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特許7236502基板処理装置、リフトピン高さ偏差の測定方法、及びコンピュータ読出し可能な処理プログラムを記録した記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-01
(45)【発行日】2023-03-09
(54)【発明の名称】基板処理装置、リフトピン高さ偏差の測定方法、及びコンピュータ読出し可能な処理プログラムを記録した記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20230302BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021097859
(22)【出願日】2021-06-11
(65)【公開番号】P2021197553
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2021-06-11
(31)【優先権主張番号】10-2020-0072391
(32)【優先日】2020-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】クォン,ミン サン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ヨンヒ
【審査官】鈴木 孝章
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-206992(JP,A)
【文献】特開2003-203965(JP,A)
【文献】特開2012-182393(JP,A)
【文献】特開昭64-048443(JP,A)
【文献】特開2017-139251(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板が処理される処理空間を提供するチャンバーと、
前記処理空間に提供され、基板を支持し、そして昇降又は下降可能に提供されて前記基板が位置することができる複数のリフトピンを含む支持ユニットと、
前記処理空間の内部又は外部に基板を搬入又は搬出する搬送ロボットと、
前記搬送ロボットが前記支持ユニットに基板をローディングさせる前に測定した基準位置に対する基板の中心位置である第1中心位置と、前記搬送ロボットが前記支持ユニットでアンローディングされた基板をピックアップした後に測定した基準位置に対する基板の中心位置である第2中心位置を測定する位置測定センサーと、
前記第1中心位置と前記第2中心位置のベクトル差から、前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出するプロセッサと、を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記位置測定センサーは、前記チャンバーの開口部を通過する基板の位置を測定するように、前記開口部の上部又は下部に設置されるAWCセンサー(Auto Wafer Centering Sensor)である請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1中心位置と前記第2中心位置は、各々x、y座標を含む請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記複数のリフトピンは、支えプレートに結合され、
前記支えプレートは、前記支えプレートを上下方向に昇降させる駆動力を提供する駆動器に連結される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記基板処理装置は、
前記支持ユニットに対する基板のローディングとアンローディングは、複数回遂行され、
前記複数回のローディングに対応して前記第1中心位置を複数回測定し、前記複数回のアンローディングに対応して前記第2中心位置を複数回測定し、
前記複数回測定された前記第1中心位置の平均値と、前記複数回測定された前記第2中心位置の平均値のベクトル差から前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記基板処理装置は、
前記第1中心位置を測定した後、前記第2中心位置を測定する前、
前記支持ユニットに前記基板がローディングされた状態で、前記複数のリフトピンを複数回昇降及び下降させる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記複数のリフトピンは、前記支持ユニットの中心から120°角度に配置された3つのリフトピンからなされる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差によって、基板は、スライディング移動し、
前記基板のスライディング移動方向は、前記複数のリフトピンの中で上端の高さが高いリフトピンが位置された方向の反対方向であり、
前記第1中心位置と前記第2中心位置の前記ベクトル差は前記基板のスライディング移動方向に対応されて、前記複数のリフトピンの中で上端高さが高いリフトピンを導出する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出される場合、
前記基板処理装置の外部にアラームを提供する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
搬送ロボットが工程チャンバーに提供された複数のリフトピンを含む支持ユニットに基板をローディングさせる前に測定された基準位置に対する基板の中心位置である第1中心位置を受信する段階と、
前記搬送ロボットが前記支持ユニットでアンローディングされた基板をピックアップした後に測定された基準位置に対する基板の中心位置である第2中心位置を受信する段階と、
前記第1中心位置と前記第2中心位置のベクトル差から、前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出する段階と、含むリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項11】
前記第1中心位置と前記第2中心位置は、前記工程チャンバーの開口部を通過する基板の位置を測定するAWCセンサー(Auto Wafer Centering Sensor)による請求項10に記載のリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項12】
前記第1中心位置はx、y座標である(xplace、yplace)で定義され、前記第2中心位置はx、y座標である(xpick、ypick)で定義され、前記第1中心位置と前記第2中心位置のベクトル差は
【数1】
によって定義される請求項10に記載のリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項13】
前記複数のリフトピンは、1つの駆動器によって同時に昇下降可能に提供される請求項10に記載のリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項14】
前記支持ユニットに対する基板のローディングとアンローディングは、複数回遂行され、
前記複数回のローディングに対応して前記第1中心位置を複数回測定し、前記複数回のアンローディングに対応して前記第2中心位置を複数回測定し、
前記複数回測定された前記第1中心位置の平均値と、前記複数回測定された前記第2中心位置の平均値のベクトル差から前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出する請求項10に記載のリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項15】
前記支持ユニットに対する基板のローディングとアンローディングは、複数回遂行され、
前記複数回のローディングに対応して前記第1中心位置を複数回測定し、前記複数回のアンローディングに対応して前記第2中心位置を複数回測定し、
前記複数回測定された前記第1中心位置と前記複数回測定された前記第2中心位置の中で所定の範囲に含まれる値を有効データとして採択し、
前記有効データをなす前記第1中心位置の平均値と、前記有効データをなす前記第2中心位置の平均値のベクトル差から前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出する請求項10に記載のリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項16】
前記第1中心位置を測定した後、前記第2中心位置を測定する前、
前記支持ユニットに前記基板がローディングされた状態で、前記複数のリフトピンを複数回昇降及び下降させる請求項10に記載のリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項17】
前記複数のリフトピンは、前記支持ユニットの中心から120°角度に配置された3つのリフトピンからなされ、
前記3つのリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差によって、基板は、スライディング移動して前記第1中心位置と前記第2中心位置の位置差が発生され、
前記第1中心位置と前記第2中心位置の前記ベクトル差の成分の中で、前記3つのリフトピンの中で上端の高さが最も低いリフトピンによって発生するベクトル値は、0として定義する請求項10に記載のリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項18】
前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差によって、基板は、スライディング移動し、
前記基板のスライディング移動方向は、前記複数のリフトピンの中で上端の高さが高いリフトピンが位置された方向の反対方向であり、
前記第1中心位置と前記第2中心位置の前記ベクトル差は、前記基板のスライディング移動方向に対応されて、前記複数のリフトピンの中で上端高さが高いリフトピンを導出する請求項10に記載のリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項19】
前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出される場合、
作業者にアラームを提供する請求項10に記載のリフトピン高さ偏差の測定方法。
【請求項20】
プロセッサによって実行可能なプログラムコードを格納する非一時的コンピュータ読出し可能媒体において、前記プロセッサは、搬送ロボットが工程チャンバーに提供された複数のリフトピンを含む支持ユニットに基板をローディングさせる前に測定された基準位置に対する基板の中心位置である第1中心位置を獲得し、
前記搬送ロボットが前記支持ユニットでアンローディングされた基板をピックアップした後に測定された基準位置に対する基板の中心位置である第2中心位置を獲得し、
前記第1中心位置と前記第2中心位置のベクトル差から、前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差を導出する、非一時的コンピュータ読出し可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板を処理するための基板処理装置、リフトピン高さ偏差の測定方法、及びリフトピン高さ偏差の測定方法を記録したコンピュータ読出し可能な記録媒体に係る。
【背景技術】
【0002】
リフトピンの高さはリフトピンの組立の後、冶具(JIG)を利用してウエハ支持ユニット、例えば静電チャック(ECS)の表面から目標の高さに設定する。各々のリフトピンは高さを設定した後、追加的にリフトピンの高さ偏差を測定する方法は、現在まで提案されていない。
【0003】
また、リフトピンの高さを設定する時、冶具を利用して高さの設定が行われるので、冶具自体にエラーがあるか、或いは高さの設定段階でエラーが発生したとしても、PM(Process Chamber)の組立完了後にはリフトピンの高さの偏差発生の有無を確認することができる方法がいない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国特許第10-1408164号公報
【文献】韓国特許公開第10-2020-0010744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一目的はPM(Process Chamber)組立の完了後にもリフトピンの高さの偏差発生の有無を確認することができる基板処理装置、リフトピンの高さ偏差の測定方法、及びコンピュータ読出し可能な処理プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0006】
また、本発明の一目的はウエハの中心位置座標情報(一例として、AWC(Auto Wafer Centering)機能から収集されたデータ)を利用して簡単にリフトピンの高さ偏差発生の有無を確認することができる基板処理装置、リフトピン高さ偏差の測定方法、及びコンピュータ読出し可能な処理プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0007】
また、本発明の一目的は簡単な方法でリフトピンの組立性を評価することができ、高さの設定に問題があるリフトピンを判別することができる基板処理装置、リフトピン高さ偏差の測定方法、及びコンピュータ読出し可能な処理プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0008】
また、本発明の一目的はリフトピン組立と工程チャンバーの組立完了時間の間に発生することができる人的、環境的エラー発生の有無を工程チャンバー組立完了状態で確認することができる基板処理装置、リフトピン高さ偏差の測定方法、及びコンピュータ読出し可能な処理プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0009】
また、本発明の一目的は装置の運用中にもリフトピンの高さ偏差の発生有無を判別することができ、リフトピンの故障判断をすることによって、チャンバー解除回数を減少させることができる基板処理装置、リフトピン高さ偏差の測定方法、及びコンピュータ読出し可能な処理プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0010】
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は基板を処理する装置を提供する。 一実施形態において、基板処理装置は、
基板が処理される処理空間を提供するチャンバーと、前記処理空間に提供され、基板を支持し、そして昇降又は下降可能に提供されて前記基板が位置することができる複数のリフトピンを含む支持ユニットと、前記処理空間の内部又は外部に基板を搬入又は搬出する搬送ロボットと、前記搬送ロボットが前記支持ユニットに基板をローディングさせる前に測定した基準位置に対する基板の中心位置である第1中心位置と、前記搬送ロボットが前記支持ユニットでアンローディングされた基板をピックアップした後に測定した基準位置に対する基板の中心位置である第2中心位置を測定する位置測定センサーと、前記第1中心位置と前記第2中心位置のベクトル差から、前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出するプロセッサと、を含む。
【0012】
一実施形態において、前記位置測定センサーは、 前記チャンバーの開口部を通過する基板の位置を測定するように、前記開口部の上部又は下部に設置されるAWCセンサー(Auto Wafer Centering Sensor)である。
【0013】
一実施形態において、 前記第1中心位置と前記第2中心位置は、各々x、y座標を含むことができる。
【0014】
一実施形態において、前記複数のリフトピンは、支えプレートに結合され、前記支えプレートは、前記支えプレートを上下方向に昇降させる駆動力を提供する駆動器に連結されることができる。
【0015】
一実施形態において、 前記基板処理装置は、前記支持ユニットに対する基板のローディングとアンローディングは、複数回遂行され、前記複数回のローディングに対応して前記第1中心位置を複数回測定し、前記複数回のアンローディングに対応して前記第2中心位置を複数回測定し、前記複数回測定された前記第1中心位置の平均値と、前記複数回測定された前記第2中心位置の平均値のベクトル差から前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出することができる。
【0016】
一実施形態において、 前記基板処理装置は、前記第1中心位置を測定した後、前記第2中心位置を測定する前、前記支持ユニットに前記基板がローディングされた状態で、前記複数のリフトピンを複数回昇降及び下降させることができる。
【0017】
一実施形態において、 前記複数のリフトピンは、前記支持ユニットの中心から120°角度に配置された3つのリフトピンからなされることができる。
【0018】
一実施形態において、 前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差によって、基板は、スライディング移動し、前記基板のスライディング移動方向は、前記複数のリフトピンの中で上端の高さが高いリフトピンが位置された方向の反対方向であり、前記第1中心位置と前記第2中心位置の前記ベクトル差は前記基板のスライディング移動方向に対応されて、前記複数のリフトピンの中で上端高さが高いリフトピンを導出することができる。
【0019】
一実施形態において、 前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出される場合、前記基板処理装置の外部にアラームを提供することができる。
【0020】
また、本発明はリフトピン高さ偏差の測定方法を提供する。 一実施形態において、 搬送ロボットが工程チャンバーに提供された複数のリフトピンを含む支持ユニットに基板をローディングさせる前に測定された基準位置に対する基板の中心位置である第1中心位置を受信する段階と、前記搬送ロボットが前記支持ユニットでアンローディングされた基板をピックアップした後に測定された基準位置に対する基板の中心位置である第2中心位置を受信する段階と、前記第1中心位置と前記第2中心位置のベクトル差から、前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出する段階と、含むことができる。
【0021】
一実施形態において、 前記第1中心位置と前記第2中心位置は、前記工程チャンバーの開口部を通過する基板の位置を測定するAWCセンサー(Auto Wafer Centering Sensor)によることができる。
【0022】
一実施形態において、 前記第1中心位置はx、y座標である(xplace、yplace)で定義され、前記第2中心位置はx、y座標である(xpick、ypick)で定義され、前記第1中心位置と前記第2中心位置のベクトル差は
【数1】
によって定義されることができる。
【0023】
一実施形態において、 前記複数のリフトピンは、1つの駆動器によって同時に昇下降可能に提供されることができる。
【0024】
一実施形態において、 前記支持ユニットに対する基板のローディングとアンローディングは、複数回遂行され、前記複数回のローディングに対応して前記第1中心位置を複数回測定し、前記複数回のアンローディングに対応して前記第2中心位置を複数回測定し、前記複数回測定された前記第1中心位置の平均値と、前記複数回測定された前記第2中心位置の平均値のベクトル差から前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出することができる。
【0025】
一実施形態において、 前記支持ユニットに対する基板のローディングとアンローディングは、複数回遂行され、前記複数回のローディングに対応して前記第1中心位置を複数回測定し、前記複数回のアンローディングに対応して前記第2中心位置を複数回測定し、前記複数回測定された前記第1中心位置と前記複数回測定された前記第2中心位置の中で所定の範囲に含まれる値を有効データとして採択し、前記有効データをなす前記第1中心位置の平均値と、前記有効データをなす前記第2中心位置の平均値のベクトル差から前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出することができる。
【0026】
一実施形態において、 前記第1中心位置を測定した後、前記第2中心位置を測定する前、前記支持ユニットに前記基板がローディングされた状態で、前記複数のリフトピンを複数回昇降及び下降させることができる。
【0027】
一実施形態において、 前記複数のリフトピンは、前記支持ユニットの中心から120°角度に配置された3つのリフトピンからなされ、前記3つのリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差によって、基板は、スライディング移動して前記第1中心位置と前記第2中心位置の位置差が発生され、前記第1中心位置と前記第2中心位置の前記ベクトル差の成分の中で、前記3つのリフトピンの中で上端の高さが最も低いリフトピンによって発生するベクトル値は、0として定義することができる。
【0028】
一実施形態において、 前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差によって、基板は、スライディング移動し、前記基板のスライディング移動方向は、前記複数のリフトピンの中で上端の高さが高いリフトピンが位置された方向の反対方向であり、前記第1中心位置と前記第2中心位置の前記ベクトル差は、前記基板のスライディング移動方向に対応されて、前記複数のリフトピンの中で上端高さが高いリフトピンを導出することができる。
【0029】
一実施形態において、 前記複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端高さと他の1つ以上の上端高さの差の有無を導出される場合、前記基板処理装置の外部にアラームを提供することができる。
【0030】
そして、上述したリフトピン高さ偏差の測定方法を実行するコンピュータ読出し可能な処理プログラムを記録した記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0031】
本発明の様々な実施形態によれば、工程チャンバー(PM:Process Chamber)組立の完了後に、工程チャンバーを分解しなくとも、リフトピンの高さ偏差発生の有無を確認することができる。
【0032】
本発明の様々な実施形態によれば、ウエハの中心位置座標情報(一例として、AWC)を利用して簡単にリフトピンの高さ偏差発生の有無を確認することができる。
【0033】
本発明の様々な実施形態によれば、リフトピンの中で組立及び高さ設定に問題があるリフトピンを判別することができる。
【0034】
本発明の様々な実施形態によれば、簡単な方法にリフトピンの組立性を評価することができる。
【0035】
本発明の様々な実施形態によれば、リフトピン組立と工程チャンバーの組立完了時間の間に発生することができる人的、環境的エラー発生の有無を工程チャンバー組立完了状態で確認することができる。
【0036】
本発明の様々な実施形態によれば、装置の運用の中でもフトピンの高さ偏差発生の有無を判別することができ、リフトピンの故障判断をすることによって、チャンバー解除回数を減らすことができる。
【0037】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることはなく、言及されなかった効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の一実施形態によるウエハ処理設備を概略的に示す平面図である。
図2】本発明の一実施形態に係るウエハ処理設備で、工程チャンバーと搬送ロボットの関係を概略的に示した図面である。
図3】一実施形態による図1の工程チャンバーの断面図を概略的に示した図面である。
図4図3のリフトピンアセンブリの斜視図である。
図5】ウエハを支持ユニットにローディングする過程を順次的に示す図面である。
図6】ウエハを支持ユニットにローディングする過程を順次的に示す図面である。
図7図3のリフトピンアセンブリでリフトピン相互間の高さ偏差が発生する場合の一例を示した断面図である。
図8】ウエハを工程チャンバーの支持ユニットにローディングする前のAWC機能を通じて収集されたウエハの中心位置とその座標を示した図面である。
図9】ウエハを工程チャンバーの支持ユニットでアンローディングした後、AWC機能を通じて収集されたウエハの中心位置とその座標を示した図面である。
図10図9で図示されたP2座標値と図8で図示されたP1の座標値の差をベクトルで示した図面である。
図11】本発明の一実施形態によるリフトピン間の高さ偏差の算出方法を説明するための図面である。
図12】本発明の一実施形態によるリフトピン間の高さ偏差の算出方法を説明するための図面である。
図13】本発明の一実施形態によるリフトピン間の高さ偏差の算出方法を説明するための図面である。
図14】本発明の一実施形態によるリフトピン間の高さ偏差を測定するための装置の動作アルゴリズムを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されることして解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されている。
【0040】
図1は本発明の一実施形態によるウエハ処理設備を概略的に示す平面図である。図1を参照して、本発明の一実施形態によるウエハ処理設備1を説明する。ウエハ処理設備1はインデックスモジュール10、ローディングモジュール30、そして工程モジュール20を含む。
【0041】
インデックスモジュール10はロードポート12、移送フレーム14を含む。ロードポート12及び移送フレーム14は順次的に一列に配列される。以下、インデックスモジュール10、ローディングモジュール30、そして工程モジュール20が配列された方向を第1の方向yとし、上部から見る時、第1の方向yと垂直になる方向を第2方向xとし、第1の方向yと第2方向xを含む平面と垂直である方向を第3方向zと称する。
【0042】
ロードポート12には複数のウエハWが収納されたキャリヤー18が安着される。ロードポート12は複数に提供され、これらは第2方向xに沿って一列に配置される。図1では3つのロードポート120が提供されたことと図示した。しかし、ロードポート12の数は工程処理モジュール20の工程効率及びフットプリント等の条件に応じて増加するか、又は減少してもよい。キャリヤー18にはウエハの縁を支持するように提供されたスロット(図示せず)が形成される。スロットは第3方向zに沿って複数が提供され、ウエハは第3方向zに沿って互いに離隔された状態に積層されるようにキャリヤー内に位置される。キャリヤー18としては前面開放一体型ポッド(Front Opening Unified Pod;FOUP)が使用されることができる。移送フレーム14はロードポート12に安着されたキャリヤー18、そしてローディングモジュール30との間にウエハWを搬送する。移送フレーム14にはインデックスレール14aとインデックスロボット15が提供される。インデックスレール14aはその長さ方向が第2方向xと並んで提供される。インデックスロボット15はインデックスレール14a上に設置され、インデックスレール14aに沿って第2方向xに直線移動される。インデックスロボット15はベース15a、本体15b、そしてインデックスアーム15cを有する。ベース15aはインデックスレール14aに沿って移動可能するように設置される。本体15bはベース15aに結合される。本体15bはベース15a上で第3方向zに沿って移動可能するように提供される。また、本体15bはベース15a上で回転可能するように提供される。インデックスアーム15cは本体15bに結合され、本体15bに対して前進及び後進移動可能するように提供される。インデックスアーム15cは複数に提供されて各々個別に駆動されるように提供される。インデックスアーム15cは第3方向zに沿って互いに離隔された状態に積層されるように配置される。インデックスアーム15cの中で一部は工程モジュール20からキャリヤー18にウエハWを搬送する時に使用され、他の一部はキャリヤー18から工程モジュール20にウエハWを搬送する時に使用されることができる。これはインデックスロボット15がウエハWを搬入及び搬出する過程で工程処理前のウエハWから発生されたパーティクルが工程処理後のウエハWに付着されることを防止することができる。ローディングモジュール30は移送フレーム14と搬送チャンバー21bとの間に配置される。ローディングモジュール30は搬送チャンバー21bと移送フレーム14との間にウエハWが搬送される前にウエハWが留まる空間を提供する。ローディングモジュール30はロードロックチャンバー32及びアンロードロックチャンバー34を含む。ロードロックチャンバー32及びアンロードロックチャンバー34は各々その内部が真空雰囲気と常圧雰囲気との間に転換可能するように提供される。ロードロックチャンバー32はインデックスモジュール10から工程モジュール20に搬送されるウエハWが臨時的に留まる。ロードロックチャンバー32にウエハWが搬入されれば、内部空間をインデックスモジュール10と工程モジュール20との各々に対して密閉する。その後、ロードロックチャンバー32の内部空間を常圧雰囲気で真空雰囲気に転換し、インデックスモジュール10に対して密閉が維持された状態で工程モジュール20に対して開放される。
【0043】
アンロードロックチャンバー34は工程モジュール20からインデックスモジュール10に搬送されるウエハWが臨時的に留まる。ロードロックチャンバー32にウエハWが搬入されれば、内部空間をインデックスモジュール10と工程モジュール20との各々に対して密閉する。その後、アンロードロックチャンバー34の内部空間を真空雰囲気で常圧雰囲気に転換し、工程モジュール20に対して密閉が維持された状態でインデックスモジュール10に対して開放される。
【0044】
工程モジュール20は搬送チャンバー21b及び複数の工程チャンバー26を含む。
【0045】
搬送チャンバー21bはロードロックチャンバー32、アンロードロックチャンバー34、そして複数の工程チャンバー26との間にウエハWを搬送する。搬送チャンバー21bは上部から見る時、六角の形状に提供されることができる。選択的に搬送チャンバー21bは長方又は五角の形状に提供されることができる。搬送チャンバー21bの周りにはロードロックチャンバー32、アンロードロックチャンバー34、そして複数の工程チャンバー26が位置される。搬送チャンバー21b内に搬送ロボット21aが提供される。搬送ロボット21aは搬送チャンバー21bの中央部に位置されることができる。
【0046】
図2は本発明の一実施形態に係るウエハ処理設備1で、工程チャンバー26と搬送ロボット21aの関係を概略的に示した図面である。図2を参照すれば、ウエハ製造設備(1、図1参照)は、例えばプラズマを使用して蝕刻工程を遂行する工程チャンバー26、工程チャンバー26にウエハを供給する搬送ロボット21a、搬送ロボット21aの動作を制御する制御部400、及び制御部400の制御を受けて搬送ロボット21aを左右、前後、上下、及び回転するように駆動させる駆動部500を含む。搬送ロボット21aはアーム部211及びエンドエフェクタ212を含む。搬送ロボット21aは工程チャンバー26の出入口202を通じて支持ユニット220上にウエハを移送する。ウエハWはエンドエフェクタ212に水平状態に安着されることができる。
【0047】
工程チャンバー26の出入口202には位置測定センサー205が設置されることができる。位置測定センサー205は出入口202の上部又は下部、上部及び下部に設置されることができる。位置測定センサー205は出入口202を通過するウエハの位置を測定する。位置測定センサー205は出入口202を通過し、トランスファーモジュール21から工程チャンバー26に又は工程チャンバー26からトランスファーモジュール21に移送されるウエハの位置、具体的に出入口202を通過するウエハの中心位置座標を測定する。一実施形態において、位置測定センサー205はAWCセンサー(Auto Wafer Centering Sensor)で構成され、AWCセンサーは出入口202の垂直中心線Mを基準に対称されるように複数に設置されることが好ましい。AWCセンサーとAWCセンサーを利用したウエハの中心位置座標データ獲得に関しては特許文献1及び特許文献2を参照することができる。
【0048】
位置測定センサー205は後述する図8乃至図14を通じて後述する基板処理方法を順次的に遂行するプログラムが格納された非一時的コンピュータ読出し可能媒体(non-transitory computer readable medium)とデータを送受信することができる。コンピュータ読出し可能な媒体はプロセッサ600とメモリ700を含むことができる。プロセッサ600は後述する第1中心位置と第2中心位置のベクトル差から、複数のリフトピンの中でいずれか1つ以上の上端の高さと他の1つ以上の上端の高さの差の有無を導出することができる。
【0049】
制御部400は位置測定センサー205で測定されるウエハWの位置情報に応じてウエハWが工程チャンバー26の支持ユニット220の安着部の中心に位置されるようにエンドエフェクタ212の動作を制御することができる。
【0050】
図3は一実施形態による図1の工程チャンバー26の断面図を概略的に示した図面である。一実施形態によれば、工程チャンバー26はウエハに対する蝕刻処理を遂行することができる。図3を参照すれば、工程チャンバー26はハウジング200、支持ユニット220、ガス供給部材240、シャワーヘッド260、そしてリフトピンアセンブリ300を有する。ハウジング200は内部に工程が遂行される空間が提供されるように筒形状を有する。ハウジング200の一側壁にはウエハWが出入される開口202が形成される。開口202はドア280によって開閉される。ドア280は油空圧のシリンダーのような駆動器282によって上下にスライディング移動される。ハウジング200の下部壁には工程進行する時に発生される副産物を排出する排気管292が連結される。排気管292には工程進行する時にハウジング200内部を工程圧力に維持するポンプ294と排気管292内の通路を開閉するバルブ292aが設置される。
【0051】
支持ユニット220は工程進行する時、ウエハWを支持する。支持ユニット220は大体に円筒形状に提供される。支持ユニット220の上面はウエハWより小さいサイズで提供される。例えば、ウエハWがウエハである場合、支持ユニット220の上面の直径はウエハの直径より小さく提供される。支持ユニット220は真空、静電気力、又は機械的クランピングのような方式によってウエハWを固定することができる。また、支持ユニット220の上面は平らに形成されるか、或いはウエハWの後面が接触される微細突起を有することができる。ガス供給部材240はハウジング200の内部に工程ガスを供給する。工程ガスはウエハWの膜を蝕刻することができる。工程ガスはプラズマ状態に供給されることができる。ガス供給部材240はガス供給管242とプラズマ発生器246を有する。ガス供給管242はガス供給源244とハウジング200を連結する。ガス供給管242には内部通路を開閉するバルブ242aが設置される。プラズマ発生器246はガス供給管242に設置されて工程ガスからプラズマを発生させる。これと異なりに、プラズマ発生器246はハウジング200の上部に裝着されることができる。工程ガスとしては弗素を含む化合物が使用されることができる。
【0052】
シャワーヘッド260はハウジング200内に流入された工程ガスをウエハW上に大体に均一に分散させる。シャワーヘッド260はハウジング200内上部に支持ユニット220と対向されるように位置される。シャワーヘッド260は環状の側壁262と円板形状の噴射板264を有する。シャワーヘッド260の側壁262はハウジング200の上壁から下方向に突出されるようにハウジング200に固定結合される。噴射板264は側壁の下端に固定結合される。噴射板264の全体領域には多数の噴射孔264aが形成される。工程ガスはハウジング200とシャワーヘッド260によって提供された空間266に流入された後、噴射孔264aを通じてウエハWに噴射される。リフトピンアセンブリ300は支持ユニット220にウエハWをローディングするか、或いは支持ユニット220からウエハWをアンローディングする。図4はリフトピンアセンブリ300の斜視図である。図3図4をさらに参照すれば、リフトピンアセンブリ300はリフトピン320、支えプレート340、そして駆動器360を含む。一実施形態において、リフトピン320は第1リフトピン320A、第2リフトピン320B、そして第3リフトピン320Cに3つが提供される。リフトピン320は支えプレート340に固定設置されて支えプレート340と共に移動される。支えプレート340は円板形状を有し、ハウジング200内で支持部材220の下に又はハウジング200の外部に位置される。支えプレート340は油空圧シリンダー又はモーターのような駆動器360によって昇下降移動される。リフトピン320は上部から見る時、大体に正三角形の頂点に相当する位置に位置されるように配置される。支持部材220には上下方向に垂直に貫通される貫通ホールが形成される。リフトピン320の各々は各々の貫通ホールに挿入されて貫通ホールを通過して昇下降される。各々のリフトピン320は長いロード形状を有し、上端は上部に膨らんでいる形状を有する。
【0053】
図5及び図6はウエハを支持ユニットにローディングする過程を順次的に示す図面である。図5及び図6を参照して、ウエハが支持ユニットにローディングする過程を説明する。図5を参照すれば、ウエハWを搬入するために、ドア280は出入口202を開放する。開放された出入口202を通じてウエハWを把持したエンドエフェクタ212がハウジング200の内部に進入する。この時、リフトピン320は上昇された位置に移動して、ウエハWを引き受ける。リフトピン320にウエハWが支持されれば、エンドエフェクタ212は後退し、出入口202はドア280によって閉鎖される。図6を参照すれば、ウエハWを支持したリフトピン320は下降された位置に移動して、ウエハWを支持ユニット220の支持面に安着させる。
【0054】
ウエハが支持ユニットにアンローディングする過程はローディングする過程の逆方向に進行される。
【0055】
図7図3のリフトピンアセンブリ300でリフトピン320相互間の高さの偏差が発生する場合の一例を示した断面図である。図7に示したように、リフトピン320は相互間の高さ偏差が存在することができる。リフトピン320は相互間の高さ偏差は、リフトピンアセンブリ300を組み立つか、又はリフトピンアセンブリ300を工程チャンバー26に結合する等の過程で、又は予想しないリフトピンアセンブリ300の変形によって発生することができる。本発明の一実施形態によれば、リフトピン320の相互間の高さ偏差が発生した場合、これを判断し、いずれのリフトピンがさらに高いか、又はさらに低いかを検出することができる。
【0056】
図8及び図13を参照して、本発明の一実施形態によるリフトピンの高さ偏差の測定方法を説明する。図8はウエハを工程チャンバー26の支持ユニット220にローディングする前のAWC機能を通じてプロセッサ600が獲得したウエハWの第1中心位置P1とその座標(xplace、yplace)を示した図面である。図9はウエハWを工程チャンバー26の支持ユニット220でアンローディングした後、搬送ロボット220がウエハWをピックアップした後、AWC機能を通じてプロセッサ600が獲得したウエハの第2中心位置P2とその座標(xpick、ypick)を示した図面である。第1中心位置P1と第2中心位置P2は基準位置Oに対する座標値である。基準位置Oは座標値を算出するための仮想の位置として、支持ユニット220の安着部の中心に位置されることができる位置であり得る。一方、図8及び図9に示した座標軸x、yは図1及び図2に示した座標方向とは異なることができ、説明のために示す新しい平面であることを留意しなければならない。
【0057】
第1中心位置P1と第2中心位置P2が相違になることは様々な原因が存在することができるが、一例において、リフトピン320の相互間の高さ偏差が発生する場合にウエハWが高さが低い方向にスライディングされることによって、発生することができる。言い換えれば、一例として3つのリフトピン320の中でいずれか1つ以上のリフトピンが他のリフトピンと高さ偏差がある場合、リフトピン320のアップ/ダウン動作の時、傾いた方向にスライディングが発生する。高さ偏差が大きいほど、スライディングは大きく発生する。
【0058】
図10図9で図示された第2中心位置P2の座標値(xpick、ypick)と図8で図示された第1中心位置P1の座標値(xpick、ypick)の差をベクトルで示した図面である。図10に図示された矢印は[第2中心位置P2の座標値(xpick、ypick)]-[第1中心位置P1の座標値(xpick、ypick)]のベクトルとして、
【数2】
で表現される。
【0059】
図11図12、及び図13は本発明の一実施形態によるリフトピン間の高さ偏差の算出方法を説明するための図面である。参考として、図12図13で例示するウエハWの移動ベクトル
【数3】
と最終的なウエハWの移動ベクトル
【数4】
は発明の理解を助けるための例示であって、図8乃至図10で測定したウエハWの移動ベクトル
【数5】
とはサイズと方向が異なりに表現されている。
【0060】
図11を参照して説明する。例えば、1つのリフトピンの高さが異なる2つのリフトピンより高い場合、ウエハは高いリフトピン位置の反対方向にスライディングして移動するようになる。
【0061】
一実施形態による支持ユニット220で、リフトピン320は図11に示されたように、120°等間隔に配置される。配置されたリフトピン320はx-y座標で表示されることができる。ウエハWがスライディングされる力は高いリフトピン位置の反対方向に作用し、各リフトピンに対応するウエハWを移動させる力は図11に示したようにベクトルで表現される。より具体的に、第1リフトピン320Aによって発生するウエハがスライディングされる力は(0、-A)で表現することができる。第2リフトピン320Bによって発生するウエハがスライディングされる力は(B*cos30°、B*sin30°)で表現することができ、
【数6】
でも表現することができる。第3リフトピン320Cによって発生するウエハがスライディングされる力は(-C*cos30°、C*sin30°)で表現することができ、
【数7】
でも表現することができる。各々のベクトルはリフトピン320の各々の高さに応じてA、B、Cというサイズの力を有し、リフトピン320が各々配置された方向の反対方向である270°、30°、150°の方向でなされる。各リフトピン320が配置された位置と、ウエハWがスライディングされる力の方向を表で整理すれば、下の[表1]の通りである。
【表1】
【0062】
リフトピン320のアップ/ダウン動作の時、ウエハWのスライディングが発生すれば、図8乃至図10で説明したように第1中心位置P1の座標値と第2中心位置P2の座標値が変わることになる。このようなウエハWの移動は図10に示したようにベクトルで表現可能である。
【数8】

【数9】
に簡略に表記し、
【数10】
は下[数式1]のように導出されることができる。
【数11】
【0063】
図12をさらに参照すれば、ウエハWの移動ベクトル
【数12】
に対する角度
【数13】
は下[数式2]のように導出されることができる。
【数14】
【0064】
一実施形態において、第1中心位置P1と第2中心位置P2を測定する作業をM回遂行する。M回の測定過程において、全体測定データの中で仮に有効データ数が全体データ数の設定比率の以下である場合(例えば、80%未満)である場合、正常ではない測定状態であると判断し、測定エラーと判別することができる。一実施形態において、有効データは[数式2]を通じて測定されたウエハWの移動ベクトル
【数15】
に対する角度
【数16】

【数17】
の値が設定角度(例えば、2%の誤差適用の時、7.2°)内のデータとして抽出されることができる。
【0065】
上述したように導出された有効データの平均値を最終的なウエハWの移動ベクトル
【数18】
で導出することができ、[数式3]のように導出されることができる。
【数19】
【0066】
図13を参照すれば、上述したように導出された
【数20】

【数21】
【数22】
【数23】
のベクトル和であって、[数式4]のように表現されることができる。
【数24】
【0067】
リフトピン320の高さ偏差を最も低い高さのリフトピンを基準に設定する場合、最も低い高さのリフトピンはウエハWのスライディング移動に影響を与えない。即ち、最も低いリフトピンによるベクトルサイズは0になる。
【0068】
最も低いリフトピンによるベクトルサイズが0になるので、ウエハWは移動角度に応じて隣接する1つ又は2つベクトルの和になり、[表2]のようにウエハWの移動角度
【数25】
別のベクトル値を計算することができる。
【表2】
【0069】
前記[表2]から推論されることができるウエハWの移動にしたがうリフトピンの高さ偏差の測定は下[表3]のように要約されることができる。
【表3】
【0070】
再び図7を参照すれば、図7の状態は上の[表3]の3番目のケースとして、Δh1とΔh2の比率であるΔh1:Δh2は下[数式5]のように表現されることができる。
【数26】
【0071】
上の[数式5]は下[数式6]、[数式7]のように表現されて、リフトピン320の高さ偏差を獲得することができる。下[数式6]及び[数式7]でΔh1は2つのリフトピンの中で小さい高さ偏差であり、Δh2は2つのリフトピンの中で大きい高さ偏差を意味する。
【数27】
【0072】
図14は本発明の一実施形態によるリフトピン間の高さ偏差を測定するための装置の動作アルゴリズムを示したフローチャートである。図14を参照して、本発明の一実施形態による高さ偏差測定のアルゴリズムを説明する。図14を参照すれば、一実施形態によるウエハWはダミーウエハ(Dummy Wafer)を使用する。本発明のフローチャートにしたがう高さ偏差の測定アルゴリズムは、作業者が本高さ偏差の測定機能を遂行する時、作業者の作動命令によって動作されることができる。一例として、作業者が高さ偏差の測定機能の測定命令を入力すれば、リフトピンの高さ偏差の測定を開始する(S101)。作業者は多数の工程チャンバー26の中で測定の対象になる工程チャンバー26を選択する(S102)。ダミーウエハは搬送ロボット21aによって移動される(S103)。ダミーウエハは搬送ロボット21aによって選択された工程チャンバー26に投入される(S104)。搬送ロボット21aによってダミーウエハが工程チャンバー26の内部に投入される過程で位置測定センサー205はダミーウエハの中心位置である第1中心位置データを取得する(S105)。工程チャンバー26にダミーウエハが投入されれば、リフトピン320の上下移動動作をN回遂行する(S106)。リフトピン320の動作は制御部(図示せず)によって制御されることができる。リフトピン320の上下移動動作をN回遂行することによって、ウエハの移動がリフトピン320の高さ偏差のため発生したことであるか、或いは他の要因によることであるかを判断することができる。また、リフトピン320の上下移動動作をN回遂行することによって、ダミーウエハの中心位置移動が有効データに近く収束することができる。一実施形態において、N回はダミーウエハの位置移動が有効データに収束することができる適切な値として選択されることができる。
【0073】
リフトピン320の上下移動動作がN回遂行された後、搬送ロボット21aは工程チャンバー26からダミーウエハを搬出する(S107)。搬送ロボット21aによってダミーウエハが工程チャンバー26の内部に投入される過程で位置測定センサー205はダミーウエハの中心位置である第2中心位置データを取得する(S108)。
【0074】
上述した段階S103乃至S108を順次的にM回遂行することによって、第1中心位置データと、第2中心位置データをM回収集する(S109)。その後、ダミーウエハは装置から除去される(S110)。
【0075】
プロセッサ600はM回収集された第1中心位置データと、第2中心位置データから有効データを抽出する(S111)。一実施形態において、有効データは[数式2]を通じて測定されたウエハWの移動ベクトル
【数28】
に対する角度
【数29】

【数30】
の値が設定角度(例えば、2%の誤差適用の時、7.2°)内のデータとして抽出されることができる。仮に、導出された有効データの数が全体データ数で設定比率以上(例えば、80%以上)である場合、正常的な測定状態であると判断し、次の段階に進入する(S112)。一方、全体測定データの中で仮に有効データ数が全体データ数の設定比率以下である場合(例えば、80%未満)である場合、正常ではない測定状態であると判断し、測定エラーとして判定し、これをすぐ作業者に知らせることができる。
【0076】
プロセッサ600は有効データを利用して前記[数式3]を通じて最終的なウエハWの移動ベクトル
【数31】
を導出する(S113)。プロセッサ600は最終的なウエハWの移動ベクトル
【数32】
を利用して前記[数式4]乃至[数式7]と[表2]、[表3]を利用する段階を経て、リフトピンの高さ偏差を計算する(S114)。
【0077】
ウエハ処理設備1を制御する制御部(図示せず)は導出されたリフトピンの高さ偏差として、リフトピンの状態及び偏差比率を作業者にアラームで知らせるか、或いは作業者が確認可能なディスプレイにUIとして表示することができる(S115)。仮に、リフトピンの高さ差がメンテナンスを要するほど大きい場合、メンテナンスの必要性を作業者にアラームで知らせることができる。アラームはディスプレイに画面として警告を表示するか、又は音として提供されることができる。
【0078】
段階S102乃至段階S115が完了されれば、リフトピンの高さ偏差の測定が完了される(S116)。
【0079】
上述した例では工程チャンバー26が蝕刻工程を遂行する構造を有することと例として説明した。しかし、工程チャンバー26はリフトピンを利用してウエハWを支持部材220にローディングする構造を有する多様な種類の工程に適用される。例えば、工程チャンバー26は蒸着工程、蝕刻工程、測定工程、ベーク工程、洗浄工程、乾燥工程、露光工程、塗布工程、又は現像工程等のような工程を遂行するように構成されることができる。
【0080】
上述した例では3つのリフトピンが提供されることを例示として説明したが、4つのリフトピン、5つのリフトピン又はその以上が提供される場合でも本発明の概念を通じて数式を異なりすれば、リフトピンの高さ偏差を測定することができる。
【0081】
本発明の一実施形態において、一実施形態による基板処理方法を順次的に遂行するプログラムが格納された非一時的コンピュータ読出し可能媒体(non-transitory computer readable medium)が提供されることができる。
【0082】
非一時的コンピュータ読出し可能媒体とは、レジスター、キャッシュ、メモリ等のように短い循環の間にデータを格納する媒体ではなく、半永久的にデータを格納し、コンピュータによって読出し(reading)が可能な媒体を意味する。具体的には、上述した様々なアプリケーション又はプログラムはCD、DVD、ハードディスク、ブルーレイディスク、USB、メモリカード、ROM等のような非一時的読出し可能媒体に格納されて提供されることができる。
【0083】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むこととして解析されなければならない。
【符号の説明】
【0084】
26 工程チャンバー
202 出入口
205 位置測定センサー
220 支持ユニット
320 リフトピン
400 制御部
500 駆動部
600 プロセッサ
700 メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B