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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-02
(45)【発行日】2023-03-10
(54)【発明の名称】バブル攪拌器
(51)【国際特許分類】
   B01F 25/40 20220101AFI20230303BHJP
   B01F 23/20 20220101ALI20230303BHJP
【FI】
B01F25/40
B01F23/20
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020086117
(22)【出願日】2020-05-15
(65)【公開番号】P2021178303
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】307032423
【氏名又は名称】株式会社サイエンス
(74)【代理人】
【識別番号】100085316
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 三雄
(74)【代理人】
【識別番号】100171572
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100213425
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 正憲
(74)【代理人】
【識別番号】100221707
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100221718
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 誠悟
(72)【発明者】
【氏名】水上 康洋
(72)【発明者】
【氏名】平江 真輝
(72)【発明者】
【氏名】奥村 隆宏
【審査官】長谷部 智寿
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/121631(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/138247(WO,A1)
【文献】特開2018-099687(JP,A)
【文献】特開2003-144879(JP,A)
【文献】特開2014-104441(JP,A)
【文献】特開2010-240592(JP,A)
【文献】特開2020-011034(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 23/00-23/80
B01F 25/00-25/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流れ穴、前記流れ穴に開口する流入口及び流出口を有し、ファインバブル水が前記流入口から前記流れ穴に流入され、及び前記流出口から流出される流れ筒体と、
一方の筒端が開口された円筒体に形成される複数の乱流筒体と、を備え、
前記各乱流筒体は、
前記流入口及び前記流出口の間の前記流れ穴に配置され、
一方の筒端を前記流入口側に向けて、前記流れ穴の穴中心線の方向に複重ねて配置され、
前記流れ穴の穴内周に流れ隙間を隔てて、前記流れ穴と同心に配置され、
前記流入口側から奇数番目の前記乱流筒体は、
前記流れ穴の穴中心線の方向において、奇数番目の前記乱流筒体の他方の筒端を貫通する噴射絞り穴と、
一方の筒端側に配置され、奇数番目の前記乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流通穴と、を有し、
他方の筒端を、前記流入口側から偶数番目の乱流筒体のうち隣接する偶数番目の乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する偶数番目の乱流筒体の一方の筒端を閉塞し、
前記流入口側から偶数番目の乱流筒体は、
一方の筒端から穴間隔を隔てて、偶数番目の乱流筒体の各筒端の間に配置され、偶数番目の乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流出絞り穴を有し、
他方の筒端を、前記流入口側から奇数番目の乱流筒体のうち隣接する奇数番目の乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する奇数番目の乱流筒体の一方の筒端を閉塞する
ことを特徴とするバブル攪拌器。
【請求項2】
流れ穴、前記流れ穴に開口する流入口及び流出口を有し、ファインバブル水が前記流入口から前記流れ穴に流入され、及び前記流出口から流出される流れ筒体と、
一方の筒端が開口された円筒体に形成される複数の乱流筒体と、を備え、
前記各乱流筒体は、
前記流入口及び前記流出口の間の前記流れ穴に配置され、
一方の筒端を前記流入口側に向けて、前記流れ穴の穴中心線の方向に複数列、隣接して配置され、
前記流れ穴の穴内周に流れ隙間を隔てて、前記流れ穴と同心に配置され、
前記流入口側から奇数番目の前記乱流筒体は、
前記流れ穴の穴中心線の方向において、奇数番目の前記乱流筒体の他方の筒端を貫通する噴射絞り穴と、
一方の筒端側に配置され、奇数番目の前記乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流通穴と、を有し、
他方の筒端を、前記流入口側から偶数番目の乱流筒体のうち隣接する偶数番目の乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する偶数番目の乱流筒体の一方の筒端を閉塞し、
前記流入口側から偶数番目の乱流筒体は、
一方の筒端から穴間隔を隔てて、偶数番目の乱流筒体の各筒端の間に配置され、偶数番目の乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流出絞り穴を有し、
他方の筒端を、前記流入口側から奇数番目の乱流筒体のうち隣接する奇数番目の乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する奇数番目の乱流筒体の一方の筒端を閉塞する
ことを特徴とするバブル攪拌器。
【請求項3】
流れ穴、前記流れ穴に開口する流入口及び流出口を有し、ファインバブル水が前記流入口から前記流れ穴に流入され、及び前記流出口から流出される流れ筒体と、
一方の筒端が開口された円筒体に形成される第1乱流筒体と、
一方の筒端が開口され、及び他方の筒端が閉塞された円筒体に形成される第2乱流筒体と、を備え、
前記第1及び第2乱流筒体は、
一方の筒端を流入口側に向けて、前記流入口及び前記流出口の間の前記流れ穴に配置され、
前記流れ穴の穴中心線の方向において、前記流入口側から前記流出口側に向けて交互に配置され、
流入口側から奇数番目に前記第1乱流筒体を配置し、及び流入口側から偶数番目に前記第2乱流筒体を配置し、
前記流れ穴の穴内周に流れ隙間を隔てて、前記流れ穴と同心に配置され、
奇数番目の前記第1乱流筒体は、
前記流れ穴の穴中心線の方向において、奇数番目の前記第1乱流筒体の他方の筒端を貫通する噴射絞り穴と、
一方の筒端側に配置され、奇数番目の前記第1乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流通穴と、を有し、
他方の筒端を、偶数番目の前記第2乱流筒体のうち隣接する第2乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する前記2乱流筒体の一方の筒端を閉塞し、
偶数番目の前記第2乱流筒体は、
一方の筒端から穴間隔を隔てて、偶数番目の前記第2乱流筒体の各筒端の間に配置され、偶数番目の前記第2乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流出絞り穴を有し、
他方の筒端を、奇数番目の前記第1乱流筒体のうち隣接する前記第1乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する前記第1乱流筒体の他方の筒端を閉塞する
ことを特徴とするバブル攪拌器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファインバブルが高濃度で混入、溶け込んだファンバブル水を流出するバブル攪拌器に関する。
【背景技術】
【0002】
ファンバブルを発生する技術として、特許文献1はウルトラファンバブル発生装置を開示する。ウルトラファンバブル発生装置は、本体、本体に形成された管路、A翼型及びB翼型を備える。管路は、流入口付近に絞り傾斜面、流出口付近に拡大傾斜面を有する。A翼型及びB翼型は、管路中央付近に固定される。ウルトラファンバブル発生装置は、管路に流入した流体を、絞り傾斜面で加速し、更にA翼型及びB翼型により整流スピン加速することで、流体の気体成分を極微細な気泡に変化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-162605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、流体を加速し、更に整流スピン加速することで、流体の気体成分を極微細な気泡に変化して、ある程度のファンバブルを発生できるものの、更にファンバブル水に混入、溶け込ませるファンバブルの量を増加して、ファンバブルを高濃度で混入、溶け込ませることが望まれている。
【0005】
本発明は、ファンバブル水中の気泡を粉砕(剪断)することで、ファンバブルが高濃度で混入、溶け込んだファンバブル水を流出できるバブル攪拌器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る請求項1は、流れ穴、前記流れ穴に開口する流入口及び流出口を有し、ファインバブル水が前記流入口から前記流れ穴に流入され、及び前記流出口から流出される流れ筒体と、一方の筒端が開口された円筒体に形成される複数の乱流筒体と、を備え、前記各乱流筒体は、前記流入口及び前記流出口の間の前記流れ穴に配置され、一方の筒端を前記流入口側に向けて、前記流れ穴の穴中心線の方向に複重ねて配置され、前記流れ穴の穴内周に流れ隙間を隔てて、前記流れ穴と同心に配置され、前記流入口側から奇数番目の前記乱流筒体は、前記流れ穴の穴中心線の方向において、奇数番目の前記乱流筒体の他方の筒端を貫通する噴射絞り穴と、一方の筒端側に配置され、奇数番目の前記乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流通穴と、を有し、他方の筒端を、前記流入口側から偶数番目の乱流筒体のうち隣接する偶数番目の乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する偶数番目の乱流筒体の一方の筒端を閉塞し、前記流入口側から偶数番目の乱流筒体は、一方の筒端から穴間隔を隔てて、偶数番目の乱流筒体の各筒端の間に配置され、偶数番目の乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流出絞り穴を有し、他方の筒端を、前記流入口側から奇数番目の乱流筒体のうち隣接する奇数番目の乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する奇数番目の乱流筒体の一方の筒端を閉塞することを特徴とするバブル攪拌器である。
本発明に係る請求項2は、流れ穴、前記流れ穴に開口する流入口及び流出口を有し、ファインバブル水が前記流入口から前記流れ穴に流入され、及び前記流出口から流出される流れ筒体と、一方の筒端が開口された円筒体に形成される複数の乱流筒体と、を備え、前記各乱流筒体は、前記流入口及び前記流出口の間の前記流れ穴に配置され、一方の筒端を前記流入口側に向けて、前記流れ穴の穴中心線の方向に複数列、隣接して配置され、前記流れ穴の穴内周に流れ隙間を隔てて、前記流れ穴と同心に配置され、前記流入口側から奇数番目の前記乱流筒体は、前記流れ穴の穴中心線の方向において、奇数番目の前記乱流筒体の他方の筒端を貫通する噴射絞り穴と、一方の筒端側に配置され、奇数番目の前記乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流通穴と、を有し、他方の筒端を、前記流入口側から偶数番目の乱流筒体のうち隣接する偶数番目の乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する偶数番目の乱流筒体の一方の筒端を閉塞し、前記流入口側から偶数番目の乱流筒体は、一方の筒端から穴間隔を隔てて、偶数番目の乱流筒体の各筒端の間に配置され、偶数番目の乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流出絞り穴を有し、他方の筒端を、前記流入口から奇数番目の乱流筒体のうち隣接する奇数番目の乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する奇数番目の乱流筒体の一方の筒端を閉塞することを特徴とするバブル攪拌器である。
本発明に係る請求項3は、流れ穴、前記流れ穴に開口する流入口及び流出口を有し、ファインバブル水が前記流入口から前記流れ穴に流入され、及び前記流出口から流出される流れ筒体と、一方の筒端が開口された円筒体に形成される第1乱流筒体と、一方の筒端が開口され、及び他方の筒端が閉塞された円筒体に形成される第2乱流筒体と、を備え、前記第1及び第2乱流筒体は、一方の筒端を流入口側に向けて、前記流入口及び前記流出口の間の前記流れ穴に配置され、前記流れ穴の穴中心線の方向において、前記流入口から前記流出口に向けて交互に配置され、流入口側から奇数番目に前記第1乱流筒体を配置し、及び流入口側から偶数番目に前記第2乱流筒体を配置し、前記流れ穴の穴内周に流れ隙間を隔てて、前記流れ穴と同心に配置され、奇数番目の前記第1乱流筒体は、前記流れ穴の穴中心線の方向において、奇数番目の前記第1乱流筒体の他方の筒端を貫通する噴射絞り穴と、一方の筒端側に配置され、奇数番目の前記第1乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流通穴と、を有し、他方の筒端を、偶数番目の前記第2乱流筒体のうち隣接する第2乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する前記2乱流筒体の一方の筒端を閉塞し、偶数番目の前記第2乱流筒体は、一方の筒端から穴間隔を隔てて、偶数番目の前記第2乱流筒体の各筒端の間に配置され、偶数番目の前記第2乱流筒体を貫通して、前記流れ隙間に開口する流出絞り穴を有し、他方の筒端を、奇数番目の前記第1乱流筒体のうち隣接する前記第1乱流筒体の一方の筒端に当接して、隣接する前記第1乱流筒体の他方の筒端を閉塞することを特徴とするバブル攪拌器である。
本発明では、ファインバブルは、気泡径:100マイクロメートル(μm)未満の気泡である。本発明では、ファインバブル水は、ファインバブル(気泡径:100マイクロメートル未満の気泡)が混入、溶け込んだ水であって、マイクロバブル及びウルトラファインバブルの混入、溶け込んだ水である(以下、同様)。国際標準化機構(ISО)の国際規格「ISО20480-1」には、気泡径:1マイクロメートル(μm)以上100マイクロメートル(μm)未満の気泡を「マイクロバブル」、気泡径:1マイクロメートル(μm)未満の気泡を「ウルトラファインバブル」と定めている(以下、同様)。
【0007】
本発明では、ファインバブル水は、流入口から1番目(奇数番目)の乱流筒体内に流入されて、1番目の乱流筒体内で乱流となる。1番目(奇数番目)の乱流筒体内において、乱流のファインバブル水は、噴射絞り穴から、2番目(偶数番目)の乱流筒体内に噴射されて乱流となる。2番目(偶数番目)の乱流筒体内において、乱流のファインバブル水は、流出絞り穴を通って、流れ穴及び各乱流筒体の間の流れ隙間に流出される。流れ隙間に流出されたファインバブル水は、流れ穴の穴内周及び各乱流筒体の外周によって、流れ穴の穴中心線の方向の層流となって、流出口に向けて流れ隙間を流れる。流れ隙間を流れるファインバブル水の一部は、3番目(奇数番目)の乱流筒体の流通穴を通って、3番目の乱流筒体内に流入されて乱流となる。このように、本発明は、各乱流筒体、及び流れ隙間(流れ穴の穴内周及び各乱流筒体の外周)によって、ファインバブル水の流れを乱流、層流の順に繰り返すことで、ファンバブル水中の気泡を粉砕(剪断)する。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、ファインバブル水の流れを乱流、層流の順に繰り返して、ファインバブル水中の気泡を粉砕(剪断)することで、ファインバブル(マイクロバブル及びウルトラファインバブル)が高密度で混入、溶け込んだファンバブル水を流出できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】バブル攪拌器、バブル発生器、流入配管及び流出配管の組立て正面図である。
図2図1の上面図(平面図)である。
図3図1のA-A断面図である。
図4図3の拡大断面図である。
図5図4のB-B断面拡大図である。
図6図4のC-C断面拡大図である。
図7図4のD-D断面拡大図である。
図8図4のE-E断面拡大図である。
図9図4のF-F断面拡大図である。
図10図4のG-G断面拡大図である。
図11図4のH-H断面拡大図である。
図12図4の一部拡大断面図であって、バブル攪拌器の流入口側、及びバブル発生器におけるファインバブル水の流れを示す図である。
図13図4の一部拡大断面図であって、バブル攪拌器の流出口側におけるファインバブル水の流れを示す図である。
図14】流れ筒体の第1流れ筒本体を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は上面図である。
図15】流れ筒体の第1流れ筒本体を示す図であって、(a)は底面図、(b)は、図15(a)の一部拡大図である。
図16】流れ筒体の第1流れ筒本体を示す図であって、(a)は図14(b)のI-I断面図、(b)は図16(a)の一部拡大図である。
図17】流れ筒体の第2流れ筒本体を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は底面図である。
図18】流れ筒体の第2流れ筒本体を示す図であって、(a)は上面図、(b)は図18(a)のJ-J断面図である。
図19】乱流筒体(第1乱流筒体)を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図である。
図20】乱流筒体(第1乱流筒体)を示す図であって、(a)は底面図、(b)は図19(a)のK-K断面図、(c)は図19(b)のL-L断面図である。
図21】乱流筒体(第2乱流筒体)を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図である。
図22】乱流筒体(第2乱流筒体)を示す図であって、(a)は底面図、(b)は図21(a)のM-M断面図、(c)は図21(b)のN-N断面図である。
図23】バブル発生器を示す図であって、(a)は正面図、(b)は上面図である。
図24】バブル発生器を示す図であって、(a)は底面図、(b)は図23(b)のO-O断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係るバブル攪拌器について、図1乃至図24を参照して説明する。
【0011】
図12及び図13において、バブル攪拌器Xは、バブル発生器Yに接続(連結)され、バブル発生器Yで発生したファインバブル水BW(ファインバブル液)が流入される。バブル攪拌器Xは、流入されたファインバブル水BW中の気泡を攪拌(粉砕)して、ファンバブが高濃度で混入、溶け込んだファンバブル水JWを流出する。
バブル攪拌器Xは、図1乃至図22に示すように、流れ筒体1、及び複数の乱流筒体2を備える。
【0012】
流れ筒体1は、図3及び図4に示すように、流れ穴3(流れ円穴)、流れ穴3に開口する流入口4、及び流れ穴3に開口する流出口5を有する。流れ筒体1には、ファインバブル水が流入口4から流れ穴3に流入(噴射)され、及び流出口5から流出される。
【0013】
流れ筒体1は、図1乃至図18に示すように、円筒体に形成される。流れ筒体1(流れ円筒体)は、第1流れ筒本体6(上側流れ筒本体)、及び第2流れ筒本体7(下側流れ筒本体)を有して構成される。
【0014】
第1流れ筒本体6は、図14乃至図16に示すように、円筒体に形成される。第1流れ筒本体6は、第1筒部8、第1ネジ筒部9、第1フランジ部10、第1案内板部11、複数の流出案内溝12、複数の第1抜止め片13及び複数の第1整流突起14を有する。
【0015】
第1筒部8は、図15及び図16に示すように、第1流れ穴部15(第1流れ円穴部)を有する。第1流れ穴部15は、第1流れ筒本体6の筒中心線aと同心に配置される。第1流れ穴部15は、第1流れ筒本体6の筒中心線aの方向Aに延在して、第1筒部8の一方の筒端8Aに開口する。
【0016】
第1ネジ筒部9は、図14及び図16に示すように、第1筒部8と一体に形成されて、第1筒部8と同心に配置される。第1ネジ筒部9は、第1筒部8の他方の筒端8Bから第1流れ筒本体6の筒中心線aの方向Aに延在される。
【0017】
第1フランジ部10は、図14乃至図16に示すように、円環板に形成される。第1フランジ部10は、第1流れ筒本体6の筒中心線aの方向Aにおいて、第1筒部8の一方の筒端8A側に配置されて、第1筒部8と一体に形成される。第1フランジ部10は、第1筒部8の外周(外周面)から第1流れ筒本体6の径外方に突出される。
第1フランジ部10は、複数の第1通し穴16を有する。各第1通し穴16は、例えば、6つの穴を第1流れ筒本体6の筒中心線aを中心とする円上に配置される。各第1通し穴16は、第1流れ筒本体6の周方向Gに等間隔を隔てて配置される。各第1通し穴16は、第1流れ筒本体6の筒中心線aの方向Aにおいて、第1フランジ部10を貫通して、第1フランジ部10の表板面10A及び裏板面10Bに開口する。
【0018】
第1案内板部11は、図14(b)、図15及び図16に示すように、第1筒部8と一体に形成される。第1案内板部11は、第1筒部8の他方の筒端8B側に配置されて、第1筒部8の他方の筒端8Bを閉塞する。
第1案内板部11は、流れ流出穴部17を有する。流れ流出穴部17は、第1流れ筒本体6の筒中心線aと同心に配置される。流れ流出穴部17は、第1流れ筒本体6の筒中心線aの方向Aにおいて、第1案内板部11を貫通して、第1案内板部11の表板面11A(他方の筒端8B)及び裏板面11Bに開口する。流れ流出穴部17は、第1案内板部11を貫通して、第1ネジ筒部9内、及び第1流れ穴部15に連通される。流れ流出穴部17は、第1案内板部の表板面11A(他方の筒端8B)に開口して、第1流れ筒本体6の他方の筒端8Bに流出口5を形成する。流出口5は、第1案内板部11の表板面11A(他方の筒端8B)に開口され、及び流れ流出穴部17を通して第1流れ穴部15に開口される。
【0019】
各流出案内溝12は、図13図15及び図16に示すように、例えば、4つ(4つの流出案内溝)を第1案内板部11に形成する。各流出案内溝12は、第1流れ筒本体6の周方向Gに間隔(等間隔:角度90度の間隔)を隔てて配置される。各流出案内溝12は、第1流れ筒本体6の周方向Gに溝幅Dを有して、第1案内板部11の表板面11A及び裏板面11Bの間に形成される。各流出案内溝12は、図13に示すように、第1案内板部11の流出口5(第1案内板部11の表板面11A)から、第1流れ筒本体6の筒中心線aの方向A及び径外方に延在しつつ傾斜して、第1案内板部11の裏板面11Bまで延在される。
【0020】
各第1抜止め片13は、図15及び図16に示すように、例えば、4つ(4つの第1抜止め片)を第1案内板部11と一体に形成する。各第1抜止め片13は、第1流れ筒本体6の周方向Gに間隔(等間隔:角度90度の間隔)を隔てて配置される。各第1抜止め片13は、第1流れ筒本体6の周方向Gにおいて、各流出案内溝12の間に形成される。各第2抜止め片13は、第1流れ筒本体6の周方向Gの両側において、各流出案内溝12に隣接して配置される。
各第1抜止め片13は、第1流れ筒本体6の筒中心線aの方向Aに第1案内板部11と同一の片厚さ、第1流れ筒本体6の周方向Gに片幅Tを有して、第1流れ筒本体6の径方向に延在される。各第1抜止め片13は、第1流れ筒本体6の径方向において、各流出案内溝12の下端(第1案内板部11の裏板面11Bと交差する下端)から流れ流出穴部17(流出口5)まで延在されて、各流出案内溝12及び流れ流出穴部17の間に配置される。各第1抜止め片13の片幅Tは、各流出案内溝12の溝幅Dより小幅である。
【0021】
各第1整流突起14は、図15及び図16に示すように、例えば、8つ(8つの第1整流突起)を第1筒部8と一体に形成する。各第1整流突起14は、第1流れ筒本体6の周方向Gに間隔(等間隔:角度45度の間隔)を隔てて配置される。各第1整流突起14は、第1流れ筒本体6の筒中心線aの方向Aにおいて、各第1抜止め片13及び第1筒部8の一方の筒端8Aの間に延在される。各第1整流突起14は、例えば、球冠状(半球状)の断面に形成される。
各第1整流突起14は、第1流れ穴部15(第1筒部8の内周面)から第2突出量Rを有して、第1流れ筒本体6の筒中心線aに向けて突出される。
【0022】
第2流れ筒本体7は、図17及び図18に示すように、円筒体に形成される。第2流れ筒本体7は、第2筒部21、第2ネジ筒部22、第2フランジ部23、第2案内板部24及び複数の第2整流突起27を有する。
【0023】
第2筒部21は、図18に示すように、第2流れ穴部28(第2流れ円穴部)を有する。第2流れ穴部28は、第2流れ筒本体7の筒中心線aと同心に配置される。第2流れ穴部28は、第2流れ筒本体7の筒中心線aの方向Aに延在して、第2筒部21の一方の筒端21Aに開口される。
【0024】
第2ネジ筒部22は、図17及び図18に示すように、第2筒部21と一体に形成されて、第2筒部21と同心に配置される。第2ネジ筒部22は、第2筒部21の他方の筒端21Bから第2流れ筒本体7の筒中心線aの方向Aに延在される。
【0025】
第2フランジ部23は、図17及び図18に示すように、円環板に形成される。第2フランジ部23は、第2流れ筒本体7の筒中心線aの方向Aにおいて、第2筒部21の一方の筒端21A側に配置されて、第2筒部21と一体に形成される。第2フランジ部23は、第2筒部21の外周(外周面)から第2流れ筒本体7の径外方に突出される。
第2フランジ部23は、複数の第2通し穴29を有する。各第2通し穴29は、例えば、6つの穴を第2流れ筒本体7の筒中心線aを中心とする円上に配置される。各第2通し穴29は、第2流れ筒本体7の周方向Gに等間隔を隔てて配置される。各第2通し穴29は、第2流れ筒本体7の筒中心線aの方向Aにおいて、第2フランジ部23を貫通して、第2フランジ部23の表板面23A及び裏板面23Bに開口する。
【0026】
第2案内板部24は、図17(b)及び図18に示すように、第2筒部21と一体に形成される。第2案内板部24は、第2筒部21の他方の筒端21B側に配置されて、第2筒部21の他方の筒端21Bを閉塞する。第2案内板部24は、流れ流入穴部30を有する。流れ流入穴部30は、第2流れ筒本体7の筒中心線aと同心に配置される。流れ流入穴部30は、第2流れ筒本体7の筒中心線aの方向Aにおいて、第2案内板部24を貫通して、第2案内板部24の表板面24A(他方の筒端21B)及び裏板面24Bに開口する。流れ流入穴部30は、第2案内板部24を貫通して、第2ネジ筒部22内、及び第2流れ穴部28に連通される。流れ流入穴部30は、第2案内板部24の表板面24A(他方の筒端21B)に開口して、第2筒部21の他方の筒端21Bに流入口4を形成する。流入口4は、第2案内板部24の表板面24A(他方の筒端21B)に開口され、及び流れ流入穴部30を通して第2流れ穴部28に開口される。
【0027】
各第2整流突起27は、図18に示すように、例えば、8つ(8つの第2整流突起)を第2筒部21と一体に形成する。各第2整流突起27は、第2流れ筒本体7の周方向Gに間隔(等間隔:角度45度の間隔)を隔てて配置される。各第2整流突起27は、第2流れ筒本体7の筒中心線aの方向Aにおいて、各第2抜止め片26及び第2筒部21の他方の筒端21Aの間に延在される。各第2整流突起27は、例えば、球冠状(半球状)の断面に形成される。
各第2整流突起27は、第2流れ穴部28(第2筒部21の内周面)から突出量Rを有して、第2流れ筒本体7の筒中心線aに向けて突出される。
【0028】
流れ筒体1は、図1乃至図4に示すように、第1流れ筒本体6、及び第2流れ筒本体7を組み合わせて構成される。
第1流れ筒本体6は、第1フランジ部10(上フランジ)を第2流れ筒本体7の第2フランジ部23(下フランジ)に対向して配置される。
第1及び第2流れ筒本体6,7は、図1図3及び図4に示すように、第1筒部8の一方の筒端8A及び第2筒部21の一方の筒端21Aを密接し、第1フランジ部10の裏板面10B及び第2フランジ部23の裏板面23Bを密接して、流れ筒体1の筒中心線aの方向A(上下方向)に連続して配置される。第1及び第2流れ筒本体6,7は、第1及び第2フランジ部10,23の間に円環状シール38を介在して、第1及び第2フランジ部10,23を密着する。
【0029】
第1及び第2流れ筒本体6,7は、第1及び第2筒部8,21(第1及び第2流れ穴部15,28)の筒中心線a(穴中心線a)を一致して、同心に配置される。
【0030】
第1流れ筒本体6は、図3及び図4に示すように、第1フランジ部10の各第1通し穴16を、第2流れ筒本体7の第2フランジ部23の各第2通し穴29に一致(連続)して配置される。
これにより、流れ筒体1は、上側の第1流れ筒本体6、及び流れ筒体1の下側の第2流れ筒本体7によって構成され、第1及び第2流れ穴部15,28(第1及び第2筒部8,21)にて流れ穴3が形成される。
流れ穴3は、流れ筒体1の筒中心線aの方向Aにおいて、第1筒部8の他方の筒端8B(第1案内板部11の表板面11A)に開口する流入口4に連続し、及び第2筒部21の他方の筒端21B(第2案内板部24の表板面24A)に開口する流出口5に連続する。流入口4は、流れ流入穴部30を通して流れ穴3(第2流れ穴部28)に開口する。流出口5は、流れ流出穴部17を通して流れ穴3(第1流れ穴部15)に開口する。
【0031】
流れ筒体1において、第1及び第2流れ筒本体6,7は、図1乃至図4に示すように、複数のボルトネジ35、複数のバネワッシャー36及複数のびナット37にて連結される。
各ボルトネジ35は、図3及び図4に示すように、各バネワッシャー36、第1フランジ部10の各第1通し穴16、及び第2フランジ部23の各第2通し穴29を貫通(挿通)して、流れ筒体1(第1及び第2流れ筒本体6,7)に配置される。各ボルトネジ35は、流れ筒体1の筒中心線aの方向Aにおいて、第2フランジ部23の各第2通し穴29(表板面23A)から突出される。
各ナット37は、図1及び図4に示すように、第2フランジ部23の各第2通し穴29から突出する各ボルトネジ35に螺着される。
各ボルトネジ35又は各ナット37を回動して、各バネワッシャー36及び各ナット37を第1及び第2フランジ部10,23に当接し、第1及び第2フランジ部10,23を締付け、第1及び第2流れ筒本体6,7を連結する。
【0032】
各乱流筒体2は、図19乃至図22に示すように、一方の筒端2aが開口され、及び他方の筒端2bが閉塞された円筒体に形成される。各乱流筒体2は、筒外径Da(外周直径)、及び筒内径da(内周直径)を有する。各乱流筒体2において、筒外径Daは、流れ穴3(流れ円穴)の穴直径より小径である。
【0033】
各乱流筒体2の他方の筒端2b(閉塞筒端)は、図19乃至図22に示すように、例えば、乱流筒体2の筒中心線bの方向Bに突出する球冠状(半球状)に形成される。
【0034】
各乱流筒体2は、第1乱流筒体2X、及び第2乱流筒体2Yで構成される。
【0035】
各乱流筒体2のうち、各第1乱流筒体2Xは、図19及び図20に示すように、噴射絞り穴45、複数(一対)の第1流通穴46(流通穴)、及び複数(一対)の第1流出絞り穴47を有する。
【0036】
噴射絞り穴45(噴射絞り円穴)は、図19(c)及び図20に示すように、第1乱流筒体2Xの筒中心線bと同心に配置される。噴射絞り穴45は、第1乱流筒体2Xの筒中心線bの方向Bにおいて、他方の筒端2bを貫通して、第1乱流筒体2Xの内外に開口する。
【0037】
各第1流通穴46は、図19(b)及び図20に示すように、第1乱流筒体2Xの筒中心線bの方向Bにおいて、一方の筒端2a側に配置される。各第1流通穴46は、第1乱流筒体2Xの周方向Cに等間隔(角度180度の間隔)を隔てて配置される。
各第1流通穴46(流通穴)は、第1乱流筒体2Xの筒中心線aと直交(交差)する方向において、第1乱流筒体2Xを貫通して、第1乱流筒体2Xの外周2c(外周面)及び内周2d(内周面)、一方の筒端2aに開口する。
【0038】
各第1流出絞り穴47(第1流出絞り円穴)は、図19(a)及び図20に示すように、第1乱流筒体2Xの筒中心線bの方向Bにおいて、一方の筒端2aから穴間隔δ1を隔てて、各第1流通穴46及び他方の筒端2bの間に配置される。
各第1流出絞り穴47は、第1乱流筒体2Xの周方向Cに等間隔(角度180度の間隔)を隔てて、各第1流通穴46の間に配置される。各第1流出絞り穴47は、第1乱流筒体2Xの周方向Cにおいて、各第1流通穴46に間隔(例えば、角度90度の間隔)を隔てて配置される。
各第1流出絞り穴47は、第1乱流筒体2Xの筒中心線bと直交(交差)する方向Bにおいて、第1乱流筒体2Xを貫通して、第1乱流筒体2Xの外周2c及び内周2dに開口する。
【0039】
各乱流筒体2のうち、第2乱流筒体2Yは、図21及び図22に示すように、複数(一対)の第2流通穴56、及び複数(一対)の第2流出絞り穴57(流出絞り穴)を有する。
【0040】
各第2流通穴56は、図21(b)及び図22に示すように、第2乱流筒体2Yの筒中心線bの方向Bにおいて、一方の筒端2a側に配置される。各第2流通穴56は、第2乱流筒体2Yの周方向Cに等間隔(角度180度の間隔)を隔てて配置される。
各第2流通穴56は、第2乱流筒体2Yの筒中心線bと直交(交差)する方向において、第2乱流筒体2Yを貫通して、第2乱流筒体2Yの外周2c(外周面)及び内周2d(内周面)、一方の筒端2aに開口する。
【0041】
各第2流出絞り穴57(第2流出絞り円穴)は、図21(a)及び図22に示すように、第2乱流筒体2Yの筒中心線bの方向Bにおいて、一方の筒端2aから穴間隔δ1を隔てて、各第2流通穴56及び他方の筒端2bの間に配置される。
各第2流出絞り穴57は、第2乱流筒体2Yの周方向Cに等間隔(角度180度の間隔)を隔てて、各第2流通穴56の間に配置される。各第2流出絞り穴57は、第2乱流筒体2Yの周方向Cにおいて、各第2流通穴56に間隔(例えば、角度90度の間隔)を隔てて配置される。
各第2流出絞り穴57は、第2乱流筒体2Yの筒中心線bと直交(交差)する方向において、第2乱流筒体2Yを貫通して、第2乱流筒体2の外周2c及び内周2dに開口する。
各第2乱流筒体2Yは、第1乱流筒体2Xに対し噴射絞り穴45を有しない構成であって、その他の構成は、第1乱流筒体2Xと同一である。
【0042】
各乱流筒体2(第1及び第2乱流筒体2X,2Y)は、図3乃至図11に示すように、流れ穴3の穴中心線a(流れ筒体1の筒中心線a)の方向Aにおいて、流入口4及び流出口5の間の流れ穴3に配置される。各乱流筒体2は、一方の筒端2a(開口筒端)を流入口4側(流入口4)に向け、及び他方の筒端2b(閉塞筒端)を流出口5側(流出口5)に向けて、流れ穴3の穴中心線aの方向Aに複数列(複数/複数個)、隣接して並列される。
各乱流筒体2は、例えば、流れ穴3の穴中心線aの方向Aに複数であって、奇数列(奇数/奇数個)、隣接して並列される。各乱流筒体2は、流入口4側(流入口4)から奇数番目(奇数列目)に第1乱流筒体2Xを配置し、及び流入口4側(流入口4)から偶数番目(偶数列目)に第2乱流筒体2Yを配置して、流れ穴3に隣接して並列される。各乱流筒体2は、流れ穴3の穴中心線aの方向Aにおいて、流入口4側(流入口4)から流出口5側(流出口5)に向けて、1番目(1列目)、2番目(2列目)、3番目(3列目)、4番目(4列目)、…、N番目(N列目)となる(N=2,3,4,…)。
これにより、各乱流筒体2は、流れ穴3の穴中心線a(流れ筒体1の筒中心線a)の方向Aにおいて、流入口4側から流出口5側に向けて、第1乱流筒体2X、第2乱流筒体2Yを交互に配置して、流れ穴3に隣接して並列される。
【0043】
各乱流筒体2(第1及び第2乱流筒体2X,2Y)は、図3図4図6及び図10に示すように、流れ穴3(流れ穴3の穴内周3A)に第1流れ隙間δA(流れ隙間)を隔てて、相互に同心に配置され、及び流れ穴3の穴中心線a(流れ筒体1の筒中心線a)と同心に配置される。
各乱流筒体2(第1及び第2乱流筒体2X,2Y)は、第1流れ筒本体6の各第1整流突起14、又は第2流れ筒本体7の各第2整流突起27に第2流れ隙間δBを隔てて、相互に同心に配置され、及び流れ穴3(流れ筒体1)の穴中心線aと同心に配置される。
これにより、各乱流筒体2(第1及び第2乱流筒体2X,2Y)は、流れ穴3の穴内周3A、各第1及び各第2整流突起14,27の間に、第1流れ隙間δA、又は第2流れ隙間δBの案内流路Q(層流流路)を形成する。案内流路Qは、流れ穴3の穴中心線a(流れ筒体1の筒中心線a)の方向Aに延在される。
【0044】
各乱流筒体2のうち、流入口4側(流入口4)から奇数番目(奇数列目)の第1乱流筒体2X(乱流筒体2)において、噴射絞り穴45は、図4に示すように、流れ穴3の穴中心線aの方向Aにおいて、奇数番目の第1乱流筒体2X(乱流筒体2)の他方の筒端2b(閉塞筒端)を貫通する。
【0045】
奇数番目の第1乱流筒体2Xにおいて、各第1流通穴46は、図4図7及び図11に示すように、奇数番目の第1乱流筒体2Xの一方の筒端2a側(開口筒端側)に配置される。各第1流通穴46は、流れ穴3の周方向(流れ筒体1の周方向)に等間隔(角度180度の間隔)を隔てて配置される。各第1流通穴46は、流れ穴3の穴中心線aと直交(交差)する方向において、奇数番目の第1乱流筒体2X(乱流筒体2)を貫通して、第1及び第2流れ隙間δA,δB(案内流路Q)、及び一方の筒端2a(開口筒端)に開口する。
【0046】
奇数番目の第1乱流筒体2Xにおいて、各第1流出絞り穴47は、図4図6及び図10に示すように、流れ穴3の周方向に等間隔(角度180度の間隔)を隔てて、各第1流通穴46の間に配置される。各第1流出絞り穴47は、流れ穴3の穴中心線aと直交(交差)する方向において、奇数番目の第1乱流筒体2X(乱流筒体2)を貫通して、第1及び第2流れ隙間δA,δB(案内流路Q)に開口する。
【0047】
奇数番目の各第1乱流筒体2Xは、図3及び図4に示すように、流入口4側(流入口4)から偶数番目(偶数列目)の第2乱流筒体2Y(乱流筒体2)のうち、隣接する偶数番目の各第2乱流筒体2Yの一方の筒端2a(開口筒端)を閉塞して配置される。
奇数番目の各第1乱流筒体2Xは、流れ穴3の穴中心線aの方向A(流れ筒体1の筒中心線aの方向A)から他方の筒端2b(閉塞筒端)を、隣接する偶数番目の第2乱流筒体2Yの一方の筒端2a(開口筒端)に当接して、隣接する偶数番目の第2乱流筒体2Yの一方の筒端2aを閉塞する。
これにより、流入口4側から偶数番目の第2乱流筒体2Yは、一方の筒端2a(開口筒端)を、隣接する奇数番目(奇数列目)の第1乱流筒体2Xの他方の筒端2b(閉塞筒端)にて閉塞して形成される乱流空間CA(内部空間)を有する。偶数番目の第2乱流筒体2Yにおいて、乱流空間CAは、各第2流通穴56、及び各第2流出絞り穴57を通して案内流路Qに連通される。
【0048】
流入口4側から1番目(1列目)の第1乱流筒体2Xは、図4に示すように、一方の筒端2a(開口筒端)を、第2流れ筒本体7の第2案内板部24の裏板面24B(第2筒部21の他方の筒端21B)に当接して、流れ穴3に配置される。
これにより、流入口4側から1番目の第1乱流筒体2Xは、一方の筒端2aを第2案内板部24(他方の筒端21B)にて閉塞して形成される乱流空間CA(内部空間)を有する。1番目の第1乱流筒体2Xにおいて、乱流空間CAは、図10及び図11に示すように、各第1流通穴46、及び各第1流出絞り穴47を通して案内流路Qに連通される。
【0049】
流入口4側から1番目の第1乱流筒体2Xは、図4に示すように、一方の筒端2aから乱流空間CAを流入口4に連通する。1番目の第1乱流筒体2Xにおいて、乱流空間CAは、流入口4、第2流れ筒本体7の流れ流入穴部30を通して、第2ネジ筒部22内に連通される。
【0050】
奇数番目(奇数列目)の各第1乱流筒体2Xのうち、流入口4側(流入口4)から最終番目(最終列目/N番目,N列目)の第1乱流筒体2Xは、図4及び図5に示すように、他方の筒端2b(閉塞筒端)を、第1流れ筒本体6の各第1抜止め片13に当接して、流れ穴3に配置される。
【0051】
最終番目の第1乱流筒体2Xは、図4図5及び図13に示すように、他方の筒端2b(閉塞筒端)を各第1抜止め片13に当接して、各流出案内溝12及び他方の筒端2bの間に複数の案内流出路P(案内流出穴)を形成する。各案内流出路Pは、案内流路Q及び流れ流出穴部17(流出口5)に開口して、案内流路Qを流出口5(第1流れ流出穴部17)に連通する。案内流路Qは、各案内流出路P、流れ流出穴部17を通して流出口5に連通される。
最終番目の第1乱流筒体2Xにおいて、噴射絞り穴45は、図4及び図13に示すように、第1流れ筒本体6の流れ流出穴部17に開口されて、流れ流出穴部17を通して流出口5に連通される。
【0052】
各乱流筒体2のうち、流入口4側(流入口4)から偶数番目の第2乱流筒体2Yにおいて、各第2流通穴56は、図4及び図9に示すように、流れ穴3の周方向に等間隔(角度180度の間隔)を隔てて配置される。各第2流通穴56は、流れ穴3の穴中心線aと直交(交差)する方向において、偶数番目の第2乱流筒体2Y(乱流筒体2)を貫通して、第1及び第2流れ隙間δA,δB(案内流路Q)、及び一方の筒端2a(開口筒端)に開口する。
【0053】
偶数番目の第2乱流筒体2Yにおいて、各第2流出絞り穴57(流出絞り穴)は、図4及び図8に示すように、流れ穴3の周方向に等間隔(角度180度の間隔)を隔てて、各第2流通穴56の間に配置される。各第2流出絞り穴57は、流れ穴3の穴中心線aと直交(交差)する方向において、偶数番目の第2乱流筒体2Y(乱流筒体2)を貫通して、第1及び第2流れ隙間δA,δB(案内流路Q)に開口する。
【0054】
偶数番目の第2乱流筒体2Yは、図3及び図4に示すように、奇数番目の第1乱流筒体2X(乱流筒体2)のうち、隣接する奇数番目の各第1乱流筒体2Xの一方の筒端2a(開口筒端)を閉塞して配置される。
偶数番目の第2乱流筒体2Yは、流れ穴3の穴中心線aの方向Aから他方の筒端2b(閉塞筒端)を、隣接する奇数番目の第1乱流筒体2Xの一方の筒端2a(開口筒端)に当接して、隣接する奇数番目の第1乱流筒体2Xの一方の筒端2aを閉塞する。
これにより、流入口4側から1番目を除く奇数番目の第1乱流筒体2Xは、一方の筒端2a(開口筒端)を、隣接する偶数番目(偶数列目)の第2乱流筒体2Yの他方の筒端2b(閉塞筒端)にて閉塞して形成される乱流空間CA(内部空間)を有する。1番目を除く奇数番目の第1乱流筒体2Xにおいて、乱流空間CAは、図6及び図7に示すように、第1流通穴46及び第1流出絞り穴47を通して案内流路Q(第1及び第2流れ隙間δA,δB)に連通され、噴射絞り穴45を通して隣接する偶数番目の第2乱流筒体2Y内(乱流空間CA)に連通される。
このように、各乱流筒体2は、第1及び第2乱流筒体2X,2Yを、流れ穴3の穴中心線aの方向Aに奇数列(複数列)、隣接して並列することで、筒外径Daの円筒体を構成(形成)する。
各乱流筒体2(第1及び第2乱流筒体2X,2Y)は、第2案内板部24及び各第1抜止め片13によって、流れ穴3の穴中心線aの方向Aへの移動が規制されて、流れ穴3の穴中心線aの方向Aに抜止めされる。
【0055】
バブル攪拌器Xにおいて、各乱流筒体2は、図3乃至図13に示すように、例えば、流れ穴3の穴中心線aの方向に3列(奇数列)、隣接して並列される。
3つの乱流筒体2は、流入口4及び流出口5の間の流れ穴3に配置される。各乱流筒体2は、流入口4側(流入口4)から1番目(1列目)に第1乱流筒体2X、2番目(2列目)に第2乱流筒体2Y、及び3番目(3列目)に第1乱流筒体2Xを配置して、複数(2つ)の第1乱流筒体2X、及び1つの第2乱流筒体2Yを隣接して並列する。1番目(1列目)及び3番目(3列目)の第1乱流筒体2Xは、奇数番目(奇数列目)となり、2番目の第2乱流筒体2Yは、偶数番目(偶数列目)となる。3番目(3列目)の第1乱流筒体2Xは、最終番目(最終列目)となる。流入口4側から2番目(偶数番目)の第2乱流筒体2Y(乱流筒体2)は、流入口4側から1番目、3番目(奇数番目)の第1乱流筒体2X(乱流筒体2)の間に配置される。
【0056】
バブル攪拌器Xは、図1図3図4図12及び図13に示すように、バブル発生器Yに接続(連結)に接続(連結)される。バブル攪拌器X及びバブル発生器Yは、バブル発生攪拌装置を構成する。
【0057】
バブル発生器Yは、図23及び図24に示すように、バブル筒本体61を備える。バブル筒本体61は、バブル発生穴62、及びネジ部63を有する。
【0058】
バブル発生穴62は、図23(a)及び図24に示すように、バブル筒本体61の筒中心線eと同心に配置される。バブル発生穴62は、バブル筒本体61の筒中心線eの方向Eにおいて、バブル筒本体61を貫通して、バブル筒本体61の各筒端61A,61Bに開口する。バブル発生穴62は、ネジ穴部64、広角穴部65、噴出絞り穴部66、中継穴部67及び複数の導入穴部68を有する。
【0059】
ネジ穴部64は、図23(b)及び図24に示すように、バブル筒本体61の一方の筒端61A側に配置される。ネジ穴部64は、バブル筒本体61の筒中心線eの方向Eに延在して、バブル筒本体61の一方の筒端61Aに開口する。
【0060】
広角穴部65は、図23(b)及び図24(b)に示すように、バブル筒本体61の他方の筒端61B側に配置される。広角穴部65は、ネジ穴部64と同心に配置される。広角穴部65は、バブル筒本体61の他方の筒端61Bに向けて拡径しつつ延在されて、バブル筒本体61の他方の筒端61Bに開口する。
【0061】
噴出絞り穴部66は、図23(b)及び図24(b)に示すように、ネジ穴部64及び広角穴部65の間に配置される。噴出絞り穴部66は、広角穴部65と同心に配置されて、広角穴部65に開口する。噴出絞り穴部66は、バブル筒本体61の筒中心線eの方向Eにおいて、広角穴部65からネジ穴部64に向けて延在される。
【0062】
中継穴部67は、図24(b)に示すように、噴出絞り穴部66及びネジ穴部64の間に配置される。中継穴部67は、広角穴部65(噴出絞り穴部66)と同心に配置されて、噴出絞り穴部66に連通する。中継穴部67は、噴出絞り穴部66から拡径して、バブル筒本体61の筒中心線eの方向Eにおいて、ネジ穴部64に向けて延在する。
【0063】
各導入穴部68は、図24に示すように、中継穴部67及びネジ穴部64の間に配置される。各導入穴部68は、バブル筒本体61の周方向に等間隔を隔てて配置される。各導入穴部68は、バブル筒本体61の筒中心線eの方向Eに延在して、中継穴部67及びネジ穴部64に開口(連通)する。
【0064】
ネジ部63は、図23及び図24(b)に示すように、バブル筒本体61の他方の筒端61B側に配置される。ネジ部63は、バブル筒本体61の外周に形成される。
【0065】
バブル発生器Yは、図3及び図4に示すように、バブル筒本体61のネジ部63を、第2流れ筒本体7の第2ネジ筒部22内に挿入し、ネジ部63を第2ネジ筒部22に螺入(螺着)して、バブル攪拌器X(第2流れ筒本体7)に接続(連結)される。
これにより、バブル発生器Yにおいて、バブル発生穴62は、流れ穴3の穴中心線aと同心に配置される。バブル発生器Yにおいて、噴出絞り穴部66は、広角穴部65、第2ネジ筒部22内、及び流れ流入穴部30を通して、流入口4に連通される。
【0066】
バブル攪拌器Xは、図1乃至図4図12及び図13に示すように、流出配管RPに接続(連結)され、バブル発生器Yは、流入配管EPに接続(連結)される。
流出配管RPは、図3図4及び図123に示すように、一方の管端側を、流第1流れ筒本体6の第1ネジ筒部9に螺入(螺着)して、流れ筒体1に接続(連結)される。
流入配管EPは、図3図4及び図13に示すように、一方の管端側を、バブル筒本体61のネジ穴部64に螺入(螺着)して、バブル筒本体61に接続(連結)される。
【0067】
図12及び図13において、流入配管EPには、気泡の混入、溶け込んだ水(又は湯水)であって、例えば、気泡の混入、溶け込んだ加圧水AW(以下、「気泡水AW」という)が流入される。気泡水AWは、流入配管EPを通ってバブル発生器Yのバブル発生穴62に流入される。
【0068】
バブル発生器Yにおいて、気泡水AWは、図12に示すように、各導入穴部68から中継穴部67に流入される。中継穴部67に流入した気泡水AWは、噴出絞り穴部66から広角穴部65に噴出される。
バブル発生器Yにおいて、噴出絞り穴部66に流入した気泡水AWは、流速を増加及び減圧しつつ噴出絞り穴部66を流れ、広角穴部65に噴出される。噴出絞り穴部66は、気泡水AWの流速を増加、及び減圧しつつ流して、気泡水AWを広角穴部65に噴出する。
【0069】
噴出絞り穴部66から気泡水AWを広角穴部65に噴出すると、気泡水AWは、流速が減速され、圧力の高くなった乱流となり、気泡水AWにベンチュリー効果による負圧を発生させる。
気泡水AW中の気泡は、ベンチュリー効果、気泡水AWの乱流によって、マイクロバブル及びウルトラファインバブルに粉砕(剪断)される。バブル発生器Yにて粉砕(剪断)されたマイクロバブル及びウルトラファンバブルは、水に混入及び溶け込んでファインバブル水BWとなる。
【0070】
バブル発生器Yで発生したファインバブル水BWは、図12に示すように、広角穴部65から第2流れ筒本体7の流れ流入穴部30に流入し、及び流入口4から流れ筒体1の流れ穴3内に流入(噴射)される。
【0071】
ファインバブル水BWは、図12に示すように、流入口4から1番目(奇数番目)の第1乱流筒体2X内に流入(噴射)される。ファインバブル水BWは、流れ筒体1の流入口4を通って、1番目の第1乱流筒体2Xの一方の筒端2aから乱流空間CAに噴射されて乱流となり、及び1番目の第1乱流筒体2Xに衝突して乱流となる。
1番目の第1乱流筒体2Xの乱流空間CAにおいて、ファインバブル水BWは、乱流及び衝突によって攪拌され、ファインバブル水BW中の気泡は、乱流及び1番目の第1乱流筒体2Xの衝突によって、更にマイクロバブル及びウルトラファンバブルに粉砕(剪断)される。
1番目の第1乱流筒体2Xにて粉砕(剪断)されたマイクロバブル及びウルトラファインブルは、ウルトラファイン水BWに混入及び溶け込んでファインバブル水CWとなる。
1番目の第1乱流筒体2Xで発生したファインバブル水CWのマイクロバブル及びウルトラファンバブルの混入、溶け込み量は、バブル発生器Yで発生したファインバブル水BWのマイクロバブル及びウルトラファンバブルの混入、溶け込み量より増加した量の状態となる。
これにより、ファンバブル水CWのファンバブルの混入、溶け込み濃度εcは、ファンバブル水BWのファンバブルの混入、溶け込み濃度εbより高い濃度となる(εc>εb)。
【0072】
1番目の第1乱流筒体2Xの乱流空間CAに流入したファインバブル水BWの一部は、図11乃至図12に示すように、1番目の第1乱流筒体2Xの乱流空間CAから各第1流通穴46を通って、流れ穴3(案内流路Q)に流出される。1番目の第1乱流筒体2Xにおいて、ファインバブル水BWの一部は、各第1流通穴46を通って、流れ穴3の穴内周3A及び1番目の第1乱流筒体2Xの外周2cの間(第1流れ隙間δA)、各第2整流突起27及び1番目の第1乱流筒体2Xの外周2cの間(第2流れ隙間δb)の案内流路Qに流出される。
【0073】
1番目の第1乱流筒体2Xにおいて、ファインバブル水CWの一部は、図10及び図12に示すように、第1乱流筒体2Xの乱流空間CAから各第1流出絞り穴47を通って、流れ穴3(案内流路Q)に流出されて、各第1流通穴46を通って流れ穴3(案内流路Q)に流出したファインバブル水BWに混合(合流)されて、ファンバブル水DWとなる。
【0074】
ファンバブル水DWは、図10乃至図12に示すように、第2流れ筒本体7の各第2整流突起27、1番目の第1乱流筒体2Xの外周2c、流れ穴3の穴内周3Aにて整流されて、流れ穴3の穴中心線aの方向Aにおいて、各第1流出絞り穴47から流れ穴3の穴内周3A、各第2整流突起27、及び1番目の第1乱流筒体2Xの外周2cに沿って、2番目(偶数番目)の第2乱流筒体2Yに向けて案内流路Qを流れる。
これにより、ファンバブル水DWは、流れ穴3の穴中心線aの方向Aの層流となって、2番目の第2乱流筒体2Yに向けて案内流路Qを流れる。
【0075】
1番目の第1乱流筒体2Xにおいて、ファンバブル水CWは、図12及び図13に示すように、噴射絞り穴45から、2番目の第2乱流筒体2Yの乱流空間CAに噴射される。1番目の第1乱流筒体2Xにおいて、噴射絞り穴45に流入したファンバブル水CWは、流速を増加、及び減圧しつつ噴射絞り穴45を流れ、2番目の第2乱流筒体2Yの乱流空間CAに噴射される。
1番目の1乱流筒体2Xにおいて、噴射絞り穴45は、ファインバブル水CWの流速を増加、及び減圧しつつ流して、ファンバブル水CWを2番目の第2乱流筒体2Yの乱流空間CAに噴射する。
【0076】
1番目の第1乱流筒体2Xにおいて、噴射絞り穴45からファインバブル水CWを2番目の第2乱流筒体2Yの乱流空間CAに噴射すると、ファインバブル水DWの一部は、図9図12及び図13に示すように、案内流路Qから各第2流通穴56を通って、2番目の第2乱流筒体2Yの乱流空間CAに流入され、2番目の第2乱流筒体2Yの乱流空間CAに噴射されるファインバブル水CWに混合(合流)される。
【0077】
1番目の第1乱流筒体2Xの噴射絞り穴45からファインバブル水CWを、2番目の第2乱流筒体2Yの乱流空間CAに噴射すると、ファインバブル水CWは、図13に示すように、流速が減速され、圧力の高くなった乱流となり、ファインバブル水CWにベンチュリー効果による負圧を発生させる。
2番目の第2乱流筒体2Y内に噴射されたファインバブル水CW、及び2番目の第2乱流筒体2Y内に流入されたファインバブル水DWは、図13に示すように、乱流空間CAにおいて、2番目の第2乱流筒体2Yに衝突して乱流となる。
2番目の第2乱流筒体2Yの乱流空間CAにおいて、ファインバブル水CW及びファインバブル水DWは、乱流及び衝突によって攪拌され、ファインバブル水CW中の気泡、及びファインバブル水DW中に気泡は、ベンチュリー効果、乱流及び2番目の第2乱流筒体2Yの衝突によって、更にマイクロバブル及びウルトラファインバブルに粉砕(剪断)される。2番目の第2乱流筒体2Yにて粉砕(剪断)されたマイクロバブル及びウルトラファインバブルは、ファインバブル水CW及びファインバブル水DWに混入及び溶け込んでファンバブル水EWとなる。
2番目の第2乱流筒体2Yで発生したファインバブル水EWのマイクロバブル及びウルトラファンバブルの混入、溶け込み量は、1番目の第1乱流筒体2Xで発生したファインバブル水CWのマイクロバブル及びウルトラファインバブルの混入、溶け込み量より増加した量の状態となる。
これにより、ファンバブル水EWのファンバブルの混入、溶け込み濃度εeは、ファンバブル水CWのファンバブルの混入、溶け込み濃度εcより高い濃度となる(εe>εc)。
【0078】
ファインバブル水DWは、図12及び図13に示すように、流れ穴3の穴中心線aの方向Aにおいて、2番目の第2乱流筒体2Yから3番目(奇数番目/最終版目)の第1乱流筒体2Xに向けて案内流路Qを流れる。
ファインバブル水DWは、図8図9及び図13に示すように、流れ穴3の穴内周3A、第1流れ筒本体6の各第1整流突起14及び2番目の第2乱流筒体2Yの外周2cにて整流されて、流れ穴3の穴内周3A、各第1整流突起14及び2番目の第2乱流筒体2Yの外周2cに沿って、2番目の第2乱流筒体2Yの各第2流出絞り穴57に向けて案内流路Qを流れる。
これにより、ファインバブル水DWは、流れ穴3の穴中心線aの方向Aの層流となって、3番目の第1乱流筒体2X(流出口5)に向けて案内流路Qを流れる。
【0079】
2番の第2乱流筒体2Yの乱流空間CAにおいて、ファインバブル水EWは、図8及び図13に示すように、各第2流出絞り穴57を通って、流れ穴3(案内流路Q)に流出されて、案内流路Qを流れるファインバブル水DWに混合(合流)されて、ファインバブル水FWとなる。
【0080】
ファインバブル水FWは、図8及び図13に示すように、第1流れ筒本体6の各第1整流突起14、2番目の第2乱流筒体2Yの外周2c、及び流れ穴3の穴内周3Aにて整流されて、流れ穴3の穴中心線aの方向Aにおいて、2番目の第2乱流筒体2Yの各第1流出絞り穴57から流れ穴3の穴内周3A、各第1整流突起14、及び2番目の第2乱流筒体2Yの外周2cに沿って、3番目の第1乱流筒体2Xの各第1流出絞り穴47に向けて案内流路Qを流れる。
これにより、ファインバブル水FWは、流れ穴3の穴中心線aの方向Aの層流となって、3番目の第1乱流筒体2Xに向けて案内流路Qを流れる。
【0081】
ファインバブル水FWの一部は、図7及び図13に示すように、案内流路Qから3番目の第1乱流筒体2Xの各第1流通穴46を通って、3番目の第1乱流筒体2Xの乱流空間CAに流入されて乱流となり、及び3番目(最終番目)の第1乱流筒体2Xに衝突して乱流となる。
3番目の第1乱流筒体2Xの乱流空間CAにおいて、ファインバブル水FWは、乱流及び衝突によって攪拌され、ファンバブル水FW中の気泡は、乱流及び3番目の第1乱流筒体2Xの衝突によって、更にマイクロバブル及びウルトラファインバブルに粉砕(剪断)される。3番目の第1乱流筒体2Xにて粉砕(剪断)されたマイクロバブル及びウルトラファインバブルは、ファインバブル水FWに混入及び溶け込んでファインバブル水GWとなる。
【0082】
3番目の第1乱流筒体2Xで発生したファインバブル水GWのマイクロバブル及びウルトラファインバブルの混入、溶け込み量は、2番目の第2乱流筒体2Yで発生したファインバブル水EWのマイクロバブル及びウルトラファインバブルの混入、溶け込み量より増加した量の状態となる。
これにより、ファンバブル水GWのファンバブルの混入、溶け込み濃度εgは、ファンバブル水EWのファンバブルの混入、溶け込み濃度εeより高い濃度となる(εg>εe)。
【0083】
3番目の第1乱流筒体2Xの乱流空間CAにおいて、ファインバブル水GWの一部は、図6及び図13に示すように、各第1流出絞り穴47を通って、流れ穴3(案内流路Q)に流出されて、案内流路Qを流れるファインバブル水FWに混合(合流)されて、ファインバブル水HWとなる。
【0084】
ファインバブル水HWは、図6及び図13に示すように、第1流れ筒本体6の各第1整流突起14、3番目の第1乱流筒体2の外周2c、及び流れ穴3の穴内周3Aにて整流されて、流れ穴3の穴中心線aの方向Aにおいて、3番目の第1乱流筒体2Xの各第1流出絞り穴47から流れ穴3の穴内周3A、各第1整流突起14、及び2番目の第1乱流筒体2Xの外周2cに沿って、各案内流出路P(各流出案内溝12)に向けて流れる。
これにより、ファインバブル水HWは、流れ穴3の穴中心線aの方向Aの層流となって、各流出案内路P(流出口5)に向けて案内流路Qを流れる。
【0085】
3番目の第1乱流筒体2Xの乱流空間CAにおいて、ファンバブル水GWは、図5及び図13に示すように、噴射絞り穴45から第1流れ筒本体6の流れ流出穴部17内に噴射されて、流出口5から流出配管RPに流出される。
3番目の第1乱流筒体2Xにおいて、噴射絞り穴45に流入したファインバブル水GWは、流速を増加、及び減圧しつつ噴射絞り穴45を流れ、第1流れ筒本体6の流れ流出穴部17、及び流出配管PRに噴射される。
3番目の第1乱流筒体2Xにおいて、噴射絞り穴45は、ファインバブル水GWの流速を増加、及び減圧しつつ流して、ファインバブル水GWを第1流れ筒本体6の流れ流出穴部17(流出口5)、及び流出配管PRに噴射する。
【0086】
3番目の第1乱流筒体2Xにおいて、噴射絞り穴45からファインバブル水GWを噴射すると、案内流路Qを流れるファンバブル水HWは、図5及び図13に示すように、3番目の第1乱流筒体2Xの他方の筒端2bに沿って案内流路Qを流れて各案内流出路Pに流入する。ファンバブル水HWは、各案内流出路Pを通って、第1流れ筒本体6の流れ流出穴部17に流出されて、噴射絞り穴45から噴射されるファインバブル水GWと混合(合流)される。
【0087】
3番目の第1乱流筒体2Xの噴射絞り穴45からファインバブル水GWを、第1流れ筒本体6の流れ流出穴部17に噴射すると、ファインバブル水GWは、図13に示すように、流速が減速され、圧力の高くなった乱流となり、ファンバブル水GWにベンチュリー効果による負圧を発生させる。
第1流れ筒本体6の流れ流出穴部17において、ファインバブル水GW及びファインバブル水HWは、乱流によって攪拌され、ファンバブル水GWの気泡及びファンバブル水HWの気泡は、ベンチュリー効果、ファインバブル水GWの乱流によって、更にマイクロバブル及びウルトラファインバブルに粉砕(剪断)される。流れ流出穴部17にて粉砕(剪断)されたマイクロバブル及びウルトラファインバブルは、ファインバブル水GW及びファンバブ水HWに混入、溶け込んでファンバブル水JWとなる。
【0088】
第1流れ筒本体6の流れ流出穴部17で発生したファインバブル水JWのマイクロバブル及びウルトラファンバブルの混入、溶け込み量は、3番目の第1乱流筒体2X内で発生したファインバブル水GWのマイクロバブル及びウルトラファインバブルの混入、溶け込み量より増加した量の状態となる。
これにより、ファンバブル水JWのファンバブルの混入、溶け込み濃度εjは、ファンバブル水GWのファンバブルの混入、溶け込み濃度εgより高い濃度となる(εj>εg)。
【0089】
ファインバブル水JWは、図13に示すように、流れ筒体1の流出口5から流出配管RPに流出される。
【0090】
バブル攪拌器Xにおいて、ファンバブル水BWは、1番目(奇数番目)の第1乱流筒体2X内(乱流空間CA)に流入(噴射)されて、第1番目の第1乱流筒体2X内で乱流となる。1番目の第1乱流筒体2X内(乱流空間CA)において、乱流のファインバブル水CWの一部は、各第1流出絞り穴47を通って、流れ穴3及び1番目の乱流筒体2Xの間の案内流路Q(各流れ隙間δA,δB)に流出される。1番目の第1乱流筒体2X内(乱流空間CA)から案内流路Qに流出したファインバブル水CW(ファインバブル水DW)は、流れ穴3の穴中心線aの方向Aの層流となって、2番目(偶数番目)の第2乱流筒体2Yに向けて案内流路Qを流れる。案内流路Qを流れるファンバブル水DWの一部は、2番目の第2乱流筒体2Yの各第2流通穴56を通って、2番目の第2乱流筒体2Y内(乱流空間CA)に流入されて、2番目の第2乱流筒体2Y内(乱流空間CA)で乱流となる。第2番目(偶数番目)の第2乱流筒体2Y内(乱流空間CA)において、乱流のファインバブル水EWは、第2流出絞り穴57を通って、流れ穴3及び2番目の第2乱流筒体2Yの間の案内流路Qに流出される。第2番目の第2乱流筒体2Y内(乱流空間CA)から案内流路Qに流出したファインバブル水EW(ファインバブル水FW)は、流れ穴3の穴中心線aの方向Aの層流となって、3番目(奇数番目)の第1乱流筒体2Xに向けて案内流路Qを流れる。案内流路Qを流れるファンバブル水FWの一部は、3番目の第1乱流筒体2Xの各第1流通穴46を通って、3番目の第1乱流筒体2X内(乱流空間CA)に流入されて、3番目の第1乱流筒体2X内(乱流空間CA)で乱流となる。
このように、バブル攪拌器Xは、ファインバブル水の流れを乱流、層流の順に繰り返すことで、ファインバブル水中の気泡を粉砕(剪断)する。
これにより、バブル攪拌器Xでは、各乱流筒体2X,2Y、流れ穴3(穴内周3A)、各第1整流突起14及び各第2整流突起27によって、ファインバブル水の流れを乱流、層流の順に繰り返して、ファンバブル水中の気泡を粉砕(剪断)することで、バブル発生器Yで発生したファンバブル水BWより、ファインバブルが高濃度で混入、溶け込んだファンバブル水JWを流出できる。
【0091】
バブル攪拌器Xにおいて、各乱流筒体2(第1及び第2乱流筒体2X,2Y)は、流れ穴3の穴中心線aの方向Aに複数であって、偶数列(偶数/偶数個)、隣接して並列される構成も採用できる。各乱流筒体2を偶数列を隣接して並列すると、流入口4側(流入口4)から最終番目(偶数番目)の乱流筒体2は、第2乱流筒体2Yとなる。最終番目(偶数番目)の第2乱流筒体2Yは、図13で説明したと同様に、他方の筒端2bを各第1抜止め片13に当接して配置されて、第1流れ筒本体6の各流出案内溝12及び他方の筒端2bの間に複数の案内流出路を形成する。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、ファンバブルが高濃度で混入、溶け込んだファンバブル水を流出するのに最適である。
【符号の説明】
【0093】
X バブル攪拌器
1 流れ筒体
2 乱流筒体
2X 第1乱流筒体
2Y 第2乱流筒体
3 流れ穴
4 流入口
5 流出口
45 噴射絞り穴
46 第1流通穴
57 第2流出絞り穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
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図24