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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-01
(45)【発行日】2023-03-09
(54)【発明の名称】LEDアレイモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/50 20100101AFI20230302BHJP
   F21V 13/02 20060101ALI20230302BHJP
   F21Y 105/14 20160101ALN20230302BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230302BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20230302BHJP
【FI】
H01L33/50
F21V13/02 400
F21Y105:14
F21Y115:10
F21Y113:10
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022042185
(22)【出願日】2022-03-17
(62)【分割の表示】P 2019533608の分割
【原出願日】2017-12-13
(65)【公開番号】P2022091835
(43)【公開日】2022-06-21
【審査請求日】2022-04-15
(31)【優先権主張番号】62/437,454
(32)【優先日】2016-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17150666.0
(32)【優先日】2017-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517152128
【氏名又は名称】ルミレッズ ホールディング ベーフェー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】エンゲレン,ロブ,ジャック,ポール
(72)【発明者】
【氏名】コナイン,フランス,フベルト
(72)【発明者】
【氏名】シュラマ,チャールズ,アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】スッタッサール,エマヌエル,ニコラス,エルマヌス,ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】ファンサリ,エルノ
(72)【発明者】
【氏名】カッカール,ヴァルン,デヴ
(72)【発明者】
【氏名】ペッファー,ニコラ,ベッティーナ
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-524532(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/50
F21V 13/02
F21Y 105/14
F21Y 115/10
F21Y 113/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
発光ダイオード(LED)のアレイを有し、
前記アレイの各LEDは、第1の波長を有する一次光を生成するように構成され、前記アレイの各LEDは、蛍光体であって、前記蛍光体に当たる前記一次光の少なくとも一部を吸収し、前記吸収に応じて、前記第1の波長より長い波長を有する二次光を放射するように構成される蛍光体を含み、
前記アレイの各LEDは、前記一次光と前記二次光の組み合わせである放射光を放射するように構成され、
前記放射光は、前記二次光に対する前記一次光の強度の比に依存する相関色温度を有し、
前記LEDのアレイは、少なくとも前記LEDのいくつかのLEDが前記アレイからの前記放射光の一部をクロストーク光として隣接するLEDに向けるように構成され、
記LEDのアレイは、中央領域と、前記中央領域を囲む境界領域を含み
前記中央領域は、基準面に第1の混合光を放射するように構成され、前記第1の混合光は、前記中央領域のLEDによって生成された一次光の混合であり、前記第1の混合光は、第1の強度を有し、
前記境界領域は、前記基準面に第2の混合光を放射するように構成され、前記第2の混合光は、前記境界領域のLEDによって生成された一次光の混合であり、前記第2の混合光は、前記第1の強度と異なる第2の強度を有し、
前記LEDのアレイは、前記基準面に第3の混合光を放射するように構成され、前記第3の混合光は、前記アレイ内の全てのLEDによって生成された一次光の混合であり、前記第3の混合光は、実質的に所定の相関色温度を有する、
装置。
【請求項2】
前記LEDのアレイの第1のLEDについて、前記第1のLEDで受光されるクロストーク光の強度は、クロストーク光を前記第1のLEDに向ける前記アレイ内の前記LEDの数によって部分的に決定される、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記LEDのアレイの第1のLEDについて、前記第1のLEDで受光されるクロストーク光の強度は、クロストーク光を前記第1のLEDに向ける前記アレイ内の前記LEDの数に比例する、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記LEDのアレイは、チェッカーボードパターンで配置され
前記中央領域の各LEDは、前記LEDのアレイ内の隣接するLEDによって完全に囲まれ、
前記中央領域の反対側に面する前記境界領域外側のLEDは、前記LEDのアレイ内の隣接するLEDによって部分的に囲まれる、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記中央領域の各LEDは、前記LEDのアレイ内の4つの直接隣接するLED及び4つの斜めに隣接するLEDによって囲まれ、
前記境界領域の各LEDは、前記LEDのアレイ内の4つよりも少ない直接隣接するLED又は4つよりも少ない斜めに隣接するLEDによって囲まれる、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記LEDのアレイは、前記基準面に略平行である第1の面内に延び、
前記アレイ内の各LEDは、前記第1の面に略平行に向けられた第1の放射面から及び前記第1の放射面に実質的に直角に向けられた少なくとも1つの第2の放射面から光を放射するように構成され、
前記アレイ内の前記LEDは、LEDの前記少なくとも1つの第2の放射面が、前記アレイ内の少なくとも別のLEDの第2の放射面からの光を受けるよう位置決めされるように、配置される、
請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記アレイの第1のLEDの第2の放射面から放射される光は、前記アレイの第2のLEDの蛍光体と相互作用するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記アレイの第1のLEDの第2の放射面から放射される光は、前記アレイの第2のLEDによって吸収されるように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の強度は、前記第1の混合光の相関色温度に関連し、前記第2の強度は、前記第2の混合光の相関色温度に関連する、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
装置であって、
発光ダイオード(LED)のアレイであって、光を放射し、放射された前記光の一部をクロストーク光として前記アレイ内の隣接するLEDに向けるように構成される、LEDのアレイを有し、
前記アレイ内の前記LEDは、中央のLEDのグループと境界のLEDのグループとの間に分散され、
前記中央のLEDのグループ内の各LEDは、前記LEDのアレイの4つの直接隣接するLED及び4つの斜めに隣接するLEDによって囲まれ、
前記境界のLEDのグループ内の各LEDは、前記LEDのアレイ内の4つよりも少ない直接隣接するLED又は4つよりも少ない斜めに隣接するLEDによって囲まれ、
前記LEDのアレイは、全てのLEDによって生成された一次光を含む前記アレイの全てのLEDから混合光を放射し、前記混合光を基準面に分配するように構成され、
前記混合光は、実質的に所定の相関色温度を有し、
前記実質的に所定の相関色温度は、前記境界のLEDのグループからの一次光強度及び前記中央のLEDのグループからの一次光強度に依存し、
前記境界のLEDのグループからの前記一次光強度は、前記中央のLEDのグループからの前記一次光強度より大きい、
装置。
【請求項11】
前記LEDのアレイは、前記基準面に略平行である第1の面内に延び、
前記アレイ内の各LEDは、前記第1の面に略平行に向けられた第1の放射面から及び前記第1の放射面に実質的に直角に向けられた少なくとも1つの第2の放射面から光を放射するように構成され、
前記LEDは、前記アレイ内のLEDの前記少なくとも1つの第2の放射面が、前記アレイ内の別のLEDの第2の放射面からの光を受けるよう位置決めされるように、配置される、
請求項10に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード(LED)アレイモジュールに関する。本発明はさらに、1つ又は複数のLEDアレイモジュールを有する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の眼は、光源によって提供される光分布または照明パターンの変動に関して非常に敏感である。従って、照明モジュールによって提供される光分布の相関色温度の均一性は重要な品質判定基準である。特に、発光ダイオード(LED)構造のような多数の発光素子を有する照明モジュールは、照明モジュールによって照明される空間の規定されたセクタにおける色、特に相関色温度の均一な分布を可能にするために、これらのLED構造の注意深い選択を必要とする。
【0003】
特許文献1は、少なくとも1つの第1の放射源を含む無影灯を開示し、これは、局所的に異なる、特に、作業領域に対して直角に延在する平面で、半径方向外側に減少する色温度分布を持つ光を生成するのに適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許出願公開第2012/0106145号
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、色の、特に相関色温度の改善された分布を持つ発光ダイオード(LED)アレイモジュールを提供することである。
【0006】
本発明は、独立請求項に記載されている。従属請求項は、好ましい態様を含む。
【0007】
第1の態様によれば、発光ダイオード(LED)アレイモジュールが提供される。LEDアレイモジュールは、複数の発光ダイオード構造を有する。発光ダイオード構造は、発光ダイオードアレイモジュールの動作中に、発光ダイオード構造間に光クロストークが存在するように配置される。複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも第1の発光ダイオード構造は、第1の色または光束によって特徴付けられる。複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも第2の発光ダイオード構造は、第1の色とは異なる第2の色によって特徴付けられる。複数の発光ダイオード構造の少なくとも第2の発光ダイオード構造は、代替的に、または加えて、第1の光束とは異なる第2の光束によって特徴付けられ得る。第1の色または第1の光束、第2の色または第2の光束および発光ダイオード間の光クロストークは、発光ダイオードアレイモジュールの光軸に垂直な基準面において予め定められた光分布および好ましくは予め定められた色分布を提供するように構成される。基準面は、発光ダイオードアレイモジュールに対して規定された距離に配置される。
【0008】
LED構造のうちの1つの色は、好ましくは、色温度、相関色温度などによって特徴付けられ得る。特に、相関色温度は、白色光を発するLEDモジュールを特徴付けるために好ましい場合がある。
【0009】
古典的な高出力LED構造は、単純な面発光光源である。しかし、これらの構造は、時間が経つにつれて小さくなってきており、これは主にコスト主導である。さらなるコストダウンを可能にする特徴の1つは、5面発光(5-sided
emission)である。従来のLED構造が上部からしか発光しないのに対して、5面エミッタは側面からも発光する。
【0010】
このような新規なエミッタは、コスト面での利点があるが、設計の柔軟性においても利点を有する。例えば、これらのエミッタの最密アレイ(close-packed
array)を想像して、非常に高密度の高光束エミッタアレイ(high-flux
emitter array)を達成することができる。
【0011】
5面発光のため、エミッタの側面を出る光は、隣接するLEDに入る妥当な機会を有する。隣接するものに入る光は隣接するLEDと相互作用し、これは、色の変化および/または光束の変化をもたらすことができる。このような変化は、第2のLED構造における蛍光体の相互作用および/または第2のLED構造における光の吸収によって生じ得る。
【0012】
従って、アレイのエッジにおけるLED構造は、アレイの中央におけるLED構造よりも影響を受けにくい。
【0013】
これは以下をもたらし得る:
‐ 孤立して使用される場合、複数のLEDとは異なる総光束および平均色点を持つアレイ。
‐ アレイにわたって、光束および色は変化する。アレイにわたる色の変動は、それが不均一なスポット照明をもたらすことがあるので、望ましくない。
【0014】
上述のLEDアレイモジュールは、LEDアレイモジュール内の隣接するLED構造の影響を考慮することによって、色(光束)変動の問題を回避するかまたは少なくとも低減する。LED構造は、異なる(例えば、第1、第2、第3、第4などの)色または相関色温度、およびオプションで第1、第2、第3、第4の光束によって特徴付けられ、これらは、予め定められた色点およびオプションで光束分布を提供するようにLED構造間の相互作用を考慮した方法で組み合わされる。予め定められた相関色温度分布は、例えば、均質または均一の相関色温度分布であり得るまたは不均一色点分布であり得る(例えば、LEDアレイモジュールによって提供される光分布の境界における暖白相関色温度および中心における冷白相関色温度)。
【0015】
LED構造および/または光束の相関色温度(correlated colors or color
temperature)は、異なるLED構造のビニング(binning)に基づいて選択することができる。これは、例えば、異なる相関色温度および/または光束を持つLED構造が組み合わされることを意味し、相関色温度および/または光束の差は、LED構造の製造プロセスにおける変動によって引き起こされる。あるいは、異なる半導体層(例えば活性層の組成)および/または異なる光変換構造を持つLED構造が、LEDアレイモジュールの予め定められた色および特に相関色温度および/または光束の分布を可能にすることができるように、組み合わされ得る。
【0016】
LED構造の第1、第2、第3などの色または相関色温度および/または光束は、隣接するLED構造と相互作用することなく孤立したLED構造の色または相関色温度を指す。
【0017】
複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも第1の発光ダイオード構造は、第1の光束によってさらに特徴付けられ得る。複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも第3の発光ダイオード構造は、第3の光束によって特徴付けられ得る。第1の光束、第3の光束、および発光ダイオード間の光クロストークは、基準面において予め定められた光分布を提供するように構成され得る。第3のLED構造は、第2のLED構造と同じでも異なるLED構造でもよい。第3のLED構造は、第1および/または第2の色または相関色温度とは異なる第3の色または相関色温度をさらに特徴とし得る。
【0018】
予め定められた光分布は、予め定められた色点温度分布を有し得る。第1の相関色温度および第2の相関色温度は、予め定められた色点温度分布の均一性が増大するように、発光ダイオード構造間の光クロストークを少なくとも部分的に補償するように構成され得る。
【0019】
LED構造間の光クロストークは、隣接するLED構造の相関色温度の意図しないシフトを引き起こし得る。この意図しないシフトは、異なる相関色温度を有する2個、3個、4個以上のLED構造を提供することによって補償され得る。
【0020】
発光ダイオード構造は、一次光および二次光を放射するように構成され得る。一次光は、第1の波長範囲の第1の中心波長によって特徴付けられる。二次光は、第2の波長範囲の第2の中心波長によって特徴付けられる。第2の波長範囲は、第1の波長範囲よりも長い波長範囲にある。少なくとも第1の相関色温度および少なくとも第2の相関色温度は、発光ダイオード構造が、発光ダイオード構造を取り囲む(encompassing)1つまたは複数の発光ダイオード構造から一次光を受光する確率に基づいて決定される。
【0021】
確率は、発光ダイオード構造を取り囲む発光ダイオード構造の数に基づいて決定され得る。
【0022】
確率は、代替的にまたは追加で、発光ダイオード構造を取り囲む発光ダイオード構造と発光ダイオード構造との間の距離に基づいて決定され得る。
【0023】
確率は、代替的にまたは追加で、発光ダイオード構造に対する発光ダイオード構造を取り囲む発光ダイオード構造の相対位置に基づいて決定され得る。
【0024】
光、特に一次光または二次光を受光する確率は、一般的に、各単一のLED構造の照明パターンおよびLEDアレイモジュール内のLED構造の幾何学的配置によって決定される。LEDアレイモジュール内のLED構造の対称性、隣接するLED構造間の共通境界の長さを変化させることは、例えば、一次光が隣接する(取り囲む)LED構造の光変換構造によって受光される確率に影響する。さらに、LED構造の配置は、隣接するLED構造から受光した一次光の変換後に放射され得る二次光の放射に影響し得る。加えて、特にLEDアレイモジュールの境界に光学構造が存在してもよく、これは、例えば、境界においてLED構造によって放射された一次光を反射して発光するLED構造または発光するLED構造の隣接するLED構造に戻るように配置されてもよい。光学構造又は光学構造(複数)は、特に、隣接するLEDをほぼ模倣するように配置され得る。この場合、光学構造は、例えば、LED構造によって放射される一次光が、光学構造の位置に1つまたは複数のLED構造があると発光するLED構造および隣接するLED構造に見えるように、反射される効果を有し得る。光学構造または光学構造(複数)は、LEDアレイモジュールの境界におけるLED構造の一種の像を提供する。
【0025】
発光構造によって取り囲まれる発光ダイオード構造の相関色温度は、取り囲む発光ダイオード構造から一次光を受光する確率が高いほど高くなり得る。
【0026】
例えば、光変換構造(例えば、蛍光体層)によってLED構造から一次光を受光する確率およびこの一次光を二次光に変換する確率は、それぞれのLED構造の光変換構造によって放射される追加の二次光の量を決定する。従って、取り囲むLED構造から受光した一次光に基づいて、追加の二次光を放射する高い確率でLED構造の相関色温度を高い相関色温度にシフトさせることが必要であり得る。高い相関色温度は、他のLED構造によって取り囲まれるLED構造によって放射される一次光と二次光との間の比が、(すべての隣接するLED構造間のクロストークを考慮して)取り囲むLED構造によって放射される一次光と二次光の比と本質的に同じであるように選択され得る。
【0027】
予め定められた相関色温度分布は、光軸から定められた距離内で平坦であり得る。LED構造の第1、第2、第3、第4またはそれ以上の異なる相関色温度は、LEDアレイ構造によって提供される照明パターンの均一な相関色温度のセクタを拡張するために使用され得る。この場合、予め定められた相関色温度分布は、光軸の周囲の基準面において平坦であり得る。アレイの境界におけるLED構造の異なる(より低い)相関色温度は、予め定められた相関色温度分布が平坦である基準面内の光軸からの距離を延長し得る。
【0028】
発光ダイオードアレイモジュールは、規則的なパターンに配置された多数の発光ダイオード構造を有し得る。発光ダイオード構造の規則的なパターンは、中央領域および境界領域を有する。境界領域に含まれる発光ダイオード構造の相関色温度は、中央領域に含まれる発光ダイオード構造によって提供される相関色温度分布に従って、光クロストークを少なくとも部分的に補償するように構成される。
【0029】
LEDアレイモジュールの発光構造は、例えば、異なる発光特性を有するサブアレイによって特徴付けられ得る。中央領域におけるLEDアレイモジュールの相関色温度は、例えば、LED構造の異なるサブアレイによって提供される強度によって決定され得る。LEDアレイモジュールの境界領域に含まれるLED構造は、上述したように取り囲むLED構造の幾何学的配置によって生じる光クロストークの変化によって生じる相関色温度の変化を補償するために、中央領域と比較してそれぞれのサブアレイの異なる相関色温度によって特徴付けられる。
【0030】
さらなる態様によれば、照明装置が提供される。照明装置は、上述のような1個、2個、3個以上の発光ダイオードアレイモジュールを有する。照明装置は、少なくとも1つの発光ダイオードアレイモジュールによって放射される光を分配するように構成された少なくとも1つの光学装置をさらに有する。光学装置は、単一のレンズ、またはレンズ、アパーチャなどの複雑な配置であり得る。
【0031】
さらなる態様によれば、複数の発光ダイオード構造を有する発光ダイオードアレイモジュールを用いて均一な色点分布で光を放射する方法が提供される。方法は、以下のステップを含む:
少なくとも第2の発光ダイオード構造との光クロストークが存在するように、複数の発光ダイオード構造の少なくとも第1の発光ダイオード構造による第1の相関色温度の光を放射するステップ、
少なくとも前記第1の発光ダイオード構造との光クロストークが存在するように、複数の発光ダイオード構造の少なくとも第2の発光ダイオード構造による、第1の相関色温度とは異なる第2の相関色温度の光を放射するステップであって、第1の相関色温度および第2の相関色温度は、発光ダイオード構造間の光クロストークを少なくとも部分的に補償するよう構成され、その結果、発光ダイオードアレイモジュールの光軸に垂直な基準面における予め定められた相関色温度分布の均一性が増大する、第2の相関色温度の光を放射するステップ。
【0032】
請求項1-10のいずれか1項の発光ダイオードアレイモジュールおよび請求項11の方法は、特に従属請求項で規定されるような、類似のおよび/または同一の実施形態を有することを理解されたい。
【0033】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項のそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせであることができるも理解されたい。
【0034】
さらなる有利な実施形態は、以下に定義される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本発明のこれらの態様および他の態様は、以下に記載される実施形態から明らになるであろうとともに、それらを参照して説明される。
【0036】
次に、添付の図面を参照して、実施形態に基づいて、例として本発明を説明する。
【0037】
図1】発光ダイオード構造の主要な概略図を示す。
図2】発光ダイオードアレイの主要な概略図を示す
図3】LEDアレイモジュールの第1の実施形態の主要な概略図を示す
図4】LEDアレイモジュールの第2の実施形態の主要な概略図を示す。
図5】LEDアレイモジュールの第3の実施形態の主要な概略図を示す。
図6】LEDアレイモジュールの第4の実施形態の断面の主要な概略図を示す
図7】予め定められた相関色温度分布の第1の実施形態を示す。
【0038】
図において、同様の数字は、全体を通して同様の物体を指す。図中の物体は、必ずしもスケールに合わせて描かれているわけではない。
【発明を実施するための形態】
【0039】
次に、本発明の種々の実施形態を、図を用いて説明する。
【0040】
図1は、発光ダイオード(LED)構造10の断面の主要な概略図を示す。LED構造10は、nコンタクト(n-contact)5によって電気的に接触させることができるn層(n-layer)3を有する。n層3の後に活性層4が続く。活性層4は、活性層(例えば、AlInGaN)の組成によって決定される波長の光を放射するように構成された量子井戸構造を有し得る。活性層4は、n層3とp層(p-layer)7との間に埋め込まれるかまたはサンドイッチされる。p層7は、pコンタクト9によって電気的に接触させることができる。n層3、活性層4、p層7、nコンタクト5およびpコンタクト9の配置は、LEDダイを構成する。図示されていないさらなる支持層が存在し得る。活性層4に取り付けられたn層3の表面とは反対にあるn層3の上面に光変換構造1が取り付けられている。n層3の上面は、LEDダイの発光面である。光変換構造1は、セリウムドープ蛍光体ガーネット(YAG:Ce)のような蛍光体を含み得る。光変換構造1は、活性層4によって放射された一次光11(例えば、青色光)を、一次光11より長い波長によって特徴付けられる二次光12(例えば、黄色光)に変換するように構成される。一次光11の予め定められた部分は、LED構造が一次光11と二次光12の混合光(白色光)を放射するように変換されることなく、光変換構造1を通過する。LED構造10は、光の少なくとも大部分を光変換構造1の上面および側面を介して放射するように構成され、上面は、n層3に取り付けられた光変換構造1の表面とは反対にある。図1に示される断面に垂直な矩形または正方形断面をもつLED構造10は、従って、5つの発光面を有する。
【0041】
代替的には、蛍光体材料を含む一種の蓋が、LED構造10の異なる側面によって一次光と二次光の混合光が放射されるように、LED構造10のLEDダイの周りに配置されてもよい。さらに、LED構造10は、光を、LED構造10の発光の直接方向における半球の実質的に全ての方向に放射するように構成された透明な配光構造内に埋め込まれてもよい。
【0042】
図2は、発光ダイオードアレイ30の断面の主要な概略図を示す。発光ダイオードアレイ30は、サブマウント20に取り付けられた多数のLED構造10(3つが断面に示されている)を有する。サブマウント20は、LED構造10がマウントされるサブマウントチップ21と、それを用いてLED構造10のnコンタクトおよびpコンタクト(図示せず)を電気的に接続することができる電気接点パッド23とを有する。LED構造10は、一次(青色)光11および二次(黄色)光12を放射する。左右のLED構造10によって放射される一次光11の一部は、中央のLED構造10の光変換構造1に当たり得る。従って、中央のLED構造10は、左右のLED構造10よりも隣接する(または取り囲む)LED構造10からより多くの一次光11を受光する。従って、中央のLED構造10の光変換構造1から放射される二次光の相対的割合が増加する。従って、中央のLED構造10の相関色温度は、すべてのLED構造10が単一の構成で、例えば同じ相関色温度の白色光を放射するように構成されている限り、左側および右側のLED構造の相関色温度よりも低いように見える。中央のLED構造10は、左側および右側のLED構造10より多くの二次光を追加的に受光するため、同じことがLED構造10によって放射される全光束にも当てはまる。
【0043】
図3は、LEDアレイモジュール30の第1の実施形態の上面視の主要な概略図を示す。LEDアレイモジュール30は、図2に関して説明したのと同じ方法で、軸に沿って(リニアアレイに)配置された3つのLED構造10a、10bを有する。LED構造10aは、2つのLED構造10bの間に配置される。中央のLED構造10aは、第1の相関色温度と比較して、より低い第2の相関色温度を持つ白色光を放射する2つの隣接するLED構造10bによって放射される一次光によって引き起こされる色シフトを補償するために、より高い第1の相関色温度を持つ白色光を放射する。第2の相関色温度は、中央のLED構造10aの光変換構造1によって受光された一次光によって引き起こされる追加の変換された二次光12(図2参照)の量が本質的に補償されるように選択される。従って、発光モジュール30の相関色温度分布は、リニアアレイの軸に沿ってより均質または均一である。第1および第2の相関色温度の選択は、完全な補償が不可能なように、幾何学的境界条件によって決定されることは明らかである。隣接するLED構造10間の光クロストークによって引き起こされる光束の変動を補償するために、同じ原理が使用され得る。LEDアレイモジュール30の光束の均一性を改善するために、左右のLED構造10bの光束は、例えば、中央のLED構造10aの光束よりも高くすることができる。
【0044】
図4は、LEDアレイモジュール30の第2の実施形態の上面視の主要な概略図を示す。LEDアレイモジュール30は、LED構造10a、10b、10c、10dの対称配置を有する。LEDアレイモジュール30は、両方ともLEDアレイモジュール30の中心点を横切る2つの対称軸を有する。この場合、第1の対称軸に関する対称性は、第2の対称軸に関する対称性とは異なる。LED構造10a、10b、10c、10dは、第1の相関色温度を持つ4個のLED構造10aがLEDアレイモジュール30の中央に配置されるように配置される。4つのLED構造10aは、10個のLED構造10b、10c、10dによって取り囲まれる。LED構造10b、10c、10dの相関色温度は、隣接するLED構造10a、10b、10c、10dに対する相対位置、隣接するLED構造10a、10b、10c、10dの数、および隣接するLED構造10a、10b、10c、10d間の距離(距離は、例えば、異なる方向で異なってもよい)に基づいて選択される。LEDアレイ30内のLED構造10a、10b、10c、10dの配置の幾何学的形状は、隣接するLED構造10a、10b、10c、10dから一次光を受光する確率を決定する。距離が近いほど、より多くの隣接するLED構造10a、10b、10c、10dが、それぞれのLED構造10a、10b、10c、10dを取り囲むほど、隣接するLED構造10a、10b、10c、10dから一次光を受光する確率が高くなる。従って、中央の4個のLED構造10aの相関色温度が最も高い。4個のLED構造10aのそれぞれが7個の他のLED構造10a、10b、10c、10dによって取り囲まれるので、LEDアレイモジュール30にわたって本質的に均一な相関色温度分布を提供することが意図される。LED構造10bの第2の相関色温度は、中心におけるLED構造10aの相関色温度よりも低いが、4個のLED構造10a、10c、10dはLED構造10bを、LED構造の3つの側面が、取り囲むるLED構造10a、10c、10dの側面と重なるように、取り囲むので、LED構造10c、10bの相関色温度よりも高い。LED構造10dは、LED構造10bよりも低い相関色温度を有するが、LEDアレイモジュール30の最も低い相関色温度によって特徴付けられるLED構造10cよりも高い相関色温度にある。
【0045】
図5は、LEDアレイモジュール30の第3の実施形態の上面視の主要な概略図を示す。LEDアレイモジュール30は、この場合、2つのLED構造のサブアレイを有し、これらはチェッカーボードパターンで配置される。第1のサブアレイのLED構造17(明るい正方形)は、第1の特性の光を放射するように構成される。第2のサブアレイのLED構造(暗い正方形)は、第2の特性の光を放射するように構成される。各サブアレイ17、18は、他のサブアレイから独立して制御されることができる。第1のサブアレイのLED構造17は、例えば、第1の色(例えば、青色)の光を放射するように構成され得る。第2のサブアレイのLED構造18は、例えば、第2の色(例えば、黄色)の光を放射するように構成され得る。従って、LEDアレイモジュール30によって放射される光の色は、2つのサブアレイによって提供される相対強度によって制御することができる。図2、3および4に関して論じられた一般的な問題は、同じままである。LEDアレイモジュール30は、中央領域16を有し、中央領域16のLED構造17、18は、それぞれ、同じ数および種類のLED構造17、18によって取り囲まれている。LEDアレイモジュール30は、さらに、境界領域15を有し、この境界領域では、取り囲むLED構造17、18の数は、境界領域15内の位置に依存する。したがって、境界領域15のLED構造17、18の色は、LED構造17、18間の異なる光クロストークを補償するために、対応する中央領域16のLED構造17、18の色とは異なる。境界領域15のLED構造17、18の色は、各LED構造17、18を取り囲むLED構造17、18の数に本質的に依存する。従って、同じ色及び相関色温度の光を放射するように見えるLEDアレイモジュール30の面積が増加する。中央領域16および境界領域15のLED構造17、18の識別を簡単にするために、境界領域15および中央領域16は、図5において小さなギャップによって分離される。実際のLEDアレイモジュール30にはこのようなギャップはない。
【0046】
図6は、LEDアレイモジュール30の第4の実施形態の断面の主要な概略図を示す。LEDアレイモジュールは、5×6個のLED構造10のアレイを有する。断面は、規則的な正方形パターンで配列されたLED構造10の5つの列のうちの3番目における6個のLED構造10を示す。LED構造10は、図2に関して論じたように、サブマウントチップ21および電気接点パッド23を有するサブマウント20に取り付けられる。LEDアレイモジュール30は、5×6個のLED構造10の中央に配置された光軸50を有する。LED構造10の各々は、図2に関して論じたように、一次光11および二次光12を含む混合光13を放射する。混合光13は、例えば、LEDモジュール30に含まれるLED構造10の効果(impact)を検出するために、好ましくは5mmから10mmの間の距離に配置され得る基準面40でオーバーラップする。LEDアレイモジュール30の中央領域のLED構造10の相関色温度は、LEDアレイモジュール30の境界領域のLED構造10の相関色温度よりも高い。LEDアレイモジュール30の4つのコーナーにおけるLED構造10は、これらのLED構造10が最も低い数の取り囲むするLED構造10によって取り囲まれるので、最も低い相関色温度によって特徴付けられる。
【0047】
図7は、基準面40の軸に沿った図6に示すLEDアレイモジュール30の予め定められた相関色温度分布65を示す。軸は、光軸50と交差し、図6に示されるLED構造10によって画定される線に沿って配置される。横座標61は、基準面40における光軸50までの距離を示し、縦座標62は、基準面40における軸に沿った相関色温度を示す。予め定められた相関色温度分布65は、基準面40内の光軸50の周りの予め定められた範囲内で、本質的に一定または平坦である。基準面40内の予め定められた範囲は、各LED構造10によって提供される照明パターン、LEDアレイモジュール30内のLED構造10の幾何学的方向、およびLEDアレイモジュール30の境界領域内のLED構造10の異なる相関色温度による光クロストークの補償によって決定される。
【0048】
本開示は、LED構造10の色を記述するために相関色温度を主に説明するが、本発明は、黒体放射体の色に限定されない。当業者は、本発明がフルカラースペースにおける色補償に有効であることを理解するであろう。典型的には、本開示において言及される色は、蛍光体ロードライン(phosphor load line(s))(複数可)に沿っている、即ち、対応するLED構造10の光変換構造1における蛍光体の濃度を変化させることによって作り出すことができる色である。
【0049】
本発明は、図面および前述の説明において詳細に図示および説明されているが、かかる図示および説明は、説明的または例示的とみなされるべきであり、限定的ではない。
【0050】
本開示を読むことにより、他の修正形態が当業者には明らかであろう。このような修正形態は、当技術分野で既知であり、本明細書に既に記載の特徴の代わりに、またはそれに加えて使用することができる他の特徴を含むことができる。
【0051】
開示された実施形態に対する変形形態は、図面、開示、および添付の特許請求の範囲の研究から、当業者によって理解され、実施され得る。請求項において、「有する、含む」という語は、他の要素又は工程を排除せず、また、不定物品「1つの(“a”又は“an”)」は、複数の要素又は工程を排除しない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に利用することができないことを示しているものではない。
【0052】
請求項中の参照符号は、その範囲を限定するものと解釈してはならない。
【0053】
次の付記を記す。
(付記1) 複数の発光ダイオード構造を有する発光ダイオードアレイモジュールであって、前記発光ダイオード構造は、前記発光ダイオードアレイモジュールの動作中に、前記発光ダイオード構造間に光クロストークが存在するように配置され、前記複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも第1の発光ダイオード構造は、第1の色によって特徴付けられ、前記複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも第2の発光ダイオード構造は、前記第1の色とは異なる第2の色によって特徴付けられ、前記第1の色、前記第2の色および前記発光ダイオード構造間の前記光クロストークは、前記発光ダイオードアレイモジュールの光軸に垂直な基準面において予め定められた光分布を提供するように構成され、前記第1の色は第1の相関色温度であり、前記第2の色は第2の相関色温度であり、前記予め定められた光分布は、予め定められた相関色温度分布であり、前記第1の相関色温度および前記第2の相関色温度は、予め定められた色点温度分布の均一性が増大するように、前記発光ダイオード構造間の前記光クロストークを少なくとも部分的に補償するように構成される、
発光ダイオードアレイモジュール。
(付記2) 前記複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも前記第1の発光ダイオード構造は、第1の光束によって特徴付けられ、前記複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも第3の発光ダイオード構造は、第3の光束によって特徴付けられ、前記第1の光束、前記第3の光束、および前記発光ダイオード構造間の前記光クロストークは、前記基準面において前記予め定められた光分布を提供するように構成される、
付記1に記載の発光ダイオードアレイモジュール。
(付記3) 前記発光ダイオード構造は、一次光および二次光を放射するように構成され、前記一次光は、第1の波長範囲の第1の中心波長によって特徴付けられ、前記二次光は、第2の波長範囲の第2の中心波長によって特徴付けられ、前記第2の波長範囲は、前記第1の波長範囲よりも長い波長範囲にあり、少なくとも前記第1の相関色温度および少なくとも前記第2の相関色温度は、発光ダイオード構造が、前記発光ダイオード構造を取り囲む1つまたは複数の発光ダイオード構造から前記一次光を受光する確率に基づいて決定される、
付記1又は2に記載の発光ダイオードアレイモジュール。
(付記4) 前記確率は、前記発光ダイオード構造を取り囲む発光ダイオード構造の数に基づいて決定される、
付記3に記載の発光ダイオードアレイモジュール。
(付記5) 前記確率は、前記発光ダイオード構造を取り囲む発光ダイオード構造と前記発光ダイオード構造との間の距離に基づいて決定される、
付記3又は4に記載の発光ダイオードアレイモジュール。
(付記6) 前記確率は、前記発光ダイオード構造に対する前記発光ダイオード構造を取り囲む発光ダイオード構造の相対位置に基づいて決定される、
付記3、4又は5に記載の発光ダイオードアレイモジュール。
(付記7) 前記発光ダイオード構造によって取り囲まれる発光ダイオード構造の相関色温度は、前記の取り囲む発光ダイオード構造から前記一次光を受光する確率が高いほど高い、
付記3、4、5又は6に記載の発光ダイオードアレイモジュール。
(付記8) 前記予め定められた相関色温度分布は、前記光軸から定められた距離内で平坦である、
付記2乃至7のいずれか1項に記載の発光ダイオードアレイモジュール。
(付記9) 前記発光ダイオードアレイモジュールは、規則的なパターンに配置された多数の発光ダイオード構造を有し、前記発光ダイオード構造の前記規則的なパターンは、中央領域および境界領域を有し、前記境界領域に含まれる前記発光ダイオード構造の相関色温度は、前記中央領域に含まれる前記発光ダイオード構造によって提供される相関色温度分布に従って、前記光クロストークを少なくとも部分的に補償するように構成される、
付記1又は2に記載の発光ダイオードアレイモジュール。
(付記10) 少なくとも1つの付記1乃至9のいずれか1項に記載の発光ダイオードアレイモジュールを有する照明装置であって、前記の少なくとも1つの発光ダイオードアレイモジュールによって放射される光を分配するように構成された少なくとも1つの光学装置を有する、
照明装置。
(付記11) 複数の発光ダイオード構造を有する発光ダイオードアレイモジュールを用いて均一な色点分布で光を放射する方法であって:
少なくとも第2の発光ダイオード構造との光クロストークが存在するように、前記複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも第1の発光ダイオード構造により、第1の相関色温度の光を放射するステップと、
少なくとも前記第1の発光ダイオード構造との光クロストークが存在するように、前記複数の発光ダイオード構造のうちの少なくとも第2の発光ダイオード構造により、前記第1の相関色温度とは異なる第2の相関色温度の光を放射するステップであって、前記第1の相関色温度および前記第2の相関色温度は、前記発光ダイオードアレイモジュールの光軸に垂直な基準面における予め定められた相関色温度分布の均一性が増大するように、前記発光ダイオード構造間の前記光クロストークを少なくとも部分的に補償するよう構成される、第2の相関色温度の光を放射するステップ、
を含む、
方法。
【符号の説明】
【0054】
1 光変換構造
3 n層
4 活性層
5 nコンタクト
7 p層
9 pコンタクト
10 発光ダイオード構造
10a 第1の相関色温度を持つLED構造
10b 第2の相関色温度を持つLED構造
10c 第3の相関色温度を持つLED構造
10d 第4の相関色温度を持つLED構造
11 一次光
12 二次光
13 混合光
15 境界領域の発光ダイオード構造
16 中央領域の発光ダイオード構造
17 第1のサブアレイのLED構造
18 第2のサブアレイのLED構造
20 サブマウント
21 サブマウントチップ
23 電気接点パッド
30 発光ダイオード(LED)アレイモジュール
40 基準面
50 光軸
61 基準面内の光軸までの距離
62 基準面内の相関色温度
65 基準面内の相関色温度分布
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7