公開第2018/110301(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/306
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上の物質を除去するために薬液と水を含む処理液を前記基板上に供給して表面張力によって維持される液膜を形成する段階と、
前記物質と前記処理液との反応によって前記基板から前記物質を除去する段階と、
前記物質と前記処理液との反応によって形成される副産物粒子のサイズ分布を測定する段階と、
前記副産物粒子のサイズ分布に応じて前記処理液の供給を制御する段階と、を含むことを特徴とする、基板処理方法。
【請求項2】
前記副産物粒子のサイズ分布が、動的光散乱法を用いて測定されることを特徴とする、請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
前記処理液の供給を制御する段階は、
前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出する段階と、
前記副産物粒子の平均サイズが予め設定されたサイズ以上である場合、前記基板上の前記液膜を除去する段階と、
前記基板上に前記処理液を供給して第2液膜を形成する段階と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記処理液の供給を制御する段階は、
前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出する段階と、
前記副産物粒子の平均サイズが予め設定された第1サイズよりも大きく、かつ予め設定された第2サイズよりも小さい場合、前記基板上に前記水を補充する段階と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記処理液の供給を制御する段階は、
前記液膜の厚さを測定する段階をさらに含み、
前記液膜の厚さが予め設定された厚さになるように前記水を補充することを特徴とする、請求項4に記載の基板処理方法。
【請求項6】
前記物質を除去する間、前記液膜が維持される範囲内で前記基板を第1速度で回転させることを特徴とする、請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項7】
前記物質を除去する間、前記液膜が維持される範囲内で前記基板を回転させ、前記基板の回転速度が第1速度と第2速度との間で加速及び減速を繰り返すことを特徴とする、請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項8】
前記処理液を予め設定された第1温度に加熱する段階と、
前記基板を予め設定された第2温度に加熱する段階と、をさらに含み、
前記第1温度に加熱された前記処理液が、前記第2温度に加熱された前記基板上に供給されることを特徴とする、請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項9】
前記処理液が前記基板上に供給された後、前記基板を予め設定された第3温度に加熱する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の基板処理方法。
【請求項10】
前記処理液の供給を制御する段階は、
前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出する段階と、
前記副産物粒子の平均サイズが予め設定されたサイズ以上である場合、前記基板を前記第2温度に冷却する段階と、
前記基板上の前記液膜が除去されるように前記基板を回転させる段階と、
前記基板上に前記処理液を供給して第2液膜を形成する段階と、を含むことを特徴とする、請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項11】
前記処理液の供給を制御する段階は、
前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出する段階と、
前記副産物粒子の平均サイズが、予め設定された第1サイズよりも大きく、かつ予め設定された第2サイズよりも小さい場合、前記基板を前記水の沸点よりも低い温度に冷却する段階と、
前記基板上に前記水を補充する段階と、を含むことを特徴とする、請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項12】
前記水を補充する間、前記液膜が維持される範囲内で前記基板を第1速度で回転させることを特徴とする、請求項11に記載の基板処理方法。
【請求項13】
前記水を補充する間、前記液膜が維持される範囲内で前記基板を回転させ、前記基板の回転速度は、第1速度と第2速度との間で加速及び減速を繰り返すことを特徴とする、請求項11に記載の基板処理方法。
【請求項14】
基板上の物質を除去するために、薬液と水を含む処理液を前記基板上に供給して表面張力によって維持される液膜を形成する処理液供給部と、
前記物質と前記処理液との反応によって形成される副産物粒子のサイズ分布を測定するための測定ユニットと、
前記副産物粒子のサイズ分布に応じて前記処理液の供給を制御するための制御ユニットと、を含むことを特徴とする、基板処理装置。
【請求項15】
前記測定ユニットが、動的光散乱法を用いて前記副産物粒子のサイズ分布を測定することを特徴とする、請求項14の基板処理装置。
【請求項16】
前記基板を支持するためのサポートユニットと、
前記サポートユニットを回転させるための回転駆動部と、をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の基板処理装置。
【請求項17】
制御ユニットは、
前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出し、
前記副産物粒子の平均サイズが予め設定されたサイズ以上である場合、前記基板を回転させることで前記液膜が除去されるように前記回転駆動部の動作を制御し、
前記基板上に前記処理液を供給して第2液膜が形成されるように前記処理液供給部の動作を制御することを特徴とする、請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記基板上に水を供給するための水供給部をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記制御ユニットは、
前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出し、
前記副産物粒子の平均サイズが予め設定された第1サイズよりも大きく、かつ予め設定された第2サイズよりも小さい場合、前記基板上に前記水が供給されるように前記水供給部の動作を制御することを特徴とする、請求項18に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記液膜の厚さを測定するための第2測定ユニットをさらに含むことを特徴とする、請求項19に記載の基板処理装置。
【請求項21】
前記制御ユニットは、
前記液膜の厚さが予め設定された厚さになるように前記水供給部の動作を制御することを特徴とする、請求項20に記載の基板処理装置。
【請求項22】
前記基板を加熱するためのヒーターと、
前記基板を冷却するための基板冷却部と、をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理方法及び基板処理装置に関し、より詳しくは、シリコンウェハーのような基板上の物質を除去するための基板処理方法及び基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、半導体素子は、基板として使用されるシリコンウェハーに対して一連の製造工程を反復的に行うことで製造される。例えば、基板上に薄膜を形成するための蒸着工程と、前記薄膜上にフォトレジストパターンを形成するためのフォトリソグラフィ工程と、前記薄膜をパターニングまたは除去するためのエッチング工程などが行われ得る。
【0003】
基板上の物質を除去するためのエッチング工程は、乾式エッチング工程と湿式エッチング工程に分けられ、前記湿式エッチング工程は、基板を一枚ずつ処理する枚葉式と、複数の基板を同時に処理するバッチ式に分けられ得る。前記枚葉式エッチング装置は、基板を回転させながら前記基板上に処理液、例えば、前記物質を除去するためのエッチング液を供給し、前記薄膜と前記処理液との反応によって前記薄膜を除去し、前記反応によって生成された反応副産物と残余処理液は、前記基板の回転によって前記基板から除去され得る。
【0004】
例えば、前記基板上に形成されたシリコン窒化膜の場合、リン酸と水を含む処理液を用いて前記シリコン窒化膜を除去し得る。この際、前記シリコン窒化膜と前記処理液との反応速度を増加させるために、前記処理液を加熱した後、前記基板の中心部に供給し得る。前記処理液は、前記基板の回転によって前記基板の中心部から縁部へ拡散され、前記反応副産物と前記処理液は、遠心力によって前記基板から除去され得る。しかし、前記のような枚葉式エッチング工程の場合、相対的に多い量の処理液が要求され、前記処理液の使用効率が低いという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国公開特許公報第10-2018-0101218号(公開日:2018年09月12日)
【文献】韓国公開特許公報第10-2019-0099518号(公開日:2019年08月27日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、基板上の物質を除去するための処理液の使用量を減らすことができる基板処理方法及び基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を達成するための本発明の一面による基板処理方法は、基板上の物質を除去するために薬液と水を含む処理液を前記基板上に供給して表面張力によって維持される液膜を形成する段階と、前記物質と前記処理液との反応によって前記基板から前記物質を除去する段階と、前記物質と前記処理液との反応によって形成される副産物粒子のサイズ分布を測定する段階と、前記副産物粒子のサイズ分布に応じて前記処理液の供給を制御する段階と、を含み得る。
【0008】
本発明の一実施例によると、前記副産物粒子のサイズ分布は、動的光散乱法を用いて測定され得る。
本発明の一実施例によると、前記処理液の供給を制御する段階は、前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出する段階と、前記副産物粒子の平均サイズが予め設定されたサイズ以上である場合、前記基板上の前記液膜を除去する段階と、前記基板上に前記処理液を供給して第2液膜を形成する段階と、を含み得る。
【0009】
本発明の一実施例によると、前記処理液の供給を制御する段階は、前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出する段階と、前記副産物粒子の平均サイズが予め設定された第1サイズよりも大きく、かつ予め設定された第2サイズよりも小さい場合、前記基板上に前記水を補充する段階と、を含み得る。
【0010】
本発明の一実施例によると、前記処理液の供給を制御する段階は、前記液膜の厚さを測定する段階をさらに含み、前記液膜の厚さが予め設定された厚さになるように前記水を補充し得る。
【0011】
本発明の一実施例によると、前記物質を除去する間、前記液膜が維持される範囲内で前記基板を第1速度で回転させ得る。
本発明の一実施例によると、前記物質を除去する間、前記液膜が維持される範囲内で前記基板を回転させ、前記基板の回転速度が第1速度と第2速度との間で加速及び減速を繰り返すようにし得る。
【0012】
本発明の一実施例によると、前記基板処理方法は、前記処理液を予め設定された第1温度に加熱する段階と、前記基板を予め設定された第2温度に加熱する段階と、をさらに含み、前記第1温度に加熱された前記処理液が、前記第2温度に加熱された前記基板上に供給され得る。
【0013】
本発明の一実施例によると、前記基板処理方法は、前記処理液が前記基板上に供給された後、前記基板を予め設定された第3温度に加熱する段階をさらに含み得る。
本発明の一実施例によると、前記処理液の供給を制御する段階は、前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出する段階と、前記副産物粒子の平均サイズが予め設定されたサイズ以上である場合、前記基板を前記第2温度に冷却する段階と、前記基板上の前記液膜が除去されるように前記基板を回転させる段階と、前記基板上に前記処理液を供給して第2液膜を形成する段階と、を含み得る。
【0014】
本発明の一実施例によると、前記処理液の供給を制御する段階は、前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出する段階と、前記副産物粒子の平均サイズが、予め設定された第1サイズよりも大きく、かつ予め設定された第2サイズよりも小さい場合、前記基板を前記水の沸点よりも低い温度に冷却する段階と、前記基板上に前記水を補充する段階と、を含み得る。
【0015】
本発明の一実施例によると、前記水を補充する間、前記液膜が維持される範囲内で前記基板を第1速度で回転させ得る。
本発明の一実施例によると、前記水を補充する間、前記液膜が維持される範囲内で前記基板を回転させ、前記基板の回転速度は、第1速度と第2速度との間で加速及び減速を繰り返すようにし得る。
【0016】
上記の課題を達成するための本発明の他面による基板処理装置は、基板上の物質を除去するために、薬液と水を含む処理液を前記基板上に供給して表面張力によって維持される液膜を形成する処理液供給部と、前記物質と前記処理液との反応によって形成される副産物粒子のサイズ分布を測定するための測定ユニットと、前記副産物粒子のサイズ分布に応じて前記処理液の供給を制御するための制御ユニットと、を含み得る。
【0017】
本発明の一実施例によると、前記測定ユニットは、動的光散乱法を用いて前記副産物粒子のサイズ分布を測定し得る。
本発明の一実施例によると、前記基板を支持するためのサポートユニットと、前記サポートユニットを回転させるための回転駆動部と、をさらに含み得る。
【0018】
本発明の一実施例によると、制御ユニットは、前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出し、前記副産物粒子の平均サイズが予め設定されたサイズ以上である場合、前記基板を回転させることで前記液膜が除去されるように前記回転駆動部の動作を制御し、前記基板上に前記処理液を供給して第2液膜が形成されるように前記処理液供給部の動作を制御し得る。
【0019】
本発明の一実施例によると、前記基板処理装置は、前記基板上に水を供給するための水供給部をさらに含み得る。
本発明の一実施例によると、前記制御ユニットは、前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出し、前記副産物粒子の平均サイズが予め設定された第1サイズよりも大きく、かつ予め設定された第2サイズよりも小さい場合、前記基板上に前記水が供給されるように前記水供給部の動作を制御し得る。
【0020】
本発明の一実施例によると、前記基板処理装置は、前記液膜の厚さを測定するための第2測定ユニットをさらに含み得る。
本発明の一実施例によると、前記制御ユニットは、前記液膜の厚さが予め設定された厚さになるように前記水供給部の動作を制御し得る。
【0021】
本発明の一実施例によると、前記基板処理装置は、前記基板を加熱するためのヒーターと、前記基板を冷却するための基板冷却部と、をさらに含み得る。
【発明の効果】
【0022】
前述したような本発明の実施例によると、前記処理液供給部は、前記基板上に前記処理液を供給して所定の厚さの液膜を形成でき、前記基板上の物質は、前記処理液との反応によって前記基板から除去され得る。前記のように前記物質に対するエッチング工程がパドル方式で行われることで、前記処理液の使用量が大幅減少できる。特に、前記物質に対するエッチング工程を行うことで前記液膜内で形成される副産物粒子のサイズ分布に基づく前記処理液の供給が制御可能であり、これによって前記物質に対するエッチングの均一度が大幅改善される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施例による基板処理装置を説明するための概略的な構成図である。
図2図1に示した処理液供給部及び水供給部を説明するための概略的な平面図である。
図3図1に示したボウルユニットの他の例を説明するための概略的な構成図である。
図4図1に示した第1測定ユニットの他の例を説明するための概略的な構成図である。
図5図1に示した第1測定ユニットの他の例を説明するための概略的な構成図である。
図6図1に示した基板処理装置を用いる基板処理方法を説明するためのフローチャートである。
図7図6に示したS130段階を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施例は、添付図面を参照して詳細に説明される。しかし、本発明は、以下にて説明される実施例に限定されたとおり構成されるべきものではなく、この他の多様な形で具体化することができる。下記の実施例は、本発明を完全に完成するために提供されるというより、本発明の技術分野における熟練した当業者に、本発明の範囲を十分に伝達するために提供される。
【0025】
本発明の実施例の一要素が、他の一要素上に配置されるかまたは接続されると説明される場合、上記要素は、前記他の一要素上に直接配置されるかまたは接続されることが可能であり、他の要素が、これらの間に介在されることも可能である。これとは相違に、一要素が他の一要素上に直接配置されるかまたは接続されると説明される場合、それらの間には、更に他の要素があることはない。多様な要素、組成、領域、層、及び/または部分のような、多様な項目を説明するために、第1、第2、第3などの用語を使用することができるが、上記の項目は、これらの用語によって限定されることはない。
【0026】
本発明の実施例で使用された専門用語は、単に特定の実施例を説明するための目的として使用され、本発明を限定するためのことではない。また、特別に限定しない以上、技術及び科学用語を含む全ての用語は、本発明の技術分野における通常の知識を有する当業者に理解され得る同一の意味を有する。通常の辞書において限定されるものと同じ上記の用語は、関連技術と本発明の説明の文脈からその意味と一致する意味を有するものと解釈され、明確に限定されない限り、理想的にまたは過度に外形的な直感で解釈されない。
【0027】
本発明の実施例は、本発明の理想的な実施例の概略的な図解を参照して説明される。これにより、上記図解の形状からの変化、例えば、製造方法及び/または許容誤差の変化は、十分予想できるものである。したがって、本発明の実施例は、図解として説明された領域の特定形状に限定されるとおり説明されることはなく、形状においての偏差を含み、図面に記載された要素は、全的に概略的なものであり、これらの形状は要素の正確な形状を説明するためのことではなく、また、本発明の範囲を限定することでもない。
【0028】
図1は、本発明の一実施例による基板処理装置を説明するための概略的な構成図であり、図2は、図1に示した処理液供給部及び水供給部を説明するための概略的な平面図である。
【0029】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施例による基板処理装置100は、シリコンウェハーのような基板10の上の物質を除去するために使用され得る。特に、前記基板処理装置100は、前記基板10の上に形成された薄膜12、例えば、シリコン窒化物(Si)を含む薄膜12を除去するために使用され得る。前記薄膜12は、前記基板10の上に薬液と水を含む処理液20を供給し、前記薄膜12と前記処理液20とのエッチング反応を用いて除去され得る。
【0030】
例えば、前記基板10の上にはリン酸(HPO)と水(HO)を含む処理液20が供給され得る。
本発明の一実施例によると、前記基板処理装置100は、前記薄膜12の除去のためのエッチング工程が行われる工程チャンバ102を含み得、前記工程チャンバ102内には、前記基板10を支持するためのサポートユニット110と、前記サポートユニット110を回転させるための回転駆動部120と、が配置され得る。
【0031】
一例として、前記サポートユニット110は、ほぼ円板状のサポートヘッド112と、前記サポートヘッド112の上に配置され、前記基板10の縁部を支持するためのサポートピン114を含み得る。前記サポートヘッド112は円形のディスク形態を有し得、前記サポートピン114は、前記基板10の縁部を支持するために前記サポートヘッド112の縁部の上に一定の間隔で配置され得る。前記サポートピン114の上部には、前記基板10が回転する間に前記基板10の側部を支持するためのサポート部材116が各々備えられ得る。前記回転駆動部120は、前記サポートヘッド112の下部に配置され、回転力の提供のためのモーターを含む駆動ユニット122と、前記駆動ユニット122と前記サポートヘッド112とを連結する駆動軸124と、を含み得る。
【0032】
前記基板処理装置100は、前記薄膜12を除去するために前記基板10の上に前記処理液20を供給する処理液供給部130を含み得る。一例で、前記処理液供給部130は、前記処理液20を前記基板10の中心部に供給する処理液供給ノズル132と、前記処理液供給ノズル132を水平方向へ移動させるためのノズル駆動ユニット134と、前記処理液20を予め設定された温度に加熱するための処理液加熱ユニット136と、を含み得る。
【0033】
一方、シリコン窒化物を含む前記薄膜12は、リン酸と水を含む前記処理液20との化学的な反応によって除去され得る。前記薄膜12と前記処理液20との反応式は、次のようである。
【0034】
3Si+4HPO+27HO → 4(NHPO+9HSiO
前記のような化学反応は、前記処理液20の温度によって反応速度が増加し得、前記薄膜12のエッチング速度を増加させるために前記処理液加熱ユニット136は、前記処理液20の沸点以下の温度、例えば、約120~150℃の第1温度に前記処理液20を加熱し得、前記第1温度に加熱された前記処理液20が前記基板10の上に供給され得る。
【0035】
本発明の一実施例によると、前記薄膜12に対するエッチング工程は、前記処理液20の使用量を減少させるためにパドル(puddle)方式で行われ得る。具体的に、前記処理液供給部130は、前記基板10の中心部に予め設定された量の前記処理液20を供給し得、前記回転駆動部120は、前記処理液20が前記基板10の上部面の上で全体的に拡散して所定の厚さの液膜を形成するように前記基板10を低速で回転させ得る。即ち、前記基板10の上に供給された前記処理液20は、遠心力によって前記基板10の中心部から縁部へ拡散でき、前記処理液20が前記基板10の縁部まで充分に拡散した後、前記処理液20の表面張力によって前記液膜が所定の厚さに形成され得る。前記のように液膜が形成された後、前記薄膜12に対するエッチング工程は、前記処理液20によって予め設定された時間の間に行われ得る。
【0036】
前記基板処理装置100は、前記基板10を加熱するためのヒーター150を含み得る。例えば、前記ヒーター150は、前記サポートヘッド112内に配置される複数の赤外線ランプ152を含み得、前記サポートヘッド112には、前記赤外線ランプ152から照射された赤外線光を前記基板10の下面へ伝達するための石英ウィンドウ154が備えられ得る。
【0037】
前記ヒーター150は、前記基板10を予め設定された第2温度に加熱し、前記第2温度に加熱された基板10の上に前記処理液20が供給され得る。一例で、前記ヒーター150は、前記処理液20の温度と同じ温度、例えば、約120~150℃の第2温度に前記基板10を加熱し得る。また、前記ヒーター150は、前記薄膜12のエッチング速度を向上させるために前記基板10を予め設定された第3温度、例えば、約200~250℃に加熱し得る。
【0038】
前記回転駆動部120は、前記処理液20が供給される間、また、前記エッチング工程が行われる間に前記処理液20と前記物質との反応を促進するために、前記液膜が表面張力によって維持される範囲内で前記基板10を第1速度、例えば、数~数百RPM程度で回転させ得る。他の例で、前記回転駆動部120は、前記処理液20が供給された後、前記液膜が表面張力によって維持される範囲内で前記基板10を回転させ、この際、前記基板10の回転速度を第1速度と第2速度との間で加速及び減速を繰り返し得る。
【0039】
前記基板10の上の物質、即ち、前記薄膜12は、前記処理液20と前記物質との反応によって除去され得、前記液膜内には、前記処理液20と前記物質との反応によって副産物粒子が形成され得る。本発明の一実施例によると、前記基板処理装置100は、前記副産物粒子のサイズ分布を測定するための第1測定ユニット160を含み得る。一例で、前記第1測定ユニット160は、動的光散乱法(Dynamic Light Scattering;DLS)を用いて前記液膜内の副産物粒子のサイズ分布を測定することができ、前記液膜に向かってレーザービームを照射するためのレーザー照射部162と、前記液膜内の副産物粒子によって散乱した光を検出するための光検出部164と、を含み得る。
【0040】
前記副産物粒子サイズは、エッチング工程が行われていくにつれ、即ち、前記処理液20が前記基板10の上に供給された後、時間が経過することによって、前記処理液20と前記物質との反応によって徐々に増加し得、本発明の一実施例によると、前記基板処理装置100は、前記副産物粒子のサイズ分布に基づいて前記処理液20の供給を制御するための制御ユニット104を含み得る。
【0041】
前記制御ユニット104は、前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出し得る。前記制御ユニット104は、前記副産物粒子の平均サイズが予め設定されたサイズ以上である場合、例えば、前記副産物粒子サイズが数μm以上である場合、前記基板10の上の前記液膜を除去でき、続いて前記基板10に処理液20を供給して第2液膜を形成し得る。例えば、前記回転駆動部120は、前記基板10の上の液膜が遠心力によって除去されるように前記基板10を高速で回転させ、続いて、前記処理液供給部130は、前記第2液膜が形成されるように前記処理液20を供給し得る。この際、前記制御ユニット104は、前記液膜の除去及び前記第2液膜の形成のために前記回転駆動部120と前記処理液供給部130の動作を制御し得る。
【0042】
一方、前記基板処理装置100は、前記基板10を冷却するための基板冷却部156を含み得る。一例で、前記基板冷却部156は、前記サポートヘッド112の上に配置され、前記基板10の下面に冷却ガス、一例で、ドライエアを噴射するためのガス噴射ノズルを含み得、前記基板10の上部には、前記基板10の温度を測定するための温度測定部158、例えば、熱画像カメラが配置され得る。前記基板冷却部156は、前記第2液膜の形成のために前記基板10を前記第2温度に冷却し得、前記処理液20は、前記第2温度に冷却した基板10の上に供給され得る。
【0043】
本発明の一実施例によると、前記基板処理装置100は、前記薄膜12と前記処理液20との反応を用いて前記薄膜12をエッチングする間に前記液膜の厚さを測定して前記液膜の厚さ変化を検出する第2測定ユニット166を含み得る。一例で、前記第2測定ユニット166は、前記基板10の上部に配置され得、図示していないが、前記基板10の上へ光を照射する発光部と、前記液膜によって屈折された後、前記基板10から反射する光を受光するための受光部と、を含み得る。
【0044】
一方、前記シリコン窒化物とリン酸及び水の反応によって脱水現象、即ち、前記リン酸に比べて前記水の消耗量が相対的に多いため、前記エッチング反応が行われていくにつれ、前記リン酸と水の濃度が変化し得る。本発明の一実施例によると、前記基板処理装置100は、前記基板10の上に水、例えば、脱イオン水を供給するための水供給部140を含み得、前記制御ユニット104は、前記水供給部140の動作を制御し得る。前記水供給部140は、前記水を前記基板10の中心部に供給する水供給ノズル142と、前記水供給ノズル142を水平方向へ移動させるための第2ノズル駆動ユニット144(図2参照)と、前記水を予め設定された温度に加熱するための水加熱ユニット146と、を含み得る。
【0045】
例えば、前記副産物粒子の平均サイズが予め設定された範囲内にある場合、前記制御ユニット104は、前記液膜の厚さが予め設定された厚さになるように前記水を補充し得る。即ち、前記副産物粒子の平均サイズが予め設定された第1サイズよりも大きく、かつ予め設定された第2サイズよりも小さい場合、例えば、前記副産物粒子の平均サイズが数百nm以上かつ数μm未満である場合、前記水が前記基板10の上に供給され得、前記制御ユニット104は、前記液膜の厚さが前記予め設定された厚さになるように前記水供給部140の動作を制御し得る。
【0046】
前記水を前記基板10の上に供給する場合、前記基板10の温度が前記水の沸点以上である場合、前記水が供給される間に前記水が蒸発することがある。本発明の一実施例によると、前記水の蒸発を防止するために、前記基板冷却部156は、前記基板10を、水の沸点、即ち、100℃未満の温度、例えば、約90~99℃の温度に冷却し得る。前記水加熱ユニット146は、前記基板10の上に供給される水を前記基板10と同じ温度、即ち、100℃未満の温度、例えば、約90~99℃の温度に加熱し得、前記ヒーター150は、前記水が供給された後、前記基板10を前記第3温度にさらに加熱し得る。
【0047】
他の例で、前記制御ユニット104は、前記液膜の厚さ変化から前記リン酸と水の濃度変化を算出し得、前記リン酸と水の濃度変化に基づいて前記リン酸と水の濃度が予め設定された値に到達するように前記基板10の上に前記水を供給し得る。この場合、前記第2測定ユニット166は、前記水の供給以後、前記液膜の厚さを二次測定し得、前記処理液供給部130は、前記液膜の厚さが予め設定された値に到達するように前記基板10の上に前記処理液20を二次供給し得る。結果的に、前記基板10の上の液膜は、前記水の供給と前記処理液20の二次供給によって一定の濃度と一定の厚さに維持され、これによって前記薄膜12のエッチングが前記基板10の全体領域で均一に行われる。
【0048】
一方、前記回転駆動部120は、前記水を補充する間、前記基板10の上の処理液と前記水の混合のために、前記液膜が維持される範囲内で前記基板10を第1速度、例えば、数~数百RPM程度の速度で回転させ得る。他の例で、前記回転駆動部120は、前記水を補充する間、前記液膜が表面張力によって維持される範囲内で前記基板10を回転させ、前記制御ユニット104は、前記基板10の回転速度が予め設定された第1速度と第2速度との間で加速及び減速を繰り返すように前記回転駆動部120の動作を制御し得る。前記のように基板10の回転速度が加速及び減速によって持続的に変化する場合、前記液膜内の副産物粒子の前記基板10上への付着を防止することができる。
【0049】
一方、前記ノズル駆動ユニット134は、ノズルアーム138を介して前記処理液供給ノズル132と連結され得、前記処理液供給ノズル132が前記基板10の中心部の上部に位置するように前記ノズルアーム138を回転させ、前記基板10の上に前記処理液20が供給された後、前記処理液供給ノズル132が前記基板10から離隔するように前記ノズルアーム138を回転させ得る。前記第2ノズル駆動ユニット144は、第2ノズルアーム148を介して前記水供給ノズル142と連結され得、前記水供給ノズル142が前記基板10の中心部の上部に位置するように前記第2ノズルアーム148を回転させ得る。また、前記第2ノズル駆動ユニット144は、後続する処理液20の供給段階のために前記水供給ノズル142を前記基板10から離隔するように前記第2ノズルアーム148を回転させ得る。
【0050】
また、前記基板処理装置100は、前記処理液20を回収するために前記基板10を囲むように構成されるボウル(bowl)ユニット170をさらに含み得る。例えば、前記エッチング工程が行われた後、前記基板10の上の反応副産物及び残余処理液を除去するために、前記回転駆動部120は、前記基板10を高速で回転させ、これによって前記反応副産物と残余処理液が遠心力によって前記基板10から除去される。前記基板10から除去された前記反応副産物と前記残余処理液は、前記ボウルユニット170によって回収され、前記ボウルユニット170と連結された排出配管(図示せず)を通して排出され得る。
【0051】
図示したように、前記ボウルユニット170が一つのボウル172を備えているが、前記ボウルユニット170は、複数のボウルを備えてもよい。例えば、前記エッチング工程が行われた後、前記基板10の上のエッチング残留物を除去するためのリンス工程と、前記基板10を乾燥させるための乾燥工程が行われ得、前記ボウルユニット170は、前記リンス工程で使用されるリンス液、例えば、脱イオン水を回収するための第2ボウル(図示せず)と、前記乾燥工程で使用される乾燥溶液、例えば、イソプロフィルアルコールを回収するための第3ボウル(図示せず)などをさらに含み得る。また、図示していないが、前記基板処理装置100は、前記リンス液と前記乾燥溶液とを提供するためのリンス液供給部と乾燥溶液供給部とをさらに含み得る。
【0052】
一方、前記第1測定ユニット160の前記レーザー照射部162は、前記ボウルユニット170の外側に配置され得、図示したように、前記レーザービームは、前記ボウルユニット170を貫通して前記液膜に照射され得る。この際、前記ボウル172は、ペルフルオロアルコキシ(Perfluoroalkoxy;PFA)などのような光透過性物質からなり得る。前記第1測定ユニット160の光検出部164は、前記副産物粒子によって散乱した光を検出するために前記基板10の上部に配置され得る。
【0053】
図3は、図1に示したボウルユニットの他の例を説明するための概略的な構成図であり、図4及び図5は、図1に示した第1測定ユニットの他の例を説明するための概略的な構成図である。
【0054】
図3を参照すると、前記ボウルユニット170は、前記基板10を囲むように配置されるボウル172を含み得、前記ボウルユニット170は、前記レーザー照射部162と前記液膜との間で前記レーザービームを通過させるための透明ウィンドウ174を備え得る。一例で、前記透明ウィンドウ174は、石英のような光透過物質からなり得る。
【0055】
図4を参照すると、前記第1測定ユニット160は、前記ボウルユニット170の両側に各々配置されるレーザー照射部162と光検出部164を含み得、この際、前記ボウル172は、前記レーザービームと前記副産物粒子によって散乱した光を透過させることができる光透過物質からなり得る。
【0056】
図5を参照すると、前記第1測定ユニット160は、前記基板10の上部に配置されるレーザー照射部162と光検出部164を含み得る。前記レーザー照射部162は、前記液膜に向かってレーザービームを照射し、前記光検出部164は、前記副産物粒子によって散乱した光を検出し得る。
【0057】
図6は、図1に示した基板処理装置を用いる基板処理方法を説明するためのフローチャートであり、図7は、図6に示したS130段階を説明するためのフローチャートである。
【0058】
図6及び図7を参照すると、S100段階で、基板10の上に薬液と水を含む処理液20を供給して前記基板10の上に予め設定された厚さを有する液膜を形成し得る。前記処理液20は、前記処理液供給部130によって前記基板10の中央部に予め設定された量で供給され得、同時に、供給前に前記処理液加熱ユニット136によって予め設定された第1温度に加熱され得る。例えば、前記処理液20は、前記処理液加熱ユニット136によって約120~150℃の温度に加熱され得る。また、前記基板10は、前記ヒーター150によって、予め設定された第2温度、例えば、約120~150℃の温度に加熱され得、前記第1温度に加熱された前記処理液20は、前記第2温度に加熱された前記基板10の上に供給され得る。
【0059】
前記基板10は、前記処理液20が前記基板10の側部へ流れ落ちない範囲で、第1速度、例えば、数~数百RPM程度の速度で回転され得る。これによって、前記処理液20が前記基板10の上で充分に拡散できる。特に、前記液膜は、前記基板10が前記第1速度で回転する間にも前記処理液20の表面張力によって維持され得る。
【0060】
S110段階で、前記基板10の上の物質と前記処理液20との反応によって前記基板10から前記物質が除去され得、S120段階で、前記物質と前記処理液20との反応によって形成される副産物粒子のサイズ分布が前記第1測定ユニット160によって測定され得る。前記S110段階で、前記基板10は、前記液膜が維持される範囲内で前記回転駆動部120によって数~数百RPM程度の速度で回転され得る。これと異なり、前記基板10の回転速度は、前記S110段階で前記液膜が維持される範囲内で第1速度と第2速度との間で加速及び減速が繰り返され、これによって、前記副産物粒子の前記基板10への再付着を防止することができる。また、前記処理液20が前記基板10の上に供給された後、前記S110段階で前記基板10は、前記物質と前記処理液20との反応速度を増加させるために、前記ヒーター150によって第3温度、例えば、約200~250℃の温度に加熱され得る。
【0061】
S130段階で、前記副産物粒子のサイズ分布に応じて前記制御ユニット104によって前記処理液20の供給が制御され得る。例えば、図7に示したように、S132段階で、前記制御ユニット104は、前記副産物粒子のサイズ分布から前記副産物粒子の平均サイズを算出し得る。前記副産物粒子の平均サイズが予め設定された第1サイズよりも大きく、かつ予め設定された第2サイズよりも小さい場合、例えば、前記副産物粒子の平均サイズが数百nm以上かつ数μm未満である場合、S134段階で、前記基板10の上に水を補充し得る。
【0062】
図示していないが、前記S134段階を行う前、前記基板10は、前記基板冷却部156によって水の沸点よりも低い温度、例えば、約90~99℃の温度に冷却され得、続いて前記水供給部140によって前記基板10の上に水が補充され得る。
【0063】
前記水は、前記水加熱ユニット146によって約90~99℃の温度に加熱され得、続いて前記水供給ノズル142を介して前記基板10の上に供給され得る。この際、前記制御ユニット104は、前記第2測定ユニット166によって測定された前記液膜の厚さに基づいて前記水供給部140の動作を制御し得る。
【0064】
例えば、前記水供給部140は、前記基板10の上の前記液膜の厚さが予め設定された厚さになるまで前記水を前記基板10の上に供給し得る。特に、前記水が供給される間に、前記回転駆動部120は、前記基板10の上の処理液20と前記水との混合のために、前記液膜が維持される範囲内で前記基板10を低速で回転させ得る。または、前記回転駆動部120は、前記基板10の上の処理液20と前記水との混合のために、前記基板10を回転させ、この際、前記回転駆動部120の動作は、前記制御ユニット104によって前記基板10の回転速度が加速及び減速を繰り返すように制御され得る。
【0065】
前記水が供給された後、前記基板10は、前記ヒーター150によって前記第3温度に再加熱され得る。S136段階で、前記副産物粒子の平均サイズが予め設定されたサイズ以上である場合、例えば、前記副産物粒子の平均サイズが数μm以上である場合、前記回転駆動部120は、前記基板10を回転させることで前記基板10から前記液膜及び前記副産物粒子を除去し得る。
【0066】
図示していないが、前記基板冷却部156は、前記基板10を前記第2温度に冷却し得、S138段階で、前記処理液供給部130は、前記基板10の上に前記処理液20を供給して第2液膜を形成し得る。
【0067】
前記第2液膜が形成された後、前記基板10は、前記ヒーター150によって前記第3温度に加熱され得る。前記基板10の上の物質が充分に除去された後、S140段階で前記基板10は、前記基板冷却部156によって冷却され得、前記回転駆動部120は、前記基板10の上の処理液20と副産物粒子を除去するために前記基板10を高速で回転させ得る。
【0068】
前述したような本発明の実施例によると、前記処理液供給部130は、前記基板10の上に前記処理液20を供給して所定の厚さの液膜を形成でき、前記基板10の上の物質は、前記処理液20との反応によって前記基板10から除去できる。前記のように前記物質に対するエッチング工程がパドル方式で行われ、これによって前記処理液20の使用量が大幅減少する。特に、前記物質に対するエッチング工程が行われることで、前記液膜内で形成される副産物粒子のサイズ分布に基づいて前記処理液20の供給が制御でき、これによって前記物質に対するエッチングの均一度が大幅改善される。
【0069】
以上、本発明の望ましい実施例を参照して説明したが、当該技術分野における熟練された当業者は、下記の請求範囲に記載した本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0070】
10 基板
12 薄膜
20 処理液
100 基板処理装置
102 工程チャンバ
104 制御ユニット
110 サポートユニット
112 サポートヘッド
114 サポートピン
116 サポート部材
120 回転駆動部
122 駆動ユニット
124 駆動軸
130 処理液供給部
132 処理液供給ノズル
134 ノズル駆動ユニット
136 処理液加熱ユニット
138 ノズルアーム
140 水供給部
142 水供給ノズル
144 第2ノズル駆動ユニット
146 水加熱ユニット
148 第2ノズルアーム
150 ヒーター
152 赤外線ランプ
154 石英ウィンドウ
156 基板冷却部
158 温度測定部
160 第1測定ユニット
162 レーザー照射部
164 光検出部
170 ボウルユニット
172 ボウル
174 透明ウィンドウ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7