(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-02
(45)【発行日】2023-03-10
(54)【発明の名称】設備を監視するための方法
(51)【国際特許分類】
H04W 40/22 20090101AFI20230303BHJP
H04W 40/02 20090101ALI20230303BHJP
H04W 40/12 20090101ALI20230303BHJP
H04W 76/10 20180101ALI20230303BHJP
H04W 84/20 20090101ALI20230303BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20230303BHJP
【FI】
H04W40/22
H04W40/02 110
H04W40/12
H04W76/10
H04W84/20
H04Q9/00 311J
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021019185
(22)【出願日】2021-02-09
【審査請求日】2021-07-06
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】521061427
【氏名又は名称】▲徳▼威光電股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【氏名又は名称】立花 顕治
(72)【発明者】
【氏名】沈▲ユィ▼蒼
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-243794(JP,A)
【文献】特表2008-519489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
H04Q 9/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ側デバイス(1)と、前記サーバ側デバイス(1)と通信する管理側デバイス(2)と、前記サーバ側デバイス(1)と通信するように構成されている少なくとも1つの主要デバイス(11)と、前記少なくとも1つの主要デバイス(11)と通信するように構成されていると共に複数の設備(20)にそれぞれ接続されている複数の従属デバイス(12)と、を具えるシステムにより実施される複数の設備(20)を監視するための方法であり、前記少なくとも1つの主要デバイス(11)及び前記複数の従属デバイス(12)はそれぞれデバイス識別子を有する無線デバイスであり、以下のステップ:
(A)前記サーバ側デバイス(1)により、前記管理側デバイス(2)から接続要求を受信した後、それぞれ前記サーバ側デバイス(1)と前記少なくとも1つの主要デバイス(11)との間における少なくとも1つの主要無線通信リンクを構築するステップ、
(B)前記管理側デバイス(2)により、各前記少なくとも1つの主要デバイス(11)に対して、該主要デバイス(11)を介して前記サーバ側デバイス(1)と通信する少なくとも1つの前記従属デバイス(12)
を有す
るサブセットを示すサブセット情報を決め、前記主要デバイス(11)が前記少なくとも1つの従属デバイス(12)に対する支配デバイスとなり、各前記少なくとも1つの従属デバイス(12)が前記主要デバイス(11)に対する対象デバイスとなるステップ、
(C)
ステップ(B)において前記管理側デバイス(2)で決めた前記サブセット情報による各前記少なくとも1つの主要デバイス(11)により、それぞれ前記主要デバイス(11)と前記主要デバイス(11)の前記少なくとも1つの対象デバイス(12)との間における少なくとも1つの第1の仮無線通信リンクを構築するステップ、
(D)前記サーバ側デバイス(1)により、前記管理側デバイス(2)から
少なくとも1つの前記複数の従属デバイス(12)を特定するアシスタント設定要求を受信したことに応じて、
前記少なくとも1つの前記複数の従属デバイス(12)を指定して少なくとも1つのアシスタントデバイス(13)とするステップ、
(E)ステップ(D)の後に前記サーバ側デバイス(1)により、前記少なくとも1つの主要デバイス(11)及び前記複数の従属デバイス(12)に応じて、ネットワークトポロジーを構築し、各前記複数の従属デバイス(12)は、前記少なくとも1つのアシスタントデバイスの1つと、少なくとも1つの前記アシスタントデバイスの1つに直接的にリンクされているテールデバイスと、前記従属デバイス(12)の前記支配デバイスに直接的にリンクされている分岐デバイスとのいずれか1つとなるステップ、
(F)前記サーバ側デバイス(1)により、構築した前記ネットワークトポロジーに対応すると共に、前記複数の従属デバイス(12)にそれぞれ関連する複数の伝送経路を指定するルーティングパラメータのセットを生成且つ記憶し、各前記伝送経路は、それぞれの前記従属デバイス(12)とそれぞれの前記従属デバイス(12)の前記支配デバイスとの間にあるステップ、
(G)前記サーバ側デバイス(1)により、生成した前記ルーティングパラメータのセットを前記少なくとも1つの主要デバイス(11)及び前記複数の従属デバイス(12)へ送信することによって、前記ルーティングパラメータのセットに基づいて、構築した前記ネットワークトポロジーに従って前記少なくとも1つの主要デバイス(11)及び前記複数の従属デバイス(12)から構成されるデバイスネットワークを構築するステップ、
(H)ステップ(G)の後に各前記複数の従属デバイス(12)により、前記従属デバイス(12)に接続されている前記設備(20)から作業報告を受信すると共に、前記従属デバイス(12)に対応する前記伝送経路に沿って前記作業報告を前記従属デバイス(12)の前記支配デバイスへ送信することによって、前記支配デバイスが前記作業報告を前記サーバデバイス(1)へ送信し、前記作業報告が前記設備(20)の設備識別子及び前記設備(20)の作業状態を示すステップ、を含む
ことを特徴とする、複数の設備を監視するための方法。
【請求項2】
前記ステップ(A)は、以下のサブステップ:
(A-1)各前記少なくとも1つの主要デバイス(11)に対して、前記
主要デバイス(11)から主要接続情報を受信し、前記主要接続情報が前記主要デバイス(11)の前記デバイス識別子、前記主要デバイス(11)の物理的位置、前記主要デバイス(11)のネットワークアドレスを示しているサブステップ、
(A-2)前記接続要求を受信したことに応じて、各前記少なくとも1つの主要デバイス(11)に対して、前記主要デバイス(11)により受信した前記主要接続情報及び前記接続要求に基づいて、前記サーバデバイス(1)と前記主要デバイス(11)との間における前記主要無線通信リンクを構築するサブステップ、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ(C)は、各前記少なくとも1つの主要デバイス(11)により実施される以下のサブステップ:
(C-1)前記主要デバイス(11)の各前記少なくとも1つの対象デバイスに対して、該対象デバイスから従属接続情報を受信し、該従属接続情報が前記対象デバイスの前記デバイス識別子と、前記対象デバイスの物理的位置と、前記対象デバイスのネットワークアドレスと、前記対象デバイスが前に前記主要デバイス(11)へ送信したデータパケットの数とを示しているサブステップ、
(C-2)前記管理側デバイス(2)で決めた前記サブセット情報に基づいて、前記主要デバイス(11)の各前記少なくとも1つの対象デバイスに対して、該対象デバイスから受信した前記従属接続情報に基づいて前記主要デバイス(11)と前記対象デバイスとの間における前記第1の仮無線通信リンクを構築するサブステップ、を含む、
請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップ(C)は、構築した前記少なくとも1つの第1の仮無線通信リンクの通信品質を測定することを更に含み、
前記方法は、前記ステップ(E)の前に以下のステップ:
(I
-1)前記サーバ側デバイス(1)により、各前記少なくとも1つのアシスタントデバイスに対して、それぞれ前記アシスタントデバイスと前記アシスタントデバイスの前記支配デバイスの少なくとも1つの前記対象デバイス
における少なくとも他の1つとの間における少なくとも1つの第2の仮無線通信リンクの構築を開始するために、測定信号を前記アシスタントデバイスへ送信するステップ、
(J
-1)前記測定信号を受信したことに応じて各前記少なくとも1つのアシスタントデバイスにより、それぞれ前記アシスタントデバイスと前記アシスタントデバイスの前記支配デバイスの少なくとも1つの前記対象デバイス
における少なくとも他の1つとの間における前記少なくとも1つの第2の仮無線通信リンクを構築し、前記少なくとも1つの第2の仮無線通信リンクの通信品質を測定し、各前記少なくとも1つの第2の仮無線通信リンクに対して測定した前記第2の仮無線通信リンクの前記通信品質を示しているリンクメッセージを前記アシスタントデバイスの前記支配デバイスへ送信するステップ、
(K
-1)各前記少なくとも1つの主要デバイス(11)により、前記主要デバイス(11)で構築した前記少なくとも1つの第1の仮無線通信リンク及び前記主要デバイス(11)が受信した任意のリンクメッセージに示されている任意の第2の仮無線通信リンクのうちの各リンクに対して、該リンクの通信品質を示す報告メッセージを前記サーバ側デバイス(1)へ送信し、前記報告メッセージが、前記主要デバイス(11)及び前記主要デバイス(11)の前記少なくとも1つの対象デバイスのうちの各デバイスに対して、該デバイスの前記デバイス識別子及び前記デバイスの物理的位置を更に示しているステップ、
を更に含み、
前記ステップ(E)は、前記少なくとも1つの主要デバイス(11)から受信した前記報告メッセージに基づいて、前記ネットワークトポロジーを構築するためのステップである、
請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ルーティングパラメータは更に各前記従属デバイス(12)の物理的位置を特定し、各前記少なくとも1つの主要デバイス(11)に応じて実施される以下のステップ:
(I
-2)前記サーバ側デバイス(1)により、前記主要デバイス(11)から状態メッセージを所定期間内に受信したか否かを判定し、前記状態メッセージは、前記主要デバイス(11)の各前記少なくとも1つの対象デバイスに対して、前記対象デバイスに関連する前記伝送経路が機能しているか否かを示しているステップ、
(J
-2)前記主要デバイス(11)から前記状態メッセージを前記所定期間内に受信しなかったと判定した場合で且つ前記少なくとも1つの主要デバイス(11)が複数
である場合、前記サーバ側デバイス(1)により、
前記主要デバイス(11)が接続されていない主要デバイスであると判定し、
前記ルーティングパラメータのセットに
特定された前記複数の従属デバイス(12)の前記物理的位置に基づくと共に、接続されていない前記主要デバイスを除く複数の前記主要デバイス(11)、及び接続されていない前記主要デバイスの前記少なくとも1つの対象デバイスを除く複数の前記従属デバイス(12)からなるグループから、1つのデバイスを選択してブリッジデバイスとし、
前記ルーティングパラメータのセットに
特定された前記複数の従属デバイス(12)の前記物理的位置に基づくと共に、前記接続されていない主要デバイスの前記少なくとも1つの対象デバイスから、1つの従属デバイスを選択して代替主要デバイスとし、前記少なくとも1つの対象デバイスが複数の前記従属デバイス(12)を有する場合、各残りの前記少なくとも1つの対象デバイスを接続されていない従属デバイスとし、
前記サーバ側デバイス(1)に記憶されている前記ルーティングパラメータのセットに基づいて、新たなルーティングパラメータのセットを生成し、且つ生成した前記新たなルーティングパラメータのセットを記憶して元々記憶されている前記ルーティングパラメータのセットを替え、前記新たなルーティングパラメータのセットは、前記接続されていない主要デバイスの前記少なくとも1つの対象デバイスにそれぞれ関連する少なくとも1つの伝送経路を指定し、各前記少なくとも1つの伝送経路が前記代替主要デバイスと前記ブリッジデバイスを通るステップ、を更に含む、
請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップ(J
-2)に続いて、各前記接続されていない主要デバイスに応じて実施される以下のステップ:
(K
-2)前記サーバ側デバイス(1)により、前記新たなルーティングパラメータのセットを、前記接続されていない主要デバイスを除く各前記複数の主要デバイス(11)、及び前記接続されていない主要デバイスの前記少なくとも1つの対象デバイスを除く各前記複数の従属デバイス(12)へ送信するステップ、
(L
-1)前記新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて前記接続されてない主要デバイスに対応する前記ブリッジデバイスにより、前記新たなルーティングパラメータのセットに基づいて、前記ブリッジデバイスと前記接続されていない主要デバイスに対応する前記代替主要デバイスとの間における無線通信リンクを構築し、且つ前記新たなルーティングパラメータのセットを前記代替主要デバイスへ送信するステップ、
(M
-1)前記接続されていない主要デバイスの前記少なくとも1つの対象デバイスが少なくとも1つの接続されていない従属デバイスを有する場合、前記新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて前記接続されていない主要デバイスに対応する前記代替主要デバイスにより、各前記少なくとも1つの接続されていない従属デバイスに対して、前記新たなルーティングパラメータのセットに基づいて前記代替主要デバイスと前記接続されていない従属デバイスとの間における無線通信リンクを構築し、且つ前記新たなルーティングパラメータのセットを前記接続されていない従属デバイスへ送信するステップ、を更に含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ステップ(L
-1)において、前記ブリッジデバイスは、
前記新たなルーティングパラメータのセットに基づいて、前記代替主要デバイスへ、前記代替主要デバイスの前記デバイス識別子を示すリンクメッセージを、前記代替主要デバイスが前記リンクメッセージを受信したことに応じて前記代替主要デバイスのネットワークアドレスを示すリンク情報を前記ブリッジデバイスへ送信するために、送信することと、
前記代替主要デバイスから受信した前記リンク情報に示されている前記ネットワークアドレスを用いて前記ブリッジデバイスと前記代替主要デバイスとの間における前記無線通信リンクを構築することと、により、前記ブリッジデバイスと前記代替主要デバイスとの間における前記無線通信リンクを構築し、
前記ステップ(M
-1)において、前記代替主要デバイスは、
前記新たなルーティングパラメータのセットに基づいて、前記接続されていない従属デバイスへ、前記接続されていない従属デバイスの前記デバイス識別子を示すリンクメッセージを、前記接続されていない従属デバイスが前記リンクメッセージを受信したことに応じて前記接続されていない従属デバイスのネットワークアドレスを示すリンク情報を前記代替主要デバイスへ送信するために、送信することと、
前記接続されていない従属デバイスから受信した前記リンク情報に示されている前記ネットワークアドレスを用いて前記代替主要デバイスと前記接続されていない従属デバイスとの間における前記無線通信リンクを構築することと、により、前記代替主要デバイスと前記接続されていない従属デバイスとの間における無線通信リンクを構築する、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(I
-2)におい
て前記状態メッセージが前記所定期間内に受信
されたものであると判定され
ると、各前記少なくとも1つの主要デバイス(11)に応じて実施される、以下のステップ:
(K
-3)前記サーバ側デバイス(1)により、前記少なくとも1つのアシスタントデバイスの1つではない前記主要デバイス(11)の各前記少なくとも1つの対象デバイスに対して、
前記主要デバイス(11)からの前記状態メッセージに基づいて、前記対象デバイスが前記主要デバイス(11)と接続されているか否かを判定し、
前記対象デバイスが前記主要デバイス(11)と接続されていないと判定されると、前記対象デバイス(12)が無くなったデバイスであると判定するステップ、
を更に含み、
前記ステップ(K
-3)において無くなったデバイスが判定された場合に実施される以下のステップ:
(L
-2)前記サーバ側デバイス(1)により、前記無くなったデバイスのデバイス識別子及び物理的位置を示すエラーメッセージを前記管理側デバイス(2)へ送信するステップ、
(M
-2)前記エラーメッセージを受信したことに応じて前記管理側デバイス(2)により、前記無くなったデバイスの前記デバイス識別子、代替デバイスのデバイス識別子、前記代替デバイスの物理的位置、及び前記代替デバイスのネットワークアドレスを示す代替情報を前記サーバ側デバイス(1)へ送信し、前記代替デバイスが無線デバイスであるステップ、
(N
-1)前記代替情報を受信したことに応じて前記サーバ側デバイス(1)により、前記無くなったデバイスを前記代替デバイスに替えることによって、前記サーバ側デバイス(1)に記憶されている前記ルーティングパラメータのセットに基づいて、新たなルーティングパラメータのセットを生成且つ記憶するステップ、
を更に含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記ステップ(K
-3)において無くなったデバイスが判定された場合に前記ステップ(N
-1)に続いて実施される以下のステップ:
(O
-1)前記サーバ側デバイス(1)により、前記ステップ(N-1)で生成した前記新たなルーティングパラメータのセットを、前記少なくとも1つの主要デバイス(11)と、前記無くなったデバイスを除く前記複数の従属デバイス(12)とへ送信するステップ、
(P
-1)前記少なくとも1つの主要デバイス(11)及び前記複数の従属デバイス(12)のうちの1つのデバイスであって自らと前記無くなったデバイスとの間に無線通信リンクを構築していた1つのデバイスにより、前記新たなルーティングパラメータのセットに基づくと共に前記新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて、前記無くなったデバイスに対応する前記代替デバイスへ、該代替デバイスの前記デバイス識別子を示すリンクメッセージを送信するステップ、
(Q
-1)前記無くなったデバイスに対応する前記代替デバイスにより、前記リンク情報を受信したことに応じて、前記代替デバイスの前記ネットワークアドレスを示すリンク情報を前記1つのデバイスへ送信するステップ、
(R
-1)前記リンク情報を受信したことに応じて前記1つのデバイスにより、前記リンク情報に示される前記ネットワークアドレスを用いることによって前記1つのデバイスと前記代替デバイスとの間における無線通信リンクを構築し、且つ前記新たなルーティングパラメータのセットを前記代替デバイスへ送信するステップ、を更に含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ステップ(I
-2)におい
て前記状態メッセージが前記所定期間内に受信
されたものであると判定され
ると、各前記少なくとも1つの主要デバイス(11)に応じて実施される、以下のステップ:
(K
-4)前記サーバ側デバイス(1)により、前記主要デバイス(11)の対象デバイスである各少なくとも1つのアシスタントデバイスに対して、前記主要デバイス(11)から受信した前記状態メッセージに基づいて、前記アシスタントデバイスが前記主要デバイスと接続されているか否かを判定することによって、前記アシスタントデバイスが接続されていないアシスタントデバイスであるか否かを判定するステップ、
を更に含み、
前記ステップ(K
-4)において接続されていないアシスタントデバイスが判定された場合に実施される以下のステップ:
(L
-3)前記サーバ側デバイス(1)により、前記サーバ側デバイス(1)に記憶されている前記ルーティングパラメータのセットで指定されている前記接続されていないアシスタントデバイスにリンクされた各少なくとも1つのテールデバイスに対して、前記テールデバイスが前記サーバ側デバイス(1)への応答信号を前記主要デバイス(11)へ送信するために、前記主要デバイス(11)
に接点信号
の前記テールデバイス
の送信
を指示し、前記接点信号が前記テールデバイスの前記デバイス識別子を示しており、前記応答信号が前記テールデバイスの前記デバイス識別子及びネットワークアドレスを示しているステップ、
(M
-3)前記サーバ側デバイス(1)により、前記主要デバイス(11)を介して受信した前記応答信号の数が閾値を超えているか否かを判定するステップ、
(N
-2)前記応答信号の数が前記閾値を超えていると判定された場合、前記サーバ側デバイス(1)により、
前記サーバ側デバイス(1)に記憶されている前記ルーティングパラメータのセットに
特定された前記複数の従属デバイス(12)の前記物理的位置に基づくと共に、前記少なくとも1つの主要デバイス(11)、及び前記接続されていないアシスタントデバイスを除く上に前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記少なくとも1つのテールデバイスを除く前記複数の従属デバイス(12)からなるグループから、1つのデバイスを選択してブリッジデバイスとし、
前記サーバ側デバイス(1)に記憶されている前記ルーティングパラメータのセットに
特定された前記複数の従属デバイス(12)の前記物理的位置に基づく共に、
前記少なくとも1つのテールデバイスが複数である場合、前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記少なくとも1つのテールデバイスから、1つの従属デバイスを選択して代替アシスタントデバイスとし
、各残りの前記少なくとも1つのテールデバイスを接続されていない従属デバイスとし、
前記サーバ側デバイス(1)に記憶されている前記ルーティングパラメータのセットに基づいて、新たなルーティングパラメータのセットを生成し、且つ生成した前記新たなルーティングパラメータのセットを記憶して元々記憶された前記ルーティングパラメータのセットを替え、前記新たなルーティングパラメータのセットは前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記少なくとも1つのテールデバイスにそれぞれ関連する少なくとも1つの伝送経路を指定し、各前記少なくとも1つの伝送経路が前記代替アシスタントデバイス及び前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記ブリッジデバイスを通るステップ、を更に含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記ステップ(K
-4)において接続されていないアシスタントデバイスが判定された場合に前記ステップ(N
-2)に続いて実施される以下のステップ:
(O
-2)前記サーバ側デバイス(1)により、前記ステップ(N
-2)において生成した前記新たなルーティングパラメータのセットを、前記少なくとも1つの主要デバイス(11)と前記接続されていないアシスタントデバイスを除くと共に前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記少なくとも1つのテールデバイスを除く前記複数の従属デバイス(12)とへ送信するステップ、
(
P-2)前記新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記ブリッジデバイスにより、前記新たなルーティングパラメータのセットに基づいて、前記ブリッジデバイスと前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記代替アシスタントデバイスとの間における無線通信リンクを構築し、且つ構築した前記無線通信リンクを介して前記新たなルーティングパラメータのセットを前記代替アシスタントデバイスへ送信するステップ、
(
Q-2)前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記少なくとも1つのテールデバイスが
前記代替アシスタントデバイス及び前記少なくとも1つの接続されていない従属デバイスを有する場合、前記新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記代替アシスタントデバイスにより、各前記少なくとも1つの接続されていない従属デバイスに対して、前記新たなルーティングパラメータのセットに基づいて前記代替アシスタントデバイスと前記接続されていない従属デバイスとの間における無線通信リンクを構築し、且つ構築した前記無線通信リンクを介して前記新たなルーティングパラメータのセットを前記接続されていない従属デバイスへ送信するステップ、を更に含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ステップ(K
-4)において接続されていないアシスタントデバイスが判定された場合で且つ前記ステップ(M
-3)において前記主要デバイス(11)を介して受信した前記応答信号の数が前記閾値を超えていない場合に実施される以下のステップ:
(O
-3)前記サーバ側デバイス(1)により、前記接続されていないアシスタントデバイスの前記デバイス識別子及び前記物理的位置を示すエラーメッセージを前記管理側デバイス(2)へ送信するステップ、
(P
-3)前記エラーメッセージを受信したことに応じて前記管理側デバイス(2)により、前記接続されていないアシスタントデバイスの前記デバイス識別子と、代替デバイスのデバイス識別子と、前記代替デバイスの物理的位置と、前記代替デバイスのネットワークアドレスとを示す代替情報を前記サーバ側デバイス(1)へ送信し、前記代替デバイスが無線デバイスであるステップ、
(Q
-3)前記代替情報を受信したことに応じて前記サーバ側デバイス(1)により、前記接続されていないアシスタントデバイスを前記代替デバイスに替えることによって、前記サーバ側デバイス(1)に記憶されている前記ルーティングパラメータのセットに基づいて、新たなルーティングパラメータのセットを生成且つ記憶するステップ、
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記ステップ(K
-4)において接続されていないアシスタントデバイスが判定された場合に前記ステップ(Q
-3)に続いて実施される以下のステップ:
(R
-2)前記サーバ側デバイス(1)により、前記ステップ(Q
-3)において生成した前記新たなルーティングパラメータのセットを、前記少なくとも1つの主要デバイス(11)と、前記接続されていないアシスタントデバイスを除くと共に前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記少なくとも1つのテールデバイスを除く複数の従属デバイス(12)とへ送信するステップ、
(S
-1)前記新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて前記接続されていないアシスタントデバイスの前記支配デバイスにより、前記新たなルーティングパラメータのセットに基づいて、リンクメッセージを前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記代替デバイスへ送信し、該リンクメッセージが前記代替デバイスの前記デバイス識別子を示しているステップ、
(T
-1)前記リンクメッセージを受信したことに応じて前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記代替デバイスにより、前記代替デバイスの前記ネットワークアドレスを示すリンク情報を前記接続されていないアシスタントデバイスの前記支配デバイスへ送信するステップ、
(U)前記リンク情報を受信したことに応じて前記接続されていないアシスタントデバイスの前記支配デバイスにより、前記リンク情報に示される前記ネットワークを用いることによって前記支配デバイスと前記代替デバイスとの間における無線通信リンクを構築し、且つ前記新たなルーティングパラメータのセットを前記代替デバイスへ送信するステップ、を更に含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ステップ(K
-4)において接続されていないアシスタントデバイスが判定された場合で且つ前記ステップ(M
-3)において前記応答信号の数が前記閾値を超えていると判定された場合で、なお且つ前記応答信号が前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記少なくとも1つのテールデバイスから受信されなかったと判定された場合に前記ステップ(N
-2)に続いて実施される以下のステップ:
(O
-4)前記サーバ側デバイス(1)により、前記テールデバイスから送信される前記応答信号が受信されなかったそれぞれの前記少なくとも1つのテールデバイスが無くなったデバイスであると判定するステップ、
を更に含み、
前記ステップ(O
-4)において無くなったデバイスが判定された場合に実施される以下のステップ:
(P
-4)前記サーバ側デバイス(1)により、前記無くなったデバイスの前記デバイス識別子及び前記物理的位置を示すエラーメッセージを前記管理側デバイス(2)へ送信するステップ、
(Q
-4)前記エラーメッセージを受信したことに応じて前記管理側デバイス(2)により、前記無くなったデバイスの前記デバイス識別子と、代替デバイスのデバイス識別子と、前記代替デバイスの物理的位置と、前記代替デバイスのネットワークアドレスとを示す代替情報を前記サーバ側デバイス(1)へ送信し、前記代替デバイスが無線デバイスであるステップ、
(R
-3)前記代替情報を受信したことに応じて前記サーバ側デバイス(1)により、前記無くなったデバイスを前記代替デバイスに替えることによって、前記サーバ側デバイス(1)に記憶されている前記ルーティングパラメータのセットに基づいて、新たなルーティングパラメータのセットを生成し、且つ生成した前記新たなルーティングパラメータのセットを記憶して元々記憶されている前記ルーティングパラメータのセットを替えるステップ、
(S
-2)前記サーバ側デバイス(1)により、ステップ(R
-3)において生成した前記新たなルーティングパラメータのセットを前記少なくとも1つの主要デバイス(11)と、前記無くなったデバイスを除く前記複数の従属デバイス(12)とへ送信するステップ、
(T
-2)前記接続されていないアシスタントデバイスに対応する前記代替アシスタントデバイスにより、前記新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて、前記新たなルーティングパラメータのセットに基づいて、前記代替アシスタントデバイスと前記代替デバイスとの間における無線リンクを構築し、且つ構築した前記無線通信リンクを介して前記新たなルーティングパラメータのセットを前記代替デバイスへ送信するステップ、を更に含む、
請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設備を監視するための方法に関し、具体的には、ネットワーク無線デバイスを利用して設備を監視するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の複数の設備を監視するための方法は、多数のデバイスを利用するものであり、それぞれのデバイスが異なる位置に配置されていると共に、信号強度測定に基づいて該デバイスによる自己構築のネットワークトポロジーに従ってネットワーク接続されているものである。例えば、米国特許第9860961B2号は、複数の照明器具を含むネットワークのネットワークトポロジーを、それら照明器具に対して測定された信号強度に基づいて自動的に構築することを開示している。しかしながら、監視なしのデバイスにより構築された上記のネットワークトポロジーは、使用者のニーズに応じてカスタマイズされたものではないので、設備を監視するために使用者がデバイスのネットワークを維持するための困難性及びコストが増加してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の目的は、従来技術の少なくとも1つの欠点を軽減することができる、設備を監視するための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様によれば、設備を監視するための方法は、サーバ側デバイスと、前記サーバ側デバイスと通信する管理側デバイスと、前記サーバ側デバイスと通信するように構成されている少なくとも1つの主要デバイスと、前記少なくとも1つの主要デバイスと通信するように構成されていると共に複数の設備にそれぞれ接続されている複数の従属デバイスと、を具えるシステムにより実施される方法である。前記少なくとも1つの主要デバイス及び前記複数の従属デバイスはそれぞれデバイス識別子を有する無線デバイスである。該方法は以下のステップ:(A)前記サーバ側デバイスにより、前記管理側デバイスから接続要求を受信した後、それぞれ前記サーバ側デバイスと前記少なくとも1つの主要デバイスとの間における少なくとも1つの主要無線通信リンクを構築するステップ、(B)前記管理側デバイスにより、各前記少なくとも1つの主要デバイスに対して、該主要デバイスを介して前記サーバ側デバイスと通信する少なくとも1つの前記従属デバイス有する前記複数の従属デバイスのサブセットを示すサブセット情報を決め、前記主要デバイスが前記少なくとも1つの従属デバイスに対する支配デバイスとなり、各前記少なくとも1つの従属デバイスが前記主要デバイスに対する対象デバイスとなるステップ、(C)前記管理側デバイスで決めた前記サブセット情報による各前記少なくとも1つの主要デバイスにより、それぞれ前記主要デバイスと前記主要デバイスの前記少なくとも1つの対象デバイスとの間における少なくとも1つの第1の仮無線通信リンクを構築するステップ、(D)前記サーバ側デバイスにより、前記管理側デバイスからアシスタント設定要求を受信したことに応じて、前記アシスタント設定要求に基づいて、少なくとも1つの前記複数の従属デバイスを指定して少なくとも1つのアシスタントデバイスとするステップ、(E)ステップ(D)の後に前記サーバ側デバイスにより、前記少なくとも1つの主要デバイス及び前記複数の従属デバイスに応じて、ネットワークトポロジーを構築し、各前記複数の従属デバイスは、前記少なくとも1つのアシスタントデバイスの1つと、少なくとも1つの前記アシスタントデバイスの1つに直接的にリンクされているテールデバイスと、前記従属デバイスの前記支配デバイスに直接的にリンクされている分岐デバイスとのいずれか1つとなるステップ、(F)前記サーバ側デバイスにより、構築した前記ネットワークトポロジーに対応すると共に、前記複数の従属デバイスにそれぞれ関連する複数の伝送経路を指定するルーティングパラメータのセットを生成且つ記憶し、各前記伝送経路は、それぞれの前記従属デバイスとそれぞれの前記従属デバイスの前記支配デバイスとの間にあるステップ、(G)前記サーバエンドデバイスにより、生成した前記ルーティングパラメータのセットを前記少なくとも1つの主要デバイス及び前記複数の従属デバイスへ送信することによって、前記ルーティングパラメータのセットに基づいて、構築した前記ネットワークトポロジーに従って前記少なくとも1つの主要デバイス及び前記複数の従属デバイスから構成されるデバイスネットワークを構築するステップ、(H)ステップ(G)の後に各前記複数の従属デバイスにより、前記従属デバイスに接続されている前記設備から作業報告を受信すると共に、前記従属デバイスに対応する前記伝送経路に沿って前記作業報告を前記従属デバイスの前記支配デバイスへ送信することによって、前記支配デバイスが前記作業報告を前記サーバデバイスへ送信し、前記作業報告が前記設備の設備識別子及び前記設備の作業状態を示すステップ、を含む。
【0005】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照する以下の実施形態の詳細な説明において明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の一実施形態に係る設備を監視するためのシステムを例示的に示す模式図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係る設備を監視するための方法を例示的に示すフローチャートである。
【
図3】本開示の一実施形態に係る初期化手順を例示的に示すフローチャートである。
【
図4】本開示の一実施形態に係る
図3のステップ302のサブステップを例示的に示すフローチャートである。
【
図5】本開示の一実施形態に係る
図3のステップ304のサブステップを例示的に示すフローチャートである。
【
図6】本開示の一実施形態に係る複数の無線デバイスのネットワークトポロジーを例示的に示す系統図である。
【
図7】本開示の一実施形態に係る監視手順を例示的に示すフローチャートである。
【
図8】本開示の一実施形態に係る保守手順を例示的に示すフローチャートである。
【
図9】本開示の一実施形態に係る第1の回復手順を例示的に示すフローチャートである。
【
図10】本開示の一実施形態に係るリンク構築手順を例示的に示すフローチャートである。
【
図11】本開示の一実施形態に係る第2の回復手順を例示的に示すフローチャートである。
【
図12】本開示の一実施形態に係る第3の回復手順を例示的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明をより詳細に説明する前に、適切と考えられる場合において、符号又は符号の末端部は、同様の特性を有し得る対応の又は類似の要素を示すために各図面間で繰り返し用いられることに留意されたい。
【0008】
図1は、本開示の一実施形態に係る複数の設備20を監視するためのシステムを例示的に示すブロック図である。複数の設備20はそれぞれ、各自の作業状態の情報を作業報告として出力すると共に固有の設備識別子があるように構成された電子デバイスである。いくつかの実施形態によれば、各設備20は、例えば、カメラ、スマートバッテリ、スマート街灯柱、スマート自動販売機、スマートドアロックなどのものであることができる。
【0009】
システムは、サーバ側デバイス1と、管理側デバイス2と、少なくとも1つの主要デバイス11及び複数の従属デバイス12を具える複数の無線デバイスと、を具える。
図1においては、1つの主要デバイス11及び2つの従属デバイス12のみが示されているが、本開示においてそれに限定されない。即ち、該システムは、2つ以上の主要デバイス11及び3つ以上の従属デバイス12を含むことができる。
【0010】
本開示の一実施形態によれば、サーバ側デバイス1は、パソコン(personal computer、略称:PC)、クラウドホスト、又は他の方式により実施されるサーバであることができる。該サーバ側デバイス1は、例えばインターネットであることができる通信ネットワーク3を介して、管理側デバイス2及び少なくとも1つの主要デバイス11と通信する。本開示の一実施形態によれば、管理側デバイス2は、パソコン、ノート型コンピュータ、又はスマートフォンであることができるが、それらに限定されない。
【0011】
該少なくとも1つの主要デバイス11及び複数の従属デバイス12は、それぞれ固有設備識別子を有する無線デバイスである。複数の従属デバイス12は、いずれも少なくとも1つの主要デバイス11と無線通信するように構成されているものである。各従属デバイス12は、設備20から当該設備20の作業報告を受信し、且つ当該作業報告(当該設備20の作業状態を示すものである)を主要デバイス11へ転送するために、設備20と接続されているものである。いくつかの実施形態によれば、各主要デバイス11も、当該設備20から作業報告を受信するために、当該設備20と接続されているものである。各設備20は、当該設備20と接続されている無線デバイス(従属デバイス12又は主要デバイス11)を介して、管理側デバイス2及び/又はサーバ側デバイス1から指示を受信すると共に、当該指示に対応する操作を実施するように更に構成されているものである。例えば、スマート街灯柱とされる設備20は、当該設備20と接続されている無線デバイスを介して、ターンオンの指示又はターンオフの指示を受信したことに応じて、当該設備20のライトをターンオン又はターンオフを行なうことができる。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの主要デバイス11及び複数の従属デバイス12は、無線通信技術を介して、互いに及び/又はサーバ側デバイス1と通信することができる複数の無線通信デバイスとして実施され得るものであり、該無線通信技術は、赤外線(infrared、略称:IR)通信、移動通信、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、略称:WLAN)、Wi-Fi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、近距離無線通信(Near-Field Communication、略称:NFC)などのような技術であり、且つモノのインターネット(Internet-of-things、略称:IoT)のセンサ、IoTのドングルなどとして実施され得る技術である。
【0012】
設備20を監視するために該システムによって実施され得る方法は、
図2に示されている。
図2に示されるように、該方法は、少なくとも1つの主要デバイス11及び複数の従属デバイス12を具える無線デバイスのデバイスネットワークを構築するための初期化手順210と、複数の設備20の作業状態を監視するための監視手順220と、構築したデバイスネットワークで発生した通信障害を検出すると共に上記の障害から当該デバイスネットワークの回復を行なうための保守手順230と、を含む。以下、各手順の詳細を説明する。
【0013】
図3は本開示の一実施形態に係る初期化手順210を例示的に示している。
図3に示されるように、初期化手順210は、ステップ301~ステップ311を含む。
【0014】
ステップ301において、管理側デバイス2は、接続要求をサーバ側デバイス1へ送信する。本開示の一実施形態によれば、該接続要求は、ユーザ入力に応じて管理側デバイス2へ送信され得る。
【0015】
ステップ302において、サーバ側デバイス1は、管理側デバイス2から接続要求を受信した後、当該サーバ側デバイス1と少なくとも1つの主要デバイス11との間に少なくとも1つの主要無線通信リンクをそれぞれ構築する(即ち、各少なくとも1つの主要デバイス11に対して、当該サーバ側デバイス1と当該主要デバイス11との間に主要無線通信リンクを構築する)。本開示の一実施形態によれば、ステップ302においては、
図4に示されるように、サブステップ3021及びサブステップ3022が含まれ得る。
【0016】
図4に示されるように、サブステップ3021において、サーバ側デバイス1は、各主要デバイス11から主要接続情報を受信する。該主要接続情報は、主要デバイス11のデバイス識別子と、主要デバイス11の物理的位置と、主要デバイス11のネットワークアドレスと、を示しており、本開示の一実施形態によれば、当該ネットワークアドレスは管理側デバイス2によって主要デバイス11に割り当てられたネットワーク経路の識別子であることができる。いくつかの実施形態によれば、各主要デバイス11は、電源投入時、又は主要デバイス11へのユーザ入力に応じて、主要接続情報を配信することができる。
【0017】
サブステップ3022において、管理側デバイス2から接続要求を受信したことに応じて、サーバ側デバイス1は、接続要求及び主要デバイス11から受信した主要接続情報に基づいて、サーバ側デバイス1と主要デバイス11との間に主要無線通信リンクをそれぞれ構築する。
【0018】
再び
図3を参照すると、ステップ303において、管理側デバイス2は、複数の従属デバイス12を、それぞれ少なくとも1つの主要デバイス11に対する少なくとも1つのサブセットとなるように分ける。複数の従属デバイス12の各サブセットは、それぞれの主要デバイスを介してサーバ側デバイス1と通信する少なくとも1つの従属デバイス12を具える。各サブセット及び対応するそれぞれの少なくとも1つの主要デバイス11については、主要デバイス11は、該サブセットに属す各従属デバイス12の支配デバイスと呼ばれる一方、サブセットに属す各従属デバイス12は、主要デバイス11に対する対象デバイスと呼ばれる。そして、各主要デバイス11に対して、管理側デバイス2は、主要デバイス11に対応する従属デバイス12のサブセットを示すサブセット情報を決めると共に、該サブセット情報をサーバ側デバイス1へ送信する上に更に主要デバイス11へ送信する。いくつかの実施形態によれば、サブセットは、少なくとも1つの主要デバイス11と複数の従属デバイス12との間における距離(例えば、従属デバイス12に最も近い少なくとも1つの主要デバイス11の1つを選択して該従属デバイス12に対する支配デバイスとし)又はユーザ選択に基づいて、決められ得るものであるが、本開示においてそれに限定されない。
【0019】
ステップ304において、各主要デバイス11は、管理側デバイス2により決められたサブセット情報を受信した後、該受信したサブセット情報に従ってそれぞれ主要デバイス11と主要デバイス11の少なくとも1つの対象デバイスとの間における少なくとも1つの第1の仮無線通信リンクを構築すると共に、該少なくとも1つの第1の仮無線通信リンクの通信品質を測定する。本開示の一実施形態によれば、
図5に示されるように、ステップ304は、サブステップ3041~サブステップ3043を含み得る。
【0020】
図5に示されるように、サブステップ3041において、主要デバイス11は、主要デバイス11の各対象デバイスに対して、従属デバイス12から従属接続情報を受信し、該従属接続情報は、対象デバイスのデバイス識別子と、対象デバイスの物理的位置と、対象デバイスのネットワークアドレス(例えば、ネットワーク経路の識別子)と、対象デバイスが前に主要デバイス11へ送信したデータパケットの数量と、を示している。いくつかの実施形態によれば、各従属デバイス12は、電源投入時、又は従属デバイス12へのユーザ入力に応じて、従属接続情報を配信することができる。
【0021】
サブステップ3042において、主要デバイス11は、主要デバイス11が受信した上に管理側デバイス2により決められたサブセット情報に指定された主要デバイス11の各対象デバイスに対して、対象デバイスから受信した従属接続情報に基づいて主要デバイス11と対象デバイスとの間における第1の仮無線通信リンクを構築する。
【0022】
サブステップ3043において、主要デバイス11は、主要デバイス11がサブステップ3042において構築した少なくとも1つの第1の仮無線通信リンクの通信品質を測定する。
【0023】
再び
図3を参照すると、ステップ305において、管理側デバイス2は、複数の従属デバイス12の少なくとも1つを指定するアシスタント設定要求をサーバ側デバイス1へ送信し、そして各指定された従属デバイス12は、自らの支配デバイスと直接的に通信できるようにされると共に、他の従属デバイスから作業報告を集めることができるアシスタントデバイスとされる。本開示の一実施形態によれば、接続要求は、管理側デバイス2に対するユーザ入力に応じて送信され得る。
【0024】
ステップ306において、サーバ側デバイス1は、管理側デバイス2からアシスタント設定要求を受信したことに応じて、該アシスタント設定要求に基づいて複数の従属デバイス12の少なくとも1つをアシスタントデバイスとして指定する。そして、該サーバ側デバイス1は、各少なくとも1つのアシスタントデバイスに対して、それぞれアシスタントデバイスと該アシスタントデバイスの支配デバイスの少なくとも1つの対象デバイスのうちの少なくとも他の1つのデバイス(アシスタントデバイス自身を除く)(少なくとも1つのアシスタントデバイスの関連デバイスとも呼ばれる)との間における少なくとも1つの第2の仮無線通信リンクの構築を開始するために、推定信号をアシスタントデバイスへ送信する。本開示の一実施形態によれば、個別のアシスタントデバイスの少なくとも1つの関連デバイスは、アシスタントデバイスに最も近い、アシスタントデバイスの支配デバイスの少なくとも1つの対象デバイスのうちの少なくとも他の1つのデバイスであるが、本開示においてそれに限定されない。
【0025】
ステップ307において、各アシスタントデバイスは、測定信号を受信したことに応じて、それぞれアシスタントデバイスと該アシスタントデバイスの少なくとも1つの関連デバイスとの間における少なくとも1つの第2の仮無線通信リンクを構築し、少なくとも1つの第2の仮無線通信リンクの通信品質を測定し、そして、各少なくとも1つの第2の仮無線通信リンクに対して測定した第2の仮無線通信リンクの通信品質を示すリンクメッセージを、該アシスタントデバイスの支配デバイスへ送信する。
【0026】
ステップ308において、各主要デバイス11は、主要デバイス11によって構築した少なくとも1つの第1の仮無線通信リンクと、該主要デバイス11が受信したリンクメッセージに示された任意の第2の仮無線通信リンクと、の間における各リンクに対するリンクの通信品質を示す報告メッセージをサーバ側デバイス1へ送信する。該報告メッセージは、主要デバイス11と該主要デバイス11の少なくとも1つの対象デバイスとの間における各デバイスに対する、デバイスのデバイス識別子及びデバイスの物理的位置を更に示している。
【0027】
ステップ309において、サーバ側デバイス1は、各少なくとも1つの主要デバイス11から報告メッセージを受信した後、該報告メッセージに基づいて少なくとも1つの主要デバイス11及び複数の従属デバイス12についてネットワークトポロジーを構築する。該ネットワークトポロジーでは、各複数の従属デバイス12は、以下のいずれか1つとするものであり、即ち、(1)アシスタントデバイス、(2)アシスタントデバイスに直接的にリンクされており、且つ該アシスタントデバイスを介して従属デバイス12の支配デバイスに間接的にリンクされているテールデバイス(テールデバイスは、アシスタントデバイスに対して対象テールデバイスとするデバイスであり、且つそのアシスタントデバイスは、リンクされていて該テールデバイスに対する上流デバイスであり)、(3)従属デバイス12の支配デバイスに直接的にリンクされており、且つどのアシスタントデバイスとにも直接的にリンクされていない分岐デバイス(支配デバイスは、分岐デバイスの上流デバイスとなる)。本開示の一実施形態によれば、ネットワークトポロジーは、報告メッセージに示される通信品質の情報に基づいて構築され得る。例えば、個別の主要デバイス11から受信した報告メッセージが、主要デバイス11と個別の主要デバイス11の対象デバイスとの間における第1の仮無線通信リンクの通信品質が、上記の対象デバイスと主要デバイス11の対象デバイスでもあるアシスタントデバイスとの間における第2の仮無線通信リンクの通信品質よりも低いと示している場合、サーバ側デバイス1は、上記の個別の対象デバイスが、アシスタントデバイスとテールデバイスとの間に構築した無線通信リンクを介して、上記のアシスタントデバイスと通信するテールデバイスであるはずと判定することができる。一方、上記の第1の仮無線通信リンクの通信品質が、上記の第2の仮無線通信リンクの通信品質よりも高い場合、或いは、何らの第2の仮無線通信リンクの通信品質も上記の報告メッセージにおいて報告されていない場合、サーバ側デバイス1は、上記の個別の対象デバイスが、主要デバイス11と分岐デバイスとの間に構築した無線通信リンクを介して、該主要デバイス11と直接にリンクした分岐デバイスであるはずであると判定することができる。
【0028】
図6は、本開示の一実施形態に従って、2つの主要デバイス11A、11B及び6つの従属デバイス13A、13B、14A、14B、14C、15を具えるシステムに対して構築することができるネットワークトポロジー600を例示的に示している。ネットワークトポロジー600では、主要デバイス11Aは、3つの従属デバイス13A、14A、14Bに対する支配デバイスであり(即ち、各従属デバイス13A、14A、14Bは、主要デバイス11Aの対象デバイスであり)、且つ主要デバイス11Bは、他の3つの従属デバイス13B、14C、15に対する支配デバイスである(即ち、各従属デバイス13B、14C、15は、主要デバイス11Bの対象デバイスである)。2つの従属デバイス13A、13Bがアシスタントデバイスとされると共にそれぞれ自らの支配デバイス11A、11Bと直接的に通信し、3つの従属デバイス14A、14B、14Cがテールデバイスとされ、1つの従属デバイス15が分岐デバイスとされる。テールデバイス14A、14Bは、アシスタントデバイス13A(アシスタントデバイス13Aは、テールデバイス14A、14Bの上流デバイスである)を介して、該テールデバイス14A、14Bの支配デバイス11Aと間接的に通信する。テールデバイス14Cは、アシスタントデバイス13B(アシスタントデバイス13Bは、テールデバイス14Cの上流デバイスである)を介して、自らの支配デバイス11Bと間接的に通信する。分岐デバイス15は、自らの支配デバイス11B(主要デバイス11Bは、分岐デバイス15の上流デバイスである)と直接的に通信する。
図6における接続ラインは、いずれも、無線通信リンクにおける2つの側での2つのデバイスの間で通信するための無線通信リンクである。
【0029】
再び
図3を参照すると、ステップ310において、サーバ側デバイス1は、ステップ309において構築したネットワークトポロジーに対応するルーティングパラメータのセットを生成及び記憶する。ルーティングパラメータのセットは、無線デバイスの間で維持される複数の無線通信リンクを示すことによって、少なくとも1つの主要デバイス11及び複数の従属デバイス12の間における各デバイスのデバイス識別子と物理的位置、及び複数の従属デバイス12(それぞれがアシスタントデバイス、テールデバイス、又は分岐デバイスであり得る)にそれぞれ関連する複数の伝送経路を指定し、各伝送経路は、それぞれの従属デバイス12とそれぞれの従属デバイス12に対する支配デバイスとの間にある。
【0030】
例えば、
図6に示されるようなネットワークトポロジー600に対して、そのために生成されたルーティングパラメータのセットは、6つの無線通信リンクを示すと共に、6つの従属デバイス13A、13B、14A、14B、14C、15にそれぞれ関連する6つの伝送経路を指定する。該6つの無線通信リンクは、それぞれ、主要デバイス11Aと従属デバイス13Aとの間、主要デバイス11Bと従属デバイス13Bとの間、主要デバイス11Bと従属デバイス15との間、従属デバイス13Aと従属デバイス14Aとの間、従属デバイス13Aと従属デバイス14Bとの間、及び従属デバイス13Bと従属デバイス14Cとの間、の無線通信リンクである。該ルーティングパラメータのセットは、例えば、従属デバイス14Aに関連する伝送経路、及び従属デバイス15に関連する他の伝送経路を指定し、上記伝送経路はテールデバイス14Aと主要デバイス11Aとの間にあると共にアシスタントデバイス13Aを通るものであり、また上記他の伝送経路は、分岐デバイス15と主要デバイス11Bとの間にあると共にいずれのアシスタントデバイスも通らないものである。
【0031】
ステップ311において、サーバ側デバイス1は、ルーティングパラメータのセットに基づいて、ステップ309において構築したネットワークトポロジーに従って、少なくとも1つの主要デバイス11及び複数の従属デバイス12から構成されているデバイスネットワークを構築するために、少なくとも1つの主要デバイス11と、複数の従属デバイス12とに、生成したルーティングパラメータのセットを、それぞれ複数の伝送経路に沿って送信する。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、第1の仮無線通信リンク及び第2の仮無線通信リンクは、その通信品質が測定されてサーバ側デバイス1へ報告された後に切断され、且つデバイスネットワークは、主要デバイス11によって、ルーティングパラメータのセットを受信したことによって該ルーティングパラメータのセットに基づいて、それぞれ対応する1つの主要デバイス11と対応する1つのアシスタントデバイスとの間にある上にネットワークトポロジーに存在している少なくとも1つの無線通信リンクと、場合によりそれぞれ対応する1つの主要デバイス11と対応する1つの分岐デバイスとの間にある上にネットワークトポロジーに存在している少なくとも1つの無線通信リンクと、を構築し、且つアシスタントデバイスにより、ルーティングパラメータのセットを受信したことによって該ルーティングパラメータのセットに基づいて、アシスタントデバイスと少なくとも1つのテールデバイスとの間にある上にネットワークトポロジーに存在している少なくとも1つの無線通信リンクを構築することにより構築されるものである。
【0033】
図2に示されるように、監視手順220は、初期化手順210の後に実施される。
図7は本開示の一実施形態に係る監視手順220を例示的に示している。
図7に示されるように、監視手順220は、ステップ701~ステップ703を含む。
【0034】
ステップ701において、各従属デバイス12(アシスタントデバイス、テールデバイス、又は分岐デバイスであり得る)は、従属デバイス12と通信する設備20から作業報告を受信し、且つ支配デバイスが該作業報告をサーバ側デバイス1へ送るために、該作業報告を従属デバイス12に対応する伝送経路に沿って従属デバイス12の支配デバイスへ(支配デバイスへ直接的に、或いは、アシスタントデバイスを介して間接的に)送信する。該作業報告は、設備20の設備識別子及び設備20の作業状態を示している。いくつかの実施形態によれば、作業報告は、設備20の物理的位置(例えば、経緯度座標)を更に示すことができる。
【0035】
本開示の実施形態によれば、スマートバッテリである設備20からの作業報告は、例えば、スマートバッテリにおける固有の製品のシリアル番号である設備20の設備識別子、及び、スマートバッテリの出力電圧、スマートバッテリの出力電流、又はスマートバッテリが充電中か放電中かに関する情報を含む設備20の作業状態を示すことができる。本開示の他の実施形態によれば、スマート街灯柱である設備20からの作業報告は、例えば、スマート街灯柱における固有の製品のシリアル番号である設備20の設備識別子、及び、スマート街灯柱がターンオンされたかターンオフされたかに関する情報を含む設備20の作業状態を示すことができる。本開示の更に他の実施形態によれば、スマートドアロックである設備20からの作業報告は、例えば、スマートドアロックにおける固有の製品のシリアル番号である設備20の設備識別子、及び、スマートドアロックがロックされたかロック解除されたかに関する情報を含む設備20の作業状態を示すことができる。
【0036】
ステップ702において、各主要デバイス11は、主要デバイス11の対象デバイスから作業報告を受信して、該作業報告をサーバ側デバイス1へ送信する。各主要デバイス11にも設備20が接続されている一実施形態では、該主要デバイス11も、当該主要デバイス11に接続されている設備20から作業報告を受信して、該受信した作業報告をサーバ側デバイス1へ送信する。
【0037】
ステップ703において、サーバ側デバイス1は、少なくとも1つの主要デバイス11から受信した作業報告を管理側デバイス2へ送信する。このようにして、複数の設備20の作業状態は、使用者が該管理側デバイス2を用いることによって監視され得る。
【0038】
本開示の実施形態によれば、各設備20は、作業報告を周期的(例えば、30分ごと)に送信し、そして主要デバイス11及び従属デバイス12は、該作業報告を受信すると、すぐに該作業報告をサーバ側デバイス1へ送信することができる。いくつかの実施形態によれば、各設備20は、該設備20に接続されている従属デバイス12(又は、主要デバイス11)から管理側デバイス2により発動された作業状態要求を受信したことに応じて、該作業報告を送信することができる。本開示の実施形態によれば、該作業状態要求は、複数の設備20から作業報告を集めるために、管理側デバイス2により生成され、該管理側デバイス2から該サーバ側デバイス1へ送信され、該サーバ側デバイス1から少なくとも1つの主要デバイス11へ送信され、そして該少なくとも1つの主要デバイス11から各複数の従属デバイス12へ送信され得る。
【0039】
図2に示されるように、監視手順220が実施された後、即ち、システムが初期化手順210において構築した主要デバイス11及び従属デバイス12を含む無線デバイスのデバイスネットワークによって複数の設備20を監視することを開始した後、保守手順230が実施される。
【0040】
図8は本開示の一実施形態に係る保守手順230を例示的に示している。
図8に示されるように、保守手順230は、各主要デバイス11に応じて実施されるステップ801~ステップ813を含む。
【0041】
ステップ801において、リンクの状態要求がサーバ側デバイス1から主要デバイス11へ送信されて、主要デバイス11が状態メッセージを応答することを要求した後、サーバ側デバイス1は、状態メッセージが所定期間(アプリケーションシナリオによって、例えば、数ミリ秒、数秒、数時間であり得る)内に主要デバイス11から受信されたか否かを判定する。そうであれば、プロセスはステップ805へ進み、そうでなければ、サーバ側デバイス1は主要デバイス11が接続されていない主要デバイス11でありると判定し、プロセスはステップ802へ進む。該状態メッセージは、主要デバイス11の各対象デバイスに対して、対象デバイスに関連する伝送経路が機能しているか否かに関連する情報を示し、該状態メッセージは、例えば、対象デバイスからの作業報告を直近で受信しているか否か、或いは、主要デバイス11が対象デバイスへすでに送信したテスト信号への応答が受信されたか否か、に基づいて判定され得る。本開示の実施形態によれば、該状態メッセージは、主要デバイス11の対象デバイスに接続されている各無線通信リンクの通信品質を更に示すことができる。
【0042】
ステップ802において、サーバ側デバイス1は、所定期間内に任意の他の主要デバイス11から他の何らかの状態メッセージが受信されたか否かを判定する。そうであれば(これはシステムが複数の主要デバイス11を含むことを意味する)、プロセスはステップ804へ進み、そうでなければ、プロセスはステップ803へ進む。
【0043】
ステップ803において、サーバ側デバイス1は、管理側デバイス2の使用者が回復をタイムリーに手配できるようにするために、利用できる主要デバイス11がないことを示すエラー通知を管理側デバイス2へ発する。
【0044】
ステップ804において、第1の回復手順が実施される。
図9は、本開示の一実施形態に係る第1の回復手順を例示的に示している。
図9に示されるように、該第1の回復手順は、ステップ901~ステップ906を含む。
【0045】
図9に示されるように、ステップ901において、サーバ側デバイス1は、該サーバ側デバイス1に記憶されているルーティングパラメータのセットに基づくと共に、接続されていない主要デバイス11を除く複数の主要デバイス11、及び接続されていない主要デバイス11の少なくとも1つの対象デバイスを除く複数の従属デバイス12からなるグループから、1つのデバイスを選択してブリッジデバイスとする。本開示の実施形態によれば、サーバ側デバイス1は、該グループから、接続されていない主要デバイス11に最も近い物理的位置を有する1つのデバイスを選択して、ブリッジデバイスとすることができるが、本開示はそれに限定されない。
【0046】
ステップ902において、サーバ側デバイス1は、該サーバ側デバイス1に記憶されているルーティングパラメータのセットに基づくと共に、接続されていない主要デバイスの少なくとも1つの対象デバイスから、1つの従属デバイス12を選択して代替主要デバイスとすることができる。上記の少なくとも1つの対象デバイスが複数の従属デバイス12を有する場合、上記の少なくとも1つの対象デバイスの内の残り(代替主要デバイスを除く)はそれぞれ、接続されていない従属デバイスとされる。いくつかの実施形態によれば、上記の少なくとも1つの対象デバイスが複数の従属デバイス12を有する場合、代替主要デバイスは、対象デバイスの物理的位置及び/又は該対象デバイスに関する通信品質情報(例えば、接続されていない主要デバイスが前にサーバ側デバイス1へ送信した報告メッセージ及び/又は状態メッセージに示される通信品質情報)に基づいて選択され得る。
【0047】
ステップ903において、サーバ側デバイス1は、該サーバ側デバイス1に記憶されているルーティングパラメータのセットに基づいて、新たなルーティングパラメータのセットを生成し、且つ該新たなルーティングパラメータのセットを記憶して該サーバ側デバイス1に元々記憶されているルーティングパラメータのセット(以下、元々のルーティングパラメータのセットと呼ぶ)を替える。具体的には、該新たなルーティングパラメータのセットは、代替主要デバイスとブリッジデバイスとの間における無線通信リンク、及び、元々のルーティングパラメータのセットに示されていると共に接続されていない主要デバイス11の何らの対象デバイスにも接続されていないすべての無線通信リンクを示している。少なくとも1つの接続されていない従属デバイスが存在している場合、新たなルーティングパラメータのセットは、各接続されていない従属デバイスに対して、代替主要デバイスと接続されていない従属デバイスとの間における無線通信リンクを更に示している。このようにして、新たなルーティングパラメータのセットは、それぞれの接続されていない主要デバイスの少なくとも1つの対象デバイスにそれぞれ関連すると共に、それぞれが代替主要デバイスとブリッジデバイスを通るなくとも1つの伝送経路を指定する。
【0048】
ステップ904において、サーバ側デバイス1は、新たなルーティングパラメータのセットを、接続されていない主要デバイスではない各主要デバイス11、及び接続されていない主要デバイスの対象デバイスではない各従属デバイス12、へ送信する。
【0049】
ステップ905において、ブリッジデバイスは、新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて、該新たなルーティングパラメータのセットに基づいて該ブリッジデバイスと代替主要デバイスとの間における無線通信リンクを構築し、そして構築した無線通信リンクを介して該新たなルーティングパラメータのセットを該代替主要デバイスへ送信する。上記の無線通信リンクは、以下で早速説明する
図10に示されるようなリンク構築手順を用いることによって構築される。
【0050】
図10は本開示の一実施形態に係る、第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間における無線通信デバイスを構築するために第1の無線デバイスにより開始され得るリンク構築手順を示している。該リンク構築手順は、
図10に示されるように、ステップ1001~ステップ1003を含む。ステップ1001において、第1の無線デバイスは、第2の無線デバイスのデバイス識別子を示すリンクメッセージを第2の無線デバイスへ送信する。ステップ1002において、第2の無線デバイスは、自らのデバイス識別子を示すリンクメッセージを受信したことに応じて、リンク情報を第1の無線デバイスへ送信し、該リンク情報は第2の無線デバイスのネットワークアドレスを示している。そして、ステップ1003において、第1の無線デバイスは、リンク情報を受信したことに応じて、リンク情報に示されるネットワークを用いて第1の無線デバイスと第2の無線デバイスとの間における無線通信リンクを構築する。
【0051】
なお、ステップ905で用いられるリンク構築手順において、ブリッジデバイス及び代替主要デバイスは、それぞれ第1の無線デバイス及び第2の無線デバイスとしての役割を果たす。
【0052】
再び
図9を参照すると、ステップ906において、代替主要デバイスは、新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて、各接続されていない従属デバイスに対して、新たなルーティングパラメータに基づいて、該代替主要デバイスと該接続されていない従属デバイスとの間における無線通信リンクを構築し(例えば、上記のリンク構築手順に従って、上記した代替主要デバイス及び接続されていない従属デバイスがそれぞれ第1の無線デバイス及び第2の無線デバイスとしての役割を果たす)、且つ構築した無線通信リンクを介して、該新たなルーティングパラメータを接続されていない従属デバイスへ送信する。
【0053】
接続されていない主要デバイスの少なくとも1つの対象デバイスが1つの従属デバイスのみを含む場合、ステップ906はスキップされることができ、その場合、接続されていない従属デバイスはない。
【0054】
図8に戻って、ステップ805において、サーバ側デバイス1は、主要デバイス11の対象デバイスである各アシスタントデバイスに対して、主要デバイス11から受信した状態メッセージに基いて、アシスタントデバイスが主要デバイス11と接続しているか否か(即ち、主要デバイス11が、該主要デバイス11とアシスタントデバイスとの間における無線通信リンクを介して該アシスタントデバイスと通信することができるか否か)を判定することによって、アシスタントデバイスが接続されていないアシスタントデバイスであるか否かを判定する。アシスタントデバイスは、該アシスタントデバイスが主要デバイス11と接続していない場合、接続されていないアシスタントデバイスとして判定される。接続されていないアシスタントデバイスが存在している場合、プロセスはステップ808へ進み、そうでなければ、プロセスはステップ806へ進む。なお、ステップ808からステップ813までの手順は、各接続されていないアシスタントデバイスに応じて実施される。
【0055】
ステップ806において、サーバ側デバイス1は、アシスタントデバイス(テールデバイス又は分岐デバイスであり得る)ではない主要デバイス11の各対象デバイスに対して、主要デバイス11から受信した状態メッセージに基いて、対象デバイスが主要デバイス11に接続されているか否か(即ち、主要デバイス11が、サーバ側デバイス1に記憶されているルーティングパラメータのセットで指定されて対象デバイスに関連する伝送経路を介して、対象デバイスと通信することができるか否か)を判定することによって、対象デバイスが無くなったデバイスであるか否かを判定する。該対象デバイスが主要デバイス11に接続されていない場合、該対象デバイスは無くなったデバイスとして判定される。
【0056】
何らかの無くなったデバイスがステップ806において判定されると、ステップ807において、サーバ側デバイス1は、ステップ806で判定された各無くなったデバイスに応じて、第2の回復手順を開始する。ステップ806において無くなったデバイスが判定されなかった場合、ステップ807はスキップされる。
【0057】
図11は本開示の一実施形態に係る第2の回復手順を例示的に示している。
図11に示されるように、第2の回復手順はステップ1101~ステップ1105を含む。
【0058】
図11に示されるように、ステップ1101において、サーバ側デバイス1は、管理側デバイス2へ、無くなったデバイスのデバイス識別子及び物理的位置を示すエラーメッセージを送信する。
【0059】
ステップ1102において、管理側デバイス2は、サーバ側デバイス1からエラーメッセージを受信したことに応じて、サーバ側デバイス1へ、無くなったデバイスのデバイス識別子、代替デバイスのデバイス識別子、代替デバイスの物理的位置及びネットワークアドレス(例えば、管理側デバイス2によって指定されたネットワーク経路識別子)を示す代替デバイスの代替情報を送信する。本開示の実施形態によれば、代替デバイスは、予め決められた又は手配された上に無くなったデバイスと接続している設備20に接続されている他の無線デバイスであることができる。本開示の他の実施形態によれば、無くなったデバイスの故障が解決された後に代替情報が管理側デバイス2により送信された場合、代替デバイスは無くなったデバイスそのものであり得る。
【0060】
ステップ1103において、サーバ側デバイス1は、代替情報を受信したことに応じて、無くなったデバイスを代替デバイスに替えること(即ち、無くなったデバイスのデバイス識別子、ネットワークアドレス、物理的位置を有する無くなったデバイスに関連する情報を、代替デバイスのデバイス識別子、ネットワークアドレス、物理的位置を有する代替デバイスに関連する情報に替えること)ことによって、サーバ側デバイス1に記憶されているルーティングパラメータのセット(即ち、元々のルーティングパラメータのセット)に基づいて新たなルーティングパラメータのセットを生成し、該新たなルーティングパラメータのセットを記憶して該元々のルーティングパラメータのセットを替える。
【0061】
ステップ1104において、サーバ側デバイス1は、新たなルーティングパラメータのセットを、各少なくとも1つの主要デバイス11と、無くなったデバイスを除く各複数の従属デバイス12とへ送信する。
【0062】
ステップ1105において、新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて、無くなったデバイスの上流デバイス(無くなったデバイスが分岐デバイスであるかテールデバイスであるかによって主要デバイス11又はアシスタントデバイスであり得る)は、新たなルーティングパラメータのセットに基づいて、上流デバイスと代替デバイスとの間における無線通信リンクを構築し(例えば、上記のリンク構築手順に従って、上記した上流デバイス及び代替デバイスがそれぞれ第1の無線デバイス及び第2の無線デバイスとしての役割を果たす)、構築した無線通信リンクを介して、新たなルーティングパラメータのセットを代替デバイスへ送信する。
【0063】
再び
図8を参照すると、ステップ805において接続されていないアシスタントデバイスが判定された場合に実施されるステップ808において、サーバ側デバイス1は、サーバ側デバイス1に記憶されているルーティングパラメータのセットに指定された接続されていないアシスタントデバイスにリンクされている各少なくとも1つの対象テールデバイスに対して、対象テールデバイスが主要デバイス11へサーバ側デバイス1への応答信号を送信するようにするために、主要デバイス11(即ち、接続されていないアシスタントデバイスに対する支配デバイス)に接点信号の対象テールデバイスへの送信を指示する。該接点信号は、対象テールデバイスのデバイス識別子を示している。該応答信号は、対象テールデバイスのデバイス識別子及びネットワークアドレスを示している。
【0064】
ステップ809において、サーバ側デバイス1は、主要デバイス11を介して受信した応答信号の数が閾値を超えるか否かを判定する。そうであれば、プロセスはステップ810へ進み、そうでなければ、ステップ812へ進む。本開示の実施形態によれば、該閾値は、接続されていないアシスタントデバイスの対象テールデバイスの数の半分の数であることができるが、本開示はそれに限定されない。
【0065】
ステップ810において、第3の回復手順が実施される。
図12は本開示の一実施形態に係る第3の回復手順を例示的に示している。
図12に示されるように、第3の回復手順はステップ1201~ステップ1206を含む。
【0066】
図12に示されるように、ステップ1201において、サーバ側デバイス1は、該サーバ側デバイス1に記憶されているルーティングパラメータのセットに基づくと共に、接続されていないアシスタントデバイス及び接続されていないアシスタントデバイスの対象テールデバイスを除く少なくとも1つの主要デバイス11及び複数の従属デバイス12からなるグループから、1つのデバイスを選択してブリッジデバイスとする。本開示の実施形態によれば、サーバ側デバイス1は、該グループから、接続されていないアシスタントデバイスの位置に最も近い物理的位置を有する1つのデバイスを選択してブリッジデバイスとすることができるが、本開示はそれに限定されない。
【0067】
ステップ1202において、サーバ側デバイス1は、該サーバ側デバイス1に記憶されているルーティングパラメータのセットに基づいて、それぞれが応答信号を送信した少なくとも1つの接続されていないアシスタントデバイスの少なくとも1つの対象テールデバイスのうちの少なくとも1つ(上記少なくとも1つの対象テールデバイスのうちの少なくとも1つは機能的テールデバイスと呼ぶ)から、1つの従属デバイス12を選択して代替アシスタントデバイスとする。接続されていないアシスタントデバイスの少なくとも1つの対象テールデバイスが複数の従属デバイス12を有する場合、各残りの上記の少なくとも1つの対象テールデバイスの内の残り(代替アシスタントデバイスを除く)はそれぞれ、接続されていない従属デバイスとされる。いくつかの実施形態によれば、接続されていないアシスタントデバイスの少なくとも1つの対象テールデバイスが複数の従属デバイス12を有する場合、代替アシスタントデバイスは、対象テールデバイスの物理的位置、及び/又は対象テールデバイスに関連する通信品質情報に基づいて、選択され得る。
【0068】
ステップ1203において、サーバ側デバイス1は、該サーバ側デバイス1に記憶されているルーティングパラメータのセット(即ち、元々のルーティングパラメータのセット)に基づいて、新たなルーティングパラメータのセットを生成し、且つ該新たなルーティングパラメータのセットを記憶して元々のルーティングパラメータのセットを替える。具体的には、新たなルーティングパラメータのセットは、代替アシスタントデバイスと接続されているアシスタントデバイスに対応するブリッジデバイスとの間における無線通信リンク、及び、元々のルーティングパラメータのセットに示されていると共に接続されていないアシスタントデバイスに接続していないすべての無線通信リンク、を示している。接続されていないアシスタントデバイスに対応する少なくとも1つの接続されていない従属デバイスが存在する場合、新たなルーティングパラメータのセットは、各接続されていない従属デバイスに対して、代替アシスタントデバイスと接続されていない従属デバイスとの間における無線通信リンクを更に示している。このようにして、新たなルーティングパラメータのセットは、それぞれが接続されていないアシスタントデバイスのそれぞれの少なくとも1つの対象テールデバイスに関連すると共に、それぞれが代替アシスタントデバイス及びブリッジデバイスを通る少なくとも1つの伝送経路を指定する。
【0069】
ステップ1204において、サーバ側デバイス1は、新たなルーティングパラメータのセットを、接続されていないアシスタントデバイスと接続されていないアシスタントデバイスの対象テールデバイスとを除く各少なくとも1つの主要デバイス11及び各複数の従属デバイス12へ送信する。
【0070】
ステップ1205において、新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて、接続されていないアシスタントデバイスに対応するブリッジデバイスは、新たなルーティングパラメータのセットに基づいて、該ブリッジデバイスと代替アシスタントデバイスとの間における無線通信リンクを構築し(例えば、上記したリンク構築手順に従って、ブリッジデバイス及び代替アシスタントデバイスがそれぞれ第1の無線デバイス及び第2の無線デバイスとしての役割を果たし)、そして構築した無線通信リンクを介して、該新たなルーティングパラメータのセットを代替アシスタントデバイスへ送信する。
【0071】
ステップ1206において、新たなルーティングパラメータのセットを受信したことに応じて、接続されていないアシスタントデバイスに対応する代替アシスタントデバイスは、接続されていないアシスタントデバイスに対応する各接続されていない従属デバイスに対して、該新たなルーティングパラメータのセットに基づいて、代替アシスタントデバイスと接続されていないアシスタントデバイスとの間における無線通信リンクを構築し(例えば、上記したリンク構築手順に従って、代替アシスタントデバイス及び接続されていない従属デバイスがそれぞれ第1の無線デバイス及び第2の無線デバイスとしての役割を果たし)、そして構築した無線通信リンクを介して、該新たなルーティングパラメータのセットを接続されていない従属デバイスへ送信する。
【0072】
ステップ1206は、接続されていないアシスタントデバイスの少なくとも1つの対象テールデバイスが従属デバイスを1つのみ有する場合、即ち、接続されていない従属デバイスがない場合、スキップされ得る。
【0073】
そして、再び
図8を参照すると、ステップ811において、サーバ側デバイス1は、接続されていないアシスタントデバイスのすべての対象アシスタントデバイスから応答信号を受信することができない場合、該サーバ側デバイス1は、上記の少なくとも1つの対象テールデバイスの各少なくとも1つ、即ち、それから送信される応答信号が受信されないもの、が無くなったデバイスであると判定し、そして、各無くなったデバイスに対して第2の回復手順(上記で
図11に関連して説明した)を開始する。すべての対象テールデバイスからの応答信号が受信された場合、ステップ811はスキップされる。
【0074】
一方、サーバ側デバイス1が主要デバイス11を介して受信された応答信号の数が閾値を超えていないと判定した場合に実施されるステップ812において、サーバ側デバイス1は、接続されていないアシスタントデバイスが無くなったデバイスであると判定し、そして接続されていないアシスタントデバイスに応じて第2の回復手順を開始する。
【0075】
そして、ステップ813において、サーバ側デバイス1は、上記の少なくとも1つの対象テールデバイスの各少なくとも1つ、即ち、それから送信される応答信号が受信されないもの、が無くなったデバイスであると判定し、そして、無くなったデバイスである上記の少なくとも1つの対象テールデバイスの各少なくとも1つに応じて第2の回復手順を開始する。
【0076】
本開示の方法は、構築したネットワークトポロジーが従来技術と比較して、管理者の観点により更に適切であるため、維持及び管理に係るコストを削減し得るという点で有益である。更に、本開示の方法によって提供される自動回復及び故障通知の機能は、複数の設備を監視するために構築した複数の無線デバイスのデバイスネットワークを維持するための必要な手間及びコストを更に削減し得る。
【0077】
上記の説明では、説明の目的のために、実施形態の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が述べられた。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。また、本明細書における「一つの実施形態」「一実施形態」を示す説明において、序数などの表示を伴う説明は全て、特定の態様、構造、特徴を有する本発明の具体的な実施に含まれ得るものであることと理解されたい。更に、本説明において、時には複数の変化例が一つの実施形態、図面、またはこれらの説明に組み込まれているが、これは本説明を合理化させるためのもので、本発明の多面性が理解されることを目的としたものであり、また、一実施形態における一またはそれ以上の特徴あるいは特定の具体例は、適切な場合には、本開示の実施において、他の実施形態における一またはそれ以上の特徴あるいは特定の具体例と共に実施され得る。
【0078】
以上、本発明の好ましい実施形態および変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【符号の説明】
【0079】
1 サーバ側デバイス
11 主要デバイス
12 従属デバイス
11A~11B 主要デバイス
13A~13B 従属デバイス(アシスタントデバイス)
14A~14C 従属デバイス(テールデバイス)
15 従属デバイス(分岐デバイス)
2 管理側デバイス
3 無線ネットワーク
20 設備
210 開始手順
220 監視手順
230 保守手順
301~311 ステップ
3021~3022 サブステップ
3041~3043 サブステップ
600 ネットワークトポロジー
701~703 ステップ
801~813 ステップ
901~906 ステップ
1001~1003 ステップ
1101~1105 ステップ
1201~1206 ステップ