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  • 特許-閉断面骨組キール構造及びその取付方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-02
(45)【発行日】2023-03-10
(54)【発明の名称】閉断面骨組キール構造及びその取付方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/58 20060101AFI20230303BHJP
【FI】
E04B1/58 508H
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021139509
(22)【出願日】2021-08-30
(65)【公開番号】P2022082498
(43)【公開日】2022-06-02
【審査請求日】2021-10-10
(31)【優先権主張番号】202011315942.0
(32)【優先日】2020-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521263629
【氏名又は名称】温嶺市智営電子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100195970
【弁理士】
【氏名又は名称】本夛 伸介
(72)【発明者】
【氏名】張云生
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】特表平04-505498(JP,A)
【文献】実開昭52-120405(JP,U)
【文献】特開昭52-131621(JP,A)
【文献】中国実用新案第202689268(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/58
E04B 1/18
F16B 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨組構造であって、
閉断面矩形管構造のスタッドと横梁とを含み、前記スタッドの側壁には、複数の挿入穴が設けらて、
前記横梁の端部内には、接続台が固定さて、
前記接続台には、前記横梁の長手方向に沿って設けられるピンスリーブが複数設けらて、
前記ピンスリーブ内には、挿入ピンが可動に設けらて、
前記ピンスリーブは、内端が閉鎖さて、
前記ピンスリーブ内には、両端がそれぞれ前記挿入ピンの内端と前記ピンスリーブの内端と当接する復位ばねが設けらて、
前記挿入ピンの外端に近づく棒壁には、深度方向が前記挿入ピンの長手方向と直交する係止溝が形成さて、
前記係止溝内には、係止ブロックが可動に設けらて、
前記係止ブロックの内端と前記係止溝の底部との間は、第一圧縮ばねにより接続さて、
前記係止ブロックにおいて前記係止溝から延びだした部分は、傾斜構造をなし、
前記係止ブロックの外端端面は、前記挿入ピンの外端へ傾斜する斜面状をなし、
前記挿入ピンの棒壁には、位置規制溝が形成さて、
前記位置規制溝は、前記挿入ピンの長手方向に沿って形成される開き溝構造をなし、
前記位置規制溝の内端溝壁は、斜面構造をなし、
前記位置規制溝の溝口の長さは、溝底の長さより大きく、前記接続台における中心位置には、前記横梁の長手方向に沿って設けられる円筒状の調節スリーブが設けらて、
前記調節スリーブ内には、調節ブロックが可動に設けらて、
前記調節ブロックの外壁には、複数の調節溝が形成さて、
前記調節溝は、前記調節ブロックの円周方向に形成される弧状開き溝構造をなし、
前記調節溝の前端から後端までの溝の深さが徐々に小さくなり、
前記調節スリーブと複数の前記ピンスリーブとの間は、それぞれ調節管により接続さて、
前記調節管の長手方向は、前記横梁の長手方向と直交して設けらて、
前記調節管の両端は、前記調節スリーブと前記ピンスリーブとに連通状に接続して設けらて、
前記調節管内には、調節棒が可動に設けらて、
前記調節管の内壁には、摺動溝が形成さて、
前記調節棒の棒壁には、前記摺動溝内に摺動可能に位置する摺動ブロックが設けらて、
前記調節棒には、両端がそれぞれ前記摺動溝の外端と前記摺動ブロックと当接して設けられる第二圧縮ばねが外装さて、
前記調節棒の内端と外端は、前記第二圧縮ばねが前記摺動ブロックを押すため、それぞれ前記調節溝の溝底と前記位置規制溝の内側溝壁に当接して設けられ、
前記横梁の端部は、前記スタッドの側壁に当接して設けられ、
ノブを回転させて前記調節ブロックを回転させ、前記調節棒の内端を前記調節溝の前端に移動させ、前記調節棒の外端を前記位置規制溝の内側溝壁において溝口に近接する位置に移動させ、前記横梁を前記スタッドの側壁に当接させ、前記復位ばねが前記挿入ピンを押し動かし、複数の前記挿入ピンが複数の前記挿入穴内に挿入され、前記係止ブロックが前記挿入穴の内側に挿入されて前記スタッドの側壁内面に当接し係止される、ロック式取付構造と、
前記ノブを反転させて前記調節ブロックを回転させ、前記調節棒の内端を前記調節溝の後端に移動させ、前記調節棒の外端を前記位置規制溝の内側溝壁において溝底に近接する位置に移動させ、前記横梁の端部を前記スタッドの側壁に当接させ、複数の前記挿入ピンが複数の前記挿入穴に挿入され、前記係止ブロックが前記挿入穴の外側に位置する、挿入接続による取付構造と、を選択的に構成できるようにし、
前記位置規制溝の内側溝壁において溝底に近接する位置は、平面構造をなし、かつ前記挿入ピンの長手方向と直交して設けられ、
前記調節溝は、中部の深さが両端の深さより小さく、前記調節溝は、両端から中部までの深さが徐々に小さくなり、
前記位置規制溝は、底部と内側溝壁との交差部位に深度を深めて収納溝が形成される、
ことを特徴とする骨組構造
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネル壁キール技術分野に関し、具体的には、閉断面骨組キール構造及びその取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パネル壁のキールは、スタッドと横梁とが接続して形成される。従来のキールは、開断面型剤を採用する。複層ガラスの仕様により、開断面型材では要求に満たしにくくなり、閉断面型材が幅広く応用されるようになったが、閉断面型材は通常スプリングボルトで挿入式接続される。例えば、中国出願201220312729.9には、パネル壁キールの新型接続構造に関するものが開示されており、横梁に設けられるスプリングボルトとスタッドに位置する位置決め穴との組み合わせにより挿入接続され、これで閉断面型材の横梁とスタッドの接続が実現される。挿入式接続を採用することで横梁を霊活かつ便利に取り外すことができるが、キールにおいてスタッドと固定されて高強度のキール骨組を形成しなければならない部位もあれば、メンテナンスを便利に行えるように横梁を霊活に取り外す事ができるようにしなければならない部位もある。挿入式接続だけではキール全体の接続需要に満たせず、改良する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】中国出願201220312729.9明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術における上記問題を解決するために、取付前にロック式取付を採用して徹底的固定を実現し、又は挿入式接続の取付方法を採用して取り外しを便利に行い、キールの異なる部位の接続需要に満たせることのできる閉断面骨組キール構造及びその取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
閉断面骨組キール構造であって、閉断面矩形管構造のスタッドと横梁とを含み、前記スタッドの側壁には、複数の挿入穴が設けられ、前記横梁の端部内には、接続台が固定され、前記接続台には、前記横梁の長手方向に沿って設けられるピンスリーブが複数設けられ、前記ピンスリーブ内には、挿入ピンが可動に設けられ、前記ピンスリーブは、内端が閉鎖され、前記ピンスリーブ内には、両端がそれぞれ前記挿入ピンの内端と前記ピンスリーブの内端と当接して設けられる復位ばねが設けられ、前記挿入ピンの外端に近づく棒壁には、深度方向が前記挿入ピンの長手方向に垂直する係止溝が形成され、前記係止溝内には、係止ブロックが可動に設けられ、前記係止ブロックの内端と前記係止溝の底部との間は、第一圧縮ばねにより接続され、前記係止ブロックにおいて前記係止溝から伸びだした部分は、傾斜構造をなし、前記係止ブロックの外端端面は、前記挿入ピンの外端へ傾斜する斜面状をなし、前記挿入ピンの棒壁には、位置規制溝が形成され、前記位置規制溝は、前記挿入ピンの長手方向に沿って形成される開き溝構造をなし、前記位置規制溝の内端溝壁は、斜面構造をなし、前記位置規制溝の溝口の長さは、溝底の長さより大きく、前記接続台における中心位置には、前記横梁の長手方向に沿って設けられる円筒状の調節スリーブが設けられ、前記調節スリーブ内には、調節ブロックが可動に設けられ、前記調節ブロックの外壁には、複数の調節溝が形成され、前記調節溝は、前記調節ブロックの円周方向に形成される弧状開き溝構造をなし、前記調節溝の前端から後端までの溝の深さが徐々に小さくなり、前記調節スリーブと複数の前記ピンスリーブとの間は、それぞれ調節管により接続され、前記調節管の長手方向は、前記横梁の長手方向に垂直して設けられ、前記調節管の両端は、前記調節スリーブと前記ピンスリーブとを通り抜けて設けられ、前記調節管内には、調節棒が可動に設けられ、前記調節管の内壁には、摺動溝が形成され、前記調節棒の棒壁には、前記摺動溝内に摺動可能に位置する摺動ブロックが設けられ、前記調節棒には、両端がそれぞれ前記摺動溝の外端と前記摺動ブロックと当接して設けられる第二圧縮ばねが外装され、前記調節棒の内端と外端は、前記第二圧縮ばねが前記摺動ブロックを押すため、それぞれ前記調節溝の溝底と前記位置規制溝の内側溝壁に当接して設けられる。
【0006】
前記横梁の端部は、前記スタッドの側壁に当接して設けられ、複数の前記挿入ピンは、前記復位ばねに押し動かされて複数の前記挿入穴内に挿入され、前記調節棒の外端が前記位置規制溝の内側溝壁において溝口に近接する位置に当接した時には、前記係止ブロックが前記挿入穴の外側に位置する。前記調節ブロックの外端に設けられる前記ノブは、回転又は翻転することで前記調節ブロックを回転させ、前記調節棒の内端を前記調節溝の前端又は後端に移動させ、前記調節棒の外端を前記位置規制溝の内側溝壁において溝口に近接する位置、又は前記位置規制溝の内側溝壁において溝底に近接する位置に移動させることができる。
【0007】
本発明のキール構造は、取付前に前記ノブを回転させて前記調節ブロックを回転させ、そして前記横梁の端部を前記スタッドの側壁に取り付けることにより、前記係止ブロックを前記挿入穴の内側に挿入して前記スタッドの内壁に当接させることができ、これでロック式取付として徹底的に固定できる。逆手に取付前に前記ノブを反転させて前記調節ブロックを回転させ、そして前記横梁の端部を前記スタッドの側壁に取り付ければ、前記係止ブロックを前記挿入穴の外側に位置させることができ、これで挿入式接続による取付として取り外しが便利にある。このため、取付前に前記ノブを回転させることにより取付方式を選び、ロック式取付を選ぶ場合、徹底的に固定でき、挿入式接続による取付を選ぶ場合、取り外しが便利になり、これでキールの異なる部位の接続需要に応じて接続方式を選ぶことができる。
【0008】
前記位置規制溝の内側溝壁において溝底に近接する位置は、平面構造をなし、かつ前記挿入ピンの長手方向と垂直して設けられる。
【0009】
したがって、ノブを反転させれば調節棒の安定状態を維持でき、復位ばねの多すぎる力で調節棒が移動してしまうことが回避される。
【0010】
前記調節溝は、中部の深さが両端の深さより小さく、前記調節溝は、両端から中部までの深さが徐々に小さくなり、前記位置規制溝は、底部と内側溝壁との交差部位に深度を深めて収納溝が形成される。
【0011】
したがって速やかにノブを回転又は反転させ、中間状態を回避することができる。
【0012】
前記接続台は、前記横梁の内側に固定して嵌設される接続スリーブを含み、前記接続スリーブは、十字型の補強リウを介して前記ピンスリーブと前記調節スリーブと接続され、前記調節スリーブは、前記補強リブの交差部に位置し、前記調節管は、前記補強リブに位置する。
【0013】
したがって、構造が簡単で安定である。
【0014】
前記調節棒の長さは、前記調節スリーブの内径より小さく、前記摺動溝の溝口は、前記調節管の内端に位置する。
【0015】
したがって接続台の組立が便利になる。
【0016】
前記調節スリーブの外端の内壁には、円環状止め板が同軸に固定され、前記止め板には、前記ノブと位置を合わせる支持マークが備わる。
【0017】
止め板上の支持マークで操作することができる
前記挿入ピンの棒壁には、複数の係止溝が形成され、複数の前記係止溝は、前記挿入ピンの円周方向に沿って配列される。
【0018】
前記接続スリーブと前記補強リブと前記ピンスリーブと前記調節スリーブと前記調節管とは、一体構造である。
【0019】
前記挿入ピンの外端の端部は、面取り又は円角を有する。
【0020】
したがって挿入ピンを便利に挿入穴に挿入できる。
【0021】
閉断面骨組キール構造の取付方法であって、ロック式取付方法及び挿入接続による取付方法を含む。
【0022】
前記ロック取付方法は、前記ノブを回転させて前記調節ブロックを回転させ、前記調節棒の内端を前記調節溝の前端に移動させ、前記調節棒の外端を前記位置規制溝の内側溝壁において溝口に近接する位置に移動させ、前記横梁を前記スタッドの側壁に当接させ、前記復位ばねが前記挿入ピンを押し動かし、複数の前記挿入ピンが複数の前記挿入穴内に挿入され、前記係止ブロックが前記挿入穴の内側に挿入されて前記スタッドの内壁に当接する。
【0023】
前記挿入接続による取付方法は、前記ノブを反転させて前記調節ブロックを回転させ、前記調節棒の内端を前記調節溝の後端に移動させ、前記調節棒の外端を前記位置規制溝の内側溝壁において溝口に近接する位置に移動させ、前記横梁の端部を前記スタッドの側壁に当接させ、前記復位ばねが前記挿入ピンを押し動かし、複数の前記挿入ピンが複数の前記挿入穴に挿入され、前記係止ブロックが前記挿入穴の外側に位置する。
【0024】
上記方法により、取付前にロック式取付を採用して徹底的に固定すること、又は挿入式接続で便利に取り外すことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明のキール構造は、取付前に前記ノブを回転させて前記調節ブロックを回転させ、そして前記横梁の端部を前記スタッドの側壁に取り付けることにより、前記係止ブロックを前記挿入穴の内側に挿入して前記スタッドの内壁に当接させることができ、これでロック式取付として徹底的に固定できる。逆手に取付前に前記ノブを反転させて前記調節ブロックを回転させ、そして前記横梁の端部を前記スタッドの側壁に取り付ければ、前記係止ブロックを前記挿入穴の外側に位置させることができ、これで挿入式接続による取付として取り外しが便利にある。このため、取付前に前記ノブを回転させることにより取付方式を選び、ロック式取付を選ぶ場合、徹底的に固定でき、挿入式接続による取付を選ぶ場合、取り外しが便利になり、これでキールの異なる部位の接続需要に応じて接続方式を選ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明のキール構造のロック取付時の局部横向き断面図である。
図2図1の局部拡大図である。
図3図1に対応する横梁の端部を示す図である。
図4図3の局部拡大断面図である。
図5】本発明のキール構造の挿入式接続による取付け時の局部横向き断面図である。
図6図5に対する横梁端部を示す図である。
図7図6の局部拡大図断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
下記、図面を参照しながら本発明の技術手段をさらに説明する。本発明は下記の実施例に限られない。
【0028】
図1~7に示すように、閉断面骨組キール構造であって、閉断面矩形管構造のスタッド1と横梁2とを含み、前記スタッド1の側壁には、複数の挿入穴11が設けられ、前記横梁の端部内には、接続台3が固定され、前記接続台3には、前記横梁2の長手方向に沿って設けられるピンスリーブ31が複数設けられ、前記ピンスリーブ31内には、挿入ピン4が可動に設けられ、前記ピンスリーブ31は、内端が閉鎖され、前記ピンスリーブ31内には、両端がそれぞれ前記挿入ピン4の内端と前記ピンスリーブ31の内端と当接して設けられる復位ばね32が設けられ、前記挿入ピン4の外端に近づく棒壁には、深度方向が前記挿入ピン4の長手方向に垂直する係止溝41が形成され、前記係止溝41内には、係止ブロック42が可動に設けられ、前記係止ブロック42の内端と前記係止溝41の底部との間は、第一圧縮ばね43により接続され、前記係止ブロック42において前記係止溝41から伸びだした部分は、傾斜構造をなし、前記係止ブロック42の外端端面は、前記挿入ピン4の外端へ傾斜する斜面状をなし、前記挿入ピン4の棒壁には、位置規制溝44が形成され、前記位置規制溝44は、前記挿入ピン4の長手方向に沿って形成される開き溝構造をなし、前記位置規制溝44の内端溝壁は、斜面構造をなし、前記位置規制溝44の溝口の長さは、溝底の長さより大きく、前記接続台3における中心位置には、前記横梁2の長手方向に沿って設けられる円筒状の調節スリーブ33が設けられ、前記調節スリーブ33内には、調節ブロック5が可動に設けられ、前記調節ブロック5の外壁には、複数の調節溝51が形成され、前記調節溝51は、前記調節ブロック5の円周方向に形成される弧状開き溝構造をなし、前記調節溝51の前端から後端までの溝の深さが徐々に小さくなり、前記調節スリーブ33と複数の前記ピンスリーブ31との間は、それぞれ調節管35により接続され、前記調節管35の長手方向は、前記横梁2の長手方向に垂直して設けられ、前記調節管35の両端は、前記調節スリーブ33と前記ピンスリーブ31とを通り抜けて設けられ、前記調節管35内には、調節棒6が可動に設けられ、前記調節管35の内壁には、摺動溝36が形成され、前記調節棒6の棒壁には、前記摺動溝36内に摺動可能に位置する摺動ブロック61が設けられ、前記調節棒6には、両端がそれぞれ前記摺動溝36の外端と前記摺動ブロック61と当接して設けられる第二圧縮ばね62が外装され、前記調節棒6の内端と外端は、前記第二圧縮ばね62が前記摺動ブロック61を押すため、それぞれ前記調節溝51の溝底と前記位置規制溝44の内側溝壁に当接して設けられる。
【0029】
前記横梁2の端部は、前記スタッド1の側壁に当接して設けられ、複数の前記挿入ピン4は、前記復位ばね32に押し動かされて複数の前記挿入穴11内に挿入され、前記調節棒6の外端が前記位置規制溝44の内側溝壁において溝口に近接する位置に当接した時には、前記係止ブロック42が前記挿入穴11の外側に位置する。前記調節ブロック5の外端に設けられる前記ノブ52は、回転又は翻転することで前記調節ブロック5を回転させ、前記調節棒6の内端を前記調節溝51の前端又は後端に移動させ、前記調節棒6の外端を前記位置規制溝44の内側溝壁において溝口に近接する位置、又は前記位置規制溝44の内側溝壁において溝底に近接する位置に移動させることができる。
【0030】
更に、前記位置規制溝44の内側溝壁において溝底に近接する位置は、平面構造をなし、かつ前記挿入ピン4の長手方向と垂直して設けられる。前記調節溝51は、中部の深さが両端の深さより小さく、前記調節溝51は、両端から中部までの深さが徐々に小さくなり、前記位置規制溝44は、底部と内側溝壁との交差部位に深度を深めて収納溝45が形成される。前記接続台3は、前記横梁2の内側に固定して嵌設される接続スリーブ37を含み、前記接続スリーブ37は、十字型の補強リウ38を介して前記ピンスリーブ31と前記調節スリーブ33と接続され、前記調節スリーブ33は、前記補強リブ38の交差部に位置し、前記調節管35は、前記補強リブ38に位置する。前記調節棒6の長さは、前記調節スリーブ33の内径より小さく、前記摺動溝36の溝口は、前記調節管35の内端に位置する。前記調節スリーブ33の外端の内壁には、円環状止め板34が同軸に固定され、前記止め板34には、前記ノブ52と位置を合わせる支持マークが備わる。前記挿入ピン4の棒壁には、複数の係止溝41が形成され、複数の前記係止溝41は、前記挿入ピン4の円周方向に沿って配列される。前記接続スリーブ37と前記補強リブ38と前記ピンスリーブ31と前記調節スリーブ33と前記調節管35とは、一体構造である。前記挿入ピン4の外端の端部は、面取り又は円角を有する。
【0031】
本発明のキール構造は、取付前に前記ノブ52を回転させて前記調節ブロック5を回転させ、そして前記横梁2の端部を前記スタッド1の側壁に取り付けることにより、前記係止ブロック42を前記挿入穴11の内側に挿入して前記スタッド1の内壁に当接させることができ、これでロック式取付として徹底的に固定できる。逆手に取付前に前記ノブ52を反転させて前記調節ブロック5を回転させ、そして前記横梁2の端部を前記スタッド1の側壁に取り付ければ、前記係止ブロック42を前記挿入穴11の外側に位置させることができ、これで挿入式接続による取付として取り外しが便利にある。このため、取付前に前記ノブ52を回転させることにより取付方式を選び、ロック式取付を選ぶ場合、徹底的に固定でき、挿入式接続による取付を選ぶ場合、取り外しが便利になり、これでキールの異なる部位の接続需要に応じて接続方式を選ぶことができる。
【0032】
閉断面骨組キール構造の取付方法であって、ロック式取付方法及び挿入接続による取付方法を含む。
【0033】
前記ロック取付方法は、前記ノブ52を回転させて前記調節ブロック5を回転させ、前記調節棒6の内端を前記調節溝51の前端に移動させ、前記調節棒6の外端を前記位置規制溝44の内側溝壁において溝口に近接する位置に移動させ、前記横梁2を前記スタッド1の側壁に当接させ、前記復位ばね32が前記挿入ピン4を押し動かし、複数の前記挿入ピン4が複数の前記挿入穴11内に挿入され、前記係止ブロック42が前記挿入穴11の内側に挿入されて前記スタッド1の内壁に当接する。
【0034】
前記挿入接続による取付方法は、前記ノブ52を反転させて前記調節ブロック5を回転させ、前記調節棒6の内端を前記調節溝51の後端に移動させ、前記調節棒6の外端を前記位置規制溝44の内側溝壁において溝口に近接する位置に移動させ、前記横梁2の端部を前記スタッド1の側壁に当接させ、前記復位ばね32が前記挿入ピン4を押し動かし、複数の前記挿入ピン4が複数の前記挿入穴11に挿入され、前記係止ブロック42が前記挿入穴11の外側に位置する。
【0035】
本明細書に記載された具体的な実施例は単に本発明の精神を例に挙げて説明する。本発明の属する技術分野の技術者は説明された具体的な実施例に対して様々な修正又は補充を行うか又は類似する方式で代替することができるが、本発明の精神から逸脱するか又は添付の特許請求の範囲に定義された範囲を超えることはない。
【0036】
本願における部品名称は、本発明の本質を便利に説明且つ解釈するために付けたもので、これらの名称自体には制限性がなく、ほかの用語に置き換えていい。
【符号の説明】
【0037】
1 スタッド
11 挿入穴
2 横梁
3 接続台
31 ピンスリーブ
32 復位ばね
33 調節スリーブ
34 止め板
35 調節管
36 摺動溝
37 接続スリーブ
38 補強リブ
4 挿入ピン
42 係止溝
42 係止ブロック
43 第一圧縮ばね
44 位置規制溝
45 収納溝
5 調節ブロック
51 調節溝
52 ノブ
6 調節棒
61 摺動ブロック
62 第二圧縮ばね
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7